JP2003055037A - セラミックス及びその製造方法 - Google Patents

セラミックス及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量で低熱膨張を有するとともに、固溶体を形
成させる特殊な熱処理が必要なく、安定して剛性の高い
セラミックスを容易に提供する。 【解決手段】Mg、Al及びSiを含み、X線回折によ
り、2θが24.6〜24.8°及び24.7〜24.
9°に主たる2つの回折ピークをもつ結晶相が含まれる
焼結体からなり、0〜25℃の熱膨張係数が3×10-6
/℃以下、ヤング率が150GPa以上、比重が3.1
以下、吸水率が0.1%以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密計測機用のス
テージやガイド、及び定盤等の部材に適した高剛性低熱
膨張セラミックス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】精密計測機用のステージやガイド、及び定
盤等の部材として、軽量で、熱的な寸法変化が少なく、
変形しにくいという理由で、アルミナ系セラミックスや
窒化珪素系セラミックスが広く用いられている。
【0003】近年、電子部品関連製品の高精度化によ
り、計測機にも高い精度が要求されるようになり、例え
ば、精密計測機のステージ用部材においてはサブミクロ
ンの位置決め精度が要求され、位置合わせ誤差の低減が
製品の品質向上の実現の大きな要素技術として捉えられ
ている。
【0004】精密計測機用部材として、一般に用いられ
てきたアルミナ系セラミックス、窒化珪素系セラミック
スなどのセラミックスは、アルミナ系セラミックスの比
重が3.8、窒化珪素系セラミックスの比重が3.2と
金属と比べて軽量であるが、装置の大型化に伴う重量の
増加を抑えるため、更に軽量な素材が必要とされるよう
になってきている。
【0005】また、測定温度範囲が0〜20℃における
熱膨張係数は、アルミナ系セラミックスは約5.0×1
-6/℃、窒化珪素系セラミックスは約2.0×10-6
/℃であり、精密計測機用に用いるには熱の影響を受け
やすく、より低熱膨張の材料が必要とされてきている。
【0006】そこで比重が2.6〜2.7室温付近の熱
膨張係数が0〜1×10-6/℃と優れた特徴を有するコ
ージェライトを軽量かつ低熱膨張材料として用いること
が特開平2−229760号公報で提案されている。し
かし特開平2−229760号公報に記載のコージェラ
イト系セラミックスは、比重が低いもののヤング率が8
0〜90GPaと低いという問題があった。
【0007】そこで、軽量及び低熱膨張という特性を大
幅に劣化させることなくヤング率を130GPa以上に
改善するために、コージェライト系セラミックスと窒化
珪素との複合材料を用いることが特開平11−2555
57号公報に提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−255557号公報に記載のコージェライト系複
合セラミックスは、比重が2.6〜2.7と低いもの
の、MgO、Al23をコージェライト結晶中に固溶さ
せる必要があり、構造体として安定したヤング率を得る
ことは難しいという問題があった。
【0009】本発明は、軽量で低熱膨張を有するととも
に、固溶体を形成させる特殊な熱処理が必要なく、安定
して剛性の高いセラミックスを容易に提供することを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックス
は、コージェライトの少なくとも一部をMg、Si、A
lを含む窒化物結晶にすることにより、軽量かつ低熱膨
張であるとともに、剛性を改善できるという知見に基づ
く。
【0011】即ち、Mg、Al及びSiを含み、X線回
折により、2θが24.6〜24.8°及び24.7〜
24.9°に主たる2つの回折ピークをもつ結晶相が含
まれる焼結体からなり、0〜25℃の熱膨張係数が3×
10-6/℃以下、ヤング率が150GPa以上、比重が
3.1以下、吸水率が0.1%以下であることを特徴と
するものである。
【0012】特に、アルカリ土類金属及び/又は希土類
金属を全量中に酸化物換算でそれぞれ0.1〜10重量
%の割合で含むことが好ましい。これにより、さらにヤ
ング率を高めることができる。
【0013】また、本発明のセラミックスの製造方法
は、コージェライト粉末と、Mg、Al及びSiの元素
群のうち少なくとも1種の窒化物粉末と、前記元素群の
うち前記窒化物粉末を形成していない他の元素の酸化
物、水酸化物、炭酸塩のうち少なくとも1種からなる粉
末とからなり、前記Mg、Al及びSiが酸化物換算で
全体組成が略コージェライト組成となる成形体を123
0℃〜1340℃で焼成することを特徴とするもので、
この方法によりコージェライトに特定の元素を固溶させ
るような特別な処理をする必要が無く、容易に特定の結
晶相を析出することができ、軽量及び低熱膨張という特
性を有するとともに、ヤング率の高いセラミックスを得
ることが出来る。
【0014】特に、非酸化性雰囲気において焼成する事
が好ましい。これにより、原料粉末中の窒化物の急激な
分解を抑制し、形成された非晶質相がより窒素を含有
し、さらに剛性を高くすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のセラミックスは、構成元
素として原子量が小さく、低密度のセラミックスを得る
ことが出来るMg、Al及びSi元素を主体として含
み、窒素を含有する結晶相が焼結体中に存在することが
重要である。この結晶相は、Cu管球を用いたX線回折
により、2θが24.6〜24.8°の位置に回折ピー
ク1が、24.7〜24.9°の位置に回折ピーク2を
観測することができる。
【0016】これらの結晶相は、JCPDSカード上で
は報告されていない未知の結晶相であるが、この結晶が
含まれることで、軽量で、低い熱膨張率と高いヤング率
を有することに寄与していると考えられる。
【0017】図1〜3に上記の2つの回折ピークの例を
示した。図1は、回折ピーク1及び回折ピーク2がメイ
ン、即ち最大のピーク強度を示している。また、図2
は、回折ピーク1の強度が中程度であるが、回折ピーク
2の強度は小さく、他に最大ピークが観察される場合で
ある。
【0018】また、図3は、回折ピーク1及び回折ピー
ク2の強度が小さい場合である。ここでは、2θが20
〜40°にブロードな第3の回折ピーク(回折ピーク
3)が観察される。この回折ピーク3も軽量、低熱膨
張、高ヤング率等に関与しているものと考えられる。な
お、図1及び2では回折ピーク3が認め難いものの、微
小ピークを観察するように主ピークを縦軸の範囲から振
り切らせて測定することで、回折ピーク3を観察するこ
とができる。
【0019】本発明によれば、上記の2箇所の角度に回
折ピークが観察されれば、本発明の効果が発現するた
め、他の結晶の回折ピークが存在していても良い。この
ような結晶としては、コージェライト(Mg2Al4Si
518)、サフィリン((Mg4Al4)(Al4Si5
20、(Al5Mg4)(Al4Si2)O20)、Al2
49、(Reはレアアースを表す)等の化合物相や、
未反応の窒化珪素、窒化アルミ、アルミナ等の添加物相
を例示できる。
【0020】また、アルカリ土類金属及び/又は希土類
金属が全量中に酸化物換算でそれぞれ0.1〜10重量
%、特に3〜9重量%、更に5〜8重量%の割合で含ま
れていることが好ましい。これらの元素は、焼結性を促
進するためにアルカリ土類金属化合物(CaO、CaC
3)、希土類金属化合物(Yb23、Y23、Er2
3、Sm23等)の焼結助剤として添加されるものであ
るが、これらの元素の存在によって緻密化が促進され、
ヤング率をより大きくすることができる。これらの中で
も耐水性、化学的安定性の点でYb、Y及びSmが好ま
しい。
【0021】また、0℃〜25℃の熱膨張係数が3×1
6/℃以下であることが重要である。熱膨張係数を
このように小さくすると、常温付近で使用される設備、
機械の変形を小さく抑制することができるため、正確な
部品を製造したり、精密な測定が可能となる。3×10
-6/℃を越えると、環境の変化による部材の変形が大き
くなる。部材の環境の変化による変形を防止するため、
2×10 6/℃以下さらには、1.5×10 6/℃以
下が好ましい。
【0022】さらに、比重が3.1以下であることが重
要である。ステージ装置のように動く構造物を、アルミ
ナや窒化珪素を用いるよりも軽くすることができ、ま
た、速く移動させることができ、駆動源への負担も少な
くでき、制御性が高い構造物を得ることが出来る。制御
性の高い構造物を得るため、特に3以下、さらには2.
8以下が好ましい。
【0023】また、吸水率を0.1%とすることが重要
である。吸水率が0.1%を超えると開気孔が多くな
り、水分やガスの吸着が増加し、クリーン環境を維持す
ることができなくなり、湿度を調整する必要のある場所
や、ガスの発生を嫌う場所等において用いることができ
ない。特に、真空では、開気孔に水が多量に吸着されて
いると高真空に達するまでの時間が長くなり、また、エ
ッチングや成膜等のプロセスの最中に不純物ガスとして
混入し、不良の原因となる。
【0024】また、吸水率が0.1%を超えて大きくな
ると、開気孔と同時に閉気孔も増え、強度が低下するた
め、ステージ装置のように動く構造物として使用すると
破壊しやすくなるという欠点が強調されてくる。従っ
て、水分や吸着ガスの影響をより小さくし、高い強度を
維持するため、吸水率は特に0.08%以下、さらには
0.06%以下であることが好ましい。
【0025】また、本発明のセラミックスは、150G
Pa以上のヤング率を示すことが重要である。ヤング率
が150GPaよりも小さいと、コージェライト等の従
来の低熱膨張セラミックスと同様に、高速移動による振
動や変形を効果的に防止することが出来ず、より高性能
の耐変形性を有するため、165GPa以上、さらには
180GPa以上が好ましい。
【0026】このような構成を有する本発明のセラミッ
クスは、軽量且つ低熱膨張という特徴を有し、工作機
械、精密機械、評価装置、半導体製造装置等の各産業分
野における軽量セラミック部材等に好適に用いることが
できる。
【0027】次に、本発明の緻密質セラミックの製造方
法について説明する。
【0028】まず、平均粒径が1〜6μmに調整された
コージェライト粉末を準備する。コージェライトの添加
量は、X線回折により、2θが24.6〜24.8°、
24.7〜24.9°に主たる2つの回折ピークをもつ
結晶相を析出させるとともに緻密化を安定して充分に行
うために、下記の窒化物を含有せしめるため、80重量
%以下、特に70重量%以下、更には60重量%以下で
あることが望ましい。
【0029】また、平均粒径2μm以下のMg、Al及
びSi元素群のうち少なくとも1種の窒化物粉末と前記
元素群のうち窒化物でない元素の酸化物、水酸化物、酸
窒化物、炭酸塩のうち少なくとも1種からなる粉末を準
備することが重要である。窒化物を加えることによっ
て、比較的低温において緻密化させることができる。
【0030】例えば、Mg、Al及びSiがコージェラ
イト以外の化合物で、かつ窒化物を含むものとして、M
gO粉末、Al23粉末及びSi34粉末の組合せで用
いることができる。この他の窒化物としてはMgN、A
lN、SiAlONを、水酸化物としてはMgOH、炭
酸塩としてはMgCO3を例示出来る。
【0031】緻密質体の製造に用いる原料のうち、コー
ジェライト粉末を除いた原料、即ちMg、Al及びSi
を含む粉末は、Mg、Al及びSiが酸化物換算で略コ
ージェライト組成になることが重要である。例えばMg
O:Al23:SiO2の比が1〜3:1〜3:4〜6
の比が良好な緻密化を得る点で好ましい。
【0032】また、焼結性を促進するためにアルカリ土
類金属化合物(CaO、CaCO3)粉末、希土類金属
化合物(Yb23、Y23、Er23、Sm23等)粉
末を焼結助剤としてそれぞれ0.1〜10重量%の範囲
で添加することが好ましい。これらの中でも耐水性、化
学的安定性の点で希土類酸化物Yb23、Y23及びS
23が好ましい。
【0033】次いで、上記の粉末を混合する。混合に
は、ボールミル、ミキサー、ビーズミル等の公知の混合
粉砕方法を用いることができる。得られた混合粉末を所
望の形状に成形する。成形方法は、金型プレス、鋳込
み、CIP等の公知の成形方法を用いることができる。
【0034】得られた成形体を1230〜1340℃焼
成することが重要である。1230℃未満であれば緻密
化が不十分であり、1340℃を超えると発泡または溶
融する。緻密化を促進するためには非晶質相が形成され
る必要があり、非晶質相の形成を促進するため、特に1
250〜1330℃、更には1290〜1320℃であ
ることが好ましい。
【0035】また、焼成雰囲気は、良好な緻密化組織を
形成するために不活性雰囲気又は還元性雰囲気等の非酸
化性雰囲気で行うことが好ましい。特に、窒素、水素、
アンモニア分解ガス、Ar等の不活性ガス及びこれらの
混合ガス中で焼成することが好ましい。これらの中で
も、窒素、窒素と水素の混合ガスが特性向上、安全性及
び低コスト化の点で好ましい。窒素と水素の混合ガスを
用いる場合、水素ガスの量は安全性のため5〜20%が
望ましい。
【0036】焼成が酸素を含む雰囲気中で焼成すると、
X線回折により2θが24.6〜24.8°の回折ピー
ク1、24.7〜24.9°の回折ピーク2がいずれも
観察されず、コージェライト化する傾向がある。なお、
酸素を含む雰囲気であっても、カーボン粉末等の中に成
形体を埋めるようにして焼成し、成形体周囲の酸素を酸
化炭素にすることによって擬似的に成形体を還元性雰囲
気にしても良い。
【0037】また、不活性雰囲気又は還元性雰囲気等の
非酸化性雰囲気で焼成することにより、窒化物の急激な
分解を抑制し、形成された非晶質相が窒素を含有し、剛
性の高い緻密質体を得ることができるという効果も有す
る。
【0038】以上の製造方法により、本発明のセラミッ
クスを製造することができる。
【0039】
【実施例】合成後2μm、純度99.8%のコージェラ
イト粉末と、平均粒径が2μm以下のMg(OH)2
MgCO3粉末、MgO粉末、Al23粉末、AlN
粉末、SiO2粉末、SiC粉末、Si34粉末と、焼
結助剤として平均粒径が2μm以下のYb23粉末、Y
23粉末、Sm23粉末とを表1に示す比率に調整し、
溶剤としてIPA、混合メディアとして、耐摩耗アルミ
ナボールを添加したミルで24時間混合した。得られた
混合粉末の平均粒径は2μmであった。その後、パラフ
ィンワックスを添加し、造粒粉体とし、98MPaで金
型成形した。
【0040】得られた成形体を250℃の窒素気流中で
2時間熱処理し、しかる後にMo金属板にのせ、大気圧
下において表2に示す条件で焼成した。
【0041】また、試料No.27は、H2及びCH3
iCl3とを用いて1400℃で熱CVD法により炭化
珪素を作製した。
【0042】次いで、得られた試料の評価を行った。ま
ず、アルキメデス法を用いて、比重、吸水率を測定し
た。また、得られた緻密体を乳鉢で粉砕し、2θが20
°から80°までX線回折を行った。回折条件は、Cu
管球を用い、管電圧50kV、管電流200mA、ステ
ップ幅0.02°、計数時間0.5secで行った。熱
膨張係数は、リガク社製TAS−200測定器を用いて
TMA法により0〜100℃での試料の伸びを測定し、
0〜25℃の熱膨張係数を算出した。さらに、ヤング率
はJIS R1602−1995に準拠した超音波パル
ス法を用いて測定した。結果を表1、2に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】本発明の試料No.1〜4、7〜13、1
5、16及び18〜26は、24.6〜24.8°、お
よび24.7〜24.9°に回折ピーク1、2を有し、
回折ピーク3が20〜40°にブロードに観察され、比
重が2.6〜3.1、吸水率が0.03〜0.09%、
熱膨張率が0.9〜3.0×10-6/℃であった。
【0046】一方、コージェライトのみを原料とする本
発明の範囲外の試料No.5は、X線回折においてコー
ジェライトのみのピークが観察され、24.6〜24.
8°、および24.7〜24.9°に回折ピークが見ら
れず、吸水率が12%と大きく、焼結性が悪かった。
【0047】また、窒化物を原料に含まない本発明の範
囲外の試料No.6は、X線回折においてコージェライ
トのみのピークが観察され、24.6〜24.8°、お
よび24.7〜24.9°に回折ピークが見られず、吸
水率が12%と大きく、焼結性が悪かった。
【0048】さらに、焼成温度が1170℃と低い本発
明の範囲外の試料No.14は、吸水率が17%と大き
かった。
【0049】さらにまた、焼成温度が1360℃と高い
本発明の範囲外の試料No.17は、試料が発泡してし
まい緻密体を得ることが出来なかった。
【0050】また、炭化珪素からなる本発明の範囲外の
試料No.27は、熱膨張率が3.5×10-6/℃と大
きかった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、コージェライト粉末に
加えて、Mg、Al及びSi元素を含み、且つ少なくと
もその一部が窒化物粉末からなる成形体を焼成すること
によって、特定の結晶相を含有し、軽量・低熱膨張の緻
密質体が得られる。
【0052】本発明のセラミックスは、0〜25℃の熱
膨張係数が0〜3×10-6/℃、ヤング率が150GP
a以上、比重が3.1以下、吸水率が0.1%以下とい
う特徴を有するため、軽量、低熱膨張且つ高剛性という
特徴を有し、工作機械、精密機械、評価装置、半導体製
造装置等の各産業分野における軽量セラミック部材等に
好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックスのX線回折スペクトルで
ある。
【図2】本発明のセラミックスの他のX線回折スペクト
ルである。
【図3】本発明のセラミックスの更に他のX線回折スペ
クトルである。
【符号の説明】
1、11、21・・・回折ピーク1 2、12、22・・・回折ピーク2 23・・・回折ピーク3 14、24・・・他の結晶の回折ピーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mg、Al及びSiを含み、X線回折によ
    り、2θが24.6〜24.8°及び24.7〜24.
    9°に主たる2つの回折ピークをもつ結晶相が含まれる
    焼結体からなり、0〜25℃の熱膨張係数が3×10-6
    /℃以下、ヤング率が150GPa以上、比重が3.1
    以下、吸水率が0.1%以下であることを特徴とするセ
    ラミックス。
  2. 【請求項2】アルカリ土類金属及び/又は希土類金属を
    全量中に酸化物換算でそれぞれ0.1〜10重量%の割
    合で含むことを特徴とする請求項1記載のセラミック
    ス。
  3. 【請求項3】コージェライト粉末と、Mg、Al及びS
    iの元素群のうち少なくとも1種の窒化物粉末と、前記
    元素群のうち前記窒化物粉末を形成していない他の元素
    の酸化物、水酸化物、炭酸塩のうち少なくとも1種から
    なる粉末とからなり、前記Mg、Al及びSiが酸化物
    換算で全体組成が略コージェライト組成となる成形体を
    1230℃〜1340℃で焼成することを特徴とするセ
    ラミックスの製造方法。
  4. 【請求項4】非酸化性雰囲気において焼成することを特
    徴とする請求項3記載のセラミックスの製造方法。
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