JPH0245545A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は難燃性樹脂組成物に関し、更に詳しくは、機械
特性に優れ、成形性も良好で、塩化水素ガスの発生量も
抑制されたポリ塩化ビニル系の難燃性樹脂組成物に関す
る。

（従来の技術） ポリ塩化ビニルは最も普及したプラスチック材として知
られ、その優れた電気的、機械的特性をいかして各種の
電気材料に使用されている。

ポリ塩化ビニルはその分子中に塩素を含有しているため
、難燃性プラスチック材としての利用度も高い。しかし
ながら、その反面、大火災が発生してポリ塩化ビニル製
機器が燃焼したときには、塩化水素ガスを多量に発生し
て人体に悪影響を与えるとともに、金属製の機器類を著
しく腐食せしめるという不都合を招くことがある。

このような燃焼時における塩化水素ガスの発生を抑制す
るための手段の１つとして、ポリ塩化ビニルに微粒子の
炭酸カルシウムを多量に配合するということが行なわれ
ている。この場合、炭酸カルシウムはポリ塩化ビニルに
含有されている塩素のトランプ剤として機能する。

しかしながら、炭酸カルシウムそれ自体は比較的低温で
酸化カルシウムと炭酸ガスに熱分解して塩素のトラップ
剤としての機能を喪失するため、その難燃性に乏しいと
いう問題がある。そのため、一般には、更に二酸化アン
チモン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムのよ
うな他の難燃化剤を添加して燃焼時の塩化水素ガスの発
生を抑制するということが行なわれている。

（発明が解決しようとするｔ１！題） 上記した難燃性のポリ塩化ビニルの場合は、微粉末であ
る炭酸カルシウムや他の無機系難燃化剤を多量に配合す
るため、得られた樹脂組成物の機械的強度が低下し、所
定製品に製造するときの成形加工性が著しく低下すると
いう問題が発生する。

本発明は上記したような問題を発生することがなく、機
械的強度の低下や成形加工性の低下を招くことがなく、
塩化水素ガスの発生量が少ないポリ塩化ビニル系の樹脂
組成物の提供を目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記した目的を達成するために、本発明においては、ポ
リ塩化ビニルを主体とする樹脂基材１００重量部、ハン
タイトの粉末５０〜８０重撥％とハイドロマグネサイト
の粉末２０〜５０重量％とを含む混合粉末３０〜１００
重量部、アンチモン酸化物３〜３０重量部、および、可
塑剤３０〜８０重量部とから成ることを特徴とする難燃
性樹脂組成物が提供される。

本発明の樹脂組成物の第１の成分であるポリ塩化ビニル
を主体とする樹脂基材としては重合度（７）が１０００
〜３０００程度のポリ塩化ビニル；このポリ塩化ビニル
１００重量部に５〜３０重量部のエチレン酢酸ビニル・
塩化ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、エチレン酢
酸ビニル共重合体、エチレン塩化ビニル共重合体を配合
して成るブレンド材；をあげることができる。

第２の成分はハンタイト粉末とハイドロマグネサイト粉
末を主体とした混合粉末である。

この混合粉末の一方の成分であるハンタイト（ｊｌＨｔ
ｉｔｅ）は組成式がＭｇ５Ｃａ（ＣＣ）＋）４で示され
る白色の結晶体であり、また他方の成分であるハイドロ
マグネサイト（Ｈｙｄｒｏｍａｇｎｅｓ　ｉ　ｔｅ）は
その組成式が例えばＭｇｎ（ＣＯ３）ｘ・（ＯＨ）２・
３Ｈ１ＯまたはＭ　ｇ　ｓ　（ＣＯｉ）　ａ・（Ｏｆｆ
）ｚ・４１１□０で示されるもので、水菱苦土石とも呼
ばれるものである。

本発明にかかる混合粉末は、ハンタイト粉末とハイドロ
マグ名サイト粉末を前者が５０〜８０重量％（したがっ
て後者は２０〜５０重量％）となるように混合して調製
される。

ハンタイトの混合割合が５０重量％未満の場合（したが
ってハイドロマグネサイトが５０重量％より多い場合）
は、得られた樹脂組成物を成形加工する際に、ハイドロ
マグネサイトが有する結合水の脱水により発泡現象が起
り、押出成形品の外観不良をもたらして不都合である。

また逆にハンタイトの混合割合が８０重量％を超える場
合（ハイドロマグネサイトが２０重景％未満の場合）は
、得られた樹脂組成物の難燃性が低下してしまう。

混合粉末におけるハンタイトとハイドロマグネサイトの
好ましい混合割合は、ハフタイト６０〜フ０重量％、ハ
イドロマグネサイト３０〜４０重量％である。なお、混
合粉末には例えばＭ　ｇ　３　ＣＯ３、ＣａＣＯ３など
の炭酸塩、その他アルミニウム、鉄、カリウＪ１、ケイ
素などを含む無機塩類が少量台まれていても差支えない
。

これらの粉末において、粒径１．０μｍ以下の粉末が６
０％以上で平均粒径が０．５μｍ以下、更に粒径０．３
μｍ以下の粉末が５０％以上で平均粒径が０．５μｍ以
下であることが好ましい。樹脂基材への分散を円滑に進
めることができるうえ、得られた樹脂組成物の成形加工
性や機械特性の向上に有効であるからである。

この混合粉末は、前記した樹脂基材１００重量部に対し
、３０〜１００重量部配合される。配合量が３０重量部
未満の場合は得られた樹脂組成物からの塩化水素ガスの
発生を充分有効に抑制しえず、また１００重量部を超え
る場合は得られた樹脂組成物の機械的強度や成形加工性
の低下を招くからである。好ましい配合量は、樹脂基材
１００重量部に対し５０〜９０重量部である。

第３の成分はアンチモン酸化物である。アンチモン酸化
物としては、例えば二酸化アンチモンをあげることがで
きる。そしてその配合量は、樹脂基材１００重量部に対
し３〜３０重量部に設定される。３重量部未満の場合は
得られた樹脂組成物の難燃性が不充分であり、また３０
重量部を超えると、その難燃効果は飽和してしまうのみ
ならず他方では樹脂組成物の機械的強度の低下を招くよ
うになるからである。好ましい配合量は、樹脂基材１０
０重量部に対し５〜２０重量部である。

第４の成分は可塑材である。可塑材としては、例えばフ
タル酸エステル、トリメリント酸エステル、アジピン酸
エステルのような通常の可塑剤の外に、更にリン酸エス
テル、塩素化パラフィン等の難燃性可塑剤を少量併用す
ることがあってもよい。

可塑剤の配合量は、樹脂基材１００重量部に対し３０〜
８０重量部に設定される。３０Ｂｉ量部未満の場合は得
られた樹脂組成物の成形加工性が低下し、また８０重量
部を超えると樹脂組成物の難燃性、機械的強度のいずれ
もが低下するからである。好ましい配合量は、樹脂基材
１００重量部に対し５０〜７０重量部である。

本発明の樹脂組成物は以上４つの成分を必須として構成
されるが、更に、鉛系、スズ系、バリウム系等の公知の
各種安定剤；ステアリン酸のような脂肪酸系の各種滑剤
；その他、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、
ホウ酸亜鉛、臭素系、塩素系の各種難燃剤を適量配合す
ることもできる。

（作用） 配合した上記混合粉末は塩化水素ガス吸着能を備えてい
るので、樹脂組成物が燃焼したときに塩化水素ガスの発
生を抑制する。また、この混合粉末はそれ自体が難燃性
である。したがって、この混合粉末は従来の場合の炭酸
カルシウムのように多量に配合しなくても、樹脂組成物
からの塩化水素ガスの発生を抑制しかつ難燃性を高め、
しかも少ない配合量ゆえに樹脂組成物の成形加工性、機
械的強度を低下せしめるということがない。

（発明の実施例） 実施例１〜６、比較例１〜９ 第１表に示した各成分を表示の割合（重計部）で配合し
、これをオープンロールで混練して各種の樹脂組成物を
調製した。

これらの樹脂組成物につき、下記仕様でその特性を測定
した。

引張強さ、：各樹脂組成物をプレス成形して試伸び率　
　　験片を作成し、これら試料片にっき、ＪＩＳ　Ｋ　
７１１３で規定する引張試験により測定した。

酸素指数　：　ＪＩＳ　Ｋ　７２０１に準拠して測定。

塩化水素ガニ　ＪＩＳ　Ｃ５３号（日本電線工業会規格
）ス発生量　　に基づいて測定。

成形加工性：樹脂組成物を用いて、３０胴φの押出機（
Ｌ／Ｄ　＝　２５）により直径２Ｏｎ＋ｍのパイプを押
出成形するときの、 パイプの表面状態の観察結果、押 出典の負荷の測定結果から判定。

表面発泡がない、あるいは負荷２０ △以上の場合を良、表面発泡があ るか、あるいは負荷２ＯＡ未満の 場合を不良とした。

以−Ｆの結果を一括して第１表に示した。

（以下余白） （発明の効果） 以上の説明で明らかなように、本発明の樹脂組成物は、
酸素指数が３８〜４０と難燃性が優れ、塩化水素ガス発
生量も１００■／ｇ以下と少な（、しかも引張強さ、伸
び等の機械特性も良好で成形加工性もよく、優れた難燃
性樹脂組成物としてその工業的価値は大である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ポリ塩化ビニルを主体とする樹脂基材１００重量部、ハ
   ンタイトの粉末５０〜８０重量％とハイドロマグネサイ
   トの粉末２０〜５０重量％とを含む混合粉末３０〜１０
   ０重量部、アンチモン酸化物３〜３０重量部、および、
   可塑剤３０〜８０重量部とから成ることを特徴とする難
   燃性樹脂組成物。