JP2003055595A - コーティング剤 - Google Patents

コーティング剤

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JP2003055595A
JP2003055595A JP2001243596A JP2001243596A JP2003055595A JP 2003055595 A JP2003055595 A JP 2003055595A JP 2001243596 A JP2001243596 A JP 2001243596A JP 2001243596 A JP2001243596 A JP 2001243596A JP 2003055595 A JP2003055595 A JP 2003055595A
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JP
Japan
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polyvinyl alcohol
coating agent
coating
resin
monomer
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Pending
Application number
JP2001243596A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Fukuchi
良寿 福地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のポリビニルアルコール系樹脂と無機化合
物と複合化ではなしえない、十分な酸素バリア性、基材
の各種プラスチックフィルムとの密着性など各種要求物
性を満たしたガスバリア性のコーティング剤を与えるこ
とを目的とする。 【解決手段】反応性二重結合とカルボン酸とを持つモノ
マーをポリビニルアルコール系樹脂にグラフト重合した
樹脂と、無機層状化合物とを混合したことを特徴とする
コーティング剤。基材に、上記コーティング剤を塗工し
てなる塗工物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバリアー性に
優れた包装材料を得るのに好適なコーティング剤に関す
る。更に詳しくは、透明で密着性に優れた酸素バリアー
層を形成するプラスチックフィルム等の成型品を提供す
るためのコーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品や様々な物品を包装するため
の包装材料には、ガスバリアー性、特に酸素バリアー性
が要求されることが多い。これは、酸素等により包装内
容物が酸化劣化するなどの影響を防ぐためである。特に
食品の包装にあっては、酸素が存在することにより微生
物が繁殖し、内容物が腐敗すると言った問題がある。こ
のため、従来の包装材料には、酸素の透過を防ぐガスバ
リアー層をもうけ、酸素等の透過を防止している。この
ガスバリアー層は、金属箔や金属ないし金属化合物の蒸
着層などが一般的でありアルミニウム箔やアルミニウム
蒸着層、酸化珪素蒸着層などが実用的である。一方、包
装材料として一般的なプラスチックフィルムのうち、ポ
リビニルアルコール系樹脂やポリ塩化ビニリデンなど
の、ガスバリアー性の優れた樹脂が用いられることもあ
った。しかしながら、上記金属を用いるものは、内容物
が見えないという問題があり、また、廃棄性に劣るとい
うデメリットがあった。他方、ガスバリアー性プラスチ
ックは透明であり、廃棄性の問題も少なく、この様なメ
リットを生かし、ポリビニルアルコール系樹脂はガスバ
リアー性樹脂として広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリビニルア
ルコール系樹脂は、樹脂の水酸基同士が水素結合するこ
とにより結晶化してガスバリアー性を示すことから、乾
燥した状態では高いガスバリアー性を示すものの、雰囲
気の水蒸気などにより樹脂が吸湿した状態では、水素結
合が切れ、ガスバリアー性が低下することが知られてい
る。
【0004】そこでポリビニルアルコール系樹脂と無機
化合物と複合化することにより、樹脂が吸湿した状態で
も高い酸素バリアー性を持たせる取り組みが行われてい
る。しかし、その技術をもってしても、十分な酸素バリ
ア性、基材の各種プラスチックフィルムとの密着性など
各種要求物性を満たしているとは言い難い。
【0005】本発明は、十分な酸素バリア性、基材の各
種プラスチックフィルムとの密着性など各種要求物性を
満たしたガスバリア性のコーティング剤を与えることを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意努力し
た結果、酸性の官能基をグラフトしたポリビニルアルコ
ールとスメクタイト系鉱物を複合化したものが、酸素バ
リア性や基材との密着性等をクリアすることを見いだし
た。
【0007】すなわち、本発明は、反応性二重結合とカ
ルボン酸とを持つモノマーをポリビニルアルコール系樹
脂にグラフト重合した樹脂と、無機層状化合物とを混合
したことを特徴とするコーティング剤に関する。
【0008】また、本発明は、基材に、上記コーティン
グ剤を塗工してなる塗工物に関する。
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で言う反応性二重結合と
は、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合などの
いずれかの重合しうる二重結合をいう。
【0011】反応性二重結合とカルボン酸とを持つモノ
マーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸等があげら
れる。
【0012】本発明で言うポリビニルアルコール系樹脂
とは酢酸ビニル重合体、あるいは酢酸ビニルモノマーと
反応性二重結合を有するモノマーとの共重合体を加水分
解したものである。
【0013】反応性二重結合とカルボン酸とを持つモノ
マーを、ポリビニルアルコール系樹脂にグラフトする方
法としては、1)過酸化ベンゾイル等の過酸化物系開始
剤を用いる方法、2)セリウム塩を開始剤に用いる方
法、などが挙げられる。中でも、硝酸セリウムを用いた
グラフト方法が、グラフト効率が極めて高く、重合操作
が容易であるの点で、好ましい。
【0014】グラフト化率は、ポリビニルアルコール全
体に対して、2〜50重量%程度行うことが好ましい。
【0015】本発明で言う無機層状化合物としては、ス
メクタイトやバーミキュウライトなどの粘度鉱物、合成
マイカなどが挙げられ、スメクタイトの具体例としてモ
ンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポ
ナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイト
等が例示される。これらの中でもモンモリロナイトが特
に望ましい。
【0016】無機層状化合物は、ポリビニルアルコール
系樹脂全体に対して、1〜50重量%添加される。
【0017】ポリビニルアルコール系樹脂と、無機層状
化合物との混合は、公知の混合技術が適用可能である
が、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液に、無機層状化
合物を加え、ディスパーなどの攪拌装置で攪拌する方法
が推奨される。
【0018】ポリビニルアルコール系樹脂と、無機層状
化合物とを混合してなるコーティング剤は、さらに、防
腐剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤、造膜助剤などの添加
剤を加えても良い。
【0019】本発明のコーティング剤は、種々の基材に
公知の塗工機を用いて塗工できる。
【0020】基材としては、熱可塑性のフィルム、例え
ばポリプロピレンの二軸延伸フィルム、ナイロンなどポ
リアミドの二軸延伸フィルム、ポリエステルの二軸延伸
フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンの
二軸延伸フィルム、圧延または二軸延伸高密度ポリエチ
レンフィルムなどが例示できる。
【0021】塗工方法としては、ロールコート、エアナ
イフコート、グラビアロールコート、ドクターコート等
の塗工機を用いる方法が例示される。
【0022】塗布膜厚は、乾燥後の膜厚で0.2〜5μ
m、望ましくは0.5〜3μmである。
【0023】
【実施例】(合成例1)冷却管、攪拌装置、温度計を備
えた4つ口フラスコにポバール217(クラレ製)30
g、精製水170gを仕込み、窒素を流しながら80℃
まで昇温してポバールが完全に溶解するまで2時間良く
撹拌して、十分に窒素置換されたポバールの水溶液を得
た。この液を60℃まで冷却してアクリル酸7.5g加
えて窒素を流しながら10分撹拌した。そこに硝酸セリ
ウム10%水溶液を0.375g加え60℃で30分間
反応させした。さらに硝酸セリウム10%水溶液を0.
375g加え60℃で90分間反応させてアクリル酸グ
ラフトポリビニルアルコール(略称PVA−AA)を得
た。 (合成例2)冷却管、攪拌装置、温度計を備えた4つ口
フラスコにポバール217(クラレ製)30g、精製水
170gを仕込み、窒素を流しながら80℃まで昇温し
てポバールが完全に溶解するまで2時間良く撹拌して、
十分に窒素置換されたポバールの水溶液を得た。この液
を60℃まで冷却してアクリル酸ジメチルアミノエチル
7.5g加えて窒素を流しながら10分撹拌した。そこ
に硝酸セリウム10%水溶液を0.375g加え60℃
で30分間反応させした。さらに硝酸セリウム10%水
溶液を0.375g加え60℃で90分間反応させてア
クリル酸ジメチルアミノエチルグラフトポリビニルアル
コール(略称PVA−DA)を得た。 (塗料作成例)95gの純水を撹拌装置を備えた4つ口
フラスコに仕込み、十分撹拌しながらモンモリロナイト
粉末(製品名:クニピアF、クニミネ工業(株)製)5
gを徐々に加え、モンモリロナイト分散液を得た。そこ
に合成例1で作成したPVA−AAの5%水溶液100
gを激しく撹拌しながら徐々に加えた。さらにメチルア
ルコール50gを加えて、固形分4%のモンモリロナイ
ト−アクリル酸グラフトポリビニルアルコール複合体溶
液を得た。同様の方法でPVA−DAとモンモリロナイ
トの複合体溶液を作成した。 (コーティング膜作成法)4%のモンモリロナイト−P
VA−AA複合体溶液を25μm厚のPETフィルムに塗
工して80℃のオーブンで1分間乾燥することにより、
塗布膜厚0.5μmのフィルムを得た。
【0024】この様にして得られたフィルムの酸素透過
度を測定し、表1に示した。
【0025】酸素透過度は、Modern Contr
ol社製のOX−TRAN 10/50を用いて測定し
た。 表1 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ―――――― サンプル 酸素透過度(cc・24hr/m2) 基材への濡れ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ―――――― PETフィルム 48 実施例 モンモリロナイト−PVA−AA 5.0 良好 比較例1 モンモリロナイト−PVA 6.6 不良 比較例2 モンモリロナイト−PVA−DA 20 やや良 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ―――――― 測定条件:25℃wet 30分後の酸素透過度
【0026】
【発明の効果】以上の結果より、反応性二重結合とカル
ボン酸を持つモノマーをポリビニルアルコール系樹脂に
グラフト重合した樹脂を用いることにより、当該モノマ
ーをグラフとしないポリビニルアルコール系樹脂に比べ
て、基材への濡れが良く、酸素バリア性に優れたフィル
ムを得ることができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応性二重結合とカルボン酸とを持つモノ
    マーをポリビニルアルコール系樹脂にグラフト重合した
    樹脂と、無機層状化合物とを混合したことを特徴とする
    コーティング剤。
  2. 【請求項2】基材に、請求項1記載のコーティング剤を
    塗工してなる塗工物。
JP2001243596A 2001-08-10 2001-08-10 コーティング剤 Pending JP2003055595A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008108233A1 (ja) * 2007-03-01 2008-09-12 Tohcello Co., Ltd. ガスバリア性積層体
JP2008235581A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 有機薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP2015507653A (ja) * 2011-12-15 2015-03-12 ティパ コーポレイション リミティド 生分解性シート

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