JP2003049352A - ポリプロピレン系不織布 - Google Patents

ポリプロピレン系不織布

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JP2003049352A
JP2003049352A JP2001236290A JP2001236290A JP2003049352A JP 2003049352 A JP2003049352 A JP 2003049352A JP 2001236290 A JP2001236290 A JP 2001236290A JP 2001236290 A JP2001236290 A JP 2001236290A JP 2003049352 A JP2003049352 A JP 2003049352A
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Japan
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nonwoven fabric
polypropylene
propylene
random copolymer
temperature
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JP2001236290A
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Kenji Kobayashi
賢治 小林
Toru Matsumura
徹 松村
Junichi Nishimura
淳一 西村
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Japan Polychem Corp
Original Assignee
Japan Polychem Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不織布強度と風合い並びに伸縮性に優れたポ
リプロピレン系不織布の提供。 【解決手段】 メタロセン触媒によって重合され、特性
(A1):MFRが10〜100g/10分、特性(A
2):Tmが110〜140℃特性(A3):T80
20が10℃以下、特性(A4):α−オレフィン含
有量が2〜23モル%のプロピレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体を少なくとも1成分とする繊維からなる
不織布であって、温度100〜130℃において加熱処
理を施してなり、該不織布の125℃における面積収縮
率が30%以上であり、かつ熱収縮前後での20%伸び
における不織布引張強度の保持率が70%以下であるこ
とを特徴とするポリプロピレン系不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン系
不織布に関し、詳しくは、強度、伸縮性に優れた、ポリ
プロピレン系不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、紙おむつ、生理用ナプキン等の衛
生材料や、パップ材の基布、サポーター、包帯のような
医療資材用に使用される不織布には、多様化に伴い要求
される性能も高度化し、できるだけ少ない目付におい
て、有る程度の不織布強力を維持し、かつ風合いがソフ
トであり、また体にフィットするために伸縮性のあるも
のが望まれている。
【0003】ポリプロピレン系樹脂を用いた不織布にお
いては、強度と風合いのバランスを改善する試みとし
て、融点の異なる2成分からなる複合繊維を熱処理し
て、低融点成分を融着させることにより、繊維接点を固
定化する不織布の製造方法が多用されている。この場
合、高融点成分は、主に不織布強度を確保するための役
割をし、低融点成分は、風合いをソフトにする役割をす
る。
【0004】このような複合繊維不織布に用いる高融点
成分/低融点成分の組合せの例として、プロピレン単独
重合体(ホモPP)/プロピレン−α−オレフィンラン
ダム共重合体(ランダムPP)、ホモPP/ポリエチレ
ン(PE)等がある。ランダムPPとしては、プロピレ
ンとエチレン、ブテン、エチレン及びブテン等のα−オ
レフィンとの共重合体等の使用、ポリエチレンとして
は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチ
レン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLD
PE)等の使用が考えられる。LDPE、LLDPE
は、融点が低く、かつ得られる不織布の風合いが柔軟で
あるという長所を有するが、いずれも不織布のすべり特
性が悪く、また不織布強力が低く、紡糸性が悪いという
欠点がある。
【0005】一方、ランダムPPは、良好な紡糸性を有
しているが、融点が130℃以上と高いために風合いが
硬く、不織布化のための熱処理コストも多くかかるとい
う欠点がある。さらに、既存のランダムPPにおいて
は、融点を130℃以下にするためには、共重合体のα
−オレフィン濃度を高める必要がある。このとき、従来
の触媒では融点の低い成分も同時に生成することによ
り、不織布化した際にすべり特性を悪化させる原因とな
る。また、この低溶出成分が製造プラント内で付着、配
管つまり等を起こし、製造効率を著しく悪化させる要因
にもなる。
【0006】また、もう一つの要求性能である伸縮性を
満足させる不織布を得るためには、従来の技術では、そ
れ自身弾力性を有するエラストマー樹脂の繊維を使用し
た不織布が知られている(特開平3−69647号公報
等)が、ポリオレフィン系不織布単体では伸縮性を発現
させるには至っておらず、エラストマー系フィルム等と
の貼合により伸縮性を発現させているのが現状であっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を
解消し、不織布強度と風合い並びに伸縮性に優れたポリ
プロピレン系不織布を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の性状を
有するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を
少なくとも不織布の構成繊維の1成分とし、当該不織布
を所定温度で熱処理することににより、不織布強度、風
合いを維持しつつ伸縮性をもたせたポリプロピレン系不
織布が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
メタロセン触媒によって重合され、下記特性(A1)〜
(A4)を有するプロピレン・α−オレフィンランダム
共重合体を少なくとも1成分とする繊維からなる不織布
を、100〜130℃で加熱処理を施してなることを特
徴とするポリプロピレン系不織布が提供される。 特性(A1):MFRが10〜100g/10分 特性(A2):Tmが110〜140℃ 特性(A3):T80−T20が10℃以下 特性(A4):α−オレフィン含有量が2〜23モル% (但し、MFRはJIS−K6921による230℃、
21.18Nでのメルトフローレート、Tmは示差走査
熱量計(DSC)によって得られる融解曲線のピーク温
度、T80は温度上昇溶離分離(TREF)によって得
られる溶出曲線において80重量%が溶出する温度、T
20はTREFによって得られる溶出曲線において20
重量%が溶出する温度をそれぞれ示す。)
【0010】また、本発明の第2の発明によれば、不織
布の125℃における面積収縮率が30%以上であり、
かつ加熱処理前後での20%伸びにおける不織布引張強
度の保持率が70%以下であることを特徴とする第1の
発明に記載のポリプロピレン系不織布が提供される。
【0011】また、本発明の第3の発明によれば、α−
オレフィンがエチレンであり、その含有量が2〜15モ
ル%であることを特徴とする第1又は2の発明に記載の
ポリプロピレン系不織布が提供される。
【0012】また、本発明の第4の発明によれば、特性
(A3):T80−T20が2〜8℃であることを特徴
とする第1〜3のいずれかの発明に記載のポリプロピレ
ン系不織布が提供される。
【0013】また、本発明の第5の発明によれば、プロ
ピレン・α−オレフィンランダム共重合体を少なくとも
1成分とする繊維の構成繊維が、単一、芯鞘複合繊維、
又はサイドバイサイド複合繊維から選ばれる少なくとも
一種の繊維であることを特徴とする第1〜4のいずれか
の発明に記載のポリプロピレン系不織布が提供される。
【0014】また、本発明の第6の発明によれば、不織
布がプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体組成
物をスパンボンド法、メルトブロー法、水流交絡法、カ
ード法のいずれかの方法により製造された不織布である
ことを特徴とする第1〜5のいずれかの発明に記載のポ
リプロピレン系不織布が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のポリプロピレン
系不織布について詳細に説明する。
【0016】本発明で用いるポリプロピレン系樹脂は、
メタロセン触媒を使用して重合したプロピレン・α−オ
レフィンランダム共重合体である。メタロセン触媒とし
ては、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の周期律表
第4〜6族遷移金属化合物と、シクロペンタジエニル基
あるいはシクロペンタジエニル誘導体の基を有する有機
化合物との錯体を使用することができる。
【0017】シクロペンタジエニル誘導体の基として
は、ペンタメチルシクロペンタジエニル等のアルキル置
換体基、あるいは2以上の置換基が結合して飽和もしく
は不飽和の環状置換基を構成した基を使用することがで
き、代表的にはインデニル基、フルオレニル基、アズレ
ニル基、あるいはこれらの部分水素添加物を挙げること
ができる。また、複数のシクロペンタジエニル基がアル
キレン基、シリレン基、ゲルミレン基等で結合したもの
も好ましく用いられる。
【0018】具体的な化合物を例示すると、ジメチルシ
リレンビス{1,1’−(2−メチル−4−フェニル−
4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−
クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−
メチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−ア
ズレニル}]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミ
レンビス{1,1’−(2−メチル−4−フェニル−4
H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチル
ゲルミレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−
クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルゲルミレンビス{1,1’−(2
−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコ
ニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0019】また、水素添加物としては、メチレンビス
{1,1’−(2−メチル−4−フェニルヘキサヒドロ
アズレニル)}ジルコニウムジクロリド、メチレンビス
[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロフェニ
ル)ヘキサヒドロアズレニル}]ジルコニウムジクロリ
ド、メチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4
−クロロ−2−ナフチル)ヘキサヒドロアズレニル}]
ジルコニウムジクロリド、メチレンビス{1,1’−
(2−エチル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、メチレンビス[1,
1’−{2−エチル−4−(4−クロロフェニル)ヘキ
サヒドロアズレニル}]ジルコニウムジクロリドなどが
挙げられる。
【0020】また、これらの化合物のクロリドの一方あ
るいは両方が臭素、ヨウ素、水素、メチルフェニル、ベ
ンジル、アルコキシ、ジメチルアミド、ジエチルアミド
等に代わった化合物も例示することができる。さらに、
上記のジルコニウムの代わりに、チタン、ハフニウム等
に代わった化合物も例示することができる。
【0021】助触媒としては、アルミニウムオキシ化合
物、メタロセン化合物と反応してメタロセン化合物成分
をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物もし
くはルイス酸、固体酸、あるいは、イオン交換性層状珪
酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が
用いられる。また、必要に応じてこれら化合物と共に有
機アルミニウム化合物を添加することができる。
【0022】アルミニウムオキシ化合物としては、メチ
ルアルモキサン、エチルアルモキサン、プロピルアルモ
キサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサ
ン、メチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキ
サン、メチルイソブチルアルモキサン等が例示される。
また、トリアルキルアルミニウムとアルキルボロン酸と
の反応物を使用することもできる。例えば、トリメチル
アルミニウムとメチルボロン酸の2:1の反応物、トリ
イソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1反応
物、トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニ
ウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物、トリエチル
アルミニウムとブチルボロン酸の2:1反応物などであ
る。
【0023】イオン交換性層状珪酸塩としては、モンモ
リロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナ
イト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、
ベントナイト、テニオライト等のスメクタイト族、バー
ミキュライト族、雲母族などの珪酸酸塩が用いられる。
これらのケイ酸塩は化学処理を施したものであることが
好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着している不
純物を除去する表面処理と層状ケイ酸塩の結晶構造、化
学組成に影響を与える処理のいずれをも用いることがで
きる。具体的には、(イ)酸処理、(ロ)アルカリ処
理、(ハ)塩類処理、(ニ)有機物処理等が挙げられ
る。これらの処理は、表面の不純物を取り除く、層間の
陽イオンを交換する、結晶構造中のAl、Fe、Mg等
の陽イオンを溶出させ、その結果、イオン複合体、分子
複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層間距離、固
体酸性度等を変えることができる。これらの処理は単独
で行ってもよいし、2つ以上の処理を組み合わせてもよ
い。
【0024】また、必要に応じて、これら化合物と共に
トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、ジエチルアルミニウムクロリド等の有機アルミニウ
ム化合物を使用してもよい。
【0025】本発明で用いるプロピレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体は、上記メタロセン触媒を使用して
プロピレンとα−オレフィンを共重合して得るが、α−
オレフィンとしては、プロピレンを除く炭素数2〜20
のα−オレフィンがあげられ、例えばエチレン、ブテン
−1、ペンテン−1、3−メチル−1−ブテン、ヘキセ
ン−1、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−
ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、
デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサ
デセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1等を例
示できる。プロピレンと共重合されるα−オレフィンは
一種類でも二種類以上併用してもよい。このうちエチレ
ン、ブテン−1が好適である。
【0026】重合法としては、上記触媒の存在下、不活
性溶媒を用いたスラリー法、実質的に溶媒を用いない気
相法や溶液法、あるいは重合モノマーを溶媒とするバル
ク重合法等が挙げられる。
【0027】本発明で用いるプロピレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体は、前述のメタロセン触媒で重合さ
れた共重合体であって、次の特性(A1)〜(A4)を
有している必要がある。
【0028】特性(A1):MFR 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体のJIS−K6921による230℃、21.1
8Nでのメルトフローレートの値であるMFRは、10
〜100g/10分であり、好ましくは15〜80g/
10分であり、より好ましくは20〜70g/10分で
ある。MFRが10g/10分未満であると紡糸圧力が
高くなりすぎ、高倍率で延伸が困難となり、繊維径の不
均一などの弊害が生じる。一方、100g/10分を超
えると溶融粘度が小さすぎるため、紡糸時にフィラメン
ト群の揺れ発生による糸切れが顕著となる。ポリマーの
MFRを調節するには、例えば、重合温度、重合量、分
子量調節剤としての水素の供給量など適宜調整する方法
を採ることができる。
【0029】特性(A2):Tm 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体の示差走査熱量計(DSC)で求めた融解曲線の
ピーク温度(Tm)は、110〜140℃であり、好ま
しくは115〜135℃であり、より好ましくは120
〜130℃である。Tmが上記範囲を超えて高い場合、
不織布の熱処理を施しても収縮能力が低いため、伸縮性
を発現できず、また、風合いが硬くなり好ましくない。
逆に上記範囲未満である場合、紡糸時に固化し難くなる
ことから、生産上好ましくない。ポリマーのTmを調節
するには、通常コモノマー含有量を適宜調節する方法が
とられる。コモノマーのα−オレフィン含有量が多くな
るとTmは、低下する方向となる。
【0030】特性(A3):TREFによる溶出量差温
度(T80−T20) 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体は、温度上昇溶離分別(TREF:Temper
ature Rising ElutionFract
ion)によって得られる溶出曲線において、80重量
%が溶出する温度(T80)と20重量%が溶出する温
度(T20)の差、T80−T20が、10℃以下であ
り、好ましくは2〜9℃であり、より好ましくは2〜8
℃である。T80−T20が10℃を超えると、低融点
成分が増加するため、構成繊維のべたつき、不織布とし
た時の表面すべり特性の悪化、紡糸性能の低下等の弊害
が生じる。また、低融点成分に共重合体とすべく導入し
ているエチレンを多く取られてしまうため、熱をかけた
ときの収縮能力も劣ってしまう。ポリマーのT −T
20が上記のように特定の狭い範囲にあることは、ポリ
マーの分子量分布がより均一であることを意味してい
る。これはメタロセン触媒を使用して重合したことに起
因しており、チーグラーナッタ触媒ではこのようなポリ
マーを製造することは困難である。
【0031】ここで、上記温度上昇溶離分別(TRE
F)とは、不活性担体の存在下に一定高温下でポリマー
を完全に溶解させた後に冷却し、該不活性担体表面に薄
いポリマー層を生成させ、次に、温度を連続又は段階的
に昇温して、溶出した成分を回収し、その濃度を連続的
に検出して、その溶出量と溶出温度によって描かれるグ
ラフ(溶出曲線)により、ポリマーの組成分布を測定す
る方法である。温度上昇溶離分別(TREF)の測定の
詳細については、Journal of Applie
d Polymer Science第26巻 第42
17〜4231頁(1981年)に記載されている。
【0032】特性(A4):α−オレフィン含有量 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体中のα−オレフィン(コモノマー)含有量は、2
〜23モル%であり、好ましくは2.5〜10モル%で
あり、より好ましくは3〜8モル%である。特に、コモ
ノマーがエチレンである場合には、2〜15モル%が好
ましく、さらに3〜8モル%が好ましい。コモノマー含
有量が上記範囲未満であると熱処理を施しても不織布の
熱収縮率が低く、伸縮性が付与されない。一方、上記範
囲を超えると紡糸時の固化が遅く、生産性が損なわれる
という弊害が生じる。ポリマー中のα−オレフィン含有
量は、重合反応系へ供給するα−オレフィンの量を制御
することにより容易に調節することができる。なお、本
発明において、α−オレフィン含有量は、フーリエ変換
赤外分光光度計により定量される値である。
【0033】なお、本発明で用いるプロピレン−α−オ
レフィンランダム共重合体は、そのゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーにより求めた重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表
されるQ値は、4.5以下であることが好ましく、より
好ましくは4.2以下、さらに好ましくは3以下であ
る。Q値が4.5を超えると、不織布の延伸が困難とな
る結果、繊維径の不均一等の弊害が生じる。上記のよう
な低いQ値のものを得るためには、メタロセン系触媒を
用いて分子量分布の狭いポリマーを重合することが好ま
しい。
【0034】本発明で用いるプロピレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体より不織布を成形する際には、本発
明の目的が損なわれない範囲で、各種添加剤、例えば、
耐熱安定剤、酸化防止剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、
結晶造核剤、銅害防止剤、帯電防止剤、スリップ剤、抗
ブロッキング剤、防曇剤、着色剤、充填剤、エラストマ
ーなどを配合することができる。また、本発明の目的が
損なわれない範囲で、他の樹脂成分等を配合することも
できる。
【0035】繊維不織布成形材料は、プロピレン・α−
オレフィンランダム共重合体と、必要に応じて、上記の
各種添加剤、さらに他の樹脂成分等をドライブレンドの
状態あるいは溶融混練機を用いて190〜350℃で加
熱溶融混練し、粒状に裁断されたペレットの状態で提供
される。
【0036】本発明の不織布は、上述の繊維不織布成形
材料をスパンボンド法、メルトブローン法、水流交絡
法、カード法などの成形法により製造される。該不織布
の目付量は通常5〜200g/m程度である。また、
不織布は単層での使用だけでなく、スパンボンド法/メ
ルトブローン法との積層体、あるいはフィルムとの積層
体としても好適に使用できる。
【0037】不織布を成形する際、構成繊維は、単一、
芯複合繊維、あるいはサイドバイサイド複合繊維であっ
ても良く、複合繊維の場合は、上記プロピレン・α−オ
レフィンランダム共重合体からの繊維がどちらかの繊維
の1成分として含まれていれば良い。
【0038】本発明のポリプロピレン系不織布は、上記
の方法で成形された不織布を温度100〜130℃にお
いて、好ましくは110〜130℃において、1〜60
秒間、好ましくは3〜40秒間、加熱処理を施す必要が
ある。加熱処理することにより、伸縮性のすぐれた不織
布を得ることができる。加熱温度が100℃未満である
と、不織布が収縮しないため、伸縮性を付与することが
できない。一方、130℃を超えると不織布の融解が顕
著になり、フィルム状となり風合いも硬く、伸縮性も付
与されない。
【0039】上記加熱処理方法は、特に限定されない
が、例えば、不織布の成形ラインにおいて、オーブン加
熱機等を設けて行うか、又は、一旦不織布を成形してか
ら別ラインでオーブン加熱機等により行うことができ
る。
【0040】上記の方法で製造される本発明のポリプロ
ピレン系不織布は、125℃での熱処理後の面積収縮率
が30%以上、好ましくは35%以上である。面積収縮
率が30%未満では、不織布に伸縮性を付与することが
できない。
【0041】また、本発明のポリプロピレン系不織布
は、熱処理前に比べ、20%伸びにおける不織布引張強
度の熱処理後の保持率が70%以下であり、好ましくは
67%以下である。引張強度の保持率が70%を超えて
いる場合、不織布を伸ばすために、より大きな力が必要
となり、実際、手に当該不織布をつかんだ感じでも伸縮
性は感じられない。
【0042】本発明のポリプロピレン系不織布は、不織
布強度と風合い並びに伸縮性に優れ、紙おむつ、生理用
ナプキン等の衛生材料や、パップ材の基布、サポータ
ー、包帯のような医療用資材等の用途に用いることがで
きる。
【0043】
【実施例】本発明を以下に実施例を示して具体的に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り下記の実施例
に限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用
いた物性等の測定方法は、以下の通りである。
【0044】(1)MFRの測定法 ポリプロピレン重合体のMFRはJIS−K6921−
2附属書に準拠し測定した。(条件:温度/230℃、
荷重21.18N)
【0045】(2)融解ピーク温度(Tm):パーキン
エルマー社製の示差走査熱量計(DSC)を用い、サン
プル量10mgを採り、200℃で5分間保持した後、
40℃まで10℃/分の降温速度で結晶化させ、更に1
0℃/分の昇温速度で融解させたときに描かれる曲線の
ピーク位置を、融解ピーク温度Tm(℃)とした。
【0046】(3)T80−T20:温度上昇溶離分別
(TREF)によって溶出曲線を得るには、カラムを装
着したクロス分別装置に、ポリマーを溶媒に140℃で
完全に溶解させて、供給した後に所定の冷却速度で0℃
まで冷却し、不活性担体表面に薄いポリマー層を形成さ
せた後に、所定の速度(15℃/時間)で昇温して、そ
の温度までに溶出したポリマー量を連続的に測定し、そ
の溶出量と溶出温度との関係を表す曲線を画いた。不活
性担体表面に形成させた薄いポリマー層からの全溶出成
分に対しの20重量%が溶出される温度をT20、80
重量%が溶出される温度をT80とした。測定条件は次
の通りである。 装置:三菱化学(株)製 CFC T150A型 溶媒:オルソジクロルベンゼン 測定濃度:4mg/ml カラム:昭和電工(株)製 AD80M/S カラムサイズ 0.46mm径×15cm 不活性担体 ガラスビーズ(0.1mm径) 冷却速度:100℃/120分
【0047】(4)Q値:ゲル・パーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子
量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)をQ値
とした。測定条件は次の通りである。 装置:ウオーターズ社製GPC 150C型 カラム:昭和電工社製AD80M/S 3本 測定温度:140℃ 濃度:20mg/10ml 溶媒:オルソジクロロベンゼン
【0048】(5)不織布の面積収縮率:幅25mm×
長さ100mmに切り取った不織布を125℃に設定し
たギヤオーブン中で1分間処理した後の面積を測定し、
次式より面積収縮率(%)を求めた。 面積収縮率=(熱処理後の不織布面積)/(熱処理前の
不織布面積)×100
【0049】(6)不織布引張強度:幅25mm、長さ
100mmのサンプルを用いて引張試験機にてチャック
間距離50mm、引張速度50mm/分の条件で引張
り、サンプルの伸度20%における荷重(kg)を測定
し、これをサンプル幅25mmで割って不織布強度とし
た。
【0050】(7)引張強度の保持率:不織布強度測定
において、伸度20%における引張強度が、熱処理前後
でどれだけ保持されているかを次式により算出した。 強度保持率(%)=(熱処理後の引張強度[20%伸度
時])/(熱処理前の引張強度[20%伸度時])×1
00
【0051】(8)不織布の風合い:幅100mm×長
さ100mmの大きさの不織布を用いて風合い(感触と
伸縮性)を10人のモニターにより評価した。モニター
各人が、不織布の感触のソフトさと伸縮性の有無から、
不織布の風合いの善し悪しを判定し、10人のモニター
の内「風合いが良い」と評価した人数を合計して下記の
総合判定を行った。 ○:モニター10人中、風合いが良いと感じた人数が8
人以上 △:モニター10人中、風合いが良いと感じた人数が4
〜7人 ×:モニター10人中、風合いが良いと感じた人数が3
人以下
【0052】重合例1 (1)触媒の調整 3つ口フラスコ(容積1L)中に硫酸及び硫酸リチウム
で逐次的に処理されたスメクタイト族ケイ酸塩(水沢化
学社製ベンクレイSL)20g、トリノルマルオクチル
アルミニウム50mmol、ヘプタン200mLを仕込
みスラリー1とした。また別のフラスコ(容積200m
L)中に、トルエンを3wt%含有するヘプタン90m
L、〔(r)−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレン
ビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H
−アズレニル}]ジルコニウム〕0.3mmol、トリ
イソブチルアルミニウム1.5mmolを仕込みスラリ
ー2とした。スラリー2を、上記スラリー1に加えて、
室温で60分攪拌した。その後ヘプタンを210mL追
加し、このスラリーを1Lオートクレーブに導入した。
オートクレーブの内部温度を40℃にしたのちプロピレ
ンを10g/時の速度でフィードし2時間40℃を保ち
つつ予備重合を行い予備重合触媒73gを得た。
【0053】(2)プロピレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体の製造 内容積400Lの反応器に液状プロピレン、エチレン、
水素、およびトリイソブチルアルミニウム(TIBA)
のヘキサン希釈溶液を連続的に供給し、内温を60℃に
保持した。プロピレンの供給量は、123kg/hrで
あり、エチレンの供給量は3.5kg/hrであり、水
素の供給量は0.5g/hrであり、TIBAの供給量
は25g/hrであった。前記予備重合触媒を流動パラ
フィンによりスラリー状とし、3.0g/hrでフィー
ドした。その結果、19kg/hrのプロピレン・エチ
レンランダム共重合体Iを得た。得られたプロピレン・
エチレンランダム共重合体Iは、MFR=24.0g/
10分、エチレン含量=5.6mol%、Tm=125
℃、Q値=2.7であった。
【0054】重合例2 重合例1で調整した固体触媒を用い、水素の供給量を
0.8g/hrに変更した以外は、重合例1の重合と同
様にして重合を行った。その結果、21kg/hrのプ
ロピレン・エチレンランダム共重合体IIを得た。得ら
れたプロピレン・エチレンランダム共重合体IIは、M
FR=40.0g/10分、エチレン含量=5.6mo
l%、Tm=125℃、Q値=2.8であった。
【0055】重合例3 重合例1で調整した固体触媒を用い、エチレンの供給量
を3.0g/hrに変更した以外は、重合例1の重合と
同様にして重合を行った。その結果、19kg/hrの
プロピレン・エチレンランダム共重合体IIIを得た。
得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体III
は、MFR=24g/10分、エチレン含量=4.7m
ol%、Tm=130℃、Q値=2.9であった。
【0056】重合例4 重合例1で調整した固体触媒を用い、エチレンの供給量
を3.0g/hrに変更した以外は、重合例2の重合と
同様にして重合を行った。その結果、20kg/hrの
プロピレン・エチレンランダム共重合体IVを得た。得
られたプロピレン・エチレンランダム共重合体IVは、
MFR=40.0g/10分、エチレン含量=4.7m
ol%、Tm=130℃、Q値=2.7であった。
【0057】重合例5 重合例1で調整した固体触媒を用い、エチレンの供給量
を4.0g/hrに変更した以外は、重合例1と同様に
して重合を行った。その結果、20kg/hrのプロピ
レン・エチレンランダム共重合体Vを得た。得られたプ
ロピレン・エチレンランダム共重合体Vは、MFR=2
4g/10分、エチレン含量=6.5mol%、Tm=
120℃、Q値=2.8であった。
【0058】重合例6 内容積200リットルの攪拌式オートクレーブをプロピ
レンで十分に置換した後、脱水・脱酸素処理したn―ヘ
プタン60Lを導入し、ジエチルアルミニウムクロリド
16g、三塩化チタン触媒(エム・アンド・エム社製)
4.1gを50℃でプロピレン雰囲気下で導入した。更
に気相水素濃度を6.0容量%に保ちながら、50℃の
温度で、プロピレン5.7kg/時及びエチレン0.2
8kg/時の速度で4時間フィードした後、更に1時間
重合を継続した。その結果、12kgのプロピレン・エ
チレンランダム共重合体VIを得た。得られたプロピレ
ン・エチレンランダム共重合体VIは、MFR=6.4
g/10分、エチレン含量=5.9mol%、Tm=1
40℃、Q値=4.4であった。
【0059】重合例7 重合例6でエチレンの供給量を0.35kg/時とした
以外は、重合例6と同様にして重合を行い、その結果、
11kgのプロピレン・エチレンランダム共重合体VI
Iを得た。得られたプロピレン・エチレンランダム共重
合体VIIは、MFR=6.0g/10分、エチレン含
量=6.5mol%、Tm=130℃、Q値=4.5で
あった。
【0060】上記の重合例1〜7で製造したプロピレン
・エチレンランダム共重合体I〜VIIの各物性を表1
にまとめた。表1から明らかな通り、重合体I〜Vは、
特性(A1)〜(A4)を有する本発明のプロピレン・
エチレンランダム共重合体であり、重合体VI、VII
は本発明外のプロピレン・エチレンランダム共重合体で
ある。
【0061】
【表1】
【0062】実施例1〜5 表1に示す重合体I〜Vのパウダー100重量部に対し
て、結晶造核剤として3−メチルブテン重合体のマスタ
ーバッチを0.10重量部、酸化防止剤としてテトラキ
ス[メチレン−3−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバ
・スペシャルティ・ケミカルズ製、商品名イルガノック
ス1010)を0.05重量部、トリス−(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ製、商品名イルガホス168)を
0.05重量部、及び中和剤としてステアリン酸カルシ
ウム(日東化成工業製、商品名Ca−St)を0.05
重量部を配合し、ヘンシェルミキサーで500rpm、
3分間高速混合した後、φ50mm単軸押出機(ユニオ
ンプラスチック社製)を使用し、押出温度230℃の条
件で溶融、混練、冷却、カットしてペレット状のプロピ
レン共重合体組成物を調製した。次に得られた組成物を
原料として、ホール数24個の紡糸口金を用いて溶融紡
糸を行った。溶融紡糸は紡糸温度230℃、吐出量おこ
なう0.8g/分・孔で行い、その後エアサッカーにて
延伸し、繊度2デニールの単一繊維を得た。この単一繊
維をエアサッカー下方にあるコンベアーに集積させた
後、110℃に設定したエンボスロールにより繊維同士
を融着させ、目付量20g/mの不織布を得た。次
に、得られた不織布を125℃に設定したオーブン中で
30秒間熱処理を施し、本発明のポリプロピレン系不織
布を得た。得られた不織布の評価結果を表2に示す。
【0063】実施例6 実施例1で調製したプロピレン・エチレンランダム共重
合体(重合体I)組成物を第1成分とし、ホモポリプロ
ピレンであるSA05(日本ポリケム社製「ノバテック
SA05」)を第2成分として、ホール数24個のサ
イドバイサイド型の紡糸口金を用いて溶融紡糸を行っ
た。溶融紡糸は紡糸温度230℃、吐出量0.8g/分
・孔で行い、その後エアサッカーにて延伸し、繊度2デ
ニールのサイドバイサイド複合繊維を得た。この繊維を
エアサッカー下方にあるコンベアーに集積させた後、1
10℃に設定したエンボスロールにより繊維同士を融着
させ、目付量20g/mの不織布を得た。次に、得ら
れた不織布を125℃に設定したオーブン中で30秒間
熱処理を施し、本発明のポリプロピレン系不織布を得
た。得られた不織布の評価結果を表2に示す。
【0064】比較例1〜3 比較例1は、重合体をSA05(日本ポリケム社製「ノ
バテック SA05」)、エンボスロール温度を140
℃に設定した以外は、実施例1と同様にして不織布の製
造を行った。比較例2、3は、重合体を重合体VI、重
合体VIIとした以外は、実施例1と同様にして不織布
の製造を行なった。得られた不織布の評価結果を表2に
示す。
【0065】
【表2】
【0066】上記に示した各実施例によれば、いずれも
伸縮性に優れたポリプロピレン系不織布が得られる。一
方、ホモポリプロピレンから得られた不織布は、面積熱
収縮率小さく、20%伸びでの強度保持率も高く伸縮性
劣り(比較例1)、MFRが10g/10分未満で、T
80−T20が10℃を超えるプロピレン・エチレン共
重合体から得られた不織布は、面積熱収縮率小さく、2
0%伸びでの強度保持率も高く伸縮性が劣った(比較例
2及び3)。
【0067】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン系不織布は、特
定のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を用
い、加熱処理を施しているので、不織布強度、風合いを
維持しつつ伸縮性に優れた不織布であり、衛生材料表面
材等として好適に使用することができる。
フロントページの続き (72)発明者 西村 淳一 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 日 本ポリケム株式会社材料開発センター内 Fターム(参考) 4C081 AA01 AA12 BB07 BB08 CA021 CC01 DA05 DB01 4C098 AA09 DD10 DD25 4L047 AA14 AA27 AB10 BA04 BA07 BA08 BA23 CB10 CC03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタロセン触媒によって重合され、下記
    特性(A1)〜(A4)を有するプロピレン・α−オレ
    フィンランダム共重合体を少なくとも1成分とする繊維
    からなる不織布を、100〜130℃で加熱処理を施し
    てなることを特徴とするポリプロピレン系不織布。 特性(A1):MFRが10〜100g/10分 特性(A2):Tmが110〜140℃ 特性(A3):T80−T20が10℃以下 特性(A4):α−オレフィン含有量が2〜23モル% (但し、MFRはJIS−K6921による230℃、
    21.18Nでのメルトフローレート、Tmは示差走査
    熱量計(DSC)によって得られる融解曲線のピーク温
    度、T80は温度上昇溶離分離(TREF)によって得
    られる溶出曲線において80重量%が溶出する温度、T
    20はTREFによって得られる溶出曲線において20
    重量%が溶出する温度をそれぞれ示す。)
  2. 【請求項2】 不織布の125℃における面積収縮率が
    30%以上であり、かつ加熱処理前後での20%伸びに
    おける不織布引張強度の保持率が70%以下であること
    を特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系不織
    布。
  3. 【請求項3】 α−オレフィンがエチレンであり、その
    含有量が2〜15モル%であることを特徴とする請求項
    1又は2に記載のポリプロピレン系不織布。
  4. 【請求項4】 特性(A3):T80−T20が2〜8
    ℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載のポリプロピレン系不織布。
  5. 【請求項5】 プロピレン・α−オレフィンランダム共
    重合体を少なくとも1成分とする繊維の構成繊維が、単
    一、芯鞘複合繊維、又はサイドバイサイド複合繊維から
    選ばれる少なくとも一種の繊維であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリプロピレン系
    不織布。
  6. 【請求項6】 不織布がプロピレン・α−オレフィンラ
    ンダム共重合体組成物をスパンボンド法、メルトブロー
    法、水流交絡法、カード法のいずれかの方法により製造
    された不織布であることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載のポリプロピレン系不織布。
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