JP2003064113A - アクリル樹脂の製造方法 - Google Patents

アクリル樹脂の製造方法

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JP2003064113A JP2001252853A JP2001252853A JP2003064113A JP 2003064113 A JP2003064113 A JP 2003064113A JP 2001252853 A JP2001252853 A JP 2001252853A JP 2001252853 A JP2001252853 A JP 2001252853A JP 2003064113 A JP2003064113 A JP 2003064113A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐候性に優れたアクリル樹脂の製造方法及び安
全な有機過酸化組成物の開発。 【解決手段】重合開始剤として、下記式(1)で示され
る有機過酸化物を用いてアクリル樹脂を製造することに
より耐候性の優れたアクリル樹脂が得られる。また、双
極子モーメント0.5以下で、沸点若しくは初留温度が
110℃以上の溶媒10〜50%及び該溶媒に溶解した
上記式(1)で示される有機過酸化物50%〜90%を
含む有機過酸化物組成物にすることにより安全性の高い
樹脂組成物がえられる。 【化1】 (式中、Rは置換基として水酸基又は/及びアルコキ
シ基を有してもよい炭素数1から20のアルキル基、R
、Rはそれぞれ、水酸基又はアルコキシ基で置換さ
れていてもよい炭素数2から20のアルキル基、アルキ
ル基で置換されていてもよいフェニル基、アルキル基で
置換されていてもよいシクロアルキル基を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル樹脂の製
造方法及び新規有機過酸化物組成物に関する。更に詳し
くは、パーオキサイド基を2つ有する特定の構造を有す
る有機過酸化物及びこれを含有する有機過酸化物組成物
を使用するアクリル樹脂の製造方法及び有機過酸化物組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エ
ステル類を主成分とした単量体等を含有する組成物を重
合して製造され、塗料、接着剤等の成分として広く利用
されている。近年、環境問題から揮発成分である溶剤量
を低減し、基体上に被覆物として残留する固形分の量を
増すハイソリッド化の傾向にある。特に、塗料分野で、
このハイソリッド化の傾向が強い。このハイソリッド化
のためには、樹脂を低分子量化、樹脂溶液を低粘度化す
る必要がある。つまり、樹脂溶液粘度が高いとスプレー
塗装での作業性や加工性等が困難という重大な欠点にな
る。
【0003】塗料用アクリル樹脂の製造において、重合
温度は120℃〜170℃の範囲が多く使われており、
重合開始剤としては重合温度に適した種々の有機過酸化
物が使用されている。ハイソリッド化用の樹脂を得る場
合、その目的等に応じて重合温度を適宜変えて、目的と
するハイブリッド化に適する樹脂を製造することが行わ
れるため、このように適用温度範囲の狭い重合開始剤で
は、その度に重合開始剤の選択をも変える必要があるた
め、そのような必要のない、広い温度範囲で使用できる
重合開始剤が望まれている。
【0004】一般に、重合開始剤としては120℃〜1
50℃で1,1−ジメチルエチルパーオキシ2−エチル
ヘキサノエートや1,1−ジメチルプロピルパーオキシ
2−エチルヘキサノエート等が、また、150℃〜17
0℃でジ−1,1−ジメチルエチルパーオキサイド、ジ
−1,1−ジメチルプロピルパーオキサイド等が用いら
れている。しかし、1,1−ジメチルエチルパーオキシ
2−エチルヘキサノエートや1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ2−エチルヘキサノエート等の場合、これを
用いて得られたアクリル樹脂を用いて塗料とした場合、
塗料に要求される最も重要な要素の一つである耐候性が
不充分という欠点を有する。また、上記範囲外の温度、
例えばより高温の150℃〜170℃で使用した場合、
あまりに速く分解するため重合開始反応の効率が悪く、
残存単量体量が多くなる。そのため120℃〜150℃
の範囲外での使用は難しい。また、ジ−1,1−ジメチ
ルエチルパーオキサイド、ジ−1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキサイド等は、上記150℃〜170℃の範囲
外のより低い温度、例えば120℃〜140℃の重合温
度では分解速度が遅く、重合開始反応が起こる速度もあ
まりに遅くなるため、樹脂の分子量が上がり、分子量分
布も広くなる。その結果、樹脂溶液の粘度が高くなり、
ハイソリッド化には適さない。そのため150℃〜17
0℃の範囲外での使用は難しい。
【0005】また、有機過酸化物として最も多用されて
いる1,1−ジメチルエチルハイドロパーオキサイドの
誘導体を用いて得られたアクリル樹脂溶液は、比較的粘
度が高くなる。特に、ハイソリッド化したものは、取り
扱いが困難となる。そのため、特開昭63−16841
5、特開平8−269386では、t−アミルハイドロ
パーオキサイド等の炭素数5〜20のt−アルキルハイ
ドロパーオキサイド又はその誘導体を用いて樹脂溶液の
低粘度化が図られている。その誘導体の構造範囲は、ハ
イドロパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキ
シケタール、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシモ
ノカーボネートにわたっており、非常に広く、一定の効
果を上げているているが、最適なものについては触れら
れていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ハイソリッド被覆塗料
用のアクリル樹脂は、低分子量で、低粘度の樹脂液であ
ると共に、安価で、かつ耐候性のよい塗膜を形成するも
のであることが要望されている。また、樹脂中に残存す
る単量体量が多いと、環境衛生面で好ましくないこと、
樹脂の物性面や加工時に悪影響を及ぼすこと、また、樹
脂の収率の悪化に繋がること等から、単量体含量の少な
い樹脂の製造が望まれている。更に、ハイソリッド被覆
塗料用の、低分子量で、低粘度の樹脂の製造には、重合
開始剤である有機過酸化物が通常の高分子量の重合体を
製造する場合に比して比較的多量に使用されることか
ら、より安全に取り扱えるものであることが要望されて
いる。本発明においてはこれらの要望を満たすアクリル
樹脂の製造法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく検
討した結果、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を含
有する組成物を重合してアクリル樹脂を得る際に、重合
開始剤として特定の構造を有する有機過酸化物を使用す
ると共に、これを特定の溶媒で希釈した有機過酸化物組
成物として使用するならば、保存安定性にも問題が無
く、かつ取扱上安全であると共に、重合反応に対しても
何らの悪影響も及ぼすことが無く、単量体含量も少な
く、低分子量、低粘度でかつ耐候性に優れた塗膜を形成
するアクリル樹脂が得られことを見出し、本発明を完成
した。
【0008】即ち、本発明は (1) 下記式(1)で示される有機過酸化物またはこ
れを含有する重合開始剤組成物を使用することを特徴と
するアクリル樹脂の製造方法、
【化3】 (ここで、R1は炭素数1から20のアルキル基、また
は水酸基で置換された炭素数1から20のアルキル基、
アルコキシ基で置換された炭素数1から20のアルキル
基、R2、R3はそれぞれ、炭素数2から20のアルキ
ル基、または水酸基で置換された炭素数2から20のア
ルキル基、アルコキシ基で置換された炭素数2から20
のアルキル基、フェニル基、またはアルキル基で置換さ
れたフェニル基、シクロアルキル基、またはアルキル基
で置換されたシクロアルキル基を表す)
【0009】(2)双極子モーメント0.5以下で、沸
点若しくは初留温度が110℃以上の溶媒10〜50%
及び該溶媒に溶解した上記式(1)で示される有機過酸
化物50%〜90%を含む有機過酸化物組成物を使用す
ることを特徴とする請求項1に記載のアクリル樹脂の製
造方法、(3)式(1)におけるR1が水酸基又はアル
コキシ基で置換された炭素数1から20のアルキル基で
ある請求項1または2に記載のアクリル樹脂の製造方
法、(4)式(1)におけるR2及びR3がそれぞれ、
水酸基で置換された炭素数2から20のアルキル基又は
アルコキシ基で置換された炭素数2から20のアルキル
基である請求項1または2に記載のアクリル樹脂の製造
方法、(5)双極子モーメント0.5以下で、沸点若し
くは初留温度が110℃以上の溶媒10〜50%及び該
溶媒に溶解した上記式(1)で示される有機過酸化物5
0%〜90%を含む有機過酸化物組成物、(6)溶媒が
初留温度140℃以上のイソパラフィン溶媒である請求
項3に記載の有機過酸化物組成物、
【0010】(7)下記式(1’)で示される新規有機
過酸化物
【化4】 (式中、R’は、置換基として水酸基又はアルコキシ
基を有する炭素数1から20のアルキル基、R、R
はそれぞれ、炭素数2から20のアルキル基、または水
酸基で置換された炭素数2から20のアルキル基、アル
コキシ基で置換された炭素数2から20のアルキル基、
フェニル基、またはアルキル基で置換されたフェニル
基、シクロアルキル基、またはアルキル基で置換された
シクロアルキル基を表す)に関する。
【0011】
【実施の形態】本発明を以下に詳細に説明する。式
(1)において炭素数1〜20のアルキル基としてはメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、ノニル基、デカニル基等の直鎖もしくは分岐した
アルキル基が挙げられる。また、アルコキシ基としては
例えば炭素数1〜6のアルコキシ基、好ましくは炭素数
1〜4の低級アルコキシ基が挙げられ、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
ヒドロキシ基又はアルコキシ基で置換されたアルキル基
としては上記したアルキル基上の、任意の位置に、ヒド
ロキシ基又は/及びアルコキシ基で置換されたアルキル
基が挙げられる。置換基の数は特に制限は無いが、通常
1〜3程度である。これらのアルキル基としては例え
ば、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2
−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、2
−ヒドロキシイソブチル基、2−ヒドロキシペンチル
基、2−ヒドロキシ−2−メチルブチル基、メトキシメ
チル基、2−メトキシエチル基、2−メトキシプロピル
基、2−メトキシブチル基、2−メトキシイソブチル
基、2−メトキシペンチル基、2−メトキシ−2−メチ
ルブチル基等が挙げられる。また、炭素数1〜20のア
ルキル基、炭素数2〜20アルキル基、また、ヒドロキ
シ基又は/及びアルコキシ基で置換されたこれらの基例
としては前記したものが挙げられる。式(1)におい
て、Rが水酸基又はアルコキシ基で置換された炭素数
1から20のアルキル基であるか、R及びRのいず
れか一方もしくは両者が水酸基又はアルコキシ基で置換
された炭素数2から20のアルキル基の場合の化合物
が、(メタ)アクリル系単量体の重合、特にハイソリッ
ド樹脂用の溶液重合において、優れた効果を有すること
は本発明において初めて見出されたものである。
【0012】式(1)で表される有機過酸化物の具体例
としては、2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピルパ
ーオキシ)プロパン、2,2−ビス(1,1−ジメチル
ブチルパーオキシ)プロパン、2,2−ビス(1,1,
2,2−テトラメチルエチルパーオキシ)プロパン、
2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロピル
パーオキシ)プロパン、2,2−ビス(1,1,3,3
−テトラメチルブチルパーオキシ)プロパン、2,2−
ビス(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルパーオ
キシ)プロパン、2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(1,1−ジメ
チルブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(1,
1,2,2−テトラメチルエチルパーオキシ)ブタン、
2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロピル
パーオキシ)ブタン、2,2−ビス(1,1,3,3−
テトラメチルブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス
(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルパーオキ
シ)ブタン、2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)−3−メチルブタン、2,2−ビス(1,
1−ジメチルブチルパーオキシ)−3−メチルブタン、
2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルエチルパ
ーオキシ)−3−メチルブタン、2,2−ビス(1,
1,2,2−テトラメチルプロピルパーオキシ)−3−
メチルブタン、2,2−ビス(1,1,3,3−テトラ
メチルブチルパーオキシ)−3−メチルブタン、2,2
−ビス(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルパー
オキシ)−3−メチルブタン、
【0013】2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)ペンタン、2,2−ビス(1,1−ジメチ
ルブチルパーオキシ)ペンタン、2,2−ビス(1,
1,2,2−テトラメチルエチルパーオキシ)ペンタ
ン、2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロ
ピルパーオキシ)ペンタン、2,2−ビス(1,1,
3,3−テトラメチルブチルパーオキシ)ペンタン、
2,2−ビス(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチ
ルパーオキシ)ペンタン、2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)−4−メチルペンタン、2,
2−ビス(1,1−ジメチルブチルパーオキシ)−4−
メチルペンタン、2,2−ビス(1,1,2,2−テト
ラメチルエチルパーオキシ)−4−メチルペンタン、
2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロピル
パーオキシ)−4−メチルペンタン、2,2−ビス
(1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ)−
4−メチルペンタン、2,2−ビス(1,1−ジメチル
−3−ヒドロキシブチルパーオキシ)−4−メチルペン
タン、2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオ
キシ)ヘキサン、2,2−ビス(1,1−ジメチルブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、2,2−ビス(1,1,2,
2−テトラメチルエチルパーオキシ)ヘキサン、2,2
−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロピルパーオ
キシ)ヘキサン、2,2−ビス(1,1,3,3−テト
ラメチルブチルパーオキシ)ヘキサン、2,2−ビス
(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルパーオキ
シ)ヘキサン、
【0014】2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス
(1,1−ジメチルブチルパーオキシ)−3,3−ジメ
チルブタン、2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメ
チルエチルパーオキシ)−3,3−ジメチルブタン、
2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロピル
パーオキシ)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス
(1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ)−
3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(1,1−ジメ
チル−3−ヒドロキシブチルパーオキシ)−3,3−ジ
メチルブタン、2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキシ)ヘプタン、2,2−ビス(1,1−ジメ
チルブチルパーオキシ)ヘプタン、2,2−ビス(1,
1,2,2−テトラメチルエチルパーオキシ)ヘプタ
ン、2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロ
ピルパーオキシ)ヘプタン、2,2−ビス(1,1,
3,3−テトラメチルブチルパーオキシ)ヘプタン、
2,2−ビス(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチ
ルパーオキシ)ヘプタン、2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)−5−メチルヘキサン、2,
2−ビス(1,1−ジメチルブチルパーオキシ)−5−
メチルヘキサン、2,2−ビス(1,1,2,2−テト
ラメチルエチルパーオキシ)−5−メチルヘキサン、
2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロピル
パーオキシ)−5−メチルヘキサン、2,2−ビス
(1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ)−
5−メチルヘキサン、2,2−ビス(1,1−ジメチル
−3−ヒドロキシブチルパーオキシ)−5−メチルヘキ
サン、
【0015】2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)オクタン、2,2−ビス(1,1−ジメチ
ルブチルパーオキシ)オクタン、2,2−ビス(1,
1,2,2−テトラメチルエチルパーオキシ)オクタ
ン、2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロ
ピルパーオキシ)オクタン、2,2−ビス(1,1,
3,3−テトラメチルブチルパーオキシ)オクタン、
2,2−ビス(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチ
ルパーオキシ)オクタン、2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)−4,4−メチルヒドロキシ
ペンタン、2,2−ビス(1,1−ジメチルブチルパー
オキシ)−4,4−メチルヒドロキシペンタン、2,2
−ビス(1,1,2,2−テトラメチルエチルパーオキ
シ)−4,4−メチルヒドロキシペンタン、2,2−ビ
ス(1,1,2,2−テトラメチルプロピルパーオキ
シ)−4,4−メチルヒドロキシペンタン、2,2−ビ
ス(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルパーオキ
シ)−4,4−メチルヒドロキシペンタン、2,2−ビ
ス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)−4,4−
メチルメトキシペンタン、2,2−ビス(1,1−ジメ
チルブチルパーオキシ)−4,4−メチルメトキシペン
タン、2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルエ
チルパーオキシ)−4,4−メチルメトキシペンタン、
2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチルプロピル
パーオキシ)−4,4−メチルメトキシペンタン、2,
2−ビス(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルパ
ーオキシ)−4,4−メチルメトキシペンタン等の対象
型のもの、また2,2−(1,1−ジメチルプロピルパ
ーオキシ)(1,1−ジメチルブチルパーオキシ)ブタ
ン等の非対称型の有機過酸化物等が挙げられる。
【0016】本発明に使用される式(1)で示される有
機過酸化物を、(メタ)アクリル系単量体の重合、特に
(メタ)アクリル酸エステル単量体の溶液重合における
重合開始剤として使用するとき、式(1)の有機過酸化
物の他に、一般に重合開始剤として使用される有機過酸
化物等を併用してもよい。これらの使用量は、式(1)
の重合開始剤100質量部に対して0〜100質量部で
ある。
【0017】本発明に使用される式(1)で示される有
機過酸化物はパーオキシ基を2つ有すること、ハイソリ
ッド用樹脂の製造には比較的大量に使用することから、
その取扱には注意を要するため、希釈した形で使用する
のが好ましい。本発明に用いる重合開始剤の形状は、溶
剤で希釈されたもの、懸濁物、エマルジョンまたはその
他の分散物等でもよいが、式(1)の有機過酸化物の安
定性に損ねたり、重合反応に悪影響を及ぼしたり、また
重合後の樹脂をハイソリッド用に使用したとき、樹脂の
塗膜の物性に悪影響を及ぼすものであってはならないた
め、その希釈剤の選択には注意が必要である。本発明者
らは種々検討の結果、双極子モーメント0.5以下で、
かつ式(1)の有機過酸化物を50%質量以上の濃度で
溶解し、かつ沸点若しくは初留温度が110℃以上、好
ましくは120℃以上、より好ましくは140℃以上で
ある溶媒を用いて、該有機過酸化物濃度が50〜90%
濃度となるように希釈して該有機過酸化物組成物として
使用するとき、該有機過酸化物の安定性が保持されると
共に、重合反応や重合後の樹脂の物性への悪影響も無
く、取扱上の安全性が飛躍的に向上する。
【0018】本発明の該有機過酸化物組成物は、その輸
送可能性および/または貯蔵安定性に重大な悪影響を及
ぼさない限り、任意の他の添加剤をも含み得る。添加剤
の例としては、酸化防止剤、UV安定剤、帯電防止剤、
顔料、染料、カップリング剤、分散助剤、界面活性剤、
潤滑剤、プロセスオイル、離型剤、凝結防止剤、難燃
剤、充填剤、増粘剤、自由流れ剤、可塑剤、オゾン化防
止剤、分解防止剤、防かび剤、連鎖移動剤等が挙げられ
る。これらの添加剤は、それらの通常の量で使用され
る。また、場合により、上記条件の下、メチルエチルケ
トン、メチルn−アミルケトン等のケトン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブ、3−エトキシエチ
ルプロピオネート、炭素数6〜8の枝分かれオキソアル
コール酢酸エステル等のエステル化合物、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール
等の有機化合物を含有してもよい。
【0019】式(1)の有機過酸化物を重合開始剤とし
て使用する時、その使用量は、通常、(メタ)アクリル
酸エステル系単量体(2種以上の単量体の混合物であっ
てもよい。)100質量部に対して0.01から30質
量部、より好ましくは2から20質量部であり、目的と
する樹脂の物性に応じて適宜決められる。
【0020】本発明の使用される重合開始剤の希釈溶剤
としては、トルエン、キシレン、ミネラルスピリット、
Solvesso製品(エクソン社製)、スワゾール製
品(丸善石油化学社製)、オクタン、ノナン、デカン、
イソドデカン、デカリン、アルカンの水素化オリゴマ
ー、IPソルベント製品(出光石油化学社製)、Iso
par製品(エクソン社製)、Shellsol製品
(Shell社製)等の炭化水素系溶媒、メシチレンの
ようなアラルキル溶媒、パラフィンディーゼルオイルの
ようなパラフィンオイル、ホワイトオイル、エポキシ化
大豆油、シリコンオイル等の双極子モーメント0.5以
下で、沸点が110℃以上のものが上げられ、好ましく
は沸点が120℃以上、より好ましくは140℃以上の
ものである。これらの溶媒は、2種類以上混合して使用
しても良い。また、前記の過酸化物を、5質量倍以上、
更には、10質量倍以上溶解するものが好ましく、特に
好ましくは沸点140℃以上のイソパラフィン系溶媒、
例えばIP1620(商品名,出光石油化学社製)等が
挙げられる。また、樹脂の物性面においては脂肪族系溶
媒がより好ましい。重合開始剤に対する溶媒の使用量
は、重合開始剤100質量部に対して5から500質量
部程度の広い範囲で使用できるが、ハイソリッド化用の
樹脂の製造には、前記有機過酸化物濃度が、50%〜9
0%程度のものが好ましい。
【0021】本発明において塗料用アクリル樹脂を製造
する為の原料単量体としては、n−ブチルアクリレート
等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステ
ル類の1種または2種以上の混合物が使用される。これ
らにスチレン、α−メチルスチレン、アクリル酸、メタ
クリル酸、アクリロニトリル、酢酸ビニル等の前記アク
リル酸エステル系単量体、メタクリル酸エステル系単量
体と共重合可能な単量体を組み合わせて使用することも
できる。その使用量は、(メタ)アクリル酸エステル系
単量体100質量部に対して0〜100質量部で用いら
れる。
【0022】本発明のアクリル樹脂の製造方法において
は、重合を行うに当たり溶媒を使用するのが好ましい。
使用しうる溶媒の具体例としては、トルエン、キシレ
ン、ミネラルスピリット、Solvesso製品(エク
ソン社製)、スワゾール製品(丸善石油化学社製)、ヘ
キサン、ヘプタン、デカン、イソドデカン、シクロヘキ
サン、デカリン、アルカンの水素化オリゴマー、IPソ
ルベント製品(出光石油化学社製)、Isopar製品
(エクソン社製)、Shellsol製品(Shell
社製)等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、
ブチルセロソルブ、3−エトキシエチルプロピオネー
ト、Exxate製品(エクソン社製)等のエステル系
溶媒、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノ
ール等のアルコール系溶媒、メチルエチルケトン、メチ
ルn−アミルケトン等のケトン系溶媒、メシチレンのよ
うなアラルキル溶媒、ハロゲン化パラフィンオイルやパ
ラフィンディーゼルオイルのようなパラフィンオイル、
ホワイトオイル、エポキシ化大豆油、シリコンオイルや
2−ニトロプロパン、ジメチルホルムアミド、水等が挙
げられる。これらの溶媒は、2種類以上混合して使用し
ても良い。その使用量は、前記単量体総量100質量部
に対して10から300質量部、より好ましくは25か
ら100質量部であり、目的とするアクリル樹脂の物性
を考慮して決めることができる。
【0023】本発明の製造方法は、例えば、80℃から
200℃、好ましくは120℃から170℃の温度に保
持された溶媒に、上記単量体と上記重合開始剤を混合し
て得た組成物を、通常、2から40時間、好ましくは3
から8時間を要して滴下し重合させる。さらに、重合の
過程において重合温度を変更することもできる。また、
重合開始剤の添加は単量体と別でもかまわず、添加のタ
イミングも任意に選択できる。
【0024】本発明の製造方法においては、連鎖移動剤
等の重合時に使用されることが知られている化合物を添
加してもよい。また、その添加のタイミングや仕込み方
法は任意に選択できる。
【0025】本発明で得られたアクリル樹脂は、各種安
定剤、顔料、染料、架橋剤、乾燥剤、消泡剤、硬化触
媒、光重合開始剤、界面活性剤、可塑剤、充填剤等のア
クリル樹脂に配合することが知られている添加物を含有
してもよい。また、これらの化合物を混合して用いても
よい。
【0026】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、これらは何れも例示であり、本発明を限定する
ものではない。 重合開始剤の合成 参考例1 硫酸酸性下で、メチルエチルケトンと1,1−ジメチル
プロピルハイドロパーオキサイドを反応温度−5〜5℃
において反応させて2,2−ビス(1,1−ジメチルプ
ロピルパーオキシ)ブタンを合成した。その際の収率は
92%であった。
【0027】参考例2 参考例1においてメチルエチルケトンの代わりにメチル
n−アミルケトンを用いた以外は実施例1と同様にして
2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)
ヘプタンを合成した。その際の収率は91%であった。
また、参考例1において、メチルエチルケトンの代わり
にメチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケト
ン、メチルイソペンチルケトン、メチルn−ヘキシルケ
トン、を使用することにより、2,2−ビス(1,1−
ジメチルプロピルパーオキシ)−3−メチルブタン(D
MPMB)、2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)−4−メチルペンタン(DMPMP)、
2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)
−5−メチルヘキサン(DMPMH)、2,2−ビス
(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)オクタン(D
MPOC)をそれぞれ高収率で得ることができた。
【0028】また、参考例1において、1,1−ジメチ
ルプロピルハイドロパーオキサイドのの代わりに、1,
1,2,2−テトラメチルエチルハイドロパーオキサイ
ド、1,1−ジメチルブチルハイドロパーオキサイド又
は1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオ
キサイドを使用し、それぞれ2,2−ビス(1,1,
2,2−テトラメチルエチルパーオキシ)ブタン(TM
EB)2,2−ビス(1,1−ジメチルブチルパーオキ
シ)ブタン(DMBB)2,2−ビス(1,1,3,3
−テトラメチルブチルパーオキシ)ブタン(TMBB)
を得た
【0029】実施例1 硫酸酸性下で、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペン
タノンと1,1−ジメチルプロピルハイドロパーオキサ
イドを反応温度−5〜5℃において反応させて2,2−
ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)−4,4
−メチルヒドロキシペンタン(DMPMHP)を合成し
た。その際の収率は65%であった。
【0030】実施例2 硫酸酸性下で、 4−メトキシ−4−メチル−2−ペン
タノンと1,1−ジメチルプロピルハイドロパーオキサ
イドを反応温度−5〜5℃において反応させて2,2−
ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)−4,4
−メチルメトキシペンタン(DMPMMP)を合成し
た。その際の収率は63%であった。なお、本実施例に
おいて、原料化合物としてメチルエチルケトン及び1,
1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルハイドロパーオキ
サイドを使用し、同様に反応することにより2,2−ビ
ス(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルパーオキ
シ)ブタン(DMHBB)を得た。
【0031】比較例1 参考例1においてメチルエチルケトンの代わりにジイソ
プロピルケトンを用いた以外は参考例1と同様にして
3,3−ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)
−2,4−ジメチルペンタンを合成した。その際の収率
は33%であった。この結果から本発明の有機過酸化物
の収率は高く、生産コストが安価になることがわかる。
【0032】重合開始剤の安全化と貯蔵安定性 実施例3 2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)
ブタン(DMPB)をイソパラフィン(商品名:IP1
620、出光石油化学社製)で80質量%に希釈し、本
発明の有機過酸化物組成物を得た。なお、IP1620
の初留点は166℃で、極性の指標としての双極子モー
メントDは0.5以下である。上記で得られた本発明の
有機過酸化物組成物の安全性を評価するため、該組成物
10gを、9mmのオリフィス径と破裂板のついた耐圧
容器中で、加熱分解させ、その際の爆発威力を観察し
た。 また、希釈しない2,2−ビス(1,1−ジメチ
ルプロピルパーオキシ)ブタン(DMPB)10g(対
照A)を上記と同様にして、耐圧容器中で、加熱分解さ
せ、その際の爆発威力を観察した。 更に、上記両者に
付きDSC(示差走査熱量測定)により急激分解開始温
度及び発熱量を得た。その結果を後記表1及び表2に示
した。その結果、有機過酸化物の濃度が80%になるよ
うに溶剤で希釈した方が安全上好ましいことがわかっ
た。更に、促進貯蔵安定性試験として、上記で得られた
本発明の有機過酸化物組成物を50℃の恒温槽で1週間
貯蔵した。その後、有機過酸化物濃度をヨード適定法で
測定し、低下の割合で評価した。その結果を表3に示し
た。
【0033】実施例4 実施例3において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンの代わりに2,2−ビス(1,
1−ジメチルプロピルパーオキシ)ヘプタン(DMPH
P)に変更した以外は実施例3の場合と同様にして本発
明の有機過酸化物組成物を得た。該組成物の安全性を、
希釈しないDMPHP(95%)(対照B)と共に、実
施例3と同様に評価した。その結果を後記表1及び表2
に示した。有機過酸化物の濃度が80%になるようにI
P1620で希釈した方が安全上好ましいことがわかっ
た。また、上記で得られた本発明の有機過酸化物組成物
の促進貯蔵安定性を実施例3と同様に評価した。その結
果を表3に示した。
【0034】実施例5 2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)
ブタン(DMPB)をトルエンで希釈し、有機過酸化物
の濃度を80%にし、本発明組成物を得た。該組成物の
安全性を、実施例3と同様に評価した。その結果を後記
表1及び表2に示した。 また、該組成物の促進貯蔵安
定性試験を実施例3と同様に実施した。その結果を表3
に示した。なお、トルエンの沸点は111℃で、極性の
指標としての双極子モーメントは0.4Dである。ま
た、実施例3に従って加熱分解時の威力を観察した結
果、分解の威力は緩和されていた。しかし、2,2−ビ
ス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)ブタン純品
とIP1620希釈品の分解の威力を観察した結果から
考えて、この沸点域が安全上の境界線になることがわか
った。
【0035】実施例6 2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)
ヘプタン(DMPHP)をトルエンを用いて、80質量
%に希釈し、本発明組成物を得た。該組成物の安全性
を、実施例3と同様に評価した。その結果を後記表1及
び表2に示した。 その結果、分解の威力は実施例5と
同様に緩和されたが、安全上の境界線がこの沸点域にあ
ることも同様だった。また、該組成物の促進貯蔵安定性
試験を実施例3と同様に実施した。その結果を表3に示
した。
【0036】実施例7 2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)
ブタン(DMPB)をイソパラフィン(IP1620)
で希釈し、有機過酸化物の濃度を50%にし、本発明組
成物を得た。該組成物の安全性を、実施例3と同様に評
価した。その結果を後記表1及び表2に示した。 ま
た、該組成物の促進貯蔵安定性試験を実施例3と同様に
実施した。その結果を表3に示した。
【0037】実施例8 実施例7において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンの代わりに2,2−ビス(1,
1−ジメチルプロピルパーオキシ)ヘプタン(DMPH
P)に変更した以外は実施例7の場合と同様にして本発
明組成物を得た。該組成物の安全性を、実施例3と同様
に評価した。その結果を後記表1及び表2に示した。
また、該組成物の促進貯蔵安定性試験を実施例3と同様
に実施した。その結果を表3に示した。
【0038】比較例2 実施例3においてイソパラフィンの代わりにメタノール
を用いた以外は実施例3の場合と同様にして比較用組成
物を得た。該組成物の爆発威力を、実施例3と同様に評
価した。その結果を後記表1に示した。 その結果から
明らかなように希釈溶剤がIP1620の場合よりも威
力が激しかった。また、該組成物の促進貯蔵安定性試験
を実施例3と同様に実施した。その結果を表3に示し
た。なお、メタノールの沸点は65℃で、極性の指標と
しての双極子モーメントは1.7Dである。
【0039】比較例3 実施例4においてイソパラフィンの代わりにメタノール
を用いた以外は実施例4の場合と同様にして比較用組成
物を得た。該組成物の爆発威力を、実施例3と同様に評
価した。その結果を後記表1に示した。その結果、希釈
溶剤がIP1620の場合よりも威力が激しかった。ま
た、該組成物の促進貯蔵安定性試験を実施例3と同様に
実施した。その結果を表3に示した。
【0040】比較例4 実施例3においてイソパラフィンの代わりにジクロロメ
タンを用いた以外は実施例3の場合と同様にして比較用
組成物を得た。該組成物の爆発威力を、実施例3と同様
に評価した。その結果を後記表1に示した。その結果か
ら明らかなように希釈溶剤がIP1620の場合よりも
威力が激しかった。また、該組成物の促進貯蔵安定性試
験を実施例3と同様に実施した。その結果を表3に示し
た。なお、ジクロロメタンの沸点は40℃で、極性の指
標としての双極子モーメントは1.6Dである。
【0041】比較例5 実施例4においてイソパラフィンの代わりにジクロロメ
タンを用いた以外は実施例4の場合と同様にして比較用
組成物を得た。該組成物の爆発威力を、実施例3と同様
に評価した。その結果を後記表1に示した。その結果か
ら明らかなように希釈溶剤がIP1620の場合よりも
威力が激しかった。また、該組成物の促進貯蔵安定性試
験を実施例3と同様に実施した。その結果を表3に示し
た。比較例2、3、4、5の結果から、沸点が低い溶剤
は、本重合開始剤の分解温度に対して揮発があまりに速
く、希釈溶剤としての意味を持たなくなるため安全化で
きない。
【0042】なお、実施例7においてイソパラフィンの
代わりにアセトニトリルを用いたが、2,2−ビス
(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)ブタン(DM
PB)は溶解せず、不均一になってしまった。したがっ
て、これは溶剤として使用できないことがわかった。な
お、アセトニトリルの双極子モーメントは3.9Dであ
る。また、実施例8においてイソパラフィンの代わりに
アセトニトリルを用いたが、2,2−ビス(1,1−ジ
メチルプロピルパーオキシ)ヘプタン(DMPHP)は
溶解せず、不均一になってしまった。したがって、DM
PBの場合と同様に溶剤として使用できないことがわか
った。
【0043】比較例6 実施例3においてイソパラフィンの代わりに酢酸エチル
を用いた以外は実施例3の場合と同様にして比較用組成
物を得た。該組成物の爆発威力を、実施例3と同様に評
価した。その結果を後記表1に示した。 その結果から
明らかなように希釈溶剤がIP1620の場合よりも威
力が激しかった。また、該組成物の促進貯蔵安定性試験
を実施例3と同様に実施した。その結果を表3に示し
た。なお、酢酸エチルの沸点は77℃で、極性の指標と
しての双極子モーメントは1.9Dである。
【0044】比較例7 実施例4においてイソパラフィンの代わりに酢酸エチル
を用いた以外は実施例4の場合と同様にして比較用組成
物を得た。該組成物の爆発威力を、実施例3と同様に評
価した。その結果を後記表に示した。その結果から明ら
かなように希釈溶剤がIP1620の場合よりも威力が
激しかった。また、該組成物の促進貯蔵安定性試験を実
施例3と同様に実施した。その結果を表3に示した。
【0045】比較例A 実施例3においてイソパラフィンの代わりにヘプタンを
用いた以外は実施例3の場合と同様にして比較用組成物
を得た。該組成物の爆発威力を、実施例3と同様に評価
した。その結果を後記表1に示した。その結果から明ら
かなように希釈溶剤がIP1620の場合よりも威力が
激しかった。また、該組成物の促進貯蔵安定性試験を実
施例3と同様に実施した。その結果、貯蔵安定性は良好
であった。なお、ヘプタンの沸点は98℃で、極性の指
標としての双極子モーメントは0Dである。
【0046】比較例B 実施例4においてイソパラフィンの代わりにヘプタンを
用いた以外は実施例4の場合と同様にして比較用組成物
を得た。該組成物の爆発威力を、実施例3と同様に評価
した。その結果を後記表1に示した。その結果、希釈溶
剤がIP1620の場合よりも威力が激しかった。ま
た、該組成物の促進貯蔵安定性試験を実施例3と同様に
実施した。その結果は比較例Aと同様に良好であった。
【0047】アクリル樹脂の重合 下記実施例9〜22及び比較例8及び9に示す方法で実
施し、得られた樹脂について、分子量、分子量分布、残
存単体量、重合体の分岐度について評価し、その結果
を、分子量及び分子量分布については表4に、残存単体
量については表5に、また重合体の分岐度については表
6それぞれ示した。また、得られた樹脂を使用して、塗
膜を作成しその耐候性を評価し、その結果を表9に示し
た。
【0048】実施例9 200ccガラスリアクターに炭素数6〜8の枝分かれ
オキソアルコール酢酸エステル(商品名:Exxate
700、エクソン社製)を40g入れ、165℃に昇温
した。メチルメタクリレート10g、スチレン20g、
n−ブチルアクリレート40g、ヒドロキシエチルメタ
クリレート28gおよびメタクリル酸2gからなる単量
体混合物100gに重合開始剤として2,2−ビス
(1,1−ジメチルプロピルパーオキシ)ブタン(DM
PB)15ミリモルを混合して得た組成物を上記ガラス
リアク夕一に4時間かけて滴下した後、更に1時間この
温度に保持して重合を完結させた。得られたアクリル樹
脂は、B型粘度計で25℃、固形分70%での粘度を、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で
分子量(Mw、Mn)と分子量分布(D)を、さらにG
PCに屈折、粘度、光散乱検出器を組み合わせて分岐度
も測定した。その結果をそれぞれ表4、表5、表6に示
した。また、得られた樹脂を使用して、塗膜を作成しそ
の耐候性を評価し、その結果を表9に示した。なお、G
PC測定の標準試料には、ポリスチレンを用いた。ま
た、残存単量体量をガスクロマトグラフィーで測定し
た。目視により樹脂の着色を判定した。樹脂は着色が無
く透明であった。
【0049】アクリル塗料の耐候性 上記の重合で得たアクリル樹脂にメチル化メラミンを配
合し、さらにExxate700で粘度30秒(フォー
ドカップ#4)に希釈し、塗料液を得た。なお、上記の
重合で得た樹脂の粘度が高いほど、希釈溶剤であるEx
xate700の添加量が増やさなければならず、ハイ
ソリッド化には適していない。また、希釈溶剤の添加量
を同じにすれば粘度が高いままなのでスプレー塗装に適
さない。続いて、脱脂したガラス板にこの塗料をスプレ
ー塗布し、室温で10分間放置する。その後、170℃
で30分間焼き付けし、塗膜を作成した。この塗板を促
進耐候性試験としてサンシャインウエザオメーターで6
00時間照射、さらに、湿潤試験機で50℃、98%相
対湿度の条件下で100時間にて評価した。なお、この
操作を3回繰り返し、塗膜状態を観察した。その結果を
表9に示した。
【0050】実施例10 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)ヘプタン(DMPHP)15
ミリモルに変更した以外は実施例9と同様にしてアクリ
ル樹脂を得た。また、得られた樹脂について実施例9の
場合と同様にして評価した。その結果をそれぞれ表4、
表5、表6、表9に示した。
【0051】実施例11 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)−3−メチルブタン15ミリ
モルに変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル樹
脂を得た。また、得られた樹脂について分岐度を測定し
ていないことを除いて、実施例9の場合と同様にして評
価した。その結果をそれぞれ表4、表5、表9に示し
た。
【0052】実施例12 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)−4−メチルペンタン15ミ
リモルに変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル
樹脂を得た。また、得られた樹脂について分岐度を測定
していないことを除いて、実施例9の場合と同様にして
評価した。その結果をそれぞれ表4、表5、表9に示し
た。
【0053】実施例13 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)−5−メチルヘキサン15ミ
リモルに変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル
樹脂を得た。また、得られた樹脂について分岐度を測定
していないことを除いて、実施例9の場合と同様にして
評価した。その結果をそれぞれ表4、表5、表9に示し
た。
【0054】実施例14 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)オクタン15ミリモルに変更
した以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂を得た。
また、得られた樹脂について分岐度を測定していないこ
とを除いて、実施例9の場合と同様にして評価し、その
結果をそれぞれ表4、表5、表9に示した。
【0055】実施例15 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)−4,4−メチルヒドロキシ
ペンタン15ミリモルに変更した以外は実施例9と同様
にしてアクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂につい
て分岐度を測定していないことを除いて、実施例9の場
合と同様にして評価した。その結果をそれぞれ表4、表
5、表9に示した。
【0056】実施例16 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)−4,4−メチルメトキシペ
ンタン15ミリモルに変更した以外は実施例9と同様に
してアクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂について
分岐度を測定していないことを除いて、実施例9の場合
と同様にして評価し、その結果をそれぞれ表4、表5、
表9に示した。
【0057】実施例17 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1,2,
2−テトラメチルエチルパーオキシ)ブタン15ミリモ
ルに変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂
を得た。また、得られた樹脂について分岐度を測定して
いないことを除いて、実施例9の場合と同様にして評価
し、その結果をそれぞれ表4、表5、表9に示した。
【0058】実施例18 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルブチルパーオキシ)ブタン15ミリモルに変更した
以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂を得た。ま
た、得られた樹脂について分岐度を測定していないこと
を除いて、実施例9の場合と同様にして評価し、その結
果をそれぞれ表4、表5、表9に示した。
【0059】実施例19 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1,3,
3−テトラメチルブチルパーオキシ)ブタン15ミリモ
ルに変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂
を得た。また、得られた樹脂について分岐度を測定して
いないことを除いて、実施例9の場合と同様にして評価
し、その結果をそれぞれ表4、表5、表9に示した。
【0060】実施例20 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チル−3−ヒドロキシブチルパーオキシ)ブタン15ミ
リモルに変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル
樹脂を得た。また、得られた樹脂について分岐度を測定
していないことを除いて、実施例9の場合と同様にして
評価し、その結果をそれぞれ表4、表5、表9に示し
た。
【0061】実施例21 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンをIP1620で有機過酸化物
の濃度を80%に希釈した組成物に変更した以外は実施
例9と同様にしてアクリル樹脂を得た。なお、この有機
過酸化物が15ミリモル入るように組成物を添加した。
また、実施例9の場合と同様にして評価し、その結果を
それぞれ表4、表5、表6、表9に示した。
【0062】実施例22 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)ヘプタンをIP1620で有
機過酸化物の濃度を80%に希釈した組成物に変更した
以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂を得た。な
お、実施例19と同様に、この有機過酸化物が15ミリ
モル入るように組成物を添加した。また、実施例9の場
合と同様にして評価し、その結果をそれぞれ表4、表
5、表6、表9に示した。
【0063】比較例8 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを1,1−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)シクロヘキサン15ミリモル
に変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂を
得た。また、得られた樹脂について耐候性試験を行って
いないことを除いて、実施例9の場合と同様にして評価
し、その結果をそれぞれ表4、表5、表6に示した。
【0064】比較例9 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを1,1−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシ
クロヘキサン15ミリモルに変更した以外は実施例9と
同様にしてアクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂に
ついて耐候性試験を行っていないことを除いて、実施例
9の場合と同様にして評価し、その結果をそれぞれ表
4、表5、表6に示した。
【0065】重合開始剤の温度依存性 実施例23 実施例9において重合温度を135℃に変更した以外は
実施例9と同様にしてアクリル樹脂を得た。また、得ら
れた樹脂について分岐度を測定していないことを除い
て、実施例9の場合と同様にして評価し、その結果をそ
れぞれ表7、表8及び表9に示した。
【0066】実施例24 実施例9において重合温度を145℃に変更した以外は
実施例9と同様にしてアクリル樹脂を得た。また、得ら
れた樹脂について分岐度を測定していないことを除い
て、実施例9の場合と同様にして評価し、その結果をそ
れぞれ表7、表8及び表9に示した。
【0067】実施例25 実施例9において重合温度を155℃に変更した以外は
実施例9と同様にしてアクリル樹脂を得た。また、得ら
れた樹脂について分岐度を測定していないことを除い
て、実施例9の場合と同様にして評価し、その結果をそ
れぞれ表7、表8及び表9に示した。
【0068】実施例26 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)ヘプタン15ミリモルにし、
重合温度を135℃に変更した以外は実施例9と同様に
してアクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂について
分岐度を測定していないことを除いて、実施例9の場合
と同様にして評価し、そその結果をそれぞれ表7、表8
及び表9に示した。
【0069】実施例27 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)ヘプタン15ミリモルにし、
重合温度を145℃に変更した以外は実施例9と同様に
してアクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂について
分岐度を測定していないことを除いて、実施例9の場合
と同様にして評価し、その結果をそれぞれ表7、表8及
び表9に示した。
【0070】実施例28 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジメ
チルプロピルパーオキシ)ヘプタン15ミリモルにし、
重合温度を155℃に変更した以外は実施例9と同様に
してアクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂について
分岐度を測定していないこと、耐候性試験を行っていな
いことを除いて、実施例9の場合と同様にして評価し、
その結果をそれぞれ表7、表8及び表9に示した。
【0071】実施例29 実施例9において重合温度を125℃に変更した以外は
実施例9と同様にしてアクリル樹脂を得た。また、得ら
れた樹脂について分岐度を測定していないことを除い
て、実施例9の場合と同様にして評価し、その結果をそ
れぞれ表7、表8及び表9に示した。
【0072】実施例30 実施例9において、2,2−ビス(1,1−ジメチルプ
ロピルパーオキシ)ブタンを2,2−ビス(1,1−ジ
メチルプロピルパーオキシ)ヘプタン15ミリモルに
し、重合温度を125℃に変更した以外は実施例9と同
様にしてアクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂につ
いて分岐度を測定していないことを除いて、実施例9の
場合と同様にして評価し、その結果をそれぞれ表7、表
8及び表9に示した。
【0073】実施例31 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタン(DMPB)15ミリモルとし
て、IP1620で50%に希釈したDMPB組成物を
用いた以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂を得
た。また、得られた樹脂について実施例9の場合と同様
にして評価し、その結果をそれぞれ表4、表5、表6及
び表9に示した。
【0074】実施例32 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ヘプタン(DMPHP)15ミリモル
として、IP1620で50%に希釈したDMPHP組
成物を用いた以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂
を得た。また、得られた樹脂について実施例9の場合と
同様にして評価し、その結果をそれぞれ表4、表5、表
6及び表9に示した。
【0075】比較例10 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンをジ−1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキサイド30ミリモルにし、重合温度を135
℃に変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂
を得た。また、得られた樹脂について樹脂の残存単量体
量と分岐度を測定していないことと、耐候性試験を行っ
ていないことを除いて、実施例9の場合と同様にして評
価し、その結果を表7に示した。
【0076】比較例11 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンをジ−1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキサイド30ミリモルにし、重合温度を145
℃に変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂
を得た。また、得られた樹脂について樹脂の残存単量体
量と分岐度を測定していないことと、耐候性試験を行っ
ていないことを除いて、実施例9の場合と同様にして評
価し、その結果を表7に示した。
【0077】比較例12 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンをジ−1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキサイド30ミリモルにし、重合温度を155
℃に変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂
を得た。また、得られた樹脂について樹脂の残存単量体
量と分岐度を測定していないことと、耐候性試験を行っ
ていないことを除いて、実施例9の場合と同様にして評
価し、その結果を表7に示した。
【0078】比較例13 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンをジ−1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキサイド30ミリモルにし、重合温度を165
℃に変更した以外は実施例9と同様にしてアクリル樹脂
を得た。また、得られた樹脂について樹脂の残存単量体
量と分岐度を測定していないことと、耐候性試験を行っ
ていないことを除いて、実施例9の場合と同様にして評
価し、その結果を下記の表7に示した。
【0079】比較例14 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを1,1−ジメチルエチルパー
オキシ2−エチルヘキサノエート30ミリモルに、重合
温度を135℃に変更した以外は実施例9と同様にして
アクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂について残存
単量体量、塗膜の耐候性について実施例9と同様にして
評価し、その結果をそれぞれ下記の表8及び表9に示し
た。
【0080】比較例15 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを1,1−ジメチルエチルパー
オキシ2−エチルヘキサノエート30ミリモルに、重合
温度を145℃に変更した以外は実施例9と同様にして
アクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂について残存
単量体量、塗膜の耐候性について実施例9と同様にして
評価し、その結果をそれぞれ下記の表8及び表9に示し
た。
【0081】比較例16 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを1,1−ジメチルエチルパー
オキシ2−エチルヘキサノエート30ミリモルに、重合
温度を155℃に変更した以外は実施例9と同様にして
アクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂について残存
単量体量、塗膜の耐候性について実施例9と同様にして
評価し、その結果をそれぞれ下記の表8及び表9に示し
た。
【0082】比較例17 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを1,1−ジメチルエチルパー
オキシ2−エチルヘキサノエート30ミリモルに、重合
温度を165℃に変更した以外は実施例9と同様にして
アクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂について残存
単量体量、塗膜の耐候性について実施例9と同様にして
評価し、その結果をそれぞれ下記の表8及び表9に示し
た。
【0083】比較例18 実施例9において2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ブタンを1,1−ジメチルエチルパー
オキシ2−エチルヘキサノエート30ミリモルに、重合
温度を125℃に変更した以外は実施例9と同様にして
アクリル樹脂を得た。また、得られた樹脂について残存
単量体量、塗膜の耐候性について実施例9と同様にして
評価し、その結果をそれぞれ下記の表8及び表9に示し
た。
【0084】
【表1】
【0085】(注)1.表中の溶剤沸点の欄における*
印は初留点。 2.爆発威力は無希釈の有機過酸化物(95%)を対照
(爆発威力;10)として10段階で評価し、数値が大
きいほど威力が大きいことを示している。 3.表中の開始剤の略号は後記表4と同じである。
【0086】
【表2】
【0087】(注)1.表中の開始剤の欄における*印
のものは開始剤濃度が50%であることを示す。それ以
外の実施例の開始剤濃度は80%。また、溶剤沸点の欄
における*印は初留点であることを示す。 2.急激分解の開始温度及び発熱量はDSC(示差走査
熱量測定)(測定条件:試料 5mg、昇温条件:20
℃で10分間保持後、20℃で10分間保持後、20℃
から300℃まで毎分2℃で昇温)により測定した値で
ある。 3.表中の開始剤の略号は後記表4と同じである。
【0088】表1及び表2から本発明の重合開始剤を沸
点が110℃以上の溶剤で希釈すると爆発威力や発熱量
が緩和され、急激分解の開始温度が高くでき、安全面で
有効であることがわかる。
【0089】
【表3】
【0090】なお、開始剤の略号は下記の表4と同じで
ある。表3から本発明の重合開始剤を極性の高い(双極
子モーメントが大きい)溶剤で希釈すると安定性が低下
することがわかる。したがって、表1、表2及び表3の
結果から、本重合開始剤の希釈溶剤としては、沸点が1
10℃以上で、双極子モーメントが0.5D以下の極性
が小さい溶剤を使用した方が安全面、貯蔵安定性上好ま
しいことがわかる。
【0091】
【表4】
【0092】表1において分子量Mwは重量平均分子量
を、分子量Mnは数平均分子量を意味する。分子量分布
Dは、次式により計算した。 D=Mw/Mn 開始剤の略号は以下に従う。 DMPB:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピルパ
ーオキシ)ブタン DMPHP:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)ヘプタン DMPMB:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)−3−メチルブタン DMPMP:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)−4−メチルペンタン DMPMH:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)−5−メチルヘキサン DMPOC:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)オクタン DMPMHP:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキシ)−4,4−メチルヒドロキシペンタン DMPMMP:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキシ)−4,4−メチルメトキシペンタン TMEB:2,2−ビス(1,1,2,2−テトラメチ
ルエチルパーオキシ)ブタン
【0093】DMBB:2,2−ビス(1,1−ジメチ
ルブチルパーオキシ)ブタン TMBB:2,2−ビス(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチルパーオキシ)ブタン DMHBB:2,2−ビス(1,1−ジメチル−3−ヒ
ドロキシブチルパーオキシ)ブタン DMPB*:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)ブタンをIP1620で濃度80%に希釈
した組成物(以下同じ)。 DMPHP*:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキシ)ヘプタンをIP1620で濃度80%に
希釈した組成物(以下同じ)。 DMPB**:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロピ
ルパーオキシ)ブタンをIP1620で濃度50%に希
釈した組成物(以下同じ)。 DMPHP**:2,2−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)ヘプタンをIP1620で濃度50%
に希釈した組成物(以下同じ)。 DMPCX:1,1−ビス(1,1−ジメチルプロピル
パーオキシ)シクロヘキサン DMPTMCX:1,1−ビス(1,1−ジメチルプロ
ピルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキ
サン
【0094】この結果より、同じパーオキシケタール構
造でも1,1−ビス(1,1−ジメチルプロピルパーオ
キシ)シクロヘキサンや1,1−ビス(1,1−ジメチ
ルプロピルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシク
ロヘキサンのような環状構造に比べて、本発明の鎖状構
造の方が樹脂の分子量が小さく、分子量分布も狭く、樹
脂溶液の粘度低減効果が大きいことがわかる。なお、表
4のいずれの樹脂も着色が少なかった。
【0095】
【表5】
【0096】なお、表中の残存単量体量は、各単量体の
残存量の総和で表している。また、開始剤の略号は上記
の表4と同じである。この結果から、表4の結果と同様
に環状構造に比べて、本発明の鎖状構造の方が樹脂溶液
中の残存単量体量の低減効果が大きいことがわかる。
【0097】
【表6】
【0098】なお、開始剤の略号は上記の表4と同じで
ある。また、勾配aと切片logKは、Mark Ho
uwink パラメーターであり、勾配aの値が大きい
ほど重合体の分岐度が小さいことを示す。つまり、表6
から実施例のものは比較例に対して分岐が少ないことが
わかる。一般に、重合体の分岐が多いと、分子量がばら
つき、分子量分布Dが大きくなってしまい、その結果、
樹脂溶液の粘度が高くなる。したがって、本実施例の重
合開始剤は樹脂粘度の低減効果が大きいことが、この結
果からもわかる。
【0099】重合開始剤の温度依存性
【0100】
【表7】
【0101】なお、開始剤の略号は下記の表4と同じで
ある。表中のDTAPはジ−1,1−ジメチルプロピル
パーオキサイドを示している。表7から本実施例のもの
は、重合温度によって得られるアクリル樹脂の粘度と分
子量(分布)が比較例よりも変動する幅が小さいことが
わかる。つまり、比較例の場合、重合温度が135℃ま
で下がると樹脂の低分子量効果、樹脂粘度の低減効果が
少なくなっている。しかし、本発明の重合開始剤の場
合、125℃でも低分子量化、粘度の低減効果が保たれ
ている。これは、温度依存性が少ないことを示してい
る。したがって、広い重合範囲でこの重合開始剤は使用
できる。なお、表7のいずれの樹脂も着色がなく、透明
であった。
【0102】
【表8】
【0103】なお、開始剤の略号は下記の表4と同じで
ある。表中のTAPOは1,1−ジメチルエチルパーオ
キシ2−エチルヘキサノエートを示す。この結果から、
比較例では155℃、165℃では未反応の単量体量が
多く、このような温度域に適さないことがわかる。それ
に対して、本発明の重合開始剤は、いずれの重合温度で
も残存単量体量が少なく、広い重合範囲でこの重合開始
剤は使用できる。なお、表8のいずれの樹脂も着色がな
く、透明であった。
【0104】
【表9】
【0105】なお、評価は2段階で、×は劣化が大きい
ことを、○は小さいことを意味している。また、開始剤
の略号は下記の表4と同じである。また、TAPOは
1,1−ジメチルプロピルパーオキシ2−エチルヘキサ
ノエートを示している。この結果から本発明の重合開始
剤を使用すると耐候性が向上することがわかる。さら
に、本発明の塗膜は、塗料に要求される塗膜の透明性や
耐化学薬品性等の他の物性も問題はなかった。
【0106】上記の結果から明らかなように、本発明の
製造方法で得られた塗料用アクリル樹脂は、粘度が低
く、分子量が小さく、分子量分布が狭く、分岐も少な
い、着色が少ない、残存単量体量が少ないというほか
に、耐候性に優れているという特徴もある。また、特定
の溶剤を選択することにより重合開始剤としての安全
性、貯蔵安定性が向上することもわかる。さらに、本発
明の重合開始剤は合成時の収率が高いため、その製造コ
ストが安価である。
【0107】
【発明の効果】本発明により、塗料の成分等に使われて
いるアクリル樹脂を得る際に、耐候性に優れている樹脂
の製造が可能となり、また、重合開始剤としての安全性
も増し、その工業的価値は非常に大きい。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)で示される有機過酸化物また
    はこれを含有する重合開始剤組成物を使用することを特
    徴とするアクリル樹脂の製造方法。 【化1】 (式中、Rは炭素数1から20のアルキル基、または
    水酸基で置換された炭素数1から20のアルキル基、ア
    ルコキシ基で置換された炭素数1から20のアルキル
    基、R、Rはそれぞれ、炭素数2から20のアルキ
    ル基、または水酸基で置換された炭素数2から20のア
    ルキル基、アルコキシ基で置換された炭素数2から20
    のアルキル基、フェニル基、またはアルキル基で置換さ
    れたフェニル基、シクロアルキル基、またはアルキル基
    で置換されたシクロアルキル基を表す)
  2. 【請求項2】双極子モーメント0.5以下で、沸点若し
    くは初留温度が110℃以上の溶媒10〜50%及び該
    溶媒に溶解した上記式(1)で示される有機過酸化物5
    0%〜90%を含む有機過酸化物組成物を使用すること
    を特徴とする請求項1に記載のアクリル樹脂の製造方
    法。
  3. 【請求項3】式(1)におけるR1が水酸基又はアルコ
    キシ基で置換された炭素数1から20のアルキル基であ
    る請求項1または2に記載のアクリル樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】式(1)におけるR2及びR3がそれぞ
    れ、水酸基で置換された炭素数2から20のアルキル基
    又はアルコキシ基で置換された炭素数2から20のアル
    キル基である請求項1または2に記載のアクリル樹脂の
    製造方法。
  5. 【請求項5】双極子モーメント0.5以下で、沸点若し
    くは初留温度が110℃以上の溶媒10〜50%及び該
    溶媒に溶解した上記式(1)で示される有機過酸化物5
    0%〜90%を含む有機過酸化物組成物。
  6. 【請求項6】溶媒が初留温度140℃以上のイソパラフ
    ィン溶媒である請求項5に記載の有機過酸化物組成物。
  7. 【請求項7】下記式(1’)で示される新規有機過酸化
    物 【化2】 (式中、R’は、置換基として水酸基又はアルコキシ
    基を有する炭素数1から20のアルキル基、R、R
    はそれぞれ、炭素数2から20のアルキル基、または水
    酸基で置換された炭素数2から20のアルキル基、アル
    コキシ基で置換された炭素数2から20のアルキル基、
    フェニル基、またはアルキル基で置換されたフェニル
    基、シクロアルキル基、またはアルキル基で置換された
    シクロアルキル基を表す)
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