JP2003054958A - ガラス物品の製造方法 - Google Patents

ガラス物品の製造方法

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JP2003054958A
JP2003054958A JP2001250094A JP2001250094A JP2003054958A JP 2003054958 A JP2003054958 A JP 2003054958A JP 2001250094 A JP2001250094 A JP 2001250094A JP 2001250094 A JP2001250094 A JP 2001250094A JP 2003054958 A JP2003054958 A JP 2003054958A
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furnace
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pressure
glass body
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Kentaro Takeda
健太郎 武田
Yuichi Oga
裕一 大賀
Tadashi Enomoto
正 榎本
Toshihiro Oishi
敏弘 大石
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質ガラス体に添加剤添加及び焼結して透
明ガラス化する方法において、添加剤含有ガス中の溶媒
ガスの脱気が十分で、焼結後のアニール時間を短縮でき
る製法、また添加剤を低濃度に添加する場合にも時間を
短縮できるガラス物品の製法。 【解決手段】 加熱炉内において、多孔質ガラス体を第
一温度域迄昇温する昇温工程、第一の温度域で添加剤含
有ガスを炉内に導入し多孔質ガラス体に添加剤を添加す
る工程、その後に炉内を第二温度域に保持し多孔質ガラ
ス体を透明化はしないが嵩密度を増加させる仮収縮工
程、及び仮収縮工程終了後に炉内温度を昇温し第三温度
域に保持し透明ガラスとする工程を有し、前記昇温工程
開始時の炉内圧力P0 に対して、前記仮収縮工程以降の
炉内圧をP0 より低い圧力に減圧して行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス物品の製造方
法に関し、特に多孔質ガラス体から添加剤を含んだ透明
なガラス物品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスの製法の一つとしてVAD法,O
VD法、MCVD法等によりガラス原料ガスを火炎加水
分解又は酸化反応させることにより生成させたガラス微
粒子(SiO2 )を堆積させて多孔質ガラス体(多孔質
ガラス体ともいう)を形成、あるいはゾルゲル反応を利
用して多孔質ガラス体を形成し、得られた多孔質ガラス
体を高温で焼結して透明ガラス物品を得る方法が知られ
ている。
【0003】例えば焼結後のガラス体中における気泡残
留を低減する技術として、須藤他著:「 VAD法における
脱水・透明化技術」日本電信電話研究所研究実用化報
告, vol.29(1980)1719(文献1)には、多孔質ガラス体
をHeガス中で加熱すると、気泡を含まない透明なガラス
物品を製造できることを開示している。
【0004】特開平2−9727号公報(文献2)に
は、Heガス中で加熱して得た透明なガラス物品を、引き
続きHe以外の不活性ガス中で透明ガラス化温度よりは低
温に加熱して保持することにより、ガラス物品中に溶解
していたHeをガラス物品の外へ拡散させ、ガラス物品を
透明ガラス化温度よりも高温に加熱したときの気泡の発
生を防ぐことが提案されている。
【0005】特開平5−24854号公報(文献3)に
は、多孔質ガラス体焼結工程を加熱処理開始から炉内を
減圧、真空下で行い、温度設定を3段階とすることによ
り、気泡の残留を減少し、かつ得られる透明ガラス物品
の外径を均一に仕上げることが提案されている。
【0006】また、焼結工程において多孔質ガラス体に
フッ素(F)等の添加剤を添加し透明な添加剤含有ガラ
ス体を製造する方法として、特開昭62−275035
号公報(文献4)には、SiF4ガスをHeガスで希釈し、こ
の中で多孔質ガラス体を加熱することにより、フッ素の
添加量はSiF4の濃度で調整し、SiF4の濃度に対応した所
望量のフッ素添加透明ガラス物品を製造することが提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、多孔質ガラス体
の焼結工程で添加剤を添加する場合、添加量を調節する
ために添加剤と一緒にHeなどを導入している。これは、
添加剤の添加量は焼結時の添加剤分圧によって決まるた
め、後に脱気しやすいHeなどの低分子量ガスを添加剤ガ
スと一緒に流す必要があるためである。従って、この
時、焼結されたガラス体には添加剤と共にHeも溶解して
いる。このガラス体を焼結温度よりさらに高温で加熱溶
融して線引きしようとすると、Heの溶解度が下がるた
め、焼結時に溶解したHeが発泡し、線引きされたファイ
バの外径変動をを起こしてしまう。これを防ぐため普通
は焼結透明ガラス化後、線引き前にガラス体をアニール
して溶解Heをある程度除去しなければならない。Heの脱
気を目的とするアニールの必要時間は母材(ガラス体)
の径の二乗に比例するため、母材大型化に伴いアニール
時間は著しく長くなってしまうという問題があった。
【0008】一方、添加を低濃度で行う場合に、焼結時
の添加時間が長くなってしまうという問題もあった。上
記のように添加剤添加量の調整は、添加剤とHeの濃度比
で決まり、低濃度の添加を行う場合には濃度比が著しく
下がり、添加剤を流す絶対量が減ってしまうためであ
る。従って、添加剤を低濃度に添加された大型ガラス物
品の製造には非常に時間がかかることになる。本発明は
このような問題を解決し、大型ガラス物品であっても、
また添加剤濃度の低いガラス物品であっても、従来より
製造時間を短縮し効率的に製造できるガラス物品の製造
方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の(1) 〜
(6) の構成により、上記課題を解決するものである。 (1) 多孔質ガラス体を加熱炉内に導入し炉内温度を第
一の温度域まで昇温する昇温工程、前記炉内を第一の温
度域に保った状態で添加剤含有ガスを導入し前記多孔質
ガラス体に添加剤を添加する添加工程、添加工程終了後
に炉内を第二の温度域に保持して前記多孔質ガラス体を
透明化はしないが多孔質ガラス体嵩密度を増加させる仮
収縮工程、及び仮収縮工程終了後に炉内温度を昇温し第
三の温度域に保持し前記多孔質ガラス体を透明ガラスと
する透明化工程を有し、前記昇温工程開始時の炉内圧力
0 に対して、前記仮収縮工程以降の炉内圧をP0 より
低い圧力に減圧して行うことを特徴とするガラス物品の
製造方法。 (2) 前記仮収縮工程以降において前記多孔質ガラス体
嵩密度が1.2〜1.7g/cm3であるときに前記減圧を
開始することを特徴とする上記(1) 記載のガラス物品の
製造方法。 (3) 前記仮収縮工程以降において多孔質ガラス体嵩密
度が0.3〜1.2 g/cm3であるときに前記減圧を開始
することを特徴とする上記(1) 記載のガラス物品の製造
方法。 (4) 前記P0 より低い圧力が50kPa 以下であること
を特徴とする上記(1) ないし(3) のいずれかに記載のガ
ラス物品の製造方法。 (5) 前記P0 を95〜105 kPaとすることを特徴と
する上記(1) ないし(4)のいずれかに記載のガラス物品
の製造方法。 (6) 前記添加剤がフッ素であることを特徴とする上記
(1) ないし(5) のいずれかに記載のガラス物品の製造方
法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、VAD法などで作成し
た多孔質ガラス体に添加剤を添加し且つ焼結する工程に
おいて、添加剤を添加した後で多孔質ガラス体の嵩密度
が特定の条件になった状態において炉内を焼結開始時よ
り減圧して、添加剤の溶媒ガス(一般的にHe)を脱気す
ることにより、後のアニール時間を短縮するものであ
る。また本発明は減圧開始時を調整することにより添加
剤を低濃度に添加する場合の製造時間を従来より短縮す
ることができる。
【0011】本発明において出発材とする多孔質ガラス
体はこの出発材技術分野で公知の手段、例えばVAD
法、OVD法、ゾルゲル法等により作成したものを使用
できる。焼結工程開始時の多孔質ガラス体の嵩密度は
0.25〜0.35g/cm3 であることが好ましい。0.
25g/cm3 未満では多孔質ガラス体の形状維持・取り扱
いが困難となり、また0.35g/cm3 を超えると添加剤
の添加が困難となるためである。
【0012】図1を参照して本発明を具体的に説明す
る。図1は後記する本発明の実施例・比較例における焼
結工程における温度と雰囲気ガス条件を模式的に示す図
であって横軸方向は経過時間を示す。多孔質ガラス体を
まず加熱炉内に入れて、炉内温度(以下、単に温度とい
う)を上昇させてゆく(昇温工程)が、この時にHe等の
雰囲気ガス中に例えば Cl2,SiCl4 等の脱水剤を添加し
ておくことにより脱水処理できる。この工程は、温度が
次の添加工程の温度域に達するまで、例えば5〜8℃/
分程度の昇温速度で、時間50〜90分間程度行う。工
程開始時の炉内圧は例えば95〜105kPa 程度とす
る。
【0013】上記昇温工程の後、温度1000〜115
0℃(第一の温度域)において雰囲気ガスを添加剤ガス
を含む雰囲気に切り替え、この温度域で例えば1〜3時
間保持することにより添加剤を十分に添加する(添加工
程)。このときの多孔質ガラス体の嵩密度は0.25〜
0.35g/cm3 であることが好ましい。嵩密度がこの範
囲にあれば、ガラス体はまだ収縮していないので添加剤
を内部にまで十分均一に添加することができる。このと
きの炉内圧は例えば95〜105kPa 程度とする。
【0014】添加工程終了後、温度を上昇させ、第二の
温度域、すなわち多孔質ガラス体の嵩密度が大きくなる
が透明化はまだ起こらない状態(この状態を仮収縮と呼
ぶ)となる温度域に保持して一定時間加熱する(仮収縮
工程)。第二の温度域は例えば1150〜1270℃で
あり、保持時間は例えば2〜3時間である。仮収縮状態
にあるときの多孔質ガラス体の嵩密度は0.3〜1.8
g/cm3 であることが好ましい。このときの雰囲気ガスは
例えばHe, SiF4等である。
【0015】本発明においては、この仮収縮状態での加
熱中に、炉内の圧力を昇温工程開始時の圧力P0 より低
い圧力P1 になるように減圧する。この低くした圧力は
透明化が終了するまで維持する。焼結中に減圧すること
により、Heを除去する駆動力は母材中のHe分圧と母材外
部雰囲気のHe分圧の差によって決まり、差が大きいほど
He除去は促進される。そのため、減圧時の圧力はできる
だけ低い方がよい。昇温工程開始時の炉内圧P0 として
は95〜105kPa 、P1 としてはP0 より25kPa 程
度低い圧力が実質的に有効であり、好ましくはP0 より
50kPa 以下とする。圧力が低い分には特に問題はな
い。
【0016】本発明においては、仮収縮工程において炉
内圧力を焼結開始時よりも低くすることにより、添加工
程において多孔質ガラス体内に取り込まれた添加剤の溶
媒ガス(He 等) をガラス中から十分に脱気することがで
き、焼結後のアニール時間を短縮できる。このとき、ス
ス体の嵩密度が小さすぎると添加剤が抜けすぎることが
あり、反対に嵩密度が大きすぎると減圧しても溶媒ガス
の脱気効果が得られない。本発明者らの実験によれば、
仮収縮工程を開始してある時間経過の後に減圧を開始す
ることが特に有効であると判った。すなわち、多孔質ガ
ラス体嵩密度が1.2〜1.7 g/cm3において減圧を開
始すると添加剤が抜けることなく溶媒ガスを十分に脱気
できる。
【0017】一方、仮収縮工程において、嵩密度が比較
的小さい段階で減圧にすることにより、溶媒ガスと共に
添加剤も抜ける現象を利用すると、添加工程で一旦高濃
度添加剤含有雰囲気で短時間に均一に添加した添加剤を
抜くことができるので、従来より短時間に低濃度添加が
実現できる。本発明の方法をこの目的で適用する場合に
は、多孔質ガラス体嵩密度が0.3〜1.2 g/cm3にお
いて減圧を開始することが好ましい。
【0018】前記仮収縮工程終了後に更に温度を上昇さ
せ第三の温度域に保持して焼結・透明化を完了させる
(透明化工程)。第三の温度域は例えば1350〜14
00℃、加熱時間は例えば5分間程度、透明化工程の雰
囲気ガスとしては例えばHe, SiF4等が挙げられる。
【0019】以上の、昇温工程、添加工程、仮収縮工程
及び透明化工程を終了して得られたガラス物品は、その
ままで例えば光ファイバプリフォーム用中間体として使
用してもよいが、さらに温度1000〜1200℃で、
20〜50時間程度加熱するアニール工程に付すと、溶
媒ガスの脱気はさらに十分となる。本発明のガラス物品
は従来法では30時間程度必要としたアニール時間を2
0時間程度に短縮することができる。また、従来低濃度
に添加剤を添加する場合には4時間程度必要とした製造
時間を、本発明の仮収縮工程以降から減圧にする方法に
よれば、2時間程度に短縮することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例にのみ限定されるところはな
い。
【0021】実施例1 出発ロッドに公知のVAD法でスス付けして多孔質ガラ
ス体を作成し、F添加及び焼結し、F(フッ素)添加ガ
ラス体を製造した。図1に焼結パターンを示す。炉内に
多孔質ガラス体(嵩密度0.3g/cm3 )を設置し、SiCl
4 /He(1:15)雰囲気中で昇温速度7℃/分で11
00℃まで昇温して脱水し〔昇温工程〕、温度1100
℃で雰囲気をSiF4/He(1:15)雰囲気に切り替え、
1100℃で2時間保持した〔添加剤(F)添加工
程〕。この温度では多孔質ガラス体の嵩密度は殆ど変化
していなかった。次に2℃/分で昇温して温度1200
℃とし、この温度で3時間保持した〔仮収縮工程〕。こ
の仮収縮工程で多孔質ガラス体は嵩密度1.7g/cm3
で上昇したが、透明なガラスにはなっていなかった。3
時間の仮収縮工程終了後、昇温速度1.0℃/分で14
00℃まで昇温して1400℃で5分間保持し、ガラス
体を透明化した〔透明化工程〕。透明化した時点でのガ
ラスの嵩密度は2.2g/cm3 であった。この焼結パター
ンにおいて炉内圧については、次の、のようにし
た。 焼結開始から終了まで炉内圧を100kPa と一定に保
つ(比較例1)、 焼結開始は100kPa とし、仮収縮工程2時間経過か
ら炉内圧を10kpaに下げ、そのまま最後まで保つ
(実施例1)
【0022】以上の比較例1及び実施例1で得られた各
ガラスについて、1050℃で20時間又は30時間ア
ニールした。アニール終了後にはそれぞれ同条件で線引
きし、スパイク発生頻度を測定し、ガラス体特性を評価
した。の2条件により焼結したガラス体をそれぞれ
線引きしたときのスパイク(外径変動)頻度を表1にま
とめる。なおスパイクの原因は母材に溶存しているHeガ
スが線引き温度で発泡するためであり、アニール不足で
あるとスパイクが多く発生する。生産性を考えるとスパ
イク頻度は5個以下(1000kmあたり)としたい。
表1の結果に示すように、比較例1ではアニールを30
時間行うことによりスバイク頻度を5回/Mm以下とす
ることができたが、アニール20時間ではスパイクが多
発してしまった。それに対し、炉内圧を仮収縮工程の途
中で低くした実施例1では、アニール20時間、30時
間両方ともスパイク頻度を5個/Mm以下とすることが
できている。すなわち、焼結中に炉内圧を下げることに
よってアニール時間を短縮できることがわかる。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2〜4 次に実施例1と同様に、炉内圧の調整を次の,,
の3条件について行った。 昇温開始は100kPa とし、仮収縮工程1時間経過か
ら炉内圧を10kPa にし、最後まで保つ(実施例2)。 昇温開始は100kPa とし、仮収縮工程3時間経過か
ら炉内圧を10kPa にし、最後まで保つ(実施例3)。 昇温開始は100kPa とし、仮収縮工程を3時間とし
終了直後に温度を上昇し始めると共に炉内圧を10kPa
にし、最後まで保つ(実施例4)。 その後アニール、線引きを行った。各炉内圧を10kPa
に減圧する嵩密度の大きさ、これら焼結後のF添加状況
(△G)、線引きした時のスパイク頻度を表2にまとめ
る。△G(%)は図2に示すように目標とする△N
(%)からのズレを表していて、例えば目標とするF添
加量が△N=−0.05%で実際の添量が△N=−0.
01%であれば△G=0.04%である。ファイバ特性
を考えると△Gを0.05%以下にしなければならな
い。
【0025】
【表2】
【0026】表2の結果より、炉内圧調整をとした実
施例2では線引き時のスパイク頻度は少なかったもの
の、△G(%)が大きかった。その原因はまだスス嵩密
度が小さい時に減圧してしまったため、添加されたFが
抜けてしまったと考えられる。また炉内圧調整をとし
た実施例4では、焼結時に減圧したにもかかわらず、ア
ニール20時間のものは線引き時のスパイクが多かっ
た。これは減圧開始時のスス嵩密度が大きくなりすぎて
いて、減圧してHeを抜く効果が十分には得られなかった
ためと考えられる。これらの結果より、減圧開始時のス
ス嵩密度が小さすぎると添加剤が抜けてしまい、またス
ス嵩密度か大きすぎると減圧時のHe脱気の効果がなくな
りアニール短縮ができなくなるということがわかった。
の実施例3ではアニール時間が短い20時間であって
もスパイク発生頻度5個以下にできている。及びの
結果から、アニール時間短縮を目指す場合、減圧開始時
のスス嵩密度を1.2〜1.7 g/cm3とすることが好ま
しいことが判る。
【0027】実施例5及び6 さらに実施例1と同様に、炉内圧の調整を下記, の
2条件で行った。 焼結開始は100kPa とし、仮収縮工程2時間経過か
ら炉内圧を50kPa にし、最後まで保つ(実施例5)。 焼結開始は100kPa とし、仮収縮工程2時間経過か
ら炉内圧を75kPa にし、最後まで保つ(実施例6)。 その後アニール、線引き評価した。表3に評価結果を示
すように、実施例5では線引きスパイク頻度は5個/M
mであったが、実施例6では、アニール時間が20時間
では7個/Mmと許容範囲を超えてしまった。このこと
より、減圧時の圧力をある程度の値以下にしなければHe
脱気の効果は得られないことがわかった。例えば50kP
a 以下に減圧することが好ましい。
【0028】
【表3】
【0029】従来、母材の屈折率△N(%)の調整はF
添加量の調節により行なっており、F添加の雰囲気ガス
における溶媒ガス(He)に対するF原料ガス(SiF4) の
比率を変化させて(すなわち、添加量を下げるには雰囲
気ガス中のF濃度を低くして)F添加量を調節してい
た。図3に従来法による場合の、△N(%)に対して必
要なF添加時間を示す。図3でわかるように、△N=−
0.2%とするにはF添加時間が4時間必要であり、△
N=−0.3%とするには2時間、△N=−0.35%
となるようにF添加するには2時間未満でよかった。こ
のように従来△N(%)の絶対値がより小さいほど均一
にFを添加するためには焼結時間が長くかかっていた。
すでに実施例2で減圧開始時のスス嵩密度が小さいと添
加剤が抜けてしまうことを示した。この現象を利用し、
低濃度の添加を行う場合の焼結時間を短縮する例を以下
に示す。
【0030】比較例2,3,実施例7及び比較例4 VAD法で作成した多孔質ガラス体にF添加及び焼結
し、△N=−0.2%となる光ファイバ母材を製造する
にあたり、次の(a) 〜(d) のパターンで添加及び焼結を
行った。なお、フッ素を添加するよりも前の昇温工程は
各パターンで同じとした。 (a) 加熱炉内を1100℃に保ち、SiF4とHeを流した雰
囲気(SiF4=0.4slm, He=30slm :雰囲気中 SiF
4 1.3%)で2時間保持した。その後1250℃まで
昇温させ3時間この温度にて保持し、さらに1400℃
まで昇温して透明ガラス化した(比較例2)。 (b) 加熱炉内を1100℃に保ち、SiF4及びHeからなる
雰囲気(SiF4=0.2slm, He=30slm :雰囲気中 S
iF4 0.66%)下で4時間保持した。その後、温度を
1250℃まで上昇させ1250℃で3時間保持し、さ
らに1400℃まで昇温して透明ガラス化した(比較例
3)。 (c) 加熱炉内を1100℃に保ち、SiF4及びHeからなる
雰囲気(SiF4=2.0slm, He=30slm :雰囲気中 S
iF4 6.3%)下で2時間保持した。その後、温度を1
250℃まで上昇させ1250℃で1時間保持した時点
から、炉内を10kPa まで減圧し、さらにこの温度(1
250℃)で2時間保持した。次に1400℃まで昇温
して透明ガラス化した(実施例7)。 (d) 加熱炉内を1100℃に保ち、SiF4及びHeからなる
雰囲気(SiF4=0.85slm, He=35slm :雰囲気中
SiF4 濃度2.4%)下で2時間保持した。その後、温
度を1250℃まで上昇させ1250℃で3時間保持し
た後、1400℃まで昇温して透明ガラス化した(比較
例4)。 以上の工程を表4にまとめる。
【0031】
【表4】
【0032】図4に比較例2,3,実施例7及び比較例
4で得られた各透明ガラス体 (a)〜(d) の屈折率プロフ
ァイルを示す。パターン(a) の比較例2ではF添加時間
不足でFが十分に添加されていない。かつ屈折率の値も
一定とならない。これに対しF添加の時間を2時間延長
したパターン(b) の比較例3では△N=−0.20%
(△G=0%)の屈折率プロファイルが得られた。パタ
ーン(c) の実施例7では、前記実施例1で得られたスス
嵩密度が小さいとFが抜けるという知見を利用し、最初
の1100℃2時間保持でSiF4を多めに流し、後に減圧
にしてFを抜くことによって、最終的に△N=−0.2
%を得た。パターン(d) の比較例4では△N=−0.2
8%の屈折率プロファイルとなった。添加剤濃度を(a),
(b) より高くすることによりプロファイルは一定の値と
なったが、△Nの絶対値を小さくすることはできなかっ
た。この結果より、F等の添加剤の低濃度均一添加を行
う場合、減圧工程を設け、F添加濃度を調整することが
可能であり、これにより焼結時間を短縮することができ
ることが判る。
【0033】減圧開始時のスス嵩密度とその時の△G
(%)(F抜け量)を図5に示す。△N(%)の調整は
図5のスス嵩密度と△Gの関係から、減圧を開始するタ
イミングを調節することにより行う。
【0034】
【発明の効果】以上説明のとおり、本発明によれば仮収
縮工程以降の焼結中に減圧にすることにより、He等溶媒
ガスを母材から除去することができるので、従来法によ
るよりも焼結工程後のアニールに要する時間を大幅に短
縮することができる。また、添加工程において先ず高濃
度に添加剤を添加しておき、その後の焼結工程で多孔質
ガラス体嵩密度が余り大きくならない時期に減圧にする
ことにより、母材中から溶媒ガスと共に添加剤を抜くこ
とにより、従来法によるよりも短時間で低濃度添加を実
現できる。さらに大型母材について低濃度に添加する場
合、焼結までの時間及びアニール時間の両方を従来より
短縮できるので、製造工程全体を大幅に短縮できるた
め、生産性を非常に向上できる。実施例、比較例では光
ファイバ母材用ガラス物品を例として説明したが、本発
明はこれらに限定されるものではなく、各種のガラス物
品の製造に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1と比較例1の温度条件,雰
囲気条件及び炉内圧条件を示した説明図である。
【図2】 母材の屈折率分布と設計値△N(%)からの
ズレ△G(%)を説明する図である。
【図3】 従来法により添加する場合の、添加剤含有ガ
ス中の添加剤濃度(%)と必要添加時間及び添加量△N
(%)の関係を示すグラフ図である。
【図4】 比較例2,比較例3、実施例7及び比較例4
で得られたガラス体の屈折率分布図である。
【図5】 減圧開始時の多孔質ガラス体嵩密度( g/c
m3)と△G(%)の関係を示すグラフ図である。
フロントページの続き (72)発明者 榎本 正 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 大石 敏弘 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 4G014 AH21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質ガラス体を加熱炉内に導入し炉内温
    度を第一の温度域まで昇温する昇温工程、前記炉内を第
    一の温度域に保った状態で添加剤含有ガスを導入し前記
    多孔質ガラス体に添加剤を添加する添加工程、添加工程
    終了後に炉内を第二の温度域に保持して前記多孔質ガラ
    ス体を透明化はしないが多孔質ガラス体嵩密度を増加さ
    せる仮収縮工程、及び仮収縮工程終了後に炉内温度を昇
    温し第三の温度域に保持し前記多孔質ガラス体を透明ガ
    ラスとする透明化工程を有し、前記昇温工程開始時の炉
    内圧力P0 に対して、前記仮収縮工程以降の炉内圧をP
    0 より低い圧力に減圧して行うことを特徴とするガラス
    物品の製造方法。
  2. 【請求項2】前記仮収縮工程以降において前記多孔質ガ
    ラス体嵩密度が1.2〜1.7 g/cm3であるときに前記
    減圧を開始することを特徴とする請求項1記載のガラス
    物品の製造方法。
  3. 【請求項3】前記仮収縮工程以降において多孔質ガラス
    体嵩密度が0.3〜1.2 g/cm3であるときに前記減圧
    を開始することを特徴とする請求項1記載のガラス物品
    の製造方法。
  4. 【請求項4】前記P0 より低い圧力が50kPa 以下であ
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    のガラス物品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記P0 を95〜105 kPaとすること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のガラ
    ス物品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記添加剤がフッ素であることを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれかに記載のガラス物品の
    製造方法。
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