JP2003048996A - シート用ポリプロピレン樹脂およびその製造方法 - Google Patents
シート用ポリプロピレン樹脂およびその製造方法Info
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Abstract
された真空成形や圧空成形用のシートを製造するに適し
たポリプロピレン樹脂を提供すること。 【解決手段】 メルトフローレート(MFR)が
0.5〜3.0のプロピレン重合体とペルオキシジカー
ボネートとを170〜250℃で溶融混練することによ
って、MFRが0.05〜1、樹脂温度230℃で測定
したメルトテンション(MT)が3ないし20であっ
て、かつMFRとMTとが 0.5≦(MFR)×(MT)≦10 なる関係を満すポリプロピレン樹脂を製造する方法であ
る。ペルオキシジカーボネートとしては、ジアルキルペ
ルオキシジカーボネートまたはジ(シクロアルキル)ペ
ルオキシジカーボネートが好ましい。
Description
に用いられるシートを成形するためのポリプロピレン樹
脂およびその製造方法に関する。
形品は、プラスチックシートに真空成形や圧空成形等の
熱成形法を適用して製造されている。そのようなプラス
チック成形品に必要な物性は、薄肉であっても剛性を有
し、また低温での耐衝撃性に優れていることである。そ
こで従来は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン
樹脂(ABS樹脂)製の成形品が使用されてきたが、破
棄焼却時に有害ガスを発生しない、リサイクルユースが
可能である、さらにコストダウンできる等々の社会的要
請が強まり、他の素材への転換が検討されている。
的要請に応え得る素材であるが、ポリプロピレン樹脂
は、ABS樹脂とは異なり結晶性樹脂であることから、
熱成形時の加熱工程でシートがドローダウンを起こしや
すく、また熱成形が可能であっても製品に偏肉が生じや
すいと言われている。
に高密度ポリエチレン樹脂、高圧法低密度ポリエチレン
樹脂、あるいはエチレン・α−オレフィン共重合体等の
ポリエチレン樹脂をブレンドする方法が試みられてい
る。それによって、ドローダウン性は改良されてくる
が、成形品の偏肉対策には十分な効果が得られず、かえ
って剛性が低下することがある。
は、熱成形時の加熱工程でドローダウンを起こしにく
く、また深絞り性に優れたシート用のポリプロピレン樹
脂を提供することである。第2の目的は、偏肉が少な
く、剛性と耐低温衝撃性とのバランスに優れた成形品を
製造するに適したシートを成形するためのポリプロピレ
ン樹脂を提供することである。また、本発明の目的は、
熱成形性に適したシートの製造に使用可能なポリプロピ
レン樹脂の製造方法を提供することである。
トフローレート(MFR)が0.05〜1(g/10
分)、樹脂温度230℃で測定したメルトテンション
(MT)が3ないし20(g)であって、かつMFRと
MTとが次式(1)の関係を満すシート用ポリプロピレ
ン樹脂に関する。 0.5≦(MFR)×(MT)≦10・・・・・・・・(1)
R)が0.5〜3.0(g/10分)のプロピレン重合
体とペルオキシジカーボネートとを170〜250℃で
溶融混練して、メルトフローレート(MFR)が0.0
5〜1(g/10分)、樹脂温度230℃で測定したメ
ルトテンション(MT)が3ないし20(g)であっ
て、かつMFRとMTとが次式(2)の関係を満すシー
ト用ポリプロピレン樹脂の製造方法に関する。 0.5≦(MFR)×(MT)≦10・・・・・・・・(2)
体100重量部に対して、ペルオキシジカーボネートを
0.5〜2.0重量部配合して行うことが好ましい。ま
た、前記ペルオキシジカーボネートとしては、ジアルキ
ルペルオキシジカーボネートまたはジ(シクロアルキ
ル)ペルオキシジカーボネートであることが望ましい。
リプロピレン樹脂およびその製造方法について、具体的
に説明する。
ね備えたものである。 (1)ASTM D−1238に準拠し、230℃、
2.16kg荷重下で測定したメルトフローレート(M
FR)が、0.05〜1(g/10分)、好ましくは
0.1〜0.5(g/10分)である。 (2)樹脂温度230℃で測定したメルトテンション
(MT)が、3ないし20(g)、好ましくは5〜15
(g)である。 (3)MFRとMTとの間に次式で表される関係を満た
している。 0.5≦(MT)×(MFR)≦10・・・・・(1) 好ましくは、1.5≦(MT)×(MFR)≦6.0・・・・(1)’
プロピレン樹脂は、シート成形性が良好であって、得ら
れたシートは、熱成形時の耐ドローダウン性および深絞
り性に優れており、さらにそのシートから熱成形によっ
て得られた成形品は、偏肉が少なくかつ剛性が高いと言
う特徴を有している。
置(東洋精機製作所(株)製)を用い、L=8.00m
m、D=2.095mmのオリフィスを取り付け、設定
温度230℃、ピストン降下速度30(mm/分)、巻
取り速度4(m/分)の条件で測定を行い、ロードセル
検出器付きプーリーの巻取り荷重を測定することによっ
て得られる値(単位:g)である。
レンの単独重合体であってもよいし、プロピレンとそれ
以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィンとの共重合
体であってもよく、それはランダム共重合体、ブロック
共重合体のいずれであってもよい。ここで、炭素原子数
が2〜20のα−オレフィンの例としては、エチレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデ
セン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オク
タデセン、1−エイコセンなどを挙げることができ、中
でもエチレンまたは炭素原子数が4〜10のα−オレフ
ィンが好ましい。共重合体中のα−オレフィン単位の含
有量は、5重量%以下、好ましくは2重量%以下が望ま
しい。
ーレート(MFR)が0.5〜3.0(g/10分)の
プロピレン重合体とペルオキシジカーボネートとを溶融
混練して、前述したMFRとMTとの関係を満たしたポ
リプロピレン樹脂を製造する方法である。
と同様のプロピレンの単独重合体または共重合体であっ
て、そのMFRは、0.5〜3.0(g/10分)、好
ましくは0.6〜2.5(g/10分)、より好ましく
は0.7〜2.0(g/10分)の範囲にある。
ートは、次に示す一般式で表される化合物である。R1
−OC(O)−O−O−C(O)O−R2ここで、R1
およびR2は、炭素数1〜30の炭化水素基であって、
その炭化水素基中に酸素原子、ハロゲン原子、窒素原
子、イオウ原子、シリコン原子を含有していてもよく、
またR1とR2とは互いに同じであってもよいし、異な
っていてもよい。
なお、iはイソを、tはターシャリーを、zはシスを、
cはサイクリックを意味する。
H5、C3H7、i−C3H7、C4H9、i−C4H
9、t−C4H9、C2H5CH(CH3)、C5H
11、(CH3)3CCH2、C6H13、(CH3)
2CHCH2CH(CH3)、C7H15、C
8H17、C4H9(C2H5)CH2、C6H13C
H(CH3)、C12H25、C13H27、C14H
29、C15H31、C18H37、ステアリル基
H9−c−C6H10、c−C6H11、c−C6H
11CH2、2−i−C3H7−5−CH3−c−C6
H9、c−C12H23
H5CH2、2−CH3−C6H4、3−CH3−C6
H4、4−CH3−C6H4、2−i−C3H7−C6
H4、3−t−C4H9−C6H5、4−t−C4H9
−C6H4、3,4−ジ−CH3−C6H3、3,5−
ジ−CH3−C6H3、3−CH3−5−i−C3H7
−C6H3、2−C2H5CH(CH3)−C6H4、
1−ナフチル基、9−フロレニル基
HCH2、H2C=C(CH3)、H2C=C(C
H3)CH2、H2C=CH−i−C3H6、z−C8
H17CH=CH(CH2)8
OCH2CH2、CH3OCH2CH2、CH3OCH
2CH(CH3)、CH3OC(CH3)2CH2CH
2、CH3OCH2CH2、C3H7OCH2CH2、
C4H9OCH2CH2、CH3CH(OCH3)CH
2CH2
H3O−C6H4、2−i−C3H7−O−C6H4、
C6H5OCH2CH2
Cl3CCH2、Cl3CC(CH3)2、ClC
H2、ClCH2CH2、CH3CH(Cl)、C2H
5CH(Cl)CH2、C6H5CH(Cl)CH2、
2−Cl−c−C6H10、2,4,5−トリ−Cl−
C6H2、BrCH2CH2、Br3CCH2
C6H4CH2、4−[C6H5−N=N]−C6H4
CH2、CH3SO2CH2CH2、[C2H5OC
(O)]2CH(CH2)、2−オキソ−1,3−ジオ
キサン−4−CH2、Cl3Si(CH2)3
炭素数1〜20の直鎖または分岐状のアルキル基、また
はシクロアルキル基、アルキル置換基が結合したシクロ
アルキル基が好ましい。
(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボ
ネート、ジセチルペルオキシジカーボネート、ジミリス
チルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオ
キシジカーボネート、ジ−n−ブチルペルオキシジカー
ボネート、またはビス(2−エチルヘキシル)ペルオキ
シジカーボネート等を挙げることができる。
t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート
およびジセチルペルオキシジカーボネートは、架橋効果
に優れているために好ましい。
は、原料プロピレン重合体100重量部に対して、好ま
しくは0.5〜2.0重量部、より好ましくは0.6〜
1.8重量部、さらに好ましくは0.7〜1.5重量部
が望ましい。配合量がこの範囲内にあると、原料プロピ
レン重合体への架橋効果が高く、またゲル成分の生成量
が少なく、それから成形したシートはドローダウンを起
こしにくくまた深絞り性が良好であるので、改質効果が
高い。
ボネートとを溶融混練する際に、ビニルモノマー類を共
存させることができる。そのようなビニルモノマーの例
として、次の化合物を挙げることができる。
レン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸 (2)アクリル酸やメタクリル酸の金属塩
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシル等のア
クリル酸エステル (4)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、
メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸グリシル等のメ
タクリル酸エステル
原料プロピレン重合体に、ペルオキシジカーボネート、
および必要に応じて他の添加剤あるいはビニルモノマー
類等を加え、リボンブレンダー、タンブラーブレンダ
ー、ヘンシェルブレンダー等を用いてドライブレンドを
行う。
ー、ブラベンダー、単軸押出機、2軸押出機などの混練
機、2軸多円板装置などの横型攪拌機、またはダブルヘ
リカルリボン攪拌機などの縦型攪拌機などを使用して、
混合物に溶融混練を加える。特に、2軸押出機による混
練りは、十分な混練効果が得られかつ生産性に優れてい
ることから好ましい。また、各材料を十分に均一混合す
るために、前記溶融混練操作を複数回繰返してもよい。
0℃、好ましくは180〜220℃、溶融混練の時間は
10秒〜5分、好ましくは30秒〜60秒間が望まし
い。このような条件で溶融混練すると、原料プロピレン
重合体は十分に溶融し、かつペルオキシジカーボネート
はほぼ完全に分解することから、弱架橋されたポリプロ
ピレン樹脂を得ることができると共に、その後の成形工
程で樹脂の性状がさらに変化することはほとんどない。
カーボネートとの溶融混練操作を行う際に、あるいは溶
融混練で得られたポリプロピレン樹脂をシート成形する
際に、必要に応じて他の樹脂状またはゴム状の重合体、
あるいは各種の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲
で添加してもよい。
しては、次に例示する物質を挙げることができ、その添
加量は通常10重量%以下である。 (1)ポリエチレン、ポリ1−ブテン、ポリイソブテ
ン、ポリ1−ペンテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン
等のポリα−オレフィン (2)エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−
ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、エ
チレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン共重合体等のα−オレフィン共重合体
チレン・塩化ビニリデン共重合体、エチレン・アクリロ
ニトリル共重合体、エチレン・メタクリロニトリル共重
合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アク
リルアミド共重合体、エチレン・メタクリルアミド共重
合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタ
クリル酸共重合体、エチレン・マレイン酸共重合体、エ
チレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリ
ル酸ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共
重合体、エチレン・無水マレイン酸共重合体、エチレン
・アクリル酸金属塩共重合体、エチレン・メタクリル酸
金属塩共重合体、エチレン・スチレン共重合体、エチレ
ン・メチルスチレン共重合体、エチレン・ジビニルベン
ゼン共重合体等のエチレン・ビニル単量体共重合体
スチレン・ブタジエンランダム共重合体、スチレン・ブ
タジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタ
ジエンランダム共重合体の水素化物、スチレン・ブタジ
エン・スチレンブロック共重合体の水素化物等のジエン
系共重合体 (5)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹
脂、メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン系樹脂
等のポリマーアロイ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアク
リル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル
酸メチル等のビニルモノマー重合体 (7)塩化ビニル・アクリロニトリル共重合体、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル・スチレ
ン共重合体、メタクリル酸メチル・スチレン共重合体等
のビニルモノマー共重合体
止剤、紫外線吸収剤、金属石鹸、塩酸吸収剤などの安定
剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化剤、顔料、染
料、難燃剤、帯電防止剤などを用いることができる。
シートへと成形することができる。その一方法として、
まずポリプロピレン樹脂を押出機中で溶融して先端に取
り付けたTダイからシート状に押出し、1個または複数
個の冷却ロールを通して冷却固化すると、シートを製造
することができる。冷却方法としては、シートに直接水
を散布あるいは噴霧したり、シートを水槽に通す等の方
法を採用してもよい。シートの厚さは、最終用途あるい
は採用する熱成形方法によって変わるが、好ましくは
0.1〜3mm、より好ましくは0.3〜1.5mmの
範囲にあることが望ましい。このようにして得られたシ
ートは、フローマーク等が少なく、外観が良好である。
成形、これらにプラグを併用したプラグアシスト法等の
熱成形法を適用することによって、目的とする成形体、
例えば冷蔵庫の内扉あるいは内箱等の深絞りされた成形
体を良好に製造することができる。
形冷却工程を経て行われる。すなわち、ポリプロピレン
シートを連続シートとして、あるいは切断された枚葉シ
ートとして熱成形機に供給する。次いでそのシートの2
方または4方をクランプしてから加熱し、軟化したシー
トは、次いでプラグ、真空および/または圧空を利用し
て賦形し、冷却した後成形機から取り出す。成形は連続
的に行ってもよいし、バッチ的に行ってもよい。この
際、シートはドローダウンを起こしにくく、製造された
成形品は、薄肉でも偏肉が少なく、機械的強度に優れて
いる。
発明はそれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
分)のプロピレン単独重合体(ポリプロピレンA)10
0重量部にジセチルペルオキシジカーボネート(化薬ア
クゾ(株)製品、商品名パーカドックス24)1.0重
量部を配合してドライブレンドを行った。
へと供給し、樹脂温度190℃、平均滞留時間30秒の
条件で溶融混練し、その後、混練物を押し出してペレッ
トを得た。使用した押出機は、(株)テクノベル製、型
番KZW25−30MGで、スクリュー径31mmφ、
L/D=30、スクリュー回転速度150rpmであっ
た。
率を測定し、また参考として分子量分布(Mw/Mn)
を測定して、表1に記載した。
子量(Mn)およびZ平均分子量(Mz)は、GPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を使用し
て測定した値である。すなわち、Waters社製の1
50C型機を用い、ポリマーラボラトリーズ社製のカラ
ムPlmixedBを取り付け、測定温度を135℃と
し、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを使用した。ポリ
マー濃度0.15重量%のサンプルを400μl供給
し、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線からM
w、MnおよびMzを求めた。
5mmおよびスクリュー回転数60rpmの押出機へと
供給し、押出機の先端に設けられた幅500mmのTダ
イからシート状に押出し、3本ロールでシートを冷却し
て厚さ1.0mmのシートを引き取った。
張試験および衝撃試験を行い、その結果を表1に併せて
記した。なお、引張試験は、ASTM D−638に準
拠して行い、衝撃試験は、ASTM D−256に準拠
したアイゾッド衝撃試験、およびデュポン衝撃試験の二
通りで行った。
ーダウン性および真空成形性を調べた。その結果および
それら成形性に関する総合評価を表1に併せて記した。
のシートを400℃に設定した熱板の間に展張し、時間
の経過に伴うシート中央部の変位を測定し、その結果を
○、×で判定した。 ○:シート中央部の変位が小さい。 ×:シート中央部の変位が大きい。
果から、成形品の角部の偏肉の状況を目視で観察し、そ
の結果を○、△、×で判定した。 ○:偏肉がほとんど見られなかった。 △:偏肉が少しあった。 ×:偏肉が多く見られた。
ペルオキシジカーボネートの配合量を0.4重量部へと
変更した以外は実施例1と同様に行った。得られたペレ
ット、シートおよび真空成形品の物性を調べ、その結果
を表1に併せて記した。
1.0(g/10分)のプロピレン単独重合体の代わり
に、MFR7.0(g/10分)のプロピレン単独重合
体(ポリプロピレンB)を用いた以外は実施例1と同様
に行った。得られたペレット、シートおよび真空成形品
の物性を調べ、その結果を表1に併せて記した。
1.0(g/10分)のプロピレン単独重合体の代わり
に、MFR3.5(g/10分)のプロピレン単独重合
体(ポリプロピレンC)へと変更した以外は実施例1と
同様に行った。得られたペレット、シートおよび真空成
形品の物性を調べ、その結果を表1に併せて記した。
ピレンAを100重量部用いる代わりに、ポリプロピレ
ンAを80重量部および高密度ポリエチレンを20重量
部とから構成された組成物100重量部を用い、またペ
ルオキシジカーボネートを配合しないで、その他は実施
例1と同様に行った。得られたペレット、シートおよび
真空成形品の物性を調べ、その結果を表1に併せて記し
た。
ら熱成形性に優れかつ外観の良好なシートを製造するこ
とができる。そのシートは、熱成形時の加熱工程でドロ
ーダウンを起こすことがほとんどなく、また深絞り性に
優れている。そして、得られた成形品は、薄肉でも偏肉
がほとんどなく、剛性と耐低温衝撃性とのバランスに優
れていることから、重量物を保持する大型製品として、
また冷蔵庫部品のような低温用途の製品として、また流
し台、風呂おけ、ユニットバス、ごみ箱等の部品ないし
製品に適している。
法では、ぺルオキシジカーボネートを改質材として用い
ているので、ゲルをほとんど生成することなしにプロピ
レン重合体を弱架橋させることができ、適度のメルトテ
ンションを持ったポリプロピレン樹脂を得ることができ
る。従って、この方法で改質されたポリプロピレン樹脂
は、シート成形に適しており、またそのシートは真空成
形や圧空成形等の熱成形に好適である。
Claims (5)
- 【請求項1】メルトフローレート(MFR)が0.05
〜1(g/10分)、樹脂温度230℃で測定したメル
トテンション(MT)が3ないし20(g)であって、
かつMFRとMTとが次式(1)の関係を満すことを特
徴とするシート用ポリプロピレン樹脂。 0.5≦(MFR)×(MT)≦10・・・・・・・・(1) - 【請求項2】メルトフローレート(MFR)が0.5〜
3.0(g/10分)のプロピレン重合体とペルオキシ
ジカーボネートとを170〜250℃で溶融混練して、
メルトフローレート(MFR)が0.05〜1(g/1
0分)、樹脂温度230℃で測定したメルトテンション
(MT)が3ないし20(g)であって、かつMFRと
MTとが次式(2)の関係を満すポリプロピレン樹脂を
得ることを特徴とするシート用ポリプロピレン樹脂の製
造方法。 0.5≦(MFR)×(MT)≦10・・・・・・・・(2) - 【請求項3】前記の溶融混練を行う際、プロピレン重合
体100重量部に対して、ペルオキシジカーボネートを
0.5〜2.0重量部配合して行うことを特徴とする請
求項2に記載のシート用ポリプロピレン樹脂の製造方
法。 - 【請求項4】前記のペルオキシジカーボネートが、ジア
ルキルペルオキシジカーボネートまたはジ(シクロアル
キル)ペルオキシジカーボネートであることを特徴とす
る請求項2または3に記載のシート用ポリプロピレン樹
脂の製造方法。 - 【請求項5】前記のペルオキシジカーボネートが、ビス
(4−t−ブチルシクロへキシル)ペルオキシジカーボ
ネート、ジセチルペルオキシジカーボネート、ジミリス
チルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオ
キシジカーボネート、ジ−n−ブチルペルオキシジカー
ボネート、およびビス(2−エチルヘキシル)ペルオキ
シジカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも一
種の化合物であることを特徴とする請求項2または3に
記載のシート用ポリプロピレン樹脂の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2001234818A JP2003048996A (ja) | 2001-08-02 | 2001-08-02 | シート用ポリプロピレン樹脂およびその製造方法 |
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