JP2003048336A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JP2003048336A
JP2003048336A JP2001237233A JP2001237233A JP2003048336A JP 2003048336 A JP2003048336 A JP 2003048336A JP 2001237233 A JP2001237233 A JP 2001237233A JP 2001237233 A JP2001237233 A JP 2001237233A JP 2003048336 A JP2003048336 A JP 2003048336A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直接転写方式と間接転写方式とを切り換えて
印刷可能で、一方の転写方式が選択された場合に他方の
転写方式に不具合を発生させることなく両方式による印
刷処理を確実に実行することができる印刷装置を提供す
る。 【解決手段】 画像形成部9は進退可能なサーマルヘッ
ド20を有しており、サーマルヘッド20に対向してプ
ラテンローラ21が配されている(A)。カードへの画
像形成時に、サーマルヘッド20とプラテンローラ21
との間に、熱転写シート、カード及び中間転写シートを
介在させて熱転写を行い(B)、中間転写シートへの画
像形成時に、熱転写シート及び中間転写シートを介在さ
せて熱転写を行う(C)。カードへの画像形成時に、熱
転写シート、カード及び中間転写シートが同期して搬送
され、中間転写シートに摩擦損傷の不具合がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カード等の記録媒
体に画像・文字などの各種情報を印刷するための印刷装
置及び印刷方法であって、特に、記録媒体の特性又は印
刷する情報に応じて印刷方式を切り換えて上記各種情報
を印刷することができる印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クレジットカード、キャッシュカ
ード、ライセンスカード、IDカード等のカード状記録
媒体を作成する場合には、記録媒体に熱転写フィルムを
介してサーマルヘッドで熱転写して所期の画像・文字な
どを記録する熱転写方式の印刷装置が用いられている。
一例として特開平9−131930号公報には、画像・
文字等を、熱転写フィルムを介して記録媒体に直接転写
する直接転写方式の印刷装置が開示されている。この方
式では、熱昇華性インクを用いることでインク特性によ
る階調表現性に優れることから高画質の画像が得られる
という利点を有するものの、画像等が転写される記録媒
体の表面にこのインクを受容する受容層が必須となるの
で、記録媒体が限定されたり、又は、記録媒体の表面に
受容層を形成する必要がある。
【0003】一般に、熱昇華性インクを受容可能な記録
媒体としてポリ塩化ビニル製カード(所謂PVCカー
ド)が多用されているが、不要となったPVCカードを
焼却すると公害物質が生成される等の理由により、最近
ではポリエチレンテレフタレート製カード(所謂PET
カード)等への切り換えが検討されている。更に、近年
その利用範囲が拡大しつつあるICカードのように、I
Cチップやアンテナを埋め込むタイプのカード状記録媒
体では、内部に埋め込まれたこれらの素子により表面に
凹凸が生じるので、上記凹凸面への画像転写に支障をき
たすなどの欠点も指摘されている。
【0004】上述した不具合を解消する熱転写方式の印
刷装置として、特開平8−332742号公報には、一
旦画像を中間転写媒体に転写した後に、この画像を被転
写体に再転写する、所謂間接転写方式の印刷装置の技術
が開示されている。この方式によると、直接転写方式で
欠点とされた、受容層に関連した記録媒体の限定や記録
媒体表面の凹凸面への画像転写時の不具合等の問題点を
改善することができ、更には、カード状記録媒体への全
面印刷が直接転写方式のものと比べて容易に行うことが
できる等の利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、間接転
写方式では中間転写媒体を使用する必要があるので、直
接転写方式のものよりランニングコストが高く、印刷に
要する処理時間も余分に掛かる、という不利な点がある
と共に、カードデザイン上、表面は全面印刷が必要で
も、裏面はカードの使用上の注意等を印刷して表示する
ことが多いので、全面印刷を必要とするケースは少ない
など、両方式には一長一短がある。
【0006】従って、PVCやPET等の記録媒体の材
質の他、IC素子などの有無等を含めた記録媒体の特性
や印刷目的に応じて、直接転写方式と間接転写方式とで
その印刷方式を切り換えて記録媒体に画像等を印刷でき
る印刷装置が得られれば、記録媒体に最適な印刷方式で
印刷することが可能となると共に、印刷に伴うランニン
グコストの低減を図ることできるので、将来このような
印刷装置が普及するものと考えられる。
【0007】しかし、両方式を印刷装置内に共存させた
構成で印刷処理(画像形成)を行う場合に、印刷装置全
体の小型化や低コスト化のために、例えば、両方式で使
用される画像形成部の部材の一部共通化を図ると、直接
転写方式が選択されたときに、部材の共通化に伴って記
録媒体と中間転写媒体とが画像形成位置にて接触状態と
なることが想定される。直接転写時に、使用されない中
間転写媒体を搬送しないとなれば、接触状態にある記録
媒体、中間転写媒体間の摩擦接触は大きなものとなり中
間転写媒体の未使用部分が傷つけられるので、間接転写
方式での印刷処理に不具合が生じる、という問題点があ
る。
【0008】本発明は上記事案に鑑み、直接転写方式と
間接転写方式とを切り換えて印刷可能で、一方の転写方
式が選択された場合に他方の転写方式に不具合を発生さ
せることなく両方式による印刷処理を確実に実行するこ
とができる印刷装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、記録媒体及び一時的に画像を保持する中
間転写媒体に選択的に画像を形成する少なくとも一つの
印刷手段と、前記記録媒体を前記印刷手段に対して往復
搬送する記録媒体搬送手段と、前記中間転写媒体を前記
印刷手段に対して往復搬送する中間転写媒体搬送手段
と、前記印刷手段に対向して配置されるプラテンと、前
記中間転写媒体に形成された画像を前記記録媒体に転写
する転写手段と、前記印刷手段により前記記録媒体に画
像を形成する第1のモード又は前記中間転写媒体に画像
を形成する第2のモードを設定するためのモード設定手
段と、前記モード設定手段で前記第1のモードが設定さ
れたときに、前記プラテンと前記印刷手段との間に前記
記録媒体及び前記中間転写媒体を介在させた状態で前記
記録媒体搬送手段及び前記中間転写媒体搬送手段を往復
搬送させるように制御し、前記第2のモードが設定され
たときに、前記プラテンと前記印刷手段との間に前記中
間転写媒体を介在させた状態で前記中間転写媒体搬送手
段を往復搬送させるように制御する搬送制御手段と、を
備える。
【0010】本発明では、少なくとも一つの印刷手段
と、印刷手段に対向して配置されるプラテンと、を備え
ており、モード設定手段で第1のモードが設定される
と、搬送制御手段が、プラテンと印刷手段との間に記録
媒体及び中間転写媒体を介在させた状態で、記録媒体を
印刷手段に対して往復搬送する記録媒体搬送手段と、中
間転写媒体を前記印刷手段に対して往復搬送する中間転
写媒体搬送手段と、を駆動させることで、印刷手段によ
り記録媒体に画像が形成される。また、モード設定手段
で第2のモードが設定されると、搬送制御手段が、プラ
テンと印刷手段との間に中間転写媒体を介在させた状態
で、中間転写媒体搬送手段を駆動させることで、印刷手
段により中間転写媒体に画像が形成され、転写手段によ
り印刷手段で中間転写媒体に形成された画像が記録媒体
に転写される。
【0011】本発明によれば、印刷手段により記録媒体
に直接転写がなされ、転写手段により印刷手段で中間転
写媒体に形成された画像が記録媒体に間接転写されるの
で、記録媒体への印刷の際に直接転写方式と間接転写方
式とを切り換えて印刷可能であると共に、直接転写時に
記録媒体搬送手段及び中間転写媒体搬送手段が搬送制御
手段の制御により駆動されることで、記録媒体及び中間
転写媒体が往復搬送され記録媒体と中間転写媒体との摩
擦が小さくなる結果、中間転写媒体が摩擦による損傷を
受けなくなる(中間転写媒体に不具合が発生しなくなく
なる)ので、両方式による印刷処理を確実に実行するこ
とができる。
【0012】本発明において、記録媒体搬送手段及び中
間転写媒体搬送手段を同期して駆動するには、記録媒体
搬送手段を駆動する記録媒体搬送駆動手段と、中間転写
媒体搬送手段を駆動する中間転写媒体搬送駆動手段とを
更に備え、搬送制御手段が、モード設定手段で第1のモ
ードが設定されたときに、記録媒体搬送駆動手段と中間
転写媒体搬送駆動手段とを同期して駆動する態様を採る
ことができる。この場合において、記録媒体搬送駆動手
段と中間転写媒体駆動手段とを単一の駆動モータで構成
し、記録媒体搬送手段と中間転写媒体搬送手段との間で
駆動モータからの駆動力を連結又は解除する駆動連結切
換手段を更に備えるようにすれば、構成部材の共通化が
一層促進されるので、更に印刷装置の小型化、低コスト
化を図ることが可能となる。このとき、搬送制御手段
は、モード設定手段で第1のモードが設定されたときに
記録媒体搬送手段と中間転写媒体搬送手段とを駆動連結
するように駆動連結切換手段を制御し、第2のモードが
設定されたときに記録媒体搬送手段と中間転写媒体搬送
手段との駆動連結を解除するように駆動連結切換手段を
制御するようにしてもよく、また、搬送制御手段は、第
2のモードが設定されたときに、中間転写媒体搬送手段
による中間転写媒体の往復搬送のいずれか一方で実行さ
れる印刷手段による画像形成時にのみプラテンに駆動を
連結して駆動モータの駆動力を伝達するように駆動連結
切換手段を制御し、第1のモードが設定されたときに、
記録媒体搬送手段及び中間転写媒体搬送手段による記録
媒体及び中間転写媒体の往復搬送においてプラテンに駆
動を連結して駆動モータの駆動力を伝達するように駆動
連結切換手段を制御するようにしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
適用した印刷装置の実施の形態について説明する。
【0014】(構成)図1に示すように、本実施形態の
印刷装置1は、ハウジングとなる筐体2内に、記録媒体
としてのカードCに直接転写方式により画像を形成する
(印刷する)ためのカード搬送路となる第1カード搬送
路P、及び、中間転写媒体としての中間転写シートF
上に一時的に保持された画像を間接転写方式によりカー
ドCに転写するためのカード搬送路となる第2カード搬
送路Pを有している。第2カード搬送路Pは略水平
方向に配されており、第1カード搬送路Pは略垂直方
向に配されている。第1カード搬送路Pと第2カード
搬送路Pとは交点Xで直交状に交差している。
【0015】第2カード搬送路P上には、カードCを
1枚ずつ分離して第2カード搬送路Pに送り出すカー
ド供給部3、カード供給部3の下流側でカードCの両面
を清浄するクリーナ4、クリーナ4の下流側で交点X
を回転中心としてカードCを挟持したまま回転乃至反転
させ第1カード搬送路P方向にカードCの搬送路を直
交状に切り換え可能な反転部5がそれぞれ配設されてい
る。
【0016】カード供給部3は、複数のカードCを積層
状に収容するカードスタッカを有している。カードスタ
ッカの第2カード搬送路Pに臨む位置には、1枚のみ
のカードCの通過を許容する開口スロットを有したスタ
ッカ側板32が配置されており、カードスタッカの底部
には、回転することでカードスタッカに積層収容された
複数のカードCのうち最底部に位置するカードCを1枚
ずつ第2カード搬送路Pに送り出すキックローラ31
が圧接配置されている。
【0017】クリーナ4は、第2カード搬送路Pを挟
んで対をなして対峙し表面に粘着性物質を塗着したゴム
材料等のクリーニングローラ34とこのクリーニングロ
ーラ34に圧接する圧接ローラ35を有している。
【0018】反転部5は、カードCを挟持可能に対をな
すピンチローラ38、39、これらのピンチローラを回
転可能に支持して交点Xを中心として回転乃至反転す
る回転枠40を有している。これらのピンチローラ3
8、39は、一方が駆動ローラであり、他方が従動ロー
ラである。ピンチローラ38、39は、回転枠40が水
平状態においては第2カード搬送路Pを挟んで圧接し
合い(図1の実線の状態)、垂直状態においては第1カ
ード搬送路Pを挟んで圧接し合う(図1の二点鎖線の
状態)。ピンチローラ38、39の間にカードCを挟持
した状態で回転枠40を回転乃至反転させると、ピンチ
ローラ38、39も共回りしてカードCを変位させてし
まうので、反転部5での回転乃至反転動作は、回転枠4
0の回転乃至反転とピンチローラ38、39との回転と
は独立して駆動される。
【0019】なお、反転部5の近傍には、回転枠40の
回転角度を検出する図示しない一体型透過センサ(スリ
ット板との組合せ)が配置されている。また、ピンチロ
ーラ38、39の回転方向を判断するために、ピンチロ
ーラ38、39のいずれか一方の位置を検出するための
図示しない一体型透過センサ(半月板との組合せ)が配
設されており、回転枠40の回転角度を任意に設定する
ことができると共に、ピンチローラ38、39によるカ
ードCの搬送方向が制御される。
【0020】また、印刷装置1には、第1カード搬送路
上で反転部5の下流側(図1の矢印U側)に、後述
する加熱情報(正像データ、鏡像データ)に従って熱転
写インクを用いてカードC又は中間転写シートFに画像
を形成する画像形成部9が配置されている。画像形成部
9は、熱転写プリンタの構成が採用されており、カード
Cの一面側への印刷時にカードCを支持するプラテンロ
ーラ21及びプラテンローラ21に対して進退可能に配
設されたサーマルヘッド20を有している。プラテンロ
ーラ21とサーマルヘッド20との間には熱転写シート
Rが介在している。
【0021】図8(A)〜(C)に示すように、プラテ
ンローラ21に対するサーマルヘッド20の進退運動
は、サーマルヘッド20を着脱可能に保持する図示しな
いホルダと、このホルダに固定された従動ローラ22
と、従動ローラ22に周接しながらカム軸24を中心に
いずれかの方向(矢印A方向、またはその反対方向)に
回転する非円形のサーマルヘッド進退カム23と、ホル
ダをサーマルヘッド進退カム23に圧接させる図示しな
いバネとを有する進退駆動ユニットにより実行される。
【0022】図3(A)に示すように、熱転写シートR
は、例えばフィルム上にカードCの長手方向の長さより
若干大きい幅で、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C
(シアン)、及びBk(ブラック)のインクが順に塗着
されており、Bk(ブラック)の次には画像が形成され
たカードCの表面を保護する保護層領域Tを面順次に繰
り返した帯状の形状を有している。
【0023】図8(B)、(C)に示すように、熱転写
シートRは、熱転写シートRをロール状に捲回した熱転
写シート供給部14から供給され、複数のガイドコロ5
3及び上述した図示しないホルダに固着されたガイド板
25により案内されサーマルヘッド20の先端部に略全
面を当接させながら、巻取ローラ対57の回転駆動と共
に駆動し熱転写シートRをロール状に巻き取る熱転写シ
ート巻取部15に巻き取られる。熱転写シート供給部1
4及び熱転写シート巻取部15は、サーマルヘッド20
の両側の位置に配設されており、中心部はそれぞれスプ
ール軸に装填されている。また、画像形成部9には、熱
転写シートRの位置出し用マーク又は熱転写シートRの
Bkの位置を検出するための発光素子S及び受光素子
(以下、受光センサSという。)が、熱転写シー
ト供給部14及びサーマルヘッド20間に配設された2
つのガイドコロ53の間に、熱転写シートRに対して離
間状態で直交するように配置されている。
【0024】なお、巻取ローラ対57の駆動側ローラ軸
には同軸上に図示しないギヤが嵌着されており、このギ
ヤは同軸上に図示しないクロック板を有するギヤに噛合
している。また、図示しないクロック板の近傍には、熱
転写シートRの巻き取り量を管理するために図示しない
クロック板の回転を検出する図示しない一体型透過セン
サが配設されている。
【0025】図8(A)に示すように、カードC(又は
後述する中間転写シートF)に対する熱転写シートRを
介してのサーマルヘッド20の印刷位置(加熱位置)S
rは、プラテンローラ21の周部であって第1カード搬
送路Pに接する部分に対応している。図8(B)に示
すように、画像形成部9の両側には、印刷位置Srに対
してカードCを上下方向に搬送するように同期して回転
し、一定の回転速度を有するキャプスタンローラ74と
キャプスタンローラ74に圧接するピンチローラ75と
で構成される上部ローラ対、及び、キャプスタンローラ
78とピンチローラ79とで構成される下部ローラ対が
第1カード搬送路Pを挟むように配設されている。
【0026】また、図1及び図8(A)〜(C)に示す
ように、プラテンローラ21には中間転写シートFがサ
ーマルヘッド20側の周面に掛け渡されている。図3
(B)に示すように、中間転写シートFは、ベースフィ
ルムFa、ベースフィルムFaの背面側に形成された背
面コート層Fb、インクを受容する受容層Fe及び受容
層Feの表面を保護するオーバーコート層Fd、ベース
フィルムFaの表面側に形成され加熱によりオーバーコ
ート層Fd及び受容層Feを一体としてベースフィルム
Faからの剥離を促進する剥離層Fcが、下側から背面
コート層Fb、ベースフィルムFa、剥離層Fc、オー
バーコート層Fd及び受容層Feの順で積層されて形成
されている。中間転写シートFは、受容層Fe側が熱転
写シートRと対向し、背面コート層Fb側がプラテンロ
ーラ21に当接するように掛け渡されている。印刷位置
Srにおいて、カードCに直接転写方式で印刷される際
(図8(B)参照)及び中間転写シートに画像が形成さ
れる際(図8(C)参照)の中間転写シートFの搬送速
度は、熱転写シートRの搬送速度と同一搬送速度に設定
されている。更に、カードCに直接転写方式で印刷され
る際には、中間転写シートFの搬送速度とカードCの搬
送速度とが同一搬送速度に設定されている。なお、画像
形成部9には、図8(A)〜(C)に示すように、中間
転写シートFの位置出し用マークを検出するための発光
素子S及び受光素子S(以下、受光センサSとい
う。)が、プラテンローラ21とガイドコロ91との間
に中間転写シートFに対して離間状態で直交するように
配置されている。
【0027】また、図1に示すように、印刷装置1に
は、第2カード搬送路P上で反転部5の下流側(矢印
L側)に、カードCを水平方向に搬送する水平搬送ロー
ラ対11、画像形成部9で中間転写シートFに形成され
た画像をカードCに転写する転写部10、複数の搬送ロ
ーラ対を有しカードCを水平方向に搬送すると共に、カ
ードCを筐体2の外部に排出する排出ローラ対を有する
水平搬送部12が順に配設されている。
【0028】転写部10は、カードCへの中間転写シー
トFの転写時にカードCを支持するプラテンローラ50
及びプラテンローラ50に対して進退可能に配設された
ヒートローラ45を有している。ヒートローラ45に
は、中間転写シートFを加熱するための発熱ランプ46
が内蔵されている。プラテンローラ50とヒートローラ
45との間には中間転写シートFが介在している。
【0029】図9(A)、(B)に示すように、プラテ
ンローラ50に対するヒートローラ45の進退運動は、
ヒートローラ45を着脱可能に保持するホルダ49と、
ホルダ49に固定された従動ローラ43と、従動ローラ
43に周接しながらカム軸52を中心に一方向(矢印B
方向)に回転する非円形のヒートローラ昇降カム51
と、ホルダ49に内蔵されホルダ49の上面をヒートロ
ーラ昇降カム51に圧接させる図示しないバネとを有す
る昇降駆動ユニットにより実行される。
【0030】図1に示すように、中間転写シートFは、
中間転写シートFをロール状に捲回した中間転写シート
供給部16から供給され、従動ローラ59を伴う搬送ロ
ーラ58、ガイドコロ60及びプラテンローラ21、ガ
イドコロ91、ピンチローラ89と共に中間転写シート
Fに逆張力を加えるバックテンションローラ88、ガイ
ドコロ92、ガイドコロ44、ヒートローラ45の両側
に配置され転写部10を構成するフレームに固着された
ガイド板47等で案内され、転写時にはカードCを介し
て第2カード搬送路P上でプラテンローラ50とヒー
トローラ45とに挟まれて、中間転写シートFをロール
状に巻き取る中間転写シート巻取部17に巻き取られ
る。
【0031】また、転写部10には、水平搬送部12の
転写部10側に配置されたキャプスタンローラと共に、
第2カード搬送路Pを挟んで圧接し合いカードCを矢
印L方向に搬送可能でキャプスタンローラを駆動ローラ
とする搬送ローラ対48が、水平搬送ローラ対11の下
流側かつプラテンローラ50の上流側に配設されてい
る。第2カード搬送路P上で反転部5より下流側の水
平搬送ローラ対11、搬送ローラ対48、プラテンロー
ラ50、及び水平搬送部12の各ローラ対は、複数のギ
ヤを介して図示しないパルスモータM3により回転駆動
される。なお、転写部10には、中間転写シートFの位
置出し用マークを検出するための発光素子及び受光素子
が、ガイドコロ44とガイド板47と間に中間転写シー
トFを跨ぐように配置されている。
【0032】図2に示すように、図1に示した筐体2、
第1カード搬送路P及び第2カード搬送路Pで画定
される領域には、正逆転可能で駆動モータとしてのパル
スモータM1と、同じく正逆転可能なパルスモータM2
とを駆動動力源とする記録媒体搬送手段及び中間転写媒
体搬送手段としての駆動機構が配設されている。パルス
モータM1のモータ軸には、タイミングプーリ(以下、
単にプーリという。)61が嵌着されており、プーリ6
3との間に無端タイミングベルト(以下、単にベルトと
いう。)62が巻き掛けられている。プーリ63の軸に
はプーリ63より小径のプーリ64が嵌着されている。
【0033】プーリ64にはベルト65がプーリ66と
の間で巻き掛けられている。プーリ66の軸には駆動連
結切換手段としての電磁クラッチ67が嵌着されてい
る。電磁クラッチ67は、後述するように、(1)直接
転写におけるカードCの搬送時、(2)サーマルヘッド
20のカードCへの直接転写時、及び、(3)サーマル
ヘッド20の中間転写シートFへの画像形成時に、電磁
クラッチ67の軸に嵌着されたプーリ68にプーリ66
の回転駆動力を連結する。プラテンローラ21には同軸
上にプーリ70が嵌着されており、プーリ68とプーリ
70とにはベルト69が巻き掛けられている。また、プ
ラテンローラ21の同軸上にはプラテンローラ21より
大径のギヤ71が嵌着されている。ギヤ71にはギヤ7
2、76が噛合している。ギヤ72は同軸上にピンチロ
ーラ75に圧接するキャプスタンローラ74を有するギ
ヤ73に噛合しており、ギヤ76は同軸上にピンチロー
ラ79に圧接するキャプスタンローラ78を有するギヤ
77に噛合している。
【0034】また、プーリ64には別のベルト81が捲
き掛けられており、プーリ82に回転駆動力を伝達す
る。プーリ82の軸にはギヤ84に噛合するギヤ83が
嵌着されている。ギヤ84の軸にはギヤ84より小径の
ギヤ85が嵌着されており、ギヤ85はギヤ86と噛合
している。ギヤ86の軸にはトルクリミッタ87が嵌着
されており、トルクリミッタ87を介して回転駆動力が
バックテンションローラ88に伝達される。バックテン
ションローラ88にはピンチローラ89が圧接されてい
る。バックテンションローラ88と同軸にはクロック板
90が嵌着されている。中間転写シートFが正逆方向に
送られるときに、バックテンションローラ88は中間転
写シートFと同期して回転する。クロック板90の近傍
には、中間転写フィルムFの搬送量(送り量、戻し量)
を管理するためにクロック板90の回転量を検出する一
体型透過センサSが配設されている。
【0035】一方、パルスモータM2のモータ軸には、
プーリ93が嵌着されており、プーリ95との間にベル
ト94が巻き掛けられている。プーリ95の軸にギヤ9
6が嵌着されている。
【0036】ギヤ96は、反時計回りでギヤ96からの
駆動が伝達され時計回りでフリーとなる(空回りする)
軸に嵌着されたワンウェイギヤ97に噛合している。ワ
ンウェイギヤ97の軸にはギヤ98及びプーリ99が嵌
着されており、ギヤ98は時計回りでフリーとなり反時
計回りでロックされるワンウェイギヤ101に噛合して
いる。プーリ99にはプーリ103との間でベルト10
2が捲き掛けられている。プーリ103の軸にはギヤ1
04が嵌着されており、ギヤ104はギヤ105と噛合
している。ギヤ105の軸にはトルクリミッタ106が
嵌着されており、トルクリミッタ106を介して回転駆
動力がギヤ107に伝達される。ギヤ107の同軸上に
はクロック板108が嵌着されている。ギヤ107は、
中間転写シートFを巻き取るための巻取スプール軸11
0に嵌着されたギヤ109と噛合している。クロック板
108の近傍には、クロック板108の回転を介して巻
取スプール軸110の回転量を検出すると共に、巻取ス
プール軸110の回転を検出して中間転写シートFの破
断不良を検出する一体型透過センサSが配設されてい
る。
【0037】また、ギヤ96は、ワンウェイギヤ97の
反対側で、時計回りでギヤ96からの駆動が伝達され反
時計回りでフリーとなる軸に嵌着されたワンウェイギヤ
111に噛合している。ワンウェイギヤ111の軸には
ギヤ112及びプーリ113が嵌着されており、ギヤ1
12は反時計回りでフリーとなり時計回りでロックされ
るワンウェイギヤ114に噛合している。プーリ113
にはプーリ116及びプーリ125との間でベルト11
5が捲き掛けられている。なお、このベルト115が一
定張力を保つように、ベルト115で連なるプーリ11
6とプーリ125の間にはテンションローラ126が配
設されている。プーリ116の軸にはギヤ117が嵌着
されており、ギヤ117はギヤ118と噛合している。
ギヤ118の軸にはトルクリミッタ119が嵌着されて
おり、トルクリミッタ119を介して回転駆動力がギヤ
123に伝達される。ギヤ123と同軸にはクロック板
121が嵌着されている。ギヤ123は、中間転写シー
トFを供給するための供給スプール軸120に嵌着され
たギヤ124と噛合している。クロック板121の近傍
には、クロック板121の回転を介して供給スプール軸
120の回転を検出すると共に、供給スプール軸120
の回転を検出して中間転写シートFの破断不良を検出す
る一体型透過センサSが配設されている。なお、供給
スプール軸120には中間転写シート供給部16が装填
され、巻取スプール軸110には中間転写シート巻取部
17が装填されている。
【0038】一方、プーリ113からの駆動はベルト1
15を介してプーリ125にも伝達される。プーリ12
5の軸にはギヤ127が嵌着されており、ギヤ127は
ギヤ128に噛合している。更に、ギヤ128と同軸に
配設されたギヤ129を介して駆動がギヤ130へと伝
達されていく。ギヤ130の軸には電磁クラッチ131
が嵌着されている。電磁クラッチ131は、後述するよ
うに、中間転写シートFの巻き戻し(Rv)時のみ電磁
クラッチ131の軸に嵌着されたギヤ132を介してギ
ヤ130の回転駆動力をギヤ133に連結する。ギヤ1
33の軸にはトルクリミッタ134が嵌着されており、
トルクリミッタ134を介して回転駆動力が中間転写シ
ートFを搬送する搬送ローラ58に伝達される。なお、
上記電磁クラッチ131の駆動連結時における供給スプ
ール軸120、プラテンローラ21及び搬送ローラ58
による中間転写シートFの搬送速度は、供給スプール軸
120>搬送ローラ58>プラテン21の関係にあり、
トルク管理については、プラテン21>搬送ローラ58
>供給スプール軸120となるように設定されている。
【0039】中間転写シートFの送り(Fw)と巻き戻
し(Rv)は主にパルスモータM2の回転方向を切り換
えることにより行われ、中間転写シートFの巻き戻し
(Rv)動作において行われる中間転写シートFへの画
像形成時では、供給スプール軸120、プラテンローラ
21及びバックテンションローラ88による中間転写シ
ートFの搬送速度は、供給スプール軸120>プラテン
ローラ21>バックテンションローラ88の関係にあ
る。このため、サーマルヘッド20を離間して中間転写
シートFを送る際には、中間転写シートFの弛みを防止
するために、電磁クラッチ67により駆動が切り離され
る。
【0040】図1に示すように、筐体2には、第2カー
ド搬送路Pの矢印L方向への延長線上に、印刷処理が
終了したカードCを筐体2の外部へ排出する排出口27
が形成されている。排出口27の下側には、カードCを
積層してストックするスタッカ13が筐体2に着脱可能
に装着されている。なお、クリーナ4と反転部5との間
に一体型透過センサSが、反転部5の近傍でキャプス
タンローラ78側に一体型透過センサSが、キャプス
タンローラ78とサーマルヘッド20との間に一体型透
過センサSが、搬送ローラ対48の近傍で水平搬送ロ
ーラ対11側に一体型透過センサSが、水平搬送部1
2内のキャプスタンローラを駆動ローラとする搬送ロー
ラ対と排出ローラ対との間に配設された駆動を持たない
ローラ対の近傍で排出ローラ対側に一体型透過センサS
が、水平搬送部12と排出口27との間に一体型透過
センサS10がそれぞれ配設されており(図示省略)、
第1カード搬送路P又は第2カード搬送路Pに沿っ
て搬送されるカードCの先端又は後端が検出される。
【0041】更に、図1に示すように、印刷装置1は、
筐体2内に、商用交流電源から各機構部及び制御部等を
駆動/作動可能な直流電源に変換する電源部18、印刷
装置1全体の動作制御を行う制御部19、並びに、筐体
2の上部に制御部19からの情報に従って印刷装置1の
状態等を表示すると共に、オペレータによる操作で制御
部19に操作命令が指示可能なモード設定手段としての
タッチパネル8を備えている。
【0042】図4に示すように、制御部19は、印刷装
置1の制御処理を行うマイコン19Aを有している。マ
イコン19Aは、中央演算処理装置として高速クロック
で作動するCPU、印刷装置1の制御動作が記憶された
ROM、CPUのワークエリアとして働くRAM及びこ
れらを接続する内部バスで構成されている。
【0043】マイコン19Aには外部バス19Bが接続
されている。外部バス19Bには、タッチパネル8の表
示や操作命令を制御するタッチパネル表示操作制御部1
9C、各種センサからの信号を制御するセンサ制御部1
9D、モータ制御部19E、各モータに駆動パルスを送
出するモータドライバを制御するモータ制御部19E、
外部コンピュータと印刷装置1の通信を行うための外部
入出力インタフェース19F、カードCに印刷すべき画
情報等を一時的に格納するバッファメモリ19G、サー
マルヘッド20の熱エネルギーを制御するサーマルヘッ
ド制御部19H、及び、電磁クラッチのオン・オフの制
御信号を出力するクラッチ制御部19Jが接続されてい
る。タッチパネル表示操作制御部19C、センサ制御部
19D、サーマルヘッド制御部19H及びクラッチ制御
部19Jは、タッチパネル8、センサSa〜Sc、S
〜S10を含むセンサ、パルスモータM1〜M3のドラ
イバを含むドライバ、サーマルヘッド20、電磁クラッ
チ67、131にそれぞれ接続されている。
【0044】(動作)次に、フローチャートを参照し
て、本実施形態の印刷装置1の動作について制御部19
のマイコン19AのCPUを主体として説明する。な
お、RAMには、既に外部コンピュータから外部入出力
インタフェース19F、バッファメモリ19Gを介して
受信した画情報が格納されているものとする。
【0045】CPUは、タッチパネル表示操作制御部1
9Cを介してタッチパネル8に初期画面を表示させる。
この時点でタッチパネル8(又は外部コンピュータの表
示画面)には、片面印刷、両面印刷の別や、カードCに
直接転写により画像を形成する第1モード、又は、カー
ドCに間接転写により画像を形成する第2モードの別を
設定するためのモードボタン、設定されたモードをクリ
アするためのモードクリアボタン、印刷装置1に設定さ
れたモードでの印刷を開始させるためのスタートボタ
ン、並びに、印刷装置1のスタンバイ又は印刷可能状態
の別、印刷済みカード枚数等が表示される。オペレータ
がモードボタンを押下(タッチ)してスタートボタンを
押下すると、入力された情報に従って、カードCに画像
形成(印刷)を行うための画像形成ルーチンが実行され
る。
【0046】図5に示すように、この画像形成ルーチン
では、ます、ステップ102において、片面印刷のモー
ドが入力されたか否かを判断し、肯定判断のときは、次
のステップ104において、第1モードが設定されたか
否かを判断する。ステップ104で肯定判断されたとき
は、次のステップ106において、カードCに直接転写
により画像を形成する第1モードの処理を行うための第
1モード処理サブルーチンを実行する。
【0047】図6に示すように、この第1モード処理サ
ブルーチンでは、ステップ122において、第2カード
搬送路P上に配されたカード供給部3、クリーナ4、
反転部5の各ローラを作動させて、カード供給部3のカ
ードCを矢印L方向に搬送させ反転部5のピンチローラ
38、39にカードCを挟持させる。すなわち、カード
供給部3のキックローラ31が回転することでカードス
タッカの最底部のカードCは第2カード搬送路P上に
送出され、クリーナ4のクリーニングローラ34でカー
ドCの両面が清浄される。カードCの先端がクリーナ4
と反転部5との間に配置された図示しない一体型透過セ
ンサSで検知されると、カード供給部3のキックロー
ラ31の回転を停止させる。カードCは一体型センサS
で検出された位置から反転部5までの所定パルス数搬
送された後停止し(ピンチローラ38、39の回転駆動
も停止し)、水平状態の反転部5はカードCを挟持した
状態となる。
【0048】次にステップ124では、第1カード搬送
路P上を矢印U方向にカードCを搬送可能なように反
転部5を90°回転させて垂直状態(図1の二点鎖線参
照)の姿勢とし、次のステップ126において、ピンチ
ローラ38、39を回転駆動させ、パルスモータM1の
モータドライバへパルスモータM1の回転駆動を開始さ
せると共に、電磁クラッチ67をパルスモータM1から
の駆動力をプラテンローラ21へ伝達させる状態とす
る。これにより、ピンチローラ38、39、プラテンロ
ーラ21、キャプスタンローラ74、78の回転駆動が
開始され、カードCは第1カード搬送路Pに沿って画
像形成部9方向への搬送が開始される。
【0049】次のステップ128では、キャプスタンロ
ーラ78とサーマルヘッド20との間に配置された図示
しない一体型透過センサSがカードCの先端を検出し
たか否かを判断し、否定判断のときは、ステップ126
へ戻り画像形成部9へのカードCの搬送を続行し、肯定
判断のときは、次のステップ130において、カードC
の先端が印刷位置Srに至るまでの所定パルス数カード
Cを矢印U方向に搬送する。なお、反転部5のピンチロ
ーラ38、39は、反転部5と画像形成部9の間に配置
された図示しない一体型透過センサSでカードCの後
端が検出された時点で回転動作を停止する。この間、サ
ーマルヘッド20はプラテンローラ21に対して離間し
た位置にあり(図8(A)参照)、熱転写シートRは、
例えば、Y(イエロー)の開始端が印刷位置Srの位置
となるまで所定距離送られる。このような制御は、例え
ば、受光センサSにより熱転写シートRのBk(ブラ
ック)の後端を検出し、熱転写シートR上に予め等間隔
の幅が定められているBk(ブラック)の後端からY
(イエロー)の開始端までの距離を、巻取ローラ対57
の近傍に配設した図示しないクロック板の回転を図示し
ない一体型透過センサで検出することで実行することが
できる。また、ステップ130では、サーマルヘッド進
退カム23の矢印A方向への回転動作を開始させる。こ
れにより、カードCは、サーマルヘッド進退カム23で
他面側がプラテンローラ21に支持され、一面側が熱転
写シートRを介してサーマルヘッド20に押し当てられ
る。
【0050】続いてステップ132ではカードCへの直
接転写による画像形成が実行される。CPUは、サーマ
ルヘッド制御部19Hを介して、予め画情報に従ってY
MC毎の印画データを熱エネルギーに変換し画像形成対
象がカードCの種類や中間転写シートFの別による所定
の係数を熱エネルギーに加味した正像データをサーマル
ヘッド20に送出させている。サーマルヘッド20の各
印画素子はこの加熱情報に従って加熱される。パルスモ
ータM1の駆動によりプラテンローラ21は反時計回り
に回転し、同期して熱転写シートRは熱転写シート巻取
部15に巻き取られ、カードCには直接転写によるY
(イエロー)の画像形成(印刷)が行われる。
【0051】Y(イエロー)による画像形成が終了する
と、サーマルヘッド進退カム23を矢印Aの逆方向に回
転させて、カードCからサーマルヘッド20を後退させ
る。CPUは、サーマルヘッド20が後退した後にパル
スモータM1の逆転駆動を開始させる。これにより、プ
ラテンローラ21、キャプスタンローラ74、78は逆
転し、カードCは矢印D方向に搬送される。CPUは、
カードCの先端部が図示しない一体型透過センサS
位置を通過し、所定パルス分カードCを搬送した後、パ
ルスモータM1の逆転駆動を停止させる。また、次の染
料M(マゼンタ)を印画するために、パルスモータM1
を正転駆動させて図示しない一体型透過センサSでカ
ードCの先端を検知した後、印刷位置Srまでの所定パ
ルス分カードCを矢印U方向へ搬送する。この間、CP
Uは、印刷位置Srに次のM(マゼンダ)の先端部が位
置するまで熱転写シートRを若干量送らせる。そして、
サーマルヘッド進退カム23を矢印A方向に回転させる
ことで、カードCに熱転写シートRを介してサーマルヘ
ッド20を押し当ててサーマルヘッド20によりカード
CへY(イエロー)に重ねてM(マゼンダ)の画像を形
成する。CPUは、順次以上の処理を繰り返し、カード
Cの表面側にYMCのインクで画像を重ねて形成させ
る。
【0052】次にステップ134において、サーマルヘ
ッド進退カム23を矢印Aの逆方向へ回転させて、カー
ドCからサーマルヘッド20を後退させ、ステップ13
6において、ピンチローラ38、39を回転駆動させて
からパルスモータM1の逆転駆動を開始させてプラテン
ローラ21、キャプスタンローラ74、78の逆転によ
りカードCを矢印D方向に搬送させる。
【0053】次のステップ138では、カードCの先端
(ステップ128での表現に合わせれば後端となる。)
が図示しない一体型透過センサSの位置まで搬送され
たか否かを判断する。否定判断のときはステップ136
へ戻り矢印D方向へのカードCの搬送を続行し、肯定判
断のときは次のステップ140において、所定パルス数
カードCを更に矢印D方向へ搬送し、ステップ142に
おいて、パルスモータM1を逆転の駆動させると共に電
磁クラッチ67にプラテンローラ21への連結を停止さ
せ、更に、ピンチローラ38、39の逆転を停止させ
て、反転部5のピンチローラ38、39にカードCを挟
持させた後、カードCを矢印L方向に搬送可能なように
垂直状態でカードCを挟持したままの反転部5を90°
回転させる。これにより、カードCは他面側を上側にし
て第2カード搬送路P上に位置することになる。
【0054】次いでステップ144では、ピンチローラ
38、39、図示しないパルスモータM3を回転駆動さ
せ、カードCを第2カード搬送路P上を矢印L方向へ
搬送させ、次のステップ146において、水平搬送部1
2と排出口27との間に配置された図示しない一体型透
過センサS10がカードCの先端部を検出したか否かを
判断し、否定判断のときは、カードCを更に搬送するた
めにステップ144へ戻り、肯定判断のときは、ステッ
プ148において所定時間待機する(搬送を続行す
る)。これにより、カードCは排出口27を経てスタッ
カ13へ排出される。次のステップ150では、ピンチ
ローラ38、39、図示しないパルスモータM3の回転
駆動を停止させ、処理済みのカード枚数や処理の完了を
タッチパネル8上に表示し、以下、タッチパネル8から
入力されたカード枚数の処理が終了するまで、上記と同
様にして、次のカードCについて片面、第1モードによ
る印刷を実行して、第1モード処理サブルーチンを終了
し画像形成ルーチンへ戻り画像形成ルーチンを終了す
る。なお、第1モード処理では、図9(A)に示すよう
に、転写部10において、ヒートローラ45はプラテン
ローラ50から離間した状態に保持されている。
【0055】一方、図5のステップ104で否定判断さ
れたときは、ステップ108において、カードCに間接
転写により画像を形成する第2モードの処理を行うため
の第2モード処理サブルーチンを実行する。
【0056】図7に示すように、この第2モード処理サ
ブルーチンでは、まず、ステップ162において、パル
スモータM1、M2を送り(Fw)方向に回転させ、次
のステップ164において、受光センサSを監視する
ことで中間転写シートFに形成されている位置出し用マ
ークを認識し、中間転写シートFの送りや戻しと常に一
体で正逆転するバックテンションローラ88に接続され
ているクロック板90の回転量を一体型透過センサS
で検出することにより、印刷開始位置まで中間転写シー
トFが搬送されたか否かを判断し、否定判断のときは、
ステップ162へ戻り中間転写シートFの搬送を続行
し、肯定判断のときは、次のステップ166において、
パルスモータM1、M2の駆動を停止させる。この間、
サーマルヘッド20はプラテンローラ21に対して離間
した位置にあり、熱転写シートRは、上述したように、
例えば、Y(イエロー)の開始端が印刷位置Srの位置
となるまで所定距離送られる。
【0057】次いでステップ168では、サーマルヘッ
ド進退カム23を矢印A方向へ回転させてサーマルヘッ
ド20を熱転写シートRを介してプラテンローラ21に
押し当てさせ、次のステップ170において、パルスモ
ータM1及びパルスモータM2を巻き戻し(Rv)方向
へ回転させると共に、電磁クラッチ67、131の連結
によりプラテンローラ21を反時計回りに回転させ、搬
送ローラ58も反時計回りに回転させる。これにより、
中間転写シートFにはY(イエロー)の画像形成が開始
される。すなわち、熱転写シートRのY(イエロー)イ
ンク層をサーマルヘッド20で加熱することで、中間転
写シートFの受容層Feへの画像形成が開始され、パル
スモータM1の駆動力によりプラテンローラ21は反時
計回りに回転し、パルスモータM2の駆動力により中間
転写シートFは中間転写シート供給部16に巻き取ら
れ、同期して熱転写シートRは熱転写シート巻取部15
に巻き取られる。
【0058】次のステップ172では、中間転写シート
Fに形成される画像の長手方向の大きさに対応する所定
パルス数パルスモータM1(又はパルスモータM2)が
回転駆動したか否かを判断することにより、中間転写シ
ートFへの画像形成が終了したか否かを判定する。否定
判定のときは、ステップ170へ戻り中間転写シートF
への画像形成を続行し、肯定判定のときは、ステップ1
74において、パルスモータM1、M2の駆動を停止さ
せると共に、電磁クラッチ67、131に、プラテンロ
ーラ21、搬送ローラ58への連結を解除させる。
【0059】次いでステップ176では、サーマルヘッ
ド進退カム23を回転させて、サーマルヘッド20をプ
ラテンローラ21に対して退避させ、次のステップ17
8において、所定色(YMC)分の画像形成が終了した
か否かを判断する。否定判断のときには、次の色(例え
ば、M)を中間転写シートFの受容層Feに既に形成さ
れた色(例えば、Y)に重ねて画像形成を行うためにス
テップ162へ戻り、肯定判断のとき、すなわち、YM
Cによる画像形成が終了したときは、次のステップ18
0へ進む。
【0060】なお、中間転写シートFへの画像形成時に
サーマルヘッド20に与えられる熱エネルギーは、制御
部19のサーマルヘッド制御ユニットにより、中間転写
シートFのベースフィルムFa自体の比熱がカードCの
比熱より小さいこともあり、カードCへの直接転写時に
サーマルヘッド20に与えられる熱エネルギーよりも小
さく(カードCへの直接転写時の方が大きく)なるよう
に制御され、このような熱エネルギーの演算は、熱エネ
ルギーへの係数を変更することにより行われている。ま
た、中間転写シートFへの画像形成時に制御部19から
サーマルヘッド20へ送出されるデータは、上述したス
テップ132の場合とは異なり、鏡像データである。
【0061】ステップ180では、パルスモータM2を
駆動させて、予めプラテンローラ50から離間されてい
るヒートローラ45の位置まで、バックテンションロー
ラ88に接続されているクロック板の回転量に従って中
間転写シートFを搬送する。この搬送時に転写部10内
にガイドコロ44とガイド板47との間に配置された受
光素子からの出力を監視することで中間転写シートFの
位置出し用マークが検出され、この時点で搬送量を再度
設定することが可能となり、搬送精度が向上する。
【0062】また、ステップ180では、中間転写シー
トFの転写部10への搬送に並行させて、カード供給部
3からカードCを送り出し、カードCの先端をヒートロ
ーラ45に当接する位置まで第2カード搬送路Pに沿
って搬送する。すなわち、カード供給部3、クリーナ
4、反転部5のピンチローラ38、39を回転駆動させ
ると共に、図示しないパルスモータM3を駆動すること
で、水平搬送ローラ対11、搬送ローラ対48及び水平
搬送部12の各ローラ対を回転させ、カード供給部3か
らカードCを1枚第2カード搬送路P上に送出し、ク
リーナ4で両面を清浄し、カードCの先端が図示しない
一体型透過センサSで検出されると、キックローラ3
1の回転を停止させる。次いで、カードCを反転部5を
通過させて第2カード搬送路Pに沿って更に矢印L方
向へ搬送させる。搬送ローラ対48の近傍で水平搬送ロ
ーラ対11側に配置された図示しない一体型透過センサ
がカードCの先端を検出すると、更に所定パルス数
カードCを矢印L方向に搬送する。これにより、カード
Cの先端はヒートローラ45に当接する位置まで搬送さ
れる。また、図示しない一体型透過センサSがカード
Cの先端を検出した時点でピンチローラ38、39の回
転駆動は停止される。
【0063】次にステップ182において、ヒートロー
ラ昇降カム51を矢印B方向へ回転させて、ヒートロー
ラ45をプラテンローラ50から離間していた状態(図
9(A)の状態)からプラテンローラ50に当接する状
態(図9(B)の状態)へ移行させて、ヒートローラ昇
降カム51の回転動作を停止させる。この時点で、カー
ドCの先端は、裏面がプラテンローラ50に支持され、
表面が中間転写シートFを介してヒートローラ45に押
し当てられる。
【0064】次のステップ184では、カードCの一面
側に、画像形成部9で中間転写シートFの受容層Feに
形成された画像をヒートローラ45で熱転写する間接転
写を実行する。このステップ184における動作につい
て詳述すれば、カードCは、一面側が反時計回りに回転
するプラテンローラ50に支持され、他面側が中間転写
シートFを介してヒートローラ45に押し当てられ、矢
印L方向に搬送される。中間転写シートFの剥離層Fc
は発熱ランプ46の熱によりベースフィルムFaから剥
離され、カードCの表面に画像が形成された受容層Fe
とオーバーコート層Fdとが一体で転写される。この転
写に同期して中間転写シートFは中間転写シート巻取部
17に巻き取られる。この間、ステップ186におい
て、カードCの先端が水平搬送部12内のキャプスタン
ローラを駆動ローラとする搬送ローラ対と排出ローラ対
との間に配設されたローラ対の近傍で排出ローラ対側に
配置された一体型透過センサSの位置に位置したかを
監視することで中間転写が終了したか否かを判断してお
り、間接転写が未了のときはステップ184へ戻り間接
転写を続行し、間接転写が完了すると、次のステップ1
88に進む。なお、中間転写時のカードC及び中間転写
シートFの搬送速度は同一とされており、ステップ18
0での中間転写シートFの搬送速度より遅い速度が設定
されている。
【0065】ステップ188では、パルスモータM2の
駆動を停止さて、中間転写シートFの搬送(中間転写シ
ート巻取部17への巻き取り)を停止させ、ヒートロー
ラ昇降カム51を再度回転させてプラテンローラ50に
対してヒートローラ45を退避させる。次のステップ1
90では、図示しないパルスモータM3を駆動させてカ
ードCを第2カード搬送路Pに沿って更に矢印L方向
へ搬送させ、ステップ192において、図示しない一体
型透過センサS10がカードCの先端を検出したか否か
を判断し、否定判断のときは、カードCを更に搬送する
ためにステップ190へ戻り、肯定判断のときは、ステ
ップ194において所定時間待機して搬送を続行する。
これにより、カードCは排出口27を経てスタッカ13
へ排出される。次のステップ196では、図示しないパ
ルスモータM3の回転駆動を停止させ、処理済みのカー
ド枚数や処理の完了をタッチパネル8上に表示し、以
下、タッチパネル8から入力されたカード枚数の処理が
終了するまで、上記と同様にして、次のカードCについ
て片面、第2モードによる印刷を実行して、第2モード
処理サブルーチンを終了し画像形成ルーチンへ戻り画像
形成ルーチンを終了する。
【0066】一方、図5のステップ102で否定判断さ
れたとき、すなわち、両面印刷の入力がなされたとき
は、ステップ110において、別処理が実行され、画像
形成ルーチンを終了する。この別処理について、カード
Cの一面に第1モードが、カードCの他面に第2モード
が設定された場合を例にとり簡潔に説明すれば、図6に
示した第1モード処理サブルーチンのステップ122〜
ステップ142を実行した後、カードCを反転部5に挟
持したまま保持し、図7に示した第2モード処理サブル
ーチン(ステップ162からステップ196)を実行す
る。ただし、第2モード処理サブルーチンのステップ1
80では、カード供給部3からカードCを供給すること
なく、反転部5に挟持されていたカードCを搬送する。
これにより、一面に直接転写、他面に間接転写の画像が
形成されたカードCを得ることができる。なお、カード
Cの裏面側への直接転写の場合には、一般にBk(ブラ
ック)一色が指定されることが多く、そのような場合に
は、上記と同様にしてBk(ブラック)のみによる画像
形成がなされ、YMCによる画像形成は行われない。ま
た、この別処理で例えば、両面直接転写モードが設定さ
れたときは、第1モードサブルーチンのステップ142
において反転部を180°回転(反転)させ、ステップ
122へ戻り再度カードCの他面側に直接転写により画
像を形成すればよく、両面間接転写モードが設定された
ときは、第2モードサブルーチンのステップ190の後
に図示しない一体型センサSでカードCの先端を検出
したときにパルスモータM3の駆動を停止し、パルスモ
ータM3を逆転すると共にピンチローラ38、39を逆
転させることで、カードCを反転部5に挟持させて保持
し(このとき、パルスモータM3、ピンチローラ38、
39は停止)、ステップ162へ戻り再度カードCの一
面側に間接転写により画像を形成すればよい。
【0067】(作用等)次に、本実施形態の印刷装置1
の作用等について説明する。
【0068】本実施形態の印刷装置1は、カードC又は
中間転写シートFに画像を形成する画像形成部9及び中
間転写シートFに形成された画像をカードCに転写する
転写部10を有しているので、画像形成ルーチンで示し
たように、直接転写及び間接転写双方の印刷が可能であ
る。更に、その態様においても、片面、両面で任意に直
接転写、間接転写を行うことが可能である。
【0069】また、本実施形態の印刷装置1では、上述
したように、直接転写時に、サーマルヘッド20とプラ
テンローラ21との間に、熱転写シートR、カードC及
び中間転写シートFを介在させて熱転写を行うが、熱転
写シートR、カードC及び中間転写シートFの搬送速度
は同一に設定されているので(同期して搬送がなされる
ので)、中間転写シートFがカードCと接触することに
より生ずる摩擦が小さくなり、中間転写シートFが摩擦
により損傷を受け不具合が発生することがない。従っ
て、直接転写時に中間転写シートFとカードCとを接触
搬送しても、中間転写シートFが損傷することがないの
で、中間転写時に中間転写シートFを使用しても不具合
が生じない。また、カードCの硬度は中間転写シートF
の硬度より極めて大きく、中間転写シートFとの接触摩
擦で損傷することははい。このため、一方の転写方式が
選択された場合に他方の転写方式に不具合が発生するこ
となく両方式による印刷処理を確実に実行することがで
きる。
【0070】更に、本実施形態の印刷装置1は、直接転
写時に電磁クラッチ67を連結状態として単一のパルス
モータM1の駆動力をプラテンローラ21、キャプスタ
ンローラ74、78に伝達して、カードCと中間転写シ
ートFとを同期して搬送する駆動機構を採用したので、
カードCと中間転写シートFとの搬送タイミングのズレ
から生ずる中間転写シートFの損傷を防止することがで
きると共に、カードCと中間転写シートFとを別々に搬
送する構成に比べ、部材の共通化を図ることができるの
で、印刷装置全体の小型化、軽量化、低コストを図るこ
とができる。
【0071】また、本実施形態の印刷装置1は、第2モ
ードが設定されたときに、電磁クラッチ67によりカー
ドCの搬送と中間転写シートFとの搬送とを切り離し、
パルスモータM2の駆動力で中間転写シートFを搬送す
るようにしたので、中間転写シートFの弛みが解消さ
れ、中間転写シートFが搬送路中のローラやコロに巻き
込まれることを防止するができる。また、第2モードが
設定されたときに、上記の例外として、画像形成時の巻
き戻し(Rv)動作においてのみ電磁クラッチ67によ
りプラテンローラ21にパルスモータM1の駆動力を伝
達することとしたが、この場合には中間転写シートFの
搬送速度が供給スプール軸120>プラテンローラ21
>バックテンションローラ88の関係にあり、巻き戻し
の上流側の速度が大きいので、搬送路中で中間転写シー
トFがローラやコロに巻き込まれることはない。
【0072】なお、本実施形態では、電磁クラッチ67
をプーリ66、68の間として例示したが、本発明はこ
れに限らず、例えば、プーリ66、68、電磁クラッチ
67をなくし、キャプスタンローラ74、78の軸にプ
ーリを嵌着し、プーリ64との間でそれぞれベルト連結
し、キャプスタンローラ74、78の同軸に電磁クラッ
チを嵌着して、この電磁クラッチを介してパルスモータ
M1の駆動力をギヤ72を経てプラテンローラ21に伝
達するようにしてもよい。このような構成では、パルス
モータM1の駆動力はキャプスタンローラ74、78か
らプラテンローラ21に伝達されるので、伝達方向が本
実施形態の場合とは逆となるが、上述した中間転写シー
トFの巻き込み防止効果と同様の効果を得ることができ
る。
【0073】また、本実施形態では、画像形成部9を1
つとして例示したが、本発明はこれに限らず、画像形成
部9を複数(例えば、2つ)有するようにしてもよい。
このようにすれば、一方の画像形成部でカードCに対し
て画像を形成し、他方で画像形成部で中間転写シートF
に対して画像を形成することができるので、中間転写シ
ートの絡み等のエラーを低減させることができると共
に、印刷速度の向上を図ることができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
印刷手段により記録媒体に直接転写がなされ、転写手段
により印刷手段で中間転写媒体に形成された画像が記録
媒体に間接転写されるので、記録媒体への印刷の際に直
接転写方式と間接転写方式とを切り換えて印刷可能であ
ると共に、直接転写時に記録媒体搬送手段及び中間転写
媒体搬送手段が搬送制御手段の制御により駆動されるこ
とで、記録媒体及び中間転写媒体が往復搬送され記録媒
体と中間転写媒体との摩擦が小さくなる結果、中間転写
媒体が摩擦による損傷を受けなくなるので、両方式によ
る印刷処理を確実に実行することができる、という効果
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の印刷装置の概略
構成を示す側面図である。
【図2】実施の形態の印刷装置の中間転写シートの搬送
機構及び画像形成部近傍のカード搬送機構を示す側面図
である。
【図3】熱転写シート及び中間転写シートの説明図であ
り、(A)は熱転写シートを模式的に示す正面図、
(B)は中間転写シートを模式的に示す断面図である。
【図4】実施形態の印刷装置の制御部の概略構成を示す
ブロック図である。
【図5】実施形態の印刷装置の制御部のCPUが実行す
る画像形成ルーチンのフローチャートである。
【図6】画像形成ルーチンのステップ106の詳細を示
す第1モード処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図7】画像形成ルーチンのステップ108の詳細を示
す第2モード処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図8】実施形態の印刷装置の画像形成部の側面図であ
り、(A)はサーマルヘッドが退避した状態、(B)は
直接転写によりカードに画像を形成している状態、
(C)は中間転写シートに画像を形成している状態を示
す。
【図9】実施形態の印刷装置の転写部の側面図であり、
(A)はヒートローラが退避した状態、(B)は間接転
写によりカードに画像を転写している状態を示す。
【符号の説明】
1 印刷装置 8 タッチパネル(モード設定手段の一部) 9 画像形成部(印刷手段) 10 転写部(転写手段) 19 制御部(搬送制御手段) 21 プラテンローラ(プラテン) 58 搬送ローラ(中間転写媒体搬送手段の一部) 67 電磁クラッチ(駆動連結切換手段の一部) 88 バックテンションローラ(中間転写媒体搬送手段
の一部) 74、78 キャプスタンローラ(記録媒体搬送手段の
一部) C カード(記録媒体) F 中間転写シート(中間転写媒体) M1 パルスモータ(記録媒体駆動手段の一部、中間転
写媒体駆動手段の一部) M2 パルスモータ(中間転写媒体駆動手段の一部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 29/38 B41J 3/20 117C B65H 5/06 3/00 E Fターム(参考) 2C058 AC06 AC15 AE02 AF04 AF20 AF23 AF31 CA04 CA09 CA12 CA21 DA10 2C059 BB06 BB07 BB12 BB13 2C061 AQ04 AR01 AS12 HJ01 HK05 HM00 HN20 2C065 AB03 AB09 AF01 DC07 DC21 DC23 DC26 DC29 DC32 3F049 AA10 DA11 DA12 EA17 EA28 LA06 LB09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体及び一時的に画像を保持する中
    間転写媒体に選択的に画像を形成する少なくとも一つの
    印刷手段と、 前記記録媒体を前記印刷手段に対して往復搬送する記録
    媒体搬送手段と、 前記中間転写媒体を前記印刷手段に対して往復搬送する
    中間転写媒体搬送手段と、 前記印刷手段に対向して配置されるプラテンと、 前記中間転写媒体に形成された画像を前記記録媒体に転
    写する転写手段と、 前記印刷手段により前記記録媒体に画像を形成する第1
    のモード又は前記中間転写媒体に画像を形成する第2の
    モードを設定するためのモード設定手段と、 前記モード設定手段で前記第1のモードが設定されたと
    きに、前記プラテンと前記印刷手段との間に前記記録媒
    体及び前記中間転写媒体を介在させた状態で前記記録媒
    体搬送手段及び前記中間転写媒体搬送手段を往復搬送さ
    せるように制御し、前記第2のモードが設定されたとき
    に、前記プラテンと前記印刷手段との間に前記中間転写
    媒体を介在させた状態で前記中間転写媒体搬送手段を往
    復搬送させるように制御する搬送制御手段と、を備えた
    印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体搬送手段を駆動する記録媒
    体搬送駆動手段と、前記中間転写媒体搬送手段を駆動す
    る中間転写媒体搬送駆動手段とを更に備え、前記搬送制
    御手段は、前記モード設定手段で前記第1のモードが設
    定されたときに、前記記録媒体搬送駆動手段と前記中間
    転写媒体搬送駆動手段とを同期して駆動することを特徴
    とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記記録媒体搬送駆動手段と前記中間転
    写媒体駆動手段とが単一の駆動モータで構成され、前記
    記録媒体搬送手段と前記中間転写媒体搬送手段との間で
    前記駆動モータからの駆動力を連結又は解除する駆動連
    結切換手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記
    載の印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送制御手段は、前記モード設定手
    段で前記第1のモードが設定されたときに、前記記録媒
    体搬送手段と前記中間転写媒体搬送手段とを駆動連結す
    るように前記駆動連結切換手段を制御し、前記第2のモ
    ードが設定されたときに、前記記録媒体搬送手段と前記
    中間転写媒体搬送手段との駆動連結を解除するように前
    記駆動連結切換手段を制御することを特徴とする請求項
    3に記載の印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記搬送制御手段は、前記第2のモード
    が設定されたときに、前記中間転写媒体搬送手段による
    前記中間転写媒体の往復搬送のいずれか一方で実行され
    る前記印刷手段による画像形成時にのみ前記プラテンに
    駆動を連結して前記駆動モータの駆動力を伝達するよう
    に前記駆動連結切換手段を制御し、前記第1のモードが
    設定されたときに、前記記録媒体搬送手段及び前記中間
    転写媒体搬送手段による前記記録媒体及び前記中間転写
    媒体の往復搬送において前記プラテンに駆動を連結して
    前記駆動モータの駆動力を伝達するように前記駆動連結
    切換手段を制御することを特徴とする請求項3又は請求
    項4に記載の印刷装置。
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