JP2003014580A - 検査装置、検査方法 - Google Patents

検査装置、検査方法

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JP2003014580A
JP2003014580A JP2001176210A JP2001176210A JP2003014580A JP 2003014580 A JP2003014580 A JP 2003014580A JP 2001176210 A JP2001176210 A JP 2001176210A JP 2001176210 A JP2001176210 A JP 2001176210A JP 2003014580 A JP2003014580 A JP 2003014580A
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Takashige Tanahashi
高成 棚橋
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International Business Machines Corp
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  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスプレイ等の検査を効率良くかつ確実に
行なうことのできる検査装置、検査方法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 ディスプレイ自動検査装置10では、デ
ィスプレイユニット20の表示画像の輝度値の分布を評
価し、異物等による異常箇所を検出する。そして、異常
箇所の部分について、バックライト22から照射された
光が液晶セル21を透過し、さらに青色フィルタ部12
Bを透過した画像と、赤色フィルタ部12Rを透過した
画像をそれぞれCCDカメラ11で撮像し、撮像したそ
れぞれの画像の異常箇所の部分とその周囲の部分のコン
トラストの大小関係を比較することにより、ディスプレ
イユニット20の表面に付着している異物と、ディスプ
レイユニット20中に混在した異物とを確実に識別す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示ディスプレイ
等、透過部を有した検査対象を検査する検査装置、検査
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示ディスプレイ等の製造工程にお
いて種々の品質検査が行なわれる。その中で、ディスプ
レイが表示する画像の画質や、ディスプレイ中に混在し
た異物等の有無を判定する検査が行なわれている。この
ような検査は、従来から人間の目視による検査、つまり
官能検査によって行なわれている。官能検査は、基準と
なるサンプルを作成し、このサンプルと検査対象となる
ディスプレイの画像とを見比べることにより各種品質の
判定を行なうものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、人間の官能
に依存する官能検査においては、検査を行なう検査員に
よって判定結果にばらつきが生ずることを回避できな
い。このため、従来より、自動検査装置等において定量
的にディスプレイ品質を評価する方法がこれまでも種々
提案されている。このような自動検査装置では、一般に
CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)カメラ等
でディスプレイを撮像し、撮像した画像を解析すること
によってディスプレイの品質を評価する。ところで、デ
ィスプレイ中に混在した異物の有無を検査する場合、異
物がディスプレイの内部に混在している場合と、ディス
プレイの表面に単に付着している場合とがあり、後者で
あれば付着している異物を除去すれば品質不良とはなら
ない。従来通りの官能検査であれば、検査員がディスプ
レイの表面をクロスで拭き取る等したときに異物が除去
できれば、それはディスプレイ表面に付着した異物であ
り、拭き取れない場合のみ、それがディスプレイ内部に
混在した異物であると容易に判定することができる。し
かしながら、自動検査装置で検査を行なう場合には、異
物が発見された場合に、それがディスプレイの表面に付
着したものなのか、内部に混在したものなのかを判定す
るのは容易ではない。
【0004】このような検査に先立ち、ディスプレイ表
面に付着した異物をエアブロー等によって除去したり、
あるいはディスプレイ表面に異物が付着しないようなク
リーンな検査環境を得るべく、クリーンルームのクリー
ン度を高めること等も考えられる。しかし、言うまでも
無くこれらには手間がかかったりコストがかかるうえ、
いずれもディスプレイ表面への異物の付着を完全に防げ
るわけではないため、根本的な解決策とはなり得ない。
また、自動検査装置で検査を行なう場合には、異物だけ
でなく、ムラ等の画質や他の項目の検査も行なうのが通
常であり、これらを合わせて効率良く検査することので
きる手法の開発が望まれている。本発明は、このような
技術的課題に基づいてなされたもので、ディスプレイ等
の検査を効率良くかつ確実に行なうことのできる検査装
置、検査方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的のもと、本発
明の検査装置は、透過型の表示セルと表示セルに対して
光を照射する光源を備えた表示装置を検査するものであ
って、光源からの光のうち、波長が互いに異なる少なく
とも二つの成分を表示セルに透過させたときのそれぞれ
の波長に対応した画像を撮像し、これらの画像に基づ
き、表示セルの表面に付着した異物と表示セルの内部に
存在する異物を識別して、その識別結果を出力すること
を特徴とする。ここで、いわゆるバックライト等を光源
とするため、光源からは所定の波長領域の光が照射され
る。そこで、光源から照射された光が表示セルを透過す
ることによって形成される画像をCCDカメラ等の撮像
手段で撮像する際に、特定の波長のみを透過させるフィ
ルタ等を用いる。このとき、例えば波長400nmの光
(青色光)のみを透過させるフィルタと、例えば波長64
0nmの光(赤色光)のみを透過させるフィルタを用いる
ことによって、波長が互いに異なる少なくとも二つの
(光の)成分を表示セルに透過させたときの画像を撮像す
るのである。異物が表示セルの内部に存在する場合、表
示セルを透過するときに異物に当たった光が、表示セル
を構成する散乱物質によって散乱する。一方、異物が表
示セルの表面に付着している等、表示セルの内部に存在
しない場合、異物に当たった光は雰囲気(空気)を透過す
るので、表示セルを構成する散乱物質に比較すれば散乱
の度合いが大幅に小さい。このとき、光の波長が短いほ
ど、散乱の度合いが大きい。この性質を利用し、波長の
異なる二つ以上の成分における散乱の度合いを検出する
ことによって、異物が表示セルの内部に存在するか否か
が判別できる。つまり、異物が表示セルの内部に存在し
ない場合、波長の異なる二つ以上の成分では、それぞれ
の波長における散乱の度合いの違いが小さい(ほとんど
ない)。これに対し、異物が表示セルの内部に存在する
場合、短波長側の成分での散乱の度合いが大きいので、
波長の異なる二つ以上の成分では、それぞれの波長にお
ける散乱の度合いの違いが大きくなるのである。上記の
ような手法は、表面側から光を液晶に当てることによっ
て表示を行なう反射型の液晶表示セルやディスプレイユ
ニットにも適用が可能である。このような場合、光源か
らの検査用の光は液晶表示セルやディスプレイユニット
の表面側から照射し、反射面で反射して表面側に戻って
くるが、このときに光が液晶表示セルやディスプレイユ
ニットの透過部を透過することになるので、上記と同様
の手法での判別を行なうことができるのである。
【0006】ところで、異物による光の散乱の度合いの
違いを検出するには、いかなる手法を用いても良いが、
例えば、撮像した画像のコントラストを検出すればよ
い。より詳しくは、画像の特定箇所、つまり異物が存在
する部分とその周囲の部分の輝度の比を検出することに
よって、コントラストを検出すれば良い。この場合、異
物が表示セルの内部に存在するか否かを識別するには、
それぞれの波長に対応した画像の(特定箇所の)コントラ
ストの大小関係を比較すれば良い。例えば、短波長側の
光の成分を透過させたときのコントラストが、長波長側
の光の成分を透過させたときのコントラストよりも低い
ときに、異物が表示セルの内部に存在するものであると
判定することができる。また、短波長側の光の成分を透
過させたときのコントラストが、長波長側の光の成分を
透過させたときのコントラストよりも高いときに、異物
が表示セルの表面に付着したものであると判定すること
ができる。
【0007】上記のようにコントラストを検出するに際
しては、表示セルの画像の輝度値を検出すれば良いが、
輝度値を効率良くかつ精度良く検出する手法を模索する
うち、本発明者は、特定のアルゴリズムを用いれば良い
ことを知見するに至った。この手順の概要は以下の通り
である。 (a)評価対象となる画像を複数の画素に分割する。 (b)ある特定の画素(注目画素)からn画素分だけ離れた
位置に存在しかつこの注目画素を取り囲む複数の画素の
輝度値を積算し、この積算値から注目画素の輝度値を減
ずる。この処理を分割された全画素について実行して、
輝度情報を得る。 (c)注目画素からm(n<m)画素分だけ離れた位置に存
在しかつこの注目画素を取り囲む複数の画素の輝度値を
積算し、この積算値から注目画素の輝度値を減ずる。こ
の処理を分割された全画素について実行して、輝度情報
を得る。 (d)上記(b)(c)で得た2つの輝度情報に基づく輝度情
報を用いることにより、官能検査に近い定量的な評価と
なる。ここで、(b),(c)で得られる輝度情報は、注目
画素とその周囲に存在する画素の差分値である。つま
り、(b),(c)により得られる輝度情報は周囲差分値と
でも呼ぶべき値であり、また(d)により得られる輝度情
報は2つの周囲差分値に基づくことから2重周囲差分値
と称される。そして、周囲差分値、2重周囲差分値を得
る手法を、本発明者等は周囲差分法、2重周囲差分法と
称することにした。つまり、ここでは、周囲差分法ある
いは2重周囲差分法を用いて画質の輝度情報を得ること
を特徴としているとも言える。
【0008】このような手法を用いるには、撮像された
画像に関する画像データを分割し、分割された全ての画
像について、下記式(1)で示す演算処理を実行し、輝度
情報であるP(x,y)を得て、この輝度情報に基づいて
画像のコントラストを検出すればよい。加えて、得られ
た輝度情報に基づき、表示装置の画像の輝度ムラを検査
することもできる。
【式3】 (ただし、pi,po,αおよびI(x,y)は以下の通
り定義される。 pi:前記画像データのうち、(x,y)で示される位置
を基準として線対称をなす第1の画素群を構成する画素
の輝度値 po:前記画像データのうち、(x,y)で示される位置
を基準として線対称をなすとともに前記第1の画素群よ
りも外側に位置する第2の画素群を構成する画素の輝度
値 I(x,y):(x,y)で示される位置の画素の輝度値 a,b,α:0および正の数) このように、本発明の検査装置では、P(x,y)を算出
する。ここで、pi:前記画像データのうち、(x,y)
で示される位置を基準として線対称をなす第1の画素群
を構成する画素の輝度値、po:前記画像データのう
ち、(x,y)で示される位置を基準として線対称をなす
とともに前記第1の画素群よりも外側に位置する第2の
画素群を構成する画素の輝度値である。したがって、P
(x,y)は前述した2重周囲差分値であり、本発明の検
査装置によれば、輝度情報を得ることができる。
【0009】また、第1の画素群を(x,y)で示される
位置に存在する画素から画素n個分(nは1以上の整数)
だけ離れた位置に存在する画素によって構成し、かつ第
2の画素群を(x,y)で示される位置に存在する画素か
ら画素m個分(m>nの整数)だけ離れた位置に存在する
画素によって構成することができる。そして、nおよび
mを適宜設定することにより、種々の形態の輝度ムラを
抽出することを可能にする。さらに、係数a,bはそれ
ぞれ、内側差分値および外側差分値を加算するときの重
み付けを定義する。したがって、aおよびbはa+b=
1.0を満足し、かつaおよびbは評価する画像の特徴
に応じて決定されることになる。ここで、本発明は、a
またはbが0(ゼロ)となることを許容している。加え
て、前記αは、前記mの値に応じて決定することができ
る。例えば、mの値が大きくなれば、poの総和に対し
てI(x,y)は無視することもできる。その場合には、
αを0(ゼロ)として演算処理することもできる。
【0010】このような処理手法は、撮像された画像の
画像データを複数の画素に分割する分割ステップと、所
定の注目画素を取り囲む第1の画素群を構成する各画素
の輝度値の総和と前記注目画素の輝度値の差分を算出す
る処理を、前記複数の画素のうち所定の注目画素を取り
囲む第1の画素群を構成する各画素の輝度値の総和と前
記注目画素の輝度値の差分である第1の輝度情報を算出
する第1の輝度情報算出ステップと、前記注目画素を取
り囲みかつ前記第1の画素群よりも前記注目画素から遠
方に存在する第2の画素群を構成する各画素の輝度値の
総和と前記注目画素の輝度値の差分である第2の輝度情
報を算出する第2の輝度情報算出ステップと、前記第1
の輝度情報と前記第2の輝度情報とに基づいて第3の輝
度情報を得る第3の輝度情報算出ステップと、前記第3
の輝度情報に基づいて撮像された画面の輝度を評価する
評価ステップと、を備えることを特徴とするものとして
捉えることも可能である。ここで、第1の輝度情報算出
ステップは局所的な輝度の変化(の分布)を抽出するこ
とを目的として、また、第2の輝度情報算出ステップは
画像全体に生ずる輝度の変化(の分布)を抽出すること
を目的とする。第1の輝度情報算出ステップに用いられ
る第1の画素群は第2の輝度情報算出ステップに用いら
れる第2の画素群の内側に位置する。したがって、第1
の輝度情報は内側差分値、第2の輝度情報は外側差分値
と称することができる。そして、本発明の画質評価方法
は、内側差分値および外側差分値に基づいて、例えば加
・減算することにより第3の輝度情報を取得する。この
第3の輝度情報は、2重周囲差分値と称することができ
る。このような手法は、異物や輝度ムラによる局所的な
輝度の変化を抽出することを目的とする内側差分値およ
び画像全体に生ずる輝度ムラ等による輝度の変化を抽出
することを目的とする外側差分値に基づく2重周囲差分
値により画質を評価するため、表示ディスプレイ等の画
像検査に十分に対応することができる。
【0011】加えて、前記評価ステップは、前記第3の
輝度情報を所定の閾値を用いて2値化処理することによ
り特異値データを抽出する2値化処理ステップを含むこ
とができる。また、前記2値化処理ステップで得られた
特異値データに関するブロックの面積と当該ブロックに
包含される画素の輝度値を掛け合わせることにより評価
値を算出する評価値算出ステップを含むことができる。
また、前記第3の輝度情報算出ステップは、前記第1の
輝度情報と前記第2の輝度情報とを加算することにより
構成することができる。そしてこの加算の際に、第1の
輝度情報と第2の輝度情報に重み付けを行なって、加算
することができる。表示ディスプレイに発生する輝度に
関するムラや異物は複数種類存在し、これらは発生位
置、大きさ、形態が異なる。そして、内側差分値および
外側差分値の重み付けを設定することにより、検査した
いムラや異物を適切に抽出することが可能になる。つま
り、評価しようとする画像の特徴に応じて重み付けを決
定することができる。実際の検査では、重み付けを代え
て前記加算ステップを複数回実施することにより、複数
種類のムラや異物を評価することが可能となる。
【0012】本発明は、透過部を有する検査対象の異物
不良に関する検査を行なうものであり、透過部に対し、
所定の波長の光を透過させたときに撮像した画像のコン
トラストを検出し、これに基づき、透過部に対応する位
置に検出される異物が透過部の内部に存在するか否かを
判定することを特徴とする検査装置として捉えることも
できる。このとき、第1の波長を有する光を透過させた
ときの第1の画像と、第1の波長とは波長が異なる第2
の波長を有する光を透過させたときの第2の画像を撮像
し、第1の画像のコントラストと第2の画像のコントラ
ストの大小関係に基づいて判定を行なうことができる。
ここでの検査対象は、必ずしも光源を備えた表示装置に
限るものではなく、他のものであっても良いし、また光
源を備えない表示セル単体等、透過部を有したものであ
れば良い。この場合には、透過部に対し、別途用意した
光源からの光を照射することになる。異物が透過部の内
部に存在すると判定された場合、必ずしも全てを異物不
良とするのではなく、画像のコントラストが所定の閾値
を上回るときに検査対象が異物不良であると判定するこ
ともできる。また、異物が透過部の内部に存在しないと
判定されたときには、異物の箇所は異物不良ではないと
判定することもできる。なおここで、検査対象の透過部
を透過させる光の波長は互いに異なる2以上であればよ
く、例えば3以上の波長を用いることもできる。このよ
うな場合であっても、大小関係を比較するには2つの波
長間での比較を行なうため、その一方が第1の波長、他
方が第2の波長となり、上記構成が適用される。
【0013】さて、画像のコントラストを検出するに
は、画像に関する画像データを分割し、分割された画像
データについて、下記式(2)で示す演算処理を実行すれ
ばよい。
【式4】 (ただし、pi:前記画像データのうち、(x,y)で示
される位置に存在する画素を取り囲む画素群を構成する
画素の輝度値、I(x,y):(x,y)で示される位置の
画素の輝度値) ここで、式(1)中の第1項は前記画像データのうち、
(x,y)で示される位置に存在する画素を取り囲む画素
群を構成する画素の輝度値の総和であり、第2項はI
(x,y):(x,y)で示される位置の画素の輝度値であ
るから、A(x,y)は、(x,y)で示される位置に存在
する画素についての周囲差分値である。つまり、ここで
は、輝度情報として周囲差分値を取得することができ
る。また、式(1)で示す演算処理を、分割された画素全
てについて実行することもできる。そうすることによ
り、撮像された画像全体についての周囲差分値を取得す
ることができ、ひいては画像の品質評価に用いることが
できる。さらに、式(1)におけるpiは、(x,y)で示
される位置に存在する画素から画素n個分(nは1以上
の整数)だけ離れた位置に存在する画素の輝度情報であ
る。そして、このnを適宜設定することにより、(x,
y)で示される位置の画素近傍の輝度の変化を抽出する
ことができるし、また画像全体の輝度勾配を抽出するこ
ともできる。
【0014】本発明は、透過部を有した検査対象の検査
方法としても捉えることが可能であり、透過部に第1の
波長の光を透過させたときの第1の画像を撮像するステ
ップと、第2の波長の光を透過させたときの第2の画像
を撮像するステップと、第1の画像と第2の画像に基づ
き、透過部に対応する位置に存在する異物が透過部の内
部にあるか否かを判定するステップと、を有することを
特徴とする。ここで、第1の画像と第2の画像におけ
る、異物の部分とその周囲の部分との輝度差を検出し、
その大小関係を判定基準とすることもできる。
【0015】また、本発明は、撮像された画像の画像デ
ータを複数の画素に分割する分割ステップと、複数の画
素の輝度値の分布に基づいて注目画素を設定する注目画
素設定ステップと、注目画素を取り囲む画素群を構成す
る各画素の輝度値の総和と注目画素の輝度値の差分を算
出する差分算出ステップと、この差分に基づき、注目画
素が不良箇所であるか否かを判定する判定ステップと、
を有することを特徴とする検査方法としても捉えること
ができる。この判定ステップでは、第1輝度差検出ステ
ップで検出した、第1の波長の光を透過させたときの輝
度差に比較し、第2輝度差検出ステップで検出した、よ
り波長が短い第2の波長の光を透過させたときの輝度差
が小さく、かつ前記差分が所定の閾値以上であるとき
に、注目画素が不良箇所であると判定することができ
る。本発明において、分割ステップは従来公知の方法を
採用することができる。例えば、画像をCCDカメラで
撮像した場合には、その画像データは当該CCDカメラ
の解像度(または画素数)に応じて分割することができ
る。また、差分算出ステップにおいて、各画素の輝度値
を求める手法自体も従来公知の手法を採用することがで
きる。
【0016】ところで、本発明において、前記画素群
は、前記注目画素に対して方向性を持つことは望ましく
ない。例えば、注目画素から所定の画素数だけ離間した
画素を含みかつ直線的に配列された複数の画素を前記画
素群とする場合は、方向性を持つことになる。したがっ
て本発明は、前記画素群は、前記注目画素に対して等方
的な形態をなすことが望ましい。例えば、注目画素を矩
形状に取り囲む形態あるいは注目画素を円形状に取り囲
む形態が包含される。また前記画素群を構成する画素
を、前記注目画素に隣接する画素とすることもできる
が、さらに前記注目画素から所定の画素数だけ離間して
いるものから選択することもできる。離間する画素数が
小さい場合には局所的な輝度の変化を抽出するのに適
し、一方、離間する画素数が大きい場合には画像全体に
生ずる輝度の勾配を抽出するのに適している。さらに、
注目画素を取り囲む前記画素群は、互いに隣接してもよ
いが、周方向に間欠的な位置に存在する複数の画素から
構成することもできる。例えば、連続して配置される画
素のうち1個おきに選択された画素をもって前記画素群
とすることができる。前記画素群を構成する画素の数
は、演算処理速度に影響を与えるので、その点をも考慮
して前記画素群とすべき画素を選択するのが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。図1は、本実施
の形態におけるディスプレイ自動検査装置の構成を説明
するための図である。この図1に示すように、ディスプ
レイ自動検査装置(検査装置)10は、ディスプレイユニ
ット(表示装置、検査対象)20を検査するもので、CC
Dカメラ(撮像手段、撮像部)11、フィルタ12、検査
処理部13、を備えて構成されている。
【0018】CCDカメラ11は、白黒タイプ、カラー
タイプのいずれであっても良いが、本実施の形態におい
ては、現状の撮像能力からいって有利な白黒タイプのも
のを採用する。なお、CCDカメラ11では、検査対象
となるディスプレイユニット20の所定の検査対象範囲
の全域を撮像するが、この際には、検査対象範囲の全域
がCCDカメラ11の撮像範囲に入るようにしても良い
し、CCDカメラ11をスキャンさせることによって、
検査対象範囲の全域を順次撮像するようにしても良い。
フィルタ12は、CCDカメラ11で撮像を行なうに際
し、入力される光の波長を切り換えるためのもので、フ
ィルタのないスルーホールからなる透過部12Tと、例
えば400nmの波長(第2の波長)の青色光のみを透過
させる青色フィルタ部12Bと、例えば640nmの波
長(第1の波長)の赤色光のみを透過させる赤色フィルタ
部12Rとが、例えば円板状のプレート12Pの円周上
に配設されている。このプレート12Pを、図示しない
駆動源によってその中心軸線周りに回動させることによ
って、透過部12T、青色フィルタ部12B、赤色フィ
ルタ部12RをCCDカメラ11の撮像レンズに対応す
るよう交互に位置させることができるようになってい
る。
【0019】検査処理部13は、CCDカメラ11で撮
像した画像に対し、後に詳述する所定の処理を施す画像
処理部(コントラスト検出手段、画像処理手段、演算手
段、コントラスト検出部、演算部)14、処理を施した
画像に基づき、撮像した部位に不良箇所があるか否かを
判定する不良判定部(識別手段、ムラ検査手段、判定部)
15、CCDカメラ11における撮像およびフィルタ1
2の駆動を制御する撮像制御部16、不良判定部15で
の判定結果や画像処理部14で取り込んだ画像、処理後
の画像等を適宜表示するモニタ(結果出力手段)17、を
備えている。
【0020】さて、検査対象となるディスプレイユニッ
ト20は、本実施の形態では、液晶セル(表示セル)21
に、光源となるバックライト22が一体に組み付けられ
た状態のものとなっている。このようなディスプレイユ
ニット20は、コンベア30等の搬送手段によって、前
工程からディスプレイ自動検査装置10のCCDカメラ
11における撮像位置に搬送されてくる。そして、所定
の検査の完了後、後工程に向けて搬出され、このときに
は、不良判定部15での判定結果に基づき、不良品であ
ると判定されたディスプレイユニット20を、良品であ
るディスプレイユニット20とは分別するための処理を
行なうこともできる。
【0021】次に、上記ディスプレイ自動検査装置10
にて、ディスプレイユニット20中に混在した異物によ
る不良、およびディスプレイユニット20の画質のムラ
による不良について検査するための原理について説明す
る。まず、画像処理部14においては、図2に示すよう
な手順にて、画像を処理し、検査を実行する。なお、以
下の処理において、周知の画像処理手法については詳細
な説明を省略する。本実施の形態による検査方法は、被
検査画像の取り込み(ステップS101)、取り込み画像
データの分割処理(ステップS103)、平滑化処理(ス
テップS105)、2重周囲差分法の適用(ステップS1
07)、特異値データ抽出処理(ステップS109)、画
像データ膨張・収縮処理(ステップS111)、画質評価
定量値算出(ステップS113)および評価結果表示(ス
テップS115)という一連のステップによって行なわ
れる。以下、各ステップの内容をステップ順に説明す
る。
【0022】ステップS101:被検査画像取り込み はじめに、検査対象であるディスプレイユニット20の
表示画像をCCDカメラ11にて撮像する。撮像された
画像の画像データは、画像処理部14においてシェーデ
ィング補正が施される。このシェーディング補正によ
り、主にCCDカメラ11における周辺減光、撮像素子
の不均一性によって生じる、被検査画像の本来の輝度と
画像データとの間の変換特性の不整合を除去する。図3
に検査対象となったディスプレイユニット20の表示画
像を示す。図3に示すように、この表示画像は画面上方
に白っぽいムラによる異常箇所N1が発生し、複数箇所
に異物による異常箇所N2、N3、N4が発生してい
る。
【0023】ステップS103:取り込み画像データの
分割 ステップS101により得られた画像データをマトリッ
クス状に分割する。この画像データの分割は、ステップ
S107における2重周囲差分法を実行するための予備
的な処理である。ここでは、n×mの画素に分割される
ものとする。分割された画素は、2次元座標(x,y)で
その位置を特定することができる。なお、本実施の形態
では、撮像手段としてCCDカメラ11を用いているか
ら、n×mはCCDカメラ11の画素数(解像度)に対応
する。もっとも、分割の数は最大でCCDカメラ11の
画素数(解像度)であるが、これ以下の分割数とすること
を妨げるものではない。
【0024】ステップS105:平滑化処理 ステップS103により分割された画像データについ
て、ノイズを除去するための平滑化処理を行なう。例え
ば、2×2のフィルタリングを行なう。
【0025】ステップS107:2重周囲差分法の適用 ステップS105においてノイズが除去された画像デー
タについて、各画素の輝度値を求めることを前提に、以
下を内容とする2重周囲差分法を実行する。2重周囲差
分法の処理手順を示すフローチャートを図4に示す。こ
のステップS107では、図4に示すように、まず下記
式(3)で示される内側差分値を算出する(ステップS2
01)。次いで、下記式(4)で示される外側差分値を算
出する(ステップS203)。次いで、ステップS201
で得られた内側差分値およびステップS203で得られ
た外側差分値とを加えることにより下記式(5)で示され
る2重周囲差分値を算出する(ステップS205)。以
下、ステップS201およびステップS203の具体的
内容を説明する。なお、内側差分値を算出するステップ
S201と外側差分値を算出するステップS203の順
番は入れ替えても良い。この2重周囲差分法は、本発明
者が新たに開発したアルゴリズムである。また、式(3)
〜式(5)は、本発明者等が種々検討を重ねた結果として
の経験式であり、式(3)の2n+1(第3項)、式(4)の
α(第2項)および2m+1(第3項)、式(5)の係数a,
bは経験的に導き出されるものである。
【0026】
【式5】 (ただし、pi:前記画像データのうち、(x,y)で示
される位置に存在する画素を取り囲む第1の画素群を構
成する画素の輝度値、I(x,y):(x,y)で示される
位置の画素の輝度値、n:注目画像から第1の画素群ま
での画素の数)
【0027】
【式6】 (ただし、po:前記画像データのうち、(x,y)で示
される位置に存在する画素を取り囲む第2の画素群を構
成する画素の輝度値、I(x,y):(x,y)で示される
位置の画素の輝度値、m:注目画像から第2の画素群ま
での画素の数,α:0以上の正の数)
【0028】
【式7】 (ただし、a,b:a+b=1.0を満足する正の数)
【0029】ステップS201:内側差分値の算出 内側差分値は前述のように式(3)に基づく演算を行な
う。図5を参照しつつ式(3)の内容を説明する。なお、
図5は、ステップS103により分割された画像データ
を示している。式(3)のうち、第1項は、注目画素50
からn個だけ離れた位置に存在する画素の輝度の総和を
意味している。図5において、黒塗りされた画素が注目
画素50であり、またn個だけ離れた位置に存在する複
数の画素からなる第1の画素群(画素群)51aは濃い灰
色に塗りつぶされている。なお、図5はn=2の例を示
している。次に、式(3)の第2項は、注目画素50の輝
度値を示している。さらに、式(3)の第3項は、注目画
素50からn個だけ離れた位置に存在する画素列に含ま
れる画素の数である。なお、注目画素50の位置によっ
ては、n個だけ離れた位置に画素が存在しない場合もあ
り得る。その場合には、ミラーリングによってn個だけ
離れた位置に存在する画素の輝度値を用いて演算を行な
えばよい。ステップS203における外側差分値の算出
についても同様である。
【0030】ステップS203:外側差分値の算出 外側差分値は前述のように式(4)に基づく演算により算
出される。式(4)において、第1項は、注目画素50か
らm個だけ離れた位置に存在する画素の輝度の総和を意
味している。なお、n<mであることから、式(3)につ
いての演算処理を内側差分値の算出と、また式(4)につ
いての演算処理を外側差分値の算出と称している。図5
において、注目画素50からm個だけ離れた位置に存在
する複数の画素からなる第2の画素群(画素群)52aは
薄いグレーに塗りつぶされている。なお、図5はm=4
の例を示している。次に、式(4)の第2項は、注目画素
50の輝度値を示している。この第2項は係数αがある
ことを除いて式(3)と共通する。さらに、式(2)の第3
項は、注目画素50からm個だけ離れた位置に存在する
画素群が構成する列に含まれる画素の数である。
【0031】本実施の形態では、内側差分値算出のため
の第1の画素群51a、外側差分値算出のための第2の
画素群52aを、図5に示す形態としたが、例えば、図
6〜図8に示すような他の形態を採用することもでき
る。図6に示す例は、第1の画素群(画素群)51bおよ
び第2の画素群(画素群)52bが、連続する画素のうち
1個おきに選択された画素から構成される。つまり、図
6に示す例は、間欠的な位置に配置された複数の画素か
ら第1の画素群51bおよび第2の画素群52bを構成
している。図5に示した本実施の形態によれば、1つの
注目画素50についての演算は、nまたはm個だけ離れ
た位置の画素の輝度値を積算するにとどまるから、その
負荷がそもそも小さい。さらに図6のように、間欠的な
位置にある画素のみを対象とすれば、演算に要する負荷
は一段と小さくなる。図7に示す例は、八角形状あるい
は円状とでもいうべき位置に存在する複数の画素から第
1の画素群(画素群)51cおよび第2の画素群(画素群)
52cを構成している。図8に示す例は、図7の変形例
であって、注目画素50を取り囲む全ての画素から第1
の画素群(画素群)51dを構成し、第1の画素群51d
を取り囲む全ての画素から第2の画素群(画素群)52d
を構成している。図5〜図8に示した第1の画素群51
a〜51dおよび第2の画素群52a〜52dは以下の
点で共通している。すなわち、第1の画素群51a〜5
1dおよび第2の画素群52a〜52dは、各々注目画
素50に対して方向性を持たない等方的な形態をなして
いる。また、第1の画素群51a〜51dおよび第2の
画素群52a〜52dは、注目画素50を基準として線
対称(あるいは点対称)の形態をなしている。適切に輝度
ムラや異物による輝度の変化を抽出するためには、第1
の画素群51a〜51dおよび第2の画素群52a〜5
2dを以上のような形態とすることが重要である。
【0032】ステップS205:2重周囲差分値の算出 2重周囲差分値は式(5)に基づく演算処理を実行するこ
とにより算出できる。つまり、ステップS201および
ステップS203によりそれぞれ算出した内側差分値と
外側差分値とを加えることにより2重周囲差分値を算出
することができる。ここで、式(5)中のaおよびbは係
数であり、0以上の正の数を採る。ステップS201,
ステップS203,ステップS205からなる一連の処
理は、分割された画像データのすべての画素に対して実
行される。2重周囲差分値は、結局、各画素の相対輝度
を示している。
【0033】ここで、ステップS201により求めた内
側差分値と、ステップS203により求めた外側差分値
とを加算することによって、ステップS205で求めた
2重周囲差分値を再変換することにより得られた画像を
それぞれ図9に示す。この画像は、モニタ17に表示す
ることができる。なお、この画像は、前述のn,mをn
=1,m=16とした場合のものである。また、式(4)
中の係数α=1、式(5)中の係数a=0.15、b=0.
85として演算処理した結果に基づいている。なお、内
側差分値に基づくことによって、局所的な輝度ムラや異
物による輝点等が抽出される。一方、外側差分値に基づ
くことによって、画面全体に生ずる輝度の勾配が抽出さ
れる。そして、これら内側差分値および外側差分値を加
算した2重周囲差分値に基づく図9では、輝点および輝
度の勾配の両者を抽出できることがわかる。なお、図1
0に示すグラフは、図9中に描かれている直線(Z)にお
ける切断面の輝度値を示している。この図10におい
て、輝度ムラと思われる異常箇所N1と、異物と思われ
る異常箇所N2の部分は、輝度値が周囲より高くなって
いることを示している。
【0034】本実施の形態においては、内側差分値およ
び外側差分値を加えた2重周囲差分値を求めているが、
内側差分値のみ、または外側差分値のみを用いて表示画
像の画質評価を行なうこともできる。また、本実施の形
態では、式(4)中の係数α=1、式(5)中の係数a=
0.15、b=0.85としたが、他の値を採用すること
ができる。係数aおよびbは、内側差分値と外側差分値
との重み付けを決定する。本発明者等の検討によると、
抽出したい輝度ムラや異物の種別に応じて、内側差分値
と外側差分値との重み付けを決定することにより、当該
輝度ムラや異物を適切に抽出することができる。本実施
の形態も、種々検討のうえでa=0.15、b=0.85
を決定している。したがって、係数a,bは、抽出した
い画像の特徴に応じて、実験的に定めることが必要であ
る。また、係数αについては、外側差分値を算出するた
めの第2の画素群52a(〜52d)によって、変動し得
る。つまり、mが大きい値を採用するときには式(3)の
第2項は第1項に比べて極めて小さな値をとることにな
る。例えば、m=20だとすると、第1項は160個の
画素における輝度値の総和であり、1個の画素(注目画
素50)の輝度値はこの総和に比べて極めて小さい。し
たがって、このような場合には、αを0(ゼロ)として第
2項を無視することもできる。
【0035】ステップS109:特異値データの抽出 ステップS107で求めた2重周囲差分値、つまり各画
素の相対輝度値を所定の閾値を使用して2値化する。こ
の2値化により抽出された特異値データは、ステップS
111の画像データ膨張・収縮処理に供される。 ステップS111:画像データ膨張・収縮 ステップS109で求めた特異値データについて、所定
の回数だけ画像データの膨張、収縮処理を施す。画像膨
張は、図形成分の境界にあるがその値を全て背景成分の
画素の値に変換して1画素分膨らます処理をいう。ま
た、逆に画像収縮は、図形成分を1画素分だけ縮める処
理をいう。画像膨張と収縮を交互に繰り返すことによ
り、雑音部分を除去することができる。画像膨張・収縮
処理された特異値データを接着してブロックを生成す
る。生成されたブロック54を示す画像を図11に示
す。この画像はモニタ17に表示させることができる。
【0036】ステップS113:画質評価定量値算出 生成されたブロック54の面積、ブロック54における
輝度値を用いて、画質評価定量値Pを算出する。例え
ば、ブロック54の面積をA、ブロック54における平
均輝度値をC1とすると、P=A×C1を算出する。そ
して、当該画像を具現するディスプレイユニット20の
画質をPの値によって評価する。この値はモニタ17に
表示する(ステップS115)。平均輝度値C1を用いる
ほかに、最大輝度値、最小輝度値等他の輝度値を採用す
ることも可能である。
【0037】さて、上記したような画像処理部14にお
ける画像処理において、図10に示すような切断面の輝
度値の分布が得られるが、このとき、異常箇所N1の部
分と、異常箇所N2の部分とでは、輝度値のピーク値、
および輝度値の勾配(傾き)が大きく異なっている。すな
わち、輝度ムラによる異常箇所N1では、異物による異
常箇所N2に比較し、輝度値のピーク値が大幅に低く、
また輝度値の勾配も小さい(緩やか)。つまり、これらの
点に基づき、画像処理部14で検出される異常箇所が輝
度ムラによるものなのか、異物によるのもなのかが識別
できるのである。
【0038】また、異物による異常箇所N2〜N4にお
いては、異物がディスプレイユニット20の内部に混在
している場合と、単にディスプレイユニット20の表面
に付着しているだけ(これは不良ではない)の場合があ
る。これらを識別するには、以下に示すような原理を用
いる。上記ディスプレイ自動検査装置10において、検
査対象であるディスプレイユニット20の表示画像をC
CDカメラ11にて撮像すると、このときにはバックラ
イト22から照射された光が液晶セル21を透過したと
きの像を撮像している。なお、バックライト22では、
このとき、図12に示すように、380〜780nmあ
るいは400〜700nmとされる可視光領域を含む、
可視光領域外までの波長領域の光を出射している。
【0039】ここで、フィルタ12の青色フィルタ部1
2Bあるいは赤色フィルタ部12RをCCDカメラ11
に対応させて位置させた状態で撮像を行なうと、CCD
カメラ11には、青色フィルタ部12Bを透過した波長
400nmの光、あるいは赤色フィルタ部12Rを透過
した波長640nmの光が、液晶セル21を透過した状
態の画像が撮像される。このような青色フィルタ部12
Bと赤色フィルタ部12Rとを用いてディスプレイユニ
ット20の表示画像を交互に撮像し、このときに、長波
長の光(赤色)に比較して短波長の光(青色)では散乱が生
じやすいという特性を利用することによって、異物がデ
ィスプレイユニット20の内部に混在しているのか、表
面に付着しているのかを識別するのである。
【0040】図13(a)および(b)は、ディスプレイユ
ニット20の液晶セル21の表面に異物Iが付着してい
る場合に、バックライト22から照射される光のうち、
赤色フィルタ部12Rを透過する赤色成分R(図13
(a)参照)と、青色フィルタ部12Bを透過する青色成
分B(図13(b)参照)の状態を示すものである。これら
図13(a)および(b)に示すように、異物Iがディスプ
レイユニット20の表面に付着している場合には、長波
長の赤色成分Rよりも短波長の青色成分Bにおいても、
これがCCDカメラ11に到達するまでには雰囲気(空
気)しか介在せず、異物Iでの散乱がほとんど生じな
い。このため、CCDカメラ11で撮像した画像におい
て、赤色フィルタ部12Rを用いた場合と、青色フィル
タ部12Bを用いた場合では、特に差が認められない。
一方、図14(a)および(b)は、ディスプレイユニット
20の液晶セル21の内部に異物Iが混在している場合
に、バックライト22から照射される光のうち、赤色フ
ィルタ部12Rを透過する赤色成分R(図14(a)参照)
と、青色フィルタ部12Bを透過する青色成分B(図1
4(b)参照)の状態を示すものである。図14(a)に示
すように、長波長の赤色成分Rでは、液晶セル21中に
混在する異物Iでの散乱はほとんど生じず、液晶セル2
1中をほぼ直進してそのまま液晶セル21から出射し、
CCDカメラ11に至る。一方、図14(b)に示すよう
に、短波長の青色成分Bでは、異物Iに当たった光が、
液晶セル21を構成する偏光板、ガラス、カラーフィル
タ、液晶層等の散乱物質を透過する間に散乱し、これが
CCDカメラ11に至る。このため、CCDカメラ11
で撮像した画像においては、青色フィルタ部12Bを用
いた場合に、赤色フィルタ部12Rを用いた場合に比較
し、異物Iの部分の像の(輝度の差による)エッジが不明
瞭なものとなり、周囲の部分に対する輝度値の差である
コントラストが低くなる。
【0041】このような現象を、画像処理部14で輝度
値の変化として捉えることによって、異物Iがディスプ
レイユニット20の内部に混在しているのか、表面に付
着しているのかを判別する。すなわち、基本的には、異
常箇所N2〜N4のそれぞれにおいて、これらそれぞれ
を注目画素50として上記図2、図4に示したような処
理を実行することによって、青色フィルタ部12Bでの
画像と、赤色フィルタ部12Rでの画像を比較する。そ
して、(赤色フィルタ部12Rでのコントラスト)≦(青
色フィルタ部12Bでのコントラスト)の関係が成り立
つときには、液晶セル21の表面に付着した異物Iであ
ると判断でき、(赤色フィルタ部12Rでのコントラス
ト)≧(青色フィルタ部12Bでのコントラスト)の関係
が成り立つときには、液晶セル21の内部に混在した異
物Iであると判断できるのである。
【0042】次に、上記したような構成のディスプレイ
自動検査装置10における、ディスプレイユニット20
の検査方法について説明する。なお、このようなディス
プレイ自動検査装置10においては、様々な項目につい
ての検査を行なうことが可能であるものの、本実施の形
態では、ディスプレイユニット20中に混在した異物I
による不良、およびディスプレイユニット20の画質の
ムラによる不良について検査する点に絞って説明を行な
う。もちろん、これらの項目の検査に加え、他の項目の
検査を行なうことは何ら支障はない。図15に示すよう
に、ディスプレイ自動検査装置10では、まず、フィル
タ12の透過部12TをCCDカメラ11に対応させて
位置させた状態で、ディスプレイユニット20の液晶セ
ル21の表面側からCCDカメラ11による撮像を行な
う。すると、検査処理部13の画像処理部14に、CC
Dカメラ11によるフィルタ無しでの画像が取り込まれ
るので、画像処理部14では、その画像のデータを所定
のメモリに格納する(ステップS301)。
【0043】次いで、画像処理部14では、取り込んだ
画像に基づき、ディスプレイユニット20に設定された
所定の検査対象範囲内の画像の全域に対して図2、図4
に示したような前記処理を行ない、輝度値(特異値デー
タ)の分布に基づき、輝度値が所定値以上である箇所
を、異物Iによる不良や輝度ムラによる不良が生じてい
る可能性のある異常箇所(例えばN1〜N4)として検出
する(ステップS302)。このとき、複数の異常箇所
(例えばN1〜N4)が存在する場合、異常箇所N1〜N
4のそれぞれにナンバリングを行ない、ナンバリングし
た識別番号と異常箇所N1〜N4の位置とを関連付け、
この情報を図示しないメモリに格納する。続いて、ステ
ップS302にて、異常箇所(例えばN1〜N4)が検
出されたか否かを判定し、検出されない場合には、処
理、つまりディスプレイユニット20の検査を終了し、
異常箇所(例えばN1〜N4)が検出された場合にはステ
ップS304以降に進む(ステップS303)。
【0044】ステップS303で異常箇所N1〜N4が
あると判定された場合は、撮像制御部16でフィルタ1
2を駆動させ、青色フィルタ部12B、赤色フィルタ部
12Rを順次CCDカメラ11に対応させて位置させた
状態で、それぞれディスプレイユニット20の撮像を行
なう。これにより、検査処理部13の画像処理部14に
は、青色フィルタ部12Bによる画像(第2の画像)、赤
色フィルタ部12Rによる画像(第1の画像)が順次取り
込まれるので、画像処理部14では、その画像のデータ
を所定のメモリに格納する(ステップS304)。
【0045】この後、ナンバリングした個々の異常箇所
N1〜N4について、ステップS301で取り込んだフ
ィルタ無し(透過部12T)での画像、青色フィルタ部1
2Bでの画像、赤色フィルタ部12Rでの画像のそれぞ
れで、図2、図4に示した処理を実行することによって
得られる輝度値の情報に基づき、異常箇所N1〜N4の
それぞれの部分のコントラストを算出する(ステップS
305)。そして、その結果に基づき、異常箇所N1〜
N4が、ディスプレイユニット20の表面に付着してい
る異物I(図13参照:以下これを「表面異物」と称す
る)・ディスプレイユニット20の内部に介在している
異物I(図14参照:以下これを「内部異物」と称する)
・輝度ムラのいずれであるかを分類する(ステップS3
06)。これにはまず、フィルタ無しでの画像、青色フ
ィルタ部12Bでの画像、赤色フィルタ部12Rでの画
像のコントラストの大小関係を比較し、 (赤色フィルタ部12Rでの画像)≦(フィルタ無しでの
画像)≦(青色フィルタ部12Bでの画像) の関係が成り立つときには、表面異物であると判断し、 (赤色フィルタ12部Rでの画像)≧(フィルタ無しでの
画像)≧(青色フィルタ部12Bでの画像) の関係が成り立つときには、内部異物であるいは輝度ム
ラであると判断する。ここで、透過部12Tを用いるフ
ィルタ無しでの画像では、バックライト22から、図1
1に示したような広がりを持つ波長領域の光であるた
め、コントラストが平均化され、赤色フィルタ部12R
と青色フィルタ部12Bの間に位置することとなる。
【0046】ここで、表面異物であると判断された場合
には、ステップS307に進み、この異常箇所(例えば
N4)を評価対象から外し、ナンバリングした異常箇所
N4の情報を無効にする(ステップS307)。また、内
部異物あるいは輝度ムラであると判断された場合には、
画像処理部14にて、その異常箇所(例えばN1〜N3)
の輝度値分布を算出し、その輝度値のピーク値が、図1
0に示したような輝度分布に基づいて、予め設定された
第1の閾値L1を上回るか否かを判定する。ここで、ピ
ーク値が所定の第1の閾値L1を上回れば、この異常箇
所(例えばN2、N3)は内部異物によるもので、ピーク
値が第1の閾値L2を上回らなければその異常箇所(例
えばN1)は輝度ムラによるものであるとして判定す
る。
【0047】異常箇所(例えばN2、N3)が内部異物に
よるものであると判定された場合は、ステップS308
に進み、異常箇所N2、N3の画素の輝度値が予め設定
された第2の閾値L2を上回るか否かを判定する。ここ
で、図10では、第2の閾値L2を、輝度ムラと異物I
とを分ける第1の閾値L1よりも高く設定しているが、
これに限るものではなく、第1の閾値L1と等しくても
良い。さて、判定の結果、ピーク値が第2の閾値L2を
上回れば、この内部異物による異常箇所(例えばN2)は
不良であり、ピーク値が第2の閾値L2を上回らなけれ
ばその内部異物による異常箇所(例えばN3)は、不良で
はない、として判定する(ステップS308)。
【0048】また、異常箇所(例えばN1)が輝度ムラに
よるものであると判定された場合は、ステップS309
に進み、その部分の画素の輝度値が予め設定された第3
の閾値L3を上回るか否かを判定する。ここで、輝度ム
ラと判定するための第3の閾値L3は、輝度ムラと異物
Iとを分ける第1の閾値L1よりも低く設定され、従っ
て、輝度ムラによる不良と判定される輝度値は、第3の
閾値L3より大きく第1の輝度値L1よりも小さい範囲
に設定されることになる。判定の結果、ピーク値が第3
の閾値L3を上回れば、この輝度ムラによる異常箇所N
1は不良であり、ピーク値が第3の閾値L3を上回らな
ければこの輝度ムラによる異常箇所N1は、不良ではな
い、として判定する(ステップS309)。
【0049】上述したように、ディスプレイ自動検査装
置10では、ディスプレイユニット20の表示画像の輝
度値の分布を定量的に評価し、異物Iや輝度ムラによる
異常箇所N1〜N4を検出する。さらに、青色フィルタ
部12B、赤色フィルタ部12Rを透過した画像をCC
Dカメラ11で撮像することにより、ディスプレイユニ
ット20の表面に付着している異物Iと、ディスプレイ
ユニット20中に混在した異物Iとを確実に識別するこ
とができる。また、輝度値のピーク値や傾きによって、
異物Iと輝度ムラとを識別することもできる。これによ
り、ディスプレイユニット20の異物Iや輝度ムラの検
査を効率良く、かつ安定した精度で行なうことができ、
しかも、ディスプレイユニット20の表面に付着した異
物Iを確実に検査対象から除外できるので、検査精度が
低下することも無く、事前のエアブローや過度にクリー
ンな検査環境が不要で、コスト上昇を抑えることができ
る。加えて、輝度ムラ、異物Iによる輝度の局所的な変
化を定量的に評価することができる。さらに、2重周囲
差分法を用いることにより、輝度勾配およびその中で生
ずる局所的な輝度ムラを抽出することができる。そし
て、この2重周囲差分法によれば、演算処理の負荷が小
さくて済むため、演算処理の時間をセーブすることがで
きる。
【0050】なお、上記実施の形態では、フィルタ無し
での画像、青色フィルタ部12Bを用いての画像、赤色
フィルタ部12Rを用いての画像に基づいた比較を行な
う構成としたが、異物Iの大きさや成分が同じであれ
ば、原理的には特定の一つの波長の光を用いることによ
り、ディスプレイユニット20の表面の異物Iと内部に
混在した異物Iとを識別することは可能である。したが
って、実際の検査環境(外光の有無等や検査手順)に応
じ、フィルタ無しの画像と青色フィルタ部12Bの画
像、赤色フィルタ部12Rの画像のうち、いずれか一
つ、あるいは二つ以上を組み合わせて検査を行なうよう
にしても良い。また、上記実施の形態では、輝度ムラと
異物Iとを合わせて検査する例を挙げたが、異物Iのみ
の検査を行なう構成とすることも可能である。さらに、
上記したような検査手順は、必ずしも図15に示したも
のに限らず、適宜変更することが可能である。加えて、
輝度ムラや異物Iを定量的に検出するための処理方法に
ついても、上記した以外の手法があれば、適宜用いるこ
とが可能である。
【0051】ところで、上記実施の形態では、ディスプ
レイ自動検査装置10において、液晶セル21にバック
ライト22が組み付けられた状態のディスプレイユニッ
ト20を検査する構成としたが、例えば液晶セル21や
バックライト22単体での検査時に、上記と同様の異物
Iに関する検査を行なうこともできる。このような場合
には、検査時の光源として当然のことながらバックライ
ト22を用いることはできないので、適宜他の光源を用
いれば良い。さらには、液晶セル21やバックライト2
2以外にも、透過部12Tを有するデバイスや部材であ
れば、同様の検査を行なうことが可能である。加えて、
このような場合には、フィルタ12を用いずに、光源と
して、赤色成分の光や青色成分の光を出射する光源を用
いるようにしてもよい。また、CCDカメラ11とし
て、白黒タイプではなくカラータイプを用いれば、取り
込んだ検査対象のカラー画像を画像処理することによっ
て、赤色成分や青色成分の光のみを取り出し、同様の検
査を行なうことも可能である。このような場合には、フ
ィルタ12等が不要となり、さらに光源からの光の照射
も1回で済む。これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しな
い限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択した
り、他の構成に適宜変更することが可能である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディスプレイ等、透過部を有した検査対象の検査を効率
良くかつ確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態におけるディスプレイ自動検査
装置の構成を示す図である
【図2】 検査を行なう際に実行する画像処理の流れを
示す図である。
【図3】 検査対象となる画像を示す図である。
【図4】 2重周囲差分法の処理の流れを示す図であ
る。
【図5】 2重周囲差分法を説明するための図である。
【図6】 第1の画素群および第2の画素群の例を示す
図である。
【図7】 第1の画素群および第2の画素群の他の例を
示す図である。
【図8】 第1の画素群および第2の画素群のさらに他
の例を示す図である。
【図9】 2重周囲差分値を再変換した後の画像データ
を示す図である。
【図10】 図9に示した画像データから抽出した輝度
分布を示す図である。
【図11】 図9に示した画像データを処理することに
よって抽出した輝度ムラ、異物を示す画像である。
【図12】 バックライトから照射される光の分布特性
を示す図である。
【図13】 異物がディスプレイ表面に付着している場
合の光の状態を示す図である。
【図14】 異物がディスプレイ内部に混在している場
合の光の状態を示す図である。
【図15】 本実施の形態における検査の流れを示す図
である。
【符号の説明】
10…ディスプレイ自動検査装置(検査装置)、11…C
CDカメラ(撮像手段、撮像部)、12…フィルタ、12
B…青色フィルタ部、12R…赤色フィルタ部、12T
…透過部、13…検査処理部、14…画像処理部(コン
トラスト検出手段、画像処理手段、演算手段、コントラ
スト検出部、演算部)、15…不良判定部(識別手段、ム
ラ検査手段、判定部)、17…モニタ(結果出力手段)、
20…ディスプレイユニット(表示装置、検査対象)、2
1…液晶セル(表示セル)、22…バックライト(光源)、
50…注目画素、51a、51b、51c、51d…第
1の画素群(画素群)、52a、52b、52c、52d
…第2の画素群(画素群)、I…異物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棚橋 高成 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本ア イ・ビー・エム株式会社 大和事業所内 Fターム(参考) 2G051 AA73 AB01 AB06 BA08 CA04 CB05 CB08 CC07 EA08 EA11 EA12 EB01 EC01 ED09 2G086 EE10 2H088 FA12 MA20 5G435 AA17 BB12 BB15 KK05 KK10

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過型の表示セルと当該表示セルに対し
    て光を照射する光源を備えた表示装置の表示品質を検査
    する検査装置であって、 前記表示装置に表示される画像を撮像する撮像手段と、 前記光源からの光のうち、波長が互いに異なる少なくと
    も二つの成分を前記表示セルに透過させたときのそれぞ
    れの波長に対応した画像に基づき、当該表示セルの表面
    に付着した異物と当該表示セルの内部に存在する異物を
    識別する識別手段と、 前記識別手段での識別結果を出力する結果出力手段と、
    を備えることを特徴とする検査装置。
  2. 【請求項2】 前記撮像手段で撮像した画像のコントラ
    ストを検出するコントラスト検出手段をさらに備え、 前記識別手段は、それぞれの前記画像のコントラストの
    大小関係に基づいて識別を行なうことを特徴とする請求
    項1記載の検査装置。
  3. 【請求項3】 前記識別手段は、短波長側の光の成分を
    透過させたときの前記コントラストが、長波長側の光の
    成分を透過させたときの前記コントラストよりも低いと
    きに、前記異物が前記表示セルの内部に存在するもので
    あると判定することを特徴とする請求項2記載の検査装
    置。
  4. 【請求項4】 前記識別手段は、短波長側の光の成分を
    透過させたときの前記コントラストが、長波長側の光の
    成分を透過させたときの前記コントラストよりも高いと
    きに、前記異物が前記表示セルの表面に付着したもので
    あると判定することを特徴とする請求項2記載の検査装
    置。
  5. 【請求項5】 前記撮像手段により撮像された画像に関
    する画像データを分割する画像処理手段と、 前記画像処理手段により分割された全ての画像につい
    て、下記式(1)で示す演算処理を実行し、輝度情報であ
    るP(x,y)を得る演算手段と、 【式1】 (ただし、pi,po,αおよびI(x,y)は以下の通
    り定義される。 pi:前記画像データのうち、(x,y)で示される位置
    を基準として線対称をなす第1の画素群を構成する画素
    の輝度値 po:前記画像データのうち、(x,y)で示される位置
    を基準として線対称をなすとともに前記第1の画素群よ
    りも外側に位置する第2の画素群を構成する画素の輝度
    値 I(x,y):(x,y)で示される位置の画素の輝度値 a,b,α:0および正の数)をさらに備え、 前記コントラスト検出手段は、前記演算手段によって得
    られる輝度情報に基づいて前記画像のコントラストを検
    出することを特徴とする請求項2記載の検査装置。
  6. 【請求項6】 前記演算手段によって得られた輝度情報
    に基づき、前記表示装置の画像の輝度ムラを検査するム
    ラ検査手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項
    5記載の検査装置。
  7. 【請求項7】 透過部を有する検査対象の異物不良に関
    する検査を行なう検査装置であって、 前記透過部に対し、所定の波長の光を透過させたときの
    画像を撮像する撮像部と、 撮像した前記画像のコントラストを検出するコントラス
    ト検出部と、 前記画像のコントラストに基づき、前記透過部に対応す
    る位置に検出される異物が当該透過部の内部に存在する
    か否かを判定する判定部と、を備えることを特徴とする
    検査装置。
  8. 【請求項8】 前記撮像部は、第1の波長を有する光を
    透過させたときの第1の画像と、当該第1の波長とは波
    長が異なる第2の波長を有する光を透過させたときの第
    2の画像を撮像し、 前記判定部は、前記第1の画像のコントラストと前記第
    2の画像のコントラストの大小関係に基づいて判定を行
    なうことを特徴とする請求項7記載の検査装置。
  9. 【請求項9】 前記判定部にて、前記異物が前記透過部
    の内部に存在すると判定された場合、前記画像のコント
    ラストが所定の閾値を上回るときに前記検査対象が異物
    不良であると判定することを特徴とする請求項7記載の
    検査装置。
  10. 【請求項10】 前記判定部にて、前記異物が前記透過
    部の内部に存在しないと判定されたとき、当該異物の箇
    所は異物不良ではないと判定することを特徴とする請求
    項7記載の検査装置。
  11. 【請求項11】 前記コントラスト検出部で前記画像の
    コントラストを検出するため、 前記画像に関する画像データを分割する画像処理部と、 分割された画像データについて、下記式(2)で示す演算
    処理を実行する演算部と、 【式2】 (ただし、pi:前記画像データのうち、(x,y)で示
    される位置に存在する画素を取り囲む画素群を構成する
    画素の輝度値、I(x,y):(x,y)で示される位置の
    画素の輝度値)を備えることを特徴とする請求項7記載
    の検査装置。
  12. 【請求項12】 透過部を有した検査対象の検査方法で
    あって、 前記透過部に第1の波長の光を透過させたときの第1の
    画像を撮像するステップと、 前記透過部に前記第1の波長とは異なる第2の波長の光
    を透過させたときの第2の画像を撮像するステップと、 前記第1の画像と前記第2の画像に基づき、前記透過部
    に対応する位置の異物が、当該透過部の内部に存在する
    か否かを判定するステップと、を有することを特徴とす
    る検査方法。
  13. 【請求項13】 前記第1の画像と前記第2の画像にお
    ける、前記異物の部分とその周囲の部分との輝度差を検
    出するステップをさらに備え、 前記判定するステップでは、前記第1の画像における輝
    度差と前記第2の画像における輝度差の大小関係を判定
    基準とすることを特徴とする請求項12記載の検査方
    法。
  14. 【請求項14】 前記異物が前記透過部の内部に存在す
    ると判定され、かつ前記異物の部分とその周囲の部分の
    輝度差が所定の閾値を上回るときに、前記検査対象が不
    良品であると判定するステップをさらに備えることを特
    徴とする請求項12記載の検査方法。
  15. 【請求項15】 撮像された画像の画像データを複数の
    画素に分割する分割ステップと、 複数の前記画素の輝度値の分布に基づいて注目画素を設
    定する注目画素設定ステップと、 前記注目画素を取り囲む画素群を構成する各画素の輝度
    値の総和と前記注目画素の輝度値の差分を算出する差分
    算出ステップと、 前記差分に基づき、前記注目画素が不良箇所であるか否
    かを判定する判定ステップと、を有することを特徴とす
    る検査方法。
  16. 【請求項16】 第1の波長の光を透過させたときの前
    記注目画素と前記画素群の輝度差を検出する第1輝度差
    検出ステップと、 前記第1の波長よりも短い第2の波長の光を透過させた
    ときの前記注目画素と前記画素群の輝度差を検出する第
    2輝度差検出ステップとをさらに有し、 前記判定ステップでは、前記第1の波長の光を透過させ
    たときの輝度差よりも前記第2の波長の光を透過させた
    ときの輝度差が小さく、かつ前記差分算出ステップで算
    出した前記差分が所定の閾値以上であるときに、前記注
    目画素が不良箇所であると判定することを特徴とする請
    求項15記載の検査方法。
  17. 【請求項17】 前記判定ステップでは、前記輝度差
    が、前記所定の閾値を下回るように設定された所定の範
    囲内であるときに、前記注目画素が不良箇所であると判
    定することを特徴とする請求項16記載の検査方法。
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