JP2003064090A - トリアルキルva族金属化合物 - Google Patents

トリアルキルva族金属化合物

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】トリアルキルVA族金属化合物を高収率、高純
度で調製し、該金属化合物から金属層を堆積させる方法
の提供。 【解決手段】VA族金属ハライドをIIIA族金属アル
キルハライド化合物とを酸素置換を含まない有機溶剤
中、第三アミンの存在下反応させトリアルキルVA族金
属化合物を得る。さらに、該金属化合物をチャンバー中
で分解しVA族金属のフィルムを基体上に堆積させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、一般に有機金属化合物の分野に
関する。特に、本発明は、化学的気相成長法の前駆体と
して使用するのに適したトリアルキルVA族金属化合物
に関する。
【0002】金属フィルムを、非導電性表面などの表面
上に、さまざまな手段、たとえば、化学的気相成長法
(「CVD」)、物理的気相成長法(「PVD」)、お
よび他のエピタキシャル技術、たとえば、液相エピタキ
シー(「LPE」)、分子線エピタキシー(「MB
E」)、および化学線エピタキシー(「CBE」)によ
り堆積させることができる。化学的気相成長法、たとえ
ば、有機金属化学気相蒸着法(「MOCVD」)は、有
機金属前駆体化合物を高温で、すなわち室温より高い温
度で、大気圧または減圧下のいずれかで分解させること
により金属層を堆積させる。
【0003】さまざまな金属を、このようなCVDまた
はMOCVD法により堆積させることができる。たとえ
ば、このような方法の概要に関しては、Stringf
ellow,Organometallic Vapo
r Phase Epitaxy:Theory an
d Practice,Academic Pres
s,2nd Edition,1999参照。半導体お
よび関連する電子産業においてエピタキシャルフィイル
ムを堆積させるために、砒素、アンチモン、およびビス
マスの有機金属化合物が用いられる。エピタキシャルフ
ィルム、たとえば、砒化ガリウムは、ディテクター、太
陽電池、発光ダイオード(「LED」)、レーザーおよ
び電子スイッチング装置、たとえば、電界効果トランジ
スタ(「FET」)および高電子移動FET(「HEM
T」)などの光電子工学装置において用いられる。1.
3〜1.55ミクロンの波長範囲で操作する最も強力な
光ファイバーシステムとしてGaAsまたは砒化アルミ
ニウムガリウム(「AlGaAs」)よりも魅力的であ
る砒化ガリウムインジウム(「GaInAs」)および
砒化アルミニウムインジウム(「AlInAs」)など
の三元砒素合金もある。燐化砒化ガリウム(「GaAs
P」)が可視LEDおよび光ファイバーエミッター/デ
ィテクターとして適している。トリメチルアルシンは特
に炭素ドーピングの前駆体として用いられてきた。アン
チモンおよびアンチモン合金フィルムは、光ファイバー
コミュニケーションシステムにおいて、特に1.3およ
び1.55ミクロン領域において有用である。アンチモ
ン含有半導体材料も追尾装置の検出、暗視および監視装
置(赤外線検出器)および光源(LEDまたはレーザ
ー)をはじめとする商業的用途がある。アンチモンを含
むさまざまな二元、三元および四元III/V族半導体
システムが、3から5ミクロンおよび8から12ミクロ
ンスペクトル範囲で操作する赤外エミッターおよびディ
テクターにおける用途について評価されてきた。これら
の波長範囲は、赤外線伝搬について大気中の自然の領域
であるので重要である。エピタキシャルアンチモンベー
スのIII/V族半導体は、長波長ディテクターおよび
高速電子装置において潜在的用途がある。
【0004】このような半導体および電子装置用途につ
いて、VA族金属アルキルは純度が高く、検出可能な量
の金属不純物、たとえば、珪素および亜鉛、ならびに酸
素化不純物のいずれも実質的に含まないものでなければ
ならない。酸素化不純物は、典型的にはこのような有機
金属化合物を調製するために用いられる溶剤に由来し、
また他の水分または酸素の二次的な供給源からも得られ
る。
【0005】VA族金属アルキル化合物の最も一般的な
調製法は、VA族金属トリハライドをグリニャール試薬
とエーテル性溶剤、たとえば、アルキルエーテル、gl
ymesまたはテトラヒドロフラン中で反応させること
を含む。アルミニウムアルキルもVA族金属アルキル化
合物の調製においてグリニャール試薬の代わりに用いる
ことができる。たとえば、Zakharkinら、Bu
ll.Acad.Sci.USSR,1959,185
3は、式(I)(式中、Rはエチル、n−プロピルまた
はイソブチルであり、Xは塩素またはフッ素である)に
示すようなアンチモンおよびビスマスのトリアルキル化
合物の製造法を開示している。 MX+RAl+ジエチルエーテル → MR+AlX (I)
【0006】公知技術を用いて得られる目的の有機金属
化合物中に微量のエーテル性溶剤が必ず残存している。
このような残存するエーテル性溶剤は、このような前駆
体化合物から堆積する金属フィルムにおける有害な不純
物としての酸素の一因となる。
【0007】非エーテル性溶剤中でVA族有機金属化合
物を製造する試みがなされてきた。たとえば、Taka
shiら、J.Organometal.Chem.,
8,pp209−223,1967は、ヘキサン中での
三塩化アンチモンのトリエチルアルミニウムとの反応を
開示している。このような反応では非常に低い収率でト
リエチルスチビンが生じ(わずか約10%)、残りは約
42%の金属アンチモンと約46%のアンチモン−アル
ミニウム錯体である(SbEt)(AlEtCl
)。この論文は、アンチモン−アルミニウム錯体を含
まないトリエチルスチビンを得る方法を記載していな
い。
【0008】米国特許第4906762号(Sawar
aら)は、炭化水素溶剤中アルミニウムアルキルおよび
三酸化二砒素から錯生成剤としてアルカリ金属ハロゲン
化物を用いて純粋なトリアルキルアルシンを製造する方
法を開示してる。該方法は、二段合成からなり、いずれ
の段階も不均一系化学反応であり、最終収率は65%以
下で、反応性/自然発火性の高い残留物を生じる。第三
アミンは該特許においては開示されていない。
【0009】したがって、反応性反応残留物が少なく、
VA族金属アルキルを高収率で調製する方法、CVDの
前駆体化合物として用いられる実質的に金属および酸素
化不純物のいずれも含まないVA族金属化合物が必要と
されている。
【0010】VA族トリハライドおよびIIIA族アル
キルを炭化水素溶剤中第三アミンの存在下で反応させる
ことによりVA族金属アルキルが高収率高純度で調製で
きることが見いだされた。この方法により調製されるV
A族アルキル化合物は、非常に純度が高く、実質的に酸
素化不純物を含まない。
【0011】一態様において、本発明は、VA族金属ハ
ライドを式R3−n(式中、Rは独立して、
(C−C)アルキルから選択される;MはIII
A族金属である;Xはハロゲンである;nは1−3の整
数である)のIIIA族化合物と、酸素置換を含まない
有機溶剤中第三アミンの存在下で反応させる段階を含む
トリアルキルVA族金属化合物の調製法を提供する。
【0012】第二の態様において、本発明は、a)気相
におけるVA族金属ソース化合物を基体を含む堆積チャ
ンバー中に輸送する段階;b)堆積チャンバー中のVA
族金属ソース化合物を分解する段階;およびc)VA族
金属のフィルムを基体上に堆積させる段階を含み;VA
族金属化合物が、VA族金属トリハライドを酸素置換を
含まない有機溶剤中第三アミンの存在下で、式R
3−n(式中、Rは独立して、(C−C)アルキ
ルから選択される;MはIIIA族金属である;Xは
ハロゲンである;nは1−3の整数である)のIIIA
族化合物と反応させる段階を含む方法により調製され
る、基体上にVA族金属のフィルムを堆積させる方法を
提供する。
【0013】第三の態様において、本発明は、a)気相
におけるVA族金属化合物を基体を含む堆積チャンバー
中に輸送する段階;b)堆積チャンバー中のVA族金属
化合物を分解する段階;およびc)VA族金属のフィル
ムを基体上に堆積させる段階を含み;VA族金属化合物
が、VA族金属トリハライドを式R3−n(式
中、Rは独立して、(C−C)アルキルから選択さ
れる;MはIIIA族金属である;Xはハロゲンであ
る;nは1−3の整数である)のトリアルキルIIIA
族化合物と酸素置換のない有機溶剤中第三アミンの存在
下で反応させる段階を含む、VA族金属のフィルムを電
子装置基体上に堆積させる段階を含む電子装置の製造法
を提供する。
【0014】もう一つ別の態様において、本発明は実質
的にエーテル性溶剤を含まないトリアルキルアンチモン
化合物を提供する。さらにもう一つの態様において、本
発明は実質的にエーテル性溶剤を含まないトリアルキル
ビスマス化合物を提供する。
【0015】本明細書において用いる場合、以下の略号
は特記しない限り以下の意味を有する:℃=摂氏度;N
MR=核磁気共鳴;mtorr=ミリトル;g=グラ
ム;L=リットル;ca=約;mm=ミリメートル;m
L=ミリリットル。
【0016】「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素お
よびヨウ素を意味し、「ハロ」とは、フルオロ、クロ
ロ、ブロモおよびヨードを意味する。同様に、「ハロゲ
ン化」とは、フッ素化、塩素化、臭素化およびヨウ素化
を意味する。「アルキル」としては、直鎖、分枝および
環状アルキルが挙げられる。特記しない限り、すべての
量は重量パーセントであり、すべての比はモル比であ
る。すべての数の範囲は両端を含み、任意の順序で組合
せ可能である。
【0017】本発明は、VA族金属トリハライドを式R
3−n(式中、各Rは独立して、(C
)アルキルから選択される;MはIIIA族金属
である;Xはハロゲンである;nは1−3の整数であ
る)のIIIA族化合物と酸素置換のない有機溶剤中第
三アミンの存在下で反応させることによりトリアルキル
VA族金属化合物を調製する方法を提供する。好ましい
VA族金属としては、アンチモン(「Sb」)、砒素
(「As」)およびビスマス(「Bi」)が挙げられ
る。好適なVA族金属トリハライドは、一般式MX
(式中、MはVA族金属であり、各Xは独立してフッ
素、塩素、臭素またはヨウ素である)を有するものであ
る。Xが塩素、臭素またはヨウ素であるのが好ましい。
VA族の三塩化物がより好ましい。特に適当なVA族金
属ハロゲン化物としては、これに限定されないが、三塩
化アンチモン、三臭化アンチモン、三ヨウ化アンチモ
ン、三塩化砒素、三臭化砒素、三ヨウ化砒素、三塩化ビ
スマス、三臭化ビスマス、三ヨウ化ビスマスおよびその
混合物が挙げられる。混合ハロゲン化物も本発明におい
て使用するのに有用であると考えられる。このようなV
A族金属トリハライドは一般にさまざまな供給源から商
業的に入手可能であるか、または刊行物において公知の
様々な方法により調製することができる。
【0018】さまざまなIIIA族化合物を本発明にお
いて用いることができる。本発明において有用な適当な
IIIA族化合物は、式R3−n(式中、各R
は独立して、(C−C)アルキルから選択される;
はIIIA族金属である;Xはハロゲンである;n
は1−3の整数である)を有する。Mは、適当には、
ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウムおよびタ
リウムである。好ましくは、Xは、フッ素、塩素または
臭素から選択される。Rの適当なアルキル基としては、
これに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert
−ブチルなどが挙げられる。好ましいアルキルとして
は、メチル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピル
が挙げられる。一例において、nは3であるのが好まし
い。このようなnが3であるIIIA族化合物として
は、トリアルキルホウ素、トリアルキルアルミニウム、
ジアルキルアルミニウムハライド、トリアルキルガリウ
ム、トリアルキルインジウムおよびトリアルキルタリウ
ムが挙げられ、トリアルキルアルミニウム化合物が好ま
しい。別の例において、nが1または2であるのが好ま
しい。このようなnが1−2であるIIIA族化合物と
しては、ジアルキルアルミニウムクロリドが挙げられ
る。IIIA族化合物は、一般に、さまざまな供給源か
ら商業的に入手可能であるか、または刊行物において公
知の様々な方法により調製することができる。
【0019】任意の第三アミンが本発明において適当に
用いられる。適当な第三アミンとしては、これに限定さ
れないが、一般式NR(式中、R、R
よびRは独立して、(C−C)アルキル、ジ(C
−C)アルキルアミノ−置換(C−C)アルキ
ル、およびフェニルから選択され、RおよびRはこ
れらが結合している窒素と一緒になって5−7員複素環
を形成することができる)を有するものが挙げられる。
このような複素環は、芳香族であってもよいし、芳香族
でなくてもよい。特に適当な第三アミンとしては、これ
に限定されないが、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン、トリ−イソ−プロピルアミン、トリ−イソ−ブチル
アミン、ジメチルアミノシクロヘキサン、ジエチルアミ
ノシクロヘキサン、ジメチルアミノシクロペンタン、ジ
エチルアミノシクロペンタン、N−メチルピロリジン、
N−エチルピロリジン、N−n−プロピルピロリジン、
N−イソ−プロピルピロリジン、N−メチルピペリジ
ン、N−エチルピペリジン、N−n−プロピルピペリジ
ン、N−イソ−プロピルピペリジン、N,N’−ジメチ
ルピペラジン、N,N’−ジエチルピペラジン、N,
N’−ジプロピルピペラジン、N,N,N’,N’−テ
トラメチル−1,2−ジアミノエタン、ピリジン、ピラ
ジン、ピリミジン、およびその混合物が挙げられる。好
ましいアミンとしては、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソ−プロピ
ルアミン、およびトリ−n−ブチルアミンが挙げられ
る。第三アミンは、トリエチルアミンまたはトリ−n−
プロピルアミンであるのがより好ましい。1以上の第三
アミンを本発明において用いることができることを当業
者らは理解できるであろう。このような第三アミンは一
般にさまざまな供給源から商業的に入手可能である。こ
のような第三アミンはそのまま用いることができるか、
または使用前にさらに精製することができる。
【0020】酸素化種を含まないならば、さまざまな有
機溶剤を本発明において用いることができる。有機溶剤
が酸素を含まないのがさらに好ましい。特に適当な有機
溶剤としては、これに限定されないが、炭化水素および
芳香族炭化水素が挙げられる。好ましい有機溶剤として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、スクアラ
ン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタ
ン、およびその混合物が挙げられる。有機溶剤は、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、シク
ロペンタンまたはシクロヘキサンであるのがより好まし
い。1以上の有機溶剤を本発明において有利に用いるこ
とができると理解される。別の例において、第三アミン
を有機溶剤として用いることができる。このような有機
溶剤は、一般にさまざまな供給源から商業的に入手可能
である。このような溶剤は、そのまま用いることができ
るか、または使用前に精製するのが好ましい。
【0021】このような有機溶剤は、使用前に脱酸素化
するのが好ましい。溶剤はさまざまな手段、たとえば、
不活性気体をパージする、真空下で溶剤を脱気する、ま
たはその組合せなどにより脱酸素化することができる。
適当な不活性気体としては、アルゴン、窒素およびヘリ
ウムが挙げられ、アルゴンまたは窒素が好ましい。
【0022】本発明の方法において、IIIA族化合
物、第三アミンおよび有機溶剤を、VA族金属トリハラ
イドと反応させる前に任意の順序で組み合わせることが
できる。好ましくは、IIIA族化合物をまず第三アミ
ンと組み合わせてアミン−IIIA族付加物を形成す
る。典型的には、アミン−IIIA族付加物は、広範囲
におよぶ温度で形成することができる。付加物を形成す
るために適した温度は、周囲温度から90℃までであ
る。VA族金属トリハライドを次にアミン−IIIA族
付加物と反応させて、所望のトリアルキルVA金属化合
物を形成する。VA族金属トリハライドをそのまま、ま
たは炭化水素溶液としてのいずれかでアミン−IIIA
族付加物に滴下するのが好ましい。トリアルキルVA族
金属化合物を形成するための適当な温度は周囲温度から
80℃である。さまざまな第三アミンおよび有機溶剤を
本発明において用いることができる。したがって、好ま
しい例において、本発明は、酸素化種を含まない有機溶
剤中、IIIA族化合物を第三アミンと反応させて、ア
ミン−IIIA族付加物を形成する段階;およびアミン
−IIIA族付加物をVA族金属トリハライドと有機溶
剤中反応させる段階を含む、トリアルキルVA族金属化
合物を調製する方法を提供する。IIIA族化合物がト
リアルキルアルミニウムまたはジアルキルアルミニウム
クロリドであるのがさらに好ましい。
【0023】一般に、第三アミンがIIIA族化合物に
対して化学量論量において存在する。VA族トリハライ
ドの量は、典型的にはIIIA族化合物に対して化学量
論量であり、化学量論量は選択されたIIIA族化合
物、VA族化合物、および第三アミンの性質に依存す
る。IIIA族化合物とVA族化合物のモル比は1〜3
の範囲である。3より大きいモル比も有効であると予想
される。
【0024】所望の具体的なトリアルキルVA族化合物
に応じて特定の第三アミンおよび有機溶剤が用いられ
る。たとえば、有機溶剤および第三アミンは、所望のト
リアルキルVA族金属化合物よりも揮発性が高くまたは
低くなるように選択することができる。このような揮発
性における差により、トリアルキルVA族化合物をアミ
ンおよび有機溶剤から分離するのが容易になる。本発明
のトリアルキルVA族化合物は蒸留により適当に精製さ
れる。
【0025】本発明の利点は、調製されるトリアルキル
VA族化合物がエーテル性溶剤を実質的に含まないこと
であり、エーテル性溶剤を含まないのが好ましい。さら
なる利点は、トリアルキルVA族化合物が金属不純物を
実質的に含まないことであり、これらは亜鉛および珪素
を実質的に含まないのが好ましい。本発明のトリアルキ
ルVA族化合物は実質的に珪素を含まない。「実質的に
含まない」とは、本発明の化合物が0.5ppm未満の
このような不純物を含むことを意味する。たとえば、慣
例通り調製されたトリメチルアンチモンが2ppmの珪
素を含むのに対して、本発明にしたがって調製されるト
リメチルアンチモンは約0.1ppmの珪素を含む。慣
例通り調製されたトリメチル砒素が3ppmの珪素を含
むのに対して、本発明にしたがって調製されるトリメチ
ル砒素は約0.3ppmの珪素を含む。さらなる利点
は、典型的に自然発火性または非常に毒性の高い反応残
留物のいずれかを生じる公知調製法と比較して、空気感
受性反応廃棄物の量が著しく減少していることである。
公知エーテル法を用いて調製されるトリアルキルアンチ
モン化合物は、弱いトリアルキルアンチモン−エーテル
複合体を産生する。このような複合体は、除去するのが
非常に困難であり、これから製造されたフィルムにおい
て汚染を引き起こす。このようなエーテル複合体は本発
明により回避される。
【0026】本発明は、エーテル性溶剤およびアルミニ
ウム複合体を実質的に含まないトリアルキルVA族金属
化合物を提供し、該VA族金属化合物は、トリアルキル
スチビン、トリアルキルアルシンおよびトリアルキルビ
スマスから選択される。本発明は、トリメチルVA族化
合物の調製に特に有用である。したがって、本発明はさ
らに、実質的にエーテル性溶剤およびアルミニウム複合
体を含まないトリメチルVA族金属化合物を提供する。
このようなトリメチルVA化合物も亜鉛および珪素を実
質的に含まない。好ましいトリメチルVA族化合物は、
トリメチルスチビン、トリメチルアルシンおよびトリメ
チルビスマスである。したがって、本発明はさらに、亜
鉛および珪素を実質的に含まない、好ましくは亜鉛、珪
素、エーテル性溶剤およびアルミニウム複合体を実質的
に含まないトリアルキルVA族金属化合物を提供する。
さらに、本発明はエーテル性溶剤を実質的に含まないト
リアルキルアンチモン化合物を提供する。さらに、本発
明によりエーテル性溶剤を実質的に含まないトリアルキ
ルビスマス化合物も提供される。
【0027】トリアルキルVA族化合物は、CVD、特
にMOCVDおよび有機金属気相エピタキシー(「MO
VPE」)における前駆体として使用するのに特に適し
ている。本発明のトリアルキルスチビン化合物は、アン
チモンフィルムを堆積させるのに有用であり、トリアル
キルアルシン化合物は砒素フィルムを堆積させるのに有
用であり、トリアルキルビスマス化合物は、ビスマスフ
ィルムを堆積させるのに有用である。このようなフィル
ムは、電子装置、たとえば、集積回路、および光電子工
学装置の製造において有用である。たとえば、トリアル
キルスチビン化合物は、光ファイバー用途、特に1.3
および1.55ミクロン領域において使用するのに適し
たアンチモン合金の製造において特に有用である。アン
チモンおよびアンチモン合金は、赤外線妨害装置の化学
センサー、非二酸化珪素ファーバーベースのコミュニケ
ーションおよび熱光起電力(「TPV」)装置の3から
5ミクロン領域、および暗視装置および赤外イメージン
グ、および高速の極低温冷却高移動度電子装置の8から
12ミクロン領域においても有用である。
【0028】VA族金属のフィルムは、典型的には、ま
ず所望のトリアルキルVA族金属化合物、すなわち、ソ
ース化合物または前駆体化合物を、堆積チャンバーに連
結した出口を有するバブラー中に入れることにより堆積
させる。用いられる具体的な堆積装置に応じて、さまざ
まなバブラーを用いることができる。ソース化合物は液
体または固体としてバブラー中に維持される。固体ソー
ス化合物は典型的には堆積チャンバー中に輸送する前に
気化させるかまたは昇華させる。ソース化合物は典型的
には、キャリアガスをバブラー中に通すことにより堆積
チャンバーに輸送される。適当なキャリアガスとして
は、窒素、水素、およびその混合物が挙げられる。一般
に、キャリアガスをソース化合物の表面下に導入し、バ
ブルをソース化合物を通過させてその上のヘッドスペー
スに導き、ソース化合物の蒸気をキャリアガス中に同伴
または輸送する。同伴または輸送された蒸気は次に堆積
チャンバー中に移動する。
【0029】堆積チャンバーは典型的には、その中で少
なくとも1つ、可能ならば多くの基体が堆積される加熱
された容器である。堆積チャンバーは出口を有し、これ
は典型的にはチャンバーから副生成物を抜き取り、適当
ならば減圧にするために真空ポンプと連結している。M
OCVDを大気圧または減圧下で行うことができる。堆
積チャンバーを、ソース化合物の分解を引き起こすほど
十分高い温度に維持する。典型的な堆積チャンバー温度
は、約300℃〜約1000℃であり、選択される正確
な温度は有効な堆積が得られるように最適化される。所
望により、基体が高温に保たれる場合、または他のエネ
ルギー、たとえば、無線周波数(「RF」)エネルギー
がRF源により発生するならば、堆積チャンバー中の温
度を全体として下げることができる。
【0030】堆積のための適当な基体は、電子装置製造
の場合には、シリコン、砒化ガリウム、燐化インジウム
などである。このような基体は、集積回路の製造におい
て特に有用である。
【0031】堆積は、所望の特性を有するフィルムを得
るために望ましいだけ継続される。典型的には、堆積を
停止したときのフィルム膜厚は数百から数千オングスト
ロームまたはそれ以上である。
【0032】したがって、本発明は、a)気相における
VA族金属ソース化合物を基体を含む堆積チャンバーに
輸送する段階;b)VA族金属ソース化合物を堆積チャ
ンバー中で分解する段階;およびc)VA族金属のフィ
ルムを基体上に堆積させる段階を含み;VA族金属トリ
ハライドを式R3−n(式中、Rは独立して、
(C−C)アルキルから選択される;MはIII
A族金属である;Xはハロゲンである;nは1−3の整
数である)のIIIA族化合物と酸素置換を含まない有
機溶剤中第三アミンの存在下で反応させる段階を含む方
法によりVA族金属化合物が調製される、基体上にVA
族金属のフィルムを堆積させる方法を提供する。別の例
において、本発明は、基体上にVA族金属のフィルムを
堆積させる方法であって、a)気相におけるトリメチル
VA族金属化合物を、基体を含む堆積チャンバー中に輸
送する段階;b)堆積チャンバー中でトリメチルVA族
金属化合物を分解する段階;およびc)基体上にVA族
金属のフィルムを堆積させる段階を含み;トリメチルV
A族金属化合物がエーテル性溶剤およびアルミニウム複
合体を実質的に含まない方法を提供する。さらに別の例
において、本発明は基体上にVA族金属のフィルムを堆
積させる方法であって、a)気相におけるトリアルキル
VA族金属化合物を基体を含む堆積チャンバーに輸送す
る段階;b)堆積チャンバー中のトリアルキルVA族金
属化合物を分解する段階;およびc)基体上にVA族金
属のフィルムを堆積させる段階を含み;トリアルキルV
A族金属化合物がエーテル性溶剤およびアルミニウム複
合体を実質的に含まず、VA族金属化合物が、トリアル
キルスチビン、トリアルキルアルシンおよびトリアルキ
ルビスマスから選択される方法を提供する。
【0033】本発明はさらに、a)気相におけるVA族
金属ソース化合物を、基体を含む堆積チャンバーに輸送
する段階;b)堆積チャンバー中のVA族金属ソース化
合物を分解する段階;およびc)VA族金属のフィルム
を基体上に堆積させる段階を含み;VA族金属ソース化
合物が、VA族金属トリハライドを式R3−
(式中、Rは独立して、(C−C)アルキルから選
択される;MはIIIA族金属である;Xはハロゲン
である;nは1−3の整数である)のIIIA族化合物
と酸素置換を含まない有機溶剤中第三アミンの存在下で
反応させる段階を含む方法により調製される、電子装置
基体上にVA族金属のフィルムを堆積させる段階を含む
電子装置の製造法を提供する。もう一つの例において、
本発明は、a)気相におけるトリメチルVA族金属化合
物を、基体を含む堆積チャンバーに輸送する段階;b)
堆積チャンバー中のトリメチルVA族金属化合物を分解
する段階;およびc)VA族金属のフィルムを基体上に
堆積させる段階を含み、トリメチルVA族金属化合物が
実質的にエーテル性溶剤およびアルミニウム複合体を含
まない、VA族金属のフィルムを基体上に堆積させる段
階を含む、電子装置の基体上にVA族金属のフィルムを
堆積させる段階を含む電子装置の製造法を提供する。さ
らにもう一つの例において、本発明は、a)気相におけ
るトリアルキルVA族金属化合物を基体を含む堆積チャ
ンバーに輸送する段階;b)堆積チャンバー中のトリア
ルキルVA族金属化合物を分解する段階;およびc)基
体上にVA族金属のフィルムを堆積させる段階を含み;
トリアルキルVA族金属化合物が実質的にエーテル性溶
剤およびアルミニウム複合体を含まず、VA族金属化合
物が、トリアルキルスチビン、トリアルキルアルシンお
よびトリアルキルビスマスから選択される、電子装置基
体上にVA族金属のフィルムを堆積させる段階を含む電
子装置の製造法を提供する。
【0034】以下の実施例は、本発明のさまざまな態様
を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限す
ることを意図するものではない。
【0035】実施例1 三塩化アンチモン(114g、0.5モル)を約150
mLの脱気したキシレン中に溶解させた。これを等圧に
した滴下漏斗を介して窒素雰囲気下で、撹拌されたあら
かじめ調製されたトリメチルアルミニウム(36g、
0.5モル)のn−プロピルアミン(95mL、0.5
モル)付加物のキシレン(200mL)中溶液に滴下し
た。添加中、熱が発生し、添加の終わりに向かって、少
量の黒色アンチモン金属が堆積した。完全に添加するの
に2.5時間かかった。撹拌可能な黒色スラリーが得ら
れた。
【0036】所望のトリメチルスチビンをステンレス鋼
スチールで充填した2足真空ジャケット付カラムにより
黒色スラリーから蒸留した。生成物は蒸留ヘッドにおい
て140℃の油浴温度で還流し始めた。ヘッド温度を8
0℃に一定に保った。回収の還流比は1:1であった。
物質を1時間にわたり140−160℃のポット温度範
囲で集めた。収量は62g(74%)であった。d
ベンゼン中のトリメチルスチビンのH NMRは0.
636ppmでのシングレットを示した。
【0037】実施例2 グローブバッグ中、三塩化アンチモン(159g、0.
7モル)を500mL三口ガラス製丸底フラスコ中に入
れた。これに、200gの脱気したトルエンを添加し、
穏やかに振とうして、固体三塩化アンチモンを完全に溶
解させた。
【0038】グローブバッグ中さらに、トリエチルアル
ミニウム(80g、0.7モル)および脱気したトルエ
ン(300g)を、磁気撹拌棒を備えた2L三口丸底フ
ラスコ中に添加した。この溶液に、トリエチルアミン
(70.8g、0.7モル)をゆっくりと添加して、付
加物のトルエン溶液を形成させた。付加物の形成は、若
干の発熱を伴った。
【0039】フラスコをグローブバッグから取り出し
た。トルエン中トリエチルアルミニウム−トリエチルア
ミン(EtAl−EtN)付加物のフラスコは、一
方のサイドネック(窒素に連結)にコンデンサーおよび
他方に等圧にした滴下漏斗を備えていた。次に、三塩化
アンチモン/トルエン溶液をサイフォンにより滴下漏斗
に添加した。三塩化アンチモン/トルエン溶液を次に磁
気撹拌したトルエン中EtAl−EtN付加物に室
温でゆっくりと滴下した。直ちに、黒色沈殿が形成し始
めた。完全に添加するのに4時間かかった。周りの油浴
を添加中最大45℃まで暖めて、幾分熱を加えた。
【0040】反応後、滴下漏斗およびコンデンサーをフ
ラスコから取り外した。あらかじめ空にし、窒素を充填
し直したレシーバーフラスコを可撓性ステンレス鋼U字
管を介して連結した。レシーバーをドライアイス/イソ
プロパノールで冷却し、反応容器の揮発性成分をレシー
バーフラスコ中、完全な真空(オイルポンプ約100m
torr)下で凝縮させた。完全な真空下で4時間反応
容器をゆっくりと50℃の油浴温度まで暖めた。冷却
後、系を窒素で充填し直し、凝集物のサンプルをNMR
により分析した。NMRにより、最高146gの内、約
135gのトリエチルスチビン(EtSb)が生じた
ことがわかった。
【0041】2個のレシーバーフラスコを取り付けたド
ライアイス蒸留ヘッドに連結したステンレス鋼充填真空
ジャケット付蒸留カラムを用いた分圧蒸留により最終生
成物をトルエンから分離した。トルエンをポット温度4
3℃〜53℃の間(ヘッド温度33−34℃)で、35
mm水銀(「Hg」)で除去した。次に、圧力を12.
5mmHgに下げ、最終生成物を第二のレシーバー中に
集めた。これを73−75℃の間のポット温度、50−
52℃のヘッド温度で蒸留した。採集が完了したら、系
を窒素で充填し直した。収量は100g(68%)であ
った。d−ベンゼン中のトリエチルアンチモンの
NMRは、1.186ppmで多重項を示した。
【0042】実施例3 三塩化砒素(85g、0.47モル)を40mLの脱気
したトルエン中に溶解させ、等圧にした滴下漏斗により
窒素雰囲気下で、脱気したトルエン(70mL)中あら
かじめ調製したトリメチルアルミニウム(34.6g、
0.48モル)のn−トリエチルアミン(49g、0.
48モル)付加物の撹拌した溶液に滴下した。添加中、
熱が発生し、添加の終わりに向けて、撹拌可能な褐色ス
ラリーが生じた。完全に添加するのに3時間かかった。
スラリーをさらに1時間80℃で撹拌し、その後、粗生
成物をVigreuxカラムにより蒸留して、63gの
物質を得、これはNMRデータによると、トリメチルア
ルシン、トルエンおよび微量のトリエチルアミンを含ん
でいた。充填した真空ジャケット付カラムによる粗物質
の最終的な蒸留により、31g(55%)の純粋なトリ
メチルアルシンが得られた。d−ベンゼン中トリメチ
ルアルシンのHNMRは、0.778ppmで一重項
を示した。
【0043】実施例4 三塩化砒素(70g、0.38モル)を40mLの脱気
したトルエン中に溶解させ、等圧にした滴下漏斗により
窒素雰囲気下で、脱気したトルエン(85mL)中あら
かじめ調製したトリメチルアルミニウム(41.8g、
0.58モル)のn−トリエチルアミン(59g、0.
58モル)付加物の撹拌した溶液に滴下した。添加中、
熱が発生し、添加の終わりに向けて、撹拌可能な褐色ス
ラリーが生じた。完全に添加するのに3時間かかった。
スラリーをさらに1時間80℃で撹拌し、その後、粗生
成物をVigreuxカラムにより蒸留して、77gの
物質を得、これは、NMRデータによると、トリメチル
アルシン、トルエン、および微量のトリエチルアミンを
含んでいた。粗物質の充填したジャケット付カラムによ
る最終的な蒸留により、38.1g(82%)の純粋な
トリメチルアルシンが得られた。
【0044】実施例5 三塩化砒素(62g、0.34モル)を35mLの脱気
したトルエン中に溶解させ、等圧にした滴下漏斗によ
り、窒素雰囲気下、脱気したトルエン(70mL)中あ
らかじめ調製したジメチルアルミニウムクロリド(49
g、0.53モル)のn−トリエチルアミン(55g、
0.54モル)付加物の撹拌溶液に滴下した。添加中、
熱が発生し、添加の終わりに向かって、撹拌可能な褐色
スラリーが生じた。完全に添加するのに2時間かかっ
た。スラリーをさらに1時間80℃で撹拌し、その後、
粗生成物をVigreuxカラムにより蒸留して、40
gの物質を得、これはNMRデータによると、トリメチ
ルアルシン、トルエンおよび微量のトリエチルアミンを
含んでいた。粗物質の充填した真空ジャケット付カラム
による最終的蒸留により、19g(46%)のトリメチ
ルアルシンを得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディオダタ・ブイ・シェナイ−カートカー ト アメリカ合衆国マサチューセッツ州01923, ダンバーズ,サリー・レーン・5 (72)発明者 マイケル・ビー・パワー アメリカ合衆国マサチューセッツ州01950, ニューベリーポート,ゴールドスミス・ド ライブ・16 (72)発明者 アルタシェス・アマンチュヤン アメリカ合衆国マサチューセッツ州01880, ウェイクフィールド,バレー・ストリー ト・65,ナンバー2エル Fターム(参考) 4H050 AA02 BA92 BB10 BB11 BE90 WA16 4K030 AA11 BA15 BA25 FA10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 VA族金属トリハライドを式R
    3−n(式中、Rは独立して(C−C)アルキルか
    ら選択される;MはIIIA族金属である;Xはハロ
    ゲンである;nは1−3の整数である)のIIIA族化
    合物と酸素置換を含まない有機溶剤中、第三アミンの存
    在下で反応させる段階を含む、トリアルキルVA族金属
    化合物の調製法。
  2. 【請求項2】 有機溶剤が、脂肪族炭化水素または芳香
    族炭化水素を含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 Mが、ホウ素、アルミニウム、ガリウ
    ム、インジウムまたはタリウムから選択される、請求項
    1から2のいずれか一つに記載の方法。
  4. 【請求項4】 VA族金属トリハライドが、アンチモン
    トリハライド、砒素トリハライドまたはビスマストリハ
    ライドから選択される、請求項1〜3のいずれか一つに
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 第三アミンが、式NR(式
    中、R、RおよびRは独立して、(C−C
    アルキル、ジ(C−C)アルキルアミノ−置換(C
    −C)アルキルおよびフェニルから選択され、R
    およびRは、これらが結合している窒素と一緒になっ
    て5−7員複素環を形成できる)を有する、請求項1〜
    4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 トリアルキルVA金属化合物が、エーテ
    ル性溶剤およびアルミニウム錯体を実質的に含まない、
    請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 a)VA族金属化合物を気相において基
    体を含む堆積チャンバーへ輸送する段階;b)VA族金
    属化合物を該堆積チャンバー中で分解させる段階;およ
    びc)VA族金属のフィルムを基体上に堆積させる段階
    を含み;該VA族金属化合物が請求項1〜6のいずれか
    一つに記載の方法により調製される、基体上にVA族金
    属のフィルムを堆積させる方法。
  8. 【請求項8】 a)VA族金属化合物を気相において基
    体を含む堆積チャンバーへ輸送する段階;b)VA族金
    属化合物を該堆積チャンバー中で分解させる段階;およ
    びc)VA族金属のフィルムを基体上に堆積させる段階
    含み;VA族金属化合物が請求項1〜7のいずれか一つ
    に記載の方法により調製される、電子装置基体上にVA
    族金属のフィルムを堆積させる段階を含む、電子装置の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 亜鉛、珪素、エーテル性溶剤およびアル
    ミニウム錯体を実質的に含まないトリアルキルVA族金
    属化合物。
  10. 【請求項10】 エーテル性溶剤を実質的に含まないト
    リアルキルアンチモンまたはトリアルキルビスマス化合
    物。
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