JP2003050141A - トランスデューサシステムおよびその操作方法 - Google Patents

トランスデューサシステムおよびその操作方法

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JP2003050141A
JP2003050141A JP2002222480A JP2002222480A JP2003050141A JP 2003050141 A JP2003050141 A JP 2003050141A JP 2002222480 A JP2002222480 A JP 2002222480A JP 2002222480 A JP2002222480 A JP 2002222480A JP 2003050141 A JP2003050141 A JP 2003050141A
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signal
transducer
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signals
signal correction
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JP2002222480A
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English (en)
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Michael Nahum
ネイハム マイケル
Patrick Mawet
マウエット パトリック
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 較正ための特別なツールまたは器具などを用
いることなく、自己較正を行うための誤差パラメータを
求めることができるトランスデューサシステムを提供す
る。 【解決手段】 トランスデューサ100の出力信号の最
小と最大値を得るために、読取りヘッドのスケールに対
する走査時に、出力信号がサンプルタイミングに従って
測定される。各相に対するオフセットは、出力信号の最
大と最小電圧の平均値に等しくなるように求められ、信
号振幅は、最大と最小電圧の平均値の差に等しい。各相
に対する振幅を比較することによって振幅不一致が見つ
けられる。位相不一致誤差は、まずそれぞれの相から振
幅不一致およびオフセット誤差を取り除き、位相関係誤
差がないとされた信号に関連して与えられたポイントで
2つの信号の相対振幅を比較することによって、求めら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つ以上のトラン
スデューサ信号を生成する位置トランスデューサを備え
るトランスデューサシステムおよびその操作方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、直線、回転または角運動を検知す
るための各種の動きまたは位置トランスデューサが利用
可能である。一般に、これらのトランスデューサは、光
学式、磁気スケール、誘導式トランスデューサ、容量式
トランスデューサのいずれかに基づいている。
【0003】一般に、トランスデューサは、読取りヘッ
ドおよびスケールを備える。2相システムに関する例に
おいては、トランスデューサが、測定軸に沿ったスケー
ルに相対する読取りヘッドの位置の関数として正弦的に
変化する2つの信号S1,S2を出力する。トランスデュ
ーサに対する1つの共通の概念においては、それら信号
1,S2間での4分の1波長位相差を除いて、信号S1
およびS2が一致するとされている。電子トランスデュ
ーサは、これらの2つの信号を用いて、測定軸に沿った
スケールに相対する読取りヘッドの瞬間の位置を導き出
す。
【0004】理想的には、信号S1およびS2はDCオフ
セットがない完全な正弦波であり、等しい振幅を有し、
正確な直角位相(すなわち、互いに4分の1波長の位相
差、また、ここでは「直交する」という)にある。実際
には、信号S1およびS2には、小さいDCオフセットが
あり、それらの振幅は等しくなく、それらには、いくら
かの直交性誤差がある。さらに、信号S1およびS2は、
空間を歪める高調波を有するかもしれない。さらに、電
子トランスデューサには、オフセット、利得、および非
線形誤差などの追加誤差が導入される。
【0005】これらの誤差は、2相システムの場合に対
して、次の式で示される。
【0006】
【数1】
【0007】上記式において、xは位置、λはトランス
デューサ出力に対する波長である。項C1とC2はオフセ
ット誤差を示す。そして、項V1とV2(V1≠V2であれ
ば)は振幅不一致誤差を示す。項Φ1とΦ2(Φ1−Φ2
0rad(0°)であれば)は位相不一致誤差すなわち位
相関係誤差を示す。
【0008】代わりに、いくつかのトランスデューサが
3相システムを利用する。3相システムに対する式を以
下に示す。
【0009】
【数2】
【0010】上記式において、上記項C0,C0'および
0'' は、オフセット誤差を示す。上記項A0、A0'お
よびA0"(それらが同じでなければ)は振幅不一致誤差
を示す。上記項Φ0,Φ0'およびΦ0"(すべて等しくな
ければ)は、位相不一致誤差を示す。
【0011】上記のような誤差に対処するための1つの
方法は、トランスデューサを較正することである。トラ
ンスデューサを較正し、これらの誤差を補正するには、
DC信号オフセット、基本的な信号の振幅、基本的な信
号間の位相誤差を求めるかまたは比較し、それらが等し
くなるように調整されるかまたは補正されることを保証
することが要求される。さらに、誤差補正に対しては、
高調波成分の振幅を考慮しなければならない。
【0012】一般的に使用されている1つの従来のトラ
ンスデューサ較正方法として、「リサージュ(Lissajou
s)」方法がある。このリサージュ(Lissajous)方法
は、通常、オシロスコープの垂直および水平軸を駆動す
るために、オシロスコープに名目上直交する2つの読取
りヘッド信号を入力する工程を備える。読取りヘッド
は、スケールに対して連続的に走査され、信号を変えな
がら発生する。オシロスコープの表示は観測され、その
表示が両軸上の零を中心とする「完全な」円を示すま
で、読取りヘッドは物理的かつ電子的に調整される。こ
の条件のもとで、2つの信号の振幅、直交性、およびオ
フセットが適切に調整される。
【0013】リサージュ(Lissajous)方法は、2つの
信号が両方、完全な正弦波状であると仮定する。通常、
円を歪める高調波誤差がトランスデューサの設計および
組立部品の固定的な特徴によって無意味なものにされる
のが望まれているように、上記高調波誤差に対する調整
方法はない。リサージュ(Lissajous)方法は、当業者
に十分知られており、コンピュータに基づいたデータ取
得装置で2つの信号を抽出することによって、実行され
ている。しかしながら、3相システムの場合、上記方法
を使用するためには、信号を、一般に、処理前に直交す
る信号に変換しなければならない。多くの3相システム
は、そのような直交する信号を欠いたり、そのような信
号を生成することは、不便または高価であり、よって、
リサージュ(Lissajous)方法は、多くの3相トランス
デューサシステムおよび製品に不適当な方法である。
【0014】代わりに、また、レーザ干渉計のように、
不完全な振幅、直交性、高調波、およびオフセットによ
るトランスデューサ誤差を受け入れること、および、ス
ケールに対する所定較正位置でシステムレベルで読取り
ヘッドからの位置誤差を正確に補正するために外部基準
を使用することは一般的である。
【0015】位置トランスデューサは、通常、初期の工
場較正と、定期的な較正かまたは検定とを必要とする。
どちらの場合も、関連設備と労力に対する費用が掛か
る。トランスデューサが遠隔位置にあるとき、較正に必
要である外部のデータ取得装置および/または正確な外
部基準を設けることは難しい。その結果、トランスデュ
ーサを、しばしば、較正のために、別の場所に輸送する
かまたは工場に送り返す必要がある。これは、休止時間
の長期化とコストの増加を招く。
【0016】較正のためにトランスデューサを輸送する
必要がない場合でも、外部の表示装置および/または基
準を設けるのに必要な特別なツールと時間の増加が、コ
ストおよび休止時間の増加を招く。従って、実際には、
較正と再−較正は、しばしば最小にされるかまたは省か
れる。多くの実用的な位置トランスデューサが生産、据
付、および使用の間、変化に敏感であるから、通常、測
定誤差は、較正がないとき、および再−較正の間の期間
中に増加する。
【0017】誘導式位置センサに対する自己較正方法の
一例が、米国特許5,742,921に示されている。しかしな
がら、米国特許5,742,921の方法は、密接に、関連モー
タの操作に関係し、所望のデータを獲得するためにトラ
ンスデューサを位置決めすることを教示し、実施時には
ほぼ重要でない信号範囲に基づいた較正を強調する。
【0018】上で概説された問題のいくつかに対してよ
りよく対処する他の自己較正位置トランスデューサシス
テムが、米国特許6,029,363に示されている。米国特許
6,029,363に記載されている方法は、位置基準として自
身のトランスデューサを使用し、1つのスケール周期内
で複数の均等に区切られた位置で、トランスデューサの
2つの直交した出力信号を抽出する。上記方法は、フー
リエ解析手法を用いて、基本信号のDC信号オフセッ
ト、振幅、非直交性、および信号高調波の振幅に対する
較正値を求める。最終的に、上記方法は、上記求められ
た較正値を使用して上記信号を補正する。要約すれば、
米国特許6,029,363の方法は、以下のように誤差パラメ
ータを求める。 (1)既知の位置の関数としてトランスデューサの出力
電圧を測定し、(2)フーリエ級数手法を用いて、上記
データを解析し、オフセット、振幅および位相不一致パ
ラメータを導き出す。
【0019】米国特許6,029,363の方法は、上述した較
正問題の多くに対処するのに有効であり、空間的な高調
波誤差を補正する能力を含む。しかしながら、上記方法
は、また、不便なデータ取得の複雑さと、多くの実際の
状況において方法の利便性を減少させるという他の規制
を導入する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ほとんどの従来の位置
トランスデューサシステムには、永久的な工場の較正環
境を除いて、上述した各種誤差を特定して補正する方法
が含まれていない。さらに、従来の方法は、トランスデ
ューサの部品のその後の調整変化または経年変化を補正
する便利な方法ではなく、較正時点で決められたシステ
ム誤差補正をもたらす。
【0021】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、較正ための特別なツール
または器具などを用いることなく、自己較正を行うため
の誤差パラメータを求めることができるトランスデュー
サシステムおよびその操作方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、読取りヘッドおよびスケールを有し、前記
読取りヘッドと前記スケールとの間の相対位置の関数と
して変化する2つ以上のトランスデューサ信号を生成す
る位置トランスデューサと、前記トランスデューサ信号
の少なくとも2つを抽出し、少なくとも2つの対応する
サンプル信号を解析器に入力することが可能な信号処理
/制御装置とを備え、前記解析器は、前記少なくとも2
つのサンプル信号を解析して複数のピーク信号値を求
め、前記複数のピーク信号値の少なくとも2つに基づき
少なくとも1つの信号補正値を求めるためのルーチンを
含み、前記少なくとも1つの信号補正値は、前記少なく
とも1つのトランスデューサ信号を補正するのに使用可
能であることを特徴とする。
【0023】また、上記トランスデューサシステムにお
いて、前記少なくとも1つの信号補正値は、前記位置ト
ランスデューサの位置が求められる前の前記少なくとも
1つのトランスデューサ信号を補正するのに使用される
ことを特徴とする。
【0024】また、上記トランスデューサシステムにお
いて、前記信号処理/制御装置は、前記少なくとも1つ
の信号補正値を受け取り、格納するメモリを備え、前記
格納された少なくとも1つの信号補正値は、前記位置ト
ランスデューサの位置が前記信号処理/制御装置によっ
て求められる前の前記少なくとも1つのトランスデュー
サ信号を補正するのに使用可能であることを特徴とす
る。
【0025】また、上記トランスデューサシステムにお
いて、前記メモリは、前記メモリがさらに現在の少なく
とも1つの信号補正値を受け取るときに、少なくとも1
つの標準の少なくとも1つの信号補正値および前回生成
された少なくとも1つの信号補正値を保持し、前記保持
されている少なくとも1つの信号補正値と前記現在の少
なくとも1つの信号補正値との比較に基づいて自己診断
機能を実行するように動作可能なことを特徴とする。
【0026】また、上記トランスデューサシステムにお
いて、通常の位置測定モードの動作中に、前記自己診断
機能をバックグラウンド処理タスクとして実行するよう
に動作することを特徴とする。
【0027】また、上記トランスデューサシステムにお
いて、前記ピーク信号値に基づいた複数の信号補正値
は、オフセットおよび振幅誤差に関して少なくとも1つ
のトランスデューサ信号を補正することに使用可能であ
ることを特徴とする。
【0028】また、上記トランスデューサシステムにお
いて、前記位置トランスデューサは、操作者の較正開始
動作に応じて装置を始動し、較正開始信号を供給する較
正モードを備え、前記較正開始信号に応じて、前記信号
処理/制御装置は、前記トランスデューサ信号の少なく
とも2つを抽出し、前記解析器に少なくとも2つの対応
するサンプル信号を入力し、前記解析器は、前記少なく
とも2つのサンプル信号を解析して複数のピーク信号値
を求め、前記複数のピーク信号値の少なくとも2つに基
づき少なくとも1つの信号補正値を求め、前記少なくと
も1つの信号補正値は、前記少なくとも1つのトランス
デューサ信号を補正するのに使用可能であることを特徴
とする。
【0029】また、本発明は、上記目的を達成するた
め、読取りヘッドおよびスケールを有し、前記読取りヘ
ッドと前記スケールとの間の相対位置の関数として変化
する2つ以上のトランスデューサ信号を生成する位置ト
ランスデューサと、前記トランスデューサ信号の少なく
とも2つを抽出して解析するための制御装置とを備える
トランスデューサシステムを操作するための方法であっ
て、前記トランスデューサ信号の少なくとも2つを抽出
する工程と、前記少なくとも2つのトランスデューサ信
号に対応するサンプル信号を解析して複数のピーク信号
値を求める工程と、前記複数のピーク信号値の少なくと
も2つに基づき少なくとも1つの信号補正値を求める工
程とを備え、前記少なくとも1つの信号補正値は、前記
トランスデューサシステムの少なくとも1つの信号を補
正するのに使用可能であることを特徴とする。
【0030】また、上記トランスデューサシステムの操
作方法において、前記少なくとも1つの信号補正値に基
づいて前記トランスデューサシステムの前記少なくとも
1つの信号を補正する工程と、前記トランスデューサシ
ステムの前記補正された少なくとも1つの信号に基づき
前記位置トランスデューサの位置を求める工程とをさら
に備えることを特徴とする。
【0031】また、上記トランスデューサシステムの操
作方法において、前記制御装置のメモリで、前記少なく
とも1つの信号補正値を受け取り、格納する工程と、前
記少なくとも1つの信号補正値に基づいて前記少なくと
も1つの信号を補正する工程と、前記補正された少なく
とも1つの信号に基づき前記位置トランスデューサの位
置を求める工程とをさらに備えることを特徴とする。
【0032】また、上記トランスデューサシステムの操
作方法において、前記メモリがさらに現在の少なくとも
1つの信号補正値を受け取り格納するときに、少なくと
も1つの標準の少なくとも1つの信号補正値および前回
生成された少なくとも1つの信号補正値を保持する工程
と、前記保持されている少なくとも1つの信号補正値と
前記現在の少なくとも1つの信号補正値との比較に基づ
いて自己診断機能を実行する工程とをさらに備えること
を特徴とする。
【0033】また、上記トランスデューサシステムの操
作方法において、前記自己診断機能を実行する工程は、
前記トランスデューサシステムの通常の位置測定モード
の動作中に、バックグラウンド処理タスクとして実行さ
れることを特徴とする。
【0034】また、上記トランスデューサシステムの操
作方法において、前記少なくとも1つの信号補正値に基
づいて前記トランスデューサシステムの少なくとも1つ
の信号を補正する工程は、オフセットおよび振幅誤差に
関して、少なくとも1つのトランスデューサ信号を補正
する工程を含むことを特徴とする。
【0035】本発明は、トランスデューサにおける外部
位置基準なしで、自己較正と他の機能を実行するための
誤差パラメータを求めるための代替方法に向けられる。
様々な実施形態において、本発明のシステムおよび方法
は、時間の関数としてトランスデューサ出力信号を測定
することを含み、既知の位置の知識または記録を必要と
しない最小最大法(Min-Max Method)を用いる。従っ
て、特別なツールまたは器具は、位置トランスデューサ
を較正するのに必要となされない。さらに、上記方法
は、簡単であって、位置トランスデューサが動作してい
る間、バックグラウンドタスクとして連続して較正/再
較正または関連した自己診断動作を実行することが可能
であるほど十分に速い。従って、上記システムは、トラ
ンスデューサの通常動作を妨げずにトランスデューサを
絶えず較正する状態に保持することができる。
【0036】1つの具体化において、本発明の方法は、
比較的速い速度で、出力信号を抽出する。読取りヘッド
は、初期加速度aを伴って速度vでスケールに対して移
動される。初期加速度a、速度vのいずれも知る必要は
ないが、それらが予め決められた最大値より低いことが
好ましい。走査は数波長の距離に亘って続けることがで
きる。このように、読取りヘッドがスケールに対して走
査されるので、出力信号は、サンプルタイミングに従っ
て様々なときに、測定される(最初の位置以降、特定ま
たはおおよその位置、速度、および加速度は、通常求め
られない) 。各位相に対してオフセットを見つけるため
に、その位相に対する最小および最大の電圧が見つけら
れる。数波長に亘る走査が使用されているならば、平均
値が計算される。各位相に対するオフセットは、最大と
最小の電圧の間の平均に等しい。信号振幅は最大と最小
の電圧間の差を2で除したものに等しい。各位相に対す
る振幅を比較することによって、振幅不一致が見つけら
れる。位相不一致誤差は、まず各位相から振幅不一致お
よびオフセット誤差を取り除き、位相関係誤差がないと
されたものに関して与えられたポイントでの2つの信号
の相対的な振幅を比較することによって見つけられる。
【0037】与えられた位相の最小と最大の電圧を利用
することによって較正を実行する方法には、多くの利点
がある。1つの利点は、計算方法がデータから直接的に
行われ、繰り返しまたはデータ調整を必要としないこと
である。さらに、上記方法が出力波形のピークの近くに
あるデータを必要とするのみであるので、より少ないデ
ータをメモリに保存すればよい。さらに、2つの信号に
よって実行が要求される従来の方法と異なり、上記方法
は、複数の位相からの複数の信号に適用することができ
る。さらに、出力関数のピーク値のみが利用されるの
で、上記方法は予想された出力/位置伝達関数の予想さ
れないひずみまたは空間的な高調波に敏感でない。
【0038】上記方法は、最小のデータ量を要求する速
い方法を提供し、通常のトランスデューサ動作を抑制す
ることなく、バックグラウンドモードで自動的に実施可
能である。そのような方法が特定の効用を有するところ
の1つの実施形態は、誘導式トランスデューサにある。
特に、多くの実用の誘導式トランスデューサにおいて、
オフセットおよび振幅誤差は、主要な誤差である。さら
に、誘導式トランスデューサは、益々、制限された処理
速度およびメモリを有する低出力の手持ち型計器に使用
されている。従って、本発明のシステムおよび方法は、
そのようなシステムへの適用に非常によく適合する。
【0039】本発明の他の使用に関しては、重度の汚染
状況下(他のほとんどのタイプのトランスデューサの信
号が壊滅的にまで劣化する)で、誤った使用を防止する
ことは認識されるべきである。しかしながら、誘導式ト
ランスデューサは、本質的に、汚染されても機能し続け
ることが可能なように設計されている。従って、ユーザ
は、そのようなトランスデューサの汚染に関してあまり
注意を払わないかもしれない。そのような場合におい
て、ここで述べる自己較正動作は、誘導式トランスデュ
ーサの動作信号における微妙な変化を検出することがで
き、よって、汚染または他の微妙な精度問題が存在して
いるかもしれないことをユーザに警告する基礎を提供す
る。もちろん、汚染が前述した壊滅的な信号劣化を生じ
させるほど重大なものではなく、それらの信号を僅かに
劣化させるとき、本発明のシステムおよび方法が他のタ
イプのトランスデューサと同じ有用性を有することは認
識されるべきである。従って、空間的に周期的な信号を
有するさまざまなトランスデューサシステムにおける微
妙な動作問題を特定して補正することは、本発明のシス
テムおよび方法にとっては特に重要である。
【0040】精度の増加が要求される他の実施において
は、本発明のシステムおよび方法が特に有利である。例
えば、較正が不可欠であって、比較的低コストの線形ス
ケールトランスデューサが、0.5ミクロンの精度での
測定をもたらすことが望ましい。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態ついて図
面を参照しながら説明する。
【0042】図1は本発明の一実施形態に係るトランス
デューサシステムのブロック図である。トランスデュー
サシステム200は、トランスデューサ100、信号処
理/制御装置150を含む。信号処理/制御装置150
は、信号処理/補正器210、最小最大解析器220、
メモリ230、およびコントローラ240を含む。トラ
ンスデューサ100は、通常、読取りヘッドおよびスケ
ールを含む(図示せず)。
【0043】トランスデューサ100は、トランスデュ
ーサ信号を生成し、その信号を、信号線140を介して
信号処理/補正器210に出力する。信号処理/補正器
210は、信号線232を介してメモリ230から信号
補正値を受け取る。信号補正値は、システムの精度を改
良するための処理で使用されるいかなるタイプの信号ま
たは値からなり、較正値または他の値を含むということ
は理解されるであろう。各種測定モードにおいて、信号
処理/補正器210は、信号補正値を使用してトランス
デューサ100からのトランスデューサ信号を補正し、
補正された信号から位置を演算し、位置情報信号を、信
号線208を介してディスプレイまたはホスト処理装置
に出力する。特に、位置情報信号としては、読取りヘッ
ドとスケールの間の相対位置を示す位置信号とすること
ができる。代わりに、信号処理/補正器210は、信号
補正値を使用してトランスデューサ100からのトラン
スデューサ信号を補正し、補正されたトランスデューサ
信号を、位置演算および/または他の処理を行うホスト
処理装置に送る。さらに他の実施形態においては、信号
処理/補正器210がトランスデューサ100から3相
トランスデューサ信号を入力し、公知の方法で上記信号
を直交信号に加工処理し、適切な信号補正値を適用して
加工処理された直交信号を補正し、補正された直交信号
または直交信号に基づいた位置信号を出力する。
【0044】較正モードの動作の一実施形態において
は、信号処理/補正器210がトランスデューサ100
からトランスデューサ信号を入力し、上記信号を補正せ
ずに最小最大解析器220によって要求される形式に処
理し、それらを、信号線212を介して最小最大解析器
220に出力する。様々な実施形態において、信号処理
/補正器210が匹敵する形式でトランスデューサ信号
を入出力する。代わりに、信号処理/補正器210がト
ランスデューサ100から3相トランスデューサ信号を
入力し、公知の方法で上記信号値を直交信号値に加工処
理し、加工処理された信号値を出力する。
【0045】較正モード動作の他の実施形態において
は、信号処理/補正器210がトランスデューサ100
からトランスデューサ信号を入力し、上記信号を補正す
ることなく、最小最大解析器220により想定された形
式に加工処理し、それらを、信号線212を介して最小
最大解析器220に出力する。最小最大解析器220
は、新たな信号補正値を求め、該新たな信号補正値を、
信号線222を介してメモリ230に送る。信号処理/
補正器210から受け取った信号の形式と本発明のシス
テムおよび方法による特定の実施次第では、上記新たな
信号補正値は既存の信号補正値に対する補正値か置換信
号補正値に対する補正値とされる。
【0046】コントローラ240はトランスデューサ1
00へ駆動信号を信号線242を介して出力し、信号処
理/較正器210、最小最大解析器220およびメモリ
230へ制御信号を信号線244,246,248を介
してそれぞれ出力する。
【0047】コントローラ240、最小最大解析器22
0および信号処理/補正器210は、プログラムされた
単一の汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ
および周辺集積回路要素で実施されることが望ましい。
従って、様々な実施形態において、少なくともコントロ
ーラ240、最小最大解析器220および信号処理/補
正器210は、物理的に区別されない。さらに、図1に
は信号線212,222および232が独立した信号線
として示されているが、これらの信号線を単一のデータ
バスに置き換えることも可能である。同様に、制御信号
線244,246および248を単一の管理バスに置き
換えることも可能である。最終的には、これらのすべて
の信号線を単一のデータ/制御バスに置き換えることも
可能である。
【0048】また、コントローラ240、最小最大解析
器220および信号処理/補正器210は、ASICまたは
他の集積回路、離散要素回路などの線で接続された電子
または論理回路、FPGA、PLD、PLAまたはPALなどのプロ
グラマブル論理回路によって、実現可能である。一般
に、有限状態マシーンが以下に述べる方法および式を実
行可能な状態にある装置または一式の装置を使用して、
コントローラ240、最小最大解析器220、および/
または信号処理/補正器210を実現することができ
る。メモリ230は、スタティックまたはダイナミック
RAMで実現されることが好ましい。また、メモリ230
を、フラッシュメモリなどを用いて実現することができ
る。
【0049】さらに、1つの実施形態では、信号処理/
制御装置150は、トランスデューサ100の読取りヘ
ッドにコンパクトに収容される。しかしながら、他の実
施形態においては、トランスデューサ100は信号処理
/制御装置150の大部分から離れた位置にある。例え
ば、トランスデューサ100は、ホストシステムコント
ローラ、または位置ディスプレイに最も近い隔てられた
筐体内にある。そのような実施形態において、読取りヘ
ッドは、信号線140および242を介して信号の保全
を保証することが必要である信号処理/制御装置150
のそれらの部分のみを収容する。様々な実施形態におい
て、上記部分は信号線140および242に接続されて
いるトランスデューサ駆動回路、サンプルホールド回
路、信号調整回路、ADC(アナログ/デジタルトラン
スデューサ)および信号/制御インタフェースを含む。
図示していないさらに他の実施形態において、信号処理
/制御装置は、1以上の要素を削除してもよいし、その
ような要素は、遠く離れて位置決めされ、従来の信号線
または無線手段によって残りの信号処理/制御装置に接
続可能なようにしてもよい。例えば、最小最大解析器2
20は、信号処理/制御装置150の他の要素から離れ
て位置するか、またはホストシステムコントローラまた
は位置ディスプレイなど、分離システムの一部であると
してもよい。本発明のシステムおよび方法による使用可
能なこれらおよび他の実施形態は、当業者にとって明ら
かになるであろう。
【0050】本発明が利用されるであろう1つの特定タ
イプのシステムは、オフセットが減少された誘導式トラ
ンスデューサである。オフセットが減少されたトランス
デューサの具体例は、米国特許5,901,458に示されてい
る。本発明が特に適用されるものとしては、線形スケー
ルである。線形スケールの1つの具体例は、米国特許6,0
49,204に示されている。線形スケールが、0.5ミクロ
ンまたはそれ以上と同じくらい正確な精度を達成し、正
確で頻繁な較正は、そのような精度を達成し維持するの
に役立つ。
【0051】図2は本発明の方法に係る一実施形態を示
すフローチャートである。図示されるように、最小最大
ルーチン250がブロック260においてΔt秒毎にデ
ータを獲得することを開始する。格納されたデータは、
少なくとも信号のピークの近傍でのデータ、すなわち、
信号の正および負の極値を含む。好ましくは、Δtが、
システム装置が所望の出力効率の限界値内で、可能限り
速くデータを連続的に獲得する所望の方式に従い決定さ
れる。ブロック262で、読取りヘッドは、速度v、初
期加速度aでスケールに対して相対移動される。この方
法によれば、速度v、初期化速度aのいずれの値も知る
必要はないが、それらは、信号処理システムの制限と整
合が取れた所定の最大値より低くする必要がある。これ
は、以下でさらに詳細に述べる。また、様々な実施形態
においては、ブロック260と262の動作を、逆にま
たは結合してもよい。
【0052】ブロック260と262でのデータポイン
トの獲得に関しては、測定された最大および最小値が実
質的にそれらの真値と異ならないように、データポイン
トが互いに十分近接して間隔を置くことが好ましい。一
例として、3mmの波長があるトランスデューサに関し
て、発明者がΔx=60μm、Δx=45μm、Δx=
34.5μm、およびΔx=22.5μmでの間隔を置
かれたデータポイントに対する補正結果を比較した。す
べての場合において、本発明のシステムおよび方法によ
る補正誤差結果は非常に良好であった。例えば、すべて
の誤差結果は、高調波誤差分布とシステムノイズが、残
存するオフセットと振幅誤差の寄与とほぼ同様に重要で
あるレベルにあった。さらに 一般に、実験または解析
によって求められた最大許容ピーク検知誤差に対応する
所望のデータ間隔に関して、データがΔt秒毎に電子装
置で獲得されるとき、次の式が加速度a、加速が適用さ
れる時間t、および速度vを制限する。
【0053】
【数3】
【0054】他の例として、5ミリメートルの波長を有
し、商業的に利用可能で低出力、低速の誘導式トランス
デューサの代表的な一つに関して、妥当なΔt値は1.
5ミリセカンドであり、良好なレベルの信号補正に対す
る最高速度は、約0.1m/sであり、妥当な加速度が
使用される。特定の例として、これは全体の0.5mス
ケールが約5秒で走査されることを意味する(実際には
スケール部分に対応する、より短い較正距離/時間で十
分であるが)。
【0055】さらに考慮するのは、ピークの近傍での信
号のサンプルが十分正確であるように1データポイント
当りのノイズが十分低いことを確かめることである。1
つの好ましい実施形態によると、十分なS/N比を達成
するために、トランスデューサのいくつかの波長分の距
離が走査される。ノイズが高いと、繰り返されたスケー
ル走査、より長い走査、またはより遅い動きによって、
信号のピークの近傍での多重信号のサンプルを獲得して
平均することが要求される。より長い走査には、較正に
おいて考えられる局部的なスケールの欠陥の影響を減少
させる利点がある。
【0056】上述した動作に従った様々な実施形態に関
して、読取りヘッドがスケールに対して走査されると
き、トランスデューサの出力信号がサンプルタイミング
に従った様々な時間で抽出されたり測定されることは注
意すべきである。そのような信号については、以下に、
図3〜10を参照してさらに詳細に述べる。そのような
実施形態において、信号が位置関数として獲得されない
ことは注目に値する。従って、これらの実施形態は、外
部基準位置が必要でない、内部位置計算が必要でない、
正確なまたは大体の位置決めが必要でない、システムの
特有のサンプルレートがデータの獲得に使用可能であ
り、比較的僅かなデータポイントが維持されて処理され
るという点で、従来の方法より多数の明確な利点を提供
する。従って、上記システムは、先の方法より速くて、
より出力が効率的であり、さらに、利用可能な処理およ
び出力が最小限であるシステム上で実行されるであろ
う。
【0057】しかしながら、信号処理能力が十分速いお
よび/またはシステムのサンプルタイミングおよび/ま
たは動きが実際に制御され、他のデータの獲得の仕組み
が使用可能であるという点で、ブロック260と262
の動作に関しては、評価されるべきである。例えば、十
分速いプロセッサがシステムの信号を監視し、信号が信
号ピークの近傍を示す閾値を超えたことを検知し、その
ような信号のみを獲得する。さらに、十分な処理速度
で、プロセッサがリアルタイムで連続した信号のサンプ
ルを比較し、以下に述べる動作に従って処理するための
ピーク値のみを保持する。そのようなすべての実施形態
は、本発明の先に列挙された明確な利点のいくつかまた
はすべてを保有するであろう。さらに、本発明のシステ
ムおよび方法による、ピーク信号データを取得する、使
用可能なデータ取得の変形は、当業者には明らかであ
り、本発明の範囲内に含まれるであろう。
【0058】ブロック264で、ルーチンが、周知の方
法により、格納されたデータから、出力信号に対するピ
ーク信号、すなわち最小と最大の電圧VminおよびVmax
を求める。例えば、VminとVmaxの決定に関して、数波
長に亘る走査が使用されているならば、平均値が計算さ
れる。
【0059】位相に対する最小と最大の電圧がいったん
求められると、ブロック266で、ルーチンはトランス
デューサの位相に対するオフセット電圧を計算する。そ
れぞれの位相信号に対するオフセットは、次の式を使用
して求めることができる。
【0060】
【数4】
【0061】ブロック268では、振幅不一致が計算さ
れる。それぞれの位相信号に対する信号振幅は、次の式
を用いて求めることができる。
【0062】
【数5】
【0063】各位相に対する振幅がいったん求められる
と、それらを比較することによって、振幅不一致を見つ
けることができる。
【0064】ブロック270では、様々な実施形態にお
いて、位相不一致、すなわち予想された位相関係からの
信号偏差が計算される。位相不一致誤差は、まずそれぞ
れの位相信号から振幅不一致およびオフセット誤差を取
り除き、そして、予想された信号形状に基づいて位相関
係誤差がないものとされた信号に関連して与えられた位
置ポイントで信号の相対値を比較することによって、見
つけられる。位相不一致が求められる実施形態におい
て、すべての位相からの信号データが少なくとも1つの
共有された位置ポイントから取得される必要がある。従
って、ピークデータのみが格納される前述した様々な実
施形態においては、また、「余分な」データを保持する
かまたは取得する措置を取らなければならない。発明者
が、いくつかのトランスデューサ、特に1ミリメートル
以上のオーダーの波長を有するトランスデューサにおい
て、位相不一致誤差が他のシステム誤差と比して無視し
得ることを見つけたことは、注目すべきことである。従
って、様々な実施形態において、ブロック270の動作
は任意である。
【0065】図3は概ね一定速度で移動する場合の2相
トランスデューサの2つの出力信号のタイムチャートで
ある。2つの信号の不一致は明瞭にするために誇張され
ている。図示されるように、2つの出力信号S1および
2は、3組の最小および最大値を介して循環する。図
示されるように、時間T1で、信号S2が最大値Vmax2a
に到達する。最大値がシステムによっていったん特定さ
れると、それは信号S2に対する最大値として格納され
る。時間T2で、信号S1が最大Vmax1aに到達する。こ
の最大値がシステムによっていったん特定されると、そ
れは信号S1に対する最大値として格納される。時間T3
で、信号S2は最小値Vmin2aに到達する。この最小値が
システムによっていったん特定されると、それは信号S
2の最小値として格納される。時間T4で、信号S1は最
小値Vmin1aに到達する。この最小値がシステムによっ
ていったん特定されると、それは信号S1の最小値とし
て格納される。図3に例示するように、この処理は2以
上の波長を繰り返し、3つの信号サンプルがそれぞれの
信号S1とS2の最小および最大値として格納される。よ
って、例えば、信号S1は、3つの最大の値Vmax1a,V
max1bおよびVmax1cを有する。すべての格納された値V
max1を求めるために、獲得されたデータポイントを平均
することが可能である。最小と最大値がそれぞれの位相
に対していったん求められると、図2を参照して説明し
た方法と式に従って、オフセット、振幅不一致および位
相不一致の値を求めることができる。様々な他の実施形
態において、トランスデューサ速度が図2の例のように
ほぼ一定でないと、波形がもはや時間的に水平軸に沿っ
て周期的でないように見えることは理解されるであろ
う。しかしながら、符号T1、T2で示される時間がそれ
ぞれの信号ピークすなわち信号最大と最小に一致する状
態に保持されるように動かされる限り、前述した一般性
は、影響を受けなくなるであろう。
【0066】図4は図3と同様な2相システムの代表的
な位置誤差を示す。図4は代表的な実際のトランスデュ
ーサによって提供されるトランスデューサ信号の不一致
に基づいている。誤差信号E1が示されており、これ
は、本発明の自己較正手法を利用させずに、実験で生成
された位置誤差値を表す。これに対し、誤差信号E2が
示されており、これは、上述した自己較正手法が利用さ
れたときに実験で得られた位置誤差値を表す。
【0067】図5〜10は3相のトランスデューサシス
テムからの各種出力信号を示し、このシステムは、同様
に、ほぼ一定速度で移動すると仮定されている。図5は
3相トランスデューサからの3つの信号を示す。図示す
るように、図は1波長に亘り、X軸が伸ばされるなら
ば、信号自身が繰り返すので、信号が周期的である。上
記3つの信号は、信号V1,V2,およびV3として表さ
れる。
【0068】図5の信号に対するシステムによって獲得
された特定のデータポイントに関しては、時間T1で、
信号V2が最小値Vmin2をとり、その値は約−750mV
である。この最小値がシステムによっていったん特定さ
れると、それは信号V2に対する最小値として格納され
る。時間T2で、信号V1が最大値Vmax1をとり、その値
は、約1000mVである。この最大値がシステムによ
っていったん特定されると、それは信号V1に対する最
大値として格納される。同様に、時間T3で信号V3が約
−1000mVの最小値Vmin3をとり、時間T4で信号
2が約1250mvの最大値Vmax2をとり、時間T5で
信号V1が約−1000mV の最小値をとり、時間T6で
信号V3が約1000mVの最大値をとる。
【0069】これらの値と上記各式を用いて、信号V1
とV3には、オフセットおよび振幅不一致がなく、これ
ら信号は1000mVから−1000mVまで変化するこ
とが求められる。しかしながら、信号V2は、1250m
Vの最大ピークと−750mVの最小ピークに従って、
正の250mVのオフセットを有することが示されてい
る。
【0070】図6は、図5の信号V2の250mVのオ
フセットによって生じる位置誤差を示す。位置誤差は、
波長の項によって示されており、約−0.03から+
0.03まで変化することが示されている。本発明の自
己較正方法を利用することによって、実質的に描かれた
位置の測定誤差を除去するために、オフセットを補正す
ることができる。
【0071】図7は同様に3相システムからの3つの信
号を示す。位相において上記図5と同様に、時間T1
で、信号V2が最小値Vmin2をとり、その値は約−20
00mVである。この最小値がシステムによっていった
ん特定されると、それは信号V2に対する最小値として
格納される。同様に、時間T2で信号V1が最大値Vmax1
をとり、その値は約1000mVである。この最大値が
システムによっていったん特定されると、それは信号V
1に対する最大値として格納される。処理が、信号V3
約−1000mVの最小値Vmin3をとる時間T3、信号V
2が約2000mVの最大値Vmax2をとる時間T4、信号
1が約−1000mVの最小値Vmin1をとる時間T5、
信号V3が約1000mVの最大値Vmax3をとる時間T6
と続けられる。
【0072】これらの値と上記各式を用いて、信号V1
およびV3が1000mVから−1000mVまで変化
するときにそれらの間にオフセットまたは振幅不一致が
ないことを求めることができる。しかしながら、信号V
2は、2000mVから−2000mVまで変動するの
で、信号V1とV3の振幅の約2倍の振幅を有することが
示されている。
【0073】図8は図7の信号V2より大きい振幅によ
って引き起こされる結果として生じる位置誤差を示す。
位置誤差は波長の項により示されており、約+0.04
から約−0.04に変化することが示されている。本発
明の自己較正方法を利用することによって、実質的に描
かれた位置の測定誤差を除去するために、振幅不一致を
補正することができる。
【0074】図9は同様に3相システムの3つの信号を
示す。時間T1で、信号V2は約1500mVの最小値V
min2をとる。この最小値がシステムによっていったん特
定されると、それは信号V2に対する最小値として格納
される。時間T2で、信号V1が約1000mVの最大値
max1をとる。この最大値がシステムによっていったん
特定されると、それは信号V1に対する最大値として格
納される。処理が、信号V3が約−750mVの最小値V
min3をとる時間T3、信号V2が約1500mVの最大値
max2をとる時間T4、信号V1が約−1000mVの最
小値Vmin1をとる時間T5、信号V3が約1000mVの
最大値Vmax3をとる時間T6と続けられる。
【0075】これらの値と上記各式を用いて、信号V1
はオフセットがなく+1000mVから−1000mVま
で変動するような振幅を有することを求めることができ
る。しかしながら、信号V2は、+1500mVから−1
500mVから変動するので、より大きい振幅のフォー
ムにおいて相対的な振幅不一致を有する。さらに、信号
3は、+1250mVから−750mVまで変動するの
で、+250mVのオフセットを有する。
【0076】図10は信号V2より大きい振幅と信号V3
のオフセットによって引き起こされる位置誤差を示す。
位置誤差は、波長の項により示されており、約0.04
4から約0.03まで変化する。本発明の自己較正方法
を利用することによって、実質的に図示された位置の測
定誤差を除去するために、オフセットと振幅不一致を補
正することができる。
【0077】図11は本発明の一実施形態を実現するた
めの詳細なフローチャートを示す。ブロック310で
は、駆動源が、読取りヘッドとスケールの間で相対運動
を生成するように位置トランスデューサに係合される。
ブロック310では、駆動源が、読取りヘッドとスケー
ルの間で相対運動を生成するように位置トランスデュー
サに係合される。第1の具体例では、駆動源は位置トラ
ンスデューサと結合される自動化された動きシステムで
ある。第2の具体例では、駆動源は人である。すなわ
ち、位置トランスデューサはハンドヘルドの測定ツール
に、または手動で動かされる他の装置に組み込まれてい
る。1つの実施形態において、位置トランスデューサシ
ステムは誘導式リニアエンコーダを含んでもよい。
【0078】ブロック320で、駆動源が、位置トラン
スデューサシステムの前述した速度規制に従った動きで
読取りヘッドを始動する。例として、1つの実施形態に
おいては、最大1秒当り15mmで読取りヘッドを7
秒、または105mm動かすことができるであろう。この
速度で、各波長が1.5ミリセコンドのサンプルレート
で約22μm毎に抽出され、良好な較正が3ミリメータ
の波長のトランスデューサに提供される。
【0079】ブロック330で、「較正」コマンドが位
置トランスデューサシステムに入力され、システムが較
正動作を開始する。例えば、位置トランスデューサシス
テムのボタンまたはコード化されたボタンの系列が、較
正動作を開始するために操作される。
【0080】ブロック340で、位置トランスデューサ
システムが、それぞれの位相に対する最小と最大の信号
値を獲得すなわち抽出する。様々な実施形態において、
直接位置トランスデューサから来る信号は抽出されて保
持された電圧の形式であり、これら電圧は、信号処理に
おいてADC(アナログ/デジタルトランスデューサ)
に対する読み出しに対する信号処理で変換される。上記
ADCの読み出しは、直接信号サンプルに対応するサン
プル信号として次の操作によって入力される。例とし
て、1つの実施形態において、上記読み出しは、それぞ
れの3つのスケールトラック(各スケールトラックはま
た単にスケールと呼ばれることもある)の3つの相に対
して取られ、データがそれぞれのスケールトラックに対
して10波長分収集される。特定の実施形態において、
上記波長は最大約32mmである。この時点で、処理
は、以下に図12〜14を参照して述べるように「較正
サンプルルーチン」を実行する。
【0081】また、ブロック330と340の代替動作
は、当業者にとって明らかなように、信号処理/補正器
210および最小最大解析器220に対する較正モード
動作に関して前述されている。例えば、前述したよう
に、様々な実施形態において、信号処理/補正器210
は、トランスデューサ100からの3相トランスデュー
サ信号を抽出/入力し、該信号を公知の方法によって直
交信号相当値に加工処理し、これらの信号値は、それら
の変換フォームに関わらず、直接信号に対応するサンプ
ル信号として、次の動作によって入力される。ブロック
350で、サンプルデータが、いったん獲得および/ま
たは次の動作によって入力される対応するサンプル信号
に変換されると、位置トランスデューサシステムは、各
位相の最小と最大信号値の平均を計算する。データが1
0波長に亘り収集される1つの実施形態においては、較
正係数が次の式に従って計算される。
【0082】
【数6】
【0083】上記の式(9)および(10)において
は、与えられたスケールまたはスケールトラックが[sc
ale]により示され、与えられたスケールまたはスケー
ルトラックの位相信号が[phase]により示され、その
信号の最大および最小値は、10波長に亘り獲得された
10個の最大と最小のデータポイントの平均値をとるこ
とによって求められる。
【0084】ブロック360で、位置トランスデューサ
システムが振幅とオフセットの補正係数を計算し、それ
らを格納する。1つの実施形態において、上記値は位置
トランスデューサシステムの不揮発性メモリに格納され
るようにしてもよい。さらに、以下に示す式が較正定数
の計算に使用されるようにしてもよい。
【0085】
【数7】
【0086】上記式(11)と(12)は、与えられた
スケールおよび相に対してオフセット補正および振幅補
正が上記式(9)および(10)の結果を用いて求めら
れることを示す。
【0087】位相不一致補正に関して、位相不一致誤差
は、まずそれぞれの位相信号から振幅不一致およびオフ
セット誤差を取り除き、そして、予想された信号の形状
に基づいて位相関係誤差がないとされた信号に関連して
与えられた位置のポイントで信号の相対値を比較するこ
とによって、見つけられる。そのような動作は当業者に
よって容易に実行される。しかしながら、図2のブロッ
ク270の動作に関して前述したように、位相不一致が
求められる実施形態において、すべての相からの信号デ
ータが、通常、少なくとも1つの共有された位置ポイン
トに対し獲得されることは理解されるべきである。
【0088】様々な模範的な位置トランスデューサシス
テムでは、すべての相データが、並行に取得されて処理
される。そのような場合において、別の方法でここに開
示されているのを除き、較正動作中、特定の動きを考慮
することは必要ない。しかしながら、出力と処理速度が
制限された位置トランスデューサシステムの他の例にお
いては、各相に対するデータが連続して獲得される。運
動状態下で、シリアルデータは異なる位置で取られるデ
ータに対応する。しかしながら、様々な実施形態におい
て、同様に簡単なプログラミングと処理で強調して、動
きが一定速度であれば、シリアルデータは動きの効果に
対して容易に補正される。例えば、駆動源が自動化され
た動きシステムであった上記例において、一定速度が読
取りヘッドの動きに使用される。第1の具体例では、位
置トランスデューサシステムが較正プログラム条件に対
応する所定速度で動かされる。見かけの位相関係に対す
る動きの追加寄与は、当該技術分野でよく知られている
方法に従って、既知の速度と既知のサンプルタイミング
から容易に求められる。第2の具体例では、速度は未知
であるが一定であり、トランスデューサの波長とサンプ
ルタイミングが設計によって知られている。2πrad
(360°)離れている個々の位相信号の等しい信号値
を特定するのは、簡単なプログラミングタスクである。
さらに、これらの信号値の間で取られるサンプルの数
は、また、容易に求められる。従って、「位相シフト増
分当りのサンプルの数」である変換係数はいかなる一定
速度に対しても容易に求められる。格納された較正デー
タの中のそれぞれの位相信号から振幅不一致およびオフ
セット誤差を取り除いた後、それぞれの位相の等しい信
号値が、上記変換係数から「サンプルの数」に容易に変
換される設計位相差で発生すべきである。オフセットお
よび振幅補正された較正データを検査することによっ
て、設計位相差からの偏差は当業者に知られている方法
によって容易に補正される。
【0089】ブロック370で、計算された信号補正値
は通常の動作条件下で使用される。第1の実施形態で
は、位置トランスデューサシステムが、較正モードを自
動的に終了させ、ブロック360の動作後に通常動作に
戻す。他の実施形態では、ユーザまたはホストシステム
が位置トランスデューサシステムのプロセッサまたはマ
イクロコントローラをリブートするので、新しい信号補
正は正常動作条件下で使用される。次式は、較正定数
が、各スケールと位相に対するADC信号値を補正する
ための信号補正値としてどのように適用されるかを示
す。
【0090】
【数8】
【0091】上記式において、A[ ][ ]は振幅補正
係数を表し、O[ ][ ]はオフセット補正係数を表
す。また、位相不一致補正を、当業者によく知られてい
る方法によって実行することもできる。ブロック350
の動作が前述した「3相−直交」サンプル信号のよう
に、変換されたサンプル信号に対して実行されるとき、
式(13)〜(15)に関連した動作に類似するが一致
しない動作が、通常動作の間の変換された直交信号に適
用されることは理解されるべきである。そのような類似
の動作は、当業者によって容易に決定される。そのよう
な場合において、類似の信号補正値によって補正される
トランスデューサシステム信号は、位置トランスデュー
サからの直接信号またはそれらの対応するADC値では
なく、変換されたトランスデューサシステムの「3相−
直交」信号である。
【0092】図11の方法に関して、様々な実施形態に
おいて、1つ以上の較正状態が維持されることが好まし
い。1つの状態で、「較正」コマンドの後には、停止較
正命令を除いて、位置トランスデューサシステムに対し
ていかなるコマンドも発行されない。最小の処理とメモ
リ能力を有するシステムに適した簡単な較正プログラム
において、位置トランスデューサシステムがコマンド要
求に応答し、この要求に応答するために1つ以上の位相
ピークを見逃すかもしれないので、 較正プログラム
が、潜在的にその動作条件と比較して取得される較正デ
ータを崩壊させる。別の状態で、読取りヘッドは、較正
中、一方向のみにほぼ一定速度で移動する。同様に、こ
の規制は、プログラミング、処理、およびメモリ要求を
大いに簡素化し、最小の処理システムの動作規制が超え
られないのを保証する。しかしながら、スケールの動き
の初期方向が重要でないのには、注目すべきである。
【0093】上記方法は、少なくとも信号オフセットと
振幅不一致を補正する。上記方法は、速くて効果的であ
る。上記方法が外部処理を必要とせず、上述した例にお
いては、10秒以下とすることができる。特定の外部処
理または特定の位置決めが必要でないという事実は、特
別なセットアップが必要でなく、データを外部コンピュ
ータに送信する必要がなく、特別な制御インタフェース
またはプロトコルが必要でないので、特別な外部処理ま
たは特別な位置決めが必要でないという事実は、較正走
行を実行するのに必要な時間を非常に短縮させる。すべ
てのデータ処理を位置トランスデューサシステムのマイ
クロコントローラによって実行することができる。
【0094】図12〜14は図11のブロック340の
較正サンプルルーチンを詳細に示すフローチャートであ
る。ブロック402で、較正サンプルコマンドが位置ト
ランスデューサシステムに入力され、較正サンプルルー
チンが開始される。較正サンプルコマンドは、ボタン、
コントロールインタフェース、無線リンクなどの較正モ
ード開始装置から入力されてもよい。このルーチンは図
11の3スケール、3相システムの各スケールの各相に
対するデータ獲得実施を含む。ブロック404で、ルー
チンはサンプルフラッグがセットされているか否かを判
定する。すなわち、このルーチンの動作が実行中にある
か否かを判定する。サンプルフラグがセットされている
ならば、ルーチンはブロック406に進み、サンプルエ
ラーに対するエラーフラグがセットされる。ブロック4
08で、サンプルタイマが停止される。ブロック410
で、ルーチンが終了する。
【0095】ブロック404に戻って、サンプルフラグ
がセットされていなければ、ルーチンはブロック412
に進む。ブロック412で、このルーチンの動作が実行
中であることを示すサンプルフラグがセットされる。ブ
ロック413では、サンプルデータが要求される相が最
初の繰り返しのための最初の相に設定されるか、または
相に対するデータ獲得が終了する前に、次の相に設定さ
れる。さらに、ルーチンは、以下にさらに詳細に述べる
ように、図14から続くポイントDからブロック413
に到達する。次に、判定ブロック414で、ルーチンは
サンプリングがすべての相に対して完了したか否かを判
定する。サンプリングがすべての相に対して完了したな
らば、ルーチンはブロック418に進む。ブロック41
8では、較正サンプリング終了フラグがセットされる。
ブロック420では、サンプルフラグがクリアされ、そ
の後、ルーチンはブロック410に進み、ルーチンが終
了する。
【0096】判定ブロック414に戻って、すべての相
のサンプリングが完了していなければ、ルーチンはブロ
ック416に進む。ブロック416では、スケールの現
在の相が抽出される。そして、ブロック422で、ルー
チンは、サンプルが予め決定されたまたは前回の最大値
(MAX)より大きいか否かを判定する。サンプルが予
め決定されたまたは前回の最大値より大きいならば、ル
ーチンはブロック424に進み、サンプルが最大信号値
として格納される。ブロック424から、ルーチンが以
下に述べる判定ブロック426に進む。
【0097】ブロック422へ戻って、サンプルが予め
セットされたまたは前回の最大値(MAX)より大きく
なければ、ルーチンが判定ブロック426に進む。判定
ブロック426で、ルーチンは、サンプルが予め決めら
れた最小値または前回の値より小さいか否かを判定す
る。サンプルが予め決定されたまたは前回の最小値より
小さければ、ルーチンはブロック428に進む。ブロッ
ク428では、サンプルは最小信号値として格納され
る。ブロック428から、ルーチンは以下に述べる判定
ブロック430に進む。
【0098】判定ブロック426へ戻って、サンプルが
予め決定されたまたは前回の最小値より小さくなけれ
ば、ルーチンはブロック430に進む。判定ブロック4
30で、サンプルのADC値が最終値(内蔵プログラム
変数)に10を加算した値より大きいか否かを判定す
る。サンプルが最終値に10を加算した値より大きけれ
ば、ルーチンは判定ブロック432に進む。サンプルが
最終値に10を加算した値より大きくなければ、ルーチ
ンはポイントBに進む。このポイントBは、以下にさら
に詳細に述べる図13に続けられる。一般に、十分なA
DC値の増加が、意図して、抽出された位相からの信号
が信号カーブの急な部分にあることを示し、信号カーブ
が零交差の近傍で上昇することを示す。零交差情報は、
以下でさらに説明されるように、波長カウンタのサポー
トに使用される。その結果、10の増分値が総ADC範
囲、信号形、サンプルレート、および速度条件の知識に
関連して選ばれる。
【0099】判定ブロック432に戻って、ルーチン
は、アップカウントが3より大きいか否かを判定する。
アップカウントが3より大きければ、ブロック434に
進み、ダウンカウントが零にセットされる。ブロック4
34から、ルーチンは判定ブロック436に進む。判定
ブロック432で、アップカウントが3より大きくなけ
れば、ルーチンは判定ブロック436に進む。判定ブロ
ック436で、ルーチンは、アップカウントが5に等し
いか否かを判定する。アップカウントが5に等しけれ
ば、ルーチンは、以下でさらに詳細に説明されるよう
に、図14に続けられるようにポイントCに進む。
【0100】判定ブロック436で、アップカウントが
5と等しくなければ、ルーチンは判定ブロック438に
進む。判定ブロック438では、ルーチンは、アップカ
ウントが4以下であるか否かを判定する。アップカウン
トが5以下であるならば、ルーチンはブロック440に
進み、アップカウントがその値に1を加算した値にセッ
トされる。ルーチンはブロック442に進む。一般に、
ブロック432〜440の動作は、サンプルノイズを拒
絶して、零交差の決定を支援する。
【0101】判定ブロック438に戻って、アップカウ
ントが5より小さくなければ、ルーチンはブロック44
2に進む。さらに、ルーチンは、以下でさらに詳細に説
明するように、図13および14の両方から続けられる
ポイントAからブロック442に達する。ブロック44
2で、最終値の値がサンプル値と等しくセットされ、そ
して、ルーチンはブロック416の動作に戻る。
【0102】図13に示すように、ポイントB(図12
のブロック430から続く)から、ルーチンは判定ブロ
ック450に進む。判定ブロック450で、ルーチン
は、サンプル値が最終値から10を減算した値より小さ
いか否かを判定する。一般に、十分なADC値の減少
が、意図して、抽出された位相からの信号が信号カーブ
の急な部分にあることを示し、信号カーブが零交差の近
傍に付近で移動することを示す。零交差情報は、さらに
以下で説明されるように、波長カウンタの支援に使用さ
れる。サンプルが最終値より10を減算した値より小さ
ければ、ルーチンは判定ブロック452に進む。判定ブ
ロック452で、ルーチンは、ダウンカウントが3より
大きいか否かを判定する。ダウンカウントが3より大き
ければ、ルーチンはブロック454に進み、ダウンカウ
ントが零にセットされる。ブロック454から、ルーチ
ンは、以下に説明するように、判定ブロック456に進
む。
【0103】ブロック452に戻って、ダウンカウント
が3より大きくなければ、ルーチンは、判定ブロック4
56に進む。判定ブロック456で、ルーチンは、ダウ
ンカウントが5以下であるか否かを判定する。ダウンカ
ウントが5以下ならば、ルーチンはブロック458に進
み、ダウンカウント458にその値に1加算した値がセ
ットされる。ブロック458で、ルーチンは、図12を
参照して説明したように、ポイントAに進む。一般に、
ブロック452〜458の動作は、サンプルノイズを拒
絶して、零交差の決定を支援する。ブロック450へ戻
って、サンプルが最終値から10を減算した値より小さ
くなければ、ルーチンはポイントAに進む。
【0104】図14に示されるように、ポイントC(図
12のブロック436から)から、ルーチンはブロック
460に進み、アップカウントにその値に1加算した値
がセットされる。ブロック462で、波数(波長)に
は、波数に1加算した値がセットされる。ブロック46
4で、ルーチンは、波数が1より大きいか否かを判定す
る。波数が1より大きいならば、ルーチンはブロック4
66に進み、最大合計にその最大合計に最大を加えた値
がセットされる。ブロック468で、最小合計に、その
最小合計に最小を加えた値がセットされる。ブロック4
66〜468の動作は、先に求められたピーク最大とピ
ーク最小の信号値を平均値に組み込む。ブロック468
から、ルーチンはブロック470に進む。
【0105】ブロック464に戻って、波数が1より大
きくなければ、ルーチンはブロック470を進む。ブロ
ック470では、最小が4096に、そして最大が零に
等しくセットされる。すなわち、それらの値が次の波の
ピーク値を求めるための基準としてリセットされる。ブ
ロック470から、ルーチンは判定ブロック472に進
み、ルーチンは波数が11に等しいか否かを判定する。
波数が11に等しければ、ルーチンはブロック474に
進み、相が終了したとしてマークされる。ブロック47
4から、ルーチンは、上で図12を参照して説明したよ
うに、ポイントDに進む。
【0106】判定ブロック472に戻って、波数が11
に等しくなければ、ルーチンは、上で図12を参照して
説明したように、ポイントAに進む。
【0107】図15は本発明の方法に係る、通常のトラ
ンスデューサ動作を抑制しないで、動作を決定しながら
信号不一致を実行するためのバックグラウンドモードを
実行するときのフローチャートである。この実施形態は
自己診断動作能力を含む。バックグラウンドモードルー
チン500がブロック510で開始され、ここでは、通
常のトランスデューサ測定動作が開始される。
【0108】ブロック520では、先に説明した本発明
の原理に従った較正分データ獲得/最小最大動作がバッ
クグラウンド動作として行われる。同様に、本発明の方
法は、速く、格納すべきデータポイントの数が比較的少
数であるので、たとえ低出力システムで、最小の処理能
力と速度を含むシステム上であっても、自身をバックグ
ラウンドモードで実行することに特によく有用である。
一般に、バックグラウンド動作は、少数の追加動作で容
易に達成され、先に説明された原理と動作を補う。
【0109】例えば、1つの具体例において、当業者に
より知られている方法に従って速度チェック動作を実行
することは有用である。速度チェック動作は、先に説明
したように、いつ、読取りヘッドの速度がシステムの速
度規制内になるかを求めるとともに、バックグラウンド
の信号不一致に対する特定のプログラミング条件の範囲
内になるかを求める。この速度は、一般に、位置トラン
スデューサシステムの処理速度、メモリ、およびバック
グラウンド較正プログラムの複雑さに依存する。速度チ
ェック動作は、適切な動きを確立して、データ取得を開
始するので、ある点で、図2のブロック260と262
の動作と同様の機能を実行する。しかしながら、速度チ
ェック動作は、適切な期間の動きを起こさせるより、む
しろ無規則に起こっている動きの中で適切な期間の動き
を選択する。
【0110】他の実施形態において、走査長チェック動
作を実行することは有用である。走査長チェック動作
は、速度チェック動作がデータ獲得を可能にした時間中
にいくつの波長が移動するかを求める。これは、当業者
にとって明らかである様々な方法によって行うことがで
きる。所定数の波長が累積される前に速度が許容できな
くなるとき、バックグラウンド動作は、再初期化され
る。逆に、所定数の波長が許容可能な速度の期間中に累
積されるとき、以下に述べるように、十分なデータポイ
ントが収集され、データ獲得を中止し、バックグラウン
ドで信号不一致の決定を続行することが保証される。
【0111】ブロック530で、十分なデータポイント
が収集された後に、位置トランスデューサシステムは、
各スケールの各位相に対する平均の最小と最大の値を計
算する。同様に、この処理は、通常のトランスデューサ
測定動作を抑制しないように、ある意味で実行される。
そして、ルーチンは判定ブロック540に進む。判定ブ
ロック540で、ルーチンは、位相に対する新たな平均
した最小または最大の値(または、これらの値から得ら
れる信号補正値、不一致またはいかなる他の較正値)が
同時期に生成された1つ以上の前の値および/またはそ
のような標準の値とかなり異なっているか否かを判定す
る。例えば、標準値を、前の同様のトランスデューサシ
ステムの統計的な研究に基づいて、またはトランスデュ
ーサシステムに関して設計上の知識から求めるようにし
てもよい。新たな値が前回の値および/または標準値と
異ならなければ、ルーチンはブロック520でバックグ
ラウンド動作を再開する。新たな値の1つがその前回の
値とかなり異なるならば、ルーチンは判定ブロック55
0に続く。
【0112】判定ブロック550で、ルーチンは、自己
診断インジケータが許可されるか否かを判定する。様々
な実施形態において、自己診断インジケータは設計によ
って可能にされるか、位置トランスデューサシステムの
ユーザによって選択可能なオプションである。一般に、
再較正を受け入れる前に信号変化の原因をチェックする
ことが要求されると、自己診断インジケータが許可され
る。例えば、これは、先に説明したように、汚染警告と
することが望ましい。自己診断インジケータが許可され
ないならば、ルーチンはブロック560に続く。
【0113】ブロック560では、ルーチンは、通常の
トランスデューサ測定動作が抑制されない期間中、信号
補正値を更新し、それらを位置トランスデューサシステ
ムのメモリに格納する。そして、ブロック570で、更
新された信号補正値が、通常のトランスデューサ測定動
作中に使用される。
【0114】ブロック550に戻って、自己診断インジ
ケータが許可されるならば、ルーチンはブロック580
に続く。ブロック580で、エラー表示信号が出力され
る。様々な実施形態において、エラー表示信号は、位置
トランスデューサシステムの警告灯やエラーコード表示
器などのエラー表示装置を駆動する。そして、様々な実
施形態においては、通常の動作が続けられるか、または
中断される。
【0115】本発明には、従来技術の手法より多くの利
点があることは理解されるであろう。1つの利点とし
て、本発明の方法は、トランスデューサシステムを較正
するために、外部の位置基準または大体の位置決めさえ
も必要としない。さらに、本方法が、主要なデータが出
力波形のピークの「近傍」で、スケールの比較的わずか
な波長に亘って取られることを必要とするのみであるの
で、比較的少ない数のデータポイントが要求されて所望
の計算が実行される。さらに、本発明の計算方法は、デ
ータから、比較的簡単に行うことができ、いかなる繰り
返しも必要としない。これは、計算方法が繰り返しであ
り、等距離のポイントが計算に重要であり、従って、反
復的に補正すべき信号誤差が起こり、収束する方法が要
求されるという、上述した従来技術の米国特許6,029,36
3と対照的である。
【0116】上述したように、本発明は、トランスデュ
ーサからの空間波長の形式での基本的な信号出力を解析
することのみを必要とする。本方法は、トランスデュー
サにおける最も大きい誤差、特に最大のオフセットと振
幅誤差を補正する。本方法は、出力関数のピーク値のみ
を使用するので、出力/位置の伝達関数の実際の形状に
対してそれほど敏感ではない。本方法は、重要データポ
イントが波形に沿って等距離のポイントで取られるまた
は補間される必要はなく、通常フーリエ変換タイプのデ
ータが必要されるという事実によって、さらに簡素化さ
れる。
【0117】また、本発明は、特に3相でより高度なシ
ステムに有用である。本発明は、直接生の出力信号を取
り除いてピーク値のみを使用するので、任意の数の相に
適用することができる。従って、上記例が、主に、2ま
たは3相システムとして示されているが、本方法が任意
の数の相に適用されることは理解されるであろう。
【0118】多くの環境、および多くの異なった機能
に、本発明を使用することができることは理解されるべ
きである。上述した較正方法は、工場の環境で使用可能
であり、ここでは、ロボットの較正設備が利用可能であ
る。また、測定装置上の較正ボタンによって始動される
ような、ユーザによって開始される「較正モード」の一
部として本発明を利用することができる。さらに、上述
したように、本発明の方法は、特に、通常のトランスデ
ューサ動作を抑制せずに、包括的な信号保全チェックと
エラー表示を提供する能力を含むバックグラウンドモー
ドで自動的に実行されるのに好適である。本発明の簡素
さと速度は、誤り訂正と自己較正機能をより頻繁に実行
させることを許容し、従って、より一貫した装置精度の
可能性を増大させる。
【0119】本発明の好ましい、そして代替の実施形態
が図示され説明されているが、当業者は、本発明のシス
テムおよび方法に従うさらに多くの変形を認識するであ
ろう。従って、発明の精神と範囲から逸脱しないで様々
な変更を行うことができることは理解されるべきであ
る。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のトランス
デューサシステムによれば、読取りヘッドおよびスケー
ルを有し、読取りヘッドとスケールとの間の相対位置の
関数として変化する2つ以上のトランスデューサ信号を
生成する位置トランスデューサと、トランスデューサ信
号の少なくとも2つを抽出し、少なくとも2つの対応す
るサンプル信号を解析器に入力することが可能な信号処
理/制御装置とを備え、解析器は、少なくとも2つのサ
ンプル信号を解析して複数のピーク信号値を求め、複数
のピーク信号値の少なくとも2つに基づき少なくとも1
つの信号補正値を求めるためのルーチンを含み、少なく
とも1つの信号補正値は、少なくとも1つのトランスデ
ューサ信号を補正するのに使用可能であるので、較正た
めの特別なツールまたは器具などを用いることなく、自
己較正を行うための誤差パラメータを求めることができ
る。
【0121】本発明のトランスデューサシステムの操作
方法によれば、トランスデューサ信号の少なくとも2つ
を抽出する工程と、少なくとも2つのトランスデューサ
信号に対応するサンプル信号を解析して複数のピーク信
号値を求める工程と、複数のピーク信号値の少なくとも
2つに基づき少なくとも1つの信号補正値を求める工程
とを備え、少なくとも1つの信号補正値は、トランスデ
ューサシステムの少なくとも1つの信号を補正するのに
使用可能であるので、較正ための特別なツールまたは器
具などを用いることなく、自己較正を行うための誤差パ
ラメータを求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るトランスデューサシ
ステムのブロック図である。
【図2】本発明の方法に係る一実施形態を示すフローチ
ャートである。
【図3】概ね一定速度で移動する場合の2フェーストラ
ンスデューサの2つの出力信号のタイムチャートであ
る。
【図4】図3と同様の2相システムを代表的な位置誤差
を示す図である。
【図5】3相トランスデューサからの3つの信号を示す
図である。
【図6】図5の信号V2の250mVのオフセットによ
って生じる位置誤差を示す図である。
【図7】図5と同様の3相システムからの3つの信号を
示す図である。
【図8】図7の信号V2のより大きい振幅によって引き
起こされる結果として生じる位置誤差を示す図である。
【図9】図5と同様に3相システムの3つの信号を示す
図である。
【図10】図9の信号V2のより大きい振幅と信号V3
オフセットによって引き起こされる位置誤差を示す図で
ある。
【図11】本発明の一実施形態を実現するための詳細な
フローチャートである。
【図12】図11のブロック340の較正サンプルルー
チンを詳細に示すフローチャートである。
【図13】図11のブロック340の較正サンプルルー
チンを詳細に示すフローチャートである。
【図14】図11のブロック340の較正サンプルルー
チンを詳細に示すフローチャートである。
【図15】本発明の方法に係る、通常のトランスデュー
サ動作を抑制しないで、動作を決定しながら信号不一致
を実行するためのバックグラウンドモードを実行すると
きのフローチャートである。
【符号の説明】
100 トランスデューサ 150 信号処理/制御装置 200 トランスデューサシステム 210 信号処理/補正器 220 最小最大解析器 230 メモリ 240 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F077 AA20 CC02 QQ03 TT58 TT66 UU19 UU20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読取りヘッドおよびスケールを有し、前
    記読取りヘッドと前記スケールとの間の相対位置の関数
    として変化する2つ以上のトランスデューサ信号を生成
    する位置トランスデューサと、 前記トランスデューサ信号の少なくとも2つを抽出し、
    少なくとも2つの対応するサンプル信号を解析器に入力
    することが可能な信号処理/制御装置とを備え、 前記解析器は、前記少なくとも2つのサンプル信号を解
    析して複数のピーク信号値を求め、前記複数のピーク信
    号値の少なくとも2つに基づき少なくとも1つの信号補
    正値を求めるためのルーチンを含み、前記少なくとも1
    つの信号補正値は、前記少なくとも1つのトランスデュ
    ーサ信号を補正するのに使用可能であることを特徴とす
    るトランスデューサシステム。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも1つの信号補正値は、前
    記位置トランスデューサの位置が求められる前の前記少
    なくとも1つのトランスデューサ信号を補正するのに使
    用されることを特徴とする請求項1記載のトランスデュ
    ーサシステム。
  3. 【請求項3】 前記信号処理/制御装置は、前記少なく
    とも1つの信号補正値を受け取り、格納するメモリを備
    え、前記格納された少なくとも1つの信号補正値は、前
    記位置トランスデューサの位置が前記信号処理/制御装
    置によって求められる前の前記少なくとも1つのトラン
    スデューサ信号を補正するのに使用可能であることを特
    徴とする請求項1記載のトランスデューサシステム。
  4. 【請求項4】 前記メモリは、前記メモリがさらに現在
    の少なくとも1つの信号補正値を受け取るときに、少な
    くとも1つの標準の少なくとも1つの信号補正値および
    前回生成された少なくとも1つの信号補正値を保持し、
    前記保持されている少なくとも1つの信号補正値と前記
    現在の少なくとも1つの信号補正値との比較に基づいて
    自己診断機能を実行するように動作可能なことを特徴と
    する請求項3記載のトランスデューサシステム。
  5. 【請求項5】 通常の位置測定モードの動作中に、前記
    自己診断機能をバックグラウンド処理タスクとして実行
    するように動作することを特徴とする請求項4記載のト
    ランスデューサシステム。
  6. 【請求項6】 前記ピーク信号値に基づいた複数の信号
    補正値は、オフセットおよび振幅誤差に関して少なくと
    も1つのトランスデューサ信号を補正することに使用可
    能であることを特徴とする請求項1記載のトランスデュ
    ーサシステム。
  7. 【請求項7】 前記位置トランスデューサは、操作者の
    較正開始動作に応じて装置を始動し、較正開始信号を供
    給する較正モードを備え、 前記較正開始信号に応じて、 前記信号処理/制御装置は、前記トランスデューサ信号
    の少なくとも2つを抽出し、前記解析器に少なくとも2
    つの対応するサンプル信号を入力し、 前記解析器は、前記少なくとも2つのサンプル信号を解
    析して複数のピーク信号値を求め、前記複数のピーク信
    号値の少なくとも2つに基づき少なくとも1つの信号補
    正値を求め、前記少なくとも1つの信号補正値は、前記
    少なくとも1つのトランスデューサ信号を補正するのに
    使用可能であることを特徴とする請求項1記載のトラン
    スデューサシステム。
  8. 【請求項8】 読取りヘッドおよびスケールを有し、前
    記読取りヘッドと前記スケールとの間の相対位置の関数
    として変化する2つ以上のトランスデューサ信号を生成
    する位置トランスデューサと、前記トランスデューサ信
    号の少なくとも2つを抽出して解析するための制御装置
    とを備えるトランスデューサシステムを操作するための
    方法であって、 前記トランスデューサ信号の少なくとも2つを抽出する
    工程と、 前記少なくとも2つのトランスデューサ信号に対応する
    サンプル信号を解析して複数のピーク信号値を求める工
    程と、 前記複数のピーク信号値の少なくとも2つに基づき少な
    くとも1つの信号補正値を求める工程とを備え、 前記少なくとも1つの信号補正値は、前記トランスデュ
    ーサシステムの少なくとも1つの信号を補正するのに使
    用可能であることを特徴とするトランスデューサシステ
    ムの操作方法。
  9. 【請求項9】 前記少なくとも1つの信号補正値に基づ
    いて前記トランスデューサシステムの前記少なくとも1
    つの信号を補正する工程と、 前記トランスデューサシステムの前記補正された少なく
    とも1つの信号に基づき前記位置トランスデューサの位
    置を求める工程とをさらに備えることを特徴とする請求
    項8記載のトランスデューサシステムの操作方法。
  10. 【請求項10】 前記制御装置のメモリで、前記少なく
    とも1つの信号補正値を受け取り、格納する工程と、 前記少なくとも1つの信号補正値に基づいて前記少なく
    とも1つの信号を補正する工程と、 前記補正された少なくとも1つの信号に基づき前記位置
    トランスデューサの位置を求める工程とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項8記載のトランスデューサシス
    テムの操作方法。
  11. 【請求項11】 前記メモリがさらに現在の少なくとも
    1つの信号補正値を受け取り格納するときに、少なくと
    も1つの標準の少なくとも1つの信号補正値および前回
    生成された少なくとも1つの信号補正値を保持する工程
    と、 前記保持されている少なくとも1つの信号補正値と前記
    現在の少なくとも1つの信号補正値との比較に基づいて
    自己診断機能を実行する工程とをさらに備えることを特
    徴とする請求項10記載のトランスデューサシステムの
    操作方法。
  12. 【請求項12】 前記自己診断機能を実行する工程は、
    前記トランスデューサシステムの通常の位置測定モード
    の動作中に、バックグラウンド処理タスクとして実行さ
    れることを特徴とする請求項11記載のトランスデュー
    サシステムの操作方法。
  13. 【請求項13】 前記少なくとも1つの信号補正値に基
    づいて前記トランスデューサシステムの少なくとも1つ
    の信号を補正する工程は、オフセットおよび振幅誤差に
    関して、少なくとも1つのトランスデューサ信号を補正
    する工程を含むことを特徴とする請求項9記載のトラン
    スデューサシステムの操作方法。
JP2002222480A 2001-08-03 2002-07-31 トランスデューサシステムおよびその操作方法 Pending JP2003050141A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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