JP2015126159A - はんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペースト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】はんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペーストにおいて、芯用ペーストは、60〜95質量%の混合粉末と5〜40質量%のフラックスとからなり、前記混合粉末は、第一群粉末と第二群粉末との混合粉末とからなり、前記第一群粉末は、芯用ペーストの焼結温度より高い液相温度を有する金属粉末及び合金粉末の少なくとも一種以上からなり、前記第二群粉末は、芯用ペーストの焼結温度より液相温度が低く、焼結温度で液相が出現する金属粉末及び合金粉末の少なくとも一種以上からなり、前記第一群粉末の含有量は、前記第一群粉末と前記第二群粉末の合計量の10〜90質量%である。
【選択図】 図3
Description
そして、この要請に応えるべく、ファインピッチ化を実現するためのはんだバンプについて、従来からいくつかの提案がなされている。
例えば、特許文献1、2記載の技術においては、ウエハや有機基板の電極上に、電気メッキ法を用いて、小径のピラーを形成し、その上にメッキ法を用いてはんだ金属を形成し、リフロー処理を施すことではんだバンプを形成し、バンプの高さをある程度にまで高く形成している。ただし、メッキ法にてピラー形成、はんだ金属形成しているために、プロセススループットが悪く、また、溶融時のはんだ金属の自重および表面張力によって、バンプが扁平になりバンプ高さが制限されるため、はんだバンプ径に比して、それほど高いアスペクト比のものを得ることはできず、仮に、はんだ金属の載置量を増やしたとしても、隣接する他のはんだバンプに接触してショートを引き起こすおそれが生じるという問題がある。
また、特許文献3記載の技術においても、一次はんだバンプ表面のはんだペーストに対して、下向きにしてリフローすることによって、比較的、アスペクト比の高いバンプは形成されるが、アッセンブリ時など、再溶融時に、はんだ金属の自重および表面張力によって自ずとアスペクト比は制約を受け、隣接する溶融はんだ金属バンプと接触することで、電気的導通不良の原因となる恐れがある。
したがって、半導体の高密度実装を実現するためには、ファインピッチ化が可能となる高アスペクト比のはんだバンプが望まれる。
その結果、はんだ金属ペーストをリフローする温度で焼結芯を軟化・溶融させないという観点から、第一群粉末としては、芯用ペーストの焼結温度より高い液相温度を有する金属粉末、合金粉末または金属−合金混合粉末を用い、また、第二群粉末としては、芯用ペーストの焼結温度より低い液相温度を有し、焼結温度で液相が出現する金属粉末、合金粉末または金属−合金混合粉末を用い、第一群粉末と第二群粉末との混合粉末を含有するペーストが、芯用ペーストとして好適であることを見出した。
具体的に言えば、金属粉末からなる第一群粉末としては、例えば、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Ti、Ni、Fe、Coの内から選ばれる一種又は二種以上(以下、「第一A群」という場合もある)をあげることができ、また、金属粉末からなる第二群粉末としては、例えば、Sn,In、Bi、Gaの内から選ばれる一種又は二種以上(以下、「第二A群」という場合もある)をあげることができる。
さらに、合金粉末からなる第一群粉末としては、例えば、液相温度が450℃以上のろう合金、液相温度が280℃以上の高温はんだ合金(以下、「第一B群」という場合もある)をあげることができ、また、合金粉末からなる第二群粉末としては、例えば、液相温度が240℃以下のはんだ合金(以下、「第二B群」という場合もある)等をあげることができる。
(1)はんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペーストであって、該芯用ペーストは、60〜95質量%の混合粉末と5〜40質量%のフラックスとからなり、前記混合粉末は、第一群粉末と第二群粉末との混合粉末とからなり、前記第一群粉末は、芯用ペーストの焼結温度より高い液相温度を有する金属粉末及び合金粉末の少なくとも一種以上からなり、前記第二群粉末は、芯用ペーストの焼結温度より液相温度が低く、焼結温度で液相が出現する金属粉末及び合金粉末の少なくとも一種以上からなり、前記第一群粉末の含有量は、前記第一群粉末と前記第二群粉末の合計量の10〜90質量%であることを特徴とするはんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペースト、
(2)前記第一群粉末は、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Ti、Ni、Fe、Coの内から選ばれた一種又は二種以上の金属粉末を第一A群粉末、また、液相温度が450℃以上のろう合金粉末及び液相温度が280℃以上の高温はんだ合金粉末の内から選ばれた一種又は二種以上の合金粉末を第一B群粉末とした場合、第一A群粉末と第一B群粉末の少なくとも一種以上からなることを特徴とする前記(1)に記載のはんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペースト、
(3)前記第二群粉末は、Sn,In,Bi,Gaの内から選ばれた一種又は二種以上の金属粉末を第二A群粉末、また、液相温度が240℃以下のはんだ合金の合金粉末を第二B群粉末とした場合、第二A群粉末と第二B群粉末の少なくとも一種以上からなることを特徴とする前記(1)に記載のはんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペースト、
に特徴を有するものである。
図2に、本発明のはんだバンプの製造工程の概略説明図を示し、図3に、本発明の製造法により得られたはんだバンプの断面概略模式図を示す。
第一工程は、以下のとおりである。
まず、パッド電極が形成されている半導体基板の表面(半導体パッケージ用ウエハ上にUBMが設けられている場合も当然に含むが、以下、UBMについての説明は省略する。)に、パッド電極のほぼ中央部の表面が露出する程度の開口を有するメタルマスクを取付け(図2(a)参照)、メタルマスクの開口からパッド電極のほぼ中央部の表面にスキージを用いて本発明の芯用ペーストを印刷する(図2(b)参照)。
次いで、メタルマスクを取り外し(図2(c)参照)、芯用ペーストの種類に応じた温度で焼結し、パッド電極のほぼ中央部に、半導体基板に垂直な方向に延び、かつ、最終的に形成されるはんだバンプの高さよりも低い高さの焼結芯を形成する。
なお、図2では、パッド電極表面に形成されるUMBの図示を省略しているが、パッド電極上にUBMが設けられている場合も、本発明の範囲に含まれることは勿論である。
第一A群粉末としては、Cu,Ag,Auから選ばれた一種又は二種以上であることが望ましく、また、第二A群粉末としては、Sn,In,Biから選ばれた一種又は二種以上であることが望ましい。
また、前記焼結芯は、液相温度(以下、「融点」ともいう)が450℃程度のろう合金、融点が280℃以上の高温はんだ合金からなる合金粉末(第一B群粉末)を第一群粉末とし、融点が240℃以下のはんだ合金等からなる合金粉末(第二B群粉末)を第二群粉末とし、第一群粉末と第二群粉末の混合粉末を含有する芯用ペーストを焼結することによって形成しても良い。
さらに、前記焼結芯は、第一群粉末として前記金属粉末(第一A群粉末)を使用し、第二群粉末として前記合金粉末(第二B群粉末)を使用した芯用ペーストから形成することもでき、またその逆に、第一群粉末として前記合金粉末(第一B群粉末)を使用し、第二群粉末として前記金属粉末(第二A群粉末)を使用した芯用ペーストから形成しても良い。
前記融点が450℃程度のろう合金からなる第一群粉末の合金粉末(第一B群粉末)としては、例えば、具体的には、以下のものをあげることができる。Agろう、Cuろう、黄銅ろう、Alろう、Niろう、Pdろう、Auろうなどがある。たとえば、Ag−28質量%Cu(液相線温度780℃)、Ag−22質量%Cu−17質量%Zn−5質量%Sn(液相線温度650℃)、Al−11.7質量%Si(液相線温度577℃)、Au−18質量%Ni(液相線温度950℃)などがある。
また、前記融点が280℃以上の高温はんだ合金からなる第一群粉末の合金粉末(第一B群粉末)としては、例えば、具体的には、以下のものをあげることができる。Au−20質量%Sn(液相線温度280℃)、Au−12質量%Ge(液相線温度356℃)、Au−6質量%Si(液相線温度370℃)、Pb−5質量%Sn(液相線温度314℃)、Pb−10質量%Sn(液相線温度302℃)などがある。
また、前記融点が240℃以下のはんだ合金からなる第二群粉末の合金粉末(第二B群粉末)をとしては、例えば、具体的には、以下のものをあげることができる。Sn−3質量%Ag−
0.5質量%Cu(液相線温度217℃)、Sn−9質量%Zn(液相線温度199℃)、Sn−58質量%Bi(液相線温度138℃)、Pb−63質量%Sn(液相線温度183℃)、Sn−36質量%Pb−2質量%Ag(液相線温度179℃)などがある。
通常のはんだペーストをリフローする温度近傍またはそれ以下で焼結された焼結芯は焼結後、はんだ金属のリフロー温度より高い融点を持つ必要がある。これははんだ金属リフロー処理時にも、焼結芯が、軟化・溶融せず、焼結芯としてのそのままの形状を維持し、焼結芯の周囲にはんだ金属を付着させる必要があるからであって、これによって、高アスペクト比のはんだバンプが形成され、また、焼結芯が、はんだ金属と広い接触面積を有することによって、はんだバンプが自重によって扁平化することを防止すると同時に、はんだ金属と焼結芯の密着性を高め、ひいては、バンプとパッド電極、半導体基板との密着性を高めるという作用を発揮させるために必要であるという理由による。
また、はんだ金属の種類と焼結芯を形成する芯用ペーストの組合せによっては、はんだ金属と焼結芯の界面で拡散反応が生じ、はんだ金属と焼結芯との密着性が向上し、より一層、密着性にすぐれた高アスペクト比のはんだバンプが形成される。
なお、焼結芯を形成するための焼結に際し、第一群粉末と第二群粉末との組み合わせによっては、第一群粉末と第二群粉末との反応で、はんだ金属のリフロー温度より融点が低い低融点の合金・金属間化合物が形成されることもあり得るが、はんだ金属リフロー処理時にも、焼結芯が、軟化・溶融せず、焼結芯としてのそのままの形状を維持するという機能を全うするためには、形成される低融点の合金・金属間化合物の生成量をコントロールし、焼結芯として形状をそのまま維持できるようにしなければならない。
なお、ここでは、第一群粉末、第二群粉末ともに、金属粉末を使用した場合(即ち、第一A群粉末及び第二A群粉末を使用した場合)について説明する。
本発明の芯用ペーストの原料粉末としては、まず、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Ti、Ni、Fe、Coの内から選ばれた一種又は二種以上の金属粉末(第一A群粉末)からなる第一群粉末と、Sn,In、Bi、Gaの内から選ばれた一種又は二種以上の金属粉末(第二A群粉末)からなる第二群粉末を用意する。
上記第一群粉末と第二群粉末との混合粉末は、その総質量を100質量%とした場合に、第一群粉末の含有量が10〜90質量%となるように配合して、芯用ペースト用の混合粉末を作製する。
そして、この混合粉末を、V型混合機等の通常用いられる粉末混合機中で混合する。
次に、芯用ペーストの総質量を100質量%とした時に、フラックス含有量が5〜40質量%であり、残りは前記混合粉末となるように配合して芯用ペーストを調製し、この芯用ペーストを、機械混練機等の通常用いられる混練機中で混合することにより、前記焼結芯を形成するために使用される本発明の芯用ペーストを作製する。
なお、第一群粉末、第二群粉末ともに、金属粉末のみを使用して本発明の芯用ペーストを作製する場合(即ち、第一A群粉末及び第二A群粉末を使用する場合)には、以下の金属粉末が望ましい。
即ち、芯用ペーストの焼結温度は、はんだ金属のリフロー処理温度近傍またはそれ以下であるが、焼結後の焼結芯の融点は通常のリフロー温度より高いという観点、及び、はんだ金属との濡れ性、密着性に優れるという観点から、第一群粉末の金属粉末(第一A群粉末)として、Cu、Ag、Auの内から選ばれた一種又は二種以上の金属粉末を用いることが望ましく、また、第二群粉末の金属粉末(第二A群粉末)としては、Sn、In、Biの内から選ばれた一種又は二種以上の金属粉末を用いることが望ましい。
一方、第一群粉末の含有量が90質量%を超えると、リフロー時に溶融する第二群粉末の金属が少なすぎて焼結が進まず、第二工程であるはんだ金属ペースト印刷時に形状が崩れてしまうため、本発明では、混合粉末中における第一群粉末の含有量を10〜90質量%と定めたが、30〜80質量%であることがより望ましい。
本発明の芯用ペーストにおいて、ペースト中のフラックス含有量が5質量%未満であると、ペースト状にならない。一方、フラックス含有量が40質量%を超えると芯用ペーストの粘度が低すぎて、印刷の際にダレが生じたり、リフロー時に芯が崩れてしまい芯柱状の焼結芯としての十分な高さが確保できないことより、本発明では、芯用ペースト中のフラックス含有量を5〜40質量%と定めたが、フラックス含有量は、6 〜15 質量%であることが望ましい。
したがって、使用するはんだ金属の種類に応じて、芯用ペーストに含有される第一群粉末と第二群粉末の種類、配合割合を定めなければならない。
例えば、はんだ金属として、Pb−Sn系合金(リフロー処理温度は、約210℃)を用いる場合は、このリフロー温度で焼結する芯用ペーストを用いる必要があり、芯柱状の焼結芯を形成させた後、Pb−Sn系合金ペーストを印刷し、このリフロー温度でバンプ形成することになる。一方、Sn、SnAg系合金、SnCu合金、SnAgCu系合金(リフロー処理温度は、約 240℃)を用いる場合は、このリフロー温度で焼結する芯用ペーストを用いる必要があり、焼結芯柱を形成させた後、Sn、SnAg系合金、SnCu合金、SnAgCu系合金ペーストを印刷し、このリフロー温度でバンプ形成することになる。
よって、ここで用いられる芯用ペーストは、これらのリフロー処理温度で焼結が進むように第一群粉末と第二群粉末の種類、配合割合を決定する必要がある。通常、焼結は第二群粉末が溶融することで、第一群粉末と反応することで進む。
また、ここで用いるはんだ金属粉及び芯用ペーストに用いる第一群の金属粉及び第二群の金属粉としては、粒径0.1〜35μmで平均粒径が0.3〜20μmの粉末を用いる。
なお、焼結によって得られた焼結芯は、第一群の金属粉末と第二群の金属粉末とからなる粉末焼結体、あるいは、第一群の金属粉末、合金粉末と第二群の金属粉末、合金粉末の相互が拡散等による合金化反応を起こした合金焼結体、あるいは、粉末焼結体と合金焼結体の混じった混合焼結体のいずれであっても構わない。
即ち、焼結芯がほぼ中央部に形成されたパッド電極の径より大きな開口を有し、焼結芯の高さ以上の厚みを有するメタルマスクを取付け(図2(e)参照)、メタルマスクの開口からパッド電極の露出部分及び焼結芯全体を覆うようにスキージを用いてはんだペーストを印刷塗布する(図2(f)参照)。
次いで、メタルマスクを取り外し(図2(g)参照)、はんだペーストの種類に応じたリフロー処理温度でリフロー処理し、パッド電極の表面に、しかも、焼結芯をその内部に閉じ込めるようにしてはんだバンプを形成する(図2(h)参照)。
前記第一工程(図2(a)〜(d))及び第二工程(図2(e)〜(h))により、ファインピッチ化に好適なはんだバンプが形成される。
図3に示されるように、本発明のはんだバンプは、本発明芯用ペーストの焼結によって形成された焼結芯がバンプ内部に内包され、該焼結芯の周囲にはんだ金属が被着することによって、謂わば、卵型形状であって、しかも、有芯構造のはんだバンプが構成される。
従来のはんだバンプでは、芯用ペーストを用いて形成された焼結芯がバンプ内部に形成されていないため、はんだバンプ自体の自重により、バンプが扁平化し、バンプ高さを高くすることができなかったが、本発明によれば、有芯構造を構成するはんだバンプ内部の焼結芯にはんだ金属が密着することにより、導電性の低下を招くこともなく、はんだバンプと焼結芯、ひいては、はんだバンプとパッド電極、半導体基板との密着力が向上する。
さらに、焼結芯が、半導体基板に垂直な方向に延び、この周囲にはんだ金属が付着してはんだバンプを構成していることから、はんだバンプの高さを高くとることができる。
その結果、従来技術におけるはんだバンプの高さをh、また、はんだバンプ径をdとした場合の従来のはんだバンプのアスペクト比h/dに比して、本発明の有芯構造のはんだバンプの高さHとはんだバンプの径Dの比H/Dの値(即ち、本発明のはんだバンプのアスペクト比)は大きな値(即ち、H/D>h/d)となり、高アスペクト比のはんだバンプが形成されるから、はんだバンプのファインピッチ化を実現することができる。
なお、図3でも、パッド電極表面に形成されるアンダーバンプ金属の図示を省略しているが、パッド電極上にアンダーバンプ金属が設けられている場合も、本発明の範囲に含まれることは勿論である。
表1に、本実施例1ではんだバンプを形成するために使用したはんだ金属として、5種類の合金粉末の成分組成を示す。
なお、このはんだ金属用合金粉末の粒径は、2〜12μmであり、平均粒径は、7μmである。
また、表2に、本実施例1で焼結芯を形成するために使用した本発明の芯用ペーストA〜Mを構成する金属粉末の種類、組合せ、配合割合、さらに、フラックスの種類とその含有割合を示す。
なお、芯用ペーストに含有される金属粉末については、その粒径は1〜5μmであり、平均粒径は、2.5μmである。
前記の第一工程及び第二工程により、パッド電極の表面に、焼結芯をその内部に閉じ込めた表4に示す有芯構造はんだバンプ1〜17(以下、「本発明バンプ1〜17」という)を作製した。
測定は、NEXIV VMR−3030(Nikon社製)を使用し、光学式画像解析により、バンプの頂点部から基板までの高さを測定することにより行い、200バンプについての測定値を平均して、バンプ高さとした。なお、本実施例では、パッド電極の直径及びメタルマスクの開口直径が一定であるため、バンプ高さが高いほどアスペスト比は高くなる。
表4に、本発明バンプ1〜17について求めたバンプ高さを示す。
比較のために、実施例1における本発明の芯用ペーストA〜Mと異なる種類の表3に示す比較例のペーストa〜fを使用して、前記本発明バンプ1〜17を作製する時と同様な第一工程、第二工程を経て、表5に示す比較例のはんだバンプ1〜6(以下、「比較例バンプ1〜6」という)を作製した。
参考のために、パッド電極(直径:85μm)が形成されている半導体基板の表面に、実施例1の第二工程で使用したと同じサイズのメタルマスク(開口直径:110μm、開口ピッチ:150μm、厚さ:30μm)を載置し、メタルマスクの開口からスキージを用いて、表1に示すはんだ金属用粉末を含有するはんだペーストを印刷塗布し、メタルマスクを取り外した後、窒素雰囲気のベルト炉で、はんだペーストの種類に応じて表5に示す温度でリフロー処理し、パッド電極の表面に、表5に示す参考例のはんだバンプ1〜5(以下、「参考例バンプ1〜5」という)を作製した。
即ち、参考例バンプ1〜5は、焼結芯の形成を行っていない点で、本発明バンプ1〜22とは、はんだバンプの構造及び製造法が大きく異なっている。
表5に、比較例バンプ1〜6及び参考例バンプ1〜5について求めたバンプ高さを示す。
実施例2として、第一群粉末あるいは第二群粉末の少なくとも一方を合金粉末とした表6に示す本発明芯用ペーストN〜Rを用いて、実施例1と同様にして、表7に示す有芯構造はんだバンプ18〜22(以下、「本発明バンプ18〜22」という)を作製した。
なお、このはんだ金属用合金粉末の粒径は、2〜12μmであり、平均粒径は、7μmであり、芯用ペーストに含有される金属粉末、合金粉末については、その粒径は1〜5μmであり、平均粒径は、2.5μmである。
表7に、本発明バンプ18〜22について求めたバンプ高さを示す。
これに対して、表4、表7に示されるように本発明の芯用ペーストを使用して形成した焼結芯が内部に形成された本発明バンプ1〜17、18〜22は、バンプ高さが40μmを超えるものであって、比較例バンプ1〜6、参考例バンプ1〜5に比べてバンプ高さが高く高アスペクト比を有し、また、バンプ内部に焼結芯が形成されていることによって、焼結芯とはんだ金属との密着性、はんだバンプとパッド電極との密着性がすぐれ、また、導電性を低下させる恐れもないことから、半導体の高密度実装を実現するためのファインピッチ化に好適であることが分かる。
Claims (3)
- はんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペーストであって、該芯用ペーストは、60〜95質量%の混合粉末と5〜40質量%のフラックスとからなり、前記混合粉末は、第一群粉末と第二群粉末との混合粉末とからなり、前記第一群粉末は、芯用ペーストの焼結温度より高い液相温度を有する金属粉末及び合金粉末の少なくとも一種以上からなり、前記第二群粉末は、芯用ペーストの焼結温度より液相温度が低く、焼結温度で液相が出現する金属粉末及び合金粉末の少なくとも一種以上からなり、前記第一群粉末の含有量は、前記第一群粉末と前記第二群粉末の合計量の10〜90質量%であることを特徴とするはんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペースト。
- 前記第一群粉末は、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Ti、Ni、Fe、Coの内から選ばれた一種又は二種以上の金属粉末を第一A群粉末、また、液相温度が450℃以上のろう合金粉末及び液相温度が280℃以上の高温はんだ合金粉末の内から選ばれた一種又は二種以上の合金粉末を第一B群粉末とした場合、第一A群粉末と第一B群粉末の少なくとも一種以上からなることを特徴とする請求項1に記載のはんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペースト。
- 前記第二群粉末は、Sn,In,Bi,Gaの内から選ばれた一種又は二種以上の金属粉末を第二A群粉末、また、液相温度が240℃以下のはんだ合金の合金粉末を第二B群粉末とした場合、第二A群粉末と第二B群粉末の少なくとも一種以上からなることを特徴とする請求項1に記載のはんだバンプの焼結芯を形成するための芯用ペースト。
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