JP2003054493A - ジェット推進艇の排気構造の排気構造 - Google Patents
ジェット推進艇の排気構造の排気構造Info
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Abstract
るジェット推進艇の排気構造を提供する。 【解決手段】 ジェット推進艇の排気構造30は、艇体
11の後部にトンネル状のポンプ室16を設け、このポ
ンプ室16にジェットポンプ20を設け、このジェット
ポンプ20に駆動用のエンジン15を連結し、このエン
ジン15から延ばした排気管31の排気口33をポンプ
室16に臨ませたものである。このジェット推進艇の排
気構造30は、ポンプ室16内に消音用のレゾネータ4
0を配置すると共に、このレゾネータ40に排気管31
を連通させたものである。
Description
ジェット推進機を設け、このポンプ室に排気管をつなぐ
ことにより、エンジンの排気ガスをポンプ室に排気する
ジェット推進艇の排気構造に関する。
トポンプを取付け、このジェットポンプをエンジンで駆
動することにより艇底から水を吸込み、吸込んだ水を後
方に噴射して推進する船艇である。
000−282840「ジェット推進艇の排気構造」が
知られている。この公報には、ジェット推進艇から発生
する排気騒音を低減する内容が開示されている。この技
術によれば、エンジンにつないだ排気管に消音用のレゾ
ネータを備え、このレゾネータで排気騒音を共鳴させる
ことで排気騒音を消音させて排気騒音の低減を図ること
ができる。
進艇においては、排気管の排出口からエンジン側に水が
侵入することを阻止するために、排気管の一部を上に凸
の略U字形に形成することがある。排気管の一部を略U
字形に形成することで排気管の長さが比較的長くなり、
この長い排気管の共鳴音を減衰させるためには、レゾネ
ータの長さを排気管に合せて長く設定する必要がある。
従って、この長いレゾネータを艇体の内部に取付けるた
めには、艇体の内部に十分な収容スペースを確保する必
要がある。
り、この限られた空間にレゾネータ用の比較的大きな収
容スペースを確保するためには、艇体の内部に取付ける
多種の艇付属部品のレイアウトを十分に検討する必要が
ある。このため、レゾネータ用の収納スペースを確保し
てレゾネータを取付けるためには、比較的長い検討時間
を必要があるので、ジェット推進艇の排気騒音を低減す
ることは難しいとされていた。
を簡単におこなうことができるジェット推進艇の排気構
造を提供することにある。
に本発明の請求項1は、艇体の後部にトンネル状のポン
プ室を設け、このポンプ室にジェット推進機を設け、こ
のジェット推進機に駆動用のエンジンを連結し、このエ
ンジンから延ばした排気管の排気口をポンプ室に臨ませ
たジェット推進艇の排気構造において、ポンプ室内に消
音用のレゾネータを配置すると共に、このレゾネータに
排気管を連通させたことを特徴とする。
ンプ室の中央に備えてあるので、ポンプ室の天井壁や左
右壁の壁面近傍には空間がデッドスペースとして残存し
ている。そこで請求項1において、消音用のレゾネータ
をポンプ室内に配置することで、ポンプ室内のデッドス
ペースを有効利用してレゾネータを取付けことにした。
このため、レゾネータを収容するための収容スペースを
艇体の内部に確保するために、長い検討時間をかける必
要がないのでレゾネータを簡単に取付けることができ
る。
貫通することによりレゾネータ内に排気口を配置すると
共に、この排気口に対向するレゾネータの周壁に開口を
設けたことを特徴とする。
口に対向するレゾネータの周壁に開口を設けた。このた
め、排気口から排出した排気ガスや排気ガスと共に排出
される冷却水を効率よくレゾネータの開口まで導くこと
ができる。
開口に区分けし、この支持梁に弁体を取付けることによ
り、この弁体に備えた一対のフラップで前記第1、第2
の開口を開閉可能としたことを特徴とする。
分けし、区分けした各々の開口をそれぞれ個別のフラッ
プで閉止する構成にした。フラップを個別に分けること
で、フラップのコンパクトを図ることができるので、そ
れぞれのフラップで第1、第2の開口を迅速に閉じるこ
とができる。このため、第1、第2の開口から水が侵入
する前に、第1、第2の開口をフラップで閉じることが
できる。
突出させたV断面又は略V断面のガイド部を設けたこと
を特徴とする。
又は略V断面のガイド部を備えたので、排気ガスや排気
ガスと共に排出される冷却水を、ガイド部で案内して第
1、第2の開口に円滑に導くことができる。
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る排気構造(第1実施形
態)を備えたジェット推進艇の側面図である。ジェット
推進艇10は、艇体11の前部11aに取付けた燃料タ
ンク14と、この燃料タンク14の後方に設けたエンジ
ン15と、このエンジン15の後方に設けたポンプ室1
6と、このポンプ室16に設けたジェットポンプ(ジェ
ット推進機)20と、エンジン15に吸気側を取付ける
とともに排気側をポンプ室16に取付けたジェット推進
艇の排気構造30と、燃料タンク14の上方に取付けた
操舵ハンドル25と、この操舵ハンドル25の後方に取
付けたシート27とからなる。
3から後方へ延びたハウジング21を有し、このハウジ
ング21内にインペラ22を回転自在に取り付け、イン
ペラ22をエンジン15の駆動軸23に連結したもので
ある。ジェットポンプ20によれば、エンジン15を駆
動してインペラ22を回転させることにより、艇底12
の開口13から吸引した水をハウジング21の後端開口
を介して操舵管(操舵ノズル)24から艇体11の後方
へ噴射することができ、リバースバケット26を操舵ノ
ズル24の後方に移動することで操舵ノズル24から噴
射した水を前方に向けて案内することができる。
らエンジン15に燃料を供給してエンジン15を駆動
し、このエンジン15の駆動力を駆動軸23を介してイ
ンペラ22に伝え、インペラ22を回転することにより
艇底12の開口13から水を吸引し、吸引した水をハウ
ジング21の後端を通して操舵ノズル24から噴射して
推進することができる。
構造(第1実施形態)の側面図である。ジェット推進艇
の排気構造30は、エンジン15の排気マニホールド
(図示しない)に排気管31を繋ぎ、この排気管31の
端部32をポンプ室16の天井壁17に貫通させ、この
天井壁17に配置したレゾネータ40に排気管31の端
部32を貫通させ、レゾネータ40の底壁41の開口4
6(図4も参照)をポンプ室16の内部空間16aに臨
ませたものである。
エキゾーストパイプ34と、このエキゾーストパイプ3
4の出口に繋いだエキゾーストボディ35と、このエキ
ゾーストボディ35の出口側に繋いだマフラー36と、
このマフラー36の出口36aに繋いだ連結管37と、
連結管37の排気口に繋いだテールパイプ38とからな
り、テールパイプ38の端部(すなわち、排気管31の
端部)32をポンプ室16の天井壁17に取付けたもの
である。
うに折曲げたパイプである。連結管37の凸部37aを
上位に配置することで、万が一テールパイプ38から連
結管37内に水が侵入した場合でも、侵入した水は連結
管37の凸部37aを乗り越えることができないので、
エンジン15側に水が侵入することを阻止できる。すな
わち、この連結管37はウォータロックの機能を備えて
いる。
向に延びるようにトンネル状に形成したもので、中央に
ジェットポンプ20を備え、後端開口側にブラケット1
1aを介して上下方向にリバースバケット26を備え
る。また、ジェットポンプ20のハウジング21後端に
操舵管(操舵ノズル)24を左右方向にスイング自在に
備える。
ルを操作して操舵ノズル24を左右方向にスイングする
ことで艇体11の操舵方向をコントロールすることがで
きる。また、操舵ハンドル25のレバーでリバースケー
ブル28aを操作してリバースバケット26を操舵ノズ
ル24の後方に配置することで艇体11を後進させる。
構造(第1実施形態)の分解斜視図である。レゾネータ
40は、蛇行させた状態に折曲げ、折曲げた各々の部位
を互に隣接させることで、レゾネータ40の全体をほぼ
平板状にまとめた部材である。このレゾネータ40は、
テールパイプ38の端部32に取付ける基部42と、こ
の基部42に一体成形したレゾネータ本体50とからな
る。
矩形状の枠体であり、枠体の上壁42a(すなわち、レ
ゾネータの周壁)に取付口44(図5に示す)を開け、
この取付口44にパッキン45を取付けたものである。
テールパイプ38の端部32をパッキン45に差込ん
で、テールパイプ38の排気口(すなわち、排気管31
の排気口)33を基部42の中空部43に臨ませること
ができる。
ーナ42cから蛇行状態に延ばした断面矩形状の中空管
であり、この中空管を基部42の中空部43に連通させ
たものである。このレゾネータ本体50は、基部42の
右後コーナ42cから第1折曲げ部51を反時計回り方
向にほぼ180゜折曲げ、この第1折曲げ部51の先端
から第1延長部52を基部42の右辺42dに沿って前
方向に延ばし、この第1延長部52の先端から第2折曲
げ部53を時計回り方向にほぼ180゜折曲げ、この第
2折曲げ部53の先端から第2延長部54を第1延長部
52の右辺52aに沿って後方向に延ばし、この第2延
長部54の先端から第3折曲げ部55を時計回り方向に
ほぼ90゜折曲げ、この第3折曲げ部55の先端から第
3延長部56を第1折曲げ部51の後辺51a及び基部
42の後辺42eに沿って延ばしたものである。なお、
第3延長部56の先端56a、すなわちレゾネータ本体
50の先端を閉塞状態に形成する。
せた状態に折曲げることにより、レゾネータ40をコン
パクトに抑えながらレゾネータ40の長さL1を所望の
長さに確保することができる。レゾネータ40を所望の
長さに確保することができるので、長い排気管の共鳴音
を減衰することができ、排気騒音の消音効果を十分に高
めることができる。
ことで第1隙間61及び第2隙間62ができる。これら
の第1隙間61及び第2隙間62にそれぞれ第1リブ6
3(図5に示す)及び第2リブ64(図5に示す)を備
えることで、第1隙間61を構成する両壁面を一体に連
結することができ、第2隙間62を構成する両壁面を一
体に連結することができる。
矩形体状(平板状)にまとめることができる。レゾネー
タ40を板状にまとめることで、レゾネータ40のコン
パクト化を図ることができ、レゾネータ40を比較的小
さい収容スペースに配置することができる。
0によれば、レゾネータ本体50の中空部50a(図5
に示す)を基部42の中空部43に連通することで、レ
ゾネータ本体50をテールパイプ38を通して連結管3
7に連通することができる。これにより、連結管37よ
りの共鳴音を減衰して、排気騒音を下げることができ
る。
の前壁40aに前取付けブラケット65(図2に示す)
を備え、後壁40bに後取付けブラケット66を備え
る。前取付けブラケット65をボルト67,67でポン
プ室16の前壁18aに取付け、後取付けブラケット6
6をボルト67,67でポンプ室16の天井壁17に取
付けることにより、ポンプ室16の天井壁17にレゾネ
ータ40を取付けることができる。
艇付属部品を取付けるため、余分なスペースは残されて
いない。しかし、艇体11の天井壁17(壁面)近傍に
は比較的スペースが残されている場合が多い。そこで、
天井壁17近傍に残されているデッドスペースを有効利
用するために、図2に示すようにレゾネータ40をポン
プ室16内の天井壁17に沿わせるようにした。
あたり、このポンプ室16の天井壁17にレゾネータ4
0を沿わせることで、艇体11の外部にレゾネータ40
を取付けることが可能になる。艇体11の外部にレゾネ
ータ40を取付けることで、レゾネータ40を収容する
ための収容スペースを艇体11の内部に確保する必要が
ない。このように、レゾネータ40をポンプ室16内の
天井壁17に沿わせることで、レゾネータ40を簡単に
取付けることができる。
天井壁17に取付けることで、テールパイプ38をポン
プ室16の天井壁17に取付けることができる。このた
め、テールパイプ38に連通させる連結管37を極力短
くできるので、テールパイプ38を備えるためのスペー
スを艇体11内に比較的簡単に確保できる。従って、レ
ゾネータ40をより簡単に取付けることができる。
構造(第1実施形態)の要部を示す分解斜視図である。
ジェット推進艇の排気構造30は、レゾネータ40の底
壁41に開口46を備え、この開口46に支持ブラケッ
ト80を介して弁体70を備える。以下、開口46、弁
体70及び支持ブラケット80について説明する。
形成した排気用の穴であり、この開口46の対向する前
後両辺44a,44bに支持梁48を渡すことにより第
1開口47aと第2開口47bとに区分けしたものであ
る。支持梁48は、基部42の中空部43(図5参照)
に臨む面に、V断面又は略V断面のガイド部49を備え
る。このガイド部49をV断面又は略V断面に形成する
ことにより、ガイド部49をテールパイプ38の排気口
33に向けて先細状に突出させることができる。なお、
支持梁48にガイド部49を形成することで、支持梁4
8の下面側(ポンプ室16に臨む面側)には凹条部48
aを備えることになる。
ム製の部材であって、その略中央に支持梁48に当接可
能な取付部71を備え、この取付部71に突条部72を
備え、この突状部72の内側の空間に補強リブ72a・・
・を一定間隔をおいて形成し、突条部72を支持梁48
の凹状部48aに係合可能に形成し、取付部71の両側
(左右側)にそれぞれ第1、第2のフラップ74,76
を備える。第1フラップ74は周縁74b〜74dに補
強リブ75を備え、第2フラップ76は周縁76b〜7
6dに補強リブ77を備える。支持ブラケット80は、
弁体70の取付部71に当接可能な支え部81を備え、
この支え部81から斜め下方に延びた傾斜部82を備え
る。
に取付ける際には、支持梁48の凹状部48aに弁体7
0の突条部72を係合することで、弁体70の取付部7
1を支持梁48に位置決めし、この取付部71に支持ブ
ラケット80の支え部81を当て、この状態で、底壁4
1の取付孔41a,41a、弁体70の取付孔78,7
8、支持ブラケット80の取付孔83,83及びナット
86,86にリベット85,85を打ち込むことによ
り、図5に示すように底壁41と支持ブラケット80と
で弁体70の取付部71を挟持する。
4,76は、それぞれのフラップ74,76の自重によ
り各折曲り部74a,76aで折曲がり下方に垂下す
る。このとき、第1フラップ74を支持ブラケット80
の傾斜部82で支えることにより、第1フラップ74を
傾斜状態(図5に示す)に保つことができる。一方、第
2フラップ76は、折曲り部76aで折曲がることで、
図5に示すように鉛直に垂下した状態になる。
プ室16の天井壁17の裏面に遮熱板19を取付け、こ
の遮熱板19の裏面側にレゾネータ40を設け、ポンプ
室16の天井壁17の取付口17a及び遮熱板19の取
付口19aにテールパイプ38の端部32を挿入すると
ともに、パッキン45にテールパイプ38の端部32を
嵌め込むことによりテールパイプ38でレゾネータ40
の周壁(基部42の上壁42a)を貫通させてテールパ
イプ38の排気口33をレゾネータ40の基部42内
(中空部43)に配置し、この排気口33に対向するレ
ゾネータ40の周壁(底壁)41に開口46を設けるこ
とにより、この開口46をポンプ室16の内部空間16
aに臨ませ、支持梁48の上流側の面(すなわち、テー
ルパイプ38の排気口33に対向する面)にガイド部4
9を排気口33に向けて突出させた状態を示す。
8でレゾネータ40の周壁を貫通することによりレゾネ
ータ40内(基部42の中空部43)に排気口33を配
置すると共に、この排気口33に対向するレゾネータ4
0の底壁41に開口46を設けたので、テールパイプ3
8の排気口33から排出した排気ガスを効率よくレゾネ
ータ40の開口46(第1、第2の開口47a,47
b)まで導き、第1、第2の開口47a,47bからポ
ンプ室16の内部空間16aに排気することができる。
加えて、支持梁48の上流側の面に、テールパイプ38
の排気口33に向けてガイド部49を突出させること
で、排出口33から流出した排気ガスをガイド部49で
案内して第1、第2の開口47a,47bに円滑に導く
ことができる。
1に形成した開口46を支持梁48で第1、第2の開口
47a,47bに区分けし、この支持梁48に弁体70
を取付けた状態を示す。レゾネータ40の開口41を支
持梁48で第1、第2の開口47a,47bに区分け
し、これらの第1、第2の開口47a,47bを第1、
第2のフラップ74,76を閉止可能に構成したので、
第1、第2のフラップ74,76をコンパクトに形成す
ることができる。
をそれぞれ第1、第2のフラップ74,76で迅速に開
閉することができる。このため、第1、第2の開口47
a,47bからレゾネータ40内に水が侵入する前に、
第1、第2の開口47a,47bをそれぞれ第1、第2
のフラップ74,76で閉じることができる。
排気ガスを排出する例を説明する。弁体70に備えた第
1、第2のフラップ74,76は、それぞれのフラップ
74,76の自重により各折曲り部74a,76aで下
方に折れ曲がる。このとき、第1フラップ74を支持ブ
ラケット80の傾斜部82で支えることにより、第1フ
ラップ74を傾斜状態に保つことができる。一方、第2
フラップ76は自重により折曲げ部76aで折曲り、略
鉛直状態まで垂下する。これにより、レゾネータ40の
底壁41に備えた第1、第2の開口47a,47bを開
放することができる。
ルパイプ38の排気口33に対向させているので、テー
ルパイプ38の排気口33から排出した排気ガスや排気
ガスと共に排出される冷却水を、レゾネータ40の開口
46(すなわち、第1、第2の開口47a,47b)ま
で矢印の如く効率よく導くことができる。加えて、支持
梁48の上流側の面にV断面又は略V断面のガイド部4
9を設けることで、テールパイプ38の排出口33から
流出した排気ガスや排気ガスと共に排出される冷却水
を、ガイド部49で案内して第1、第2の開口47a,
47bに円滑に導くことができる。なお、第1フラップ
74を支持ブラケット80の傾斜部82で支える理由に
ついては図7で詳しく説明する。
プ室16の中央にジェットポンプ20を備え、ポンプ室
16の天井壁17にデッドスペースを有効利用してレゾ
ネータ40を取付け、ジェットポンプ20の上方、すな
わちジェットポンプ20の左側にリバースケーブル28
a及びパイプ28bを備え、ジェットポンプ20とレゾ
ネータ40との間にケーブル28cを備え、ジェットポ
ンプ20の右側に操舵ケーブル28dを備え、ジェット
ポンプ20の略上面まで海水87が侵入している状態を
示す。
ット26(図2参照)を操作するためのケーブルであ
り、パイプ28bは、冷却水を取入れるためのパイプで
ある。また、ケーブル28cは、トリム用のケーブルで
あり、操舵ケーブル28dは、操舵ノズル(図2参照)
を操作するためのケーブルである。
口46(第1、第2の開口47a,47b)から海水が
侵入することを防止する例を説明する。図7は本発明に
係る第1実施形態の弁体で海水の侵入を防ぐ状態を説明
する図である。運転中のジェット推進艇10が万一反転
した場合、第1フラップ74が自重で開放位置P1(想
像線で示す位置)から閉塞位置P2(実線で示す位置)
まで移動して、レゾネータ40の第1開口47aを第1
フラップ74で閉じる。同時に、第2フラップ76が自
重で開放位置P3(想像線で示す位置)から閉塞位置P
4(実線で示す位置)まで移動して、レゾネータ40の
第2開口47bを第2フラップ76で閉じる。
2の開口47a,47bを第1、第2のフラップ74,
76でそれぞれ個別に閉止するように構成したので、第
1、第2のフラップ74,76をコンパクトに形成する
ことができる。第1、第2のフラップ74,76をコン
パクトにすることで、それぞれのフラップ74,76を
開放位置(P1,P3)から閉塞位置(P2,P4)ま
で短い時間で移動することができる。よって、第1、第
2の開口47a,47bに海水が到達する前に、第1、
第2の開口47a,47bを各々のフラップ74,76
で閉じることができる。
ト80の傾斜部82で斜めに支えた理由について説明す
る。運転中のジェット推進艇10が万一反転した場合、
ポンプ室16内の海水87がポンプ室16の天井壁17
に向って落下する。このとき、ポンプ室16の左壁18
b近傍の海水87は左壁18bに沿ってスムーズに矢印
の如く落下するので、レゾネータ40の第1開口47
aに比較的速く到達してしまう。このため、第1開口4
7aを弁体70の第1フラップ74で迅速に閉じる必要
がある。
際には、図5に示すように第1フラップ74を支持ブラ
ケット80の傾斜部82で支えることで傾斜状態に保つ
ようにした。このため、ジェット推進艇10が万一反転
した場合には、第1フラップ74を開放位置P1から閉
塞位置P2まで迅速に移動させることができる。従っ
て、ポンプ室16の左壁18bに沿って落下した海水8
7が第1開口47aに到達する前に、第1開口47aを
第1フラップ74で閉じて、海水87が第1開口47a
からレゾネータ40内に侵入することを防ぐことができ
る。
水87は第2開口47bに向って矢印の如く落下す
る。第2開口47bは右壁18cから離れていると共
に、第2開口47bの近傍にはケーブル28cが延びて
いるので、このケーブル28aで海水87の落下を遮る
ことができる。よって、海水87が第2開口47bに到
達するまでに比較的時間がかかる。このため、弁体70
の第2フラップ76で第2開口47bを閉じるまでにあ
る程度の時間を確保することが可能になる。
際には、図5に示すように第2フラップ76を鉛直に垂
下させるようにした。このため、排気ガスを第2開口4
7bからより効率よく排出することができる。そして、
ジェット推進艇10が反転したときには、右壁18cか
ら離れていると共にケーブル28cで遮られて、海水8
7が第2開口47bに到達する前に、第2フラップ76
を想像線で示す開放位置P3から実線で示す閉塞位置P
4まで移動させて第2フラップ76で第2開口47bを
閉じて、海水87が第2開口47bからレゾネータ40
内に侵入することを防ぐことができる。
て説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態
と同一部材については同一符号を付して説明を省略す
る。図8は本発明に係るジェット推進艇の排気構造(第
2実施形態)の要部断面図である。ジェット推進艇の排
気構造90は、レゾネータ40をトンネル状のポンプ室
16の左壁18bに沿わせて取付けた点で第1実施形態
と異なるだけで、その他の構成は第1実施形態と同様で
ある。
は、ポンプ室16の左壁18bの裏面に遮熱板19を取
付け、この遮熱板19の裏面側にレゾネータ40を設
け、ポンプ室16の左壁18bの取付口18d及び遮熱
板19の取付口19aにテールパイプ38の端部32を
挿入するとともに、パッキン45にテールパイプ38の
端部32を嵌め込むことにより、テールパイプ38の排
気口33を基部42の中空部43に臨ませ、レゾネータ
40の底壁41の開口46をポンプ室16の内部空間1
6aに臨ませた状態を示す。開口46は、第1実施形態
と同様に、支持梁48で第1開口47a及び第2開口4
7bに区分けしたものである。
9をテールパイプ38の排気口33に向けて設け、支持
梁48の凹状部48aに弁体92の突条部72を係合す
ることで、弁体92の取付部71を支持梁48に位置決
めし、この取付部71に支持ブラケット80の支え部8
1を当て、この状態で、第1実施形態と同様にリベット
85,85(奥側のみを図示する)を打ち込むことによ
り底壁41と支持ブラケット80とで弁体92の取付部
71を挟持した状態を示す。弁体92は、第1実施形態
の弁体70から第2フラップ76を除去したもので、そ
の他の構成は弁体70と同じである。
がかかることにより、折曲り部74aから下方に折れ曲
がる。このとき、第1フラップ74を支持ブラケット8
0の傾斜部82で支えることにより、第1フラップ74
を傾斜状態に保つ。これにより、レゾネータ40の底壁
41に備えた第1開口47aを開放することができる。
一方、第2開口47bはフラップを備えていないので常
時開放状態を保つ。よって、テールパイプ38の排気口
33から排気した排気ガスを、ガイド部で案内して矢印
の如く第1、第2の開口47a,47bに導くことがで
きる。
が侵入することを防止する例を図9に基づいて説明す
る。図9は本発明に係る第2実施形態の弁体で海水の侵
入を防ぐ状態を説明する図である。ジェット推進艇が、
万一走行中に反転した場合、ポンプ室16内の海水87
がポンプ室16の天井壁17に向って落下する。このと
き、ポンプ室16の左壁18b近傍の海水87はレゾネ
ータ40の底壁41に沿って矢印の如く落下するの
で、レゾネータ40の第2開口47bを通過してしま
う。このため、海水87が第2開口47bから侵入する
ことがないので、第2開口47bにはフラップを設けな
い構成にした。また、第2開口47bは、反転時に水面
より上になる位置に開口させた。
井壁17に落下した海水87が、第1開口47aに向っ
て矢印の如く流れる。そこで、第1開口47aに第1
フラップ74を設け、第1フラップ74を想像線で示す
開放位置P5から実線で示す閉塞位置P6まで移動させ
て第1フラップ74で第1開口47aを閉じて、海水8
7が第1開口47aからレゾネータ40内に侵入するこ
とを防ぐようにした。
90は、第1実施形態と同様の効果を得ることができ
る。すなわち、第2実施形態によれば、レゾネータ40
をポンプ室16内の左壁17に沿わせることで(図8参
照)、壁面近傍に残されているデッドスペースを有効利
用することができる。加えて、レゾネータを艇体11の
外部に取付けることで、レゾネータ40を収容するため
の収容スペースを艇体11の内部に確保する必要がな
い。このように、ポンプ室16の天井壁17にレゾネー
タ40を沿わせることで、レゾネータ40をより簡単に
取付けることができる。
40の開口46をテールパイプ38の排気口33に対向
させているので、テールパイプ38の排気口33から排
出した排気ガスを効率よくレゾネータ40の開口46
(すなわち、第1、第2の開口47a,47b)まで導
くことができる。
を第1、第2の開口47a,47bに区分けして、第1
フラップ74で第1開口47aを閉止するように構成し
たので第1フラップ74をコンパクトに形成することが
できる。第1フラップ74をコンパクトにすることで、
第1フラップ74を開放位置から閉塞位置まで短い時間
で移動することができるので、第1開口47aから水が
侵入する前に、第1開口47aを第1フラップ74で閉
じることができる。
8の上流側の面にV断面又は略V断面のガイド部49を
設けることで、テールパイプ38の排出口33から流出
した排気ガス及び排気ガスと共に排出される冷却水を、
ガイド部49で案内して第1、第2の開口47a,47
bに円滑に導くことができる。
40をポンプ室16の天井壁17に設け、第2実施形態
では、レゾネータ40をポンプ室16の左壁17bに設
けた例について説明したが、これに限らないで、ポンプ
室16のその他の壁面に設けることも可能である。ま
た、レゾネータ40をポンプ室16内の壁面以外の部位
に設けることも可能である。
壁41の開口46を矩形としたが、これに限らないで、
例えば開口46を円形等のその他の形状に形成すること
も可能である。加えて、前記実施形態では、レゾネータ
40を蛇行状に形成した例について説明したが、これに
限らないで、例えばレゾネータを直線状に形成し、この
レゾネータをポンプ室16のデッドスペースに配置する
ことも可能である。
状態において第1フラップ74を支持ブラケット80の
傾斜部82で斜めに支えた例について説明したが、第1
フラップ74の傾斜状態は任意に選択することができ
る。加えて、第1実施形態においては、支持ブラケット
80から傾斜部82を除去して第1フラップ74を鉛直
に垂下することも可能である。さらに、前記実施形態で
は、支持梁48にガイド部49を一体に形成した例につ
て説明したが、これに限らないで、支持梁48に別部材
のガイド部49を取付けるように構成することも可能で
ある。
する。請求項1は、ポンプ室内のデッドスペースを有効
利用して消音用のレゾネータを配置することにした。こ
のため、艇体の内部にレゾネータを収容するための収容
スペースを確保するために、長い検討時間をかける必要
はない。従って、レゾネータを簡単に取付けることがで
きるのでジェット推進艇の排気騒音をより簡単に低減す
ることが可能になる。
し、この排気口に対向するレゾネータの周壁に開口を設
けた。このため、排気口から排出した排気ガスや排気ガ
スと共に排出される冷却水を効率よくレゾネータの開口
まで導くことができるので、レゾネータの開口から排気
ガスを円滑に排出することができる。
2の開口に区分けし、区分けした各々の開口をそれぞれ
個別のフラップで閉止する構成にした。フラップを個別
に分けることで、フラップのコンパクトを図ることがで
きるので、それぞれのフラップで第1、第2の開口を迅
速に閉じることができる。従って、第1、第2の開口か
ら水が侵入する前に、第1、第2の開口をフラップで閉
じることができるので、レゾネータ内に水が侵入するこ
とを防ぐことができる。
させたV断面又は略V断面のガイド部を備えたので、排
気ガスや排気ガスと共に排出される冷却水を、ガイド部
で案内して第1、第2の開口に円滑に導くことができ
る。従って、排出口から排出した排気ガスをレゾネータ
内から効率よく排出することができる。
たジェット推進艇の側面図
実施形態)の側面図
実施形態)の分解斜視図
実施形態)の要部を示す分解斜視図
を防ぐ状態を説明する図
実施形態)の要部断面図
を防ぐ状態を説明する図
ジン、16…ポンプ室、17…ポンプ室の天井壁(艇体
の壁面)、18b…ポンプ室の左壁、20…ジェットポ
ンプ(ジェット推進機)、30,90…ジェット推進艇
の排気構造、32…排気管、33…排気口(排気管の排
気口)、38…テールパイプ、40…レゾネータ、41
…レゾネータの底壁(周壁)、42a…上壁(レゾネー
タの周壁)、46…開口、47a…第1開口、47b…
第2開口、48…支持梁、49…ガイド部、70,92
…弁体、74…第1フラップ、76…第2フラップ。
水87は第2開口47bに向って矢印の如く落下す
る。第2開口47bは右壁18cから離れていると共
に、第2開口47bの近傍にはケーブル28cが延びて
いるので、このケーブル28cで海水87の落下を遮る
ことができる。よって、海水87が第2開口47bに到
達するまでに比較的時間がかかる。このため、弁体70
の第2フラップ76で第2開口47bを閉じるまでにあ
る程度の時間を確保することが可能になる。
Claims (4)
- 【請求項1】 艇体の後部にトンネル状のポンプ室を設
け、このポンプ室にジェット推進機を設け、このジェッ
ト推進機に駆動用のエンジンを連結し、このエンジンか
ら延ばした排気管の排気口をポンプ室に臨ませたジェッ
ト推進艇の排気構造において、 前記ポンプ室内に消音用のレゾネータを配置すると共
に、このレゾネータに前記排気管を連通させたことを特
徴とするジェット推進艇の排気構造。 - 【請求項2】 前記排気管で前記レゾネータの周壁を貫
通することによりレゾネータ内に前記排気口を配置する
と共に、この排気口に対向するレゾネータの周壁に開口
を設けたことを特徴とする請求項1記載のジェット推進
艇の排気構造。 - 【請求項3】 前記開口を支持梁で第1、第2の開口に
区分けし、この支持梁に弁体を取付けることにより、こ
の弁体に備えた一対のフラップで前記第1、第2の開口
を開閉可能としたことを特徴とする請求項2記載のジェ
ット推進艇の排気構造。 - 【請求項4】 前記支持梁には、前記排気口に向けて突
出させたV断面又は略V断面のガイド部を設けたことを
特徴とする請求項3記載のジェット推進艇の排気構造。
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