JP2003049075A - 着色された難燃性の熱可塑性樹脂組成物および製法 - Google Patents

着色された難燃性の熱可塑性樹脂組成物および製法

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JP2003049075A
JP2003049075A JP2001235970A JP2001235970A JP2003049075A JP 2003049075 A JP2003049075 A JP 2003049075A JP 2001235970 A JP2001235970 A JP 2001235970A JP 2001235970 A JP2001235970 A JP 2001235970A JP 2003049075 A JP2003049075 A JP 2003049075A
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Akira Miyamoto
宮本  朗
Hiroshi Yatani
広志 八谷
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉成形体での難燃性に優れ、かつ難燃性能
の経時変化が小さい着色された難燃性樹脂組成物および
その製法を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(A)100重量部、難燃
剤(B)0.01〜40重量部、着色剤(C)0.00
01〜10重量部を含む着色難燃性樹脂組成物であっ
て、滑剤(D)の総量が3,000重量ppm以下であ
ることを特徴とする着色難燃性樹脂組成物および製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄肉成形体での難
燃に優れ、さらに難燃性能の経時変化が少ない、着色難
燃性樹脂組成物とその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂に難燃剤を配合した難燃性
樹脂材料は、安価で軽量でかつ成形加工しやすいことか
ら、難燃性が求められる様々な電気・電子機器の構造部
材として、例えば、コンピューター用モニター、ノート
ブックパソコン、プリンタ、ワープロ、コピー機等のハ
ウジング材料として幅広く使用されている。
【0003】また、最近の電気・電子機器に使用される
難燃性樹脂材料は、軽量化に対する要求が強く、薄肉の
成形体においても高度の難燃性が要求されるようになり
つつある。上記の難燃性樹脂材料は、通常、各種の染顔
料(着色剤)により、様々なカラーに着色されて使用さ
れる。一般に難燃性樹脂材料は、薄肉の成形体となるほ
ど、その難燃性能が低下する。また、難燃性樹脂材料に
着色が行われることにより、難燃性能が低下する場合が
ある。
【0004】特に、最近は、環境保全に対する意識の高
まりから、非臭素・非塩素系の難燃剤を使用する難燃性
樹脂材料が注目されているが、例えば、非臭素・非塩素
系の難燃剤として代表的な有機リン化合物やオルガノポ
リシロキサンが使用される場合、これらの難燃剤は従来
使用されていた臭素・塩素系難燃剤が使用される場合と
比較して難燃効果が劣る傾向にある。このため、薄肉の
成形品に対する強い要望に対して、その難燃性能は一般
に不十分である。
【0005】ところで、難燃性樹脂材料は、通常、様々
な「滑剤」が含まれている。尚、本明細書中で使用する
「滑剤」とは、樹脂の加工滑性や、樹脂の着色剤として
の染顔料の分散性や、更には成形体の金型からの離型性
を向上させる効果を有する化合物であり、一般に「滑
剤」、「加工助剤」、「分散剤」、「離型剤」、「展着
剤」などと称される化合物が包含され、脂肪族炭化水
素、ポリオレフィン系ワックス、高級カルボン酸、高級
カルボン酸金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、及
び高級アルコール等の化合物群から選ばれる化合物のこ
とをいう。
【0006】上記の滑剤は、原料である樹脂中に既に含
まれている場合もあれば、樹脂のコンパウンディングや
着色等の加工において配合される場合もある。例えば、
難燃性樹脂材料は射出成形により各種成形品に成形され
ることが多いが、射出成形において、成形金型からの成
形品の離型性を向上させるために難燃性樹脂材料に滑剤
(離型剤)を配合する場合がある。さらには、難燃性樹
脂材料を着色剤(主として染顔料)により着色する過程
において、樹脂中の着色剤の分散性を高める目的で滑剤
(着色剤分散剤)が使用されたり、あるいは樹脂ペレッ
ト表面への着色剤の展着を良好ならしめて色調の均一性
を高めるために滑剤(展着剤)が使用されたりする場合
がある。
【0007】このように成形材料として使用される難燃
性樹脂材料、特に着色された難燃性樹脂材料では、前記
の滑剤成分が一般的に含まれている。そして、難燃性樹
脂材料に含まれる上記の滑剤成分は、通常、その総量と
して難燃性樹脂材料中に数千〜数万重量ppmのオーダ
ーで含まれるのが一般的であるが、これらの滑剤成分は
微量成分であるために、これら滑剤成分が難燃性樹脂材
料の難燃性に与える影響はこれまで検討されていなかっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、薄肉
成形体での難燃性に優れ、さらに難燃性能の経時変化が
少ない、着色難燃性樹脂組成物とその製法を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、難燃性樹
脂材料として使用される難燃性樹脂組成物、とりわけ非
臭素・非塩素系難燃剤を使用した難燃性樹脂組成物の薄
肉成形体での難燃性向上を鋭意検討した結果、樹脂組成
物中に微量に含まれる滑剤成分が樹脂組成物の難燃性に
大きな影響を及ぼすことを見出した。そして、樹脂組成
物中に含まれる滑剤成分が薄肉成形体での難燃性能の低
下を招き、さらに難燃性能の経時低下を与えることを見
つけ、しかも驚くべきことに、難燃性樹脂組成物中に含
まれる滑剤成分の総量を一定量以下に制御することによ
り、薄肉の成形体における難燃性能を著しく改善できる
ことを突きとめ、本発明を完成した。
【0010】すなわち本発明は、[1]熱可塑性樹脂
(A)100重量部、難燃剤(B)0.01〜40重量
部、着色剤(C)0.0001〜10重量部を含む着色
難燃性樹脂組成物であって、滑剤(D)の総量が3,0
00重量ppm以下であることを特徴とする着色難燃性
樹脂組成物、[2]滑剤(D)が、脂肪族炭化水素、ポ
リオレフィン系ワックス、高級カルボン酸、高級カルボ
ン酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、
及び高級アルコールから選ばれる化合物であることを特
徴とする前記[1]に記載の着色難燃性樹脂組成物、
【0011】[3]熱可塑性樹脂(A)が、芳香族ポリ
カーボネート樹脂または芳香族ポリカーボネート樹脂を
主体とする樹脂であることを特徴とする前記[1]又は
[2]に記載の着色難燃性樹脂組成物、[4]熱可塑性
樹脂(A)が、ポリフェニレンエーテル樹脂またはポリ
フェニレンエーテル樹脂を主体とする樹脂であることを
特徴とする前記[1]又は[2]に記載の着色難燃性樹
脂組成物、
【0012】[5]難燃剤(B)が、下記式(1)の有
機リン化合物オリゴマーで表される化合物群より選ばれ
ることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれかに記
載の着色難燃樹脂組成物、
【0013】
【化5】
【0014】[6]難燃剤(B)が、下記式(2)のオ
ルガノポリシロキサンで表される化合物より選ばれるこ
とを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれかに記載の
着色難燃性樹脂組成物、
【0015】
【化6】
【0016】[7]さらに、フルオロポリマー(E)
0.05〜2重量部を含むことを特徴とする前記[1]
〜[6]のいずれかに記載の着色難燃性樹脂組成物、
[8]熱可塑性樹脂(A)100重量部、難燃剤(B)
0.01〜40重量部、着色剤(C)0.0001〜1
0重量部を含む着色難燃性樹脂組成物を溶融混練装置に
より製造する方法であって、滑剤(D)の総量が3,0
00重量ppm以下であることを特徴とする着色難燃性
樹脂組成物の製造方法、
【0017】[9]滑剤(D)が、脂肪族炭化水素、ポ
リオレフィン系ワックス、高級カルボン酸、高級カルボ
ン酸金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、及び 高
級アルコールから選ばれる化合物であることを特徴とす
る前記[8]に記載の着色難燃性樹脂組成物の製造方
法、[10]熱可塑性樹脂(A)が、芳香族ポリカーボ
ネート樹脂または芳香族ポリカーボネート樹脂を主体と
する樹脂であることを特徴とする前記[8]又は[9]
に記載の着色難燃性樹脂組成物の製造方法、
【0018】[11]熱可塑性樹脂(A)が、ポリフェ
ニレンエーテル樹脂またはポリフェニレンエーテル樹脂
を主体とする樹脂であることを特徴とする前記[8]又
は[9]に記載の着色難燃性樹脂組成物の製造方法、
[12]難燃剤(B)が、下記式(1)の有機リン化合
物オリゴマーで表される化合物群より選ばれることを特
徴とする前記[8]〜[11]のいずれかに記載の着色
難燃性樹脂組成物の製造方法、
【0019】
【化7】
【0020】[13]難燃剤(B)が、下記式(2)の
オルガノポリシロキサンで表される化合物より選ばれる
ことを特徴とする前記[8]〜[11]のいずれかに記
載の着色難燃性樹脂組成物の製造方法、
【0021】
【化8】
【0022】[14]さらに、フルオロポリマー(E)
0.05〜2重量部を含むことを特徴とする前記[8]
〜[13]のいずれかに記載の着色難燃性樹脂組成物の
製造方法、[15]溶融混練装置が2軸押出機である前
記[8]〜[14]のいずれかに記載の着色難燃性樹脂
脂組成物の製造方法、[16]前記[1]〜[7]のい
ずれかに記載の着色難燃性樹脂組成物を成形して得られ
る成形品、[17]成形品が、肉厚2mm以下である部
分が成形品全体の30重量%以上であることを特徴とす
る前記[16]に記載の成形品、である。
【0023】本発明について、以下詳細に説明する。本
発明の組成物の成分(A)は熱可塑性樹脂であり、例え
ば、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレン
スルフィド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメタ
クリレート系樹脂、等の単独もしくは二種以上を混合し
たものを使用することができる。
【0024】本発明では、成分(A)として、芳香族ポ
リカーボネート樹脂または芳香族ポリカーボネートを主
体とする樹脂、あるいは、ポリフェニレンエーテル樹脂
またはポリフェニレンエーテル樹脂を主体とする樹脂を
特に好ましく使用することができる。本発明の成分
(A)として好ましく使用することができる芳香族ポリ
カーボネート樹脂は、下記式で表される繰り返し単位か
らなる主鎖を有する。
【0025】
【化9】 (式中、Arは、二価の芳香族残基であり、例えば、フ
ェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、ピリジレンや、
下記式で表されるものが挙げられる。)
【0026】
【化10】 (式中、Ar1及びAr2は、それぞれアリーレン基であ
る。例えばフェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、ピ
リジレン等の基を表し、Yは下記式で表されるアルキレ
ン基または置換アルキレン基である。)
【0027】
【化11】 (式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に水素原
子、炭素数1〜6低級アルキル基、炭素数5〜10シク
ロアルキル基、炭素数6〜30アリール基、炭素数7〜
31アラルキル基であって、場合によりハロゲン原子、
炭素数1〜10アルコキシ基で置換されていてもよく、
kは3〜11の整数であり、R5及びR6は、各Xについ
て個々に選択され、お互いに独立に水素原子、または炭
素数1〜6低級アルキル基、炭素数6〜30アリール基
であって、場合によりハロゲン原子、炭素数1〜10ア
ルコキシ基で置換されていてもよく、Xは炭素原子を表
す。)また、下記式で示される二価の芳香族残基を共重
合体成分として含有していても良い。
【0028】
【化12】 (式中、Ar1、Ar2は前記化10の式と同じ。Zは単
なる結合、または、−O−、−CO−、−S−、−SO
2−、−CO2−、−CON(R1)−(R1は前記化11
の式と同じ)等の二価の基である。) これら二価の芳香族残基の例としては、下記式で表され
るもの等が挙げられる。
【0029】
【化13】
【0030】
【化14】
【0031】(式中、R7及びR8は、それぞれ独立に、
水素、ハロゲン、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1
〜10アルコキシ基、炭素数5〜10シクロアルキル基
または炭素数6〜30アリール基である。m及びnは1
〜4の整数で、mが2〜4の場合には各R7はそれぞれ
同一でも異なるものであってもよいし、nが2〜4の場
合は各R8はそれぞれ同一でも異なるものであっても良
い。) 中でも、下記式で表されるものが好ましい一例である。
【0032】
【化15】
【0033】特に、上記の式で表されるものをArとす
る繰り返しユニットを85モル%以上(ポリカーボネー
ト中の全モノマー単位を基準として)含むポリカーボネ
ートが特に好ましい。また、本発明に用いることができ
るポリカーボネートは、三価以上の芳香族残基を分岐点
とする分岐構造を有していても良い。
【0034】ポリマー末端の分子構造は特に限定されな
いが、フェノール基、アリールカーネート基、アルキル
カーボネート基から選ばれた1種以上の末端基を結合す
ることができる。アリールカーボネート末端基は、下記
式で表される。
【0035】
【化16】 (式中、Ar3は一価の芳香族残基であり、芳香環は置
換されていても良い。)アリールカーボネート末端基の
具体例としては、例えば、下記式で表されるものが挙げ
られる。
【0036】
【化17】 アルキルカーボネート末端基は下記式で表される。
【0037】
【化18】 (式中、R9は炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐アル
キル基を表す。) アルキルカーボネート末端基の具体例としては、例えば
下記式で表されるものが挙げられる。
【0038】
【化19】 これらの中で、フェノール基、フェニルカーボネート
基、p−t−ブチルフェニルカーボネート基、p−クミ
ルフェニルカーボネート等が好ましく用いられる。
【0039】本発明において、フェノール基末端と他の
末端との比率は、特に限定されないが、優れた機械的強
度や耐熱安定性を得る観点からは、フェノール基末端の
比率が全末端基数の20%以上であることが好ましく、
20〜80%の範囲にあることが更に好ましい。フェノ
ール基末端の比率が全末端基数の80%を超えると、溶
融時の熱安定性が若干低下する傾向にある。
【0040】フェノール基末端量の測定方法は、一般に
NMRを用いて測定する方法(NMR法)や、チタンを
用いて測定する方法(チタン法)や、UVもしくはIR
を用いて測定する方法(UV法もしくはIR法)で求め
ることができる。
【0041】本発明に好ましく用いられるポリカーボネ
ート樹脂の重量平均分子量(Mw)は、一般に5,00
0〜50,000の範囲にあることが好ましく、より好
ましくは10,000〜40,000であり、さらに好
ましくは15,000〜30,000であり、特に好ま
しくは18,000〜25,000である。5,000
未満では耐衝撃性が不十分になる傾向があり、また、5
0,000を越えると、溶融流動性が不十分になる傾向
がある。
【0042】本発明において好ましく使用されるポリカ
ーボネート樹脂の重量平均分子量(Mw)の測定は、ゲ
ル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)
を用いて行い、測定条件は以下の通りである。すなわ
ち、テトラヒドロフランを溶媒とし、ポリスチレンゲル
を使用し、標準単分散ポリスチレンの構成曲線から下式
による換算分子量較正曲線を用いて求められる。 MPC=0.3591MPS 1.0388 (MPCはポリカーボネートの重量平均分子量、MPSはポ
リスチレンの重量平均分子量)
【0043】本発明において好ましく使用される芳香族
ポリカーボネート樹脂は、公知の方法で製造したものを
使用することができる。具体的には、例えば、芳香族ジ
ヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体と反応せしめる
公知の方法、例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物とカー
ボネート前駆体(例えばホスゲン)を水酸化ナトリウム
水溶液及び塩化メチレン溶媒の存在下に反応させる界面
重合法(例えばホスゲン法)、芳香族ジヒドロキシ化合
物と炭酸ジエステル(例えばジフェニルカーボネート)
などを反応させるエステル交換法(溶融法)、ホスゲン
法または溶融法で得られた結晶化カーボネートプレポリ
マーを固相重合する方法(日本国特開平1−15803
3(米国特許第4,948,871号に対応))、日本
国特開平1−271426、日本国特開平3−6862
7(米国特許第5,204,377号に対応))等の方
法により製造されたものが用いられる。
【0044】好ましいポリカーボネート樹脂としては、
2価フェノール(芳香族ジヒドロキシ化合物)と炭酸ジ
エステルとからエステル交換法にて製造された実質的に
塩素原子を含まないポリカーボネート樹脂があげられ
る。本発明では異なる構造や分子量の2種以上の異なる
ポリカーボネートを組み合わせて成分(A)として使用
することも可能である。
【0045】本発明の成分(A)として好ましく使用さ
れる、芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂として
は、前記芳香族ポリカーボネート樹脂とゴム変性スチレ
ン系樹脂からなる樹脂を挙げることができる。ここでゴ
ム変性スチレン系樹脂とは、ゴム質重合体、および、1
種または2種以上のビニル化合物を成分に含むゴム変性
スチレン系樹脂全般を表す。
【0046】ゴム変性スチレン系樹脂のゴム質重合体と
しては、ガラス転移温度が0℃以下のものであれば用い
ることができる。具体的には、ポリブタジエン、スチレ
ン・ブタジエン共重合ゴム、ブタジエン・アクリル酸ブ
チル共重合ゴム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合
ゴム等のジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアク
リル系ゴム、シリコン・アクリル複合ゴム、ポリイソプ
レン、ポリクロロプレン、エチレン・プロピレンゴム、
エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム、スチレ
ン・ブタジエンブロック共重合ゴム、スチレン・イソプ
レンブロック共重合ゴム等のブロック共重合体、および
それらの水素添加物等を使用することができる。これら
の重合体の中で、好ましくは、ポリブタジエン、スチレ
ン・ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル・ブタジ
エン共重合ゴム、ポリアクリル酸ブチル等が挙げられ
る。
【0047】ゴム変性スチレン系樹脂中のゴム質重合体
の割合は1〜95重量%の範囲で用いられるが、必要と
する機械的強度、剛性、成形加工性に応じて決められ
る。好ましくは、5〜45重量%であり、より好ましく
は10〜40重量%である。
【0048】ゴム変性スチレン系樹脂に使用されるビニ
ル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、パ
ラメチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、メチルメタ
クリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、エチルアクリレートなどのアルキル(メタ)アクリ
レート類、アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)ア
クリル酸類、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル
等のシアン化ビニル単量体、無水マレイン酸等のα,β
−不飽和カルボン酸、N−フェニルマレイミド、N−メ
チルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマ
レイミド系単量体、グリシジルメタクリレート等のグリ
シジル基含有単量体があげられる。
【0049】それらのなかで、好ましくは、芳香族ビニ
ル化合物、アルキル(メタ)アクリレート類、シアン化
ビニル単量体、マレイミド系単量体であり、さらに好ま
しくは、スチレン、アクリロニトリル、N−フェニルマ
レイミド、ブチルアクリレートである。これらのビニル
化合物は単独あるいは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。好ましくは、芳香族ビニル化合物と芳香族
以外のビニル化合物の組み合わせである。この場合、芳
香族ビニル化合物と芳香族以外のビニル化合物は任意の
割合で用いられるが、芳香族以外のビニル化合物の好ま
しい割合は、ビニル化合物のみの合計量に対して、5〜
80重量%の範囲である。
【0050】ゴム変性スチレン系樹脂として、ABS樹
脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、
AAS樹脂(アクリロニトリル・ブチルアクリレート・
スチレン樹脂)、HIPS(ハイインパクトポリスチレ
ン樹脂)等を例示することができる。また、ゴム変性ス
チレン系樹脂の製造方法は特に限定されず、バルク重
合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合など通常公知の製造
方法を挙げることができる。
【0051】中でも、バルク重合、あるいは溶液重合に
より製造されたゴム変性スチレン系樹脂は、乳化剤を使
用せずにゴム変性スチレン系樹脂を得ることが出来るた
めに、乳化剤に由来する脂肪酸あるいは脂肪酸金属塩を
ゴム変性スチレン系樹脂中に実質的に含まないので、芳
香族ポリカーボネート樹脂に組み合わせて使用するゴム
変性スチレン系樹脂として特に好適に使用できる。
【0052】さらに、本発明では、芳香族ポリカーボネ
ート樹脂に異なる構造や分子量の2種以上の異なるゴム
変性スチレン系樹脂を組み合わせて使用することも有効
である。例えば、ゴム変性スチレン系樹脂としてABS
樹脂とMBS樹脂(メチルメタクリレート・ブタジエン
・スチレン樹脂)を組み合わせて使用することにより、
優れた溶融流動性と耐衝撃性を同時に改良することがで
きる。このようなMBSの具体例としては、日本国三菱
レーヨン(株)より製造されている「メタブレン C−
223A」および「メタブレン C−323A」、日本
国鐘淵化学工業(株)より製造されている「カネエース
M−511」および「カネエース B−564」、台
湾国台湾プラスチック社より製造されている「M−5
1」等を挙げることができる。
【0053】本発明において、芳香族ポリカーボネート
樹脂にゴム変性スチレン系樹脂を組み合わせて使用する
場合、ゴム変性スチレン系樹脂の量は、芳香族ポリカー
ボネート樹脂とゴム変性スチレン系樹脂の合計100重
量部に対し、50〜5重量部が好ましく、より好ましく
は40〜10重量部、さらに好ましくは30〜15重量
部である。ゴム変性スチレン系樹脂が50重量部を超え
ると耐熱性と薄肉成形体での難燃性が不十分になり、一
方、5重量部未満であると溶融流動性が低下する傾向に
ある。
【0054】さらに、本発明で成分(A)として、ポリ
フェニレンエーテル樹脂又はポリフェニレンエーテル樹
脂を主体とする樹脂を特に好ましく使用することができ
る。ここで、ポリフェニレンエーテル樹脂とは、主鎖に
芳香環を有するポリエーテルであり、例えば、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチル
フェノールとの共重合体等が好ましく、中でもポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を
好ましく使用することができる。
【0055】本発明にて使用される上記ポリフェニレン
エーテル樹脂の還元粘度ηsp/C(0.5g/dl、ク
ロロホルム溶液、30℃測定)は、0.20〜0.70
dl/gの範囲にあることが好ましく、0.30〜0.
60dl/gの範囲にあることがより好ましい。ポリフ
ェニレンエーテル樹脂の還元粘度ηsp/Cに関する上記
要件を満たすための手段としては、前記ポリフェニレン
エーテル樹脂の製造において、触媒量を調整することな
どによって行うことができる。
【0056】本発明において好ましく使用される成分
(A)として、ポリフェニレンエーテル樹脂を主体とす
る樹脂とは、前記ポリフェニレンエーテル樹脂とスチレ
ン系樹脂とからなる樹脂であり、ここでスチレン系樹脂
とはスチレン成分を主体とする重合体あるいは前記ゴム
変性スチレン系樹脂を示すが、ポリスチレン、ハイイパ
ンクトポリスチレンを好ましく使用することができる。
【0057】ポリフェニレンエーテル樹脂に組み合わせ
て使用されるスチレン系樹脂の配合割合は任意の割合で
ブレンドして用いることができるが、薄肉の成形体にお
いて高度な難燃性能を得る上では、ポリフェニレンエー
テル樹脂30〜99重量部に対しスチレン系樹脂70〜
1重量部の割合が好ましい。
【0058】本発明における成分(B)は難燃剤であ
り、本発明にかかわる難燃剤(B)とは、従来公知の難
燃剤および難燃剤と併用して難燃作用を促進する難燃助
剤のことである。本発明で使用される成分(B)とし
て、例えば、有機リン化合物、オルガノポリシロキサ
ン、ハロゲン含有化合物、金属酸化物、金属水酸化物、
トリアジン化合物、赤燐、ジルコニウム化合物、ポリリ
ン酸塩化合物、スルファミン酸化合物、有機スルホン酸
アルカリ金属塩、等を挙げることができる。上記に列挙
した成分(B)の中で、本発明では有機リン化合物およ
びオルガノポリシロキサンを好ましく使用することが出
来る。
【0059】上記有機リン化合物の中で、本発明では成
形加工時における揮発成分を低減できることから、リン
原子をその構造内に2つ以上有する化合物である有機リ
ン化合物オリゴマーを好ましく使用することができ、中
でも、下記式(1)で表される化合物群より選ばれるも
のを特に好ましく使用することができる。
【0060】
【化20】
【0061】上記式(1)における置換基Ra、Rb、R
c、Rdは、それぞれ独立的に炭素数6〜12のアリール
基を示し、その1つ以上の水素原子が置換されていても
いなくてもよい。その一つ以上の水素原子が置換されて
いる場合、置換基としては炭素数1〜30のアルキル
基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン、アリー
ル基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ハロゲン化
アリール基等が挙げられ、またこれらの置換基を組み合
わせた基(例えばアリールアルコキシアルキル基等)ま
たはこれらの置換基を酸素原子、硫黄原子、窒素原子等
により結合して組み合わせた基(例えば、アリールスル
ホニルアリール基等)を置換基として用いてもよい。
【0062】置換基Ra、Rb、Rc、Rdとして特に好ま
しいアリール基は、フェニル基、クレジル基、キシリル
基、プロピルフェニル基、およびブチルフェニル基であ
る。上記式(1)の化合物における置換基Ra、Rb、R
c、Rdがアルキル基やシクロアルキル基であると、一般
に熱安定性が低下し、溶融混練の際に分解が起こりやす
い。
【0063】有機リン化合物の例としての化合物群を表
す上記式(1)におけるXは、上記のようにジフェニロ
ールジメチルメタン残基である。オリゴマー系リン酸エ
ステルとしては、Xがレゾルシノール残基やヒドロキノ
ン残基であるものがあるが、これらと比較して、(Xが
ジフェニロールジメチルメタン残基である)上記式
(1)で表される化合物群から選ばれるものを有機リン
化合物として使用する場合は、有機リン化合物の耐加水
分解性や熱安定性が向上し、好ましい。
【0064】式(1)で表される有機リン化合物オリゴ
マーは、通常、式(1)において異なるnの値(nは自
然数)を有する複数の異なる有機リン化合物オリゴマー
の混合物として使用される場合が多い。この際、複数の
異なる有機リン化合物オリゴマーの重量平均縮合度
(N)が1〜1.2未満であることが好ましい。Nはゲ
ル・パーミエーション・クロマトグラフィーあるいは液
体クロマトグラフィーにより異なるnを有するそれぞれ
の成分の重量分率(An)を求め、 N=Σ(n・An)/Σ(An) により算出される。
【0065】ここで、Anを求めるために、検出器とし
て、UV検出器、あるいはRI検出器が通常使用され
る。ただし、Nの計算において、上記式(1)における
nが0である構造のものが、併用あるいは含まれる場合
(すなわち1分子中のリン原子が1つのみである有機リ
ン化合物を用いるあるいは含まれる場合)は、nが0の
化合物はNの計算から除外する。重量平均縮合度Nは、
通常1以上5以下であり、1以上2以下が好ましく、1
以上1.5以下が更に好ましく、1以上1.2未満が特
に好ましい。Nが小さいほど樹脂との相溶性に優れ、溶
融流動性に優れ、かつ難燃性が高い。特に、N=1の化
合物は樹脂組成物における難燃性と溶融流動性のバラン
スが特に優れる。有機リン化合物としての式(1)の化
合物のNが5以上である場合は、該化合物の粘度が大き
くなり、特に高せん断速度領域での溶融流動性が低下す
る傾向にあり、また、難燃性が低下する傾向がある。
【0066】さらに、本発明で用いられる有機リン化合
物は、その酸価が0.1mgKOH/g以下であること
が好ましく、より好ましくは0.08mgKOH/g以
下であり、さらに好ましくは0.05mgKOH/g以
下であり、特に好ましくは0.01mgKOH/g以下
である。酸価が低い有機リン化合物を使用することによ
り、耐湿熱性が一層優れた難燃性樹脂組成物を得ること
ができる。
【0067】また、上記の一般式(1)で表される有機
リン化合物は、米国特許第2,520,090号公報、
特公昭62−25706号公報、特開昭63−2276
32号公報等に記載されている方法により、塩化マグネ
シウムや塩化アルミニウムなどのルイス酸触媒の存在下
にオキシ塩化リンとビスフェノールA及び一価フェノー
ル類を反応させて合成し、その後、粗有機リン化合物を
洗浄精製、乾燥することにより製品とすることができる
が、本発明に使用される有機リン化合物では、有機リン
化合物中に含まれる主に触媒由来のマグネシウム、アル
ミニウムや、洗浄精製にアルカリ、アルカリ土類などの
金属イオンを含む水溶液を用いる場合において導入され
る可能性があるナトリウム、カリウム、カルシウム等の
金属分の総量が、好ましくは30ppm以下、より好ま
しくは20ppm以下、更に好ましくは10ppm以
下、特に好ましくは5ppm以下、であることが耐湿熱
性により優れた難燃性樹脂組成物を得る上で望ましい。
【0068】さらに、有機リン化合物中に含まれる塩素
濃分は、好ましくは20ppm以下、より好ましくは1
0ppm以下、更に好ましくは5ppm以下、特に好ま
しくは1ppm以下、であることが耐湿熱性により優れ
た難燃性樹脂組成物を得る上で望ましい。さらに、本発
明で好ましく使用できる成分(B)としてオルガノポリ
シロキサンを挙げることができるが、本発明の成分
(B)として好ましく使用されるオルガノポリシロキサ
ンは、それ自体は公知であり、例えば下記式(2)で表
される。
【0069】
【化21】 (式中、RXは、それぞれ独立して、水素原子、芳香族
基、脂肪族基、脂環式基及び反応性官能基を表す。l,
m,nは、それぞれ独立に0又は1以上の整数であ
る。)
【0070】RXの具体例として、芳香族基としては、
例えば、フェニル基、キシリル基、トリル基等のアリー
ル基、クロロフェニル基等のハロゲン化アリール基、フ
ェニルエチル基、ベンジル基等のアラルキル基が挙げら
れる。脂肪族基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基等のアルキル基、ビニル基、プロペニル
基、ブチニル基等のアルケニル基、クロロブチル基等の
ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。脂環式基として
は、例えば、シクロヘキシル基等が挙げられる。反応性
官能基としては、例えば、水酸基、アルコキシ基等が挙
げられ、更に、エポキシ基、アミノ基、カルボン酸基、
カルボン酸エステル基、水酸基、アルコキシ基等の反応
性基で一部が置換された脂肪族基、芳香族基、脂環式基
等を挙げることができる。これらの中で、本発明では、
メチル基、フェニル基、水酸基、アルコキシ基が好まし
く用いられる。
【0071】本発明において、オルガノポリシロキサン
中の水素原子、芳香族基、脂肪族基、脂環式基及び反応
性官能基の比率は特に制限されない。一般に芳香族基が
多いほど、耐熱性に優れ、樹脂との相溶性が良くなる傾
向にある。また、式(2)に示される式中のl、m、n
の比率も特に制限されない。lが大きくなるほど液状に
なり、nが大きくなるほどゴム状になる。好ましくは、
l:m:nのモル比が1:0〜8:0〜5にある。更
に、オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、一般
に、5,000〜300,000であり、特に制限され
ない。
【0072】また、本発明において成分(B)として、
芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩および/またはパー
フルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩を使用す
ることも可能であり、また、前記オルガノポリシロキサ
ンにこれらを併用することにより、難燃性能を一層高め
ることが可能となる。芳香族スルホン酸のアルカリ金属
塩は、例えば、下記式により表される。
【0073】
【化22】 (式中、Rはフェニル基またはナフチル基、Aはハロゲ
ン原子、アルキル基、アリール基、ビニル基、アルコキ
シ基、アミノ基、メチルエステル基およびエチルエステ
ル基から選択される1種またはそれ以上からなる置換
基、Mはアルカリ金属を表す。また、Rがフェニル基の
場合、mおよびnはそれぞれ0〜5および1〜2の整数
(m+n≦6)を、Rがナフチル基の場合、mおよびn
はそれぞれ0〜7および1〜2の整数(m+n≦8)を
表わす。)
【0074】上記式を満たす芳香族スルホン酸のアルカ
リ金属塩としては、例えばp−トルエンスルホン酸、p
−スチレンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、イ
ソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸、2,6−ナフタ
レンジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンジス
ルホン酸、2,4,6−トリクロロ−5−スルホイソフ
タル酸ジメチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン
酸、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸、p−
ヨードベンゼンスルホン酸、7−アミノ−1,3−ナフ
タレンジスルホン酸などのアルカリ金属塩が挙げられ、
これらは1種もしくはそれ以上併用して使用することが
できる。パーフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金
属塩は、例えば、下記化23により表される。
【0075】
【化23】 (式中、Mはアルカリ金属、nは1〜8の整数を表わ
す。)
【0076】上記式を満たすパーフルオロアルカンスル
ホン酸のアルカリ金属塩としては、例えば、パーフルオ
ロメタンスルホン酸、パーフルオロエタンスルホン酸、
パーフルオロプロパンスルホン酸、パーフルオロブタン
スルホン酸、パーフルオロメチルブタンスルホン酸、パ
ーフルオロヘキサンスルホン酸、パーフルオロヘプタン
スルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸などのア
ルカリ金属塩が挙げられ、これらは1種もしくはそれ以
上併用して使用することができる。
【0077】本発明において、上記化22及び化23に
示される式の芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩および
/またはパーフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金
属塩を使用する場合、その配合量は、成分(A)100
重量部に対し、0.01〜2重量部が好ましい。0.0
1重量部未満では難燃性の改良効果が不十分であり、ま
た2重量部を超えると熱安定性に劣るので好ましくな
い。より好ましくは、0.01〜1重量部、さらに好ま
しくは0.02〜0.4重量部の範囲である。
【0078】本発明の樹脂組成物における成分(B)の
量は、成分(B)の種類や成分(A)と成分(B)の組
み合わせ等に依存するが、成分(A)100重量部に対
し、0.01〜40重量部、好ましくは0.1〜30重
量部、さらに好ましくは1〜20重量部である。成分
(B)が0.01重量部未満では薄肉成形体での難燃性
が不十分になり、一方、40重量部を超えると樹脂組成
物の耐衝撃性が不足する。
【0079】本発明で用いられる成分(C)は着色剤で
ある。本発明において着色剤とは、樹脂の着色に使用さ
れる顔料や染料であり、例えば、チタンホワイト(酸化
チタン)、チタンイエロー、ベンガラ、群青、スピネル
グリーン等の無機顔料、縮合アゾ系有機顔料、キナクリ
ドン系有機顔料、イソインドリノン系有機顔料、ペリレ
ン系有機顔料、アンスラキノン系有機顔料、フタロシア
ニン系有機顔料等の有機顔料、カーボンブラック、ペリ
レン系染料、ペリノン系染料、アンスラキノン系染料、
複素環系染料の染料をあげることができる。
【0080】着色剤の中で酸化チタンは製造方法および
結晶構造によって限定されるものではないが、塩素法に
より製造され、ルチル形の結晶構造をとる酸化チタンが
好ましい。また、使用される酸化チタンの平均粒子径と
しては、特に限定されるものではないが、0.01〜0.
5μmのものが好ましく、0.1〜0.3μmのものが特
に好ましい。また、本発明の目的を損なわない範囲で、
通常酸化チタンの表面処理剤として使用される処理剤で
あらかじめ処理されていても構わない。かかる処理剤と
しては、例えばアルミナおよびシリカが挙げられ、各々
単独で使用しても、併用して使用しても構わない。ま
た、表面処理剤として、有機分散剤や安定剤等が含ま
れ、該有機分散剤や安定剤が本発明の成分(D)に該当
する場合があるが、これらは本発明の範囲内で使用する
ことが可能である。
【0081】本発明における成分(C)は、通常は所望
とする発色を行うために成分(C)が複数組み合わせて
使用される場合が多いが、その配合量は成分(C)の総
量として成分(A)100重量部に対して0.0001
〜10重量部である。0.0001重量部未満であると
製品色調を一定に保つのが困難となり、一方、10重量
部を超えると樹脂組成物の機械的物性が低下したり、難
燃性が低下したりすることがある。成分(C)の配合量
は所望とする色調やベース樹脂の色調によって変化する
が、使用量はその総量として、通常0.1〜3重量部の
範囲が好ましい。
【0082】本発明における滑剤(D)とは、脂肪族炭
化水素、ポリオレフィン系ワックス、高級カルボン酸、
高級カルボン酸金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸エステ
ル、及び高級アルコール等の化合物群から選ばれる化合
物を示す。これらの滑剤(D)は、樹脂原料中に既に含
まれているものもあるが、樹脂組成物を製造するときの
加工助剤として、あるいは樹脂組成物の着色を行う際の
着色剤(C)の分散剤や展着剤として、更には成形時に
おいて成形体の金型離型を向上させるための離型剤とし
て、樹脂組成物に配合されるものもある。
【0083】前記成分(D)のうち、脂肪族炭化水素と
は、炭素数5〜100の脂肪族炭化水素化合物であり、
リグロイン、パラフィン油、鉱油、流動パラフィン等を
例示することができる。また、ポリオレフィン系ワック
スとは、オレフィンを基本構造単位とする重量平均分子
量が500〜10,000である低分子量ポリオレフィ
ンであり、パラフィンワックス、ポリエチレンワック
ス、ポリプロピレンワックス、エチレン・酢酸ビニル共
重合体ワックス、ポリオレフィンアイオノマー系ワック
ス等を例示することができる。
【0084】また、高級カルボン酸とは、炭素数が5〜
50の飽和または不飽和結合を有する脂肪酸であり、例
えば、ステアリン酸、吉草酸、カプロン酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、アラキ
ン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシ
ン酸、テトラトリアコンタン酸、グルタル酸、アジピン
酸、アゼライン酸、ナフテン酸、ロジン酸、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸等を挙げることができる。
【0085】また、高級カルボン酸金属塩とは、前記高
級カルボン酸の金属塩であり、例えば、ステアリン酸ア
ルカリ金属塩、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛等を
挙げることができる。
【0086】また、脂肪酸アミドとは、分子内に1つ以
上の酸アミド結合を有する炭素数12〜150の化合物
であり、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エル
カ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、メチレ
ンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸ア
ミド等を例示することができる。
【0087】また、脂肪酸エステルとは、分子内に1つ
以上のエステル結合を有する炭素数10〜200の化合
物であり、例えば、ステアリン酸ブチル等の高級カルボ
ン酸と一価アルコールのエステル、エチレングリコール
モノステアレート、グリセリンモノステアレート、トリ
メチロールプロパンモノステアレート、ペンタエリスリ
トールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラ
ウレート、ペンタエリスリトールジステアレート、グリ
セリンジラウレート、グリセリントリステアレート、ト
リメチロールプロパンジステアレート、グリセリンジス
テアレート、グリセリントリベヘネート、ペンタエリス
リトールトリステアレート、トリメチロールプロパント
リカプレート、トリメチロールプロパンジオレート、ペ
ンタエリスリトールテトラステアレート等の高級カルボ
ン酸と多価アルコールとのエステル等を挙げることがで
きる。
【0088】また、高級アルコールとは、分子内に1以
上の水酸基を有する炭素数5〜50の化合物であり、例
えばステアリルアルコールを挙げることができる。
【0089】本発明では、着色難燃性樹脂組成物中に含
まれる滑剤(D)の総量、すなわち、本発明の着色難燃
性樹脂組成物中に含まれる前記滑剤成分の総量が、3,
000重量ppm以下であり、好ましくは0.01〜
2,000重量ppmであり、更に好ましくは0.1〜
1,500重量ppm、特に好ましくは1〜1,000
重量ppmとすることにより、薄肉の成形体の場合にお
いても高度な難燃性を達成することができる。
【0090】本発明にかかわる着色難燃性樹脂組成物中
の成分(D)の含有量は、組成物中から良溶媒/貧溶媒
の組み合わせにより、成分(D)を分離あるいは抽出し
て、プロトンNMR法、ガスクロマトグラフィー/マス
スペクトル法(GC/MS法)、液体クロマトグラフィ
ー/マススペクトル法(LC/MS法)等の分析手法を
組み合わせて定量することができる。
【0091】本発明の樹脂組成物では、燃焼物の滴下を
防止する目的で、さらにフルオロポリマー(E)を配合
することができる。本発明では、フィブリル形成能力を
有するフルオロポリマーを好ましく使用する事ができ、
ファインパウダー状のフルオロポリマー、フルオロポリ
マーの水性ディスパージョン、ASやPMMA等の第2
の樹脂との粉体状混合物等、様々な形態のフルオロポリ
マーを使用することができる。
【0092】本発明では特に、成分(E)としてフルオ
ロポリマーの水性ディスパージョンを好適に使用する事
ができ、該フルオロポリマーの水性ディスパージョンと
は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン・プロピレン共重合体等のテトラフルオロエチレン
ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン以外のパーフル
オロアルカンポリマー、好ましくはテトラフルオロエチ
レンポリマー、特に好ましくはポリテトラフルオロエチ
レンが、例えば、「ふっ素樹脂ハンドブック」(日刊工
業新聞社 1990年刊)に記載のように、懸濁重合ま
たは乳化重合で製造され、さらに、水性ディスパージョ
ンの形態として使用されるものを示す。
【0093】すなわち、懸濁重合または乳化重合によっ
て得られるフルオロポリマー微粒子の分散液を40〜7
0wt%の濃度に濃縮した後、界面活性剤により安定化
した乳白色状の水性ディスパージョンを示す。フルオロ
ポリマーの水性ディスパージョンにおけるフルオロポリ
マーの濃度は分散状態が安定する濃度であれば水で希釈
することも可能であるが、5〜70wt%が好ましく、
更に好ましくは20〜65wt%、特に好ましくは30
〜60wt%である。また、水性ディスパージョン中の
フルオロポリマーの平均一次粒子径は0.01〜0.6
0μmが好ましく、更に好ましくは0.10〜0.40
μmであり、特に好ましくは0.18〜0.30μmで
ある。
【0094】また、該フルオロポリマーの水性ディスパ
ージョンを安定化させる界面活性剤としては、エトキシ
化アルキルフェノール、エトキシ化高級アルコール等の
ノニオン系の界面活性剤が好ましく使用され、通常、そ
の配合量は1〜15wt%であり、好ましくは2〜10
wt%、更に好ましくは3〜7wt%である。さらに、
該フルオロポリマーの水性ディスパージョンはそのpH
値が通常9〜10に調整されているものが好ましく使用
される。また、フルオロポリマーの濃度が60wt%で
ある場合、該水性ディスパージョンの液比重は約1.5
であり、粘度(25℃)は15〜30cpの範囲にあ
る。本発明において好ましく使用できるフルオロポリマ
ーの水性ディスパージョンとして、三井デュポンフロロ
ケミカル(株)製「テフロン30J」、ダイキン工業
(株)製「ポリフロンD−1」、「ポリフロンD−
2」、「ポリフロンD−2C」、「ポリフロンD−2C
E」を例示することができる。
【0095】成分(E)として、ASやPMMA等の第
2の樹脂との粉体状混合物としたフルオロポリマーも好
適に使用することができる。これら第2の樹脂との粉体
状混合物としたフルオロポリマーに関する技術は、特開
平9−95583号公報、特開平11−49912号公
報、特開2000−143966号公報、特開2000
−297189号公報等に開示されている。本発明にお
いて好ましく使用できる、これら第2の樹脂との粉体状
混合物としたフルオロポリマーとして、GEスペシャリ
ティケミカルズ社製「Blendex 449」、三菱
レーヨン(株)製「メタブレンA−3000」を例示す
ることができる。
【0096】本発明の樹脂組成物に成分(E)が使用さ
れる場合、その配合量は、成分(A)100重量部に対
して0.05〜2重量部が好ましく、0.1〜1.5重
量部がより好ましく、さらに好ましくは0.15〜1.
0重量部、特に好ましくは0.2〜0.8重量部であ
る。フルオロポリマーの配合量が0.05重量部未満の
場合は、燃焼物の滴下防止効果が不十分である場合があ
り、一方、2重量部を超える場合は溶融流動性や耐衝撃
性が不足する傾向にある。
【0097】さらに、本発明の樹脂組成物では、耐熱安
定剤を好ましく使用することができる。耐熱安定剤は、
熱可塑性樹脂の溶融混練工程や、成形時の成形機内部で
の溶融滞留、あるいは成形体が高温環境下に曝された場
合の、主として空気中の酸素による熱老化の進行を防ぐ
目的で使用される。
【0098】本発明で好ましく用いられる耐熱安定剤と
して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ホスファイ
ト系熱安定剤、及び硫黄系熱安定剤を挙げることができ
る。前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤とは、分子
内に一つ以上のヒンダードフェノール構造を有する化合
物からなる酸化防止剤であり、本発明では分子量が50
0以上のものが、耐熱老化性や成形体へのブリードアウ
トが少ないために特に好ましく使用することができる。
ホスファイト系熱安定剤とは、分子内に1つ以上の3価
のホスファイト構造を有する化合物からなる酸化防止剤
である。また、硫黄系熱安定剤とは、分子内に1つ以上
の硫黄原子を有する化合物からなる酸化防止剤である。
【0099】本発明において、上記の耐熱安定剤を使用
する場合、その使用量は、成分(A)100重量部に対
して、耐熱安定剤の総量として、0.01〜5重量部の
範囲が好ましく、より好ましくは0.05〜4重量部、
更に好ましくは0.1〜3重量部である。耐熱安定剤が
0.01重量部未満であると組成物の耐熱老化性が不十
分となる傾向にあり、一方、5重量部を超えると、薄肉
成形体での難燃性が低下する傾向にある。
【0100】また、本発明の着色難燃性樹脂組成物で
は、必要に応じて樹脂組成物の改質を行う目的で、ガラ
ス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、炭酸カルシウ
ム、タルク、雲母、などの無機フィラーや炭素繊維、木
炭等の強化材、あるいはその他の熱可塑性樹脂を添加す
ることもできる。さらに、本発明の着色難燃性樹脂組成
物では、本発明の趣旨を損なわない範囲内で必要に応じ
て紫外線吸収剤、エポキシ化合物、帯電防止剤等を添加
することができる。
【0101】次に、本発明の着色難燃性樹脂組成物の製
造方法について説明する。本発明の樹脂組成物は前記の
各成分(A)〜(C)、必要に応じて滑剤(D)及びそ
の他の成分を本明細書記載の組成割合で配合し、押出機
等の溶融混練装置を用いて溶融混練することにより得る
ことが出来るが、本発明では着色難燃性樹脂組成物中に
含まれる滑剤(D)の総量が3,000重量ppm以下
となるように配慮して溶融混練を行う。
【0102】このときの各構成成分の配合及び溶融混練
は一般に使用されている装置、例えば、タンブラー、リ
ボンブレンダー等の予備混合装置、単軸押出機や二軸押
出機、コニーダー等の溶融混練装置を使用することが出
来る。
【0103】着色難燃性樹脂組成物を得る方法として
は、先ず成分(C)を除く成分を溶融混練して未着色の
難燃性樹脂組成物のペレットを製造し、しかる後に成分
(C)を配合してさらに溶融混練することにより着色難
燃性樹脂組成物を得る方法であってもよいし、全ての成
分を同時に溶融混練することにより目的とする着色難燃
性樹脂組成物を得る方法であっても良い。このとき滑剤
(D)は本発明に記載する量の範囲内であれば、溶融混
練のあらゆる段階で配合することが可能である。また、
溶融混練装置への原材料の供給は、予め各成分を混合し
た後に供給することも可能であるが、それぞれの成分を
独立して溶融混練装置に供給することも可能である。
【0104】溶融混練は、通常、押出機のシリンダー設
定温度を200〜400℃、好ましくは220〜350
℃とし、押出機スクリュー回転数を100〜700rp
m、好ましくは200〜500rpmの範囲で適宜選択
して行うことができるが、溶融混練に際し、樹脂に過剰
の発熱を与えないように配慮する。さらに、押出機に開
口部を設けて、必要に応じて開放脱揮または減圧脱揮を
行うことも有効である。また、原料樹脂の押出機内滞留
時間は通常、10〜150秒の範囲で適宜選択される。
【0105】予め未着色の難燃性樹脂組成物のペレット
を溶融混練により製造し、しかる後に該ペレットに成分
(C)を更に混合して、単軸または2軸の押出機により
溶融混練して着色難燃性樹脂組成物を得る方法において
は、成分(C)の分散性や着色均一性を向上させるため
に、着色剤分散剤や着色剤展着剤としての成分(D)を
使用することも可能であるが、本発明では、これらの着
色剤分散剤や着色剤展着剤を含めた成分(D)の総量が
着色難燃樹脂組成物に対して3,000重量ppm以下
の範囲に配慮することが必要である。
【0106】この場合、溶融混練装置として2軸の押出
機を使用すると、着色剤分散剤や着色剤展着剤の使用量
を低減でき、あるいはこれらを使用せずとも着色剤を樹
脂組成物中に良好に分散できるので、好ましい。また、
二軸押出機の使用は着色樹脂組成物の着色均一性を向上
できる上でも好ましい。単軸押出機を使用する場合は、
混練分散機能を強化したスクリュー構成を有する、例え
ば3〜6段のダルメージスクリューパーツを有する、単
軸押出機を使用するのが好ましい。
【0107】本発明の着色難燃性樹脂組成物からなる成
形品を得るための成形方法は特に限定されないが、例え
ば、射出成形、ガスアシスト成形、押出成形、圧縮成形
等が挙げられるが、中でも射出成形が好ましく使用され
る。
【0108】本発明の着色難燃性樹脂組成物は、薄肉の
成形体の場合においても優れた難燃性を有し、更に難燃
性能の経時的な低下も少ないので、好ましくは成形品が
肉厚2mm以下である部分が成形品全体の30重量%以
上である成形品、より好ましくは肉厚2mm以下である
部分が成形品全体の50重量%以上である成形品、さら
に好ましくは肉厚2mm以下である部分が成形品全体の
70重量%以上である成形品において好適に使用するこ
とができる。本発明の着色難燃性樹脂組成物を用いた成
形品の例としては、パソコン用モニター、ノート型パソ
コン、コピー機、プリンター等のOA機器筐体、OA機
器シャーシ、携帯電話筐体、等が挙げられる。
【0109】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例により本
発明の実施の形態を具体的に説明する。実施例あるいは
比較例においては、以下の成分(A)、(B)、(C)
及び必要に応じて成分(D)、(E)、その他の成分を
用いて着色難燃性樹脂組成物を製造した。
【0110】1.成分(A):熱可塑性樹脂 (PC)ビスフェノールAとジフェニルカーボネートか
ら、溶融エステル交換法により製造された、ビスフェノ
ールA系ポリカーボネートであり、滑剤(D)を全く含
まないもの。 重量平均分子量(Mw)=26,000 フェノール性末端基比率(フェノール性末端基が全末端
基数に占める割合)=33モル% 滑剤成分(D)含有量=0重量ppm
【0111】(ABS)乳化重合法により重合し、硫酸
塩析法にて凝固させた後に、洗浄、乾燥処理を行って得
たABSグラフト共重合体を、アクリロニトリル単位2
7wt%、スチレン単位73wt%からなり、重量平均
分子量(Mw)が110,000であるAS樹脂(スチ
レン・アクリロニトリル樹脂)で希釈混練して得た、ブ
タジエンゴム含有量含有量が20wt%、ゴム重量平均
粒径が0.26μmである乳化重合系アクリロニトリル
・ブタジエン・スチレン樹脂であり、乳化剤残渣として
の滑剤成分(成分(D):ロジン酸)を1,200重量
ppm含むもの。ロジン酸含有量(成分(D))=1,
200重量ppm
【0112】(MBS)乳化重合法により重合し、硫酸
塩析法にて凝固させた後に洗浄、乾燥処理を行って得
た、ブタジエンゴム含有量含有量が80wt%であり、
スチレン単位50wt%とメチルメタクリレート単位5
0wt%からなる共重合成分が20wt%であり、ゴム
重量平均粒径が0.21μmであるパウダー状のメチル
メタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂
であり、乳化剤残渣としての滑剤成分(成分(D):ロ
ジン酸)を2,500重量ppm含むもの。 ロジン酸含有量(成分(D))=2,500重量ppm
【0113】(PPE)米国特許4,788,277号
明細書(特願昭62−77570号)に記載されている
方法に従って、ジブチルアミンの存在下に、2,6−キ
シレノールを酸化カップリング重合して製造した、ηsp
/C=0.42(0.5g/dl、クロロホルム溶液、
30℃測定)である、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)。
【0114】(HIPS)ブタジエンゴム成分が12重
量%、スチレン単位が88重量%からなるハイインパク
トポリスチレン。
【0115】2.成分(B):難燃剤 (オルガノポリシロキサン)公知の方法により製造し
た、前記式(2)における、l:m:nのモル比が1:
4:0であり、RXの98%以上がフェニル基とメチル
基とからなり、且つその比率が60:40である分子量
40,000のオルガノポリシロキサン。
【0116】(スルホン酸金属塩)大日本インキ化学
(株)製 パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩
(商品名 F114)
【0117】(ホスフェート1)前記式(1)で表され
る有機リン化合物オリゴマーであって、置換基Ra
b、Rc、Rdが全てフェニル基であり、重量平均縮合
度(N)が1.12であり、マグネシウム含有量が3.
7ppmであり、塩素含有量が1ppm以下であり、酸
価が0.008mgKOH/gであるもの。
【0118】(ホスフェート2)大八化学(株)社製
レゾルシノール−ジ−ホスフェート(CR733S)重
量平均縮合度(N)が1.46であり、マグネシウム含
有量が4.0ppmであり、塩素含有量が1ppm以下
であり、酸価が0.05mg/KOHであるもの。
【0119】3.成分(C):着色剤 (ホワイト)デュポン社製酸化チタン(商品名 Ti−
Ture R103−08) (ブラック)東海カーボン(株)製カーボンブラック
(商品名 カーボンブラック 7550F) (イエロー)シェファード社製チタンイエロー(商品名
Yellow 29)
【0120】4.成分(D):滑剤 (離型剤)ステアリン酸モノグリセライド (分散剤)エチレンビスステアリルアマイド (展着剤)エッソ石油(株)製パラフィンオイル(商品
名 クリストール J−352)
【0121】5.成分(E):フルオロポリマー (PTFE)GEスペシャリティケミカルズ社製 ポリ
テトラフルオロエチレンとアクリロニトリル・スチレン
共重合体の混合粉末(商品名 Blendex 44
9) PTFE含有量=50wt%
【0122】6.その他の成分:耐熱安定剤 (I−1076:ヒンダードフェノール系酸化防止剤) チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製(商品名 IR
GANOX 1076) オクタデシル−3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート (P−168:ホスファイト系熱安定剤)チバ・スペシ
ャリティ・ケミカルズ社製(商品名 IRGAFOS
168)トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイト
【0123】
【実施例】実施例1〜8 成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及びその
他の成分を表1に示す量(単位は重量部)で二軸押出機
を用いて溶融混練して着色難燃性樹脂組成物を得た。但
し、成分(E)の部数はフルオロポリマーとしての部数
を示す。溶融混練装置は2軸押出機(ZSK−25、L
/D=37、Werner&Pfleiderer社製)を使用して、シ
リンダー設定温度250℃、スクリュー回転数300r
pm、混練樹脂の吐出速度10〜20kg/Hr、押出
機内部の原料樹脂の滞留時間が40〜150秒となる条
件で溶融混練を行った。
【0124】難燃剤(B)としてオルガノポリシロキサ
ンを使用する場合は、すべての成分を一括して予備混合
し、2軸押出機へ投入して溶融混練を行った。難燃剤
(B)として有機リン化合物オリゴマーを使用する場合
は、成分(A)、(C)、(D)、(E)及びその他の
成分は予め予備ブレンドしたものを重量フィーダーによ
り押出機に投入し、成分(B)は予め80℃に予備加熱
してギアポンプにより押出機の途中からインジェクショ
ンノズルを通じて圧入することにより配合した。
【0125】また、上記いずれの場合においても、押出
機の後段部分では15mmHg−G(ゲージ圧)の減圧
脱揮を行った。得られたペレットを乾燥し、射出成形機
(オートショット50D、ファナック社製)で成形し、
以下の各試験を実施した。
【0126】(1)難燃性試験 得られたペレットを乾燥し、射出成形機を用いて燃焼試
験用の短冊形状成形体(厚さ2.0mm、1.5mm及
び1.4mm)を成形した。各成形体を、23℃、50
RH%の環境下に2日保持した後、UL94規格20M
M垂直燃焼試験を行いV−0、V−1またはV−2に分
類した。尚、表中の記号NCは分類不能(non-classifi
cation)を意味する。(難燃性の程度:V−0>V−1
>V−2>NC)
【0127】(2)難燃性の経時変化 上記の方法で得た、厚さ1.5mmの燃焼試験用の短冊
形状成形体について、23℃、50RH%の環境下に5
日、及び30日保持した後、UL94規格20MM垂直
燃焼試験を行いV−0、V−1またはV−2に分類し
た。 (3)アイゾット(Izod)衝撃試験 得られたペレットを乾燥し、射出成形機により1/8イ
ンチ厚短冊片を成形しASTM D256に準じて、ア
イゾット衝撃強度を1/8インチ厚、ノッチ付きで測定
した。測定温度は23℃である。(単位:kgf・cm
/cm)
【0128】(4)成形品外観 射出成形機により、100mm×100mm×2mm
(厚み)の正方形状の成形体を作成し、その表面外観を
目視観察した。射出成形におけるゲートは2mm直径の
ピンゲートとした。成形品に表層剥離、シルバー、や
け、ヒケ、表面べとつき等の成形不良が無い場合を合格
(○)、成形不良が観察される場合を不合格(×)とし
て、目視評価した。結果を表1に示す。
【0129】
【表1】
【0130】表1中に示す組成物中の成分(D)の総量
は、計算値であり、原料樹脂である成分(A)に含まれ
る成分(D)も含めて計算により求めた値である。実施
例1〜8は本発明の組成物の結果であるが、薄肉での難
燃性に優れた樹脂組成物であることがわかる。また、難
燃性能の経時変化も極めて小さく、高い難燃性が維持さ
れている。
【0131】比較例1〜8 実施例1〜8と同様に、表2に示す成分および量で、二
軸押出機を用いて溶融混練して着色難燃性樹脂組成物を
得た。得られたペレットを乾燥し、実施例1〜8と同様
の評価を行った。結果を表2に示す。
【0132】
【表2】
【0133】尚、表2に示す組成物中の成分(D)の総
量は、表1と同様に求めた計算値である。比較例1は、
実施例1に対して成分(D)の配合量が本発明の範囲の
上限を超える場合の例であるが、実施例1に較べて難燃
性が劣る。また、比較例2は比較例1に対して難燃剤
(B)の使用量を増大させた例であるが、比較例1と同
じく難燃性が劣る。
【0134】比較例3は、実施例3に対して成分(D)
の配合量が本発明の範囲の上限を超える場合の例である
が、実施例3に較べて難燃性が劣る。また、比較例4は
比較例3に対して難燃剤(B)の使用量を増大させた例
であるが、比較例3と同じく難燃性が劣る。
【0135】比較例5は、実施例5に対して成分(D)
の配合量が本発明の範囲の上限を超える場合の例である
が、実施例5に較べて難燃性が劣る。また、比較例6は
比較例5に対して難燃剤(B)の使用量を増大させた例
であるが、比較例5と同じく難燃性が劣る。
【0136】比較例7は、実施例7に対して成分(D)
の配合量が本発明の範囲の上限を超える場合の例である
が、実施例7に較べて難燃性が劣る。また、比較例8は
比較例7に対して難燃剤(B)の使用量を増大させた例
であるが、比較例7と同じく難燃性が劣る。また、比較
例2〜8では難燃性能の経時変化が観察され、難燃性能
の低下が見られた。
【0137】実施例9〜16 表3に示す量で二軸押出機を用いて溶融混練して着色難
燃性樹脂組成物を得た。溶融混練装置は2軸押出機(Z
SK−25、L/D=37、Werner&Pfleiderer社製)
を使用して、シリンダー設定温度310℃、スクリュー
回転数250rpm、混練樹脂の吐出速度10〜15k
g/Hr、押出機内部の原料樹脂の滞留時間が30〜1
50秒となる条件で溶融混練を行った。
【0138】難燃剤(B)としてオルガノポリシロキサ
ンを使用する場合は、すべての成分を一括して予備混合
し、2軸押出機へ投入して溶融混練を行った。難燃剤
(B)として有機リン化合物オリゴマーを使用する場合
は、成分(A)、(C)、(D)、(E)及びその他の
成分は予め予備ブレンドしたものを重量フィーダーによ
り押出機に投入し、成分(B)は予め80℃に予備加熱
してギアポンプにより押出機の途中からインジェクショ
ンノズルを通じて圧入することにより配合した。
【0139】また、上記いずれの場合においても、押出
機の後段部分では15mmHg−G(ゲージ圧)の減圧
脱揮を行った。得られたペレットを乾燥し、実施例1〜
8と同様に評価を実施した。結果を表3に示す。
【0140】
【表3】
【0141】尚、表3に示す組成物中の成分(D)の総
量は、表1と同様に求めた計算値である。実施例9〜1
6は本発明の組成物の結果であるが、薄肉での難燃性に
優れた樹脂組成物であることがわかる。また、難燃性能
の経時変化もほとんど見られず、高い難燃性が維持され
ていた。
【0142】比較例9〜14 実施例9〜16と同様に、表4に示す成分および量で、
二軸押出機を用いて溶融混練して着色難燃性樹脂組成物
を得た。得られたペレットを乾燥し、実施例9〜16と
同様の評価を行った。結果を表4に示す。
【0143】
【表4】
【0144】尚、表4に示す組成物中の成分(D)の総
量は、表1と同様に求めた計算値である。比較例9〜1
4は、いずれも組成物中の成分(D)の含有量が本発明
の範囲の上限を超える場合の例であるが、難燃性が劣っ
ている。また、比較例10および12では経時変化に対
して難燃性能が低下した。
【0145】
【発明の効果】本発明の着色難燃性樹脂組成物は、薄肉
成形体においても優れた難燃性を発現し、さらに難燃性
能の経時変化が小さいので、電気・電子用の難燃性が要
求される部材、例えば、コンピューター用モニター、ノ
ートブック型パソコン、プリンタ、ワープロ、コピー
機、携帯電話機等の筐体用材料として有用であり、特に
薄肉部分を有する成形体を得る場合において極めて有用
な材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 71/12 C08L 71/12 //(C08L 69/00 23:00 23:00 83:04 83:04 27:12 27:12) (C08L 71/12 23:00 83:04 27:12) Fターム(参考) 4F070 AA06 AA18 AA32 AA34 AA50 AA52 AB08 AB09 AC32 AC36 AC40 AC43 AC47 AC55 AC75 AC79 AC92 AE04 AE07 AE09 AE17 FA03 FA17 FB06 FC06 4F071 AA02 AA14 AA26 AA50 AA51 AA67 AC02 AC05 AC09 AC10 AC12 AC15 AE07 AE09 AE11 AF47 AF57 BC12 4J002 AE032 AE052 BB001 BB022 BB062 BB112 BB232 BC021 BD031 BD154 BG051 BN065 BN125 BN145 BN155 BN165 BN175 BN215 CF001 CG011 CG021 CG031 CH071 CL001 CN011 CP033 CP053 CP083 CP093 CP133 CP143 DA056 DE046 DE117 DE137 DH056 EA018 EC068 EF058 EG028 EG038 EG048 EH038 EH048 EH058 EP018 EU186 EV256 EV266 EW046 FD010 FD097 FD133 FD134 FD136 FD178 GC00 GQ00

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂(A)100重量部、難燃
    剤(B)0.01〜40重量部、着色剤(C)0.00
    01〜10重量部を含む着色難燃性樹脂組成物であっ
    て、滑剤(D)の総量が3,000重量ppm以下であ
    ることを特徴とする着色難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 滑剤(D)が、脂肪族炭化水素、ポリオ
    レフィン系ワックス、高級カルボン酸、高級カルボン酸
    金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、及び
    高級アルコールから選ばれる化合物であることを特徴と
    する請求項1に記載の着色難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂(A)が、芳香族ポリカー
    ボネート樹脂または芳香族ポリカーボネート樹脂を主体
    とする樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の着色難燃性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂(A)が、ポリフェニレン
    エーテル樹脂またはポリフェニレンエーテル樹脂を主体
    とする樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の着色難燃性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 難燃剤(B)が、下記式(1)の有機リ
    ン化合物オリゴマーで表される化合物群より選ばれるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の着色難
    燃樹脂組成物。 【化1】
  6. 【請求項6】 難燃剤(B)が、下記式(2)のオルガ
    ノポリシロキサンで表される化合物より選ばれることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の着色難燃性
    樹脂組成物。 【化2】
  7. 【請求項7】 さらに、フルオロポリマー(E)0.0
    5〜2重量部を含むことを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の着色難燃性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂(A)100重量部、難燃
    剤(B)0.01〜40重量部、着色剤(C)0.00
    01〜10重量部を含む着色難燃性樹脂組成物を溶融混
    練装置により製造する方法であって、滑剤(D)の総量
    が3,000重量ppm以下であることを特徴とする着
    色難燃性樹脂組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 滑剤(D)が、脂肪族炭化水素、ポリオ
    レフィン系ワックス、高級カルボン酸、高級カルボン酸
    金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、及び高級アル
    コールから選ばれる化合物であることを特徴とする請求
    項8に記載の着色難燃性樹脂組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂(A)が、芳香族ポリカ
    ーボネート樹脂または芳香族ポリカーボネート樹脂を主
    体とする樹脂であることを特徴とする請求項8又は9に
    記載の着色難燃性樹脂組成物の製造方法。
  11. 【請求項11】 熱可塑性樹脂(A)が、ポリフェニレ
    ンエーテル樹脂またはポリフェニレンエーテル樹脂を主
    体とする樹脂であることを特徴とする請求項8又は9に
    記載の着色難燃性樹脂組成物の製造方法。
  12. 【請求項12】 難燃剤(B)が、下記式(1)の有機
    リン化合物オリゴマーで表される化合物群より選ばれる
    ことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の着
    色難燃性樹脂組成物の製造方法。 【化3】
  13. 【請求項13】 難燃剤(B)が、下記式(2)のオル
    ガノポリシロキサンで表される化合物より選ばれること
    を特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の着色難
    燃性樹脂組成物の製造方法。 【化4】
  14. 【請求項14】 さらに、フルオロポリマー(E)0.
    05〜2重量部を含むことを特徴とする請求項8〜13
    のいずれかに記載の着色難燃性樹脂組成物の製造方法。
  15. 【請求項15】 溶融混練装置が2軸押出機である請求
    項8〜14のいずれかに記載の着色難燃性樹脂脂組成物
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜7のいずれかに記載の着色
    難燃性樹脂組成物を成形して得られる成形品。
  17. 【請求項17】 成形品が、肉厚2mm以下である部分
    が成形品全体の30重量%以上であることを特徴とする
    請求項16に記載の成形品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007055305A1 (ja) * 2005-11-11 2007-05-18 Mitsubishi Engineering-Plastics Corporation 薄肉成形品用ポリカーボネート樹脂組成物、ならびに薄肉成形品及びその製造方法
JP2007284462A (ja) * 2006-03-20 2007-11-01 Sumitomo Dow Ltd 成形加工性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
JP2011190371A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Asahi Kasei Chemicals Corp 樹脂組成物

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