JP2010089301A - プリントシステム - Google Patents

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敏郎 藤本
Masahide Shirasu
雅秀 白須
Motoki Kasai
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Takeshi Kubota
剛 久保田
Yasutake Oshiro
安武 大代
Takahito Mizuno
貴人 水野
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Abstract

【課題】セキュリティを確保するとともに、照会情報を入力してから印刷完了までの時間を短縮させることができるプリントシステムを提供する。
【解決手段】プリンタシステムは、ホストコンピュータ等の上位装置と、プリンタ装置とで構成されており、印刷等の処理を行うときに、印刷命令があったら途中まで処理をしておいて(S304)、上位装置の入力装置から入力されたパスワードとプリンタ装置のオペパネ部からパスワードとが一致すると(S308)残りの印刷処理をして(S314)排出する(S316)。
【選択図】図10

Description

本発明はプリントシステムに係り、特に、入力された印刷データに従い記録媒体に印刷を行うプリントシステムに関する。
従来、クレジットカード、キャッシュカード、ライセンスカード、IDカード等のカードを作成するプリントシステムが知られている。この種のプリントシステムは、プリンタ装置とホストコンピュータ等の上位装置とで構成され、一般に、プリンタ装置では、カートリッジやカセットに収容されたインクリボンを介してサーマルヘッドを圧接してプラテンローラに一面側が支持されたカードや画像保持媒体に画像や文字等を形成するか(熱転写型プリンタ)、インクジェット用キャリッジを用いてカードや画像保持媒体に画像や文字等を形成する(インクジェット型プリンタ)。
上述したカードには個人情報が印刷され、多くの場合には、磁気ストライプやIC等に磁気データや電子データが個人情報として記録される。このため、例えば、複数のユーザがホストコンピュータ等の上位装置とは離れた場所にあるネットワークプリンタを使用する場合、そのまま印刷すると、印刷結果が第三者に見られる可能性があり、セキュリティ上問題があった。
そこで、従来、印刷物を第三者に見られることがなく、また間違えて印刷物を持っていかれることを防止するために、印刷ジョブにパスワードを付与して印刷命令を出し、実際にプリンタ装置にそのパスワードを入力してから印刷したり、複数の排出トレイに鍵がついておりパスワードを入力して印刷物を取り出すようにしたりする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−152948号公報
しかしながら、従来のプリントシステムでは、パスワード等の照会情報を入力してから印刷を開始するため、印刷完了までに時間がかかってしまう。また、ホストコンピュータを有しないスタンドアロンタイプのプリンタの場合であっても、印刷命令を出してからすべての印刷物が出力されるまでの間に、ユーザがその場を離れてしまうとセキュリティ上の問題があるので、オペレータは印刷完了するまでプリンタの前にいなければならない。
本発明は上記事案に鑑み、セキュリティを確保するとともに、照会情報を入力してから印刷完了までの時間を短縮させることができるプリントシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、プリントシステムであって、記録媒体に印刷するための印刷データおよび必要に応じて前記記録媒体に記録するため記録データを入力するためのデータ入力手段と、前記データ入力手段で入力されたデータに照会情報を設定するための照会情報設定手段と、前記データ入力手段で入力されたデータに従い所定の印刷工程までの処理を行う第1の処理手段と、前記照会情報を入力するための照会情報入力手段と、前記第1の処理手段による処理以降の残りの印刷工程の処理を行う第2の処理手段と、前記データ入力手段でデータが入力されてから前記照会情報入力手段で照会情報が入力されるまでの間に前記第1の処理手段による処理を実行させ、前記照会情報入力手段で入力された照会情報と前記照会情報設定手段で設定された照会情報とが一致するかを判断し、一致すると判断したときに前記第2の処理手段による処理を実行させる制御手段と、を備える。
本発明では、オペレータにより、データ入力手段を介して記録媒体に印刷するための印刷データおよび必要に応じて記録媒体に記録するため記録データが入力され、照会情報設定手段を介してデータ入力手段で入力されたデータに照会情報が設定される。制御手段による第1の処理手段の制御により、データ入力手段でデータが入力されてから照会情報入力手段で照会情報が入力されるまでの間に、第1の処理手段によってデータ入力手段で入力されたデータに従い所定の印刷工程までの処理が実行され、次いで制御手段により、照会情報入力手段で入力された照会情報と照会情報設定手段で設定された照会情報とが一致するかが判断され、一致すると判断したときに、制御手段による第2の処理手段の制御により、第2の処理手段により第1の処理手段による処理以降の残りの印刷工程の処理が実行される。本発明によれば、印刷処理が行われるときに、第1の処理手段により途中まで印刷工程の処理をしておき、照会情報が一致した後、第2の処理手段により印刷工程の処理を最期まで行うので、全印刷工程中常にプリンタ装置の前にオペレータが待機しなくてもセキュリティを確保することができるとともに、第2の処理手段は、照会情報が一致した後、第1の処理手段による処理以降の残りの印刷工程の処理を行うので、照会情報を入力してから印刷完了までの時間を短縮させることができる。
本発明において、第1の処理手段は一時的に画像を保持する画像保持媒体に印刷データを印刷処理し、第2の処理手段は第1の処理手段により画像保持媒体に印刷された画像を記録媒体に転写処理するようにしてもよい。また、第2の処理手段が、記録データを記録媒体に記録する情報記録手段を含むようにしてもよい。このとき、制御手段が、照会情報入力手段で入力された照会情報と照会情報設定手段で設定された照会情報とが一致すると判断したときに、情報記録手段による記録媒体への記録データの書込みを実行させ、その後第2の処理手段による処理を実行させるようにしてもよい。または、第1の処理手段が、記録データを記録媒体に記録する情報記録手段を含むようにしてもよい。
また、照会情報設定手段で設定された照会情報を記憶する記憶手段をさらに備え、照会情報設定手段は、記憶手段に既に記憶されている照会情報と同一の照会情報の設定を許可しないようにしてもよい。一方、照会情報設定手段は、複数のデータに対して共通の照会情報の設定を許容するようにしてもよい。さらに、第1の処理手段は、画像保持媒体における印刷データの位置を示すマークをさらに画像保持媒体に印刷処理するようにしもよい。また、画像保持媒体は第1の処理手段により印刷処理される画像の情報を示すマークを有し、第1の処理手段は、マークに対応する位置に印刷データを画像保持媒体に印刷するようにしてもよい。この場合に、マークを読み取る読取手段をさらに備え、制御手段は、読取手段による読み取り結果に応じて画像保持媒体の頭出しを行い、第1の処理手段により画像保持媒体に印刷された画像を第2の処理手段により記録媒体に転写するように制御するようにしてもよい。そして、制御手段は、照会情報設定手段によりデータ入力手段で入力されたデータに照会情報が設定されているか否かを判断し、照会情報が設定されていないと判断したときに、第1および第2の処理手段による処理を続けて実行させるようにしてもよい。なお、これらの種々の形態における作用効果については実施形態の欄で詳述する。
本発明によれば、印刷処理が行われるときに、第1の処理手段により途中まで印刷工程の処理をしておき、照会情報が一致した後、第2の処理手段により印刷工程の処理を最期まで行うので、全印刷工程中常にプリンタ装置の前にオペレータが待機しなくてもセキュリティを確保することができるとともに、第2の処理手段は、照会情報が一致した後、第1の処理手段による処理以降の残りの印刷工程の処理を行うので、照会情報を入力してから印刷完了までの時間を短縮させることができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を、カード状記録媒体に文字や画像を印刷記録するとともに、カード状記録媒体の磁気ストライプ部に磁気的な記録処理を行うプリントシステムに適用した実施の形態について説明する。
(構成)
<システム構成>
図9に示すように、本実施形態のプリントシステム300は、大別して、上位装置200(例えば、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータ)と、カード状記録媒体(以下、単にカードという。)に文字や画像を印刷記録する機能とカードの磁気ストライプ部に磁気的な記録処理を行う機能とを有するプリンタ装置1とで構成されている。
プリンタ装置1は、図示を省略したインターフェースを介して、上位装置200に接続されており、上位装置200からプリンタ装置1に印刷記録データや磁気記録データ等を送信して、記録動作等を指示することが可能である。なお、プリンタ装置1は、オペパネ部160を有しており、上位装置200からの記録動作指示の他、オペパネ部160からの記録動作指示も可能である。
<上位装置>
上位装置200には、一般に、原稿に記録された画像を読み取るスキャナ等の画像入力装置201、上位装置200に命令やデータを入力するためのキーボードやマウス等の入力装置202、上位装置200によって生成されたデータ等の表示を行なう液晶ディスプレイ等のモニタ303が接続されている。
<プリンタ装置>
図1に示すように、プリンタ装置1は、ハウジングとなる筐体2内に、記録媒体としてのカードCに情報を記録するためのカード搬送路となる第3カード搬送路P、カードCに直接転写方式により画像を形成する(印刷する)ためのカード搬送路となる第1カード搬送路P、画像保持媒体としての中間転写シートF上に一時的に保持された画像を間接転写方式によりカードCに転写するためのカード搬送路となる第2カード搬送経路Pを有している。第2カード搬送路Pおよび第3カード搬送路Pは略水平方向に配されており、第1カード搬送路Pは略垂直方向に配されている。第2カード搬送路Pは第3カード搬送路Pより上側(図1の矢印U側)に第3カード搬送路Pと略平行に配されており、第2カード搬送路Pおよび第3カード搬送路Pと第1カード搬送路Pとは交点XおよびXでそれぞれ略直交状に交差している。
第3カード搬送路P上には、ブランクの(磁気的記録処理および印刷処理が施される前の)カードCを1枚ずつ分離して第3カード搬送路Pに送り出すカード供給部3、カード供給部3の下流側でブランクカードCの表面を清浄するクリーナ4、クリーナ4の下流側で交点Xを回転中心としてカードCを挟持したまま回転乃至反転させ第1カード搬送路P方向にカードCの搬送経路を直交状に切り換え可能な第2反転部5、並びに、第2反転部5の下流側で、例えば、クレジットカード等に見られるカード面(裏面)に形成された磁気ストライプへのデータ書き込みおよび読み込み等の処理を行う情報記録部8がそれぞれ配設されている。
カード供給部3は、複数のブランクカードCを積層状に収容するカードスタッカを有している。カードスタッカの第3カード搬送路Pに臨む位置には、1枚のみのカードCの通過を許容する開口スロットを有したスタッカ側板32が配置されており、カードスタッカの底部には、回転することでカードスタッカに積層収容された複数のブランクカードCのうち最底部に位置するブランクカードCを1枚ずつ第3カード搬送路Pに送り出すキックローラ31が圧接配置されている。
クリーナ4は、第3カード搬送路Pを挟んで対をなして対峙し表面に粘着性物質を塗着したゴム材料等のクリーニングローラ34とこのクリーニングローラ34に圧接する圧接ローラ35を有している。
情報記録部8は、磁気ストライプに情報を磁気記録するとともに記録された磁気情報を読み取ってベリファイする(記録すべき磁気情報と記録された磁気情報を照合する)ための磁気デコーダ等の情報書込読取ヘッド41、ICカードに電気的に記録されたデータにアクセスするためのIC接点42、第2反転部5からブランクカードCを授受して、磁気ストライプへの磁気データ書き込みおよび読み込み時に情報書込読取ヘッド41およびICカードに電気的に記録されたデータにアクセスするためのIC接点42に対して図1の矢印L方向へカードCの搬送を行うと共に、情報書込読取ヘッド41および/またはIC接点42での記録終了後に図1の矢印R方向へ記録済みのカードCを搬送して第2反転部5に送出する正逆転可能な複数のローラ対を有している。
第1カード搬送路P上には、交点Xを回転中心としてカードCを挟持したまま回転乃至反転させ第1カード搬送路Pおよび第2カード搬送路Pのいずれかに搬送経路を選択的に切り換える第1反転部6が配置されている。図1および図2(A)に示すように、交点X上に配置された第2反転部5と交点X上に配置された第1反転部6とは、同一の構成を有しており、かつ、図示しない駆動部により同期して回転乃至反転する構成を有している。
第2反転部5および第1反転部6は、磁気記録済みのカードCを挟持可能に対をなすピンチローラ38、39、これらのピンチローラを回転可能に支持して交点XまたはXを中心として回転乃至反転する回転枠40を有している。これらのピンチローラ38、39は、一方が駆動ローラであり、他方が従動ローラである。ピンチローラ38、39は、図1の実線で示すように、回転枠40が水平状態においては第3カード搬送路P(第2反転部5の場合)または第2カード搬送路P(第1反転部6の場合)を挟んで圧接し合い、図2(A)(および図1の二点鎖線)に示すように、垂直状態においては第1カード搬送路Pを挟んで圧接し合う。尚、第3カード搬送路P上における第2反転部5の前後、また、第1カード搬送路P上における第2反転部5と第1反転部6との間、および第1反転部6と後述する画像形成部9との間、更には、第2カード搬送路Pにおける第1反転部6と後述する水平搬送ローラ対11との間にはカードCの存在を検出する図示しない一体型透過センサが夫々配設されている。
ピンチローラ38、39の間にカードCを挟持した状態で回転枠40を回転乃至反転させると、ピンチローラ38、39も共回りしてカードCを変位させてしまうので、第2反転部5および第1反転部6での回転乃至反転動作は、回転枠40の回転乃至反転とピンチローラ38、39との回転とは独立して駆動される。尚、回転枠40の回転角度を検出するために、図示を省略する一体型透過センサ(スリット板との組合せ)を設け、また、ピンチローラ38、39の回転方向を判断するために、ピンチローラ38、39のいずれか一方の位置を検出するための図示しない一体型透過センサ(半月板との組合せ)を設けているので、回転枠40の回転角度を任意に設定することができるとともに、ピンチローラ38、39によるカードCの搬送方向を制御することができる。
図3に示すように、第1カード搬送路P上で第1反転部6の下流側(図3の矢印U側)には、画像・文字等の画情報に従って熱転写インクを用いてカードCまたは後述する中間転写シートに画像を形成する画像形成部9が配置されている。画像形成部9は、熱転写プリンタの構成が採用されており、カードCの一面への印刷時にカードCを支持するプラテンローラ21およびプラテンローラ21に対して進退可能に配設されたサーマルヘッド20を有している。プラテンローラ21とサーマルヘッド20との間には熱転写シートRが介在する。
プラテンローラ21に対するサーマルヘッド20の進退運動は、サーマルヘッド20を着脱可能に保持する図示しないホルダと、このホルダに固定された従動ローラ22と、従動ローラ22に周接しながらカム軸24を中心にいずれかの方向(図3の矢印A方向、またはその反対方向)に回転する非円形のサーマルヘッド進退カム23と、ホルダをサーマルヘッド進退カム23に圧接させる図示しないバネとを有する進退駆動ユニットにより実行される。
図6(A)に示すように、熱転写シートRは、例えばフィルム上にカードCの長手方向の長さより若干長い幅で、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、およびBk(ブラック)のインクが順に塗着されており、Bk(ブラック)の次には画像が形成されたカードCの表面を保護する保護層領域Tを面順次に繰り返した帯状の形状を有している。
図3に示すように、熱転写シートRは、熱転写シートRをロール状に捲回した熱転写シート供給部14から供給され、複数のガイドコロ53および上述した図示しないホルダに固着されたガイド板25により案内されサーマルヘッド20の先端部に略全面を当接させながら、巻取ローラ対57の回転駆動と共に駆動し熱転写シートRをロール状に巻き取る熱転写シート巻取部15に巻き取られる。熱転写シート供給部14および熱転写シート巻取部15は、サーマルヘッド20の両側の位置に配設されており、中心部はそれぞれスプール軸に装填されている。また、画像形成部9には、熱転写シートRの位置出し用マークあるいは後述するように熱転写シートRのBkの位置を検出するための発光素子Sおよび受光素子Sが、熱転写シート供給部14およびサーマルヘッド20間に配設された2つのガイドコロ53の間に、熱転写シートRに対して離間状態で直交するように配置されている。
なお、巻取ローラ対57の駆動側ローラ軸には同軸上に図示しないギヤが嵌着されており、このギヤは同軸上に図示しないクロック板を有するギヤに噛合している。また、図示しないクロック板の近傍には、熱転写シートRの巻き取り量を管理するために図示しないクロック板の回転を検出する図示しない一体型透過センサが配設されている。
カードCに対する熱転写シートRを介してのサーマルヘッド20の印刷位置(加熱位置)Srは、プラテンローラ21の周部であって第1カード搬送路Pに接する部分に対応している(図5も参照)。画像形成部9の両側には、印刷位置Srに対してカードCを図3の矢印Uまたは矢印D方向に移動させるように同期して回転し、一定の回転速度を有するキャプスタンローラ74とキャプスタンローラ74に圧接するピンチローラ75とで構成されるローラ対、および、キャプスタンローラ78とピンチローラ79とで構成されるローラ対が第1カード搬送路Pを挟むように配設されている。
図1および図4に示すように、カードCに間接転写で画像を形成する際には、プラテンローラ21に、中間転写シートFが掛け渡される。図6(B)に示すように、中間転写シートFは、ベースフィルムFa、ベースフィルムFaの背面側に形成された背面コート層Fb、インクを受容する受容層Feおよび受容層Feの表面を保護するオーバーコート層Fd、ベースフィルムFaの表面側に形成され加熱によりオーバーコート層Fdおよび受容層Feを一体としてベースフィルムFaからの剥離を促進する剥離層Fcが、下側から背面コート層Fb、ベースフィルムFa、剥離層Fc、オーバーコート層Fdおよび受容層Feの順で積層されて形成されている。
また、図7に示すように、中間転写シートFは、黒色で長手方向と交差する方向に帯状の位置(頭)出し用マークF1がカードの大きさに対応して所定間隔で予め印刷されており、位置出し用マークF1間が印刷(転写)可能領域F3として設定されている。図7では、本例の理解を促進するために、印刷可能領域F3内に、カードに画像を転写するための印刷(転写)領域F2と、印刷領域F2の一側(図7では下側)で長手方向に沿って印刷(転写)され印刷データ(画像)を特定するための印刷データ特定マークF4とが形成された例を示している。印刷領域F2はカードの縦横サイズよりそれぞれ若干大きく、印刷データ特定マークF4は、所定面積を有する複数のボックス状領域が連続して形成されており、例えば、2進法で(2値データによる例えば黒または空白で)印刷データに固有の情報が付与される。なお、印刷データ特定マークF4も画像形成部9のサーマルヘッド20で形成される。
図4に示すように、中間転写シートFは、受容層Fe側が熱転写シートRと対向し、背面コート層Fb側がプラテンローラ21に当接するように掛け渡される。なお、画像形成部9には、図3および図4に示すように、中間転写シートFの位置出し用マークを検出するための発光素子Sおよび受光素子Sが、プラテンローラ21とガイドコロ91との間に中間転写シートFに対して離間状態で直交するように配置されている。
また、第2カード搬送路P上には、第1反転部6の下流側(矢印L側)に、カードCを水平方向に搬送する水平搬送ローラ対11、画像形成部9で中間転写シートFに形成された画像をカードCに転写する転写部10、複数の搬送ローラ対を有しカードCを図4の矢印L側に搬送すると共に、カードCを筐体2の外部に排出する排出ローラ対を有する水平搬送部12が順に配設されている。
転写部10は、カードCへの中間転写シートFの転写時にカードCを支持するプラテンローラ50およびプラテンローラ50に対して進退可能に配設されたヒートローラ45を有している。ヒートローラ45には、中間転写シートFを加熱するための発熱ランプ46が内蔵されている。プラテンローラ50とヒートローラ45との間には中間転写シートFが介在する。
プラテンローラ50に対するヒートローラ45の進退運動は、ヒートローラ45を着脱可能に保持するホルダ49と、ホルダ49に固定された従動ローラ43と、従動ローラ43に周接しながらカム軸52を中心に一方向(図4の矢印B方向)に回転する非円形のヒートローラ昇降カム51と、ホルダ49に内蔵されホルダ49の上面をヒートローラ昇降カム51に圧接させる図示しないバネとを有する昇降駆動ユニットにより実行される。
中間転写シートFは、中間転写シートFをロール状に捲回した中間転写シート供給部16から供給され、従動ローラ59を伴う搬送ローラ58、ガイドコロ60およびプラテンローラ21、ガイドコロ91、ピンチローラ89と共に中間転写シートFに逆張力を加えるバックテンションローラ88、ガイドコロ92、44、ヒートローラ45の両側に配置され転写部10を構成するフレームに固着されたガイド板47等で案内され、転写時にはカードCを介して第2カード搬送経路P上でプラテンローラ50とヒートローラ45とに挟まれて、中間転写シートFをロール状に巻き取る中間転写シート巻取部17に巻き取られる。また、転写部10には、第2カード搬送経路Pを挟んで圧接し合いカードCを第2カード搬送経路P上で図4の矢印L方向に搬送可能な搬送ローラ対48が、水平搬送ローラ対11の下流側かつプラテンローラ50の上流側に配設されている。なお、2つのガイド板47うちの上流側(図4の右側)に配置されたガイド板47の中間転写シートFの略1画面分(図7に示す2つの位置出し用マークF1間分)さらに上流側には、中間転写シートFの位置出し用マークを検出するとともに印刷データ特定マークF4を読み取るための発光素子Sおよび受光素子Sが中間転写シートFを跨ぐように配置されている(図7も参照)。
図5に示すように、図1に示した筐体2、第1カード搬送路Pおよび第2カード搬送路Pで画定される領域には、正逆転可能なパルスモータM1、M2を駆動動力源とする駆動機構が配設されている。パルスモータM1のモータ軸には、タイミングプーリ(以下、単にプーリという。)61が嵌着されており、プーリ63との間に無端タイミングベルト(以下、単にベルトという。)62が巻き掛けられている。プーリ63の軸にはプーリ63より小径のプーリ64が嵌着されている。
プーリ64にはベルト65がプーリ66との間で巻き掛けられている。プーリ66の軸には電磁クラッチ67が嵌着されている。電磁クラッチ67はサーマルヘッド20の直接印刷時および直接印刷時のカードCの搬送時のみ電磁クラッチ67の軸に嵌着されたプーリ68にプーリ66の回転駆動力を連結する。プラテンローラ21には同軸上にプーリ70が嵌着されており、プーリ68とプーリ70とにはベルト69が巻き掛けられている。また、プラテンローラ21の同軸上にはプラテンローラ21より大径のギヤ71が嵌着されている。ギヤ71にはギヤ72、76が噛合している。ギヤ72は同軸上にピンチローラ75に圧接するキャプスタンローラ74を有するギヤ73に噛合しており、ギヤ76は同軸上にピンチローラ79に圧接するキャプスタンローラ78を有するギヤ77に噛合している。
また、プーリ64には別のベルト81が捲き掛けられており、プーリ82に回転駆動力を伝達する。プーリ82の軸にはギヤ84に噛合するギヤ83が嵌着されている。ギヤ84の軸にはギヤ84より小径のギヤ85が嵌着されており、ギヤ85はギヤ86と噛合している。ギヤ86の軸にはトルクリミッタ87が嵌着されており、トルクリミッタ87を介して回転駆動力がバックテンションローラ88に伝達される。バックテンションローラ88にはピンチローラ89が圧接されている。バックテンションローラ88と同軸にはクロック板90が嵌着されている。後述するように中間転写シートFが正逆方向に送られるときに、バックテンションローラ88は中間転写シートFと同期して回転する。クロック板90の近傍には、中間転写フィルムFの送り量を管理するためにクロック板90の回転量を検出する一体型透過センサSが配設されている。
一方、パルスモータM2のモータ軸には、プーリ93が嵌着されており、プーリ95との間にベルト94が巻き掛けられている。プーリ95の軸にギヤ96が嵌着されている。
ギヤ96は、反時計回りでギヤ96からの駆動が伝達され時計回りでフリーとなる(空回りする)軸に嵌着されたワンウェイギヤ97に噛合している。ワンウェイギヤ97の軸にはギヤ98およびプーリ99が嵌着されており、ギヤ98は時計回りでフリーとなり反時計回りでロックされるワンウェイギヤ101に噛合している。プーリ99にはプーリ103との間でベルト102が捲き掛けられている。プーリ103の軸にはギヤ104が嵌着されており、ギヤ104はギヤ105と噛合している。ギヤ105の軸にはトルクリミッタ106が嵌着されており、トルクリミッタ106を介して回転駆動力がギヤ107に伝達される。ギヤ107の同軸上にはクロック板108が嵌着されている。ギヤ107は、中間転写シートFを巻き取るための巻取スプール軸110に嵌着されたギヤ109と噛合している。クロック板108の近傍には、クロック板108の回転を介して巻取スプール軸110の回転量を検出すると共に、巻取スプール軸110の回転を検出して中間転写シートFの巻き取りを検出する一体型透過センサSが配設されている。
また、ギヤ96は、ワンウェイギヤ97の反対側で、時計回りでギヤ96からの駆動が伝達され反時計回りでフリーとなる軸に嵌着されたワンウェイギヤ111に噛合している。ワンウェイギヤ111の軸にはギヤ112およびプーリ113が嵌着されており、ギヤ112は反時計回りでフリーとなり時計回りでロックされるワンウェイギヤ114に噛合している。プーリ113にはプーリ116およびプーリ125との間でベルト115が捲き掛けられている。尚、このベルト115が一定張力を保つように、ベルト115で連なるプーリ116とプーリ125の間にはテンションローラ126が配設されている。プーリ116の軸にはギヤ117が嵌着されており、ギヤ117はギヤ118と噛合している。ギヤ118の軸にはトルクリミッタ119が嵌着されており、トルクリミッタ119を介して回転駆動力がギヤ123に伝達される。ギヤ123と同軸にはクロック板121が嵌着されている。ギヤ123は、中間転写シートFを供給するための供給スプール軸120に嵌着されたギヤ124と噛合している。クロック板121の近傍には、クロック板121の回転を介して供給スプール軸120の回転を検出することにより中間転写シートFの送り出しを検出する一体型透過センサSが配設されている。なお、供給スプール軸120には中間転写シート供給部16が装填され、巻取スプール軸110には中間転写シート巻取部17が装填される。
一方、プーリ113からの駆動はベルト115を介してプーリ125にも伝達される。プーリ125の軸にはギヤ127が嵌着されており、ギヤ127はギヤ128に噛合している。更に、ギヤ128と同軸に配設されたギヤ129を介して駆動がギヤ130へと伝達されていく。ギヤ130の軸には電磁クラッチ131が嵌着されている。電磁クラッチ131はサーマルヘッド20の中間転写シートFへの画像形成を行う中間転写シートFの巻き戻し(Rv)時のみ電磁クラッチ131の軸に嵌着されたギヤ132を介してギヤ130の回転駆動力をギヤ133に連結する。ギヤ133の軸にはトルクリミッタ134が嵌着されており、トルクリミッタ134を介して回転駆動力が中間転写Fを搬送する搬送ローラ58に伝達される。尚、上記電磁クラッチ131の駆動連結時における供給スプール軸120、プラテンローラ21および搬送ローラ58による中間転写シートFの搬送速度は、供給スプール軸120>搬送ローラ58>プラテン21の関係にあり、トルク管理については、プラテン21>搬送ローラ58>供給スプール軸120となるように設定されている。
中間転写シートFの送り(Fw)と巻き戻し(Rv)は主にパルスモータM2の回転方向を切り換えることにより行われ、中間転写シートFの巻き戻し(Rv)動作において行われる中間転写シートFへの画像形成時では、供給スプール軸120、プラテンローラ21およびバックテンションローラ88による中間転写シートFの搬送速度は、供給スプール軸120>プラテンローラ21>バックテンションローラ88の関係にある。このため、後述するように、サーマルヘッド20を離間して中間転写シートFを送る際には、中間転写シートFの弛みを防止するために、電磁クラッチ67により駆動が切り離される。なお、このときの中間転写シートFの搬送方向は供給スプール軸120からバックテンションローラ88への送り方向である。
図1に示すように、筐体2の第2カード搬送路Pの矢印L方向への延長線上には、印刷等の処理が終了したカードCを筐体2の外部へ排出する排出口27が形成されている。排出口27の下側には、カードCを積層してストックするスタッカ13が筐体2に着脱可能に装着されている。なお、水平搬送部12と排出口27との間には、図示しない一体型透過センサが配置されている。また、情報記録部8でのデータの書き込み不良が判明した不良カードC、および画像形成部9や転写部10で不具合が発生した不良カードCを、第2反転部5を図1の矢印DとRの中間位置である傾斜方向に回転させて、上記した不良カードを上記傾斜方向下方側にイジェクトするイジェクト口28が形成されている。イジェクト口28には不良カードCを一時的に保持する不良カード受け等を取り付けるようにしてもよい。
また、プリンタ装置1は、図9に示すように、筐体2内に、商用交流電源から各機構部および制御部等を駆動/作動可能な直流電源に変換する電源部18およびプリンタ装置1全体の動作制御を行う制御部19を有している。更に、プリンタ装置1は、筐体2の上部に制御部19からの情報に従ってプリンタ装置1の状態等を表示すると共に、上述したようにオペレータによる操作で制御部19に操作命令が指示可能なオペパネ部160(タッチパネル)を有している。
制御部19は、上位装置200から送信されたデータを一時的に保持するバッファメモリ19aおよびプリンタ装置1の制御処理を行うマイコン19bを備えている。マイコン19bは、中央演算処理装置として高速クロックで作動するCPU、プリンタ装置1の制御動作が記憶されたROM、CPUのワークエリアとして働くRAMおよびこれらを接続する内部バスで構成されている。
マイコン19bには外部バスが接続されている。外部バスには、上述した情報記録部8の他に、オペパネ部160の表示や操作命令を制御する操作表示制御部19f、各種センサからの信号を制御するセンサ制御部19c、各モータに駆動パルスを送出するモータドライバや電磁クラッチ等を制御するアクチュエータ制御部19d、サーマルヘッド20の熱エネルギーを制御するサーマルヘッド制御部19e、および上位装置200とプリンタ装置1の通信を行うためのインターフェース等が接続されている。操作表示制御部19f、センサ制御部19c、アクチュエータ制御部19d、サーマルヘッド制御部19eは、それぞれ、オペパネ部160、センサS〜Sを含むセンサ、モータM1、M2のモータドライバを含むモータドライバおよび電磁クラッチ67、サーマルヘッド20に接続されている。
(動作)
次に、本実施形態のプリントシステム200の動作について、上位装置200の動作およびマイコン19bのCPU(以下、単にCPUという。)を主体として説明する。
制御部19に電源が投入されると、CPUは、ROMに格納されたプログラムおよびプログラムデータを読み出し(RAMに展開し)、各機構部を作動させるための初期処理を行う。すなわち、初期処理では、外部バスを介してマイコン19bに接続され制御部19を構成するセンサ制御部19c等の各制御部19a〜19f、情報記録部8との接続確認を行った後、各構成部が上述したホーム位置に位置しているかをセンサ制御部19cからの信号等に基づいて判断し、各構成部がホーム位置に位置していない場合には、ホーム位置に移動させる。センサ制御部19cの信号等に基づいて、各構成要素をホーム位置への復帰動作を所定回繰り返してもホーム位置に移動しない場合には、上位装置200に報知するとともに、操作表示制御部19fを介してオペパネ部160にその旨を表示させる。また、初期処理では、センサ制御部19cからの信号等に基づいて、カード供給部3にカードが収容されているか等も併せて判断し、収容されていないと判断したときは、同様に、上位装置200に報知するとともに、オペパネ部160にその旨を表示し、カード供給部3にカードが収容されるまで待機する。さらに、初期処理では、センサ制御部19cからの信号等に基づいて、中間転写シートFが存在するか否かを判断し、否定判断のときは、同様に、上位装置200に報知するとともに、オペパネ部160にその旨を表示して開閉扉が一度開閉されるまで待機する。これらの判断が肯定の場合に、プリンタ装置1は印刷可能状態となる。
一方、上位装置200にインストールされたプリンタドライバは、オペレータの指定した記録指令に基づいて、プリンタ装置1での記録動作を制御するための各種パラメータ値を決定し、その記録指令よりカードへの記録を行うための印刷記録データ、磁気記録データ、並びに、印刷記録データおよび磁気記録データに対してパスワード(照会情報)が設定された場合にはパスワードデータを生成して、プリンタ装置1に送信する。
上位装置200には、個々の印刷オブジェクトを生成するとともに、複数の印刷オブジェクトで構成されカードCに印刷される所望画像を作成するためのオブジェクト配置設定アプリケーションソフトウエアと、オブジェクト配置設定アプリケーションソフトウエアで作成されたデータに基づきプリンタ装置1用のデータを作成するプリンタドライバ(アプリケーションソフトウエア)がインストールされている。オペレータは、オブジェクト配置設定アプリケーションソフトウエアに従って、画像入力装置201や入力装置202から、モニタ203を参照しつつ、印刷記録データ、磁気記録データ並びにパスワード等を入力し、所望の画像を作成する。また、プリンタドライバは、オブジェクト配置設定アプリケーションソフトウエアに従って決定された画像(オペレータの所望の画像)に従い、プリンタ装置1への記録制御指令となる、各種パラメータ値、印刷記録データをY、M、C、Bkの色成分ごとに分解して得られた画像データ、磁気記録データ、および、パスワードが設定された場合にはパスワードデータを作成する。すなわち、本例では、上位装置200側において色成分(元データは、R、G、B)に分解し、プリンタ装置1でR、G、BからY、M、Cに変換されて画像データとして用いられ、上位装置200側で抽出されたBkデータがプリンタ装置1で同じくBkデータとして用いられて文字データに供される。
上位装置200からの送信により、プリンタ装置1のバッファメモリ19aには、印刷記録データ、磁気記録データ、並びに、印刷記録データおよび磁気記録データに対してパスワードが設定された場合にはパスワードデータが格納される。
CPUは、バッファメモリ19aに格納された記録制御指令(各種パラメータ値)を取り込み、これらのパラメータ値とRAMに展開されたプログラムおよびプログラムデータとに従って、以下のように各機構部を制御する。なお、説明を簡単にするために、RAMには上位装置200からインターフェースを介して受信した画情報を含むデータが格納されているものとし、カードCに直接転写および/または間接転写のいずれまたは双方を行うか、その場合に片面または両面に転写を行うか、その場合の画情報はどれか等の印刷情報、磁気ストライプに書き込むための記録情報やカードCの寸法等の記録・印刷に関する情報が、上位装置200から既に入力されているものとし、フローチャートを参照して、オペレータが、表面側に間接転写方式の印刷を行い、カードCの裏面側に直接転写方式による印刷を行うことを所望した場合のプリンタ装置1の動作(印刷処理ルーチンの実行)について特定のカード1枚の処理について説明する。
図10に示すように、印刷処理ルーチンでは、まず、ステップ302において、CPUは、RAMに格納されたデータにパスワードが含まれているか(設定されているか)否かを判断する。ステップ302での判断が肯定のときは、次のステップ304において、印刷データの画像を中間転写シートFに印刷する。
ここで、ステップ304での印刷処理を詳述すれば、次の通りである。CPUは、熱転写シートRのインクをサーマルヘッド20で加熱することで、中間転写シートFの受容層Feに画像を形成させる。画像形成時には、パルスモータM1を回転させてプラテンローラ21を反時計回りに回転させると共に、パルスモータM2を回転させて中間転写シートFを中間転写シート供給部16に巻き取り、同期して熱転写シートRを熱転写シート巻取部15に巻き取ることにより行われる。すなわち、CPUは、受光センサSを監視することで中間転写シートFに設けられている位置出し用マークF1を認識し、中間転写シートFの送りや戻しと常に一体で正逆転するバックテンションローラ88に接続されているクロック板90の回転量を一体型透過センサSで監視し、印画開始位置までの所定距離中間転写シートFを搬送する。サーマルヘッド20はプラテンローラ21に対して離間した位置にあり、熱転写シートRは、例えば、Y(イエロー)の開始端が印刷位置Srの位置となるまで所定距離送られる。CPUは、Y(イエロー)の開始端が印刷位置Srの位置に到達すると、サーマルヘッド進退カム23を図4の矢印A方向へ回転させてサーマルヘッド20を、熱転写シートRを介してプラテンローラ21に押し当てさせ、同時に、パルスモータM1およびパルスモータM2を巻き戻し(Rv)方向へ回転させる。これにより、中間転写シートFにはY(イエロー)の画像形成が行われる。
CPUは、中間転写シートF上へのY(イエロー)の画像形成が終了すると、サーマルヘッド進退カム23を回転させて、サーマルヘッド20をプラテンローラ21に対して退避させ、パルスモータM1、M2を送り(Fw)方向に回転させることにより、巻取スプール軸110を反時計回りに回転させて中間転写シートFに設けた位置出し用マークF1が受光センサSを通過するまで巻き取る。次に、Y(イエロー)と同様に受光センサSを監視することで中間転写シートFに設けられている位置出し用マークF1を認識し、中間転写シートFの送りや戻しと常に一体で正逆転するバックテンションローラ88に接続されているクロック板90の回転量を一体型透過センサSで監視し、印画開始位置までの所定距離中間転写シートFを搬送する。印刷位置Srに次のM(マゼンダ)の先端部が位置するまで熱転写シートRを若干量送らせる。そして、Y(イエロー)の場合と同様に、サーマルヘッド進退カム23を再び回転させてサーマルヘッド20を押し当てて熱転写シートRの受容層FeにY(イエロー)に重ねてM(マゼンダ)の画像形成を行わせる。CPUは、順次以上の処理を繰り返し、中間転写シートFにYMCの染料で画像を重ねて形成させた後、サーマルヘッド20をプラテンローラ21に対して退避させる。
なお、中間転写シートFへの画像形成時にサーマルヘッド20に与えられる熱エネルギーは、サーマルヘッド制御部19eにより、中間転写シートFのベースフィルムFa自体の比熱がカードCの比熱より小さいこともあり、カードCへの直接転写時にサーマルヘッド20に与えられる熱エネルギーよりも小さく(カードCへの直接転写時の方が大きく)なるように制御される。CPUは、予め画情報に従ってYMC毎の印画データを熱エネルギーに変換し画像形成対象がカードCの種類や中間転写シートRの別による所定の係数を熱エネルギーに加味した加熱情報をサーマルヘッド20に送出させており、サーマルヘッド20の各素子はこの加熱情報に従って加熱される。熱エネルギーの演算は、熱エネルギーに対する係数を変更することにより行われる。
次いで、CPUは、パルスモータM1、M2を送り(Fw)方向へ回転させ、予めプラテンローラ50から離間されているヒートローラ45の位置まで、一体型透過センサSが検出するクロック板90の回転量に従って中間転写シートFを搬送する。なお、この搬送時に発光素子Sに対応する受光素子Sを監視することで中間転写シートFの位置出し用マークF1が検出され、この時点で搬送量を再度設定することが可能となり、搬送精度が向上する。
次にステップ306では、オペレータがオペパネ部160を介してパスワードの入力が完了するまで待機し、パスワードが入力されると、次のステップ308において、オペレータにより上位装置200側の入力装置202から入力されマイコン19bのRAMに格納されているパスワードデータのパスワードと、ステップ306でオペパネ部160を介して入力されたパスワードが一致するか否かを判断する。否定判断のときは、ステップ310において、ステップ308での否定判断が3回目か否かを判断し、この判断が否定のときはオペレータによる入力ミスとみなしステップ306に戻り、この判断が肯定のときはセキュリティを確保するため(個人情報の流出を防止するため)、ステップ312において、上位装置200に報知するとともに、オペパネ部160にその旨を表示して印刷処理ルーチンを終了する。一方、ステップ308での判断が肯定のときは、ステップ314において、カードCに、磁気記録データに従って磁気情報を書き込み(記録し)、残りの印刷処理を実行する。
ここで、ステップ314での印刷処理を詳述すれば、次の通りである。CPUは、第3カード搬送路P上に配されたカード供給部3、クリーナ4、第2反転部5を作動させる。これにより、カード供給部3のブランクカードCは第3カード搬送路P上を図1の矢印L方向に搬送される。すなわち、カード供給部3のキックローラ31が回転することでカードスタッカの最底部のブランクカードCは第3カード搬送路P上に送出され、クリーナ4のクリーニングローラ34でブランクカードCの両面が清浄され、ブランクカードCの先端が第2反転部5とクリーナ4との間に配設された図示しない一体型透過センサで検知されるとカード供給部3のキックローラ31が回転を停止する。ブランクカードCは上記一体型センサから第2反転部5までの所定パルス数搬送された後停止され、水平状態の第2反転部5はブランクカードCを挟持した状態となる(図1参照)。
続いて、CPUは情報記録部8に記録情報を送出し、第2反転部5と情報記録部8との間でブランクカードCの授受が行われる。情報記録部8は、CPUからの命令によりブランクカードCを搬入する方向に複数の搬送ローラの回転駆動を開始する。CPUは、第2反転部5と情報記録部8との間に配設した図示しない一体型透過センサからの信号に従って、カードCを情報記録部8に送出した第2反転部5のピンチローラ38、39の回転を停止させる。情報記録部8は、ブランクカードCに対し、制御部19から送出された記録情報による磁気データの書き込み等の処理を行う。CPUは、書き込み不良が生じたか否かのベリファイ情報を情報記録部8から受信し、第2反転部5のピンチローラ38、39をカードCの受け入れ方向に回転駆動させ、情報記録部8に対してカードCの排出命令を行う。CPUは、第2反転部5と情報記録部8との間に配設した図示しない一体型透過センサからの信号に従って、第2反転部5のピンチローラ38、39の回転動作を停止させる。ブランクカードCは上記一体型センサから第2反転部5までの所定パルス数搬送された後停止され、水平状態の第2反転部5はブランクカードCを挟持した状態となる(図1参照)。情報記録部8から入手したベリファイ情報が書き込み不良のときは、第2反転部5を図1の矢印DとRの中間位置である傾斜方向に回転させて、不良カードを上記した傾斜方向下方側に配設したイジェクト口28に向けてピンチローラ38、39を回転駆動させる。
一方、情報記録部8から受信したベリファイ情報が書き込み良のとき(書き込み不良でないとき)は、CPUは、第2反転部5を(第1反転部6と共に)90°回転させる(図2(A)参照)。続いて図1の矢印U方向にカードCを搬送するように第2反転部5のピンチローラ38、39を回転駆動させ、第1反転部6のピンチローラ38、39も同様に回転駆動させる。これにより、第2反転部5と第1反転部6との間で、換言すれば、第1カード搬送路P上で、カードCの授受が行われる(図2(A)の状態)。CPUは、第2反転部5と第1反転部6との間に配設された図示しない一体型透過センサがカードCを検出後、所定パルス搬送した後に第1反転部6および第2反転部5のピンチローラ38、39の回転駆動を停止させる。第1反転部6にカードCが挟持される状態となると(図3の状態)、CPUは、第2反転部5を(第1反転部6と共に)90°逆転させる。これにより、カードCは表面を上側として第2カード搬送路P上に位置することとなる。
次いで、CPUは、第1反転部6のピンチローラ38、39、水平搬送ローラ対11、搬送ローラ対48および水平搬送部12の複数のローラ対を回転駆動させ、カードCを第2カード搬送経路P上を図4の矢印L方向へ搬送させる。CPUは、第1反転部6と水平搬送部12との間に配設された図示しない一体型センサでカードCの後端を検出するとピンチローラ38、39の回転動作を停止し、図示しない一体型透過センサからのヒートローラ45までの所定パルス量分カードCを搬送することでカードCの先端部をヒートローラ45に当接する位置に位置付ける。次にヒートローラ昇降カム51を矢印B方向へ回転させる。これにより、ヒートローラ45は予めプラテンローラ50から離間していた状態からプラテンローラ50に当接する状態へ移行する。なお、ヒートローラ45内の発熱ランプ46は予め点灯され所定の転写温度に到達している。
CPUは、カードCの先端部がヒートローラ45に当接する位置に至ると、ヒートローラ昇降カム51を矢印B方向へ回転させて、ヒートローラ45をプラテンローラ50から離間していた状態からプラテンローラ50に当接する状態へ移行させて、ヒートローラ昇降カム51の回転動作を停止させる。この時点で、カードCの先端部は、裏面側がプラテンローラ50に支持され、表面側が中間転写シートFを介してヒートローラ45に押し当てられる。CPUは、パルスモータM2を送り(Fw)方向に回転駆動させる。カードCは、裏面側が反時計回りに回転するプラテンローラ50に支持され、表面側が中間転写シートFを介してヒートローラ45に押し当てられ、図4の矢印L方向に搬送される。中間転写シートFの剥離層Fcは発熱ランプ46の熱によりベースフィルムFaから剥離され、カードCの表面に画像が形成された受容層Feとオーバーコート層Fdとが一体で転写される。この転写に同期して中間転写シートFは中間転写シート巻取部17に巻き取られる。
CPUはカードCの寸法サイズに従ってカードCの表面側への中間転写シートFの転写が終了すると、パルスモータM1、M2の送り方向への回転駆動を停止させると共に、ヒートローラ昇降カム51を再度回転させてプラテンローラ50に対してヒートローラ45を退避させる。
次いで、CPUは、カードCを第2カード搬送経路P上を図4の矢印R方向へ搬送させ、第1反転部6のピンチローラ38、39、水平搬送ローラ対11、搬送ローラ対48および水平搬送部12の複数のローラ対を逆転駆動させる。CPUは、第1反転部6と水平搬送部12との間に配設された図示しない一体型センサでカードCの後端を検出すると、所定パルス量分カードCを搬送することでカードCの両端を第1反転部6に挟持させ、第1反転部6のピンチローラ38、39、水平搬送ローラ対11、搬送ローラ対48および水平搬送部12の複数のローラ対の駆動を停止させる(図4参照)。そして、CPUは、第1反転部6を−90°または270°回転させる(図3参照、ただし、間接転写をする前に挟持した状態とは第1カード搬送路Pに対して表裏面が反対となっている。)。なお、本例では第2反転部5も第1反転部6と同期して回転するため、回転の必要はないが、同時に回転する。
次に、CPUはパルスモータM1のモータドライバへパルスモータM1の回転駆動を開始させると共に、電磁クラッチ67を連結させる。これにより、プラテンローラ21、キャプスタンローラ74、およびキャプスタンローラ78の回転駆動が開始される。
この間、サーマルヘッド20はプラテンローラ21に対して離間した位置にあり(図3参照)、熱転写シートRは、例えば、Y(イエロー)の開始端が印刷位置Srの位置となるまで所定距離送られる。このような制御は、例えば、受光センサSにより熱転写シートRのBk(ブラック)の後端を検出し、熱転写シートR上に予め等間隔の幅が定められているBk(ブラック)の後端からY(イエロー)の開始端までの距離を、巻取ローラ対57の近傍に配設した図示しないクロック板の回転を図示しない一体型透過センサで検出することで実行することができる。
第1反転部6のピンチローラ38、39は、第1反転部6と画像形成部9の間に配設された図示しない一体型透過センサでカードCの後端を検出した時点で回転動作を停止する。画像形成部9に挿入されたカードCは、第1カード搬送路P上を第1反転部6およびキャプスタンローラ78、ピンチローラ79により図3の矢印U方向に搬送される。CPUは、キャプスタンローラ78とサーマルヘッド20の間に配設された図示しない一体型透過センサでカードCの先端を検知した後、印画開始位置までの所定パルス分カードCを矢印U方向へ搬送して印画位置までカードCを搬送して、サーマルヘッド進退カム23の回転動作を開始させる。この時点で、カードCは、サーマルヘッド進退カム23の図3の矢印A方向への回転動作により裏面側がプラテンローラ21に支持され、表面側が熱転写シートRを介してサーマルヘッド20に押し当てられる。
CPUは、予め画情報に従ってYMC毎の印画データを熱エネルギーに変換し画像形成対象がカードCの種類や中間転写シートRの別による所定の係数を上記熱エネルギーに加味した加熱情報をサーマルヘッド20に送出させている。サーマルヘッド20の各素子はこの加熱情報に従って加熱される。パルスモータM1の駆動によりプラテンローラ21は反時計回りに回転し、同期して熱転写シートRは熱転写シート巻取部15に巻き取られ、カードCには、例えば、カラーで印刷される場合には、直接転写によるY(イエロー)の画像形成(印刷)が行われる。
CPUは、Y(イエロー)による画像形成が終了すると、サーマルヘッド進退カム23を図3の矢印Aとは逆の方向へ更に回転させて、カードCからサーマルヘッド20を後退させる。サーマルヘッド20が後退した後にパルスモータM1、M2の逆転駆動を開始させる。これにより、プラテンローラ21、キャプスタンローラ74、ピンチローラ75およびキャプスタンローラ78、ピンチローラ79は逆転し、カードCは図3の矢印D方向に搬送される。CPUは、カードCの先端部がキャプスタンローラ78とサーマルヘッド20の間に配設された図示しない一体型透過センサを通過し、所定パルス搬送された後、パルスモータM1の逆転駆動を停止させる。CPUは、次の染料M(マゼンタ)を印画するために、パルスモータM1を正転駆動させてキャプスタンローラ78とサーマルヘッド20の間に配設された図示しない一体型透過センサでカードCの先端を検知した後、印画開始位置までの所定パルス分カードCを矢印U方向へ搬送する。この間、CPUは、印刷位置Srに次のM(マゼンダ)の先端部が位置するまで熱転写シートRを若干量送らせる。そして、サーマルヘッド進退カム23を矢印A方向に更に回転させることで、カードCに熱転写シートRを介してサーマルヘッド20を押し当ててサーマルヘッド20によりカードCへY(イエロー)に重ねてM(マゼンダ)の画像を形成する。CPUは、順次以上の処理を繰り返し、カードCの表面側にYMCのインクで画像を重ねて形成させる。
CPUは、カードCの表面側への画像形成が終了すると、サーマルヘッド進退カム23を図3の矢印Aとは逆の方向へ更に回転させて、カードCからサーマルヘッド20を後退させる。サーマルヘッド20が後退した後にピンチローラ38、39を回転駆動させてからパルスモータM1の逆転駆動を開始させてプラテンローラ21、キャプスタンローラ74、ピンチローラ75およびキャプスタンローラ78、ピンチローラ79の逆転によりカードCを図3の矢印D方向に搬送させる。第1反転部6がカードCを挟持した状態で、パルスモータM1の逆転の駆動および電磁クラッチ67の連結を停止させると共に、ピンチローラ38、39の回転駆動を停止させる(図3の状態)。なお、カードCの裏面側の印刷は一般にBk(ブラック)一色が指定されることが多く、そのような場合には、上記と同様にしてBk(ブラック)のみによる画像形成がなされ、YMCによる画像形成は行われない。次に、CPUは、カードCの裏面側への画像形成が終了し、カードCを挟持したまま第1反転部6のピンチローラ38、39を停止させた状態で、第1反転部6を第2反転部5と共に90°回転させる(図4参照)。これにより、カードCは第2カード搬送経路P上に位置することとなる。
次に、CPUは、図10のステップ316に従い、第1反転部6のピンチローラ38、39、水平搬送ローラ対11、搬送ローラ対48および水平搬送部12の複数のローラ対を回転駆動させ、カードCを第2カード搬送経路P上を図4の矢印L方向へ搬送させて、カードCを排出口27を介して排出する。そして、水平搬送部12と排出口27との間に配設された図示しない一体型透過センサからの信号を受信すると所定時間後に、第2カード搬送経路P上のローラ駆動を停止させ、処理済みのカード枚数や処理の完了等をタッチパネル上に表示して、印刷処理ルーチンを終了する。
一方、図10のステップ302での判断が否定のときは、ステップ318において、上述したステップ304での処理およびステップ314、316での処理を連続して行い(ステップ306〜310の処理を行わず)、印刷処理ルーチンを終了する。
以上の動作は、説明を簡単にするために、特定のカード1枚の印刷処理について説明したものである。すなわち、パスワードが一致すると(ステップ308)、画像形成部9で形成した画像を有する中間転写フィルムFを転写部10の転写開始位置にそのまま搬送しステップ314以降で残りの印刷工程を実行する例である。しかしながら、複数のカードを作成する場合には、ステップ304の印刷工程が終了してもパスワードが入力されないためステップ314での印刷工程が実行されず、パスワードの入力順番に従って印刷がなされる。このため、中間転写シート巻取部17には、中間転写フィルムF上に画像が形成されているが、転写部10で未だカードCに転写されない画像も巻き取られている場合もある。このため、本例では、一旦、中間転写フィルムFは所定距離(例えば、画像形成部9および転写部10間の中間転写フィルムFの距離)分、中間転写フィルムFを中間転写シート巻取部17側に搬送して(巻き取って)転写対象となる画像の印刷データ特定マークF4を発光素子Sに対応する受光素子Sで捜し出し(図7も参照)、捜し出せない場合は、転写対象の画像が中間転写シート巻取部17に既に巻き取られているものとして、中間転写フィルムFを熱転写シート巻取部15側に巻き戻して印刷データ特定マークF4を発光素子Sに対応する受光素子Sからの信号を監視することにより捜し出す。
図8はこの検索についての説明図である。上述したように、図7に示す印刷データ特定マークF4は2進法により転写対象の画像を特定する情報を有している(図8(A))。発光素子Sに対応する受光素子Sは、中間転写シート巻取部17側に巻き取られるか、熱転写シート巻取部15側に巻き戻されて搬送される印刷データ特定マークF4の情報を、位置出し用マークF1をトリガ信号として2進法による印刷データ特定マークF4の固有情報として検出する(図8(B))。ここで、注意すべき点は、CPUは発光素子Sの信号を監視することにより、中間転写フィルムFを熱転写シート巻取部15側に巻き戻す場合にも、印刷データ特定マークF4の情報を読み取ることができることである。一方、上位装置200からの送信により、プリンタ装置1のバッファメモリ19aに、上述した印刷記録データ、磁気記録データ、パスワードデータの他に、パスワード(セキュリティーキー)に対応する印刷データ特定マークF4(リボンマーク固有情報)に関するデータも格納されている(図8(C))。
従って、CPUは、パスワードが入力された後、対応する印刷データ特定マークF4を有する中間転写フィルムFの部分(印刷領域F2)を捜し出し、当該部分に対応する位置出し用マークF1の位置を、転写部10の上述した転写開始可能な所定位置に位置付ける。これにより、画像形成部10での転写画像の形成の前後、パスワードの入力前後に拘わらず、パスワードが入力されると、所望の画像をカードCに転写可能となる。
(作用等)
次に、本実施形態のプリンタシステム300の作用等について説明する。
本実施形態のプリンタシステム300は、印刷等の処理を行うときに、まず印刷命令があったら途中まで処理をしておいて(ステップ304)、パスワードが入力されたら最終的な処理をして排出する(ステップ308、314、316)。このため、オペレータは印刷動作中常にプリンタ装置1の前にいる必要がない。オペレータがプリンタ装置1を離れたときに印刷されたカードCが排出されてしまうと、第三者によってカードCを見られたり最悪の場合には持ち出されたりしてしまい、セキュリティ上問題がある。また、印刷されたカードCがプリンタ装置1内に保有させていると、プリンタ装置1を強制的に開けて持ち出される可能性もある。本実施形態のプリンタシステム300では、途中まで印刷等の処理をして待機させておくため、印刷されたカードCを持ち出される心配がなく、かつオペレータが排出したいタイミングで印刷されたカードCを排出することができ、中間転写シートFに予め画像を形成しておき、パスワードが入力されると残りの印刷処理を行うので、パスワードを入力してから印刷完了までの時間を短縮することができる。
また、本実施形態のプリンタシステム300では、中間転写フィルムFに印刷データの画像を転写しておき、パスワードが入力されたらカードCに転写し、その後、裏面側の印刷を行ってカードCを排出する。このため、パスワードが入力される前の状態では、カードCに対しては、磁気記録を含め何も処理がなされない。従って、万が一カードが持ち出されても何も情報が入っていないので安全である。さらに、本実施形態のプリンタシステム300では、磁気記録をした後転写している。このため、転写部10で転写された後に磁気記録をする場合より転写画像の傷つきが防止されカードCの印刷結果を良好に保持することができる。さらに、本実施形態のプリンタシステム300では、オペレータがプリンタ装置1の近傍におりパスワードを設定しない場合には、全印刷工程を続けて実行するので、セキュリティの確保と印刷処理の速度とを両立させることができる。
なお、本実施形態では、カードに磁気記録を行う例を示したが、本発明はこれに限らず、例えば、カード裏面に磁気記録を行わないようにしても、または、カードにICカードを用いる場合にはICデータを入力してもよい。また、本実施形態では、転写後にカードの裏面に直接転写をする例を示したが、本発明はこれに制限されず、例えば、中間転写シートFに画像を形成しておき、磁気記録、カード裏面側への直接転写の後に、カードCの表面に間接転写を行って排出するようにしてもよい。このような態様によれば、カードCの表面への間接転写後により傷がつきにくいため、さらに印刷品質の高いプリンタシステムとすることができる。
また、本実施形態では、ステップ314において磁気記録をする例を示したが、ステップ306において磁気記録をするようにしてもよい。このような場合には、カードCに磁気記録が先になされるため、プリンタ装置1を強制的に開けて持ち出される場合にセキュリティ上で遜色あるが、パスワードを入力してから印刷完了までの時間をより短縮することができる。
さらに、本実施形態では、パスワードについて特に制限を設けない例を示したが、例えば、パスワードが偶々同一となった場合を考慮すると、同じパスワードを使用して他人がカードCを印刷してしまうことを防止するために、一旦設定されたパスワードと同一のパスワードの設定を許可しないようにしてもよい。逆に、連続して中間転写フィルムFに画像を形成する場合には、同一(共通)のパスワードを設定するようにしてもよい。この場合には、パスワードを一回入力すれば連続して複数枚のカードに対し連続して印刷が可能となり、オペレータの手間を省くことができる。その際、複数枚のカードに対応する全ての印刷可能領域F3内に印刷データ特定マークを形成する必要はないので、例えば、先頭の印刷可能領域F3にのみ印刷データ特定マークを形成するようにしてもよい。また、プリンタ装置1はEEPROM等の不揮発性のメモリを有し、上位装置200側から受信したパスワードデータ(図8(C)参照)を不揮発性のメモリに格納しておき、それを読み出したり、既に処理が終わったパスワードデータの削除等の更新処理をするようにしてもよい。
そして、本実施形態では、サーマルヘッド20でプラテンローラ21に支持された中間転写フィルムFやカードCの裏面に画像を形成する例を示したが、サーマルヘッド20やプラテンローラ21に代えてインクジェットによりインクジェットによるインクの受容層を有する中間転写フィルムやカードの裏面に画像を形成するようにしてもよいことは論を待たない。
本発明はセキュリティを確保するとともに、照会情報を入力してから印刷完了までの時間を短縮させることができるプリントシステムを提供するものであるため、プリントシステムの製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明が適用可能な実施の形態のプリンタシステムを構成するプリンタ装置の概略構成を示す側面図である。 実施の形態のプリンタ装置の第2反転部および第1反転部間の連接状態を示す側面図であり、(A)はカードの授受における垂直状態、(B)は同期反転後の垂直状態を示す。 プリンタ装置により直接転写を行う場合の画像形成部近傍の側面図である。 直接印刷および間接印刷を行う場合のプリンタ装置の側面図である。 プリンタ装置の中間転写シートの搬送機構および画像形成部近傍のカード搬送機構を示す側面図である。 熱転写シートおよび中間転写シートの説明図であり、(A)は熱転写シートを模式的に示す正面図、(B)は中間転写シートを模式的に示す断面図である。 中間転写シートを模式的に示す平面図である。 転写対象となる画像の印刷データ特定マークを捜し出すときの説明図であり、(A)は印刷データ特定マークの2進法よる固有情報、(B)受光素子の出力信号、(C)はパスワードと印刷データ特定マークとの対応関係を示す。 本実施形態のプリンタシステムの概略構成を示すブロック図である。 プリンタ装置の制御部のCPUにより実行される印刷処理ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
8 情報記録部(情報記録手段)
9 画像形成部(第1の処理手段)
10 転写部(第2の処理手段の一部)
19 制御部(制御手段)
160 オペパネ部(照会情報入力手段)
200 上位装置(記憶手段)
202 入力装置(データ入力手段の一部、照会情報設定手段)
C カード(記録媒体)
F 中間転写シート(画像保持媒体)
F1 位置出し用マーク
F4 印刷データ特定マーク
受光素子(読取手段)

Claims (11)

  1. 記録媒体に印刷するための印刷データおよび必要に応じて前記記録媒体に記録するため記録データを入力するためのデータ入力手段と、
    前記データ入力手段で入力されたデータに照会情報を設定するための照会情報設定手段と、
    前記データ入力手段で入力されたデータに従い所定の印刷工程までの処理を行う第1の処理手段と、
    前記照会情報を入力するための照会情報入力手段と、
    前記第1の処理手段による処理以降の残りの印刷工程の処理を行う第2の処理手段と、
    前記データ入力手段でデータが入力されてから前記照会情報入力手段で照会情報が入力されるまでの間に前記第1の処理手段による処理を実行させ、前記照会情報入力手段で入力された照会情報と前記照会情報設定手段で設定された照会情報とが一致するかを判断し、一致すると判断したときに前記第2の処理手段による処理を実行させる制御手段と、
    を備えたプリントシステム。
  2. 前記第1の処理手段は一時的に画像を保持する画像保持媒体に前記印刷データを印刷処理し、前記第2の処理手段は前記第1の処理手段により前記画像保持媒体に印刷された画像を前記記録媒体に転写処理することを特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
  3. 前記第2の処理手段は、前記記録データを前記記録媒体に記録する情報記録手段を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリントシステム。
  4. 前記第1の処理手段は、前記記録データを前記記録媒体に記録する情報記録手段を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリントシステム。
  5. 前記制御手段は、前記照会情報入力手段で入力された照会情報と前記照会情報設定手段で設定された照会情報とが一致すると判断したときに、前記情報記録手段による前記記録媒体への前記記録データの書込みを実行させ、その後前記第2の処理手段による処理を実行させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
  6. 前記照会情報設定手段で設定された照会情報を記憶する記憶手段をさらに備え、前記照会情報設定手段は、前記記憶手段に既に記憶されている照会情報と同一の照会情報の設定を許可しないことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のプリントシステム。
  7. 前記照会情報設定手段は、複数の前記データに対して共通の照会情報の設定を許容することを特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
  8. 前記第1の処理手段は、前記画像保持媒体における前記印刷データの位置を示すマークをさらに前記画像保持媒体に印刷処理することを特徴とする請求項2に記載のプリントシステム。
  9. 前記画像保持媒体は前記第1の処理手段により印刷処理される画像の情報を示すマークを有し、前記第1の処理手段は、前記マークに対応する位置に前記印刷データを前記画像保持媒体に印刷することを特徴とする請求項2に記載のプリントシステム。
  10. 前記マークを読み取る読取手段をさらに備え、前記制御手段は、前記読取手段による読み取り結果に応じて前記画像保持媒体の頭出しを行い、前記第1の処理手段により前記画像保持媒体に印刷された画像を前記第2の処理手段により前記記録媒体に転写するように制御することを特徴とする請求項8または請求項9に記載のプリントシステム。
  11. 前記制御手段は、前記照会情報設定手段により前記データ入力手段で入力されたデータに照会情報が設定されているか否かを判断し、前記照会情報が設定されていないと判断したときに、前記第1および第2の処理手段による処理を続けて実行させることを特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
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