JP3854848B2 - ポリプロピレン系不織布積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリプロピレン系不織布積層体に関し、特に、低温融着性、ホットタック性に優れる包装材用ポリプロピレン系不織布積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレン系不織布は、種々の包装体として用いられている。特に、ポリオレフィンフィルム等との積層体としては、簡便さ、風合い、熱に対する特性等から、断熱性包装材として食品包装材や使い捨てカイロ包装材として多用されている。特に使い捨てカイロの包装材としては、通常、空気の存在下で発熱する、鉄粉、無機塩、活性炭などを不織布と熱可塑性樹脂フィルムをラミネートした包装内に収納し、該包装材の外周部分を熱融着させる事でカイロ用包装体として使用に供している。
【0003】
これら包装材に要求される性能は、(1)製袋加工時の熱によるシール性が良好なこと及び低温で熱シール可能なこと、(2)発熱性組成物の熱及びその重さで、熱融着した部分が破れたりしない、ホットタック性があること、(3)シール面に発熱性組成物が付着しても熱シール不良が発生しない事など、夾雑物シール性が良好である事、及び(4)不織布の感触がソフトで肌に直接触れてもヒンヤリ感がなくサラサラ感のある良好な不織布であること等である。
【0004】
従来、このような使い捨てカイロには、風合の良さからナイロンやポリエステルなどの不織布と熱シール性を持たせるための熱可塑性樹脂フィルムがラミネートされた二層シートが用いられていた。この熱可塑性樹脂フィルムには低融点のポリエチレンフィルムとエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(EVA)、又は低密度ポリエチレンフィルムとエチレン−メタアクリル酸共重合樹脂(EMAA)などが用いられているが、これら不織布は高価であり、又熱可塑性フィルムと積層ラミシートにして熱シールする際に、十分なヒートシール性やホットタック性が発現しない欠点があった。一方、最近ではポリプロピレン系の不織布を用いて熱可塑性樹脂(低密度ポリエチレンなど)と積層ラミシートにして熱シールさせることによって風合がソフトでヒートシール性も改善した提案がされているが、これらは不織布と熱可塑性フィルム層との熱シール時に130℃以上の熱処理を行う必要があり、界面接着性が低く必ずしも満足するものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記欠点である熱シール温度を低く設定でき、低温ヒートシール性、ホットタック性及び夾雑物シール性に優れ、更に風合もソフトなポリプロピレン系不織布積層体、特にカイロ用包装材及び袋を提供することを目的とするものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、メタロセン触媒によって重合された特定のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を用いた特定繊維の不織布と熱可塑性フィルム等を積層することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成したものである。
【0007】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、フィルム、紙状物、織物、編み物から選ばれる少なくとも1種と、オレフィン系樹脂層を積層してなる積層体であって、
オレフィン系樹脂層が、メタロセン触媒によって重合され、かつ下記特性(1)〜(6)を有するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体と、融点が150℃以上の高融点ポリプロピレンとの2成分から構成されるサイドバイサイド型複合繊維からなる不織布であるポリプロピレン系不織布積層体が提供される。
特性(1):MFRが5〜100g/10分
特性(2):Q値が2.0〜4.0
特性(3):Tmが110〜140℃
特性(4):T80−T20が10℃以下
特性(5):TREF測定時の0℃可溶分量が0.3重量%以下
特性(6):α−オレフィン含有量が1〜18モル%
(但し、MFRはJIS−K6921による230℃、21.18Nでのメルトフローレート、Q値はGPCにより測定した重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)、Tmは示差走査熱量計(DSC)によって得られる融解曲線のピーク温度、T80は温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる積分溶出曲線において80重量%が溶出する温度、T20は20重量%が溶出する温度をそれぞれ示す。)
【0008】
また、本発明の第2の発明によれば、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のα−オレフィンがエチレンであり、その含有量が1〜12モル%である第1の発明に記載のポリプロピレン系不織布積層体が提供される。
【0010】
また、本発明の第3の発明によれば、不織布がスパンボンド法により得られたものであることを特徴とする第1又は2の発明に記載のポリプロピレン系不織布積層体が提供される。
【0011】
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明に記載のポリプロピレン系不織布積層体を用いた断熱性包装用不織布が提供される。
【0012】
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明に記載のポリプロピレン系不織布積層体を用いた食品包装用不織布が提供される。
【0013】
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明に記載のポリプロピレン系不織布積層体を用いたカイロ包装用不織布が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
本発明の不織布で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体は、メタロセン触媒を使用して重合した共重合体である。メタロセン触媒は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の周期律表第4〜6族遷移金属と、シクロペンタジエニル基あるいはシクロペンタジエニル誘導体基との錯体を使用することができる。
【0015】
メタロセン触媒において、シクロペンタジエニル誘導体基としては、ペンタメチルシクロペンタジエニル等のアルキル置換体基、あるいは2以上の置換基が結合して飽和もしくは不飽和の環状置換基を構成した基を使用することができ、代表的にはインデニル基、フルオレニル基、アズレニル基、あるいはこれらの部分水素添加物を挙げることができる。また、複数のシクロペンタジエニル基がアルキレン基、シリレン基、ゲルミレン基等で結合したものも好ましく用いられる。
【0016】
メタロセン錯体として、具体的には次の化合物を好ましく挙げることができる。(1)メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(2)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(3)イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(4)エチレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチルペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(5)メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
(6)エチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
(7)エチレン1,2−ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
(8)エチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(9)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(10)ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
(11)ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、
(12)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(13)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(14)メチルフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4,5−ベンゾ(インデニル)]ジルコニウムジクロリド、
(15)ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)]ジルコニウムジクロリド、
(16)ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、
(17)ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、
(18)ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、
(19)ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、
(20)ジフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、
(21)ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(フェニルインデニル))]ジルコニウムジクロリド、
(22)ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(フェニルインデニル))]ジルコニウムジクロリド、
(23)ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、
(24)ジメチルゲルミレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
(25)ジメチルゲルミレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド。
【0017】
また、チタニウム化合物、ハフニウム化合物などの他の第4、5、6族遷移金属化合物についても上記と同様の化合物が挙げられる。本発明の触媒成分および触媒については、これらの化合物を併用してもよい。
【0018】
また、これらの化合物のクロリドの一方あるいは両方が臭素、ヨウ素、水素、メチルフェニル、ベンジル、アルコキシ、ジメチルアミド、ジエチルアミド等に代わった化合物も例示することができる。さらに、上記のジルコニウムの代わりに、チタン、ハフニウム等に代わった化合物も例示することができる。
【0019】
助触媒としては、アルミニウムオキシ化合物、メタロセン化合物と反応してメタロセン化合物成分をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物もしくはルイス酸、固体酸、あるいは、イオン交換性層状珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が用いられる。また、必要に応じてこれら化合物と共に有機アルミニウム化合物を添加することができる。
【0020】
アルミニウムオキシ化合物としては、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、メチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサン等が例示される。また、トリアルキルアルミニウムとアルキルボロン酸との反応物を使用することもできる。例えば、トリメチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1の反応物、トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1反応物、トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物、トリエチルアルミニウムとブチルボロン酸の2:1反応物などである。
【0021】
イオン交換性層状珪酸塩としては、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ベントナイト、テニオライト等のスメクタイト族、バーミキュライト族、雲母族などの珪酸酸塩が用いられる。これらのケイ酸塩は化学処理を施したものであることが好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着している不純物を除去する表面処理と層状ケイ酸塩の結晶構造、化学組成に影響を与える処理のいずれをも用いることができる。具体的には、(イ)酸処理、(ロ)アルカリ処理、(ハ)塩類処理、(ニ)有機物処理等が挙げられる。これらの処理は、表面の不純物を取り除く、層間の陽イオンを交換する、結晶構造中のAl、Fe、Mg等の陽イオンを溶出させ、その結果、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層間距離、固体酸性度等を変えることができる。これらの処理は単独で行ってもよいし、2つ以上の処理を組み合わせてもよい。
【0022】
また、必要に応じてこれら化合物と共にトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド等の有機アルミニウム化合物が使用してもよい。
【0023】
本発明においては、上記メタロセン触媒を使用してプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を得る。α−オレフィンとしては、プロピレンを除く炭素数2〜20のα−オレフィンがあげられ、例えばエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチル−1−ブテン、ヘキセン−1、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1等を例示できる。プロピレンと共重合されるα−オレフィンは、一種類でも二種類以上併用してもよい。このうちエチレン、ブテン−1が好適であり、特にエチレンが好適である。
【0024】
重合法としては、これらの触媒の存在下、不活性溶媒を用いたスラリー法、実質的に溶媒を用いない気相法や溶液法、あるいは重合モノマーを溶媒とするバルク重合法等が挙げられる。
【0025】
本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体は、前述のメタロセン触媒で重合された共重合体であって、次の特性(1)〜(6)を有している必要がある。以下、各特性について説明する。
【0026】
特性(1):MFR
本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のJIS−K6921による230℃、21.18Nでのメルトフローレート(MFR)は、5〜100g/10分であり、好ましくは12〜90g/10分であり、より好ましくは15〜80g/10分である。MFRが5g/10分未満であると紡糸圧力が高くなりすぎ、高倍率での延伸が困難となり、繊維径の不均一などの弊害が生じる。一方、100g/10分を超えると溶融粘度が低いことから紡糸時に糸揺れが顕著となり、隣接する糸同士が融着し糸切れが多発するといった弊害が生じる。ポリマーのMFRを調節するには、例えば、重合温度、触媒量、分子量調節剤としての水素の供給量などを適宜調節する方法、あるいは重合終了後に過酸化物の添加により調整する方法がある。
【0027】
特性(2):Q値
本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のQ値は、GPCにより測定した重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)であって、2.0〜4.0であり、好ましくは2.2〜3.7であり、より好ましくは2.3〜3.5である。Q値が4を超えると、高分子量成分の存在により紡糸延伸性が損なわれるといった弊害が生じる。逆に、2.0未満であると、現状メタロセン触媒系でも製造が困難なものである。
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のQ値を調整する方法は、好ましくは2種以上のメタロセン触媒成分の併用した触媒系や2種以上のメタロセン錯体を併用した触媒系を用いて重合する、または重合時に2段以上の多段重合を行うことによりQ値を広く制御することができる。逆にQ値を狭く調整するためには、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を重合後、有機過酸化物を使用し溶融混練することにより調整することができる。
【0028】
なお、Q値の具体的測定は、次の条件でおこなう。
装置 :Waters社製HLC/GPC 150C
カラム温度:135℃
溶媒 :o−ジクロロベンゼン
流量 :1.0ml/min
カラム :東ソー株式会社製 GMHHR−H(S)HT 60cm×1
注入量 :0.15ml(濾過処理無し)
溶液濃度 :5mg/3.4ml
試料調整 :o−ジクロロベンゼンを用い、5mg/3.4mlの溶液に調整し140℃で1〜3時間溶解させる。
検量線 :ポリスチレン標準サンプルを使用。
検量線次数:1次
PP分子量:PS×0.639
【0029】
特性(3):Tm
本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のTmは、示差走査熱量計(DSC)によって得られる融解曲線のピーク温度を表し、110〜140℃である。Tmが140℃を超えると、不織布加工時に加工温度を高温にする必要があり、エネルギーコストの観点から好ましくない。また、110℃未満であると、部分融解する可能性があり、好ましくない。
【0030】
なお、Tmの具体的測定は、パーキンエルマー社製の示差走査熱量計(DSC)を用い、サンプル量10mgを採り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/分の降温速度で結晶化させ、更に10℃/分の昇温速度で融解させたときに描かれる曲線のピーク位置を、融解ピーク温度Tm(℃)とする。
【0031】
特性(4):T80−T20(TREFによる溶出量差温度)
本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体は、温度上昇溶離分別(TREF:Temperature Rising Elution Fraction)によって得られる溶出曲線において、80重量%が溶出する温度(T80)と20重量%が溶出する温度(T20)の差、T80−T20が、10℃以下であり、好ましくは2〜9℃であり、より好ましくは2〜8℃である。T80−T20が10℃を超えると、低融点成分が増加するため、構成繊維のべたつき、不織布とした時の表面すべり特性の悪化、紡糸性能の低下等の弊害が生じる。ポリマーのT80−T20が上記のように特定の狭い範囲にあることは、ポリマーの分子量分布がより均一であることを意味している。
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のT80−T20を調整する方法は、2種以上のメタロセン触媒成分の併用した触媒系や2種以上のメタロセン錯体を併用した触媒系を用いて重合することにより、T80−T20を大きく調整することができる。また、担体にメタロセン触媒成分を担持する際、担持が不均一である触媒を使用して重合した場合、低分子量成分が増え、これに伴いT80−T20が大きくなってしまう。したがってメタロセン触媒成分を担体に均一に担持する技術が重要である。
【0032】
ここで、上記温度上昇溶離分別(TREF)とは、不活性担体の存在下に一定高温下でポリマーを完全に溶解させた後に冷却し、該不活性担体表面に薄いポリマー層を生成させ、次に、温度を連続又は段階的に昇温して、溶出した成分を回収し、その濃度を連続的に検出して、その溶出量と溶出温度によって描かれるグラフ(溶出曲線)により、ポリマーの組成分布を測定する方法である。温度上昇溶離分別(TREF)の測定の詳細については、Journal of Applied Polymer Science第26巻 第4217〜4231頁(1981年)に記載されており、本発明においてもこれに従って行う。
【0033】
なお、T80−T20は、具体的には、次の条件で測定した値である。
測定装置は、ダイヤインスツルメンツ製CFC T−102Lを使用し、まず、測定すべきサンプルを溶媒(o−ジクロロベンゼン)を用い、3mg/mlとなるように、140℃で溶解し、これを測定装置内のサンプルループ内に注入する。以下の測定は設定条件にしたがって自動的に行われる。サンプルループ内に保持された試料溶液は、溶解温度の差を利用して分別するTREFカラム(不活性担体であるガラスビーズが充填された内径4mm、長さ150mmの装置付属のステンレス製カラム)に0.4ml注入される。次に該サンプルを1℃/分の速度で140℃から0℃の温度まで冷却させる。TREFカラムが0℃で更に30分間保持された後、0℃の温度で溶解している成分2mlが1ml/分の流速でTREFカラムからSECカラム(昭和電工製AD806MS 3本)へ注入される。SECで分子サイズの分別が行われている間に、TREFカラムでは次の溶出温度(10℃)に昇温され、その温度に約30分保持される。SECでの各溶出区分の測定は39分間隔で行われる。溶出温度は0℃から40℃まで10℃毎に、40℃から90℃まで5℃毎に、90℃から140℃までは4℃毎に階段的に昇温される。該SECカラムで分子サイズによって分別された溶液は装置付属の赤外線分光光度計で検出され、各溶出温度区分におけるクロマトグラフが得られる。なお、赤外線分光光度計での検出は検出波数3.42μmにおける吸光度を使用して行われ、溶液中のポリマー成分量と吸光度とが比例するものとして以下のデータ処理が行われる。各溶出温度区分におけるクロマトグラムは内蔵のデータ処理ソフトにより処理され、各クロマトグラムの面積を基に、積算が100%となるように規格化された各溶出温度区分の溶出量が計算される。更に、得られた各溶出温度区分の溶出量から、積分溶出曲線が作成される。0℃可溶分量とは0℃で溶出したポリマー成分の量(%)を示すものであり、T20とは積算溶出量が20%となる温度を、T80とは積算溶出量が80%となる温度を示すものである。
【0034】
特性(5):TREF測定時の0℃可溶分量
本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のTREF測定時の0℃可溶分量は、3重量%以下であり、好ましくは1.0重量%以下であり、更に好ましくは0.5重量%以下であり、特に好ましくは0.3重量%以下である。TREF測定時の0℃可溶分量は、低分子量成分がそのほとんどを占めており、不織布のべたつきの原因となる。上記範囲より大きい場合は、不織布べたつきが顕著となり、好ましくない。
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のTREF0℃可溶分の量は、担体にメタロセン触媒成分を担持する際、担持が不均一である触媒を使用して重合した場合、低分子量が増え、これに伴いTREF0℃可溶分の量が増加してしまう。したがってメタロセン触媒成分を担体に均一に担持する触媒を使用して重合することによりTREF0℃可溶分の量を3重量%以下に調整することができる。
【0035】
特性(6):α−オレフィン含有量
本発明で用いるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体中のα−オレフィン(コモノマー)含有量は、1〜18モル%であり、好ましくは2.5〜10モル%であり、より好ましくは3〜8モル%である。特にコモノマーがエチレンの場合は、1〜12モル%が好ましい。コモノマー含有量が上記範囲よりも少量であると融点が高く、ヒートシール特性が改善されず好ましくない。一方、多すぎると紡糸時の固化が遅く、生産性が損なわれる、また不織布強度や剛性が大きく低下してしまうといった弊害が生じる。ポリマー中のα−オレフィン含有量は重合反応系へ供給するα−オレフィンの量を制御することにより容易に調節することができる。なお、本発明において、α−オレフィン含有量は、フーリエ変換赤外分光光度計により定量されるものである。
【0036】
また、本発明のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体には、本発明の目的が損なわれない範囲で、各種添加剤、例えば、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、結晶造核剤、銅害防止剤、帯電防止剤、スリップ剤、抗ブロッキング剤、防曇剤、着色剤、充填剤、エラストマー、石油樹脂などを配合することができる。
【0037】
本発明においては、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体と、必要に応じてこれらの各種添加剤とを、ドライブレンドの状態あるいは溶融混練機を用いて、好ましくは180〜300℃で加熱溶融混練し、粒状に裁断されたペレットの状態で繊維不織布成形材料として提供される。
【0038】
不織布を成形する際、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を少なくとも1成分とする繊維は、サイドバイサイド型複合繊維であり、上記プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体からの繊維がどちらかの繊維の1成分として含まれていれば良い。
【0039】
特に、本発明の積層体の不織布は、サイドバイサイド複合繊維から得られ、ヒートシール性、ホットタック性の点において優れている。
【0040】
本発明の積層体で用いるポリプロピレン系不織布は、上述の繊維をスパンボンド法、メルトブローン法等で直接製造するか、一旦繊維化して、水流交絡法、カード法などの成形法により製造される長繊維及び/又は短繊維からなる不織布である。不織布製造工程におけるボンディング工程においては、通常スパンボンド不織布などの長繊維ウェヴは部分的に熱融着されて不織布成形されている。短繊維を利用した不織布を使用するケースでは、熱圧着(ホットカレンダー)方式又は熱風(エアースルー)方式などで熱接着され不織布成形される。
【0041】
スパンボンド不織布成形における部分的な熱融着方法は、熱接着(ホットカレンダー)方式が一番多く使用され、一対のホットカレンダーの片側のロールの表面に彫刻したエンボスロールを用いて行う。このエンボスロールの表面の彫刻の仕方により、風合の異なる製品が出きる。具体的には、ドット(〇、□、△、◇などの点)や破線、更には碁盤目状や格子状を凸状部として彫刻したエンボスロールを用いる方法が使用されている。
【0042】
本発明においては、熱接着部材として、上述のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体である低融点樹脂が使用されており低温熱接着できる。
【0043】
本発明の積層体の不織布層に積層される層は、フィルム、紙状物、織物、編み物から選ばれる少なくとも1種であって、フィルム状物が好ましい。特に、本発明の積層体を使い捨てカイロ用包装材として用いる場合は、その積層体の一層としてのフィルムは、低温融着熱可塑性樹脂のフィルム層を含む単層又は複層からなるものが好ましい。
【0044】
低温融着熱可塑性樹脂としては、例えば、メタロセン系触媒を用いて得られる直鎖状低密度ポリエチレンが使用される。該メタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を含むフィルム層は、フィルムの融点が70〜130℃、好ましくは80〜125℃のものが好適である。フィルムの融点が70℃未満では、積層体をカイロ用包装材として用いる場合は、カイロ包装材内に充填される発熱材の発熱により、シール界面が溶融剥離して破袋する恐れがあり、製品設計上好ましくない。また、130℃以上では、ヒートシール温度が高くなるため、熱履歴によるヒートシール部分の不織布層の変形が大きくなったり、経済的にも好ましくない。
【0045】
本発明の不織布層とフィルム層との積層体の積層方法は、特に限定されないが、一般に公知の方法を使用できる。例えば、不織布上にメタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレンを溶融押出した押出ラミネートや、ドライラミネートなどを用いることが出きる。実生産においては、Tダイ型押出成形機を使用して不織布上に押出ラミネートする方法などを用いることができる。
【0046】
本発明の積層体は、低温融着性(低温シール性)、ホットタック性に優れ、断熱性包装用不織布として用いることができ、特に、食品用包装不織布、カイロ包装用不織布として用いることができる。カイロ包装用不織布としては、使い捨てカイロ用の包装材及び使い捨てカイロ用袋のいずれに用いてもその効果を発揮することができる。
【0047】
【実施例】
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り下記の実施例に限定されるものではない。物性等の測定は下記の通りである。
【0048】
(1)MFR:JIS−K6921−2附属書に準拠し測定した。(条件:温度/230℃(ポリプロピレン)、190℃(ポリエチレン)、荷重21.18N)
【0049】
(2)Q値:ゲル・パーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)をQ値とした。測定条件は前記のとおりである。
検量線 :以下のポリスチレン標準サンプルを使用した。
【0050】
【表1】
【0051】
(3)融解ピーク温度(Tm):前記の方法により測定した。
【0052】
(4)温度上昇溶離分別(TREF)による、T80−T20、0℃可溶分量:温度上昇溶離分別(TREF)は前記の条件で測定した。測定装置はダイヤインスツルメンツ製CFC T−102Lを使用した。
【0053】
(5)低温ヒートシール性:低温ヒール性は不織布層とフィルム層で積層された積層シートで評価し、積層シートのフィルム面とフィルム面を重ね合わせてヒートシールした。測定はシール温度を傾斜して昇温設定できる熱傾斜型ヒートシーラーで行った。圧力2kgf/cm2で1秒間加熱してヒートシールした。
【0054】
(6)剥離強力:ヒートシールにより得られた15mm幅のサンプルを引張試験器(東洋精機製ストログラフ)で引張速度50mm/分でヒートシール部位が剥離する時の強度を測定した。
【0055】
(7)発熱組成物の充填時の製袋評価:片側ダイロール方式の連続製袋機を用いて充填テストを行った。この時に加熱ロール温度を100℃から10℃刻みで140℃まで上昇させてカイロを製造し、各設定温度におけるヒートシール性などの製袋評価を行った。
【0056】
重合例1
(1)触媒の調整
3つ口フラスコ(容積1L)中に硫酸で逐次的に処理されたスメクタイト族ケイ酸塩(水沢化学社製ベンクレイSL)20g、ヘプタン200mLを仕込み、トリノルマルオクチルアルミニウム50mmolで処理後ヘプタンで洗浄し、スラリー1とした。また別のフラスコ(容積200mL)中に、ヘプタン90mL、〔(r)−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム〕0.3mmol、トリイソブチルアルミニウム1.5mmolを仕込みスラリー2とした。スラリー2を、上記スラリー1に加えて、室温で60分攪拌した。その後ヘプタンを210mL追加し、このスラリーを1Lオートクレーブに導入した。オートクレーブの内部温度を40℃にしたのちプロピレンを10g/時の速度でフィードし4時間40℃を保ちつつ予備重合、1時間残重合を、行い予備重合触媒83gを得た。
【0057】
(2)プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体の製造
内容積270Lの反応器に液状プロピレン、エチレン、水素、およびトリイソブチルアルミニウム(TIBA)のヘキサン希釈溶液を連続的に供給し、内温を62℃に保持した。プロピレンの供給量は、38kg/hrであり、エチレンの供給量は0.92kg/hrであり、水素の供給量は0.25g/hrであり、TIBAの供給量は18g/hrであった。前記予備重合触媒を流動パラフィンによりスラリー状とし、2.35g/hrでフィードした。その結果、12.2kg/hrのプロピレン・エチレンランダム共重合体Iを得た。得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体Iは、MFR=26.0g/10分、エチレン含量=4.5mol%、Tm=128℃、Q値=2.7、でありT80−T20は、6.3℃、0℃可溶分量は0.13重量%であった。
プロピレン・エチレンランダム共重合体Iのパウダー100重量部に対して、結晶造核剤として3−メチルブテン重合体のマスターバッチを0.10重量部、酸化防止剤として1、3、5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2、6−キシリル)メチル]−1、3、5−トリアジン−2、4、6(1H、3H、5H)−トリオン(サイテック製、商品名サイアノックス1790)を0.04重量部、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、商品名イルガホス168)を0.05重量部、及び中和剤としてステアリン酸カルシウム(日東化成工業製、商品名Ca−St)を0.05重量部、ヘンシェルミキサーで500rpm、3分間高速混合した後、φ50mm単軸押出機(ユニオンプラスチック社製)を使用し、押出温度230℃の条件で、溶融、混練、冷却、カットしてペレット状のプロピレン・エチレンランダム共重合体組成物Iを調整した。
【0061】
実施例3
目付け40g/m2のポリプロピレン系サイドバイサイド複合繊維で構成された短繊維不織布からなる不織布(ポリマーAに161℃の日本ポリケム製SA06を使用、ポリマーBに、メタロセン系触媒で重合されたプロピレン・エチレンランダム共重合体組成物Iを使用し、ポリマーAとポリマーBの複合比率1:1のサイドバイサイド型複合繊維を用いて製造された不織布)の表面上に、メタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリケム製、カーネルKS560、融点90℃、MFR16.5g/10分)を、Tダイ型押出機を用いて厚み50μmに押出ラミネートして、非通気性の二層積層シートを得た。さらに通気性の二層シートを得るために、この非通気性二層積層シートの一部を加熱ニードル針を用いて通気加工処理を行って通気性二層シートを得た。
【0062】
この通気性の二層シートと前記、非通気二層シートをメタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレンフィルム層を互いに接着する様にして重ね合わせて、原反として供給し、熱ロール方式の充填シール機で発熱性組成物(発熱主剤として粒子径70〜360メッシュのアトマイズ鉄粉と、吸水性ポリマーのポリアクリル酸ソーダ及び発熱助剤のヤシガラ活性炭とを、重量比13:1:1で混合したもの)を充填しながら、四方をシールすることにより、使い捨てカイロを得た。このときのシール温度は130℃でシールした。ヒートシール部の剥離強力は2.0kgf/15mm以上得られており、シール不良はなく良好な製品が得られた。なお、下限シール温度は110℃であった。内容物充填時の製袋評価は、110℃〜115℃ではシール強度が不足している部分が発生したが、120℃以上では、シール不良は解消し、良好な製品が得られた。
【0063】
比較例1
目付け40g/m2のポリプロピレン系芯鞘複合スパンボンド不織布(芯材に融点161℃、MFR60g/10分、Q値が3のホモポリプロピレン(日本ポリケム製SA06)を使用し、鞘材にプロピレン・エチレンランダム共重合体組成物Iを使用した芯鞘比率1:1の複合繊維)上に、直鎖状低密度ポリエチレン(日本ユニカー製NUC−8007、融点108℃、MFR6.5g/10分@190℃)をTダイ型押出機を用いて、厚み50μmに押出ラミネートして、二層積層シートを得た。実施例と同様の手順で使い捨てカイロを製造した。このときのシール温度は125℃でシールしたが、ヒートシール部の剥離強力は十分でなく、シール不良が発生した。135℃以上ではシール不良は改善された。なお、下限シール温度は120℃であった。内容物充填時の製袋評価は、115℃〜125℃ではシール強度が不足している部分が発生したが、135℃以上では、シール不良は解消したが熱履歴によるヒートシール部分の不織布層の変形が一部大きくなった製品が得られた。
【0064】
比較例2
本発明の芯鞘複合繊維を使用した不織布を使用せずに、単一系のポリプロピレン不織布(実施例1で使用の日本ポリケム製SA06)を使用、メタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリケム製、カーネルKS560、融点90℃、MFR16.5g/10分@190℃)を、Tダイ型押出機を用いて厚み50μmに押出ラミネートして、非通気性の二層積層シートを得た。さらに通気性の二層シートを得る為に、この非通気性二層積層シートの一部を加熱ニードル針を用いて通気加工処理を行って通気性二層シートを得た。
【0065】
この通気性の二層シートと前記、非通気二層シートをメタロセン系触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレンフィルム層を互いに接着する様にして重ね合わせて、原反として供給し、熱ロール方式の充填シール機で発熱性組成物(発熱主剤として粒子径70〜360メッシュのアトマイズ鉄粉と、吸水性ポリマーのポリアクリル酸ソーダ及び発熱助剤のヤシガラ活性炭とを、重量比13:1:1で混合したもの)を充填しながら、四方をシールすることにより、使い捨てカイロを得た。このときのシール温度は125℃でシールしたが、剥離強力は十分でなく、シール不良が発生した。シール不良は不織布と直鎖状低密度ポリエチレンの界面で顕著に発生していた。なお、下限シール温度は115℃であった。内容物充填時の製袋評価は、110℃〜130℃ではシール強度が不足している部分が発生したが、135℃以上では、シール不良は解消したが、熱履歴によるヒートシール部分の不織布層の変形がややみられる製品が得られた。
【0066】
【発明の効果】
本発明のポリプロピレン系不織布積層体は、不織布とラミフィルム層の界面剥離がなく、低温シール性、夾雑物シール性及びホットタック性に優れている。この積層体を包装材に利用すると、熱シールする際の製袋温度が低温加工できるため、使い捨てカイロ用の包装材料、袋として用いることができ、経済的にも好適な包装袋として用いることができる。
Claims (6)
- フィルム、紙状物、織物、編み物から選ばれる少なくとも1種と、オレフィン系樹脂層を積層してなる積層体であって、
オレフィン系樹脂層が、メタロセン触媒によって重合され、かつ下記特性(1)〜(6)を有するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体と、融点が150℃以上の高融点ポリプロピレンとの2成分から構成されるサイドバイサイド型複合繊維からなる不織布であることを特徴とするポリプロピレン系不織布積層体。
特性(1):MFRが5〜100g/10分
特性(2):Q値が2.0〜4.0
特性(3):Tmが110〜140℃
特性(4):T80−T20が10℃以下
特性(5):TREF測定時の0℃可溶分量が0.3重量%以下
特性(6):α−オレフィン含有量が1〜18モル%
(但し、MFRはJIS−K6921による230℃、21.18Nでのメルトフローレート、Q値はGPCにより測定した重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)、Tmは示差走査熱量計(DSC)によって得られる融解曲線のピーク温度、T80は温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる積分溶出曲線において80重量%が溶出する温度、T20は20重量%が溶出する温度をそれぞれ示す。) - プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のα−オレフィンがエチレンであり、その含有量が1〜12モル%である請求項1記載のポリプロピレン系不織布積層体。
- 不織布がスパンボンド法により得られたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリプロピレン系不織布積層体。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン系不織布積層体を用いた断熱性包装用不織布。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン系不織布積層体を用いた食品包装用不織布。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン系不織布積層体を用いたカイロ包装用不織布。
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