JP2003056134A - 屋根下葺材 - Google Patents

屋根下葺材

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JP2003056134A JP2001242746A JP2001242746A JP2003056134A JP 2003056134 A JP2003056134 A JP 2003056134A JP 2001242746 A JP2001242746 A JP 2001242746A JP 2001242746 A JP2001242746 A JP 2001242746A JP 2003056134 A JP2003056134 A JP 2003056134A
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省一 伊東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽くて滑り難い(たとえ雨に濡れても)屋根
下葺材を提供する。 【解決手段】 本発明に係る屋根下葺材は、防水シート
1の表面に、部分的に樹脂をコーティングし、該樹脂部
分(樹脂塊2)の外表面に防滑骨材3を散着させること
によって防滑性を付与するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、瓦、スレート系及
び金属などの上葺材と野地板との間に介在せしめて屋根
の防水性を保持させるための屋根下葺材、特に、充分な
滑り止め性が確保出来るようにした屋根下葺材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】勾配屋根での下葺材の敷設作業におい
て、作業者が足を滑らせないような工夫を屋根下葺材に
施すことは重要である。従来、屋根下葺材には、表面
全面に鉱物粉粒を散着させたアスファルトルーフィン
グ、エンボス加工を施した樹脂シートを表面に適用し
た防水シートがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者
の場合は鉱物粉粒が全面に散着されていたため、滑り難
いという目的は達成したが、製品が重くなり、施工者よ
り扱い難いという問題が指摘されていた。即ち、昨今、
施工者が高齢化してきており、軽量な屋根下葺材が強く
要望されている。また、後者の場合はエンボスシート
を適用した防水シートは軽量ではあるが、作業中に雨が
降って濡れると滑り易くなり却って危険であるという欠
点を備えていた。
【0004】本発明は上記の問題を解消するためのもの
で、その目的とするところは、軽くて滑り難い(たとえ
雨に濡れても)屋根下葺材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る屋根下葺材は、防水シートの表面に、
部分的に樹脂をコーティングし、該樹脂部分の外表面に
防滑骨材を散着させることによって防滑性を付与するよ
うに構成した。
【0006】前記防滑性付与の方法として二つの方式が
ある。一つは防滑骨材を混合した樹脂を防水シートに部
分的にコーティングする方式、二つは部分的に樹脂をコ
ーティングした上から防滑骨材を散着させる方式であ
る。前者(一つ目)は粒径の粗い防滑骨材を樹脂に混合
して部分的に防水シートにコーティングすることから試
行の結果、防滑骨材が樹脂中に沈んで表面に出にくいた
めに滑り防止効果が充分に発揮できなかったり、版に目
詰まりを起こさせたり、混入した防滑骨材のために塗布
装置に摩耗が生じるなど、種々の障害が発生した。
【0007】一方、後者(二つ目)は樹脂を部分的にコ
ーティングしてから防滑骨材を散着させるため、骨材自
体が樹脂塊の表面より飛び出るように固定され、施工者
の靴底への引っ掛かりが良くなって滑り難いものになっ
たし、防滑骨材を散着させる面積が全面積の25%以下
と少ないため非常に軽くなることが判った。また、樹脂
中に粗い骨材が混入されていないため、版の目詰まりや
塗布装置の摩耗が生じなかった。このようなことを総合
的に勘案して、本発明では後者の「散着」方式を採用し
た。
【0008】また、請求項2に記載の発明に係る屋根下
葺材は、前記防滑骨材の散着面を含め防水シートの表面
に、塗料を塗布したことを特徴とし、化粧性を向上でき
るように構成した。
【0009】
【発明の実施の態様】次に、本発明の実施の態様を添付
図面に基づいて説明する。図1は本願下葺材の略示的平
面図、図2は樹脂塊とその表面に防滑骨材が散着してい
る状態を示す拡大断面図、図3は本願下葺材の部分断面
図で、(a)は防水シートの第1例、(b)は防水シー
トの第2例を示している。
【0010】図において、1は防水シート、2は防水シ
ート1の表面に部分的に樹脂をコーティングした樹脂塊
である。該樹脂塊2は、図2では山形状になっている
が、半円状であっても扁平状であってもよい。また、平
面形状は、図1では円形になっているが、線状でも非円
形でもよい。
【0011】前記樹脂塊2の樹脂としては、特に限定し
ないが、アクリル、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重
合体)、SBR(スチレンブタジエンゴム=合成ゴ
ム)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレ
ン)、ウレタン、エポシキ等の汎用のポリマー又はそれ
らの共重合体や混合物が使用できる。
【0012】前記樹脂塊2の樹脂の中には、流動性の調
整やコストダウンを目的として炭カル、タルク、クレ
ー、シリカ等のフィラーを入れる場合もある。この場
合、塗布装置の摩耗を考慮してフィラーの混合率は低
く、また、粒度は細かい方が好ましい。
【0013】前記防水シート1は、特に限定しないが、
図3(a)、(b)にはアスファルト系のものが示され
ている。例えば、図3(a)では、不織布等の繊維質シ
ート(例:80g/m2 )1aと、改質アスファルト
層(例:厚さ0.5mm)1bと、アスファルト含浸ク
ラフト紙(例、50g/m2 )1cとを、この順で上
から積層してなる。ここに示した防水シート1はいわゆ
る高級屋根下葺材として市販されている。
【0014】図3(b)は、不織布等の繊維質シート
(例:50g/m2 )1a′と、アスファルト層
(例:0.2mm厚)1b′と、アスファルトを含浸し
たルーフィング原紙(例:190g/m2 )1c′
と、アスファルト層(例:0.2mm厚)1b″と、付
着防止のための鉱物粉粒層1dとを、この順で上から積
層してなるものである。
【0015】また、図示していないが、防水シート1と
しては、ポリオレフィンシートやPVCシートなどの樹
脂シート、NBRや非加硫ブチルなどのゴム系シートを
用いることもある。
【0016】前記防水シート1の表面(繊維質シート)
に形成した樹脂塊2の外表面には、図2の如く、防滑骨
材3が散着されている。この散着は樹脂塊2のコーティ
ング後、該樹脂塊2が未だ可膠性を保持している間(固
まる前)に行われるため、図2及び図3の如く、骨材自
体が樹脂塊2の表面より飛び出るように固定される。従
って、施工者の靴底への引っ掛かりが良くなっている。
【0017】前記防滑骨材3としては珪砂、炭カル、セ
ラミック粉、鉱滓等が選択使用できる。粒径としては、
例えば、珪砂にあっては7〜8号(50〜200μm)
を使用することが望ましい。
【0018】前記防水シート1の表面には、図3
(a)、(b)の如く、前記防滑骨材3を散着した樹脂
塊2の表面を含め耐水性の塗料4を塗布するとよい。即
ち、該塗料4の塗布は、見た目を綺麗にし、商品価値を
高める効果がある。この塗料として特に白色塗料を用い
ると、意匠性の向上及び墨打ち性(切断線などの見当線
を引くことなど)を付与できる上に、夏季施工時のシー
ト表面の温度上昇を抑制することができる点でより好ま
しい。
【0019】
【実施例】今、不織布(80g/m2 )と、アスファ
ルトを含浸したクラフト紙(50g/m2 )との間
に、改質アスファルト層(厚さ0.5mm)をサンドイ
ッチ状に挟んで積層してなる防水シート1の表面(不織
布面)に部分的に樹脂を山形状にコーティングして樹脂
塊2を形成し、該樹脂塊2が未だ可膠性を保持する間
に、その外表面に珪砂7号を防滑骨材3として散着させ
た。このときの樹脂塊2の直径D=3mm、樹脂塊2の
高さH=0.2mm、樹脂塊2の中心間の距離P=9m
mと決定して本願屋根下葺材を作成し、これを6寸勾配
と7寸勾配の2種類の屋根に敷設し、乾燥状態での防滑
性と、水で濡らしたときの防滑性とを試行した処、両者
共に高い防滑性能が得られることが認められた。
【0020】
【発明の効果】以上の如く、本発明に係る屋根下葺材
は、防水シートの表面に、部分的に樹脂をコーティング
し、該樹脂部分の外表面に防滑骨材を散着させたことを
特徴としているから、部分的にコーティングした樹脂塊
の表面に防滑骨材が固定されているため、全体的に軽量
であるとともに、充分な滑り止め性が確保出来るという
優れた効果を奏する。
【0021】また、請求項2に記載の発明に係る屋根下
葺材は、前記防滑骨材の散着面を含め防水シートの表面
に、塗料を塗布したことを特徴としているから、見た目
を綺麗にし、かつ施工時に墨打ちができるなど、施工性
の向上が図れるなどの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願下葺材の略示的平面図である。
【図2】樹脂塊とその表面に防滑骨材が散着している状
態を示す拡大断面図である。
【図3】本願下葺材の部分断面図で、(a)は防水シー
トの第1例、(b)は防水シートの第2例を示してい
る。
【符号の説明】
1 防水シート 2 樹脂塊 3 防滑骨材 4 塗料 D 樹脂塊の直径 H 樹脂塊の高さ P 樹脂塊の中心間の距離

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水シートの表面に、部分的に樹脂をコ
    ーティングし、該樹脂部分の外表面に防滑骨材を散着さ
    せたことを特徴とする屋根下葺材。
  2. 【請求項2】 前記防滑骨材の散着面を含め防水シート
    の表面に、塗料を塗布したことを特徴とする請求項1に
    記載の屋根下葺材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012036664A (ja) * 2010-08-09 2012-02-23 Yonekin:Kk 太陽電池モジュール設置構造及び太陽電池モジュール施工方法

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JPH0346625A (ja) * 1989-07-14 1991-02-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液晶表示用配向膜の製造方法
JPH07217108A (ja) * 1994-01-31 1995-08-15 Matsushita Electric Works Ltd 屋根下地材

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