JP2003072150A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

Info

Publication number
JP2003072150A
JP2003072150A JP2001263502A JP2001263502A JP2003072150A JP 2003072150 A JP2003072150 A JP 2003072150A JP 2001263502 A JP2001263502 A JP 2001263502A JP 2001263502 A JP2001263502 A JP 2001263502A JP 2003072150 A JP2003072150 A JP 2003072150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
card
image
image forming
transfer sheet
intermediate transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001263502A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Mochizuki
裕史 望月
Wataru Tsuruta
亘 鶴田
Masao Watanabe
正夫 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Nisca Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisca Corp filed Critical Nisca Corp
Priority to JP2001263502A priority Critical patent/JP2003072150A/ja
Priority to US10/212,678 priority patent/US7133059B2/en
Publication of JP2003072150A publication Critical patent/JP2003072150A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 直接転写方式と間接転写方式とを切り換えて
画像形成可能で、記録媒体への画像の定着性を向上させ
ることができる画像形成方法を提供する。 【解決手段】 中間転写シートを画像形成部に搬送し、
画像形成部において中間転写シートに画像を形成した後
に、中間転写シートを転写部に搬送するとともにカード
を転写部に搬送して、転写部において中間転写シートに
形成された画像をカードの一方面に転写し(S20
4)、カードを画像形成部に搬送し、画像形成部におい
てカードの他方面に画像を形成する(ステップ21
0)。片面毎の画像形成方式の切り換えで、中間転写シ
ートのランニングコストを低減し、直接転写時のカード
の一方面とプラテンローラとの圧接で間接転写時にカー
ドの一方面に形成された画像の定着性を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カード等の記録媒
体に画像・文字などの各種情報を印刷するための画像形
成方法であって、特に、記録媒体の特性又は印刷する情
報に応じて画像形成方式を切り換えて上記各種情報を印
刷することができる画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クレジットカード、キャッシュカ
ード、ライセンスカード、IDカード等のカード状記録
媒体を作成する場合には、記録媒体に熱転写フィルムを
介してサーマルヘッドで熱転写して所期の画像・文字な
どを記録する熱転写方式の印刷装置が用いられている。
一例として特開平9−131930号公報には、画像・
文字等を、熱転写フィルムを介して記録媒体に直接転写
する直接転写方式の印刷装置が開示されている。この方
式では、熱昇華性インクを用いることで、インク特性に
よる階調表現性に優れることから高画質の画像が得られ
るという利点を有するものの、画像等が転写される記録
媒体の表面にこのインクを受容する受容層が必須となる
ので、記録媒体が限定されたり、又は、記録媒体の表面
に受容層を形成する必要がある。
【0003】一般に、上記のような受容層を積層させず
に熱昇華性インクを受容可能な記録媒体としてポリ塩化
ビニル製カード(所謂PVCカード)が多用されている
が、不要となったPVCカードを焼却すると公害物質が
生成される等の理由により、最近ではポリエチレンテレ
フタレート製カード(所謂PETカード)等への切り換
えが検討されている。
【0004】更に、近年その利用範囲が拡大しつつある
ICカードのように、ICチップやアンテナを埋め込む
タイプのカード状記録媒体では、内部に埋め込まれたこ
れらの素子により表面に凹凸が生じるので、上記凹凸面
への画像転写に支障をきたすなどの欠点も指摘されてい
る。
【0005】上述した不具合を解消する熱転写方式の印
刷装置として、特開平8−332742号公報には、一
旦画像を中間転写媒体に転写した後に、この画像を被転
写体に再転写する、所謂間接転写方式の印刷装置の技術
が開示されている。この方式によると、直接転写方式で
欠点とされた、受容層に関連した記録媒体の限定や記録
媒体表面の凹凸面への画像転写時の不具合等の問題点を
改善することができ、更には、カード状記録媒体への全
面印刷が直接転写方式のものと比べて容易に行うことが
できる等の利点がある。
【0006】また、特開平11−263032号公報に
は、帯状の被転写シート(中間転写フィルム)への画像
を形成する画像形成手段と、被転写シートへ転写した画
像を受像体としてのカードへ再転写する再転写手段との
間に被転写シートのバッファとして機能するプール機構
を設けることで、画像形成工程と再転写工程とを並列処
理可能にする構成が開示されている。
【0007】更に、特開平8−58125号公報には、
サーマルヘッドにより中間転写フィルムにインクを転写
して像形成した後に、このインク像を加熱ローラにより
記録用紙の表面に再転写する機構と、上記サーマルヘッ
ドとは別のサーマルヘッドにより記録用紙の裏面にイン
クを転写する機構とを併用させ、且つ、再転写処理を行
う加熱ローラに対し、インクフィルムを介在させて記録
用紙の裏面にインクを転写するサーマルヘッドを対向配
置して記録用紙の表裏両面に同時印刷を施す熱転写印刷
装置が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、間接転
写方式では中間転写媒体を使用する必要があるので、直
接転写方式のものよりランニングコストが高く、印刷に
要する処理時間も余分に掛かる、という不利な点がある
と共に、カードデザイン上、表面は全面印刷が必要で
も、裏面はカードの使用上の注意等を印刷して表示する
ことが多いので、全面印刷を必要とするケースは少ない
など、両方式には一長一短がある。また、特開平11−
263032号公報の技術では、画像形成工程と再転写
工程とを並列処理可能とするものの、上述した間接転写
方式にのみ対応したものであった。更に、特開平8−5
8125号公報の技術では、同一の記録用紙の表裏面同
時処理に限定されるものであり、この表裏面同時処理中
に処理エラーが発生した場合、いずれかの片面処理のみ
ならず記録用紙の表面処理のための画像形成を中間転写
フィルムに再度形成する必要が生じ、且つ、同公報の熱
転写印刷装置で同一の記録用紙の表裏印刷を適切に行お
うとすれば、記録用紙の両面から加熱するため、中間転
写フィルムの高温化現象により同フィルムの剥離性が悪
くなるなどの問題も指摘される。
【0009】従って、記録媒体への全面印刷を必要とす
るか等の目的に応じて、直接転写方式と間接転写方式と
でその画像形成方式を切り換えて記録媒体に画像等を印
刷できる画像形成方法が得られれば、記録媒体に最適な
画像形成方式での印刷が可能となり印刷に伴うランニン
グコストの低減を図ることができ、更に、記録媒体の表
裏面へ上記の直接転写方式と間接転写方式とでその画像
形成方式を切り換えて画像形成する場合、一方面側に間
接転写方式により画像を形成した後に他方面側に直接転
写方式による画像形成を行うようにすれば、前者の画像
形成において転写処理された画像の記録媒体への定着性
が向上するものと考えられる。
【0010】本発明は上記事案に鑑み、直接転写方式と
間接転写方式とを切り換えて画像形成可能で、記録媒体
への画像の定着性を向上させることができる画像形成方
法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、記録媒体を第1の画像形成位置に搬送
し、前記第1の画像形成位置において前記記録媒体に画
像を形成する第1の画像形成工程と、一時的に画像を保
持する中間転写媒体を前記第1の画像形成位置に搬送
し、前記第1の画像形成位置において前記中間転写媒体
に画像を形成した後に、前記中間転写媒体を第2の画像
形成位置に搬送するとともに前記記録媒体を前記第2の
画像形成位置に搬送して、前記第2の画像形成位置にお
いて前記中間転写媒体に形成された画像を前記記録媒体
に転写して形成する第2の画像形成工程と、を含み、前
記記録媒体の一方面に前記第2の画像形成工程による画
像形成を実行した後に、前記記録媒体の他方面に前記第
1の画像形成工程による画像形成を実行する。
【0012】本発明では、第2の画像形成工程で、一時
的に画像を保持する中間転写媒体を第1の画像形成位置
に搬送し、第1の画像形成位置において中間転写媒体に
画像を形成した後に、中間転写媒体を第2の画像形成位
置に搬送するとともに記録媒体を第2の画像形成位置に
搬送して、第2の画像形成位置において中間転写媒体に
形成された画像を記録媒体の一方面に転写する。この第
2の画像形成工程が実行された後に、第1の画像形成工
程で、記録媒体を第1の画像形成位置に搬送し、第1の
画像形成位置において記録媒体の他方面に画像を形成す
る。本発明によれば、記録媒体の両面印刷を行う場合
に、第2の画像形成工程で記録媒体の一方面に間接転写
方式で画像を形成し、第1の画像形成工程で記録媒体の
他方面に直接転写方式で画像を形成するので、第1の画
像形成工程と第2の画像形成工程とでの画像形成方式の
切り換えにより、最適な画像形成方式で記録媒体への画
像形成が可能となりランニングコストを低減させること
ができると共に、第2の画像形成工程の後に第1の画像
形成工程を実行することで、後工程の第1の画像形成工
程で記録媒体の他方面に画像を形成することに伴い当該
記録媒体の他方面が押圧され、先工程の第2の画像形成
工程で記録媒体の一方面が押圧されので、記録媒体の一
方面に形成された画像の定着性を向上させることができ
る。
【0013】この場合に、第2の画像形成工程では、中
間転写媒体に積層され画像を受容可能な受容層に画像を
形成した後に、受容層を記録媒体の一方面に転写して画
像を形成することが好ましく、画像が形成された受容層
を加熱・加圧して記録媒体の一方面に転写することが更
に好ましい。
【0014】また、第1の画像形成工程では、熱昇華性
インクを記録媒体の他方面に転写して画像を形成するこ
とが好ましい。このとき、第2の画像形成工程によって
形成された記録媒体の一方面が記録媒体を支持する記録
媒体支持部材に対して加圧接触するようにすれば、第1
の画像形成工程において、記録媒体の一方面と記録媒体
支持部材とが加圧接触することで記録媒体の一方面に形
成された画像の定着性を向上させることができる。更
に、第2の画像形成工程と第1の画像形成工程との間
に、記録媒体の表裏面を反転する反転工程を含むように
すれば、第2の画像形成工程に続いて反転工程で記録媒
体は反転され第1の画像形成工程を実行することができ
るので、記録媒体の両面に連続的に間接転写方式及び直
接転写方式で画像形成を行うことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る画像形成方法が適用可能な画像形成装置の実施の形
態について説明する。
【0016】(構成)図1に示すように、本実施形態の
画像形成装置1は、ハウジングとなる筐体2内に、記録
媒体としてのカードCに直接転写方式により画像を形成
する(印刷する)ためのカード搬送路となる第1カード
搬送路P、及び、中間転写媒体としての中間転写シー
トF上に一時的に保持された画像を間接転写方式により
カードCに転写するためのカード搬送路となる第2カー
ド搬送路Pを有している。第2カード搬送路Pは略
水平方向に配されており、第1カード搬送路Pは略垂
直方向に配されている。第1カード搬送路Pと第2カ
ード搬送路Pとは交点Xで直交状に交差している。
【0017】第2カード搬送路P上には、カードCを
1枚ずつ分離して第2カード搬送路Pに送り出すカー
ド供給部3、カード供給部3の下流側でカードCの両面
を清浄するクリーナ4、クリーナ4の下流側で交点X
を回転中心としてカードCを挟持したまま回転乃至反転
させ第1カード搬送路P方向にカードCの搬送路を直
交状に切り換え可能な反転部5がそれぞれ配設されてい
る。
【0018】カード供給部3は、複数のカードCを積層
状に収容するカードスタッカを有している。カードスタ
ッカの第2カード搬送路Pに臨む位置には、1枚のみ
のカードCの通過を許容する開口スロットを有したスタ
ッカ側板32が配置されており、カードスタッカの底部
には、回転することでカードスタッカに積層収容された
複数のカードCのうち最底部に位置するカードCを第2
カード搬送路Pに送り出すキックローラ31が圧接配
置されている。
【0019】クリーナ4は、第2カード搬送路Pを挟
んで対をなして対峙し表面に粘着性物質を塗着したゴム
材料等のクリーニングローラ34とこのクリーニングロ
ーラ34に圧接する圧接ローラ35を有している。
【0020】反転部5は、カードCを挟持可能に対をな
すピンチローラ38、39、これらのピンチローラを回
転可能に支持して交点Xを中心として回転乃至反転す
る回転枠40を有している。これらのピンチローラ3
8、39は、一方が正逆転可能な駆動ローラであり、他
方が従動ローラである。ピンチローラ38、39は、回
転枠40が水平状態においては第2カード搬送路P
挟んで圧接し合い(図1の実線の状態)、垂直状態にお
いては第1カード搬送路Pを挟んで圧接し合う(図1
の二点鎖線の状態)。ピンチローラ38、39の間にカ
ードCを挟持した状態で回転枠40を回転乃至反転させ
ると、ピンチローラ38、39も共回りしてカードCを
変位させてしまうので、反転部5での回転乃至反転動作
は、回転枠40の回転乃至反転とピンチローラ38、3
9との回転とは独立して駆動される。
【0021】なお、反転部5の近傍には、回転枠40の
回転角度を検出する図示しない一体型透過センサ(スリ
ット板との組合せ)が配置されている。また、ピンチロ
ーラ38、39の回転方向を判断するために、ピンチロ
ーラ38、39のいずれか一方の位置を検出するための
図示しない一体型透過センサ(半月板との組合せ)が配
設されており、回転枠40の回転角度を任意に設定する
ことができると共に、ピンチローラ38、39によるカ
ードCの搬送方向が制御される。
【0022】また、画像形成装置1には、第1カード搬
送路P上で反転部5の下流側(図1の矢印U側)に、
後述するサーマルヘッド制御部19H(図4参照)から
供給される画像データ(正像データ、鏡像データ)に従
って熱転写インクを用いてカードC又は中間転写シート
Fに画像を形成する画像形成部9が配置されている。画
像形成部9は、熱転写プリンタの構成が採用されてお
り、カードCの一面側への印刷時にカードCを支持する
プラテンローラ21及びプラテンローラ21に対して進
退可能に配設されたサーマルヘッド20を有している。
プラテンローラ21とサーマルヘッド20との間には熱
転写シートRが介在している。
【0023】図9(A)〜(C)に示すように、プラテ
ンローラ21に対するサーマルヘッド20の進退運動
は、サーマルヘッド20を着脱可能に保持する図示しな
いホルダと、このホルダに固定された従動ローラ22
と、従動ローラ22に周接しながらカム軸24を中心に
いずれかの方向(矢印A方向、またはその反対方向)に
回転する非円形のサーマルヘッド進退カム23と、ホル
ダをサーマルヘッド進退カム23に圧接させる図示しな
いバネとを有する進退駆動ユニットにより実行される。
【0024】図3(A)に示すように、熱転写シートR
は、例えばフィルム上にカードCの長手方向の長さより
若干大きい幅で、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C
(シアン)、及びBk(ブラック)の熱昇華性インクが
順に塗着されており、Bk(ブラック)の次には画像が
形成されたカードCの表面を保護する保護層領域Tを面
順次に繰り返した帯状の形状を有している。
【0025】図9(B)、(C)に示すように、熱転写
シートRは、熱転写シートRをロール状に捲回した熱転
写シート供給部14から供給され、複数のガイドコロ5
3及び上述した図示しないホルダに固着されたガイド板
25により案内されサーマルヘッド20の先端部に略全
面を当接させながら、巻取ローラ対57の回転駆動と共
に駆動し熱転写シートRをロール状に巻き取る熱転写シ
ート巻取部15に巻き取られる。熱転写シート供給部1
4及び熱転写シート巻取部15は、サーマルヘッド20
の両側の位置に配設されており、中心部はそれぞれスプ
ール軸に装填されている。また、画像形成部9には、熱
転写シートRの位置出し用マーク又は熱転写シートRの
Bkの位置を検出するための発光素子S及び受光素子
(以下、受光センサSという。)が、熱転写シー
ト供給部14及びサーマルヘッド20間に配設された2
つのガイドコロ53の間に、熱転写シートRに対して離
間状態で直交するように配置されている。
【0026】なお、巻取ローラ対57の駆動側ローラ軸
には同軸上に図示しないギヤが嵌着されており、このギ
ヤは同軸上に図示しないクロック板を有するギヤに噛合
している。また、図示しないクロック板の近傍には、熱
転写シートRの巻き取り量を管理するために図示しない
クロック板の回転を検出する図示しない一体型透過セン
サが配設されている。
【0027】図9(A)に示すように、カードC(又は
後述する中間転写シートF)に対する熱転写シートRを
介してのサーマルヘッド20の印刷位置(加熱位置)S
rは、プラテンローラ21の周部であって第1カード搬
送路Pに接する部分に対応している。図9(B)に示
すように、画像形成部9の両側には、印刷位置Srに対
してカードCを上下方向に搬送するように同期して回転
し、一定の回転速度を有するキャプスタンローラ74と
キャプスタンローラ74に圧接するピンチローラ75と
で構成される上部ローラ対、及び、キャプスタンローラ
78とピンチローラ79とで構成される下部ローラ対が
第1カード搬送路Pを挟むように配設されている。
【0028】図1及び図9(A)〜(C)に示すよう
に、プラテンローラ21には中間転写シートFがサーマ
ルヘッド20側の周面に掛け渡されている。図3(B)
に示すように、中間転写シートFは、ベースフィルムF
a、ベースフィルムFaの背面側に形成された背面コー
ト層Fb、インクを受容する受容層Fe及び受容層Fe
の表面を保護するオーバーコート層Fd、ベースフィル
ムFaの表面側に形成され加熱によりオーバーコート層
Fd及び受容層Feを一体としてベースフィルムFaか
らの剥離を促進する剥離層Fcが、下側から背面コート
層Fb、ベースフィルムFa、剥離層Fc、オーバーコ
ート層Fd及び受容層Feの順で積層されて形成されて
いる。中間転写シートFは、受容層Fe側が熱転写シー
トRと対向し、背面コート層Fb側がプラテンローラ2
1に当接するように掛け渡されている。印刷位置Srに
おいて、カードCに直接転写方式で印刷される際(図9
(B)参照)及び中間転写シートに画像が形成される際
(図9(C)参照)の中間転写シートFの搬送速度は、
熱転写シートRの搬送速度と同一搬送速度に設定されて
いる。更に、カードCに直接転写方式で印刷される際に
は、中間転写シートFの搬送速度とカードCの搬送速度
とが同一搬送速度に設定されている。なお、画像形成部
9には、図9(A)〜(C)に示すように、中間転写シ
ートFの位置出し用マークを検出するための発光素子S
及び受光素子S(以下、受光センサSという。)
が、プラテンローラ21とガイドコロ91との間に中間
転写シートFに対して離間状態で直交するように配置さ
れている。
【0029】また、図1に示すように、画像形成装置1
には、第2カード搬送路P上で反転部5の下流側(矢
印L側)に、カードCを水平方向に搬送する水平搬送ロ
ーラ対11、画像形成部9で中間転写シートFに形成さ
れた画像をカードCに転写する転写部10、カードCを
筐体2の外部に排出する排出ローラ対142を含むと共
に、複数の搬送ローラ対を有しカードCを水平方向に搬
送する水平搬送部12が順に配設されている。
【0030】転写部10は、カードCへの中間転写シー
トFの転写時にカードCを支持するプラテンローラ50
及びプラテンローラ50に対して進退可能に配設された
ヒートローラ45を有している。ヒートローラ45に
は、中間転写シートFを加熱するための発熱ランプ46
が内蔵されている。プラテンローラ50とヒートローラ
45との間には中間転写シートFが介在している。
【0031】図10(A)、(B)に示すように、プラ
テンローラ50に対するヒートローラ45の進退運動
は、ヒートローラ45を着脱可能に保持するホルダ49
と、ホルダ49に固定された従動ローラ43と、従動ロ
ーラ43に周接しながらカム軸52を中心に一方向(矢
印B方向)に回転する非円形のヒートローラ昇降カム5
1と、ホルダ49に内蔵されホルダ49の上面をヒート
ローラ昇降カム51に圧接させる図示しないバネとを有
する昇降駆動ユニットにより実行される。
【0032】図1に示すように、中間転写シートFは、
中間転写シートFをロール状に捲回した中間転写シート
供給部16から供給され、従動ローラ59を伴う搬送ロ
ーラ58、ガイドコロ60及びプラテンローラ21、ガ
イドコロ91、ピンチローラ89と共に中間転写シート
Fに逆張力を加えるバックテンションローラ88、ガイ
ドコロ92、ガイドコロ44、ヒートローラ45の両側
に配置され転写部10を構成するフレームに固着された
ガイド板47等で案内され、転写時にはカードCを介し
て第2カード搬送路P上でプラテンローラ50とヒー
トローラ45とに挟まれて、中間転写シートFをロール
状に巻き取る中間転写シート巻取部17に巻き取られ
る。
【0033】また、転写部10には、第2カード搬送路
を挟んで圧接し合い、水平搬送部12の転写部10
側に配置されたキャプスタンローラ対141と共にカー
ドCを矢印L方向又は矢印U方向に搬送可能で、キャプ
スタンローラを駆動ローラとする搬送ローラ対48が、
水平搬送ローラ対11の下流側かつプラテンローラ50
の上流側に配設されている。第2カード搬送路P上で
反転部5より下流側の水平搬送ローラ対11、搬送ロー
ラ対48、プラテンローラ50、及び水平搬送部12の
各ローラ対は、複数のギヤを介して正逆転可能な図示し
ないパルスモータM3により回転駆動される。なお、転
写部10には、中間転写シートFの位置出し用マークを
検出するための発光素子及び受光素子が、ガイドコロ4
4とガイド板47と間に中間転写シートFを跨ぐように
配置されている。
【0034】図2に示すように、図1に示した筐体2、
第1カード搬送路P及び第2カード搬送路Pで画定
される領域には、正逆転可能なパルスモータM1と、同
じく正逆転可能なパルスモータM2とを駆動動力源とす
る駆動機構が配設されている。パルスモータM1のモー
タ軸には、タイミングプーリ(以下、単にプーリとい
う。)61が嵌着されており、プーリ63との間に無端
タイミングベルト(以下、単にベルトという。)62が
巻き掛けられている。プーリ63の軸にはプーリ63よ
り小径のプーリ64が嵌着されている。
【0035】プーリ64にはベルト65がプーリ66と
の間で巻き掛けられている。プーリ66の軸には駆動連
結切換手段としての電磁クラッチ67が嵌着されてい
る。電磁クラッチ67は、直接転写におけるカードCの
搬送時、サーマルヘッド20のカードCへの直接転写
時、及び、サーマルヘッド20の中間転写シートFへの
画像形成時に、電磁クラッチ67の軸に嵌着されたプー
リ68にプーリ66の回転駆動力を連結する。プラテン
ローラ21には同軸上にプーリ70が嵌着されており、
プーリ68とプーリ70とにはベルト69が巻き掛けら
れている。また、プラテンローラ21の同軸上にはプラ
テンローラ21より大径のギヤ71が嵌着されている。
ギヤ71にはギヤ72、76が噛合している。ギヤ72
は同軸上にピンチローラ75に圧接するキャプスタンロ
ーラ74を有するギヤ73に噛合しており、ギヤ76は
同軸上にピンチローラ79に圧接するキャプスタンロー
ラ78を有するギヤ77に噛合している。
【0036】また、プーリ64には別のベルト81が捲
き掛けられており、プーリ82に回転駆動力を伝達す
る。プーリ82の軸にはギヤ84に噛合するギヤ83が
嵌着されている。ギヤ84の軸にはギヤ84より小径の
ギヤ85が嵌着されており、ギヤ85はギヤ86と噛合
している。ギヤ86の軸にはトルクリミッタ87が嵌着
されており、トルクリミッタ87を介して回転駆動力が
バックテンションローラ88に伝達される。バックテン
ションローラ88にはピンチローラ89が圧接されてい
る。バックテンションローラ88と同軸にはクロック板
90が嵌着されている。中間転写シートFが正逆方向に
送られるときに、バックテンションローラ88は中間転
写シートFと同期して回転する。クロック板90の近傍
には、中間転写フィルムFの搬送量(送り量、戻し量)
を管理するためにクロック板90の回転量を検出する一
体型透過センサSが配設されている。
【0037】一方、パルスモータM2のモータ軸には、
プーリ93が嵌着されており、プーリ95との間にベル
ト94が巻き掛けられている。プーリ95の軸にギヤ9
6が嵌着されている。
【0038】ギヤ96は、反時計回りでギヤ96からの
駆動が伝達され時計回りでフリーとなる(空回りする)
軸に嵌着されたワンウェイギヤ97に噛合している。ワ
ンウェイギヤ97の軸にはギヤ98及びプーリ99が嵌
着されており、ギヤ98は時計回りでフリーとなり反時
計回りでロックされるワンウェイギヤ101に噛合して
いる。プーリ99にはプーリ103との間でベルト10
2が捲き掛けられている。プーリ103の軸にはギヤ1
04が嵌着されており、ギヤ104はギヤ105と噛合
している。ギヤ105の軸にはトルクリミッタ106が
嵌着されており、トルクリミッタ106を介して回転駆
動力がギヤ107に伝達される。ギヤ107の同軸上に
はクロック板108が嵌着されている。ギヤ107は、
中間転写シートFを巻き取るための巻取スプール軸11
0に嵌着されたギヤ109と噛合している。クロック板
108の近傍には、クロック板108の回転を介して巻
取スプール軸110の回転量を検出すると共に、巻取ス
プール軸110の回転を検出して中間転写シートFの破
断不良を検出する一体型透過センサSが配設されてい
る。
【0039】また、ギヤ96は、ワンウェイギヤ97の
反対側で、時計回りでギヤ96からの駆動が伝達され反
時計回りでフリーとなる軸に嵌着されたワンウェイギヤ
111に噛合している。ワンウェイギヤ111の軸には
ギヤ112及びプーリ113が嵌着されており、ギヤ1
12は反時計回りでフリーとなり時計回りでロックされ
るワンウェイギヤ114に噛合している。プーリ113
にはプーリ116及びプーリ125との間でベルト11
5が捲き掛けられている。なお、このベルト115が一
定張力を保つように、ベルト115で連なるプーリ11
6とプーリ125の間にはテンションローラ126が配
設されている。プーリ116の軸にはギヤ117が嵌着
されており、ギヤ117はギヤ118と噛合している。
ギヤ118の軸にはトルクリミッタ119が嵌着されて
おり、トルクリミッタ119を介して回転駆動力がギヤ
123に伝達される。ギヤ123と同軸にはクロック板
121が嵌着されている。ギヤ123は、中間転写シー
トFを供給するための供給スプール軸120に嵌着され
たギヤ124と噛合している。クロック板121の近傍
には、クロック板121の回転を介して供給スプール軸
120の回転を検出すると共に、供給スプール軸120
の回転を検出して中間転写シートFの破断不良を検出す
る一体型透過センサSが配設されている。なお、供給
スプール軸120には中間転写シート供給部16が装填
され、巻取スプール軸110には中間転写シート巻取部
17が装填されている。
【0040】一方、プーリ113からの駆動はベルト1
15を介してプーリ125にも伝達される。プーリ12
5の軸にはギヤ127が嵌着されており、ギヤ127は
ギヤ128に噛合している。更に、ギヤ128と同軸に
配設されたギヤ129を介して駆動がギヤ130へと伝
達されていく。ギヤ130の軸には電磁クラッチ131
が嵌着されている。電磁クラッチ131は、中間転写シ
ートFの巻き戻し(Rv)時のみ電磁クラッチ131の
軸に嵌着されたギヤ132を介してギヤ130の回転駆
動力をギヤ133に連結する。ギヤ133の軸にはトル
クリミッタ134が嵌着されており、トルクリミッタ1
34を介して回転駆動力が中間転写シートFを搬送する
搬送ローラ58に伝達される。なお、上記電磁クラッチ
131の駆動連結時における供給スプール軸120、プ
ラテンローラ21及び搬送ローラ58による中間転写シ
ートFの搬送速度は、供給スプール軸120>搬送ロー
ラ58>プラテン21の関係にあり、トルク管理につい
ては、プラテン21>搬送ローラ58>供給スプール軸
120となるように設定されている。
【0041】中間転写シートFの送り(Fw)と巻き戻
し(Rv)は主にパルスモータM2の回転方向を切り換
えることにより行われ、中間転写シートFの巻き戻し
(Rv)動作において行われる中間転写シートFへの画
像形成時では、供給スプール軸120、プラテンローラ
21及びバックテンションローラ88による中間転写シ
ートFの搬送速度は、供給スプール軸120>プラテン
ローラ21>バックテンションローラ88の関係にあ
る。このため、サーマルヘッド20を離間して中間転写
シートFを送る際には、中間転写シートFの弛みを防止
するために、電磁クラッチ67により駆動が切り離され
る。
【0042】図1に示すように、筐体2には、第2カー
ド搬送路Pの矢印L方向への延長線上に、印刷処理が
終了したカードCを筐体2の外部へ排出する排出口27
が形成されている。排出口27の下側には、カードCを
積層してストックするスタッカ13が筐体2に着脱可能
に装着されている。なお、クリーナ4と反転部5との間
に一体型透過センサSが、反転部5の近傍でキャプス
タンローラ78側に一体型透過センサSが、キャプス
タンローラ78とサーマルヘッド20との間に一体型透
過センサSが、搬送ローラ対48の近傍で水平搬送ロ
ーラ対11側に一体型透過センサSが、キャプスタン
ローラ対141と排出ローラ対142との間に配設され
た駆動を持たないローラ対の近傍で排出ローラ対142
側に一体型透過センサSが、水平搬送部12と排出口
27との間に一体型透過センサS 10が、水平搬送ロー
ラ対側の反転部5の近傍に一体型透過センサS11が、
それぞれ配設されており(図示省略)、第1カード搬送
路P又は第2カード搬送路Pに沿って搬送されるカ
ードCの先端又は後端が検出される。なお、以下の説明
においては、カードCは矢印U方向、矢印D方向の他
に、矢印L方向、矢印U方向にも搬送されることから、
一律にカードCの搬送方向を基準として、カードCの搬
送方向先端を先端、搬送方向後端を後端という。
【0043】更に、図1に示すように、画像形成装置1
は、筐体2内に、商用交流電源から各機構部及び制御部
等を駆動/作動可能な直流電源に変換する電源部18、
画像形成装置1全体の動作制御を行う制御部19、並び
に、筐体2の上部に制御部19からの情報に従って画像
形成装置1の状態等を表示すると共に、オペレータによ
る操作で制御部19に操作命令が指示可能なタッチパネ
ル8を備えている。
【0044】図4に示すように、制御部19は、画像形
成装置1の制御処理を行うマイコン19Aを有してい
る。マイコン19Aは、中央演算処理装置として高速ク
ロックで作動するCPU、画像形成装置1の制御動作が
記憶されたROM、CPUのワークエリアとして働くR
AM及びこれらを接続する内部バスで構成されている。
【0045】マイコン19Aには外部バス19Bが接続
されている。外部バス19Bには、タッチパネル8の表
示や操作命令を制御するタッチパネル表示操作制御部1
9C、各種センサからの信号を制御するセンサ制御部1
9D、モータ制御部19E、各モータに駆動パルスを送
出するモータドライバを制御するモータ制御部19E、
外部コンピュータと画像形成装置1の通信を行うための
外部入出力インタフェース19F、カードCに印刷すべ
き画情報等を一時的に格納するバッファメモリ19G、
サーマルヘッド20の熱エネルギーを制御するサーマル
ヘッド制御部19H、及び、電磁クラッチのオン・オフ
の制御信号を出力するクラッチ制御部19Jが接続され
ている。タッチパネル表示操作制御部19C、センサ制
御部19D、サーマルヘッド制御部19H及びクラッチ
制御部19Jは、タッチパネル8、センサSa〜Sc、
〜S10を含むセンサ、パルスモータM1〜M3の
ドライバを含むドライバ、サーマルヘッド20、電磁ク
ラッチ67、131にそれぞれ接続されている。
【0046】(動作)次に、フローチャートを参照し
て、本実施形態の画像転写装置1の動作について制御部
19のマイコン19AのCPUを主体として説明する。
なお、RAMには、既に外部コンピュータから外部入出
力インタフェース19F、バッファメモリ19Gを介し
て受信した画情報が正像データ、鏡像データに変換され
て格納されているものとする。
【0047】CPUは、タッチパネル表示操作制御部1
9Cを介してタッチパネル8に初期画面を表示させる。
この時点でタッチパネル8(又は外部コンピュータの表
示画面)には、片面印刷モード、両面印刷モードの別を
設定するためのモード設定ボタン、モード設定ボタンで
設定されたモードをクリアするためのクリアボタン、画
像転写装置1に設定されたモードでの印刷を開始させる
ためのスタートボタン、並びに、画像転写装置1のスタ
ンバイ又は印刷可能状態の別、印刷済みカード枚数等が
表示される。オペレータがモード設定ボタンでモードを
入力し、スタートボタンを押下(タッチ)すると、カー
ドCに画像形成(印刷)を行うための画像形成ルーチン
が実行される。
【0048】図5に示すように、この画像形成ルーチン
では、まず、ステップ202において、両面印刷モード
か否かを判断し、肯定判断のときは、次のステップ20
4において、カードCの一方面に間接転写方式により画
像形成を行うための間接転写処理サブルーチンを実行す
る。
【0049】図6に示すように、この間接転写処理サブ
ルーチンでは、ステップ252において、パルスモータ
M1、M2を送り(Fw)方向に回転させ、次のステッ
プ254において、受光センサSを監視することで中
間転写シートFに形成されている位置出し用マークを認
識し、中間転写シートFの送りや戻しと常に一体で正逆
転するバックテンションローラ88に接続されているク
ロック板90の回転量を一体型透過センサSで検出す
ることにより、印刷開始位置まで中間転写シートFが搬
送されたか否かを判断し、否定判断のときは、ステップ
252へ戻り中間転写シートFの搬送を続行し、肯定判
断のときは、次のステップ256において、パルスモー
タM1、M2の駆動を停止させる。この間、サーマルヘ
ッド20はプラテンローラ21に対して離間した位置に
あり、熱転写シートRは、例えば、Y(イエロー)の開
始端が印刷位置Srの位置となるまで所定距離送られ
る。このような制御は、例えば、受光センサSにより
熱転写シートRのBk(ブラック)の後端を検出し、熱
転写シートR上に予め等間隔の幅が定められているBk
(ブラック)の後端からY(イエロー)の開始端までの
距離を、巻取ローラ対57の近傍に配設した図示しない
クロック板の回転を図示しない一体型透過センサで検出
することで実行することができる。
【0050】次いでステップ258では、サーマルヘッ
ド進退カム23を矢印A方向へ回転させてサーマルヘッ
ド20を熱転写シートRを介してプラテンローラ21に
押し当てさせ、次のステップ260において、パルスモ
ータM1及びパルスモータM2を巻き戻し(Rv)方向
へ回転させると共に、電磁クラッチ67、131の連結
によりプラテンローラ21を反時計回りに回転させ、搬
送ローラ58も反時計回りに回転させる。これにより、
中間転写シートFにはY(イエロー)の画像形成が開始
される。すなわち、熱転写シートRのY(イエロー)イ
ンク層をサーマルヘッド20で加熱することで、中間転
写シートFの受容層Feへの画像形成が開始され、パル
スモータM1の駆動力によりプラテンローラ21は反時
計回りに回転し、パルスモータM2の駆動力により中間
転写シートFは中間転写シート供給部16に巻き取ら
れ、同期して熱転写シートRは熱転写シート巻取部15
に巻き取られる。
【0051】次のステップ262では、中間転写シート
Fに形成される画像の長手方向の大きさに対応する所定
パルス数パルスモータM1(又はパルスモータM2)が
回転駆動したか否かを判断することにより、中間転写シ
ートFへの画像形成が終了したか否かを判定する。否定
判定のときは、ステップ260へ戻り中間転写シートF
への画像形成を続行し、肯定判定のときは、ステップ2
64において、パルスモータM1、M2の駆動を停止さ
せると共に、電磁クラッチ67、131に、プラテンロ
ーラ21、搬送ローラ58への連結を解除させる。な
お、CPUは、サーマルヘッド制御部19Hを介して、
予め画情報を熱エネルギーに変換し中間転写シートFの
種類による所定の係数を熱エネルギーに加味した鏡像デ
ータをサーマルヘッド20に送出させている。サーマル
ヘッド20の各印画素子はこの鏡像データに従って加熱
される。
【0052】次いでステップ266では、サーマルヘッ
ド進退カム23を回転させて、サーマルヘッド20をプ
ラテンローラ21に対して退避させ、次のステップ26
8において、所定色(YMC)分の画像形成が終了した
か否かを判断する。否定判断のときには、次の色(例え
ば、M)を中間転写シートFの受容層Feに既に形成さ
れた色(例えば、Y)に重ねて画像形成を行うためにス
テップ252へ戻り、肯定判断のとき、すなわち、YM
Cによる画像形成が終了したときは、次のステップ27
0へ進む。
【0053】ステップ270では、パルスモータM2を
駆動させて、予めプラテンローラ50から離間されてい
るヒートローラ45の位置まで、バックテンションロー
ラ88に接続されているクロック板の回転量に従って中
間転写シートFを搬送する。この搬送時に転写部10内
にガイドコロ44とガイド板47との間に配置された受
光素子からの出力を監視することで中間転写シートFの
位置出し用マークが検出され、この時点で搬送量を再度
設定することが可能となり、搬送精度が向上する。
【0054】また、ステップ270では、中間転写シー
トFの転写部10への搬送に並行させて、カード供給部
3からカードCを送り出し、カードCの先端をヒートロ
ーラ45に当接する位置まで第2カード搬送路Pに沿
って搬送する。すなわち、カード供給部3、クリーナ
4、反転部5のピンチローラ38、39を回転駆動させ
ると共に、図示しないパルスモータM3を駆動すること
で、水平搬送ローラ対11、搬送ローラ対48及び水平
搬送部12の各ローラ対を回転させ、カード供給部3か
らカードCを1枚第2カード搬送路P上に送出し、ク
リーナ4で両面を清浄し、カードCの先端が図示しない
一体型透過センサSで検出されると、キックローラ3
1の回転を停止させる。続いて、カードCを反転部5を
通過させて第2カード搬送路Pに沿って更に矢印L方
向へ搬送させる。搬送ローラ対48の近傍で水平搬送ロ
ーラ対11側に配置された図示しない一体型透過センサ
がカードCの先端を検出すると、更に所定パルス数
カードCを矢印L方向に搬送する。これにより、カード
Cの先端はヒートローラ45に当接する位置まで搬送さ
れる。なお、図示しない一体型透過センサSがカード
Cの先端を検出した時点でピンチローラ38、39の回
転駆動は停止される。
【0055】次にステップ272において、ヒートロー
ラ昇降カム51を矢印B方向へ回転させて、ヒートロー
ラ45をプラテンローラ50から離間していた状態(図
10(A)の状態)からプラテンローラ50に当接する
状態(図10(B)の状態)へ移行させて、ヒートロー
ラ昇降カム51の回転動作を停止させる。この時点で、
カードCの先端は、一方面がプラテンローラ50に支持
され、他方面が中間転写シートFを介してヒートローラ
45に押し当てられる。
【0056】次のステップ274では、カードCの一方
面に、画像形成部9で中間転写シートFの受容層Feに
形成された画像をヒートローラ45で加熱・加圧して熱
転写する間接転写を実行する。このステップ274にお
ける動作について詳述すれば、カードCは、他方面が反
時計回りに回転するプラテンローラ50に支持され、一
方面が中間転写シートFを介してヒートローラ45に押
し当てられ、矢印L方向に搬送される。中間転写シート
Fの剥離層Fcは発熱ランプ46の熱によりベースフィ
ルムFaから剥離され、ヒートローラ45の加圧によ
り、カードCの他方面に、画像が形成された受容層Fe
とオーバーコート層Fdとが一体で転写される。この転
写に同期して中間転写シートFは中間転写シート巻取部
17に巻き取られる。この間、ステップ276におい
て、カードCの先端が、キャプスタンローラ対141と
排出ローラ対142との間に配設された駆動を持たない
ローラ対の近傍で排出ローラ対142側に配設された一
体型透過センサSの位置に位置したかを監視すること
で中間転写が終了したか否かを判断しており、間接転写
が未了のときはステップ274へ戻り間接転写を続行
し、間接転写が完了すると、次のステップ278に進
む。なお、間接転写時のカードC及び中間転写シートF
の搬送速度は同一速度に設定されている。
【0057】ステップ278では、パルスモータM2、
M3の駆動停止により中間転写シートFの送り搬送(中
間転写シート巻取部17への巻き取り)及びカードCの
矢印L方向への搬送を停止させ、ヒートローラ昇降カム
51を再度回転させてプラテンローラ50に対してヒー
トローラ45を退避させて、間接転写処理サブルーチン
を終了し、図5のステップ206へ進む。
【0058】ステップ206では、カードCを第2カー
ド搬送路P上を矢印R方向に搬送して両端を反転部5
のピンチローラ38、39で挟持する搬送処理を実行す
る。すなわち、ピンチローラ38、39及び図示しない
パルスモータM3を逆転駆動することで、カードCの先
端を転写部10、水平搬送ローラ対11を通過させ、水
平搬送ローラ対側の反転部5の近傍に配置された一体型
透過センサS11がカードCの先端を検出した後、更に
所定パルス数カードCを矢印R方向に搬送してピンチロ
ーラ38、39及び図示しないパルスモータM3の駆動
を停止させる。これによりカードCの両端は水平状態の
反転部5のピンチローラ38、39に挟持された状態と
なる。
【0059】次にステップ208では、第2カード搬送
路P上に位置していたカードCを第1カード搬送路P
の矢印U方向に搬送可能なように、水平状態の反転部
5を−90°回転させて垂直状態とする(図1の二点鎖
線参照)。これにより、カードCは他方面をサーマルヘ
ッド20側、一方面をプラテンローラ21側にして第1
カード搬送路P上に位置することになる。
【0060】次のステップ210では、カードCの他方
面に直接転写方式により画像形成を行うための直接転写
処理サブルーチンを実行する。
【0061】図7に示すように、この直接転写処理サブ
ルーチンでは、ステップ282において、ピンチローラ
38、39を回転駆動させ、パルスモータM1のモータ
ドライバへパルスモータM1の回転駆動を開始させると
共に、電磁クラッチ67をパルスモータM1からの駆動
力をプラテンローラ21へ伝達させる状態とする。これ
により、ピンチローラ38、39、プラテンローラ2
1、キャプスタンローラ74、78の回転駆動が開始さ
れ、カードCは第1カード搬送路Pに沿って画像形成
部9が配置された矢印U方向への搬送が開始される。ま
た、中間転写シートFは中間転写シート供給部16への
搬送(巻き戻し)が開始される。
【0062】次のステップ284では、キャプスタンロ
ーラ78とサーマルヘッド20との間に配置された図示
しない一体型透過センサSがカードCの先端を検出し
たか否かを判断し、否定判断のときは、ステップ282
へ戻り画像形成部9へのカードCの搬送を続行し、肯定
判断のときは、次のステップ286において、カードC
の先端が印刷位置Srに至るまでの所定パルス数カード
Cを矢印U方向に搬送する。なお、反転部5のピンチロ
ーラ38、39は、反転部5と画像形成部9の間に配置
された図示しない一体型透過センサSでカードCの後
端が検出された時点で回転動作を停止する。この間、サ
ーマルヘッド20はプラテンローラ21に対して離間し
た位置にあり(図9(A)参照)、熱転写シートRは、
Bk(ブラック)の開始端が印刷位置Srの位置となる
まで所定距離送られる。このような制御は、例えば、受
光センサSにより熱転写シートRのBk(ブラック)
の後端を検出し、熱転写シートR上に予め等間隔の幅が
定められているBk(ブラック)の後端から面順次に繰
り返された次のBk(ブラック)の開始端までの距離
を、巻取ローラ対57の近傍に配設した図示しないクロ
ック板の回転を図示しない一体型透過センサで検出する
ことで実行することができる。また、ステップ286で
は、サーマルヘッド進退カム23の矢印A方向への回転
動作を開始させる。これにより、カードCは、他方面が
中間転写シートFを介してプラテンローラ21に支持さ
れ、一方面が熱転写シートRを介してサーマルヘッド2
0に押し当てられる。
【0063】続いてステップ288ではカードCの他方
面への直接転写方式による画像形成が実行される。すな
わち、パルスモータM1を駆動させることにより、プラ
テンローラ21は反時計回りに回転し、同期して熱転写
シートRは熱転写シート巻取部15に巻き取られ、カー
ドCの他方面には直接転写方式でBk(ブラック)によ
るモロクロの画像形成(印刷)が行われる。このとき、
カードCは、サーマルヘッド20で他方面側から押圧さ
れており、プラテンローラ21で支持されたカードCの
一方面はプラテンローラ21と加圧接触する。なお、カ
ードCの他方面への画像形成時にサーマルヘッド20に
与えられる熱エネルギーは、制御部19のサーマルヘッ
ド制御部19Hにより、中間転写シートFのベースフィ
ルムFa自体の比熱がカードCの比熱より小さいことも
あり、中間転写シートFへの画像形成時にサーマルヘッ
ド20に与えられる熱エネルギーよりも大きくなるよう
に制御され、このような熱エネルギーの演算は、熱エネ
ルギーへの係数を変更することにより行われている。ま
た、カードCへの画像形成時にサーマルヘッド制御部1
9Hからサーマルヘッド20へ送出されるデータは、上
述した間接転写の場合とは異なり、正像データである。
なお、中間転写シートFは熱転写シートR及びカードC
と同一速度で搬送される。
【0064】次にステップ290において、サーマルヘ
ッド進退カム23を矢印Aの逆方向へ回転させて、カー
ドCからサーマルヘッド20を後退させて、直接転写処
理サブルーチンを終了し、図5のステップ212に進
む。なお、直接転写では、図10(A)に示すように、
転写部10のヒートローラ45はプラテンローラ50か
ら離間した状態に保持されている。
【0065】ステップ212では、両面に画像が形成さ
れたカードCを画像形成装置1外に排出すると共に、次
のカードCへの処理に備えて中間転写シートFの画像形
成箇所に隣接する未使用部分を画像形成部9まで搬送す
る排出・搬送サブルーチンを実行する。
【0066】図8に示すように、この排出・搬送サブル
ーチンでは、まず、ステップ302において、ピンチロ
ーラ38、39を逆転駆動させてから、電磁クラッチ6
7を連結すると共にパルスモータM1の逆転駆動を開始
させてカードCを矢印D方向に搬送させる。次のステッ
プ304では、カードCの後端が図示しない一体型透過
センサSの位置まで搬送されたか否かを判断する。否
定判断のときはステップ302へ戻り矢印D方向へのカ
ードCの搬送を続行し、肯定判断のときは次のステップ
306において、所定パルス数カードCを更に矢印D方
向へ搬送する。
【0067】次いで、ステップ308において、パルス
モータM1の駆動を停止させると共に電磁クラッチ67
にプラテンローラ21への連結を停止させ、更に、ピン
チローラ38、39の逆転を停止させ、垂直状態の反転
部5のピンチローラ38、39にカードCの両端を挟持
させる。次にステップ310では、第1カード搬送路P
上に位置していたカードCを第2カード搬送路P
矢印L方向に搬送可能なように、垂直状態の反転部5を
−90°回転させる。これにより、カードCは他方面を
上側にして第2カード搬送路P上に位置することにな
る。
【0068】次のステップ312では、図示しないパル
スモータM3を駆動させてカードCを第2カード搬送路
に沿って更に矢印L方向へ搬送させ、ステップ31
4において、水平搬送部12と排出口27との間に配置
された図示しない一体型透過センサS10がカードCの
先端を検出したか否かを判断し、否定判断のときは、カ
ードCを更に搬送して排出するためにステップ312へ
戻り、肯定判断のときは、次のステップ316において
カードCを完全に画像形成装置1の外に排出するために
所定時間搬送を続行する。これにより、カードCは排出
口27を経てスタッカ13へ排出される。なお、図示し
ない一体型透過センサSがカードCの先端を検出した
時点でピンチローラ38、39の回転駆動は停止され
る。次のステップ318では、図示しないパルスモータ
M3の回転駆動を停止させ、処理済みのカード枚数や処
理の完了をタッチパネル8上に表示する。
【0069】次にステップ320では、パルスモータM
1、M2を逆転駆動させ、次のステップ322において
中間転写シートFを所定距離搬送したか否かを上述した
一体型透過センサSで検出することで判断し、否定判
断のときはステップ320へ戻り中間転写シートFの搬
送を続行し、肯定判断のときは次のステップ324でパ
ルスモータM1、M2の駆動を停止させて、排出・搬送
サブルーチン、画像形成ルーチンを終了する。
【0070】一方、図5のステップ202で否定判断さ
れたとき、すなわち、片面印刷モードのときは、ステッ
プ214において、カードCの片面に直接転写方式又は
間接転写方式で画像を形成する別処理を実行して、画像
形成ルーチンを終了する。この別処理では、直接転写又
は間接転写前後のカードCの搬送が異なるのみで、図7
に示した直接転写処理サブルーチン又は図8に示した間
接転写処理サブルーチンとほぼ同様の処理が実行され
る。これにより、一面に直接転写、他面に間接転写の画
像が形成されたカードCを得ることができる。
【0071】なお、この別処理におけるカードCの片面
への直接転写の場合には、一般に、例えば、YMCの3
色によるカラーの画像形成が指定されることが多く、そ
のような場合には、Bk(ブラック)のみによる画像形
成がなされず、次に述べるYMCによる画像形成が行わ
れる。ステップ286では、熱転写シートRは、例え
ば、Y(イエロー)の開始端が印刷位置Srの位置とな
るまで所定距離送られる。ステップ288では、カード
CへのYMCの3色による画像形成が実行される。すな
わち、パルスモータM1の駆動によりプラテンローラ2
1は反時計回りに回転し、同期して熱転写シートRは熱
転写シート巻取部15に巻き取られ、カードCには直接
転写によるY(イエロー)の画像形成(印刷)が行われ
る。Y(イエロー)による画像形成が終了すると、サー
マルヘッド進退カム23を矢印Aの逆方向に回転させ
て、カードCからサーマルヘッド20を後退させる。C
PUは、サーマルヘッド20が後退した後にパルスモー
タM1の逆転駆動を開始させる。これにより、プラテン
ローラ21、キャプスタンローラ74、78は逆転し、
カードCは矢印D方向に搬送される。CPUは、カード
Cの後端が図示しない一体型透過センサSの位置を通
過し、所定パルス分カードCを搬送した後、パルスモー
タM1の逆転駆動を停止させる。また、次の染料M(マ
ゼンタ)を印画するために、パルスモータM1を正転駆
動させて図示しない一体型透過センサSでカードCの
先端を検知した後、印刷位置Srまでの所定パルス分カ
ードCを矢印U方向へ搬送する。この間、CPUは、印
刷位置Srに次のM(マゼンダ)の先端部が位置するま
で熱転写シートRを若干量送らせる。そして、サーマル
ヘッド進退カム23を矢印A方向に回転させることで、
カードCに熱転写シートRを介してサーマルヘッド20
を押し当ててサーマルヘッド20によりカードCへY
(イエロー)に重ねてM(マゼンダ)の画像を形成す
る。CPUは、順次以上の処理を繰り返し、カードCの
表面側にYMCのインクで画像を重ねて形成させる。
【0072】(作用等)次に、本実施形態の画像形成装
置1の作用等について説明する。
【0073】本実施形態の画像形成装置1は、カードC
又は中間転写シートFに画像を形成する画像形成部9及
び中間転写シートFに形成された画像をカードCに転写
する転写部10を有しているので、画像形成ルーチンで
示したように、直接転写方式及び間接転写方式双方の印
刷が可能である。更に、その態様においても、片面、両
面で任意に直接転写、間接転写を行うことが可能であ
る。
【0074】また、本実施形態の画像形成装置1では、
カードCの両面に印刷を行う場合に、間接転写処理サブ
ルーチンで、中間転写シートFを画像形成部9に搬送し
(ステップ252〜256)、画像形成部9において中
間転写シートFに画像を形成した(ステップ258〜2
68)後に、中間転写シートFを転写部10に搬送する
とともにカードCを転写部10に搬送して(ステップ2
70)、転写部10において中間転写シートFに形成さ
れた画像をカードCの一方面に転写し(ステップ272
〜278)、この間接転写処理サブルーチンの実行が終
了した後に、直接転写サブルーチンで、カードCを画像
形成部9に搬送し(ステップ206、208、282〜
286)、画像形成部9においてカードCの他方面に画
像を形成する(ステップ288、299)。従って、カ
ードCの一方面に間接転写方式で画像が形成され、カー
ドCの他方面に直接転写方式で注意書き等の画像が形成
されるので、カードCの片面毎の画像形成方式の切り換
えにより、最適な画像形成方式でカードCへの画像形成
が可能となり、全面印刷が必要な一方面にのみ間接転写
による画像形成を行い全面印刷の必要のない他方面には
直接転写を行うことで中間転写シートFのランニングコ
ストを低減させることができると共に、カードCの一方
面に間接転写を行った後にカードCの他方面に直接転写
を行うようにしたので、直接転写時のカードCの一方面
とプラテンローラ21との圧接(加圧接触)により(ス
テップ288)、先に間接転写でカードCの一方面に形
成されている画像の定着性を向上させることができる。
後者の利点について更に詳述すれば、間接転写ではカー
ドCの一方面に中間転写シートFの受容層Feをオーバ
ーコート層Fdと共に加熱・加圧することで画像を定着
させているが、この間接転写時における受容層Feのカ
ードCの一方面への定着性は、直接転写時の、熱転写シ
ートRのインク層の熱昇華性インクのサーマルヘッド2
0の加熱によるカードCの分子構造中への気体状態での
染め込みの定着性に比べて定着性に遜色がみられること
から、間接転写で先にカードCの一方面に定着させた画
像を、直接転写時にカードCの一方面をプラテンローラ
21で支持すると共にサーマルヘッド20で他方面側か
らカードCを押圧することで、間接転写でカードCの一
方面に形成した画像の定着性が向上し、カードCの両面
に安定した画像の定着性を確保することができる。
【0075】更に、本実施形態の画像形成装置1は反転
部5を備えており、間接転写処理サブルーチンと直接転
写処理サブルーチンの間でカードCを第1カード搬送路
に対して反転させることで(ステップ208)、間
接転写サブルーチンの後にカードCを画像形成装置1か
ら排出することなく直接転写処理サブルーチンを実行す
るので、間接転写、直接転写を連続的に実行することが
でき、印刷処理時間を短縮することができると共に、間
接転写と直接転写とでカードCの両面に形成される画像
のミスマッチを低減させることができる。
【0076】そして、画像形成装置1では、カードCの
他方面への画像形成と中間転写シートFへの画像形成と
を共通して画像形成部9で行っているので、画像形成装
置1の小型化と低コスト化を図ることができる。
【0077】なお、本実施形態では、ステップ288で
カードCの一方面に単色(モノクロ)で注意書き等の画
像を形成する例を示したが、印刷目的に応じて、ステッ
プ214の別処理で説明したように、多階調のカラーに
より画像を形成するようにしてもよく、逆に、ステップ
258〜268での画像形成を単色で行うようにしても
よい。また、ステップ310では、第1カード搬送路P
上に位置していたカードCを第2カード搬送路P
矢印L方向に搬送するときに、垂直状態の反転部5を−
90°回転させて、カードCの他方面を上側にして第2
カード搬送路P 上を搬送する例を示したが、垂直状態
の反転部5を90°回転させて、カードCの一方面を上
側にして第2カード搬送路P上を搬送するようにして
もよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録媒体の両面印刷を行う場合に、第2の画像形成工程
で記録媒体の一方面に間接転写方式で画像を形成し、第
1の画像形成工程で記録媒体の他方面に直接転写方式で
画像を形成するので、第1の画像形成工程と第2の画像
形成工程とでの画像形成方式の切り換えにより、最適な
画像形成方式で記録媒体への画像形成が可能となりラン
ニングコストを低減させることができると共に、第2の
画像形成工程の後に第1の画像形成工程を実行すること
で、後工程の第1の画像形成工程で記録媒体の他方面に
画像を形成することに伴い当該記録媒体の他方面に押圧
が加わり、先工程の第2の画像形成工程で記録媒体の一
方面に形成された画像形成箇所が押圧されるので、間接
転写方式で記録媒体の一方面に形成された画像の定着性
を向上させることができる、という効果を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の画像形成装置の
概略構成を示す側面図である。
【図2】実施形態の画像形成装置の中間転写シートの搬
送機構及び画像形成部近傍のカード搬送機構を示す側面
図である。
【図3】熱転写シート及び中間転写シートの説明図であ
り、(A)は熱転写シートを模式的に示す正面図、
(B)は中間転写シートを模式的に示す断面図である。
【図4】実施形態の画像形成装置の制御部の概略構成を
示すブロック図である。
【図5】実施形態の画像形成装置の制御部のCPUが実
行する画像形成ルーチンのフローチャートである。
【図6】画像形成ルーチンのステップ204の詳細を示
す間接転写処理サブルーチンのフローチャートである。
【図7】画像形成ルーチンのステップ210の詳細を示
す直接転写処理サブルーチンのフローチャートである。
【図8】画像形成ルーチンのステップ212の詳細を示
す排出・搬送処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図9】実施形態の画像形成装置の画像形成部の側面図
であり、(A)はサーマルヘッドが退避した状態、
(B)は直接転写によりカードに画像を形成している状
態、(C)は中間転写シートに画像を形成している状態
を示す。
【図10】実施形態の画像形成装置の転写部の側面図で
あり、(A)はヒートローラが退避した状態、(B)は
間接転写によりカードに画像を転写している状態を示
す。
【符号の説明】
1 画像形成装置 5 反転部 9 画像形成部 10 転写部 21 プラテンローラ(記録媒体支持部材) C カード(記録媒体) F 中間転写シート(中間転写媒体) Fe 受容層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 正夫 山梨県南巨摩郡増穂町小林430番地1 ニ スカ株式会社内 Fターム(参考) 2C065 AB09 DA03 DA26 DA33 DC07 DC21 DC26 DC29 2H111 AA01 AA05 AA27 AA40 AB05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体を第1の画像形成位置に搬送
    し、前記第1の画像形成位置において前記記録媒体に画
    像を形成する第1の画像形成工程と、 一時的に画像を保持する中間転写媒体を前記第1の画像
    形成位置に搬送し、前記第1の画像形成位置において前
    記中間転写媒体に画像を形成した後に、前記中間転写媒
    体を第2の画像形成位置に搬送するとともに前記記録媒
    体を前記第2の画像形成位置に搬送して、前記第2の画
    像形成位置において前記中間転写媒体に形成された画像
    を前記記録媒体に転写して形成する第2の画像形成工程
    と、を含み、 前記記録媒体の一方面に前記第2の画像形成工程による
    画像形成を実行した後に、前記記録媒体の他方面に前記
    第1の画像形成工程による画像形成を実行することを特
    徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の画像形成工程が、前記中間転
    写媒体に積層され画像を受容可能な受容層に画像を形成
    した後に、前記受容層を前記記録媒体の一方面に転写し
    て画像を形成する画像形成工程であることを特徴とする
    請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の画像形成工程が、画像が形成
    された前記受容層を加熱・加圧して前記記録媒体の一方
    面に転写する画像形成工程であることを特徴とする請求
    項2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の画像形成工程が、熱昇華性イ
    ンクを前記記録媒体の他方面に転写して画像を形成する
    画像形成工程であることを特徴とする請求項1に記載の
    画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の画像形成工程による画像形成
    を実行するときに、前記第2の画像形成工程によって形
    成された前記記録媒体の一方面が前記記録媒体を支持す
    る記録媒体支持部材に対して加圧接触することを特徴と
    する請求項4に記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の画像形成工程と前記第1の画
    像形成工程との間に、前記記録媒体の表裏面を反転する
    反転工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5
    のいずれか一項に記載の画像形成方法。
JP2001263502A 2001-08-06 2001-08-31 画像形成方法 Pending JP2003072150A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001263502A JP2003072150A (ja) 2001-08-31 2001-08-31 画像形成方法
US10/212,678 US7133059B2 (en) 2001-08-06 2002-08-06 Image forming method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001263502A JP2003072150A (ja) 2001-08-31 2001-08-31 画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003072150A true JP2003072150A (ja) 2003-03-12

Family

ID=19090247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001263502A Pending JP2003072150A (ja) 2001-08-06 2001-08-31 画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003072150A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014162072A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Nisca Corp 転写装置
WO2019208511A1 (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 日本電産サンキョー株式会社 印刷装置、印刷装置の制御方法
KR20220113494A (ko) 2019-12-13 2022-08-12 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 중간 전사 매체, 인화물, 및 상기 인화물의 제조 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014162072A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Nisca Corp 転写装置
WO2019208511A1 (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 日本電産サンキョー株式会社 印刷装置、印刷装置の制御方法
KR20220113494A (ko) 2019-12-13 2022-08-12 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 중간 전사 매체, 인화물, 및 상기 인화물의 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3752437B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP2915353B2 (ja) 熱転写プリンター
JP3737037B2 (ja) 印刷装置
US6762780B2 (en) Printing apparatus
JP3665035B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP2005125517A (ja) 印刷装置
JP3651670B2 (ja) 画像転写装置及び画像転写方法
US7133059B2 (en) Image forming method
JP3784676B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP3706050B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP3981377B2 (ja) 画像転写装置
JP2003072150A (ja) 画像形成方法
JP3657210B2 (ja) 印刷装置
JP2014094487A (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP3657212B2 (ja) 画像形成方法
JP3553033B2 (ja) 印刷装置
JP3448845B2 (ja) 印刷装置
JP2003211715A (ja) 印刷方法及び印刷装置
JP3550553B2 (ja) 印刷装置
JP2002052751A (ja) カラー印刷方法およびカラー印刷装置
JP3089923B2 (ja) 熱転写プリンタ
JP2003220737A (ja) 印刷方法及び印刷システム
JPH08187886A (ja) 熱転写記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060509