JP3657212B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カード等の記録媒体に画像・文字などの各種情報を印刷するための画像形成方法であって、特に、印刷する情報に応じて画像形成方法を切り換えて上記各種情報を印刷することができる画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、クレジットカード、キャッシュカード、ライセンスカード、IDカード等のカード状記録媒体を作成する場合には、記録媒体に熱転写フィルムを介してサーマルヘッドで熱転写して所期の画像・文字などを記録する熱転写方式の印刷装置が用いられている。一例として特開平9−131930号公報には、画像・文字等を、熱転写フィルムを介して記録媒体に直接転写する直接転写方式の印刷装置が開示されている。この方式では、熱昇華性インクを用いることで、インク特性による階調表現性に優れることから高画質の画像が得られるという利点を有するものの、画像等が転写される記録媒体の表面にこのインクを受容する受容層が必須となるので、記録媒体が限定されたり、又は、記録媒体の表面に受容層を形成する必要がある。
【0003】
一般に、熱昇華性インクを受容可能な記録媒体としてポリ塩化ビニル製カード(所謂PVCカード)が多用されているが、不要となったPVCカードを焼却すると公害物質が生成される等の理由により、最近ではポリエチレンテレフタレート製カード(所謂PETカード)等への切り換えが検討されている。
【0004】
更に、近年その利用範囲が拡大しつつあるICカードのように、ICチップやアンテナを埋め込むタイプのカード状記録媒体では、内部に埋め込まれたこれらの素子により表面に凹凸が生じるので、上記凹凸面への画像転写に支障をきたすなどの欠点も指摘されている。
【0005】
上述した不具合を解消する熱転写方式の印刷装置として、特開平8−332742号公報には、一旦画像を中間転写媒体に転写した後に、この画像を被転写体に再転写する、所謂間接転写方式の印刷装置の技術が開示されている。この方式によると、直接転写方式で欠点とされた、受容層に関連した記録媒体の限定や記録媒体表面の凹凸面への画像転写時の不具合等の問題点を改善することができ、更には、カード状記録媒体への全面印刷が直接転写方式のものと比べて容易に行うことができる等の利点がある。
【0006】
また、特開平11−263032号公報には、帯状の被転写シート(中間転写フィルム)への画像を形成する画像形成手段と、被転写シートへ転写した画像を受像体としてのカードへ再転写する再転写手段との間に被転写シートのバッファとして機能するプール機構を設けることで、画像形成工程と再転写工程とを並列処理可能にする構成が開示されている。更に、特開平8−58125号公報には、サーマルヘッドにより中間転写フィルムにインクを転写して像形成した後に、このインク像を加熱ローラにより記録用紙の表面に再転写する機構と、上記サーマルヘッドとは別のサーマルヘッドにより記録用紙の裏面にインクを転写する機構とを併用させ、且つ、再転写処理を行う加熱ローラに対し、インクフィルムを介在させて記録用紙の裏面にインクを転写するサーマルヘッドを対向配置して記録用紙の表裏両面に同時印刷を施す熱転写印刷装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、間接転写方式では中間転写媒体を使用する必要があるので、直接転写方式のものよりランニングコストが高く、印刷に要する処理時間も余分に掛かる、という不利な点があると共に、カードデザイン上、表面は全面印刷が必要でも、裏面はカードの使用上の注意等を印刷して表示することが多いので、全面印刷を必要とするケースは少ないなど、両方式には一長一短がある。また、特開平11−263032号公報の技術では、画像形成工程と再転写工程とを並列処理可能とするものの、上述した間接転写方式にのみ対応したものであった。更に、特開平8−58125号公報の技術では、同一の記録用紙の表裏面同時処理に限定されるものであり、この表裏面同時処理中に処理エラーが発生した場合、いずれかの片面処理のみならず記録用紙の表面処理のための画像形成を中間転写フィルムに再度形成する必要が生じ、且つ、同公報の熱転写印刷装置で同一の記録用紙の表裏印刷を適切に行おうとすれば、記録用紙の両面から加熱するため、中間転写フィルムの高温化現象により同フィルムの剥離性が悪くなるなどの問題も指摘される。従って、記録媒体への全面印刷を必要とするか等の目的に応じて、直接転写方式と間接転写方式とでその画像形成方式を切り換えて記録媒体に画像等を印刷できる画像形成方法が得られれば、記録媒体に最適な画像形成方式で印刷することでき印刷に伴うランニングコストの低減を図ること可能となる。
【0008】
また、このような画像形成方法により記録媒体の両面に画像形成がなされる場合には、一般に記録媒体の一方面に記録媒体所有者のプライバシーに関する個人情報が記録されるので、当該一方面に個人情報が記録された記録媒体を上述した画像形成方法が実行される画像形成装置から排出した後に再度該画像形成装置により記録媒体の他方面に注意書き等の画像を形成することは個人情報の保護に対するセキュリティの観点から好ましくなく、装置故障や停電等の非通常状態における何らかの原因で片面のみに画像が形成された記録媒体を画像形成装置から排出する必要が生じた場合でも、個人情報が含まれない注意書き等のみが片面に印刷された記録媒体を排出することが好ましい。換言すれば、記録媒体の両面に印刷を行う場合には、両面の印刷が完了するまで画像形成装置から記録媒体を排出せず、印刷完了前に記録媒体の排出を余儀なくされる状態に備えて、記録媒体には注意書き等の画像形成を先に行い、個人情報に係わる画像形成処理を最後に行えば個人情報の保護に対するセキュリティを高めることが可能となると考えられる。ここに、セキュリティとは、画像形成方法が実行される画像形成装置の通常状態における個人情報の保護のみならず、画像形成装置の非通常状態に備えた個人情報の保護を含むことを意味する。
【0009】
本発明は上記事案に鑑み、直接転写方式と間接転写方式とを切り換えて画像形成可能で、セキュリティを確保することができる画像形成方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、記録媒体を第1の画像形成位置に搬送し、前記第1の画像形成位置において所定のインクを有する熱転写シートを介して前記記録媒体に直接画像を形成する第1の画像形成工程と、画像が形成された前記記録媒体を前記第1の画像形成位置から離間した所定位置に移動させる移動工程と、前記所定位置に移動した前記記録媒体の表裏面を所定方向に位置付かせるように前記記録媒体を挟持状態で回転させる回転工程と、一時的に画像を保持する中間転写媒体を前記第1の画像形成位置に搬送し、前記第1の画像形成位置において前記熱転写シートを介して前記中間転写媒体に画像を形成した後に、前記中間転写媒体を第2の画像形成位置に搬送するとともに前記記録媒体を前記第2の画像形成位置に搬送して、前記第2の画像形成位置において前記中間転写媒体に形成された画像を前記記録媒体に転写して形成する第2の画像形成工程と、を含み、前記記録媒体の一方面に前記第1の画像形成工程による画像形成を実行した後に、前記移動工程及び前記回転工程を経て、前記記録媒体の他方面に前記第2の画像形成工程による画像形成を実行する。
【0011】
本発明では、第1の画像形成工程で、記録媒体を第1の画像形成位置に搬送し、第1の画像形成位置において所定のインクを有する熱転写シートを介して記録媒体の一方面に直接画像を形成する。この第1の画像形成工程が実行された後に、一方面に画像が形成された記録媒体を第1の画像形成位置から離間した所定位置に移動させる移動工程、次いで、所定位置に移動した記録媒体の表裏面を所定方向に位置付かせるように記録媒体を挟持状態で回転させる回転工程を経て、第2の画像形成工程で、一時的に画像を保持する中間転写媒体を第1の画像形成位置に搬送し、第1の画像形成位置において熱転写シートを介して中間転写媒体に画像を形成した後に、中間転写媒体を第2の画像形成位置に搬送するとともに記録媒体を第2の画像形成位置に搬送して、第2の画像形成位置において中間転写媒体に形成された画像を記録媒体の他方面に転写する。
【0012】
本発明によれば、記録媒体の両面印刷を行う場合に、第1の画像形成工程で記録媒体の一方面に直接転写方式で画像を形成し、第2の画像形成工程で記録媒体の他方面に間接転写方式で画像を形成するので、第1の画像形成工程と第2の画像形成工程とでの画像形成方式の切り換えにより、最適な画像形成方式で記録媒体への画像形成が可能となりランニングコストを低減させることができると共に、第1の画像形成工程の後に第2の画像形成工程を実行するので、例えば、第2の画像形成工程で記録媒体の他方面に顔写真を含む個人情報データの画像が形成される場合に、第1の画像形成工程後に本発明が実行される画像形成装置から記録媒体の排出を余儀なくされても、記録媒体の他方面に個人情報データの画像形成が行われていないことから、上記画像形成装置の非通常状態において個人情報の保護に対するセキュリティを確保することができ、更に、第1の画像形成工程と第2の画像形成工程との間に回転工程を含むため、記録媒体の両面に画像形成を行う場合に、上記画像形成装置外に記録媒体を排出することなく第1の画像形成工程の後に回転工程で記録媒体を回転して第2の画像形成工程を連続して実行することができるので、上記画像形成装置の通常状態においても個人情報の保護に対するセキュリティを保持することができる。このとき、第1の画像形成工程において、記録媒体の一方面への画像形成を、例えば、単色(モノクロ)で行い、第2の画像形成工程において、記録媒体の他方面への画像形成を、例えば、多階調のカラーで行うようにしてもよい。本発明において、第1の画像形成工程における記録媒体への画像形成時に与える熱エネルギーが、第2の画像形成工程における中間転写媒体への画像形成時に与える熱エネルギーよりも大きいことが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る画像形成方法が適用可能な画像形成装置の実施の形態について説明する。
【0014】
(構成)
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置1は、ハウジングとなる筐体2内に、記録媒体としてのカードCに直接転写方式により画像を形成する(印刷する)ためのカード搬送路となる第1カード搬送路P1、及び、中間転写媒体としての中間転写シートF上に一時的に保持された画像を間接転写方式によりカードCに転写するためのカード搬送路となる第2カード搬送路P2を有している。第2カード搬送路P2は略水平方向に配されており、第1カード搬送路P1は略垂直方向に配されている。第1カード搬送路P1と第2カード搬送路P2とは交点X1で直交状に交差している。
【0015】
第2カード搬送路P2上には、カードCを1枚ずつ分離して第2カード搬送路P2に送り出すカード供給部3、カード供給部3の下流側でカードCの両面を清浄するクリーナ4、クリーナ4の下流側で交点X1を回転中心としてカードCを挟持したまま回転乃至反転させ第1カード搬送路P1方向又は第2カード搬送路P2方向にカードCの搬送路を直交状に切り換え可能な反転部5がそれぞれ配設されている。
【0016】
カード供給部3は、複数のカードCを積層状に収容するカードスタッカを有している。カードスタッカの第2カード搬送路P2に臨む位置には、1枚のみのカードCの通過を許容する開口スロットを有したスタッカ側板32が配置されており、カードスタッカの底部には、回転することでカードスタッカに積層収容された複数のカードCのうち最底部に位置するカードCを第2カード搬送路P2に送り出すキックローラ31が圧接配置されている。
【0017】
クリーナ4は、第2カード搬送路P2を挟んで対をなして対峙し表面に粘着性物質を塗着したゴム材料等のクリーニングローラ34とこのクリーニングローラ34に圧接する圧接ローラ35を有している。
【0018】
反転部5は、カードCを挟持可能に対をなすピンチローラ38、39、これらのピンチローラを回転可能に支持して交点X1を中心として回転乃至反転する回転枠40を有している。これらのピンチローラ38、39は、一方が駆動ローラであり、他方が従動ローラである。ピンチローラ38、39は、回転枠40が水平状態においては第2カード搬送路P2を挟んで圧接し合い(図1の実線の状態)、垂直状態においては第1カード搬送路P1を挟んで圧接し合う(図1の二点鎖線の状態)。ピンチローラ38、39の間にカードCを挟持した状態で回転枠40を回転乃至反転させると、ピンチローラ38、39も共回りしてカードCを変位させてしまうので、反転部5での回転乃至反転動作は、回転枠40の回転乃至反転とピンチローラ38、39との回転とは独立して駆動される。
【0019】
なお、反転部5の近傍には、回転枠40の回転角度を検出する図示しない一体型透過センサ(スリット板との組合せ)が配置されている。また、ピンチローラ38、39の回転方向を判断するために、ピンチローラ38、39のいずれか一方の位置を検出するための図示しない一体型透過センサ(半月板との組合せ)が配設されており、回転枠40の回転角度を任意に設定することができると共に、ピンチローラ38、39によるカードCの搬送方向が制御される。
【0020】
また、画像形成装置1には、第1カード搬送路P1上で反転部5の下流側(図1の矢印U側)に、後述するサーマルヘッド制御部19H(図4参照)から供給される画像データ(正像データ、鏡像データ)に従って熱転写インクを用いてカードC又は中間転写シートFに画像を形成する画像形成部9が配置されている。画像形成部9は、熱転写プリンタの構成が採用されており、カードCの一面側への印刷時にカードCを支持するプラテンローラ21及びプラテンローラ21に対して進退可能に配設されたサーマルヘッド20を有している。プラテンローラ21とサーマルヘッド20との間には熱転写シートRが介在している。
【0021】
図9(A)〜(C)に示すように、プラテンローラ21に対するサーマルヘッド20の進退運動は、サーマルヘッド20を着脱可能に保持する図示しないホルダと、このホルダに固定された従動ローラ22と、従動ローラ22に周接しながらカム軸24を中心にいずれかの方向(矢印A方向、またはその反対方向)に回転する非円形のサーマルヘッド進退カム23と、ホルダをサーマルヘッド進退カム23に圧接させる図示しないバネとを有する進退駆動ユニットにより実行される。
【0022】
図3(A)に示すように、熱転写シートRは、例えばフィルム上にカードCの長手方向の長さより若干大きい幅で、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、及びBk(ブラック)のインクが順に塗着されており、Bk(ブラック)の次には画像が形成されたカードCの表面を保護する保護層領域Tを面順次に繰り返した帯状の形状を有している。
【0023】
図9(B)、(C)に示すように、熱転写シートRは、熱転写シートRをロール状に捲回した熱転写シート供給部14から供給され、複数のガイドコロ53及び上述した図示しないホルダに固着されたガイド板25により案内されサーマルヘッド20の先端部に略全面を当接させながら、巻取ローラ対57の回転駆動と共に駆動し熱転写シートRをロール状に巻き取る熱転写シート巻取部15に巻き取られる。熱転写シート供給部14及び熱転写シート巻取部15は、サーマルヘッド20の両側の位置に配設されており、中心部はそれぞれスプール軸に装填されている。また、画像形成部9には、熱転写シートRの位置出し用マーク又は熱転写シートRのBk(ブラック)の位置を検出するための発光素子S3及び受光素子S4(以下、受光センサS4という。)が、熱転写シート供給部14及びサーマルヘッド20間に配設された2つのガイドコロ53の間に、熱転写シートRに対して離間状態で直交するように配置されている。
【0024】
なお、巻取ローラ対57の駆動側ローラ軸には同軸上に図示しないギヤが嵌着されており、このギヤは同軸上に図示しないクロック板を有するギヤに噛合している。また、このクロック板の近傍には、熱転写シートRの巻き取り量を管理するためにクロック板の回転を検出する図示しない一体型透過センサが配設されている。
【0025】
図9(A)に示すように、カードC(又は中間転写シートF)に対する熱転写シートRを介してのサーマルヘッド20の印刷位置(加熱位置)Srは、プラテンローラ21の周部であって第1カード搬送路P1に接する部分に対応している。図9(B)に示すように、画像形成部9の両側には、印刷位置Srに対してカードCを上下方向に搬送するように同期して回転し、一定の回転速度を有するキャプスタンローラ74とキャプスタンローラ74に圧接するピンチローラ75とで構成される上部ローラ対、及び、キャプスタンローラ78とピンチローラ79とで構成される下部ローラ対が第1カード搬送路P1を挟むように配設されている。
【0026】
図1及び図9(A)〜(C)に示すように、プラテンローラ21には中間転写シートFがサーマルヘッド20側の周面に掛け渡されている。図3(B)に示すように、中間転写シートFは、ベースフィルムFa、ベースフィルムFaの背面側に形成された背面コート層Fb、インクを受容する受容層Fe及び受容層Feの表面を保護するオーバーコート層Fd、ベースフィルムFaの表面側に形成され加熱によりオーバーコート層Fd及び受容層Feを一体としてベースフィルムFaからの剥離を促進する剥離層Fcが、下側から背面コート層Fb、ベースフィルムFa、剥離層Fc、オーバーコート層Fd及び受容層Feの順で積層されて形成されている。中間転写シートFは、受容層Fe側が熱転写シートRと対向し、背面コート層Fb側がプラテンローラ21に当接するように掛け渡されている。印刷位置Srにおいて、カードCに直接転写方式で印刷される際(図9(B)参照)及び中間転写シートに画像が形成される際(図9(C)参照)の中間転写シートFの搬送速度は、熱転写シートRの搬送速度と同一搬送速度に設定されている。更に、カードCに直接転写方式で印刷される際には、中間転写シートFの搬送速度とカードCの搬送速度とが同一搬送速度に設定されている。なお、画像形成部9には、図9(A)〜(C)に示すように、中間転写シートFの位置出し用マークを検出するための発光素子S1及び受光素子S2(以下、受光センサS2という。)が、プラテンローラ21とガイドコロ91との間に中間転写シートFに対して離間状態で直交するように配置されている。
【0027】
また、図1に示すように、画像形成装置1には、第2カード搬送路P2上で反転部5の下流側(矢印L側)に、カードCを水平方向に搬送する水平搬送ローラ対11、画像形成部9で中間転写シートFに形成された画像をカードCに転写する転写部10、カードCを筐体2の外部に排出する排出ローラ対142を含むと共に、複数の搬送ローラ対を有しカードCを水平方向に搬送する水平搬送部12が順に配設されている。
【0028】
転写部10は、カードCへの中間転写シートFの転写時にカードCを支持するプラテンローラ50及びプラテンローラ50に対して進退可能に配設されたヒートローラ45を有している。ヒートローラ45には、中間転写シートFを加熱するための発熱ランプ46が内蔵されている。プラテンローラ50とヒートローラ45との間には中間転写シートFが介在している。
【0029】
図10(A)、(B)に示すように、プラテンローラ50に対するヒートローラ45の進退運動は、ヒートローラ45を着脱可能に保持するホルダ49と、ホルダ49に固定された従動ローラ43と、従動ローラ43に周接しながらカム軸52を中心に一方向(矢印B方向)に回転する非円形のヒートローラ昇降カム51と、ホルダ49に内蔵されホルダ49の上面をヒートローラ昇降カム51に圧接させる図示しないバネとを有する昇降駆動ユニットにより実行される。
【0030】
図1に示すように、中間転写シートFは、中間転写シートFをロール状に捲回した中間転写シート供給部16から供給され、従動ローラ59を伴う搬送ローラ58、ガイドコロ60、プラテンローラ21、ガイドコロ91、ピンチローラ89と共に中間転写シートFに逆張力を加えるバックテンションローラ88、ガイドコロ92、ガイドコロ44、ヒートローラ45の両側に配置され転写部10を構成するフレームに固着されたガイド板47等で案内され、転写時にはカードCを介して第2カード搬送路P2上でプラテンローラ50とヒートローラ45とに挟まれて、中間転写シートFをロール状に巻き取る中間転写シート巻取部17に巻き取られる。
【0031】
また、転写部10には、第2カード搬送路P2を挟んで圧接し合い、水平搬送部12の転写部10側に配置されたキャプスタンローラ対141と共にカードCを矢印L方向に搬送可能で、キャプスタンローラを駆動ローラとする搬送ローラ対48が、水平搬送ローラ対11の下流側かつプラテンローラ50の上流側に配設されている。第2カード搬送路P2上で反転部5より下流側の水平搬送ローラ対11、搬送ローラ対48、プラテンローラ50、及び水平搬送部12の各ローラ対は、複数のギヤを介して図示しないパルスモータM3により回転駆動される。なお、転写部10には、中間転写シートFの位置出し用マークを検出するための発光素子及び受光素子が、ガイドコロ44とガイド板47と間に中間転写シートFを跨ぐように配置されている。
【0032】
図2に示すように、図1に示した筐体2、第1カード搬送路P1及び第2カード搬送路P2で画定される領域には、正逆転可能なパルスモータM1と、同じく正逆転可能なパルスモータM2とを駆動動力源とする駆動機構が配設されている。パルスモータM1のモータ軸には、タイミングプーリ(以下、単にプーリという。)61が嵌着されており、プーリ63との間に無端タイミングベルト(以下、単にベルトという。)62が巻き掛けられている。プーリ63の軸にはプーリ63より小径のプーリ64が嵌着されている。
【0033】
プーリ64にはベルト65がプーリ66との間で巻き掛けられている。プーリ66の軸には駆動連結切換手段としての電磁クラッチ67が嵌着されている。電磁クラッチ67は、直接転写におけるカードCの搬送時、サーマルヘッド20のカードCへの直接転写時、及び、サーマルヘッド20の中間転写シートFへの画像形成時に、電磁クラッチ67の軸に嵌着されたプーリ68にプーリ66の回転駆動力を連結する。プラテンローラ21には同軸上にプーリ70が嵌着されており、プーリ68とプーリ70とにはベルト69が巻き掛けられている。また、プラテンローラ21の同軸上にはプラテンローラ21より大径のギヤ71が嵌着されている。ギヤ71にはギヤ72、76が噛合している。ギヤ72は同軸上にピンチローラ75に圧接するキャプスタンローラ74を有するギヤ73に噛合しており、ギヤ76は同軸上にピンチローラ79に圧接するキャプスタンローラ78を有するギヤ77に噛合している。
【0034】
また、プーリ64には別のベルト81が捲き掛けられており、プーリ82に回転駆動力を伝達する。プーリ82の軸にはギヤ84に噛合するギヤ83が嵌着されている。ギヤ84の軸にはギヤ84より小径のギヤ85が嵌着されており、ギヤ85はギヤ86と噛合している。ギヤ86の軸にはトルクリミッタ87が嵌着されており、トルクリミッタ87を介して回転駆動力がバックテンションローラ88に伝達される。バックテンションローラ88にはピンチローラ89が圧接されている。バックテンションローラ88と同軸にはクロック板90が嵌着されている。中間転写シートFが正逆方向に送られるときに、バックテンションローラ88は中間転写シートFと同期して回転する。クロック板90の近傍には、中間転写フィルムFの搬送量(送り量、戻し量)を管理するためにクロック板90の回転量を検出する一体型透過センサSAが配設されている。
【0035】
一方、パルスモータM2のモータ軸には、プーリ93が嵌着されており、プーリ95との間にベルト94が巻き掛けられている。プーリ95の軸にギヤ96が嵌着されている。
【0036】
ギヤ96は、反時計回りでギヤ96からの駆動が伝達され時計回りでフリーとなる(空回りする)軸に嵌着されたワンウェイギヤ97に噛合している。ワンウェイギヤ97の軸にはギヤ98及びプーリ99が嵌着されており、ギヤ98は時計回りでフリーとなり反時計回りでロックされるワンウェイギヤ101に噛合している。プーリ99にはプーリ103との間でベルト102が捲き掛けられている。プーリ103の軸にはギヤ104が嵌着されており、ギヤ104はギヤ105と噛合している。ギヤ105の軸にはトルクリミッタ106が嵌着されており、トルクリミッタ106を介して回転駆動力がギヤ107に伝達される。ギヤ107の同軸上にはクロック板108が嵌着されている。ギヤ107は、中間転写シートFを巻き取るための巻取スプール軸110に嵌着されたギヤ109と噛合している。クロック板108の近傍には、クロック板108の回転を介して巻取スプール軸110の回転量を検出すると共に、巻取スプール軸110の回転を検出して中間転写シートFの破断不良を検出する一体型透過センサSBが配設されている。
【0037】
また、ギヤ96は、ワンウェイギヤ97の反対側で、時計回りでギヤ96からの駆動が伝達され反時計回りでフリーとなる軸に嵌着されたワンウェイギヤ111に噛合している。ワンウェイギヤ111の軸にはギヤ112及びプーリ113が嵌着されており、ギヤ112は反時計回りでフリーとなり時計回りでロックされるワンウェイギヤ114に噛合している。プーリ113にはプーリ116及びプーリ125との間でベルト115が捲き掛けられている。なお、このベルト115が一定張力を保つように、ベルト115で連なるプーリ116とプーリ125の間にはテンションローラ126が配設されている。プーリ116の軸にはギヤ117が嵌着されており、ギヤ117はギヤ118と噛合している。ギヤ118の軸にはトルクリミッタ119が嵌着されており、トルクリミッタ119を介して回転駆動力がギヤ123に伝達される。ギヤ123と同軸にはクロック板121が嵌着されている。ギヤ123は、中間転写シートFを供給するための供給スプール軸120に嵌着されたギヤ124と噛合している。クロック板121の近傍には、クロック板121の回転を介して供給スプール軸120の回転を検出すると共に、供給スプール軸120の回転を検出して中間転写シートFの破断不良を検出する一体型透過センサSCが配設されている。なお、供給スプール軸120には中間転写シート供給部16が装填され、巻取スプール軸110には中間転写シート巻取部17が装填されている。
【0038】
一方、プーリ113からの駆動はベルト115を介してプーリ125にも伝達される。プーリ125の軸にはギヤ127が嵌着されており、ギヤ127はギヤ128に噛合している。更に、ギヤ128と同軸に配設されたギヤ129を介して駆動がギヤ130へと伝達されていく。ギヤ130の軸には電磁クラッチ131が嵌着されている。電磁クラッチ131は、中間転写シートFの巻き戻し(Rv)時のみ電磁クラッチ131の軸に嵌着されたギヤ132を介してギヤ130の回転駆動力をギヤ133に連結する。ギヤ133の軸にはトルクリミッタ134が嵌着されており、トルクリミッタ134を介して回転駆動力が中間転写シートFを搬送する搬送ローラ58に伝達される。なお、上記電磁クラッチ131の駆動連結時における供給スプール軸120、プラテンローラ21及び搬送ローラ58による中間転写シートFの搬送速度は、供給スプール軸120>搬送ローラ58>プラテン21の関係にあり、トルク管理については、プラテン21>搬送ローラ58>供給スプール軸120となるように設定されている。
【0039】
中間転写シートFの送り(Fw)と巻き戻し(Rv)は主にパルスモータM2の回転方向を切り換えることにより行われ、中間転写シートFの巻き戻し(Rv)動作において行われる中間転写シートFへの画像形成時では、供給スプール軸120、プラテンローラ21及びバックテンションローラ88による中間転写シートFの搬送速度は、供給スプール軸120>プラテンローラ21>バックテンションローラ88の関係にある。このため、サーマルヘッド20を離間して中間転写シートFを送る際には、中間転写シートFの弛みを防止するために、電磁クラッチ67により駆動が切り離される。
【0040】
図1に示すように、筐体2には、第2カード搬送路P2の矢印L方向への延長線上に、印刷処理が終了したカードCを筐体2の外部へ排出する排出口27が形成されている。排出口27の下側には、カードCを積層してストックするスタッカ13が筐体2に着脱可能に装着されている。なお、クリーナ4と反転部5との間に一体型透過センサS5が、反転部5の近傍でキャプスタンローラ78側に一体型透過センサS6が、キャプスタンローラ78とサーマルヘッド20との間に一体型透過センサS7が、搬送ローラ対48の近傍で水平搬送ローラ対11側に一体型透過センサS8が、キャプスタンローラ対141と排出ローラ対142との間に配設された駆動を持たないローラ対の近傍で排出ローラ対142側に一体型透過センサS9が、水平搬送部12と排出口27との間に一体型透過センサS10がそれぞれ配設されており(図示省略)、第1カード搬送路P1又は第2カード搬送路P2に沿って搬送されるカードCの先端又は後端が検出される。なお、以下の説明においては、カードCは矢印L方向の他に、矢印U方向、矢印D方向に搬送されることから、一律に、カードCの搬送方向を基準として、カードCの搬送方向先端を先端、搬送方向後端を後端という。
【0041】
更に、図1に示すように、画像形成装置1は、筐体2内に、商用交流電源から各機構部及び制御部等を駆動/作動可能な直流電源に変換する電源部18、画像形成装置1全体の動作制御を行う制御部19、並びに、筐体2の上部に制御部19からの情報に従って画像形成装置1の状態等を表示すると共に、オペレータによる操作で制御部19に操作命令が指示可能なタッチパネル8を備えている。
【0042】
図4に示すように、制御部19は、画像形成装置1の制御処理を行うマイコン19Aを有している。マイコン19Aは、中央演算処理装置として高速クロックで作動するCPU、画像形成装置1の制御動作が記憶されたROM、CPUのワークエリアとして働くRAM及びこれらを接続する内部バスで構成されている。
【0043】
マイコン19Aには外部バス19Bが接続されている。外部バス19Bには、タッチパネル8の表示や操作命令を制御するタッチパネル表示操作制御部19C、各種センサからの信号を制御するセンサ制御部19D、モータ制御部19E、各モータに駆動パルスを送出するモータドライバを制御するモータ制御部19E、外部コンピュータと画像形成装置1の通信を行うための外部入出力インタフェース19F、カードCに印刷すべき画情報等を一時的に格納するバッファメモリ19G、サーマルヘッド20の熱エネルギーを制御するサーマルヘッド制御部19H、及び、電磁クラッチのオン・オフの制御信号を出力するクラッチ制御部19Jが接続されている。タッチパネル表示操作制御部19C、センサ制御部19D、サーマルヘッド制御部19H及びクラッチ制御部19Jは、タッチパネル8、センサSa〜Sc、S1〜S10を含むセンサ、パルスモータM1〜M3のドライバを含むドライバ、サーマルヘッド20、電磁クラッチ67、131にそれぞれ接続されている。
【0044】
(動作)
次に、フローチャートを参照して、本実施形態の画像転写装置1の動作について、カードCの一方面に直接転写による単色で注意書き等の画像を形成し、カードCの他方面に間接転写によるカラーでカード所有者の顔写真、氏名、所属団体等を含む画像を形成する場合の例を説明する。なお、RAMには、既に外部コンピュータから外部入出力インタフェース19F、バッファメモリ19Gを介して受信した画情報が正像データ、鏡像データに変換されて格納されているものとする。
【0045】
CPUは、タッチパネル表示操作制御部19Cを介してタッチパネル8に初期画面を表示させる。この時点でタッチパネル8(又は外部コンピュータの表示画面)には、カードCの片面に印刷を施す片面印刷モード、カードCの両面に印刷を施す両面印刷モードの別を設定するためのモード設定ボタン、モード設定ボタンで設定されたモードをクリアするためのクリアボタン、画像転写装置1に設定されたモードでの印刷を開始させるためのスタートボタン、並びに、画像転写装置1のスタンバイ又は印刷可能状態の別、印刷済みカード枚数等が表示される。オペレータがモード設定ボタンでモードを入力し、スタートボタンを押下(タッチ)すると、カードCに画像形成(印刷)を行うための画像形成ルーチンが実行される。
【0046】
図5に示すように、この画像形成ルーチンでは、ます、ステップ202において、両面印刷モードか否かを判断し、肯定判断のときは、次のステップ204において、カードCの一方面に直接転写方式により画像形成を行うための直接転写処理サブルーチンを実行する。
【0047】
図6に示すように、この直接転写処理サブルーチンでは、ステップ222において、第2カード搬送路P2上に配されたカード供給部3、クリーナ4、反転部5の各ローラを作動させて、カード供給部3のカードCを矢印L方向に搬送させ反転部5のピンチローラ38、39にカードCを挟持させる。すなわち、カード供給部3のキックローラ31が回転することでカードスタッカの最底部のカードCは第2カード搬送路P2上に送出され、クリーナ4のクリーニングローラ34でカードCの両面が清浄される。カードCの先端がクリーナ4と反転部5との間に配置された図示しない一体型透過センサS5で検出されると、カード供給部3のキックローラ31の回転を停止させる。カードCは一体型透過センサS5で検出された位置から反転部5までの所定パルス数搬送された後停止し(ピンチローラ38、39の回転駆動も停止し)、水平状態の反転部5はカードCの両端を挟持した状態となる。
【0048】
次にステップ224では、第1カード搬送路P1上を矢印U方向にカードCを搬送するために反転部5を90°回転させて垂直状態(図1の二点鎖線参照)の姿勢とし、次のステップ226において、ピンチローラ38、39を回転駆動させ、パルスモータM1のモータドライバへパルスモータM1の回転駆動を開始させると共に、電磁クラッチ67をパルスモータM1からの駆動力をプラテンローラ21へ伝達させる状態とする。これにより、ピンチローラ38、39、プラテンローラ21、キャプスタンローラ74、78の回転駆動が開始され、カードCは第1カード搬送路P1に沿って画像形成部9方向への搬送が開始される。また、中間転写シートFは中間転写シート供給部16への搬送(巻き戻し)が開始される。
【0049】
次のステップ228では、キャプスタンローラ78とサーマルヘッド20との間に配置された図示しない一体型透過センサS7がカードCの先端を検出したか否かを判断し、否定判断のときは、ステップ226へ戻り画像形成部9へのカードCの搬送を続行し、肯定判断のときは、次のステップ230において、カードCの先端が印刷位置Srに至るまでの所定パルス数カードCを矢印U方向に搬送する。なお、反転部5のピンチローラ38、39は、反転部5と画像形成部9の間に配置された図示しない一体型透過センサS6でカードCの後端が検出された時点で回転動作を停止する。この間、サーマルヘッド20はプラテンローラ21に対して離間した位置にあり(図9(A)参照)、熱転写シートRは、Bk(ブラック)の開始端が印刷位置Srの位置となるまで所定距離送られる。このような制御は、例えば、受光センサS4により熱転写シートRのBk(ブラック)の後端を検出し、熱転写シートR上に予め等間隔の幅が定められているBk(ブラック)の後端から面順次に繰り返された次のBk(ブラック)の開始端までの距離を、巻取ローラ対57の近傍に配設した図示しないクロック板の回転を図示しない一体型透過センサで検出することで実行することができる。また、ステップ230では、サーマルヘッド進退カム23の矢印A方向への回転動作を開始させる。これにより、カードCは、他方面が中間転写シートFを介してプラテンローラ21に支持され、一方面が熱転写シートRを介してサーマルヘッド20に押し当てられる。
【0050】
続いてステップ232ではカードCの一方面への直接転写方式による画像形成が実行される。CPUは、サーマルヘッド制御部19Hを介して、予め画情報を熱エネルギーに変換しカードCの種類による所定の係数を熱エネルギーに加味した正像データをサーマルヘッド20に送出させている。サーマルヘッド20の各印画素子はこの正像データに従って加熱される。パルスモータM1の駆動によりプラテンローラ21は反時計回りに回転し、同期して熱転写シートRは熱転写シート巻取部15に巻き取られ、カードCの一方面には直接転写方式でBk(ブラック)による注意書き等の画像形成(印刷)が行われる。なお、中間転写シートFは熱転写シートR及びカードCと同一速度で搬送される。
【0051】
次にステップ234において、サーマルヘッド進退カム23を矢印Aの逆方向へ回転させて、カードCからサーマルヘッド20を後退させ、ステップ236において、ピンチローラ38、39を逆転駆動させてからパルスモータM1の逆転駆動を開始させてプラテンローラ21、キャプスタンローラ74、78の逆転によりカードCを矢印D方向に搬送させる。
【0052】
次のステップ238では、カードCの後端が図示しない一体型透過センサS6の位置まで搬送されたか否かを判断する。否定判断のときはステップ236へ戻り矢印D方向へのカードCの搬送を続行し、肯定判断のときは次のステップ240において、所定パルス数カードCを更に矢印D方向へ搬送する。次いで、ステップ242において、パルスモータM1の駆動を停止させると共に電磁クラッチ67にプラテンローラ21への連結を停止させ、更に、ピンチローラ38、39の逆転を停止させ、垂直状態の反転部5のピンチローラ38、39にカードCを挟持させて、直接転写処理サブルーチンを終了し、図5のステップ206へ進む。なお、直接転写では、図10(A)に示すように、転写部10のヒートローラ45はプラテンローラ50から離間した状態に保持されている。
【0053】
ステップ206では、第1カード搬送路P1上に位置していたカードCを第2カード搬送路P2の矢印L方向に搬送可能なように、垂直状態の反転部5を90°回転させる。これにより、カードCは他方面を上側にして第2カード搬送路P2上に位置することになる。
【0054】
次のステップ208では、カードCの他方面に間接転写方式により画像を形成するための間接転写処理サブルーチンを実行する。
【0055】
図7に示すように、この間接転写処理サブルーチンでは、ステップ252において、パルスモータM1、M2を送り(Fw)方向に回転させ、次のステップ254において、受光センサS2を監視することで中間転写シートFに形成されている位置出し用マークを認識し、中間転写シートFの送りや戻しと常に一体で正逆転するバックテンションローラ88に接続されているクロック板90の回転量を一体型透過センサSAで検出することにより、印刷開始位置まで中間転写シートFが搬送されたか否かを判断し、否定判断のときは、ステップ252へ戻り中間転写シートFの搬送を続行し、肯定判断のときは、次のステップ256において、パルスモータM1、M2の駆動を停止させる。この間、サーマルヘッド20はプラテンローラ21に対して離間した位置にあり、熱転写シートRは、例えば、Y(イエロー)の開始端が印刷位置Srの位置となるまで所定距離送られる。このような制御は、例えば、受光センサS4により熱転写シートRのBk(ブラック)の後端を検出し、熱転写シートR上に予め等間隔の幅が定められているBk(ブラック)の後端からY(イエロー)の開始端までの距離を、巻取ローラ対57の近傍に配設した図示しないクロック板の回転を図示しない一体型透過センサで検出することで実行することができる。
【0056】
次いでステップ258では、サーマルヘッド進退カム23を矢印A方向へ回転させてサーマルヘッド20を熱転写シートRを介してプラテンローラ21に押し当てさせ、次のステップ260において、パルスモータM1及びパルスモータM2を巻き戻し(Rv)方向へ回転させると共に、電磁クラッチ67、131の連結によりプラテンローラ21を反時計回りに回転させ、搬送ローラ58も反時計回りに回転させる。これにより、中間転写シートFにはY(イエロー)の画像形成が開始される。すなわち、熱転写シートRのY(イエロー)インク層をサーマルヘッド20で加熱することで、中間転写シートFの受容層Feへの画像形成が開始され、パルスモータM1の駆動力によりプラテンローラ21は反時計回りに回転し、パルスモータM2の駆動力により中間転写シートFは中間転写シート供給部16に巻き取られ、同期して熱転写シートRは熱転写シート巻取部15に巻き取られる。
【0057】
次のステップ262では、中間転写シートFに形成される画像の長手方向の大きさに対応する所定パルス数パルスモータM1(又はパルスモータM2)が回転駆動したか否かを判断することにより、中間転写シートFへの画像形成が終了したか否かを判定する。否定判定のときは、ステップ260へ戻り中間転写シートFへの画像形成を続行し、肯定判定のときは、ステップ264において、パルスモータM1、M2の駆動を停止させると共に、電磁クラッチ67、131に、プラテンローラ21、搬送ローラ58への連結を解除させる。なお、中間転写シートFへの画像形成時にサーマルヘッド20に与えられる熱エネルギーは、制御部19のサーマルヘッド制御部19Hにより、中間転写シートFのベースフィルムFa自体の比熱がカードCの比熱より小さいこともあり、カードCの一方面への直接転写時にサーマルヘッド20に与えられる熱エネルギーよりも小さくなるように制御され、このような熱エネルギーの演算は、熱エネルギーへの係数を変更することにより行われている。また、中間転写シートFへの画像形成時にサーマルヘッド制御部19Hからサーマルヘッド20へ送出されるデータは、上述したステップ232の場合とは異なり、鏡像データである。
【0058】
次いでステップ266では、サーマルヘッド進退カム23を回転させて、サーマルヘッド20をプラテンローラ21に対して退避させ、次のステップ268において、所定色(YMC)分の画像形成が終了したか否かを判断する。否定判断のときには、次の色(例えば、M)を中間転写シートFの受容層Feに既に形成された色(例えば、Y)に重ねて画像形成を行うためにステップ252へ戻り、肯定判断のとき、すなわち、YMCによる画像形成が終了したときは、次のステップ270へ進む。これにより、中間転写シートF上の画像形成箇所にはカード所有者の顔写真等を含む個人情報のカラーの鏡像が形成される。
【0059】
ステップ270では、パルスモータM2を駆動させて、予めプラテンローラ50から離間されているヒートローラ45の位置まで、バックテンションローラ88に接続されているクロック板の回転量に従って中間転写シートF(上の画像形成箇所)を搬送する。この搬送時に転写部10内にガイドコロ44とガイド板47との間に配置された受光素子からの出力を監視することで中間転写シートFの位置出し用マークが検出され、この時点で搬送量を再度設定することが可能となり、搬送精度が向上する。
【0060】
また、ステップ270では、中間転写シートFの転写部10への搬送に並行させて、ステップ206で反転部5に挟持させていたままのカードCを、カードCの先端がヒートローラ45に当接する位置まで第2カード搬送路P2に沿って図1の矢印L方向に搬送する。すなわち、反転部5のピンチローラ38、39を回転駆動させると共に、図示しないパルスモータM3を駆動することで、水平搬送ローラ対11、搬送ローラ対48及び水平搬送部12の各ローラ対を回転させ、搬送ローラ対48の近傍で水平搬送ローラ対11側に配置された図示しない一体型透過センサS8がカードCの先端を検出すると、更に所定パルス数カードCを矢印L方向に搬送する。これにより、カードCの先端はヒートローラ45に当接する位置まで搬送される。なお、図示しない一体型透過センサS8がカードCの先端を検出した時点でピンチローラ38、39の回転駆動は停止される。
【0061】
次にステップ272において、ヒートローラ昇降カム51を矢印B方向へ回転させて、ヒートローラ45をプラテンローラ50から離間していた状態(図10(A)の状態)からプラテンローラ50に当接する状態(図10(B)の状態)へ移行させて、ヒートローラ昇降カム51の回転動作を停止させる。この時点で、カードCの先端は、一方面がプラテンローラ50に支持され、他方面が中間転写シートFを介してヒートローラ45に押し当てられる。
【0062】
次のステップ274では、カードCの他方面に、画像形成部9で中間転写シートFの受容層Feに形成された画像をヒートローラ45で熱転写する間接転写を実行する。このステップ274における動作について詳述すれば、カードCは、一方面が反時計回りに回転するプラテンローラ50に支持され、他方面が中間転写シートFを介してヒートローラ45に押し当てられ、矢印L方向に搬送される。中間転写シートFの剥離層Fcは発熱ランプ46の熱によりベースフィルムFaから剥離され、カードCの他方面に、画像が形成された受容層Feとオーバーコート層Fdとが一体で転写される。この転写に同期して中間転写シートFは中間転写シート巻取部17に巻き取られる。この間、ステップ276において、カードCの先端が、キャプスタンローラ対141と排出ローラ対142との間に配設された駆動を持たないローラ対の近傍で排出ローラ対142側に配設された一体型透過センサS9の位置に位置したかを監視することで中間転写が終了したか否かを判断しており、間接転写が未了のときはステップ274へ戻り間接転写を続行し、間接転写が完了すると、次のステップ278に進む。なお、間接転写時のカードC及び中間転写シートFの搬送速度は同一とされており、ステップ270での中間転写シートFの搬送速度より遅い速度が設定されている。
【0063】
ステップ278では、パルスモータM2、M3の駆動停止により中間転写シートFの送り搬送(中間転写シート巻取部17への巻き取り)及びカードCの矢印L方向への搬送を停止させ、ヒートローラ昇降カム51を再度回転させてプラテンローラ50に対してヒートローラ45を退避させて、間接転写処理サブルーチンを終了し、図5のステップ210へ進む。これにより、中間転写シートFに形成されたカード所有者の顔写真等を含むカラーによる鏡像画像がカードCの他方面に転写されることで、カードCの他方面にはカラーによる正像画像が定着する。
【0064】
ステップ210では、両面に画像が形成されたカードCを画像形成装置1外に排出すると共に、次のカードCへの処理に備えて中間転写シートFの画像形成箇所に隣接する未使用部分を画像形成部9まで搬送する排出・搬送サブルーチンを実行する。
【0065】
図8に示すように、搬送・排出サブルーチンでは、まず、ステップ282で、図示しないパルスモータM3を駆動させてカードCを第2カード搬送路P2に沿って更に矢印L方向へ搬送させ、ステップ284において、水平搬送部12と排出口27との間に配置された図示しない一体型透過センサS10がカードCの先端を検出したか否かを判断し、否定判断のときは、カードCを更に搬送して排出するためにステップ282へ戻り、肯定判断のときは、次のステップ286においてカードCを完全に画像形成装置1の外に排出するために所定時間搬送を続行する。これにより、カードCは排出口27を経てスタッカ13へ排出される。次のステップ288では、図示しないパルスモータM3の回転駆動を停止させ、処理済みのカード枚数や処理の完了をタッチパネル8上に表示する。
【0066】
次にステップ290では、パルスモータM1、M2を逆転駆動させ、次のステップ292において中間転写シートFを所定距離搬送したか否かを上述した一体型透過センサSAで検出することで判断し、否定判断のときはステップ290へ戻り中間転写シートFの搬送を続行し、肯定判断のときは次のステップ294でパルスモータM1、M2の駆動を停止させて、排出・搬送サブルーチン、画像形成ルーチンを終了する。
【0067】
一方、図5のステップ202で否定判断されたとき、すなわち、片面印刷モードのときは、ステップ212において、カードCの片面に直接転写方式又は間接転写方式で画像を形成する別処理を実行して、画像形成ルーチンを終了する。この別処理では、直接転写又は間接転写前後のカードCの搬送が異なるのみで、図7に示した直接転写処理サブルーチン又は図8に示した間接転写処理サブルーチンとほぼ同様の処理が実行される。これにより、一面に直接転写、他面に間接転写の画像が形成されたカードCを得ることができる。
【0068】
なお、この別処理におけるカードCの片面への直接転写の場合には、一般に、例えば、YMCの3色によるカラーの画像形成が指定されることが多く、そのような場合には、Bk(ブラック)のみによる画像形成がなされず、次に述べるYMCによる画像形成が行われる。ステップ230では、熱転写シートRは、例えば、Y(イエロー)の開始端が印刷位置Srの位置となるまで所定距離送られる。ステップ232では、カードCへのYMCの3色による画像形成が実行される。すなわち、パルスモータM1の駆動によりプラテンローラ21は反時計回りに回転し、同期して熱転写シートRは熱転写シート巻取部15に巻き取られ、カードCには直接転写によるY(イエロー)の画像形成(印刷)が行われる。Y(イエロー)による画像形成が終了すると、サーマルヘッド進退カム23を矢印Aの逆方向に回転させて、カードCからサーマルヘッド20を後退させる。CPUは、サーマルヘッド20が後退した後にパルスモータM1の逆転駆動を開始させる。これにより、プラテンローラ21、キャプスタンローラ74、78は逆転し、カードCは矢印D方向に搬送される。CPUは、カードCの後端が図示しない一体型透過センサS7の位置を通過し、所定パルス分カードCを搬送した後、パルスモータM1の逆転駆動を停止させる。また、次の染料M(マゼンタ)を印画するために、パルスモータM1を正転駆動させて図示しない一体型透過センサS7でカードCの先端を検知した後、印刷位置Srまでの所定パルス分カードCを矢印U方向へ搬送する。この間、CPUは、印刷位置Srに次のM(マゼンダ)の先端部が位置するまで熱転写シートRを若干量送らせる。そして、サーマルヘッド進退カム23を矢印A方向に回転させることで、カードCに熱転写シートRを介してサーマルヘッド20を押し当ててサーマルヘッド20によりカードCへY(イエロー)に重ねてM(マゼンダ)の画像を形成する。CPUは、順次以上の処理を繰り返し、カードCの表面側にYMCのインクで画像を重ねて形成させる。
【0069】
(作用等)
次に、本実施形態の画像形成装置1の作用等について説明する。
【0070】
本実施形態の画像形成装置1は、カードC又は中間転写シートFに画像を形成する画像形成部9及び中間転写シートFに形成された画像をカードCに転写する転写部10を有しているので、画像形成ルーチンで示したように、直接転写方式及び間接転写方式双方の印刷が可能である。更に、その態様においても、片面、両面で任意に直接転写、間接転写を行うことが可能である。
【0071】
また、本実施形態の画像形成装置1では、カードCの両面に印刷を行う場合に、直接転写処理サブルーチンで、カードCを画像形成部9(の印刷位置Sr)まで搬送し(ステップ222〜230)、画像形成部9においてカードCの一方面に画像を形成する(ステップ232)。この直接転写処理サブルーチンの実行が終了した後に、間接転写サブルーチンで、中間転写シートFを画像形成部9に搬送し(ステップ252〜256)、画像形成部9において中間転写シートFに画像を形成した(ステップ258〜268)後に、中間転写シートFを転写部10に搬送するとともにカードCを転写部10に搬送して(ステップ270)、転写部10において画像形成部9で中間転写シートFに形成された画像をカードCの他方面に転写する(ステップ272〜278)。従って、画像形成ルーチンでカードCの両面に印刷を行う場合には、カードCの一方面に直接転写方式で注意書き等の画像が形成され、カードCの他方面に間接転写方式でカラーでカードC所有者の顔写真等画像が形成されるので、カードCの片面毎の画像形成方式の切り換えにより、最適な画像形成方式でカードCへの画像形成が可能となり、(一方面に中間転写を行わず)全面印刷が必要な他方面にのみ間接転写による画像形成を行うことで中間転写シートFのランニングコストを低減させることができる。
【0072】
更に、画像形成装置1は反転部5を備えており、カードCを第2カード搬送路P2に対して回転して(ステップ224、206で90°ずつ回転)、直接転写サブルーチンの後にカードCを画像形成装置1から排出することなく間接転写処理サブルーチンを連続して実行するので、画像形成装置1の通常状態においてカードCの所有者の顔写真、氏名、所属団体等の個人情報の保護に対するセキュリティを保持することができると共に、カードCの他方面への個人情報データの画像形成を直接転写の後に行うので、故障、停電等により両面への画像形成の途中に画像形成装置1からの片面に画像が形成されたカードCの排出を余儀なくされても、注意書きのみが印刷されたカードCが排出されるため、画像形成装置1の非通常状態においても、個人情報の保護に対するセキュリティを確保することができる。
【0073】
そして、画像形成装置1では、カードCの一方面への画像形成と中間転写シートFへの画像形成とを共通して画像形成部9で行っているので、画像形成装置1の小型化と低コスト化を図ることができる。
【0074】
なお、本実施形態では、ステップ232でカードCの一方面に単色(モノクロ)で注意書き等の画像を形成する例を示したが、印刷目的に応じて、ステップ212の別処理で説明したように、多階調のカラーにより画像を形成するようにしてもよく、逆に、ステップ258〜268での画像形成を単色で行うようにしてもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、記録媒体の両面印刷を行う場合に、第1の画像形成工程で記録媒体の一方面に直接転写方式で画像を形成し、第2の画像形成工程で記録媒体の他方面に間接転写方式で画像を形成するので、第1の画像形成工程と第2の画像形成工程とでの画像形成方式の切り換えにより、最適な画像形成方式で記録媒体への画像形成が可能となりランニングコストを低減させることができると共に、第1の画像形成工程の後に第2の画像形成工程を実行するので、例えば、第2の画像形成工程で記録媒体の他方面に顔写真を含む個人情報データの画像が形成される場合に、第1の画像形成工程後に本発明が実行される画像形成装置から記録媒体の排出を余儀なくされても、記録媒体の他方面に個人情報データの画像形成が行われていないことから、上記画像形成装置の非通常状態において個人情報の保護に対するセキュリティを確保することができ、更に、第1の画像形成工程と第2の画像形成工程との間に回転工程を含むため、記録媒体の両面に画像形成を行う場合に、上記画像形成装置外に記録媒体を排出することなく第1の画像形成工程の後に回転工程で記録媒体を回転して第2の画像形成工程を連続して実行することができるので、上記画像形成装置の通常状態においても個人情報の保護に対するセキュリティを保持することができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の画像形成装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】実施形態の画像形成装置の中間転写シートの搬送機構及び画像形成部近傍のカード搬送機構を示す側面図である。
【図3】熱転写シート及び中間転写シートの説明図であり、(A)は熱転写シートを模式的に示す正面図、(B)は中間転写シートを模式的に示す断面図である。
【図4】実施形態の画像形成装置の制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態の画像形成装置の制御部のCPUが実行する画像形成ルーチンのフローチャートである。
【図6】画像形成ルーチンのステップ204の詳細を示す直接転写処理サブルーチンのフローチャートである。
【図7】画像形成ルーチンのステップ208の詳細を示す間接転写処理サブルーチンのフローチャートである。
【図8】画像形成ルーチンのステップ210の詳細を示す排出・搬送処理サブルーチンのフローチャートである。
【図9】実施形態の画像形成装置の画像形成部の側面図であり、(A)はサーマルヘッドが退避した状態、(B)は直接転写によりカードに画像を形成している状態、(C)は中間転写シートに画像を形成している状態を示す。
【図10】実施形態の画像形成装置の転写部の側面図であり、(A)はヒートローラが退避した状態、(B)は間接転写によりカードに画像を転写している状態を示す。
【符号の説明】
1 画像形成装置
5 反転部
9 画像形成部
10 転写部
C カード(記録媒体)
F 中間転写シート(中間転写媒体)
R 熱転写シート
Claims (5)
- 記録媒体を第1の画像形成位置に搬送し、前記第1の画像形成位置において所定のインクを有する熱転写シートを介して前記記録媒体に直接画像を形成する第1の画像形成工程と、
画像が形成された前記記録媒体を前記第1の画像形成位置から離間した所定位置に移動させる移動工程と、
前記所定位置に移動した前記記録媒体の表裏面を所定方向に位置付かせるように前記記録媒体を挟持状態で回転させる回転工程と、
一時的に画像を保持する中間転写媒体を前記第1の画像形成位置に搬送し、前記第1の画像形成位置において前記熱転写シートを介して前記中間転写媒体に画像を形成した後に、前記中間転写媒体を第2の画像形成位置に搬送するとともに前記記録媒体を前記第2の画像形成位置に搬送して、前記第2の画像形成位置において前記中間転写媒体に形成された画像を前記記録媒体に転写して形成する第2の画像形成工程と、
を含み、
前記記録媒体の一方面に前記第1の画像形成工程による画像形成を実行した後に、前記移動工程及び前記回転工程を経て、前記記録媒体の他方面に前記第2の画像形成工程による画像形成を実行することを特徴とする画像形成方法。 - 前記第1の画像形成工程が、前記記録媒体への単色による画像形成工程であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記第2の画像形成工程が、前記記録媒体へのカラーによる画像形成工程であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記第2の画像形成工程が、顔写真を含む個人情報データの画像形成工程であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像形成方法。
- 前記第1の画像形成工程における前記記録媒体への画像形成時に与える熱エネルギーが、前記第2の画像形成工程における前記中間転写媒体への画像形成時に与える熱エネルギーよりも大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の画像形成方法。
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