JP2003062687A - 耐破断性に優れたハンダ及びその製造方法 - Google Patents

耐破断性に優れたハンダ及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003062687A
JP2003062687A JP2001252549A JP2001252549A JP2003062687A JP 2003062687 A JP2003062687 A JP 2003062687A JP 2001252549 A JP2001252549 A JP 2001252549A JP 2001252549 A JP2001252549 A JP 2001252549A JP 2003062687 A JP2003062687 A JP 2003062687A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solder
nickel
particles
dispersed
spherical particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001252549A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenobu Sekine
重信 関根
Yoshiki Kuwabara
芳樹 桑原
Hiroyoshi Suenaga
博義 末永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanei Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sanei Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanei Kasei Co Ltd filed Critical Sanei Kasei Co Ltd
Priority to JP2001252549A priority Critical patent/JP2003062687A/ja
Publication of JP2003062687A publication Critical patent/JP2003062687A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 NiP層中へのSnの拡散を低減させP偏析
を抑制して耐破断を高める効果を持つニッケル相を微細
分散させたハンダ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 錫を主成分とするハンダの球状粒子の表
層にニッケルの微小粒子が多数分散しているナノコンポ
ジット構造を有するハンダ粉末である。このようなハン
ダ粉末は、例えば、高速水平回転する少なくとも上面が
ニッケルであるディスク上に錫を主成分とするハンダの
溶融物を供給し、該溶融物に遠心力を作用させて小滴と
して放射状に飛散させ気相中で急冷することにより得ら
れる。ニッケルの微小粒子の粒径は10nm(ナノメー
ター)以下が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐破断性に優れ
たハンダ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体デバイスの高密度化、高機
能化、小型化は半導体の入出力ピン数の増加、電極サイ
ズや電極ピッチの減少をもたらしている。そのため、従
来のワイヤボンディング方式ではワイヤ同士の接触や、
インダクタンスが問題となるため、マイクロ粉末バンプ
方式が主流となりつつある。しかしながら、マイクロ粉
末バンプ方式では一度に多接点の接続を行うためにワイ
ヤボンディング方式と比較してハンダ温度が高く、また
ハンダ時間が長時間となる傾向がある。このため電極
(Cu)上のNiP保護層(Cu層へのSn拡散防止目
的で形成される)へのSn拡散が強く起こり、NiP層
中のP偏析に起因する破断が起こり易くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はNiP層中へ
のSnの拡散を低減させP偏析を抑制して耐破断性に優
れた効果を示す粉末状又はボール状のハンダ及びその製
造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる耐破断性
に優れたハンダは、錫を主成分とするハンダの球状粒子
の表層にニッケルの微小粒子が多数分散しているナノコ
ンポジット構造を有することを特徴とする。ハンダ粒子
の粒径は、使用対象や使用条件に応じて任意に選択でき
る。通常通常1〜800μm(マイクロメーター)の範
囲の粉末状乃至ボール状のものが用いられている。
【0005】このようなナノコンポジット構造を有する
ハンダの製造方法としては、遠心アトマイズ法、ミリン
グ法、無電解メッキ法、蒸着法などが挙げられる。
【0006】遠心アトマイズ法の応用について具体的に
説明する。これは、高速水平回転する少なくとも上面が
ニッケルであるディスクの上に錫を主成分とするハンダ
の溶融物を供給し、該溶融物に遠心力を作用させて小滴
として放射状に飛散させ気相中で急冷する方法である。
【0007】ハンダの溶融物が回転するディスクのニッ
ケル面に落下し遠心力により小滴として放射状に飛散す
る際に、回転ディスクのニッケル面が僅かに削り取られ
微小粒子としてハンダの溶融物の小滴に付着同伴され、
その小滴が固化して球状粒子となる際にその表層に分散
する。
【0008】回転ディスクの直径が大きいほど、また回
転数が多いほど、得られる粒子の粒径が小さく、また粒
度分布が狭くなる。回転ディスクの直径は30〜40m
m、回転数は20,000rpm以上が好ましい。
【0009】上記の条件では、ハンダの球状粒子の表層
に分散しているニッケルの微小粒子の粒径は10nm
(ナノメーター)以下、ニッケルの微小粒子が多数分散
している表層の厚さは500nm(ナノメーター)以下
になる。これは耐破断性に優れたハンダとして好ましい
性状である。
【0010】回転ディスクのニッケル面に供給するハン
ダ溶融物の温度は、その融点+10℃〜250℃の範囲
に制御するのが適当である。ニッケル面に供給するハン
ダ溶融物の温度がその融点+10℃より低い場合には、
ハンダ溶融物が凝固するまでの時間が短すぎるために回
転ディスクのニッケルをハンダ溶融物中に取り込むこと
が困難となり、また、ハンダ溶融物の温度がその融点+
250℃より高い場合にはハンダ溶融物の凝固までの時
間が長すぎるために、ハンダの球状粒子全体にニッケル
の微小粒子が分散してしまう。
【0011】このようなナノコンポジット構造を有する
ハンダの製造方法の他の例として、メカニカルミリング
法の応用が挙げられる。この方法では、錫を主成分とす
るハンダの球状粒子と、粒径がその十分の一以下のニッ
ケル球状粒子とを混合し撹拌して、相対的な摩擦運動を
与えればよい。
【0012】先に述べたように、マイクロ粉末バンプ方
式では一度に多接点の接続を行うためにワイヤボンディ
ング方式と比較してハンダ温度が高く、またハンダ時間
が長時間となる傾向がある。このため電極(Cu)上の
NiP保護層(Cu層へのSn拡散防止目的で形成され
る)へのSn拡散が強く起こり、NiP層中のP偏析に
起因する破断が起こり易くなっている。NiP保護層へ
のSnの拡散深さを低減させるためには、ハンダ時にS
nとNiを合金化させることによるSn中へのNiの拡
散ポテンシャルを低下させることが有効である。一方、
Snハンダそのものの融点を上昇させず(Snより高融
点金属との合金化は防止)、またハンダ時(短時間)に
は有効なSnとの合金化を図ることが必要となる。本発
明のハンダは、錫を主成分とするハンダの球状粒子の表
層にニッケルの微小粒子が多数分散しているナノコンポ
ジット構造とすることにより、上記問題の解決を図った
ものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下実施例により本発明を具体的
に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるもの
ではない。
【0014】
【実施例1】直径35mmのチタン製回転ディスク本体
上にニッケル層を2mm溶射することにより作成した回
転ディスクを用いた。ハンダ粒子の母相となる純度9
9.9%の錫(融点:231℃)を300℃の温度で溶
融し、アルゴンガス雰囲気中で上記回転ディスク(2
0,000rpm)上に落下させ、溶融物に遠心力を作
用させて小滴として放射状に飛散させ気相中で急冷する
ことより直径250μmのハンダの球状粒子を得た。図
1は実施例1のハンダ粒子のSEM(走査型電子顕微
鏡)写真、図2は実施例1のハンダ粒子中のNi(多数
の白点)のマッピング図(TEMを用いたEDX分析)
であり、ハンダの球状粒子の表層にニッケルの微小粒子
(粒径10nm以下)が多数分散している状態が認めら
れる。なおニッケルの含有量は0.46wt%であっ
た。
【0015】
【比較例1】回転ディスクとしてNi溶射層を設けない
チタン製回転ディスクを使用した以外は実施例1と同様
にして直径250μmのハンダを作製した。
【0016】BGA(Ball Grid Array)基板同士を実
施例1及び比較例1のハンダを用いて接合した後、各接
合点10箇所について非溶解BGAシェアテスト(蹴飛
ばす、弾くことによる力)及びプルテスト(掴んで引っ
張ることによる力)を行った結果を表1に示す。なお測
定スピードは0.5mm/secであった。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】耐破断性に優れたハンダが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のハンダ粒子のSEM(走査型電子顕
微鏡)写真である。
【図2】実施例1のハンダ粒子中のNiのマッピングで
ある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錫を主成分とするハンダの球状粒子の表
    層にニッケルの微小粒子が多数分散しているナノコンポ
    ジット構造を有することを特徴とする耐破断性に優れた
    ハンダ。
  2. 【請求項2】 ハンダの球状粒子の粒径が1〜800μ
    m(マイクロメーター)の範囲である請求項1に記載の
    耐破断性に優れたハンダ。
  3. 【請求項3】 ハンダの球状粒子の表層に分散している
    ニッケルの微小粒子の粒径が10nm(ナノメーター)
    以下である請求項1又は請求項2に記載の耐破断性に優
    れたハンダ。
  4. 【請求項4】 ニッケルの微小粒子が多数分散している
    表層の厚さが500nm(ナノメーター)以下である請
    求項1、請求項2又は請求項3に記載の耐破断性に優れ
    たハンダ。
  5. 【請求項5】 高速水平回転する少なくとも上面がニッ
    ケルであるディスクの上に錫を主成分とするハンダの溶
    融物を供給し、該溶融物に遠心力を作用させて小滴とし
    て放射状に飛散させ気相中で急冷することを特徴とする
    ハンダの球状粒子の表層にニッケルの微小粒子が多数分
    散しているナノコンポジット構造を有する耐破断性に優
    れたハンダの製造方法。
  6. 【請求項6】 錫を主成分とするハンダの球状粒子と、
    粒径がその十分の一以下のニッケル球状粒子とを混合し
    撹拌して、相対的な摩擦運動を与えることを特徴とする
    ハンダの球状粒子の表層にニッケルの微小粒子が多数分
    散しているナノコンポジット構造を有する耐破断性に優
    れたハンダの製造方法。
JP2001252549A 2001-08-23 2001-08-23 耐破断性に優れたハンダ及びその製造方法 Withdrawn JP2003062687A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001252549A JP2003062687A (ja) 2001-08-23 2001-08-23 耐破断性に優れたハンダ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001252549A JP2003062687A (ja) 2001-08-23 2001-08-23 耐破断性に優れたハンダ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003062687A true JP2003062687A (ja) 2003-03-05

Family

ID=19081005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001252549A Withdrawn JP2003062687A (ja) 2001-08-23 2001-08-23 耐破断性に優れたハンダ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003062687A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006126564A1 (ja) 2005-05-25 2006-11-30 Senju Metal Industry Co., Ltd 鉛フリーソルダペースト
JPWO2005120765A1 (ja) * 2004-06-08 2008-04-03 千住金属工業株式会社 高融点金属粒分散フォームソルダの製造方法
CN105345314A (zh) * 2015-08-21 2016-02-24 江苏广昇新材料有限公司 一种高精密纳米焊锡膏用助焊剂
CN114871629A (zh) * 2022-06-21 2022-08-09 浙江亚通焊材有限公司 一种含镍球的焊锡丝及其制备方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005120765A1 (ja) * 2004-06-08 2008-04-03 千住金属工業株式会社 高融点金属粒分散フォームソルダの製造方法
JP4650417B2 (ja) * 2004-06-08 2011-03-16 千住金属工業株式会社 高融点金属粒分散フォームソルダの製造方法
WO2006126564A1 (ja) 2005-05-25 2006-11-30 Senju Metal Industry Co., Ltd 鉛フリーソルダペースト
EP1889683A1 (en) * 2005-05-25 2008-02-20 Senju Metal Industry Co., Ltd. Lead-free solder paste
EP1889683A4 (en) * 2005-05-25 2009-08-19 Senju Metal Industry Co SOLDER PACK WITHOUT LEAD
US9185812B2 (en) 2005-05-25 2015-11-10 Senju Metal Industry Co., Ltd. Lead-free solder paste
CN105345314A (zh) * 2015-08-21 2016-02-24 江苏广昇新材料有限公司 一种高精密纳米焊锡膏用助焊剂
CN114871629A (zh) * 2022-06-21 2022-08-09 浙江亚通焊材有限公司 一种含镍球的焊锡丝及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bashir et al. Reduction of electromigration damage in SAC305 solder joints by adding Ni nanoparticles through flux doping
JP6556197B2 (ja) 金属粒子
JP5754582B2 (ja) プリコート用ハンダペースト
JP2019188474A (ja) 無鉛ソルダーペースト及びその製造方法
JP4563506B1 (ja) 電極材料
JP5042017B2 (ja) 銀被覆ボールおよびその製造方法
Tsao et al. Effect of TiO 2 nanoparticles on the microstructure and bonding strengths of Sn0. 7Cu composite solder BGA packages with immersion Sn surface finish
KR102040278B1 (ko) 무연솔더 합금 조성물 및 그 제조방법, 무연솔더 합금 조성물을 이용한 부재 간의 접합방법
JP2007142271A (ja) バンプ材料および接合構造
JP2003268403A (ja) 微小銅ボールおよび微小銅ボールの製造方法
CN113798722B (zh) 一种复合焊膏及应用其制备组织为细晶β-Sn晶粒的BGA焊锡球/焊点的方法
KR102040280B1 (ko) 무연솔더 합금 조성물 및 그 제조방법, 무연솔더 합금 조성물을 이용한 부재 간의 접합방법
JP2003062687A (ja) 耐破断性に優れたハンダ及びその製造方法
JP2011177719A (ja) ハンダ粉末及びこの粉末を用いたハンダ用ペースト
JP2012076086A (ja) ハンダ粉末及びこの粉末を用いたハンダ用ペースト
Kim et al. Isothermal aging characteristics of Sn–Pb micro solder bumps
JP5147349B2 (ja) バンプ形成用ペースト、及びバンプ構造体
JP2006159278A (ja) ガラス低温接合用無鉛ハンダ合金及びその粉末の製造方法。
KR20190103760A (ko) 무연솔더 합금 조성물 및 그 제조방법, 무연솔더 합금 조성물을 이용한 압전소자 제조방법
JP2018144080A (ja) 接合構造部
JP2004268065A (ja) ナノコンポジット構造を有する錫−亜鉛系無鉛ハンダ合金およびその製造方法
JP4112946B2 (ja) 非鉛系接合材、ソルダーペースト及び接合方法
US20240058861A1 (en) Micro-capsules having an amorphous solid core
JP2015126159A (ja) はんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペースト
WO2015008789A1 (ja) はんだバンプ製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050609

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071227

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20071227

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20071227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071227

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081104