JP2007309059A - 屋根下葺材 - Google Patents
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Abstract
【課題】瓦、スレート系及び金属などの屋根上葺材と野地板との間に介在せしめて屋根の防水性を保持させるための屋根下葺材、特に、軽くて滑り難い屋根下葺材を提供する。
【解決手段】本発明に係る屋根下葺材は、本体1の表面に、骨材2をまばらに分散するように混ぜ混んだバインダー3を、該個々の骨材2が表面に突出するように薄く塗布し、防滑性と軽量化が図れるようにするとともに、前記バインダーを、本体表面の部分に塗布するようにして軽量化をより向上できるように構成した。骨材2をバインダー3にまばらに混ぜ混むというのは、バインダーと骨材との混合比率は、重量比で、バインダー/骨材=1:0.9〜1:0.1程度、好ましくは20〜30%程度がよい。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る屋根下葺材は、本体1の表面に、骨材2をまばらに分散するように混ぜ混んだバインダー3を、該個々の骨材2が表面に突出するように薄く塗布し、防滑性と軽量化が図れるようにするとともに、前記バインダーを、本体表面の部分に塗布するようにして軽量化をより向上できるように構成した。骨材2をバインダー3にまばらに混ぜ混むというのは、バインダーと骨材との混合比率は、重量比で、バインダー/骨材=1:0.9〜1:0.1程度、好ましくは20〜30%程度がよい。
【選択図】図1
Description
本発明は、瓦、スレート系及び金属などの屋根上葺材と野地板との間に介在せしめて屋根の防水性を保持させるための屋根下葺材に関するものである。
勾配屋根での屋根下葺材の敷設作業において、作業者が施工中敷設面で足を滑らせないような工夫を施すことは重要である。この工夫の一つとして、本体表面に鉱物粉粒を散着させたものが、特開平6−57893号及び特開平7−259271号として開示されている。
前者の屋根下葺材は、図2の如く、アスファルトフェルト(基材)21の両面にゴムアスファルト塗覆層22を形成し、かつ、該ゴムアスファルト塗覆層22の一方の面に鉱物質粉粒付着層23を形成し、他方の面側に樹脂皮膜層24を設けたもので、勾配屋根への屋根下葺材の施工時、その上に作業者が乗って滑りにくく、しかも靴底へのベタつきもないようにしたものである。
また、後者の屋根下葺材は、図3の如く、硬質原紙31の裏面に凹凸32を設け、その原紙の上面に改質アスファルトで浸透被覆した不織布層33を設け、その不織布層33の表面に該アスファルトが固まる前に鉱物質粉粒34を散着してなる。この原紙の裏面の凹凸32は、屋根下葺材と野地板(下地板)との間に通気路を形成して野地板の腐食を抑えようとするものであり、表面への鉱物質粉粒34の散着は屋根下葺材の施工時、その上に作業者が乗っても滑りにくくなるようにしているものである。
特開平6−57893号
特開平7−259271号
しかしながら、上記の屋根下葺材は、いずれも鉱物質粉粒が本体表面に隙間なく全面的に散着されているため、作業者が乗って滑り難いという目的は達成されていたが、屋根下葺材自体が重くなり、施工者から敷設時に扱い難いという問題が指摘されていた。すなわち、昨今、施工者が高齢化してきており、軽量な屋根下葺材が強く要望されている。
本発明は上記の問題を解消し、その要望を満たすためのもので、その目的とするところは、滑り難く、しかも軽量な屋根下葺材を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る屋根下葺材は、屋根下葺材の本体表面に、骨材をまばらに分散するように混ぜ混んだバインダーを、該骨材が表面に突出するように塗布したことを特徴とし、高い防滑性能と、軽量化を同時に図れるように構成した。
また、請求項2に記載の屋根下葺材は、前記バインダーが、本体表面に部分的に塗布されていることを特徴とし、骨材を含むバインダーの塗布面を模様化して美観を高めるとともに軽量化をより向上できるように構成した。
本発明によれば、本体表面には骨材がまばらに分散するように混ぜ混まれたバインダーが、該骨材が本体表面に突出するように塗布されているので、バインダー量に対し骨材混入量がまばらであっても、換言すれば、通常量の20〜30%以下と少なくても、突出した骨材の、施工者の靴底へ引っ掛かりによる高い防滑性能は衰えることがなく、その分だけ軽量化が図れるという優れた効果を奏するものである。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記バインダーが、本体表面に部分的に塗布されているから、塗布を模様化して美観を高めることも可能であり、美的向上と軽量化とを同時に達成できるという優れた効果を奏するものである。
次に、本発明の実施の態様を添付図面に基づいて説明する。図1は本願屋根下葺材の拡大断面図である。
図において、1は屋根下葺材本体(以下単に「本体」ともいう。)1で、該本体1は例えば、図示の如く、下から不織布等の繊維質シート1aと、改質アスファルト層1bと、アスファルト含浸不織布1cとを、この順で積層してなる。勿論、本体1を上記構成以外にすることも可能である。
前記本体1の表面には、骨材(以下、ノンスリップ材ともいう)2を、まばらに分散するように混ぜ混んだバインダー3を、該骨材2が本体の表面に突出するように塗布している。この骨材2としては、硅砂、セラミック、炭カルなどの無機質粒子、又はゴム、樹脂などの有機質粒子も可能である。その粒径としては、たとえば、珪砂にあっては7〜8号(50〜200μm)を使用して満足できる。
前記バインダー3中に、骨材2をまばらに分散混合するとは、バインダー量に対して骨材の混合比率を少なくする意味である。すなわち、バインダー量に対して骨材量はその重量比で1:0.1〜0.9程度、好ましくは20〜30%程度がよい。混合比率が1:1では軽量化効果が充分でないし、バインダー量に対し骨材が10%未満であると、ノンスリップ効果が充分に得られないためである。
前記バインダー3としては、特に限定されないが、アクリル樹脂、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PE(ポリエチレン)樹脂、PP(ポリプロピレン)樹脂、ウレタン樹脂、SBR(スチレンブタジエンゴム=合成ゴム)、エポシキ樹脂等のポリマー又はそれらの共重合体や混合物が使用できる。
前記バインダー3には、流動性の調整やコストダウンを目的としてタルク、クレー、シリカ等のフィラーを入れる場合もある。これはフィラーの混合比率は自由に決定してよいし、フィラーの粒度は前記骨材2の粒度より細かい方が好ましい。
前記本体1の表面に塗布したバインダー3には着色料を混合するか、塗布したバインダー3の表面に白又は明るい色の塗料を塗布し、商品価値を高める工夫を施すこともある。この着色料として特に白又は明るい色の塗料を用いると、意匠性の向上及び墨打ち性(切断線などの見当線を引くことなど)を付与できる上に、夏季施工時のシート表面の温度上昇を抑制することができる点で好ましい。
今、下から不織布等の繊維質シート(40g/m2 )、改質アスファルト層(厚さ0.5mm)、アスファルト含浸不織布(不織布目付80g/m2 )を積層してなる本体の表面(不織布面)に、アクリル系バインダー(水分は50w%に調整されている)に、硅砂8号(粒度50μm〜150μm)を33w%をまばらに分散するように混入し、これを薄く(10μm厚)塗布して本願屋根下葺材を得た。このときのバインダー+硅砂の重量は0.37kg/21mであった。なお、質量は乾燥後の数値である。
これに対して、図2の如く、アスファルトフェルト21の両面にゴムアスファルト塗覆層22を形成し、かつ該ゴムアスファルト塗覆層22の一方の面に鉱物質粉粒付着層(珪砂8号)23を形成し、他方の面側に樹脂皮膜層24を設けた比較屋根下葺材を得た。このときのバインダー+硅砂の重量は6.4kg/21mであった。
上記本願屋根下葺材と、比較屋根下葺材とでは製品1本あたりの質量の差は大きく異なった(約6kg/21mの差)ことから、屋根での運搬、施工時のハンドリングの負担は大幅に軽減されたにもかかわらず、突出した骨材への施工者の靴底の引っ掛かりによる滑り止め性は殆ど変化がなかった。また、比較屋根下葺材では硅砂(ノンスリップ材)の散着にはアスファルトの粘着性を利用するが、本願屋根下葺材ではアスファルトを利用しないためにブロッキングが起きることのないことが確認された。
本願屋根下葺材は、一般市販の屋根下葺材を勾配屋根に軒先側から棟側へ重ね部を作りながら貼ってステープル止めを行うに際し、施工者の靴底の引っ掛かりによる滑り止め性は充分である上に、屋根下葺材の一本ごとの重量が軽いため、施工作業は楽に行われるなどの特徴を有しているものである。
1 屋根下葺材本体(本体)
1a 不織布等の繊維質シート
1b 改質アスファルト層
1c アスファルト含浸不織布
2 骨材
3 バインダー
21 アスファルトフェルト(基材)
22 ゴムアスファルト塗覆層
23 鉱物質粉粒付着層
31 硬質原紙
32 凹凸
33 アスファルト含浸不織布層
34 鉱物質粉粒
1a 不織布等の繊維質シート
1b 改質アスファルト層
1c アスファルト含浸不織布
2 骨材
3 バインダー
21 アスファルトフェルト(基材)
22 ゴムアスファルト塗覆層
23 鉱物質粉粒付着層
31 硬質原紙
32 凹凸
33 アスファルト含浸不織布層
34 鉱物質粉粒
Claims (2)
- 屋根下葺材の本体表面に、骨材をまばらに分散するように混ぜ混んだバインダーを、該骨材が表面に突出するように塗布したことを特徴とする屋根下葺材。
- 前記バインダーが、本体表面に部分的に塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の屋根下葺材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006142092A JP2007309059A (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | 屋根下葺材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006142092A JP2007309059A (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | 屋根下葺材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007309059A true JP2007309059A (ja) | 2007-11-29 |
Family
ID=38842168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006142092A Pending JP2007309059A (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | 屋根下葺材 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007309059A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01173228U (ja) * | 1988-05-26 | 1989-12-08 | ||
JPH08209867A (ja) * | 1995-02-01 | 1996-08-13 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 屋根下葺材 |
JP2000310015A (ja) * | 1999-04-28 | 2000-11-07 | Kotec Kk | 屋根下葺材 |
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2006
- 2006-05-22 JP JP2006142092A patent/JP2007309059A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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JPH01173228U (ja) * | 1988-05-26 | 1989-12-08 | ||
JPH08209867A (ja) * | 1995-02-01 | 1996-08-13 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 屋根下葺材 |
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