JPH11255835A - 医療用成形品 - Google Patents
医療用成形品Info
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- JPH11255835A JPH11255835A JP10076466A JP7646698A JPH11255835A JP H11255835 A JPH11255835 A JP H11255835A JP 10076466 A JP10076466 A JP 10076466A JP 7646698 A JP7646698 A JP 7646698A JP H11255835 A JPH11255835 A JP H11255835A
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Abstract
さく、べたつきや色相変化のないプロピレン系樹脂材料
からなる医療用成形品を提供する。 【解決手段】 プロピレンから誘導される構成単位が1
00〜80モル%、エチレン及び炭素数4〜20のα−
オレフィンから選ばれるコモノマーから誘導される構成
単位が0〜20モル%存在するプロピレン系重合体を主
成分とし、MFRが0.5〜100g/10分、MEが
0.9〜1.3、平均溶出温度が75〜120℃、溶出
分散度が9以下であるプロピレン系樹脂材料を用い、医
療用成形品を成形する。
Description
れた医療用成形品に関するものである。
は、成形性、剛性に優れ、またリサイクル性や耐熱性に
も優れていることから各種成形加工され、塩化ビニル、
ポリスチレン等の他の樹脂と同様に食品容器、医療用器
具、医療用容器、包装フィルム等、各種用途に広く使用
されている。
線殺菌が古くから行われており、Co60によるγ線滅菌
が一般的であったが、大規模設備を必要とするため、昨
今は電子線滅菌も普及し始めている。
波であるため、プロピレン系樹脂の劣化を生じせしめ
る。それを抑制するため、高分子量のヒンダードアミン
やヒンダードフェノール化合物を用いる添加剤処方を採
用したり、分子量分布を狭くする、或いはエチレンとの
共重合による低結晶性のポリマー設計をはかる等の方法
で対処してきた。しかしながら、これらの手法は電子線
滅菌に対しても有効な処方と推定されるものの、具体的
に確認されているとはいえない。
ピレン系重合体を用いて、このようなポリマー設計をし
ようとした場合、機械的物性が変化したり、製品の変色
を引き起こしたりする。また、エチレンとの共重合を行
う低結晶化の場合でも、共重合性が充分でないため、か
なりの量のエチレンを導入しないと結晶性が低下せず、
しかも結晶性に分布があるため、結晶性の低すぎる成分
や結晶性の高すぎる成分が共存し、前者はべたつきとな
って現れたり、後者は耐放射線特性の妨げとなってい
た。
性に優れ、機械的物性変化、べたつき、変色等がなく、
放射線照射による滅菌に適した医療用成形品を提供する
ことを課題とする。
状に鑑み、プロピレン系樹脂の耐放射線特性、機械的物
性変化、べたつき、変色特性を改良するために鋭意検討
した結果、特定のプロピレン系樹脂材料が耐放射線特性
に優れ、医療器具及び容器等の医療用成形品に好適なこ
とを見いだし、本発明に至ったものである。
(d)を満たすプロピレン系樹脂材料からなる医療用成
形品に関する。 (a):プロピレンから誘導される構成単位が100〜
80モル%、エチレン及び炭素数4〜20のα−オレフ
ィンから選ばれるコモノマーから誘導される構成単位が
0〜20モル%存在するプロピレン系重合体を主成分と
すること。 (b):メルトフローレートが0.5〜100g/10
分であること。 (c):メモリーイフェクトが0.9〜1.3であるこ
と。 (d):平均溶出温度が75〜120℃の範囲にあり、
溶出分散度が9以下であること。
がメタロセン触媒の存在下に重合して得られるものであ
る前記医療用成形品に関する。
のメモリーイフェクト、溶出温度及び溶出分散度が上述
した特定の範囲内にあって、共重合組成が均一で結晶性
のばらつきもない。よって、放射線照射を行っても機械
的物性が変化したり、着色、変色、べたつき等が起こら
ず、放射線照射による滅菌を施す医療用成形品に好適に
利用できる。
て説明する。
て満たすプロピレン系樹脂材料からなる。
ン系重合体を主成分とする。ここで用いられるプロピレ
ン系重合体としては、プロピレン単独重合体又はプロピ
レン系共重合体を挙げることができる。プロピレン系共
重合体としては、プロピレン系ランダム共重合体及びプ
ロピレン系ブロック共重合体のいずれを用いてもよい。
にプロピレンから誘導される構成単位(以下、「プロピ
レン単位」という)が100〜80モル%、好ましくは
100〜90モル%、より好ましくは100〜92モル
%、プロピレン以外のコモノマーから誘導される構成単
位(以下、「コモノマー単位」という)が0〜20モル
%、好ましくは0〜10モル%、より好ましくは0〜8
モル%の割合で含有されるのが望ましい。コモノマーの
構造単位が上記範囲を超過する場合には、剛性が大きく
低下してしまい、実用性が損なわれてしまう。
の場合、共重合体中のプロピレン単位は100〜90モ
ル%、好ましくは100〜92モル%であり、コモノマ
ー単位は0〜10モル%、好ましくは0〜8モル%であ
るのが望ましい。
合、プロピレン単位が100〜90モル%、コモノマー
単位が0〜10モル%である結晶性プロピレン重合体部
30〜95重量部と、プロピレン単位が0〜80モル
%、コモノマー単位が100〜20モル%である共重合
体部70〜5重量部とからなるものが好ましい。そし
て、そのプロピレン系ブロック共重合体全体としては、
その中にプロピレン単位が100〜80モル%、好まし
くは100〜85モル%、コモノマー単位が0〜20モ
ル%、好ましくは0〜15モル%の割合で含有されてい
るのが望ましい。
ノマーとしては、好ましくはエチレン及び炭素数4〜2
0のα−オレフィンから選ばれる。炭素数4から20の
α−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、ブテ
ン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、
4−メチルペンテン−1等を挙げることができる。
ダム共重合体、及びプロピレン系ブロック共重合体の中
では、プロピレン系ランダム共重合体又はプロピレン系
ブロック共重合体が好ましく、更に好ましくはプロピレ
ン系ランダム共重合体である。
ピレン単位及びコモノマー単位は、13C−NMR(核磁
気共鳴法)を用いて測定される値である。具体的には、
日本電子社製FT−NMRの270MHzの装置により
測定される値である。
ート[JIS−K7210(230℃、2.16kg荷
重)に準拠して測定された値。以下、「MFR」と略
す]が、0.5〜100g/10分、好ましくは1〜8
0g/10分、特に好ましくは4〜60g/10分であ
る。MFRが上記範囲より高いと製品の衝撃強度が不足
する傾向にあり、MFRが上記範囲未満では成形時に流
動不良となる場合がある。
(以下、「ME」と略す)が0.9〜1.3、好ましく
は0.95〜1.28、より好ましくは0.98〜1.
25の範囲にある。
インデクサーのシリンダー内温度を190℃に設定し、
長さ8.00mm、径1.00mmφ、L/D=8のオ
リフィスを用いる。また、オリフィス直下にエチルアル
コールを入れたメスシリンダーをおく。オリフィス直下
とエチルアルコール液面の距離は20±2mmとする。
この状態でサンプルをシリンダー内に投入し、1分間の
押出物の量が0.10±0.03gになるように荷重を
調節し、6分後から7分後の押出物をエタノール中に落
とし、固化してから採取する。採取した押出物のストラ
ンド状サンプルの直径を、上端から1cm部分、下端か
ら1cm部分、及び中央部分の3箇所で測定し、各々に
ついて最大値及び最小値を求め、計6箇所測定した直径
の平均値をもってメモリーイフェクト(ME)値とす
る。
化し、MEが上記範囲未満の場合は射出成形では流動性
不良、押出成形ではシートの垂れなど加工時の成形不良
を起こしやすくなる。
度(σ) 本発明のプロピレン系樹脂材料は、温度上昇溶離分別
(TREF:Temperature Rising Elution Fraction)
によって得られる溶出曲線の平均溶出温度(T50)が7
5〜120℃、好ましくは75〜110℃、特に好まし
くは75〜100℃の範囲にあり、かつ溶出分散度
(σ)が9以下、好ましくは8以下、特に好ましくは
7.7以下のものである。
測定は、一定高温でポリマーを完全に溶解させた後に冷
却し、不活性担体表面に薄いポリマー層を生成させ、次
いで温度を連続又は段階的に昇温して、溶出した成分
(溶出重合体)を回収し、その濃度を連続的に検出し
て、その溶出成分の量と溶出温度とを求める方法であ
る。その溶出量と溶出温度によって描かれるグラフが溶
出曲線であり、これによりポリマーの組成分布を測定す
ることができる。温度上昇溶離分別(TREF)の測定
方法及び装置等の詳細については、Journal of Applied
Polymer Science、第26巻、第4217〜4231頁
(1981年)に記載されている。
算重量が50%となるときの温度を示すものである。平
均溶出温度(T50)が上記範囲未満であると分子量が低
すぎるか融点が低すぎるために、剛性不足の原因とな
る。また、上記範囲を超過すると分子量が高すぎるか融
点が高すぎて、成形が困難になる。
れる値、すなわち、溶出重合体の積算重量が15.9%
となるときの温度(T15.9)と溶出重合体が84.1%
となるときの温度(T84.1)との温度差を示すものであ
る。
と、結晶性を阻害する立体規則性の低い成分やコモノマ
ー組成の大きく異なる部分が増加し、耐放射線性に優れ
たプロピレン系樹脂材料が得られない。
は特に限定されないが、以下に示す成分A、成分B、及
び必要に応じて用いられる成分Cからなる、いわゆるメ
タロセン触媒の存在下にプロピレン等のモノマーを重合
させることにより、上記物性を備えた重合体を製造する
ことができる。
表される化合物である。
を架橋する結合性基であり、炭素数1〜20の2価の炭
化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレ
ン基、又は炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミ
レン基を示す。Meはジルコニウム又はハフニウムを、
X1及びY1は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン基、
炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコ
キシ基、炭素数1〜20のアルキルアミド基、トリフル
オロメタンスルホン酸基、炭素数1〜20のリン含有炭
化水素基又は炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を
示す。R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜2
0の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ基、ケイ素含
有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素
基又はホウ素含有炭化水素基を示す。
れ結合して環を形成していても良い。a及びbは各々0
≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数である。但し、R
1及びR2を有する2個の五員環配位子は基Q1を介して
の相対位置の観点において、Meを含む平面に関して非
対称である。]
員環配位子を架橋する結合性基であり、以下の(イ)、
(ロ)及び(ハ)で示される基から選ばれる。 (イ)炭素数1〜20、好ましくは1〜6の2価の炭化
水素基、さらに詳しくは、例えばアルキレン基、シクロ
アルキレン基、アリーレン等の不飽和炭化水素基、 (ロ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素
基を有するシリレン基、 (ハ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素
基を有するゲルミレン基。
は、その炭素数の如何に関わらず、Q1が鎖状の場合に
4原子程度以下、好ましくは3原子以下であることが、
Q1が環状基を有するものである場合は当該環状基+2
原子程度以下、就中当該環状基のみであることが、それ
ぞれ好ましい。
イソプロピリデン(両結合手間の距離は2原子及び1原
子)が、シクロアルキレン基の場合はシクロヘキシレン
基(結合手間の距離がシクロヘキシレン基のみ)が、ア
ルキルシリレンの場合は、ジメチルシリレン基(結合手
間の距離が1原子)がそれぞれ好ましい。
る。X1及びY1は、それぞれ独立に、すなわち相互に同
一でも異なっていてもよく、以下の(ニ)〜(ル)で示
される基から選ばれる。
くは塩素) (ヘ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の炭
化水素基 (ト)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のア
ルコキシ基 (チ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のア
ルキルアミド基 (リ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のリ
ン含有炭化水素基 (ヌ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のケ
イ素含有炭化水素基 (ル)トリフルオロメタンスルホン酸基
炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ
基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素
含有炭化水素基又はホウ素含有炭化水素基を示す。ま
た、隣接する2個のR1又は2個のR2がそれぞれ結合し
て環を形成していてもよい。a及びbはそれぞれ0≦a
≦4、0≦b≦4を満足する整数である。
33号公報に例示した化合物を挙げることができる。例
えばジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−
4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾイン
デニル)ジルコニウムジクロリド等を挙げることができ
る。これらの中でもジメチルシリレンビス(2−メチル
−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、又はジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェ
ニルインデニル)ジルコニウムジクロリドを用いること
が好ましい。
化合物(成分B−1)、ルイス酸(成分B−2)、及
び、成分Aと反応して成分Aをカチオンに変換すること
が可能なイオン性化合物(成分B−3)のうちから選ば
れる化合物である。
と反応して成分Aをカチオンに変換することが可能なイ
オン性化合物」として捉えることができる。従って、
「ルイス酸」及び「成分Aと反応して成分Aをカチオン
に変換することが可能なイオン性化合物」の両者に属す
る化合物は、いずれか一方に属するものと解釈するもの
とする。
いての具体的な化合物や製造法については、特開平6−
239914号公報及び特開平8−208733号公報
に例示された化合物や製造法を挙げることができる。
リアルキルアルミニウムと水から得られるメチルアルモ
キサン、エチルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イ
ソブチルアルモキサン、2種類のトリアルキルアルミニ
ウムと水から得られるメチルエチルアルモキサン、メチ
ルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサ
ン、また、アルキルボロン酸としては、メチルボロン
酸、エチルボロン酸、ブチルボロン酸、イソブチルボロ
ン酸等を挙げることができる。
カルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート、さらに成分B−2としては、トリフェニルホウ
素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、ト
リス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジ
メチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートを用いることが好ましい。
物であり、必要に応じて用いられる。好ましいものとし
ては、下記一般式(II)で表される化合物が挙げられ、
これらの化合物は単独で又は複数種を組み合わせて使用
することができる。
くは1〜10のアルキル基を示し、Xはハロゲン、水
素、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。nは1〜3、
好ましくは2〜3の整数、mは1〜2、好ましくは1で
ある。]
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロ
ピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、
トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシルア
ルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、トリ
ノルマルデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモ
ノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウム
エトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミド、ジ
イソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミ
ニウムクロライド等を挙げることができる。これらの中
で、好ましくは、m=1、n=3のトリアルキルアルミ
ニウム及びジアルキルアルミニウムヒドリドである。さ
らに好ましくは、R4が炭素数1〜8であるトリアルキ
ルアルミニウムである。
体の製造に用いられるメタロセン触媒は、前記成分A、
成分B及び必要に応じて用いられる成分Cを、重合槽内
であるいは重合槽外で、重合させるべきモノマーの存在
下あるいは不存在下に接触させることにより調製するこ
とができる。
体として用い、固体状触媒として使用することも可能で
ある。微粒子状の固体としては、無機化合物としてはシ
リカ、アルミナ等の無機の多孔質酸化物、有機化合物と
してはエチレン、プロピレン、1−ブテン等のα−オレ
フィン、又はスチレンを主成分として生成される重合体
もしくは共重合体等を挙げることができる。
下で予備重合を行ったものであってもよい。予備重合に
用いられるオレフィンとしては、プロピレン、エチレ
ン、1−ブテン、3−メチル−ブテン−1、スチレン、
ジビニルベンゼン等が用いられるが、これらと他のオレ
フィンの混合物であってもよい。
れる成分A、成分B、成分Cの割合は任意であるが、一
般的に成分Bとして何を選択するかで好ましい使用量の
範囲が異なる。
成分B−1のアルミニウムオキシ化合物中のアルミニウ
ム原子と成分A中の遷移金属の原子比(Al/Me)は
1〜100000、さらに10〜10000、特に50
〜5000の範囲内とするのが好ましい。
B−3のイオン性化合物を使用する場合は、成分A中の
遷移金属と成分B−2又は成分B−3のモル比が0.1
〜1000、さらに0.5〜100、特に1〜50の範
囲で使用するのが好ましい。
る場合は、その使用量は、成分Aに対するモル比で10
5以下、さらに104以下、特に103以下の範囲とする
のが好ましい。
は、プロピレン単独、あるいはプロピレンとエチレンま
たは炭素数4〜20のα−オレフィンとを混合接触させ
ることにより行われる。共重合の場合は、反応系中の各
モノマーの量比は経時的に一定である必要はなく、各モ
ノマーを一定の混合比で供給することも便利であるし、
供給するモノマーの混合比を経時的に変化させることも
可能である。また、共重合反応比を考慮してモノマーの
いずれかを分割添加することもできる。
よく接触するならば、あらゆる様式の方法を採用するこ
とができる。具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー
法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒とし
て用いるバルク法、溶液重合法あるいは実質的に液体溶
媒を用いず各モノマーを実質的にガス状に保つ気相法等
を採用することができる。
る。スラリー重合の場合には、重合溶媒としてヘキサ
ン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、
トルエン等の飽和脂肪族又は芳香族炭化水素の単独ある
いは混合物を用いることができる。
160℃、好ましくは0℃〜150℃であり、そのとき
の分子量調節剤として補助的に水素を用いることができ
る。また、重合圧力は0〜90kg/cm2・G、好ま
しくは0〜60kg/cm2・G、特に好ましくは1〜
50kg/cm2・Gが適当である。
合体を主成分とするものであるが、これに加えて、他の
付加的成分を本発明の効果を著しく損なわない範囲で任
意に配合することができる。
フィン樹脂用配合剤として使用される核剤、フェノール
系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、
中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、
金属不活性剤、充填剤、抗菌防黴剤、蛍光増白剤等が挙
げられる。また、前記プロピレン系重合体以外の樹脂、
例えばエチレン−プロピレン系ゴム、エチレン−ブテン
系ゴム、エチレン−ヘキセン系ゴム、エチレン−オクテ
ン系ゴム等を配合することもできる。
系の安定剤、リン系酸化防止剤の添加が耐放射線性向上
の点で好ましい。これらの添加剤の配合量は、一般に
0.001〜1重量%、好ましくは0.01〜0.5重
量%である。又、プロピレン系重合体以外の樹脂は、樹
脂材料全体に対し30重量%以下、好ましくは20重量
%以下の割合で配合することができる。
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウ
ム、タルク、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリ
デン)ソルビトール等のソルビトール系化合物、ヒドロ
キシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム、2,2
−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)
リン酸と炭素数8〜20の脂肪族モノカルボン酸Li塩
混合物(旭電化(株)製、商品名NA21)、ロジンの
金属塩等を挙げることができる。ロジンの金属塩とは、
ロジン類と金属化合物との反応により製造された反応混
合物である。
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウ
ム、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソ
ルビトール等のソルビトール系化合物、2,2−メチレ
ン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸
と炭素数8〜20の脂肪族モノカルボン酸Li塩混合
物、ロジンの金属塩が好ましい。
ると、用いられるロジン類としては、生松ヤニを水蒸気
蒸留してテレピン油を除いたガムロジン、トール油ロジ
ン、松の根株や松材を溶剤で抽出するか時にはアルカリ
液で抽出、酸性にして得たウッドロジン等の天然ロジ
ン、もしくはこれらを変性した不均化ロジン、水素化ロ
ジン、脱水素化ロジン、重合ロジン、α,β−エチレン
不飽和カルボン酸変性ロジン等の各種変性ロジン、又は
これらを精製した精製ロジンを挙げることができる。
マル酸、パラストリン酸、イソピマル酸、アビエチン
酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、ジヒド
ロピマル酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビ
エチン酸等から選ばれる樹脂酸を複数含んでいる。
0重量%、ネオアビエチン酸10〜20重量%、ジヒド
ロアビエチン酸14重量%、テトラヒドロアビエチン酸
14重量%、d−ピマル酸8重量%、イソ−d−ピマル
酸8重量%、デヒドロアビエチン酸5重量%、レボピマ
ル酸0.1重量%からなる樹脂酸成分80〜97重量%
と不鹸化物とその他少量とから構成されるものである。
定性が不十分なため、これを防止する目的で、水素によ
り還元した飽和型ロジン(水素化ロジン)とすることも
できる。
ては、1〜3価の金属イオンであり、具体的にはアルカ
リ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム等の金属を挙
げることができる。中でも好適な金属としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の
1価の金属イオン、ベリリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛等の2価の金属
イオン、アルミニウム等の3価の金属イオンを挙げるこ
とができる。これらの中でもリチウム、ナトリウム、カ
リウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムを用
いることが好ましい。
塩としては、上記ナトリウム、カリウム、マグネシウム
等の1〜3価の金属元素を有し、かつ前記ロジン類と造
塩する化合物であり、具体的には、1〜3価の金属の塩
化物、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酸化物等を挙
げることができる。
ム塩、カリウム塩、マグネシウム塩から選ばれる少なく
とも一種のロジン類の金属塩を用いることが好ましく、
更に水素化ロジンの金属塩、不均化ロジンの金属塩、脱
水素化ロジンの金属塩から選ばれる少なくとも一種のロ
ジン類の金属塩を用いることが好ましい。
常、40〜150℃程度、好ましくは50〜120℃の
温度で溶媒中で混合することにより反応が進行して、ロ
ジン類の金属塩を含む反応混合物が得られる。上記ロジ
ン類と1〜3価の金属との反応率は、50%以下のもの
が配合量見合いで効果が高く、好ましい。
ジンのナトリウム塩が、荒川化学工業社製「パインクリ
スタル・KM1300」として市販されている。
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−イソシアヌレイト、1,1,3−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチ
ル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,3,5−
トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビ
ス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジ
メチルエチル]−2,4,8,10テトラオキサスピロ
〔5,5〕ウンデカン、1,3,5−トリス(4−t−
ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)
イソシアヌル酸等を挙げることができる。
ド、モノ及びジノニルフェニルホスファイト)、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、
4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファ
イト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ
−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、
テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェ
ニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトール−ジ−ホスファイト等を挙げることが
できる。
ル−チオ−ジ−プロピオネート、ジ−ミリスチル−チオ
−ジ−プロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラ
キス−(3−ラウリル−チオ−プロピオネート)等を挙
げることができる。
ステアリン酸亜鉛、ハイドロタルサイト、ミズカラック
(水沢化学社製)等を挙げることができる。
珀酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒ
ドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンと
の重縮合物、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N−ビス
(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4ビス
〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,
5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ〔{6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,
3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキ
サメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ}〕、ポリ[(6−モルホリノ−s−
トリアジン−2,4−ジイル)〔(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ〕]等を挙げることができる。
ン酸アミド、ベヘン酸アミド、エチレンビスステアロイ
ド等の高級脂肪酸アミド、シリコンオイル、高級脂肪酸
エステル等を挙げることができる。
アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールア
ミド、アルキルジエタノールアミド脂肪酸モノエステル
等を挙げることができる。
上記プロピレン系重合体に酸化防止剤、中和剤等の添加
剤や他の付加的成分を必要に応じて配合し、混合、溶
融、混練することにより製造することができる。
キサー、スーパーミキサー、V−ブレンダー、タンブラ
ーミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、
ニーダーブレンダー、一軸又は二軸の混練押出機等にて
実施することができる、これらの中でも一軸又は二軸の
混練押出機により混合或いは溶融混練を行うことが好ま
しい。
料よりなる。成形品の形態としては特に限定されず、例
えばフィルム又はシート状物、ボトル、チューブ、箱状
物などが挙げられる。また、成形法から見れば、押出成
形、射出成形、ブロー成形、延伸ブロー成形等の各種成
形により得られる成形品が挙げられる。すなわち、上述
した耐放射線性に優れたプロピレン系樹脂材料を用い
て、これら各種の成形を行うことにより、本発明の医療
用成形品を製造することができる。本発明の効果は、特
に射出成形品において発揮される。成形の条件として
は、通常行われる公知の条件を採用することができる。
ては、シリンジ、プランジャー、注射針の針基、輸液・
輸血セット、採血器具、バイアル瓶、錠剤瓶、ブリスタ
ー包装容器、プレフィルドシリンジ、キット製品、チュ
ーブ、キャップ類、試験管、ダイアライザー、廃血液タ
ンク、また、遠沈管、培養管、シリンジフィルター、シ
ャーレ、フラスコ等の理化実験用具、組織培養器具等が
挙げられる。これらの中でもシリンジが好ましい。
滅菌有効なγ線又は高速電子線によって行われるもので
ある。好ましくは高速電子線である。線量は1〜5Mr
adが一般的である。
明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。
ゾインデニル)ジルコニウムジクロリドを、文献(Orga
nometallics 1994, 13, 964)に記載された方法に従っ
て合成した。
ついたガラス製反応器に、WITCO社製「MAO on
SiO2」(商品名)を2.4g(20.7mmol−
Al)添加し、n−ヘプタン50mlを導入した。これ
に、予めトルエンに希釈した(r)−ジメチルシリレン
ビス(2−メチルベンゾインデニル)ジルコニウムジク
ロリド溶液20.0ml(0.0637mmol)を加
え、続いてトリイソブチルアルミニウム(TIBA)・
n−ヘプタン溶液4.14ml(3.03mmol)を
加えた。その後、室温にて2時間反応させ、さらに、プ
ロピレンをフローさせて予備重合を実施し、固体触媒−
1を得た。
ピレンで充分に置換した後、n−ヘプタンで希釈したト
リエチルアルミニウム3g、液化プロピレン45kg、
エチレンガス0.45kg、水素5NLを導入し、内温
を40℃に維持した。次いで、固体触媒−1(予備重合
によるポリマー成分を除いた量として)1.0gを加え
た。その後、65℃に昇温して重合を開始させ、3時間
その温度を維持した。ここで、エタノール100mlを
添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、ポリマ
ーを乾燥した。その結果、MFRが10g/10分、エ
チレン含有量が1.0重量%であるプロピレン−エチレ
ンランダム共重合体が23kg得られた。
1.09であった。また、TREFによる平均溶出温度
(T50)は90℃であり、溶出分散度(σ)は6.0で
あった。
定し、オリフィスは長さ8.00mm、径1.00mm
φ、L/D=8を用いた。また、オリフィス直下にエチ
ルアルコールを入れたメスシリンダーを置いた。(オリ
フィス直下とエチルアルコール液面の距離は20±2m
mとした。) この状態でサンプルをシリンダー内に投入し、1分間の
押出物の量が0.10±0.03gになるように荷重を
調節し、6分後から7分後の押し出し物をエタノール中
に落とし、固化してから採取した。採取した押出物のス
トランド状サンプルの直径を上端から1cm部分、下端
から1cm部分、中央部分の3箇所で最大値、最小値を
測定し、計6箇所測定した直径の平均値をもってME値
とした。
定 上記温度上昇溶離分別(TREF)による溶出曲線のピ
ーク測定は、一度高温にてポリマーを完全に溶解させた
後に冷却し、不活性担体表面に薄いポリマー層を生成さ
せ、次いで、温度を連続又は段階的に昇温して、溶出し
た成分を回収し、その濃度を連続的に検出して、その溶
出量と溶出温度を測定することにより求めた。
で行われた。 ・溶媒:o−ジクロロベンゼン ・測定濃度:4mg/ml ・注入量:0.5ml ・カラム:4.6mmφ×150mm ・冷却速度:100℃×120分
よるポリマー成分を除いた量として)0.4g、水素を
3.5NL、重合槽にエチレンガス量を0.6kg導入
した以外は製造例1と同様にして重合を行った。その結
果、MFRが10g/10分、エチレン含有量が2.1
重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体が1
8.6kg得られた。このポリマーの分析を行った結
果、MEは1.07であった。また、TERFによる平
均溶出温度(T50)は86℃であり、溶出分散度(σ)
は6.5であった。
よるポリマー成分を除いた量として)0.6g、水素を
14NL、エチレンガス量を0.35kgにした以外は
製造例1と同様にして重合を行った。その結果、MFR
が36.9g/10分、エチレン含有量が1.0重量%
であるプロピレン−エチレンランダム共重合体が19.
4kg得られた。このポリマーの分析を行った結果、M
Eは1.01であった。また、TERFによる平均溶出
温度(T50)は89℃であり、溶出分散度(σ)は6.
2であった。
よるポリマー成分を除いた量として)1.5g、水素を
6.5NLにしてエチレンガスを加えないようにしたこ
と以外は製造例1と同様にして重合を行った。その結
果、MFRが9.7g/10分であるホモポリプロピレ
ンが13.1kg得られた。このポリマーの分析を行っ
た結果、MEは1.11であった。また、TERFによ
る平均溶出温度(T50)は96.0℃であり、溶出分散
度(σ)は5.6であった。
トルの撹拌式オートクレーブをプロピレンで充分置換し
た後、精製したn−ヘプタン60リットルを導入し、ジ
エチルアルミニウムクロライド90g、東邦チタニウム
社製三塩化チタン触媒33gを30℃でプロピレン雰囲
気下で導入した。更に、気相部水素濃度を7.0容量%
に保ちながら、65℃の温度で、プロピレン9kg/時
間のフィード速度で4時間フィードした後、更に1時間
重合を継続した。
生成物を濾過し及び乾燥を行って、MFRが9.7g/
10分であるホモポリプロピレン30kgを得た。この
ポリマーを分析した結果、MEは1.53であった。ま
た、TREFによる平均溶出温度(T50)は116℃で
あり、溶出分散度(σ)は15.2であった。
トルの撹拌式オートクレーブをプロピレンで充分置換し
た後、精製したn−ヘプタン60リットルを導入し、ジ
エチルアルミニウムクロライド45g、丸紅ソルベー社
製三塩化チタン触媒16gを55℃でプロピレン雰囲気
下で導入した。更に、気相部水素濃度を9.1容量%に
保ちながら、60℃の温度で、プロピレン9kg/時間
及びエチレンを0.081kg/時間のフィード速度で
4時間フィードした後、更に1時間重合を継続した。
31.5kgの粉末状プロピレンランダム共重合体を得
た。この共重合体のMFRは10.3g/10分、エチ
レン含量は1.0重量%であった。また、このポリマー
を分析した結果、MEは1.54であった。また、TR
EFによる平均溶出温度(T50)は108℃であり、溶
出分散度(σ)は18.7であった。
トルの撹拌式オートクレーブをプロピレンで充分置換し
た後、精製したn−ヘプタン60リットルを導入し、ジ
エチルアルミニウムクロライド120g、東邦チタニウ
ム社製三塩化チタン触媒30gを60℃でプロピレン雰
囲気下で導入した。更に、気相部水素濃度を1.2容量
%に保ちながら、65℃の温度で、プロピレン9.0k
g/時間のフィード速度で4時間フィードした後、更に
1時間重合を継続した。
生成物を濾過し及び乾燥を行って、MFRが0.8g/
10分であるホモポリプロピレン30kgを得た。この
ポリマーを分析した結果、MEは1.56であった。ま
た、TREFによる平均溶出温度(T50)は116℃で
あり、溶出分散度(σ)は15.1であった。
トルの撹拌式オートクレーブをプロピレンで充分置換し
た後、精製したn−ヘプタン60リットルを導入し、ジ
エチルアルミニウムクロライド100g、東邦チタニウ
ム社製三塩化チタン触媒25gを60℃でプロピレン雰
囲気下で導入した。更に、気相部水素濃度を1.6容量
%に保ちながら、65℃の温度で、プロピレン9.0k
g/時間及びエチレン0.85kg/時間のフィード速
度で4時間フィードした後、更に1時間重合を継続し
た。
生成物を濾過し及び乾燥を行って、MFR0.8g/1
0分、エチレン含量1.0重量%であるエチレン−プロ
ピレンランダム共重合体を29kg得た。また、このポ
リマーを分析した結果、MEは1.67であった。ま
た、TREFによる平均溶出温度(T50)は108℃で
あり、溶出分散度(σ)は18.3であった。
アリン酸カルシウム0.05重量部、及びコハク酸ジメ
チルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物
0.05重量部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ホスファイト0.05重量部、ロジンのナトリウ
ム塩0.3重量部(荒川化学工業社製、パインクリスタ
ル・KM1300)を添加してスーパーミキサーにて3
分間混合し、230℃に加熱したスクリュー径が30m
mの押出機にて溶融混練しペレット状の組成物を作成し
た。
温度240℃に加熱した射出成形機にかけ、100mm
×100mm×1mmの射出シート及び10mlサイズ
のシリンジを成形し、評価用試験サンプルを作成した。
これの評価サンプルに電子線又はγ線を照射し、耐放射
線特性を評価した。
方法に従って行った。その結果を表1に示す。
100mm×100mm×1mmt射出シートのヘーズ
(Haze)値を測定した。
器をカート上に並べ、線量が2.5Mradになるよう
に照射した。照射条件は以下の通りである。 電子加速器:米RDI社製ダイナミトロン 加速電圧:4.8MeV 出力:200kW 最大電流:20mA コンベアー:カート式コンベアー コンベアー速度:11.6m/min可変 照射方向:片面1回
器を照射ケースに入れコンベア上に並べ、線量が2.5
Mradになるように照射した。照射条件は以下の通り
である。 線源:Co60線源、45万Ci 線源格納プール:ステンレス製内張り、鉄筋コンクリー
ト(幅2.44m、奥行2.44m、深さ6m、純粋3
5t貯留) 照射台:コンベア式自動照射台(カナダ原子力公社製J
S7500型γ線照射装置) 照射ケース:2mm厚アルミニウム合金(60cm×4
0cm×90cm)
(照射後のMFR/照射前のMFR)電子線及びγ線の
未照射及び照射後の射出成形容器を細片にし、JIS−
K7210に従ってMFRを測定した。電子線及びγ線
の照射前と照射後のMFRの比をMFR上昇度(照射後
のMFR/照射前のMFR)とした。
JIS2号ダンベル試験片形状の刃型で打ち抜き、イン
ストロン試験器を用い、引張速度50mm/分で引張試
験を行い、伸びを測定した。電子線及びγ線の未照射品
の伸びに対する電子線及びγ線照射品の伸びの割合
(%)を「照射後伸び保持率」とした。
定し、以下の基準で判定した。 ○:色相の変化が小さい。 △:黄変している。 ×:かなり黄変している。
ンダムポリマーを製造例2のものに換えた以外は実施例
1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
ンダムポリマーを製造例3のものに換えた以外は実施例
1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
ンダムポリマーを製造例4のホモポリマーに換えた以外
は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
ム塩0.3重量部を、1,3,2,4−ジ(p−メチル
ベンジリデン)ソルビトール0.2重量部に換えた以外
は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
ム塩0.3重量部を、2,2−メチレン−ビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸と炭素数8〜20の
脂肪族モノカルボン酸Li塩混合物0.2重量部に換え
た以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に
示す。
ム塩0.3重量部を、2,2−メチレン−ビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム 0.2
重量部に換えた以外は実施例1と同様にして評価した。
結果を表1に示す。
ンダムポリマーを製造例5のホモポリマーに換えた以外
は実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
ンダムポリマーを製造例6のものに換えた以外は実施例
1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
ンダムポリマーを製造例7のホモポリマーに換え、過酸
化物として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン(パーヘキサ25B:日本油脂
商品名)0.1重量部を添加した以外は実施例1と同様
にして評価した。結果を表2に示す。
ンダムポリマーを製造例8のランダムポリマーに換え、
過酸化物として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名:パーヘキサ25
B、日本油脂(株)製)0.08重量部を添加した以外
は実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
特性に優れており、機械的物性に変化が小さく、べたつ
き、色相変化もないことから医療用成形品に好適であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 以下の条件(a)〜(d)を満たすプロ
ピレン系樹脂材料からなる医療用成形品。 (a):プロピレンから誘導される構成単位が100〜
80モル%、エチレン及び炭素数4〜20のα−オレフ
ィンから選ばれるコモノマーから誘導される構成単位が
0〜20モル%存在するプロピレン系重合体を主成分と
すること。 (b):メルトフローレートが0.5〜100g/10
分であること。 (c):メモリーイフェクトが0.9〜1.3であるこ
と。 (d):平均溶出温度が75〜120℃の範囲にあり、
溶出分散度が9以下であること。 - 【請求項2】 前記プロピレン系重合体が、メタロセン
触媒の存在下に重合して得られるものである、請求項1
記載の医療用成形品。
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