JP2003055184A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2003055184A JP2001240266A JP2001240266A JP2003055184A JP 2003055184 A JP2003055184 A JP 2003055184A JP 2001240266 A JP2001240266 A JP 2001240266A JP 2001240266 A JP2001240266 A JP 2001240266A JP 2003055184 A JP2003055184 A JP 2003055184A
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skin
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cypress
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Kazuhisa Osumi
和寿 大隅
Tsutomu Sakaida
勉 坂井田
Tomonori Katada
友則 堅田
Satoru Nakada
悟 中田
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Nonogawa Shoji Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ハイノキ属植物の抽出物を含有することを特徴
とする皮膚外用剤を提供する。 【構成】本発明のハイノキ属植物の抽出物は、優れた活
性酸素消去作用、ヒアルロニダーゼ阻害、エラスターゼ
阻害、コラゲナーゼ阻害及びチロシナーゼ阻害作用を有
し、安定であった。さらに、ハイノキ属植物の抽出物を
含有することを特徴とする皮膚外用剤は、安全性が高
く、優れた老化防止、美白作用を示した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイノキ属植物の
抽出物を含有することにより、老化防止と美白作用に優
れた皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生体成分を酸化させる要因とし
て、フリーラジカルや活性酸素がとりあげられ、その悪
影響が問題となっている。フリーラジカルや活性酸素
は、生体内で生じ、コラーゲン等の生体組織を分解ある
いは架橋し、また、油脂類を酸化して、細胞に障害を与
える過酸化脂質をつくると言われている。この様な障害
は、肌のシワやハリが低下する等の老化の原因になると
考えられており、老化を防ぐ方法の一つにフリーラジカ
ルや活性酸素を除去する抗酸化剤を配合する方法が知ら
れている。従来、老化防止を目的として用いられるフリ
ーラジカル消去剤にはアスコルビン酸(ビタミンC)、
トコフェロール(ビタミンE)、3,5−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、スーパーオ
キシドジスムターゼ(SOD)等が用いられてきた。
【0003】皮膚は、表皮、真皮、皮下組織からなる
が、中でも真皮は皮膚の構造維持に極めて重要であり、
ヒアルロン酸、エラスチン、コラーゲン等から形成され
る真皮結合組織によって皮膚のハリが保たれている。こ
の結合組織が収縮力を失い、さらに弾力性を失う結果と
して皮膚のシワやタルミが発生すると考えられている。
【0004】また、皮膚に紫外線が当たるとエラスター
ゼやコラゲナーゼ等のマトリックスメタロプロテアーゼ
が活性化される。これらの酵素は、真皮の主要成分であ
るエラスチンやコラーゲンを減少させることにより、皮
膚のシワやタルミを促進すると言われている。また、ヒ
アルロニダーゼは、炎症時に活性化され、高分子のヒア
ルロン酸を低分子化することにより、皮膚のハリを低下
させてシワ等の老化を引き起こすことが知られている。
【0005】近年、この皮膚のシワやタルミ等を防止す
る多くの化粧料が知られ、その有効成分としてレチノイ
ン酸、α−ヒドロキシ酸、レチノール等が報告されてい
る。しかしながら、これらの有効成分は皮膚刺激性や安
定性に問題がある。また、シワやタルミを防ぐ方法の一
つに、ヒアルロニダーゼ、エラスターゼ、コラゲナーゼ
阻害剤を配合することが知られている。しかし、これら
の酵素の阻害作用を持つ植物原料として、ハイノキ属植
物は検討されていなかった。
【0006】一般にシミ、ソバカス、日焼け等に見られ
る皮膚の色素沈着は、ホルモンの異常や紫外線の刺激に
より、皮膚内に存在するメラニン色素生成細胞がメラニ
ン色素を過剰に生成し、これが皮膚内に沈着することが
原因と考えられている。このような色素沈着を防ぐ方法
の一つに、メラニンの過剰な生成を抑制する方法が知ら
れている。従来、色素沈着の治療にはハイドロキノンや
アスコルビン酸(ビタミンC)等を外用する処置が行わ
れてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】皮膚の老化防止又は抗
酸化を目的として用いられるSODは不安定であり、製
剤化が難しく、ビタミンEも効果が充分であるとは言え
ない。また、合成化合物であるBHT等は安全性に問題
があり、配合量に制限があることから、化学合成品では
なく、安定でかつ副作用の少ない天然原料が望まれてい
る。同様に、安全で安定なヒアルロニダーゼ、エラスタ
ーゼ及びコラゲナーゼ阻害作用を有することが老化防止
に好ましい。また、美白剤して用いられるアスコルビン
酸は経時的に分解しやすい等の欠点があるため、同様に
安定性が高く、効果の優れた天然物由来の皮膚外用剤が
望まれている。
【0008】以上のことから、安全で安定性に優れ、老
化防止及び美白作用に優れた皮膚外用剤が望まれてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような事情により、
本発明者らは鋭意検討した結果、ハイノキ属植物の抽出
物が優れた活性酸素消去作用、ヒアルロニダーゼ阻害、
エラスターゼ阻害、コラゲナーゼ阻害及びチロシナーゼ
阻害作用をもち、安定性においても優れていることを見
出した。さらに、その抽出物を含有する皮膚外用剤が、
安全で安定であり、老化防止及び美白作用に優れている
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明に用いるハイノキ属植物(ハイノキ
科)には、インド原産のシンプロコス・ラケモーサ(S
ymplocos racemosa)、アメリカ原産
のシンプロコス・ティンクトリア(Symplocos
tinctoria)、天美諸島から台湾に分布する
アマシバ(Symplocos microcaly
x)、西日本に広く分布するハイノキ(Symploc
os myrtacea)、クロキ(Symploco
s lucida)、クロバイ(Symplocos
prunifolia)、シロバイ(Symploco
s lancifolia)、カンサブロウノキ(Sy
mplocos theophrastaefoli
a)等を挙げることができる。
【0011】本発明に用いるハイノキ属植物の抽出物と
は、植物体の葉、茎、樹皮、花、実、根等の植物体の一
部又は全草から抽出したものである。好ましくは、植物
体の葉、茎及び樹皮から抽出して得られるものが良い。
その抽出方法は特に限定されず、例えば、加熱抽出した
ものであっても良いし、常温抽出したものであっても良
い。
【0012】抽出する溶媒としては、例えば、水、低級
アルコール類(メタノール、エタノール、1-プロパノー
ル、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール
等)、液状多価アルコール(1,3-ブチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリン等)、ケトン類(ア
セトン、メチルエチルケトン等)、アセトニトリル、エ
ステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭化水素類
(ヘキサン、ヘプタン、流動パラフィン等)、エーテル
類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエ
ーテル等)が挙げられる。好ましくは、水、低級アルコ
ール及び液状多価アルコール等の極性溶媒が良く、特に
好ましくは、水、エタノール、1,3-ブチレングリコール
及びプロピレングリコールが良い。これらの溶媒は一種
でも二種以上を混合して用いても良い。
【0013】上記抽出物は、抽出した溶液のまま用いて
も良く、必要に応じて、濃縮、希釈及び濾過処理、活性
炭等による脱色、脱臭処理等をして用いても良い。更に
は、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の
処理を行い、乾燥物として用いても良い。
【0014】本発明の皮膚外用剤には、上記抽出物をそ
のまま使用しても良く、抽出物の効果を損なわない範囲
内で、外用剤に用いられる成分である油脂類、ロウ類、
炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界
面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿
剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、
美白剤、キレート剤等の成分を配合することができる。
【0015】本発明の皮膚外用剤は、化粧品、医薬部外
品、医薬品のいずれにも用いることができ、その剤形と
しては、例えば、化粧水、クリ−ム、乳液、ゲル剤、エ
アゾール剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用剤、フ
ァンデ−ション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤等の皮膚
に適用されるものが挙げられる。
【0016】本発明に用いる上記抽出物の配合量は、本
発明の皮膚外用剤全量に対し、固形物に換算して0.0
001重量%以上、好ましくは0.001〜10重量%
の配合が良い。0.0001重量%未満では十分な効果
は望みにくい。10重量%を越えて配合した場合、効果
の増強は認められにくく不経済である。また、添加の方
法については、予め加えておいても、製造途中で添加し
ても良く、作業性を考えて適宜選択すれば良い。
【0017】
【実施例】次に本発明を詳細に説明するため、実施例と
して本発明に用いる抽出物の製造例、本発明の処方例及
び実験例を挙げるが、本発明はこれに限定されるもので
はない。実施例に示す配合量の部とは重量部を、%とは
重量%を示す。
【0018】製造例1 シンプロコス・ラケモーサの熱
水抽出物 シンプロコス・ラケモーサの樹皮の乾燥物20gに精製
水400mLを加え、95〜100℃で2時間抽出した
後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してシンプロ
コス・ラケモーサの熱水抽出物を4.0g得た。
【0019】製造例2 シンプロコス・ラケモーサのエ
タノール抽出物 シンプロコス・ラケモーサの樹皮の乾燥物100gにエ
タノール1Lを加え、常温で7日間抽出した後、濾過
し、その濾液を濃縮乾固して、シンプロコス・ラケモー
サのエタノール抽出物を5.8g得た。
【0020】製造例3 シンプロコス・ラケモーサの5
0%1,3−ブチレングリコール抽出物 シンプロコス・ラケモーサの樹皮の乾燥物20gに精製
水200mL及び1,3−ブチレングリコール200m
Lを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、シンプロ
コス・ラケモーサの50%1,3−ブチレングリコール
抽出物を380g得た。
【0021】製造例4 シンプロコス・ティンクトリア
の熱水抽出物 シンプロコス・ラケモーサの葉及び果実の乾燥物20g
に精製水400mLを加え、95〜100℃で2時間抽
出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してシ
ンプロコス・ティンクトリアの熱水抽出物を3.0g得
た。
【0022】製造例5 ハイノキのエタノール抽出物 ハイノキの樹皮の乾燥物100gにエタノール1Lを加
え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮
乾固して、ハイノキのエタノール抽出物を5.8g得
た。
【0023】製造例6 ハイノキの50%1,3−ブチ
レングリコール抽出物 ハイノキの葉及び樹皮の乾燥物20gに精製水200m
L及び1,3−ブチレングリコール200mLを加え、
常温で7日間抽出した後、濾過し、ハイノキの50%
1,3−ブチレングリコール抽出物を380g得た。
【0024】 実施例1 化粧水 処方 配合量 1.シンプロコス・ラケモーサの熱水抽出物(製造例1) 0.1部 2.1,3−ブチレングリコール 8.0 3.グリセリン 2.0 4.キサンタンガム 0.02 5.クエン酸 0.01 6.クエン酸ナトリウム 0.1 7.エタノール 5.0 8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1 9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1 10.香料 適量 11.精製水にて全量を100とする [製造方法]成分1〜6及び11と、成分7〜10をそ
れぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とす
る。
【0025】比較例1 従来の化粧水 実施例1において、シンプロコス・ラケモーサの熱水抽
出物を精製水に置き換えたものを従来の化粧水とした。
【0026】 実施例2 クリーム 処方 配合量 1.シンプロコス・ラケモーサのエタノール抽出物(製造例2) 0.05部 2.スクワラン 5.5 3.オリーブ油 3.0 4.ステアリン酸 2.0 5.ミツロウ 2.0 6.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5 7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0 8.ベヘニルアルコール 1.5 9.モノステアリン酸グリセリン 2.5 10.香料 0.1 11.パラオキシ安息香酸メチル 0.2 12.パラオキシ安息香酸エチル 0.05 13.1,3−ブチレングリコール 8.5 14.精製水にて全量を100とする [製造方法]成分2〜9を加熱溶解して混合し、70℃
に保ち油相とする。成分1及び11〜14を加熱溶解し
て混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加え
て乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10
を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
【0027】比較例2 従来のクリーム 実施例2において、シンプロコス・ラケモーサのエタノ
ール抽出物を精製水に置き換えたものを従来のクリーム
とした。
【0028】 実施例3 乳液 処方 配合量 1.シンプロコス・ラケモーサの熱水抽出物(製造例1) 0.001 部 2.スクワラン 5.0 3.オリーブ油 5.0 4.ホホバ油 5.0 5.セタノール 1.5 6.モノステアリン酸グリセリン 2.0 7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0 8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 2.0 (20E.O.) 9.香料 0.1 10.プロピレングリコール 1.0 11.グリセリン 2.0 12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2 13.精製水にて全量を100とする [製造方法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃
に保ち油相とする。成分1及び10〜13を加熱溶解し
て混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加え
て乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を
加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
【0029】 実施例4 ゲル剤 処方 配合量 1.シンプロコス・ラケモーサの 1.0部 50%1,3−ブチレングリコール抽出物(製造例3) 2.エタノール 5.0 3.パラオキシ安息香酸メチル 0.1 4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1 5.香料 適量 6.1,3−ブチレングリコール 5.0 7.グリセリン 5.0 8.キサンタンガム 0.1 9.カルボキシビニルポリマー 0.2 10.水酸化カリウム 0.2 11.精製水にて全量を100とする [製造方法]成分2〜5と、成分1及び6〜11をそれ
ぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
【0030】 実施例5 パック 処方 配合量 1.シンプロコス・ティンクトリアの熱水抽出物(製造例4) 0.1部 2.ハイノキのエタノール抽出物(製造例5) 0.1 3.ポリビニルアルコール 12.0 4.エタノール 5.0 5.1,3−ブチレングリコール 8.0 6.パラオキシ安息香酸メチル 0.2 7.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5 8.クエン酸 0.1 9.クエン酸ナトリウム 0.3 10.香料 適量 11.精製水にて全量を100とする [製造方法]成分1〜11を均一に溶解し製品とする。
【0031】 実施例6 ファンデーション 処方 配合量 1.ハイノキのエタノール抽出物(製造例5) 1.0部 2.ステアリン酸 2.4 3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.0 (20E.O.) 4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0 5.セタノール 1.0 6.液状ラノリン 2.0 7.流動パラフィン 3.0 8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5 10.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1 11.ベントナイト 0.5 12.プロピレングリコール 4.0 13.トリエタノールアミン 1.1 14.パラオキシ安息香酸メチル 0.2 15.二酸化チタン 8.0 16.タルク 4.0 17.ベンガラ 1.0 18.黄酸化鉄 2.0 19.香料 適量 20.精製水にて全量を100とする [製造方法]成分2〜9を加熱溶解し、80℃に保ち油
相とする。成分20に成分10をよく膨潤させ、続い
て、成分1及び11〜14を加えて均一に混合する。こ
れに粉砕機で粉砕混合した成分15〜18を加え、ホモ
ミキサーで撹拌し75℃に保ち水相とする。この水相に
油相をかき混ぜながら加え、冷却し、45℃で成分19
を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とす
る。
【0032】 実施例7 浴用剤 処方 配合量 1.シンプロコス・ラケモーサの熱水抽出物(製造例1) 5.0部 2.炭酸水素ナトリウム 50.0 3.黄色202号(1) 適量 4.香料 適量 5.硫酸ナトリウムにて全量を100とする [製造方法]成分1〜5を均一に混合し製品とする。
【0033】 実施例8 軟膏 処方 配合量 1.シンプロコス・ティンクトリアの熱水抽出物(製造例4) 0.01部 2.ハイノキの50%1,3−ブチレングリコール抽出物 0.5 (製造例6) 3.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0 4.モノステアリン酸グリセリン 10.0 5.流動パラフィン 5.0 6.セタノール 6.0 7.パラオキシ安息香酸メチル 0.1 8.プロピレングリコール 10.0 9.精製水にて全量を100とする [製造方法]成分3〜6を加熱溶解して混合し、70℃
に保ち油相とする。成分1、2及び7〜9を加熱溶解し
て混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加え
て乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品と
する。
【0034】次に、本発明の効果を詳細に説明するた
め、実験例を挙げる。
【0035】実験例1 活性酸素消去作用 製造例1、2、4及び5を試料として用い、活性酸素の
一種であるスーパーオキシドの消去作用を測定した。陽
性対照として、スーパーオキシドジスムターゼ(SO
D)を用いた。また、試料の安定性を確認するために、
試料を40℃で2週間保存して同様に測定を行った。
【0036】各濃度の試料水溶液0.1mLに0.45
mLの発色試薬(0.24mMニトロブルーテトラゾリ
ウム、0.4mMキサンチンを含む0.1Mリン酸緩衝
液;pH8.0)と0.45mLの酵素液(0.1U/
mLキサンチンオキシダーゼ・0.1Mリン酸緩衝液;
pH8.0)を加え、37℃で20分間反応させジホル
マザンを生じさせた。この溶液に反応停止液(69mM
ドデシル硫酸ナトリウム水溶液)1.0mLを加えた
後、波長560nmにおける吸光度を測定した。各試料
の阻害作用は、次の式から求められる消去率で算出し
た。なお、対照には試料の代わりに精製水を用い、ブラ
ンクとしてチロシナーゼの代わりに0.1Mリン酸緩衝
液(pH8.0)を用いた。 消去率(%)=〔1−(C−D)/(A−B)〕×10
0 A:対照の560nmにおける吸光度(O.D.56
0) B:対照ブランクのO.D.560 C:試料のO.D.560 D:試料ブランクのO.D.560 これらの試験結果を表1に示した。その結果、SODは
40℃で2週間の保存により、活性酸素消去作用が大き
く減少したが、ハイノキ属植物の抽出物は消去作用に変
化はなかった。以上のことから、ハイノキ属植物の抽出
物は、安定で優れた活性酸素消去作用を示した。
【0037】
【表1】
【0038】実験例2 ヒアルロニダーゼ阻害作用 製造例1、2、4及び5を試料として用い、ヒアルロニ
ダーゼ阻害作用をMorgan−Elson法を応用し
た方法〔食品衛生学雑誌,31,3(1990)〕に準
じて測定した。すなわち、試料液に0.1M酢酸バッフ
ァ(pH4.0)175μLを加え、さらにヒアルロニ
ダーゼの酵素活性を400U/mL、ヒアルロン酸の濃
度を0.4mg/mL、活性化剤のコンパウンド48/
80を0.06mg/mLになるようにして全量を50
0μLに調整した後、ヒアルロニダーゼ反応を37℃で
40分間実施した。反応後にp−ジメチルアミノベンズ
アルデヒド試薬を加えて発色させ、585nmにおける
吸光度を測定した。また、各試料の阻害作用は、次の式
から求められる阻害率で算出した。なお、対照には試料
の代わりに精製水を用い、ブランクとしてヒアルロニダ
ーゼの代わりに精製水を用いた。 阻害率(%)=〔1−(C−D)/(A−B)〕×10
0 A:対照の585nmにおける吸光度(O.D.58
5) B:対照ブランクのO.D.585 C:試料のO.D.585 D:試料ブランクのO.D.585
【0039】これらの実験結果を表2に示した。その結
果、ハイノキ属植物の抽出物は優れたヒアルロニダーゼ
阻害作用を示した。
【0040】
【表2】
【0041】実験例3 エラスターゼ阻害作用 製造例1、2、4及び5を試料として用い、エラスター
ゼ阻害作用を測定した。マイクロプレートを用いて、試
料液50μLに酵素液として0.02mg/mLエラス
ターゼ Type 3(シグマ製)・トリス塩酸緩衝液
(pH8.0)を50μL加える。基質溶液として0.
45mg/mLのN−Succinyl−Ala−Al
a−Ala−ρ−nitroanilide(シグマ
製)・0.2Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0)を10
0μL加えて混合した後、37℃、1時間反応させ、4
15nmにおける吸光度を測定した。また、各試料の阻
害作用は、次の式から求められる阻害率で算出した。な
お、対照には試料の代わりに精製水を用い、ブランクと
してエラスターゼの代わりに0.2Mトリス塩酸緩衝液
(pH8.0)を用いた。 阻害率(%)=〔1−(C−D)/(A−B)〕×10
0 A:対照の415nmにおける吸光度(O.D.41
5) B:対照ブランクのO.D.415 C:試料のO.D.415 D:試料ブランクのO.D.415
【0042】これらの実験結果を表3に示した。その結
果、ハイノキ属植物の抽出物は優れたエラスターゼ阻害
作用を示した。
【0043】
【表3】
【0044】実験例4 コラゲナーゼ阻害作用 製造例1、2、4及び5を試料として用い、コラゲナー
ゼ阻害作用を測定した。マイクロプレートを用いて、試
料液50μLに酵素液として0.1mg/mLのコラゲ
ナーゼ Type 4(シグマ製)水溶液を50μL加
える。基質溶液として0.39mg/mLのPz−ペプ
タイド(Pz−Pro−Leu−Gly−Pro−D−
Arg−OH、シグマ製)・20mM塩化カルシウム入
りトリス塩酸緩衝液(pH7.1)を加えて混合し、3
7℃、3分反応させた後、25mMクエン酸1mLを加
えて反応を停止させた。酢酸エチル5mLを加えて抽出
して、酢酸エチル層を320nmの吸光度を測定した。
また、各試料の阻害作用は、次の式から求められる阻害
率で算出した。なお、対照には試料の代わりに精製水を
用い、ブランクとしてコラゲナーゼの代わりに20mM
塩化カルシウム入りトリス塩酸緩衝液(pH7.1)を
用いた。 阻害率(%)=〔1−(C−D)/(A−B)〕×10
0 A:対照の320nmにおける吸光度(O.D.32
0) B:対照ブランクのO.D.320 C:試料のO.D.320 D:試料ブランクのO.D.320
【0045】これらの実験結果を表4に示した。その結
果、ハイノキ属植物の抽出物は優れたコラゲナーゼ阻害
作用を示した。
【0046】
【表4】
【0047】実験例5 チロシナーゼ阻害作用 製造例1、2、4及び5を試料として用い、チロシナー
ゼ阻害作用を測定した。陽性対照として、アスコルビン
酸を用いた。また、試料の安定性を確認するために、試
料を40℃で2週間保存して同様に測定を行った。
【0048】チロシナーゼ阻害試験は、試験管に試料溶
液0.2mLおよびL−チロシン溶液(0.2mg/m
L)1mLとマックベイン氏の緩衝液(pH 6.8)
0.6mLを加えた後、1,000U/mLのチロシナ
ーゼ水溶液0.2mLを加えてよく混合し、37℃、3
分反応させ、475nmにおける吸光度を測定した。各
試料の阻害作用は、次の式から求められる阻害率で算出
した。なお、対照には試料の代わりに精製水を用い、ブ
ランクとしてチロシナーゼの代わりに精製水を用いた。 阻害率(%)=〔1−(C−D)/(A−B)〕×10
0 A:対照の475nmにおける吸光度(O.D.47
5) B:対照ブランクのO.D.475 C:試料のO.D.475 D:試料ブランクのO.D.475
【0049】これらの実験結果を表5に示した。その結
果、ハイノキ属植物の抽出物は優れたチロシナーゼ阻害
作用を示した。また、陽性対照に用いたアスコルビン酸
は、40℃で2週間保存するとチロシナーゼ阻害作用が
低下したが、ハイノキ属植物の抽出物は阻害作用に変化
がなかった。以上のことから、ハイノキ属植物の抽出物
は、安定で優れたチロシナーゼ阻害作用を示した。
【0050】
【表5】
【0051】実験例6 使用試験1 実施例1の化粧水、実施例2のクリーム、比較例1の従
来の化粧水及び比較例2の従来のクリームを用いて、女
性30人(21〜46才)を対象に1ヶ月間の使用試験
を行った。使用後、肌のシワ、タルミの改善効果をアン
ケートにより判定した。
【0052】これらの試験結果を表6に示した。その結
果、ハイノキ属植物の抽出物を含有する皮膚外用剤は優
れたシワ、タルミの改善作用を示した。なお、試験期間
中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題
なかった。また、処方成分の劣化についても問題なかっ
た。
【0053】
【表6】
【0054】実験例7 使用試験2 実施例1の化粧水、実施例2のクリーム、比較例1の従
来の化粧水及び比較例2の従来のクリームを用いて、シ
ミ、ソバカスに悩む女性15人(21〜46才)を対象
に1ヶ月間の使用試験を行った。使用後、シミ、ソバカ
スの改善効果をアンケートにより判定した。
【0055】これらの試験結果を表7に示した。その結
果、ハイノキ属植物の抽出物を含有する皮膚外用剤は、
優れたシミ、ソバカスの改善作用を示した。なお、試験
期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても
問題なかった。また、処方成分の劣化についても問題な
かった。
【0056】
【表7】
【0057】実施例3〜8についても同様に使用試験を
行ったところ、優れたシワ、タルミ、シミ、ソバカス等
の改善作用を示した。
【0058】
【発明の効果】以上のことから、本発明のハイノキ属植
物の抽出物は、優れた活性酸素消去作用、ヒアルロニダ
ーゼ阻害、エラスターゼ阻害、コラゲナーゼ阻害及びチ
ロシナーゼ阻害作用を有し、安定性にも優れていた。さ
らに、これらの抽出物を含有する皮膚外用剤は、安全で
優れた老化防止、及び美白作用を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 39/06 A61P 39/06 (72)発明者 中田 悟 名古屋市西区鳥見町2−7 日本メナード 化粧品株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA111 AA112 AA122 AB232 AB312 AB442 AC022 AC072 AC102 AC122 AC182 AC242 AC302 AC352 AC422 AC442 AC482 AC542 AC792 AD092 AD112 AD352 AD512 CC02 CC04 CC05 CC07 CC12 CC25 DD23 DD31 EE01 EE09 EE16 EE42 4C088 AB12 AC05 BA08 MA63 NA14 ZA89 ZC21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイノキ属植物の抽出物を含有すること
    を特徴とする皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 ハイノキ属植物の抽出物を含有すること
    を特徴とする活性酸素消去剤。
  3. 【請求項3】 ハイノキ属植物の抽出物を含有すること
    を特徴とする老化防止剤。
  4. 【請求項4】 ハイノキ属植物の抽出物を含有すること
    を特徴とする美白剤。
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