JP2006096075A - 小型艇の排気装置 - Google Patents

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【課題】レゾネータや水侵入防止容器を排気管に取り付けるために必要な部品点数を減らすことができる小型艇の排気装置を提供する。
【解決手段】 小型艇の排気装置20は、小型艇10に搭載したエンジン14に第1、第2の排気管33,36を繋ぎ、第1、第2の排気管33,36の途中に、マフラー63を設けるとともに、排気騒音を低減するレゾネータ62およびマフラー63側に水が侵入することを防止する水侵入防止容器61を設けたものである。この小型艇の排気装置20は、マフラー63に、レゾネータ62および水侵入防止容器61を一体に設け、水侵入防止容器61をマフラー63と排出口71cとの間に配置したものである。
【選択図】図4

Description

本発明は、排気管の途中に、マフラーを設けるとともに、消音用のレゾネータおよび水侵入防止用の水侵入防止容器を設けた小型艇の排気装置に関する。
ここで、レゾネータとは、共鳴によって排気騒音を低減する共鳴形消音器をいう。
小型艇として、艇体の後部に水ジェットポンプを取り付け、この水ジェットポンプをエンジンで駆動することにより艇底から水を吸込み、吸込んだ水を後方に噴射して推進(滑走)する艇が知られている。
水ジェットポンプで滑走する小型艇のなかには、排気ガスによる排気騒音を低減するとともに、水の侵入を防止するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−118488号公報
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図12は従来の基本構成を説明する図である。
小型艇の排気装置200は、エンジンにマフラー201を連通し、マフラー201の排出部201aに第1排気ホース202を繋ぎ、第1排気ホース202に排気チューブ203を繋ぎ、排気チューブ203にレゾネータ204を設け、排気チューブ203に第2排気ホース205を繋ぎ、第2排気ホース205を水侵入防止容器206の導入部206aに取り付け、水侵入防止容器206の排出部206bに第3排気ホース207を繋ぎ、第3排気ホース207をテールパイプ208に連通したものである。
テールパイプ208をポンプ室209の側壁209aに取り付け、テールパイプ208の排出口208aをポンプ室209内に連通する。このポンプ室209には、水ジェットポンプ210が設けられている。
小型艇の排気装置200によれば、エンジンから排出された排気ガスは、排気マニホールド(図示しない)などを経てマフラー201内に流入する。
マフラー201内に流入した排気ガスは、第1排気ホース202、排気チューブ203、第2排気ホース205、水侵入防止容器206、第3排気ホース207およびテールパイプ208を経てポンプ室209内に排出される。
ポンプ室209は外部に臨む開口部(図示せず)を備え、ポンプ室209内に排出された排気ガスはポンプ室209から外部に排出される。
排気装置200の排気チューブ203にレゾネータ204を備えることで、排気装置200の排気騒音を共鳴により低減する。
さらに、排気装置200に水侵入防止容器206を備えることで、ポンプ室209内から侵入した水を水侵入防止容器206に蓄える。
このように、侵入した水を水侵入防止容器206に蓄えることで、マフラー201側に水が侵入することを防ぐ。
ここで、小型艇の排気装置200は、排気管の途中、すなわちマフラー201とポンプ室209との間に、レゾネータ204および水侵入防止容器206をそれぞれ個別に備える。
具体的には、第1、第2の排気ホース202,205間に排気チューブ203を配置し、排気チューブ203の一端部を第1排気ホース202に嵌め込むとともに、排気チューブ203の他端部を第2排気ホース205に嵌め込む。
それぞれの嵌め込んだ部位を、締付けバンド212,213で締め付けて、第1、第2の排気ホース202,205間に排気チューブ203を取り付ける。そして、取り付けた排気チューブ203にレゾネータ204を設ける。
加えて、小型艇の排気装置200は、第2、第3の排気ホース205,207間に水侵入防止容器206を配置し、水侵入防止容器206の導入部206aに第2排気ホース205を嵌め込むとともに、水侵入防止容器206の排出部206bに第3排気ホース207を嵌め込む。
それぞれの嵌め込んだ部位を、締付けバンド214,215で締め付けることで、第2、第3の排気ホース205,207に水侵入防止容器206を取り付ける。
このように、排気管の途中、すなわちマフラー201とポンプ室209との間に、レゾネータ204および水侵入防止容器206をそれぞれ個別に備えるので、複数本の排気管(すなわち、第1〜第3の排気ホース202,205,207および排気チューブ203)や、複数の締付けバンド212,213,214,215を必要とする。
このため、レゾネータ204や水侵入防止容器206を排気管に取り付けるために必要な部品点数が多くなり、そのことがコストを下げる妨げになっていた。
本発明は、レゾネータや水侵入防止容器を排気管に取り付けるために必要な部品点数を減らすことができる小型艇の排気装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、小型艇に搭載したエンジンに排気管を繋ぎ、この排気管の途中に、マフラーを設けるとともに、排気騒音を低減するレゾネータ、マフラー側に水が侵入することを防止する水侵入防止容器を設け、この水侵入防止容器を、マフラーから前記小型艇の外側に延びる排気管の途中に配置した小型艇の排気装置において、前記マフラーに、前記レゾネータおよび前記水侵入防止容器を一体に設けるとともに、この水侵入防止容器を前記マフラーと前記排気管の排出口との間に配置したことを特徴とする。
マフラーに、レゾネータおよび水侵入防止容器を一体に設けたので、排気管の途中に、レゾネータおよび水侵入防止容器を個別に設ける必要がない。
よって、排気管を複数本に分けて、それぞれの排気管の間にレゾネータおよび水侵入防止容器を個別に配置し、レゾネータおよび水侵入防止容器を排気管に締付けバンドで取り付ける必要がない。
これにより、排気管の本数を減らし、かつ締付けバンドの本数を減らすことができる。
請求項2は、水侵入防止容器をマフラーの上方に一体に設けたことを特徴とする。
水侵入防止容器をマフラーの上方に設けたので、小型艇が反転した状態において、排出口から排気管内に侵入した水を、水侵入防止容器に確実に蓄えることができる。
請求項3は、マフラーに筒体を一体に設け、この筒体の内部を仕切壁で上下の部屋に区画し、上の部屋を前記水侵入防止容器とし、下の部屋を前記レゾネータとしたことを特徴とする。
筒体の内部を仕切壁で上下に区画し、上の部屋を水侵入防止容器、下の部屋をレゾネータとした。筒体の内部を仕切壁で上下に区画するだけで、水侵入防止容器およびレゾネータを一体に形成する。
よって、水侵入防止容器およびレゾネータを簡素な構成にするとともに、コンパクトにまとめることが可能になる。
請求項1に係る発明では、排気管や締付けバンドの本数を減らすことで、部品点数を減らし、コストを抑えることができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、水侵入防止容器をマフラーの上方に設けることで、排気管内に侵入した水を水侵入防止容器に蓄えて、マフラー側に侵入することを確実に防ぐことができるという利点がある。
請求項3に係る発明では、水侵入防止容器およびレゾネータの簡素化を図ることでコストを抑えることができ、かつ、コンパクト化を図ることで水侵入防止容器およびレゾネータを小さな空間に収納することができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。
図1は本発明に係る排気装置の第1実施の形態を備えた小型艇の側面図である。
小型艇10は、艇体11の前部12に取り付けた燃料タンク13と、この燃料タンク13の後方に設けたエンジン14と、このエンジン14の後方に設けたポンプ室16と、このポンプ室16に設けた水ジェットポンプ17と、エンジン14に導入側を取り付けるとともに排出側をポンプ室16に取り付けた小型艇の排気装置20と、燃料タンク13の上方に取り付けた操舵ハンドル22と、この操舵ハンドル22の後方に取り付けたシート23とを備えたウォータージェット推進艇である。
水ジェットポンプ17は、艇底24の吸込口25から後方へ延びたハウジング26を有し、このハウジング26内にインペラ27を回転自在に取り付け、インペラ27をエンジン14の駆動シャフト28に連結したものである。
水ジェットポンプ17によれば、エンジン14を駆動してインペラ27を回転させることにより、艇底24の吸込口25から吸引した水を、ハウジング26の後部ノズルを介してステアリングノズル(操舵ノズル)29から艇体11の後方へ噴射する。
これにより、小型艇10が前進状態で推進(滑走)する。
小型艇10を後進させるときには、ステアリングノズル29の上方のリバースバケット31を、ステアリングノズル29後方の後進位置に移動する。
これにより、ステアリングノズル29から後方へ噴射した噴射水を、リバースバケット31で艇体11の前方に案内し、小型艇10を後進させる。
図2は本発明に係る小型艇の排気装置の第1実施の形態を示す側面図である。
小型艇の排気装置20は、エンジン14の排気マニホールド(図示しない)に第1排気管(排気管)33を繋ぎ、第1排気管33にマフラー構造35を繋ぎ、このマフラー構造35に第2排気管(排気管)36を繋ぎ、第2排気管(排気管)36に水侵入防止弁(排気管)38を取り付け、水侵入防止弁38の下端部71bをポンプ室16の天井壁41に取り付け、下端部71bの排出口71cをポンプ室16内の内部空間42(すなわち、小型艇10の外側)に臨ませたものである。
ポンプ室16内に水ジェットポンプ17を設け、水ジェットポンプ17の後部ノズルに上下のピン43,43を介してステアリングノズル29を左右方向にスイング自在に設ける。
このステアリングノズル29は、図1に示す操舵ハンドル22の操作で左右方向にスイングすることにより艇体11の操舵方向をコントロールする操舵用のノズルである。
水ジェットポンプ17の下方に艇底プレート(ライドプレート)44を設け、この艇底プレート44の後部に、上方に向けて左右のブラケット45,45を取り付け、左右のブラケット45,45に左右のピン46,46を介して上下方向に移動自在にリバースバケット31を取り付ける。
リバースバケット31は、図1に示すリバースレバー47およびブレーキレバー48で操作可能な部材である。
図3は第1実施の形態に係る小型艇の排気装置を示す斜視図、図4は第1実施の形態に係る小型艇の排気装置を示す断面図である。
マフラー構造35は、大径に形成した断面円形状の大径筒体(筒体)51を横置きに配置し、この大径筒体51に横置きのマフラー筒体52を一体に取り付け、マフラー筒体52に第1排気管33を連通し、大径筒体51に第2排気管36を連通したものである。
具体的には、マフラー構造35は、大径筒体51の前端開口51aを前蓋53で塞ぐとともに、大径筒体51の後端開口51bを後蓋54で塞ぎ、大径筒体51内の上側部位に仕切壁55を水平に設けて、大径筒体51の内部を上下に区画することにより、大径筒体51の内部を上下の空間57,58に2分割したものである。
上空間57は、大径筒体51の上部や仕切壁55などで形成される。これら大径筒体51の上部や仕切壁55などで構成する上の部屋を水侵入防止容器61とする。
下空間58は、大径筒体51の残りの部位(すなわち、中央部および下部)や仕切壁55などで形成される。これら大径筒体51の残りの部位や仕切壁55などで構成する下の部屋をレゾネータ62とする。
マフラー構造35によれば、マフラー63に大径筒体51を一体に設け、この大径筒体51の内部を仕切壁55で上下の部屋に区画し、上の部屋を水侵入防止容器61とし、下の部屋をレゾネータ62とした。
大径筒体51の内部を仕切壁55で上下に区画するだけで、水侵入防止容器61およびレゾネータ62を一体に形成する。
よって、水侵入防止容器61およびレゾネータ62を簡素な構成にするとともに、コンパクトにまとめることが可能になる。
さらに、マフラー構造35は、前蓋53の下部にマフラー筒体52の後端部52aを取り付け、後端部52aの後端開口52bをマフラー後蓋64で塞ぎ、マフラー本体52の前端開口52cをマフラー前蓋65で塞いでマフラー空間66を形成したものである。
マフラー空間66は、マフラー筒体52、マフラー後蓋64およびマフラー前蓋65で形成される。これらマフラー筒体52、マフラー後蓋64およびマフラー前蓋65で構成した容器をマフラー63とする。
加えて、マフラー構造35は、マフラー空間66に第1排気管33を連通し、マフラー空間66と上空間57とを導入管(排気管)67で連通し、上空間57を第2排気管36に連通し、マフラー空間66と下空間58とを連通管68で連通したものである。
すなわち、第1排気管33の後端部33aをマフラー前蓋65の開口65aからマフラー空間66に突出させて、マフラー空間66に第1排気管33を連通する。
また、前蓋53の上部開口53aから導入管67の上端部67aを上空間57に突出させ、導入管67の下端部67bをマフラー筒体52の側壁開口52dからマフラー空間66に突出させて、マフラー空間66と上空間57とを導入管67で連通する。
さらに、後蓋54の上部開口54aから第2排気管36の上端部36aを上空間57に突出させて、上空間57を第2排気管36に連通する。
加えて、マフラー後蓋64の下部開口64aに連通管68を略水平に取り付けて、マフラー空間66と下空間58とを連通管68で連通する。
導入管67は、上端部67a近傍で略90°に曲げられ、上端部67a側を水平に配置するとともに下端部67b側を鉛直に配置し、下端部67aの縁67cを傾斜状に形成したパイプである。
第2排気管36は、上端部36aから下端部36bに向けて略湾曲状に曲げられ、上端部36aを略水平に配置するとともに、下端部36bを略鉛直に配置したものである。
これにより、水侵入防止容器61が、導入管67の下端部67bの上方に位置するとともに、第2排気管36の下端部36bの上方に位置する。
よって、導入管67、水侵入防止容器61および第2排気管36の排気ガス流路69は、略逆U字状に形成される。
この状態で、水侵入防止容器61は、導入管67を介してマフラー63の上方に配置されるとともに、マフラー63と一体に設けられる。
この水侵入防止容器61は、マフラー63から艇体11外(小型艇10の外側)に延びる排気管(すなわち、導入管67および第2排気管36)の途中に配置されている。
さらに、水侵入防止容器61は、マフラー63と、水侵入防止弁38の排出口71cとの間に配置されている。
このように、水侵入防止容器61を、マフラー63と、水侵入防止弁38の排出口71cとの間に配置するとともに、マフラー63の上方に配置することで、小型艇10が反転した状態において、排出口71cから水侵入防止弁38を介して第2排気管36に侵入した水76(図6参照)を、水侵入防止容器61に確実に蓄えて、水76がマフラー63側に侵入することを確実に防ぐことができる。
ここで、排気ガス流路69を略逆U字状に形成するためには、水侵入防止容器61を比較的高い位置に配置する必要がある。
そこで、水侵入防止容器61の下側にレゾネータ62を設けることで、マフラー構造35の全体の高さを抑えることにした。
加えて、排気ガス流路69を略逆U字状に形成することで、水侵入防止容器61の下側に空間ができる。そこで、水侵入防止容器61の下側にレゾネータ62を設けることで、、この空間を利用してレゾネータ62を配置することにした。
これにより、小型艇の排気装置20をコンパクトにまとめることが可能になり、小型艇の排気装置20を収納する空間を艇体11の後部に簡単に確保することが可能になる。
第2排気管36の下端部36bに水侵入防止弁38を設ける。
水侵入防止弁38は、ケース71の上端部71aを、第2排気管36の下端部36bに嵌合するとともに、ケース71の下端部71bをポンプ室16の天井壁開口41aからポンプ室16内に突出することで、下端部71bの排出口71cをポンプ室16の内部空間42に臨ませ、ケース71内に突起72を介してプレート73を設け、プレート73に圧縮ばね74を設け、圧縮ばね74の上端部に球体75を設け、圧縮ばね74のばね力で球体75を第2排気管36の下縁36cに押し付け可能に構成したものである。
この水侵入防止弁38は、エンジン14(図1参照)の停止状態において、圧縮ばね4のばね力で球体75を第2排気管36の下縁36cに押し付けることにより、第2排気管36の下端開口36dを塞ぐ。
また、水侵入防止弁38は、エンジン14の駆動状態において、排気ガスによる排気圧が球体75にかかり、球体75が圧縮ばね74のばね力に抗して下方に移動することに、第2排気管36の下端開口36dを開く。
エンジン14の駆動状態において、第2排気管36の下端開口36dが開くことにより、エンジン14から排出された排気ガスが、排気マニホールド(図示せず)を介して第1排気管33に流入する。
第1排気管33に流入した排気ガスが第1排気管33を経てマフラー空間66に流れる。
マフラー空間66に流入した排気ガスが導入管67を経て上空間57に流れ、上空間57に流れた排気ガスが、上空間57を経て第2排気管36に流れる。
第2排気管36に流れた排気ガスが、第2排気管36を経て水侵入防止弁38のケース71内に流れ、ケース71内に流れた排気ガスが、ケース71内を経て下端部71bの排出口71cからポンプ室16の内部空間42に排出する。
ここで、第2排気管36の下端部36bに水侵入防止弁38を設けているので、通常の使用状態において、ポンプ室16側から排出口71cを経て第2排気管36に水が侵入することは考えられない。
しかし、エンジン14(図1参照)の停止時に、万が一、水侵入防止弁38が開いたままの状態になった場合、ポンプ室16側から排出口71cを経て第2排気管36内に水が侵入する虞がある。
この場合、第2排気管36に侵入した水は、水侵入防止容器61の上空間57に蓄えられる。これにより、第2排気管36に侵入した水が、導入管67を経てマフラー空間66(すなわち、マフラー63)に侵入することを防ぐ。
すなわち、水侵入防止容器61の上空間57は、水がマフラー63側に侵入することを防ぐ水侵入防止空間としての役割を果たす。
一方、マフラー空間66と下空間58とを連通管68で連通することで、マフラー空間66に流れた排気ガスの排気騒音を下空間58で共鳴させることにより、排気騒音を低減する。
すなわち、レゾネータ62の下空間58は、共鳴により排気騒音を低減する消音用空間としての役割を果たす。
以上説明したように、排気装置のマフラー構造35は、マフラー63に水侵入防止容器61およびレゾネータ62を一体に設けたものである。
これにより、第1排気管33および第2排気管36に、水侵入防止容器61およびレゾネータ62を個別に設ける必要がない。
よって、水侵入防止容器61およびレゾネータ62を個別に設けるために必要とされていた多数本の排気管や多数個の締付けバンドを不要にして、部品点数を減らすことができる。
次に、小型艇の排気装置20の作用を図5に基づいて説明する。
図5(a),(b)は第1実施の形態に係る小型艇の排気装置で排気ガスを排出する例を説明する図である。
(a)において、エンジン14(図1参照)を駆動すると、排気ガスが、排気マニホールド(図示せず)を介して第1排気管33に流入する。
第1排気管33に流入した排気ガスが、第1排気管33を経てマフラー空間66に矢印aの如く流れる。
マフラー空間66に流入した排気ガスが、導入管67に矢印bの如く流れ、導入管67に流れた排気ガスが、導入管67を経て上空間57に矢印cの如く流れる。
上空間57に流れた排気ガスが、上空間57を経て第2排気管36に矢印dの如く流れる。
よって、排気ガスによる排気圧が球体75にかかり、球体75が圧縮ばね74のばね力に抗して下方に移動して、第2排気管36の下端開口36dを開く。
これにより、第2排気管36に流れた排気ガスが、第2排気管36を経て水侵入防止弁38のケース71内に矢印eの如く流れる。
ケース71内に流れた排気ガスが、ケース71内を経て下端部71bの排出口71cからポンプ室16の内部空間42に矢印fの如く排出する。
一方、マフラー空間66と下空間58とが連通管68で連通されている。これにより、マフラー空間66に流れた排気ガスの排気騒音を、レゾネータ62の下空間58で共鳴させて、排気騒音の低減を図る。
(b)において、小型艇10(図1参照)が反転した状態でエンジン14が停止すると、排気ガスによる排気圧が球体75にかからなくなる。
これにより、圧縮ばね4のばね力で球体75を第2排気管36の下縁36cに押し付けて、第2排気管36の下端開口36dを塞ぐ。
この状態で、ポンプ室16側から排出口71cを経てケース71内に水が矢印gの如く流入する。
下端開口36dが球体75で塞がれているので、排出口71cからケース71内に流入した水76は、ケース71内に蓄えられる。
図6は第1実施の形態に係る小型艇の排気装置で水の侵入を防ぐ例を説明する図である。
ここで、第2排気管36の下端部36bに水侵入防止弁38を設けているので、通常の使用状態において、ポンプ室16側から排出口71cを経て第2排気管36に水が侵入することは考えられない。
しかし、小型艇10が反転してエンジン14(図1参照)が停止した状態で、万が一、水侵入防止弁38が開いたままの状態になった場合、ポンプ室16側から排出口71cを経てケース71内に水が矢印hの如く流入する。
ケース71内に流入した水が、第2排気管36の下端開口36dを経て矢印iの如く第2排気管36に流入する。
ここで、導入管67、水侵入防止弁38および第2排気管36の排気ガス流路69は、略逆U字状に形成されている。
よって、小型艇10が反転した状態において、水侵入防止弁38が導入管67の下端部67bおよび第2排気管36の下端部36bの下方に位置する。
これにより、第2排気管36に侵入した水76は、水侵入防止容器61に矢印jの如く流入し、水侵入防止容器61の上空間57に蓄えられる。
したがって、第2排気管36に流入した水76が、導入管67を経てマフラー空間66に侵入することを防ぐ。
次に、第2実施の形態について説明する。
図7は本発明に係る小型艇の排気装置の第2実施の形態を示す断面図である。
第2実施の形態の小型艇の排気装置80は、第1実施の形態の小型艇の排気装置20から水侵入防止弁38を除去し、第2排気管36の下端部36bを天井壁41に取り付けるとともに、天井壁開口41aからポンプ室16内に突出させ、下端部36bの排出口36eをポンプ室16内の内部空間42(すなわち、小型艇10の外側)に臨ませたものであり、その他の構成は第1実施の形態の小型艇の排気装置20と同じである。
すなわち、第2実施の形態の小型艇の排気装置80は、第1実施の形態の小型艇の排気装置20と同様に、マフラー63に水侵入防止容器61およびレゾネータ62を一体に設けた。
これにより、第1排気管33および第2排気管36に、水侵入防止容器61およびレゾネータ62を個別に設ける必要がない。
よって、水侵入防止容器61およびレゾネータ62を個別に設けるために必要とされていた多数本の排気管や多数個の締付けバンドを不要にして、部品点数を減らすことができる。
さらに、レゾネータ62の共鳴で排気騒音を低減し、かつ水侵入防止容器61でマフラー63側に水が侵入することを防止する。
以上説明したように、第2実施の形態の小型艇の排気装置80によれば、第1実施の形態の小型艇の排気装置20と同様の効果を得ることができる。
ところで、図1に示す小型艇10は、リバースバケットにブレーキ用のプレートを備えている。このブレーキ用のプレートについて図8〜図9に基づいて説明する。
図8は本発明に係る排気装置を備えた小型艇のブレーキ装置の非作動状態を説明する図である。
リバースバケット31に取付ブラケット91を設け、この取付ブラケット91にブレーキプレート92を矢印k−l(アルファベット「エル」の小文字)の方向にスライド自在に設ける。
さらに、リバースバケット31または取付ブラケット91に、ブレーキ用ばね部材(図示せず)を設け。
このブレーキ用ばね部材は、ブレーキプレート92を矢印k方向に移動させる部材である。
ブレーキ用ばね部材を設けることで、リバースバケット31がステアリングノズル29の上方の前進位置(図示の位置)に保持された状態において、ブレーキプレート92を、ブレーキ用ばね部材のばね力で上方の待機位置(図示の位置)に保持する。
リバースバケット31は、バケット用ばね部材(図示せず)で前進位置(図示の位置)に保持されている。
操作ハンドル22の左側にブレーキレバー48を備える。ブレーキレバー48は、バケット/ブレーキ用連結機構97を介してリバースバケット31およびブレーキプレート92に連結され、小型艇10にブレーキをかけるためのレバーである。
さらに、操作ハンドル22後方部位98にリバースレバー47を備える。リバースレバー47は、バケット用連結機構99を介してリバースバケット31に連結され、小型艇10を後進状態に切り換えるためのレバーである。
なお、操作ハンドル22の右側のレバーは、エンジンの回転数を調整するスロットルレバー101である。
リバースバケット31が前進位置(図示の位置)に保持され、ブレーキプレート92が待機位置(図示の位置)に保持された状態において、水ジェットポンプ17後方のステアリングノズル29から水ジェット水94を矢印の如く後方に噴射し、小型艇10(図1参照)を前進滑走させる。
図9は本発明に係る排気装置を備えた小型艇のブレーキ装置の作動状態を説明する図である。
小型艇10(図1参照)の前進滑走中に、小型艇10にブレーキをかけるときは、操作ハンドル22の左側に備えたブレーキレバー48(図8参照)を操作する。
ブレーキレバー48の操作で、バケット/ブレーキ用連結機構97が作動し、リバースバケット31を前記バケット用ばね部材のばね力に抗して後進位置(図示の位置)に下降させる。
同時に、バケット/ブレーキ用連結機構97の作動で、ブレーキプレート92を前記ブレーキ用ばね部材のばね力に抗してブレーキ位置(図示の位置)に下降させる。
これにより、リバースバケット31の下端部からブレーキプレート92が下方に突出する。ブレーキプレート92は艇底プレート44の下方に突出して、小型艇10にブレーキをかける。
ここで、バケット/ブレーキ用連結機構97の途中に、ブレーキ引き荷重コントロール103を備えることも可能である。
ブレーキ引き荷重コントロール103を備えることで、ブレーキレバー48の操作力を徐々に増加させる。
さらに、ブレーキレバー48の引き量に応じて、リバースバケット31およびブレーキプレート92の移動量を調整するように構成することも可能である。
なお、リバースレバー47を引き上げることにより、リバースバケット31が後進位置(図示の位置)まで下降し、小型艇10が後進する。
小型艇10が後進する場合には、ブレーキプレート92は待機位置(図8の位置)に保持された状態を保つ。
なお、ブレーキプレート92に変えて、乗船用バー105(図10〜図11参照)をブレーキ部材として兼用することも可能である。
乗船用バー105をブレーキ部材として兼用する例を図10〜図11に基づいて説明する。
図10(a),(b)は本発明に係る排気装置を備えた小型艇のブレーキ装置のその他の例を説明する図である。
(a)に示すように、乗船用バー105は、支持ピン106に矢印mの如くスイング自在に設けられ、バー用ばね部材(図示せず)のばね力で上方の待機位置(図示の位置)に保持される。
(b)に示すように、乗船用バー105の足掛けロッド107に水の抵抗を考慮した抵抗プレート108を備える。
小型艇10に操縦者が乗る場合、乗船用バー105を前記バー用ばね部材のばね力に抗して下方に押し下げ、乗船用バー105の抵抗プレート108に足を掛けて小型艇10に乗る。
図11は本発明に係る排気装置を備えた小型艇のブレーキ装置のその他の例の使用例を説明する図である。
小型艇10の前進滑走中に、小型艇10にブレーキをかけるときは、操作ハンドル22の左側に備えたブレーキレバー48(図8参照)を操作する。
ブレーキレバー48の操作で、バケット/ブレーキ用連結機構(図8に示すバケット/ブレーキ用連結機構97の類似機構)が作動し、リバースバケット31を前記バケット用ばね部材のばね力に抗して後進位置(図示の位置)に下降させる。
同時に、前記バケット/ブレーキ用連結機構の作動で、乗船用バー105を、前記バー用ばね部材のばね力に抗してブレーキ位置(図示の位置)に下降させる。
これにより、乗船用バー105の抵抗プレート108が水中に進入して、抵抗となり小型艇10にブレーキをかける。
なお、前記実施の形態では、断面円形状の大径筒体51を仕切壁55で上下の空間57,58に2分割した例について説明したが、断面円形状の大径筒体51に代えて、例えば断面矩形状や楕円状の筒体を使用することも可能である。
本発明の排気装置は、排気管の途中に、マフラーを設けるとともに、消音用のレゾネータおよび水侵入防止用の水侵入防止容器を設けた小型艇への適用に好適である。
本発明に係る排気装置の第1実施の形態を備えた小型艇の側面図である。 本発明に係る小型艇の排気装置の第1実施の形態を示す側面図である。 第1実施の形態に係る小型艇の排気装置を示す斜視図である。 第1実施の形態に係る小型艇の排気装置を示す断面図である。 第1実施の形態に係る小型艇の排気装置で排気ガスを排出する例を説明する図である。 第1実施の形態に係る小型艇の排気装置で水の侵入を防ぐ例を説明する図である。 本発明に係る小型艇の排気装置の第2実施の形態を示す断面図である。 本発明に係る排気装置を備えた小型艇のブレーキ装置の非作動状態を説明する図である。 本発明に係る排気装置を備えた小型艇のブレーキ装置の作動状態を説明する図である。 本発明に係る排気装置を備えた小型艇のブレーキ装置のその他の例を説明する図である。 本発明に係る排気装置を備えた小型艇のブレーキ装置のその他の例の使用例を説明する図である。 従来の基本構成を説明する図である。
符号の説明
10…小型艇、14…エンジン、20,80…小型艇の排気装置、33…第1排気管(排気管)、36…第2排気管(排気管)、36e,71c…排出口、38…水侵入防止弁(排気管)、51…大径筒体(筒体)、61…水侵入防止容器、62…レゾネータ、63…マフラー、67…導入管(排気管)。

Claims (3)

  1. 小型艇に搭載したエンジンに排気管を繋ぎ、この排気管の途中に、マフラーを設けるとともに、排気騒音を低減するレゾネータ、マフラー側に水が侵入することを防止する水侵入防止容器を設け、この水侵入防止容器を、マフラーから前記小型艇の外側に延びる排気管の途中に配置した小型艇の排気装置において、
    前記マフラーに、前記レゾネータおよび前記水侵入防止容器を一体に設けるとともに、この水侵入防止容器を前記マフラーと前記排気管の排出口との間に配置したことを特徴とする小型艇の排気装置。
  2. 前記水侵入防止容器を前記マフラーの上方に一体に設けたことを特徴とする請求項1記載の小型艇の排気装置。
  3. 前記マフラーに筒体を一体に設け、この筒体の内部を仕切壁で上下の部屋に区画し、上の部屋を前記水侵入防止容器とし、下の部屋を前記レゾネータとしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の小型艇の排気装置。
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