JP2003049901A - ブッシュ形状のユニット式マウント - Google Patents
ブッシュ形状のユニット式マウントInfo
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Abstract
軸方向の貫通部が存在すると共に加硫により収縮して間
隙が生じるにもかかわらず、ばね作用の非線形特性が早
い時期から得られるユニット式マウントを提供する。 【解決手段】 本願発明のユニット式マウントは、エラ
ストマー被覆(3)を有する外側リング(2)と、内部
支持部材(4)と、これらの間に配置されているゴムば
ね(5、6)とを備えてなるブッシュ形状のユニット式
マウント(1)であって、所望のマウント特性を得るた
めに、外側リング(2)と、主荷重方向に配置されてい
るストッパバッファ(7)との間に、ユニット式マウン
トの軸に沿った貫通部(8、9)が設けられているもの
において、ユニット式マウントの使用開始前に、主荷重
方向に配置されているストッパバッファ(7)と、外側
リング(2)の内側のエラストマー被覆(3)が、少な
くとも1つのウェブ(12)によって相互に結合されてお
り、該ウェッブ(12)が、ユニット式マウント(1)の
軸に沿って配置されているとともに目標破断個所として
構成されていることを特徴とする。
Description
を有する外側リングと、内部支持部材と、これらの間に
配置されているゴムばねとを備えてなるブッシュ形状の
ユニット式マウントに関する。 【0002】このような形式の公知のユニット式マウン
トでは、ゴムばねが、外側リングと支持部材にはさまれ
た中間の空間で加硫されている。このような構成では、
加硫に続いてマウントが冷却され、このときゴムばねの
収縮が起こり、この収縮が中間の空間の拡大をもたら
し、それによって所望のマウント特性が得られないこと
がある。 【0003】 【従来の技術】上記問題を解消するため、このように拡
大された中間の空間、すなわち広がった間隙に付加体を
挿入し、この付加体によって弾性的な初期応力を得るこ
とがDE3840176C2によって公知である。外側リングが、
その外側面にエラストマー被覆を有さない設計となって
いるマウントは、対応する保持部に組み込むときに問題
なく調整、キャリブレーションすることができる。この
キャリブレーションは、前述した付加体のないユニット
式マウントを構成し、これを保持部に挿入することも可
能にする。この場合、間隙は全面的又は少なくとも部分
的に解消される。 【0004】しかしながら、外側リングがエラストマー
被覆を備えているマウントの場合、このようなキャリブ
レーションは実行するのが非常に困難である。その一方
でエラストマー被覆には、金属製の外側リングに対する
比較的高価な腐食防止を省略することができるという利
点がある。多くの場合、ゴムばねはマウントの軸に沿う
貫通部を備えるように設計されるが、このような貫通部
は、ゴムばねが弾性伸長したときに、マウントの軸に沿
う貫通部、又は軸方向の貫通部(及び収縮寸法)が橋渡
しされなくてはならないあるいは貫通部の隙間がなくな
らなくてはならないという欠点があり、このような構成
は顧客の求めるばね特性に反する可能性がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、低コ
ストに製造することができ、製造に伴う軸方向の貫通部
が存在すると共に加硫により収縮して間隙が生じるにも
かかわらず、ばね作用の非線形特性が早い時期から得ら
れるユニット式マウントを提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題は、ユニット式
マウントが、エラストマー被覆を有する外側リングと、
内部支持部材と、これらの間に配置されているゴムばね
とを備えてなるブッシュ形状のユニット式マウントであ
って、所望のマウント特性を得るために、外側リング
と、主荷重方向に配置されているストッパバッファとの
間に、ユニット式マウントの軸に沿った貫通部が設けら
れているものにおいて、ユニット式マウントの使用開始
前に、主荷重方向に配置されているストッパバッファ
と、外側リングの内側のエラストマー被覆が、少なくと
も1つのウェブによって相互に結合されており、該ウェ
ッブが、ユニット式マウントの軸に沿って配置されてい
るとともに目標破断個所として構成されていることによ
って解決される。 【0007】このようなマウントの構成は、マウントの
軸に沿って延伸する貫通部を有するマウントの製造を可
能にするので、加硫に起因する収縮によって生じる欠点
が解消される。マウントの外側リングとストッパバッフ
ァとの間には、マウントが完成したときにマウントの軸
に沿って延伸する貫通部に間隙があり、この間隙の大き
さは、加硫に伴うゴムばねの寸法の収縮量と、マウント
の軸に沿って延伸する貫通部によって形成される自由空
間、自由経路の寸法の大きさとを合わせたものとなる。
内部支持部材又はストッパバッファと、外側リングとの
間に残されたウェブは、マウントが収縮する際に発生す
る力に耐えることができない。したがってマウントが最
初に使用され、ばねが収縮する際に、ウェブは目標破断
個所で破断する。外側リング又はストッパバッファに残
っている破断したウェブの残部は、驚くべきことに、ば
ね作用の非線形特性に対してきわめて好適に作用する。
まず最初にウェブの破断された端部が相互に当接するの
で、弾性伸長したときに早期のストッパ作用が起こる。
このストッパ作用は、施工形態に応じて、マウントのば
ね挙動に対して明らかな影響を及ぼす。 【0008】 【発明の実施の形態】図面を参照して本発明をさらに詳
しく説明する。 【0009】図1に示すユニット式マウント1は、実質
的に、エラストマー被覆3を有する外側リング2と、内
部支持部材4と、ゴムばね5及び6とから形成されてい
る。図1は、図2のB-B線に沿った断面を表す。支持部
材4の上側部分には、スタブ状に構成されたストッパバ
ッファ7が設けられている。ストッパバッファ7と外側
リング2の間には、マウントの軸に沿って延伸する軸方
向貫通部8及び9が設けられている。ストッパバッファ
7は、主荷重方向に配置され、主荷重の方向は図中矢印1
0で示されている。マウントの支持は、主に、図中概略
V字型に示されているばね5及び6によってもたらされ
ている。ばね5及び6の間には第2ストッパバッファ11
が配置されている。 【0010】軸方向貫通部8及び9の両者の間には、マ
ウントの製造時に、エラストマー被覆3とストッパバッ
ファ7を相互につなぐウェブ12が残される。貫通部8及
び9の間隙寸法は、通例製造技術によって画定される。
それぞれ目標破断個所をもつ複数のウェブを配置するこ
とも可能である。 【0011】図2には、図1のユニット式マウント1の
マウント軸に平行な断面、縦断面が示されている。図2
は、図1のA-A線に沿った断面を表す。この縦断面は、
主荷重の方向10に沿った断面に相当している。この実施
例では、マウント1の長さよりも短いウェブ12が設けら
れている。本実施例では、外側リング2は左側にフラン
ジ状の構成を有し、かつ外側リング2はエラストマー被
覆3で完全に取り囲まれている。支持部材4は金属から
形成され、ばね脚5及び6により支持されている。この
ユニット式マウントが初めて弾性圧縮される際、すなわ
ち図中で支持部材4が初めて下方に偏倚する際、支持部
材4が所定の距離移動することによってウェブ12は破断
する。支持部材4が移動する距離はウェブ12が破断する
程度の大きさである。しかし、ユニット式マウント1が
弾性伸長し、支持部材4が図中上方に偏倚し、支持部材
4がストッパバッファ7とともに先ずウェブ部分、次い
で外側リング2と当接するまで上方へ向かって移動する
と、破断されたウェブ12はその各部分で、早期のストッ
パ作用をもたらし、マウントのばね挙動に良好な影響を
与える。 【0012】 【発明の効果】本願発明のユニット式マウントは、エラ
ストマー被覆(3)を有する外側リング(2)と、内部
支持部材(4)と、これらの間に配置されているゴムば
ね(5、6)とを備えてなるブッシュ形状のユニット式
マウント(1)であって、所望のマウント特性を得るた
めに、外側リング(2)と、主荷重方向に配置されてい
るストッパバッファ(7)との間に、ユニット式マウン
トの軸に沿った貫通部(8、9)が設けられているもの
において、ユニット式マウントの使用開始前に、主荷重
方向に配置されているストッパバッファ(7)と、外側
リング(2)の内側のエラストマー被覆(3)が、少な
くとも1つのウェブ(12)によって相互に結合されてお
り、該ウェッブ(12)が、ユニット式マウント(1)の
軸に沿って配置されているとともに目標破断個所として
構成されている。この構成により、低コストに製造する
ことができ、製造に伴う軸方向の貫通部が存在すると共
に加硫により収縮して間隙が生じるにもかかわらず、ば
ね作用の非線形特性が早い時期から得られるユニット式
マウントが提供される。
示す縦断面図である。 【符号の説明】 1 ユニット式マウント 2 外側リング 3 エラストマー被覆 4 内部支持部材 5 ゴムばね 6 ゴムばね 7 ストッパバッファ 8 貫通部 9 貫通部 10 主荷重方向 11 第2ストッパバッファ 12 ウェブ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エラストマー被覆(3)を有する外側リ
ング(2)と、内部支持部材(4)と、これらの間に配
置されているゴムばね(5、6)とを備えてなるブッシ
ュ形状のユニット式マウント(1)であって、所望のマ
ウント特性を得るために、前記外側リング(2)と、主
荷重方向に配置されているストッパバッファ(7)との
間に、前記ユニット式マウントの軸に沿った貫通部
(8、9)が設けられているものにおいて、 前記ユニット式マウントの使用開始前に、前記主荷重方
向に配置されている前記ストッパバッファ(7)と、前
記外側リング(2)の内側のエラストマー被覆(3)
が、少なくとも1つのウェブ(12)によって相互に結合
されており、該ウェッブ(12)が、前記ユニット式マウ
ント(1)の軸に沿って配置されているとともに目標破
断個所として構成されていることを特徴とするユニット
式マウント。
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