JP2005320810A - 屋根下葺材 - Google Patents
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Abstract
本発明は、作業者の靴底が汚れることがなく、防滑性に優れ、改質アスファルトが酸化されにくく防水性に優れた屋根下葺材の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明は、
(a)無機質粒子を含有する合成樹脂又は無機質粒子よりなる無機質粒子層、
(b)不織布、編み布及び織布より選択される基材及び針入度10〜20dmmのアスファルトからなる基材層、
及び(c)改質アスファルト層の順に積層されていることを特徴とする屋根下葺材を提供することである。
【選択図】 図1
Description
特許文献1には、アスファルトを含浸した芯材を基材とし、該基材の両面にゴムアスファルト塗覆層を形成し、該ゴムアスファルト塗覆層の、一方の面側に、鉱物質粉粒付着層、又は剥離紙の仮若された粘着層を形成し、他方の面側に、鉱物質粉粒付着層又は面材を介して、微小中空球体を含有し柔軟でブロッキング防止効果がある樹脂被膜を形成してなる屋根下葺材が開示されている。
特許文献2には、(a)微粒子体を含有する防滑性合成樹脂層、(b)不織布又は織布よりなる基材層、(c)アスファルト層、(d)鉱物粉粒層よりなることを特徴とするアスファルトルーフィングフェルトが開示されている。
また、特許文献3には、屋根材と屋根下地材との間に介装される屋根下葺き材であって、アスファルトコンパウンドによる芯層部と、この芯層部の両表面の少なくとも一方表面に形成されて屋根材及び屋根下地材との癒着防止機能及び施工作業時の汚染防止機能を具えた多機能層と、他方表面に形成され前記両材との癒着を防止する癒着防止機能層とからなり、前記多機能層及び癒着防止機能層はアスファウルト類とゴム成分の所定の配合率からなる改質アスファルトコンパウンドにより構成し、前記配合率はアスファルト類30〜95重量%、ゴム成分5〜70重量%の範囲に設定したことを特徴とする屋根下葺き材が開示されている。
本発明は、作業者の靴底が汚れることがなく、防滑性に優れ、改質アスファルトが酸化されにくく防水性に優れた屋根下葺材の提供を目的とする。
無機質粒子を含有する合成樹脂又は無機質粒子よりなる無機質粒子層、
不織布、編み布及び織布より選択される基材及び針入度10〜20dmmのアスファルトからなる基材層、
及び改質アスファルト層の順に少なくとも3層に積層されていることを特徴とする屋根下葺材を提供することである。
1)針入度10〜20dmmのアスファルトは、針入度10〜20dmmのブロンアスファルトであることが好ましい。
2)表面層と基材層の間に、改質アスファルト層がないことが好ましい。
3)表面層と基材層は、直接積層されていることが好ましい。
4)無機質粒子層の表面に塗膜層が積層されていることが好ましい。
5)基材層は、不織布、編み布及び織布より選択される基材に針入度10〜20dmmのアスファルトを含浸した基材層であることが好ましい。
6)改質アスファルト層の外側に、無機質粒子を含有する合成樹脂又は無機質粒子よりなる無機質粒子層又は剥離層を設けることが好ましい。
本発明は、表面層に硬質のアスファルトを含浸した薄肉で強度が強い基材層を配置することによりそれらを低減或いは解消させる事ができる。
図2は、本発明の一実施例を示す屋根下葺材11の断面図をモデル的に示すものである。屋根下葺材11は、表面より、無機質粒子を含有する合成樹脂又は無機質粒子よりなる無機質粒子層1、基材層2、改質アスファルト層3、無機質粒子を含有する合成樹脂又は無機質粒子よりなる無機質粒子層6の順に積層されている。
改質アスファルト層3の外側に、無機質粒子を含有する合成樹脂又は無機質粒子よりなる無機質粒子層1を設けることにより、滑り防止性が向上する。
図4は、本発明の一実施例を示す屋根下葺材13の断面図をモデル的に示すものである。屋根下葺材13は、表面より、塗膜層5、無機質粒子を含有する合成樹脂又は無機質粒子よりなる無機質粒子層1、基材層2、改質アスファルト層3、剥離層4の順に積層されている。
無機質粒子層の無機質粒子、及び合成樹脂に含まれる無機質粒子としては、天然スレート砂、シリカ、硅砂、ゼオライト、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、炭酸カルシウム、けい藻土などの鉱物質などの粉砕品を用いることが出来る。
無機質粒子の使用量及び粒子径は、使用上問題ないものであればどのようなものでもよく、粒子系は好ましくは0.05〜1mm、さらに好ましくは0.07〜0.9mm、特に好ましくは0.1〜0.7mmの範囲が好ましい。
特に無機質粒子及び合成樹脂に含まれる無機質粒子としては、150μmの目開き通過品が好ましく、平均粒径が30〜100μmの物、特に50〜80μmの物が好ましい。
無機質粒子は、必要に応じて撥水剤、塗料、顔料、増粘剤、耐光剤、耐候剤などを添加、吹きつけ、塗布又は含浸したものを用いることができる。
無機質粒子を含有する合成樹脂は、合成樹脂100重量部に対し、無機質粒子3〜250重量部、さらに5〜200重量部、特に10〜180重量部を配合したものを用いることができる。
無機質粒子を含有する合成樹脂は、必要に応じて撥水剤、顔料、増粘剤、耐光剤、耐候剤などを添加することが好ましい。
無機質粒子を含有する合成樹脂の量は、どのようなものでも用いることが出来るが、好ましくは20〜100g/m2、さらに好ましくは40〜95g/m2、特に好ましくは50〜90g/m2の範囲が好ましい。
また無機質粒子層の合成樹脂としては、建材用、建築用などの合成樹脂塗料を用いることが出来る。
塗膜層は、合成樹脂塗料及び天然塗料を用いることができる。塗膜層は、無機質粒子層の表面に、合成樹脂塗料及び天然塗料などの塗料又は塗膜を、塗布、含浸、吹き付け、はり合わせなどの方法で積層させることが出来る。
基材層は、屋根下葺材の施工時に、作業者の靴底の汚染防止性を持たせること、改質アスファルトの耐酸化性を向上させることができる。
基材層の厚みは、本発明の特性を有する範囲であれば特に制限はないが、好ましくは0.3〜1mmの範囲、特に好ましくは0.3〜0.5mmである。
基材に針入度10〜20dmmのアスファルトを含浸させる方法は、公知の方法を用いることが出来る。
基材に針入度10〜20dmmのアスファルトを積層させる方法は、公知の方法を用いることが出来る。
基材は、針入度10〜20dmmのアスファルトを含浸又は積層することができ、改質アスファルト層を積層できるものであればどのようなものでも用いることが出来、例えば天然、半合成及び合成樹脂の繊維、又はガラスなどの無機繊維、金属繊維などにより構成されるものを用いることができる。
基材に用いる材料の一例として、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、6−ナイロン、66−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロンなどのポリアミド、6−ナイロン、66−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロンなどのポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルなどの樹脂、ガラスなどの繊維を用いることが出来る。
改質アスファルトとしては、アスファルト100重量部に対し、ポリマー10〜40重量部、及び無機充填材0〜20重量部を含むものを用いることが好ましい。
改質アスファルトは、アスファルト及びポリマーを含むもの、アスファルト、ポリマー及び無機充填材の3成分を含むものなどを120〜200℃で3〜30時間加熱混合して調製したものを用いることが、防水・防湿性、伸縮性などに優れているので好ましい。
改質アスファルトには、以上述べた成分のほかに、プロセスオイル、ワセリン、セレシン、石油樹脂など、一般に合成樹脂やゴムの配合で用いられる撥水剤、顔料、増粘剤、耐光剤、耐候剤などの無機や有機の配合剤を添加してもよい。
ポリエステル系エラストマーとしては、ポリエステル−ポリエーテル共重合体、ポリエステル−ポリエステル共重合体等からなるエラストマーを用いることが出来る。
ポリアミド系エラストマーとしては、ポリアミド−ポリエステル共重合体、ポリアミド−ポリエーテル共重合体等からなるエラストマー等を用いることが出来る。上記のエラストマーを二種以上、混合して用いてもよい。
剥離層としては、離型剤を樹脂フィルムやクラフト紙などに塗布した剥離層を用いることができ、剥離層は自己粘着層に直接積層して用いることができる。
(1)針入度:JIS・K2207(針入度試験方法)に準拠して、温度25℃の恒温水中で評価する。
厚み0.3〜1.0mmのポリエステル製不織布に、針入度10〜20dmmのブロンアスファルトを溶融し含浸させ、針入度10〜20dmmのブロンアスファルト含浸の不織布を得る。
針入度10〜20dmmのブロンアスファルト含浸の不織布の一面を、ストレートアスファルト、ブロンアスファルト、スチレン−ブタジエン−スチレン重合体、スチレンーブタジエンエラストマー及び炭酸カルシウムとを含む、針入度20〜60dmm又は針入度20dmmを超えて60dmmの範囲の改質アスファルトを溶融状態でコートし、不織布の一面に改質アスファルトを積層させる。さらに連続してこの積層体の両面に珪砂を付着させて無機質粒子層を設け、表面側の無機質粒子層の上面にアクリル系の塗料を塗布し、5層構造の屋根下葺材を得ることが出来る。
厚み0.3〜1.0mmのポリエステル製不織布に、針入度10〜20dmmのブロンアスファルトを溶融し含浸させ、針入度10〜20dmmのブロンアスファルト含浸の不織布を得る。
針入度10〜20dmmのブロンアスファルト含浸の不織布の一面を、ストレートアスファルト、ブロンアスファルト、スチレン−ブタジエン−スチレン重合体、スチレンーブタジエンエラストマー及び炭酸カルシウムとを含む、針入度20〜60dmm又は針入度20dmmを超えて60dmmの範囲の改質アスファルトを溶融状態でコートし、不織布の一面に改質アスファルトを積層させる。さらに連続してアスファルト含浸の不織布の他方の面に珪砂を付着させて無機質粒子層を設け、無機質粒子層の上面にアクリル系の塗料を塗布し、最後に改質アスファルト側に、紙及び樹脂製の剥離紙を積層させ、5層構造の屋根下葺材を得ることが出来る。
2:不織布、編み布及び織布より選択される基材及び針入度10〜20dmmのアスファルトからなる基材層、
3:改質アスファルト層、
4:剥離層、
5:塗膜層、
6:無機質粒子又は無機質粒子を含有する合成樹脂よりなる無機質粒子層(裏面側)、
10,11,12,13:屋根下葺材。
Claims (4)
- 無機質粒子を含有する合成樹脂又は無機質粒子よりなる無機質粒子層、
不織布、編み布及び織布より選択される基材及び針入度10〜20dmmのアスファルトからなる基材層、
及び改質アスファルト層の順に、少なくとも3層に積層されていることを特徴とする屋根下葺材。 - 基材層が、不織布、編み布及び織布より選択される基材に針入度10〜20dmmのアスファルトを含浸した基材層であることを特徴とする請求項1に記載の屋根下葺材。
- 無機質粒子層の表面に塗膜層が積層されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の屋根下葺材。
- 針入度10〜20dmmのアスファルトが、針入度10〜20dmmのブロンアスファルトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の屋根下葺材。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007327262A (ja) * | 2006-06-08 | 2007-12-20 | Nisshin Kogyo Co Ltd | 屋根下葺材及びその施工方法 |
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KR101003547B1 (ko) | 2010-06-22 | 2010-12-28 | 주식회사 칠만공사 | 상하 도막용 접착부를 가진 시트 및 절연 방수용 조인트 테이프 및 아크릴과 우레탄이 하이브리드화된 방수제를 이용한 방수 공법 |
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2004
- 2004-05-11 JP JP2004141064A patent/JP2005320810A/ja active Pending
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