JP2003057288A - 分岐ケーブル線路の事故点特定方法 - Google Patents

分岐ケーブル線路の事故点特定方法

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JP2003057288A
JP2003057288A JP2001248982A JP2001248982A JP2003057288A JP 2003057288 A JP2003057288 A JP 2003057288A JP 2001248982 A JP2001248982 A JP 2001248982A JP 2001248982 A JP2001248982 A JP 2001248982A JP 2003057288 A JP2003057288 A JP 2003057288A
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Tomoji Minou
智次 美納
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象となる分岐ケーブル線路が複雑な多分岐
ケーブル線路である場合でも、事故点の特定作業を能率
良く行なえる様にする。 【解決手段】 分岐ケーブル線路を構成する主線路1の
一端部(課電端)から芯線9、9に直流高電圧を印加す
る事により、この課電端から事故点(P点)に向けて、
上記芯線9、9に特定用電流を流す。分岐ケーブル線路
の各部分を流れる電流を測定し、上記特定用電流の流通
経路を求める事で、上記事故点(P点)の位置又はこの
事故点(P点)が存在する区間を特定する。この様な手
法を採用する事により、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明に係る分岐ケーブル
線路の事故点特定方法は、例えば変電所等に於いて、地
下に埋設した高圧電力ケーブルの絶縁が劣化した場合
に、その劣化した場所の特定を行なう為に利用する。 【0002】 【従来の技術】変電所等に敷設したCVケーブル等の電
力ケーブルの絶縁被覆は、長期間に亙って多湿状態に置
かれる事で次第に劣化し、遂には絶縁破壊に結び付く地
絡事故を発生する場合がある。上記電力ケーブルが地中
に埋設されたものである場合には、この様な地絡事故が
地中で発生するので、修復の為に上記電力ケーブルを掘
り出すのに先立って、事故点、即ち、絶縁が劣化してい
る部分を特定する必要がある。この為に従来から、各種
の方法を使用して事故点を特定する事が行なわれてい
る。特に、本発明の対象となる様な、主線路と、この主
線路から分岐した1本乃至複数本の分岐線路とから成る
分岐ケーブル線路の事故点を特定できる方法として従来
から、高圧ブリッジ法が知られている。図4により、こ
の高圧ブリッジ法に就いて簡単に説明する。 【0003】事故点を特定すべき分岐ケーブル線路は、
主線路1の途中に第一、第二の分岐線路2a、2bの一
端部を接続している。これら各線路1、2a、2bはそ
れぞれ、地絡事故を起こした事故相ケーブル7、7a、
7bと、地絡事故を起こしていない健全相ケーブル8、
8a、8bとを備える。又、事故点を特定する為の特定
装置3は、直流電源4と、1対の比例辺抵抗5a、5b
と、検流計6とを備える。上述の様な分岐ケーブル線路
のうち、例えば、上記第二の分岐線路2bの途中のP点
で地絡事故が発生した(事故点がP点である)場合、次
の様にして、このP点を特定する。先ず、上記主線路1
の一端部(図4の左端部)に於いて、この主線路1を構
成する事故相ケーブル7及び健全相ケーブル8の芯線
(ケーブル導体)9、9の一端部と接地との間に、上記
特定装置3を、図示の様に接続する。これと共に、上記
主線路1の他端部(図4の右端部)に於いて、上記各芯
線9、9同士を短絡Aする。これにより、上記各比例辺
抵抗5a、5bと上記事故相ケーブル7及び健全相ケー
ブル8とを含む、高圧ブリッジ回路を構成する。次い
で、上記直流電源4により、この高圧ブリッジ回路に直
流高電圧を印加しつつ、この高圧ブリッジ回路の平衡操
作を行なう(上記検流計6の指示値がゼロになる様に、
上記各比例辺抵抗5a、5bの値を調節する)。この結
果、高圧ブリッジ回路の平衡条件式から、事故点は、上
記主線路1を構成する事故相ケーブル7と、上記第二の
分岐線路2bを構成する事故相ケーブル7bとの分岐接
続部10であると計算される。この様に事故点が分岐接
続部10であると計算される場合には、この分岐接続部
10から分岐する、上記第二の分岐線路2bを構成する
事故相ケーブル7b内に実際の事故点が存在すると判断
する。 【0004】そこで、次に、上記短絡Aを解除すると共
に、上記第二の分岐線路2bの他端部(図4の下端部)
に於いて、この第二の分岐線路2bを構成する事故相ケ
ーブル7b及び健全相ケーブル8bの芯線(図示せず)
同士を短絡Bする。これにより、上記各比例辺抵抗5
a、5bと上記各事故相ケーブル7、7b及び上記各健
全相ケーブル8、8bとを含む、高圧ブリッジ回路を構
成する。次いで、上記直流電源4により、この高圧ブリ
ッジ回路に直流高電圧を印加しつつ、この高圧ブリッジ
回路の平衡操作を行なう。この結果、高圧ブリッジ回路
の平衡条件式から、事故点は、前記P点であると計算さ
れる。このP点は線路内の分岐接続部ではないので、こ
のP点が実際の事故点であると特定できる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上述した様に、高圧ブ
リッジ法によって分岐ケーブル線路の事故点を特定する
場合には、この分岐ケーブル線路を構成する各区間に対
して順番に、高圧ブリッジ回路の構成作業と平衡操作と
を、事故点が特定されるまで行なう。一方、この様な高
圧ブリッジ回路の構成作業と平衡操作とは面倒な作業で
あり、特に、高圧ブリッジ回路を構成する為に互いに短
絡すべき1対のケーブルの端部がGIS(ガス絶縁開閉
装置)等に接続されている場合には、この短絡作業が非
常に面倒になる。従って、事故点を特定すべき分岐ケー
ブル線路が、分岐が繰り返される様な複雑な多分岐ケー
ブル線路であり、この結果、上述の様に高圧ブリッジ回
路の構成作業と平衡操作とを行なう回数が多くなる様な
場合には、事故点特定作業を能率良く行なえなくなる。
本発明は、この様な事情に鑑み、事故点を特定すべき分
岐ケーブル線路が複雑な多分岐ケーブル線路である場合
でも、事故点を特定する作業を能率良く行なえる方法を
実現すべく発明したものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の分岐ケーブル線
路の事故点特定方法は、主線路と、この主線路から分岐
した1本乃至複数本の分岐線路とから成る分岐ケーブル
線路を構成する事故相ケーブルの芯線(ケーブル導体)
に直流高電圧を、この分岐ケーブル線路を構成する何れ
かの線路の端部から印加する。これにより、上記事故相
ケーブルの芯線に特定用電流を、上記直流高電圧を印加
した線路の端部から上記事故相ケーブルの一部に生じた
事故点に向けて流す。そして、この状態で、この事故相
ケーブルを構成する芯線内での上記特定用電流の流通経
路を、上記分岐ケーブル線路の各部分に流れる電流を測
定する事により求める事で、上記事故点の位置又はこの
事故点が存在する区間を特定する。 【0007】尚、上記分岐ケーブル線路を構成するケー
ブルが、芯線の周囲をケーブル絶縁体により被覆し、更
にこのケーブル絶縁体の周囲を遮蔽層により覆って成る
ものである場合には、課電端(上記直流高電圧を印加す
る何れかの線路の端部)に対応する部分で、少なくとも
上記事故相ケーブルを構成する遮蔽層の端部を開放状態
にする(例えば、この遮蔽層の端部に付設した接地線を
大地や他相のケーブル遮蔽層から切り離す)のが好まし
い。この理由は、上記事故相ケーブルの遮蔽層を上記事
故点から上記課電端に向かって流れる地絡電流の量を少
なく(或はゼロに)して、クランプ式変流器等により上
記事故相ケーブルの芯線を流れる電流を検知し易くする
為である。 【0008】 【作用】上述の様な本発明の分岐ケーブル線路の事故点
特定方法によれば、事故点を特定すべき分岐ケーブル線
路が複雑な多分岐ケーブル線路である場合でも、事故点
の特定作業を能率良く行なえる。即ち、本発明の場合に
は、分岐ケーブル線路を構成する事故相ケーブルの芯線
に流した特定用電流の流通経路を、この分岐ケーブル線
路の各部分を流れる電流を測定する事により求める事
で、事故点の位置又は事故点が存在する区間を特定す
る。分岐ケーブル線路の各部分を流れる電流を測定する
事により上記特定用電流の流通経路を求める事は、前述
した従来方法の様に、高圧ブリッジ回路の構成作業と平
衡操作とを複数回行なう事に比べて容易である。この
為、本発明の場合には、事故点を特定すべき分岐ケーブ
ル線路が複雑な多分岐ケーブル線路である場合でも、事
故点の特定作業を能率良く行なえる。 【0009】尚、本発明の場合、芯線に印加する電圧を
直流としている。電圧が直流である場合にはループを構
成しない限り電流が流れない為、課電端(直流高電圧を
印加する何れかの線路の端部)と事故点との間の単一の
流通経路にのみ特定用電流を流す事が可能となる。この
為、上述の様にこの特定用電流を事故点特定の際の利用
に供する事ができる。これに対し、芯線に印加する電圧
をサージや交流とすると、サージの場合には分岐ケーブ
ル線路内で電流が乱反射し、交流の場合には分岐ケーブ
ル線路の全体に電流(ケーブル静電容量への充電電流
等)が流れる為、何れの電流も事故点特定の際の利用に
供する事ができない。 【0010】 【発明の実施の形態】図1〜2は、本発明の実施の形態
の1例を示している。本例では、比較的簡単な分岐ケー
ブル線路を対象に本発明を実施する場合に就いて説明す
る。尚、図1は、分岐ケーブル線路で生じた事故点を特
定する情況を示す回路図を、図2は、事故相ケーブル
7、7a〜7d以外の相ケーブルの図示を省略すると共
に各部を簡略化して示す図1と同様の図を、それぞれ示
している。事故点を特定すべき分岐ケーブル線路は、主
線路1の途中に第一〜第三の分岐線路2a〜2cの一端
を、それぞれ第一〜第三の分岐接続部11a〜11cを
介して接続している。更に、このうちの第二の分岐線路
2bの途中に第四の分岐線路2dの一端を、第四の分岐
接続部11dを介して接続している。 【0011】図1に示す様に、上記各線路1、2a〜2
dはそれぞれ、三相交流に対する各相毎の相ケーブル
7、7a〜7d、8、8a〜8dを備える。又、これら
各相ケーブル7、7a〜7d、8、8a〜8dはそれぞ
れ、芯線(ケーブル導体)9の周囲をケーブル絶縁体1
2により被覆すると共に、このケーブル絶縁体12の周
囲を遮蔽層13により覆って成る。又、上記各線路1、
2a〜2dとも、上記各相ケーブル7、7a〜7d、
8、8a〜8dのうちの1つの相ケーブル7、7a〜7
dが地絡事故を起こした事故相ケーブルであり、残り2
つの相ケーブル8、8a〜8dがそれぞれ地絡事故を起
こしていない健全相ケーブルである。又、図示の例で
は、上記各線路1、2a〜2dの終端部に於いて、上記
各相ケーブル7、7a〜7d、8、8a〜8dの遮蔽層
13、13を、それぞれ接地線14、14により三相一
括で接地している。又、上記第一〜第四の各分岐接続部
11a〜11dの遮蔽層13a、13aも、それぞれ接
地線14、14により三相一括で接地している。 【0012】又、上記主線路1の一端部(図1〜2の左
端部)に於いて、この主線路1を構成する事故相ケーブ
ル7の芯線9の一端部と接地との間に、直流電源15を
接続している。又、上記各線路1、2a〜2dを構成す
る事故相ケーブル7、7a〜7dの芯線9、9の終端部
は、上記主線路1を構成する事故相ケーブル7の芯線9
の一端部を除き、それぞれ開放(電流の通路を遮断)し
ている。一方、上記各線路1、2a〜2dを構成する健
全相ケーブル8、8a〜8dの芯線9、9の終端部は、
それぞれ接地又は開放している。 【0013】次に、上述の様な分岐ケーブル線路内で生
じた事故点が、この分岐ケーブル線路を構成する複数の
区間(それぞれが上記第一〜第四の各分岐接続部11a
〜11dにより仕切られた区間)のうちの何れの区間に
存在しているかを特定する状況に就いて説明する。本例
では、次の(1)〜(2)の順番で、上記事故点が存在
する区間を特定する。 (1)上記主線路1の一端部から事故点に向けて、上記
事故相ケーブル(7、7a〜7d)の芯線9、9に特定
用電流を流す。 (2)上記特定用電流の流通経路を、分岐ケーブル線路
の各部分を流れる電流を測定する事により求める事で、
上記事故点が存在する区間を特定する。 【0014】そこで、先ず、上記(1)の作業を実行す
る為に、前記直流電源15により、上記各事故相ケーブ
ル7、7a〜7dの芯線9、9に直流高電圧を、上記主
線路1の一端部(課電端)から印加する。この結果、何
れかの事故相ケーブル(7、7a〜7d)に生じた事故
点{当該事故相ケーブルを構成するケーブル絶縁体12
の一部で、このケーブル絶縁体12の絶縁性能が劣化し
た部分}を通じて地絡電流が、当該事故相ケーブルを構
成する芯線9から遮蔽層13に流れ込む。この結果、上
記課電端を起点とする直流電流のループが構成され、上
記課電端(上記主線路1の一端部)から上記事故点に向
けて、一部の事故相ケーブルの芯線9、9に特定用電流
(上記直流高電圧の印加に基づいて発生する比較的大き
な電流)が流れる。 【0015】上記特定用電流は、上記一部の事故相ケー
ブルの芯線9、9を、上記課電端から上記事故点に向か
う単一の流通経路に沿って流れる(逆に言えば、この単
一の流通経路から外れた部分には流れない)。この理由
は、前記各線路1、2a〜2dを構成する事故相ケーブ
ル7、7a〜7dの芯線9、9の終端部(上記主線路1
を構成する事故相ケーブル7の芯線9の一端部を除く)
を、それぞれ開放している為である。従って、上記特定
用電流は、上記課電端から上記事故点までの間に存在す
る分岐接続部(例えば、事故点が図1〜2のP点にある
場合には、前記第一、第二の各分岐接続部11a、11
b)を通過する際、これら各分岐接続部(11a、11
b)から上記課電端と反対側に二股に分岐する2本の事
故相ケーブルのうち、上記事故点に通じる一方の事故相
ケーブルの芯線9には流れるが、この事故点に通じない
他方の事故相ケーブルの芯線9には流れない。又、上記
各芯線9、9を流れて上記事故点に到達した特定用電流
は、この事故点を通じ、この事故点を含む事故相ケーブ
ルを構成する芯線9から遮蔽層13に地絡電流として流
れ込む。この為、上記特定用電流は、上記事故点を含む
事故相ケーブルの芯線9のうち、上記課電端から見てこ
の事故点よりも先の部分には流れない。例えば、上記P
点が事故点である場合、上記特定用電流の流通経路は、
課電端である上記主線路1の一端部→上記第一の分岐接
続部11a→上記第二の分岐接続部11b→上記P点と
なる。 【0016】従って、前記(2)に示した様に、対象と
なる分岐ケーブル線路の各部分を流れる電流を測定する
事により、上記特定用電流の流通経路を求めれば、上記
事故点が存在する区間を特定する事ができる。本例の場
合、上記分岐ケーブル線路の各部分、即ち、この分岐ケ
ーブル線路を構成する各相ケーブル7、7a〜7d、
8、8a〜8dの各部分を流れる電流は、これら各相ケ
ーブル7、7a〜7d、8、8a〜8dのビニルシース
(最外層)の外側から、クランプ式変流器により測定す
る。尚、この様にクランプ式変流器により電流を測定す
る場合、このクランプ式変流器の内側には、上記各相ケ
ーブル7、7a〜7d、8、8a〜8dを構成する芯線
9だけでなく、遮蔽層13も配置される。従って、上記
クランプ式変流器は、上記各相ケーブル7、7a〜7
d、8、8a〜8dを構成する芯線9を流れる電流と遮
蔽層13を流れる電流との合成電流を測定する事にな
る。この為、上記クランプ式変流器により上記特定用電
流の流通経路を的確に求める為には、上記各相ケーブル
7、7a〜7d、8、8a〜8dを構成する遮蔽層1
3、13にどの様な電流が流れるかを知っておく必要が
ある。 【0017】本例の場合、上記各相ケーブル7、7a〜
7d、8、8a〜8dの遮蔽層13、13には、それぞ
れ地絡電流の分流が流れる。即ち、事故点が前記P点に
ある場合を例に説明すると、一部の事故相ケーブル7、
7aの芯線9、9を流れて上記課電端から上記事故点P
に到達した特定用電流は、この事故点Pを通じ、この事
故点Pを含む事故相ケーブル7b(前記第二の分岐線路
2bを構成する各事故相ケーブル7b、7bのうち、前
記第二の分岐接続部11bと前記第四の分岐接続部11
dとの間に存在する事故相ケーブル7b)を構成する芯
線9から遮蔽層13に地絡電流として流れ込む。そし
て、この様に事故点Pを含む事故相ケーブル7bの遮蔽
層13に流れ込んだ地絡電流は、この事故点Pが存在す
る位置から、この遮蔽層13の軸方向両側に向かって
(上記課電端側とその反対側とに向かって)分流する。
このうち、この課電端側に向かって流れる地絡電流の分
流は、上記事故点Pよりもこの課電端に近い側に存在す
る前記第一、第二の各分岐接続部11a、11bを通過
する際に、これら第一、第二の各分岐接続部11a、1
1bの遮蔽層13a、13aを三相一括で接地する接地
線14、14を通じて、これら第一、第二の各分岐接続
部11a、11bに接続した各相ケーブル7、7a、
8、8a、8bの遮蔽層13、13及び大地に分流して
流れ込む。そして、これら第一、第二の各分岐接続部1
1a、11bを通じて、上記特定用電流の流通経路に対
応する区間(課電端から事故点Pまでの区間)を構成す
る事故相ケーブル7、7b及びこの事故相ケーブル7、
7bと組み合わされるべき健全相ケーブル8、8bの遮
蔽層13、13に流れ込んだ地絡電流の分流は、それぞ
れ上記課電端に向かって流れる。尚、地絡電流の分流
は、上記各第二の分岐接続部11b、11bよりも前記
各第三の分岐接続部11c、11c側に存在する各相ケ
ーブル7、7c、8、8cの遮蔽層13、13にも流れ
込むが、その割合は小さい。 【0018】一方、上記事故点Pを含む事故相ケーブル
7bの遮蔽層13を、この事故点Pから上記課電端と反
対側に向かって流れる地絡電流の分流は、この課電端か
ら見て上記事故点Pの先側に存在する、この事故点Pか
ら一番近い前記第四の分岐接続部11d、11dの遮蔽
層13a、13aを三相一括で接地する接地線14を通
じて、これら各第四の分岐接続部11d、11dに接続
した各相ケーブル7b、7d、8b、8dの遮蔽層1
3、13及び大地に分流して流れ込む。この様にして上
記各第四の分岐接続部11d、11dから、上記事故点
Pを含む事故相ケーブル7bと同一区間を構成する各健
全相ケーブル8b、8bの遮蔽層13、13に流れ込ん
だ地絡電流の分流も、それぞれ上記課電端に向かって流
れる。又、上記事故点Pを含む事故相ケーブル7bの遮
蔽層13に関しては、この事故点Pよりも課電端側の部
分にはこの課電端に向かって、この事故点Pよりも課電
端と反対側の部分にはこの課電端と反対側に向かって、
それぞれ上記地絡電流の分流が流れる。 【0019】以上の内容から、次の事が分かる。先ず、
分岐ケーブル線路を構成する各区間のうち、前記特定用
電流の流通経路に対応する区間(前記主線路1のうち上
記課電端から前記各第二の分岐接続部11b、11bま
での区間、及び、前記第二の分岐線路2bのうち上記各
第二の分岐接続部11b、11bから上記事故点Pまで
の区間)に就いては、事故相ケーブル7、7bを構成す
る芯線9、9に特定用電流が、同じく遮蔽層13、13
に地絡電流の分流が、それぞれ流れる。この際、上記特
定用電流が上記課電端から上記事故点Pに向かって流れ
るのに対し、上記地絡電流の分流はこの事故点Pから上
記課電端に向かって流れる。但し、この地絡電流の分流
は、上記特定用電流の一部(上記事故点Pを通じて流れ
る地絡電流の一部)である為、その大きさがこの特定用
電流の大きさに比べて小さい。この為、前述したクラン
プ式変流器により電流を測定する場合、上記特定用電流
の流通経路に対応する区間を構成する各事故相ケーブル
7、7bでは、上記課電端と反対側に向かう(上記特定
用電流と同方向の)電流が測定される。 【0020】又、上記事故点Pを含む事故相ケーブル7
bのうち、上記課電端から見てこの事故点Pよりも先の
部分(事故点Pと前記第四の分岐接続部11dとの間部
分)では、当該事故相ケーブル7bの遮蔽層13に地絡
電流の分流が、上記課電端と反対側に向かって流れる。
又、この部分では芯線9に電流は流れない。この為、上
記クランプ式変流器により電流を測定する場合、上記事
故点Pを含む事故相ケーブル7bのうち、上記課電端か
ら見てこの事故点Pよりも先の部分では、上記特定用電
流の流通経路に対応する区間と同様、上記課電端と反対
側に向かう電流が測定される。 【0021】又、上記特定用電流の流通経路に対応する
区間、及び、上記事故点Pを含む事故相ケーブル7bの
うち上記課電端から見てこの事故点Pよりも先の部分に
対応する区間(前記第二の分岐線路2bのうち、上記事
故点Pと上記各第四の分岐接続部11d、11dとの間
の区間)に就いては、各健全相ケーブル8、8bの遮蔽
層13、13に地絡電流の分流が、それぞれ上記課電端
に向かって流れる。即ち、上記クランプ式変流器により
電流を測定する場合、上記特定用電流の流通経路に対応
する区間及び上記事故点Pを含む事故相ケーブル7bの
うち上記課電端から見てこの事故点Pよりも先の部分に
対応する区間では、上記各事故相ケーブル7、7bで測
定される電流の方向と、上記各健全相ケーブル8、8b
で測定される電流の方向とが、互いに逆になる。 【0022】一方、上記特定用電流の流通経路に対応す
る区間から外れた区間、及び、上記事故点Pを含む事故
相ケーブル7bのうち上記課電端から見てこの事故点P
よりも先の部分に対応する区間から外れた区間に就いて
は、同一区間を構成する3本の相ケーブルの遮蔽層1
3、13にそれぞれ、方向が互いに等しく、且つ、大き
さが互いにほぼ等しい地絡電流の分流が流れる。但し、
これら各遮蔽層13、13に流れる地絡電流の分流の大
きさは、上記特定用電流の流通経路に対応する区間及び
上記事故点Pを含む事故相ケーブル7bのうち上記課電
端から見てこの事故点Pよりも先の部分に対応する区間
でクランプ式変流器により測定される電流に比べて微弱
である。 【0023】従って、本例の場合、対象となる分岐ケー
ブル線路内の同一個所に於いて、事故相ケーブルと健全
相ケーブルとを流れる電流を、それぞれ上記クランプ式
変流器により測定し、測定した電流の方向(及び、必要
に応じて大きさ)を互いに比較すれば、当該個所が上記
特定用電流の流通経路に対応する区間及び上記事故点P
を含む事故相ケーブル7bのうち上記課電端から見てこ
の事故点Pよりも先の部分に対応する区間の範囲内であ
るか否かを確かめる事ができる。又、例えば前記第一〜
第四の各分岐接続部11a〜11dに於いて、上記課電
端と反対側に接続された事故相ケーブル(7、7a〜7
d)と健全相ケーブル(8、8a〜8d)とに流れる電
流を、それぞれ上記クランプ式変流器により測定し、測
定した電流の方向が互いに等しく、且つ、大きさが互い
にほぼ等しければ、当該分岐接続部よりも先の区間には
事故点が存在しない事が分かる(逆に見れば、当該分岐
接続部よりも上記課電端に近い区間に事故点が存在して
いる事が分かる)。 【0024】上述した様な内容を考慮して、以下では、
前記第二の分岐線路2bの途中のP点で地絡事故が発生
した(事故点がP点である)場合を想定し、この事故点
Pが存在する区間を特定すべく、上記特定用電流の流通
経路を求める状況に就いて説明する。尚、前述した通
り、各部分での電流の測定は、上記クランプ式変流器に
より行なう。 【0025】本例の場合、先ず初めに、課電端である前
記主線路1の一端部から一番近い、第一の分岐接続部1
1aに於いて、この第一の分岐接続部11aから上記課
電端と反対側に二股に分岐する2本の事故相ケーブル
7、7aを流れる電流を、それぞれ上記第一の分岐接続
部11aの近傍部分(図2の、部分)で測定する。
P点が事故点である場合、上記特定用電流の流通経路
は、課電端である上記主線路1の一端部→上記第一の分
岐接続部11a→前記第二の分岐接続部11b→P点と
なる。この為、上記部分では、上記課電端と反対側に
向かって流れる電流が検出される。これに対し、上記
部分では、上記課電端と反対側に向かって流れる電流が
検出されないか、或は検出されてもその大きさが上記
部分で検出される電流の大きさに比べて小さい。更に、
上記部分に於いて、上記事故相ケーブル7と隣接する
健全相ケーブル8、8を流れる電流を測定すると、当該
部分では、上記課電端側に向かう電流が検出される。従
って、事故点Pは、上記第一の分岐接続部11aから前
記第二の分岐接続部11bに向かう側に存在する事が分
かる。 【0026】そこで、次に、上記第二の分岐接続部11
bに於いて、この第二の分岐接続部11bから上記課電
端と反対側に二股に分岐する2本の事故相ケーブル7、
7bを流れる電流を、それぞれ上記第二の分岐接続部1
1bの近傍部分(図2の、部分)で測定する。上述
した様に、P点が事故点である場合、上記特定用電流の
流通経路は、課電端である上記主線路1の一端部→上記
第一の分岐接続部11a→上記第二の分岐接続部11b
→P点となる。この為、上記部分では、上記課電端と
反対側に向かって流れる電流が検出される。これに対
し、上記部分では、上記課電端と反対側に向かって流
れる電流が検出されないか、或は検出されてもその大き
さが上記部分で検出される電流の大きさに比べて小さ
い。更に、上記部分に於いて、上記事故相ケーブル7
bと隣接する健全相ケーブル8b、8bを流れる電流を
測定すると、当該部分では、上記課電端側に向かう電流
が検出される。従って、事故点Pは、上記第二の分岐接
続部11bから前記第四の分岐接続部11bに向かう側
に存在する事が分かる。この為、前記第三の分岐接続部
11c部分(図2の、部分)に於ける電流の測定は
行なわない(行なう必要はない)。 【0027】そこで、次に、上記第四の分岐接続部11
dに於いて、この第四の分岐接続部11bから上記課電
端と反対側に二股に分岐する2本の事故相ケーブル7
b、7dを流れる電流を、それぞれ上記第四の分岐接続
部11dの近傍部分(図2の、部分)で測定する。
上述した様に、P点が事故点である場合、上記特定用電
流の流通経路は、課電端である上記主線路1の一端部→
上記第一の分岐接続部11a→上記第二の分岐接続部1
1b→P点となる。この為、上記、部分では、それ
ぞれ電流が検出されないか、或は検出されてもその大き
さが上記部分で検出される電流の大きさに比べて微弱
である。更に、上記、部分に於いて、上記各事故相
ケーブル7b、7dと隣接する各健全相ケーブル8b、
8dを流れる電流を測定すると、これら各健全相ケーブ
ル8b、8dで検出される電流と、上記各事故相ケーブ
ル7b、7dで検出される電流とが、方向が互いに等し
く、且つ、大きさが互いにほぼ等しい事を確認できる。
従って、事故点Pは、上記第四の分岐接続部11dと前
記第二の分岐接続部11bとの間の区間に存在している
事が分かる。 【0028】尚、上記事故点Pを含む事故相ケーブル7
bに関し、この事故点Pを通じて、この事故相ケーブル
7bを構成する芯線9から遮蔽層13に流れ込む地絡電
流のうち、上記課電端側に向かって流れる分流の割合
が、この課電端と反対側に向かって流れる分流の割合に
比べてかなり大きくなる場合がある。この様な場合に
は、上記事故点Pを含む事故相ケーブル7b(上記部
分)で検出される電流の大きさが、この事故点Pを含む
区間の手前の区間を構成する事故相ケーブル7(前記
部分)で検出される電流の大きさよりも、かなり小さく
なる。従って、この様な場合には、実際の事故区間の手
前の区間に事故点が存在していると誤判断しやすい。但
し、上述の様に事故点Pを含む事故相ケーブル7b(上
記部分)で検出される電流の大きさが小さくなった場
合でも、この事故相ケーブル7bと隣接する健全相ケー
ブル8b、8bで検出される電流の方向が、この事故相
ケーブル7bで検出される電流の方向と逆になる為、こ
れら各相ケーブル7b、8bで検出される電流の方向を
対比すれば、上述の様な誤判断を避ける事ができる。 【0029】本例の場合、上述の様に事故点Pが存在す
る区間を特定した後は、例えば、前述した高圧ブリッジ
法による事故点特定作業を1回だけ行なって、上記事故
点Pの位置を特定する。 【0030】上述の様に、本例の場合には、分岐ケーブ
ル線路を構成する各相ケーブル7、7a、7b、7d、
8、8a、8b、8dを流れる電流を測定する事により
特定用電流の流通経路を求める事で、上記事故点Pが存
在する区間を特定する。上述の様にして特定用電流の流
通経路を求める事は、前述した従来方法の様に、高圧ブ
リッジ回路の構成作業と平衡操作とを複数回行なう事に
比べて容易である。この為、本例の場合には、上記事故
点の特定作業を能率良く行なえる。 【0031】尚、上述の様にして事故点の特定作業を行
なう場合、上記事故点Pを含む事故相ケーブル7bで測
定される電流が、この事故点Pを挟んだ両側部分で変化
する場合には、クランプ式変流器により測定される電流
の変化する位置が事故点Pであると特定できる。ところ
が、本例の場合、上記事故点Pを含む事故相ケーブル7
bは、遮蔽層13を有する為、この事故相ケーブル7b
で測定される電流が上記事故点Pを挟んだ両側部分で変
化する事はない。 【0032】即ち、上記事故点Pを含む事故相ケーブル
7bに関し、この事故相ケーブル7bの芯線9を上記課
電端側の端部から上記事故点Pに向かって流れる特定用
電流の大きさをIとし、上記事故相ケーブル7bの遮蔽
層13を上記事故点Pから上記課電端側に向かって流れ
る地絡電流の分流の大きさをI1 とし、同じく上記遮蔽
層13を上記事故点から上記課電端と反対側の端部に向
かって流れる地絡電流の分流の大きさをI2 (I=I1
+I2 )とした場合、上記事故相ケーブル7bのうち、
上記課電端側の端部から上記事故点Pまでの間で検出さ
れる電流はI−I1 となり、同じく上記事故点Pから上
記課電端と反対側の端部までの間で検出される電流はI
2 (=I−I1 )となり、且つ、これら両区間で検出さ
れる電流の方向は同じとなる。即ち、上記事故点Pを含
む事故相ケーブル7bで測定される電流は、この事故点
Pを挟んだ両側部分で変化する事はなく、この事故相ケ
ーブル7bの全長に亙ってI−I1 となる。この為、本
例の場合には、上記クランプ式変流器の測定値の変化に
基づいて上記事故点Pの位置を特定する事はできない。 【0033】これに対し、分岐ケーブル線路を構成する
各ケーブルが遮蔽層を有しないものである場合には、事
故点を通じて流れる地絡電流は、総てが直接大地に流れ
込む。この為、この事故点を含むケーブルで検出される
電流は、この事故点を挟む両側部分で変化する。従っ
て、この場合には、クランプ式変流器の測定値の変化に
基づいて事故点の位置を特定する事ができる。 【0034】尚、上述した実施の形態では、各相ケーブ
ル(7、7a〜7d、8、8a〜8d)を流れる電流
を、課電端から見て各分岐接続部(11a〜11d)の
先側近傍部分(図2の〜部分)で測定する手法を採
用した。但し、上記各相ケーブル(7、7a〜7d、
8、8a〜8d)を流れる電流を、上記先側近傍部分
(図2の〜部分)で測定する事に加えて、上記課電
端から見て上記各分岐接続部(11a〜11d)の手前
側近傍部分(図2のイ、ロ、ハ、ニ部分)で測定する様
にすれば、事故点が存在する区間の特定精度を向上させ
る事ができる。又、何れかの分岐接続部の近傍部分(例
えば、上記第二の分岐接続部11bの近傍部分である、
図2の、、ロ部分)で電流を測定する事が困難な場
合(例えば、上記第二の分岐接続部11bに通じるマン
ホールの入口が交通量の多い自動車道路内に存在する場
合や、このマンホールが水没している場合や、或は上記
第二の分岐接続部11が客先の敷地内に設置されている
場合等)には、当該分岐接続部の近傍部分(図2の、
、ロ部分)で電流を測定する代わりに、当該分岐接続
部(11b)と隣り合う各分岐接続部(11c、11
d、11a)の近傍部分(図2のハ、ニ、部分)で電
流を測定すれば、当該分岐接続部(11b)に関して、
特定用電流の流通経路の判別を行なえる。 【0035】又、上述した実施の形態の場合、課電端で
ある前記主線路1の一端部に於いて、各相ケーブル7、
8の遮蔽層13、13を一括して接地する接地線14
を、少なくとも事故相ケーブル7の遮蔽層13に関して
取り外せば、帰路電流である前記地絡電流が大地や健全
相ケーブル8、8a〜8dの遮蔽層13、13に分流す
る割合を多くする事ができ(事故相ケーブル7、7bの
遮蔽層13、13に流れる地絡電流を少なくして)、特
定用電流の流通経路を求め易くなる。 【0036】又、前記直流電源15により印加する直流
高電圧の大きさを、例えば図3に示す様に周期的に変化
させれば、この直流高電圧の印加に基づいて発生する電
流の大きさがこの直流高電圧に追従して変化する為、当
該電流と大地迷走電流とを見分ける事ができ、事故点特
定の信頼性を向上させる事ができる。尚、この場合に、
上記直流高電圧の大きさを変化させる周期は、このケー
ブル静電容量Cと上記直流電源15の内部抵抗16の抵
抗値Rとで決定される時定数よりも十分に大きくする。
又、事故点に於ける地絡電流の通電状態を維持する観点
から、上記直流高電圧の大きさは、基準となる大きさに
対し、例えば1.5倍〜2倍等、極端に大きく変化しな
い範囲で周期的に変化させるのが好ましい。一方、上記
直流高電圧を変化させる方法として、上記直流電源15
のスイッチのON・OFFを切り換える方法や、印加す
る直流高電圧の極性を反転させる方法を採用すると、事
故点に於ける地絡電流の通電状態を維持できなくなる可
能性がある為、好ましくない。 【0037】又、上述した実施の形態では、分岐ケーブ
ル線路内に分岐接続部のみが存在する場合に就いて説明
したが、本発明は、この分岐ケーブル線路内に直線接続
部が存在する場合であっても有効に実施できる事は勿論
である。又、本発明は、対象となる分岐ケーブル線路を
構成する各ケーブルが遮蔽層を有すると否とに拘らずか
実施できるが、特に、上述した実施の形態の様に、対象
となる分岐ケーブル線路を構成する各ケーブルが遮蔽層
を有し、且つ、これら各ケーブルの遮蔽層と接続部の遮
蔽層との間に縁切り絶縁を施していない、高圧乃至特高
圧の分岐ケーブル線路に対して有効に実施できる。又、
前述した通り、対象となる分岐ケーブル線路を構成する
各ケーブルが遮蔽層を有しない、低圧の分岐ケーブル線
路に対して本発明を実施する場合には、事故点を含んだ
ケーブルの中間部に近寄れない等の事情がない限り、こ
の事故点の位置まで特定する事ができる。又、上述した
実施の形態では、主線路の一端部を課電端としたが、こ
の課電端は、分岐ケーブル線路を構成する各線路の端部
のうち、上記主線路の一端部以外の端部とする事もでき
る。又、本発明を実施する場合、所定の直流高電圧を印
加しても、事故相ケーブルに電流が安定して流れない場
合には、焼成(比較的大きい直流高電圧を印加する事に
より、事故点の抵抗値を安定低下させる手段)により、
上記事故相ケーブルに流れる電流を安定させる事ができ
る。 【0038】又、上述した実施の形態では、比較的簡単
な分岐ケーブル線路の事故点特定作業を行なう状況に就
いて説明したが、本発明の事故点特定方法は、分岐が繰
り返される様な複雑な多分岐ケーブル線路の事故点特定
作業を行なう場合でも適用できる。そして、この場合
も、上述した実施の形態の場合と同様、事故点の特定作
業を能率良く行なえる。 【0039】 【発明の効果】本発明の分岐ケーブル線路の事故点特定
方法は、以上に述べた通り、比較的簡単な分岐ケーブル
線路は勿論、分岐が繰り返される様な複雑な多分岐ケー
ブル線路でも、事故点を特定する作業を能率良く行なえ
る。この為、分岐ケーブル線路で地絡事故が発生する事
により周辺地域に停電が発生した場合でも、事故点の特
定を迅速に行えて、早期復旧を図れる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態の1例として、分岐ケーブ
ル線路に生じた事故点の特定作業を行なう状況を示す回
路図。 【図2】事故相ケーブル以外の相ケーブルの図示を省略
すると共に各部を簡略化して示す、図1と同様の図。 【図3】事故相ケーブルの芯線に印加する直流高電圧の
印加パターンの1例を示す図。 【図4】高圧ブリッジ法により、分岐ケーブル線路に生
じた事故点の特定作業を行なう状況を示す回路図。 【符号の説明】 1 主線路 2a、2b、2c、2d 第一〜第四の分岐線路 3 特定装置 4 直流電源 5a、5b 比例辺抵抗 6 検流計 7、7a、7b、7c、7d 事故相ケーブル 8、8a、8b、8c、8d 健全相ケーブル 9 芯線 10 分岐接続部 11a、11b、11c、11d 第一〜第四の分岐接
続部 12 ケーブル絶縁体 13、13a 遮蔽層 14 接地線 15 直流電源 16 内部抵抗

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 主線路と、この主線路から分岐した1本
    乃至複数本の分岐線路とから成る分岐ケーブル線路を構
    成する事故相ケーブルの芯線に直流高電圧を、この分岐
    ケーブル線路を構成する何れかの線路の端部から印加す
    る事により、上記事故相ケーブルの芯線に特定用電流
    を、上記直流高電圧を印加した線路の端部から上記事故
    相ケーブルの一部に生じた事故点に向けて流した状態
    で、この事故相ケーブルを構成する芯線内での上記特定
    用電流の流通経路を、上記分岐ケーブル線路の各部分を
    流れる電流を測定する事により求める事で、上記事故点
    の位置又はこの事故点が存在する区間を特定する分岐ケ
    ーブル線路の事故点特定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015137853A (ja) * 2014-01-20 2015-07-30 マルチ計測器株式会社 絶縁監視装置
JP2015137854A (ja) * 2014-01-20 2015-07-30 マルチ計測器株式会社 絶縁監視装置
CN111856208A (zh) * 2020-07-17 2020-10-30 山东科汇电力自动化股份有限公司 一种超高压电缆护层故障点定位装置及方法

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