JP2003062262A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 絵柄画像に対する処理負担を軽減し、比較的
少ない記憶容量で多様な表示演出を行い、遊技者にとっ
てのさらなる興趣の向上を図ることのできる遊技機を提
供する。 【解決手段】 3次元画像処理部は、ワークRAM23
に記憶されている、走るパターン71、食べるパターン
72、見渡すパターン73、および振り向くパターン7
4の4つの動作パターンのうち、CPUのカウンタによ
ってランダムに抽選された動作パターンに応じて一連の
絵柄画像を順に表示させる。絵柄画像の一連の動作が終
了すると、同様にCPUのカウンタによって動作パター
ンをランダムに抽選して、抽選された動作パターンに切
り換える。上述の手順を繰り返して動作パターンを順に
切り換えることにより、上記4つの動作パターンだけで
絵柄画像の変動に関する表示態様を実現することができ
る。
少ない記憶容量で多様な表示演出を行い、遊技者にとっ
てのさらなる興趣の向上を図ることのできる遊技機を提
供する。 【解決手段】 3次元画像処理部は、ワークRAM23
に記憶されている、走るパターン71、食べるパターン
72、見渡すパターン73、および振り向くパターン7
4の4つの動作パターンのうち、CPUのカウンタによ
ってランダムに抽選された動作パターンに応じて一連の
絵柄画像を順に表示させる。絵柄画像の一連の動作が終
了すると、同様にCPUのカウンタによって動作パター
ンをランダムに抽選して、抽選された動作パターンに切
り換える。上述の手順を繰り返して動作パターンを順に
切り換えることにより、上記4つの動作パターンだけで
絵柄画像の変動に関する表示態様を実現することができ
る。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機、スロ
ットマシンあるいはコイン遊技機などの遊技機に係り、
特に、3次元の画像を表示する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の遊技機として一般的に知られて
いるものに、例えばパチンコ機がある。このパチンコ機
には、多数個のパチンコ球を取得することができる遊技
者にとって有利な大当たり状態と、パチンコ球を消費す
る遊技者にとって不利な通常状態との2つの遊技状態が
ある。いずれの状態においても遊技者の面白味を永続さ
せるために、臨場感のある表示態様を遊技状態に応じて
表示している。特に、近年、多くの絵柄画像を表示し、
多様な表示演出を行うようになってきてる。比較的多く
の絵柄画像を表示する場合には、それらの絵柄画像及び
それらに関連する動作パターンを予め記憶しておかなけ
ればならず、比較的多くの記憶容量を必要とする。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、記憶容量の制限上、予め記憶しておく絵柄
画像及びそれらに関連する動作パターンが制限されてい
る。従って、表示画面に表示できる絵柄画像の個数やそ
の動作パターンが制限され、表示画像が単調なものとな
り、遊技者の興趣の向上を妨げてしまうおそれがあっ
た。また、比較的多くの絵柄画像を一時期に表示する場
合には、画像生成処理の負担も増加するおそれがあっ
た。 【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、絵柄画像に対する処理負担を軽減し、
比較的少ない記憶容量で多様な表示演出を行い、遊技者
にとってのさらなる興趣の向上を図ることのできる遊技
機を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記の目
的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必
要に応じてその作用等についても説明する。 【0006】手段1.オブジェクトを記憶するオブジェ
クト記憶手段と、仮想3次元空間にオブジェクトを設定
し、該オブジェクトに基づいて絵柄画像を生成する画像
生成手段と、前記画像生成手段によって生成された絵柄
画像を表示する表示手段とを備えた遊技機において、前
記表示手段において、複数の絵柄画像を組み合わせてラ
ンダムに動作表示させるために、所定の絵柄画像に対応
するオブジェクトの複数種類の動作パターンを記憶した
動作パターン記憶手段と、前記動作パターンをランダム
に抽選する動作パターン抽選手段とを備え、前記画像生
成手段は、前記オブジェクト記憶手段から前記絵柄画像
に対応するオブジェクトを読み出すとともに、該オブジ
ェクトに基づいた複数のオブジェクトを前記仮想3次元
空間に設定し、前記動作パターン抽選手段により抽選さ
れた動作パターンに基づいて、前記複数のオブジェクト
を個々に動作制御するようにしたことを特徴とする遊技
機。 【0007】上記手段1によれば、画像生成手段が、所
定の動作パターンの中から抽選された動作パターンに基
づき、複数のオブジェクトを個々に動作制御することに
よって、表示手段において複数の絵柄画像が組み合わさ
ってランダムに動作表示される。つまり、個々に動作表
示される複数の絵柄画像を組み合わせてランダムに表示
することによって、全体的な表示態様を多様化させてい
る。このようにすれば、個々の絵柄画像の動作パターン
が比較的少なくても、全体的な表示態様を多様化させる
ことができる。このため、記憶容量の増大を抑制しつ
つ、多様な表示演出を行い、遊技者にとっての興趣の向
上を図ることができる。また、個々の絵柄画像に対応す
る多くの動作パターンを記憶しておく必要がなく、記憶
容量の削減を図ることができる。 【0008】手段2.手段1において、前記画像生成手
段は、前記複数のオブジェクトを前記仮想3次元空間に
設定する際、前記複数のオブジェクトのうちの少なくと
も1つを変形させて設定するようにしたことを特徴とす
る遊技機。 【0009】上記手段2によれば、絵柄画像自体の表示
態様を変化させることができ、表示態様をより多様化さ
せることができる。つまり、予め多くの種類のオブジェ
クトを記憶しておかなくとも、多様な絵柄画像を表示す
ることができ、結果として、記憶容量の削減を図ること
ができる。なお、上記「変形」には、仮想3次元空間内
においてオブジェクトを移動,回転,縮小,拡大等する
ような変形処理が含まれる。 【0010】手段3.手段1又は手段2において、前記
画像生成手段は、前記各オブジェクト毎に、前記動作パ
ターンに基づいて行われる一連の動作制御が終了する
と、該動作制御に連続するように、前記動作パターン抽
選手段によって抽選された新たな動作パターンに基づい
た一連の動作制御を行うこと特徴とする遊技機。 【0011】上記手段3によれば、各絵柄画像毎に、連
続して動作パターンが切換わっていくことにより、個々
の絵柄画像がランダムに動作表示されているように、遊
技者に視認されることとなり、さらなる興趣の向上を図
ることができる。 【0012】手段4.手段3において、前記画像生成手
段は、前記各オブジェクト毎に、前記動作制御を切換え
るようにしたことを特徴とする遊技機。 【0013】上記手段4によれば、複数のオブジェクト
間での動作パターンの切換時期を異ならせることがで
き、複数の絵柄画像の動作表示をよりランダムなものと
することができる。このため、記憶されている動作パタ
ーンが比較的少なくても、動作パターンの切換時期を変
えることによって、多様な表示演出を行うことができ、
遊技者にとっての興趣の向上を図ることができる。 【0014】手段5.手段1乃至手段4のいずれかにお
いて、前記絵柄画像は、能動的な動作を行う能動的動作
対象をモチーフとしたものであることを特徴とする遊技
機。 【0015】上記手段5によれば、絵柄画像は能動的動
作対象例えば動物や鳥などをモチーフとしているため、
絵柄画像の動作表示をリアリティのあるものにすること
ができる。 【0016】手段6.手段1乃至手段5のいずれかにお
いて、前記表示手段において、遊技状態を識別させるた
めの複数個の識別絵柄画像が変動表示されるような構成
であって、少なくとも1つの前記識別絵柄画像が変動表
示されている一時期において、前記絵柄画像がランダム
に表示されることを特徴とする遊技機。 【0017】上記手段6によれば、前記絵柄画像が、少
なくとも1つの前記識別絵柄画像が変動表示されている
間の一種の表示演出として、変動表示中の識別絵柄画像
とともに表示されるため、遊技者にとってのさらなる興
趣の向上を図ることができる。また、前記絵柄画像の画
像生成処理を比較的簡単な処理で行っているため、変動
表示される識別絵柄画像とともに前記絵柄画像を表示す
る場合でも、処理負担をあまり増やさずに画像生成処理
を行うことができる。 【0018】手段7.手段1乃至手段6のいずれかにお
いて、前記遊技機はパチンコ機であること。中でも、パ
チンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備えてお
りそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に
発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置され
た作動口に入賞することを必要条件として表示手段にお
ける絵柄画像、例えば識別図柄(遊技状態に応じてその
遊技状態を識別させるための識別絵柄画像)の変動が開
始すること、又、特別遊技状態発生中には遊技領域内の
所定の位置に配置された入賞口が所定の態様で開放され
て遊技球を入賞可能として、その入賞個数に応じた有価
価値(景品球のみならず、磁気カードへの書き込む等も
含む)が付与されること等が挙げられる。上記パチンコ
機には、少なくとも多数個の遊技球を取得できる遊技者
に有利な状態である特別遊技状態(大当たり状態)と、
遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状
態の2種類の遊技状態が存在する。 【0019】手段8.手段1乃至手段6のいずれかにお
いて、遊技機はスロットマシンであること。中でも、ス
ロットマシンの基本構成としては、「遊技状態に応じて
その遊技状態を識別させるための複数の識別図柄(識別
絵柄画像)からなる識別図柄列を変動表示した後に識別
図柄を確定表示する表示手段を備え、始動用操作手段
(例えば操作レバー)の操作に起因して識別図柄の変動
が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)
の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識
別図柄の変動が停止され、その停止時の確定識別図柄が
特定識別図柄であることを必要条件として遊技者に有利
な特別遊技価値を付与する遊技価値付与手段とを備えた
遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル
等が代表例として挙げられる。上記遊技機には、少なく
とも多数個の遊技媒体例えばコイン、メダル等を取得で
きる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当たり
状態)と、遊技媒体を消費する遊技者に不利な状態であ
る通常遊技状態の2種類の遊技状態が存在する。 【0020】手段9.手段1乃至手段6のいずれかにお
いて、遊技機は少なくとも複数種類の表示手段を備えた
スロットマシンであること。中でも、スロットマシンの
基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を
識別させるための複数の第1の識別図柄からなる識別図
柄列を変動表示した後に前記第1の識別図柄を確定表示
する第1の表示手段と、少なくとも前記第1の識別図柄
とは異なる複数の第2の識別図柄(識別絵柄画像)を遊
技状態に応じて可変表示可能とする第2の表示手段と、
少なくとも始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作
に起因して前記第1の識別図柄の変動が開始され、停止
用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して
或いは所定時間経過することにより前記第1の識別図柄
の変動が停止され、その停止態様が特定表示態様となっ
て確定表示されることを必要条件として遊技者に有利な
特別遊技価値を付与する遊技価値付与手段とを備えた遊
技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等
が代表例として挙げられる。上記遊技機には、少なくと
も多数個の遊技媒体例えばコイン、メダル等を取得でき
る遊技者に有利な状態である特別遊技価値としての特別
遊技状態(大当たり状態)と、遊技媒体を消費する遊技
者に不利な状態である通常遊技状態の2種類の遊技状態
が存在する。なお、このスロットマシンでは、手段1乃
至手段6のいずれかにおいて行われる表示制御を主とし
て第2の表示手段において行うような構成となってい
る。すなわち、ここにいう第2の表示手段が手段1乃至
手段6のいずれかの表示手段に相当し、ここにいう第2
の識別図柄が手段6の識別絵柄画像に相当する。 【0021】手段10.手段9において、少なくとも前
記第1の表示手段において、前記第1の識別図柄が特定
表示態様となって確定表示される前段階において、前記
第2の表示手段において、少なくとも前記第2の識別図
柄が特定表示態様で確定表示されることにより、前記特
別遊技価値の付与が確定するようにしたことを特徴とす
るスロットマシン。 【0022】上記手段10によれば、第1の表示手段及
び第2の表示手段において、それぞれの識別図柄がそれ
ぞれの特定表示態様で確定表示される。このため、遊技
内容に厚みができ、遊技者にとってのさらなる興趣の向
上を図ることができる。 【0023】手段11.手段1乃至手段6のいずれかに
おいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合
させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技
機の基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状
態を識別させるための複数の識別図柄(識別絵柄画像)
からなる識別図柄列を変動表示した後に識別図柄を確定
表示する表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作
レバー)の操作に起因して識別図柄の変動が開始され、
停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因
して或いは所定時間経過することにより識別図柄の変動
が停止され、その停止時の確定識別図柄が特定識別図柄
であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技価
値を付与する遊技価値付与手段とを備え、遊技媒体とし
て遊技球を使用するとともに、前記識別図柄の変動開始
に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の
発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成さ
れてなる遊技機」となる。上記遊技機には、少なくとも
多数個の遊技球を取得できる遊技者に有利な状態である
特別遊技価値としての特別遊技状態(大当たり状態)
と、遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊
技状態の2種類の遊技状態が存在する。 【0024】手段12.手段1乃至手段6のいずれかに
おいて、遊技機は少なくとも複数種類の表示手段を備え
たパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機で
あること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成と
しては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させる
ための複数の第1の識別図柄からなる識別図柄列を変動
表示した後に前記第1の識別図柄を確定表示する第1の
表示手段を備え、少なくとも前記第1の識別図柄とは異
なる複数の第2の識別図柄(識別絵柄画像)を遊技状態
に応じて可変表示可能とする第2の表示手段と、少なく
とも始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因
して前記第1の識別図柄の変動が開始され、停止用操作
手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは
所定時間経過することにより前記第1の識別図柄の変動
が停止され、その停止態様が特定表示態様となって確定
表示されることを必要条件として遊技者に有利な特別遊
技価値を付与する遊技価値付与手段とを備え、遊技媒体
として遊技球を使用するとともに、前記第1の識別図柄
の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別
遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出される
よう構成されてなる遊技機」となる。上記遊技機には、
少なくとも多数個の遊技球を取得できる遊技者に有利な
状態である特別遊技価値としての特別遊技状態(大当た
り状態)と、遊技球を消費する遊技者に不利な状態であ
る通常遊技状態の2種類の遊技状態が存在する。なお、
前記融合させた遊技機では、手段1乃至手段6のいずれ
かにおいて行われる表示制御を主として第2の表示手段
において行うような構成となっている。すなわち、ここ
にいう第2の表示手段が手段1乃至手段6のいずれかの
表示手段に相当し、ここにいう第2の識別図柄が手段6
の識別絵柄画像に相当する。 【0025】手段13.手段12において、少なくとも
前記第1の表示手段において、前記第1の識別図柄が特
定表示態様となって確定表示される前段階において、前
記第2の表示手段において、少なくとも前記第2の識別
図柄が特定表示態様で確定表示されることにより、前記
特別遊技価値の付与が確定するようにしたことを特徴と
する遊技機。 【0026】上記手段13によれば、第1の表示手段及
び第2の表示手段において、それぞれの識別図柄がそれ
ぞれの特定表示態様で確定表示される。このため、遊技
内容に厚みができ、遊技者にとってのさらなる興趣の向
上を図ることができる。 【0027】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。 【0028】画像表示装置を備える遊技機としてパチン
コ機を例に採って説明する。図1は本実施例に係るパチ
ンコ機の概略構成を示す正面図であり、図2はパチンコ
機に備える制御基盤および画像表示装置の概略構成を示
す機能ブロック図であり、図3は画像表示装置における
3次元画像処理部の概略構成を示す機能ブロック図であ
る。 【0029】本実施例に係るパチンコ機は、パチンコ機
の全体を制御する制御基盤1(図2参照)を備える遊技
盤2と、遊技盤2が取り付けられた枠体3と、遊技盤2
の下側に設けられた上受け皿4と、上受け皿4に貯留し
たパチンコ球を遊技盤2の盤面に発射する図示しない発
射装置が連結された回転式ハンドル5と、上受け皿4の
下側に設けられた下受け皿8と、遊技者が遊技状態を識
別する識別図柄(識別絵柄画像)や、遊技状態の演出効
果を高めるために表示される識別図柄以外の図柄などの
絵柄画像を表示する画像表示装置7(図2参照)とを備
えている。画像表示装置7は液晶モニタ6を備え、この
液晶モニタ6の表示画面6aが遊技盤2の盤面のほぼ中
央に配置されている。なお、表示画面6aには、所定の
模様が描かれた背景上で1または複数個の識別図柄など
の絵柄画像が、遊技状態に応じて変動(移動,回転,縮
小,拡大など)されて表示される。液晶モニタ6は、本
発明における表示手段に相当する。 【0030】ここで、絵柄画像とは、遊技状態を識別さ
せるための識別図柄や、パチンコ機の表示画面全体に表
示させる背景などのことをいい、識別図柄とは、パチン
コ機における大当たりやリーチ等を遊技者に認識させる
ためのいわゆる図柄番号または図柄番号が付けられた図
柄の画像をいう。また、大当たりとは、多数個のパチン
コ球を取得できる本実施の形態における特別遊技価値、
特別遊技状態としての遊技者に有利な状態をいい、通常
の遊技状態とは、パチンコ球を消費する遊技者に不利な
状態をいう。通常の遊技状態時に表示される識別図柄等
の変動を通常変動といい、大当たりの発生の有無に関係
なく、大当たりが発生するかのような演出(大当たりが
発生する場合も含む)を行うための変動をリーチとい
う。また、大当たり時には、ラウンドごとにそれぞれ異
なるパターンの表示態様が表示される。さらに、パチン
コ機における遊技が行われていない場合にはデモンスト
レーションなどの表示が行われる。 【0031】遊技盤2には、回転式ハンドル5によって
発射されたパチンコ球を盤面に案内するレール2aと、
パチンコ球を不特定箇所に誘導する複数本の図示しない
クギと、クギによって誘導されてきたパチンコ球が入賞
する複数個の入賞口2bと、遊技盤2のほぼ中央付近に
誘導されてきたパチンコ球が入賞する始動口2cと、特
定の遊技状態において比較的多数のパチンコ球を一時に
入賞させることができる大入賞口2dとが設けられてい
る。各入賞口2b、始動口2cおよび大入賞口2d内に
は、パチンコ球の入球を検出する入賞検出センサ11
(図2参照)がそれぞれ設けられている。入賞検出セン
サ11がパチンコ球の入球を検出すると、遊技盤2に備
える制御基盤1によって所定個数のパチンコ球が上受け
皿4に供給される。また、始動口2c内には、始動開始
センサ12(図2参照)が設けられている。さらに、大
入賞口2dには、開閉ソレノイド13(図2参照)が設
けられており、この開閉ソレノイド13の動作によっ
て、大入賞口2dが 開閉駆動される。なお、上述した
ものの他に始動口2cに入球したパチンコ球の個数を記
憶する例えば保留ランプ等を備えるが、この実施例では
その説明を省略する。 【0032】上受け皿4は、受け皿形状になっており、
パチンコ球が供給される球供給口4aから供給されたパ
チンコ球を貯留する。また、球供給口4aが配置された
上受け皿4の反対側には、パチンコ球をレール2aに向
けて発射する発射装置に連通する図示しない球送り口が
設けられている。さらに、上受け皿4の上部には、貯留
したパチンコ球を下受け皿8に移すための球抜きボタン
4bが設けられており、この球抜きボタン4bを押すこ
とで、上受け皿4に貯留したパチンコ球を下受け皿8に
移すことができる。下受け皿8は、受け皿形状になって
おり、上受け皿4から移されてきたパチンコ球を受け止
める。なお、下受け皿8には、その中に貯留したパチン
コ球を抜く図示しない球抜きレバーが設けられている。 【0033】回転式ハンドル5には、パチンコ球をレー
ル2aに向けて発射する発射装置が連結されている。回
転式ハンドル5を回転させることにより、発射装置はそ
の回転量に応じた強さでパチンコ球を発射する。なお、
遊技者が回転式ハンドル5を回転させた状態で保持する
ことにより、発射装置はパチンコ球を所定の間隔ごとに
一個ずつ発射する。 【0034】図2に示すように、遊技盤2に備える制御
基盤1は、メモリおよびCPU等で構成されるマイクロ
コンピュータである主制御部16と、遊技機における遊
技状態を決定する値を出力するカウンタ14と、始動口
2c(図1参照)でパチンコ球の入球を検出する始動開
始センサ12と、入賞口2b等(図1参照)でパチンコ
球の入球を検出する入賞検出センサ11と、大入賞口2
d(図1参照)を開閉する開閉ソレノイド13と、画像
表示装置7のI/F(インターフェイス)17に情報流
通可能に接続されるI/F(インターフェイス)15な
どを備えて構成されている。この制御基盤1は、上述し
た入賞口2bや始動口2cの球検出センサの検出に基づ
いて所定量のパチンコ玉を供給したり、図示しないラン
プやスピーカを作動させたりする各種のイベントを実行
するものである。また、制御基盤1は、遊技状態に応じ
た表示態様を指示するための各種のコマンドをI/F1
5を通じて画像表示装置7に送信する。 【0035】以下に、制御基盤1で行なわれる処理につ
いて図4に示すフローチャートを参照しながら詳細に説
明する。 【0036】ステップS1(入球を検出) 遊技者は、回転式ハンドル5によってパチンコ球を遊技
盤2内に打ち込み、パチンコ遊技を開始する。遊技盤2
内に打ち込まれた一部のパチンコ球は盤面の中央付近ま
で導かれ、始動口2cに入球する。パチンコ球が始動口
2cに入球すると、始動口2c内に入球した球を検出す
る始動開始センサ12は、始動開始信号を主制御部16
に送るとともに、始動口2c内に設けられた入賞検出セ
ンサ11は、入賞信号を主制御部16に送る。なお、こ
の実施例では、始動開始センサ12と入賞検出センサ1
1とは、同一のセンサによって併用される。また、入賞
口2bにパチンコ球が入球した場合にも、各入賞口2b
の入賞検出センサ11は、入賞信号を主制御部16に送
る。 【0037】ステップS2(パチンコ球を供給) 主制御部16は、入賞検出センサ11からの入賞信号を
検出すると、図示しないパチンコ球供給機構を稼働させ
て、所定数量のパチンコ球を球供給口4aを通じて上受
け皿4に供給する。 【0038】ステップS3(大当たり抽選) 主制御部16は、始動開始センサ12からの始動開始信
号を検出すると、カウンタ14の出力値を読取り、大当
たり抽選を行う。大当たり抽選では、カウンタ14の出
力値が所定値であれば、「大当たり」を発生させる。一
方、カウンタ14の出力値が所定値以外であれば、「は
ずれ」である通常の遊技状態を継続する。 【0039】ステップS4(コマンドを送信) 主制御部16は、通常の遊技状態または特定の遊技状態
に応じた表示態様を決定し、その表示態様に応じたコマ
ンドをI/F15を介して画像表示装置7に送信する。
このコマンドは、画像表示装置7に所定の表示プログラ
ムを実行させる命令であり、その表示プログラムの実行
により遊技状態に応じた表示パターンが表示画面6aに
表示される。例えば、大当たりの場合には、主制御部1
6は、所定のリーチの開始を指示するコマンドを送信
し、所定時間経過後に、そのリーチの最終段階で停止さ
せる大当たりの識別図柄の種類を指示するコマンドを送
信する。これにより、画像表示装置7の表示画面6aに
は、コマンドで指示された種類のリーチが表示された後
に、さらにコマンドで指示された種類の大当たりの識別
図柄で停止するように表示される。このとき、主制御部
16は、表示画面6aにおいて大当たりの識別図柄の停
止が表示された後に、開閉ソレノイド13に開放信号を
与えて大入賞口2dを開放して、遊技者が多数個のパチ
ンコ球を取得できる状態にする。さらに、この遊技状態
において、制御基盤1は例えば約10個の球が大入賞口
2dに入賞したのを1ラウンドとして、そのラウンドが
終了するたびにそのラウンドの終了または次のラウンド
の開始を指示するコマンドを画像表示装置7に送信す
る。これにより、表示画面6aには、ラウンドごとに異
なるパターンの表示態様が表示される。一方、ハズレの
場合には、リーチの最終段階で停止させるハズレの識別
図柄の種類を指示するコマンド、または通常の遊技状態
時に変動されている識別図柄をハズレの識別図柄で停止
させるためのコマンドを画像表示装置7に送信する。こ
れにより、表示画面6aには、リーチを表示した後にハ
ズレの識別図柄で停止するように、または通常変動後に
ハズレの識別図柄で停止するように表示される。 【0040】ステップS5(新たな入球検出があるか否
か) 主制御部16は、始動開始センサ12からの新たな始動
開始信号の有無(新たな入球)を検出するまで待機す
る。新たな始動開始信号がなければ、この処理を終了し
て新たな始動開始信号が検出されるまで待機する。な
お、識別図柄の変動(リーチ、通常変動等)中にパチン
コ球の入球を始動開始センサ12が検出し、その入球し
たパチンコ球の個数を記憶する保留ランプが点灯してい
る場合には、その保留ランプの点灯を新たな始動開始信
号として検出する。新たな始動開始信号があれば、ステ
ップS2〜S4を繰り返し行なう。 【0041】次に、画像表示装置7の構成を詳しく説明
する。画像表示装置7は、図2に示すように、制御基盤
1から送られてきたコマンドを受信するI/F17と、
そのコマンドに基づいて仮想3次元空間であるワールド
座標系に配置される3次元情報であるオブジェクト、そ
のオブジェクトの模様の画像情報であるテクスチャおよ
び背景画像を記憶するキャラクタ記憶部18と、受信し
たコマンドに応じたプログラムを実行して、ワールド座
標系にオブジェクトを配置するとともに、そのオブジェ
クトにテクスチャを貼付けた表示画像を生成する画像生
成手段としての3次元画像処理部19と、この3次元画
像処理部19で生成された表示画像を一時的に記憶する
画像記憶部20と、その表示画像を表示する液晶モニタ
6とを備えている。 【0042】なお、ワールド座標系とは、本発明におけ
る仮想3次元空間に相当する3次元の座標系である。オ
ブジェクトとは、ワールド座標系に配置される3次元の
仮想物体であり、オブジェクト独自の座標系であるロー
カル座標系に配置される複数のポリゴンによって構成さ
れた3次元の画像形態情報である。ポリゴンとは、複数
個の3次元座標の頂点で定義される多角形平面である。
テクスチャとは、オブジェクトの各ポリゴンに貼付ける
絵柄情報であり、テクスチャがオブジェクトに貼付けら
れることにより、オブジェクトに対応する絵柄画像、例
えば識別図柄や背景などが生成される。 【0043】I/F17は、制御基盤1のI/F15に
情報流通可能に接続されており、制御基盤1から送られ
てくるコマンドを受信するものである。I/F17は、
受信したコマンドを3次元画像処理部19に順次渡す。 【0044】キャラクタ記憶部18は、3次元画像処理
部19から適宜読み出される3次元の画像形態情報であ
るオブジェクトおよびそのオブジェクトの2次元の絵柄
情報であるテクスチャを記憶するメモリである。例え
ば、キャラクタ記憶部18には、大当たり時の当たり識
別図柄などの模様のテクスチャと、大当たりのラウンド
の回数を示すラウンド表示図柄のテクスチャと、そのラ
ウンド時に演出用に表示される識別図柄以外の図柄であ
る補助図柄例えばウサギなどの模様のテクスチャなどの
種々のテクスチャとともに、それら各テクスチャが貼付
けられる1または複数のポリゴンで構成された複数種類
のオブジェクトが記憶されている。また、キャタクタ記
憶部18には、液晶モニタ6の表示画面6aの背景とし
て表示される例えば草原の模様などが描かれた背景画像
も記憶されている。また、本発明では、詳しい説明につ
いては後述するが、互いに形態の異なる一連のオブジェ
クトのうち、一連の動作で最初の形態である第1形態を
したオブジェクトや、一連の動作で終了時の形態である
第2形態をしたオブジェクトも、キャラクタ記憶部18
に記憶されている。キャラクタ記憶部18は本発明にお
けるオブジェクト記憶手段に相当する。 【0045】3次元画像処理部19は、画像表示装置全
体を制御管理するCPU(中央処理装置)、CPUにお
ける演算結果等を適宜記憶するメモリ、液晶モニタ6に
出力する画像を生成する画像データプロセッサなどで構
成されるものである。3次元画像処理部19は、コマン
ドに応じた表示態様を実現するために、本発明の仮想3
次元空間に相当する3次元の座標系であるワールド座標
系内に、視点およびキャラクタ記憶部18から読み出し
た各種のオブジェクトを配置し、そのオブジェクトを変
動させたり視点を変位させる、いわゆるジオメトリ演算
処理を行う。また、ワールド座標系内に与えた視点に基
づいて表示領域を設定し、その表示領域内の様子を所定
の投影平面に投影した2次元座標情報である投影情報を
生成する。その投影情報に基づいて、画像記憶部20に
設けられたフレームメモリ内における各オブジェクトの
各ポリゴンの頂点に相当する位置すなわちフレームメモ
リ内のアドレスを求める。そして、キャラクタ記憶部1
8から読み出したテクスチャを各オブジェクトの各ポリ
ゴンの頂点に合うように変形させて、そのテクスチャを
フレームメモリ内の各アドレスに基づいて描画する。全
てのオブジェクトへのテクスチャの描画が終了すると、
画像記憶部20のフレームメモリ内に表示画像が生成さ
れ、その表示画像を液晶モニタ6に出力する。 【0046】3次元画像処理部19は、具体的には例え
ば次のように構成されている。以下、図3を参照しなが
ら詳細に説明する。3次元画像処理部19は、CPU2
1と、このCPU21によって実行されるプログラムを
記憶したプログラムROM22と、プログラムの実行に
よって得られたデータを記憶するワークRAM23と、
CPU21の指示によってワークRAM23に記憶した
データを一括して転送するDMA24と、このDMA2
4によって転送されたデータを受信するI/F25と、
そのI/F25によって受信したデータに基づいて座標
演算処理を行うジオメトリ演算処理部26と、I/F2
5によって受信したデータ等に基づいて表示画像を生成
するレンダリング処理部27と、複数種類のカラーパレ
ットに基づく色情報をレンダリング処理部27に適宜与
えるパレット処理部28と、画像記憶部20内に設けら
れた複数のフレームメモリを切り換えるセレクタ部29
と、表示画像を液晶モニタ6に出力するビデオ出力部3
0とを備えている。また、上述したCPU21とプログ
ラムROM22とワークRAM23とDMA24とI/
F25とは同一のデータバスに接続されており、オブジ
ェクトおよびテクスチャ等を記憶したキャラクタ記憶部
18は、上述したデータバスとは独立したデータバスを
介してジオメトリ演算処理部26およびレンダリング処
理部に接続されている。 【0047】プログラムROM22は、遊技機に電源が
投入された際にCPU21によって最初に実行される制
御プログラムや、制御基盤1から送られてくるコマンド
の種類に応じた表示を行うための複数種類の表示プログ
ラムなどを記憶したものである。さらに、プログラムR
OM22には、後述する第1形態と第2形態とに基づい
て中間形態を生成し、オブジェクトについて第1形態か
ら中間形態を経て第2形態に変形させて、形態の変形の
たびに後述するワークRAM23に一時的に記憶させる
といった一連の処理を行うための処理プログラムも記憶
されている。 【0048】なお、処理プログラムなどは表示プログラ
ムによって利用され、その表示プログラムの実行によっ
て、制御基盤1から送られてきたコマンドに応じた表示
態様を実現するための設定情報が導出される。表示プロ
グラムには、単独で実行されるプログラムだけでなく、
例えば複数個のタスクを組み合わせることで、コマンド
の種類に応じた表示を行うためのタスクを生成するよう
なものも含まれる。また、設定情報は、ワールド座標系
内にオブジェクトを配置するための座標値、ワールド座
標系内に配置するオブジェクトの姿勢をそのオブジェク
トの基準姿勢からの回転量で指示する回転角度、ワール
ド座標系内に視点を設定するための座標値、ワールド座
標系における視点の視線(例えばz軸)を所定方向に定
めるために視線を回転させる回転角度、キャラクタ記憶
部18内に記憶されたオブジェクト、テクスチャ、背景
画像などの格納アドレスなどの各種のデータを含む情報
であるとともに、表示画面6aに表示する一画面分の表
示画像を生成するための情報である。また、本実施例で
は、第1形態、第2形態、および中間形態などの各形態
について指示するための形態指示情報もプログラムRO
M22に記憶されている。プログラムROM22は、本
発明における形態指示情報記憶手段、中間形態生成手
段、および変形オブジェクト生成手段に相当する。 【0049】CPU21は、プログラムROM22に記
憶された制御プログラムによって画像表示装置7の全体
を管理・制御する中央処理装置であり、主に、制御基盤
1から送られてきたコマンドに応じた表示プログラムを
実行することで、ワールド座標系内にオブジェクトおよ
び視点を配置する処理などを行うものである。具体的に
は、CPU21は、I/F17によって受信したコマン
ドの種類に応じて、そのコマンドに対応する表示を行う
ための表示プログラムを実行して得られた設定情報をワ
ークRAM23に順次書き込み、所定の割り込み処理間
隔(例えば1/30秒や1/60秒)ごとに、ワークR
AM23内の設定情報の転送をDMA24に指示するも
のである。 【0050】さらに、CPU21は図示を省略するカウ
ンタを備えており、本実施例ではこのカウンタは、複数
種類の動作パターンのうち1つの動作パターンをランダ
ムに抽選する値を出力する。カウンタから出力される上
述の値によって動作パターンがランダムに抽選される
と、この抽選された動作パターンが次の動作パターンと
して切り換えられる。動作パターンをランダムに抽選す
る値は、本発明における切換指示情報に相当し、CPU
21は、本発明における動作パターン抽選手段、切換指
示手段に相当する。 【0051】ワークRAM23は、CPU21によって
得られた実行結果である設定情報を一時的に記憶するも
のである。例えば、本実施例では、プログラムROM2
2からの表示プログラムをCPU21によって実行した
結果である例えば移動,回転,縮小,拡大されたオブジ
ェクトを一時的に記憶したり、オブジェクトについて第
1形態から中間形態を経て第2形態に変形させて、形態
の変形のたびに変形されたオブジェクトを、すなわち第
1形態から中間形態を経て第2形態にまでにいたる互い
に形態の異なる一連のオブジェクトを一時的に記憶して
いる。ワークRAM23は、本発明における動作パター
ン記憶手段に相当する。また、DMA24は、CPU2
1での処理を介さずワークRAM23内に記憶されたデ
ータを転送することができる、いわゆるダイレクトメモ
リアクセスコントローラである。つまり、DMA24
は、CPU21からの転送開始の指示に基づいて、ワー
クRAM23に記憶された設定情報を一括してI/F2
5へ転送する。 【0052】I/F25は、DMA24によって転送さ
れてきた設定情報を受信する。I/F25は、設定情報
に含まれる、キャラクタ記憶部18に記憶されたオブジ
ェクトの格納アドレスや、オブジェクトをワールド座標
系に配置するため配置座標値や、視点を設定する配置座
標値などの座標演算の対象となるデータをジオメトリ演
算処理部26に与えるとともに、画像描画の対象となる
設定情報に含まれるキャラクタ記憶部18に記憶された
テクスチャなどの格納アドレスのデータをレンダリング
処理部27に与える。さらに、I/F25は、設定情報
に含まれているテクスチャの色合いを指示するためのカ
ラーパレットをパレット処理部28に与える。 【0053】ジオメトリ演算処理部26は、I/F25
から与えられたデータに基づいて、3次元の座標点の移
動や回転等に伴う座標演算処理を行うものである。具体
的には、ジオメトリ演算処理部26は、キャラクタ記憶
部18内に記憶されたオブジェクトの格納アドレスに基
づいて、ローカル座標系に配置された複数のポリゴンか
ら構成されたオブジェクトを読み出し、回転角度に基づ
いて回転させた姿勢のオブジェクトを座標値に基づいて
ワールド座標系に配置する際のワールド座標系における
オブジェクトの各ポリゴンの座標値を算出する。さら
に、視点の座標値および回転角度に基づいて設定される
視点を基準とする視点座標系内のオブジェクトの各ポリ
ゴンの座標値を算出する。さらに、視点に基づく視線に
垂直に設定された投影平面に表示領域内のオブジェクト
を投影した際の、その投影平面上の各ポリゴンの2次元
の座標値を含む投影情報を算出する。そして、ジオメト
リ演算処理部26は、投影情報をレンダリング処理部2
7に与える。 【0054】パレット処理部28は、CPU21によっ
て書き込まれる複数種類の色情報で構成される複数種類
のカラーパレットを格納する図示しないパレットRAM
を備えており、CPU21からI/F25を通じて指示
されたカラーパレットのデータをレンダリング処理部2
7に与えるものである。カラーパレットを与えるとは、
例えばパレットRAMに記憶されたカラーパレットの格
納アドレスをレンダリング処理部27に与えることをい
い、レンダリング処理部27は、表示画像を生成する際
にその格納アドレスに記憶された色情報を参照する。な
お、各色情報は、赤色(R),緑色(G),青色(B)
の組合せによって決定されるものであり、カラーパレッ
トのデータサイズが例えば16ビットの場合には、0〜
15の各値に所定の色情報が割り当てられる。また、カ
ラーパレットの各データすなわち各パレットは、テクス
チャを構成する各ドットに割り当てられており、各パレ
ットの色情報で各ドットを描画することで、テクスチャ
の全体が描画される。なお、このカラーパレットの各パ
レットに割り当てられている色情報を順次変更すること
で、段階的に色合いが異なる複数種類のテクスチャを生
成することもできる。 【0055】レンダリング処理部27は、まず、キャラ
クタ記憶部18内の背景画像が格納されている格納アド
レスに基づいて背景画像を読み出し、その背景画像を画
像記憶部20内に設けられたフレームメモリ内に描画
し、そのフレームメモリ内に投影情報に基づくオブジェ
クトの各ポリゴンを展開する。さらに、レンダリング処
理部27は、キャラクタ記憶部18内のテクスチャの格
納アドレスとカラーパレットのデータとに基づいて、キ
ャラクタ記憶部18から読み出したテクスチャをフレー
ムメモリ内の各ポリゴンに相当する領域上に描画する。
これにより、フレームメモリ内には、背景画像上に各種
のオブジェクトに対応する図柄の画像が描画された表示
画像が生成される。この表示画像は、フレームメモリの
容量にもよるが、所定の縦横比例えば縦横比が3:4の
表示画像である。なお、上述したジオメトリ演算処理部
26およびレンダリング処理部27では、画面に表示す
る部分を決定するクリッピング処理、ポリゴンの前後関
係によって見える部分と見えない部分とを判定する隠面
処理、光源からの光の当たり具合や反射の様子を演算す
るシェーディング計算処理などの処理も適宜行われる。 【0056】セレクタ部29は、複数のフレームメモリ
を適宜選択するものである。具体的には、セレクタ部2
9は、上述したレンダリング処理部27によって画像の
描画が行われる際には、画像記憶部20内に設けられた
複数のフレームメモリである例えば第1フレームメモリ
または第2フレームメモリのいずれか一方を選択する。
この場合には、その選択されている側のフレームメモリ
内に表示画像が生成される。一方、セレクタ部29は、
描画が行われていない側のフレームメモリから既に表示
画像の生成が終わっている表示画像を読み出し、その表
示画像をビデオ出力部30に送る。なお、セレクタ部2
9は、読み出し側のフレームメモリと、描画側のフレー
ムメモリとを順次切り換える。ビデオ出力部30は、セ
レクタ部29から送られてきた表示画像をビデオ信号に
変換して液晶モニタ6に出力する。 【0057】画像記憶部20は、レンダリング処理部2
7によって生成される表示画像を記憶するいわゆるビデ
オRAMである。画像記憶部20には、例えば一画面分
の表示画像を記憶する記憶領域である第1フレームメモ
リと、第2フレームメモリとが設けられたいわゆるダブ
ルバッファを構成している。なお、画像記憶部20に設
けるフレームメモリは、2つに限定されるものではな
く、1つ以上であれば幾つでもよい。 【0058】液晶モニタ6は、ビデオ出力部30から出
力された表示画像を表示する表示画面6aを備えてお
り、その表示画面6aが遊技盤2の盤面に露出するよう
に取り付けられている。その表示画面6aは例えば縦横
比が9:16のいわゆるワイド画面であり、液晶モニタ
6は、ビデオ出力部30から出力されてきた縦横比が
3:4の表示画像を表示画面6aの縦横比に合わせて、
表示画面6aに表示画像を表示する。また、液晶モニタ
6には、縦横比が3:4の表示画像をそのまま表示する
機能をも備えており、遊技状態に応じて表示画面6aに
表示される表示画像の縦横比を適宜変化させることもで
きる。なお、液晶モニタ6は、本発明における表示手段
に相当し、ビデオ出力部30は、本発明における出力手
段に相当する。 【0059】次に、図5に示すフローチャートを参照し
ながら、上述した画像表示装置7で行なわれる処理につ
いて詳細に説明する。 【0060】ステップT1(コマンドの把握) I/F17は、制御基盤1から送られてくるコマンドを
順次受信して、そのコマンドを3次元画像処理部19に
順次渡す。3次元画像処理部19は、そのコマンドをワ
ークRAM23に設けた図示しないコマンドバッファ内
に記憶する。さらに、3次元画像処理部19は、液晶モ
ニタ6からの割り込み処理があるたびに、コマンドバッ
ファ内に記憶したコマンドを読み出し、そのコマンドに
対応するプログラムROM22内のプログラムを実行し
て1画面分の表示画像を順次生成する。そのプログラム
の実行によって、3次元画像処理部19内では、以下の
ステップが実行される。なお、上述した割り込み処理は
液晶モニタ6の1/30秒または1/60秒ごとの例え
ば垂直走査信号に同期して行われる。 【0061】ステップT2(ワールド座標系に視点を設
定) 3次元画像処理部19は、表示画面に表示するワールド
座標系内の位置を決めるための注目点を設定する。この
注目点は、例えばワールド座標系に配置される特定のオ
ブジェクトの配置位置にほぼ一致するような位置に設定
される。さらに、その注目点に基づいてワールド座標系
内の様子を液晶モニタ6の表示画面6aに表示するため
の視点を設定する。この視点は3次元の座標系の原点で
あり、視点からの視線の方向が注目点を向くように設定
される。視線は、視点を原点とした座標系の例えばz軸
である。以下、注目点に向いた視線を有する視点をワー
ルド座標系に設定するまでの概念および具体的な算出方
法について説明する。 【0062】表示画面6aに識別図柄や補助図柄などの
複数個の絵柄画像を表示する場合には、図6に示すよう
に、複数個のオブジェクトOJ1〜OJ6がワールド座
標系内のそれぞれの配置位置に配置される。3次元画像
処理部19は、表示画面6aのほぼ中央付近に表示され
る絵柄画像を表示するためのオブジェクトOJ3のワー
ルド座標系における配置位置WPの座標値(WPx,W
Py,WPz)を求める。この配置位置WPの座標値は、
例えば本実施例のパチンコ機の場合にはプログラム内に
予め用意されたワールド座標系の座標値を参照すること
で求める。例えばパチンコ機以外の遊技機の場合には、
コントローラ等の入力手段からの入力信号に基づいて求
める。3次元画像処理部19は、配置位置WPの座標値
(WPx,WPy,WPz)を注目点の座標値として設定
する。 【0063】3次元画像処理部19は、図7に示すよう
に、注目点の配置位置WPを原点Oとする新たな3次元
の座標系をワールド座標系内に設定する。そして、図8
(a)に示すように、新たな3次元の座標系の2次元の
各軸周りにその新たな3次元の座標系を回転させる。例
えば、新たな3次元の座標系をx軸周りにθx°,y軸
周りにθy°だけ回転させる。回転角度θx°,θy°
は、例えば本実施例のパチンコ機の場合にはプログラム
内に予め用意された回転角度のデータを参照することで
求める。例えばパチンコ機以外の遊技機の場合には、コ
ントローラ等の入力手段からの入力信号に基づいて求め
る。これにより、図8(c)に示すように、予め与えら
れている注目点から視点までの距離Lのデータに基づい
て、新たな3次元の座標系のz軸上の注目点から距離L
だけ離れた配置位置P0 に、新たな座標系を移動させ
る。このとき、新たな3次元の座標系のz軸が注目点を
向くように移動される。なお、本明細書では、視線の方
向がz軸のプラス側になるように説明するが、これに限
定されるものではなく、例えば視線の方向がz軸のマイ
ナス側になるようにすることもできる。また、本実施例
では、注目点の配置位置WPをオブジェクトJの配置位
置と一致するようにしたが、これに限定されるものでは
なく、例えば注目点の配置位置WPは任意の位置に設定
することができる。具体的には、3次元画像処理部19
は、上述した注目点の配置位置WPの座標値と、新たな
座標系の各軸周りの回転角度θx,θyと、注目点からの
距離Lとの各値を、次式(1)に示す式に代入する。 【0064】 (P0X, P0Y, P0Z)=(Lsinθycosθx+WPx,Lsinθx+WP y,Lcosθycosθx+WPz) … (1) 3次元画像処理部19は、上述した式(1)によって、
注目点がz軸にある3次元の座標系の原点Oのワールド
座標系における座標値(P0X, P0Y, P0Z)を算出し、
その座標値(P0X, P0Y, P0Z)で特定されるワールド
座標系の配置位置P0に新たな3次元の座標系を移動さ
せる。このワールド座標系の配置位置P0における新た
な3次元の座標系を、注目点を向く視線を有する視点S
Pとする。この視点SPからの視線が向いた方向のワー
ルド座標系内の様子が液晶モニタ6の表示画面6aに表
示される。例えば、本実施例では、y軸周りにθy°だ
け回転させることによって、視点SPをy軸周りに回転
させながら、後述する図12に示すような能動的動作対
象としての親ウサギに関する絵柄画像61や子ウサギに
関する絵柄画像62といった親子ウサギに関する補助図
柄や、草原の様子などが描かれた背景画像を表示画面6
aに表示させている。 【0065】また、本実施例では、後述する視点座標系
のx軸とy軸とを、ワールド座標系のX軸とY軸とに、
さらに、上述した新たな座標系のx軸とy軸とにもそれ
ぞれ一致させて、視点座標系のz軸を、新たな座標系の
z軸に一致させるとともに、ワールド座標系のZ軸とは
逆方向に一致させている。これによって、θx°は18
0°,θy°は0°にそれぞれ設定される。また、この
とき、視点SPからの視線方向を変更させるときには、
ワールド座標系内でオブジェクトOJ1〜OJ6をワー
ルド座標系でX軸周り,Y軸周りに回転させている。 【0066】ステップT3(各オブジェクトを配置) 3次元画像処理部19は、表示画面6aに複数個の絵柄
画像を表示するためのオブジェクトOJ1〜OJ6をキ
ャラクタ記憶部18からそれぞれ読み出す。そして、図
9に示すように、3次元画像処理部19は、視点SPの
配置位置P0の座標値(P0X, P0Y, P0Z)を基準とす
る各座標値に応じて、ワールド座標系内の各座標値を求
めて、それら各座標値に基づく各配置位置P1〜P6に各
オブジェクトOJ1〜OJ6をそれぞれ配置する。な
お、3次元画像処理部19は、各オブジェクトの配置位
置の座標値のΔPで表した部分のデータを算出、または
プログラムROM22内に予め用意されたデータを参照
して、そのΔPの値と視点SPの座標値とからワールド
座標系における座標値を求める。 【0067】具体的には、ワールド座標系内の配置位置
P1(P0X+ΔP1X,P0Y+ΔP1Y,P0Z+ΔP1Z)に
オブジェクトOJ1を、配置位置P2(P0X+ΔP2X,
P0Y+ΔP2Y,P0Z+ΔP2Z)にオブジェクトOJ2
を、配置位置P3(P0X+ΔP3 X,P0Y+ΔP3Y,P0Z
+ΔP3Z)にオブジェクトOJ3を、配置位置P4(P
0X+ΔP4X,P0Y+ΔP4Y,P0Z+ΔP4Z)にオブジェ
クトOJ4を、配置位置P 5(P0X+ΔP5X,P0Y+Δ
P5Y,P0Z+ΔP5Z)にオブジェクトOJ5を、配置位
置P6(P0X+ΔP6X,P0Y+ΔP6Y,P0Z+ΔP6Z)
にオブジェクトOJ6を、それぞれ配置する。なお、便
宜上図6などでは各オブジェクトの形態を球体形状で図
示しているが、各オブジェクトの形状はそれぞれの絵柄
画像の形状に応じた3次元形状で形成されている。ま
た、本実施例では、視点SPを基準として各オブジェク
トOJ1〜OJ6を配置しているので、視点SPの配置
位置や視線方向を変位させた場合すなわち注目点を移動
させた場合であっても、各オブジェクトOJ1〜OJ6
によって表示される絵柄画像を、表示画面6a上の一定
の位置に表示させることができる。 【0068】さらに、3次元画像処理部19は、各オブ
ジェクトOJ1〜OJ6の中の任意のオブジェクトを移
動させる場合には、その任意のオブジェクトの配置位置
のx軸成分の座標値を割り込み処理ごとに順次更新(座
標値を減算または加算)することで、任意のオブジェク
トを横方向へ移動させる。これにより、オブジェクトが
ワールド座標系内を移動するので、そのオブジェクトに
よって表示される絵柄画像も表示画面6a上を移動す
る。同様にして、任意のオブジェクトの配置位置のy軸
成分の座標値を順次更新すればオブジェクトを縦方向
へ、z軸成分の座標値を順次更新すればオブジェクトを
奥行き方向へそれぞれ任意に移動させることができる。 【0069】ステップT4(視点座標系を変形補正) 3次元画像処理部19は、ワールド座標系内に配置され
た各オブジェクトOJ1〜OJ6の各配置位置P1〜P6
の座標値を、視点SPを基準すなわち原点とする視点座
標系の座標値に変換する。つまり、上述した座標値のΔ
で表された成分だけを抜き出す。ここで、レンダリング
処理部27によってフレームメモリ内に生成される表示
画像の縦横比は3:4であるので、この表示画像を縦横
比が9:16の表示画面6aに表示すると、表示画像が
間延びした画像となるという弊害が生じる。そこで、表
示画像の縦横比と、表示画面の縦横比とに応じて、視点
座標系を変形補正することにより、その視点座標系内に
配置された各絵柄画像などを変形させる。 【0070】具体的には、3次元画像処理部19は、視
点座標系を変形補正するための変形補正値を算出する。
この変形補正値は、各オブジェクトOJ1〜OJ6の縦
幅または横幅を拡大もしくは縮小するための倍率値であ
る。変形補正値は、表示画面6aの縦横比をA:B、表
示画像の縦横比をa:bとすると、次式(2)によって
算出することができる。なお、次式(2)で算出される
変形補正値は、表示画像の縦倍率を基準にして、その横
幅を画面に合わせて変形した場合には、オブジェクト等
の横幅を変形補正するための倍率値であり、表示画像の
横倍率を基準にして、その縦幅を画面に合わせて変形し
た場合には、各オブジェクトOJ1〜OJ6の縦幅を変
形補正するための倍率値である。 【0071】(A×b)÷(a×B) …(2) フレームメモリ内に生成される表示画像の縦横比が3:
4であり、表示画面6aの縦横比が9:16である場合
には、表示画面6aには表示画像の縦横比が9:16で
表示されるので、表示画像の横幅が4/3倍に拡大され
たように表示される。このとき、表示画像に含まれる各
オブジェクトOJ1〜OJ6で表示される絵柄画像の横
幅も4/3倍に拡大される。ここで、式(2)に表示画
像および表示画面6aの縦横比の各値を代入すること
で、各オブジェクトOJ1〜OJ6の横幅を4分の3倍
(以下、「3/4倍」と示す)に縮小する倍率値の変形
補正値を算出する。さらに、3次元画像処理部19は、
変形補正値に基づいて視点座標系の横方向(x軸方向)
を3/4倍に縮小する。その結果、各オブジェクトOJ
1〜OJ6は、視点座標系のx軸方向に3/4倍に縮小
される。なお、この実施例では、ステップT4によって
視点座標系を変形補正したが、変形補正することなくス
テップT4以降の処理を行うこともできる。 【0072】ステップT5(投影平面に投影) 3次元画像処理部19は、図9に示すように、視点SP
と、オブジェクトOJ1〜OJ6との間に、視点からの
視線の方向であるz軸に垂直な投影平面TMを設定す
る。投影平面TMは、視点座標系のz軸に垂直であり、
z値が固定されているので、投影平面TM上では2次元
の座標値として取り扱うことができる。この投影平面T
Mは、画像記憶部20内に設けられたフレームメモリに
対応する領域を有している。 【0073】さらに、3次元画像処理部19は、投影平
面TMに投影される各オブジェクトOJ1〜OJ6の移
動方向に応じて、それら各オブジェクトOJ1〜OJ6
を透視投影または平行投影する。これにより、各オブジ
ェクトOJ1〜OJ6をそれぞれ構成する各ポリゴンの
各頂点は、投影平面TMに透視移動または平行移動する
ように投影され、各頂点の3次元の座標値が投影平面T
M上の2次元の座標値に変換される。3次元画像処理部
19は、全てのオブジェクトの投影が終了することによ
り、ワールド座標系内の各オブジェクトOJ1〜OJ6
の投影情報を取得する。 【0074】ここで、透視投影とは、各オブジェクトO
J1〜OJ6を視点SPから見た状態で投影することを
いい、具体的にはオブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリ
ゴンの頂点が視点SPへ向けて直線的に移動されるよう
に投影することをいう。これにより、例えば視点SPか
らの距離に応じてオブジェクトOJ1〜OJ6の各画像
が変化するように表示される。平行投影とは、オブジェ
クトOJ1〜OJ6を投影平面TMから見たそのままの
状態で投影することをいい、具体的にはオブジェクトO
J1〜OJ6の各ポリゴンの頂点が投影平面TMに対し
て垂直に直線的に移動するように投影することをいう。
これにより、視点SPからの距離に関わらず、オブジェ
クトOJ1〜OJ6の各画像は常に一定の大きさで表示
される。なお、遊技者に遊技状態を識別させたい場合に
は、例えば絵柄画像が識別図柄である場合には、識別図
柄を識別し易くするために、識別図柄を表示するオブジ
ェクトを平行投影する。それ以外の場合には、例えば補
助図柄などの絵柄画像や、背景画像の場合には、より立
体感を表現するために、これらの画像を表示するオブジ
ェクトを透視投影することが好ましい。 【0075】ステップT6(表示画像の生成) まず、3次元画像処理部19は、キャラクタ記憶部18
に記憶されている背景画像を読み出し、その背景画像を
画像記憶部20内のフレームメモリ内に描画する。この
背景画像は、例えば海中および海底の様子や、草原およ
び草原の様子を表示する画像である。 【0076】次に、3次元画像処理部19は、投影情報
に含まれる各オブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリゴン
の各頂点の座標値に対応する画像記憶部20のフレーム
メモリ内のアドレス、すなわちフレームメモリ内の各オ
ブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリゴンの位置を求め
る。そして、キャラクタ記憶部18から読み出したテク
スチャを各ポリゴンに合わせて変形させながら各ポリゴ
ンに描画する。これにより、背景画像上に、各オブジェ
クトOJ1〜OJ6の画像である絵柄画像が重ねられた
表示画像がフレームメモリ内に生成される。 【0077】ステップT7(表示) 3次元画像処理部19は、フレームメモリ内に生成され
た表示画像をビデオ出力部30を介して液晶モニタ6に
出力する。液晶モニタ6は、割り込み処理ごとに3次元
画像処理部19から送られてくる縦横比が3:4の表示
画像を、縦横比が9:16の表示画面6aに合わせて順
次表示する。上述したステップT1〜T7が実行される
ことによって、表示画面6aには、図10に示すような
表示画像が表示される。図10に示すように、表示画面
6aには、例えば草原の様子を示す背景画像HGの前面
に、上述した各オブジェクトOJ1〜OJ5の画像であ
る絵柄画像G1〜G5が表示される。このとき、投影平
面TM外に配置されているオブジェクトOJ6は、投影
平面TMに投影されないので、表示画面6aには表示さ
れない。なお、上述したステップT1〜T7を繰り返し
て、全ての識別図柄を変動させる通常変動や、特定の識
別図柄だけが変動させるリーチなどの表示態様を表示す
ることができるとともに、その他の遊技状態に応じて絵
柄画像や背景画像を表示することができる。 【0078】次に、本実施例に係るパチンコ機で実際に
表示される表示態様について、図11に示すフローチャ
ートおよび図12に示す表示態様を参照しながら説明す
るとともに、本実施例における動作パターンの抽選や動
作パターンや中間形態の生成について、図13〜15を
参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書ではリー
チの表示態様についてはその説明を省略する。 【0079】液晶モニタ6の表示画面6aには、制御基
盤1から送られてきたコマンドに基づいて、図12
(a)〜(c)に示すような表示態様が表示される。こ
の表示態様は、図12に示すように、表示画面6a内に
親子ウサギの態様を示した補助図柄である親ウサギに関
する絵柄画像61、子ウサギに関する絵柄画像62がそ
れぞれ表示されている。さらに、遊技状態を識別させる
ための識別図柄が、例えば図12ではライオンに関する
識別図柄63が表示画面6a内の上段領域a,中段領域
b,下段領域cのそれぞれの領域内に表示されて、通常
回転時には各領域a〜cに表示される識別図柄がそれぞ
れ横方向に低速または高速で移動する。リーチが発生す
ると、上段領域aと下段領域cとで移動していた識別図
柄が、表示画面6aの斜め方向(または縦方向)に同一
種類で揃うように停止し、中段領域bの識別図柄だけが
横方向に移動を続けるように表示される。なお、本実施
例ではウサギの態様を詳しく説明するために、図12に
おいて実際に表示される表示態様と比べて大きく図示し
ている。 【0080】ステップU1(カウンタから動作パターン
をランダムに抽選) CPU21内のカウンタは、複数種類の動作パターンの
うち1つの動作パターンをランダムに抽選する値を出力
する。本実施例では、このカウンタから出力される値は
電源投入時には「0」に設定されており、次の動作パタ
ーンに切り換わる際に親ウサギおよび子ウサギに関する
各絵柄画像61,62が配置されている位置データに対
してカウンタから出力される値が割り当てられている。 【0081】詳述すると、プログラムROM22内に記
憶されているランダムデータ群のデータを上述の絵柄画
像61,62の各位置データに応じてそれぞれ読み出し
て、読み出されたデータをカウンタの出力値としてカウ
ンタに返す。例えば、図13(a)に示すように、絵柄
画像61,62の位置データ(x0,y0,z0)、…、
(xk,yk,zk)、…、(xn,yn,zn)(0≦k≦
n,n:整数)に応じてランダムデータ群のデータであ
る「0」〜「k」〜「n」の値が各1個ずつ割り当てら
れている。親ウサギに関する絵柄画像61の位置データ
が(x0,y0,z0)で、子ウサギに関する絵柄画像6
2の位置データが(xk,yk,zk)のときには、図1
3(a)に示すように、(x0,y0,z0),(xk,y
k,zk)それぞれに応じた各データ「0」,「k」がカ
ウンタの出力値としてカウンタに送られて、この
「0」,「k」がカウンタから出力される値として動作
パターンをランダムに抽選する。なお、上述した位置デ
ータは、仮想3次元空間であるワールド座標系内の座標
によって表されてもよいし、視点座標系で表されてもよ
い。その他、2次元座標系である投影平面TM上の座標
で表されてもよい。2次元座標系の場合には位置データ
は(x0,y0)、…、(xk,yk)、…、(xn,yn)
で表される。 【0082】動作パターンの抽選について詳述すると、
プログラムROM22内に記憶されているランダムデー
タ群のデータをカウンタから出力された各値に応じてそ
れぞれ読み出して、読み出されたデータを動作パターン
として割り当てて動作パターンの抽選を行う。例えば、
図13(b)に示すように、カウンタから出力された
「0」〜「k」〜「n」の値に応じてランダムデータ群
である「1」〜「4」の値がほぼ等しい確率で割り当て
られている。親ウサギに関する絵柄画像61についてカ
ウンタから出力された値が「0」で、子ウサギに関する
絵柄画像62についてカウンタから出力された値が
「k」のときには、図13(b)に示すように、
「0」,「k」それぞれに応じた各データ「4」,
「3」が動作パターンとして割り当てられて抽選され
る。 【0083】ステップU2(動作パターンを読み出す) 3次元画像処理部19は、ワークRAM23に記憶され
ている複数種類の動作パターンのうちからCPU21の
カウンタによって抽選された1つの動作パターンを読み
出して、仮想3次元空間であるワールド座標系内にその
動作パターンを配置する。本実施例では、図14に示す
ように動作パターンが4つあり、走るパターン71、食
べるパターン72、見渡すパターン73、および振り向
くパターン74がある。カウンタから出力された値に基
づいてそれぞれ割り当てられたランダム群の各データ
「1」〜「4」は、上述の各パターン71〜74のいず
れか1つにそれぞれ割り当てられる。例えば、親ウサギ
に関する絵柄画像61についてカウンタから出力された
値「0」、および子ウサギに関する絵柄画像62につい
てカウンタから出力された値「k」に基づいてそれぞれ
割り当てられたランダムデータ群の各データ「4」,
「3」が振り向くパターン74,見渡すパターン73を
抽選する。なお、各パターン71〜74は、互いに形態
の異なる一連のオブジェクトを各形態に時系列で順に変
形させることで1つの動作パターンを形成しており、図
14では代表して、ある1つの形態のみを図示してい
る。 【0084】本実施例では、動作パターンをワークRA
M23に記憶させていたが、動作パターンを予めキャラ
クタ記憶部18に記憶させてもよい。続いて、動作パタ
ーンを形成する互いに形態の異なる一連のオブジェク
ト、すなわち、第1形態、中間形態、第2形態のオブジ
ェクトについて図15を参照しながら説明する。 【0085】図15(a)〜(d)は、走るパターン7
1についての各形態のウサギに関するオブジェクトを示
している。また図15(a)は、一連の動作で最初の形
態である第1形態をそれぞれ示しており、図15(d)
は、一連の動作で終了時の形態である第2形態をそれぞ
れ示している。図15(b),(c)は、第1形態と第
2形態との間である中間形態をそれぞれ示している。中
間形態は複数個生成されるが、図15では代表的な中間
形態のみを図示している。 【0086】ステップU21(第1形態,第2形態を読
み出す) 図15に示すような上述したウサギに関するオブジェク
トは、複数個のポリゴンから形成されたオブジェクトを
複数個連結することによって形成されている。例えば、
ウサギの頭部である頭部オブジェクトや、耳である耳オ
ブジェクトや、胴体である胴体オブジェクトや、前脚,
後脚である前脚,後脚オブジェクトなどを予め決められ
た連結点でそれぞれ連結することでウサギに関するオブ
ジェクトが構成されている。そして、これらのオブジェ
クトを連結させる連結点を中心にして、ウサギ独自がも
っているローカル座標系においてx,y,z軸周りにこ
れらのオブジェクトを回転させることによって、ウサギ
の形態が変形される。上述したx,y,z軸周りにオブ
ジェクトを回転させる回転角度のデータ(以下、回転角
度データとする)は、形態指示情報によって指示され
る。 【0087】一連の動作で最初の形態である第1形態と
最後の形態である第2形態とは、キャラクタ記憶部16
に予め記憶されており、上述したローカル座標系におけ
るx,y,z軸周りの回転角度データも第1形態および
第2形態に関してはオブジェクト記憶部16に予め記憶
されている。オブジェクト記憶部から読み出された第1
形態および第2形態のオブジェクトは、ワークRAM2
3に一時的に記憶される。 【0088】ステップU22(中間形態を生成) プログラムROM22内の処理プログラムは、ウサギに
関するオブジェクトの形態を、例えば第1形態から第2
形態へ変形させる間の時間におけるフレーム数を導出す
る。フレームとは、例えば1/30秒ごと生成される表
示画面6aに表示する一画面分の表示画像をいう。具体
的には、ウサギに関するオブジェクトの形態について、
第1形態から第2形態へ変化させる間の時間が1秒間で
ある場合には、第1形態から第2形態の間のフレームと
して、30フレームが処理プログラムによって導出され
る。第1形態の回転角度データと第2形態の回転角度デ
ータとの間の値を、フレームごとに応じて補間すること
により、フレームごとの中間形態の回転角度データを導
出する。すなわち、第1形態から第2形態まで変化した
回転角度データからフレーム数を割ることによって、つ
まり第2形態の回転角度データと第1形態の回転角度デ
ータとの差分からフレーム数を割ることで補間データが
導出されて、第1形態からその補間データを順に加算す
ることによってフレームごとの中間形態の回転角度デー
タが導出される。 【0089】例えば、ローカル座標系におけるx,y,
z軸周りの回転角度データが、第1形態では(0°,6
0°,30°)で、第2形態では(60°,30°,6
0°)の場合、(60°−0°,30°−60°,60
°−30°)、すなわち(60°,−30°,30°)
が第2形態の回転角度データと第1形態の回転角度デー
タとの差分となり、その差分から30フレームを割った
値である(2°,−1°,1°)が補間データとなる。
第1形態からその補間データを(2°,−1°,1°)
を順に加算することよって、例えば第1形態から1フレ
ームを経た回転角度データは(0°+2°,60°−1
°,30°+1°)、すなわち(2°,59°,31
°)となり、さらに1フレームを経た回転角度データは
(3°,58°,32°)というように、フレームごと
の中間形態の回転角度データとなる。 【0090】以上のような手順で、図15(b),
(c)に示すような中間形態がそれぞれ生成されて、そ
の生成された各形態がワークRAM23に一時的に記憶
される。なお、同じような手順で、食べるパターン7
2、見渡すパターン73、および振り向くパターン74
についても生成される。このステップU22は、形態指
示情報と第1形態と第2形態とに基づいて中間形態を生
成する中間形態オブジェクトの機能に相当する。 【0091】ステップU23(拡大または縮小オブジェ
クトを配置) 3次元画像処理部19は、ワークRAM23に記憶され
ている複数種類の動作パターン(例えば、走るパターン
71、食べるパターン72、見渡すパターン73、およ
び振り向くパターン74)のうちから、ステップU1で
CPU21のカウンタによって抽選された1つの動作パ
ターンを読み出して、仮想3次元空間であるワールド座
標系内にその動作パターンを配置する。配置の際には、
プログラムROM22内の形態指示情報は、親ウサギ,
子ウサギそれぞれについて第1形態のオブジェクトを配
置するとともに、プログラムROM22内の処理プログ
ラムは、動作パターン中の各形態のオブジェクトを親ウ
サギ、そのオブジェクトを縮小したものを子ウサギとし
て配置する。なお、動作パターン中の各形態のオブジェ
クトを子ウサギ、そのオブジェクトを拡大したものを親
ウサギとして配置してもよいし、動作パターン中の各形
態のオブジェクトを拡大したものを親ウサギ、そのオブ
ジェクトを縮小したものを子ウサギとして位置してもよ
い。また、上述のような拡大,縮小以外にも、1つのオ
ブジェクトに基づいて複数個のオブジェクトを変形させ
て生成するならば、例えばオブジェクトを回転させるな
ど特に限定されない。このステップU23は、1つのオ
ブジェクトに基づいて複数個のオブジェクトを変形させ
て生成する変形オブジェクト生成手段の機能に相当す
る。 【0092】ステップU24(変形させながらオブジェ
クトを配置) ステップU23で、形態指示情報が第1形態を指示し
て、その第1形態のオブジェクトをワールド座標内に配
置すると、形態指示情報は、各中間形態へと順に変形さ
れてワークRAM23に記憶されたオブジェクトをフレ
ームごとに順に置き換えてワールド座標内に配置する。
そして、形態指示情報は、一連の動作で終了時の形態で
ある第2形態のオブジェクトをワールド座標内に配置す
る。 【0093】このようにして、形態指示情報は、オブジ
ェクトについて第1形態から中間形態へ、中間形態から
第2形態へと順に変形させて、ワールド座標系に形態の
異なる一連にわたるオブジェクトが配置されることにな
る。オブジェクトが配置されるたびに上述のステップT
3〜T7を行うことによって、上述の親ウサギおよび子
ウサギに関する各オブジェクトは、親ウサギに関する絵
柄画像61,子ウサギに関する絵柄画像62として表示
画面6a上にそれぞれ表示されるとともに、一連の動作
パターンに応じて絵柄画像61,62がそれぞれ変動し
ながら表示される。 【0094】ステップU3(動作パターンを切り換え) ステップU2で動作パターン中の各形態が読み出され
て、第2形態が読み出されてワールド座標系に配置され
ると、CPU21は、次の動作パターンに切り換えるた
めに次の動作パターンをステップU1と同じ要領でラン
ダムに抽選する。つまり、第2形態時の配置位置に従っ
て、カウンタの出力値を返して動作パターンを抽選す
る。 【0095】以上より、上述したパチンコ機では、ワー
クRAM23に各動作パターン71〜74が記憶されて
いて、抽選された動作パターンについて一連の動作が終
了すると、CPU21のカウンタによって別の動作パタ
ーンを抽選して抽選されたその動作パターンに切り換え
る。以上のステップU1〜U3によって、動作パターン
を順に切り換えて表示することで、図12に示すような
表示態様が表示画面6aに表示することができるととも
に、複数種類の動作パターンを予め用意するだけで親子
ウサギの絵柄画像61,62を変動させることができ
る。つまり、個々に動作表示される親子ウサギの絵柄画
像61,62を組み合わせてランダムに動作表示するこ
とによって、全体的な表示態様を多様化させることがで
きる。これにより、従来のように各々のオブジェクトご
とに用意された移動用情報を利用する場合に比べて、移
動用情報を少なくしつつ、多様な表示演出を行い、遊技
者にとっての興趣の向上を図ることができる。このよう
にすれば、個々の絵柄画像61,62の移動用情報が比
較的少なくても、全体的な表示態様を多様化させること
ができる。結果として、移動用情報を記憶する記憶容量
を小さくしたり、その移動用情報を含むプログラム自体
を小さくしたり、比較的少ない移動用情報に基づいて処
理するので画像処理負担を軽減したりすることもでき
る。 【0096】さらには、ステップU22のようにキャラ
クタ記憶部18に予め記憶されている第1形態と第2形
態とに基づいて中間形態を生成して表示画面6aに出力
しているので、ワークRAM23にそれらの形態を記憶
させるだけで絵柄画像61,62を変動させることがで
きる。さらには、ステップU1のように動作パターンを
ランダムに抽選して切り換えることで、同一の動作パタ
ーンが連続して切り換わらないようにしているので、絵
柄画像61,62の一連の動作が連続して繰り返される
ことはなく、飽きのこない臨場感のある表示態様を実現
して、遊技者の面白味を永続させることができる。 【0097】また、ステップU1のようにオブジェクト
の各位置データに基づいてそれぞれカウンタの出力値を
返しているので、親ウサギおよび子ウサギに関する各オ
ブジェクトにそれぞれカウンタの出力値を与えているこ
とになる。従って、オブジェクト間で動作パターンの切
り換えが同じになることはなく、上述の各オブジェクト
を絵柄画像61,62にそれぞれ出力した際にも、絵柄
画像間で絵柄画像の動きが同じになることはない。 【0098】また、ステップU23のように1つのオブ
ジェクトに基づいて拡大あるいは縮小させて親ウサギお
よび子ウサギに関するオブジェクトを生成しているの
で、様々なオブジェクトについての絵柄画像の変動を表
示させることができる。 【0099】上述した実施例では、動作パターン中の第
1形態と第2形態とに基づいて中間形態を生成したが、
第1形態と第2形態との間の少なくとも複数種類の形態
をキャラクタ記憶部18に予め記憶させて、第1形態と
上述したそれらの形態との間に中間形態を、上述したそ
れらの形態間に中間形態を、上述したそれらの形態と第
2形態との間に中間形態をそれぞれ生成してもよい。 【0100】また、上述した実施例では、オブジェクト
の位置データからカウンタの出力値を出力してランダム
に抽選を行ったが、ランダムに抽選する方法であれば、
例えば数学的または電気的なパルスを発生させるなどの
物理的な方法によってランダムデータを発生させて、そ
のランダムデータを読み出して抽選を行うなど特に限定
されない。 【0101】なお、上述した実施例では、液晶モニタに
ついて説明したが、例えば、液晶モニタの代わりにCR
Tモニタや、LEDモニタなどにすることもできる。 【0102】また、上述した実施例では、遊技機として
パチンコ機について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えばスロットマシン、コインゲー
ム機などの遊技機に変形実施することができる。 【0103】例えば、スロットマシンの場合には、パチ
ンコ機で用いられた主制御部16や液晶モニタ6などか
ら構成される制御基盤1や画像表示装置(いずれも図1
参照)の他に、図示を省略する複数列のリール状の表示
器を備えている。このリール状の表示器は、例えば3列
で構成されており、各列は、遊技状態に応じてその遊技
状態を識別させるための複数の識別図柄からなる識別図
柄列からそれぞれ構成されている。 【0104】その他に、スロットマシンには、操作レバ
ーとストップボタンとを備えており、上述したリール状
の表示器に表示された識別図柄の変動が操作レバーの操
作に起因して開始され、リール状の表示器に表示された
識別図柄の変動が、ストップボタンの操作に起因して停
止されるか、あるいは所定時間経過することにより停止
される。そして、主制御部16によってその停止状態
が、遊技者に有利な遊技状態、すなわち大当たりを発生
させる特定表示態様となった場合には、遊技者は多数個
の遊技媒体、例えばコインや、メダル等を取得すること
ができる。 【0105】一方、液晶モニタ6の表示画面6aには、
上述した背景画像の他に、リール状の表示器に表示され
た上記識別図柄とは異なる識別図柄といった絵柄画像が
表示される。リール状の表示器に表示された識別図柄の
停止状態が、上述した特定表示態様となって確定表示さ
れる前段階に、液晶モニタ6によって表示画面6aに表
示された識別図柄が特定表示態様で確定表示されること
により、大当たりが確定されるようになっている。つま
り、表示画面6aに表示される識別図柄は大当たり予告
表示の機能を果たしていることになる。操作レバーは、
本発明における始動用操作手段に相当し、ストップボタ
ンは、本発明における停止用操作手段に相当し、主制御
部16は、本発明における遊技価値付与手段に相当し、
液晶モニタ6は、本発明における第2の表示手段に相当
し、液晶モニタ6の表示画面6aに表示される識別図柄
は、第2の識別図柄に相当し、リール状の表示器は、本
発明における第1の表示手段に相当し、リール状の表示
器に表示される識別図柄は、本発明における第1の識別
図柄に相当する。 【0106】上述したパチンコ機とスロットマシンとを
融合させた遊技機にも、実施例は変形実施することがで
きる。
ットマシンあるいはコイン遊技機などの遊技機に係り、
特に、3次元の画像を表示する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の遊技機として一般的に知られて
いるものに、例えばパチンコ機がある。このパチンコ機
には、多数個のパチンコ球を取得することができる遊技
者にとって有利な大当たり状態と、パチンコ球を消費す
る遊技者にとって不利な通常状態との2つの遊技状態が
ある。いずれの状態においても遊技者の面白味を永続さ
せるために、臨場感のある表示態様を遊技状態に応じて
表示している。特に、近年、多くの絵柄画像を表示し、
多様な表示演出を行うようになってきてる。比較的多く
の絵柄画像を表示する場合には、それらの絵柄画像及び
それらに関連する動作パターンを予め記憶しておかなけ
ればならず、比較的多くの記憶容量を必要とする。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、記憶容量の制限上、予め記憶しておく絵柄
画像及びそれらに関連する動作パターンが制限されてい
る。従って、表示画面に表示できる絵柄画像の個数やそ
の動作パターンが制限され、表示画像が単調なものとな
り、遊技者の興趣の向上を妨げてしまうおそれがあっ
た。また、比較的多くの絵柄画像を一時期に表示する場
合には、画像生成処理の負担も増加するおそれがあっ
た。 【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、絵柄画像に対する処理負担を軽減し、
比較的少ない記憶容量で多様な表示演出を行い、遊技者
にとってのさらなる興趣の向上を図ることのできる遊技
機を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記の目
的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必
要に応じてその作用等についても説明する。 【0006】手段1.オブジェクトを記憶するオブジェ
クト記憶手段と、仮想3次元空間にオブジェクトを設定
し、該オブジェクトに基づいて絵柄画像を生成する画像
生成手段と、前記画像生成手段によって生成された絵柄
画像を表示する表示手段とを備えた遊技機において、前
記表示手段において、複数の絵柄画像を組み合わせてラ
ンダムに動作表示させるために、所定の絵柄画像に対応
するオブジェクトの複数種類の動作パターンを記憶した
動作パターン記憶手段と、前記動作パターンをランダム
に抽選する動作パターン抽選手段とを備え、前記画像生
成手段は、前記オブジェクト記憶手段から前記絵柄画像
に対応するオブジェクトを読み出すとともに、該オブジ
ェクトに基づいた複数のオブジェクトを前記仮想3次元
空間に設定し、前記動作パターン抽選手段により抽選さ
れた動作パターンに基づいて、前記複数のオブジェクト
を個々に動作制御するようにしたことを特徴とする遊技
機。 【0007】上記手段1によれば、画像生成手段が、所
定の動作パターンの中から抽選された動作パターンに基
づき、複数のオブジェクトを個々に動作制御することに
よって、表示手段において複数の絵柄画像が組み合わさ
ってランダムに動作表示される。つまり、個々に動作表
示される複数の絵柄画像を組み合わせてランダムに表示
することによって、全体的な表示態様を多様化させてい
る。このようにすれば、個々の絵柄画像の動作パターン
が比較的少なくても、全体的な表示態様を多様化させる
ことができる。このため、記憶容量の増大を抑制しつ
つ、多様な表示演出を行い、遊技者にとっての興趣の向
上を図ることができる。また、個々の絵柄画像に対応す
る多くの動作パターンを記憶しておく必要がなく、記憶
容量の削減を図ることができる。 【0008】手段2.手段1において、前記画像生成手
段は、前記複数のオブジェクトを前記仮想3次元空間に
設定する際、前記複数のオブジェクトのうちの少なくと
も1つを変形させて設定するようにしたことを特徴とす
る遊技機。 【0009】上記手段2によれば、絵柄画像自体の表示
態様を変化させることができ、表示態様をより多様化さ
せることができる。つまり、予め多くの種類のオブジェ
クトを記憶しておかなくとも、多様な絵柄画像を表示す
ることができ、結果として、記憶容量の削減を図ること
ができる。なお、上記「変形」には、仮想3次元空間内
においてオブジェクトを移動,回転,縮小,拡大等する
ような変形処理が含まれる。 【0010】手段3.手段1又は手段2において、前記
画像生成手段は、前記各オブジェクト毎に、前記動作パ
ターンに基づいて行われる一連の動作制御が終了する
と、該動作制御に連続するように、前記動作パターン抽
選手段によって抽選された新たな動作パターンに基づい
た一連の動作制御を行うこと特徴とする遊技機。 【0011】上記手段3によれば、各絵柄画像毎に、連
続して動作パターンが切換わっていくことにより、個々
の絵柄画像がランダムに動作表示されているように、遊
技者に視認されることとなり、さらなる興趣の向上を図
ることができる。 【0012】手段4.手段3において、前記画像生成手
段は、前記各オブジェクト毎に、前記動作制御を切換え
るようにしたことを特徴とする遊技機。 【0013】上記手段4によれば、複数のオブジェクト
間での動作パターンの切換時期を異ならせることがで
き、複数の絵柄画像の動作表示をよりランダムなものと
することができる。このため、記憶されている動作パタ
ーンが比較的少なくても、動作パターンの切換時期を変
えることによって、多様な表示演出を行うことができ、
遊技者にとっての興趣の向上を図ることができる。 【0014】手段5.手段1乃至手段4のいずれかにお
いて、前記絵柄画像は、能動的な動作を行う能動的動作
対象をモチーフとしたものであることを特徴とする遊技
機。 【0015】上記手段5によれば、絵柄画像は能動的動
作対象例えば動物や鳥などをモチーフとしているため、
絵柄画像の動作表示をリアリティのあるものにすること
ができる。 【0016】手段6.手段1乃至手段5のいずれかにお
いて、前記表示手段において、遊技状態を識別させるた
めの複数個の識別絵柄画像が変動表示されるような構成
であって、少なくとも1つの前記識別絵柄画像が変動表
示されている一時期において、前記絵柄画像がランダム
に表示されることを特徴とする遊技機。 【0017】上記手段6によれば、前記絵柄画像が、少
なくとも1つの前記識別絵柄画像が変動表示されている
間の一種の表示演出として、変動表示中の識別絵柄画像
とともに表示されるため、遊技者にとってのさらなる興
趣の向上を図ることができる。また、前記絵柄画像の画
像生成処理を比較的簡単な処理で行っているため、変動
表示される識別絵柄画像とともに前記絵柄画像を表示す
る場合でも、処理負担をあまり増やさずに画像生成処理
を行うことができる。 【0018】手段7.手段1乃至手段6のいずれかにお
いて、前記遊技機はパチンコ機であること。中でも、パ
チンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備えてお
りそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に
発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置され
た作動口に入賞することを必要条件として表示手段にお
ける絵柄画像、例えば識別図柄(遊技状態に応じてその
遊技状態を識別させるための識別絵柄画像)の変動が開
始すること、又、特別遊技状態発生中には遊技領域内の
所定の位置に配置された入賞口が所定の態様で開放され
て遊技球を入賞可能として、その入賞個数に応じた有価
価値(景品球のみならず、磁気カードへの書き込む等も
含む)が付与されること等が挙げられる。上記パチンコ
機には、少なくとも多数個の遊技球を取得できる遊技者
に有利な状態である特別遊技状態(大当たり状態)と、
遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状
態の2種類の遊技状態が存在する。 【0019】手段8.手段1乃至手段6のいずれかにお
いて、遊技機はスロットマシンであること。中でも、ス
ロットマシンの基本構成としては、「遊技状態に応じて
その遊技状態を識別させるための複数の識別図柄(識別
絵柄画像)からなる識別図柄列を変動表示した後に識別
図柄を確定表示する表示手段を備え、始動用操作手段
(例えば操作レバー)の操作に起因して識別図柄の変動
が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)
の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識
別図柄の変動が停止され、その停止時の確定識別図柄が
特定識別図柄であることを必要条件として遊技者に有利
な特別遊技価値を付与する遊技価値付与手段とを備えた
遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル
等が代表例として挙げられる。上記遊技機には、少なく
とも多数個の遊技媒体例えばコイン、メダル等を取得で
きる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当たり
状態)と、遊技媒体を消費する遊技者に不利な状態であ
る通常遊技状態の2種類の遊技状態が存在する。 【0020】手段9.手段1乃至手段6のいずれかにお
いて、遊技機は少なくとも複数種類の表示手段を備えた
スロットマシンであること。中でも、スロットマシンの
基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を
識別させるための複数の第1の識別図柄からなる識別図
柄列を変動表示した後に前記第1の識別図柄を確定表示
する第1の表示手段と、少なくとも前記第1の識別図柄
とは異なる複数の第2の識別図柄(識別絵柄画像)を遊
技状態に応じて可変表示可能とする第2の表示手段と、
少なくとも始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作
に起因して前記第1の識別図柄の変動が開始され、停止
用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して
或いは所定時間経過することにより前記第1の識別図柄
の変動が停止され、その停止態様が特定表示態様となっ
て確定表示されることを必要条件として遊技者に有利な
特別遊技価値を付与する遊技価値付与手段とを備えた遊
技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等
が代表例として挙げられる。上記遊技機には、少なくと
も多数個の遊技媒体例えばコイン、メダル等を取得でき
る遊技者に有利な状態である特別遊技価値としての特別
遊技状態(大当たり状態)と、遊技媒体を消費する遊技
者に不利な状態である通常遊技状態の2種類の遊技状態
が存在する。なお、このスロットマシンでは、手段1乃
至手段6のいずれかにおいて行われる表示制御を主とし
て第2の表示手段において行うような構成となってい
る。すなわち、ここにいう第2の表示手段が手段1乃至
手段6のいずれかの表示手段に相当し、ここにいう第2
の識別図柄が手段6の識別絵柄画像に相当する。 【0021】手段10.手段9において、少なくとも前
記第1の表示手段において、前記第1の識別図柄が特定
表示態様となって確定表示される前段階において、前記
第2の表示手段において、少なくとも前記第2の識別図
柄が特定表示態様で確定表示されることにより、前記特
別遊技価値の付与が確定するようにしたことを特徴とす
るスロットマシン。 【0022】上記手段10によれば、第1の表示手段及
び第2の表示手段において、それぞれの識別図柄がそれ
ぞれの特定表示態様で確定表示される。このため、遊技
内容に厚みができ、遊技者にとってのさらなる興趣の向
上を図ることができる。 【0023】手段11.手段1乃至手段6のいずれかに
おいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合
させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技
機の基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状
態を識別させるための複数の識別図柄(識別絵柄画像)
からなる識別図柄列を変動表示した後に識別図柄を確定
表示する表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作
レバー)の操作に起因して識別図柄の変動が開始され、
停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因
して或いは所定時間経過することにより識別図柄の変動
が停止され、その停止時の確定識別図柄が特定識別図柄
であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技価
値を付与する遊技価値付与手段とを備え、遊技媒体とし
て遊技球を使用するとともに、前記識別図柄の変動開始
に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の
発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成さ
れてなる遊技機」となる。上記遊技機には、少なくとも
多数個の遊技球を取得できる遊技者に有利な状態である
特別遊技価値としての特別遊技状態(大当たり状態)
と、遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊
技状態の2種類の遊技状態が存在する。 【0024】手段12.手段1乃至手段6のいずれかに
おいて、遊技機は少なくとも複数種類の表示手段を備え
たパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機で
あること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成と
しては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させる
ための複数の第1の識別図柄からなる識別図柄列を変動
表示した後に前記第1の識別図柄を確定表示する第1の
表示手段を備え、少なくとも前記第1の識別図柄とは異
なる複数の第2の識別図柄(識別絵柄画像)を遊技状態
に応じて可変表示可能とする第2の表示手段と、少なく
とも始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因
して前記第1の識別図柄の変動が開始され、停止用操作
手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは
所定時間経過することにより前記第1の識別図柄の変動
が停止され、その停止態様が特定表示態様となって確定
表示されることを必要条件として遊技者に有利な特別遊
技価値を付与する遊技価値付与手段とを備え、遊技媒体
として遊技球を使用するとともに、前記第1の識別図柄
の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別
遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出される
よう構成されてなる遊技機」となる。上記遊技機には、
少なくとも多数個の遊技球を取得できる遊技者に有利な
状態である特別遊技価値としての特別遊技状態(大当た
り状態)と、遊技球を消費する遊技者に不利な状態であ
る通常遊技状態の2種類の遊技状態が存在する。なお、
前記融合させた遊技機では、手段1乃至手段6のいずれ
かにおいて行われる表示制御を主として第2の表示手段
において行うような構成となっている。すなわち、ここ
にいう第2の表示手段が手段1乃至手段6のいずれかの
表示手段に相当し、ここにいう第2の識別図柄が手段6
の識別絵柄画像に相当する。 【0025】手段13.手段12において、少なくとも
前記第1の表示手段において、前記第1の識別図柄が特
定表示態様となって確定表示される前段階において、前
記第2の表示手段において、少なくとも前記第2の識別
図柄が特定表示態様で確定表示されることにより、前記
特別遊技価値の付与が確定するようにしたことを特徴と
する遊技機。 【0026】上記手段13によれば、第1の表示手段及
び第2の表示手段において、それぞれの識別図柄がそれ
ぞれの特定表示態様で確定表示される。このため、遊技
内容に厚みができ、遊技者にとってのさらなる興趣の向
上を図ることができる。 【0027】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。 【0028】画像表示装置を備える遊技機としてパチン
コ機を例に採って説明する。図1は本実施例に係るパチ
ンコ機の概略構成を示す正面図であり、図2はパチンコ
機に備える制御基盤および画像表示装置の概略構成を示
す機能ブロック図であり、図3は画像表示装置における
3次元画像処理部の概略構成を示す機能ブロック図であ
る。 【0029】本実施例に係るパチンコ機は、パチンコ機
の全体を制御する制御基盤1(図2参照)を備える遊技
盤2と、遊技盤2が取り付けられた枠体3と、遊技盤2
の下側に設けられた上受け皿4と、上受け皿4に貯留し
たパチンコ球を遊技盤2の盤面に発射する図示しない発
射装置が連結された回転式ハンドル5と、上受け皿4の
下側に設けられた下受け皿8と、遊技者が遊技状態を識
別する識別図柄(識別絵柄画像)や、遊技状態の演出効
果を高めるために表示される識別図柄以外の図柄などの
絵柄画像を表示する画像表示装置7(図2参照)とを備
えている。画像表示装置7は液晶モニタ6を備え、この
液晶モニタ6の表示画面6aが遊技盤2の盤面のほぼ中
央に配置されている。なお、表示画面6aには、所定の
模様が描かれた背景上で1または複数個の識別図柄など
の絵柄画像が、遊技状態に応じて変動(移動,回転,縮
小,拡大など)されて表示される。液晶モニタ6は、本
発明における表示手段に相当する。 【0030】ここで、絵柄画像とは、遊技状態を識別さ
せるための識別図柄や、パチンコ機の表示画面全体に表
示させる背景などのことをいい、識別図柄とは、パチン
コ機における大当たりやリーチ等を遊技者に認識させる
ためのいわゆる図柄番号または図柄番号が付けられた図
柄の画像をいう。また、大当たりとは、多数個のパチン
コ球を取得できる本実施の形態における特別遊技価値、
特別遊技状態としての遊技者に有利な状態をいい、通常
の遊技状態とは、パチンコ球を消費する遊技者に不利な
状態をいう。通常の遊技状態時に表示される識別図柄等
の変動を通常変動といい、大当たりの発生の有無に関係
なく、大当たりが発生するかのような演出(大当たりが
発生する場合も含む)を行うための変動をリーチとい
う。また、大当たり時には、ラウンドごとにそれぞれ異
なるパターンの表示態様が表示される。さらに、パチン
コ機における遊技が行われていない場合にはデモンスト
レーションなどの表示が行われる。 【0031】遊技盤2には、回転式ハンドル5によって
発射されたパチンコ球を盤面に案内するレール2aと、
パチンコ球を不特定箇所に誘導する複数本の図示しない
クギと、クギによって誘導されてきたパチンコ球が入賞
する複数個の入賞口2bと、遊技盤2のほぼ中央付近に
誘導されてきたパチンコ球が入賞する始動口2cと、特
定の遊技状態において比較的多数のパチンコ球を一時に
入賞させることができる大入賞口2dとが設けられてい
る。各入賞口2b、始動口2cおよび大入賞口2d内に
は、パチンコ球の入球を検出する入賞検出センサ11
(図2参照)がそれぞれ設けられている。入賞検出セン
サ11がパチンコ球の入球を検出すると、遊技盤2に備
える制御基盤1によって所定個数のパチンコ球が上受け
皿4に供給される。また、始動口2c内には、始動開始
センサ12(図2参照)が設けられている。さらに、大
入賞口2dには、開閉ソレノイド13(図2参照)が設
けられており、この開閉ソレノイド13の動作によっ
て、大入賞口2dが 開閉駆動される。なお、上述した
ものの他に始動口2cに入球したパチンコ球の個数を記
憶する例えば保留ランプ等を備えるが、この実施例では
その説明を省略する。 【0032】上受け皿4は、受け皿形状になっており、
パチンコ球が供給される球供給口4aから供給されたパ
チンコ球を貯留する。また、球供給口4aが配置された
上受け皿4の反対側には、パチンコ球をレール2aに向
けて発射する発射装置に連通する図示しない球送り口が
設けられている。さらに、上受け皿4の上部には、貯留
したパチンコ球を下受け皿8に移すための球抜きボタン
4bが設けられており、この球抜きボタン4bを押すこ
とで、上受け皿4に貯留したパチンコ球を下受け皿8に
移すことができる。下受け皿8は、受け皿形状になって
おり、上受け皿4から移されてきたパチンコ球を受け止
める。なお、下受け皿8には、その中に貯留したパチン
コ球を抜く図示しない球抜きレバーが設けられている。 【0033】回転式ハンドル5には、パチンコ球をレー
ル2aに向けて発射する発射装置が連結されている。回
転式ハンドル5を回転させることにより、発射装置はそ
の回転量に応じた強さでパチンコ球を発射する。なお、
遊技者が回転式ハンドル5を回転させた状態で保持する
ことにより、発射装置はパチンコ球を所定の間隔ごとに
一個ずつ発射する。 【0034】図2に示すように、遊技盤2に備える制御
基盤1は、メモリおよびCPU等で構成されるマイクロ
コンピュータである主制御部16と、遊技機における遊
技状態を決定する値を出力するカウンタ14と、始動口
2c(図1参照)でパチンコ球の入球を検出する始動開
始センサ12と、入賞口2b等(図1参照)でパチンコ
球の入球を検出する入賞検出センサ11と、大入賞口2
d(図1参照)を開閉する開閉ソレノイド13と、画像
表示装置7のI/F(インターフェイス)17に情報流
通可能に接続されるI/F(インターフェイス)15な
どを備えて構成されている。この制御基盤1は、上述し
た入賞口2bや始動口2cの球検出センサの検出に基づ
いて所定量のパチンコ玉を供給したり、図示しないラン
プやスピーカを作動させたりする各種のイベントを実行
するものである。また、制御基盤1は、遊技状態に応じ
た表示態様を指示するための各種のコマンドをI/F1
5を通じて画像表示装置7に送信する。 【0035】以下に、制御基盤1で行なわれる処理につ
いて図4に示すフローチャートを参照しながら詳細に説
明する。 【0036】ステップS1(入球を検出) 遊技者は、回転式ハンドル5によってパチンコ球を遊技
盤2内に打ち込み、パチンコ遊技を開始する。遊技盤2
内に打ち込まれた一部のパチンコ球は盤面の中央付近ま
で導かれ、始動口2cに入球する。パチンコ球が始動口
2cに入球すると、始動口2c内に入球した球を検出す
る始動開始センサ12は、始動開始信号を主制御部16
に送るとともに、始動口2c内に設けられた入賞検出セ
ンサ11は、入賞信号を主制御部16に送る。なお、こ
の実施例では、始動開始センサ12と入賞検出センサ1
1とは、同一のセンサによって併用される。また、入賞
口2bにパチンコ球が入球した場合にも、各入賞口2b
の入賞検出センサ11は、入賞信号を主制御部16に送
る。 【0037】ステップS2(パチンコ球を供給) 主制御部16は、入賞検出センサ11からの入賞信号を
検出すると、図示しないパチンコ球供給機構を稼働させ
て、所定数量のパチンコ球を球供給口4aを通じて上受
け皿4に供給する。 【0038】ステップS3(大当たり抽選) 主制御部16は、始動開始センサ12からの始動開始信
号を検出すると、カウンタ14の出力値を読取り、大当
たり抽選を行う。大当たり抽選では、カウンタ14の出
力値が所定値であれば、「大当たり」を発生させる。一
方、カウンタ14の出力値が所定値以外であれば、「は
ずれ」である通常の遊技状態を継続する。 【0039】ステップS4(コマンドを送信) 主制御部16は、通常の遊技状態または特定の遊技状態
に応じた表示態様を決定し、その表示態様に応じたコマ
ンドをI/F15を介して画像表示装置7に送信する。
このコマンドは、画像表示装置7に所定の表示プログラ
ムを実行させる命令であり、その表示プログラムの実行
により遊技状態に応じた表示パターンが表示画面6aに
表示される。例えば、大当たりの場合には、主制御部1
6は、所定のリーチの開始を指示するコマンドを送信
し、所定時間経過後に、そのリーチの最終段階で停止さ
せる大当たりの識別図柄の種類を指示するコマンドを送
信する。これにより、画像表示装置7の表示画面6aに
は、コマンドで指示された種類のリーチが表示された後
に、さらにコマンドで指示された種類の大当たりの識別
図柄で停止するように表示される。このとき、主制御部
16は、表示画面6aにおいて大当たりの識別図柄の停
止が表示された後に、開閉ソレノイド13に開放信号を
与えて大入賞口2dを開放して、遊技者が多数個のパチ
ンコ球を取得できる状態にする。さらに、この遊技状態
において、制御基盤1は例えば約10個の球が大入賞口
2dに入賞したのを1ラウンドとして、そのラウンドが
終了するたびにそのラウンドの終了または次のラウンド
の開始を指示するコマンドを画像表示装置7に送信す
る。これにより、表示画面6aには、ラウンドごとに異
なるパターンの表示態様が表示される。一方、ハズレの
場合には、リーチの最終段階で停止させるハズレの識別
図柄の種類を指示するコマンド、または通常の遊技状態
時に変動されている識別図柄をハズレの識別図柄で停止
させるためのコマンドを画像表示装置7に送信する。こ
れにより、表示画面6aには、リーチを表示した後にハ
ズレの識別図柄で停止するように、または通常変動後に
ハズレの識別図柄で停止するように表示される。 【0040】ステップS5(新たな入球検出があるか否
か) 主制御部16は、始動開始センサ12からの新たな始動
開始信号の有無(新たな入球)を検出するまで待機す
る。新たな始動開始信号がなければ、この処理を終了し
て新たな始動開始信号が検出されるまで待機する。な
お、識別図柄の変動(リーチ、通常変動等)中にパチン
コ球の入球を始動開始センサ12が検出し、その入球し
たパチンコ球の個数を記憶する保留ランプが点灯してい
る場合には、その保留ランプの点灯を新たな始動開始信
号として検出する。新たな始動開始信号があれば、ステ
ップS2〜S4を繰り返し行なう。 【0041】次に、画像表示装置7の構成を詳しく説明
する。画像表示装置7は、図2に示すように、制御基盤
1から送られてきたコマンドを受信するI/F17と、
そのコマンドに基づいて仮想3次元空間であるワールド
座標系に配置される3次元情報であるオブジェクト、そ
のオブジェクトの模様の画像情報であるテクスチャおよ
び背景画像を記憶するキャラクタ記憶部18と、受信し
たコマンドに応じたプログラムを実行して、ワールド座
標系にオブジェクトを配置するとともに、そのオブジェ
クトにテクスチャを貼付けた表示画像を生成する画像生
成手段としての3次元画像処理部19と、この3次元画
像処理部19で生成された表示画像を一時的に記憶する
画像記憶部20と、その表示画像を表示する液晶モニタ
6とを備えている。 【0042】なお、ワールド座標系とは、本発明におけ
る仮想3次元空間に相当する3次元の座標系である。オ
ブジェクトとは、ワールド座標系に配置される3次元の
仮想物体であり、オブジェクト独自の座標系であるロー
カル座標系に配置される複数のポリゴンによって構成さ
れた3次元の画像形態情報である。ポリゴンとは、複数
個の3次元座標の頂点で定義される多角形平面である。
テクスチャとは、オブジェクトの各ポリゴンに貼付ける
絵柄情報であり、テクスチャがオブジェクトに貼付けら
れることにより、オブジェクトに対応する絵柄画像、例
えば識別図柄や背景などが生成される。 【0043】I/F17は、制御基盤1のI/F15に
情報流通可能に接続されており、制御基盤1から送られ
てくるコマンドを受信するものである。I/F17は、
受信したコマンドを3次元画像処理部19に順次渡す。 【0044】キャラクタ記憶部18は、3次元画像処理
部19から適宜読み出される3次元の画像形態情報であ
るオブジェクトおよびそのオブジェクトの2次元の絵柄
情報であるテクスチャを記憶するメモリである。例え
ば、キャラクタ記憶部18には、大当たり時の当たり識
別図柄などの模様のテクスチャと、大当たりのラウンド
の回数を示すラウンド表示図柄のテクスチャと、そのラ
ウンド時に演出用に表示される識別図柄以外の図柄であ
る補助図柄例えばウサギなどの模様のテクスチャなどの
種々のテクスチャとともに、それら各テクスチャが貼付
けられる1または複数のポリゴンで構成された複数種類
のオブジェクトが記憶されている。また、キャタクタ記
憶部18には、液晶モニタ6の表示画面6aの背景とし
て表示される例えば草原の模様などが描かれた背景画像
も記憶されている。また、本発明では、詳しい説明につ
いては後述するが、互いに形態の異なる一連のオブジェ
クトのうち、一連の動作で最初の形態である第1形態を
したオブジェクトや、一連の動作で終了時の形態である
第2形態をしたオブジェクトも、キャラクタ記憶部18
に記憶されている。キャラクタ記憶部18は本発明にお
けるオブジェクト記憶手段に相当する。 【0045】3次元画像処理部19は、画像表示装置全
体を制御管理するCPU(中央処理装置)、CPUにお
ける演算結果等を適宜記憶するメモリ、液晶モニタ6に
出力する画像を生成する画像データプロセッサなどで構
成されるものである。3次元画像処理部19は、コマン
ドに応じた表示態様を実現するために、本発明の仮想3
次元空間に相当する3次元の座標系であるワールド座標
系内に、視点およびキャラクタ記憶部18から読み出し
た各種のオブジェクトを配置し、そのオブジェクトを変
動させたり視点を変位させる、いわゆるジオメトリ演算
処理を行う。また、ワールド座標系内に与えた視点に基
づいて表示領域を設定し、その表示領域内の様子を所定
の投影平面に投影した2次元座標情報である投影情報を
生成する。その投影情報に基づいて、画像記憶部20に
設けられたフレームメモリ内における各オブジェクトの
各ポリゴンの頂点に相当する位置すなわちフレームメモ
リ内のアドレスを求める。そして、キャラクタ記憶部1
8から読み出したテクスチャを各オブジェクトの各ポリ
ゴンの頂点に合うように変形させて、そのテクスチャを
フレームメモリ内の各アドレスに基づいて描画する。全
てのオブジェクトへのテクスチャの描画が終了すると、
画像記憶部20のフレームメモリ内に表示画像が生成さ
れ、その表示画像を液晶モニタ6に出力する。 【0046】3次元画像処理部19は、具体的には例え
ば次のように構成されている。以下、図3を参照しなが
ら詳細に説明する。3次元画像処理部19は、CPU2
1と、このCPU21によって実行されるプログラムを
記憶したプログラムROM22と、プログラムの実行に
よって得られたデータを記憶するワークRAM23と、
CPU21の指示によってワークRAM23に記憶した
データを一括して転送するDMA24と、このDMA2
4によって転送されたデータを受信するI/F25と、
そのI/F25によって受信したデータに基づいて座標
演算処理を行うジオメトリ演算処理部26と、I/F2
5によって受信したデータ等に基づいて表示画像を生成
するレンダリング処理部27と、複数種類のカラーパレ
ットに基づく色情報をレンダリング処理部27に適宜与
えるパレット処理部28と、画像記憶部20内に設けら
れた複数のフレームメモリを切り換えるセレクタ部29
と、表示画像を液晶モニタ6に出力するビデオ出力部3
0とを備えている。また、上述したCPU21とプログ
ラムROM22とワークRAM23とDMA24とI/
F25とは同一のデータバスに接続されており、オブジ
ェクトおよびテクスチャ等を記憶したキャラクタ記憶部
18は、上述したデータバスとは独立したデータバスを
介してジオメトリ演算処理部26およびレンダリング処
理部に接続されている。 【0047】プログラムROM22は、遊技機に電源が
投入された際にCPU21によって最初に実行される制
御プログラムや、制御基盤1から送られてくるコマンド
の種類に応じた表示を行うための複数種類の表示プログ
ラムなどを記憶したものである。さらに、プログラムR
OM22には、後述する第1形態と第2形態とに基づい
て中間形態を生成し、オブジェクトについて第1形態か
ら中間形態を経て第2形態に変形させて、形態の変形の
たびに後述するワークRAM23に一時的に記憶させる
といった一連の処理を行うための処理プログラムも記憶
されている。 【0048】なお、処理プログラムなどは表示プログラ
ムによって利用され、その表示プログラムの実行によっ
て、制御基盤1から送られてきたコマンドに応じた表示
態様を実現するための設定情報が導出される。表示プロ
グラムには、単独で実行されるプログラムだけでなく、
例えば複数個のタスクを組み合わせることで、コマンド
の種類に応じた表示を行うためのタスクを生成するよう
なものも含まれる。また、設定情報は、ワールド座標系
内にオブジェクトを配置するための座標値、ワールド座
標系内に配置するオブジェクトの姿勢をそのオブジェク
トの基準姿勢からの回転量で指示する回転角度、ワール
ド座標系内に視点を設定するための座標値、ワールド座
標系における視点の視線(例えばz軸)を所定方向に定
めるために視線を回転させる回転角度、キャラクタ記憶
部18内に記憶されたオブジェクト、テクスチャ、背景
画像などの格納アドレスなどの各種のデータを含む情報
であるとともに、表示画面6aに表示する一画面分の表
示画像を生成するための情報である。また、本実施例で
は、第1形態、第2形態、および中間形態などの各形態
について指示するための形態指示情報もプログラムRO
M22に記憶されている。プログラムROM22は、本
発明における形態指示情報記憶手段、中間形態生成手
段、および変形オブジェクト生成手段に相当する。 【0049】CPU21は、プログラムROM22に記
憶された制御プログラムによって画像表示装置7の全体
を管理・制御する中央処理装置であり、主に、制御基盤
1から送られてきたコマンドに応じた表示プログラムを
実行することで、ワールド座標系内にオブジェクトおよ
び視点を配置する処理などを行うものである。具体的に
は、CPU21は、I/F17によって受信したコマン
ドの種類に応じて、そのコマンドに対応する表示を行う
ための表示プログラムを実行して得られた設定情報をワ
ークRAM23に順次書き込み、所定の割り込み処理間
隔(例えば1/30秒や1/60秒)ごとに、ワークR
AM23内の設定情報の転送をDMA24に指示するも
のである。 【0050】さらに、CPU21は図示を省略するカウ
ンタを備えており、本実施例ではこのカウンタは、複数
種類の動作パターンのうち1つの動作パターンをランダ
ムに抽選する値を出力する。カウンタから出力される上
述の値によって動作パターンがランダムに抽選される
と、この抽選された動作パターンが次の動作パターンと
して切り換えられる。動作パターンをランダムに抽選す
る値は、本発明における切換指示情報に相当し、CPU
21は、本発明における動作パターン抽選手段、切換指
示手段に相当する。 【0051】ワークRAM23は、CPU21によって
得られた実行結果である設定情報を一時的に記憶するも
のである。例えば、本実施例では、プログラムROM2
2からの表示プログラムをCPU21によって実行した
結果である例えば移動,回転,縮小,拡大されたオブジ
ェクトを一時的に記憶したり、オブジェクトについて第
1形態から中間形態を経て第2形態に変形させて、形態
の変形のたびに変形されたオブジェクトを、すなわち第
1形態から中間形態を経て第2形態にまでにいたる互い
に形態の異なる一連のオブジェクトを一時的に記憶して
いる。ワークRAM23は、本発明における動作パター
ン記憶手段に相当する。また、DMA24は、CPU2
1での処理を介さずワークRAM23内に記憶されたデ
ータを転送することができる、いわゆるダイレクトメモ
リアクセスコントローラである。つまり、DMA24
は、CPU21からの転送開始の指示に基づいて、ワー
クRAM23に記憶された設定情報を一括してI/F2
5へ転送する。 【0052】I/F25は、DMA24によって転送さ
れてきた設定情報を受信する。I/F25は、設定情報
に含まれる、キャラクタ記憶部18に記憶されたオブジ
ェクトの格納アドレスや、オブジェクトをワールド座標
系に配置するため配置座標値や、視点を設定する配置座
標値などの座標演算の対象となるデータをジオメトリ演
算処理部26に与えるとともに、画像描画の対象となる
設定情報に含まれるキャラクタ記憶部18に記憶された
テクスチャなどの格納アドレスのデータをレンダリング
処理部27に与える。さらに、I/F25は、設定情報
に含まれているテクスチャの色合いを指示するためのカ
ラーパレットをパレット処理部28に与える。 【0053】ジオメトリ演算処理部26は、I/F25
から与えられたデータに基づいて、3次元の座標点の移
動や回転等に伴う座標演算処理を行うものである。具体
的には、ジオメトリ演算処理部26は、キャラクタ記憶
部18内に記憶されたオブジェクトの格納アドレスに基
づいて、ローカル座標系に配置された複数のポリゴンか
ら構成されたオブジェクトを読み出し、回転角度に基づ
いて回転させた姿勢のオブジェクトを座標値に基づいて
ワールド座標系に配置する際のワールド座標系における
オブジェクトの各ポリゴンの座標値を算出する。さら
に、視点の座標値および回転角度に基づいて設定される
視点を基準とする視点座標系内のオブジェクトの各ポリ
ゴンの座標値を算出する。さらに、視点に基づく視線に
垂直に設定された投影平面に表示領域内のオブジェクト
を投影した際の、その投影平面上の各ポリゴンの2次元
の座標値を含む投影情報を算出する。そして、ジオメト
リ演算処理部26は、投影情報をレンダリング処理部2
7に与える。 【0054】パレット処理部28は、CPU21によっ
て書き込まれる複数種類の色情報で構成される複数種類
のカラーパレットを格納する図示しないパレットRAM
を備えており、CPU21からI/F25を通じて指示
されたカラーパレットのデータをレンダリング処理部2
7に与えるものである。カラーパレットを与えるとは、
例えばパレットRAMに記憶されたカラーパレットの格
納アドレスをレンダリング処理部27に与えることをい
い、レンダリング処理部27は、表示画像を生成する際
にその格納アドレスに記憶された色情報を参照する。な
お、各色情報は、赤色(R),緑色(G),青色(B)
の組合せによって決定されるものであり、カラーパレッ
トのデータサイズが例えば16ビットの場合には、0〜
15の各値に所定の色情報が割り当てられる。また、カ
ラーパレットの各データすなわち各パレットは、テクス
チャを構成する各ドットに割り当てられており、各パレ
ットの色情報で各ドットを描画することで、テクスチャ
の全体が描画される。なお、このカラーパレットの各パ
レットに割り当てられている色情報を順次変更すること
で、段階的に色合いが異なる複数種類のテクスチャを生
成することもできる。 【0055】レンダリング処理部27は、まず、キャラ
クタ記憶部18内の背景画像が格納されている格納アド
レスに基づいて背景画像を読み出し、その背景画像を画
像記憶部20内に設けられたフレームメモリ内に描画
し、そのフレームメモリ内に投影情報に基づくオブジェ
クトの各ポリゴンを展開する。さらに、レンダリング処
理部27は、キャラクタ記憶部18内のテクスチャの格
納アドレスとカラーパレットのデータとに基づいて、キ
ャラクタ記憶部18から読み出したテクスチャをフレー
ムメモリ内の各ポリゴンに相当する領域上に描画する。
これにより、フレームメモリ内には、背景画像上に各種
のオブジェクトに対応する図柄の画像が描画された表示
画像が生成される。この表示画像は、フレームメモリの
容量にもよるが、所定の縦横比例えば縦横比が3:4の
表示画像である。なお、上述したジオメトリ演算処理部
26およびレンダリング処理部27では、画面に表示す
る部分を決定するクリッピング処理、ポリゴンの前後関
係によって見える部分と見えない部分とを判定する隠面
処理、光源からの光の当たり具合や反射の様子を演算す
るシェーディング計算処理などの処理も適宜行われる。 【0056】セレクタ部29は、複数のフレームメモリ
を適宜選択するものである。具体的には、セレクタ部2
9は、上述したレンダリング処理部27によって画像の
描画が行われる際には、画像記憶部20内に設けられた
複数のフレームメモリである例えば第1フレームメモリ
または第2フレームメモリのいずれか一方を選択する。
この場合には、その選択されている側のフレームメモリ
内に表示画像が生成される。一方、セレクタ部29は、
描画が行われていない側のフレームメモリから既に表示
画像の生成が終わっている表示画像を読み出し、その表
示画像をビデオ出力部30に送る。なお、セレクタ部2
9は、読み出し側のフレームメモリと、描画側のフレー
ムメモリとを順次切り換える。ビデオ出力部30は、セ
レクタ部29から送られてきた表示画像をビデオ信号に
変換して液晶モニタ6に出力する。 【0057】画像記憶部20は、レンダリング処理部2
7によって生成される表示画像を記憶するいわゆるビデ
オRAMである。画像記憶部20には、例えば一画面分
の表示画像を記憶する記憶領域である第1フレームメモ
リと、第2フレームメモリとが設けられたいわゆるダブ
ルバッファを構成している。なお、画像記憶部20に設
けるフレームメモリは、2つに限定されるものではな
く、1つ以上であれば幾つでもよい。 【0058】液晶モニタ6は、ビデオ出力部30から出
力された表示画像を表示する表示画面6aを備えてお
り、その表示画面6aが遊技盤2の盤面に露出するよう
に取り付けられている。その表示画面6aは例えば縦横
比が9:16のいわゆるワイド画面であり、液晶モニタ
6は、ビデオ出力部30から出力されてきた縦横比が
3:4の表示画像を表示画面6aの縦横比に合わせて、
表示画面6aに表示画像を表示する。また、液晶モニタ
6には、縦横比が3:4の表示画像をそのまま表示する
機能をも備えており、遊技状態に応じて表示画面6aに
表示される表示画像の縦横比を適宜変化させることもで
きる。なお、液晶モニタ6は、本発明における表示手段
に相当し、ビデオ出力部30は、本発明における出力手
段に相当する。 【0059】次に、図5に示すフローチャートを参照し
ながら、上述した画像表示装置7で行なわれる処理につ
いて詳細に説明する。 【0060】ステップT1(コマンドの把握) I/F17は、制御基盤1から送られてくるコマンドを
順次受信して、そのコマンドを3次元画像処理部19に
順次渡す。3次元画像処理部19は、そのコマンドをワ
ークRAM23に設けた図示しないコマンドバッファ内
に記憶する。さらに、3次元画像処理部19は、液晶モ
ニタ6からの割り込み処理があるたびに、コマンドバッ
ファ内に記憶したコマンドを読み出し、そのコマンドに
対応するプログラムROM22内のプログラムを実行し
て1画面分の表示画像を順次生成する。そのプログラム
の実行によって、3次元画像処理部19内では、以下の
ステップが実行される。なお、上述した割り込み処理は
液晶モニタ6の1/30秒または1/60秒ごとの例え
ば垂直走査信号に同期して行われる。 【0061】ステップT2(ワールド座標系に視点を設
定) 3次元画像処理部19は、表示画面に表示するワールド
座標系内の位置を決めるための注目点を設定する。この
注目点は、例えばワールド座標系に配置される特定のオ
ブジェクトの配置位置にほぼ一致するような位置に設定
される。さらに、その注目点に基づいてワールド座標系
内の様子を液晶モニタ6の表示画面6aに表示するため
の視点を設定する。この視点は3次元の座標系の原点で
あり、視点からの視線の方向が注目点を向くように設定
される。視線は、視点を原点とした座標系の例えばz軸
である。以下、注目点に向いた視線を有する視点をワー
ルド座標系に設定するまでの概念および具体的な算出方
法について説明する。 【0062】表示画面6aに識別図柄や補助図柄などの
複数個の絵柄画像を表示する場合には、図6に示すよう
に、複数個のオブジェクトOJ1〜OJ6がワールド座
標系内のそれぞれの配置位置に配置される。3次元画像
処理部19は、表示画面6aのほぼ中央付近に表示され
る絵柄画像を表示するためのオブジェクトOJ3のワー
ルド座標系における配置位置WPの座標値(WPx,W
Py,WPz)を求める。この配置位置WPの座標値は、
例えば本実施例のパチンコ機の場合にはプログラム内に
予め用意されたワールド座標系の座標値を参照すること
で求める。例えばパチンコ機以外の遊技機の場合には、
コントローラ等の入力手段からの入力信号に基づいて求
める。3次元画像処理部19は、配置位置WPの座標値
(WPx,WPy,WPz)を注目点の座標値として設定
する。 【0063】3次元画像処理部19は、図7に示すよう
に、注目点の配置位置WPを原点Oとする新たな3次元
の座標系をワールド座標系内に設定する。そして、図8
(a)に示すように、新たな3次元の座標系の2次元の
各軸周りにその新たな3次元の座標系を回転させる。例
えば、新たな3次元の座標系をx軸周りにθx°,y軸
周りにθy°だけ回転させる。回転角度θx°,θy°
は、例えば本実施例のパチンコ機の場合にはプログラム
内に予め用意された回転角度のデータを参照することで
求める。例えばパチンコ機以外の遊技機の場合には、コ
ントローラ等の入力手段からの入力信号に基づいて求め
る。これにより、図8(c)に示すように、予め与えら
れている注目点から視点までの距離Lのデータに基づい
て、新たな3次元の座標系のz軸上の注目点から距離L
だけ離れた配置位置P0 に、新たな座標系を移動させ
る。このとき、新たな3次元の座標系のz軸が注目点を
向くように移動される。なお、本明細書では、視線の方
向がz軸のプラス側になるように説明するが、これに限
定されるものではなく、例えば視線の方向がz軸のマイ
ナス側になるようにすることもできる。また、本実施例
では、注目点の配置位置WPをオブジェクトJの配置位
置と一致するようにしたが、これに限定されるものでは
なく、例えば注目点の配置位置WPは任意の位置に設定
することができる。具体的には、3次元画像処理部19
は、上述した注目点の配置位置WPの座標値と、新たな
座標系の各軸周りの回転角度θx,θyと、注目点からの
距離Lとの各値を、次式(1)に示す式に代入する。 【0064】 (P0X, P0Y, P0Z)=(Lsinθycosθx+WPx,Lsinθx+WP y,Lcosθycosθx+WPz) … (1) 3次元画像処理部19は、上述した式(1)によって、
注目点がz軸にある3次元の座標系の原点Oのワールド
座標系における座標値(P0X, P0Y, P0Z)を算出し、
その座標値(P0X, P0Y, P0Z)で特定されるワールド
座標系の配置位置P0に新たな3次元の座標系を移動さ
せる。このワールド座標系の配置位置P0における新た
な3次元の座標系を、注目点を向く視線を有する視点S
Pとする。この視点SPからの視線が向いた方向のワー
ルド座標系内の様子が液晶モニタ6の表示画面6aに表
示される。例えば、本実施例では、y軸周りにθy°だ
け回転させることによって、視点SPをy軸周りに回転
させながら、後述する図12に示すような能動的動作対
象としての親ウサギに関する絵柄画像61や子ウサギに
関する絵柄画像62といった親子ウサギに関する補助図
柄や、草原の様子などが描かれた背景画像を表示画面6
aに表示させている。 【0065】また、本実施例では、後述する視点座標系
のx軸とy軸とを、ワールド座標系のX軸とY軸とに、
さらに、上述した新たな座標系のx軸とy軸とにもそれ
ぞれ一致させて、視点座標系のz軸を、新たな座標系の
z軸に一致させるとともに、ワールド座標系のZ軸とは
逆方向に一致させている。これによって、θx°は18
0°,θy°は0°にそれぞれ設定される。また、この
とき、視点SPからの視線方向を変更させるときには、
ワールド座標系内でオブジェクトOJ1〜OJ6をワー
ルド座標系でX軸周り,Y軸周りに回転させている。 【0066】ステップT3(各オブジェクトを配置) 3次元画像処理部19は、表示画面6aに複数個の絵柄
画像を表示するためのオブジェクトOJ1〜OJ6をキ
ャラクタ記憶部18からそれぞれ読み出す。そして、図
9に示すように、3次元画像処理部19は、視点SPの
配置位置P0の座標値(P0X, P0Y, P0Z)を基準とす
る各座標値に応じて、ワールド座標系内の各座標値を求
めて、それら各座標値に基づく各配置位置P1〜P6に各
オブジェクトOJ1〜OJ6をそれぞれ配置する。な
お、3次元画像処理部19は、各オブジェクトの配置位
置の座標値のΔPで表した部分のデータを算出、または
プログラムROM22内に予め用意されたデータを参照
して、そのΔPの値と視点SPの座標値とからワールド
座標系における座標値を求める。 【0067】具体的には、ワールド座標系内の配置位置
P1(P0X+ΔP1X,P0Y+ΔP1Y,P0Z+ΔP1Z)に
オブジェクトOJ1を、配置位置P2(P0X+ΔP2X,
P0Y+ΔP2Y,P0Z+ΔP2Z)にオブジェクトOJ2
を、配置位置P3(P0X+ΔP3 X,P0Y+ΔP3Y,P0Z
+ΔP3Z)にオブジェクトOJ3を、配置位置P4(P
0X+ΔP4X,P0Y+ΔP4Y,P0Z+ΔP4Z)にオブジェ
クトOJ4を、配置位置P 5(P0X+ΔP5X,P0Y+Δ
P5Y,P0Z+ΔP5Z)にオブジェクトOJ5を、配置位
置P6(P0X+ΔP6X,P0Y+ΔP6Y,P0Z+ΔP6Z)
にオブジェクトOJ6を、それぞれ配置する。なお、便
宜上図6などでは各オブジェクトの形態を球体形状で図
示しているが、各オブジェクトの形状はそれぞれの絵柄
画像の形状に応じた3次元形状で形成されている。ま
た、本実施例では、視点SPを基準として各オブジェク
トOJ1〜OJ6を配置しているので、視点SPの配置
位置や視線方向を変位させた場合すなわち注目点を移動
させた場合であっても、各オブジェクトOJ1〜OJ6
によって表示される絵柄画像を、表示画面6a上の一定
の位置に表示させることができる。 【0068】さらに、3次元画像処理部19は、各オブ
ジェクトOJ1〜OJ6の中の任意のオブジェクトを移
動させる場合には、その任意のオブジェクトの配置位置
のx軸成分の座標値を割り込み処理ごとに順次更新(座
標値を減算または加算)することで、任意のオブジェク
トを横方向へ移動させる。これにより、オブジェクトが
ワールド座標系内を移動するので、そのオブジェクトに
よって表示される絵柄画像も表示画面6a上を移動す
る。同様にして、任意のオブジェクトの配置位置のy軸
成分の座標値を順次更新すればオブジェクトを縦方向
へ、z軸成分の座標値を順次更新すればオブジェクトを
奥行き方向へそれぞれ任意に移動させることができる。 【0069】ステップT4(視点座標系を変形補正) 3次元画像処理部19は、ワールド座標系内に配置され
た各オブジェクトOJ1〜OJ6の各配置位置P1〜P6
の座標値を、視点SPを基準すなわち原点とする視点座
標系の座標値に変換する。つまり、上述した座標値のΔ
で表された成分だけを抜き出す。ここで、レンダリング
処理部27によってフレームメモリ内に生成される表示
画像の縦横比は3:4であるので、この表示画像を縦横
比が9:16の表示画面6aに表示すると、表示画像が
間延びした画像となるという弊害が生じる。そこで、表
示画像の縦横比と、表示画面の縦横比とに応じて、視点
座標系を変形補正することにより、その視点座標系内に
配置された各絵柄画像などを変形させる。 【0070】具体的には、3次元画像処理部19は、視
点座標系を変形補正するための変形補正値を算出する。
この変形補正値は、各オブジェクトOJ1〜OJ6の縦
幅または横幅を拡大もしくは縮小するための倍率値であ
る。変形補正値は、表示画面6aの縦横比をA:B、表
示画像の縦横比をa:bとすると、次式(2)によって
算出することができる。なお、次式(2)で算出される
変形補正値は、表示画像の縦倍率を基準にして、その横
幅を画面に合わせて変形した場合には、オブジェクト等
の横幅を変形補正するための倍率値であり、表示画像の
横倍率を基準にして、その縦幅を画面に合わせて変形し
た場合には、各オブジェクトOJ1〜OJ6の縦幅を変
形補正するための倍率値である。 【0071】(A×b)÷(a×B) …(2) フレームメモリ内に生成される表示画像の縦横比が3:
4であり、表示画面6aの縦横比が9:16である場合
には、表示画面6aには表示画像の縦横比が9:16で
表示されるので、表示画像の横幅が4/3倍に拡大され
たように表示される。このとき、表示画像に含まれる各
オブジェクトOJ1〜OJ6で表示される絵柄画像の横
幅も4/3倍に拡大される。ここで、式(2)に表示画
像および表示画面6aの縦横比の各値を代入すること
で、各オブジェクトOJ1〜OJ6の横幅を4分の3倍
(以下、「3/4倍」と示す)に縮小する倍率値の変形
補正値を算出する。さらに、3次元画像処理部19は、
変形補正値に基づいて視点座標系の横方向(x軸方向)
を3/4倍に縮小する。その結果、各オブジェクトOJ
1〜OJ6は、視点座標系のx軸方向に3/4倍に縮小
される。なお、この実施例では、ステップT4によって
視点座標系を変形補正したが、変形補正することなくス
テップT4以降の処理を行うこともできる。 【0072】ステップT5(投影平面に投影) 3次元画像処理部19は、図9に示すように、視点SP
と、オブジェクトOJ1〜OJ6との間に、視点からの
視線の方向であるz軸に垂直な投影平面TMを設定す
る。投影平面TMは、視点座標系のz軸に垂直であり、
z値が固定されているので、投影平面TM上では2次元
の座標値として取り扱うことができる。この投影平面T
Mは、画像記憶部20内に設けられたフレームメモリに
対応する領域を有している。 【0073】さらに、3次元画像処理部19は、投影平
面TMに投影される各オブジェクトOJ1〜OJ6の移
動方向に応じて、それら各オブジェクトOJ1〜OJ6
を透視投影または平行投影する。これにより、各オブジ
ェクトOJ1〜OJ6をそれぞれ構成する各ポリゴンの
各頂点は、投影平面TMに透視移動または平行移動する
ように投影され、各頂点の3次元の座標値が投影平面T
M上の2次元の座標値に変換される。3次元画像処理部
19は、全てのオブジェクトの投影が終了することによ
り、ワールド座標系内の各オブジェクトOJ1〜OJ6
の投影情報を取得する。 【0074】ここで、透視投影とは、各オブジェクトO
J1〜OJ6を視点SPから見た状態で投影することを
いい、具体的にはオブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリ
ゴンの頂点が視点SPへ向けて直線的に移動されるよう
に投影することをいう。これにより、例えば視点SPか
らの距離に応じてオブジェクトOJ1〜OJ6の各画像
が変化するように表示される。平行投影とは、オブジェ
クトOJ1〜OJ6を投影平面TMから見たそのままの
状態で投影することをいい、具体的にはオブジェクトO
J1〜OJ6の各ポリゴンの頂点が投影平面TMに対し
て垂直に直線的に移動するように投影することをいう。
これにより、視点SPからの距離に関わらず、オブジェ
クトOJ1〜OJ6の各画像は常に一定の大きさで表示
される。なお、遊技者に遊技状態を識別させたい場合に
は、例えば絵柄画像が識別図柄である場合には、識別図
柄を識別し易くするために、識別図柄を表示するオブジ
ェクトを平行投影する。それ以外の場合には、例えば補
助図柄などの絵柄画像や、背景画像の場合には、より立
体感を表現するために、これらの画像を表示するオブジ
ェクトを透視投影することが好ましい。 【0075】ステップT6(表示画像の生成) まず、3次元画像処理部19は、キャラクタ記憶部18
に記憶されている背景画像を読み出し、その背景画像を
画像記憶部20内のフレームメモリ内に描画する。この
背景画像は、例えば海中および海底の様子や、草原およ
び草原の様子を表示する画像である。 【0076】次に、3次元画像処理部19は、投影情報
に含まれる各オブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリゴン
の各頂点の座標値に対応する画像記憶部20のフレーム
メモリ内のアドレス、すなわちフレームメモリ内の各オ
ブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリゴンの位置を求め
る。そして、キャラクタ記憶部18から読み出したテク
スチャを各ポリゴンに合わせて変形させながら各ポリゴ
ンに描画する。これにより、背景画像上に、各オブジェ
クトOJ1〜OJ6の画像である絵柄画像が重ねられた
表示画像がフレームメモリ内に生成される。 【0077】ステップT7(表示) 3次元画像処理部19は、フレームメモリ内に生成され
た表示画像をビデオ出力部30を介して液晶モニタ6に
出力する。液晶モニタ6は、割り込み処理ごとに3次元
画像処理部19から送られてくる縦横比が3:4の表示
画像を、縦横比が9:16の表示画面6aに合わせて順
次表示する。上述したステップT1〜T7が実行される
ことによって、表示画面6aには、図10に示すような
表示画像が表示される。図10に示すように、表示画面
6aには、例えば草原の様子を示す背景画像HGの前面
に、上述した各オブジェクトOJ1〜OJ5の画像であ
る絵柄画像G1〜G5が表示される。このとき、投影平
面TM外に配置されているオブジェクトOJ6は、投影
平面TMに投影されないので、表示画面6aには表示さ
れない。なお、上述したステップT1〜T7を繰り返し
て、全ての識別図柄を変動させる通常変動や、特定の識
別図柄だけが変動させるリーチなどの表示態様を表示す
ることができるとともに、その他の遊技状態に応じて絵
柄画像や背景画像を表示することができる。 【0078】次に、本実施例に係るパチンコ機で実際に
表示される表示態様について、図11に示すフローチャ
ートおよび図12に示す表示態様を参照しながら説明す
るとともに、本実施例における動作パターンの抽選や動
作パターンや中間形態の生成について、図13〜15を
参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書ではリー
チの表示態様についてはその説明を省略する。 【0079】液晶モニタ6の表示画面6aには、制御基
盤1から送られてきたコマンドに基づいて、図12
(a)〜(c)に示すような表示態様が表示される。こ
の表示態様は、図12に示すように、表示画面6a内に
親子ウサギの態様を示した補助図柄である親ウサギに関
する絵柄画像61、子ウサギに関する絵柄画像62がそ
れぞれ表示されている。さらに、遊技状態を識別させる
ための識別図柄が、例えば図12ではライオンに関する
識別図柄63が表示画面6a内の上段領域a,中段領域
b,下段領域cのそれぞれの領域内に表示されて、通常
回転時には各領域a〜cに表示される識別図柄がそれぞ
れ横方向に低速または高速で移動する。リーチが発生す
ると、上段領域aと下段領域cとで移動していた識別図
柄が、表示画面6aの斜め方向(または縦方向)に同一
種類で揃うように停止し、中段領域bの識別図柄だけが
横方向に移動を続けるように表示される。なお、本実施
例ではウサギの態様を詳しく説明するために、図12に
おいて実際に表示される表示態様と比べて大きく図示し
ている。 【0080】ステップU1(カウンタから動作パターン
をランダムに抽選) CPU21内のカウンタは、複数種類の動作パターンの
うち1つの動作パターンをランダムに抽選する値を出力
する。本実施例では、このカウンタから出力される値は
電源投入時には「0」に設定されており、次の動作パタ
ーンに切り換わる際に親ウサギおよび子ウサギに関する
各絵柄画像61,62が配置されている位置データに対
してカウンタから出力される値が割り当てられている。 【0081】詳述すると、プログラムROM22内に記
憶されているランダムデータ群のデータを上述の絵柄画
像61,62の各位置データに応じてそれぞれ読み出し
て、読み出されたデータをカウンタの出力値としてカウ
ンタに返す。例えば、図13(a)に示すように、絵柄
画像61,62の位置データ(x0,y0,z0)、…、
(xk,yk,zk)、…、(xn,yn,zn)(0≦k≦
n,n:整数)に応じてランダムデータ群のデータであ
る「0」〜「k」〜「n」の値が各1個ずつ割り当てら
れている。親ウサギに関する絵柄画像61の位置データ
が(x0,y0,z0)で、子ウサギに関する絵柄画像6
2の位置データが(xk,yk,zk)のときには、図1
3(a)に示すように、(x0,y0,z0),(xk,y
k,zk)それぞれに応じた各データ「0」,「k」がカ
ウンタの出力値としてカウンタに送られて、この
「0」,「k」がカウンタから出力される値として動作
パターンをランダムに抽選する。なお、上述した位置デ
ータは、仮想3次元空間であるワールド座標系内の座標
によって表されてもよいし、視点座標系で表されてもよ
い。その他、2次元座標系である投影平面TM上の座標
で表されてもよい。2次元座標系の場合には位置データ
は(x0,y0)、…、(xk,yk)、…、(xn,yn)
で表される。 【0082】動作パターンの抽選について詳述すると、
プログラムROM22内に記憶されているランダムデー
タ群のデータをカウンタから出力された各値に応じてそ
れぞれ読み出して、読み出されたデータを動作パターン
として割り当てて動作パターンの抽選を行う。例えば、
図13(b)に示すように、カウンタから出力された
「0」〜「k」〜「n」の値に応じてランダムデータ群
である「1」〜「4」の値がほぼ等しい確率で割り当て
られている。親ウサギに関する絵柄画像61についてカ
ウンタから出力された値が「0」で、子ウサギに関する
絵柄画像62についてカウンタから出力された値が
「k」のときには、図13(b)に示すように、
「0」,「k」それぞれに応じた各データ「4」,
「3」が動作パターンとして割り当てられて抽選され
る。 【0083】ステップU2(動作パターンを読み出す) 3次元画像処理部19は、ワークRAM23に記憶され
ている複数種類の動作パターンのうちからCPU21の
カウンタによって抽選された1つの動作パターンを読み
出して、仮想3次元空間であるワールド座標系内にその
動作パターンを配置する。本実施例では、図14に示す
ように動作パターンが4つあり、走るパターン71、食
べるパターン72、見渡すパターン73、および振り向
くパターン74がある。カウンタから出力された値に基
づいてそれぞれ割り当てられたランダム群の各データ
「1」〜「4」は、上述の各パターン71〜74のいず
れか1つにそれぞれ割り当てられる。例えば、親ウサギ
に関する絵柄画像61についてカウンタから出力された
値「0」、および子ウサギに関する絵柄画像62につい
てカウンタから出力された値「k」に基づいてそれぞれ
割り当てられたランダムデータ群の各データ「4」,
「3」が振り向くパターン74,見渡すパターン73を
抽選する。なお、各パターン71〜74は、互いに形態
の異なる一連のオブジェクトを各形態に時系列で順に変
形させることで1つの動作パターンを形成しており、図
14では代表して、ある1つの形態のみを図示してい
る。 【0084】本実施例では、動作パターンをワークRA
M23に記憶させていたが、動作パターンを予めキャラ
クタ記憶部18に記憶させてもよい。続いて、動作パタ
ーンを形成する互いに形態の異なる一連のオブジェク
ト、すなわち、第1形態、中間形態、第2形態のオブジ
ェクトについて図15を参照しながら説明する。 【0085】図15(a)〜(d)は、走るパターン7
1についての各形態のウサギに関するオブジェクトを示
している。また図15(a)は、一連の動作で最初の形
態である第1形態をそれぞれ示しており、図15(d)
は、一連の動作で終了時の形態である第2形態をそれぞ
れ示している。図15(b),(c)は、第1形態と第
2形態との間である中間形態をそれぞれ示している。中
間形態は複数個生成されるが、図15では代表的な中間
形態のみを図示している。 【0086】ステップU21(第1形態,第2形態を読
み出す) 図15に示すような上述したウサギに関するオブジェク
トは、複数個のポリゴンから形成されたオブジェクトを
複数個連結することによって形成されている。例えば、
ウサギの頭部である頭部オブジェクトや、耳である耳オ
ブジェクトや、胴体である胴体オブジェクトや、前脚,
後脚である前脚,後脚オブジェクトなどを予め決められ
た連結点でそれぞれ連結することでウサギに関するオブ
ジェクトが構成されている。そして、これらのオブジェ
クトを連結させる連結点を中心にして、ウサギ独自がも
っているローカル座標系においてx,y,z軸周りにこ
れらのオブジェクトを回転させることによって、ウサギ
の形態が変形される。上述したx,y,z軸周りにオブ
ジェクトを回転させる回転角度のデータ(以下、回転角
度データとする)は、形態指示情報によって指示され
る。 【0087】一連の動作で最初の形態である第1形態と
最後の形態である第2形態とは、キャラクタ記憶部16
に予め記憶されており、上述したローカル座標系におけ
るx,y,z軸周りの回転角度データも第1形態および
第2形態に関してはオブジェクト記憶部16に予め記憶
されている。オブジェクト記憶部から読み出された第1
形態および第2形態のオブジェクトは、ワークRAM2
3に一時的に記憶される。 【0088】ステップU22(中間形態を生成) プログラムROM22内の処理プログラムは、ウサギに
関するオブジェクトの形態を、例えば第1形態から第2
形態へ変形させる間の時間におけるフレーム数を導出す
る。フレームとは、例えば1/30秒ごと生成される表
示画面6aに表示する一画面分の表示画像をいう。具体
的には、ウサギに関するオブジェクトの形態について、
第1形態から第2形態へ変化させる間の時間が1秒間で
ある場合には、第1形態から第2形態の間のフレームと
して、30フレームが処理プログラムによって導出され
る。第1形態の回転角度データと第2形態の回転角度デ
ータとの間の値を、フレームごとに応じて補間すること
により、フレームごとの中間形態の回転角度データを導
出する。すなわち、第1形態から第2形態まで変化した
回転角度データからフレーム数を割ることによって、つ
まり第2形態の回転角度データと第1形態の回転角度デ
ータとの差分からフレーム数を割ることで補間データが
導出されて、第1形態からその補間データを順に加算す
ることによってフレームごとの中間形態の回転角度デー
タが導出される。 【0089】例えば、ローカル座標系におけるx,y,
z軸周りの回転角度データが、第1形態では(0°,6
0°,30°)で、第2形態では(60°,30°,6
0°)の場合、(60°−0°,30°−60°,60
°−30°)、すなわち(60°,−30°,30°)
が第2形態の回転角度データと第1形態の回転角度デー
タとの差分となり、その差分から30フレームを割った
値である(2°,−1°,1°)が補間データとなる。
第1形態からその補間データを(2°,−1°,1°)
を順に加算することよって、例えば第1形態から1フレ
ームを経た回転角度データは(0°+2°,60°−1
°,30°+1°)、すなわち(2°,59°,31
°)となり、さらに1フレームを経た回転角度データは
(3°,58°,32°)というように、フレームごと
の中間形態の回転角度データとなる。 【0090】以上のような手順で、図15(b),
(c)に示すような中間形態がそれぞれ生成されて、そ
の生成された各形態がワークRAM23に一時的に記憶
される。なお、同じような手順で、食べるパターン7
2、見渡すパターン73、および振り向くパターン74
についても生成される。このステップU22は、形態指
示情報と第1形態と第2形態とに基づいて中間形態を生
成する中間形態オブジェクトの機能に相当する。 【0091】ステップU23(拡大または縮小オブジェ
クトを配置) 3次元画像処理部19は、ワークRAM23に記憶され
ている複数種類の動作パターン(例えば、走るパターン
71、食べるパターン72、見渡すパターン73、およ
び振り向くパターン74)のうちから、ステップU1で
CPU21のカウンタによって抽選された1つの動作パ
ターンを読み出して、仮想3次元空間であるワールド座
標系内にその動作パターンを配置する。配置の際には、
プログラムROM22内の形態指示情報は、親ウサギ,
子ウサギそれぞれについて第1形態のオブジェクトを配
置するとともに、プログラムROM22内の処理プログ
ラムは、動作パターン中の各形態のオブジェクトを親ウ
サギ、そのオブジェクトを縮小したものを子ウサギとし
て配置する。なお、動作パターン中の各形態のオブジェ
クトを子ウサギ、そのオブジェクトを拡大したものを親
ウサギとして配置してもよいし、動作パターン中の各形
態のオブジェクトを拡大したものを親ウサギ、そのオブ
ジェクトを縮小したものを子ウサギとして位置してもよ
い。また、上述のような拡大,縮小以外にも、1つのオ
ブジェクトに基づいて複数個のオブジェクトを変形させ
て生成するならば、例えばオブジェクトを回転させるな
ど特に限定されない。このステップU23は、1つのオ
ブジェクトに基づいて複数個のオブジェクトを変形させ
て生成する変形オブジェクト生成手段の機能に相当す
る。 【0092】ステップU24(変形させながらオブジェ
クトを配置) ステップU23で、形態指示情報が第1形態を指示し
て、その第1形態のオブジェクトをワールド座標内に配
置すると、形態指示情報は、各中間形態へと順に変形さ
れてワークRAM23に記憶されたオブジェクトをフレ
ームごとに順に置き換えてワールド座標内に配置する。
そして、形態指示情報は、一連の動作で終了時の形態で
ある第2形態のオブジェクトをワールド座標内に配置す
る。 【0093】このようにして、形態指示情報は、オブジ
ェクトについて第1形態から中間形態へ、中間形態から
第2形態へと順に変形させて、ワールド座標系に形態の
異なる一連にわたるオブジェクトが配置されることにな
る。オブジェクトが配置されるたびに上述のステップT
3〜T7を行うことによって、上述の親ウサギおよび子
ウサギに関する各オブジェクトは、親ウサギに関する絵
柄画像61,子ウサギに関する絵柄画像62として表示
画面6a上にそれぞれ表示されるとともに、一連の動作
パターンに応じて絵柄画像61,62がそれぞれ変動し
ながら表示される。 【0094】ステップU3(動作パターンを切り換え) ステップU2で動作パターン中の各形態が読み出され
て、第2形態が読み出されてワールド座標系に配置され
ると、CPU21は、次の動作パターンに切り換えるた
めに次の動作パターンをステップU1と同じ要領でラン
ダムに抽選する。つまり、第2形態時の配置位置に従っ
て、カウンタの出力値を返して動作パターンを抽選す
る。 【0095】以上より、上述したパチンコ機では、ワー
クRAM23に各動作パターン71〜74が記憶されて
いて、抽選された動作パターンについて一連の動作が終
了すると、CPU21のカウンタによって別の動作パタ
ーンを抽選して抽選されたその動作パターンに切り換え
る。以上のステップU1〜U3によって、動作パターン
を順に切り換えて表示することで、図12に示すような
表示態様が表示画面6aに表示することができるととも
に、複数種類の動作パターンを予め用意するだけで親子
ウサギの絵柄画像61,62を変動させることができ
る。つまり、個々に動作表示される親子ウサギの絵柄画
像61,62を組み合わせてランダムに動作表示するこ
とによって、全体的な表示態様を多様化させることがで
きる。これにより、従来のように各々のオブジェクトご
とに用意された移動用情報を利用する場合に比べて、移
動用情報を少なくしつつ、多様な表示演出を行い、遊技
者にとっての興趣の向上を図ることができる。このよう
にすれば、個々の絵柄画像61,62の移動用情報が比
較的少なくても、全体的な表示態様を多様化させること
ができる。結果として、移動用情報を記憶する記憶容量
を小さくしたり、その移動用情報を含むプログラム自体
を小さくしたり、比較的少ない移動用情報に基づいて処
理するので画像処理負担を軽減したりすることもでき
る。 【0096】さらには、ステップU22のようにキャラ
クタ記憶部18に予め記憶されている第1形態と第2形
態とに基づいて中間形態を生成して表示画面6aに出力
しているので、ワークRAM23にそれらの形態を記憶
させるだけで絵柄画像61,62を変動させることがで
きる。さらには、ステップU1のように動作パターンを
ランダムに抽選して切り換えることで、同一の動作パタ
ーンが連続して切り換わらないようにしているので、絵
柄画像61,62の一連の動作が連続して繰り返される
ことはなく、飽きのこない臨場感のある表示態様を実現
して、遊技者の面白味を永続させることができる。 【0097】また、ステップU1のようにオブジェクト
の各位置データに基づいてそれぞれカウンタの出力値を
返しているので、親ウサギおよび子ウサギに関する各オ
ブジェクトにそれぞれカウンタの出力値を与えているこ
とになる。従って、オブジェクト間で動作パターンの切
り換えが同じになることはなく、上述の各オブジェクト
を絵柄画像61,62にそれぞれ出力した際にも、絵柄
画像間で絵柄画像の動きが同じになることはない。 【0098】また、ステップU23のように1つのオブ
ジェクトに基づいて拡大あるいは縮小させて親ウサギお
よび子ウサギに関するオブジェクトを生成しているの
で、様々なオブジェクトについての絵柄画像の変動を表
示させることができる。 【0099】上述した実施例では、動作パターン中の第
1形態と第2形態とに基づいて中間形態を生成したが、
第1形態と第2形態との間の少なくとも複数種類の形態
をキャラクタ記憶部18に予め記憶させて、第1形態と
上述したそれらの形態との間に中間形態を、上述したそ
れらの形態間に中間形態を、上述したそれらの形態と第
2形態との間に中間形態をそれぞれ生成してもよい。 【0100】また、上述した実施例では、オブジェクト
の位置データからカウンタの出力値を出力してランダム
に抽選を行ったが、ランダムに抽選する方法であれば、
例えば数学的または電気的なパルスを発生させるなどの
物理的な方法によってランダムデータを発生させて、そ
のランダムデータを読み出して抽選を行うなど特に限定
されない。 【0101】なお、上述した実施例では、液晶モニタに
ついて説明したが、例えば、液晶モニタの代わりにCR
Tモニタや、LEDモニタなどにすることもできる。 【0102】また、上述した実施例では、遊技機として
パチンコ機について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えばスロットマシン、コインゲー
ム機などの遊技機に変形実施することができる。 【0103】例えば、スロットマシンの場合には、パチ
ンコ機で用いられた主制御部16や液晶モニタ6などか
ら構成される制御基盤1や画像表示装置(いずれも図1
参照)の他に、図示を省略する複数列のリール状の表示
器を備えている。このリール状の表示器は、例えば3列
で構成されており、各列は、遊技状態に応じてその遊技
状態を識別させるための複数の識別図柄からなる識別図
柄列からそれぞれ構成されている。 【0104】その他に、スロットマシンには、操作レバ
ーとストップボタンとを備えており、上述したリール状
の表示器に表示された識別図柄の変動が操作レバーの操
作に起因して開始され、リール状の表示器に表示された
識別図柄の変動が、ストップボタンの操作に起因して停
止されるか、あるいは所定時間経過することにより停止
される。そして、主制御部16によってその停止状態
が、遊技者に有利な遊技状態、すなわち大当たりを発生
させる特定表示態様となった場合には、遊技者は多数個
の遊技媒体、例えばコインや、メダル等を取得すること
ができる。 【0105】一方、液晶モニタ6の表示画面6aには、
上述した背景画像の他に、リール状の表示器に表示され
た上記識別図柄とは異なる識別図柄といった絵柄画像が
表示される。リール状の表示器に表示された識別図柄の
停止状態が、上述した特定表示態様となって確定表示さ
れる前段階に、液晶モニタ6によって表示画面6aに表
示された識別図柄が特定表示態様で確定表示されること
により、大当たりが確定されるようになっている。つま
り、表示画面6aに表示される識別図柄は大当たり予告
表示の機能を果たしていることになる。操作レバーは、
本発明における始動用操作手段に相当し、ストップボタ
ンは、本発明における停止用操作手段に相当し、主制御
部16は、本発明における遊技価値付与手段に相当し、
液晶モニタ6は、本発明における第2の表示手段に相当
し、液晶モニタ6の表示画面6aに表示される識別図柄
は、第2の識別図柄に相当し、リール状の表示器は、本
発明における第1の表示手段に相当し、リール状の表示
器に表示される識別図柄は、本発明における第1の識別
図柄に相当する。 【0106】上述したパチンコ機とスロットマシンとを
融合させた遊技機にも、実施例は変形実施することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るパチンコ機の概略構成を示す外観
図である。 【図2】実施例に係るパチンコ機の機能ブロック図であ
る。 【図3】3次元画像処理部の機能ブロック図である。 【図4】パチンコ機の制御基盤での処理を示すフローチ
ャートである。 【図5】パチンコ機の画像表示装置での処理を示すフロ
ーチャートである。 【図6】ワールド座標系に複数個のオブジェクトを配置
した様子を示す図である。 【図7】注目点を設定した様子を示す図である。 【図8】注目点に基づいて、視点を設定するまでの様子
を示す図である。 【図9】ワールド座標系における投影平面と複数個のオ
ブジェクトとの様子を示す図である。 【図10】表示画面にオブジェクトの画像が表示された
様子を示す図である。 【図11】本実施例に係るパチンコ機で実際に表示され
る表示態様を実現させる流れを示すフローチャートであ
る。 【図12】親子ウサギの様子を示す図である。 【図13】ランダムデータ群を示す図であって、(a)
は位置データとカウンタの出力値とに関するランダムデ
ータ群であって、(b)はカウンタの出力値と動作パタ
ーンとに関するランダムデータ群を示す図である。 【図14】各動作パターンの表示態様をそれぞれ示す図
である。 【図15】動作パターンの各形態を示す図である。 【符号の説明】 1 … 制御基盤 6 … 液晶モニタ 6a… 表示画面 7 … 画像表示装置 18 … キャラクタ記憶部 19 … 3次元画像処理部 20 … 画像記憶部 22 … プログラムROM 61 … 親ウサギに関する絵柄画像 62 … 子ウサギに関する絵柄画像 71 … 走るパターン 72 … 食べるパターン 73 … 見渡すパターン 74 … 振り向くパターン
図である。 【図2】実施例に係るパチンコ機の機能ブロック図であ
る。 【図3】3次元画像処理部の機能ブロック図である。 【図4】パチンコ機の制御基盤での処理を示すフローチ
ャートである。 【図5】パチンコ機の画像表示装置での処理を示すフロ
ーチャートである。 【図6】ワールド座標系に複数個のオブジェクトを配置
した様子を示す図である。 【図7】注目点を設定した様子を示す図である。 【図8】注目点に基づいて、視点を設定するまでの様子
を示す図である。 【図9】ワールド座標系における投影平面と複数個のオ
ブジェクトとの様子を示す図である。 【図10】表示画面にオブジェクトの画像が表示された
様子を示す図である。 【図11】本実施例に係るパチンコ機で実際に表示され
る表示態様を実現させる流れを示すフローチャートであ
る。 【図12】親子ウサギの様子を示す図である。 【図13】ランダムデータ群を示す図であって、(a)
は位置データとカウンタの出力値とに関するランダムデ
ータ群であって、(b)はカウンタの出力値と動作パタ
ーンとに関するランダムデータ群を示す図である。 【図14】各動作パターンの表示態様をそれぞれ示す図
である。 【図15】動作パターンの各形態を示す図である。 【符号の説明】 1 … 制御基盤 6 … 液晶モニタ 6a… 表示画面 7 … 画像表示装置 18 … キャラクタ記憶部 19 … 3次元画像処理部 20 … 画像記憶部 22 … プログラムROM 61 … 親ウサギに関する絵柄画像 62 … 子ウサギに関する絵柄画像 71 … 走るパターン 72 … 食べるパターン 73 … 見渡すパターン 74 … 振り向くパターン
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 南 亮太
石川県松任市福留町655番地 アイレムソ
フトウェアエンジニアリング 株式会社内
Fターム(参考) 2C088 AA10 AA42 EB56 EB58
5B050 AA08 BA08 EA24 FA02
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 オブジェクトを記憶するオブジェクト記
憶手段と、仮想3次元空間にオブジェクトを設定し、該
オブジェクトに基づいて絵柄画像を生成する画像生成手
段と、前記画像生成手段によって生成された絵柄画像を
表示する表示手段とを備えた遊技機において、 前記表示手段において、複数の絵柄画像を組み合わせて
ランダムに動作表示させるために、 所定の絵柄画像に対応するオブジェクトの複数種類の動
作パターンを記憶した動作パターン記憶手段と、 前記動作パターンをランダムに抽選する動作パターン抽
選手段とを備え、 前記画像生成手段は、 前記オブジェクト記憶手段から前記絵柄画像に対応する
オブジェクトを読み出すとともに、該オブジェクトに基
づいた複数のオブジェクトを前記仮想3次元空間に設定
し、 前記動作パターン抽選手段により抽選された動作パター
ンに基づいて、前記複数のオブジェクトを個々に動作制
御するようにしたことを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001257067A JP2003062262A (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001257067A JP2003062262A (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003062262A true JP2003062262A (ja) | 2003-03-04 |
Family
ID=19084788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001257067A Pending JP2003062262A (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003062262A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2001112985A (ja) * | 1999-10-21 | 2001-04-24 | Mashiro:Kk | パチンコ機の画像表示装置 |
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2001
- 2001-08-28 JP JP2001257067A patent/JP2003062262A/ja active Pending
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