JP2003064234A - ガスケット用低有害性塩素含有樹脂配合物 - Google Patents
ガスケット用低有害性塩素含有樹脂配合物Info
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Abstract
を減少させ、かつ発煙量を抑え、更にHClの発生量を
抑えることができるガスケット用低有害性塩素含有樹脂
配合物の提供。 【解決手段】本発明のガスケット用低有害性塩素含有樹
脂配合物は、塩化ビニル系樹脂に可塑剤及び安定剤を含
む配合物、(イ)から(ホ)までの低有害性難燃剤及び
フュームドシリカからなることを特徴とする。(イ)水
和金属化合物5〜200重量部、(ロ)ハイドロタルサ
イト5〜30重量部、(ハ)粒子径0.1μm以下の炭
酸カルシウム5〜150重量部、(ニ)酸化モリブデン
0.5〜20重量部、(ホ)錫酸亜鉛0.5〜20重量
部、(ヘ)酸化亜鉛0.5〜20重量部、前記のフュー
ムドシリカの配合量が0.5〜50重量部である。前記
のフュームドシリカが高分子量のシリコーン油及び/又
はシリコーン系難燃剤0.5〜20重量部を吸着してい
る。
Description
害性塩素含有樹脂配合物に関するもので、更に詳しくは
難燃性であり、かつ低有害性であるガスケット用塩素含
有樹脂配合物に関する。
ル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン等が知ら
れており、例えば、ポリビニルクロライド配合物には、
安定剤や可塑剤を混合して成形性を高め、また得られた
製品の長期安定性を得ることが行われている。このよう
に得られたポリビニルクロライド配合物からなる塩化ビ
ニル樹脂製品は、使用後乃至は廃棄廃棄処理され焼却さ
れる場合が多く、その際、塩化水素やダイオキシンが発
生する可能性が強い。このような塩化水素やダイオキシ
ンは、環境上好ましいものではない。従来のポリビニル
クロライド配合物では、炭酸カルシウムを添加混合した
り、炭酸カルシウム粉末と酸化鉄粉末を混合したりする
ことで、燃焼時にある程度塩化水素の生成を防止するこ
とができるが、ダイオキシンの生成を抑える大きな効果
は期待することはできない。また最近公開された特開平
11−286573号公報には、塩素含有樹脂中にカル
シウムと鉄の複合酸化物を分散させて燃焼時に効果的に
有毒な塩化水素を捕捉する方法が開示されている。更に
特開平11−323051号公報には、酸化チタン粉末
を塩化ビニル樹脂に含有させて熱分解時の塩素ガスや塩
化水素の発生量を減少させた難燃性塩化ビニル樹脂成形
体が開示されている。
素含有樹脂に炭酸カルシウムを添加混合したり、炭酸カ
ルシウム粉末と酸化鉄粉末を混合したりすることで、燃
焼時に塩化水素の生成を防止することができることは記
載されているが、ダイオキシンに関して何ら記載がな
い。また特開平11−286573号公報や特開平11
−323051号公報に記載された技術は、塩素ガスや
塩化水素の発生量を減少させることはできるが、ダイオ
キシンや煙の吸着については不十分である。更に実施例
で比較として掲げた従来のポリビニルクロライド配合物
は、HCl発生量は抑えられているが、ダイオキシンの
発生量がはるかに多く、例えば、ポリジクロロジベンゾ
イルダイオキシンが32ng/g、ポリジクロロジベン
ゾイルフランが2200ng/gと多く、また発煙量も
450(比光学密度)と多く、ある程度HCl発生量を
抑えることはできるとしても、今だ十分とはいえないと
いう問題があった。一方、塩素含有樹脂を使用しないで
難燃性、耐油性、可塑性の優れた材料も開発され始めて
いるとはいえ、依然経済的に高価であり現状では実用性
に乏しいものである。そこで本発明者等は、この点に鑑
み種々研究を重ねた結果、安価な塩素含有樹脂配合物の
利用を主体にし、これに水酸化アルミニウム、微粒子炭
酸カルシウム、フュームドシリカ又は該フュームドシリ
カと高分子量のシリコーン油やシリコーン系難燃剤を組
み合わせることによりHClの発生量を抑えることがで
きることを見出し、ここに本発明をなすに至った。
課題は、安価で、難燃性であり、ダイオキシンの発生量
を減少させ、かつ発煙量を抑えることができるガスケッ
ト用低有害性塩素含有樹脂配合物を提供することにあ
る。また本発明が解決しようとする第2の課題は、安価
で、難燃性であり、ダイオキシンの発生量を減少させ、
かつ発煙量を抑えることができると共に、更にHClの
発生量を抑えることができるガスケット用低有害性塩素
含有樹脂配合物を提供することにある。
以下の各発明によってそれぞれ達成される。
剤を含む配合物、(イ)から(ホ)までの低有害性難燃
剤及びフュームドシリカからなることを特徴とするガス
ケット用低有害性塩素含有樹脂配合物。 (イ)水和金属化合物 5〜200重量部 (ロ)ハイドロタルサイト 5〜30重量部 (ハ)粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウム 5〜1
50重量部 (ニ)酸化モリブデン 0.5〜20重量部 (ホ)錫酸亜鉛 0.5〜20重量部 (ヘ)酸化亜鉛 0.5〜20重量部 (2)前記のフュームドシリカの配合量が0.5〜50
重量部であることを特徴とする請求項1に記載のガスケ
ット用低有害性塩素含有樹脂配合物。 (3)前記のフュームドシリカが高分子量のシリコーン
油及び/又はシリコーン系難燃剤0.5〜20重量部を
吸着していることを特徴とする請求項1又は請求項2に
記載のガスケット用低有害性塩素含有樹脂配合物。
用低有害性塩素含有樹脂配合物は、塩化ビニル系樹脂に
可塑剤及び安定剤を含む配合物、(イ)水和金属化合物
5〜200重量部、(ロ)ハイドロタルサイト 5〜
30重量部、(ハ)粒子径0.1μm以下の炭酸カルシ
ウム 5〜150重量部、(ニ)酸化モリブデン 0.
5〜20重量部及び(ホ)錫酸亜鉛 0.5〜20重量
部及び(ヘ)酸化亜鉛0.5〜20重量部からなる低有
害性難燃剤、及びフュームドシリカからなることによ
り、難燃性であり、いっそうのHCLガスの発生量を抑
えることができるばかりでなく、ダイオキシンの発生量
を極端に減少させ、かつ発煙量を抑えることができると
いう優れた効果を奏するものである。
用低有害性塩素含有樹脂配合物は、第1項に記載の発明
において、水酸化アルミニウム、微粒子炭酸カルシウム
と共に配合するフュームドシリカの配合量が0.5〜5
0重量部であることにより、更なるHClガスの発生量
を抑えると共に、極端にダイオキシンの発生量を減少さ
せ、かつ発煙量を抑えることができる。また上記の本発
明の第3項に記載のガスケット用低有害性塩素含有樹脂
配合物は、第1項又は第2項に記載の発明において、前
記のフュームドシリカが高分子量のシリコーン油及び/
又はシリコーン系難燃剤0.5〜20重量部を吸着して
いることにより、ダイオキシンの発生量を減少させ、か
つ発煙量を抑えることができると共に、更にHClの発
生量を抑えることができる。
するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるもの
ではない。
用低有害性塩素含有樹脂配合物は、塩化ビニル系樹脂に
可塑剤及び安定剤を含む配合物、(イ)水和金属化合物
5〜200重量部、(ロ)ハイドロタルサイト 5〜
30重量部、(ハ)粒子径0.1μm以下の炭酸カルシ
ウム 5〜150重量部、(ニ)酸化モリブデン 0.
5〜20重量部及び(ホ)錫酸亜鉛 0.5〜20重量
部及び(ヘ)酸化亜鉛0.5〜20重量部からなる低有
害性難燃剤、及びフュームドシリカからなるが、ここ
で、塩素含有樹脂に可塑剤及び安定剤を含む配合物は、
このガスケット用配合物としては、周知のものでこの技
術分野において通常用いられるものである。塩素含有樹
脂には、ポリ塩化ビニル、ABS変性ポリ塩化ビニル、
塩化ビニル−アクリル酸共重合体、塩化ビニル−プロピ
レン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩素
化ポリエチレン、塩化ビニリデン及び塩素化ポリエチレ
ンや塩化ビニリデンとの共重合体等が挙げられるが、本
発明は、これらに限定されない。
定されるものではなく、例えば、ジブリチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジデシルフタレート、リン
酸エステル類(例えば、トリクレジルホスフェート等)
等が挙げられる。安定剤としては、通常、ハイドロタル
サイト、脂肪酸カルシウム、脂肪酸バリウム、脂肪酸亜
鉛等が好ましく、更に脂肪酸としては、ステアリン酸等
が挙げられる。また低有害性難燃剤としては、(イ)〜
(ヘ)の成分からなり、これにより低有害性効果が得ら
れる。(イ)の成分としては、水和金属化合物が用いら
れ、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
等が好ましい。(ロ)の成分としては、ハイドロタルサ
イトが好ましく、これは安定剤としての作用もある。
(ハ)の成分としては、微粒子炭酸カルシウム(粒子径
0.1μm以下)が用いられ、(ニ)の成分としては、
酸化モリブデン、(ホ)の成分としては錫酸亜鉛及び
(ヘ)酸化亜鉛である。
量が、(イ)の水和金属化合物の添加量は、5〜200
重量部であり、好ましくは10〜150重量部である。
この添加量が5重量部未満では、十分な難燃効果がな
く、有害ガス、HClガス、ダイオキシンの発生量を抑
えることができない。また200重量を越えると成形性
に悪影響を与え好ましくない。(ロ)のハイドロタルサ
イトの添加量は、5〜30重量部である。この量が5重
量未満では難燃効果に乏しく、また30重量部を越える
と成形性に悪影響を与え好ましくない。(ハ)の粒子径
0.1μm以下の炭酸カルシウムの添加量は、5〜15
0重量部であり、好ましくは10〜100重量部であ
る。この量が5重量未満では、十分な難燃効果がなく、
有害ガス、HClガス、ダイオキシンの発生量を抑える
ことができない。またこの量が150重量部を越える
と、成形性に悪影響を与え好ましくない。(ニ)の酸化
モリブデンの添加量は 0.5〜20重量部であり、好
ましくは1〜10重量部である。この量が0.5重量未
満では、低発煙効果が不十分であり、またこの量が20
重量部を越えると、成形性に悪影響を与え好ましくな
い。(ホ)の錫酸亜鉛は、0.5〜20重量部であり、
好ましくは1〜10重量部である。この量が0.5重量
未満では、低発煙効果が不十分であり、またこの量が2
0重量部を越えると、成形性に悪影響を与え好ましくな
い。及び(ヘ)の酸化亜鉛は、0.5〜20重量部であ
り、好ましくは1〜10重量部である。この量が0.5
重量未満では、低発煙効果が不十分であり、またこの量
が20重量部を越えると、成形性に悪影響を与え好まし
くない。
煙霧シリカとも呼ばれ、非常に微細なシリカ粒子からな
るもので、これが低有害性塩素含有樹脂配合物からでる
分解ガス、有害ガス等を吸着し、したがってダイオキシ
ン及び発煙量を抑えることができるという優れた効果を
奏するものである。このフュームドシリカの配合量は、
0.5〜50重量部であり、好ましくは5〜30重量部
である。このフュームドシリカの量が0.5重量未満で
は、ダイオキシン及び発煙量を少なくすることは困難で
あり、またこの量が50重量部を越えてもダイオキシン
及び発煙量を少なくする効果は変わらないのでこれ以上
添加する意味がない。
子量のシリコーン油及び/又はシリコーン系難燃剤を吸
着していることが好ましい。ここで、フュームドシリカ
に高分子量のシリコーン油及び/又はシリコーン系難燃
剤を吸着して用いる場合、高分子量のシリコーン油及び
シリコーン系難燃剤をそれぞれ単独で吸着させてもよ
く、また高分子量のシリコーン油及びシリコーン系難燃
剤を混合しあたものを吸着して用いてもよい。このシリ
コーン系難燃剤は、例えば、SiバラターDC4−71
05(白色粉末、無官能基、東レダウシリコーン社
製)、同DC4−7051(白色粉末、メタアルリル基
含有、東レダウシリコーン社製)、シリコーン化合物で
は、XC99−B5664(顆粒状、難燃化温度85〜
105℃、芳香族基を有するシリコーン重合体、GE東
芝シリコーン社製)、FRX−02(白色粉末状、かさ
SG訳0.4、有効成分100%、信越化学社製)等が
挙げられるが、これらはいずれもこの技術分野において
は知られている。好ましくはSiバラターDC4−71
05又はDC4−7051である。本発明では、フュー
ムドシリカにこれらの高分子量のシリコーン油及び/又
はシリコーン系難燃剤を吸着して用いることにより、高
分子量のシリコーン油及び/又はシリコーン系難燃剤は
通常塩素含有樹脂と相溶性が良くないが、フュームドシ
リカの中に吸着された状態では、塩素含有樹脂中に比較
的均一に分散させることができ、したがって、ダイオキ
シンや発煙量ばかりでなく、HClの発生量を抑えるこ
とができるという優れた効果を見出した点にある。
粒子炭酸カルシウムは、燃焼時に発生する有害ガス、H
Clガス、ダイオキシン等を吸着する役割を果たす。更
に水和金属酸化物による吸熱反応による難燃効果を発揮
する。即ち、水和金属酸化物である微粒子水酸化アルミ
ニウムは、吸熱反応により燃焼を抑制し、生成する酸化
アルミニウムは低発煙効果として作用する。更にダイオ
キシン吸着効果がある。微粒子炭酸カルシウムは、HC
lガスと反応して塩化カルシウムに変換し低HClガス
効果を発揮する。また酸化モリブデンは低発煙効果を発
揮する。フュームドシリカは表面に活性なOH基を有す
ると共に多孔質の表面構造を有するので、分解ガス、
煙、ダイオキシン等を効果的に吸収する作用を有する。
更に燃焼により硬い−Si−O−結合をもった無機質不
燃層が形成され、これが断熱層として作用する。更に硼
酸亜鉛は、溶融してガラス層を形成して酸素をを遮断す
る効果を果たす。
ることによりつぎの如く相乗効果が発揮されると考えら
れる。燃焼時に発生するHClガスは、微粒子炭酸カル
シウムと作用して塩化カルシウムに変換されて吸着され
る。同時にダイオキシンは水酸化アルミニウムが主体と
なって吸着され、更にフュームドシリカがその吸着を補
う。また発生した煙は、モリブデン化合物が主体となっ
てスス(微粒子カーボン)を酸化して低減されると共
に、水酸化アルミニウムが酸化アルミニウムとなってス
スの低減を助ける。更にフュームドシリカが煙を吸着す
る。更に難燃効果は、高分子量のシリコーン油及び/又
はシリコーン系難燃剤を吸着したフュームドシリカが燃
焼後、無機燃焼残渣(−Si−O−結合をもった無機質
不燃層)を固化して塩素含有樹脂製ガスケット表面に不
燃性の安定したバリアを形成し、酸素の遮断、断熱作用
が発揮されると考えられる。したがって各成分の複合効
果によって塩素含有樹脂製ガスケットはいっそう優れた
難燃性と低有害ガス効果を発揮する。またフュームドシ
リカは表面に活性なOH基をもつため高分子量のシリコ
ーン油及び/又はシリコーン系難燃剤を強く吸着して塩
素含有樹脂の中に存在し、塩素含有樹脂性ガスケットの
表面に析出するのを防止する役割を果たす。このように
フュームドシリカの存在によって燃焼時に表面に硬い燃
えにくい安定な被膜が作られるので、吸着したダイオキ
シン、塩化カルシウムを内部に包含して燃焼残渣の中に
閉じ込める。したがって、燃焼後、少量の燃焼残渣だけ
を特別に処理することにより環境に悪影響を与えない。
明はこれらの例によって限定されるものではない。
度700〜1100)100重量部に可塑剤としてジオ
クチルフタレート50重量部、安定剤としてステアリン
酸カルシウム2重量部、ステアリン酸亜鉛2重量部及び
ステアリン酸バリウム2重量部を含む配合物に、更に水
酸化アルミニウム(微粒子タイプ)50重量部、ハイド
ロタルサイト5重量部、微粒子炭酸カルシウム(0.1
μm以下の粒子径)50重量部、酸化モリブデン5重量
部及び酸化亜鉛5重量部からなる低有害性難燃剤、及び
フュームドシリカ10重量部を配合し、均一に混合し
た。得られたガスケット用低有害性ポリビニルクロライ
ド配合物を用いてガスケットを作製した。このガスケッ
トを試料としてHCl発生量、ダイオキシン発生量、発
煙量及び酸素指数を測定した。得られた結果を表2に示
す。
ポリビニルクロライド(重合度700〜1100)10
0重量部に可塑剤としてジオクチルフタレート50重量
部、安定剤としてステアリン酸カルシウム2重量部及び
ステアリン酸亜鉛2重量部、更に水酸化アルミニウム
(微粒子タイプ)50重量部、ハイドロタルサイト5重
量部、微粒子炭酸カルシウム(0.1μm以下の粒子
径)50重量部を含む配合物からなるガスケットを用い
て、上記の測定を行った。得られた結果を表2に示す。
ット材料の物性を測定して本発明のガスケット材料が従
来のものと遜色のないものが得られることも示した。表
1として示す。
害性ポリビニルクロライド配合物を得る際に、フューム
ドシリカとして、フュームドシリカ10重量部に高分子
量シリコーン油3重量部を吸着させた後、得られた吸着
フュームドシリカを用いる以外は、実施例1と同様にし
てガスケット用低有害性ポリビニルクロライド配合物を
作製し、同様にしてHCl発生量、ダイオキシン発生
量、発煙量及び酸素指数を測定した。得られた結果を表
2に示す。
害性ポリビニルクロライド配合物を得る際に、フューム
ドシリカとして、フュームドシリカ10重量部にシリコ
ーン系難燃剤(Siバラター、DC4−7105)3重
量部を吸着させた後、得られた吸着フュームドシリカを
用いる以外は、実施例1と同様にしてガスケット用低有
害性ポリビニルクロライド配合物を作製し、同様にして
HCl発生量、ダイオキシン発生量、発煙量及び酸素指
数を測定した。得られた結果を表2に示す。
Clガス発生量が30g/Kg、ダイオキシン発生量の
うち、ポリジクロロジベンゾイルダイオキシンが210
ng/g及びポリジクロロジベンゾイルフランが120
0ng/gと多く、また発煙量も350g/Kgと多い
のに対して、実施例1では、HClガス発生量は、3.
1g/Kgと減少している。またダイオキシン発生量
は、両者共にそれぞれ185ng/g、165ng/g
と極めて少なくなっている。また発煙量も245〜25
5と減少している。更に実施例2及び3では、フューム
ドシリカとシリコーン系難燃剤や高分子量シリコーン油
と組み合わせるとHClガス発生量を抑えることができ
る。またそれぞれ、ダイオキシン発生量は共にポリジク
ロロジベンゾイルダイオキシンが150ng/g、16
5ng/g及びポリジクロロジベンゾイルフランが17
5ng/g、185ng/gと少なく、更に発煙量も減
少している。したがって、本発明では、従来のものより
各特性が格段に優れた値を示していることがわかる。
如く(イ)から(ホ)までの低有害性難燃剤及びフュー
ムドシリカからなることにより、これらの相乗効果が発
揮され、ダイオキシンの発生量を極端に減少させ、かつ
発煙量を抑え、更に難燃性を向上させることができると
いう優れた効果を奏するものである。また上記の本発明
の第2項に記載のガスケット用低有害性塩素含有樹脂配
合物は、第1項に記載の発明において、フュームドシリ
カの配合量が0.5〜50重量部であることにより、最
適にダイオキシンの発生量を減少させ、かつ発煙量を抑
えることができる。更に上記の本発明の第3項に記載の
ガスケット用低有害性塩素含有樹脂配合物は、第1項又
は第2項に記載の発明において、前記のフュームドシリ
カが高分子量のシリコーン油及び/又はシリコーン系難
燃剤0.5〜20重量部を吸着していることにより、優
れた燃焼バリヤを形成し、水酸化アルミニウム、微粒子
炭酸カルシウム、酸化モリブデンを組み合わせた低有害
性ガス、低発煙性を発揮する難燃性の優れた効果を相乗
的に発揮し、結果としてダイオキシンの発生量を減少さ
せ、かつ発煙量を抑えることができると共に、更にHC
lの発生量を抑えることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】塩素含有樹脂に可塑剤及び安定剤を含む配
合物、(イ)から(ホ)までの低有害性難燃剤及びフュ
ームドシリカからなることを特徴とするガスケット用低
有害性ポリビニルクロライド配合物。 (イ)水和金属化合物 5〜200重量部 (ロ)ハイドロタルサイト 5〜30重量部 (ハ)粒子径0.1μm以下の炭酸カルシウム 5〜1
50重量部 (ニ)酸化モリブデン 0.5〜20重量部 (ホ)錫酸亜鉛 0.5〜20重量部 (ヘ)酸化亜鉛 0.5〜20重量部 - 【請求項2】前記のフュームドシリカの配合量が0.5
〜50重量部であることを特徴とする請求項1に記載の
ガスケット用低有害性塩素含有樹脂配合物。 - 【請求項3】前記のフュームドシリカが高分子量のシリ
コーン油及び/又はシリコーン系難燃剤0.5〜20重
量部を吸着していることを特徴とする請求項1又は請求
項2に記載のガスケット用低有害性塩素含有樹脂配合
物。
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