WO2010100843A1

WO2010100843A1 - 二軸ヒンジ機構及び電子機器

Info

Publication number: WO2010100843A1
Application number: PCT/JP2010/000984
Authority: WO
Inventors: 小松剛
Original assignee: 日本電気株式会社
Priority date: 2009-03-03
Filing date: 2010-02-17
Publication date: 2010-09-10

Abstract

　二軸ヒンジ機構は、第一の筐体と第二の筐体とを開閉可能に連結し、ベース部材と、ベース部材に回転可能に支持されて第一の筐体が連結された第一の軸部材を有し、第一の軸部材の軸回りにトルクを発生させる第一のトルク発生部と、ベース部材に回転可能に支持されて第二の筐体が連結された第二の軸部材を有し、第二の軸部材の軸回りにトルクを発生させる第二のトルク発生部と、第一のトルク発生部及び第二のトルク発生部の周囲に配置されてベース部材に連結支持されたカバー部材と、カバー部材に連結支持され、第一の筐体と第二の筐体とを接続するケーブルを支持するケーブル支持部材とを備える。

Description

二軸ヒンジ機構及び電子機器

　本発明は、二つの筐体を開閉可能に連結する二軸ヒンジ機構及びこれを備えた電子機器に関する。

　近年、表示部を配置した筐体と操作部を配置した筐体とがヒンジ機構により開閉可能に連結された折り畳み型の携帯情報端末機が、その可搬性の高さから普及している。このような携帯情報端末機では、端末の多機能化に伴う操作性向上のために、キー入力やカメラ撮影やＴＶ閲覧など、使用する機能に応じて、スタイル（筐体間の相対位置）が折り畳んだ状態のスタイルから他の状態のスタイルに変化する携帯情報端末機が登場している。

　二軸ヒンジ機構を備えた折り畳み型の携帯型端末機が提案されている。この二軸ヒンジ機構が、筐体のそれぞれに異なる軸を連結して開閉可能とすることにより、筐体同士を３６０度の範囲で開閉する。このような二軸ヒンジ機構は、具体的には、二つのヒンジ軸と、三つの保持部材と、カムヒンジと、トルク発生機構とを備える。二つのヒンジ軸は、それぞれ異なる筐体に連結される。三つの保持部材は、ヒンジ軸を保持する。カムヒンジは、第一及び第二の保持部材に支持される。トルク発生機構は、第二、第三の保持部材間に設けられてカムヒンジに噛み合うプッシャーカム及びプッシャーカムを付勢するコイルバネからなり、ヒンジ軸のそれぞれにトルクを発生させる（例えば、特許文献１参照）。

　他の二軸ヒンジ機構は、二つのヒンジ軸と、二つのヒンジ軸受と、ヒンジ軸連動手段と、ケースと、保持キャップとを備える。二つのヒンジ軸は、それぞれ異なる筐体に連結される。二つのヒンジ軸受は、ヒンジ軸を保持する。ヒンジ軸連動手段は、二つのヒンジ軸を連動させる。ケースは、有底筒形状であり、二つのヒンジ軸受が内部に嵌め込まれている。保持キャップは、ケースに開口にはめ込まれてそれぞれ異なる筐体に連結される中空状の二つのヒンジ軸を有する（例えば、特許文献２参照）。

特開２００８－１２１７９５号公報特開２００８－９５９３８号公報

　しかしながら、特許文献１の二軸ヒンジ機構では、筐体同士を開閉可能に連結するものの、別途筐体間に両者を電気的に接続するケーブルを支持する部材を設ける必要があった。このため、筐体間のスペースが大きくなってしまい、また、構造が複雑になってしまう問題があった。さらに、開閉時における筐体間に作用する力がケーブルを支持する部材にも作用してしまい、全体として剛性が低下してしまう問題があった。

　特許文献２の二軸ヒンジ機構では、中空状の二つのヒンジ軸にケーブルを配設することが可能である。しかしながら、ヒンジ軸が中空状であるため剛性は低い。また、二軸ヒンジ機構がヒンジ軸連動手段で連動するヒンジ軸と保持キャップを介して連結されていることで、さらに剛性が低くなってしまう問題があった。保持キャップの部材寸法により全体の剛性を高めることができるものの、これにより機構全体が大型化してしまう。

　このように従来の二軸ヒンジ機構では、小型化と必要な剛性の確保とを両立できない。これにより、近年の端末全体のさらなる小型化、筐体に設けられるディスプレイなどの大型化に対応することができなかった。

　この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、小型、かつ、必要な剛性を確保して二つの筐体を開閉可能に連結するとともに、二つの筐体間に接続されるケーブルを支持することが可能な二軸ヒンジ機構、及び、電子機器を提供する。

　上記課題を解決するために、本発明に係る二軸ヒンジ機構は、第一の筐体と第二の筐体とを開閉可能に連結し、ベース部材と、ベース部材に回転可能に支持されて第一の筐体が連結された第一の軸部材を有し、第一の軸部材の軸回りにトルクを発生させる第一のトルク発生部と、ベース部材に回転可能に支持されて第二の筐体が連結された第二の軸部材を有し、第二の軸部材の軸回りにトルクを発生させる第二のトルク発生部と、第一のトルク発生部及び第二のトルク発生部の周囲に配置されてベース部材に連結支持されたカバー部材と、カバー部材に連結支持され、第一の筐体と第二の筐体とを接続するケーブルを支持するケーブル支持部材とを備える。

　本発明の二軸ヒンジ機構によれば、ベース部材と、カバー部材と、ケーブル支持部材とにより、小型、かつ、必要な剛性を確保して二つの筐体を開閉可能に連結するとともに、二つの筐体間に接続されるケーブルを支持することができる。

本発明の実施形態の携帯型端末の１８０度開状態とした時の正面図である。本発明の実施形態の二軸ヒンジ機構の斜視図である。本発明の実施形態の二軸ヒンジ機構の軸部材の軸心を含む面で破断した断面図である。本発明の実施形態の二軸ヒンジ機構において、ベース部材、カバー部材及びケーブル支持部材の分解図である。本発明の実施形態の二軸ヒンジ機構において、トルクユニットの分解図である。本発明の実施形態の二軸ヒンジ機構において、トルクユニットの作用するトルクについて説明する説明図である。本発明の実施形態の二軸ヒンジ機構において、カバー部材の詳細を示す斜視図である。本発明の実施形態の二軸ヒンジ機構において、ベース部材の詳細を示す斜視図である。本発明の実施形態の二軸ヒンジ機構において、ケーブル支持部材の詳細を示す斜視図である。本発明の実施形態の二軸ヒンジ機構において、ケーブル支持部材の詳細を示す斜視図である。本発明の実施形態の携帯型端末の持ち運び状態とした時の側面図である。本発明の実施形態の携帯型端末の持ち運び状態から回転している状態を説明する説明図である。本発明の実施形態の携帯型端末の１８０度開状態とした時の側面図である。本発明の実施形態の携帯型端末の１８０度開状態から回転している状態を説明する説明図である。本発明の実施形態の携帯型端末の３６０度開状態とした時の側面図である。本発明の実施形態の変形例の携帯型端末の１８０度開状態とした時の正面図である。

　本発明に係る実施形態について、図１から図１５を参照して説明する。図１は、電子機器として、本実施形態の二軸ヒンジ機構を備えた携帯型端末を示している。図１に示すように、この実施形態の携帯型端末１は、第一の筐体２及び第二の筐体３と、第一の筐体２と第二の筐体３との間に設けられて互いに開閉可能とする二軸ヒンジ機構１０とを備えている。第一の筐体２において第二の筐体３と対向する面には表示部４が設けられている。第一の筐体２の内部には表示部４を制御する制御部や電源部等が搭載された図示しない電子部品が内蔵されている。表示部４は、例えば液晶画面などで構成されており、タッチパネルとしても使用できる。表示部４は、例えば、縦横比が４：３若しくは１６：９となっている。

　第二の筐体３において第一の筐体２と対向する面には、キーボード等の操作部５が設けられている。第二の筐体３の内部には操作部５からの入力を処理する処理部等が搭載された図示しない電子部品が内蔵されている。後述するように第一の筐体２及び第二の筐体３に内蔵された図示しない電子部品同士は、第一の筐体２と第二の筐体３との間に配設されたケーブル６によって電気的に接続される。この構成により、一方から他方へ電源を供給し、あるいは、信号を入出力することが可能となっている。

　第一の筐体２及び第二の筐体３において、互いに近接する縁部には、互いに組みをなす凹部２ａ、３ａが形成されている。第一の筐体２の凹部２ａと第二の筐体３の凹部３ａに二軸ヒンジ機構１０が収容されている。これにより二軸ヒンジ機構１０を収容するスペースを確保しつつ、二縁部間を近接した状態で第一の筐体２と第二の筐体３とを開閉することが可能となっている。第１の凹部２ａ、３ａの組と、第２の凹部２ａ、３ａの組とが、表示部４の両側方の位置に、それぞれ形成されている。それぞれの凹部２ａ、３ａの組に本実施形態の二軸ヒンジ機構１０が設けられている。

　次に、二軸ヒンジ機構１０の詳細について説明する。二つの二軸ヒンジ機構１０はいずれも同様の構成であるので一方のみについて説明する。
　図２から図５に示すように、本実施形態の二軸ヒンジ機構１０は、ベース部材１１と、トルクユニット１４と、カバー部材１５と、ケーブル支持部材１６とを備える。トルクユニット１４は、ベース部材１１にそれぞれ回転可能に支持された第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３を有し、それぞれにトルクを発生させる。カバー部材１５は、略筒形状を有し、トルクユニット１４の周囲に配置される。ケーブル支持部材１６は、ケーブル６を支持する。

　ベース部材１１は、第一の挿通孔１１ａと、第二の挿通孔１１ｂを有する。第一の挿通孔１１ａは、第一の軸部材１２が挿通され、第一の軸部材１２を軸Ｌ１２回りに回転可能に支持する軸受部として機能する。第二の挿通孔１１ｂは、第二の軸部材１３が挿通され、第二の軸部材１３を軸Ｌ１３回りに回転可能に支持する軸受部として機能する。第一の挿通孔１１ａと第二の挿通孔１１ｂは略平行に形成されており、これにより第一の軸部材１２と第二の軸部材１３とは略平行に配設されている。ベース部材１１は、第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３の軸Ｌ１２、Ｌ１３方向及び径方向に十分な厚さを有している。これによりベース部材１１は、第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３との相対位置を一定としてそれぞれ軸Ｌ１２、Ｌ１３回りに回転することを可能に支持している。　

　第一の軸部材１２の両端部１２ａ、１２ｂ及び第二の軸部材１３の両端部１３ａ、１３ｂはそれぞれベース部材１１から突出している。一端部１２ａ、１３ａには、カバー部材１５が連結される。一端部１２ａ、１３ａ側と反対側の他端部１２ｂ、１３ｂには、拡径部１２ｃ、１３ｃが形成されている。拡径部１２ｃ、１３ｃは、ベース部材１１に当接しており、これにより第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３それぞれの一端部１２ａ、１３ａ側への引き抜きが規制されている。第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３のそれぞれには嵌合溝１２ｄ、１３ｄが形成されている。嵌合溝１２ｄ、１３ｄに、第一の筐体連結部材１７及び第二の筐体連結部材１８が嵌合することにより、第一の軸部材１２と第一の筐体連結部材１７とが連結され、第二の軸部材１３と第二の筐体連結部材１８とが連結されている。

　第一の筐体連結部材１７及び第二の筐体連結部材１８は、基部１７ａ、１８ａと、筐体固定部１７ｂ、１８ｂとを有する。基部１７ａ、１８ａは、それぞれ、対応する第一の軸部材１２または第二の軸部材１３の嵌合溝１２ｄ、１３ｄに嵌合され、径方向に突出する。筐体固定部１７ｂ、１８ｂは、基部１７ａ、１８ａの先端からカバー部材１５の外側となる位置で軸Ｌ１２、Ｌ１３方向に延出している。筐体固定部１７ｂには第一の筐体２が連結される。筐体固定部１８ｂには第二の筐体３が連結される。このため、第一の筐体２は、第一の筐体連結部材１７を介して第一の軸部材１２と連結されており、凹部２ａ、３ａにカバー部材１５を配設した状態で第一の軸部材１２の軸Ｌ１２回りに回転可能となっている。第二の筐体３は、第二の筐体連結部材１８を介して第二の軸部材１３と連結されており、凹部２ａ、３ａにカバー部材１５を配設した状態で第二の軸部材１３の軸Ｌ１３回りに回転可能となっている。第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３の一端部１２ａ、１３ａの先端には、外周にフランジ状に張り出す張出部１２ｅ、１３ｅが設けられている。

　トルクユニット１４は、第一の軸部材１２を有して第一の軸部材１２にトルクを発生させる第一のトルク発生部２０と、第二の軸部材１３を有して第二の軸部材１３にトルクを発生させる第二のトルク発生部２１とを有する。第一のトルク発生部２０は、第一の軸部材１２の一端部１２ａでベース部材１１と張出部１２ｅとの間に順に外装される第一の摺動部材２２と第一のバネ部材２３と第一の固定部材２４とを有する。第一の摺動部材２２は、略環形状を有し、ベース部材１１に当接する。第一のバネ部材２３は、負荷発生源として機能する。第一の固定部材２４は、略環形状を有し、第一のバネ部材２３の一端が固定されるとともに張出部１２ｅに当接する。第一の軸部材１２において第一の摺動部材２２、第一のバネ部材２３及び第一の固定部材２４が外装される範囲には外周面に平面状に形成された面取部１２ｆが設けられる。第一の摺動部材２２と第一の固定部材２４とが面取部１２ｆに嵌合することにより、第一の摺動部材２２と第一の固定部材２４は第一の軸部材１２とともに軸Ｌ１２回りに回転可能となっている。第一のバネ部材２３は、第一の摺動部材２２と第一の固定部材２４との間で圧縮された状態となっている。これにより図６に示すように、第一の摺動部材２２及び第一の軸部材１２の拡径部１２ｃは、第一のバネ部材２３の付勢力Ｆ２３でベース部材１１に摺動可能に押圧された状態となっている。このため、第一の摺動部材２２及び第一の軸部材１２の拡径部１２ｃには、静止した状態では、第一のバネ部材２３の付勢力に応じた静摩擦力が作用し、第一の摺動部材２２及び第一の軸部材１２は、この静摩擦力によるトルクによって軸回りの回転が規制されている。一方、第一の摺動部材２２及び第一の軸部材１２の拡径部１２ｃには、軸Ｌ１２回りに回転した状態では、第一のバネ部材２３の付勢力に応じた動摩擦力が作用し、第一の摺動部材２２及び第一の軸部材１２は、この動摩擦力によるトルクを受けながら軸回りに回転する。

　同様に、第二のトルク発生部２１も、図２から図５に示すように、第二の軸部材１３の一端部１３ａでベース部材１１と張出部１３ｅとの間に順に外装される第二の摺動部材２５と第二のバネ部材２６と第二の固定部材２７とを有する。第二の摺動部材２５は、略環形状を有し、ベース部材１１に当接する。第二のバネ部材２６は、負荷発生源として機能する。第二の固定部材２７は、略環形状を有し、第二のバネ部材２６の一端が固定されるとともに張出部１３ｅに当接する。また、第二の軸部材１３の外周面に平面状に形成された面取部１３ｆが設けられる。第二の摺動部材２５と第二の固定部材２７とが面取部１３ｆに嵌合され、第二の摺動部材２５と第二の固定部材２７は、第二の軸部材１３とともに軸回りに回転可能となっている。第二のバネ部材２６は、第二の摺動部材２５と第二の固定部材２７との間で圧縮された状態となっている。これにより第二の摺動部材２５及び第二の軸部材１３の拡径部１３ｃは、第二のバネ部材２６の付勢力でベース部材１１に摺動可能に押圧された状態となっている。このため、第二の摺動部材２５及び第二の軸部材１３の拡径部１３ｃには、静止した状態では、第二のバネ部材２６の付勢力に応じた静摩擦力が作用し、第一の摺動部材２２及び第一の軸部材１２は、この静摩擦力によるトルクによって軸Ｌ１３回りの回転が規制されている。一方、第二の摺動部材２５及び第二の軸部材１３の拡径部１３ｃには、軸Ｌ１３回りに回転した状態では、第二のバネ部材２６の付勢力に応じた動摩擦力が作用し、第二の摺動部材２５及び第二の軸部材１３は、この動摩擦力によるトルクを受けながら軸Ｌ１３回りに回転する。

　本実施形態では、第一のバネ部材２３と第二のバネ部材２６とでは、構成するバネの数や変形量を異なるようにすることで付勢力が異なるように設定されている。第二のバネ部材２６の方が第一のバネ部材２３よりも大きな付勢力を有している。このため、第一のトルク発生部２０において第一の軸部材１２に作用するトルクよりも、第二のトルク発生部２１において第二の軸部材１３に作用するトルクの方が大きくなるように設定されている。ベース部材１１において、第一の摺動部材２２及び第二の摺動部材２５が当接する範囲は、図５に示すように略平面に形成されているが、凹状に形成されて内部で第一の摺動部材２２及び第二の摺動部材２５が摺動するようにしても良い。第一のトルク発生部２０と第二のトルク発生部２１とのトルク比としては、第一の軸部材１２と第二の軸部材１３の軸間距離Ｄと第一の筐体２の長さ寸法Ｌ２または第二の筐体３の長さ寸法Ｌ３との和を、その長さ寸法Ｌ２または長さ寸法Ｌ３で除した値よりも大きく設定することが好ましい。

　カバー部材１５は、ベース部材１１の外周面形状と対応した内周面形状を有している。カバー部材１５の一端部１５ａが、ベース部材１１の外周面であるカバー連結部１１ｃに嵌合することにより、カバー部材１５がベース部材１１に連結されている。このためカバー部材１５は、ベース部材１１に対して片持ち状に支持されて、ベース部材１１から突出している。さらに、カバー部材１５には、第一のトルク発生部２０及び第二のトルク発生部２１を構成する第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３の各一端部１２ａ、１３ａ、第一のバネ部材２３及び第二のバネ部材２６、並びに、第一の固定部材２４及び第二の固定部材２７が収容されている。

　図７に示すように、カバー部材１５の内周面には、内周側に突出して部材厚を厚くするようにして軸方向に延設された梁部１５ｂが形成されている。このように梁部１５ｂを設けることにより軸回りの捻れに対してカバー部材１５の剛性が高められている。カバー部材１５のベース部材１１と嵌合する側の一端部１５ａには、切欠き部１５ｃが形成されている。一方、図８に示すように、ベース部材１１のカバー連結部１１ｃには、カバー部材１５の梁部１５ｂと対応して軸方向に沿って溝部１１ｄが形成されている。また、ベース部材１１のカバー連結部１１ｃには、カバー部材１５の切欠き部１５ｃと対応して外周側に突出する凸部１１ｅが形成されている。ベース部材１１に対してカバー部材１５が嵌合された状態では、ベース部材１１の凸部１１ｅにカバー部材１５の切欠き部１５ｃが嵌合するとともに、ベース部材１１の溝部１１ｄにカバー部材１５の梁部１５ｂが嵌合されていることで、両者は強固に固定されている。

　図２及び図３に示すように、ケーブル支持部材１６は、カバー部材１５の内周面と対応する外周面形状を有している。ケーブル支持部材１６の外周面であるカバー連結部１６ａが他端部１５ｄに嵌合されることにより、ケーブル支持部材１６がカバー部材１５に連結されている。図７に示すように、カバー部材１５の他端部１５ｄには、切欠き部１５ｅが形成されている。図９及び図１０に示すように、ケーブル支持部材１６の外周面には、ベース部材１１同様にカバー部材１５の梁部１５ｂ及び切欠き部１５ｅと対応して溝部１６ｂ及び凸部１６ｃが形成されている。カバー部材１５に対してケーブル支持部材１６が嵌合された状態では、ケーブル支持部材１６の凸部１６ｃにカバー部材１５の切欠き部１５ｅが嵌合するとともに、ケーブル支持部材１６の溝部１６ｂにカバー部材１５の梁部１５ｂが嵌合されていることで両者は強固に固定される。また、ケーブル支持部材１６はカバー部材１５とともにベース部材１１から片持ち状に張り出した状態となっている。

　図９及び図１０に示すように、ケーブル支持部材１６には、カバー部材１５の内部と外部とをそれぞれ連通する第一の貫通孔１６ｄ及び第二の貫通孔１６ｅが形成されている。第一の貫通孔１６ｄは、第一の軸部材１２と同軸となる位置に形成されている。第二の貫通孔１６ｅは、第二の軸部材１３と同軸となる位置に形成されている。ケーブル６は、第一の筐体２と第二の筐体３とを電気的に接続する。図１から図３に示すように、このケーブル６は、第一の貫通孔１６ｄに挿通され、第一の貫通孔１６ｄに支持されることにより、第一の筐体２からカバー部材１５の内部へと延出する。ケーブル６は、カバー部材１５の内部でＵ字状に曲げられる。ケーブル６は、第二の貫通孔１６ｅに挿通されて第二の貫通孔１６ｅに支持されてることにより、カバー部材１５の内部から第二の軸部材１３へ延出する。

　カバー部材１５と、第一の筐体２及び第二の筐体３の凹部２ａ、３ａの形状及び寸法の関係について詳述する。
　本実施形態では、図１１に示すように、カバー部材１５の軸方向に直交する断面の外周形状は、長辺１５ｆと短辺１５ｇとを有する概略矩形状に形成されている。さらに、この外周形状の短辺１５ｇ側は、概略円弧状となって短辺１５ｇと長辺１５ｆとが連続する。長辺１５ｆの長さ寸法Ｌｆは、第一の筐体２及び第二の筐体３の厚さ寸法Ｔ２、Ｔ３と、第一の筐体２と第二の筐体３とが閉じた状態で互いの間に必要なクリアランスＣ１との和と略等しく設定されている。一方、短辺１５ｇの長さ寸法Ｌｇは、第一の筐体２及び第二の筐体３の凹部２ａ、３ａの深さ寸法Ｈ２、Ｈ３と略等しく設定されている。

　次に、この実施形態の携帯型端末１及び二軸ヒンジ機構１０の作用について説明する。
　図１を参照して、例えば、第二の筐体３を把持して、第一の筐体２を開閉するように操作すれば、二軸ヒンジ機構１０には、第一の筐体２及び第二の筐体３と連結された第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３にトルクが作用する。図２及び図３に示すように、第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３は、ベース部材１１によって支持されて、ベース部材１１と第一の摺動部材２２及び第二の摺動部材２５のそれぞれとの間に作用するトルクに抗して回転する。

　このため、ベース部材１１から片持ち状に支持されたカバー部材１５及びケーブル支持部材１６には、第一の筐体２及び第二の筐体３から力、トルクが作用することが無い。このため、カバー部材１５は、第一のトルク発生部２０及び第二のトルク発生部２１を収容しつつ、ケーブル支持部材１６を支持するだけの最小限の部材寸法を有していれば良い。よってカバー部材１５は、ベース部材１１の部材寸法に応じて必要な剛性を確保しつつ全体として小型化を図ることができる。その一方で、本実施形態の二軸ヒンジ機構１０では、ケーブル支持部材１６によって第一の筐体２と第二の筐体３とに接続されたケーブル６を支持しつつ、さらに第一の貫通孔１６ｄと第二の貫通孔１６ｅとによってケーブル６の中間部分をカバー部材１５内部に収容することができる。

　さらに、本実施形態では、ベース部材１１と張出部１２ｅ、１３ｅとの間に配された第一の摺動部材２２または第二の摺動部材２５のそれぞれとベース部材１１との間に生じる摩擦力によって必要なトルクを作用させている。したがって、カムなどの複雑な機構、部品を用いず、また、第一の軸部材１２側及び第二の軸部材１３側のそれぞれで複数摺動する部材を設けるようなことをせずに、最小限の簡易な構成によってトルクを発生させることができる。このため、必要なトルクを発生させつつ、全体として軸方向にさらに小型化を図ることができる。

　次に、このような二軸ヒンジ機構１０による第一の筐体２及び第二の筐体３の開閉動作を詳述する。図１１に、第一の筐体２の表示部４と第二の筐体３の操作部５とが重なり合って閉じた持ち運び状態を示す。この持ち運び状態では、カバー部材１５と第一の筐体２及び第二の筐体３との寸法関係から二軸ヒンジ機構１０は第一の筐体２及び第二の筐体３の凹部２ａ、３ａに収容された状態となっている。この状態から、例えば、第二の筐体３を把持して第一の筐体２を開こうとすると、第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３には、第一の筐体２及び第二の筐体３のそれぞれからトルクが作用する。

　既に述べたように、第二のトルク発生部２１で発生するトルクの方が、第一のトルク発生部２０で発生するトルクよりも大きい。このため、図１２に示すように、第二の軸部材１３及び第二の軸部材１３が連結された第二の筐体３が、ベース部材１１、カバー部材１５及びケーブル支持部材１６と一体となったまま、第一の筐体２及び第二の筐体３から作用するトルクによって、まず、第一の軸部材１２の軸Ｌ１２回りに、第一の軸部材１２と第一の軸部材１２に連結された第一の筐体２とが回転する。このとき、ケーブル６は、ケーブル支持部材１６の第一の貫通孔１６ｄから第一の筐体２へと配設された範囲で湾曲変形するのみであるので、ケーブル６が捻れ、この捻れによりケーブル支持部材１６及びカバー部材１５に捻れが生じてしまうことがない。

　図１３に、持ち運び状態から第一の筐体２が略１８０度回転した１８０度開状態を示す。１８０度開状態になると、カバー部材１５の短辺１５ｇの長さ寸法と、第一の筐体２の凹部２ａとの寸法関係から、カバー部材１５の長辺１５ｆの部分と第一の筐体２の凹部２ａとが当接することになり、ベース部材１１及びカバー部材１５に対して第一の筐体２及び第一の軸部材１２が回転するのが規制される。このため、さらに第二の筐体３に対して、さらに第一の筐体２を回転させようとすると、そのトルクが、第二のトルク発生部２１で発生されるトルクより大きい場合には、図１４に示すように、第二の筐体３及び第二の軸部材１３に対して、ベース部材１１、カバー部材１５、ケーブル支持部材１６、第一の軸部材１２及び第一の筐体２が一体となって、第二の軸部材１３の軸Ｌ１３回りに回転する。このとき、ケーブル６は、ケーブル支持部材１６の第二の貫通孔１６ｅから第二の筐体３へと配設された範囲で湾曲変形するのみである。よって、ケーブル６が捻れ、この捻れによりケーブル支持部材１６及びカバー部材１５に捻れが生じてしまうことがない。

　これにより、図１６に示すように、第二の筐体３に対して、第一の筐体２が３６０度回転した３６０度開状態とすることができる。この状態では、カバー部材１５の長辺１５ｆの部分と第二の筐体３の凹部３ａとも当接することとなり、ベース部材１１及びカバー部材１５に対する第二の筐体３及び第二の軸部材１３の回転が規制される。この状態では、第一の筐体２の表示部４が第二の筐体３と重なり合っている面と反対側に配置されることとなるので、持ち運び状態と同様のコンパクトな状態としつつ表示部４の表示を視認しやすい状態とすることができる。

　上記においては、持ち運び状態から３６０度開状態となるまで回転する場合について説明したが、３６０度開状態から持ち運び状態まで逆回転する場合にも、第一の軸部材１２と第二の軸部材１３が同時に回転しないようにして動作する。すなわち、３６０度開状態から第二の筐体３に対して第一の筐体２を回転させると、第一の軸部材１２の軸Ｌ１２回りに回転し、略１８０度回転した後は、第二の軸部材１３の軸Ｌ１３回りに回転する。

　本実施形態では、二軸ヒンジ機構１０を表示部４の両側に一つずつ設け、表示部４と第二の筐体３との間に設けないようにすることで、第一の筐体２及び第二の筐体３の長さ寸法が大きくならず、小型化を図っている。上記のように、第一のトルク発生部２０と第二のトルク発生部２１とのトルクの大きさが異なることで、第二の筐体３と第一の筐体２との相対角度に応じて、第一の軸部材１２または第二の軸部材１３のいずれかの軸回りで確実に回転させるように動作することができる。このため、本実施形態の二軸ヒンジ機構１０を表示部４の両側に一つずつ設ける構成であっても、二つの二軸ヒンジ機構１０が異なる軸回りで回転して全体に捻れが生じてしまうようなことがない。このため、捻れによる二軸ヒンジ機構１０の損傷、第一の筐体２と第二の筐体３同士が摺接して損傷することで外観が悪化してしまうことを防止できる。また、二軸が同時に回転することによる操作感触の悪化を防止することができる。

　上記実施形態では、第一のトルク発生部２０及び第二のトルク発生部２１のトルクの大きさは、第一のバネ部材２３及び第二のバネ部材２６のバネの数や変形量を相違させて付勢力を変化させることによって異なるように設定したが、これに限られない。例えば、以下のようにして、摩擦力を変化させることによりトルクの大きさ相違させることができる。ベース部材１１に対する第一の摺動部材２２及び第一の軸部材１２の拡径部１２ｃの接触面積と、第二の摺動部材２５及び第二の軸部材１３の拡径部１３ｃの接触面積を変化させることによって摩擦力を変化させる。または、粗面処理等により、ベース部材１１の各部分で表面処理状態を相違させる、あるいは、第一の摺動部材２２及び第一の軸部材１２の拡径部１２ｃの接触面積と、第二の摺動部材２５及び第二の軸部材１３の拡径部１３ｃとで表面処理状態を相違させて、摩擦係数を変化させることによって摩擦力が変化させる。

　上記実施形態では、第二のトルク発生部２１で発生するトルクが、第一のトルク発生部２０で発生するトルクよりも大きく設定していたが、これに限られない。第一のトルク発生部２０で発生するトルクが、第二のトルク発生部２１で発生するトルクよりも大きく設定しても良い。また、第一のトルク発生部２０と第二のトルク発生部２１とで同じトルクを発生させる構成としても良い。第一のトルク発生部２０で発生するトルクを第二のトルク発生部２１で発生するトルクよりも大きくなるように設定した場合には、例えば持ち運び状態から３６０度回転状態に移行する際に最初に回転する軸が第二の軸部材１３となる。すなわち、第一の軸部材１２と第二の軸部材１３との回転する順が逆になるだけである。

　上記実施形態において、第一の軸部材１２と第二の軸部材１３とを互いに連結する軸連結部材を備える構成としても良い。軸連結部材としては具体的にはリンク機構が挙げられ、リンク機構によって第一の軸部材１２と第二の軸部材１３とを連動して回転させることも可能である。

　上記実施形態では、第一のトルク発生部２０と第二のトルク発生部２１とを構成する固定部材をそれぞれ個別に設けたが、これに限られない。第一のトルク発生部２０と第二のトルク発生部２１とを構成する固定部材を一体的に設けても良い。この場合には、第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３から反力を受ける部分の剛性を高めることができ、部材の変形や破損といった不具合をより確実に防止することができる。

　上記実施形態ではカバー部材１５の内部において、トルクユニット１４、ケーブル支持部材１６及びケーブル６が占める範囲以外は空間を形成することになるが、この空間内に摺動性の良い物体を充填しても良い。この物体がグリスとして働くことにより、ベース部材１１と各摺動部材２２、２５との摺動面やケーブル６とケーブル支持部材１６の内部との摺動性が増し、摺動する部分及びケーブル８の繰り返し耐久性を向上させることができる。

　上記実施形態では、カバー部材１８と第一の筐体２または第二の筐体３とが当接することにより、特定の回転状態となったときに相対回転が規制されるようにしたが、これに限られない。例えば、二軸ヒンジ機構を構成する部材から係止片を突出させて、この係止片と第一の筐体または第二の筐体とが所定の回転状態で係合することにより相対回転が規制されるようにしても良い。あるいは、ベース部材と、第一の軸部材または第二の軸部材との間に係止片を設けて、互いに係合することにより相対回転を規制するようにしても良い。上記実施形態では、カバー部材１８及びケーブル支持部材１６は、ベース部材１１に片持ち状に支持される構成としていたがこれに限られず、第一の軸部材１２及び第二の軸部材１３のみならず、ケーブル支持部材１６も各筐体に連結される構成としても良い。

　上記実施形態では、二軸ヒンジ機構１０は、第一の筐体２と第二の筐体部３との間に表示部４の両側方となる位置で二つ設けられていたが、これに限られない。例えば、図１６に示すように、二軸ヒンジ機構１０を中央に一つ配置して、これにより第一の筐体２と第二の筐体３とを開閉するようにしても良い。また、二軸ヒンジ機構１０を三つ以上配置しても良い。二軸ヒンジ機構を複数設けることで、複数種類のケーブルをそれぞれ異なる二軸ヒンジ機構で支持して配線することができる。このため、各ケーブルの径を小さくして、各二軸ヒンジ機構をさらに小型化することができ、全体としても小型化を図ることができる。また、電気信号や電力を接続するI/O用ケーブル束とアンテナ用同軸線を離隔して別々に配線することができることで、互いの影響を受けてノイズが発生してしまうことをより確実に防止することができる。

　上記実施形態では、電子機器として携帯型端末１を例に挙げたが、これに限らず、二つの筐体同士を二軸ヒンジ機構で開閉可能に連結する構造であれば良い。例えば、ノートパソコン、携帯型電話機、ＰＨＳ（ＰｅｒｓｏｎａｌＨａｎｄｙＰｈｏｎｅＳｙｓｔｅｍ）、ＰＤＡ（ＰｅｒｓｏｎａｌＤａｔａＡｓｓｉｓｔａｎｃｅ，ＰｅｒｓｏｎａｌＤｉｇｉｔａｌＡｓｓｉｓｔａｎｔｓ：個人向け携帯型情報通信機器）等にも適用可能である。さらに、これらのような小型携帯情報端末機のみならず、デジタルビデオカメラなど可動部分があり、その可動部分が二軸ヒンジ機構で構成される装置であれば、同様に適用可能である。

　以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。

　この出願は、２００９年３月３日に出願された日本出願特願２００９－０４９７７８を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

　本発明は、二軸ヒンジ機構、及び、二軸ヒンジ機構を備える電子機器に適用することができる。この二軸ヒンジ機構によれば、小型化が可能であり、かつ、必要な剛性を確保して二つの筐体を開閉可能に連結するとともに、二つの筐体間に接続されるケーブルを支持することできる。

１  携帯型端末（電子機器）
２  第一の筐体
３       第二の筐体
６       ケーブル
１０       二軸ヒンジ機構
１１ベース部材
１２     第一の軸部材
１２ｅ張出部
１３  第二の軸部材
１３ｅ張出部
１５  カバー部材
１６   ケーブル支持部材
１６ｄ    第一の貫通孔
１６ｅ第二の貫通孔
２０   第一のトルク発生部
２１    第二のトルク発生部
２２    第一の摺動部材
２５第二の摺動部材　　

Claims

　第一の筐体と第二の筐体とを開閉可能に連結する二軸ヒンジ機構であって、
　ベース部材と、
　前記ベース部材に回転可能に支持されて前記第一の筐体が連結された第一の軸部材を有し、前記第一の軸部材の軸回りにトルクを発生させる第一のトルク発生部と、
　前記ベース部材に回転可能に支持されて前記第二の筐体が連結された第二の軸部材を有し、前記第二の軸部材の軸回りにトルクを発生させる第二のトルク発生部と、
　前記第一のトルク発生部及び前記第二のトルク発生部の周囲に配置されて前記ベース部材に連結支持されたカバー部材と、
　前記カバー部材に連結支持され、前記第一の筐体と前記第二の筐体とを接続するケーブルを支持するケーブル支持部材とを備える二軸ヒンジ機構。
　請求項１に記載の二軸ヒンジ機構において、
　前記カバー部材は、略筒形状を有し、内部に前記第一のトルク発生部及び前記第二のトルク発生部が収容され、前記カバー部材の一端に前記ベース部材が嵌合されているとともに、前記カバー部材の他端に前記ケーブル支持部材が嵌合されている二軸ヒンジ機構。
　請求項１または請求項２に記載の二軸ヒンジ機構において、
　前記ケーブル支持部材は、前記カバー部材の内部と外部とをそれぞれ連通する第一の貫通孔及び第二の貫通孔を有し、
　前記ケーブルは、前記第一の筐体から前記第一の貫通孔を経て前記カバー部材の内部に配設されるとともに、前記第二の貫通孔を経て前記第二の筐体に接続される二軸ヒンジ機構。
　請求項３に記載の二軸ヒンジ機構において、
　前記第一の軸部材と前記第一の貫通孔とが同軸上に配設されているとともに、前記第二の軸部材と前記第二の貫通孔とが同軸上に配設されている二軸ヒンジ機構。
　請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の二軸ヒンジ機構において、
　前記第一のトルク発生部は、前記第一の軸部材とともに回転可能に設けられ、前記ベース部材に当接する第一の摺動部材と、
　前記第一の摺動部材を前記ベース部材に押圧させる負荷を発生させる第一の負荷発生源をさらに有し、
　前記第二のトルク発生部は、前記第二の軸部材とともに回転可能に設けられ、前記ベース部材に当接する第二の摺動部材と、
　前記第二の摺動部材を前記ベース部材に押圧させる負荷を発生させる第二の負荷発生源をさらに有する二軸ヒンジ機構。
　請求項５に記載の二軸ヒンジ機構において、
　前記第一の軸部材は、前記第一の摺動部材よりも前記カバー部材の内部に位置する一端部側に設けられ外周に張り出す張出部を具備し、
　前記第二の軸部材は、前記第二の摺動部材よりも前記カバー部材の内部に位置する一端部側に設けられ外周に張り出す張出部を具備し、
　前記第一の負荷発生源は、前記第一の軸部材の前記張出部と前記第一の摺動部材との間に設けられ、前記第一の軸部材の前記張出部と前記第一の摺動部材との間隔を広げるように付勢する付勢部材であり、
　前記第二の負荷発生源は、前記第二の軸部材の前記張出部と前記第二の摺動部材との間に設けられ、前記第二の軸部材の前記張出部と前記第二の摺動部材との間隔を広げるように付勢する付勢部材である二軸ヒンジ機構。
　請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の二軸ヒンジ機構において、
　前記第一の軸部材と前記第二の軸部材とは、互いに略平行となるように前記ベース部材に支持されている二軸ヒンジ機構。
　請求項１から請求項７のいずれか１項に記載の二軸ヒンジ機構において、
　前記第一のトルク発生部と前記第二のトルク発生部とのそれぞれで発生させるトルクの大きさが異なるように設定されている二軸ヒンジ機構。
　請求項１から請求項８のいずれか１項に記載の二軸ヒンジ機構において、
　前記カバー部材の内部に高摺動性の物体が充填されている二軸ヒンジ機構。
　請求項１から請求項９のいずれか１項に記載の二軸ヒンジ機構において、
　前記第１の軸部材と、前記第２の軸部材とを連結する軸連結部材を配置した二軸ヒンジ機構。
　請求項１から請求項１０のいずれか１項に記載の二軸ヒンジ機構と、
　前記第一の軸部材に連結された第一の筐体及び前記第二の軸部材に連結された第二の筐体とを備える電子機器。