JP2003057187A - 籾の割れ検出方法、及び装置 - Google Patents

籾の割れ検出方法、及び装置

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JP2003057187A
JP2003057187A JP2001243771A JP2001243771A JP2003057187A JP 2003057187 A JP2003057187 A JP 2003057187A JP 2001243771 A JP2001243771 A JP 2001243771A JP 2001243771 A JP2001243771 A JP 2001243771A JP 2003057187 A JP2003057187 A JP 2003057187A
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paddy
laser light
optical axis
intensity distribution
cracks
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Soichi Yamamoto
惣一 山本
Masaji Kamata
正司 鎌田
Nobuhiko Onuma
信彦 大沼
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Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
Original Assignee
Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続して籾の割れ容易に検出することができ
る籾の割れ検出方法、及び装置を提供する。 【解決手段】 供給装置16により所定位置Aへ籾40
供給し、籾40を斜めから撮像したカメラ22よる撮像
信号で強度分布演算部28が(散乱光の)強度分布を求
め、基準強度演算部30から出力された標準的な籾40
の強度分布と比較部32で比較し、決定部34におい
て、比較部32からの差分値が閾値を越えたときに、籾
に割れが有ると決定し、モニタ24へ表示させ、閾値以
下のと割れを許容すると決定し、モニタ24へ表示させ
る。このように、緑色のレーザ光による籾の散乱光のみ
を、斜め方向から撮像することで、籾の割れのみを確実
に検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、籾の割れ検出方
法、及び装置にかかり、特に、乾燥などにより籾が割れ
たことを検出する籾の割れ検出方法、及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、米を生産する場合、収穫の後
の稲から籾を得ていた。この籾は、乾燥の必要があるの
で、稲を自然乾燥させた後に籾と茎に分離していた。最
近では、収穫率の向上を目的として、自然乾燥させる以
前、すなわち、稲を収穫した後に、籾と茎に分離し、分
離した籾を乾燥機を用いて強制乾燥することがなされて
いる。
【0003】ところが、個々の籾は含水率などの特性が
異なることなどによって、乾燥機を用いて籾を乾燥させ
る場合、籾のなかの水分蒸発にあたって籾の中の米部分
に割れが生じる場合があった。従って、乾燥の後に、上
記割れの有無を検知して、分類する必要があった。
【0004】そこで、籾内の割れ検出を効率的に行う方
法が提案されている(特公昭53−40355号公報参
照)。この技術では、レーザ光の集光性と高いエネルギ
性を利用して、レーザ光をレンズにより集光し、そのレ
ーザ光の光軸上の集光位置に籾を位置させ、籾の透過光
と散乱光を結像レンズでスクリーンに結像し、光量変化
から籾の割れを検出する。この技術では、籾の割れを検
出する場合、レーザ光の光軸上で検出している。すなわ
ち、結像レンズの光軸とレーザ光の光軸とを一致させて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、周知の
ようにレーザ光は光出力が大きいので目視することは困
難であり、また検出器によりレーザ光を直接モニタして
も検出器が破壊される場合がある。一方、籾を透過する
散乱光は、0.0005%程度と極小であるため、この
散乱光を検出するためには、検出器の感度を高くしなけ
ればならない。このため、従来のように同軸上で籾の割
れを検出するためには、上記検出感度について相反する
条件を満たさねばならない。例えば、連続して籾の割れ
を検出するためには、籾が存在しないときにレーザ光を
遮光する別個の装置を設けたり、検出器の感度を変更し
たりしなければならないという、複雑な構造や制御が必
須となる。
【0006】本発明は、上記事実を考慮して、連続して
籾の割れ容易に検出することができる籾の割れ検出方
法、及び装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の籾の割れ検出方法は、レーザ光を集光し、集
光位置に籾を移動せしめ、前記レーザ光の光軸と交差す
る方向でかつ前記集光位置近傍に交点を有する検出軸を
光軸として前記籾を観察することを特徴とする。
【0008】本発明の籾の割れ検出方法では、レーザ光
を集光し、その集光位置に籾を移動する。これにより、
籾にはレーザ光が照射される。このレーザ光の光軸上で
は、レーザ光がそのまま伝播されるので、籾の有無によ
って光量の変動が大きい。そこで、レーザ光の光軸と交
差する方向でかつ集光位置近傍に交点を有する検出軸を
光軸として籾を観察する。これによって、直接レーザ光
を参照することはなく、籾における散乱光のみを観察す
ることができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の籾の割れ検出方法であって、前記籾の観察は、前記レ
ーザ光の光軸から離間した位置に設けると共に、前記レ
ーザ光の光軸と交差する方向でかつ前記検出軸を光軸と
する軸上に前記籾を観察するための観察位置を設けたこ
とを特徴とする。
【0010】籾を観察するとき、レーザ光の光軸から離
間した位置に観察位置を予め設けることで、定常的に籾
の観察が容易となる。すなわち、直接レーザ光を参照し
ない位置に観察位置を予め設けておくことで、定常的に
籾の観察が容易となる。
【0011】請求項3に記載の発明は請求項1または請
求項2に記載の籾の割れ検出方法であって、前記籾の観
察は、前記検出軸を光軸として前記籾を撮像することを
特徴とする。
【0012】籾を観察する場合、レーザ光の目視をしな
いようにすることや、遠隔地から観察したりすることが
望ましい場合がある。そこで、レーザ光の光軸と交差す
る方向でかつ集光位置近傍に交点を有する検出軸を光軸
として籾を撮像する。これによって、直接レーザ光が入
射されることはなく、籾における散乱光を撮像すること
ができる。従って、レーザ光が直接入射される光量を考
慮することなく、籾に生じる割れによって生成される散
乱光のみを想定した撮像が可能となる。
【0013】前記籾の割れ検出方法は次の籾の割れ検出
装置によって容易に実現できる。詳細には、請求項4に
記載の発明は、レーザ光を射出するレーザ光源と、前記
レーザ光を集光する集光手段と、集光位置に籾を移動す
る移動手段と、前記レーザ光の光軸と交差する方向でか
つ前記集光位置近傍に交点を有する検出軸を光軸として
前記籾を観察するための観察位置を提供する提供手段
と、を備えている。
【0014】本発明の籾の割れ検出装置では、レーザ光
源から射出されたレーザ光を、集光手段によって集光す
る。この集光位置には、移動手段によって籾が移動され
る。この籾は、提供手段により提供された観察位置で観
察することが可能となる。提供手段は、レーザ光の光軸
と交差する方向でかつ前記集光位置近傍に交点を有する
検出軸を光軸として籾を観察するための観察位置を提供
する。従って、提供手段では、レーザ光が直接入射され
る光量を考慮することなく、籾に生じる割れによって生
成される散乱光のみを想定しての観察が可能となる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の籾の割れ検出装置において、前記観察位置は、前記レ
ーザ光の光軸から離間した位置に設けると共に、前記レ
ーザ光の光軸と交差する方向でかつ前記検出軸を光軸と
する軸上に設けたことを特徴とする。
【0016】前記提供手段は、籾を観察するときの、レ
ーザ光の光軸から離間した位置に観察位置を予め設ける
ことで、定常的に籾の観察が容易となる。すなわち、直
接レーザ光を参照しない位置に観察位置を予め設けてお
くことで、定常的に籾の観察が容易となる。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項4または
請求項5に記載の籾の割れ検出装置において、前記提供
手段は、前記検出軸を光軸として前記籾を撮像する撮像
手段を含むことを特徴とする。
【0018】前記集光位置には、移動手段によって籾が
移動される。この籾は、撮像手段で撮像することができ
る。撮像手段は、レーザ光の光軸と交差する方向でかつ
前記集光位置近傍に交点を有する検出軸を光軸とする。
従って、撮像手段では、レーザ光が直接入射される光量
を考慮することなく、籾に生じる割れによって生成され
る散乱光のみを想定した高感度での撮像が可能となる。
【0019】請求項7に記載の発明は、請求項4乃至請
求項6の何れか1項に記載の籾の割れ検出装置におい
て、前記レーザ光源は、緑色の波長域のレーザ光を射出
することを特徴とする。
【0020】撮像手段には撮像装置として利用可能なも
ので、TVカメラやCCDカメラなどのカメラ装置があ
る。カメラ装置は、電子管やCCD素子などの撮像素子
を有しているが、その撮像素子は、波長感度分布特性を
有することが一般的である。撮像装置としては、広く流
通されているCCDカメラが好適である。
【0021】籾の割れは、その割れ部分で散乱された光
の分布や強度に含まれるため、散乱光の散乱強度が割れ
検出の感度向上に最も寄与する。本発明者は、籾の割れ
に関する散乱強度は、波長が短いほど大きくなるという
知見を得た。一方、籾の散乱光は、籾の殻を透過して初
めて検出されるため、籾殻の透過率も検出感度に関係す
る。そして、CCDカメラなどの撮像手段により散乱光
を撮像する場合、そのCCD素子の波長感度特性も検出
感度に関係する。以上の点を総合して、籾の割れ検出の
ために照射する最適な光の波長が定まる。
【0022】本発明者は、以上の点を考慮し、籾の割れ
検出における総合的な検出感度を得ることが可能なもの
として、緑色の波長の光を照射することが最適であると
いう、実験結果を得た。従って、緑色の波長域のレーザ
光を射出するレーザ光源を用いることで、籾の割れによ
る散乱光を効率的に撮像でき、光学フィルタなどの付加
素子を付加することなく、簡便かつ容易に高感度の籾の
割れ検出装置を提供できる。
【0023】請求項8に記載の発明は、請求項4乃至請
求項7の何れか1項に記載の籾の割れ検出装置におい
て、前記移動手段は、前記籾を1粒ずつ前記集光位置へ
移動することを特徴とする。
【0024】籾を検査する場合、纏めて検査することも
可能であるが、その判定は、1粒ずつ実施されることが
好ましい。そこで、移動手段によって、籾を1粒ずつ集
光位置へ移動することによって、単体の籾毎に撮像が可
能となる。
【0025】請求項9に記載の発明は、請求項6乃至請
求項8の何れか1項に記載の籾の割れ検出装置におい
て、前記撮像手段は、前記検出軸を光軸とする結像レン
ズを含むことを特徴とする。
【0026】撮像手段は、籾を撮像するが、その撮像に
あたっては、撮像素子へ像を形成する必要がある。そこ
で、検出軸を光軸とする結像レンズを備えることで、撮
像手段では鮮明に籾を撮像することができる。
【0027】請求項10に記載の発明は、請求項6乃至
請求項9の何れか1項に記載の籾の割れ検出装置におい
て、前記撮像手段の撮像信号に基づいて、前記籾からの
散乱光の強度分布を求めかつ該強度分布と予め定めた基
準強度分布との差分が予め定めた所定値を超えたとき
に、割れを有する籾であると判定する判定手段をさらに
備えたことを特徴とする。
【0028】籾を撮像した撮像画像をモニタすること
で、籾の割れを目視することが可能である。このときに
は、籾の割れの有無を目視によって判断可能であるが、
本発明では、これを自動化するときに用いて好適であ
る。すなわち、撮像手段の撮像信号から籾からの散乱光
の強度分布を求めることが可能である。例えば、撮像信
号の輝度レベル(明るさ)により、籾の各位置に対する
明るさが対応し、散乱光の強度分布とすることができ
る。一方、割れを有さない標準的な籾は、強度分布が安
定的であることが予測される。そこで、割れを有さない
標準的な籾の強度分布、または複数の割れを有さない標
準的な籾の強度分布の平均などの統計値を、基準強度分
布と定める。この基準強度分布と、撮像した籾の強度分
布との差異の大きさは、割れを有する籾に対応すること
が想定される。そこで、判定手段は、籾の散乱光の強度
分布と、予め定めた基準強度分布との差分が予め定めた
所定値を超えたときに、割れを有する籾であると判定す
る。これによって、容易に割れを有する籾を検出するこ
とが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を詳細に説明する。本実施の形態は籾の
割れ検出システムに本発明を適用したものである。
【0030】本実施の形態の籾の割れ検出システム10
は、レーザ光源12を備えている。レーザ光源12は、
緑色の波長域のレーザ光を射出するものであり、レーザ
光源12の射出側には、集光レンズ14が設けられてい
る。レーザ光源12と集光レンズ14の光軸は光軸Lと
してほぼ一致されている。光軸L上でかつ、集光レンズ
14の集光位置近傍の所定位置Aには、供給装置16に
よって籾40が供給される。供給装置16は、籾40を
1粒ずつ供給するための装置である。
【0031】割れ検出システム10には、集光位置近傍
の所定位置Aに位置する籾40を撮像するためのカメラ
22が設けられている。カメラ22は撮像レンズ18と
CCD素子からなる撮像素子20とから構成されてお
り、籾40を撮像して撮像信号を出力する構成になって
いる。このカメラ22の撮像光軸Mは、光軸Lと交差し
かつその交点は、所定位置A近傍である。これにより、
籾40をレーザ光源12からのレーザ光を直接撮像する
のではなく、斜めから撮像することになる。
【0032】また、カメラ22を構成する撮像レンズ1
8は、所定位置Aに位置する籾40の像を撮像素子20
へ結像するためのレンズであり、籾40から撮像素子2
0の間に設ければよく、撮像素子20に設けることに限
定されるものではない。なお、撮像レンズ18と撮像素
子20とを独立して設けるときには、撮像レンズ18の
光軸を撮像光軸Mと一致させることが好ましい。
【0033】本実施の形態では、籾の割れの検出に最も
適した緑色の波長域のレーザ光を射出するレーザ光源1
2を採用している。また、散乱光の検出には、一般的な
CCD素子を有するカメラ22を採用する。
【0034】上記の緑色の波長域のレーザ光を射出する
レーザ光源12の一例は、レーザ光源単体でもよく、レ
ーザ光源と変調素子の組み合わせでもよい。レーザ光源
と変調素子を組み合わせる一例としては、レーザ光源と
第2高調波発生素子(SHG)との組み合わせがある。
この例では、半導体励起YAGレーザの基本波長をSH
G素子などで変調して第2高調波のレーザ光を得る、す
なわち、第2高調波発生素子(SHG)で変調したレー
ザ光(例えば、波長532nm)を用いることができ
る。
【0035】なお、本実施の形態では、緑色の波長域の
レーザ光を射出するレーザ光源12を用いた場合を説明
するが、レーザ光源12で射出される波長域は、緑色に
限定されるものではない。すなわち、カメラ22の波長
感度に対応する波長域のレーザ光を射出するレーザ光源
12を用いることができる。
【0036】カメラ22には、モニタ24及びコントロ
ーラ26が接続されている。モニタ24は、カメラ22
で撮像した撮像画像を表示する機能を基本機能として、
コントローラ26の処理結果を表示する機能を有してい
る。
【0037】コントローラ26は、強度分布演算部2
8,基準強度演算部30,比較部32,及び決定部34
を含んで構成されている。また、コントローラ26は、
供給装置16によって所定位置Aへ籾40を供給させる
指示を行う指示部36を含んでいる。これら強度分布演
算部28,基準強度演算部30,比較部32,及び決定
部34は、指示部36による指示に同期して作動する。
なお、図示は省略したが、コントローラ26は、コンピ
ュータを含んで構成されており、入力装置としてキーボ
ードやマウスなどを有し、また、コマンドやデータを表
示するためのディスプレイを有することができる。
【0038】強度分布演算部28は、カメラ22で撮像
した画像について強度分布を求める演算部であり、基準
強度演算部30は標準的な籾40の強度分布を求める演
算部である。なお、基準強度演算部30は、標準的な籾
40の強度分布を予め求めたデータを記憶する記憶装置
(メモリ)でもよい。
【0039】比較部32は、強度分布演算部28で求め
た撮像画像の籾40の強度分布と標準的な籾の強度分布
とを比較してその差分値を出力するものである。決定部
34は、比較部32から出力された差分値から、撮像画
像の籾40について籾の割れの有無によりその籾を判定
し、許容(OK)または不可(NG)を決定し、その決
定データをモニタ24へ表示させる信号を出力するもの
である。
【0040】指示部36は、所定位置Aへ籾40を供給
させる指示を供給装置16へ行うものであり、図示を省
略した入力手段の入力指示によって供給装置16へ信号
を出力し、供給装置16が籾40の供給を開始する。指
示部36の指示と同期して強度分布演算部28,基準強
度演算部30,比較部32,及び決定部34が作動す
る。
【0041】なお、レーザ光源12におけるレーザ光の
射出及び非射出(所謂、点灯と消灯)は、独立して制御
されてもよいが、割れ検出システム10全体として考え
ると、コントローラ26によって制御されることが好ま
しい。例えば、コントローラ26の制御としては、指示
部36が籾の供給指示を供給装置16へ行うのに同期し
てレーザ光を射出させる制御信号を出力するようにすれ
ばよい。すなわち、レーザ点灯したのちに籾の供給を開
始させる。本実施の形態では、コントローラ26によっ
てレーザ光源12の点灯及び消灯が制御される場合を説
明する。
【0042】次に、本実施の形態の作用を説明する。な
お、本説明では、図2を参照しつつ説明する。
【0043】この図2には、コントローラ26における
信号について示した。図2(A)は、カメラ22で撮像
した籾40の画像の一例を示す。図2(B)は、強度分
布演算部28から出力される強度分布の信号特性の一例
を示す。図2(C)は、基準強度演算部30から出力さ
れる強度分布の信号特性の一例を示す。図2(D)は、
比較部32から出力される強度分布の差分信号特性の一
例を示すと共に、決定部34における判定の過程を示
す。
【0044】まず、コントローラ26は、籾割れを判定
するために、判定対象の籾40を1粒、供給装置16に
よって所定位置Aへ供給する。なお、籾40の供給以前
には、レーザ光源12が点灯されている。この籾40の
供給以前にレーザ光源12が点灯されていても、カメラ
22は、レーザ光源12の光軸Lからはずれているた
め、直接レーザ光を受光することはない。
【0045】次に、籾40を斜めから撮像したカメラ2
2よる撮像信号を強度分布演算部28が受け取る。強度
分布演算部28では、カメラ22で撮像した籾40の画
像について強度分布を求める。この強度分布は、籾40
に照射されたレーザ光で、籾40において散乱されたレ
ーザ光(散乱光)の強度分布である。すなわち、籾40
での散乱光は、通常、ほぼ均一になるが、割れが生じて
いる場合には、その割れ部分においてより大きな散乱が
生じる。従って、カメラ22による撮像画像は、籾の割
れ部分が際だった光の線や部位を含む画像となる。求め
た強度分布は、比較部32へ出力される。このとき、基
準強度演算部30からは標準的な籾40の強度分布が出
力される。
【0046】図2の例では、図2(A)に示すように、
カメラ22の撮像信号をデータ信号50として強度分布
演算部28へ入力し、強度分布演算部28において画像
処理して、図2(B)に示すように、籾40の強度分布
を得て、強度分布の特性信号を出力する。この場合、図
2(A)に示すように、籾40が割れ42を有すると
き、図2(B)に示すように、割れ42に対応する光量
増加部分54を含む測定強度分布52となる特性信号を
出力することとなる。また、図2(C)に示すように、
基準強度演算部30は標準的な籾の強度分布である基準
強度分布56となる特性信号を出力する。
【0047】次に、比較部32では、強度分布演算部2
8で求めた撮像画像の籾40の強度分布と標準的な籾の
強度分布とを比較してその差分値(差分の分布特性)を
出力する。図2(D)に示すように、強度分布演算部2
8から出力される測定強度分布52の特性信号と基準強
度演算部30から出力される基準強度分布56の特性信
号との差分特性分布58は、割れ42に対応する部分で
光量が大きくなる特異部60を有する特性となる。
【0048】決定部34は、比較部32から出力された
差分値から、撮像画像の籾40について籾の割れの有無
によりその籾を判定し、許容(OK)または不可(N
G)を決定し、その決定データをモニタ24へ表示させ
る信号を出力する。すなわち、差分特性分布58は、籾
40が割れ42を有しない場合、検出ノイズ分だけオフ
セットされたほぼ平坦な特性になる。一方、籾40が割
れ42を有する場合、割れ42における散乱光が増加す
るので、この割れ42に対応する箇所で光量が増加する
(光量増加部分54)。従って、比較部32からは差分
値が大きく出力される。このため、検出ノイズ分を考慮
すると、検出ノイズ分を越えた差分値のときには、割れ
42を有する籾40と判別可能である。
【0049】そこで、検出ノイズ分に対応する差分値を
予め実験などによって求め、これを閾値thと設定す
る。決定部34では、閾値thを記憶しておき、比較部
32から出力される差分特性分布58の特性信号が閾値
thを以下のときに、割れ42がないまたは許容範囲内
であるとして、許容することを表すOK信号62を出力
する。一方、比較部32から出力される差分特性分布5
8の特性信号が閾値thを越えたときに、割れ42があ
るまたは許容範囲外であるとして、非許容であることを
表すNG信号64を出力する。これによって、モニタ2
4には、OK信号62またはNG信号64を受け取っ
て、籾40の割れ42についてOKまたはNGであるこ
とが表示される。
【0050】このように、本実施の形態では、緑色のレ
ーザ光を籾40へ照射し、籾40における散乱光を、斜
め方向から撮像することで、籾の割れのみを確実に検出
することができる。すなわち、レーザ光の同軸上の光に
よる強い背景光を検出することなく、散乱光のみを容易
に撮像することができる。これによって、レーザ光を直
接目視したり検出したりすることがなく、レーザ光を直
接目視したり検出したりすることによる弊害を解消する
ことができる。
【0051】従って、乾燥機を利用して籾を乾燥させた
場合であっても、乾燥による籾の割れを簡便に検出でき
るので、乾燥処理による籾の検査を短時間で終了するこ
とができ、乾燥処理をスピードアップさせることが可能
となる。
【0052】また、散乱光のみを検出するのでレーザ光
を直接検出することがないため、籾の割れを連続的に検
出することが可能である。従って、容易に自動化するこ
とが可能である。
【0053】なお、上記の実施の形態では、測定強度分
布52と基準強度分布56との差分が、一定値を超えた
ときに籾40に割れ42があると判定したが、各信号の
標準偏差を用いてもよい。例えば、測定強度分布52の
標準偏差と基準強度分布56の標準偏差を求めて、その
対応が予め定めた倍数を超えた場合に割れを有すると判
定してもよい。
【0054】また、上記の実施の形態では、籾を乾燥さ
せたときに生じる割れを検出する場合を説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、籾の割れ検出の
みへの適用が可能である。すなわち、測定強度分布52
と基準強度分布56との差異から籾40の割れ42を判
定する装置への適用が可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
ーザ光の集光位置の籾を、レーザ光の光軸と交差する方
向でかつ集光位置近傍に交点を有する検出軸を光軸とし
て撮像や観察ができるので、直接レーザ光を参照するこ
とはなく、籾における散乱光を撮像や観察をすることが
でき、容易かつ簡便に籾に生じる割れによって生成され
る散乱光のみを撮像や観察をすることができる、という
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる割れ検出システム
の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる割れ検出システム
における処理の過程において生じる各種信号を示す線図
である。
【符号の説明】
A…所定位置 L…光軸 M…撮像光軸 th…閾値 10…割れ検出システム 12…レーザ光源 14…集光レンズ 16…供給装置 18…撮像レンズ 20…撮像素子 22…カメラ 24…モニタ 26…コントローラ 28…強度分布演算部 30…基準強度演算部 32…比較部 34…決定部 36…指示部 40…籾 42…割れ 52…測定強度分布 54…光量増加部分 56…基準強度分布 58…差分特性分布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沼 信彦 山形県天童市大字老野森404番地 株式会 社山本製作所内 Fターム(参考) 2G051 AA04 AB03 BA04 BA10 BB01 CA03 CB05 DA01 EA08 EB01 2G059 AA05 BB11 EE02 FF01 GG01 HH02 HH06 JJ11 KK04 MM01 MM05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を集光し、 集光位置に籾を移動せしめ、 前記レーザ光の光軸と交差する方向でかつ前記集光位置
    近傍に交点を有する検出軸を光軸として前記籾を観察す
    ることを特徴とする籾の割れ検出方法。
  2. 【請求項2】 前記籾の観察は、前記レーザ光の光軸か
    ら離間した位置に設けると共に、前記レーザ光の光軸と
    交差する方向でかつ前記検出軸を光軸とする軸上に前記
    籾を観察するための観察位置を設けたことを特徴とする
    請求項1に記載の籾の割れ検出方法。
  3. 【請求項3】 前記籾の観察は、前記検出軸を光軸とし
    て前記籾を撮像することを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の籾の割れ検出方法。
  4. 【請求項4】 レーザ光を射出するレーザ光源と、 前記レーザ光を集光する集光手段と、 集光位置に籾を移動する移動手段と、 前記レーザ光の光軸と交差する方向でかつ前記集光位置
    近傍に交点を有する検出軸を光軸として前記籾を観察す
    るための観察位置を提供する提供手段と、 を備えた籾の割れ検出装置。
  5. 【請求項5】 前記観察位置は、前記レーザ光の光軸か
    ら離間した位置に設けると共に、前記レーザ光の光軸と
    交差する方向でかつ前記検出軸を光軸とする軸上に設け
    たことを特徴とする請求項4に記載の籾の割れ検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記提供手段は、前記検出軸を光軸とし
    て前記籾を撮像する撮像手段を含むことを特徴とする請
    求項4または請求項5に記載の籾の割れ検出装置。
  7. 【請求項7】 前記レーザ光源は、緑色の波長域のレー
    ザ光を射出することを特徴とする請求項4乃至請求項6
    の何れか1項に記載の籾の割れ検出装置。
  8. 【請求項8】 前記移動手段は、前記籾を1粒ずつ前記
    集光位置へ移動することを特徴とする請求項4乃至請求
    項7の何れか1項に記載の籾の割れ検出装置。
  9. 【請求項9】 前記撮像手段は、前記検出軸を光軸とす
    る結像レンズを含むことを特徴とする請求項6乃至請求
    項8の何れか1項に記載の籾の割れ検出装置。
  10. 【請求項10】 前記撮像手段の撮像信号に基づいて、
    前記籾からの散乱光の強度分布を求めかつ該強度分布と
    予め定めた基準強度分布との差分が予め定めた所定値を
    超えたときに、割れを有する籾であると判定する判定手
    段をさらに備えたことを特徴とする請求項6乃至請求項
    9の何れか1項に記載の籾の割れ検出装置。
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