JP2003062433A - 中空糸膜モジュールの製造方法 - Google Patents
中空糸膜モジュールの製造方法Info
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- JP2003062433A JP2003062433A JP2001254485A JP2001254485A JP2003062433A JP 2003062433 A JP2003062433 A JP 2003062433A JP 2001254485 A JP2001254485 A JP 2001254485A JP 2001254485 A JP2001254485 A JP 2001254485A JP 2003062433 A JP2003062433 A JP 2003062433A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 中空糸膜束端部のポッティングを中空糸膜内
にポッティング材を浸入させないように効率的に行うこ
とができる中空糸膜モジュールの製造方法を提供するこ
とにある。 【解決手段】 中空糸膜束2を筒状ケース3に挿入し、
該中空糸膜束の端部2eを筒状ケース3の開口にポッテ
ィングする中空糸膜モジュールの製造方法において、中
空糸膜束2を端部2eが筒状ケース3から突出するよう
に挿入し、前記端部2eを圧潰封止したのち前記筒状ケ
ース3の開口にポッティングし、次いで前記圧潰封止部
sを切断除去することを特徴とする。
にポッティング材を浸入させないように効率的に行うこ
とができる中空糸膜モジュールの製造方法を提供するこ
とにある。 【解決手段】 中空糸膜束2を筒状ケース3に挿入し、
該中空糸膜束の端部2eを筒状ケース3の開口にポッテ
ィングする中空糸膜モジュールの製造方法において、中
空糸膜束2を端部2eが筒状ケース3から突出するよう
に挿入し、前記端部2eを圧潰封止したのち前記筒状ケ
ース3の開口にポッティングし、次いで前記圧潰封止部
sを切断除去することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空糸膜モジュール
の製造方法に関し、さらに詳しくは、中空糸膜束端部の
ポッティングを中空糸膜内にポッティング材を浸入させ
ないように効率的に行う中空糸膜モジュールの製造方法
に関する。
の製造方法に関し、さらに詳しくは、中空糸膜束端部の
ポッティングを中空糸膜内にポッティング材を浸入させ
ないように効率的に行う中空糸膜モジュールの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】水道の蛇口等に取り付けられる浄水器に
は、中空糸膜束を、例えばU字状に折り曲げて筒状ケー
スに挿入した中空糸膜モジュールが使用されている。こ
の中空糸膜モジュールでは、中空糸膜束の端部は筒状ケ
ースの開口部にポッティングされ、そのポッティング部
において各中空糸膜の端部が開口し連通状態になってい
ることが必要である。もし、ポッティング処理において
中空糸膜束のいずれかの中空糸膜にポッティング材が浸
入することにより封止状態になっていると、その封止さ
れた中空糸膜は浄水作用に寄与しないため、中空糸膜モ
ジュールとしての浄水機能が低下することになる。
は、中空糸膜束を、例えばU字状に折り曲げて筒状ケー
スに挿入した中空糸膜モジュールが使用されている。こ
の中空糸膜モジュールでは、中空糸膜束の端部は筒状ケ
ースの開口部にポッティングされ、そのポッティング部
において各中空糸膜の端部が開口し連通状態になってい
ることが必要である。もし、ポッティング処理において
中空糸膜束のいずれかの中空糸膜にポッティング材が浸
入することにより封止状態になっていると、その封止さ
れた中空糸膜は浄水作用に寄与しないため、中空糸膜モ
ジュールとしての浄水機能が低下することになる。
【0003】したがって、中空糸膜束の筒状ケースへの
封止固定時に各中空糸膜中空部にポッティング材が浸入
して、最終製品においても中空糸膜の端部が封止状態に
なっているようなことがないように、例えば、各中空糸
膜の開口端部にポッティング材で目止めし、それら開口
端部を目止めした中空糸膜の束をポッティング材で筒状
ケースに封止固定し、その後、目止めした部分を切断し
て各中空糸膜の端部を開口させるなどの対策がいろいろ
採られている。しかしながら、これらの対策は、いずれ
も機構や作業手順が複雑であるため、生産性を一層向上
できない原因の一つになっていた。
封止固定時に各中空糸膜中空部にポッティング材が浸入
して、最終製品においても中空糸膜の端部が封止状態に
なっているようなことがないように、例えば、各中空糸
膜の開口端部にポッティング材で目止めし、それら開口
端部を目止めした中空糸膜の束をポッティング材で筒状
ケースに封止固定し、その後、目止めした部分を切断し
て各中空糸膜の端部を開口させるなどの対策がいろいろ
採られている。しかしながら、これらの対策は、いずれ
も機構や作業手順が複雑であるため、生産性を一層向上
できない原因の一つになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題を解消し、中空糸膜束端部のポッティングを
中空糸膜内にポッティング材を浸入させないように効率
的に行うことができる中空糸膜モジュールの製造方法を
提供することにある。
従来の問題を解消し、中空糸膜束端部のポッティングを
中空糸膜内にポッティング材を浸入させないように効率
的に行うことができる中空糸膜モジュールの製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、中空糸膜束を筒状ケースに挿入し、該中空糸
膜束の端部を前記筒状ケースの開口にポッティングする
中空糸膜モジュールの製造方法において、前記中空糸膜
束を端部が前記筒状ケースから突出するように挿入し、
前記端部を圧潰封止したのち前記筒状ケースの開口にポ
ッティングし、次いで前記圧潰封止部を切断除去するこ
とを特徴とするものである。
本発明は、中空糸膜束を筒状ケースに挿入し、該中空糸
膜束の端部を前記筒状ケースの開口にポッティングする
中空糸膜モジュールの製造方法において、前記中空糸膜
束を端部が前記筒状ケースから突出するように挿入し、
前記端部を圧潰封止したのち前記筒状ケースの開口にポ
ッティングし、次いで前記圧潰封止部を切断除去するこ
とを特徴とするものである。
【0006】このように中空糸膜束の端部を筒状ケース
から突出するように挿入し、その端部を圧潰して一旦封
止部を形成してから、その中空糸膜束端部を筒状ケース
の開口にポッティングし、最後に上記圧潰封止部を切断
除去するようにしたため、ポッティング部において中空
糸膜内にポッティング材が一切浸入させることなく、全
ての中空糸膜を開口させ、連通状態にすることができ
る。
から突出するように挿入し、その端部を圧潰して一旦封
止部を形成してから、その中空糸膜束端部を筒状ケース
の開口にポッティングし、最後に上記圧潰封止部を切断
除去するようにしたため、ポッティング部において中空
糸膜内にポッティング材が一切浸入させることなく、全
ての中空糸膜を開口させ、連通状態にすることができ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、中空糸膜モジュ
ールは、中空糸膜束を筒状ケースに充填した組立体をい
う。中空糸膜束は、浄水器用の場合にはU字状に折り曲
げて筒状ケースに充填する場合が多いが、勿論ストレー
ト状で充填したものであってもよい。その中空糸膜束の
端部は、U字状およびストレート状の如何にかかわら
ず、筒状ケースの開口部にポッティングされて固定され
ているが、そのポッティング部において各中空糸膜は開
口し外側に連通状態になっている。中空糸膜は濾過性能
を有する微多孔膜からなり、例えばポリスルホン系樹脂
などから成形されている。また、筒状ケースは特に材料
は限定されないが、樹脂又は金属から構成されている。
ールは、中空糸膜束を筒状ケースに充填した組立体をい
う。中空糸膜束は、浄水器用の場合にはU字状に折り曲
げて筒状ケースに充填する場合が多いが、勿論ストレー
ト状で充填したものであってもよい。その中空糸膜束の
端部は、U字状およびストレート状の如何にかかわら
ず、筒状ケースの開口部にポッティングされて固定され
ているが、そのポッティング部において各中空糸膜は開
口し外側に連通状態になっている。中空糸膜は濾過性能
を有する微多孔膜からなり、例えばポリスルホン系樹脂
などから成形されている。また、筒状ケースは特に材料
は限定されないが、樹脂又は金属から構成されている。
【0008】ポッティング処理する前の中空糸膜束と筒
状ケースとの組立体は、中空糸膜束の端部が筒状ケース
から外側へ突出した構成にする。浄水器用の中空糸膜モ
ジュールの場合は、中空糸膜束をU字状に二つ折りにし
て筒状ケースに挿入し、両端部が外側へ突出するように
なっている。このような中空糸膜束と筒状ケースとの組
立体は、手作業で組み立てたものであってもよく、或い
は自動組立機械により組立てたものであってもよい。
状ケースとの組立体は、中空糸膜束の端部が筒状ケース
から外側へ突出した構成にする。浄水器用の中空糸膜モ
ジュールの場合は、中空糸膜束をU字状に二つ折りにし
て筒状ケースに挿入し、両端部が外側へ突出するように
なっている。このような中空糸膜束と筒状ケースとの組
立体は、手作業で組み立てたものであってもよく、或い
は自動組立機械により組立てたものであってもよい。
【0009】本発明は、上記組立体における中空糸膜束
の端部を筒状ケースの開口部にポッティングするとき、
そのポッティング処理前に筒状ケースから突出した端部
を加熱プレス等により圧潰封止する。この場合、圧潰封
止部から延長する部分は、カッター等で切断除去するこ
とが望ましい。
の端部を筒状ケースの開口部にポッティングするとき、
そのポッティング処理前に筒状ケースから突出した端部
を加熱プレス等により圧潰封止する。この場合、圧潰封
止部から延長する部分は、カッター等で切断除去するこ
とが望ましい。
【0010】ポッティング処理は、上記のように中空糸
膜束の端部を圧潰封止した組立体を、その圧潰封止部側
をポッティング容器にいれて、液状のポッティング材を
筒状ケースの開口部まで浸漬させて静置ポッティング法
で行う。このポッティング処理により、ポッティング材
が毛管現象により中空糸膜束内に筒状ケースの開口部内
まで浸透し、中空糸膜束端部を筒状ケース開口部にポッ
ティングする。次いで、ポッティング材が硬化したのち
組立体をポッティング容器から取り出し、筒状ケース外
側へ突出する中空糸膜束の端部部分を切断除去する。
膜束の端部を圧潰封止した組立体を、その圧潰封止部側
をポッティング容器にいれて、液状のポッティング材を
筒状ケースの開口部まで浸漬させて静置ポッティング法
で行う。このポッティング処理により、ポッティング材
が毛管現象により中空糸膜束内に筒状ケースの開口部内
まで浸透し、中空糸膜束端部を筒状ケース開口部にポッ
ティングする。次いで、ポッティング材が硬化したのち
組立体をポッティング容器から取り出し、筒状ケース外
側へ突出する中空糸膜束の端部部分を切断除去する。
【0011】このようにして得られた中空糸膜モジュー
ルは、中空糸膜束端部が筒状ケース開口部にポッティン
グされると共に、中空糸膜束端面が筒状ケース開口端面
と面一に切り揃えられ、かつ全中空糸膜の中空部が外側
に開口状態になっている。したがって、中空糸膜束中の
全中空糸膜が浄水作用に寄与し、中空糸膜モジュールと
して高い浄水機能を発揮する。
ルは、中空糸膜束端部が筒状ケース開口部にポッティン
グされると共に、中空糸膜束端面が筒状ケース開口端面
と面一に切り揃えられ、かつ全中空糸膜の中空部が外側
に開口状態になっている。したがって、中空糸膜束中の
全中空糸膜が浄水作用に寄与し、中空糸膜モジュールと
して高い浄水機能を発揮する。
【0012】本発明において、上記のように中空糸膜束
端部を圧潰封止した後の組立体は、そのままポッティン
グ処理に供してもよい。しかしながら、圧潰封止した端
部は、中空糸膜同士が局部的に相互接着していることが
あり、それがポッティング処理時にポッティング材の中
空糸膜束端部内へ浸入するのを阻害する。そのため、圧
潰封止部を予めさばき処理してほぐすことが好ましい。
このように予めさばき処理することにより、ポッティン
グ材が中空糸膜束内に浸入しやすくなり、リークの発生
を防止することができる。
端部を圧潰封止した後の組立体は、そのままポッティン
グ処理に供してもよい。しかしながら、圧潰封止した端
部は、中空糸膜同士が局部的に相互接着していることが
あり、それがポッティング処理時にポッティング材の中
空糸膜束端部内へ浸入するのを阻害する。そのため、圧
潰封止部を予めさばき処理してほぐすことが好ましい。
このように予めさばき処理することにより、ポッティン
グ材が中空糸膜束内に浸入しやすくなり、リークの発生
を防止することができる。
【0013】このような中空糸膜束端部のさばき操作
は、例えば、圧潰封止部に圧縮空気を吹き付けることで
簡単に行うことができる。また、圧潰封止部をブラシに
よりブラッシングするとか、或いは圧潰封止部を金網の
表面などに擦り付けて、摩擦接触させてもよい。
は、例えば、圧潰封止部に圧縮空気を吹き付けることで
簡単に行うことができる。また、圧潰封止部をブラシに
よりブラッシングするとか、或いは圧潰封止部を金網の
表面などに擦り付けて、摩擦接触させてもよい。
【0014】ポッティング材は特に限定されないが、例
えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等
の熱硬化性樹脂を主剤にし、これに硬化剤などを配合し
た組成物が好ましく使用される。ポッティング材は、ポ
ッティング処理時は液状で流動性を有するが、ポッティ
ング処理後は硬化することにより、中空糸膜束端部を筒
状ケースの開口に固定してシールする。
えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等
の熱硬化性樹脂を主剤にし、これに硬化剤などを配合し
た組成物が好ましく使用される。ポッティング材は、ポ
ッティング処理時は液状で流動性を有するが、ポッティ
ング処理後は硬化することにより、中空糸膜束端部を筒
状ケースの開口に固定してシールする。
【0015】以下、本発明を図に示す実施形態を参照し
て説明する。
て説明する。
【0016】図1(A)〜(C)は、ポッティング処理
前の中空糸膜束と筒状ケースの組立体について、その筒
状ケースから突出する中空糸膜束端部を加熱プレスによ
り圧潰処理する工程を示す。
前の中空糸膜束と筒状ケースの組立体について、その筒
状ケースから突出する中空糸膜束端部を加熱プレスによ
り圧潰処理する工程を示す。
【0017】図1において、1は中空糸膜束と筒状ケー
スの組立体であり、その組立体1は、中空糸膜束2をU
字状に折り曲げた状態にして筒状ケース3の中に挿入
し、両端部2eを筒状ケース3から外側に突出させるよ
うに構成されている。4は注型キャップであり、筒状ケ
ース3の外周を覆うように装着されている。
スの組立体であり、その組立体1は、中空糸膜束2をU
字状に折り曲げた状態にして筒状ケース3の中に挿入
し、両端部2eを筒状ケース3から外側に突出させるよ
うに構成されている。4は注型キャップであり、筒状ケ
ース3の外周を覆うように装着されている。
【0018】注型キャップ4は、ポッティング処理する
ときポッティング材が筒状ケース3の外側に付着しない
ようにする部品である。必ずしも圧潰処理の際にセット
する必要はないが、中空糸膜束2を筒状ケース3に挿入
した後に装着すると、中空糸膜束2が邪魔になって注型
キャップ4を装着しにくくするため、予め装着しておく
ことが好ましい。
ときポッティング材が筒状ケース3の外側に付着しない
ようにする部品である。必ずしも圧潰処理の際にセット
する必要はないが、中空糸膜束2を筒状ケース3に挿入
した後に装着すると、中空糸膜束2が邪魔になって注型
キャップ4を装着しにくくするため、予め装着しておく
ことが好ましい。
【0019】他方、5は中空糸膜束2の端部2eの圧潰
に使用する加熱プレスである。加熱プレス5は、内部加
熱又は外部加熱されたオス押圧板5aとメス押圧板5b
から構成されている。オス押圧板5aをメス押圧板5b
に対して上下動させて、メス押圧板5bにセットした中
空糸膜束2の端部2eを圧潰するようになっている。オ
ス押圧板5aとメス押圧板5bが中空糸膜束2を挟持す
る部分の縁部には、特に筒状ケース3に対面する側に円
弧状の面取りcが設けられている。面取りcを設けるこ
とにより、中空糸膜束2を折損させないように圧潰する
ことができる。勿論、筒状ケース3との対面側と反対側
の縁部に同様の面取りcを設けるようにしてもよい。
に使用する加熱プレスである。加熱プレス5は、内部加
熱又は外部加熱されたオス押圧板5aとメス押圧板5b
から構成されている。オス押圧板5aをメス押圧板5b
に対して上下動させて、メス押圧板5bにセットした中
空糸膜束2の端部2eを圧潰するようになっている。オ
ス押圧板5aとメス押圧板5bが中空糸膜束2を挟持す
る部分の縁部には、特に筒状ケース3に対面する側に円
弧状の面取りcが設けられている。面取りcを設けるこ
とにより、中空糸膜束2を折損させないように圧潰する
ことができる。勿論、筒状ケース3との対面側と反対側
の縁部に同様の面取りcを設けるようにしてもよい。
【0020】中空糸膜束端部の圧潰操作は、まず図1
(A)のように、メス押圧板5bの凹部に組立体1の中
空糸膜束端部2eを挿入し、上部からオス押圧板5aを
下降させる。この下降操作により、図1(B)のよう
に、中空糸膜束端部2eが偏平状に圧潰される。さら
に、この中間圧潰時に先端側の端部を切断除去する。こ
のように先端部を切断除去することにより、次のポッテ
ィング処理を良好に実施することができる。
(A)のように、メス押圧板5bの凹部に組立体1の中
空糸膜束端部2eを挿入し、上部からオス押圧板5aを
下降させる。この下降操作により、図1(B)のよう
に、中空糸膜束端部2eが偏平状に圧潰される。さら
に、この中間圧潰時に先端側の端部を切断除去する。こ
のように先端部を切断除去することにより、次のポッテ
ィング処理を良好に実施することができる。
【0021】次いで、図1(C)のように、更にオス押
圧板5aを押し下げると、中空糸膜束2の端部2eを完
全に偏平化し、中空糸膜束2を構成する各中空糸膜は圧
潰融着して封止部sを形成する。
圧板5aを押し下げると、中空糸膜束2の端部2eを完
全に偏平化し、中空糸膜束2を構成する各中空糸膜は圧
潰融着して封止部sを形成する。
【0022】上記のように中空糸膜束端部2eに封止部
sを形成した中空糸膜束と筒状ケースの組立体1は、ポ
ッティング処理に供されるが、好ましくはポッティング
処理に供する前に、図2に示すように、圧潰封止部をさ
ばき処理することが望ましい。すなわち、圧潰封止後の
中空糸膜束端部2eは、図2(A)に示すように、圧潰
封止部sが相互に局部接着していることがあり、このよ
うな接着箇所はポッティング材の浸透を阻害し、リーク
を生ずる原因になりやすいからである。
sを形成した中空糸膜束と筒状ケースの組立体1は、ポ
ッティング処理に供されるが、好ましくはポッティング
処理に供する前に、図2に示すように、圧潰封止部をさ
ばき処理することが望ましい。すなわち、圧潰封止後の
中空糸膜束端部2eは、図2(A)に示すように、圧潰
封止部sが相互に局部接着していることがあり、このよ
うな接着箇所はポッティング材の浸透を阻害し、リーク
を生ずる原因になりやすいからである。
【0023】中空糸膜束端部2eに対するさばき処理
は、図2(A)のように、中空糸膜束端部2eの圧潰封
止部sの部分に圧空ノズル6から圧縮空気を吹き付ける
ことにより簡単に行うことができる。圧空ノズル6は、
1箇所に固定するよりも、圧縮空気が圧潰封止部sの全
体に作用するように、旋回させながら噴射することが好
ましい。このように圧縮空気の吹き付けにより、局部的
に接着していた中空糸膜束端部2eの圧潰封止部sは分
離し、図2(B)のように相互にほぐされた状態にな
る。
は、図2(A)のように、中空糸膜束端部2eの圧潰封
止部sの部分に圧空ノズル6から圧縮空気を吹き付ける
ことにより簡単に行うことができる。圧空ノズル6は、
1箇所に固定するよりも、圧縮空気が圧潰封止部sの全
体に作用するように、旋回させながら噴射することが好
ましい。このように圧縮空気の吹き付けにより、局部的
に接着していた中空糸膜束端部2eの圧潰封止部sは分
離し、図2(B)のように相互にほぐされた状態にな
る。
【0024】上記のように圧潰封止部sが分離状態にほ
ぐされた組立体1は、次いで図3に示すポッティング処
理に供される。
ぐされた組立体1は、次いで図3に示すポッティング処
理に供される。
【0025】図3において、7はポッティング容器、8
はポッティング材の供給ノズルである。ポッティング容
器7は内壁面が逆円錐台状に形成されている。このポッ
ティング容器7に、上記のように圧潰封止部sをさばき
処理した組立体1を中空糸膜束端部2eを下側に向けて
直立させ、次いで供給ノズル8から液状のポッティング
材Pを注入する。
はポッティング材の供給ノズルである。ポッティング容
器7は内壁面が逆円錐台状に形成されている。このポッ
ティング容器7に、上記のように圧潰封止部sをさばき
処理した組立体1を中空糸膜束端部2eを下側に向けて
直立させ、次いで供給ノズル8から液状のポッティング
材Pを注入する。
【0026】注型キャップ4には、ポッティング容器7
と接触する部分に複数箇所にわたって浸入溝9が設けら
れている。したがって、供給ノズル8から滴下したポッ
ティング材Pは、浸入溝9からポッティング容器7の底
部に流入し、次第に液面を上昇していく。この過程でポ
ッティング材Pは毛細管現象により中空糸膜束2の隙間
に浸入すると共に上昇し、筒状ケース3の開口部に対し
て中空糸膜束端部2eをシール状態にポッティングす
る。
と接触する部分に複数箇所にわたって浸入溝9が設けら
れている。したがって、供給ノズル8から滴下したポッ
ティング材Pは、浸入溝9からポッティング容器7の底
部に流入し、次第に液面を上昇していく。この過程でポ
ッティング材Pは毛細管現象により中空糸膜束2の隙間
に浸入すると共に上昇し、筒状ケース3の開口部に対し
て中空糸膜束端部2eをシール状態にポッティングす
る。
【0027】次いで、ポッティング材Pが硬化した後、
ポッティング容器7から組立体1を取り出し、注型キャ
ップ4を取り外す。さらに組立体1から突出している中
空糸膜束端部2eを封止部sと共に切断除去すると、図
4に示すような中空糸膜モジュール10を得ることがで
きる。
ポッティング容器7から組立体1を取り出し、注型キャ
ップ4を取り外す。さらに組立体1から突出している中
空糸膜束端部2eを封止部sと共に切断除去すると、図
4に示すような中空糸膜モジュール10を得ることがで
きる。
【0028】
【発明の効果】上述したように本発明の製造方法によれ
ば、中空糸膜束の端部を筒状ケースから突出するように
挿入し、その端部を圧潰して一旦封止部を形成してか
ら、その中空糸膜束端部を筒状ケースの開口にポッティ
ングし、最後に上記圧潰封止部を切断除去するようにし
たため、ポッティング部において中空糸膜内にポッティ
ング材が一切浸入させることなく、全ての中空糸膜を開
口させ、連通状態にすることができる。
ば、中空糸膜束の端部を筒状ケースから突出するように
挿入し、その端部を圧潰して一旦封止部を形成してか
ら、その中空糸膜束端部を筒状ケースの開口にポッティ
ングし、最後に上記圧潰封止部を切断除去するようにし
たため、ポッティング部において中空糸膜内にポッティ
ング材が一切浸入させることなく、全ての中空糸膜を開
口させ、連通状態にすることができる。
【図1】(A)〜(C)は、本発明の製造方法における
中空糸膜束端部の圧潰工程を順に示す工程説明図であ
り、(a−1)〜(c−1)は正面図、(a−2)〜
(c−2)は縦断面図である。
中空糸膜束端部の圧潰工程を順に示す工程説明図であ
り、(a−1)〜(c−1)は正面図、(a−2)〜
(c−2)は縦断面図である。
【図2】(A),(B)は、本発明の製造方法における
圧潰封止部のさばき工程を順に示す工程説明図である。
圧潰封止部のさばき工程を順に示す工程説明図である。
【図3】本発明の製造方法におけるポッティング処理工
程を示す説明図である。
程を示す説明図である。
【図4】本発明の製造方法により得られた中空糸膜モジ
ュールを例示する縦断面図である。
ュールを例示する縦断面図である。
1 (中空糸膜束と筒状ケースの)組立体
2 中空糸膜束
2e(中空糸膜束の)端部
3 筒状ケース
4 注型キャップ
5 加熱プレス
5a オス押圧板
5b メス押圧板
6 (圧縮空気噴射用の)ノズル
7 ポッティング容器
8 (ポッティング材の)供給ノズル
s 圧潰封止部
P ポッティング材
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フロントページの続き
Fターム(参考) 4D006 GA06 GA07 HA03 JA12A
JA13A JA13C JA25A JB03
JB05 JB08 JB20 MA01 MB02
MC62 PA01 PB06 PC52
Claims (5)
- 【請求項1】 中空糸膜束を筒状ケースに挿入し、該中
空糸膜束の端部を前記筒状ケースの開口にポッティング
する中空糸膜モジュールの製造方法において、前記中空
糸膜束を端部が前記筒状ケースから突出するように挿入
し、前記端部を圧潰封止したのち前記筒状ケースの開口
にポッティングし、次いで前記圧潰封止部を切断除去す
る中空糸膜モジュールの製造方法。 - 【請求項2】 前記中空糸膜束端部を圧潰封止した後ポ
ッティングする前に、前記圧潰封止部をさばき処理する
請求項1に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。 - 【請求項3】 前記圧潰封止部のさばき処理を圧縮空気
の吹き付けにより行う請求項2に記載の中空糸膜モジュ
ールの製造方法。 - 【請求項4】 前記圧潰封止部のさばき処理をブラッシ
ングにより行う請求項2に記載の中空糸膜モジュールの
製造方法。 - 【請求項5】 前記圧潰封止部のさばき処理を前記圧潰
封止部を金網表面に摩擦接触させて行う請求項2に記載
の中空糸膜モジュールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001254485A JP2003062433A (ja) | 2001-08-24 | 2001-08-24 | 中空糸膜モジュールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001254485A JP2003062433A (ja) | 2001-08-24 | 2001-08-24 | 中空糸膜モジュールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003062433A true JP2003062433A (ja) | 2003-03-04 |
Family
ID=19082642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001254485A Pending JP2003062433A (ja) | 2001-08-24 | 2001-08-24 | 中空糸膜モジュールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003062433A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2001
- 2001-08-24 JP JP2001254485A patent/JP2003062433A/ja active Pending
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WO2023117851A1 (en) | 2021-12-22 | 2023-06-29 | Gambro Lundia Ab | Process for making a filtration and/or diffusion device |
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