JP2003064478A - 製膜装置 - Google Patents

製膜装置

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JP2003064478A JP2001254670A JP2001254670A JP2003064478A JP 2003064478 A JP2003064478 A JP 2003064478A JP 2001254670 A JP2001254670 A JP 2001254670A JP 2001254670 A JP2001254670 A JP 2001254670A JP 2003064478 A JP2003064478 A JP 2003064478A
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茂一 上野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置のコストアップを招くことなく、大型の
基板であっても製膜後における冷却を十分に行い、製品
の品質向上を図る。 【解決手段】 減圧環境下にて基板Kに製膜を施す真空
処理室と、真空処理室にて製膜処理が施された基板Kが
送り込まれ、送り込まれた基板Kを冷却するアンロード
室11と、アンロード室11から送り出された基板Kを
搬送する搬送装置とから製膜装置を構成する。真空処理
室から送り込まれた基板Kの巾方向に沿って複数の噴出
孔14が間隔をあけて形成されたベント管13を設け
る。ベント管13の噴出孔14から基板Kの高さ方向中
央部分に向かってベントガスをそれぞれ音速にて噴出さ
せ、基板Kの表面に沿って上下方向へ分散させて基板K
を全面にわたって均等にかつ迅速に冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、プラズマ
CVD装置、スパッタリング装置、ドライエッチング装
置などの製膜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、母材に製膜を施す装置として
は、プラズマCVD装置、スパッタリング装置、ドライ
エッチング装置などを有する製膜装置が知られている。
この種の製膜装置としては、主として、複数の処理室を
直列に並べたインライン型と、中央の基板搬送共通室の
周辺に複数の基板処理室を並列に並べたクラスタ型があ
り、例えばこのインライン型は、図7に示すように、真
空処理室1に隣接してアンロード室2が設けられてい
る。
【0003】真空処理室1は、例えば1バッチあたり2
枚の基板Kの製膜処理を行う製膜ユニット3を有し、こ
の製膜ユニット3の両側部には、基板加熱ヒータ4が設
けられている。そして、真空処理室1では、プラズマC
VD装置の場合、内部を減圧させた状態にてSiH
4(シランガス)などからなる原料ガスを含む製膜ガス
を送り込み、基板加熱ヒータ4によって基板Kを加熱し
ながら、非接地電極として設けられた図示しないラダー
電極に高周波電力を供給することによりプラズマを発生
させて原料ガスを分解して、基板加熱ヒータ4よって加
熱された基板K表面にシリコン系製膜が施されるように
なっている。
【0004】アンロード室2では、真空処理室1内を減
圧環境下に保った状態にて、大気圧下へ基板Kが取り出
されるようになっており、このアンロード室2の底部中
央に設けられたベントガス噴出部5からアンロード室2
内へ吹き出された窒素ガス等のベントガスによってアン
ロード室2が大気圧に戻されるとともに、併せて基板K
が冷却され、その後、複数の搬送ローラ6を有する搬送
装置7へ移動され、基板Kを支持している搬送台車8か
ら搬送装置7の搬送ローラ6上に移載され、これら搬送
ローラ6によって搬送されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、真空処理室
1でのプラズマ処理時に昇温された基板Kは、減圧環境
下での輻射を主とする伝熱のため、基板の冷却量が少な
く、特に、基板Kが大型かつ重厚である場合は、基板の
熱容量が大きいため、アンロード室2での冷却が十分行
われずに、搬送装置7へ送り出されることがあった。こ
のため、搬送装置7を構成する搬送ローラ6等の基板K
に接触する部分を、耐熱性に優れた極めて高価な材料か
ら形成しなければならず、装置の高コスト化を招いてい
た。
【0006】ここで、アンロード室2における冷却時間
を長くすれば、基板Kを十分に冷却することができる
が、この場合、アンロード室2において、基板Kが滞る
ため、生産性が大幅に低減してしまうという問題があっ
た。しかも、底部中央のベントガス噴出部5からベント
ガスを噴出させる上記アンロード室2では、ベントガス
によって基板Kが均一に冷却されず、部分的に温度差が
生じてしまい、バックリングと称する熱座屈を生じてし
まい、基板Kを支持する部材との干渉や拘束により基板
Kを破損するなどの悪影響を与えてしまう恐れもあっ
た。
【0007】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、大型の基板であっても製膜後における冷却を十分
に行うことができ、装置のコスト低減及び製品の品質向
上を図ることが可能な製膜装置を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の製膜装置は、減圧環境下にて基板に
製膜を施す真空処理室と、該真空処理室にて製膜処理が
施された基板が送り込まれ、該送り込まれた基板を冷却
するアンロード室とを有する製膜装置であって、前記ア
ンロード室には、送り込まれた前記基板の巾方向に沿っ
て配設され、長手方向に沿って間隔をあけて複数の噴出
孔を有したベント管が設けられ、該ベント管へ送り込ま
れたベントガスが前記噴出孔から前記基板の高さ方向略
中央部分に噴出されることを特徴としている。
【0009】すなわち、真空処理室から送り込まれた基
板の巾方向に沿って配設されたベント管の複数の噴出孔
から基板の高さ方向略中央部分に向かってベントガスが
噴出され、基板の表面に沿って上下方向へ分散して流れ
るので、基板を全面にわたって均等にかつ迅速に冷却す
ることができる。つまり、基板を、その全面にわたって
偏り無く迅速に冷却することができるので、基板が大型
かつ重厚であるため熱容量が大きい場合でも、アンロー
ド室にて短時間に十分に冷却させることができ、これに
より、その後、基板を搬送する搬送装置にて基板を支持
する部材として、高価な耐熱性に優れた材料を用いる必
要をなくすことができ、これにより、装置のコスト低減
を図ることができ、さらには、冷却時間の短縮化による
生産性の向上も図ることができる。しかも、基板を均等
に冷却させることができるので、冷却の不均一による熱
座屈であるバックリングの発生をなくすことができ、こ
れにより、バックリングによる基板の破損などの悪影響
をなくすことができる。
【0010】請求項2記載の製膜装置は、請求項1記載
の製膜装置において、前記ベント管の前記噴出孔が、送
り込まれるベントガスとアンロード室内との差圧が所定
圧に達するまで、音速にて噴出する径に形成されている
ことを特徴としている。
【0011】このように、ベント管の各噴出孔から音速
にてベントガスが噴出されることにより、いわゆるチョ
ーク現象によって各噴出孔からの噴出速度の均一化を図
り、噴き出し流量の均一化を図ることができ、これによ
り、基板を確実にかつ均一に冷却することができる。し
かも音速で噴き出されたベントガスは、断熱膨張するた
めにベントガスが冷えて、基板冷却が促進される。
【0012】請求項3記載の製膜装置は、請求項1また
は請求項2記載の製膜装置において、前記アンロード室
内に、前記真空処理室から複数の前記基板が送り込ま
れ、前記ベント管は、前記基板に沿って複数並列に配設
されていることを特徴としている。
【0013】つまり、複数のベント管が設けられている
ので、これらベント管によって、アンロード室内へ送り
込まれる複数の基板へそれぞれ満遍なくベントガスを吹
き付けて冷却させることができる。
【0014】請求項4記載の製膜装置は、請求項1〜4
のいずれか1項記載の製膜装置において、前記ベント管
が前記アンロード室の下部及び上部にそれぞれ設けられ
ていることを特徴としている。
【0015】このように、アンロード室の下部及び上部
に設けられたベント管によって、アンロード室内へ送り
込まれる基板へ確実にかつ均一にベントガスを吹き付け
て冷却させることができる。
【0016】請求項5記載の製膜装置は、請求項1〜4
のいずれか1項記載の製膜装置において、前記ベント管
が前記アンロード室の内部における巾方向略全長にわた
って設けられていることを特徴としている。
【0017】すなわち、アンロード室の巾方向全長にわ
たる長さのベント管が設置されているので、基板を均一
かつ迅速に冷却させることができるだけでなく、アンロ
ード室内におけるベントガスが整流され、アンロード室
の隅部におけるベントガスの流れのよどみを解消するこ
とができ、ベントガスのよどみによるアンロード室の隅
部におけるゴミやパーティクルなどの塵の蓄積をなくす
ことができ、蓄積したゴミ、塵が舞い上がって基板へ付
着することによる品質の低下等の不具合を解消すること
ができる。
【0018】請求項6記載の製膜装置は、請求項1〜5
のいずれか1項記載の製膜装置において、前記アンロー
ド室に、送り込まれた前記基板と対向する冷却壁面を有
する冷却機構が設けられていることを特徴としている。
【0019】このように、基板の対向位置に配設される
冷却壁面を有する冷却機構が設けられているので、基板
の表面に沿って流れることにより基板を冷却したベント
ガスを冷却機構の冷却壁面に沿って流して冷却させるこ
とができる。
【0020】請求項7記載の製膜装置は、請求項6記載
の製膜装置において、前記冷却壁面が黒色とされている
ことを特徴としている。
【0021】減圧環境下のために輻射を主とした伝熱で
あるため、このように、冷却機構の冷却壁面が、その表
面を黒色とすることにより、輻射率が高められているの
で、基板から冷却壁面への伝熱量を増加し、さらなる冷
却効率の向上を図ることができる。
【0022】請求項8記載の製膜装置は、請求項1〜7
のいずれか1項記載の製膜装置において、前記アンロー
ド室から送り出される前記基板へ冷却空気を吹き付ける
冷却装置を有することを特徴としている。
【0023】つまり、アンロード室から送り出された基
板へ冷却装置によって空気を吹き付けることにより、基
板をさらに確実に冷却することができる。これは、大気
圧雰囲気であるため気体伝熱量が多く、基板冷却のため
の伝熱量が多くなるためである。これにより、特に、真
空処理室内における処理の温度が高い場合などにおいて
も、搬送装置によって搬送させる前に、確実に急速に冷
却させることができる。
【0024】請求項9記載の製膜装置は、請求項8記載
の製膜装置において、前記冷却装置が、前記基板へ向か
って空気を送り出すファンと、該ファンから送り出され
る冷却空気を前記基板に向かって分散させる複数の孔を
有した分流板とを有することを特徴としている。
【0025】すなわち、分流板によってファンからの空
気が基板へ満遍なく分散されるので、アンロード室から
送り出された基板をさらに確実にかつ満遍なく冷却する
ことができ、基板のバックリングの発生を抑えることが
できる。
【0026】請求項10記載の製膜装置は、請求項8ま
たは請求項9記載の製膜装置において、前記冷却装置
が、前記基板へ吹き付ける空気を清浄する空気清浄フィ
ルタが設けられていることを特徴としている。
【0027】このように、基板へ吹き付ける空気が空気
清浄フィルタによって清浄されるので、塵や埃を基板へ
付着させることなく基板をさらに冷却させることができ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例の製膜
装置を図面を参照して説明する。図1及び図2におい
て、符号11は、本実施形態例の製膜装置を構成するア
ンロード室である。このアンロード室11には、その底
部11aに、搬送台車12によって搬送される基板Kに
沿う位置に、一対の長尺のベント管13が設けられてい
る。
【0029】これらベント管13には、その長手方向に
沿って、互いに間隔をあけて複数の噴出孔14が形成さ
れている。このベント管13には、その一端に、図示し
ないベントガス供給源が接続されており、このベントガ
ス供給源から窒素ガス等のベントガスが高圧にて供給さ
れるようになっている。そして、このベント管13へベ
ントガス供給源からベントガスが供給されると、このベ
ント管13の各噴出孔14から、ベントガスが噴出され
るようになっている。
【0030】ここで、このベント管13の噴出孔14
は、供給されるベントガスの圧力に対して十分に小さい
孔からなり、これら噴出孔14から噴出されるベントガ
スは、ガスの供給圧とアンロード室11の内圧との差圧
が所定圧に達するまで音速にて噴出する、いわゆるチョ
ーク現象を生じる大きさとされている。
【0031】そして、このように、チョーク現象を生じ
ると、ベント管13の噴出孔14では、それぞれ均一な
圧損を生じ、これにより、このベント管13の噴出孔1
4からは、互いに均一にベントガスが噴出される。ここ
で、所定圧とは、アンロード室11内にベントガスが噴
出され、このベントガスの熱伝達によって基板Kが冷却
されだす程度の圧力であり、具体的な一例としては、所
定圧である差圧が約1000Pa程度の場合、ベント管1
3の噴出孔14の径としては、約1mm程度が好ましい。
また、これら噴出孔14から噴出されるベントガスは、
この噴出孔14から噴出した際に、断熱膨張して低温と
なるために、基板Kの冷却が促進される。
【0032】また、噴出孔14は、それぞれ噴出するベ
ントガスの噴出方向が、搬送台車12に支持された基板
Kの高さ方向の略中央部分に向けられている。これによ
り、このベント管13の噴出孔14から噴出して断熱膨
張して低温となり基板Kに吹き付けられるベントガス
は、基板Kの中央部分から、基板Kの表面に沿って上下
方向へ分散されるようになっている。このため、基板K
中央から周囲へと冷却されるようになり、基板K周囲よ
りも冷えにくい基板K中央から冷却することで、バック
リングを発生させることが抑えられる。
【0033】そして、真空処理室1から搬送台車12に
支持されて製膜後の基板Kがアンロード室11内へ移送
されると、アンロード室11内のベント管13へ、ベン
トガス供給源からベントガスが高圧にて供給される。そ
して、このベント管13に供給されたベントガスは、ベ
ントガスのガス圧と減圧状態のアンロード室11の内圧
との大きな差圧により、チョーク現象を引き起こし、こ
れにより、ベント管13の長手方向に沿って形成された
各噴出孔14から音速にてベントガスが噴出し、さらに
断熱膨張して低温となり、搬送台車12に支持された基
板Kの高さ方向の中央部分に、その巾方向へわたって均
一に吹き付けられる。
【0034】そして、このように基板Kの高さ方向中央
部分に、巾方向へわたって均一に吹き付けられたベント
ガスは、基板Kの高さ方向中央部分から上下方向へ分散
し、基板Kの表面に沿って流される。これにより、基板
Kは、その全体がベントガスによって基板K中央から周
囲に向けて均一かつ迅速に冷却されるとともに、バック
リング発生が抑えられる。
【0035】その後、内圧とガス圧との差圧が所定圧に
達すると、チョーク現象がなくなり、基板Kは、アンロ
ード室11内に充填されたベントガスの熱伝達によって
冷却される。そして、このアンロード室11内にて均一
かつ十分に冷却された基板Kは、アンロード室11から
搬送台車12によって搬送装置7側へ搬送され、その
後、搬送台車12から搬送台車7の搬送ローラ6上に受
け渡され、これら搬送ローラ6によって次工程へ送り出
される。
【0036】このように、上記の製膜装置によれば、真
空処理室1から送り込まれた基板Kの巾方向に沿って配
設されたベント管13の複数の噴出孔14から基板Kの
高さ方向中央部分に向かってベントガスが噴出され、基
板Kの表面に沿って上下方向へ分散して流れるので、基
板Kを全面にわたって均等にかつ迅速に冷却することが
できる。
【0037】つまり、基板Kを、その全面にわたって偏
り無く迅速に冷却することができるので、基板Kが大型
かつ重厚であるため熱容量が大きい場合でも、アンロー
ド室11にて短時間に十分に冷却させることができ、こ
れにより、その後、基板Kを搬送する搬送装置7にて基
板Kを支持する搬送ローラ6などの部材として、高価な
耐熱性に優れた材料を用いる必要をなくすことができ、
これにより、装置のコスト低減を図ることができ、さら
には、冷却時間の短縮化による生産性の向上も図ること
ができる。
【0038】しかも、基板Kを均等に冷却させることが
できるので、冷却の不均一による熱座屈であるバックリ
ングの発生をなくすことができ、これにより、バックリ
ングによる基板Kを破損するなどの悪影響をなくすこと
ができる。さらには、ベント管13の各噴出孔14から
音速にてベントガスが噴出されることにより、いわゆる
チョーク現象によって各噴出孔14からの噴出速度の均
一化を図ることができ、これにより、基板Kを確実にか
つ均一に冷却することができる。
【0039】なお、上記の例では、アンロード室11の
底面11aに、一対のベント管13を設置し、これらベ
ント管13の噴出孔14から、それぞれの基板Kへベン
トガスを噴出させるようにしたが、一本のベント管13
に、それぞれの基板Kへ向かって噴出する噴出孔14を
それぞれ形成し、この一本のベント管13の噴出孔14
から、その両側の基板Kの高さ方向中央部分にベントガ
スを吹き付けるようにしても良い。
【0040】また、図3に示すものは、ベント管13が
上下に配設されたアンロード室11である。つまり、こ
のアンロード室11では、アンロード室11内に基板K
が搬送されて設置された状態にて、上下に配設されたベ
ント管13へベントガス供給源からベントガスが供給さ
れ、これにより、これら上下のベント管13のそれぞれ
の噴出孔14からベントガスが音速にて噴出され、断熱
膨張して低温となり、基板Kの高さ方向中央部分に、巾
方向へわたって吹き付けられる。
【0041】これにより、アンロード室11内に設置さ
れた基板Kは、その上下から噴出されるベントガスが高
さ方向中央部分にて巾方向へわたって均一に吹き付けら
れ、その後、基板Kの高さ方向中央部分から上下方向へ
分散し、基板Kの表面に沿って流される。これにより、
基板Kは、その全体がベントガスによって均一かつ迅速
に冷却される。これにより、熱座屈の発生がさらに確実
に抑えられる。
【0042】また、上記の例では、上下にそれぞれ2本
のベント管13を備えたが、この場合も、ベント管13
の数は2本ずつに限定されることはなく、上下に一本ず
つ設けても良く、あるいは、上下に3本ずつベント管1
3を設け、基板Kをさらに満遍なくかつ迅速に冷却させ
るようにしても良い。
【0043】なお、ベント管13としては、基板Kを巾
方向にわたって冷却すべく、アンロード室11内に設置
された基板Kの巾寸法よりも長いものを用いるのが好ま
しく、特に、図4に示すように、アンロード室11の巾
方向略全長にわたる長さのベント管13を設置すること
により、基板Kを均一かつ迅速に冷却させることができ
るだけでなく、アンロード室11内におけるベントガス
が整流され、このアンロード室11の隅部におけるベン
トガスの流れのよどみを解消することができ、ベントガ
スのよどみによるアンロード室11の隅部におけるゴミ
やパーティクルなどの塵の蓄積をなくすことができ、蓄
積したゴミ、塵が舞い上がって基板Kへ付着することに
よる品質の低下等の不具合を解消することができる。
【0044】また、図5に示すものは、アンロード室1
1の中央部分に、冷却機構21を備えたものである。こ
の冷却機構21は、その内部に、冷却媒体が循環される
循環路22が設けられ、また、アンロード室11内に搬
入される基板Kと対向する冷却壁面23を有している。
この冷却壁面23は、減圧雰囲気での輻射を主とする伝
熱を促進するために、例えば、ブラスト処理等を施すこ
とにより表面が黒色とされて輻射率が高められている。
【0045】そして、この例では、アンロード室11に
製膜後の基板Kが搬入されると、ベント管13の噴出孔
14から噴出されたベントガスが基板Kの高さ方向中央
部分に巾方向へわたって吹き付けられ、さらに、基板K
の上下方向に分散されて表面に沿って流され、これによ
り、基板Kが全体にわたって均一にかつ迅速に冷却され
る。
【0046】さらに、基板Kは、その冷却が、対向位置
に配設された冷却壁面23を有する冷却機構21によっ
て、さらに促進される。また、基板Kを冷却したベント
ガスは、冷却媒体が循環される循環路22が設けられた
冷却機構21の冷却壁面23に沿って流れることによ
り、この冷却壁面23との間にて円滑に熱交換が行われ
て冷却され、これにより、基板Kのベントガスの気体伝
熱による冷却もさらに促進される。
【0047】図6に示すものは、アンロード室11から
送り出される基板Kを、大気圧下にて、上方から冷却す
る冷却装置31を備えたものである。この冷却装置31
は、上方から空気を吸い込み、下方へ吹き出させるファ
ン32を有しており、このファン32の上方側には、H
EPAフィルタ等の空気清浄フィルタ33が設けられ、
下方側には、空気を分流させる複数の孔を有した分流板
34が設けられた構造とされている。そして、この冷却
装置31では、アンロード室11から搬送されて基板K
が送り出されると、空気清浄フィルタ33によって清浄
された空気がファン32によって吸い込まれ、分流板3
4によって基板Kの上方から分散されて吹き出される。
【0048】つまり、アンロード室11から送り出され
た基板Kには、その上部に設けられた冷却装置31によ
って清浄された空気が満遍なく吹き付けられて、アンロ
ード室11における冷却後に、さらに確実に急速に冷却
される。これにより、特に、真空処理室1内におけるプ
ラズマ処理の温度が高い場合などにおいても、搬送装置
7によって搬送させる前に、確実に冷却させることがで
きる。しかも、基板Kへ吹き付ける空気が空気清浄フィ
ルタ33によって清浄されるので、塵や埃を基板Kへ付
着させることなく基板Kを冷却させることができる。
【0049】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の製膜装
置によれば、下記の効果を得ることができる。請求項1
記載の製膜装置によれば、真空処理室から送り込まれた
基板の巾方向に沿って配設されたベント管の複数の噴出
孔から基板の高さ方向略中央部分に向かってベントガス
が噴出され、基板の表面に沿って上下方向へ分散して流
れるので、基板を全面にわたって均等にかつ迅速に冷却
することができる。つまり、基板を、その全面にわたっ
て偏り無く迅速に冷却することができるので、基板が大
型かつ重厚であるため熱容量が大きい場合でも、アンロ
ード室にて短時間に十分に冷却させることができ、これ
により、その後、基板を搬送する搬送装置にて基板を支
持する部材として、高価な耐熱性に優れた材料を用いる
必要をなくすことができ、これにより、装置のコスト低
減を図ることができ、さらには、冷却時間の短縮化によ
る生産性の向上も図ることができる。しかも、基板を均
等に冷却させることができるので、冷却の不均一による
熱座屈であるバックリングの発生をなくすことができ、
これにより、バックリングによる基板の破損などの悪影
響をなくすことができる。
【0050】請求項2記載の製膜装置によれば、ベント
管の各噴出孔から音速にてベントガスが噴出されること
により、いわゆるチョーク現象によって各噴出孔からの
噴出速度の均一化を図ることができ、これにより、基板
を確実にかつ均一に冷却することができる。
【0051】請求項3記載の製膜装置によれば、複数の
ベント管が設けられているので、これらベント管によっ
て、アンロード室内へ送り込まれる複数の基板へそれぞ
れ満遍なくベントガスを吹き付けて冷却させることがで
きる。
【0052】請求項4記載の製膜装置によれば、アンロ
ード室の下部及び上部に設けられたベント管によって、
アンロード室内へ送り込まれる基板へ確実にかつ均一に
ベントガスを吹き付けて冷却させることができる。
【0053】請求項5記載の製膜装置によれば、アンロ
ード室の巾方向全長にわたる長さのベント管が設置され
ているので、基板を均一かつ迅速に冷却させることがで
きるだけでなく、アンロード室内におけるベントガスが
整流され、アンロード室の隅部におけるベントガスの流
れのよどみを解消することができ、ベントガスのよどみ
によるアンロード室の隅部におけるゴミやパーティクル
などの塵の蓄積をなくすことができ、蓄積したゴミ、塵
が舞い上がって基板へ付着することによる品質の低下等
の不具合を解消することができる。
【0054】請求項6記載の製膜装置によれば、基板の
対向位置に配設される冷却壁面を有する冷却機構が設け
られているので、基板の表面に沿って流れることにより
基板を冷却したベントガスを冷却機構の冷却壁面に沿っ
て流して冷却させることができる。
【0055】請求項7記載の製膜装置によれば、冷却機
構の冷却壁面が、その表面を黒色とすることにより、輻
射率が高められているので、さらなる冷却効率の向上を
図ることができる。
【0056】請求項8記載の製膜装置によれば、アンロ
ード室から送り出された基板へ冷却装置によって空気を
吹き付けることにより、基板をさらに確実に冷却するこ
とができる。これにより、特に、真空処理室内における
処理の温度が高い場合などにおいても、搬送装置によっ
て搬送させる前に、確実に冷却させることができる。
【0057】請求項9記載の製膜装置によれば、分流板
によってファンからの空気が基板へ満遍なく分散される
ので、アンロード室から送り出された基板をさらに確実
にかつ満遍なく冷却することができ、バックリングの発
生をさらに抑えることができる。
【0058】請求項10記載の製膜装置によれば、基板
へ吹き付ける空気が空気清浄フィルタによって清浄され
るので、塵や埃を基板へ付着させることなく基板をさら
に冷却させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態例の製膜装置を構成するア
ンロード室の概略斜視図である。
【図2】 本発明の実施形態例の製膜装置を構成するア
ンロード室の概略断面図である。
【図3】 本発明の他の実施形態例の製膜装置を構成す
るアンロード室の概略断面図である。
【図4】 本発明の他の実施形態例の製膜装置を構成す
るアンロード室の概略側面図である。
【図5】 本発明の他の実施形態例の製膜装置を構成す
るアンロード室の概略断面図である。
【図6】 本発明の他の実施形態例の製膜装置を説明す
るアンロード室及びその下流側の斜視図である。
【図7】 製膜装置の従来例を説明する製膜装置の概略
斜視図である。
【符号の説明】
1 真空処理室 7 搬送装置 11 アンロード室 13 ベント管 14 噴出孔 21 冷却機構 23 冷却壁面 31 冷却装置 32 ファン 33 空気清浄フィルタ 34 分流板 K 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大坪 栄一郎 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 Fターム(参考) 4K030 AA06 BA30 DA08 FA01 GA03 GA12 KA26 LA16 5F045 AA08 BB08 EB08 EC07 EE10 EF03 EF08 EJ01 EJ02 EJ10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧環境下にて基板に製膜を施す真空処
    理室と、該真空処理室にて製膜処理が施された基板が送
    り込まれ、該送り込まれた基板を大気圧環境に戻すとと
    もに基板が冷却されるアンロード室とを有する製膜装置
    であって、 前記アンロード室には、送り込まれた前記基板の巾方向
    に沿って配設され、長手方向に沿って間隔をあけて複数
    の噴出孔を有したベント管が設けられ、 該ベント管へ送り込まれたベントガスが前記噴出孔から
    前記基板の高さ方向略中央部分に噴出されることを特徴
    とする製膜装置。
  2. 【請求項2】 前記ベント管の前記噴出孔は、送り込ま
    れるベントガスとアンロード室内との差圧が所定圧に達
    するまで、音速にて噴出する径に形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の製膜装置。
  3. 【請求項3】 前記アンロード室内には、前記真空処理
    室から複数の前記基板が送り込まれ、前記ベント管は、
    前記基板に沿って複数並列に配設されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の製膜装置。
  4. 【請求項4】 前記ベント管が前記アンロード室の下部
    及び上部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項記載の製膜装置。
  5. 【請求項5】 前記ベント管が前記アンロード室の内部
    における巾方向略全長にわたって設けられていることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の製膜装
    置。
  6. 【請求項6】 前記アンロード室には、送り込まれた前
    記基板と対向する冷却壁面を有する冷却機構が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記
    載の製膜装置。
  7. 【請求項7】 前記冷却壁面が黒色とされていることを
    特徴とする請求項6記載の製膜装置。
  8. 【請求項8】 前記アンロード室から送り出される前記
    基板へ冷却空気を吹き付ける冷却装置を有することを特
    徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の製膜装置。
  9. 【請求項9】 前記冷却装置は、前記基板へ向かって空
    気を送り出すファンと、該ファンから送り出される冷却
    空気を前記基板に向かって分散させる複数の孔を有した
    分流板とを有することを特徴とする請求項8記載の製膜
    装置。
  10. 【請求項10】 前記冷却装置は、前記基板へ吹き付け
    る空気を清浄する空気清浄フィルタが設けられているこ
    とを特徴とする請求項8または請求項9記載の製膜装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008078094A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Adtec Plasma Technology Co Ltd プラズマ処理装置
JP2010047827A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Ulvac Japan Ltd 処理装置及びこれを用いた成膜装置
KR101016045B1 (ko) * 2008-03-10 2011-02-23 주식회사 테라세미콘 글래스 기판의 휨 방지방법

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