JP2003055833A - 高強度ポリオレフィン繊維およびその製造方法 - Google Patents
高強度ポリオレフィン繊維およびその製造方法Info
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Abstract
合物を用いないで高強度ポリオレフィン繊維を製造する
方法を提供する。又、従来の溶融紡糸法で開示されてい
る、非常に限られた分子量範囲、ポリマー密度、生産条
件以外で、生産性に優れる高強度ポリオレフィン繊維の
製造方法を提供する。 【解決手段】原料オレフィンポリマーの重量平均分子量
が60,000〜600,000、重量平均分子量と数
平均分子量の比(Mw/Mn)が4.5以下の重合体を
溶融紡糸し、押し出された糸状を冷却しながら紡糸速度
/吐出線速度の比が少なくとも100以上の速度で引き
取り、該繊維の結晶分散以下の温度で一段目の延伸を行
う高強度ポリエチレン繊維の製造方法。
Description
や防弾・防護衣料・防護手袋や各種安全用品などの高性
能テキスタイル、タグロープ・係留ロープ、ヨットロー
プ、建築用ロープなどの各種ロープ製品、釣り糸、ブラ
インドケーブルなどの各種組み紐製品、漁網・防球ネッ
トなどの網製品さらには化学フィルター・電池セパレー
ター・コンデンサーセパレーターや各種不織布の補強材
あるいはテントなどの幕材、又はヘルメットやスキー板
などのスポーツ用やスピーカーコーン用やプリプレグな
どのコンポジット用の補強繊維など、産業上広範囲に応
用可能な新規な高強度ポリオレフィン繊維の製造方法お
よびそれより得られた高強度ポリオレフィン繊維に関す
る。
ば、特公昭60―47922号公報、特公昭62−25
7414号公報に開示されるごとく、超高分子量のポリ
エチレンを原料にし、いわゆる“ゲル紡糸法・溶液紡
糸”により従来に無い高強度・高弾性率繊維が得られる
ことが知られており、既に産業上広く利用されている。
関しては例えば、USP4228118に開示されてい
る。同特許によれば、少なくとも20,000の数平均
分子量および12,5000より小さい重量平均分子量
を有するポリエチレンを220〜335℃に保たれた紡
糸口金から押し出し少なくとも30m/minの速度で
引き取り115〜132℃で20倍以上延伸することに
より少なくとも強度10.6cN/dtex以上の高強
度ポリエチレン繊維の製造方法が開示されている。
高密度を有するポリエチレンを紡糸口金を介して溶融紡
糸し、得られた繊維を50〜150℃で延伸することに
よって製造される高強度ポリエチレン繊維に於いて、溶
融紡糸に供せられるポリエチレンがエチレンの単独重合
体であって、重量平均分子量Mwが125000〜17
5000であること、数平均分子量Mnが26000〜
33000であること、ポリマー分散性(Mw/Mn)
が5未満であること、および密度が0.955g/cm
3より大きいこと、という条件を満たすと共に、延伸段
階における延伸の度合いが少なくとも400%であるこ
とを特徴とする高強度ポリエチレン繊維の製造方法が開
示されている。該特許の特徴は、ポリマー分散性と原料
ポリエチレンの密度を上記値にコントロールすることで
ある。
には、重量平均分子量が200,000〜450,00
0の結晶性ポリプロピレンからなる、高強度ポリプロピ
レン繊維が開示されているものの、該特許で得られる高
強度繊維の強度は、高々13cN/dtex程である。
該特許の特徴は、メルトフローレートの異なる2種の原
料ポリプロピレンをプレンドし溶融紡糸を行い、加圧水
蒸気を使用して、120〜180℃の延伸温度下で前記
繊維を5倍以上に延伸することである。
体との混合物を使用することから、工業的に見るとコス
トが非常に高くなる。つまり、該特許に開示されている
方法では、原料ポリエチレンの濃度は高々50%以下で
あり生産性に乏しい。又、溶媒を使用すると回収・精製
設備などの付帯設備が必ず必要になりコストがかかる。
さらに、環境面でも好ましく無い。
示されているが、いずれにしても非常に限定された生産
条件でのみ該繊維の高強度化が達成されている。
用に溶媒・重合体との混合物を用いないで高強度ポリオ
レフィン繊維を製造する方法を提供する。又、従来の溶
融紡糸法で開示されている、非常に限られた分子量範
囲、ポリマー密度、生産条件以外で、生産性に優れる高
強度ポリオレフィン繊維の製造方法を提供する。つまり
本発明は、新規な高強度ポリオレフィン繊維の製造方法
およびそれより得られた高強度ポリオレフィン繊維に関
する。
からなる。 1.重量平均分子量が60,000〜600,000、
重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)が
4.5以下である重合体を溶融紡糸し、次いで得られた
未延伸糸を当該未延伸繊維の結晶分散温度以下の温度で
延伸することを特徴とする高強度ポリオレフィン繊維の
製造方法。 2.引き取り速度と吐出線速度の比(ドラフト比)が1
00以上であることを特徴とする1記載の高強度ポリオ
レフィン繊維の製造方法。 3.重合体が、実質エチレンからなるポリエチレンで5
個以上の炭素を有するアルキル基の分岐鎖が炭素1,0
00個あたり0.01〜3.0存在することを特徴とす
る1又は2記載の高強度ポリオレフィン繊維の製造方
法。 4.未延伸繊維の結晶分散温度以下の温度で延伸した
後、更に1段以上延伸することを特徴とする1〜3のい
ずれかに記載の高強度ポリオレフィン繊維の製造方法。 5.全延伸倍率が10倍以上であることを特徴とする1
〜4のいずれかに記載の高強度ポリオレフィン繊維の製
造方法。 6.1記載の製造方法により得られた繊維の平均強度が
15cN/dtex以上、平均弾性率が500cN/d
texであることを特徴とする高強度ポリオレフィン繊
維。 以下本発明を詳述する
重量平均分子量が60,000〜600,000であ
り、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)
が4.5以下である重合体を溶融押し出しし、押し出さ
れた溶融物を冷却し、該繊維の結晶分散温度以下の温度
で一段目の延伸を行うことである。
フィンポリマーの重量平均分子量が60,000〜60
0,000であることが重要であり、重量平均分子量と
数平均分子量の比(Mw/Mn)が4.5以下となるこ
とが重要である。好ましくは、原料オレフィンポリマー
の重量平均分子量が60,000〜300,000であ
ることが重要であり、重量平均分子量と数平均分子量の
比(Mw/Mn)が4.0以下となることが重要であ
る。さらに好ましくは、原料オレフィンポリマーの重量
平均分子量が60,000〜200,000であること
が重要であり、重量平均分子量と数平均分子量の比(M
w/Mn)が3.0以下となることが極めて重要であ
る。
その繰り返し単位が実質的にエチレンであることを特徴
とし、少量の他のモノマーばα−オレフィンが共重合さ
れる。αオレフィンと共重合体を用いることによって長
鎖の分岐をある程度含有させることは本繊維を製造する
上で、特に紡糸に於いての製糸上の安定を与えることと
なり、より好ましい。つまり、特許第2963199号
に開示されるように、ポリエチレンに長鎖分岐を含有さ
せることにより、紡糸時のメルトフラクチャーの発生を
低減させることが可能となる。しかしながらエチレン以
外の含有量が増えすぎると反って延伸の阻害要因となる
為、高強度・高弾性率繊維を得るという観点からは、5
個以上の炭素を有する長さの分岐鎖が炭素1,000個
あたり0,01〜3個以下であることが好ましい、より
好ましくは炭素1,000個あたり0.01〜1個であ
り、さらに好ましくは0.05〜1.0個である。この
ようなポリエチレンポリマーは例えば、特許29631
99に開示されるように、メタロセン触媒を用いて重合
することが可能であるが、それにより限定されるもので
は無い。
0,000未満となると溶融成形加工をし易いものの分
子量が低い為に実際に得られる糸の強度は小さいものと
なる。又、原料ポリエチレンの重量平均分子量が60
0,000を越えるような高分子量ポリエチレンでは溶
融粘度が極めて高くなり、溶融成型加工が極めて困難と
なる。又、繊維状態の重量平均分子量と数平均分子量の
比が4.5以上となると同じ重量平均分子量のポリマー
を用いた場合と比較し最高延伸倍率が低く又、得られた
糸の強度は低いものとなる。これは、緩和時間の長い分
子鎖が延伸を行う際に延びきることが出来ずに破断が生
じてしまうことと、分子量分布が広くなることによって
低分子量成分が増加する為に分子末端が増加することに
より強度低下が起こると推測している。
の様な原料ポリエチレンから、高強度ポリエチレン繊維
を得る手法を考案した。つまり、このような原料ポリエ
チレンを押し出し機で溶融しギアポンプにて定量的に紡
糸口金を介して吐出させる。その後冷風にて該糸状を冷
却し、所定の速度で引き取る。この時充分引き延ばして
引き取ることが重要である。即ち、引き取り速度と吐出
線速度との比が100以上で有ることが重要である、好
ましくは150以上、さらに好ましくは200以上であ
る。吐出線速度と引き取り速度の比は、紡糸口金口径、
単孔吐出量、オレフィンポリマー密度、引き取り速度か
ら計算することが出来る。
延伸することが重要である。即ち該繊維を、少なくとも
当該繊維の結晶分散温度以下の温度で延伸を行うことで
ある。次いで望ましくは当該1段延伸糸を更に、その結
晶分散温度以上の温度で延伸を行う。この様な延伸条件
を採用することにより驚く程、繊維の物性が向上するこ
とを見いだした。この際さらに多段に繊維を延伸しても
良い。又。延伸工程は、一度巻き取った未延伸糸をオフ
ラインにて延伸工程を行っても良いし、紡糸工程から一
旦巻き取ることなしにそのまま延伸工程を行ってももち
ろん良い。延伸方法は特にこだわらない。これまでに公
知な手法、例えばローラー延伸、スリット延伸などが推
奨されるがこれに限定されるものでは無い。
察される吸収は、結晶分散と呼ばれており、結晶相内の
分子鎖熱運動に直接関与していると考えられている。こ
の結晶分散温度は、動的粘弾性測定を行うことで測定す
ることが出来る。即ち、測定で得られた貯蔵弾性率、損
失弾性率から、損失正接を計算し、各温度で得られたこ
れらの三つの値を対数で縦軸に取り、横軸を温度でプロ
ットし最も高温側に現れる吸収が結晶分散である。
4891号公報、特開平5−186908号公報等、多
数の文献に開示されるように、ポリオレフィン繊維を延
伸する場合、該繊維を加熱し少なくとも50℃以上で延
伸することが、物性面・生産性面でも好ましいことが開
示されている。しかしながら、本発明では驚くべきこと
に、これまでの技術と相反して該繊維の結晶分散温度以
下の温度条件で該繊維を延伸すると飛躍的に繊維物性が
向上することを見いだし、本発明に到達した。
下の温度、具体的には65℃以下で延伸を行い、該繊維
の結晶分散温度以上融点以下の温度、具体的には90℃
以上でさらに延伸することが望ましい。好ましくは未延
伸糸の結晶分散温度より10℃以上低い温度、さらに好
ましくは20℃以上低い温度で一段目の延伸を行うこと
が極めて重要である。又、2段目の延伸以降は、該繊維
の結晶分散温度より好ましくは20℃以上高い温度、さ
らに好ましくは30℃以上高い温度で延伸を行うことが
重要である。
で一段目の延伸を行うことによって、繊維物性が向上す
る理由は定かでは無いが、以下の様に推測している。つ
まり、該繊維の結晶分散温度以下の温度で延伸を行うこ
ととにより、繊維により延伸張力がかかる。又、該繊維
の結晶分散温度以下で延伸を行っているが為に、結晶自
体は延伸によって動きにくく、主に非晶部分のみの延伸
が行われる。つまり、超延伸の様に結晶からの分子鎖の
引きずり出しが極めて起こりにくい。このことによっ
て、2段目以降の延伸がスムーズに行われる様な構造が
繊維に形成され、2段目以降の延伸がスムーズに行わ
れ、延伸後の繊維の物性が向上するものと推測している
が、詳細は定かで無い。
法および測定条件を説明する。
性率は、オリエンティック社製「テンシロン」を用い、
試料長200mm(チャック間長さ)、伸長速度100
%/分の条件で歪ー応力曲線を雰囲気温度20℃、相対
湿度65%条件下で測定し、破断点での応力を強度(c
N/dtex)、曲線の原点付近の最大勾配を与える接
線より弾性率(cN/dtex)を計算して求めた。な
お、各値は10回の測定値の平均値を使用した。
およびMw/Mn)重量平均分子量Mw、数平均分子量
MnおよびMw/Mnは、ゲル・パーミエーション・ク
ロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC
装置としては、Waters製GPC 150C AL
C/GPCを持ち、カラムとしてはSHODEX製GP
C UT802.5を一本UT806Mを2本用いて測
定した。測定溶媒は、o−ジクロロベンゼンを使用しカ
ラム温度を145℃した。試料濃度は1.0mg/ml
とし、200マイクロリットル注入し測定した。分子量
の検量線は、ユニバーサルキャリブレーション法により
分子量既知のポリスチレン試料を用いて構成されてい
る。
の測定は、13C−NMR(125MHz)を用いて決
定される。ランダル(Randall)の方法(Re
v.Macromol.Chem.Phys.,C29
(2&3),P.285−297)の記載されている方
法を用いて測定を行った。
粘度測定は、オリエンテック社製「レオバイブロンDD
V−01FP型」を用いて行った。繊維は全体として1
00デニール±10デニールとなるように分繊あるいは
合糸し、各単繊維ができる限り均一に配列するように配
慮して、測定長(鋏金具間距離)が20mmとなるよう
に繊維の両末端をアルミ箔で包みセルロース系接着剤で
接着する。その際の糊代ろ長さは、鋏金具との固定を考
慮して5mm程度とする。各試験片は、20mmの初期
幅に設定された鋏金具(チャック)に糸が弛んだり捩じ
れたりしないように慎重に設置され、予め60℃の温
度、110Hzの周波数にて数秒、予備変形を与えてか
ら本実験を実施した。本実験では−150℃から150
℃の温度範囲で約1℃/分の昇温速度において110H
zの周波数での温度分散を低温側より求めた。測定にお
いては静的な荷重を5gfに設定し、繊維が弛まない様
に試料長を自動調整させた。動的な変形の振幅は15μ
mに設定した。
比))ドラフト比(Ψ)は、以下の式で与えられる ドラフト比(Ψ)=紡糸速度(Vs)/吐出線速度
(V)
0、重量平均分子量と数平均分子量の比が2.3、5個
以上の炭素を有する長さの分岐鎖が炭素1,000個あ
たり0.4個である高密度ポリエチレンをφ0.8m
m、30Hからなる紡糸口金から290℃で単孔吐出量
0.5g/minの速度で押し出した。押し出された繊
維は、15cmの保温区間を通りその後20℃、0.5
m/sのクエンチで冷却され、300m/minの速度
で巻き取られる。該未延伸糸を、複数台の温度コントロ
ールの可能なネルソンロールにて延伸した。1段延伸
は、25℃で2.8倍の延伸を行った。さらに115℃
まで加熱し5.0倍の延伸を行い、延伸糸を得た。得ら
れた繊維の物性を表1に示した。
に加熱し、さらに1.3倍の延伸を行った。得られた繊
維の物性を表1に示した。
した以外は、実施例1と同様の条件で延伸糸を作成し
た。得られた繊維の物性を表1に示した。
した以外は、実施例1と同様の条件で延伸糸を作成し
た。得られた繊維の物性を表1に示した。
0、重量平均分子量と数平均分子量の比が2.4、5個
以上の炭素を有する長さの分岐鎖が炭素1,000個あ
たり0.4個である高密度ポリエチレンを、φ0.9m
m、30Hの紡糸口金から300℃で単孔吐出量0.3
g/minの速度で押し出した以外は実施例1と同様に
して延伸糸を得た。得られた繊維の物性を表1に示し
た。
した以外は、実施例1と同様の条件で延伸糸を作成し
た。得られた繊維の物性を表2に示した。
延伸温度を90℃、延伸倍率を1段目3.0倍、2段目
7.0倍とした以外は、実施例1と同様の条件で延伸糸
を作成した。得られた繊維の物性を表2に示した。
0、重量平均分子量と数平均分子量の比が2.5、5個
以上の炭素を有する長さの分岐鎖が炭素1,000個あ
たり12個である高密度ポリエチレンを用いた以外は実
施例1と同様の条件で延伸糸を作成したが、延伸時に糸
切れが多発し、低い延伸倍率の延伸糸しか得られなかっ
た。得られた繊維の物性を表2に示した。
0、重量平均分子量と数平均分子量の比が5.1、5個
以上の炭素を有する長さの分岐鎖が炭素1,000個あ
たり0.4個である高密度ポリエチレンをφ0.8m
m、30Hからなる紡糸口金から270℃で単孔吐出量
0.5g/minの速度で押し出した以外は実施例1と
同様に未延伸糸を作成した。該未延伸糸を、90℃で
2.8倍の延伸を行った。さらにその後115℃まで加
熱し3.8倍の延伸を行い、延伸糸を得た。得られた繊
維の物性を表2に示した。
を、40℃で2.8倍の延伸を行った。さらにその後1
15℃まで加熱し4.0倍の延伸を行い、延伸糸を得
た。得られた繊維の物性を表2に示した。
した以外は、比較例4と同様にして未延伸糸を作成し
た。該未延伸糸を80℃で2.8倍の延伸を行った。さ
らにその後115℃まで加熱し4.0倍の延伸を行い、
延伸糸を得た。得られた繊維の物性を表2に示した。
0、重量平均分子量と数平均分子量の比が6.0、5個
以上の炭素を有する長さの分岐鎖が炭素1,000個あ
たり0個である高密度ポリエチレンをφ0.8mm、3
0Hからなる紡糸口金から295℃で、単孔吐出量0.
5g/minの速度で押し出した以外は実施例1と同様
に未延伸糸を作成した。該未延伸糸を、90℃で2.8
倍の延伸を行った。さらにその後115℃まで加熱し
3.7倍の延伸を行い、延伸糸を得た。得られた繊維の
物性を表2に示した。
0、重量平均分子量と数平均分子量の比が2.3、5個
以上の炭素を有する長さの分岐鎖が炭素1,000個あ
たり0.6個である高密度ポリエチレンをφ0.8m
m、30Hからなる紡糸口金から255℃で、単孔吐出
量0.5g/minの速度で押し出した以外は実施例1
と同様に未延伸糸を作成した。該未延伸糸を、40℃で
2.8倍の延伸を行った。さらにその後100℃まで加
熱し5.0倍の延伸を行い、延伸糸を得た。得られた繊
維の物性を表2に示した。
0、重量平均分子量と数平均分子量の比が2.5、5個
以上の炭素を有する長さの分岐が炭素1,000個あた
り1.3個である高密度ポリエチレンを用いて紡糸を行
おうとしたが、溶融粘度が高く過ぎて均一に押し出すこ
とが出来なかった。
ィン繊維を効率的に製造する方法を提供することを可能
とした。
Claims (6)
- 【請求項1】重量平均分子量が60,000〜600,
000、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/M
n)が4.5以下である重合体を溶融紡糸し、次いで得
られた未延伸糸を当該未延伸繊維の結晶分散温度以下の
温度で延伸することを特徴とする高強度ポリオレフィン
繊維の製造方法。 - 【請求項2】引き取り速度と吐出線速度の比(ドラフト
比)が100以上であることを特徴とする請求項1記載
の高強度ポリオレフィン繊維の製造方法。 - 【請求項3】重合体が、実質エチレンからなるポリエチ
レンで5個以上の炭素を有するアルキル基の分岐鎖が炭
素1,000個あたり0.01〜3.0存在することを
特徴とする請求項1又は2記載の高強度ポリオレフィン
繊維の製造方法。 - 【請求項4】未延伸繊維の結晶分散温度以下の温度で延
伸した後、更に1段以上延伸することを特徴とする請求
項1〜3のいずれかに記載の高強度ポリオレフィン繊維
の製造方法。 - 【請求項5】全延伸倍率が10倍以上であることを特徴
とする請求項1〜4のいずれかに記載の高強度ポリオレ
フィン繊維の製造方法。 - 【請求項6】請求項1記載の製造方法により得られた繊
維の平均強度が15cN/dtex以上、平均弾性率が
500cN/dtexであることを特徴とする高強度ポ
リオレフィン繊維。
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