JP4015436B2 - 金めっき欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無電解金めっき表面の欠陥を検出する金めっき欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板等の表面にできた傷、異物、打痕、汚れ等の欠陥を検出する装置として、検査対象物を撮像することによって得られた撮像画像を所定のしきい値で2値化し、2値化画像をラベリング処理した領域が所定の面積しきい値以上を有する場合にその領域を欠陥であると判定する技術が知られている。例えば、特開2000−258353号公報には、
(1)撮像画像内の局所領域内の濃度データを取り出す。
(2)濃度データの平均濃度D(X、Y)を算出する。
(3)局所領域内の各画素について、その濃度データd(x、y)が式(1)を満たさない場合は、その画素が欠陥画素であると判断し、欠陥画素を特定するための2値化処理に供する。ここで、a、bは、図12に示すように、各局所領域における平均濃度D(X、Y)を基準とする所定の濃度幅の設定に用いられる濃度しきい値(%)である。
(1−a/100)×D(X、Y)≦d(x、y)≦(1+b/100)×D(X、Y) 式(1)
(4)2値化画像の各画素に対しラベリング処理を施し、予め設定した面積しきい値以上を有するラベル領域(欠陥領域候補)を欠陥領域であると判定する。通常、画素は数画素〜数100画素のまとまりで欠陥となることが多いが、その同一の欠陥画素のまとまりに同一のラベルを付与し、上記欠陥画素のまとまり毎の判別ができるようにする処理がここでのラベリング処理である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年プリント基板などを製造するために電解金めっきに代わって行われるようになってきた無電解金めっきでは、小さい粒子で薄いめっき層が形成されるために、傷、汚れ、色むら等の欠陥部であるか正常部であるかにかかわらず、下地形状がめっき表面にそのまま現れやすい。そのため、無電解金めっき基板の表面には、下地基板の研磨傷に起因した微小な凹凸が存在することが多い。従って、無電解金めっき基板の画像を撮像すると、基板表面の微小な凹凸のために、電解金めっき基板と比較して、撮像画像の濃度に大きなばらつきが生じる。
【0004】
電解金めっき基板の場合について、局所領域における撮像画像の濃度ヒストグラムを図示すると、図13(a)のようになる。一方、無電解金めっき基板の場合について、局所領域における撮像画像の濃度ヒストグラムを図示すると、図13(b)のようになる。図13(a)から明らかなように、電解金めっきでは濃度ばらつきが小さいため、濃度しきい値a、bを適切に設定すれば、欠陥信号のみ検出することが可能である。しかしながら、無電解金めっきでは、図13(b)から明らかなように、濃度のばらつきが大きいため、欠陥信号は正常部の濃度ばらつきの中にうずもれてしまい、正常部を過検出することなく欠陥信号のみを検出することは困難である。
【0005】
金めっき表面の欠陥には、傷、汚れ、色むら、金未着、異物付着などの複数種類の欠陥部が存在する。これら複数種類の欠陥は、正常部との濃度差及び欠陥面積の観点から、大きく2種類に分けられる。すなわち、正常部との濃度差が大きく且つ欠陥面積が小さい傷、金未着などの欠陥(図14(a)参照)と、正常部との濃度差が小さく且つ欠陥面積が大きい汚れ、色むらなどの変色欠陥(図14(b)参照)とである。
【0006】
ここで、汚れや色むら等の変色欠陥は正常部との濃度差が小さいため、変色欠陥を検出するには、濃度しきい値を正常部の平均濃度に近づける必要がある。しかしながら、無電解金めっき基板では、正常部の濃度ばらつきが大きいため、過検出を増やさないように濃度しきい値を設定した場合、図14(b)に示すように、欠陥領域として検出されるべき領域が細切れ状態になる。このように検出領域が細切れになり個々の面積が小さくなると、面積しきい値を用いての欠陥判定によって変色欠陥を検出することができなくなるという問題がある。
【0007】
以上のように、従来技術の検査装置にて、無電解金めっき基板を対象に検査した場合、
(1)基板表面の微小凹凸のため、正常部の濃度ばらつきが大きく、欠陥信号が正常部の濃度ばらつき内に埋もれてしまい、適切な濃度しきい値を設定することができない。
(2)特に、汚れや色むら等の変色欠陥は、正常部と濃度差が小さいため、(1)の問題が顕著となる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、無電解金めっき基板の欠陥を、正常部を過検出することなく精度よく検出することができる金めっき欠陥検査装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の金めっき欠陥検査装置は、(1)波長400nm〜600nmの光を出射する光源装置と、(2)前記光源装置からの光が、検査対象物の表面に垂直な方向から15°〜25°の範囲の照射角度から検査対象物に照射されるようにする投光角度規制装置と、(3)検査対象物を撮像するために、その表面に垂直な方向に設置された撮像装置と、(4)前記撮像装置によって検査対象物を撮像することによって得られた撮像画像内の各画素の濃度が撮像画像の平均濃度を基準として設定された濃度範囲内に含まれない場合に当該画素を欠陥画素として2値化処理を行い、2値化処理後に1又は複数の各欠陥画素からラベリング処理によって欠陥領域候補を形成し、ラベリング処理によって得られた欠陥領域候補が予め設定された面積しきい値よりも大きい面積を有する場合に当該欠陥領域候補を欠陥領域であると判定する小欠陥検査部と、(5)前記撮像装置によって検査対象物を撮像することによって得られた撮像画像をより解像度の低い低解像度画像に変換し、変換された低解像度画像内の各画素の濃度が低解像度画像の平均濃度を基準として設定された濃度範囲内に含まれない場合に当該画素を欠陥画素として2値化処理を行い、2値化処理後に1又は複数の各欠陥画素からラベリング処理によって欠陥領域候補を形成し、ラベリング処理によって得られた欠陥領域候補が予め設定された面積しきい値よりも大きい面積を有する場合に当該欠陥領域候補を欠陥領域であると判定する大欠陥検査部とを具備している。
【0010】
請求項1によると、光源装置から出射される光の波長が400nm〜600nmの波長域に限定されているために、欠陥濃度レベルと良品濃度レベルとのS/Nを向上させることが可能となる。また、投光角度規制装置によって光の照射角度が検査対象物の表面に垂直な方向から15°〜25°の範囲に限定されているために、良品濃度のばらつきを低減することが可能になる。また、傷、金未着などの欠陥を小欠陥検査部によって検出可能であると共に、撮像画像をより解像度の低い低解像度画像に変換することによって欠陥領域として検出されるべき欠陥領域候補が細切れ状態になることを防止しつつ欠陥検出を行う大欠陥検査部によって、正常部を過検出することなく、汚れ、色むらなどの変色欠陥を高い信頼性で検出可能となる。
【0011】
また、請求項2の金めっき欠陥検査装置は、前記撮像装置によって検査対象物を撮像することによって得られた撮像画像内の各画素の濃度が撮像画像の平均濃度を基準として設定された濃度範囲内に含まれない場合に当該画素を欠陥画素として2値化処理を行う2値化部と、2値化処理後にラベリング処理によって1又は複数の各欠陥画素から欠陥領域候補を形成するラベリング部と、前記ラベリング部でのラベリング処理によって得られた複数の欠陥領域候補が互いに近接している場合には当該複数の欠陥領域候補を1つの欠陥領域候補に結合する結合処理部と、前記結合処理部で結合された欠陥領域候補が予め設定された面積しきい値よりも大きい面積を有する場合に当該欠陥領域候補を欠陥領域であると判定する面積判定部とを具備していることを特徴としている。
【0012】
請求項2によると、正常部との濃度差が小さい変色欠陥が細切れに複数の小さな欠陥領域候補としてラベリングされた場合であっても、それらの欠陥領域候補は互いに近接しているために1つの欠陥領域候補に結合させられるので、正常部を過検出することなく、変色欠陥を高い信頼性で検出することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1に、本実施の形態による金めっき欠陥検査装置のブロック図を示す。図1に示す金めっき欠陥検査装置1は、光を出射する光源装置2と、光源装置2で出射された光の検査対象物6への投光角度を規制する投光角度規制装置3と、検査対象物6を撮像するための撮像装置4と、撮像装置4によって得られた撮像画像に基づいて検査対象物6の欠陥を検出するための欠陥検査部5とを有している。以下、これら各部について順次説明する。
【0015】
(光源装置)
光源装置2は、波長400〜600nmの光を出射する。光源装置2としてハロゲン光源などの白色光源を用いた場合、特に汚れや色むらなどの変色欠陥は正常部とのS/Nが低くなる。図2に示すように、実験によると、汚れや色むらなどの変色欠陥での反射率は、赤色領域である600nm〜700nm波長域に対しては正常部とほぼ同じであるが、緑や青にかけての400nm〜600nm波長域に対しては金めっき正常部よりも低下する。従って、この波長域の光を出射する光源装置2を用いることにより、白色光源を用いる場合と比較してS/Nが向上する。
【0016】
その具体的な実現方法として、撮像装置4の撮像素子として、400〜600nm波長域において受光感度が高いものを用いる(図3(a)参照)と共に、光源装置2として、白色光源にブルー透過フィルタとグリーン透過フィルタを装着したもの、または、白色光源にシアンフィルタ(図3(b)参照)を装着したもの、または、白色光源にレッド反射フィルタを装着したものを用いる。なお、撮像装置4のカメラのレンズにフィルタを装着しても良い。
【0017】
(投光角度規制装置)
本実施の形態の金めっき欠陥検査装置1では、図4(a)、(b)に示すように、検査対象物6の表面に垂直な方向からの照明入射角度をθとしたとき、光ファイバを介して光源装置2と接続された投光角度規制装置3が、θ=15°〜25°に限定した照明光を鉛直軸回り360度から検査対象物6に照射する。図5は、サンプル1からサンプル5までの5つのサンプルについて、横軸を入射角度θ、縦軸を撮像画像内における金めっき正常部の濃度ばらつきとした実験結果を示している(検査対象物の表面に垂直な方向に撮像装置を配置して波長400nm〜600nmの光を照射した)。ここで、濃度ばらつきは、
濃度ばらつき=3×σ/m×100 [ % ]
(σ:局所領域内の濃度分布の分散値、m:局所領域内の平均濃度)
で表される。図5に示すように入射角度θが15度から25度のときに濃度ばらつきが小さくなることが判る。
【0018】
投光角度規制装置3としては、図6(a)に示すように、上記した所定の入射角度になるように出射角度や設置高さが調整されたリング照明(例えば、多数の光ファイバをその各端面が検査対象物6の方向を向くようにリング状に配列したもの、この場合、光ファイバの各端面がいわば点光源として検査対象物6に光を出射する)11を用いてもよいし、或いは、図6(b)に示すように、上記した所定の入射角度になるように出射角度や設置高さが調整された1または複数のスポット照明(例えば、それぞれが1または複数の光ファイバの束)12を用いてもよい。なお、光源装置2と投光角度規制装置3とは必ずしも図1に示したようなものである必要はなく、例えば投光角度規制装置が光源装置を支えるような構造となっており、投光角度規制装置によって、光源装置が、検査対象物の表面に垂直な方向から15°〜25°の範囲の照射角度から検査対象物に光を照射するように支持されていてもよい。
【0019】
(撮像装置)
検査対象物6の表面に垂直な方向(鉛直軸)には、CCDイメージセンサなどの撮像素子を備えたエリアカメラもしくはラインカメラである撮像装置4が設置されている。投光角度規制装置3で規制された角度にて検査対象物6に光源装置2からの光を照射した状態で、撮像装置4によって検査対象物6を撮像して画像を取得する。撮像装置4がラインカメラの場合は、その撮像素子の配列方向と直交方向に検査対象物6を搬送しつつ連続撮像することにより2次元画像を得ることができる。
【0020】
(欠陥検査部)
図7は、欠陥検査部5のブロック図である。図7に示すように、撮像装置4で検査対象物6を撮像することによって得られた画像(濃淡画像)は、欠陥検査部5の小欠陥検査部51及び大欠陥検査部52にそれぞれ供給される。
【0021】
小欠陥検査部51は、上述した特開2000−258353号公報に記載されているのと同様に、撮像装置4で得られた高解像度画像をそのまま用い、高解像度画像を構成する各画素が濃度しきい値で設定された所定の濃度範囲内にあるかどうかを判定してから2値化処理を行い、ラベリング処理によって複数の画素の集合である欠陥領域候補を形成し、欠陥領域候補の面積が所定の面積しきい値よりも大きい場合にその欠陥領域候補を欠陥領域であると判断する。小欠陥検査部51では、比較的面積が小さく、正常部との濃度差が大きい欠陥(傷、金未着などの欠陥)を高い精度で検出することを目的として検査を実施するので、あらかじめ、面積が小さく、正常部との濃度差が大きい欠陥に適した濃度しきい値及び面積しきい値が設定されている。
【0022】
大欠陥検査部52は、撮像装置4で得られた高解像度画像を低解像度画像に変換する低解像度変換部52aと、低解像度変換部52aで得られた低解像度画像を用いて小欠陥検査部51と同様のステップを経て欠陥を検出する低解像度画像検査部52bとを含んでいる。大欠陥検査部52では、比較的面積が大きく、正常部との濃度差が小さい欠陥(汚れ、色むらなどの変色欠陥)を検出することを目的として検査を実施するので、あらかじめ、面積が大きく、正常部との濃度差が小さい欠陥に適した濃度しきい値及び面積しきい値が設定されている。
【0023】
低解像度変換部52aは、撮像画像に平滑化フィルタやローパスフィルタを適用し、低解像度画像を作成する。この低解像度変換により、図8(a)に示すような濃度ばらつきの大きい画像が、図8(b)に示すような濃度ばらつきの小さい画像となる。低解像度変換部52aは撮像画像よりも画像データサイズが小さい低解像度画像を形成するので、次の処理である低解像度画像検査部52bでの処理時間が短縮されるという利点がある。
【0024】
低解像度画像検査部52bは、低解像度変換部52aで作成された低解像度画像を用いて、小欠陥検査部51と同様のステップを経て欠陥を検出する。低解像度画像検査部52bで検査される画像は低解像度変換を施された低解像度画像であるため、図8(b)に示すように、高周波の濃度ばらつきが低減されたものとなって、正常部と欠陥部とが濃度に応じて分離されたものとなる。従って、濃度しきい値a、bを適切に設定することによって、汚れや色むらなどの変色欠陥に対しても欠陥領域候補が細切れ状態になることなく大きな欠陥部として検出が可能であって、正常部を過検出することなく、汚れ、色むらなどの変色欠陥を高い信頼性で検出可能となる。
【0025】
次に、本発明の第2の実施の形態による金めっき欠陥検査装置について、図9〜図11をさらに参照して説明する。なお、本実施の形態の金めっき欠陥検査装置は、欠陥検査部のみが第1の実施の形態のものと相違するものであるため、ここでは光源装置などについての説明を省略し、欠陥検査部について説明する。図9は、本実施の形態による金めっき欠陥検査装置に含まれる欠陥検査部8のブロック図である。図9に示すように、撮像装置4で検査対象物6を撮像することによって得られた画像(濃淡画像)は、欠陥検査部8の小欠陥検査部81及び大欠陥検査部82にそれぞれ供給される。
【0026】
小欠陥検査部81は、上述した第1の実施の形態の小欠陥検査部51と同様に、撮像装置4で得られた高解像度画像をそのまま用い、高解像度画像を構成する各画素が濃度しきい値で設定された所定の濃度範囲内にあるかどうかを判定してから2値化処理を行い、ラベリング処理によって複数の画素の集合である欠陥領域候補を形成し、欠陥領域候補の面積が所定の面積しきい値よりも大きい場合にその欠陥領域候補を欠陥領域であると判断することによって、傷、金未着などの欠陥を高い精度で検出するものである。
【0027】
大欠陥検査部82は、撮像装置4によって検査対象物6を撮像することによって得られた撮像画像内の各画素の濃度が撮像画像の平均濃度を基準として設定された濃度範囲内に含まれない場合に当該画素を欠陥画素として2値化処理を行う2値化部82aと、2値化処理後にラベリング処理によって1又は複数の各欠陥画素から欠陥領域候補を形成するラベリング部82bと、ラベリング部82bでのラベリング処理によって得られた複数の欠陥領域候補が互いに近接している場合には当該複数の欠陥領域候補を1つの欠陥領域候補に結合する結合処理部82cと、結合処理部82cで結合された欠陥領域候補が予め設定された面積しきい値よりも大きい面積を有する場合に当該欠陥領域候補を欠陥領域であると判定する面積判定部82dとを有している。
【0028】
大欠陥検査部82に含まれる各部82a〜82dのうち、2値化部82a及びラベリング部82bは、上述の小欠陥検査部81の対応部分と同様の処理を行う。結合処理部82cは、ラベリングによって得られた領域(欠陥領域候補)群のうち互いの距離が近いものを同じ領域として1つの領域にまとめる処理を行う。結合処理の具体例として、以下の3例を説明する。
【0029】
◎結合処理例その1
(1)ラベリングによって得られた欠陥領域候補群をN回(Nは自然数)膨張させる。ここで、膨張とは、ある2値化された画像内のオフ画素の隣接画素にオン画素がある場合に、当該オフ画素をオン画素に変換することを意味するものとする。
(2)N回の膨張によって、複数の欠陥領域候補が1つになれば、それら複数の欠陥領域候補を互いの距離が近い1つの領域であると判断する。そして、膨張後の1つになった領域を、結合された新たな欠陥領域候補とする。本例は、検査対象物の実体との整合性が高い検査結果が得られるという点で優れている。
【0030】
◎結合処理例その2
(1)ラベリングによって得られた欠陥領域候補群の重心g(x、y)を計算する。
(2)欠陥領域候補から任意の2つの領域(領域iと領域j)を選び、以下の式(2)に基づいて、領域iの重心g(Xi、Yi)と、領域jの重心g(Xj、Yj)の重心間距離Lijを計算する。
Lij=√((Xi−Xj)×(Xi−Xj)+(Yi−Yj)×(Yi−Yj)) 式(2)
(3)重心間距離Lijが所定のしきい値Nを超えない場合は、領域iと領域jを互いの距離が近い1つの領域であると判断する。重心間距離Lijが、しきい値Nを超える場合は、領域iと領域jを1つの領域とは判断しない。そして、これら複数の領域を結合し、結合された領域を新たな欠陥領域候補とする。本例は、計算量が少なくて済み、処理時間が短くなるという点で優れている。
【0031】
◎結合処理例その3
(1)図10(a)に示すように、検査対象物の検査領域を予め多数の局所領域21に分割しておく。
(2)ラベリングによって得られた欠陥領域候補22のうち、同じ局所領域21内にあるものを結合し、図10(b)に示すように、結合された領域を新たな欠陥領域候補23、24とする。本例は、欠陥領域候補22間の距離を考慮していないため、厳密な欠陥検査にはならないものの、局所領域21を小さくすれば、ある程度許容できる検査結果が得られる。結合処理例その3は、結合処理例その1や結合処理例その2に比べて計算量が少ないので、高速化が図れるという利点がある。
【0032】
面積判定部82dは、まず、結合処理部82cで1つの領域に結合された新たな欠陥領域候補の面積を計算する。そして、予め設定した面積しきい値を超えた面積を有する欠陥領域候補を欠陥領域と判定する一方、面積しきい値を超えていない領域は、欠陥と判定しない。このように、本実施の形態によると、正常部との濃度差が小さい変色欠陥が細切れに複数の小さな欠陥領域候補としてラベリングされた場合であっても、それらの欠陥領域候補が互いに近接しているために1つの欠陥領域候補に結合させられるので、正常部を過検出することなく、汚れ、色むらなどの変色欠陥を高い信頼性で検出することが可能である。
【0033】
次に、大欠陥検査部82で変色欠陥部を検査した場合とそれ以外の部分を検査した場合との具体的な検出結果の相違について、図11に基づいて説明する。検査対象物6の変色欠陥部以外の部分(具体的には、傷、金未着などの欠陥部)を大欠陥検査部82で検査した場合、図11(a)に示すように、欠陥領域候補31どうしが比較的離散して存在しているために、図11(b)に示すように、結合処理部82cによってこれらが結合されることがない。従って、大欠陥検査部82では正常部に点在する傷、金未着などの欠陥部が検出されることはない。
【0034】
一方、検査対象物6の汚れ、色むらなどの変色欠陥部を大欠陥検査部82で検査した場合、図11(c)に示すように、欠陥領域候補32どうしが比較的近距離に存在しているために、図11(d)に示すように、結合処理部82cによってこれらが結合され、面積が大きい新たな欠陥領域候補33が形成される。従って、大欠陥検査部82では傷、金未着などの欠陥部以外の変色欠陥を高い精度で検出することができる。
【0035】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によると、光源装置から出射される光の波長が400nm〜600nmの波長域に限定されているために、欠陥濃度レベルと良品濃度レベルとのS/Nを向上させることが可能となる。また、投光角度規制装置によって光の照射角度が検査対象物の表面に垂直な方向から15°〜25°の範囲に限定されているために、良品濃度のばらつきを低減することが可能になる。また、傷、金未着などの欠陥を小欠陥検査部によって検出可能であると共に、撮像画像をより解像度の低い低解像度画像に変換することによって欠陥領域として検出されるべき欠陥領域候補が細切れ状態になることを防止しつつ欠陥検出を行う大欠陥検査部によって、正常部を過検出することなく、汚れ、色むらなどの変色欠陥を高い信頼性で検出可能となる。
【0037】
請求項2によると、正常部との濃度差が小さい変色欠陥が細切れに複数の小さな欠陥領域候補としてラベリングされた場合であっても、それらの欠陥領域候補は互いに近接しているために1つの欠陥領域候補に結合させられるので、正常部を過検出することなく、変色欠陥を高い信頼性で検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による金めっき欠陥検査装置のブロック図である。
【図2】光源波長と変色欠陥及び正常部での反射率との関係を描いたグラフである。
【図3】波長に対する撮像素子の受光感度の関係及び波長に対するフィルタ透過率の関係を描いたグラフである。
【図4】検査対象物と投光角度規制装置との位置関係を説明するための図である。
【図5】光の入射角度に対する金めっき正常部の濃度ばらつきを描いたグラフである。
【図6】投光角度規制装置の例としてのリング照明及びスポット照明を説明するための模式図である。
【図7】図1に示された金めっき欠陥検査装置に含まれる欠陥検査部のブロック図である。
【図8】図7の大欠陥検査部で行われる低解像度変換による効果を説明するためのグラフである。
【図9】本発明の第2の実施の形態による金めっき欠陥検査装置に含まれる欠陥検査部のブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態において、結合処理部で行われる結合処理の一例を説明するための模式図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態において、大欠陥検査部で変色欠陥部を検査した場合とそれ以外の部分を検査した場合との相違について説明するための模式図である。
【図12】特開2000−258353号公報による欠陥検査技術を説明するための濃度ヒストグラムである。
【図13】電解金めっき基板及び無電解金めっき基板についての濃度ヒストグラムである。
【図14】傷、金未着などの欠陥及び汚れ、色むらなどの変色欠陥の特性を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1 金めっき欠陥検査装置
2 光源装置
3 投光角度規制装置
4 撮像装置
5 欠陥検査部
6 検査対象物
11 リング照明
12 スポット照明
51 小欠陥検査部
52 大欠陥検査部
52a 低解像度変換部
52b 低解像度画像検査部

Claims (2)

  1. 無電解金めっき表面の欠陥を検出する金めっき欠陥検査装置において、
    (1)波長400nm〜600nmの光を出射する光源装置と、
    (2)前記光源装置からの光が、検査対象物の表面に垂直な方向から15°〜25°の範囲の照射角度から検査対象物に照射されるようにする投光角度規制装置と、
    (3)検査対象物を撮像するために、その表面に垂直な方向に設置された撮像装置と、
    (4)前記撮像装置によって検査対象物を撮像することによって得られた撮像画像内の各画素の濃度が撮像画像の平均濃度を基準として設定された濃度範囲内に含まれない場合に当該画素を欠陥画素として2値化処理を行い、2値化処理後に1又は複数の各欠陥画素からラベリング処理によって欠陥領域候補を形成し、ラベリング処理によって得られた欠陥領域候補が予め設定された面積しきい値よりも大きい面積を有する場合に当該欠陥領域候補を欠陥領域であると判定する小欠陥検査部と、
    (5)前記撮像画像によって検査対象物を撮像することによって得られた撮像画像をより解像度の低い低解像度画像に変換し、変換された低解像度画像内の各画素の濃度が低解像度画像の平均濃度を基準として設定された濃度範囲内に含まれない場合に当該画素を欠陥画素として2値化処理を行い、2値化処理後に1又は複数の各欠陥画素からラベリング処理によって欠陥領域候補を形成し、ラベリング処理によって得られた欠陥領域候補が予め設定された面積しきい値よりも大きい面積を有する場合に当該欠陥領域候補を欠陥領域であると判定する大欠陥検査部とを具備していることを特徴とする金めっき欠陥検査装置。
  2. 前記大欠陥検査部が、
    前記撮像装置によって検査対象物を撮像することによって得られた撮像画像内の各画素の濃度が撮像画像の平均濃度を基準として設定された濃度範囲内に含まれない場合に当該画素を欠陥画素として2値化処理を行う2値化部と、
    2値化処理後にラベリング処理によって1又は複数の各欠陥画素から欠陥領域候補を形成するラベリング部と、
    前記ラベリング部でのラベリング処理によって得られた複数の欠陥領域候補が互いに近接している場合には当該複数の欠陥領域候補を1つの欠陥領域候補に結合する結合処理部と、
    前記結合処理部で結合された欠陥領域候補が予め設定された面積しきい値よりも大きい面積を有する場合に当該欠陥領域候補を欠陥領域であると判定する面積判定部とを具備していることを特徴とする請求項1に記載の金めっき欠陥検査装置。
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