JP4590553B2 - 生籾被害粒の非破壊判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生籾等に対して、正常品である整粒と、不良品である被害粒とを判定する生籾被害粒の非破壊判定方法及びその装置に関する。
荷受けされた籾をプール処理する現在の共同乾燥施設(以後、共乾施設)においては、籾の外観では検出不可能なカメムシ被害粒等が乾燥機に搬入されている可能性がある。乾燥後の脱ぷ処理ではじめて被害粒玄米の混入が判明し、結果的に荷受け全体の品質を少なからず低下させ、米穀等級の評価が低下する危険性は以前から指摘されている。このことは、共乾施設に被害粒を持ち込んだ少数農家のために地域全体の玄米等級が低く評価されたり、高品質米のブランド化が損なわれたりする事態に直結する。したがって、共乾施設への入荷直後に農家ごとあるいは圃場ごとに被害粒の混入をチェックすることが求められている。
従来の米穀外観品質判定機は、乳白色米,腹白未熟粒,青未熟粒,茶米など全体が着色した玄米粒の検出は可能であるものの、出荷時の等級判定規格で被害粒としてカウントされる虫害粒,斑点粒,部分着色粒,胴割粒,病害粒など局所劣化部分を有する玄米粒の検出は不可能であった。
上述のような局所劣化部分を有する被害粒を検出可能な装置として、例えば特許文献1に開示されている米粒検査装置が知られている。この米粒検査装置は、米粒を載置する米粒載置板と、米粒載置板の一面に対向配設した透過光照射部と、米粒載置板の他の面に対向配設し、透過光検査領域内の米粒の透過光を撮像する透過光撮像部と、透過光撮像部の撮像した撮像画像内の米粒を表す画素の塊内の長手方向の複数領域内の各平均輝度を求める多箇所平均輝度算出部と、多箇所平均輝度算出部の出力する複数の平均輝度のばらつきによって部分着色粒か否かを判別する部分着色粒判別部とを有して構成してある。この装置によれば、玄米等に対して、正常品である整粒と、不良品である青未熟粒,乳白粒,茶米,白死米,青死米,着色粒等に米粒の種類を細かく分類することが可能である。
特開平10−160676号公報
しかしながら、上記特許文献1等に開示されている従来の米粒検査装置は、出荷前の籾摺り後の玄米に対して、整粒と被害粒とを検査するものであり、共乾施設へ搬入した直後の生籾の状態で籾殻外から簡便に被害粒を判定することができるものではなかった。また、玄米や白米の品質を判定する場合、夾雑物やヌカ等の影響により判定精度が変動するという問題もあった。さらに、特許文献1に記載の実施の形態によれば、多箇所平均輝度算出部は、透過光画像内の長手方向を縦とする米粒を表す画素の塊内の上部,略中央部,及び下部の矩形領域の各領域内の画素の輝度を各々平均して平均輝度を求めているため、前記矩形領域以外の選択されなかった領域に斑点着色が存在する場合、斑点着色粒を検出できないという問題もあった。
そこで、本発明は、上記の問題を解決し、籾摺り処理を行う前の生籾の状態で、斑点着色粒等の被害粒を非破壊的に検出可能な生籾被害粒の非破壊判定方法及びその装置を提供することを目的とする。
本発明における請求項1の生籾被害粒の非破壊判定方法は、籾の一側面に光を照射し前記籾を透過した透過光から得られる530〜630nmの範囲内の第1の波長及び第2の波長における透過光画像をそれぞれ得て、前記第1の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記第2の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数をそれぞれ算出し、前記第1の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記第2の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数を予め設定された閾値と比較して被害粒か否かを判定する生籾被害粒の非破壊判定方法であって、前記閾値は、整粒と被害粒を無作為に混合した籾を用いて前記第1の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記第2の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数をそれぞれ算出し、前記第1の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数を一方の軸とし前記第2の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数を他方の軸とした散布図を作成して設けたものであることを特徴とする。
本発明における請求項2の生籾被害粒の非破壊判定方法は、籾の一側面に光を照射し前記籾を透過した透過光から得られる530〜630nmの範囲内の波長における透過光画像及び前記籾の他側面に光を照射し前記籾を反射した反射光から得られる530〜630nmの範囲内の波長における反射光画像をそれぞれ得て、前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数それぞれ算出し、前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数を予め設定された閾値と比較して被害粒か否かを判定する生籾被害粒の非破壊判定方法であって、前記閾値は、整粒と被害粒を無作為に混合した籾を用いて前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数をそれぞれ算出し、前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数を一方の軸とし前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数を他方の軸とした散布図を作成して設けたものであることを特徴とする。
本発明における請求項1の生籾被害粒の非破壊判定方法によれば、生籾の状態で内部の斑点着色粒等の被害粒を非破壊的に判定することが可能であるため、収穫直後或いは流通前に品質判定を行うことにより高品質米を確保することができ、商品の差別化を行うことができる。また、共同乾燥する前に個別農家の斑点着色被害率を判定することが可能となり、地域全体の減収防止や栽培指導にも大きな効果を発揮することができる。
本発明における請求項2の生籾被害粒の非破壊判定方法によれば、透過光画像及び反射光画像の平均輝度値及び/又は検出画素数を用いることによって、生籾の状態で内部の斑点着色粒等の被害粒を非破壊的に判定することが可能である
以下、本発明の生籾被害粒の非破壊判定方法およびその装置の一例について、本発明の好ましい実施形態を、添付する図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係る生籾被害粒の非破壊判定装置の構成図である。
図1に示す本発明の生籾被害粒の非破壊判定装置は、特に籾の状態で被害粒(例えば、斑点粒,部分着色粒,虫害粒,胴割粒,病害粒など)を判定するものであるが、籾以外の玄米や白米にも適用可能である。
本発明の生籾被害粒の非破壊判定装置は、生籾米(以下単に籾という)Rを載置するステージ1と、籾Rの厚さ方向の一側面に光を照射する第1の照射手段2と、籾Rの厚さ方向の他側面に光を照射する第2の照射手段3と、第1の照射手段2及び第2の照射手段3によって照射された籾Rを撮像する際、予め定められた波長域の透過光及び反射光を受光し透過光画像及び反射光画像を撮像する撮像手段4と、撮像手段4から送られる透過光画像及び/又は反射光画像の平均輝度値及び/又は検出画素数を算出し、平均輝度値及び/又は検出画素数を予め設定された閾値と比較して被害粒か否かを判定する演算判定部5などを備えている。なお、ステージ1,第1の照射手段2,第2の照射手段3,及び撮像手段4は、暗室(遮光空間)内に配置されている。
ステージ1には、籾粒Rを載置するための籾粒形状の穴部が複数設けられている。なお、縦5粒×横10粒を載置可能なステージ1を使用しているが、これに限定されない。
第1の照射手段2は、籾Rの載置されたステージ1の下方に設けられており、籾Rを下方から籾Rの厚さ方向の一側面を照射するための白色光源を有する面発光ライトなどを備えている。また、第2の照射手段3は、光を出射する光源6と、光源6から出射した光源光を投光器7に伝送する一つ以上の光ファイバ8と、ステージ1の上方に設けられ、光ファイバ8から光を受けて籾Rの厚さ方向の他側面を照射する一つ以上の投光器7などを有する。なお、光源6としては、可視領域の光を発するものであれば特に限定されず、例えばハロゲンランプ,タングステンランプ,キセノンランプなどが挙げられる。
撮像手段4は、モノクロCCDカメラなどを有し、第2の照射手段3の上方に配設してあり、透過光による透過光画像及び/又は反射光による反射光画像を撮像する。このモノクロCCDカメラには予め定められた波長域の光のみを透過する分光フィルタ(例えば、480,530,540,550,580,590,610,620,630,640nm分光フィルタ)が取り付けられている。
演算判定部5では、撮像手段4からの画像データを取り込み、後述する判別アルゴリズムによって画像処理を行い、透過光画像及び/又は反射光画像の平均輝度値及び/又は検出画素数を算出し、平均輝度値及び/又は検出画素数を予め設定された閾値と比較して被害粒か否かを判定する。また、演算判定部5は、被害粒であると判定された場合、被害粒の計数と排出の電気信号を出す排出部(図示せず)を有している。
ここで、図2を参照して、判別アルゴリズムについて詳細に説明する。判別を行う反射光画像又は透過光画像とそれに対応する反射光画像又は籾Rを載置していないステージ1のみの画像の各々の画像データを撮像手段4から受けると、モノクログレーススケール256階調に分けられた輝度値を算出する(ステップS1)。そして、判別対象領域決定(1)を行う(ステップS2)。判別対象領域決定(1)では、背景色を含んだ原画像からステージ1上に載置された複数の籾部を抽出する。例えば、画像処理ソフト(Logical Vision社の「WiT ver7.2」)等を用いて対象画像の始点と終点の座標を指定することにより判別対象領域決定を行うことができる。
次に、マスク画像を作成するために、閾値を設けて反射光画像又は籾Rを載置していないステージ1のみの画像を2値化処理する(ステップS3)。なお、波長により輝度値が異なるため、波長ごとに適切な閾値を求める。
上述のようにして抽出された2値化画像を用いて、収縮処理を繰り返して画像内に取り込んだ微小なゴミやノイズなどを除去する(ステップS4)。そして、白黒反転(1)(ステップS5)を行う。白黒反転(1)では、透過光画像の画素の濃度値255(白い部分)であるため遮蔽(マスク)されてしまうため、2値化した反射光画像の色を画素の濃度値0(黒い部分)に反転させて、光が透過するようにする。上述のステップS1〜S5の工程でマスク画像を作成する。
次いで、撮像手段4からの反射光画像又は透過光画像の画像データを受けると、モノクログレーススケール256階調に分けられた輝度値を算出する(ステップS6)。そして、ステップS2と同様に判別対象領域決定(1)を行い(ステップS7)、画像強度分布の自動均等化を行う(ステップS8)。画像強度分布の自動均等化では、供試籾によっては輝度値が低く、被害部分が判別し難いものがあるため画像内の輝度値の分布に基づき、その分布を均等化するような間隔を計算して、自動的に画像のコントラストを強化する操作を行う。
ステップS6で得られる反射光画像又は透過光画像は、サンプルによっては輝度値が低く背景と分けられないものや、粒が小さくて周囲から光が漏れてしまうものあるため、マスク処理を行う(ステップS9)。マスク処理では、ステップS1〜S5の処理によって作成した反射光画像又は籾Rを載置していないステージ1のみの画像のマスク画像を、ステップS6〜S8の処理によって作成された反射光画像又は透過光画像に被せ、籾の部分のみを抽出する。
次いで、検出画素数による判別Aを行うためには、閾値による2値化を行う(ステップS10)。閾値による2値化では、ステップS9でマスク処理を行った画像内の輝度値に対して閾値を設けて2値化し、被害部分を抽出する。なお、波長によって輝度値が異なるため、波長ごとに適切な閾値を求める。そして、抽出した被害部分は画素の濃度値0(黒い部分)であるため、白黒反転(2)(ステップS11)を行い、被害部分を白く表示させる。
白黒反転後、判別対象領域決定(2)を行う(ステップS12)。判別対象領域決定(2)では、一粒毎の値を算出するため、複数の籾粒(ここでは、50粒)の画像から1粒毎に領域を設定して画像を切り取る。例えば、画像処理ソフト(Logical Vision社の「WiT ver7.2」)等を用いて対象画像の始点と終点の座標を指定することにより判別対象領域決定を行うことができる。
ステップS12で一粒毎に切り取られた後、検出された画素数のカウントを行う(ステップS13)。その結果、抽出画像に予め設定された閾値画素数以上の画素数があると、被害籾であると判定し、判定結果を検出結果として出力する(ステップS14)
一方、平均輝度値による判別Bを行うためには、ステップS12と同様に判別対象領域決定(2)を行う(ステップS15)。そして、各輝度値に対して、一粒毎の画像全体で同じ輝度値を有する画素数を算出しグラフ化して、ヒストグラム化する(ステップS16)。
ステップS16で得られたヒストグラムから輝度値の合計を求め、一粒の画素数で割って輝度値の平均を算出する(ステップS17)。その結果、抽出画像に予め設定された閾値輝度値以下の平均輝度値があると、被害粒であると判定し、判定結果を検出結果として出力する(ステップS18)。
上述のようにして、被害粒(籾)であると判定されると、制御部(図示せず)では、例えば、被害粒検出信号を排出部(図示せず)に送出する。
次に、上記のように構成された生籾被害粒の非破壊判定装置について、その動作を説明する。まず、透過光による透過光画像の平均輝度値及び/又は検出画素数により被害粒であるか否かを判定する場合、第1の照射手段2のみの電源スイッチ(図示せず)をオンにし、第2の照射手段3の電源スイッチ(図示せず)はオフの状態のままである。次いで、前述したマスク画像を作成する。なお、マスク処理に使用する透過光画像は、籾Rを載置していない状態のステージ1のみの画像である。撮像手段4より透過光画像の画像データを受ける(ステップS1)と演算判別部5で、順に、判別対象領域決定(1)、閾値による2値化、収縮処理、白黒反転(1)処理を行う(ステップS2〜5)。マスク画像を作成した後、ステージ1上に籾Rを載置する。第1の照射手段2から照射された光は籾Rを透過して透過光となり、この透過光を受けて透過光画像を撮像手段4にて得、判別対象領域決定(1)、画像強度分布の自動均等化を行う(ステップS6〜8)。そして、撮像手段4から送られる透過光画像の検出画素数は、マスク処理(ステップS9)を経て、順に、閾値による2値化、白黒反転(2)、判別対象領域決定(2)、画素数のカウント(ステップS10〜13)を経て得られる。画素数のカウント結果により、予め設定された閾値画素数を比較して被害籾であるか否かを判定し検出結果(ステップS14)を出す。一方、撮像手段4から送られる透過光画像の平均輝度値は、マスク処理(ステップS9)を経て、順に、判別対象領域決定(2)、ヒストグラム化、平均輝度値の算出(ステップS15〜17)を経て算出される。平均輝度値の算出結果により、予め設定された閾値輝度値を比較して被害籾であるか否かを判定し検出結果(ステップS18)を出す。
次に、透過光画像の平均輝度値又は検出画素数と反射光画像の平均輝度値又は検出画素数により被害粒であるか否かを判定する場合、透過光画像の平均輝度値又は検出画素数は上述のように得ることができる。一方、反射光画像の平均輝度値又は検出画素数を得るには、第1の照射手段2の電源スイッチ(図示せず)をオフにし、第2の照射手段3の電源スイッチ(図示せず)をオンにする。その後の処理操作は、上述の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数を得る方法と同様の方法により得ることができる。透過光画像の平均輝度値又は検出画素数と反射光画像の平均輝度値又は検出画素数の算出結果より、予め設定された閾値輝度値/画素数を比較して被害籾であるか否かを判定し検出結果を出す。
次に、被害粒を判別するための上記閾値を設定する方法について説明する。
平均輝度値又は検出画素数の算出結果によって整粒と被害粒を判別するためには、整粒と被害粒の特徴を抽出し、閾値を決定する必要がある。なお、平均輝度値による判別は、整粒が半透明であるのに対して、被害粒の被害部分は着色により不透明であるので光の透過率は低くなっており、その結果、被害部分の輝度値はその他の部分より低くなるため、1粒毎の平均輝度値を比較することにより被害粒と整粒を判別できるものである。また、検出画素数による判別は、被害粒や未熟粒は被害部分の輝度値が低くなっており、輝度値の低い部分は画像上で周辺よりも黒く写るため、閾値を設けて2値化し、被害部分に相当する輝度値の部分とその他の部分とに分け、そして抽出した部分の画素数をカウントし、被害粒と整粒を判別できるものである。また、本発明の判定方法では、平均輝度値、検出画素数、又は平均輝度値と検出画素数を用いて判定を行う。
そこで、透過光画像の平均輝度値又は検出画素数と反射光画像の平均輝度値又は検出画素数を求めた。なお、籾は、整粒とカメムシ被害粒を無作為に混合したものを用い、実験終了後、籾を脱ぷ処理し、斑点着色被害粒等の有無を調べ整粒または被害粒であることを確認した。
図3に、透過光画像の平均輝度値(580nm)と検出画素数(630nm)の散布図を示す。図3に見られるように、整粒と被害粒とに分かれる閾値を設けることができることがわかる。さらに、透過光画像の平均輝度値(610nm)と平均輝度値(630nm)、透過光画像の平均輝度値(630nm)と平均輝度値(630nm)、透過光画像の検出画素数(550nm)と検出画素数(610nm)、透過光画像の検出画素数(620nm)と検出画素数(630nm)、透過光画像の平均輝度値(530nm)と反射光画像の平均輝度値(610nm)、などの種々の波長における散布図を作成し閾値を設けたところ、使用波長が530〜630nmの範囲内の単独波長において高い判別率を示した。
本発明によれば、上記に詳述したように次のような作用効果を奏する。
本実施形態の生籾被害粒の非破壊判定方法によれば、籾Rの一側面に光を照射し、籾Rを透過した透過光から得られる透過光画像を得て、前記透過光画像の平均輝度値及び/又は検出画素数を算出し、前記透過光画像の平均輝度値及び/又は検出画素数を予め設定された閾値と比較して被害粒か否かを判定する方法であるため、生籾の状態で内部の斑点着色粒等の被害粒を非破壊的に判定することが可能である。また、収穫直後或いは流通前に品質判定を行うことにより高品質米を確保することができ、商品の差別化を行うことができる。さらに、共同乾燥する前に個別農家の斑点着色被害率を判定することが可能となり、地域全体の減収防止や栽培指導にも大きな効果を発揮することができる。
本実施形態の生籾被害粒の非破壊判定方法によれば、前記透過光画像と籾Rの他側面に光を照射した反射光から得られる反射光画像を得て、前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数と前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数を算出し、前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数と前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数を予め設定された閾値と比較して被害粒か否かを判定する方法であるため、生籾の状態で内部の斑点着色粒等の被害粒を非破壊的に判定することが可能である。また、共乾施設で乾燥前の生籾の状態で被害粒判定が可能となり、乾燥前に等級を揃え、農家ごと圃場ごとに栽培管理等の適切な指導を行うことができる。
本実施形態の生籾被害粒の非破壊判定装置によれば、籾Rを載置するステージ1と、ステージ1の下方に配設され籾Rに光を照射する第1の照射手段2と、ステージ1の上方に配設され籾Rに光を照射する第2の照射手段3と、第1及び第2の照射手段2,3によって照射された籾Rを撮像する際、予め定められた波長域の透過光及び反射光を受光し透過光画像及び反射光画像を撮像する撮像手段4と、撮像手段4から送られる画像データを処理して平均輝度値及び/又は検出画素数を算出し、前記平均輝度値及び/又は検出画素数を予め設定された閾値と比較して被害粒か否かを判定する演算判定部5とを備えて構成されるので、生籾Rの状態で内部の斑点着色粒等の被害粒を非破壊的に判定することが可能な装置を提供できる。また、共同乾燥する前に個別農家の斑点着色被害率を判定することが可能となり、地域全体の減収防止や栽培指導にも大きな効果を発揮することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能であり、例えば、ステージ1を搬送部(例えば、搬送ローラコンベアなど)上に備え、連続的に被害粒を判別できるようにしてもよい。
以下に本発明の実施例によって、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限されるものではない。
上記実施形態に記載の生籾被害粒の非破壊判定装置を用いて、被害粒であるか否かの判別を行った。また、籾の含水率が10〜20%、20〜30%、30%以上に分けた場合の整粒と被害粒の判別率を求めた。なお、籾の水分測定には、赤外線水分計により測定した。530nm(透過光画像の平均輝度値)−630nm(透過光画像の平均輝度値)における水分別の判別率を表1に示す。
表1より、整粒と被害粒とを高い判別率で判別可能なことがわかる。また、籾の含水率が上昇するほど判別率が上がる傾向がみられ、この結果より収穫直後のような高い含水率の状態の籾においても、被害粒か否かを判別することが可能である。
本発明の一実施形態における生籾被害粒の非破壊判定装置の構成図である。 本発明の一実施形態における判別のフローチャートである。 本発明の一実施形態における透過光画像の平均輝度値(580nm)と検出画素数(630nm)の散布図を示す。
1 ステージ
2 第1の照射手段
3 第2の照射手段
4 撮像手段
5 演算処理手段
R 生籾

Claims (2)

  1. 籾の一側面に光を照射し前記籾を透過した透過光から得られる530〜630nmの範囲内の第1の波長及び第2の波長における透過光画像をそれぞれ得て、前記第1の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記第2の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数をそれぞれ算出し、前記第1の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記第2の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数を予め設定された閾値と比較して被害粒か否かを判定する生籾被害粒の非破壊判定方法であって、
    前記閾値は、整粒と被害粒を無作為に混合した籾を用いて前記第1の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記第2の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数をそれぞれ算出し、前記第1の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数を一方の軸とし前記第2の波長の透過光画像の平均輝度値又は検出画素数を他方の軸とした散布図を作成して設けたものであることを特徴とする生籾被害粒の非破壊判定方法。
  2. 籾の一側面に光を照射し前記籾を透過した透過光から得られる530〜630nmの範囲内の波長における透過光画像及び前記籾の他側面に光を照射し前記籾を反射した反射光から得られる530〜630nmの範囲内の波長における反射光画像をそれぞれ得て、前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数それぞれ算出し、前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数を予め設定された閾値と比較して被害粒か否かを判定する生籾被害粒の非破壊判定方法であって、
    前記閾値は、整粒と被害粒を無作為に混合した籾を用いて前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数並びに前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数をそれぞれ算出し、前記透過光画像の平均輝度値又は検出画素数を一方の軸とし前記反射光画像の平均輝度値又は検出画素数を他方の軸とした散布図を作成して設けたものであることを特徴とする生籾被害粒の非破壊判定方法。
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