JP2003054563A - カード差しの取付構造 - Google Patents

カード差しの取付構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カード差しをワンタッチで着脱することがで
き、取付,交換が容易であるとともに、薄く構成できて
容器の積み重ねに支障が無く、また、大きなカードでも
安定的に表示できるようにする。 【解決手段】 合成樹脂製運搬用容器1の外側面の下方
部分に該外側面から起立し下向に折曲した一対の鉤状係
合片6を一体に形成するとともに、該鉤状係合片の上方
両側部位に段状係合部9を一体に形成し、弾性合成樹脂
により額縁状に形成されたカード差し15の下辺16両
端部および上辺24両端部に夫々係合用突片19,26
を一体に形成し、該カード差しの下辺両端部に形成され
た係合用突片19を前記鉤状係合片の内側に下方から挿
入して係合することで、該カード差しの上辺両端部に形
成された係合用突片26は該カード差しの弾性により前
記段状係合部上に位置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運搬用容器にその
収容物の名称や属性,ロット番号,バーコード等が表示
されたカードを着脱自在に差せるようにするために設け
られるカード差しの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】組立工場や配送場等において使用される
合成樹脂製の運搬用容器では、その収容物の名称や属
性,ロット番号,バーコード等が表示されたカードを着
脱自在に差せるようにするために、従来から容器外側面
に弾性合成樹脂製製のカード差しが取り付けられてい
る。
【0003】このカード差しを運搬用容器の外側面に取
り付ける手段としては、熱融着による方法、および、カ
ード差しの上部に形成された係合部を容器の上部フラン
ジに形成された係合孔に係合させてカード差しを吊下支
持する構造、および、カード差しの上部に形成された係
合部を容器外側面の下部フランジとその上部に一体に突
設された係合片により挟着する構造等があった。
【0004】しかしながら上記熱融着による方法は、強
度にむらが出て取付強度が安定せず、取付作業に時間を
要する欠点があるほか、一旦取り付けると破損しても交
換できない欠点がある。また、吊下支持方式のカード差
しは、特に大きなカード差しでは吊下によっては安定的
に支持されない欠点があるほか、下辺部にてヘアピン状
に折り返す構造を採らざるを得ないのでカード差しの肉
厚が厚くなり容器を積み重ねる(ネスティングする)場
合にその厚さが邪魔になる欠点がある。また、下部フラ
ンジを使用してカード差しを取り付ける構造では、下部
フランジを具備しないで積み重ねを可能としている容器
には適用できないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は上記従
来のカード差しの取付構造を改変することにより、カー
ド差しをワンタッチで着脱することができ、取付,交換
が容易であるとともに、薄く構成できて容器の積み重ね
にも支障が無く、また、大きなカードでも安定的に支持
できるなど、種々の利点を備えたカード差しの取付構造
を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために本発明に係る
カード差しの取付構造は、合成樹脂製運搬用容器の外側
面の下方部分に該外側面から起立し下向に折曲した一対
の鉤状係合片を一体に形成するとともに、該鉤状係合片
の上方両側部位に段状係合部を一体に形成し、弾性合成
樹脂により額縁状に形成されたカード差しの下辺両端部
および上辺両端部に夫々係合用突片を一体に形成し、該
カード差しの下辺両端部に形成された係合用突片を前記
鉤状係合片の内側に下方から挿入して係合することで、
該カード差しの上辺両端部に形成された係合用突片は該
カード差しの弾性により前記段状係合部上に位置させる
ようにしたことを特徴とする。また本発明は上記カード
差しの取付構造において、鉤状係合片に透孔を形成し、
カード差しの下辺両端部に形成された係合用突片の表面
に小突起を一体に形成し、該係合用突片を前記鉤状係合
片の内側に下方から係合させ前記小突起を前記透孔に嵌
合させてなることを特徴とする。また本発明に係るカー
ド差しの取付構造は、合成樹脂製運搬用容器の外側面の
下方部分に該外側面から起立し下向に折曲した一対の鉤
状係合片を一体に形成するとともに、該鉤状係合片に透
孔を形成し、弾性合成樹脂により額縁状に形成されたカ
ード差しの下辺両端部に係合用突片を一体に形成し、該
係合用突片の表面に小突起を一体に形成し、該係合用突
片を前記鉤状係合片の内側に下方から係合させ前記小突
起を前記透孔に嵌合させてなることを特徴とする。また
本発明は、上記カード差しが前方に弓形に湾曲した硬弾
性の曲面形状であることを特徴とする。また本発明は、
上記合成樹脂製運搬用容器の外側面にカード差し保護用
の縦リブを一体に形成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】次に図面に従い本発明の実施の形
態を説明する。図1は本発明に係る合成樹脂製運搬用容
器の斜視図、図2はこの容器のA−A線断面図である。
この実施形態に示した容器1は、内側面にポケット部2
が形成され、外側面に支脚部3が形成され、該支脚部3
が上部フランジ4上に乗ることでこの容器1上にさらに
もう1つの容器を積み上げられるとともに、上段の容器
を水平面内で180度回転させて乗せれば下段の容器の
ポケット部2中に上段の容器の支脚部3が収容されるこ
とで空容器を嵩張らずに返送できるいわゆるスタッキン
グ・ネスティング可能な容器(以下、SN容器とい
う。)である。なお、上部フランジ4の短側壁側下面に
は持ち運び時に手を掛け易くするために窪み5が形成さ
れる。ちなみにこの窪み5は射出成形用金型における下
方への抜型により形成される。
【0008】しかして、容器1の短側壁の外側面の下方
部分に該外側面から起立し下向に折曲した一対の鉤状係
合片6を一体に形成する。なおこの鉤状係合片6も上記
窪み5と同じく下方への抜型により形成される。7は該
鉤状係合片6に形成された透孔で、該透孔7はこの下方
への抜型と直交する側方への抜き型により形成される。
また、8は該短側壁の外側面の両側縁寄りに一体に形成
されたカード差し保護用の縦リブで、該縦リブの上端部
を外方に水平折曲状に形成することにより段状係合部9
を形成している。なお、10は該段状係合部9の折曲縁
にて上方に突設された止片である。
【0009】一方、カード差し15は、ポリプロピレン
等の合成樹脂により額縁状に成形されるもので、図3に
示したように、その下辺16は上縁部にリブ17を形成
することで剛性に成形され、該下辺16の両端部にはさ
らに下縁部にリブ18を形成することにより剛性に成形
された係合用突片19が延設される。また、該係合用突
片19の表面には小突起20が一体に形成される。21
は下辺16の中央部に上向起立状に形成された弾性挟持
片である。また該下辺16の両端部には上方に延びさら
に外方に延びる連結辺22が形成され該連結辺の外端部
より上方に延びる縦辺23が形成される。該縦辺23
は、図4に示されるように、僅かながら前方に弓形に湾
曲した硬弾性の曲面形状に成形される。また、上辺24
は該両縦辺23の上部前縁を結ぶように水平直線板状に
形成されたもので、その断面形状は上部にて前方傾斜状
のガイド部25が形成される。また、26は上辺24の
両端部に一体に形成された係合用突片、27は該係合用
突片の先端部下縁に突設された突起である。
【0010】このカード差し15を容器1に取り付ける
に際しては、係合用突片19を鉤状係合片6の内側に下
方から挿入し、小突起20を透孔7に嵌合させて係合す
る。そうするとこのカード差し15の連結辺22,縦辺
23等の弾性により係合用突片26が段状係合部9上に
位置するようになる。図5〜図7にこの取付状態を示
す。このように、カード差し15は、係合用突片19が
鉤状係合片6に係合すると同時に、係合用突片26が段
状係合部9上に位置することから、該カード差し15は
上方にも下方にもずれることなく止着される。なお、小
突起20の透孔7への嵌合を確実にすれば、たとえ段状
係合部9上に位置する係合用突片26を形成しなくても
下方にもずれることなく取付が可能であるが、係合用突
片26を形成することで取付状態はより確実になり外力
によって外れるおそれも解消される。また、前記止片1
0および突起27はこれらを形成することで、このカー
ド差し15が変形した場合でも該係合用突片26が段状
係合部9上から脱落しないようにしている。
【0011】こうして容器1に取り付けられたカード差
し15には、図7に示したようにカード28を上辺24
の内側に差し込み、弾性挟持片21によって該カードを
容器外側面との間に挟着させることにより、該カードの
表面に印刷等によって表示された容器収容物の名称や属
性,数量,ロット番号,バーコード等が該カード差しの
額縁面内に表示されるようにする。
【0012】前記縦リブ8は、カード差し15の取付高
さより厚く形成することにより、この容器1をネスティ
ングした場合に重合する両容器の側壁によって該カード
差し15が挟まれるのを防ぐことから、このカード差し
が破損したりカードが皺になるのが防がれる。したがっ
て特にSN容器に表示されたカードのバーコードが読み
取り不調となることを等を防ぐことができる。
【0013】なお、この実施形態に示したカード差しを
他の構造の容器への取付も可能にするため、図8に例示
したように、上記下辺16や係合用突片26等に熱融着
のための止孔30を併設することも可能である。
【0014】
【発明の効果】このように本発明によれば、合成樹脂製
運搬用容器の外側面にカード差しをワンタッチで取り付
けることができカード差しが破損した場合の取り替えも
容易であるとともに、外力によっても外れ難く確実に取
り付けることができる。また、薄く構成できて容器の外
側面からの突出厚さが少ないので容器どうしを支障がな
く積み重ねることができるとともに、大きなカードでも
安定的に表示できるようになるなど有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合成樹脂製運搬用容器の実施形態
を示した斜視図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】本発明に係るカード差しの実施形態を示した斜
視図。
【図4】図3のカード差しの側面図。
【図5】本発明に係る合成樹脂製運搬用容器にカード差
しを取り付けたときの斜視図。
【図6】図5のカード差しの正面図。
【図7】図6のB−B線断面図。
【図8】本発明に係るカード差しの他の実施形態を示し
た斜視図。
【符号の説明】
1 容器 6 鉤状係合片 7 透孔 8 縦リブ 9 段状係合部 15 カード差し 16 下辺 19 係合用突片 20 小突起 21 弾性挟持片 23 縦辺 24 上辺 26 係合用突片

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製運搬用容器の外側面の下方部
    分に該外側面から起立し下向に折曲した一対の鉤状係合
    片を一体に形成するとともに、該鉤状係合片の上方両側
    部位に段状係合部を一体に形成し、弾性合成樹脂により
    額縁状に形成されたカード差しの下辺両端部および上辺
    両端部に夫々係合用突片を一体に形成し、該カード差し
    の下辺両端部に形成された係合用突片を前記鉤状係合片
    の内側に下方から挿入して係合することで、該カード差
    しの上辺両端部に形成された係合用突片は該カード差し
    の弾性により前記段状係合部上に位置させるようにした
    ことを特徴とするカード差しの取付構造。
  2. 【請求項2】 鉤状係合片に透孔を形成し、カード差し
    の下辺両端部に形成された係合用突片の表面に小突起を
    一体に形成し、該係合用突片を前記鉤状係合片の内側に
    下方から係合させ前記小突起を前記透孔に嵌合させてな
    ることを特徴とした請求項1に記載のカード差しの取付
    構造。
  3. 【請求項3】 合成樹脂製運搬用容器の外側面の下方部
    分に該外側面から起立し下向に折曲した一対の鉤状係合
    片を一体に形成するとともに、該鉤状係合片に透孔を形
    成し、弾性合成樹脂により額縁状に形成されたカード差
    しの下辺両端部に係合用突片を一体に形成し、該係合用
    突片の表面に小突起を一体に形成し、該係合用突片を前
    記鉤状係合片の内側に下方から係合させ前記小突起を前
    記透孔に嵌合させてなることを特徴としたカード差しの
    取付構造。
  4. 【請求項4】 カード差しは前方に弓形に湾曲した硬弾
    性の曲面形状である請求項1〜3のいずれかに記載のカ
    ード差しの取付構造。
  5. 【請求項5】 合成樹脂製運搬用容器の外側面にカード
    差し保護用の縦リブを一体に形成した請求項1〜4のい
    ずれかに記載のカード差しの取付構造。
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