JP4997666B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機、スロットマシンあるいはコイン遊技機などの遊技機に係り、特に、3次元の画像を表示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として一般的に知られているものに、例えばパチンコ機がある。このパチンコ機には、多数個のパチンコ球を取得することができる遊技者にとって有利な大当たり状態と、パチンコ球を消費する遊技者にとって不利な通常状態との2つの遊技状態がある。いずれの状態においても遊技者の面白味を永続させるために、臨場感のある表示態様を遊技状態に応じて表示している。特に、近年、2次元の絵柄画像に対応する3次元の複数のポリゴンで構成されるオブジェクトを、仮想3次元空間内で変動させて、その変動の様子を仮想3次元空間内の所与の視点に基づいて表示することにより、遊技者が臨場感を感じることができるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、画像処理装置の性能の限界上、仮想3次元空間で制御できるポリゴンやオブジェクトの数量に制限があった。そのため、表示画面に表示できる絵柄画像の個数が制限され、遊技者の興趣の向上を妨げてしまうおそれがあった。また、仮想3次元空間で制御するオブジェクトの数量が多いと、画像生成処理の負担も増加する。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、画像生成処理の負担を軽減するとともに、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用等についても説明する。
【0006】
本発明に係る遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技状態を発生させることのできる特別遊技状態発生手段を備えた遊技機であって、
所定の絵柄画像に対応する3次元情報である1つの原絵柄オブジェクト及び互いに形態の異なる一連の絵柄オブジェクトを記憶するオブジェクト記憶手段と、前記1つの原絵柄オブジェクトを基に互いに形態の異なる一連の中間オブジェクトを生成する中間オブジェクト生成手段と、前記中間オブジェクト生成手段によって生成された前記一連の中間オブジェクトを記憶する中間オブジェクト記憶手段と、前記中間オブジェクト記憶手段に記憶された一連の中間オブジェクトのうちから複数個の中間オブジェクトを、前記オブジェクト記憶手段に記憶された一連の絵柄オブジェクトのうちから複数個の絵柄オブジェクトをそれぞれ順に選択して、これらを仮想3次元空間内に順次切換配置するオブジェクト配置手段と、所定の視線方向を有する視点を前記仮想3次元空間内に設定する視点設定手段と、前記視線方向を基準とする投影平面を前記仮想3次元空間内に設定する投影平面設定手段と、前記視線方向を基準とする前記仮想3次元空間内の所定領域に設定された前記中間オブジェクト及び絵柄オブジェクトを前記投影平面に投影する投影手段と、該投影平面に投影された前記中間オブジェクト及び絵柄オブジェクトの態様に基づいた前記絵柄画像を含む表示画像を生成する表示画像生成手段とによって生成された少なくとも1画面分の表示画像を記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶された表示画像を表示画面に表示する表示手段とを備え、
前記表示手段において、少なくとも一連の動作を行う前記絵柄画像を表示することをその要旨としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
手段1.3次元のオブジェクトを記憶するオブジェクト記憶手段と、仮想3次元空間に3次元のオブジェクトを設定し、該オブジェクトに基づいて2次元の絵柄画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段によって生成された絵柄画像を表示する表示手段とを備えた遊技機において、
前記表示手段において一連の動作を行う絵柄画像を表示するために、
前記一連の動作中の一時期の絵柄画像に対応する絵柄オブジェクトであり、かつ当該一連の動作中において異なる時期毎に設定される複数パターンの絵柄オブジェクトを、前記オブジェクト記憶手段に予め記憶させておき、
前記画像生成手段は、前記仮想3次元空間において前記複数パターンの絵柄オブジェクトのうち所定の絵柄オブジェクトを配置するとともに、その配置された絵柄オブジェクトを前記複数パターンの絵柄オブジェクト中から所定の順序で選択された他の絵柄オブジェクトへと順次切換配置するオブジェクト配置制御を行うことを特徴とする遊技機。
【0008】
上記手段1によれば、画像生成手段が、仮想3次元空間において複数パターンの絵柄オブジェクトを所定の順序で切換配置することにより、一連の動作を行う絵柄画像が表示される。従って、画像生成手段は、仮想3次元空間内において絵柄オブジェクトの態様を変化させ、一連の動作を行う絵柄画像を生成しなくてもよい。そのため、画像生成手段が行う画像生成処理の負担を軽減することができる。また、一連の動作を行う複数個の絵柄画像を表示するような場合において、仮想3次元空間で制御できるポリゴンやオブジェクトの数量に制限があったとしても、画像生成手段は一連の動作を行う複数個の絵柄画像を比較的簡単に生成することができる。
【0009】
手段2.3次元のオブジェクトを記憶するオブジェクト記憶手段と、仮想3次元空間に3次元のオブジェクトを設定し、該オブジェクトに基づいて2次元の絵柄画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段によって生成された絵柄画像を表示する表示手段とを備えた遊技機において、
前記表示手段において一連の動作を行う複数個の絵柄画像を表示するために、
前記一連の動作中の一時期の絵柄画像に対応する絵柄オブジェクトであり、かつ当該一連の動作中において異なる時期毎に設定される複数パターンの絵柄オブジェクトを、前記オブジェクト記憶手段に予め記憶させておき、
前記画像生成手段は、
前記複数パターンの絵柄オブジェクトのうちの少なくとも1パターンの絵柄オブジェクトを含むように、前記仮想3次元空間において前記絵柄オブジェクトを複数配置するとともに、
その配置された各絵柄オブジェクトを前記複数パターンの絵柄オブジェクト中から所定の順序で選択された他の絵柄オブジェクトへと順次切換配置するオブジェクト配置制御を行うことを特徴とする遊技機。
【0010】
上記手段2によれば、画像生成手段が、仮想3次元空間において複数個の絵柄オブジェクトを配置し、各絵柄オブジェクトを複数パターンの絵柄オブジェクト中から所定の順序で選択された他の絵柄オブジェクトへと順次切換配置することにより、一連の動作を行う複数個の絵柄画像が表示される。従って、画像生成手段は、仮想3次元空間内において複数個の絵柄オブジェクトの態様を変化させて、一連の動作を行う複数個の絵柄画像を生成しなくてもよい。そのため、仮想3次元空間で制御できるポリゴンやオブジェクトの数量に制限があったとしても、画像生成手段は一連の動作を行う複数個の絵柄画像を比較的簡単に生成することができる。その結果、画像生成手段が行う画像生成処理の負担を軽減することができる。
【0011】
手段3.手段2において、前記画像生成手段は、前記仮想3次元空間に設定する所定の基準制御点との相対的な位置関係によって定められた所定の位置情報に基づいて、前記複数個の絵柄オブジェクトを配置するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0012】
上記手段3によれば、複数個の絵柄オブジェクトの配置位置は、基準制御点との相対的な位置関係により予め定められている。そのため、複数個の絵柄オブジェクトを個々に配置制御することなく、前記オブジェクト配置制御を行うことができる。結果として、画像生成手段が行う画像生成処理の負担を軽減することができる。
【0013】
手段4.手段3において、前記画像生成手段は、前記仮想3次元空間において前記基準制御点を複数箇所に設定することにより、前記複数個の絵柄オブジェクトを複数箇所において配置し、
前記複数箇所において、それぞれ前記オブジェクト配置制御を行うことを特徴とする遊技機。
【0014】
上記手段4によれば、比較的多くの絵柄画像を比較的簡単な処理で動作表示することができるため、画像生成手段が行う画像生成処理の負担を軽減することができる。
【0015】
手段5.手段3又は手段4において、前記画像生成手段は、前記基準制御点の設定位置を移動させることにより、前記複数個の絵柄オブジェクトを移動制御し、
前記表示手段によって、複数個の絵柄画像が移動表示されるようにしたことを特徴とする遊技機。
【0016】
上記手段5によれば、画像生成手段は、複数の絵柄オブジェクトをひとまとめにして移動制御するため、比較的簡単な処理で複数の絵柄画像を移動表示することができる。従って、複数の絵柄オブジェクトを個々に移動制御するような場合に比べて、画像生成手段が行う画像生成処理の負担を軽減することができる。
【0017】
手段6.手段3乃至手段5のいずれかにおいて、前記基準制御点に対応して配置される複数個の絵柄オブジェクトには、少なくとも1つの異なるパターンの絵柄オブジェクトが含まれることを特徴とする遊技機。
【0018】
上記手段6によれば、同時期に異なる動作を行う複数個の絵柄画像を表示するための処理を比較的簡単に行うことができる。
【0019】
手段7.手段3乃至手段6のいずれかにおいて、前記複数個の絵柄オブジェクトは、それぞれ離間した配置構成となっていることを特徴とする遊技機。
【0020】
上記手段7によれば、複数個の絵柄画像を、個々の絵柄画像が離間した状態の絵柄画像群として表示することができる。
【0021】
手段8.手段1乃至手段7のいずれかにおいて、前記画像生成手段は、前記複数パターンの絵柄オブジェクトを所定の順序で繰り返し切換配置することを特徴とする遊技機。
【0022】
上記手段8によれば、一連の動作を繰り返し行う絵柄画像を表示する際の表示制御を比較的簡単な処理で行うことができる。
【0023】
手段9.手段1乃至手段8のいずれかにおいて、前記オブジェクト記憶手段は、1つ又は複数のポリゴンから構成された前記絵柄オブジェクトを1つのオブジェクトとして記憶していることを特徴とする遊技機。
【0024】
上記手段9によれば、複数個のオブジェクトによって構成された絵柄オブジェクトを記憶しておく場合に比べて、予め記憶しておくオブジェクトの数を減らすことができ、オブジェクトの記憶容量が削減される。
【0025】
手段10.手段9において、前記画像生成手段は、前記仮想3次元空間内において、前記絵柄オブジェクトをオブジェクト単位で制御することを特徴とする遊技機。
【0026】
上記手段10によれば、絵柄オブジェクトはオブジェクト単位で制御されるため、絵柄オブジェクトがポリゴン単位で制御されるような場合に比べて、画像生成手段が行う画像生成処理の負担を軽減することができる。また、仮想3次元空間で制御できるポリゴンやオブジェクトの数量に制限があったとしても、画像生成手段は一連の動作を行う複数個の絵柄画像を比較的簡単に生成することができる。
【0027】
手段11.手段1乃至手段10のいずれかにおいて、前記絵柄画像は、能動的な動作を行う能動的動作対象をモチーフとしたものであることを特徴とする遊技機。
【0028】
上記手段11によれば、絵柄画像は能動的動作対象例えば動物や鳥などをモチーフとしているため、絵柄画像の動作表示をリアリティのあるものにすることができる。
【0029】
手段12.手段1乃至手段11のいずれかにおいて、前記表示手段において、遊技状態を識別させるための複数個の識別絵柄画像が変動表示されるような構成であって、
少なくとも1つの前記識別絵柄画像が変動表示されている一時期において、前記絵柄画像は、所定条件の成立に基づき、所定遊技状態への移行を示唆するものとして表示されることを特徴とする遊技機。
【0030】
上記手段12によれば、前記絵柄画像が、所定遊技状態への移行を示唆する一種の表示演出として、変動表示中の識別絵柄画像とともに表示されるため、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。また、前記絵柄画像の画像生成処理を比較的簡単な処理で行っているため、変動表示される識別絵柄画像とともに前記絵柄画像を表示する場合でも、処理負担をあまり増やさずに画像生成処理を行うことができる。
【0031】
手段13.手段1乃至手段12のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であること。中でも、パチンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備えておりそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として表示手段における絵柄画像、例えば識別図柄(遊技状態に応じてその遊技状態を識別させるための識別絵柄画像)の変動が開始すること、又、特別遊技状態発生中には遊技領域内の所定の位置に配置された入賞口が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能として、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへの書き込む等も含む)が付与されること等が挙げられる。上記パチンコ機には、少なくとも多数個の遊技球を取得できる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当たり状態)と、遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状態の2種類の遊技状態が存在する。
【0032】
手段14.手段1乃至手段12のいずれかにおいて、遊技機はスロットマシンであること。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させるための複数の識別図柄(識別絵柄画像)からなる識別図柄列を変動表示した後に識別図柄を確定表示する表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別図柄の変動が停止され、その停止時の確定識別図柄が特定識別図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。上記遊技機には、少なくとも多数個の遊技媒体例えばコイン、メダル等を取得できる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当たり状態)と、遊技媒体を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状態の2種類の遊技状態が存在する。
【0033】
手段15.手段1乃至手段12のいずれかにおいて、遊技機は少なくとも複数種類の表示手段を備えたスロットマシンであること。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させるための複数の第1の識別図柄からなる識別図柄列を変動表示した後に前記第1の識別図柄を確定表示する第1の表示手段と、少なくとも前記第1の識別図柄とは異なる複数の第2の識別図柄(識別絵柄画像)を遊技状態に応じて可変表示可能とする第2の表示手段と、少なくとも始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して前記第1の識別図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより前記第1の識別図柄の変動が停止され、その停止態様が特定表示態様となって確定表示されることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。上記遊技機には、少なくとも多数個の遊技媒体例えばコイン、メダル等を取得できる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当たり状態)と、遊技媒体を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状態の2種類の遊技状態が存在する。なお、このスロットマシンでは、手段1乃至手段12のいずれかにおいて行われる表示制御を主として第2の表示手段において行うような構成となっている。すなわち、ここにいう第2の表示手段が手段1乃至手段12のいずれかの表示手段に相当し、ここにいう第2の識別図柄が手段1乃至手段12のいずれかの絵柄画像に相当する。
【0034】
手段16.手段15において、少なくとも前記第1の表示手段において、前記第1の識別図柄が特定表示態様となって確定表示される前段階において、前記第2の表示手段において、少なくとも前記第2の識別図柄が特定表示態様で確定表示されることにより、前記特別遊技状態の発生が確定するようにしたことを特徴とするスロットマシン。
【0035】
上記手段16によれば、第1の表示手段及び第2の表示手段において、それぞれの識別図柄がそれぞれの特定表示態様で確定表示される。このため、遊技内容に厚みができ、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0036】
手段17.手段1乃至手段12のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させるための複数の識別図柄(識別絵柄画像)からなる識別図柄列を変動表示した後に識別図柄を確定表示する表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別図柄の変動が停止され、その停止時の確定識別図柄が特定識別図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別図柄の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。上記遊技機には、少なくとも多数個の遊技球を取得できる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当たり状態)と、遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状態の2種類の遊技状態が存在する。
【0037】
手段18.手段1乃至手段12のいずれかにおいて、遊技機は少なくとも複数種類の表示手段を備えたパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させるための複数の第1の識別図柄からなる識別図柄列を変動表示した後に前記第1の識別図柄を確定表示する第1の表示手段を備え、少なくとも前記第1の識別図柄とは異なる複数の第2の識別図柄(識別絵柄画像)を遊技状態に応じて可変表示可能とする第2の表示手段と、少なくとも始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して前記第1の識別図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより前記第1の識別図柄の変動が停止され、その停止態様が特定表示態様となって確定表示されることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記第1の識別図柄の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。上記遊技機には、少なくとも多数個の遊技球を取得できる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当たり状態)と、遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状態の2種類の遊技状態が存在する。なお、前記融合させた遊技機では、手段1乃至手段12のいずれかにおいて行われる表示制御を主として第2の表示手段において行うような構成となっている。すなわち、ここにいう第2の表示手段が手段1乃至手段12のいずれかの表示手段に相当し、ここにいう第2の識別図柄が手段1乃至手段12のいずれかの絵柄画像に相当する。
【0038】
手段19.手段18において、少なくとも前記第1の表示手段において、前記第1の識別図柄が特定表示態様となって確定表示される前段階において、前記第2の表示手段において、少なくとも前記第2の識別図柄が特定表示態様で確定表示されることにより、前記特別遊技状態の発生が確定するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0039】
上記手段19によれば、第1の表示手段及び第2の表示手段において、それぞれの識別図柄がそれぞれの特定表示態様で確定表示される。このため、遊技内容に厚みができ、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0040】
〔第1実施例〕
以下、図面を参照して本発明の第1実施例を説明する。
【0041】
画像表示装置を備える遊技機としてパチンコ機を例に採って説明する。図1は本実施例(第1実施例,第2実施例を含む)に係るパチンコ機の概略構成を示す正面図であり、図2はパチンコ機に備える制御基盤および画像表示装置の概略構成を示す機能ブロック図であり、図3は画像表示装置における3次元画像処理部の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0042】
本実施例(第1実施例,第2実施例を含む)に係るパチンコ機は、パチンコ機の全体を制御する制御基盤1(図2参照)を備える遊技盤2と、遊技盤2が取り付けられた枠体3と、遊技盤2の下側に設けられた上受け皿4と、上受け皿4に貯留したパチンコ球を遊技盤2の盤面に発射する図示しない発射装置が連結された回転式ハンドル5と、上受け皿4の下側に設けられた下受け皿8と、遊技者が遊技状態を識別する識別絵柄画像としての識別図柄や、遊技状態の演出効果を高めるために表示される識別図柄以外の図柄などの絵柄画像を表示する画像表示装置7(図2参照)とを備えている。画像表示装置7は液晶モニタ6を備え、この液晶モニタ6の表示画面6aが遊技盤2の盤面のほぼ中央に配置されている。なお、表示画面6aには、所定の模様が描かれた背景上で1または複数個の識別図柄などの絵柄画像が、遊技状態に応じて変動(移動,回転,縮小,拡大,変形など)されて表示される。液晶モニタ6は、本発明における表示手段に相当する。
【0043】
ここで、絵柄画像とは、遊戯状態を識別させるための識別図柄や、パチンコ機の表示画面全体に表示させる背景などのことをいい、識別図柄とは、パチンコ機における大当たりやリーチ等を遊技者に認識させるためのいわゆる図柄番号または図柄番号が付けられた図柄の画像をいう。また、大当たりとは、多数個のパチンコ球を取得できる遊技者に有利な状態をいい、通常の遊技状態とは、パチンコ球を消費する遊技者に不利な状態をいう。通常の遊技状態時に表示される識別図柄等の変動を通常変動といい、大当たりの発生の有無に関係なく、大当たりが発生するかのような演出(大当たりが発生する場合も含む)を行うための変動をリーチという。また、大当たり時には、ラウンドごとにそれぞれ異なるパターンの表示態様が表示される。さらに、パチンコ機における遊技が行われていない場合にはデモンストレーションなどの表示が行われる。
【0044】
遊技盤2には、回転式ハンドル5によって発射されたパチンコ球を盤面に案内するレール2aと、パチンコ球を不特定箇所に誘導する複数本の図示しないクギと、クギによって誘導されてきたパチンコ球が入賞する複数個の入賞口2bと、遊技盤2のほぼ中央付近に誘導されてきたパチンコ球が入賞する始動口2cと、特定の遊技状態において比較的多数のパチンコ球を一時に入賞させることができる大入賞口2dとが設けられている。各入賞口2b、始動口2cおよび大入賞口2d内には、パチンコ球の入球を検出する入賞検出センサ11(図2参照)がそれぞれ設けられている。入賞検出センサ11がパチンコ球の入球を検出すると、遊技盤2に備える制御基盤1によって所定個数のパチンコ球が上受け皿4に供給される。また、始動口2c内には、始動開始センサ12(図2参照)が設けられている。さらに、大入賞口2dには、開閉ソレノイド13(図2参照)が設けられており、この開閉ソレノイド13の動作によって、大入賞口2dが 開閉駆動される。なお、上述したものの他に始動口2cに入球したパチンコ球の個数を記憶する例えば保留ランプ等を備えるが、この実施例ではその説明を省略する。
【0045】
上受け皿4は、受け皿形状になっており、パチンコ球が供給される球供給口4aから供給されたパチンコ球を貯留する。また、球供給口4aが配置された上受け皿4の反対側には、パチンコ球をレール2aに向けて発射する発射装置に連通する図示しない球送り口が設けられている。さらに、上受け皿4の上部には、貯留したパチンコ球を下受け皿8に移すための球抜きボタン4bが設けられており、この球抜きボタン4bを押すことで、上受け皿4に貯留したパチンコ球を下受け皿8に移すことができる。下受け皿8は、受け皿形状になっており、上受け皿4から移されてきたパチンコ球を受け止める。なお、下受け皿8には、その中に貯留したパチンコ球を抜く図示しない球抜きレバーが設けられている。
【0046】
回転式ハンドル5には、パチンコ球をレール2aに向けて発射する発射装置が連結されている。回転式ハンドル5を回転させることにより、発射装置はその回転量に応じた強さでパチンコ球を発射する。なお、遊技者が回転式ハンドル5を回転させた状態で保持することにより、発射装置はパチンコ球を所定の間隔ごとに1個ずつ発射する。
【0047】
図2に示すように、遊技盤2に備える制御基盤1は、メモリおよびCPU等で構成されるマイクロコンピュータである主制御部16と、遊技機における遊技状態を決定する値を出力するカウンタ14と、始動口2c(図1参照)でパチンコ球の入球を検出する始動開始センサ12と、入賞口2b等(図1参照)でパチンコ球の入球を検出する入賞検出センサ11と、大入賞口2d(図1参照)を開閉する開閉ソレノイド13と、画像表示装置7のI/F(インターフェイス)17に情報流通可能に接続されるI/F(インターフェイス)15などを備えて構成されている。この制御基盤1は、上述した入賞口2bや始動口2cの球検出センサの検出に基づいて所定量のパチンコ玉を供給したり、図示しないランプやスピーカを作動させたりする各種のイベントを実行するものである。また、制御基盤1は、遊技状態に応じた表示態様を指示するための各種のコマンドをI/F15を通じて画像表示装置7に送信する。
【0048】
以下に、制御基盤1で行なわれる処理について図4に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0049】
ステップS1(入球を検出)
遊技者は、回転式ハンドル5によってパチンコ球を遊技盤2内に打ち込み、パチンコ遊技を開始する。遊技盤2内に打ち込まれた一部のパチンコ球は盤面の中央付近まで導かれ、始動口2cに入球する。パチンコ球が始動口2cに入球すると、始動口2c内に入球した球を検出する始動開始センサ12は、始動開始信号を主制御部16に送るとともに、始動口2c内に設けられた入賞検出センサ11は、入賞信号を主制御部16に送る。なお、この実施例では、始動開始センサ12と入賞検出センサ11とは、同一のセンサによって併用される。また、入賞口2bにパチンコ球が入球した場合にも、各入賞口2bの入賞検出センサ11は、入賞信号を主制御部16に送る。
【0050】
ステップS2(パチンコ球を供給)
主制御部16は、入賞検出センサ11からの入賞信号を検出すると、図示しないパチンコ球供給機構を稼働させて、所定数量のパチンコ球を球供給口4aを通じて上受け皿4に供給する。
【0051】
ステップS3(大当たり抽選)
主制御部16は、始動開始センサ12からの始動開始信号を検出すると、カウンタ14の出力値を読取り、大当たり抽選を行う。大当たり抽選では、カウンタ14の出力値が所定値であれば、「大当たり」を発生させる。一方、カウンタ14の出力値が所定値以外であれば、「はずれ」である通常の遊技状態を継続する。
【0052】
ステップS4(コマンドを送信)
主制御部16は、通常の遊技状態または特定の遊技状態に応じた表示態様を決定し、その表示態様に応じたコマンドをI/F15を介して画像表示装置7に送信する。このコマンドは、画像表示装置7に所定の表示プログラムを実行させる命令であり、その表示プログラムの実行により遊技状態に応じた表示パターンが表示画面6aに表示される。例えば、大当たりの場合には、主制御部16は、所定のリーチの開始を指示するコマンドを送信し、所定時間経過後に、そのリーチの最終段階で停止させる大当たりの識別図柄の種類を指示するコマンドを送信する。これにより、画像表示装置7の表示画面6aには、コマンドで指示された種類のリーチが表示された後に、さらにコマンドで指示された種類の大当たりの識別図柄で停止するように表示される。このとき、主制御部16は、表示画面6aにおいて大当たりの識別図柄の停止が表示された後に、開閉ソレノイド13に開放信号を与えて大入賞口2dを開放して、遊技者が多数個のパチンコ球を取得できる状態にする。さらに、この遊技状態において、制御基盤1は例えば約10個の球が大入賞口2dに入賞したのを1ラウンドとして、そのラウンドが終了するたびにそのラウンドの終了または次のラウンドの開始を指示するコマンドを画像表示装置7に送信する。これにより、表示画面6aには、ラウンドごとに異なるパターンの表示態様が表示される。一方、ハズレの場合には、リーチの最終段階で停止させるハズレの識別図柄の種類を指示するコマンド、または通常の遊技状態時に変動されている識別図柄をハズレの識別図柄で停止させるためのコマンドを画像表示装置7に送信する。これにより、表示画面6aには、リーチを表示した後、または通常変動後に、ハズレの識別図柄で停止するように表示される。
【0053】
ステップS5(新たな入球検出があるかどうか)
主制御部16は、始動開始センサ12からの新たな始動開始信号の有無(新たな入球)を検出するまで待機する。新たな始動開始信号がなければ、この処理を終了して新たな始動開始信号が検出されるまで待機する。なお、識別図柄の変動(リーチ、通常変動等)中にパチンコ球の入球を始動開始センサ12が検出し、その入球したパチンコ球の個数を記憶する保留ランプが点灯している場合には、その保留ランプの点灯を新たな始動開始信号として検出する。新たな始動開始信号があれば、ステップS2〜S4を繰り返し行なう。
【0054】
次に、画像表示装置7の構成を詳しく説明する。画像表示装置7は、図2に示すように、制御基盤1から送られてきたコマンドを受信するI/F17と、そのコマンドに基づいて仮想3次元空間であるワールド座標系に配置される3次元情報であるオブジェクト、そのオブジェクトの模様の絵柄情報であるテクスチャおよび背景画像を記憶するキャラクタ記憶部18と、受信したコマンドに応じたプログラムを実行して、ワールド座標系にオブジェクトを配置するとともに、そのオブジェクトにテクスチャを貼付けた表示画像を生成する3次元画像処理部19と、この3次元画像処理部19で生成された表示画像を一時的に記憶する画像記憶部20と、その表示画像を表示する液晶モニタ6とを備えている。
【0055】
なお、ワールド座標系とは、本発明における仮想3次元空間に相当する3次元の座標系である。オブジェクトとは、ワールド座標系に配置される3次元の仮想物体であり、オブジェクト独自の座標系であるローカル座標系に配置される複数のポリゴンによって構成された3次元の画像形態情報である。ポリゴンとは、複数個の3次元座標の頂点で定義される多角形平面である。テクスチャとは、オブジェクトの各ポリゴンに貼付ける絵柄情報であり、テクスチャがオブジェクトに貼付けられることにより、オブジェクトに対応する絵柄画像、例えば識別図柄や背景などが生成される。また、本発明では、詳しい説明については後述するが、例えば動物の群れをモチーフにした絵柄画像を表示するときには、1匹の動物の絵柄を複数個のオブジェクトで構成するのではなく、1匹の動物を1つのオブジェクトとして構成する。
【0056】
I/F17は、制御基盤1のI/F15に情報流通可能に接続されており、制御基盤1から送られてくるコマンドを受信するものである。I/F17は、受信したコマンドを3次元画像処理部19に順次渡す。
【0057】
キャラクタ記憶部18は、3次元画像処理部19から適宜読み出される3次元の画像形態情報であるオブジェクトやポリゴンおよびそのオブジェクトやポリゴンの2次元の絵柄情報であるテクスチャを記憶するメモリである。例えば、キャラクタ記憶部18には、大当たり時の当たり識別図柄などの模様のテクスチャと、大当たりのラウンドの回数を示すラウンド表示図柄のテクスチャと、そのラウンド時に演出用に表示される識別図柄以外の図柄である補助図柄、例えばフラミンゴの群れなどの模様のテクスチャなどの種々のテクスチャとともに、それら各テクスチャが貼付けられる1または複数のポリゴンで構成された複数種類のオブジェクトが記憶されている。また、キャタクタ記憶部18には、液晶モニタ6の表示画面6aの背景として表示される例えば草原の模様などが描かれた背景画像も記憶されている。また、本発明では、詳しい説明については後述するが、互いに形態の異なる一連のオブジェクト、例えば互いに一連の羽ばたきパターンが異なるフラミンゴ等を予め記憶する本発明におけるオブジェクト記憶手段、原オブジェクト記憶手段の機能にも相当する。また、互いに形態の異なる一連のオブジェクトは、本発明における絵柄オブジェクトに相当する。
【0058】
3次元画像処理部19は、画像表示装置全体を制御管理するCPU(中央処理装置)、CPUにおける演算結果等を適宜記憶するメモリ、液晶モニタ6に出力する画像を生成する画像データプロセッサなどで構成されるものである。3次元画像処理部19は、コマンドに応じた表示態様を実現するために、本発明の仮想3次元空間に相当する3次元の座標系であるワールド座標系内に、視点およびキャラクタ記憶部18から読み出した各種のオブジェクトを配置し、そのオブジェクトを変動させたり視点を変位させる、いわゆるジオメトリ演算処理を行う。また、ワールド座標系内に与えた視点に基づいて表示領域を設定し、その表示領域内の様子を所定の投影平面に投影した2次元座標情報である投影情報を生成する。その投影情報に基づいて、画像記憶部20に設けられたフレームメモリ内における各オブジェクトの各ポリゴンの頂点に相当する位置すなわちフレームメモリ内のアドレスを求める。そして、キャラクタ記憶部18から読み出したテクスチャを各オブジェクトの各ポリゴンの頂点に合うように変形させて、そのテクスチャをフレームメモリ内の各アドレスに基づいて描画する。全てのオブジェクトへのテクスチャの描画が終了すると、画像記憶部20のフレームメモリ内に表示画像が生成され、その表示画像を液晶モニタ6に出力する。3次元画像処理部19は、本発明における画像生成手段、画像変動手段に相当する。
【0059】
3次元画像処理部19は、具体的には例えば次のように構成されている。以下、図3を参照しながら詳細に説明する。
【0060】
3次元画像処理部19は、CPU21と、このCPU21によって実行されるプログラムを記憶したプログラムROM22と、プログラムの実行によって得られたデータを記憶するワークRAM23と、CPU21の指示によってワークRAM23に記憶したデータを一括して転送するDMA24と、このDMA24によって転送されたデータを受信するI/F25と、このI/F25によって受信したデータに基づいて座標演算処理を行うジオメトリ演算処理部26と、I/F25によって受信したデータ等に基づいて表示画像を生成するレンダリング処理部27と、複数種類のカラーパレットに基づく色情報をレンダリング処理部27に適宜与えるパレット処理部28と、画像記憶部20内に設けられた複数のフレームメモリを切り換えるセレクタ部29と、表示画像を液晶モニタ6に出力するビデオ出力部30とを備えている。また、上述したCPU21とプログラムROM22とワークRAM23とDMA24とI/F25とは同一のデータバスに接続されており、オブジェクトおよびテクスチャ等を記憶したキャラクタ記憶部18は、上述したデータバスとは独立したデータバスを介してジオメトリ演算処理部26およびレンダリング処理部27に接続されている。
【0061】
プログラムROM22は、遊技機に電源が投入された際にCPU21によって最初に実行される制御プログラムや、制御基盤1から送られてくるコマンドの種類に応じた表示を行うための複数種類の表示プログラムなどを記憶したものである。さらに、プログラムROM22には、後述する複数個のポリゴンから構成されて、かつ、互いに形態の異なる一連のオブジェクトのうちから、複数個のオブジェクトを順に選択して、選択されたこれら複数個のオブジェクトを仮想3次元空間内に順に置き換えて配置して、順に配置されたこれらのオブジェクトを絵柄画像の変動とするといった一連の処理を行うための処理プログラムも記憶されている。
【0062】
なお、処理プログラムなどは表示プログラムによって利用され、その表示プログラムの実行によって、制御基盤1から送られてきたコマンドに応じた表示態様を実現するための設定情報が導出される。表示プログラムには、単独で実行されるプログラムだけでなく、例えば複数個のタスクを組み合わせることで、コマンドの種類に応じた表示を行うためのタスクを生成するようなものも含まれる。また、設定情報は、ワールド座標系内にオブジェクトを配置するための座標値、ワールド座標系内に配置するオブジェクトの姿勢をそのオブジェクトの基準姿勢からの回転量で指示する回転角度、ワールド座標系内に視点を設定するための座標値、ワールド座標系における視点の視線(例えばz軸)を所定方向に定めるために視線を回転させる回転角度、キャラクタ記憶部18内に記憶されたオブジェクト、テクスチャ、背景画像などの格納アドレスなどの各種のデータを含む情報であるとともに、表示画面6aに表示する一画面分の表示画像を生成するための情報である。プログラムROM22は、本発明におけるオブジェクト選択手段、およびオブジェクト配置手段に相当する。また後述する第2実施例では、プログラムROM22は、本発明における中間オブジェクト生成手段、オブジェクト選択手段、およびオブジェクト配置手段に相当する。
【0063】
CPU21は、プログラムROM22に記憶された制御プログラムによって画像表示装置7の全体を管理・制御する中央処理装置であり、主に、制御基盤1から送られてきたコマンドに応じた表示プログラムを実行することで、ワールド座標系内にオブジェクトおよび視点を配置する処理などを行うものである。具体的には、CPU21は、I/F17によって受信したコマンドの種類に応じて、そのコマンドに対応する表示を行うための表示プログラムを実行して得られた設定情報をワークRAM23に順次書き込み、所定の割り込み処理間隔(例えば1/30秒や1/60秒)ごとに、ワークRAM23内の設定情報の転送をDMA24に指示するものである。
【0064】
ワークRAM23は、CPU21によって得られた実行結果である設定情報を一時的に記憶するものである。また、後述する第2実施例では、プログラムROM22からの表示プログラムがCPU21によって実行された結果であるオブジェクトから生成された互いに形態の異なる一連の中間オブジェクト、例えばゴリラの歩行パターン等を一時的に記憶する本発明における中間オブジェクト記憶手段の機能にも相当する。また、DMA24は、CPU21での処理を介さずワークRAM23内に記憶されたデータを転送することができる、いわゆるダイレクトメモリアクセスコントローラである。つまり、DMA24は、CPU21からの転送開始の指示に基づいて、ワークRAM23に記憶された設定情報を一括してI/F25へ転送する。
【0065】
I/F25は、DMA24によって転送されてきた設定情報を受信する。I/F25は、設定情報に含まれる、キャラクタ記憶部18に記憶されたオブジェクトの格納アドレスや、オブジェクトをワールド座標系に配置するため配置座標値や、視点を設定する配置座標値などの座標演算の対象となるデータをジオメトリ演算処理部26に与えるとともに、画像描画の対象となる設定情報に含まれるキャラクタ記憶部18に記憶されたテクスチャなどの格納アドレスのデータをレンダリング処理部27に与える。さらに、I/F25は、設定情報に含まれているテクスチャの色合いを指示するためのカラーパレットをパレット処理部28に与える。
【0066】
ジオメトリ演算処理部26は、I/F25から与えられたデータに基づいて、3次元の座標点の移動や回転等に伴う座標演算処理を行うものである。具体的には、ジオメトリ演算処理部26は、キャラクタ記憶部18内に記憶されたオブジェクトの格納アドレスに基づいて、ローカル座標系に配置された複数のポリゴンから構成されたオブジェクトを読み出し、回転角度に基づいて回転させた姿勢のオブジェクトを座標値に基づいてワールド座標系に配置する際のワールド座標系におけるオブジェクトの各ポリゴンの座標値を算出する。さらに、視点の座標値および回転角度に基づいて設定される視点を基準とする視点座標系内のオブジェクトの各ポリゴンの座標値を算出する。さらに、視点に基づく視線に垂直に設定された投影平面に表示領域内のオブジェクトを投影した際の、その投影平面上の各ポリゴンの2次元の座標値を含む投影情報を算出する。そして、ジオメトリ演算処理部26は、投影情報をレンダリング処理部27に与える。
【0067】
パレット処理部28は、CPU21によって書き込まれる複数種類の色情報で構成される複数種類のカラーパレットを格納する図示しないパレットRAMを備えており、CPU21からI/F25を通じて指示されたカラーパレットのデータをレンダリング処理部27に与えるものである。カラーパレットを与えるとは、例えばパレットRAMに記憶されたカラーパレットの格納アドレスをレンダリング処理部27に与えることをいい、レンダリング処理部27は、表示画像を生成する際にその格納アドレスに記憶された色情報を参照する。なお、各色情報は、赤色(R),緑色(G),青色(B)の組合せによって決定されるものであり、カラーパレットのデータサイズが例えば16ビットの場合には、0〜15の各値に所定の色情報が割り当てられる。また、カラーパレットの各データすなわち各パレットは、テクスチャを構成する各ドットに割り当てられており、各パレットの色情報で各ドットを描画することで、テクスチャの全体が描画される。なお、このカラーパレットの各パレットに割り当てられている色情報を順次変更することで、段階的に色合いが異なる複数種類のテクスチャを生成することもできる。
【0068】
レンダリング処理部27は、まず、キャラクタ記憶部18内の背景画像が格納されている格納アドレスに基づいて背景画像を読み出し、その背景画像を画像記憶部20内に設けられたフレームメモリ内に描画し、そのフレームメモリ内に投影情報に基づくオブジェクトの各ポリゴンを展開する。さらに、レンダリング処理部27は、キャラクタ記憶部18内のテクスチャの格納アドレスとカラーパレットのデータとに基づいて、キャラクタ記憶部18から読み出したテクスチャをフレームメモリ内の各ポリゴンに相当する領域上に描画する。これにより、フレームメモリ内には、背景画像上に各種のオブジェクトに対応する図柄の画像が描画された表示画像が生成される。この表示画像は、フレームメモリの容量にもよるが、所定の縦横比例えば縦横比が3:4の表示画像である。なお、上述したジオメトリ演算処理部26およびレンダリング処理部27では、画面に表示する部分を決定するクリッピング処理、ポリゴンの前後関係によって見える部分と見えない部分とを判定する隠面処理、光源からの光の当たり具合や反射の様子を演算するシェーディング計算処理などの処理も適宜行われる。
【0069】
セレクタ部29は、複数のフレームメモリを適宜選択するものである。具体的には、セレクタ部29は、上述したレンダリング処理部27によって画像の描画が行われる際には、画像記憶部20内に設けられた複数のフレームメモリである例えば第1フレームメモリまたは第2フレームメモリのいずれか一方を選択する。この場合には、その選択されている側のフレームメモリ内に表示画像が生成される。一方、セレクタ部29は、描画が行われていない側のフレームメモリから既に表示画像の生成が終わっている表示画像を読み出し、その表示画像をビデオ出力部30に送る。なお、セレクタ部29は、読み出し側のフレームメモリと、描画側のフレームメモリとを順次切り換える。ビデオ出力部30は、セレクタ部29から送られてきた表示画像をビデオ信号に変換して液晶モニタ6に出力する。
【0070】
画像記憶部20は、レンダリング処理部27によって生成される表示画像を記憶するいわゆるビデオRAMである。画像記憶部20には、例えば一画面分の表示画像を記憶する記憶領域である第1フレームメモリと、第2フレームメモリとが設けられたいわゆるダブルバッファを構成している。なお、画像記憶部20に設けるフレームメモリは、2つに限定されるものではなく、1つ以上であれば幾つでもよい。
【0071】
液晶モニタ6は、ビデオ出力部30から出力された表示画像を表示する表示画面6aを備えており、その表示画面6aが遊技盤2の盤面に露出するように取り付けられている。その表示画面6aは例えば縦横比が9:16のいわゆるワイド画面であり、液晶モニタ6は、ビデオ出力部30から出力されてきた縦横比が3:4の表示画像を表示画面6aの縦横比に合わせて、表示画面6aに表示画像を表示する。また、液晶モニタ6には、縦横比が3:4の表示画像をそのまま表示する機能をも備えており、遊技状態に応じて表示画面6aに表示される表示画像の縦横比を適宜変化させることもできる。なお、液晶モニタ6は、本発明における表示手段に相当し、ビデオ出力部30は、本発明における出力手段に相当する。
【0072】
次に、図5に示すフローチャートを参照しながら、上述した画像表示装置7で行なわれる処理について詳細に説明する。
【0073】
ステップT1(コマンドの把握)
I/F17は、制御基盤1から送られてくるコマンドを順次受信して、そのコマンドを3次元画像処理部19に順次渡す。3次元画像処理部19は、そのコマンドをワークRAM23に設けた図示しないコマンドバッファ内に記憶する。さらに、3次元画像処理部19は、液晶モニタ6からの割り込み処理があるたびに、コマンドバッファ内に記憶したコマンドを読み出し、そのコマンドに対応するプログラムROM22内のプログラムを実行して1画面分の表示画像を順次生成する。そのプログラムの実行によって、3次元画像処理部19内では、以下のステップが実行される。なお、上述した割り込み処理は液晶モニタ6の1/30秒または1/60秒ごとの例えば垂直走査信号に同期して行われる。
【0074】
ステップT2(ワールド座標系に視点を設定)
3次元画像処理部19は、表示画面に表示するワールド座標系内の位置を決めるための注目点を設定する。この注目点は、例えばワールド座標系に配置される特定のオブジェクトの配置位置にほぼ一致するような位置に設定される。さらに、その注目点に基づいてワールド座標系内の様子を液晶モニタ6の表示画面6aに表示するための視点を設定する。この視点は3次元の座標系の原点であり、視点からの視線の方向が注目点を向くように設定される。視線は、視点を原点とした座標系の例えばz軸である。以下、注目点に向いた視線を有する視点をワールド座標系に設定するまでの概念および具体的な算出方法について説明する。
【0075】
表示画面6aに複数個の絵柄画像を表示する場合には、図6に示すように、複数個のオブジェクトOJ1〜OJ6がワールド座標系内のそれぞれの配置位置に配置される。3次元画像処理部19は、表示画面6aのほぼ中央付近に表示される絵柄画像を表示するためのオブジェクトOJ3のワールド座標系における配置位置WPの座標値(WPx,WPy,WPz)を求める。この配置位置WPの座標値は、例えば本実施例のパチンコ機の場合にはプログラム内に予め用意されたワールド座標系の座標値を参照することで求める。例えばパチンコ機以外の遊技機の場合には、コントローラ等の入力手段からの入力信号に基づいて求める。3次元画像処理部19は、配置位置WPの座標値(WPx,WPy,WPz)を注目点の座標値として設定する。
【0076】
3次元画像処理部19は、図7に示すように、注目点の配置位置WPを原点Oとする新たな3次元の座標系をワールド座標系内に設定する。そして、図8(a)に示すように、新たな3次元の座標系の2次元の各軸周りにその新たな3次元の座標系を回転させる。例えば、新たな3次元の座標系をx軸周りにθx°,y軸周りにθy°だけ回転させる。回転角度θx°,θy°は、例えば本実施例のパチンコ機の場合にはプログラム内に予め用意された回転角度のデータを参照することで求める。例えばパチンコ機以外の遊技機の場合には、コントローラ等の入力手段からの入力信号に基づいて求める。これにより、図8(c)に示すように、予め与えられている注目点から視点までの距離Lのデータに基づいて、新たな3次元の座標系のz軸上の注目点から距離Lだけ離れた配置位置P0
に、新たな座標系を移動させる。このとき、新たな3次元の座標系のz軸が注目点を向くように移動される。なお、本明細書では、視線の方向がz軸のプラス側になるように説明するが、これに限定されるものではなく、例えば視線の方向がz軸のマイナス側になるようにすることもできる。また、本実施例では、注目点の配置位置WPをオブジェクトJの配置位置と一致するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば注目点の配置位置WPは任意の位置に設定することができる。具体的には、3次元画像処理部19は、上述した注目点の配置位置WPの座標値と、新たな座標系の各軸周りの回転角度θx,θyと、注目点からの距離Lとの各値を、次式(1)に示す式に代入する。
【0077】
(P0X, P0Y, P0Z)=(Lsinθycosθx+WPx
,Lsinθx+WPy,Lcosθycosθx+WPz) … (1)
3次元画像処理部19は、上述した式(1)によって、注目点がz軸にある3次元の座標系の原点Oのワールド座標系における座標値(P0X, P0Y,
P0Z)を算出し、その座標値(P0X, P0Y,
P0Z)で特定されるワールド座標系の配置位置P0に新たな3次元の座標系を移動させる。このワールド座標系の配置位置P0における新たな3次元の座標系を、注目点を向く視線を有する視点SPとする。この視点SPからの視線が向いた方向のワールド座標系内の様子が液晶モニタ6の表示画面6aに表示される。例えば、本実施例では、後述する図15に示すように、y軸周りにθy°だけ回転させることによって、視点SPをy軸周りに回転させながら、複数羽のフラミンゴ63に関する絵柄画像や、草原の模様などが描かれた背景画像を表示画面6aに表示させている。
【0078】
ステップT3(オブジェクトを配置および変動)
3次元画像処理部19は、表示画面6aに複数個の絵柄画像を表示するためのオブジェクトOJ1〜OJ6をキャラクタ記憶部18からそれぞれ読み出す。そして、図9に示すように、3次元画像処理部19は、視点SPの配置位置P0の座標値(P0X, P0Y, P0Z)を基準とする各座標値に応じて、ワールド座標系内の各座標値を求めて、それら各座標値に基づく各配置位置P1〜P6に各オブジェクトOJ1〜OJ6をそれぞれ配置する。なお、3次元画像処理部19は、各オブジェクトの配置位置の座標値のΔPで表した部分のデータを算出、またはプログラムROM22内に予め用意されたデータを参照して、そのΔPの値と視点SPの座標値とからワールド座標系における座標値を求める。
【0079】
具体的には、ワールド座標系内の配置位置P1(P0X+ΔP1X,P0Y+ΔP1Y,P0Z+ΔP1Z)にオブジェクトOJ1を、配置位置P2(P0X+ΔP2X,P0Y+ΔP2Y,P0Z+ΔP2Z)にオブジェクトOJ2を、配置位置P3(P0X+ΔP3X,P0Y+ΔP3Y,P0Z+ΔP3Z)にオブジェクトOJ3を、配置位置P4(P0X+ΔP4X,P0Y+ΔP4Y,P0Z+ΔP4Z)にオブジェクトOJ4を、配置位置P5(P0X+ΔP5X,P0Y+ΔP5Y,P0Z+ΔP5Z)にオブジェクトOJ5を、配置位置P6(P0X+ΔP6X,P0Y+ΔP6Y,P0Z+ΔP6Z)にオブジェクトOJ6を、それぞれ配置する。なお、便宜上図6などでは各オブジェクトの形態を球体形状で図示しているが、各オブジェクトの形状はそれぞれの絵柄画像の形状に応じた3次元形状で形成されている。また、本実施例では、視点SPを基準として各オブジェクトOJ1〜OJ6を配置しているので、視点SPの配置位置や視線方向を変位させた場合すなわち注目点を移動させた場合であっても、各オブジェクトOJ1〜OJ6によって表示される絵柄画像を、表示画面6a上の一定の位置に表示させることができる。
【0080】
さらに、3次元画像処理部19は、各オブジェクトOJ1〜OJ6の中の任意のオブジェクトを移動させる場合には、その任意のオブジェクトの配置位置のx軸成分の座標値を割り込み処理ごとに順次更新(座標値を減算または加算)することで、任意のオブジェクトを横方向へ移動させる。これにより、オブジェクトがワールド座標系内を移動するので、そのオブジェクトによって表示される絵柄画像も表示画面6a上を移動する。同様にして、任意のオブジェクトの配置位置のy軸成分の座標値を順次更新すればオブジェクトを縦方向へ、z軸成分の座標値を順次更新すればオブジェクトを奥行き方向へそれぞれ任意に移動させることができる。
【0081】
なお、後述する能動的動作対象としてのフラミンゴの群れなどの動物の群れをモチーフにした絵柄画像の場合には、上述した各座標値に基づく各配置位置P1〜P6は、上記絵柄画像を構成する複数個のオブジェクトの相対的な位置関係を決定づけるためにワールド座標系に配置された座標でもある。ここで、各配置位置P1〜P6は、ワールド座標系に設定される所定の基準制御点との相対的な位置関係によって定められたものである。
【0082】
また、識別図柄などの絵柄画像と違い、上記絵柄画像を移動させたり、変動させる場合には、各オブジェクトの配置位置を動かすのではない。各オブジェクトの形態を変動させる場合には、互いに形態が異なる一連のオブジェクトがキャラクタ記憶部18に予め記憶されており、これら一連のオブジェクトのうちから、複数個のオブジェクトを順に選択して、相対的に同じ位置にそれら複数個のオブジェクトを順に置き換えて配置することによって、ワールド座標系内にオブジェクトが配置されるべき位置において各オブジェクトの形態が変動される。上記絵柄画像を移動させる場合には、それらのオブジェクトごと所定の配置位置に移動させたりする。なお、この配置位置の移動は、前記基準制御点の設定位置を移動させることにより行われる。
【0083】
ステップT4(視点座標系を変形補正)
3次元画像処理部19は、ワールド座標系内に配置された各オブジェクトOJ1〜OJ6の各配置位置P1〜P6の座標値を、視点SPを基準すなわち原点とする視点座標系の座標値に変換する。つまり、上述した座標値のΔで表された成分だけを抜き出す。ここで、レンダリング処理部27によってフレームメモリ内に生成される表示画像の縦横比は3:4であるので、この表示画像を縦横比が9:16の表示画面6aに表示すると、表示画像が間延びした画像となるという弊害が生じる。そこで、表示画像の縦横比と、表示画面の縦横比とに応じて、視点座標系を変形補正することにより、その視点座標系内に配置された各絵柄画像などを変形させる。
【0084】
具体的には、3次元画像処理部19は、視点座標系を変形補正するための変形補正値を算出する。この変形補正値は、各オブジェクトOJ1〜OJ6の縦幅または横幅を拡大もしくは縮小するための倍率値である。変形補正値は、表示画面6aの縦横比をA:B、表示画像の縦横比をa:bとすると、次式(2)によって算出することができる。なお、次式(2)で算出される変形補正値は、表示画像の縦倍率を基準にして、その横幅を画面に合わせて変形した場合には、オブジェクト等の横幅を変形補正するための倍率値であり、表示画像の横倍率を基準にして、その縦幅を画面に合わせて変形した場合には、各オブジェクトOJ1〜OJ6の縦幅を変形補正するための倍率値である。
【0085】
(A×b)÷(a×B) …(2)
フレームメモリ内に生成される表示画像の縦横比が3:4であり、表示画面6aの縦横比が9:16である場合には、表示画面6aには表示画像の縦横比が9:16で表示されるので、表示画像の横幅が4/3倍に拡大されたように表示される。このとき、表示画像に含まれる各オブジェクトOJ1〜OJ6で表示される絵柄画像の横幅も4/3倍に拡大される。ここで、式(2)に表示画像および表示画面6aの縦横比の各値を代入することで、各オブジェクトOJ1〜OJ6の横幅を4分の3倍(以下、「3/4倍」と示す)に縮小する倍率値の変形補正値を算出する。さらに、3次元画像処理部19は、変形補正値に基づいて視点座標系の横方向(x軸方向)を3/4倍に縮小する。その結果、各オブジェクトOJ1〜OJ6は、視点座標系のx軸方向に3/4倍に縮小される。なお、この実施例では、ステップT4によって視点座標系を変形補正したが、変形補正することなくステップT4以降の処理を行うこともできる。
【0086】
ステップT5(投影平面に投影)
3次元画像処理部19は、図9に示すように、視点SPと、オブジェクトOJ1〜OJ6との間に、視点からの視線の方向であるz軸に垂直な投影平面TMを設定する。投影平面TMは、視点座標系のz軸に垂直であり、z値が固定されているので、投影平面TM上では2次元の座標値として取り扱うことができる。この投影平面TMは、画像記憶部20内に設けられたフレームメモリに対応する領域を有している。
【0087】
さらに、3次元画像処理部19は、投影平面TMに投影される各オブジェクトOJ1〜OJ6の移動方向に応じて、それら各オブジェクトOJ1〜OJ6を透視投影または平行投影する。これにより、各オブジェクトOJ1〜OJ6をそれぞれ構成する各ポリゴンの各頂点は、投影平面TMに透視移動または平行移動するように投影され、各頂点の3次元の座標値が投影平面TM上の2次元の座標値に変換される。3次元画像処理部19は、全てのオブジェクトの投影が終了することにより、ワールド座標系内の各オブジェクトOJ1〜OJ6の投影情報を取得する。
【0088】
ここで、透視投影とは、各オブジェクトOJ1〜OJ6を視点SPから見た状態で投影することをいい、具体的にはオブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリゴンの頂点が視点SPへ向けて直線的に移動されるように投影することをいう。これにより、例えば視点SPからの距離に応じてオブジェクトOJ1〜OJ6の各画像が変化するように表示される。平行投影とは、オブジェクトOJ1〜OJ6を投影平面TMから見たそのままの状態で投影することをいい、具体的にはオブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリゴンの頂点が投影平面TMに対して垂直に直線的に移動するように投影することをいう。これにより、視点SPからの距離に関わらず、オブジェクトOJ1〜OJ6の各画像は常に一定の大きさで表示される。なお、遊技者に遊技状態を識別させたい場合には、例えば絵柄画像が識別図柄である場合には、識別図柄を識別し易くするために、識別図柄を表示するオブジェクトを平行投影する。それ以外の場合には、例えば後述するフラミンゴの群れなどの識別図柄以外の絵柄画像である場合には、より立体感を表現するために、上述の絵柄画像(図12,13中のフラミンゴの群れに関する絵柄画像61)を表示するオブジェクトを透視投影することが好ましい。さらに、本実施例では、他の絵柄画像にも同様に透視投影または平行投影を適用することができる。
【0089】
ステップT6(表示画像を生成)
まず、3次元画像処理部19は、キャラクタ記憶部18に記憶されている背景画像を読み出し、その背景画像を画像記憶部20内のフレームメモリ内に描画する。この背景画像は、例えば草原および草原の様子を表示するための画像である。
【0090】
次に、3次元画像処理部19は、投影情報に含まれる各オブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリゴンの各頂点の座標値に対応する画像記憶部20のフレームメモリ内のアドレス、すなわちフレームメモリ内の各オブジェクトOJ1〜OJ6の各ポリゴンの位置を求める。そして、キャラクタ記憶部18から読み出したテクスチャを各ポリゴンに合わせて変形させながら各ポリゴンに描画する。これにより、背景画像上に、各オブジェクトOJ1〜OJ6の画像である絵柄画像が重ねられた表示画像がフレームメモリ内に生成される。
【0091】
ステップT7(表示)
3次元画像処理部19は、フレームメモリ内に生成された表示画像をビデオ出力部30を介して液晶モニタ6に出力する。液晶モニタ6は、割り込み処理ごとに3次元画像処理部19から送られてくる縦横比が3:4の表示画像を、縦横比が9:16の表示画面6aに合わせて順次表示する。上述したステップT1〜T7が実行されることによって、表示画面6aには、図10に示すような表示画像が表示される。図10に示すように、表示画面6aには、例えば草原の様子を示す背景画像HGの前面に、上述した各オブジェクトOJ1〜OJ5の画像である絵柄画像G1〜G5が表示される。このとき、投影平面TM外に配置されているオブジェクトOJ6は、投影平面TMに投影されないので、表示画面6aには表示されない。なお、上述したステップT1〜T7を繰り返して、全ての識別図柄を変動させる通常変動や、特定の識別図柄だけが変動させるリーチなどの表示態様を表示することができるとともに、その他の遊技状態に応じて例えばフラミンゴの群れなどの絵柄画像を表示することができる。
【0092】
次に、第1実施例に係るパチンコ機で実際に表示される表示態様について、図11に示すフローチャートおよび図12,13に示す表示態様を参照しながら説明し、なお、本明細書ではリーチでの表示態様についてはその説明を省略する。
【0093】
液晶モニタ6の表示画面6aには、制御基盤1から送られてきたコマンドに基づいて、図12,13に示すような表示態様が、図12(a)〜(c),図13(a)〜(c)の順に表示される。この表示態様は、図12,13に示すように、表示画面6a内に1群のフラミンゴの群れを示した絵柄画像61が表示されている。ここでは図示していないが、遊戯状態を識別させるための識別図柄が、表示画面6a内の上段領域,中段領域,下段領域のそれぞれの領域内に表示されて、通常回転時には各領域に表示される識別図柄がそれぞれ横方向に低速または高速で移動する。リーチが発生すると、上段領域と下段領域とで移動していた識別図柄が、表示画面6aの斜め方向(または縦方向)に同一種類で揃うように停止し、中段領域の識別図柄だけが横方向に移動を続けるように表示される。
【0094】
識別図柄などのような他の絵柄画像の場合には、これらの絵柄画像は複数個のオブジェクトから構成されて、各オブジェクトをオブジェクト独自の座標系であるローカル座標系内でそれぞれ移動,回転,縮小,拡大させることによってこれらの絵柄画像の姿勢を変位させて、さらにワールド座標系で配置して動かしている。これに対して、1群のフラミンゴの群れを示した絵柄画像61の場合には、1羽のフラミンゴを1つのオブジェクトとして扱い、互いに一連の羽ばたきパターンが異なるフラミンゴを示す互いに異なる一連のオブジェクトが予め記憶されている。従って、絵柄画像61を構成している複数個のオブジェクトを、上記一連のオブジェクトのうちから順に選択して、順に置き換えて配置することによって、絵柄画像61の動作を制御する。
【0095】
また、絵柄画像61は、5羽のフラミンゴ61a〜61eから構成されており、各フラミンゴ61a〜61eは図12(a)〜(c),図13(a)〜(c)の順に表示画面6aの右側領域から左側領域へと羽ばたきながら移動する。各フラミンゴ61a〜61eは後述する7種類の羽ばたきパターン62a〜62g(図14参照)、すなわち羽ばたきの形態に従ってそれぞれ変動される。
【0096】
ステップU1(複数個のオブジェクトを選択)
3次元画像処理部19は、キャラクタ記憶部18に予め記憶されている互いに一連の羽ばたきパターンが異なるフラミンゴを示す互いに形態が異なる一連のオブジェクトを読み出して、複数種類のパターンを示す複数個のオブジェクトを順に選択する。
【0097】
詳述すると、キャラクタ記憶部18には、図14に示すように、互いに形態の異なる一連のオブジェクトである羽ばたきパターン62a〜62gが予め記憶されている。プログラムROM22内の表示プログラムは、ワールド座標系内にオブジェクトが配置されるべき位置においてこれらの羽ばたきパターン62a〜62gが同じ順繰りになる組み合わせになるように、割り込み処理ごとにパターン62a〜62gのうちから複数種類のパターンを順に選択する。
【0098】
例えば、7種類あるパターン62a〜62gのうちから同じ順繰りになるように5種類のパターンを選択する場合には、下記のような組み合わせに応じて順に選択する。組み合わせの一例として、(62a,62b,62c,62d,62e)、(62b,62c,62d,62e,62f)、(62c,62d,62e,62f,62g)、…、(62g,62a,62b,62c,62d)となる。割り込み処理ごとに上述の組み合わせの順に応じて、それらの羽ばたきパターン62a〜62gの組み合わせのうちから5種類の羽ばたきパターンが順に選択される。
【0099】
ステップU2(複数個のオブジェクトを配置)
表示画面6aに表示されるべき位置に配置されるように、ワールド座標系内にオブジェクトが配置されるべき位置において上述の組み合わせで選択された羽ばたきパターンを順に置き換えて配置する。
【0100】
上述の組み合わせにおいて、フラミンゴ61aの場合には、フラミンゴ61aの位置に羽ばたきパターンを示すオブジェクトが羽ばたきパターン62a〜62gの順に置き換えられて配置される。同様に、フラミンゴ61bの場合には、フラミンゴ61bの位置に羽ばたきパターンを示すオブジェクトが羽ばたきパターン62b〜62g,62aの順に置き換えられて配置される。フラミンゴ61cの場合には、フラミンゴ61cの位置に羽ばたきパターンを示すオブジェクトが羽ばたきパターン62c〜62g,62a,62bの順に置き換えられて配置される。フラミンゴ61dの場合には、フラミンゴ61dの位置に羽ばたきパターンを示すオブジェクトが羽ばたきパターン62d〜62g,62a〜62cの順に置き換えられて配置される。フラミンゴ61eの場合には、フラミンゴ61eの位置に羽ばたきパターンを示すオブジェクトが羽ばたきパターン62e〜62g,62a〜62dの順に置き換えられて配置される。
【0101】
なお、上述の組み合わせが1回ずつ行われると、最初の組み合わせに戻ってそれらの羽ばたきパターン62a〜62gが順に選択されつつ、羽ばたきパターン62a〜62gが順に置き換えられて配置され、複数回にわたってループ化されて繰り返して行われる。
【0102】
上述した表示画面6aを表示するために、3次元画像処理部19は、絵柄画像61を表示するための複数種類の羽ばたきパターンを示す複数個のオブジェクトを上述した組み合わせでワールド座標に配置する。なお、図示を省略する複数種類の識別図柄を表示する場合には、複数種類のオブジェクトをワールド座標系内に配置する。視点座標系を変形補正した後、絵柄画像61に関する複数個のオブジェクトと、図9に示すような視点SPとの間に、視点からの視線の方向であるz軸に垂直な投影平面TMを設定して、それら各オブジェクトの各配置位置のx成分の座標値を順次更新することで、それら各オブジェクトを投影平面TMを横切るように横方向へ移動させる。つまり、表示画面6a上では、図12,13に示すように、表示画面6aの右側領域から左側領域へと羽ばたきながら移動することになる。3次元画像処理部19は、これら移動する各オブジェクトを投影平面TMに順次平行投影または透視投影する。上述したように絵柄画像が識別図柄である場合には、識別図柄を識別し易くするために、識別図柄を表示するオブジェクトを平行投影する。また、絵柄画像が絵柄画像61のように、より立体感を表現する画像の場合には、絵柄画像61を表示する複数個のオブジェクトを透視投影する。そして、草原などの背景画像を読み出したり、テクスチャを各ポリゴンに描画して、表示画面6aに絵柄画像61を出力表示させる。その表示結果が、これにより、図10に相当する図12,13となって表示画面6aに出力表示される。
【0103】
図12,図13では、各フラミンゴ61a〜61eを1群のフラミンゴの群れとして扱い、それらを絵柄画像61として表示画面6aに表示したが、図15に示すように、複数羽のフラミンゴ63を1群のフラミンゴの群れとして、あるいは複数群のフラミンゴの群れとして表示画面6aに表示してもよい。複数羽のフラミンゴ63を複数群のフラミンゴの群れとする場合には、群れごとにフラミンゴをそれぞれ動かすことができる。
【0104】
また、上述したように、図15では、視点SPをy軸周りに回転させながら、複数羽のフラミンゴ63に関する絵柄画像や、背景画像を表示画面6aに表示させている。この場合には、ステップT2でも述べたように、視点SPを設定してから、フラミンゴ63を構成するオブジェクトがワールド座標系内に配置されるべき位置において、図9に示すように、羽ばたきパターン62a〜62gをそれぞれの所定の位置に順に置き換えて配置させている。
【0105】
以上より、上述したパチンコ機では、互いに形態の異なる一連のオブジェクトである羽ばたきパターン62a〜62gのうちから複数種類のパターンを順に選択して、選択された各羽ばたきパターン62a〜62gを順にワールド座標に置き換えて配置するだけで、各フラミンゴ61a〜61eが、各羽ばたきパターン62a〜62gに従って変動しているように見せることができる。さらに、各フラミンゴ61a〜61eにおいて同じ形態である羽ばたきパターン62a〜62gが連続することはなく、いずれのフラミンゴ61a〜61eの形態においても同じ頻度で各フラミンゴ61a〜61eの形態が同じ順繰りでそれぞれ変動するので、複数回にわたってループ化されて繰り返して行われても飽きることがなく、臨場感のある表示態様を実現することができる。また、複数回にわたってループ化されて繰り返して行われているので、一連の羽ばたきパターン62a〜62gをキャラクタ記憶部18に予め記憶させるだけで、長時間にわたって遊技者の面白味を永続させることもできる。
【0106】
また、割り込み処理ごとに各羽ばたきパターン62a〜62gを順に選択して置き換え配置することで、絵柄画像61を変動させて表示画面6aに表示しているので、従来のように絵柄画像を変動させるのに複数個のオブジェクトをそれぞれ変動させる場合に比べて、割り込み処理ごとにワークRAM23からDMA24を介して液晶モニタ6の表示画面6aに表示させるための設定情報を軽減することができる。そして、ワークRAM23内の設定情報を軽減することができる。また、一画面にオブジェクトを表示させる数量に余裕ができて、絵柄画像61の他に、識別図柄や背景などを表示することができるとともに、これら絵柄画像に関するオブジェクトを細かく動かしてスムーズに変動させることができる。その結果、変動させる絵柄画像を記憶する記憶容量を小さくしたり、プログラム自体を小さくすることも可能になる。また、絵柄画像に対する処理負担を軽減することもできる。
【0107】
〔第2実施例〕
次に、図面を参照して本発明の第2実施例を説明する。概略構成に関する正面図,ブロック図を示す図1〜図3、制御基盤1,画像表示装置7で行なわれる処理に関するフローチャートを示す図4,図5、画像表示装置7で行なわれる処理の説明に供する図を示す図6〜10については、第1実施例と共通するので、その箇所の説明を省略する。なお、第1実施例と共通する箇所については同符号を付する。
【0108】
第2実施例では、図3に示すプログラムROM22には、キャラクタ記憶部18に予め記憶されている複数個のポリゴンから構成されるオブジェクトを読み出して、そのオブジェクトから、互いに形態の異なる一連の中間オブジェクトを生成して、生成された一連の中間オブジェクトのうちから、複数個の中間オブジェクトを順に選択して、選択されたこれら複数個の中間オブジェクトを仮想3次元空間内に順に置き換えて配置して、順に配置されたこれらの中間オブジェクトを絵柄画像の変動とするといった一連の処理を行うための処理プログラムも記憶されている。従って、第1実施例でも述べたように第2実施例におけるプログラムROM22は、本発明におけるオブジェクト選択手段、オブジェクト配置手段の他に、中間オブジェクト生成手段の機能も備えている。
【0109】
第2実施例では、図3に示すワークRAM23には、キャラクタ記憶部18に予め記憶されているオブジェクトから、互いに形態の異なる一連の中間オブジェクトを生成して得られた設定情報も記憶されている。従って、第1実施例でも述べたように第2実施例におけるワークRAM23は、本発明における中間オブジェクト記憶手段の機能も備えている。
【0110】
次に、第2実施例に係るパチンコ機で実際に表示される表示態様について、図16に示すフローチャート、および中間オブジェクトの生成の一例として挙げられている図17に示すゴリラの歩行パターンの表示態様を参照しながら説明する。
【0111】
ステップV1(形態の異なる一連の中間オブジェクトを生成)
3次元画像処理部19は、キャラクタ記憶部18に予め記憶されている1匹のゴリラを構成するオブジェクトを読み出す。このオブジェクトは、複数個のポリゴンから構成されている。読み出されたゴリラに関するオブジェクトから、プログラムROM22内の表示プログラムによって、図17に示すように、互いに形態の異なる一連の中間オブジェクトである歩行パターン64a〜64pを生成する。これら生成された歩行パターン64a〜64pは、実行結果である設定情報としてワークRAM23として一時的に記憶される。
【0112】
ステップV2(複数個の中間オブジェクトを選択,配置)
第1実施例のステップU1(複数個のオブジェクトを選択)・U2(複数個のオブジェクトを配置)と同様の手順で、ワークRAM23に記憶された歩行パターン64a〜64pのうちから、複数個の中間オブジェクトである複数種類のゴリラの歩行パターンが順に選択されて、その歩行パターンを示す中間オブジェクトがワールド座標系内に配置されるべき位置において、各歩行パターンが順に置き換えられて配置される。選択の手順と、配置に手順とについては第1実施例と同様なので、その手順を省略する。
【0113】
以上より、上述したパチンコ機では、第1実施例と同様に、互いに形態の異なる一連のオブジェクトである歩行パターン64a〜64pのうちから複数種類のパターンを順に選択して、選択された各歩行パターン64a〜64pを順にワールド座標に置き換えて配置するだけで、ゴリラの群れを構成する各ゴリラが、各歩行パターン64a〜64pに従って変動しているように見せることができる。また、第1実施例と同様に、順繰りに各ゴリラを変動させるように制御することもできるし、複数回にわたってループ化されて繰り返し行うように制御することもできる。
【0114】
また、第1実施例では、互いに形態の異なる一連のオブジェクトがキャラクタ記憶部18に予め記憶されていて、それら一連のオブジェクトのうちから順に選択して置き換え配置することで群れをモチーフにした絵柄画像を変動させていたが、第2実施例では、キャラクタ記憶部18に予め記憶されているオブジェクトから、互いに形態の異なる一連の中間オブジェクトを生成して、その生成された中間オブジェクトをワークRAM23に一時的に記憶させてから、それら一連のオブジェクトのうちから順に選択して置き換え配置している。従って、第1実施例と比べて、中間オブジェクトを生成したり、その生成された中間オブジェクトをワークRAM23に一時的に記憶させるなどの処理負担が増えるが、キャラクタ記憶部18に予め記憶されているオブジェクトの個数を減らすことができる。
【0115】
〔変形例〕
上述したキャラクタ記憶部18に互いに形態の異なる一連のオブジェクトと単独のオブジェクトとを予め記憶させて、後者の方から、互いに形態の異なる一連の中間オブジェクトを生成して、その生成された中間オブジェクトをワークRAM23に一時的に記憶させて、ワークRAM23に記憶された中間オブジェクトと、キャラクタ記憶部18に記憶された一連のオブジェクトとを、それぞれ順に選択して置き換え配置させるといったように、第1実施例と第2実施例とを適宜組み合わせることもできる。
【0116】
上述した第1,第2実施例では、順繰りで組み合わせを選択したが、順繰り以外で組み合わせを選択してもよい。また、必ずしもループ化して繰り返し行う必要はない。
【0117】
また、上述した実施例では、液晶モニタについて説明したが、例えば、液晶モニタの代わりにCRTモニタや、LEDモニタなどにすることもできる。
【0118】
また、上述した実施例では、遊技機としてパチンコ機について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばスロットマシン、パチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機、コインゲーム機などの遊技機に変形実施することができる。
【0119】
スロットマシンの基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させるための複数の識別図柄からなる識別図柄列を変動表示した後に識別図柄を確定表示する表示手段としてのリールを備え、遊技者が始動用操作手段としてのスタートレバーを叩き、リールが回転することにより識別図柄が変動し、遊技者が停止用操作手段としてのストップボタンを押すことによって、又は、所定時間が経過することによってリールが停止し、この停止時に停止識別図柄が特定識別図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させる遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0120】
また、パチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機の基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させるための複数の識別図柄からなる識別図柄列を変動表示した後に識別図柄を確定表示する表示手段としてのリールを備え、遊技者が始動用操作手段としてのスタートレバーを叩き、リールが回転することにより識別図柄が変動し、遊技者が停止用操作手段としてのストップボタンを押すことによって、又は、所定時間が経過することによってリールが停止し、この停止時に停止識別図柄が特定識別図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させる遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、識別図柄の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、大当たり状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。
【0121】
さらに、上記スロットマシン、パチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機等において、複数の識別図柄からなる識別図柄列を変動表示する表示手段とは別に、少なくとも前記識別図柄とは異なる複数の第2の識別図柄を遊技状態に応じて可変表示可能とする第2の表示手段を設け、上記実施の形態における様々な表示制御を行う場合には、前記第2の表示手段において行うようにしてもよい。また、少なくとも前記識別図柄が特定表示態様となって確定表示される前段階に、前記第2の表示手段において、少なくとも前記第2の識別図柄が特定表示態様で確定表示されることにより、特別遊技状態としての大当たり状態の発生が確定するようにしてもよい。このようにすれば、少なくとも2種類の表示手段よって、それぞれの識別図柄がそれぞれの特定表示態様で確定表示される。このため、遊技内容に厚みができ、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0122】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、オブジェクト記憶手段によって予め記憶された互いに形態の異なる一連のオブジェクトのうちから、オブジェクト選択手段によって複数個のオブジェクトを選択しているので、オブジェクト配置手段によって選択されたこれら複数個のオブジェクトを仮想3次元空間内に順に置き換えて配置させるだけで、表示手段と出力手段とによってこれらのオブジェクトを絵柄画像として表示することができるとともに、絵柄画像を変動させることができるようになる。
【0123】
従来では、画像処理装置の性能の限界上、仮想3次元空間で制御できるポリゴンやオブジェクトの数量に制限があったため、表示画面に表示できる絵柄画像の個数が制限され、遊技者の興趣の向上を妨げてしまうおそれがあった。しかし、本発明によれば、仮想3次元空間で制御できるポリゴンやオブジェクトの数量に制限があったとしても、比較的多くの複数個の絵柄画像を表示できるため、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【0124】
また、従来のように絵柄画像を変動させるのに複数個のオブジェクトをそれぞれ変動させる場合に比べて、絵柄画像に対する処理負担を軽減することができる。さらに、表示画面により多くの絵柄画像を表示させることが可能になるので、臨場感のある表示態様を実現して、遊技者の面白味を永続させることもできる。
【0125】
【発明の効果】
本発明によれば、画像生成処理の負担を軽減するとともに、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るパチンコ機の概略構成を示す外観図である。
【図2】 実施例に係るパチンコ機の機能ブロック図である。
【図3】 3次元画像処理部の機能ブロック図である。
【図4】 パチンコ機の制御基盤での処理を示すフローチャートである。
【図5】 パチンコ機の画像表示装置での処理を示すフローチャートである。
【図6】 ワールド座標系に複数個のオブジェクトを配置した様子を示す図である。
【図7】 注目点を設定した様子を示す図である。
【図8】 注目点に基づいて、視点を設定するまでの様子を示す図である。
【図9】 ワールド座標系における投影平面と複数個のオブジェクトとの様子を示す図である。
【図10】 表示画面にオブジェクトの画像が表示された様子を示す図である。
【図11】 第1実施例に係るパチンコ機で実際に表示される表示態様を実現させる流れを示すフローチャートである。
【図12】 フラミンゴの群れが羽ばたく様子を示す図である。
【図13】 フラミンゴの群れが羽ばたく様子を示す図である。
【図14】 フラミンゴの羽ばたきパターンの各形態を示す図である。
【図15】 1群のフラミンゴの群れ、あるいは複数群のフラミンゴの群れが羽ばたく様子を示す図である。
【図16】 第2実施例に係るパチンコ機で実際に表示される表示態様を実現させる流れを示すフローチャートである。
【図17】 ゴリラの歩行パターンの各形態を示す図である。
【符号の説明】
1 … 制御基盤
6 … 表示手段としての液晶モニタ
6a… 表示画面
7 … 画像表示装置
18 … オブジェクト記憶手段としてのキャラクタ記憶部
19 … 画像生成手段としての3次元画像処理部
20 … 画像記憶部
22 … プログラムROM
23 … ワークRAM
61a〜61e … 能動的動作対象としてのフラミンゴ
62a〜62g … 絵柄オブジェクトとしての羽ばたきパターン
64a〜64p … 絵柄オブジェクトとしての歩行パターン

Claims (1)

  1. 遊技者に有利な特別遊技状態を発生させることのできる特別遊技状態発生手段を備えた遊技機であって、
    所定の絵柄画像に対応する3次元情報である1つの原絵柄オブジェクト及び互いに形態の異なる一連の絵柄オブジェクトを記憶するオブジェクト記憶手段と、前記1つの原絵柄オブジェクトを基に互いに形態の異なる一連の中間オブジェクトを生成する中間オブジェクト生成手段と、前記中間オブジェクト生成手段によって生成された前記一連の中間オブジェクトを記憶する中間オブジェクト記憶手段と、前記中間オブジェクト記憶手段に記憶された一連の中間オブジェクトのうちから複数個の中間オブジェクトを、前記オブジェクト記憶手段に記憶された一連の絵柄オブジェクトのうちから複数個の絵柄オブジェクトをそれぞれ順に選択して、これらを仮想3次元空間内に順次切換配置するオブジェクト配置手段と、所定の視線方向を有する視点を前記仮想3次元空間内に設定する視点設定手段と、前記視線方向を基準とする投影平面を前記仮想3次元空間内に設定する投影平面設定手段と、前記視線方向を基準とする前記仮想3次元空間内の所定領域に設定された前記中間オブジェクト及び絵柄オブジェクトを前記投影平面に投影する投影手段と、該投影平面に投影された前記中間オブジェクト及び絵柄オブジェクトの態様に基づいた前記絵柄画像を含む表示画像を生成する表示画像生成手段とによって生成された少なくとも1画面分の表示画像を記憶する画像記憶手段と、
    前記画像記憶手段に記憶された表示画像を表示画面に表示する表示手段とを備え、
    前記表示手段において、少なくとも一連の動作を行う前記絵柄画像を表示することを特徴とする遊技機。
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