JP2003063995A - 免疫学的疾患の治療のための配合製剤 - Google Patents

免疫学的疾患の治療のための配合製剤

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JP2003063995A JP2002196842A JP2002196842A JP2003063995A JP 2003063995 A JP2003063995 A JP 2003063995A JP 2002196842 A JP2002196842 A JP 2002196842A JP 2002196842 A JP2002196842 A JP 2002196842A JP 2003063995 A JP2003063995 A JP 2003063995A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過剰の、傷害性免疫反応変性過程の処置のた
めの医薬配合製剤の提供。 【解決手段】 この医薬配合製剤は、a)望ましくない
免疫反応および/または再生過程に関与する少なくとも
1種の抗原、b)少なくとも1種のタンパク質生合成阻
害物質、および適宜c)急性炎症反応を抑制する活性化
合物からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、過剰な、傷害性免疫反応および
変性過程を、調節免疫反応を発生させることによる処置
に使用できる医薬配合製剤に関する。
【0002】
【発明の背景】過剰な、傷害性の免疫反応は、内因性お
よび/または外因性物質に向けられ、生体に有用である
以上にそれお傷害する免疫反応である。外因性物質に向
けられた過剰な、傷害性反応には、アレルギー反応、移
植片の拒絶または組換えによって修飾された細胞または
それらの生成物たとえば第VIII因子またはインスリンに
向けられた免疫反応がある。内因性物質に向けられた過
剰な、傷害性免疫反応の例には、自己免疫疾患たとえば
多発性硬化症、慢性関節リウマチ、尋常性天疱瘡および
橋本甲状腺炎がある。潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬
および動脈硬化症のような一部の疾患は、生体をそれが
有用である以上に傷害し、内因性物質および外因性物質
の両者に対して生じる。化学的化合物によって変化した
外因性の抗原および/または内因性構造に向けられた免
疫反応は、たとえばニッケルまたはクロームに対する接
触アレルギーにおけるように接触性アレルギーと呼ばれ
る反応を起こす。
【0003】変性過程は、組織合成と組織破壊の間の脱
平衡によって特徴づけられる疾患と理解される。これら
の疾患には、たとえば関節症、痴呆性疾患および潰瘍性
大腸炎が包含される。
【0004】免疫系の抗原特異的エフェクター活性は、
通常既知の特異的な抗原に対する免疫系の増幅された免
疫反応と理解される。これは細胞の破壊を招くかまたは
認識される抗原に対する免疫反応を実質的に増大させる
激しい反応を誘発する。
【0005】抗原特異的なサプレッサー活性は、サプレ
ッサー細胞が通常は既知の特異的抗原と、認識される構
造に対する免疫反応を下方調整するように反応する免疫
系の反応と理解される。サプレッサー活性がエフェクタ
ー活性より優っている場合は、サプレッサー細胞によっ
て認識される構造に向けられた免疫系の反応はも早可能
ではない。
【0006】正常時には、生体の免疫系は、抗原特異的
サプレッサー活性が免疫系の炎症前または細胞毒性活性
を上回る調節免疫応答で抗原に反応する。しかしなが
ら、免疫系のサプレッサー活性と前炎症活性の間にこの
様式で生じる平衡は、さらに炎症反応が起こった場合、
決定的に妨害されることがある。ついでこれは、平衡
を、抗原特異的なサプレッサー活性から抗原特異的な前
炎症または細胞毒性エフェクター活性に置換する。炎症
反応が消失すると同時に、サプレッサー活性とエフェク
ター活性の間の平衡が、優る調節免疫系の結果として、
サプレッサー活性が優るように再びシフトする。
【0007】一般的に、過剰な、傷害性免疫反応によっ
て生じる疾患は、これまでは通常、症候的に処置されて
きた。この関連で、免疫反応およびそれに付随する望ま
しくない症状は比較的に非特異的な様式で抑制される。
免疫抑制薬、たとえばシクロスポリンA、コルチコイド
またはシクロホスファミドは、この性質の疾患をきわめ
て効果的に抑制するが、それらは実質的な副作用を生じ
る。しかも、これらの薬物はその中断後に欠点があり、
疾患が再び出現し、疾患のこのエピソードでは回復しな
い傷害がきわめて高頻度に起こる。特定の抗原に対する
免疫系の過剰な、傷害性反応によって生じる疾患の従来
の処置方法は、したがって、ほとんど効果はないか、ま
たは実質的な副作用を随伴する。したがって免疫系の過
剰な、傷害性反応を防止し、同時にほとんど副作用を示
さない医薬製剤には大きな必要性がある。しかしなが
ら、このような医薬製剤による処置は、ある種の病理学
的条件下に自己免疫反応は、たとえば自己免疫反応が内
因性腫瘍細胞またはウイルス感染細胞に向けられている
場合に、生理学的にきわめて重要であるから、免疫系に
何らかの損傷を招いてはならない。しかしながら、腫瘍
細胞またはウイルス感染細胞が破壊されたのちこの自己
免疫反応は自発的に停止され、健康な内因性組織を破壊
してはならない。免疫抑制細胞はとくに免疫抑制因子、
TGFβ(組織発育因子β)を産生することが知られて
いるから、これらの細胞も組織の再生を刺激することが
できる。
【0008】
【発明の開示】過剰な、傷害性免疫反応を処置するため
の調節免疫反応を発生することが可能で、また変性過程
を処置することも可能であり、しかも急性炎症反応を回
避することができる医薬配合製剤、すなわち、 a)望ましくない免疫反応もしくは再生過程に関与する
少なくとも1種の抗原、 b)少なくとも1種のタンパク質生合成阻害物質または
ヌクレオチド合成阻害物質、および、適宜 c)急性炎症反応を抑制する活性化合物からなる医薬配
合製剤が今回見出された。
【0009】プリンまたはピリミジンの合成を防止する
化合物はヌクレオチド合成阻害物質と呼ばれる。本発明
によれば、ブレキナール、マイコフェノレート、モフェ
チール(2-モルホリノエチル (E)-6-(1,3-ジヒドロ-4-
ヒドロキシ-6-メトキシ-7-メチル-3-オキソイソベンゾ
フラン-5-イル)-4-メチル-4-ヘキサノエート)、メトト
レキセート、ミゾリビン、およびとくに式(I)または
(II)
【化2】 (式中、 R1は、a)-(C1-C4)-アルキル、 b)-(C3-C5)-シクロアルキル、 c)-(C2-C6)-アルケニル、または d)-(C2-C6)-アルキニルであり、 R2は、a)-CF3、 b)-O-CF3、 c)-S-CF3、 d)-OH、 e)-NO2、 f)ハロゲン、 g)ベンジル、 h)フェニル、 i)非置換-O-フェニル、 k)-CN、または l)モノ置換または 1)(C1-C4)-アルキル、 2)ハロゲン、 3)-O-CF3 および 4)-O-CH3 から選択される基によってポリ置換される -O-フェニル
であり、 R3は、a)(C1-C4)-アルキル、 b)ハロゲン、または c)水素原子であり、 Xは、a)CH基、 b)窒素原子である) の化合物、ならびに式(I)または(II)の化合物の立
体異性体および式(II)の化合物における生理学的に耐
容性のある塩がヌクレオチド合成阻害物質として含有さ
れる。
【0010】上記ヌクレオチド合成阻害物質と式(I)
および(II)または式(II)の化合物の塩の混合物を使
用することもできる。
【0011】ヌクレオチド合成阻害物質として、式
(I)のN-(4-トリフルオロメチルフェニル)-5-メチル
イソキサゾ−ル-4-カルボキシアミドまたは式(II)の
化合物としてN-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-シ
アノ-5-ヒドロキシクロトンアミド、2-シアノ-3-シクロ
プロピル-3-ヒドロキシアクリル酸 (4-シアノフェニル)
アミド、またはN-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-
シアノ-3-ヒドロキシヘプタ-2-エン-6-インカルボキシ
アミドを用いる場合本発明の配合製剤はとくにきわめて
好ましい。
【0012】式(I)または(II)の化合物は、欧州特
許出願484 223, 529 500, 538 783および551 230、なら
びに米国特許出願4 061 767に開示された方法を用いて
製造することができる。
【0013】抗リウマチ剤として以前に用いられたレフ
ルノミドはとくにきわめて適している。それ自身単独で
投与された場合、レフルノミドは慢性関節リウマチの進
行を遅らせることができるが、その疾患を治癒させるこ
とはできない。実験動物において、レフルノミドは自己
免疫疾患を治癒させるために使用できたことが一部の刊
行物に報告されているが、続くこれらの検討では、予防
的にレフルノミドを与え、結果として自己免疫疾患の発
症が予防され、自己免疫疾患の症状が効果的に抑制さ
れ、それによってレフルノミドは実験動物の生存率を増
大させると報告されている。自己免疫疾患の発症がレフ
ルノミドの投与によって防止されたという事実が治癒的
な治療効果として記載されていた。しかしながら、この
種の「治癒」効果には、薬物の投与が中断されたのち
の、自己免疫疾患の治癒治療と共通するものは何もな
い。慢性関節リウマチに罹患している患者におけるレフ
ルノミドの効果についてこれまでに刊行された限りの報
告には、レフルノミドが中断されたのちに疾患のエピソ
ードがも早起こらず、患者は長期間のベースで治癒され
るとの指摘はなかった。レフルノミドの作用機構に関し
て、これまでに得られている知識は、インビトロではレ
フルノミドは古典的な免疫抑制作用(ピリミジン生合成
の阻害、チロシンリン酸化の阻害および核因子κBのシ
グナル伝達経路の阻害)の表出開始によって要約するこ
とができる。インビボでは、レフルノミドはリンパ球に
よってその作用を仲介されることが明らかである。レフ
ルノミドには時々だけ抗原特異的な寛容現象の誘導が観
察されたが、これは散発的にのみ起こり、したがって、
特異的な臨床的適用には不適当である。臨床的検討およ
び実験動物での検討の両者において、レフルノミドは感
染に対する感受性を増大させることはなかった。
【0014】比較的高用量のアミノグリコシド抗生物質
もまた、レフルノミドと類似の様式で作用する。たとえ
ばネオマイシン、ゲンタマイシンまたはカナマイシンの
ようなアミノグリコシド抗生物質は、免疫系のサプレッ
サー細胞とエフェクター細胞の間の平衡におけるサプレ
ッサー細胞方向へのシフトに同様に寄与することができ
る。
【0015】免疫系の細胞は基底にある免疫反応が停止
するまで増殖するので、免疫系の抗原特異的なサプレッ
サー細胞は、レフルノミドの正常な使用時には望ましく
ない免疫応答が停止するまでのみ増殖する。レフルノミ
ドの影響下における免疫抑制細胞の比較的に選択的な増
殖は、レフルノミドの直接的な免疫抑制作用および新た
に形成されるサプレッサー細胞の抑制作用が望ましくな
い免疫反応を停止させるまでのみ起こる。ついで、この
状態でレフルノミドが中断されると、サプレッサー細胞
の残った作用は望ましくない免疫反応を制御するには十
分でない。
【0016】したがって、レフルノミドが現在慣用され
ている様式で臨床的に使用された場合、レフルノミドが
基底にある免疫学的疾患の再度の出現なく中断できると
いう意味では治癒的な治療結果を生じることはできな
い。
【0017】本発明の配合製剤は、更なる必須の構成成
分として、望ましくない免疫反応または再生過程に関与
する1または2以上の抗原からなる。本発明による配合製
剤を構成する抗原(単数または複数)は、天然のまたは
人工的に改変された細胞フォーメーション、細胞、細胞
フラグメント、タンパク質、タンパク質フラグメントま
たは抗原的に作用する他の化合物である。調節免疫応答
を発生させる抗原、およびタンパク質生合成阻害物質た
とえばレフルノミドを同時に投与することによって、免
疫系の前炎症/細胞毒性エフェクター細胞の迅速な増殖
が阻害され、これらの細胞は後期G1相で休止する。これ
に反して、エフェクター細胞では、レフルノミドはさら
に緩徐に増殖するサプレッサー細胞の増殖には多分干渉
しない。結果として、サプレッサー細胞の活性は、エフ
ェクター細胞の活性が優るようになる時間後に現れる。
【0018】望ましくない免疫反応および/または再生
過程に関与する抗原がレフルノミドに加えて投与される
結果として、免疫系の抗原特異的サプレッサーの増殖は
基底の免疫反応が既に終末に達した場合にもなお維持さ
れる。したがって、原因抗原とレフルノミドの併用投与
は抗原特異的なサプレッサー細胞集団を、レフルノミド
の投与中断後にも、望ましくない免疫反応のなお再度の
発現および/または再生過程を促進する因子の放出の継
続を防止する過剰のある種のサプレッサー活性が残存す
る程度に増大させることを可能にする。
【0019】本発明の配合製剤がもたらす免疫系におけ
る反応状態は、すなわち、抗原特異的なサプレッサー活
性が卓越している間は、非特異的な炎症反応の結果とし
て短時間低下させることが可能で、非特異的な炎症反応
が消失したならば、さらに医学的介入することなく、そ
れを再発させることができる。しかしながら、急性の炎
症過程が回避される場合にのみ、抗原特異的免疫抑制細
胞の活性を増大させることが可能であることが見出され
た。この理由により、本発明の配合製剤は急性炎症反応
を抑制する活性化合物からなることが必要である。調節
免疫応答を発生させるためには、したがって、急性炎症
反応をたとえばステロイドまたは抗炎症効果を有する他
の物質の投与によって抑制する必要がある。これらの物
質には、抗ヒスタミン剤、巨大細胞安定剤たとえばクロ
モグリコール酸、直接または関節に抗炎症メディエータ
ーとして作用する物質たとえばTGFβおよびプロスタ
グランジンE2、または炎症過程の関連内放出される毒性
メディエーターを抑制またはそれに拮抗する物質が包含
される。しかしながら、これらの抗炎症活性化合物の使
用は、他の方法では調節免疫反応を発生させることがで
きないので、免疫反応を完全に抑制してはならない。
【0020】過剰の、傷害性免疫反応の治癒的処置およ
び変性過程の処置のための抗原特異的調節免疫応答は、
本発明によって、免疫修飾活性化合物および望ましくな
い免疫反応を起こす抗原(単数または複数)または再生
過程に役割を有する抗原に対して、同時にまたは時間を
ずらした様式の時間を限定した様式で投与することによ
り、結果として発生させる。抗原特異的な調節免疫反応
の発生時に正確に炎症反応を起こさせることは、他の方
法では調節免疫応答を発生させることができないので重
要である。抗炎症活性化合物の投与を段階的に、たとえ
ば急性炎症反応を回避するためにステロイドの投与を徐
々に中止することによって低下させることは、免疫修飾
物質の投与を抗原(単数または複数)の調節的投与とと
もに続けることは有利であることが分かった。
【0021】配合製剤の投与時に急性炎症反応を回避す
るためのすべての手段が中止されたならば直ちに、望ま
しくない傷害性の免疫応答の再現を防止する安定な調節
免疫の発生を可能にする数週またはそれ以上の医学的処
置を、すべての治療手段が中止されたのちにも継続する
ことが勧告される。長い間存在した望ましくない進行性
の免疫反応、たとえば迅速に進行する多発性硬化症の場
合には、免疫系に適当数のサプレッサー細胞の形成が保
証されるように、この期間をさらに長く(たとえば6ヶ
月)することが有利である。これらの細胞は、たとえば
インフルエンザから生じた効果との関連での軽度な炎症
状態下にも、エフェクター細胞を抑制下になお保持す
る。
【0022】抗原とタンパク質生合成阻害物質の配合製
剤投与のこの時期ののち、すべての治療手段を中断する
以前に、タンパク質生合成阻害物質なしで抗原の短時間
単独療法として投与を続けることは有利である。
【0023】調節免疫応答の発生時に急性の炎症反応を
回避する手段は直接的に、物理学的にまたは化学的にタ
ンパク質生合成阻害物質、抗原または抗原の前駆体にカ
ップリングするか、またはこれらの物質とは別個に投与
される治療原理である。治療原理はたとえば、ステロイ
ド作用を有する物質(たとえば、フルオコートトロンま
たはデキサメサゾン)、非ステロイド性抗炎症剤(たと
えば、一般にジクロフェナック、インドメタシン、イブ
プロフェン、またはシクロオキシゲナーゼ-Iおよび/
またはシクロオキシゲナーゼ-IIの阻害物質)、ロイコ
トリエンアンタゴニストまたはロイコトリエン形成の阻
害物質、サイトカインアンタゴニストまたはサイトカイ
ン形成の阻害物質、巨大細胞安定化剤(たとえば、クロ
モグリコール酸)、抗ヒスタミン剤(たとえば、テルフ
ェナジン)、シクロスポリンA、FK 506、抗炎症性サイ
トカイン(たとえば、TGFβ, IL-10 等)、抗炎症性メ
ディエーターの放出を誘発する物質(たとえば、シクロ
スポリンA)または抗炎症性脂肪酸もしくはそれらの前
駆体、または抗炎症性脂肪酸の分解を阻害する物質であ
ってもよい。併用治療の関連内では、抗炎症性の治療原
理はまた、抗原の投与によって生じる急性炎症反応を抑
制する方法を意味するものとしても理解される。これら
の手段には、たとえばこの抗原の抗体または抗体フラグ
メントによるコーティング、および急性の炎症反応は回
避するが、適当な抗原提示は可能にする公定書(galeni
c)に記載された手段が包含される。調節免疫応答の発
生に負の影響を発揮する急性炎症反応を回避する他の手
段にはまた、感染または非特異的炎症反応と戦い、それ
らを回避する治療方法も包含される。これはまた、抗生
物質、化学療法剤および多価免疫グロブリン、組織の虚
血を回避する方法、ウイルスの増殖阻害剤の使用、なら
びに一般的に感染と戦う治療原理の使用(外科学的原理
を含む)が包含される。
【0024】物質は静脈内に、吸入により、皮下に、外
皮に、経直腸的に、硬膜下にもしくは経皮的に、または
他の投与経路によって投与することができる。
【0025】一般に、自己限定性の免疫反応(たとえば
気管支炎のような感染)のすべての症状が消失した2な
いし3日後に、または自己限定性自己免疫反応の選択的
誘導(たとえばRh因子陽性患者において抗-D血清によっ
て誘導される)から数日後にタンパク質生合成阻害物質
および抗原を中断することは有利である。
【0026】免疫系が有効に戦うことができない感染
は、医学的に、抗生物質、化学療法剤、多価免疫グロブ
リンまたは免疫刺激物質によって、外科的介入によっ
て、または物理学的手段によって消失させなければなら
ない。慢性的な炎症反応は存在する調節免疫反応の破壊
を招き、その結果、望ましくない有害な免疫反応の新生
または再現を招来することがあるので、問題の生物体に
よる再感染を防止するため、医学的手段(たとえば抗生
物質、化学療法剤または多価免疫グロブリン)または物
理学的手段(たとえば顔面マスクを使用する暴露の予
防)の使用も必要である。
【0027】本発明の主題を支持する証拠は以下の検討
によって提供された。すなわち検討は、1もしくは2以上
の金属に対する接触皮膚炎または草の花粉に対するアレ
ルギー反応に罹患しているボランティアの試験対象につ
いて実施した。
【0028】接触皮膚炎は、皮膚に接触アレルゲンを適
用することによって誘導することが可能であり、炎症反
応および免疫反応の重症度が皮膚症状の観察によって容
易に評価できるので、多数のT細胞仲介免疫反応(一般
に、過剰な傷害性免疫反応)のモデル疾患として選択さ
れた。
【0029】I型アレルギー(アレルギー性結膜炎およ
び鼻炎)に対する併用治療の効果は、I型アレルギーが
T細胞によって調節される抗体誘発疾患であることから
検討された。鼻炎および結膜炎の場合、さらに表面は活
性化合物の吸収がきわめて良好で、免疫系(二次リンパ
系臓器)の関連成分が粘液膜と直接接触するので、活性
化合物、ネオマイシンおよびデキサメサゾンを局部的お
よび局所的に投与可能であるからである。アレルギーの
検討においては、抗原との接触はハシバミの花粉または
草の花粉への暴露により、気体発生的に起こる。
【0030】本発明の配合製剤は、構成成分が互いに一
緒に含まれ、1種の同じヒトまたは動物生体における過
剰の傷害性免疫反応および/または変性過程を、同時
に、個別にまたは時間をずらして治療することを可能に
する組成物または組成物のパッケージから構成すること
もできる。抗原(たとえば、デスモグレイ3)または過
剰の傷害性免疫反応および変性過程(たとえば、関節軟
骨のフラグメント、高齢者に変性を生じる分泌組織の特
異的な抗原たとえばテストステロン産生細胞)において
重要な役割を有する抗原の前駆体(たとえば、インスリ
ンまたは第VIII因子の産生をコードするベクター)の投
与に関して、式Iおよび/またはIIの化合物を先に、同
時にまたは時間をずらして投与するのが好ましい。この
ためには、N-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-シア
ノ-3-ヒドロキシクロトンアミドを、たとえば最初に投
与する。同時に尋常性天疱瘡において中心的や受容体割
を果たす抗原たとえばデスモグレイン3を皮下または静
脈内に投与する。デスモグレイン3の投与は疾患、尋常
性天疱瘡の増強および阻害作用の両者を有する免疫系細
胞の増殖を刺激する。同時にまたは時間をずらして投与
されたN-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-シアノ-3-
ヒドロキシクロトンアミドは、自己免疫疾患を誘発する
免疫系の細胞の増殖を優先的に阻害し、一方、自己免疫
疾患を抑制する細胞は比較的減弱した様式で増殖を続け
る。この結果、デスモグレイン3とN-(4-トリフルオロメ
チルフェニル)-2-シアノ-3-ヒドロキシクロトンアミド
の投与後ある時間が経過すると、自己免疫疾患、尋常性
天疱瘡を抑制する免疫系細胞の活性が卓越してくる。こ
の状態が確立されたならば直ちに、本発明の複合製剤の
投与を終結させ、以後、疾患の再発をみない。
【0031】本発明の製剤は、投与量単位として、吸入
システム、カプセル(通常、医薬用賦形剤を含まないマ
イクロカプセルを包含する)、糖衣錠および丸剤を含む
錠剤、または坐剤のような医薬剤形で提供される。カプ
セルを使用する場合、カプセル材料は賦形剤の機能も果
たし、内容物は粉末、ゲル、溶液、乳化液または分散液
とすることができる。
【0032】しかしながら、タンパク質生合成阻害物質
/ヌクレオチド阻害物質および抗原の経口投与製剤を製
造するのが有利で簡単である。製剤は活性化合物の意図
される量と所望の医薬用賦形剤とから構成される。とく
に、抗原または抗原前駆体の場合は、吸収と、一般にと
くに作用部位への輸送を促進し、可能にするポリエチレ
ングリコールでの処置のような手段によって実施するの
が有利である。直腸治療用の相当する製剤(坐剤)も使
用できる。本発明の製剤からなる軟膏、クリーム、溶液、
乳化液および粉末の形態での経皮/外皮/バッカル/恐
膜/鼻内/肺/硬膜下/眼内/吸入投与も同様に可能で
ある。本発明のプレパレーションからなる製剤は非経口
的、静脈内、動脈内、皮下、筋肉内、嚢内、クモ膜下
内、眼内、吸入または膣内に投与することも可能であ
る。
【0033】活性化合物に加えて、軟膏、ペースト、ク
リームおよび粉末は、慣用の担体物質、たとえば動物お
よび植物油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガ
ントゴム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコー
ル、シリコン、ケイ酸、水酸化アルミニウム、タルク、
酸化亜鉛、乳糖、ベントナイト、ケイ酸カルシウムおよ
びポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含有
させることができる。錠剤、丸剤または顆粒は、たとえ
ば圧縮法、浸漬法もしくは流動床法、またはパンコーテ
ィングを用いて製造され、賦形剤および他の慣用の補助
物質たとえばゼラチン、デンプン(馬鈴薯デンプン、ト
ーモロコシデンプンまたは小麦デンプン)、セルロース
たとえばエチルセルロース、二酸化ケイ素、炭酸マグネ
シウム、各種の糖たとえば乳糖および/またはリン酸カ
ルシウムを含有する。コーティング溶液は通常、糖およ
び/またはデンプンシロップから構成され、通常ゼラチ
ン、合成セルロースエステル、アラビアゴム、ポリビニ
ルピロリドン、色素、表面活性剤、可塑剤および本技術
水準による類似の添加物も含有する。慣用の流動性調節
剤、滑沢剤またはグライダントたとえばステアリン酸マ
グネシウム、および分離剤を製剤形態の製造に使用する
ことができる。好ましくは、製剤は核/コア錠剤または
多層錠の形態とし、タンパク質生合成阻害物質および/
またはヌクレオチド合成阻害剤は核もしくはコアまたは
他の層中に存在させ、一方、抗原または抗原の前駆体は
コアもしくは核または他の層に存在させる。活性化合物
成分はまた、遅延放出型内に、または遅延放出材料上に
吸着させて存在させるか、または遅延放出材料(たとえ
ば、セルロースまたはポリスチレン樹脂基材たとえばヒ
ドロキシエチルセルロース)中に封入することもでき
る。活性化合物の遅延放出は問題の層またはコンパート
メントを慣用の胃酸不溶性コーティングして提供するこ
とによっても達成される。
【0034】抗原または抗原前駆体の投与は処置される
免疫反応が起こる局所的環境に到達するように行われる
のが好ましい。しかしながら、抗原は全身的に投与する
こともできる。タンパク質生合成阻害物質/ヌクレオチ
ド合成阻害物質は、局所的または全身的のいずれかで作
用するように投与することができる。
【0035】使用される用量は通常、様々な因子、たと
えば処置される生物体(すなわち、ヒトまたは動物)、
年齢、体重、一般的な健康状態、症状の重症度、処置さ
れる疾患、付随する可能性がある疾患、(もし存在すれ
ば)他の薬物との付随処置の性質または処置の頻度に依
存する。一般に、用量は1日に数回、好ましくは1日1〜3
回に投与される。この関連で、使用される個々の薬物の
量は与えられた個々の活性化合物の推薦された1日用量
に従い、配合製剤においては一般に推薦された1日用量
の10〜300%、好ましくは50〜150%、とくに80%としな
ければならない。したがって、本発明の配合による適当
な処置は、たとえば、N-(4-トリフルオロメチルフェニ
ル)-5-メチルイソキサゾール-4-カルボキシアミドまた
はN-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-シアノ-3-ヒド
ロキシクロトンアミド、2mg〜250mg、好ましくは5
mg〜150mg、とくに10mg〜50mg、とくに好ましく
は10mg〜20mgの量と、抗原100mg〜10,000mg、と
くに1500mg〜3000mgの量からなる1日用量を1、2また
は3回に投与することからなる。
【0036】さらに、本発明の製剤はまた、他の適当な
活性化合物たとえば抗尿酸傷害剤、鎮痛剤、ステロイド
もしくは非ステロイド性抗炎症剤、血小板凝集阻害剤、
サイトカインアゴニスト、サイトカインアンタゴニス
ト、または免疫抑制化合物たとえばシクロスポリンA、
FK 506もしくはラパマイシンとともに使用することがで
きる。
【0037】接触皮膚炎の病理:感作相において、通常
は低分子量の外因性物質が皮膚を通して浸透し、樹状ラ
ンゲルハンス細胞に直接またはタンパク質に結合後に取
り込まれると、それらはついで局所的なリンパ節に輸送
され、これらの節内でHLA-II クラス限定Tリンパ球
に提示される。数日以内にこれらのTリンパ球の活性化
が接触アレルゲン特異的T細胞亜集団の増殖を招き、そ
の一部は局所的に、その一部は生体を通じて分布する。
そのT細胞依存性により、接触皮膚炎はT細胞による誘
発および/または免疫系の自己調節不全によって生じ
る、すべての過剰な、傷害性免疫反応のモデル疾患とみ
なすことができる。
【0038】接触皮膚炎の誘発 接触アレルギーは白色ワセリン中の製剤を適用すること
によって誘発された。これらのワセリン製剤は1%塩化
コバルトIIまたは5%硫酸ニッケルIIのいずれかを含ん
でいた。
【0039】接触皮膚炎を誘発するためには、ワセリン
製剤が1日1回、通常は上腕または下腕上約2×2cm2
の領域に適用された。
【0040】かゆみを緩和するために、試験対象は自己
の判断により、局所麻酔剤を含有する軟膏(たとえばE
MLA軟膏)を皮膚の相当する領域に適用できることに
した。
【0041】接触皮膚炎の臨床像および炎症反応の重症
度による分類:ワセリン製剤の適用は、数時間から2日
までの潜時ののちに以下の皮膚反応:発赤、皮膚の浮腫
性腫脹、小胞または水疱形成、浸出性の糜爛および痂皮
膚形成を誘発する。
【0042】接触皮膚炎は炎症反応の程度によって以下
のレベルに分類される: レベル1;きわめてわずかな炎症反応、皮膚の軽度の発
赤; レベル2:わずかな炎症反応、皮膚の発赤および多分か
ゆみ; レベル3:軽度の炎症反応、皮膚の発赤および浮腫性腫
脹、かゆみ; レベル4:中等度の炎症反応、発赤、浮腫性腫脹、小胞
もしくは水疱形成、かゆみ; レベル5:著しい炎症反応、発赤、浮腫性腫脹、小胞も
しくは水疱形成、浸出性の糜爛および痂皮膚形成。
【0043】炎症反応の程度を制御するためのコルチコ
イドの使用:生じた炎症反応の重症度はウルトララン
(登録商標)錠の全身投与によって制御された。抗原特
異的な調節免疫応答が誘発された場合、炎症反応はフル
オコートロン(ウルトララン、登録商標)の投与により
レベル1および2の範囲に保持された。ウルトララン
(登録商標)の投与にもかかわらず、接触皮膚炎のレベ
ル3またはそれを越えるレベルが発症した場合にはウル
トララン(登録商標)の用量を次の投与量レベルまで上
昇させた。必要に応じて、用量は最後の用量の増加2日
後にもう一度増量した。一般に、たかだか10mg/日の
用量が接触アレルギーの症状をレベル1ないし2に制限
するのに十分であった。
【0044】与えられた投与量のレベルのウルトララン
(登録商標)で接触皮膚炎の症状がも早観察されなくな
ったならば直ちに、翌日からその用量を低下させ、以後
接触アレルギーのすべての症状が消失するまで再び維持
し、その後、最終的にウルトララン(登録商標)の投与
が、最早、不必要になるまでウルトララン(登録商標)
の用量を再び低下させた。一般に、ウルトララン(登録
商標)の1日用量には以下の階級を使用した。すなわ
ち、20mg、15mg、10mg、7.5mg、5mg、2.5mg
および0mgとした。
【0045】調節免疫応答の発生のためのレフルノミド
の使用 レフルノミドの適当な血中レベルが、レフルノミド治療
の最初の3連続日における100mgの負荷用量によって
達成されたならば、その後にレフルノミドの用量を、と
くに他の指示がなければ1日20mgに低下させ、この用
量のレフルノミドをフルコートロンの投与を終結した時
点後30日まで維持した。
【0046】ついで、8gの3×1日用量のコレスチラ
ミンを10日間にわたって投与することにより、生体か
ら加速された速度でレフルノミドを消失させた。
【0047】接触皮膚炎に関してレフルノミドによる調
節免疫応答の発生時における抗原の投与:上述のよう
に、白色ワセリンから調製した製剤を用いて抗原を1日
1回皮膚に適用した。一般に、抗原はレフルノミドの最
終投与後10日目まで投与した。
【0048】誘発の研究:接触皮膚炎に関連する調節免
疫応答の発生についての研究で、調節免疫応答を発生し
た抗原に対する新たな暴露を、抗原との最後の接触から
1ヶ月以上経過したのちに実施した。
【0049】研究シリーズ1: 研究1.1.:ニッケルおよびコバルトの両者に対する接触
アレルギーを、各場合ともまず、最初にこれらの2種の
アレルゲン接触アレルギーを示す4例の対象に誘発さ
せ、ついで接触アレルギーを重症度1ないし2に調整で
きるウルトララン(登録商標)の用量を決定した。次
に、ウルトララン(登録商標)の用量を、も早皮膚反応が
全く観察できないレベルに正確にするため、ウルトララ
ン(登録商標)の用量を再び上昇させた。ついでウルトラ
ラン(登録商標)の用量を毎日段階的に低下させて、ウル
トララン(登録商標)を完全に中断した。すべての患者
で、ウルトララン(登録商標)の低下中に接触皮膚炎が再
発した。重症度3の接触皮膚炎が発症したならば直ち
に、接触アレルギーに対する暴露を終結させた。
【0050】次に、相当するアレルゲンとの接触および
免疫系に影響する薬物の投与は行わない1ヶ月の休止期
間を置いた。1ヵ月後、すべての試験対象に3日連続、
各場合100mgのレフルノミドの負荷用量を投与した。
以後、試験対象には一定の1日用量、20mgのレフルノ
ミドを投与した。レフルノミド投与の4日目にニッケル
含有ワセリンを2例の試験対象に、一方他の2例の試験
対象にはコバルト含有ワセリンを、接触皮膚炎を誘発す
る目的で適用した。
【0051】レフルノミドの投与にもかかわらず、すべ
ての試験対象において2日以内に、レベル3ないし4の
皮膚反応が発症した。皮膚反応がレベル4に達したなら
ば直ちに、ステロイド(ウルトララン、登録商標)の投
与を開始し、接触アレルギーを等級1〜2に調整した。
ついで、接触アレルギーの症状は数日(一般に3〜5
日)以内に完全に消失した。ついで、ステロイドの用量
を上述のように段階的に低下させ、この間、最終的にス
テロイド(ウルトララン、登録商標)の投与を中止する
まで急性の炎症反応は回避した。ステロイドを完全に中
断したのちにも、レフルノミドおよび抗原は以後の30
日間にわたって毎日投与した。この相では、ニッケル含
有ワセリンを与えた試験対象にも、またコバルト含有ワ
セリンを与えた試験対象にも、接触アレルギーの症状は
観察されなかった。30日後、レフルノミドの投与も中
止し、加速された速度でレフルノミドを消失させるため
に10日間にわたりコレスチラミンを使用した。この加
速消失の間に、すべての試験対象に接触アレルギーへの
暴露を継続した。接触アレルギーの症状は、この相で
も、いずれの試験対象にも観察されなかった。
【0052】この期間ののちに、接触アレルゲンへの暴
露も終結させた。この処置サイクルが終わったのち4週
に、試験対象を、以前投与した抗原に再び暴露し、一
方、レフルノミドを投与した。接触アレルギーの症状
は、彼らが接触アレルゲンで刺激された2週にわたっ
て、いずれの試験対象にも現れなかった。
【0053】研究1.2. ついで、試験対象を接触アレルゲンと接触させない4週
間を置いた。4週後、レフルノミドによる処置時に彼ら
が接触したことがない抗原に暴露させた。すべての試験
対象が2日以内にレベル3〜4の接触皮膚炎を発症し
た。
【0054】研究1.3. 3日目にレフルノミドによる処置時に彼らが接触したこ
とがないアレルゲンを中断し、ついでレフルノミドによ
る処置時に試験対象が暴露されたアレルゲンを代わりに
適用した。第二の接触アレルゲンの投与開始時には、冒
された皮膚領域はなお中等度ないし著しい炎症反応を示
していた。接触アレルゲンの症状は驚くべきことに、接
触アレルゲンの投与中維持された。
【0055】研究1.4. これらの検討後、4週間再び休止期間を置いた。これら
の4週後、試験対象はレフルノミドによる処置時に彼ら
が暴露され、約4週間彼らが反応しなかったが、以前に
約4週間、中等度ないし著明な炎症反応を示した抗原に
暴露した。この場合は、試験対象は、2週間の全暴露期
間を通じて、接触アレルゲンと何ら反応しなかった。
【0056】研究1.5. これらの2週間ののち、試験対象がレフルノミドによる
処置時に暴露された抗原を直接投与した。2日以内に、
試験対象は再びレベル3ないし4の接触アレルギーの症
状を発症した。炎症反応が発症したならば直ちに、抗原
を中断し、レフルノミドの投与時に投与された抗原の投
与を開始した。
【0057】再び、接触アレルギーの症状が2週間維持
された。この2週の期間ののちも、接触アレルゲンの投
与を続け、この時点で、接触アレルゲンの症状が完全に
消失するような用量でウルトララン(登録商標)の投与を
開始した。ウルトララン(登録商標)の影響下に接触アレ
ルギーの症状が消失したならば直ちに、ウルトララン
(登録商標)の投与を毎日段階的に低下させ、最終的に完
全に中止した。ウルトララン(登録商標)の投与を中止
したのちもさらに2週間、皮膚にアレルゲンの投与を継
続したが、接触アレルギーの症状は出現しなかった。
【0058】研究1.6. 4週後に、試験対象を、レフルノミドの投与時に投与し
た接触アレルゲンに再び暴露する。そのアレルゲンに暴
露した最初の2週の間、接触アレルギーの症状は全く観
察されなかった。これらの2週ののち、皮膚領域をUV
−Aランプで刺激し、この間接触アレルゲンへの暴露を
続けた。同時に接触アレルゲンを含まないワセリンを対
応する皮膚部位に適用し、試験対象の他の腕と同様に刺
激した。UV−A刺激は、接触アレルゲンを適用しなか
った腕では発赤を伴う(浮腫はない)わずかな炎症反応
を生じた。両腕で正確に同じ刺激条件および露出時間を
選択したにもかかわらず、接触アレルゲンを適用した腕
の炎症症状の方が若干強かった。接触アレルゲンを適用
しなかった腕からは少なくとも4日後に発赤は消失し
た。これに反し、接触アレルゲンを適用した側での炎症
反応は最も早くて、7日後に消失した。
【0059】研究シリーズ2: 研究2.1. 研究2では、2例の試験対象に研究1ト正確に同じ調節免
疫応答を発生させた。しかしながら、研究1と異なり、
ウルトララン(登録商標)の用量は接触アレルギーの症
状がも早観察されない用量を選択した。最初の4週間
は、ウルトララン(登録商標)の投与を低下させずに行っ
た。4週後、ウルトララン(登録商標)を完全に中断し、
レフルノミドおよび接触アレルゲンの投与を試みた。ウ
ルトララン(登録商標)の中断後、丁度1日で接触アレル
ギーの塊状の症状が発症し、さらに検討を続けるのを中
止した。
【0060】研究2.2. 4週後、これらの試験対象に、研究1に記載の併用治療
に準拠した処置を開始した。両試験対象において、以後
の抗原への暴露にもかかわらず接触アレルギーの症状の
出現が防止される調節免疫応答の発生のために研究1に
記載された処置計画を使用することができた。
【0061】研究シリーズ3: 研究3.1. 研究3では、研究1の処置計画に準拠した調節免疫応答
を発生させる試みを、接触アレルギーに冒されているさ
らに2例の試験対象で実施した。しかしながら研究1と異
なり、接触アレルゲンとステロイドなしでのレフルノミ
ドによる処置相は30日から2週間に短縮した。レフル
ノミドの中断後4週に、試験対象をアレルゲンに暴露し
た。アレルゲンへの暴露を開始して3ないし4日後に、
わずかな発赤がまず発症し、接触アレルギーの症状はそ
の後にわたって増悪した。
【0062】研究3.2. 5mgのウルトララン(登録商標)の単回投与とレフルノミ
ドの同時投与により症状は1日以内に消失した。
【0063】研究3.3. レフルノミドおよび接触アレルゲンの投与を以後20日
間続け、ついで実験1に記載した加速様式でレフルノミ
ドを消失させ、接触アレルゲンの投与を終結させた。そ
の4週後、実験1の場合と同様に、安定な抗原特異的調
節免疫応答を発生させることが可能であることを証明す
ることができた。
【0064】研究シリーズ4: 研究4.1. 研究シリーズ4では、2種の異なる抗原(ハシバミの花
粉および草の花粉)の一つに対して抗原特異的な調節免
疫応答を発生させるため、アレルギー性鼻炎/結膜炎を
有する2例の患者にレフルノミドを使用した。
【0065】最初にまず、存在するアレルギーを確証す
るため、試験対象をアレルゲンの花粉に暴露した。つい
で、1ヶ月の休止期間を置き、この間は試験対象を相当
するアレルゲンに接触させず、また免疫系に影響する何
らの薬物も投与しなかった。
【0066】1ヶ月後、試験対象に3連続日、各場合1
00mgのレフルノミドの負荷用量を投与した。以後試験
対象には一定の1日用量、20mgのレフルノミドを投与
した。
【0067】レフルノミド投与の4日目に試験対象を2
種のアレルゲンの一方に暴露した。試験対象は直ちにア
レルギー症状で反応した。アレルギー症状を、アレルゲ
ンへの暴露後直ちに軽度のかゆみと鼻分泌液流のわずか
な増量が起こるだけの程度に、10 mgのウルトララン(登
録商標)ならびに血管収縮剤(オトリバン点鼻液(登録商
標)およびイキシン点眼剤(登録商標))を投与して抑制
した。
【0068】4日以内に、抗原への暴露後直ちに起こる
アレルギー症状はウルトララン(登録商標)およびレフル
ノミドによる一定の処置下に完全に消失した。ついで、
ステロイドの用量を段階的に低下させ、一方、レフルノ
ミド用量の維持と急性炎症反応の回避を、最終的にステ
ロイド(ウルトララン(登録商標))がも早投与されな
くなるまで続けた。ステロイドを完全に中断したのち
も、レフルノミドおよび抗原を以後の30日間毎日投与し
た。
【0069】この30日後に、レフルノミドを10日間
にわたりコレスチラミンの1日3回投与によって加速様
式で生体から消失させた。この加速消失時には、抗原へ
の暴露を毎日継続した。この操作時に、2例の試験対象
ではアレルギーの症状は現れなかった。この処置サイク
ル後1ヶ月の休止期間を置き、試験対象にはアレルギー
の処置用薬物は与えなかった。1ヶ月後、試験対象を、
彼らがレフルノミドによる処置サイクル時に暴露された
アレルゲン(花粉)に暴露した。2週間にわたり毎日ア
レルゲンに暴露したにもかかわらず、試験対象には、ア
レルギー反応の症状は何ら発生しなかった。
【0070】研究4.2. さらに4週後、試験対象は、アレルゲンに接触させない
ときに、レフルノミドによる処置時に彼らが接触したこ
とがなかった抗原(毎日1回、草花粉ダスト)に暴露し
た。両試験対象は、2日以内にアレルギーの症状を発症
した。
【0071】研究4.3. 試験対象がアレルギー症状を、炎症反応の症状とともに
示したならば直ちに、さらに2日間、彼らを、レフルノ
ミドとの組み合わせで投与された抗原、およびレフルノ
ミドとの組み合わせで投与されたことがない抗原の両者
に暴露した、3日目および4日目に、レフルノミドとの
組み合わせで前に投与されたことがある抗原のみを投与
した。アレルギー症状は3日目および4日目の両日に発
症した。以後の2日間、抗原に暴露する前に、デキサメ
サゾン鼻スプレーおよび点眼薬を投与し、これにより炎
症を発生させることができないことを保証した。これら
の方法はまた、免疫系の細胞の表面上に比較的長時間に
わたって存在できる抗体を消費することにも役立った。
【0072】研究4.4. さらに4週後、試験対象を再び、レフルノミドの投与時
に暴露された抗原に暴露した。毎日抗原に暴露した2週
後にもアレルギーの症状は発症しなかった。
【0073】研究シリーズ5: 研究5.1. 研究シリーズ5では、研究シリーズ4と同様に、2種の
異なる抗原(ハシバミの花粉および草の花粉)の一つに
対して抗原特異的な調節免疫応答をアレルギー性鼻炎/
結膜炎を有する2例の患者に発生させた。
【0074】アレルゲンへの暴露時に、急性炎症反応が
も早観察されない程度まで免疫反応を低下させるため
に、デキサメサゾン含有鼻用スプレーおよび点眼剤を使
用した。さらに、試験対象には急性の症状を緩和するた
め、血管収縮剤(オトリバン(登録商標)点鼻液およびイ
キシン(登録商標)点眼剤)を投与することができた。し
かしながら、アレルゲンへの暴露時に鼻分泌液形成のわ
ずかな増加および眼のわずかなかゆみが発現したのみで
あった。
【0075】硫酸ネオマイシンは免疫修飾物質として、
生理学的食塩溶液中50mg/mL濃度で、点眼剤ならびに
計量鼻用スプレーとして使用した。アレルゲンへの暴露
時に(花粉が風で運ばれる季節)、ネオマイシン溶液を
最初1日3時間おきに投与した。アレルギー反応の症
状、たとえばひどいかゆみ、流涙、鼻からの分泌液流ま
たはくしゃみが起こったならば直ちに、デキサメサゾン
点眼剤、デキサメサゾン鼻用スプレー、キシロメタゾリ
ン点鼻薬、およびイキシン(登録商標)点眼剤を用いて最
初の5日以内に抑制した。ステロイドおよび血管拡張剤
は必要に応じて使用した。
【0076】最初の5日以内にデキサメサゾン投与の必
要性は低下し、1日4回の投与から朝晩2回の投与に低
減した。
【0077】以後の4日間にわたり、クロモグリシン酸
をデキサメサゾンに代えて投与し、同時にネオマイン溶
液を朝昼晩の投与に減量することができた。これらの4
日後にはクロモグリシン酸もも早必要がなくなった。ネ
オマイシン溶液の投与はさらに2週間変更せずに継続し
た。2週後に試験対象を1日2回増強した様式で抗原に
暴露した(ハシバミの花粉への直接暴露)。これを実施
しても、試験対象のいずれにもアレルギー症状は現れな
かった。この処置サイクルののち、試験対象にアレルギ
ーの治療薬を与えない1ヶ月の休止期間を置いた。1ヶ
月後、試験対象をネオマイシンでの処置サイクルに彼ら
を暴露したアレルゲン(花粉)に暴露した。試験対象は
2週間続けたこのアレルゲンへの毎日の暴露時にもアレ
ルギー症状は示さなかった。
【0078】研究5.2. 試験対象をアレルゲンと接触させなかった4週間ののち
に、彼らがネオマシンによる処置時に接触しなかった抗
原(草の花粉ダスト、毎日1回)に暴露した。両試験対
象はいずれも、2日以内にアレルギーの症状を発症し
た。
【0079】研究5.3. 試験対象がアレルギー症状を、炎症反応の症状とともに
示したならば直ちに、さらに2日間、彼らを、ネオマイ
シンと組み合わせて投与されたアレルゲン、およびネオ
マイシンとの組み合わせで投与されなかった抗原の両者
に暴露した。3日目および4日目に、ネオマイシンとの
組み合わせで前に投与されたことがある抗原のみを投与
した。アレルギー症状は3日目および4日目の両日に発
症した。以後の2日間、抗原に暴露する前に、デキサメ
サゾンを投与し、これにより炎症反応を発生させること
ができないことを保証した。これらの方法はまた免疫系
の細胞の表面上に比較的長時間にわたって存在する抗体
を消費する機能も示した。
【0080】研究5.4. さらに4週の休止期間後、試験対象を再び、ネオマイシ
ンの投与時に暴露された抗原に暴露した。毎日抗原に暴
露した2週後にも彼らはアレルギー症状を発症しなかっ
た。
【0081】研究からの結論 研究シリーズ1.1.は、レフルノミドおよび誘導アレルゲ
ンからなる併用処置が投与された抗原に対する持続性の
非反応性を誘導できることを示している。この非反応性
は既に活性であった免疫反応に関連して発生した。同様
に、免疫系の非反応性は単純にウルトララン(登録商
標)の投与量を段階的に減量することによっては達成で
きないことが証明された。研究1.2.はこの非反応性が、
レフルノミドによる処置時に投与された抗原に対しての
み存在し、免疫系の反応性は非特異的に傷害されなかっ
たことの証拠を提供する。1.2.の検討は併用処理が抗原
特異的な非反応性を誘発することを証明する。
【0082】研究1.3.は抗原特異的な非反応性が炎症条
件下に失われることの証拠を提供する。これから、レフ
ルノミドと抗原の併用処置は免疫系に何らの反応性の可
能性も失わせるものではないと結論することができる。
これに反し、これらの可能性は、炎症反応が起こった場
合、再び利用することが可能である。したがって、研究
1.3.はまた、抗原とレフルノミドの併用処置も抗原特異
的調節免疫応答を発生させる証拠を提供する。研究1.4.
は免疫系の抗原特異的非反応性が、さらに何の治療的手
段なしに、炎症反応の衰退後に再現される証拠を提供す
る。検討1.5.は抗原特異的非反応性がまた、炎症反応を
抑制するために薬物を短時間使用した場合にも再現する
ことの証拠を提供する。
【0083】研究1.6.は免疫学的に誘導された炎症反応
のみでなく、全く一般的な非特異的炎症反応も、抗原特
異的非反応性の破壊を生じることができることを証明す
る。さらに、この検討では、中等度の炎症反応の場合、
炎症反応の原因が除かれたのちの抗原との接触にもかか
わらず、非反応性が自発的に再び発生することを証明す
るものである。
【0084】研究シリーズ2.1.は、免疫反応が抗原特異
的調節免疫応答の発生時に完全には抑制されるべきでは
ないことの証拠を提供する。研究2.2.は、2.1.において
処置された試験対象が治療に抵抗性ではないことの証拠
を提供する。
【0085】研究シリーズ3は、ステロイド処置が完全
に中断されたのちでも、抗原特異的調節免疫応答は、レ
フルノミドおよび抗原が同時に投与される場合には、時
間に依存してのみ再発生することの証明を提供する。こ
れらの研究では、また、免疫反応時におけるレフルノミ
ド自体の投与は、十分安定な抗原特異的調節免疫応答を
発生しないことの証拠も提供する。それらは疾患のすべ
ての症状が消失したのちにもなお、十分に安定で、レフ
ルノミドの中断後にも望ましくない過剰の有害な免疫反
応の出現を防止する抗原特異的調節免疫反応の確立を保
証するように、抗原をレフルノミドと組み合わせた投与
を継続する必要がある証拠を提供する。
【0086】研究シリーズ4は、レフルノミドと抗原の
配合処置が、抗体仲介免疫反応の場合でも、抗原特異的
調節免疫応答の発生に使用できることを証明する。
【0087】研究シリーズ5は、抗原特異的な調節免疫
応答が、限られた時間にわたるネオマイシン点眼剤およ
びネオマイシン鼻用スプレーの使用により、急性炎症反
応の回避および問題の抗原との接触を維持しながら、発
生させることができる。レフルノミドを用いて発生され
た調節免疫応答の場合のように、ネオマイシンを用いて
発生される調節免疫応答はまた、免疫系の非反応性がこ
の非特異的炎症を消失させた間に、この非反応性の再度
の自動的発症を中断できることを明らかにしている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4439 A61K 31/4439 4C085 31/47 31/47 4C086 31/519 31/519 4C206 31/5377 31/5377 31/7056 31/7056 39/00 39/00 G H A61P 1/04 A61P 1/04 9/10 101 9/10 101 17/06 17/06 25/00 25/00 29/00 101 29/00 101 37/06 37/06 37/08 37/08 // C07D 215/52 C07D 215/52 261/18 261/18 307/88 307/88 413/12 413/12 475/08 475/08 C07H 19/052 C07H 19/052 Fターム(参考) 4C037 RA01 4C056 AA01 AB01 AC01 AD01 AE03 FA03 FB18 4C057 BB02 CC03 DD01 LL06 4C063 AA01 BB09 CC51 DD12 EE01 4C084 AA21 AA24 NA05 ZA021 ZA451 ZA681 ZA891 ZB081 ZB112 ZB131 ZB151 ZC012 4C085 AA31 BA01 EE03 4C086 AA01 AA02 BC17 BC28 BC67 BC73 CB09 EA17 GA08 GA09 MA03 MA04 NA05 ZA02 ZA45 ZA89 ZB08 ZB13 ZB15 4C206 AA01 AA02 HA13 KA01 MA03 MA04 MA14 NA05 ZA02 ZA45 ZB08 ZB13 ZB15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)望ましくない免疫反応もしくは再生
    過程に関与する少なくとも1種の抗原またはこの抗原の
    前駆体、b)少なくとも1種のタンパク質生合成阻害物
    質および/または少なくとも1種のヌクレオチド合成阻
    害物質、ならびに適宜、c)急性炎症反応を抑制する活
    性化合物を含む医薬配合製剤。
  2. 【請求項2】 抗原として、天然のもしくは人工的に変
    化させた細胞フォーメーション、細胞、細胞フラグメン
    ト、タンパク質、タンパク質フラグメント、抗原の前駆
    体、または抗原的に活性な他の化合物を含む請求項1記
    載の配合製剤。
  3. 【請求項3】 ヌクレオチド合成阻害物質として、ブレ
    キナール、マイコフェノレート、モフェチール(2-モル
    ホリノエチル (E)-6-(1,3-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-6-メ
    トキシ-7-メチル-3-オキソイソベンゾフラン-5-イル)-4
    -メチル-4-ヘキサノエート)、メトトレキセート、ミゾ
    リビン、および、特に式IまたはII 【化1】 (式中、 R1は、a)-(C1-C4)-アルキル、 b)-(C3-C5)-シクロアルキル、c)-(C2-C6)-アルケニ
    ル、または d)-(C2-C6)-アルキニルであり、 R2は、a)-CF3、 b)-O-CF3、 c)-S-CF3、 d)-OH、 e)-NO2、 f)ハロゲン、 g)ベンジル、 h)フェニル、 i)非置換-O-フェニル、 j)-CN、または k)モノ置換または 1)(C1-C4)-アルキル、 2)ハロゲン、 3)-O-CF3 および 4)-O-CH3 から選択される基によってポリ置換される -O-フェニル
    であり、 R3は、a)(C1-C4)-アルキル、 b)ハロゲン、または c)水素原子であり、 Xは、a)CH基、 b)窒素原子である) の化合物か、式(I)または(II)の化合物の立体異性
    体および式(II)の化合物の生理学的に耐容性のある塩
    であるか、または上記ヌクレオチド合成阻害物質と式
    (I)および(II)の化合物または式(II)の化合物の
    塩の混合物を含む請求項1または2記載の配合製剤。
  4. 【請求項4】 ヌクレオチド合成阻害物質として、式
    (I)のN-(4-トリフルオロメチルフェニル)-5-メチル-
    イソキサゾ−ル-4-カルボキシアミドまたは式(II)の
    化合物としてN-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-シ
    アノ-5-ヒドロキシクロトンアミド、2-シアノ-3-シクロ
    プロピル-3-ヒドロキシアクリル酸 (4-シアノフェニル)
    アミドまたはN-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-シ
    アノ-3-ヒドロキシヘプタ-2-エン-6-インカルボキシア
    ミドを含む請求項1〜3のいずれかに記載の配合製剤。
  5. 【請求項5】 タンパク質生合成阻害剤として、レフル
    ノミド、アミノグリコシド抗生物質または前述の活性化
    合物の誘導体を含む請求項1〜4のいずれかに記載の配
    合製剤。
  6. 【請求項6】 急性炎症反応を抑制する活性化合物とし
    て、ステロイド、非ステロイド性抗炎症剤、ロイコトリ
    エンアンタゴニスト、サイトカインアンタゴニスト、巨
    大細胞安定化剤、抗ヒスタミン剤、シクロスポリン、FK
    506、抗炎症性サイトカインもしくは抗炎症性脂肪酸、
    またはそれらの前駆体もしくは阻害剤を含む請求項1〜
    5のいずれかに記載の配合製剤。
  7. 【請求項7】 感染に伴う炎症反応を抑制するのに適切
    な活性化合物を含む請求項6記載の配合製剤。
  8. 【請求項8】 この製剤において個々の活性化合物は同
    時に、別個にまたは時間をずらして過剰な傷害性免疫反
    応および/または変性過程を処置するために提供され
    る、請求項1〜7のいずれかに記載の配合製剤。
  9. 【請求項9】 さらに少なくとも1種の活性化合物、公
    定書に従った補助剤および/または担体物質を含む請求
    項1〜8のいずれかに記載の配合製剤。
  10. 【請求項10】 製剤は過剰な傷害性免疫反応および/
    または変性過程の処置に用いられる請求項1〜9のいず
    れかに記載の配合製剤の使用。
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