JP2003136654A - ポリプロピレン系不織布積層体 - Google Patents

ポリプロピレン系不織布積層体

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JP2003136654A JP2001333957A JP2001333957A JP2003136654A JP 2003136654 A JP2003136654 A JP 2003136654A JP 2001333957 A JP2001333957 A JP 2001333957A JP 2001333957 A JP2001333957 A JP 2001333957A JP 2003136654 A JP2003136654 A JP 2003136654A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温融着性(低温シール性)、ホットタック
性に優れ、包装及び製袋加工時の作業性が優れるポリプ
ロピレン系不織布積層体の提供。 【解決手段】 フィルム、紙状物、織物、編み物から選
ばれる少なくとも1種と、オレフィン系樹脂層を積層し
てなる積層体であって、オレフィン系樹脂層が、メタロ
セン触媒によって重合され、MFRが5〜100g/1
0分、Q値が2.0〜4.0、Tmが110〜140
℃、T80−T20が10℃以下、TREF測定時の0
℃可溶分量が3重量%以下、α−オレフィン含有量が1
〜18モル%を有するプロピレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体を少なくとも1成分とする繊維からなる不
織布であるポリプロピレン系不織布積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン系
不織布積層体に関し、特に、低温融着性、ホットタック
性に優れる包装材用ポリプロピレン系不織布積層体に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン系不織布は、種々の包装
体として用いられている。特に、ポリオレフィンフィル
ム等との積層体としては、簡便さ、風合い、熱に対する
特性等から、断熱性包装材として食品包装材や使い捨て
カイロ包装材として多用されている。特に使い捨てカイ
ロの包装材としては、通常、空気の存在下で発熱する、
鉄粉、無機塩、活性炭などを不織布と熱可塑性樹脂フィ
ルムをラミネートした包装内に収納し、該包装材の外周
部分を熱融着させる事でカイロ用包装体として使用に供
している。
【0003】これら包装材に要求される性能は、(1)
製袋加工時の熱によるシール性が良好なこと及び低温で
熱シール可能なこと、(2)発熱性組成物の熱及びその
重さで、熱融着した部分が破れたりしない、ホットタッ
ク性があること、(3)シール面に発熱性組成物が付着
しても熱シール不良が発生しない事など、夾雑物シール
性が良好である事、及び(4)不織布の感触がソフトで
肌に直接触れてもヒンヤリ感がなくサラサラ感のある良
好な不織布であること等である。
【0004】従来、このような使い捨てカイロには、風
合の良さからナイロンやポリエステルなどの不織布と熱
シール性を持たせるための熱可塑性樹脂フィルムがラミ
ネートされた二層シートが用いられていた。この熱可塑
性樹脂フィルムには低融点のポリエチレンフィルムとエ
チレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(EVA)、又は
低密度ポリエチレンフィルムとエチレン−メタアクリル
酸共重合樹脂(EMAA)などが用いられているが、こ
れら不織布は高価であり、又熱可塑性フィルムと積層ラ
ミシートにして熱シールする際に、十分なヒートシール
性やホットタック性が発現しない欠点があった。一方、
最近ではポリプロピレン系の不織布を用いて熱可塑性樹
脂(低密度ポリエチレンなど)と積層ラミシートにして
熱シールさせることによって風合がソフトでヒートシー
ル性も改善した提案がされているが、これらは不織布と
熱可塑性フィルム層との熱シール時に130℃以上の熱
処理を行う必要があり、界面接着性が低く必ずしも満足
するものではなかった。
【0005】
【発明が解決使用とする課題】本発明は、上記欠点であ
る熱シール温度を低く設定でき、低温ヒートシール性、
ホットタック性及び夾雑物シール性に優れ、更に風合も
ソフトなポリプロピレン系不織布積層体、特にカイロ用
包装材及び袋を提供することを目的とするものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、メタロセン触媒によって重合された特定のプ
ロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を用いた不
織布と熱可塑性フィルム等を積層することにより、上記
の課題を解決できることを見出し、本発明を完成したも
のである。
【0007】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
フィルム、紙状物、織物、編み物から選ばれる少なくと
も1種と、オレフィン系樹脂層を積層してなる積層体で
あって、オレフィン系樹脂層が、メタロセン触媒によっ
て重合され、下記特性(1)〜(6)を有するプロピレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体を少なくとも1成
分とする繊維からなる不織布であるポリプロピレン系不
織布積層体が提供される。 特性(1):MFRが5〜100g/10分 特性(2):Q値が2.0〜4.0 特性(3):Tmが110〜140℃ 特性(4):T80−T20が10℃以下 特性(5):TREF測定時の0℃可溶分量が3重量%
以下 特性(6):α−オレフィン含有量が1〜18モル% (但し、MFRはJIS−K6921による230℃、
21.18Nでのメルトフローレート、Q値はGPCに
より測定した重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnと
の比(Mw/Mn)、Tmは示差走査熱量計(DSC)
によって得られる融解曲線のピーク温度、T80は温度
上昇溶離分別(TREF)によって得られる積分溶出曲
線において80重量%が溶出する温度、T20は20重
量%が溶出する温度をそれぞれ示す。)
【0008】また、本発明の第2の発明によれば、プロ
ピレン・α−オレフィンランダム共重合体のα−オレフ
ィンがエチレンであり、その含有量が1〜12モル%で
ある第1の発明に記載のポリプロピレン系不織布積層体
が提供される。
【0009】また、本発明の第3の発明によれば、メタ
ロセン触媒によって重合されたプロピレン・α−オレフ
ィンランダム共重合体を少なくとも1成分とする繊維
が、芯鞘型複合繊維またはサイドバイサイド型複合繊維
であることを特徴とする第1又は2の発明に記載のポリ
プロピレン系不織布積層体が提供される。
【0010】また、本発明の第4の発明によれば、不織
布がスパンボンド法により得られたものであることを特
徴とする第1〜3のいずれかの発明に記載のポリプロピ
レン系不織布積層体が提供される。
【0011】また、本発明の第5の発明によれば、第1
〜4のいずれかの発明に記載のポリプロピレン系不織布
積層体を用いた断熱性包装用不織布が提供される。
【0012】また、本発明の第6の発明によれば、第1
〜4のいずれかの発明に記載のポリプロピレン系不織布
積層体を用いた食品包装用不織布が提供される。
【0013】また、本発明の第7の発明によれば、第1
〜4のいずれかの発明記載のポリプロピレン系不織布積
層体を用いたカイロ包装用不織布が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的に説明する。本発明の不織布で用いるプロピレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体は、メタロセン触
媒を使用して重合した共重合体である。メタロセン触媒
は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の周期律表第
4〜6族遷移金属と、シクロペンタジエニル基あるいは
シクロペンタジエニル誘導体基との錯体を使用すること
ができる。
【0015】メタロセン触媒において、シクロペンタジ
エニル誘導体基としては、ペンタメチルシクロペンタジ
エニル等のアルキル置換体基、あるいは2以上の置換基
が結合して飽和もしくは不飽和の環状置換基を構成した
基を使用することができ、代表的にはインデニル基、フ
ルオレニル基、アズレニル基、あるいはこれらの部分水
素添加物を挙げることができる。また、複数のシクロペ
ンタジエニル基がアルキレン基、シリレン基、ゲルミレ
ン基等で結合したものも好ましく用いられる。
【0016】メタロセン錯体として、具体的には次の化
合物を好ましく挙げることができる。(1)メチレンビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(2)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(3)イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(4)エチレン(シクロペンタジエニ
ル)(3,5−ジメチルペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、(5)メチレンビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(6)エチレンビス(2−メチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、(7)エチレン
1,2−ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド、(8)エチレン(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(9)ジメ
チルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1
0)ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、(11)ジメチルシリレンビス(4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロ
リド、(12)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(1
3)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(オク
タヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(1
4)メチルフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−
4,5−ベンゾ(インデニル)]ジルコニウムジクロリ
ド、(15)ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル
−4,5−ベンゾインデニル)]ジルコニウムジクロリ
ド、(16)ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル
−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、(1
7)ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−
(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコ
ニウムジクロリド、(18)ジメチルシリレンビス[1
−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−
アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、(19)ジメ
チルシリレンビス[1−(2−エチル−4−ナフチル−
4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、(2
0)ジフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4−
(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコ
ニウムジクロリド、(21)ジメチルシリレンビス[1
−(2−メチル−4−(フェニルインデニル))]ジル
コニウムジクロリド、(22)ジメチルシリレンビス
[1−(2−エチル−4−(フェニルインデニル))]
ジルコニウムジクロリド、(23)ジメチルシリレンビ
ス[1−(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニ
ル)]ジルコニウムジクロリド、(24)ジメチルゲル
ミレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
(25)ジメチルゲルミレン(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド。
【0017】また、チタニウム化合物、ハフニウム化合
物などの他の第4、5、6族遷移金属化合物についても
上記と同様の化合物が挙げられる。本発明の触媒成分お
よび触媒については、これらの化合物を併用してもよ
い。
【0018】また、これらの化合物のクロリドの一方あ
るいは両方が臭素、ヨウ素、水素、メチルフェニル、ベ
ンジル、アルコキシ、ジメチルアミド、ジエチルアミド
等に代わった化合物も例示することができる。さらに、
上記のジルコニウムの代わりに、チタン、ハフニウム等
に代わった化合物も例示することができる。
【0019】助触媒としては、アルミニウムオキシ化合
物、メタロセン化合物と反応してメタロセン化合物成分
をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物もし
くはルイス酸、固体酸、あるいは、イオン交換性層状珪
酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が
用いられる。また、必要に応じてこれら化合物と共に有
機アルミニウム化合物を添加することができる。
【0020】アルミニウムオキシ化合物としては、メチ
ルアルモキサン、エチルアルモキサン、プロピルアルモ
キサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサ
ン、メチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキ
サン、メチルイソブチルアルモキサン等が例示される。
また、トリアルキルアルミニウムとアルキルボロン酸と
の反応物を使用することもできる。例えば、トリメチル
アルミニウムとメチルボロン酸の2:1の反応物、トリ
イソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1反応
物、トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニ
ウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物、トリエチル
アルミニウムとブチルボロン酸の2:1反応物などであ
る。
【0021】イオン交換性層状珪酸塩としては、モンモ
リロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナ
イト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、
ベントナイト、テニオライト等のスメクタイト族、バー
ミキュライト族、雲母族などの珪酸酸塩が用いられる。
これらのケイ酸塩は化学処理を施したものであることが
好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着している不
純物を除去する表面処理と層状ケイ酸塩の結晶構造、化
学組成に影響を与える処理のいずれをも用いることがで
きる。具体的には、(イ)酸処理、(ロ)アルカリ処
理、(ハ)塩類処理、(ニ)有機物処理等が挙げられ
る。これらの処理は、表面の不純物を取り除く、層間の
陽イオンを交換する、結晶構造中のAl、Fe、Mg等
の陽イオンを溶出させ、その結果、イオン複合体、分子
複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層間距離、固
体酸性度等を変えることができる。これらの処理は単独
で行ってもよいし、2つ以上の処理を組み合わせてもよ
い。
【0022】また、必要に応じてこれら化合物と共にト
リエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、
ジエチルアルミニウムクロリド等の有機アルミニウム化
合物が使用してもよい。
【0023】本発明においては、上記メタロセン触媒を
使用してプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体
を得る。α−オレフィンとしては、プロピレンを除く炭
素数2〜20のα−オレフィンがあげられ、例えばエチ
レン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチル−1−ブ
テン、ヘキセン−1、3−メチル−1−ペンテン、4−
メチル−1−ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、
ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン
−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコセ
ン−1等を例示できる。プロピレンと共重合されるα−
オレフィンは、一種類でも二種類以上併用してもよい。
このうちエチレン、ブテン−1が好適であり、特にエチ
レンが好適である。
【0024】重合法としては、これらの触媒の存在下、
不活性溶媒を用いたスラリー法、実質的に溶媒を用いな
い気相法や溶液法、あるいは重合モノマーを溶媒とする
バルク重合法等が挙げられる。
【0025】本発明で用いるプロピレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体は、前述のメタロセン触媒で重合さ
れた共重合体であって、次の特性(1)〜(6)を有し
ている必要がある。以下、各特性について説明する。
【0026】特性(1):MFR 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体のJIS−K6921による230℃、21.1
8Nでのメルトフローレート(MFR)は、5〜100
g/10分であり、好ましくは12〜90g/10分で
あり、より好ましくは15〜80g/10分である。M
FRが5g/10分未満であると紡糸圧力が高くなりす
ぎ、高倍率での延伸が困難となり、繊維径の不均一など
の弊害が生じる。一方、100g/10分を超えると溶
融粘度が低いことから紡糸時に糸揺れが顕著となり、隣
接する糸同士が融着し糸切れが多発するといった弊害が
生じる。ポリマーのMFRを調節するには、例えば、重
合温度、触媒量、分子量調節剤としての水素の供給量な
どを適宜調節する方法、あるいは重合終了後に過酸化物
の添加により調整する方法がある。
【0027】特性(2):Q値 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体のQ値は、GPCにより測定した重量平均分子量
Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)であっ
て、2.0〜4.0であり、好ましくは2.2〜3.7
であり、より好ましくは2.3〜3.5である。Q値が
4を超えると、高分子量成分の存在により紡糸延伸性が
損なわれるといった弊害が生じる。逆に、2.0未満で
あると、現状メタロセン触媒系でも製造が困難なもので
ある。プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体の
Q値を調整する方法は、好ましくは2種以上のメタロセ
ン触媒成分の併用した触媒系や2種以上のメタロセン錯
体を併用した触媒系を用いて重合する、または重合時に
2段以上の多段重合を行うことによりQ値を広く制御す
ることができる。逆にQ値を狭く調整するためには、プ
ロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を重合後、
有機過酸化物を使用し溶融混練することにより調整する
ことができる。
【0028】なお、Q値の具体的測定は、次の条件でお
こなう。 装置 :Waters社製HLC/GPC 150
C カラム温度:135℃ 溶媒 :o−ジクロロベンゼン 流量 :1.0ml/min カラム :東ソー株式会社製 GMHHR−H(S)
HT 60cm×1 注入量 :0.15ml(濾過処理無し) 溶液濃度 :5mg/3.4ml 試料調整 :o−ジクロロベンゼンを用い、5mg/
3.4mlの溶液に調整し140℃で1〜3時間溶解さ
せる。 検量線 :ポリスチレン標準サンプルを使用。 検量線次数:1次 PP分子量:PS×0.639
【0029】特性(3):Tm 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体のTmは、示差走査熱量計(DSC)によって得
られる融解曲線のピーク温度を表し、110〜140℃
である。Tmが140℃を超えると、不織布加工時に加
工温度を高温にする必要があり、エネルギーコストの観
点から好ましくない。また、110℃未満であると、部
分融解する可能性があり、好ましくない。
【0030】なお、Tmの具体的測定は、パーキンエル
マー社製の示差走査熱量計(DSC)を用い、サンプル
量10mgを採り、200℃で5分間保持した後、40
℃まで10℃/分の降温速度で結晶化させ、更に10℃
/分の昇温速度で融解させたときに描かれる曲線のピー
ク位置を、融解ピーク温度Tm(℃)とする。
【0031】特性(4):T80−T20(TREFに
よる溶出量差温度) 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体は、温度上昇溶離分別(TREF:Temper
ature Rising ElutionFract
ion)によって得られる溶出曲線において、80重量
%が溶出する温度(T80)と20重量%が溶出する温
度(T20)の差、T80−T20が、10℃以下であ
り、好ましくは2〜9℃であり、より好ましくは2〜8
℃である。T80−T20が10℃を超えると、低融点
成分が増加するため、構成繊維のべたつき、不織布とし
た時の表面すべり特性の悪化、紡糸性能の低下等の弊害
が生じる。ポリマーのT80−T20が上記のように特
定の狭い範囲にあることは、ポリマーの分子量分布がよ
り均一であることを意味している。プロピレン・α−オ
レフィンランダム共重合体のT80−T20を調整する
方法は、2種以上のメタロセン触媒成分の併用した触媒
系や2種以上のメタロセン錯体を併用した触媒系を用い
て重合することにより、T80−T20を大きく調整す
ることができる。また、担体にメタロセン触媒成分を担
持する際、担持が不均一である触媒を使用して重合した
場合、低分子量成分が増え、これに伴いT −T20
が大きくなってしまう。したがってメタロセン触媒成分
を担体に均一に担持する技術が重要である。
【0032】ここで、上記温度上昇溶離分別(TRE
F)とは、不活性担体の存在下に一定高温下でポリマー
を完全に溶解させた後に冷却し、該不活性担体表面に薄
いポリマー層を生成させ、次に、温度を連続又は段階的
に昇温して、溶出した成分を回収し、その濃度を連続的
に検出して、その溶出量と溶出温度によって描かれるグ
ラフ(溶出曲線)により、ポリマーの組成分布を測定す
る方法である。温度上昇溶離分別(TREF)の測定の
詳細については、Journal of Applie
d Polymer Science第26巻 第42
17〜4231頁(1981年)に記載されており、本
発明においてもこれに従って行う。
【0033】なお、T80−T20は、具体的には、次
の条件で測定した値である。測定装置は、ダイヤインス
ツルメンツ製CFC T−102Lを使用し、まず、測
定すべきサンプルを溶媒(o−ジクロロベンゼン)を用
い、3mg/mlとなるように、140℃で溶解し、こ
れを測定装置内のサンプルループ内に注入する。以下の
測定は設定条件にしたがって自動的に行われる。サンプ
ルループ内に保持された試料溶液は、溶解温度の差を利
用して分別するTREFカラム(不活性担体であるガラ
スビーズが充填された内径4mm、長さ150mmの装
置付属のステンレス製カラム)に0.4ml注入され
る。次に該サンプルを1℃/分の速度で140℃から0
℃の温度まで冷却させる。TREFカラムが0℃で更に
30分間保持された後、0℃の温度で溶解している成分
2mlが1ml/分の流速でTREFカラムからSEC
カラム(昭和電工製AD806MS 3本)へ注入され
る。SECで分子サイズの分別が行われている間に、T
REFカラムでは次の溶出温度(10℃)に昇温され、
その温度に約30分保持される。SECでの各溶出区分
の測定は39分間隔で行われる。溶出温度は0℃から4
0℃まで10℃毎に、40℃から90℃まで5℃毎に、
90℃から140℃までは4℃毎に階段的に昇温され
る。該SECカラムで分子サイズによって分別された溶
液は装置付属の赤外線分光光度計で検出され、各溶出温
度区分におけるクロマトグラフが得られる。なお、赤外
線分光光度計での検出は検出波数3.42μmにおける
吸光度を使用して行われ、溶液中のポリマー成分量と吸
光度とが比例するものとして以下のデータ処理が行われ
る。各溶出温度区分におけるクロマトグラムは内蔵のデ
ータ処理ソフトにより処理され、各クロマトグラムの面
積を基に、積算が100%となるように規格化された各
溶出温度区分の溶出量が計算される。更に、得られた各
溶出温度区分の溶出量から、積分溶出曲線が作成され
る。0℃可溶分量とは0℃で溶出したポリマー成分の量
(%)を示すものであり、T20とは積算溶出量が20
%となる温度を、T80とは積算溶出量が80%となる
温度を示すものである。
【0034】特性(5):TREF測定時の0℃可溶分
量 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体のTREF測定時の0℃可溶分量は、3重量%以
下であり、好ましくは1.0重量%以下であり、更に好
ましくは0.5重量%以下であり、特に好ましくは0.
3重量%以下である。TREF測定時の0℃可溶分量
は、低分子量成分がそのほとんどを占めており、不織布
のべたつきの原因となる。上記範囲より大きい場合は、
不織布べたつきが顕著となり、好ましくない。プロピレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体のTREF0℃可
溶分の量は、担体にメタロセン触媒成分を担持する際、
担持が不均一である触媒を使用して重合した場合、低分
子量が増え、これに伴いTREF0℃可溶分の量が増加
してしまう。したがってメタロセン触媒成分を担体に均
一に担持する触媒を使用して重合することによりTRE
F0℃可溶分の量を3重量%以下に調整することができ
る。
【0035】特性(6):α−オレフィン含有量 本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体中のα−オレフィン(コモノマー)含有量は、1
〜18モル%であり、好ましくは2.5〜10モル%で
あり、より好ましくは3〜8モル%である。特にコモノ
マーがエチレンの場合は、1〜12モル%が好ましい。
コモノマー含有量が上記範囲よりも少量であると融点が
高く、ヒートシール特性が改善されず好ましくない。一
方、多すぎると紡糸時の固化が遅く、生産性が損なわれ
る、また不織布強度や剛性が大きく低下してしまうとい
った弊害が生じる。ポリマー中のα−オレフィン含有量
は重合反応系へ供給するα−オレフィンの量を制御する
ことにより容易に調節することができる。なお、本発明
において、α−オレフィン含有量は、フーリエ変換赤外
分光光度計により定量されるものである。
【0036】また、本発明のプロピレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体には、本発明の目的が損なわれない
範囲で、各種添加剤、例えば、耐熱安定剤、酸化防止
剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、結晶造核剤、銅害防止
剤、帯電防止剤、スリップ剤、抗ブロッキング剤、防曇
剤、着色剤、充填剤、エラストマー、石油樹脂などを配
合することができる。
【0037】本発明においては、プロピレン・α−オレ
フィンランダム共重合体と、必要に応じてこれらの各種
添加剤とを、ドライブレンドの状態あるいは溶融混練機
を用いて、好ましくは180〜300℃で加熱溶融混練
し、粒状に裁断されたペレットの状態で繊維不織布成形
材料として提供される。
【0038】不織布を成形する際、プロピレン・α−オ
レフィンランダム共重合体を少なくとも1成分とする繊
維は、単一繊維、芯鞘型複合繊維、あるいはサイドバイ
サイド型複合繊維であっても良く、複合繊維の場合は、
上記プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体から
の繊維がどちらかの繊維の1成分として含まれていれば
良い。
【0039】特に、本発明の積層体の不織布において
は、芯鞘型複合繊維又はサイドバイサイド複合繊維から
得られる不織布がヒートシール性、ホットタック性の点
において優れており、特に、芯材に融点が150℃以上
の高融点ポリプロピレンを用い、鞘材として、上記プロ
ピレン・α−オレフィンランダム共重合体を用いる芯鞘
型複合繊維を用いるのが好ましい。芯材と鞘材の比は、
1:1が好ましい。
【0040】本発明の積層体で用いるポリプロピレン系
不織布は、上述の繊維をスパンボンド法、メルトブロー
ン法等で直接製造するか、一旦繊維化して、水流交絡
法、カード法などの成形法により製造される長繊維及び
/又は短繊維からなる不織布である。不織布製造工程に
おけるボンディング工程においては、通常スパンボンド
不織布などの長繊維ウェヴは部分的に熱融着されて不織
布成形されている。短繊維を利用した不織布を使用する
ケースでは、熱圧着(ホットカレンダー)方式又は熱風
(エアースルー)方式などで熱接着され不織布成形され
る。
【0041】スパンボンド不織布成形における部分的な
熱融着方法は、熱接着(ホットカレンダー)方式が一番
多く使用され、一対のホットカレンダーの片側のロール
の表面に彫刻したエンボスロールを用いて行う。このエ
ンボスロールの表面の彫刻の仕方により、風合の異なる
製品が出きる。具体的には、ドット(〇、□、△、◇な
どの点)や破線、更には碁盤目状や格子状を凸状部とし
て彫刻したエンボスロールを用いる方法が使用されてい
る。
【0042】本発明においては、熱接着部材として、上
述のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体であ
る低融点樹脂が使用されており低温熱接着できるため、
上記の部分的に熱融着されるスパンボンド不織布の他、
芯鞘短繊維ウェブを熱風方式で熱接着した不織布、直接
繊維をブローさせ熱接着させたメルトブローン不織布な
どが単独(単層)又は複合(積層)で熱接着して使用で
きる。
【0043】本発明の積層体の不織布層に積層される層
は、フィルム、紙状物、織物、編み物から選ばれる少な
くとも1種であって、フィルム状物が好ましい。特に、
本発明の積層体を使い捨てカイロ用包装材として用いる
場合は、その積層体の一層としてのフィルムは、低温融
着熱可塑性樹脂のフィルム層を含む単層又は複層からな
るものが好ましい。
【0044】低温融着熱可塑性樹脂としては、例えば、
メタロセン系触媒を用いて得られる直鎖状低密度ポリエ
チレンが使用される。該メタロセン系触媒を用いて製造
された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を含むフィルム層
は、フィルムの融点が70〜130℃、好ましくは80
〜125℃のものが好適である。フィルムの融点が70
℃未満では、積層体をカイロ用包装材として用いる場合
は、カイロ包装材内に充填される発熱材の発熱により、
シール界面が溶融剥離して破袋する恐れがあり、製品設
計上好ましくない。また、130℃以上では、ヒートシ
ール温度が高くなるため、熱履歴によるヒートシール部
分の不織布層の変形が大きくなったり、経済的にも好ま
しくない。
【0045】本発明の不織布層とフィルム層との積層体
の積層方法は、特に限定されないが、一般に公知の方法
を使用できる。例えば、不織布上にメタロセン系触媒を
用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレンを溶融押出
した押出ラミネートや、ドライラミネートなどを用いる
ことが出きる。実生産においては、Tダイ型押出成形機
を使用して不織布上に押出ラミネートする方法などを用
いることができる。
【0046】本発明の積層体は、低温融着性(低温シー
ル性)、ホットタック性に優れ、断熱性包装用不織布と
して用いることができ、特に、食品用包装不織布、カイ
ロ包装用不織布として用いることができる。カイロ包装
用不織布としては、使い捨てカイロ用の包装材及び使い
捨てカイロ用袋のいずれに用いてもその効果を発揮する
ことができる。
【0047】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り下記の実施
例に限定されるものではない。物性等の測定は下記の通
りである。
【0048】(1)MFR:JIS−K6921−2附
属書に準拠し測定した。(条件:温度/230℃(ポリ
プロピレン)、190℃(ポリエチレン)、荷重21.
18N)
【0049】(2)Q値:ゲル・パーミエーションクロ
マトグラフィ(GPC)により測定した重量平均分子量
Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)をQ値と
した。測定条件は前記のとおりである。 検量線 :以下のポリスチレン標準サンプルを使用し
た。
【0050】
【表1】
【0051】(3)融解ピーク温度(Tm):前記の方
法により測定した。
【0052】(4)温度上昇溶離分別(TREF)によ
る、T80−T20、0℃可溶分量:温度上昇溶離分別
(TREF)は前記の条件で測定した。測定装置はダイ
ヤインスツルメンツ製CFC T−102Lを使用し
た。
【0053】(5)低温ヒートシール性:低温ヒール性
は不織布層とフィルム層で積層された積層シートで評価
し、積層シートのフィルム面とフィルム面を重ね合わせ
てヒートシールした。測定はシール温度を傾斜して昇温
設定できる熱傾斜型ヒートシーラーで行った。圧力2k
gf/cmで1秒間加熱してヒートシールした。
【0054】(6)剥離強力:ヒートシールにより得ら
れた15mm幅のサンプルを引張試験器(東洋精機製ス
トログラフ)で引張速度50mm/分でヒートシール部
位が剥離する時の強度を測定した。
【0055】(7)発熱組成物の充填時の製袋評価:片
側ダイロール方式の連続製袋機を用いて充填テストを行
った。この時に加熱ロール温度を100℃から10℃刻
みで140℃まで上昇させてカイロを製造し、各設定温
度におけるヒートシール性などの製袋評価を行った。
【0056】重合例1 (1)触媒の調整 3つ口フラスコ(容積1L)中に硫酸で逐次的に処理さ
れたスメクタイト族ケイ酸塩(水沢化学社製ベンクレイ
SL)20g、ヘプタン200mLを仕込み、トリノル
マルオクチルアルミニウム50mmolで処理後ヘプタ
ンで洗浄し、スラリー1とした。また別のフラスコ(容
積200mL)中に、ヘプタン90mL、〔(r)−ジ
クロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル
−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]
ジルコニウム〕0.3mmol、トリイソブチルアルミ
ニウム1.5mmolを仕込みスラリー2とした。スラ
リー2を、上記スラリー1に加えて、室温で60分攪拌
した。その後ヘプタンを210mL追加し、このスラリ
ーを1Lオートクレーブに導入した。オートクレーブの
内部温度を40℃にしたのちプロピレンを10g/時の
速度でフィードし4時間40℃を保ちつつ予備重合、1
時間残重合を、行い予備重合触媒83gを得た。
【0057】(2)プロピレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体の製造 内容積270Lの反応器に液状プロピレン、エチレン、
水素、およびトリイソブチルアルミニウム(TIBA)
のヘキサン希釈溶液を連続的に供給し、内温を62℃に
保持した。プロピレンの供給量は、38kg/hrであ
り、エチレンの供給量は0.92kg/hrであり、水
素の供給量は0.25g/hrであり、TIBAの供給
量は18g/hrであった。前記予備重合触媒を流動パ
ラフィンによりスラリー状とし、2.35g/hrでフ
ィードした。その結果、12.2kg/hrのプロピレ
ン・エチレンランダム共重合体Iを得た。得られたプロ
ピレン・エチレンランダム共重合体Iは、MFR=2
6.0g/10分、エチレン含量=4.5mol%、T
m=128℃、Q値=2.7、でありT80−T
20は、6.3℃、0℃可溶分量は0.13重量%であ
った。プロピレン・エチレンランダム共重合体Iのパウ
ダー100重量部に対して、結晶造核剤として3−メチ
ルブテン重合体のマスターバッチを0.10重量部、酸
化防止剤として1、3、5−トリス[(4−tert−
ブチル−3−ヒドロキシ−2、6−キシリル)メチル]
−1、3、5−トリアジン−2、4、6(1H、3H、
5H)−トリオン(サイテック製、商品名サイアノック
ス1790)を0.04重量部、トリス−(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ製、商品名イルガホス168)を
0.05重量部、及び中和剤としてステアリン酸カルシ
ウム(日東化成工業製、商品名Ca−St)を0.05
重量部、ヘンシェルミキサーで500rpm、3分間高
速混合した後、φ50mm単軸押出機(ユニオンプラス
チック社製)を使用し、押出温度230℃の条件で、溶
融、混練、冷却、カットしてペレット状のプロピレン・
エチレンランダム共重合体組成物Iを調整した。
【0058】実施例1 目付け40g/mのポリプロピレン系芯鞘複合スパン
ボンド不織布(芯材に融点161℃、MFR60g/1
0分、Q値が3のホモポリプロピレン(日本ポリケム製
SA06)を使用し、鞘材にプロピレン・エチレンラン
ダム共重合体組成物Iを使用した芯鞘比率1:1の複合
繊維)の表面上に、メタロセン系触媒を用いて製造され
た直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリケム製、カーネ
ルKS560、融点90℃、MFR16.5g/10分
@190℃)を、Tダイ型押出機を用いて厚み50μm
に押出ラミネートして、非通気性の二層積層シートを得
た。さらに通気性の二層シートを得るために、この非通
気性二層積層シートの一部を加熱ニードル針を用いて通
気加工処理を行って通気性二層シートを得た。
【0059】この通気性の二層シートと前記、非通気二
層シートをメタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状
低密度ポリエチレンフィルム層を互いに接着する様にし
て重ね合わせて、原反として供給し、熱ロール方式の充
填シール機で発熱性組成物(発熱主剤として粒子径70
〜360メッシュのアトマイズ鉄粉と、吸水性ポリマー
のポリアクリル酸ソーダ及び発熱助剤のヤシガラ活性炭
とを、重量比13:1:1で混合したもの)を充填しな
がら、四方をシールすることにより、使い捨てカイロを
得た。このときのシール温度は125℃でシールした。
ヒートシール部の剥離強力は2.0kgf/15mm以
上得られており、シール不良はなく良好な製品が得られ
た。なお、下限シール温度は100℃であった。内容物
充填時の製袋評価は、100℃〜115℃ではシール強
度が不足している部分が発生したが、120℃以上で
は、シール不良は解消し、良好な製品が得られた。
【0060】実施例2 実施例1で用いたポリプロピレン系芯鞘複合スパンボン
ド不織布上に、低密度ポリエチレン(日本ポリケム製、
商品名ノバテックLC500、融点106℃)とメタロ
セン系触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレ
ン(日本ポリケム製、カーネルKS560、融点90
℃、MFR16.5g/10分@190℃)を、3:7
にブレンドした組成物をTダイ型押出機を用いて、厚み
25μmに押出ラミネートし二層積層シートを得た。実
施例1と同様の手順で使い捨てカイロを製造した。この
ときのシール温度は120℃でシールした。ヒートシー
ル部の剥離強力は2.0kgf/15mm以上得られて
おり、シール不良はなく良好な製品が得られた。なお、
下限シール温度は105℃であった。内容物充填時の製
袋評価は、100℃〜115℃ではシール強度が不足し
ている部分が発生したが、120℃以上では、シール不
良は解消し、良好な製品が得られた。
【0061】実施例3 目付け40g/mのポリプロピレン系サイドバイサイ
ド複合繊維で構成された短繊維不織布からなる不織布
(ポリマーAに161℃の日本ポリケム製SA06を使
用、ポリマーBに、メタロセン系触媒で重合されたプロ
ピレン・エチレンランダム共重合体組成物Iを使用し、
ポリマーAとポリマーBの複合比率1:1のサイドバイ
サイド型複合繊維を用いて製造された不織布)の表面上
に、メタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状低密度
ポリエチレン(日本ポリケム製、カーネルKS560、
融点90℃、MFR16.5g/10分)を、Tダイ型
押出機を用いて厚み50μmに押出ラミネートして、非
通気性の二層積層シートを得た。さらに通気性の二層シ
ートを得るために、この非通気性二層積層シートの一部
を加熱ニードル針を用いて通気加工処理を行って通気性
二層シートを得た。
【0062】この通気性の二層シートと前記、非通気二
層シートをメタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状
低密度ポリエチレンフィルム層を互いに接着する様にし
て重ね合わせて、原反として供給し、熱ロール方式の充
填シール機で発熱性組成物(発熱主剤として粒子径70
〜360メッシュのアトマイズ鉄粉と、吸水性ポリマー
のポリアクリル酸ソーダ及び発熱助剤のヤシガラ活性炭
とを、重量比13:1:1で混合したもの)を充填しな
がら、四方をシールすることにより、使い捨てカイロを
得た。このときのシール温度は130℃でシールした。
ヒートシール部の剥離強力は2.0kgf/15mm以
上得られており、シール不良はなく良好な製品が得られ
た。なお、下限シール温度は110℃であった。内容物
充填時の製袋評価は、110℃〜115℃ではシール強
度が不足している部分が発生したが、120℃以上で
は、シール不良は解消し、良好な製品が得られた。
【0063】比較例1 実施例1で用いた目付け40g/mのポリプロピレン
系芯鞘複合スパンボンド不織布上に、直鎖状低密度ポリ
エチレン(日本ユニカー製NUC−8007、融点10
8℃、MFR6.5g/10分@190℃)をTダイ型
押出機を用いて、厚み50μmに押出ラミネートして、
二層積層シートを得た。実施例1と同様の手順で使い捨
てカイロを製造した。このときのシール温度は125℃
でシールしたが、ヒートシール部の剥離強力は十分でな
く、シール不良が発生した。135℃以上ではシール不
良は改善された。なお、下限シール温度は120℃であ
った。内容物充填時の製袋評価は、115℃〜125℃
ではシール強度が不足している部分が発生したが、13
5℃以上では、シール不良は解消したが熱履歴によるヒ
ートシール部分の不織布層の変形が一部大きくなった製
品が得られた。
【0064】比較例2 本発明の芯鞘複合繊維を使用した不織布を使用せずに、
単一系のポリプロピレン不織布(実施例1で使用の日本
ポリケム製SA06)を使用、メタロセン系触媒を用い
て製造された直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリケム
製、カーネルKS560、融点90℃、MFR16.5
g/10分@190℃)を、Tダイ型押出機を用いて厚
み50μmに押出ラミネートして、非通気性の二層積層
シートを得た。さらに通気性の二層シートを得る為に、
この非通気性二層積層シートの一部を加熱ニードル針を
用いて通気加工処理を行って通気性二層シートを得た。
【0065】この通気性の二層シートと前記、非通気二
層シートをメタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状
低密度ポリエチレンフィルム層を互いに接着する様にし
て重ね合わせて、原反として供給し、熱ロール方式の充
填シール機で発熱性組成物(発熱主剤として粒子径70
〜360メッシュのアトマイズ鉄粉と、吸水性ポリマー
のポリアクリル酸ソーダ及び発熱助剤のヤシガラ活性炭
とを、重量比13:1:1で混合したもの)を充填しな
がら、四方をシールすることにより、使い捨てカイロを
得た。このときのシール温度は125℃でシールした
が、剥離強力は十分でなく、シール不良が発生した。シ
ール不良は不織布と直鎖状低密度ポリエチレンの界面で
顕著に発生していた。なお、下限シール温度は115℃
であった。内容物充填時の製袋評価は、110℃〜13
0℃ではシール強度が不足している部分が発生したが、
135℃以上では、シール不良は解消したが、熱履歴に
よるヒートシール部分の不織布層の変形がややみられる
製品が得られた。
【0066】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン系不織布積層体
は、不織布とラミフィルム層の界面剥離がなく、低温シ
ール性、夾雑物シール性及びホットタック性に優れてい
る。この積層体を包装材に利用すると、熱シールする際
の製袋温度が低温加工できるため、使い捨てカイロ用の
包装材料、袋として用いることができ、経済的にも好適
な包装袋として用いることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 3/16 D04H 3/16 D06M 17/00 D06M 17/00 G (72)発明者 西村 淳一 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 日 本ポリケム株式会社材料開発センター内 Fターム(参考) 4F100 AK03B AK07 AK07A AK62B AK63 AK64 AK64A AK64B AK66A AK66B AL03 AT00A BA02 DA01 DG01A DG10A DG12A DG13A DG15A DG17A DG20A EH23 GB15 GB16 GB23 JA06B JA07B JJ02 JL08A JL08B JL12 YY00B 4J100 AA02Q AA03P AA04Q CA03 CA04 DA04 DA24 DA39 DA43 FA10 JA11 4L032 AA05 AB02 AB03 AB04 AB07 AC01 BA09 BD01 BD03 CA01 CA05 DA00 EA03 EA04 4L047 AA14 AA27 BA08 BA23 CA04 CA06 CA07 CB06 CC16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム、紙状物、織物、編み物から選
    ばれる少なくとも1種と、オレフィン系樹脂層を積層し
    てなる積層体であって、オレフィン系樹脂層が、メタロ
    セン触媒によって重合され、下記特性(1)〜(6)を
    有するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を
    少なくとも1成分とする繊維からなる不織布であること
    を特徴とするポリプロピレン系不織布積層体。 特性(1):MFRが5〜100g/10分 特性(2):Q値が2.0〜4.0 特性(3):Tmが110〜140℃ 特性(4):T80−T20が10℃以下 特性(5):TREF測定時の0℃可溶分量が3重量%
    以下 特性(6):α−オレフィン含有量が1〜18モル% (但し、MFRはJIS−K6921による230℃、
    21.18Nでのメルトフローレート、Q値はGPCに
    より測定した重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnと
    の比(Mw/Mn)、Tmは示差走査熱量計(DSC)
    によって得られる融解曲線のピーク温度、T80は温度
    上昇溶離分別(TREF)によって得られる積分溶出曲
    線において80重量%が溶出する温度、T20は20重
    量%が溶出する温度をそれぞれ示す。)
  2. 【請求項2】 プロピレン・α−オレフィンランダム共
    重合体のα−オレフィンがエチレンであり、その含有量
    が1〜12モル%である請求項1記載のポリプロピレン
    系不織布積層体。
  3. 【請求項3】 メタロセン触媒によって重合されたプロ
    ピレン・α−オレフィンランダム共重合体を少なくとも
    1成分とする繊維が、芯鞘型複合繊維またはサイドバイ
    サイド型複合繊維であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載のポリプロピレン系不織布積層体。
  4. 【請求項4】 不織布がスパンボンド法により得られた
    ものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載のポリプロピレン系不織布積層体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポ
    リプロピレン系不織布積層体を用いた断熱性包装用不織
    布。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポ
    リプロピレン系不織布積層体を用いた食品包装用不織
    布。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポ
    リプロピレン系不織布積層体を用いたカイロ包装用不織
    布。
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