JP2003221409A - アクリル樹脂の製造方法 - Google Patents
アクリル樹脂の製造方法Info
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Abstract
方法を開発すること。 【解決手段】下記式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数1ないし20の炭化水素残基(但し
不飽和脂肪族残基を除く)、R1は水素原子又は炭素数
1〜6のアルキル基を示す。)で示される有機過酸化物
を重合開始剤として(メタ)アクリル酸エステル系単量
体又は(メタ)アクリル酸エステル系単量体と他の共重
合可能な単量体を重合することにより、粘度が低いアク
リル樹脂ワニスが得られる。
Description
造方法に関する。更に詳しくは、特定の構造を有する有
機過酸化物を重合開始剤として使用し、(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体を重合するアクリル樹脂の製造方
法に関する。
(メタ)アクリル酸エステル類(アクリル酸エステル類
又は/及びメタクリル酸エステル類を意味する。以下同
じ)単量体を重合又は(メタ)アクリル酸エステル類及
びそれと共重合可能な他の単量体を共重合して製造さ
れ、塗料、接着剤等の成分として広く利用されている。
近年、環境問題から揮発成分である溶剤量を低減し、基
体上に被覆物として残留する固形分の量を増すハイソリ
ッド化の傾向がある。特に、塗料分野では、このハイソ
リッド化の傾向が強い。従来の樹脂溶液を用いて、その
ままハイソリッド化すると溶液粘度が高粘度となり、ス
プレー塗装での作業性や加工性等が著しく低下し、場合
によっては作業が困難になるという重大な欠陥を生じ
る。従って、このハイソリッド化のためには、樹脂成分
含量が多くなっても樹脂溶液の粘度を低粘度に保持する
必要がある。
開始剤としては重合温度に適した種々の有機過酸化物が
使用されている。一般に、重合温度130℃〜150℃
では、1,1−ジメチルエチルパーオキシ2−エチルヘ
キサノエート等を、150℃〜170℃では、ジ−1,
1−ジメチルエチルパーオキサイド等が用いられてい
る。有機過酸化物として最も多用されている1,1−ジ
メチルエチルハイドロパーオキサイドの誘導体を用いて
得られたアクリル樹脂溶液は、粘度が高くなる。特に、
ハイソリッド化した樹脂の取り扱いは困難である。ま
た、重合温度が150℃以上でジ−1,1−ジメチルエ
チルパーオキサイドを用いると、分解生成物として1,
1−ジメチルエチルアルコールが生成する。これがリア
クター内で還流を起こし、内容物から熱を奪うため、内
液の温度が下がるという欠点もある。さらに、1,1−
ジメチルエチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート
は、常温で自己分解を起こすので、温度管理が必要とな
る。そのため、取り扱いが容易ではない。また、温度コ
ントロールには設備が必要で、コストアップにもなる。
特に揮発成分量を少なく、固形分の量を増したハイソリ
ッド化アクリル樹脂を製造する際に、(メタ)アクリル
酸エステル系単量体を重合し、反応中、特に150℃以
上の高温での重合反応中に分解生成物の還流がなく、低
粘度のアクリル樹脂を与え、かつ取り扱いが容易な重合
開始剤の開発が望まれている。
討した結果、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重
合してアクリル樹脂を得る際に、重合開始剤として特定
の構造、即ち、置換基を有してもよいクミル基を有する
有機過酸化物を用いると、取り扱いが容易で、反応中に
還流を起こさず、かつ低粘度のアクリル樹脂を製造でき
ることを見出し、本発明を完成させた。
素残基(但し不飽和脂肪族残基を除く)、R1は水素原
子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)で示される
有機過酸化物を重合開始剤として(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体又は(メタ)アクリル酸エステル系単量
体と他の共重合可能な単量体を重合することを特徴とす
るアクリル樹脂の製造方法、(2)Rが炭素数4ないし
12の3級アルキル基である上記(1)に記載のアクリ
ル樹脂の製造方法、(3)上記(1)又は(2)に記載
の製造方法で得られるアクリル樹脂、に関する。
化水素残基(但し不飽和脂肪族残基を除く)としてはC
1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C
6〜C20アリール、C7〜C20アラルキル、および
C7〜C20アルカリール(これらの基は、直鎖状また
は分岐状アルキル部分を含み得る)等の基を挙げること
ができる。Rにおける上記炭化水素残基の中で、好まし
いものとしては炭素数4以上のt−アルキル基が挙げら
れ、より好ましくは炭素数4ないし12のt−アルキル
基が挙げられる。これらはフェニル置換を有してもよ
い。具体的には例えばt−ブチル基、t−アミル基、t
−ヘキシル基、t−ヘプチル基、t−オクチル基、t−
ノニル基、クミル基、炭素数1〜3のアルキル置換クミ
ル基等が挙げられる。より好ましくはt−ブチル基、t
−アミル基、クミル基、1,1,2,2−テトラメチル
エチル、1,1,2,2−テトラメチルプロピル、1,
1,3,3−テトラメチルブチル等が挙げられる。Rは
反応に不活性な基で置換されていてもよい。置換基の例
としては、ヒドキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ハ
ロゲン、アルコキシカルボニル、カルボキシ、ニトリル
およびアミド等の基が挙げられる。また、所望によりこ
れらから選択される2つ以上の基で置換されてもよい。
分岐していてもよく、例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t
−ブチル基、アミル基、ヘキシル基等が挙げられる。R
が炭素数4以上のターシャリーアルキル基であり、R1
が水素である化合物はより好ましい化合物の1つであ
る。また、本発明で使用する式(1)の有機過酸化物は
自己促進分解温度(SADT)が高く、取扱上安全であ
る。好ましいものは自己促進分解温度(SADT)が4
5℃以上、好ましくは50℃以上、更に好ましくは55
℃以上のものである。
としては、1,1−ジメチルエチルクミルパーオキサイ
ド、1,1−ジメチルプロピルクミルパーオキサイド、
1,1−ジメチルブチルクミルパーオキサイド、1,
1,2,2−テトラメチルエチルクミルパーオキサイ
ド、1,1,2,2−テトラメチルプロピルクミルパー
オキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルクミ
ルパーオキサイド、P−メンタンクミルパーオキサイ
ド、P−イソプロピルクミルクミルパーオキサイド、ジ
−P−イソプロピルクミルパーオキサイド、ジクミルパ
ーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。
(1)で表される有機過酸化物を単独で使用しても、ま
た他に、一般に重合開始剤として使用される他の有機過
酸化物等を重合開始剤の1つとして併用してもよい。併
用する場合、他の有機過酸化物の使用量は、特に限定さ
れないが通常、式(1)の有機過酸化物100質量部に
対して0〜100質量部である。
はそのまま重合開始剤として使用してもよいが、溶剤等
で希釈し、溶液、懸濁物、エマルジョンまたはその他の
分散物等の形で重合開始剤として使用してもよい。
を重合開始剤として使用する場合、上記他の有機過酸化
物又は溶剤等の希釈剤の他に更に、輸送時の安全性およ
び/または貯蔵安定性に重大な悪影響を及ぼさない限
り、任意の他の添加剤を含む組成物の形態で使用しても
よい。添加剤の例としては、酸化防止剤、UV安定剤、
帯電防止剤、顔料、染料、カップリング剤、分散助剤、
界面活性剤、潤滑剤、プロセスオイル、離型剤、凝結防
止剤、難燃剤、充填剤、増粘剤、自由流れ剤、可塑剤、
オゾン化防止剤、分解防止剤、防かび剤、連鎖移動剤等
が挙げられる。これらの添加剤は、それらの通常の量で
使用される。
る式(1)の有機過酸化物の使用量は、通常、(メタ)
アクリル酸エステル系単量体(2種以上の単量体の混合
物であってもよい。)100質量部に対して0.01か
ら30質量部、より好ましくは2から20質量部であ
り、目的とする樹脂の物性に応じて適宜決められる。ま
た、重合開始剤として他の有機過酸化物を併用する場合
には、式(1)の有機過酸化物と他の有機過酸化酸化物
の総量が上記使用量の上限の範囲内であり、かつ式
(1)の有機過酸化物の量が上記使用量の下限以上であ
ることが好ましい。
する為の原料単量体としては、n−ブチルアクリレート
等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステ
ル類の1種または2種以上の混合物、又はスチレン、α
−メチルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリ
ロニトリル、酢酸ビニル等の、前記(メタ)アクリル酸
エステル系単量体と共重合可能な単量体の1種又は2種
以上と(メタ)アクリル酸エステル系単量体の1種また
は2種以上との組み合わせ等を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体と共重合可能な単
量体の使用量は、(メタ)アクリル酸エステル系単量体
100質量部に対して好ましくは0〜100質量部程度
で用いられる。
(C1〜C6)アルキル(メタ)アクリレート、スチレ
ン、ヒドロキシ低級(C1〜C6)アルキル(メタ)ア
クリレートおよび(メタ)アクリル酸を含む単量体組成
物が挙げられ、より好ましくは低級(C1〜C6)アル
キルメタアクリレート、スチレン、低級(C1〜C6)
アルキルアクリレート、ヒドロキシ低級(C1〜C6)
アルキル(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリル
酸を含む単量体組成物が挙げられる。
は、重合を行うに当たり溶媒を使用するのが好ましい。
使用しうる溶媒の具体例としては、トルエン、キシレ
ン、ミネラルスピリット、Solvesso製品(エク
ソン社製)、スワゾール製品(丸善石油化学社製)、ヘ
キサン、ヘプタン、デカン、イソドデカン、シクロヘキ
サン、デカリン、アルカンの水素化オリゴマー、IPソ
ルベント製品(出光石油化学社製)、Isopar製品
(エクソン社製)、Shellsol製品(Shell
社製)等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、
ブチルセロソルブ、3−エトキシエチルプロピオネー
ト、Exxate製品(エクソン社製)等のエステル系
溶媒、好ましくは炭素数2〜6の脂肪酸と炭素数1〜1
0アルコール(オキソなどで置換されていてもよい)と
のエステル系溶媒、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、イソブタノール等のアルコール系溶媒、好ましくは
炭素数1〜6の脂肪族アルコール系溶媒、メチルエチル
ケトン、メチルn−アミルケトン等のケトン系溶媒、メ
シチレンのようなアラルキル溶媒、ハロゲン化パラフィ
ンオイルやパラフィンディーゼルオイルのようなパラフ
ィンオイル、ホワイトオイル、エポキシ化大豆油、シリ
コンオイルや2−ニトロプロパン、ジメチルホルムアミ
ド、水等が挙げられる。通常有機溶媒が好ましい。これ
らの溶媒は、2種類以上混合して使用しても良い。その
使用量は、前記単量体総量100質量部に対して10か
ら300質量部、より好ましくは25から100質量部
であり、目的とするアクリル樹脂の物性を考慮して決め
ることができる。また、これらの溶媒を重合開始剤の希
釈溶剤として用いてもよい。その使用量は、重合開始剤
100質量部に対して5から500質量部、より好まし
くは25から100質量部であり、これもまた、目的と
するアクリル樹脂の物性を考慮して決めることができ
る。
び上記重合開始剤を任意の方法で混合し、重合すればよ
い。例えば、80℃から200℃、好ましくは130℃
から170℃の温度に保持された溶媒に、上記単量体と
上記重合開始剤を混合して得た組成物を添加し、例えば
通常2から40時間、好ましくは3から8時間を要して
滴下し、重合させる。さらに、重合の過程において重合
温度を変更することもできる。また、重合開始剤の添加
は単量体と別でもかまわず、添加のタイミングも任意に
選択できる。本発明方法においては比較的高温での重
合、例えば140℃以上、より好ましくは150℃以上
での重合においてより好ましい効果を発揮する。
等の重合時に使用されることが知られている化合物を添
加してもよい。また、その添加のタイミングや仕込み方
法は任意に選択できる。
定剤、顔料、染料、架橋剤、乾燥剤、消泡剤、硬化触
媒、光重合開始剤、界面活性剤、可塑剤、充填剤等のア
クリル樹脂に配合することが知られている添加物を含有
してもよい。また、これらの化合物を混合して用いても
よい。
するが、これらは何れも例示であり、本発明を限定する
ものではない。
オキソアルコール酢酸エステル(商品名:Exxate
700、エクソン社製)を40g入れ、165℃に昇温
した。メチルメタクリレート10g、スチレン20g、
n−ブチルアクリレート40g、ヒドロキシエチルメタ
クリレート28gおよびメタクリル酸2gからなる単量
体混合物100gに重合開始剤としてジクミルパーオキ
サイド30ミリモルを混合して得た組成物を上記ガラス
リアク夕一に4時間かけて滴下した後、更に1時間この
温度に保持して重合を完結させた。得られたアクリル樹
脂は、B型粘度計で、25℃、固形分70%での粘度
を、またゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)で分子量と分子量分布を測定した。なお、GPC
の測定には標準試料としてポリスチレンを用いた。ま
た、目視によりリアクター内の還流と樹脂の透明性(着
色)を判定した。その結果をそれぞれ後記の表1に示し
た。
メチルエチルクミルパーオキサイド30ミリモルに変更
した以外は実施例1と同様にしてアクリル樹脂を得た。
また、得られた樹脂について実施例1の場合と同様にし
て評価し、その結果をそれぞれ後記の表1に示した。
メチルプロピルクミルパーオキサイド30ミリモルに変
更した以外は実施例1と同様にしてアクリル樹脂を得
た。また、得られた樹脂について実施例1の場合と同様
にして評価し、その結果をそれぞれ後記の表1に示し
た。
メチルブチルクミルパーオキサイド30ミリモルに変更
した以外は実施例1と同様にしてアクリル樹脂を得た。
また、得られた樹脂について実施例1の場合と同様にし
て評価し、その結果をそれぞれ後記の表1に示した。
2,2−テトラメチルエチルクミルパーオキサイド30
ミリモルに変更した以外は実施例1と同様にしてアクリ
ル樹脂を得た。また、得られた樹脂について実施例1の
場合と同様にして評価し、その結果をそれぞれ後記の表
1に示した。
3,3−テトラメチルブチルクミルパーオキサイド30
ミリモルに変更した以外は実施例1と同様にしてアクリ
ル樹脂を得た。また、得られた樹脂について実施例1の
場合と同様にして評価し、その結果をそれぞれ後記の表
1に示した。
−ジメチルエチルパーオキサイド30ミリモルに変更し
た以外は実施例1と同様にしてアクリル樹脂を得た。ま
た、得られた樹脂について実施例1の場合と同様にして
評価し、その結果をそれぞれ下記の表1に示した。
を、分子量Mnは数平均分子量を意味する。分子量分布
Dは、次式により計算した。 D=Mw/Mn 開始剤の略号は以下に従う。 DCP:ジクミルパーオキサイド TBCP:1,1−ジメチルエチルクミルパーオキサイ
ド TACP:1,1−ジメチルプロピルクミルパーオキサ
イド THCP:1,1−ジメチルブチルクミルパーオキサイ
ド SHCP:1,1,2,2−テトラメチルエチルクミル
パーオキサイド TMBCP:1,1,3,3−テトラメチルブチルクミ
ルパーオキサイド DTBP:ジ−1,1−ジメチルエチルパーオキサイド
−1,1−ジメチルエチルパーオキサイドよりもアクリ
ル樹脂ワニスの低粘度化に有効であることがわかる。ま
た、重合反応中にリアクター内の還流は見られなかっ
た。
た以外は実施例1と同様にしてアクリル樹脂を得た。ま
た、得られた樹脂について実施例1の場合と同様にして
評価し、その結果をそれぞれ後記の表2に示した。さら
に、重合開始剤の自己促進分解温度(SADT)を断熱
瓶中で測定した。SADTは、断熱瓶を所定の温度で保
持し、重合開始剤が分解して蓄熱し、7日以内に加速的
な分解を起こす最低温度を5℃刻みで表したものであ
る。通常、SADTが>55℃の場合、保存温度をコン
トロールが必要ない。このSADTの測定結果も同時に
表2に示した。
メチルプロピルクミルパーオキサイド30ミリモルに変
更した以外は実施例7と同様にしてアクリル樹脂を得
た。また、得られた樹脂について実施例7の場合と同様
にして評価し、その結果をそれぞれ後記の表2に示し
た。
メチルブチルクミルパーオキサイド30ミリモルに変更
した以外は実施例7と同様にしてアクリル樹脂を得た。
また、得られた樹脂について実施例7の場合と同様にし
て評価し、その結果をそれぞれ後記の表2に示した。
2,2−テトラメチルエチルクミルパーオキサイド30
ミリモルに変更した以外は実施例7と同様にしてアクリ
ル樹脂を得た。また、得られた樹脂について実施例7の
場合と同様にして評価し、その結果をそれぞれ後記の表
2に示した。
3,3−テトラメチルブチルクミルパーオキサイド30
ミリモルに変更した以外は実施例7と同様にしてアクリ
ル樹脂を得た。また、得られた樹脂について実施例7の
場合と同様にして評価し、その結果をそれぞれ後記の表
2に示した。
メチルエチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート30
ミリモルに変更した以外は実施例7と同様にしてアクリ
ル樹脂を得た。また、得られた樹脂について実施例7の
場合と同様にして評価し、その結果をそれぞれ下記の表
2に示した。
おけると同じ意味を示す。また、表中のTBPOは1,
1−ジメチルエチルパーオキシ2−エチルヘキサノエー
トを示す。それ以外の開始剤の略号は表1の場合と同じ
である。
35℃という比較的低温の重合温度において1,1−ジ
メチルエチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートに比
べて粘度低減効果が大きいことがわかる。また、本発明
の重合開始剤は何れもSADTが>55℃のため、保冷
も必要なく、取り扱いが容易である。本発明の製造方法
で得られた塗料用アクリル樹脂を目視観察した結果、透
明性にも優れていた(着色が少ない)。また、残存単量
体量が少ないという特徴もあった
流が少なく、重合開始剤を保冷する必要もないため、ア
クリル樹脂の製造が容易で、かつ低粘度の透明性に優れ
た塗料用アクリル樹脂を得ることができる。また、重合
開始剤の取り扱いも容易になり、その工業的価値は非常
に大きい。
Claims (3)
- 【請求項1】下記式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数1ないし20の炭化水素残基(但し
不飽和脂肪族残基を除く)、R1は水素原子又は炭素数
1〜6のアルキル基を示す。)で示される有機過酸化物
を重合開始剤として(メタ)アクリル酸エステル系単量
体又は(メタ)アクリル酸エステル系単量体と他の共重
合可能な単量体を重合することを特徴とするアクリル樹
脂の製造方法。 - 【請求項2】Rが炭素数4ないし12の3級アルキル基
である請求項第1項に記載のアクリル樹脂の製造方法。 - 【請求項3】請求項第1項又は第2項に記載の製造方法
で得られるアクリル樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002021557A JP2003221409A (ja) | 2002-01-30 | 2002-01-30 | アクリル樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002021557A JP2003221409A (ja) | 2002-01-30 | 2002-01-30 | アクリル樹脂の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003221409A true JP2003221409A (ja) | 2003-08-05 |
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ID=27744775
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---|---|---|---|
JP2002021557A Abandoned JP2003221409A (ja) | 2002-01-30 | 2002-01-30 | アクリル樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003221409A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023042780A1 (ja) * | 2021-09-14 | 2023-03-23 | 日油株式会社 | 熱硬化性組成物、樹脂フィルム、プリプレグ、金属張積層板、及びプリント配線板 |
WO2024070840A1 (ja) * | 2022-09-27 | 2024-04-04 | 日油株式会社 | アルキルシリルペルオキシド、熱硬化性組成物、樹脂フィルム、プリプレグ、金属積層板、及びプリント配線板 |
-
2002
- 2002-01-30 JP JP2002021557A patent/JP2003221409A/ja not_active Abandoned
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023042780A1 (ja) * | 2021-09-14 | 2023-03-23 | 日油株式会社 | 熱硬化性組成物、樹脂フィルム、プリプレグ、金属張積層板、及びプリント配線板 |
WO2024070840A1 (ja) * | 2022-09-27 | 2024-04-04 | 日油株式会社 | アルキルシリルペルオキシド、熱硬化性組成物、樹脂フィルム、プリプレグ、金属積層板、及びプリント配線板 |
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A521 | Written amendment |
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