JP2003057239A - 免疫反応用容器 - Google Patents
免疫反応用容器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】粒子状の固相を用いた免疫測定において、迅速
かつ高感度に測定を行うことを可能とする免疫測定用容
器ならびに免疫測定方法を提供することである。 【解決手段】反応部位（）のほかに反応溶液注入口
（）と溶液廃棄口（）とを設けた容器により上記課
題の免疫測定用容器が提供され、該免疫測定用容器を使
用することで、Ｂ／Ｆ分離操作を簡便に行うことがで
き、上記課題が達成される。
かつ高感度に測定を行うことを可能とする免疫測定用容
器ならびに免疫測定方法を提供することである。 【解決手段】反応部位（）のほかに反応溶液注入口
（）と溶液廃棄口（）とを設けた容器により上記課
題の免疫測定用容器が提供され、該免疫測定用容器を使
用することで、Ｂ／Ｆ分離操作を簡便に行うことがで
き、上記課題が達成される。
Description
【０００１】
【発明が属する技術分野】本発明は、免疫反応を行う臨
床検査、生化学検査、その他各種検査分野または実験室
において使用される免疫反応用容器および免疫反応測定
方法に関する。
床検査、生化学検査、その他各種検査分野または実験室
において使用される免疫反応用容器および免疫反応測定
方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】固相免疫測定法は、一般に固相上に被検
物質に特異的に結合する抗体（若しくは抗原）を固定
し、この抗体（若しくは抗原）に被検物質を反応させて
結合した後、被検物質に特異的に結合する抗体（若しく
は抗原）に標識物質を結合した標識抗体（若しくは標識
抗原）を固相上の被検物質と反応させ、固相上に結合し
た標識物質を測定する等の測定方法である。
物質に特異的に結合する抗体（若しくは抗原）を固定
し、この抗体（若しくは抗原）に被検物質を反応させて
結合した後、被検物質に特異的に結合する抗体（若しく
は抗原）に標識物質を結合した標識抗体（若しくは標識
抗原）を固相上の被検物質と反応させ、固相上に結合し
た標識物質を測定する等の測定方法である。
【０００３】上記測定方法においては、固相上の抗体
（若しくは抗原）と被検物質あるいは固相上に結合した
被検物質と標識抗体（若しくは標識抗原）等の結合体
（bound）と固相に結合していない被検物質や標識抗体
（若しくは標識抗原）等の遊離体（free）の分離が要求
される場合があり、一般的にこのような分離のことをＢ
／Ｆ分離という。
（若しくは抗原）と被検物質あるいは固相上に結合した
被検物質と標識抗体（若しくは標識抗原）等の結合体
（bound）と固相に結合していない被検物質や標識抗体
（若しくは標識抗原）等の遊離体（free）の分離が要求
される場合があり、一般的にこのような分離のことをＢ
／Ｆ分離という。
【０００４】従来のＢ／Ｆ分離の方法として、粒子状の
固相を使用して免疫測定を行う場合には、該粒子固相を
遠心分離により沈殿させるか、または磁性粒子固相の場
合には、磁場を設けて固相を磁場に吸着させ、粒子状の
固相を一箇所に集積させた後に、ピペットや吸引用ノズ
ル等の吸引機構により反応溶液を吸引除去する等の方法
が一般的であった（特開平8-220095号公報、特開平10-6
2433号公報、特開2000-346843号公報）。
固相を使用して免疫測定を行う場合には、該粒子固相を
遠心分離により沈殿させるか、または磁性粒子固相の場
合には、磁場を設けて固相を磁場に吸着させ、粒子状の
固相を一箇所に集積させた後に、ピペットや吸引用ノズ
ル等の吸引機構により反応溶液を吸引除去する等の方法
が一般的であった（特開平8-220095号公報、特開平10-6
2433号公報、特開2000-346843号公報）。
【０００５】しかし、Ｂ／Ｆ分離操作において固相を一
箇所に集積させる等の作業は煩雑であった。また、一度
の免疫測定において、洗浄操作を繰返し行うことが要求
されるが、その度に固相を一箇所に集積させる等の作業
を伴うＢ／Ｆ分離操作を行うことで時間を要していたた
め、より迅速に免疫反応を行うことが望まれている。さ
らに、固相を集積させた後、検査装置に組み込まれた吸
引用ノズル等の吸引機構により反応液を吸引除去する場
合に、吸引用ノズルに反応液が吸着することによる次の
測定系への汚染や、時間内に集積されない固相粒子を吸
引してしまうことによる次の測定系への汚染、いわゆる
吸引機構による反応液のキャリーオーバーの問題があっ
た。
箇所に集積させる等の作業は煩雑であった。また、一度
の免疫測定において、洗浄操作を繰返し行うことが要求
されるが、その度に固相を一箇所に集積させる等の作業
を伴うＢ／Ｆ分離操作を行うことで時間を要していたた
め、より迅速に免疫反応を行うことが望まれている。さ
らに、固相を集積させた後、検査装置に組み込まれた吸
引用ノズル等の吸引機構により反応液を吸引除去する場
合に、吸引用ノズルに反応液が吸着することによる次の
測定系への汚染や、時間内に集積されない固相粒子を吸
引してしまうことによる次の測定系への汚染、いわゆる
吸引機構による反応液のキャリーオーバーの問題があっ
た。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、粒子
状の固相を用いた免疫測定において、迅速かつ高感度に
測定を行うことを可能とする免疫測定用容器ならびに免
疫測定方法を提供することにある。
状の固相を用いた免疫測定において、迅速かつ高感度に
測定を行うことを可能とする免疫測定用容器ならびに免
疫測定方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、吸引機構を使用せずにＢ／Ｆ分離を可能
とし、Ｂ／Ｆ分離工程に要する操作を簡便にすることに
着目し、反応部位のほかに溶液注入口と溶液廃棄口とを
設けた免疫反応用容器を使用することで上記課題が達成
されることを見出し、本発明を完成するに至った。
を重ねた結果、吸引機構を使用せずにＢ／Ｆ分離を可能
とし、Ｂ／Ｆ分離工程に要する操作を簡便にすることに
着目し、反応部位のほかに溶液注入口と溶液廃棄口とを
設けた免疫反応用容器を使用することで上記課題が達成
されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００８】すなわち本発明は、
１．粒子状の固相を用いた免疫反応に使用する容器であ
って、反応部位の他に反応溶液注入口と溶液廃棄口とを
設けたことを特徴とする免疫反応用容器、 ２．溶液廃棄口に、ろ過フィルターを設けたことを特徴
とする前項１に記載の免疫反応用容器、 ３．溶液廃棄口に設けたろ過フィルターの孔径が、粒子
状の固相を通過させず、反応溶液および洗浄液は通過し
うる孔径であることを特徴とする前項２に記載の免疫反
応用容器、 ４．溶液廃棄口と反応部位の間に傾き構造を設けたこと
を特徴とする前項１〜３のいずれか１に記載の免疫反応
用容器、 ５．前項１〜４のいずれか１に記載の免疫反応用容器を
用いることを特徴とする免疫測定方法、 ６．吸引機構を使用せずにＢ／Ｆ分離を行う工程を経る
ことを特徴とする前項５に記載の免疫測定方法。 ７．不溶性粒子固相が磁性粒子の場合において、磁場を
利用せずにＢ／Ｆ分離を行う工程を経ることを特徴とす
る前項５または６に記載の免疫測定方法。 ８．ろ過工程によりＢ／Ｆ分離を行う工程を経ることを
特徴とする前項５〜７のいずれか１に記載の免疫測定方
法、 ９．前項１〜４のいずれか１に記載の免疫反応用容器を
利用可能な検査装置、からなる。
って、反応部位の他に反応溶液注入口と溶液廃棄口とを
設けたことを特徴とする免疫反応用容器、 ２．溶液廃棄口に、ろ過フィルターを設けたことを特徴
とする前項１に記載の免疫反応用容器、 ３．溶液廃棄口に設けたろ過フィルターの孔径が、粒子
状の固相を通過させず、反応溶液および洗浄液は通過し
うる孔径であることを特徴とする前項２に記載の免疫反
応用容器、 ４．溶液廃棄口と反応部位の間に傾き構造を設けたこと
を特徴とする前項１〜３のいずれか１に記載の免疫反応
用容器、 ５．前項１〜４のいずれか１に記載の免疫反応用容器を
用いることを特徴とする免疫測定方法、 ６．吸引機構を使用せずにＢ／Ｆ分離を行う工程を経る
ことを特徴とする前項５に記載の免疫測定方法。 ７．不溶性粒子固相が磁性粒子の場合において、磁場を
利用せずにＢ／Ｆ分離を行う工程を経ることを特徴とす
る前項５または６に記載の免疫測定方法。 ８．ろ過工程によりＢ／Ｆ分離を行う工程を経ることを
特徴とする前項５〜７のいずれか１に記載の免疫測定方
法、 ９．前項１〜４のいずれか１に記載の免疫反応用容器を
利用可能な検査装置、からなる。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の免疫測定用容器は、被検
物質に特異的に反応する抗体（若しくは抗原）を固定し
た粒子状の固相を用いた免疫測定に使用する容器であ
り、反応部位のほかに反応溶液注入口と溶液廃棄口とを
設けている。
物質に特異的に反応する抗体（若しくは抗原）を固定し
た粒子状の固相を用いた免疫測定に使用する容器であ
り、反応部位のほかに反応溶液注入口と溶液廃棄口とを
設けている。
【００１０】本発明の反応溶液注入口は、試験管やマイ
クロタイタープレートの上部の開口部と同様であり、粒
子状の固相、被検物質、標識抗原（標識抗体）、これら
を含む溶液、洗浄液、基質溶液等、免疫測定に使用する
あらゆる反応物質または反応溶液を添加する際に使用す
る開口部である。本発明の反応部位は、試験管やマイク
ロタイタープレートの底部と同様であり、この部位にお
いて免疫測定におけるあらゆる反応が行われる。
クロタイタープレートの上部の開口部と同様であり、粒
子状の固相、被検物質、標識抗原（標識抗体）、これら
を含む溶液、洗浄液、基質溶液等、免疫測定に使用する
あらゆる反応物質または反応溶液を添加する際に使用す
る開口部である。本発明の反応部位は、試験管やマイク
ロタイタープレートの底部と同様であり、この部位にお
いて免疫測定におけるあらゆる反応が行われる。
【００１１】本発明の溶液廃棄口は、いわゆるＢ／Ｆ分
離を簡便に行うために設けられた開口部である。すなわ
ち反応部位において行われたあらゆる反応の後、除去し
うる溶液を該廃棄口から廃棄することができる。
離を簡便に行うために設けられた開口部である。すなわ
ち反応部位において行われたあらゆる反応の後、除去し
うる溶液を該廃棄口から廃棄することができる。
【００１２】例えば、被検物質に特異的に反応する抗体
（若しくは抗原）を固定した粒子状の固相に被検物質を
結合させる場合には、固相と被検物質を含む溶液を加え
て公知の方法により反応させ、反応後に固相に結合され
ていない余剰の被検物質を除去する際に、従来のように
吸引機構を使用しないで、反応溶液を該廃棄口から廃棄
することができる。また、洗浄液を用いて余剰の被検物
質を除去を確実に行う場合にも、同様に洗浄液を該廃棄
口から廃棄することができる。本発明において、吸引機
構とは、ピペットや吸引用ノズル等の機構であって、例
えば容器の上部からノズル等を容器内に差込み、容器内
部の溶液を吸引して反応溶液を廃棄させうる機構をい
う。
（若しくは抗原）を固定した粒子状の固相に被検物質を
結合させる場合には、固相と被検物質を含む溶液を加え
て公知の方法により反応させ、反応後に固相に結合され
ていない余剰の被検物質を除去する際に、従来のように
吸引機構を使用しないで、反応溶液を該廃棄口から廃棄
することができる。また、洗浄液を用いて余剰の被検物
質を除去を確実に行う場合にも、同様に洗浄液を該廃棄
口から廃棄することができる。本発明において、吸引機
構とは、ピペットや吸引用ノズル等の機構であって、例
えば容器の上部からノズル等を容器内に差込み、容器内
部の溶液を吸引して反応溶液を廃棄させうる機構をい
う。
【００１３】次に、固相に結合した被検物質と被検物質
と特異的に結合する標識抗体（若しくは標識抗原）を公
知の方法で反応させる工程において、一定時間反応後被
検物質と結合していない標識物質を除去する際に、従来
のように吸引機構を使用しないで、反応溶液を該廃棄口
から廃棄することができる。また、洗浄液を用いて余剰
の標識抗体（若しくは標識抗原）の除去を確実に行う場
合にも、同様に洗浄液を該廃棄口から廃棄することがで
きる。なお、この工程において、Ｂ／Ｆ分離操作が特に
必要とされるため、本発明の効果が最も発揮されうると
ころである。
と特異的に結合する標識抗体（若しくは標識抗原）を公
知の方法で反応させる工程において、一定時間反応後被
検物質と結合していない標識物質を除去する際に、従来
のように吸引機構を使用しないで、反応溶液を該廃棄口
から廃棄することができる。また、洗浄液を用いて余剰
の標識抗体（若しくは標識抗原）の除去を確実に行う場
合にも、同様に洗浄液を該廃棄口から廃棄することがで
きる。なお、この工程において、Ｂ／Ｆ分離操作が特に
必要とされるため、本発明の効果が最も発揮されうると
ころである。
【００１４】Ｂ／Ｆ分離操作をより確実に行うために、
溶液廃棄口にろ過フィルターを設けることが好ましい。
該ろ過フィルターの孔径は、反応溶液が通過し、粒子固
相が通過しないものであれば良く、特に限定されるもの
ではない。一般的に使用される粒子状の固相の粒子径は
0.1〜1.2μmであるので、少なくとも該粒子径の固相が
通り抜けないものであれば良い。該ろ過フィルターの素
材は、特に限定されるものではないが、タンパク質が吸
着しにくい性質をもつものが、高感度測定を行う場合に
は好適である。そのような性質を有するフィルターの素
材として、例えばセルロースアセテート、セルロースナ
イトレート、再生セルロース、ポリアミド、ＰＴＦＥ、
グラスファイバー、ポリプロピレン、ポリビニルクロラ
イド、ポリカーボネート、ＰＶＤＦ、セルロース混合エ
ステル、ナイロン等が挙げられる。
溶液廃棄口にろ過フィルターを設けることが好ましい。
該ろ過フィルターの孔径は、反応溶液が通過し、粒子固
相が通過しないものであれば良く、特に限定されるもの
ではない。一般的に使用される粒子状の固相の粒子径は
0.1〜1.2μmであるので、少なくとも該粒子径の固相が
通り抜けないものであれば良い。該ろ過フィルターの素
材は、特に限定されるものではないが、タンパク質が吸
着しにくい性質をもつものが、高感度測定を行う場合に
は好適である。そのような性質を有するフィルターの素
材として、例えばセルロースアセテート、セルロースナ
イトレート、再生セルロース、ポリアミド、ＰＴＦＥ、
グラスファイバー、ポリプロピレン、ポリビニルクロラ
イド、ポリカーボネート、ＰＶＤＦ、セルロース混合エ
ステル、ナイロン等が挙げられる。
【００１５】上記ろ過フィルターを介して反応溶液を除
去することによるＢ／Ｆ分離操作は、容器を傾けること
でも可能であるが、圧力または遠心力を利用して行うこ
ともできる。
去することによるＢ／Ｆ分離操作は、容器を傾けること
でも可能であるが、圧力または遠心力を利用して行うこ
ともできる。
【００１６】本発明の免疫反応用容器は、反応部位から
溶液廃棄口へ溶液が容易に移動し、廃棄操作が容易にで
きること、および廃棄操作の際に反応溶液注入口に廃棄
溶液が逆流しない形状であることが好ましい。具体的に
は、反応部位と溶液廃棄口が傾き構造を介して連結して
いることが好ましい。また、容器を傾けることを繰り返
すことを容易にするために、外部形状に突起を設けるこ
とも可能である。
溶液廃棄口へ溶液が容易に移動し、廃棄操作が容易にで
きること、および廃棄操作の際に反応溶液注入口に廃棄
溶液が逆流しない形状であることが好ましい。具体的に
は、反応部位と溶液廃棄口が傾き構造を介して連結して
いることが好ましい。また、容器を傾けることを繰り返
すことを容易にするために、外部形状に突起を設けるこ
とも可能である。
【００１７】なお、本発明に使用する粒子状の固相の素
材は特に限定されないが、公知の素材としてポリスチレ
ン、ポリデキストラン、ラテックス、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリフッカビニリデン、ポリアクリル
アミドや磁性粒子等が例示される。
材は特に限定されないが、公知の素材としてポリスチレ
ン、ポリデキストラン、ラテックス、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリフッカビニリデン、ポリアクリル
アミドや磁性粒子等が例示される。
【００１８】本発明は、本発明の免疫反応用容器を使用
した測定方法、より具体的には吸引機構を使用せずにＢ
／Ｆ分離を行う工程、ろ過工程によるＢ／Ｆ分離を行う
工程を経て行う測定方法にも及ぶ。さらに、本発明の免
疫反応容器を組みこんで使用する等、該免疫反応容器を
利用可能な検査装置にも及ぶものである。
した測定方法、より具体的には吸引機構を使用せずにＢ
／Ｆ分離を行う工程、ろ過工程によるＢ／Ｆ分離を行う
工程を経て行う測定方法にも及ぶ。さらに、本発明の免
疫反応容器を組みこんで使用する等、該免疫反応容器を
利用可能な検査装置にも及ぶものである。
【００１９】
【実施例】以下に、実施例により具体的に説明するが、
これらは単なる例示であって本発明を限定するものでは
ない。
これらは単なる例示であって本発明を限定するものでは
ない。
【００２０】
【実施例１】図１に示す免疫反応用容器について説明す
る。図１は、免疫反応用容器の縦断面図である。プラス
チック製のテストチューブの側面に溶液廃棄口（）を
設けた形状をしており、上部の反応溶液注入口（）、
底部の反応部位（）の３つの部位から構成される。溶
液廃棄口（）には粒子状の固相を通過させず、反応溶
液および洗浄液は通過し得るフィルターを設けている。
反応部位（）と溶液廃棄口（）は、傾き構造を介し
て連結している。
る。図１は、免疫反応用容器の縦断面図である。プラス
チック製のテストチューブの側面に溶液廃棄口（）を
設けた形状をしており、上部の反応溶液注入口（）、
底部の反応部位（）の３つの部位から構成される。溶
液廃棄口（）には粒子状の固相を通過させず、反応溶
液および洗浄液は通過し得るフィルターを設けている。
反応部位（）と溶液廃棄口（）は、傾き構造を介し
て連結している。
【００２１】
【実施例２】図２に示す免疫反応用容器について説明す
る。図２は、免疫反応用容器の縦断面図である。溶液廃
棄口（）を、プラスチック製のテストチューブの側面
に斜め上方向に設けている点を除いて、図１に示す免疫
反応用容器と同様である。
る。図２は、免疫反応用容器の縦断面図である。溶液廃
棄口（）を、プラスチック製のテストチューブの側面
に斜め上方向に設けている点を除いて、図１に示す免疫
反応用容器と同様である。
【００２２】
【実施例３】（実施例１に示す免疫反応用容器を用いた
免疫測定法） (1)免疫反応用容器の反応溶液注入口（）より、抗Ｈ
Ｂｓ抗原モノクローナル抗体を感作したラテックスおよ
び血清を分注する。 (2)反応部位（）で、抗原抗体反応を行う。 (3)容器を傾け、ラテックス粒子を含んだ反応液を溶液
廃棄口（）に移動させる。 (4)反応溶液注入口より加圧することにより反応液をろ
過除去する。 (5)容器を元に戻し、洗浄液（0.1％ツウィーンを含むト
リス-塩酸緩衝液）を分注する。 (6)容器を傾け、次いで元に戻す操作を数回繰り返し、
溶液廃棄口（）に移動したラテックス粒子を洗浄した
後、容器を傾けてラテックス粒子を含んだ洗浄液を溶液
廃棄口（）に移動させる。 (7))反応溶液注入口より加圧することにより洗浄液をろ
過除去する。 (8)(5)〜(7)の操作を繰り返し、洗浄を行う。 (9)容器を元に戻し、ＡＬＰ標識抗ＨＢｓ抗原抗体を含
む溶液を分注する。 (10)容器を傾け、次いで元に戻す操作を繰り返し、溶液
廃棄口（）に移動したラテックス粒子をＡＬＰ標識抗
体液とともに反応部に移動させる。 (11)反応部位（）で抗原抗体反応を行う。 (12)(3)、(4)と同様にして反応液をろ過除去する。 (13)(5)〜(8)と同様にして洗浄操作を行う。 (14)容器を元に戻し、発光基質液を分注する。 (15)容器を傾け、次いで元に戻す操作を繰り返し、溶液
廃棄口（）に移動したラテックス粒子を発光基質液と
ともに反応部位（に移動させる。 (16)生じた発光を検出装置で検出する。
免疫測定法） (1)免疫反応用容器の反応溶液注入口（）より、抗Ｈ
Ｂｓ抗原モノクローナル抗体を感作したラテックスおよ
び血清を分注する。 (2)反応部位（）で、抗原抗体反応を行う。 (3)容器を傾け、ラテックス粒子を含んだ反応液を溶液
廃棄口（）に移動させる。 (4)反応溶液注入口より加圧することにより反応液をろ
過除去する。 (5)容器を元に戻し、洗浄液（0.1％ツウィーンを含むト
リス-塩酸緩衝液）を分注する。 (6)容器を傾け、次いで元に戻す操作を数回繰り返し、
溶液廃棄口（）に移動したラテックス粒子を洗浄した
後、容器を傾けてラテックス粒子を含んだ洗浄液を溶液
廃棄口（）に移動させる。 (7))反応溶液注入口より加圧することにより洗浄液をろ
過除去する。 (8)(5)〜(7)の操作を繰り返し、洗浄を行う。 (9)容器を元に戻し、ＡＬＰ標識抗ＨＢｓ抗原抗体を含
む溶液を分注する。 (10)容器を傾け、次いで元に戻す操作を繰り返し、溶液
廃棄口（）に移動したラテックス粒子をＡＬＰ標識抗
体液とともに反応部に移動させる。 (11)反応部位（）で抗原抗体反応を行う。 (12)(3)、(4)と同様にして反応液をろ過除去する。 (13)(5)〜(8)と同様にして洗浄操作を行う。 (14)容器を元に戻し、発光基質液を分注する。 (15)容器を傾け、次いで元に戻す操作を繰り返し、溶液
廃棄口（）に移動したラテックス粒子を発光基質液と
ともに反応部位（に移動させる。 (16)生じた発光を検出装置で検出する。
【００２３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の免疫反応
容器を用いて免疫反応を行うと、粒子状の固相を一箇所
に集める操作を行わず、かつピペットや吸引用ノズル等
の吸引機構による反応溶液の吸引除去操作を行わずに反
応溶液または洗浄溶液の廃棄が可能であるので、Ｂ／Ｆ
分離操作を迅速に行うことができ、迅速かつ高感度の免
疫測定が可能となる。さらに、磁性粒子固相の磁石によ
る集積の必要がなくなり、自動検査装置に集磁部を組み
込まなくてもＢ／Ｆ分離操作が可能となるため、精密機
器である検査装置に対し、磁場による悪影響を防ぐこと
が可能となり、より精度の高い測定が可能となる。
容器を用いて免疫反応を行うと、粒子状の固相を一箇所
に集める操作を行わず、かつピペットや吸引用ノズル等
の吸引機構による反応溶液の吸引除去操作を行わずに反
応溶液または洗浄溶液の廃棄が可能であるので、Ｂ／Ｆ
分離操作を迅速に行うことができ、迅速かつ高感度の免
疫測定が可能となる。さらに、磁性粒子固相の磁石によ
る集積の必要がなくなり、自動検査装置に集磁部を組み
込まなくてもＢ／Ｆ分離操作が可能となるため、精密機
器である検査装置に対し、磁場による悪影響を防ぐこと
が可能となり、より精度の高い測定が可能となる。
【図１】免疫反応用容器の１形態を示す図である。（実
施例１）
施例１）
【図２】免疫反応用容器の他の１形態を示す図である。
（実施例２）
（実施例２）
【符号の説明】
反応溶液注入口
溶液廃棄口
反応部位
フィルター
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Ｆターム(参考） 2G045 BB05 BB14 FB03 HA02
2G052 AD29 DA02 DA21 EA03 FC02
FC19 JA03
Claims (9)
- 【請求項１】粒子状の固相を用いた免疫反応に使用する
容器であって、反応部位の他に反応溶液注入口と溶液廃
棄口とを設けたことを特徴とする免疫反応用容器。 - 【請求項２】溶液廃棄口に、ろ過フィルターを設けたこ
とを特徴とする請求項１に記載の免疫反応用容器。 - 【請求項３】溶液廃棄口に設けたろ過フィルターの孔径
が、粒子状の固相を通過させず、反応溶液および洗浄液
は通過しうる孔径であることを特徴とする請求項２に記
載の免疫反応用容器。 - 【請求項４】溶液廃棄口と反応部位の間に傾き構造を設
けたことを特徴とする請求項１〜３のいずれか１に記載
の免疫反応用容器。 - 【請求項５】請求項１〜４のいずれか１に記載の免疫反
応用容器を用いることを特徴とする免疫測定方法。 - 【請求項６】吸引機構を使用せずにＢ／Ｆ分離を行う工
程を経ることを特徴とする請求項５に記載の免疫測定方
法。 - 【請求項７】不溶性粒子固相が磁性粒子の場合におい
て、磁場を利用せずにＢ／Ｆ分離を行う工程を経ること
を特徴とする請求項５または６に記載の免疫測定方法。 - 【請求項８】ろ過工程によりＢ／Ｆ分離を行う工程を経
ることを特徴とする請求項５〜７のいずれか１に記載の
免疫測定方法。 - 【請求項９】請求項１〜４のいずれか１に記載の免疫反
応用容器を利用可能な検査装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001242569A JP2003057239A (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | 免疫反応用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007003412A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 生物学的測定方法 |
| WO2010086942A1 (ja) * | 2009-01-29 | 2010-08-05 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | 自動分析装置 |
-
2001
- 2001-08-09 JP JP2001242569A patent/JP2003057239A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007003412A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 生物学的測定方法 |
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| DE112009004291B4 (de) * | 2009-01-29 | 2013-10-24 | Hitachi High-Technologies Corporation | Automatischer Analysator |
| DE112009004291B8 (de) * | 2009-01-29 | 2014-01-09 | Hitachi High-Technologies Corporation | Automatischer Analysator |
| US8741218B2 (en) | 2009-01-29 | 2014-06-03 | Hitachi High-Technologies Corporation | Automatic analyzer |
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