JP2003048042A - シリンダヘッド鋳造用金型 - Google Patents

シリンダヘッド鋳造用金型

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JP2003048042A
JP2003048042A JP2001233201A JP2001233201A JP2003048042A JP 2003048042 A JP2003048042 A JP 2003048042A JP 2001233201 A JP2001233201 A JP 2001233201A JP 2001233201 A JP2001233201 A JP 2001233201A JP 2003048042 A JP2003048042 A JP 2003048042A
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cam chain
chain chamber
chamber
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Tatsuya Manabe
達也 真鍋
Hiroyuki Tanaka
宏幸 田中
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Honda Motor Co Ltd
Ryobi Ltd
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Honda Motor Co Ltd
Ryobi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダヘッド用金型内全体にわたり溶湯が
速やかに充填され、製品内部が均質なシリンダヘッド素
材を製造することが可能なシリンダヘッド鋳造用金型の
提供。 【解決手段】 固定金型21と可動金型30とによりウ
ォータージャケット用砂中子40を保持するとともに、
シリンダヘッドのキャビティが画成される。キャビティ
は燃焼室6とカムチェーンチャンバ8を提供し、燃焼室
成形部23の周囲に中子40の複数の幅木41が同一円
周上に位置する。湯口22がカムチェーンチャンバを画
成するためのカムチェーンチャンバ形成用突部31に関
して幅木41とは反対側に位置する。固定金型21に
は、カムチェーンチャンバ形成用突部31の先端面に対
向して、カムチェーンチャンバを横断する方向に延び上
記同一円周内領域に向かうバイパス湯道25が形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリンダヘッド鋳造用金
型に関し、特に金型キャビティ内の湯廻りを良好にする
ためのシリンダヘッド鋳造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のシリンダヘッド鋳造用金型
で成形されたシリンダヘッド101を示す平面図であ
り、従来のシリンダヘッド101の一端面側はガスケッ
ト面102であり、図示せぬシリンダブロックに当接し
て接続される。ガスケット面102には、ウォータージ
ャケットの冷却水穴107が、略同一円周上に沿って配
列されて、ガスケット面102に開口している。冷却水
穴107の同一円周の内側には、球面の一部の形状をな
した燃焼室106の頂部領域が配置され、吸気ポート1
04と排気ポート105が開口している。冷却水穴10
7の同一円周の外側には、カムチェーンチャンバ108
が配置される。カムチェーンチャンバ108内の空間に
は、図示せぬクランクシャフトの回転力を、カム室内の
動弁機構に伝達するための図示せぬチェーンが貫通して
配置されている。
【0003】シリンダヘッドの他端面側はカム室をな
し、図示せぬ吸気弁や排気弁のバルブステムが往復摺動
する1対のステム貫通口が形成されている。1対のステ
ム貫通口の間には、穴部が形成される。バルブステムを
駆動するために、バルブステムの反バルブ側端面は、図
示せぬロッカーアームに当接付勢され、ロッカーアーム
は図示せぬバルブカムの回転により揺動する。上記図示
せぬチェーンがカムチェーンチャンバを通過してカム室
に至り、バルブカムの回転軸を回転駆動している。
【0004】従来、シリンダヘッドをアルミニウム合金
に代表される軽合金で製造する場合ウォータージャケッ
ト用砂中子を鋳造機の固定金型にセットし、可動金型と
の協働で保持する。ここでウォータージャケット用砂中
子には、固定金型の同一円周状に配列された複数の凹部
に係合する複数の燃焼室側幅木が設けられ、この幅木
が、製品のガスケット面を貫通する上記冷却水穴107
形成のための突出形状をなしている。
【0005】またウォータージャケット用砂中子には可
動金型側に係合する反燃焼室側幅木が設けられている。
製品では、この幅木相当位置が反燃焼室側に開口する穴
部となり、ウォータージャケット用砂中子を崩壊除去す
る際の砂出し穴として利用され、完成品のシリンダヘッ
ドでは、この穴部は止め栓で閉塞される。
【0006】湯口122が、ガスケット面側であって、
製品の中でも後工程で切削除去される面(加工面)に設
置される。また湯口122から金型キャビティ内に充填
された溶湯圧が、燃焼室側幅木に衝撃して幅木を破損す
るのを避けるために、湯口はカムチェーンチャンバ10
8に関して燃焼室側側幅木全体の円形輪郭線領域とは反
対側の位置でキャビティに接続される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシリン
ダヘッド鋳造用金型では、湯口122からキャビティ内
に流入した溶湯は、図4の矢印Bで示すように、カムチ
ェーンチャンバ108を画成するための金型部分が障壁
となり、この金型部分を迂回した後に燃焼室側側幅木側
のキャビティ空間に至る。図示されるように、カムチェ
ーンチャンバ108は、横長形状であるため、カムチェ
ーンチャンバ画成のための金型も横長であり、カムチェ
ーンチャンバ用金型部分で左右に分岐した溶湯流が、反
対側にまわりこんで、互いに融合するのが困難になる恐
れがあり、横長の金型部分の中央部付近、即ち、燃焼室
106側幅木で囲まれた円形空間の中心部付近におい
て、湯廻りが悪くなり、鋳巣が発生しやすくなって、品
質が均等でなくなり、鋳造品質を向上させることが困難
となる。
【0008】一般にダイカスト鋳造では、高圧による固
化溶湯の均質性や大量生産が利点となる。しかし、湯口
122から金型キャビティ内に充填された溶湯は、左右
に分岐し、金型キャビティの幅の狭い部分Xを通過する
ので、その部分で溶湯の固化が生じると、その下流側に
溶湯が流れずらくなり、押し湯の効果が得られなくな
る。するとアルミのひけ収縮が大きいという性質から、
ひけ巣の発生が助長される。
【0009】そこで本発明は、シリンダヘッド用金型内
全体にわたり溶湯が速やかに充填され、製品内部が均質
なシリンダヘッド素材を製造することが可能なシリンダ
ヘッド鋳造用金型を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、シリンダヘッド1のガスケット面2側を
形成する第1金型21と、該第1金型21と当接可能に
設けられ、該シリンダヘッドの該ガスケット面とは反対
側のカム室10側を形成する第2金型30とを有し、該
第1金型21と該第2金型30が当接して該シリンダヘ
ッド形成のためのキャビティが画成され、該第1金型2
1により該ガスケット面側に燃焼室6が開口すると共
に、該第2金型30と協働してウォータージャケット用
砂中子40が保持されることにより、該燃焼室6を取り
囲んで配置されるウォータージャケットの複数の冷却水
穴7が該ガスケット面に開口して形成され、該第2金型
30には、該ガスケット面2側と該カム室10側とを貫
通し、該複数のウォータージャケット冷却水穴7で取り
囲まれる略円形領域の外側に位置する断面横長形状のカ
ムチェーンチャンバ8形成用突部31が該第1金型21
に向かって設けられ、該カムチェーンチャンバ形成用突
部31の先端面は、該ガスケット面2と略同一面を形成
し、該第1金型21又は該第2金型30の少なくとも一
方には、該カムチェーンチャンバ形成用突部31に関し
て該略円形領域とは反対側に湯口22が位置し、溶湯が
キャビティ内に充填されたとき溶湯は該カムチェーンチ
ャンバ形成用突部の断面横長形状の両端部を迂回B、B
して該略円形領域方向に流れるシリンダヘッド鋳造用金
型において、該第1金型21には、該カムチェーンチャ
ンバ形成用突部31の先端面に対向して該カムチェーン
チャンバ8を横断する方向に延び該略円形領域内に向か
うバイパス湯道25が形成されているシリンダヘッド鋳
造用金型を提供している。
【0011】ここで、該バイパス湯道25を含む溶湯の
流路は、折れ曲がり流路として形成されているのが好ま
しい。
【0012】また、該バイパス湯道25は、該バイパス
湯道内を流れる溶湯が、該ウォータージャケット用砂中
子の該複数の幅木41との直接的な衝突を避ける位置に
設けられるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による
シリンダヘッド鋳造用金型によって鋳造されるシリンダ
ヘッドについて図1、図2に基づき説明する。
【0014】図1は、シリンダヘッド1のガスケット面
側を示す平面図であり、ガスケット面2は、図示せぬシ
リンダブロックに当接するように平端面に仕上げられ
る。ガスケット面の外形輪郭線付近には、図示せぬシリ
ンダブロックに固定するためのヘッドボルト挿通孔3
A、3B、3C、3Dが形成されている。ガスケット面
2には、球面の一部をなし吸気ポート4と排気ポート5
とが開口する燃焼室6が開口している。また燃焼室6を
取り囲む位置に、複数のウォータージャケット冷却水穴
7が同一円周上に配置されている。
【0015】冷却水穴7の同一円周内の略円形領域の外
側には、カムチェーンチャンバ8が配置される。カムチ
ェーンチャンバ8は、この略円形領域の直径Dよりも大
きい長さLを有する断面横長形状をなし、カム室10側
にも開口している。
【0016】図2は、シリンダヘッド1のカム室10側
を示し、カム室10内には、吸気ポート4と排気ポート
5とを開閉するための図示せぬ吸気弁と排気弁の吸気弁
ステムと排気弁ステムの往復動作を摺動案内するための
図示せぬバルブガイドが挿入されるステム挿通孔4A、
5Aが開口している。またステム挿通孔4Aと5Aとの
間には、後述するウォータージャケット用砂中子の中子
砂排出孔11が貫通形成されている。カム室10内の空
間には、図示せぬ吸気弁と排気弁を動弁するための図示
せぬカムシャフトが配置され、カムシャフトと一体のカ
ムと摺接する図示せぬロッカーアームが揺動自在に支持
される。そして図示せぬ反バルブ側のバルブステムの先
端がロッカーアームに付勢されている。上述のカムチェ
ーンチャンバ8は、図示せぬクランクシャフトの回転を
図示せぬスプロケットを介してカムシャフトに伝達する
ための図示せぬチェーンが通過するためのものである。
クランクシャフトの回転がチェーンを介してカムシャフ
トを回転させ、カムシャフトの回転によってロッカーア
ームを揺動させ、その結果吸気弁と排気弁が往復動作し
て吸気ポートと排気ポートをそれぞれ開閉する。なおカ
ムチェーンチャンバ8は、チェーンを走行させる空間で
あるが、チェーンに代えて無端ベルトとしてもよい。
又、OHVタイプシリンダヘッドにおいては、カムチェ
ーンチャンバ8にプッシュロッドが配置されてもよい。
【0017】次に上記シリンダヘッドを鋳造するための
鋳造装置20について図1乃至図3に基づき説明する。
本実施の形態の鋳造装置は横型のダイカスト鋳造装置で
あり、第1金型たる固定金型21と、第2金型たる可動
金型30を有し、固定金型21と可動金型30とが当接
した時にシリンダヘッド形状のキャビティが画成され
る。固定金型21は、可動金型30と対向する面(分割
面21a)が鉛直方向に延び、シリンダヘッド1のガス
ケット面2を形成する面をなす。この面には、金型キャ
ビティの下端部に開口接続される湯口22と、湯口22
に続くランナー部26が形成されている。ランナー部2
6は図示せぬ射出シリンダと接続されている。
【0018】更に、固定金型21には、燃焼室成形部2
3が可動金型30方向に突出して設けられ、燃焼室成形
部23の周囲には、ウォータージャケット用砂中子40
の一端面から同一円周上に突出して設けられた複数の幅
木41を挿通させるための複数の幅木係合穴24が、略
同一円周上に形成されている。ウォータージャケット用
砂中子40の反燃焼室側にも、保持用幅木42が設けら
れている。加えて、固定金型21には図示せぬ吸気ポー
ト用砂中子や排気ポート用砂中子の幅木と係合する図示
せぬポート中子用幅木係合部が設けられている。ここ
で、ウォータージャケット用砂中子40は、加振するこ
とにより崩壊し、外面に塗型が施された崩壊性ポート中
子であり、中子除去工程において、成形されたシリンダ
ヘッド素材を加振することにより崩壊可能である。例え
ば特開平1―133639号公報や、特開昭64−48
638号公報記載の材料で、中子素材や塗型を製造する
のが好ましい。
【0019】また、後述する可動金型30のカムチェー
ンチャンバ形成用突部31の先端面に対向して、カムチ
ェーンチャンバを横断する方向(図1の矢印A方向)に
延びる凹部25が、分割面21a上に形成されている。
従って図3の矢印Aに示されるように、溶湯は凹部25
においては断面コの字状の流路となり、凹部25とカム
チェーンチャンバ形成用突部31の先端とでバイパス湯
道(短絡経路)が画成される。このバイバス湯道25
は、凹部25内部を流れる溶湯が、燃焼室6の中心部に
向かう方向である。またバイパス湯道はウォータージャ
ケット用砂中子40の複数の幅木41との直接的な衝突
を避ける位置にある。具体的には、図1に示されるよう
に、凹部25内の溶湯は、矢印A方向に流れるが、その
流れに幅木41は正対しておらず、凹部25は溶湯流が
直接幅木に衝突するのを避けるような位置関係にある。
【0020】可動金型30は、固定金型21に対して当
接・離間可能に水平方向に移動可能に設けられ、主にシ
リンダヘッド1のガスケット面2とは反対側のカム室1
0側を形成する。また可動金型30には、カムチェーン
チャンバ形成用突部31が固定金型21に向かって設け
られる。型閉め時には、カムチェーンチャンバ形成用突
部31の先端面は、ガスケット形成面21aと略同一面
上に位置すると共に、複数のウォータージャケット用幅
木挿通穴41で取り囲まれる略円形領域の外側に位置す
る。カムチェーンチャンバ形成用突部31は、上記略円
形領域の直径と同じかそれ以上の長さLを有する断面横
長形状をなす。よって、カムチェーンチャンバ形成用突
部31により、ガスケット面2側とカム室10側とが連
通する。可動金型30は更に、ウォータージャケット用
砂中子40の反燃焼室側に位置する保持用幅木42と係
合するための図示せぬウォータージャケット用砂中子保
持部が設けられている。
【0021】次に上述したシリンダヘッド鋳造用金型を
用いたシリンダヘッドの鋳造工程について説明する。ウ
ォータージャケット用砂中子40の複数の幅木41を幅
木挿入穴41に挿入し、また、図示せぬ吸気ポート用砂
中子や排気ポート用中子の幅木を図示せぬポート中子用
幅木係合部に挿入する。
【0022】次に可動金型30を固定金型21方向に水
平移動して型合わせがなされる。この状態では、ウォー
タージャケット用砂中子40の反燃焼室側の保持用幅木
42が固定金型30の図示せぬウォータージャケット用
砂中子保持部に保持され、ウォータージャケット用砂中
子40は、金型キャビティ内の所定位置に保持される。
また、カムチェーンチャンバ形成用突部31の先端部
が、バイパス湯道用凹部25の近接位置に位置して、バ
イパス湯道25を画成する。
【0023】そして、アルミニウム合金等の溶湯が湯口
22から金型キャビティ内に射出充填され、シリンダヘ
ッド素材が鋳造される。このとき、湯口は22はキャビ
ティの下端部で接続されているので、溶湯流は、図1の
矢印Bで示されるように、横長状のカムチェーンチャン
バ形成用突部31を左右から迂回するように流れ、主に
燃焼室6の左右領域側に至るので、従来と同様に、ウォ
ータージャケット用砂中子に対する溶湯流の衝撃を緩和
できる。また、バイパス湯道25がカムチェーンチャン
バ形成用突部31の先端面に対向して、横長状のカムチ
ェーンチャンバ形成用突部31の略中央部と交差する位
置にあるので、バイパス湯道25を流れる溶湯は、燃焼
室6の中央部付近の領域に至ることができる。よって、
燃焼室側幅木41で囲まれた円形空間の中心部付近にお
いても、同時に溶湯が供給され良好な湯廻り状態とな
り、鋳巣の発生が防止でき鋳造品質を均質にすることが
できる。
【0024】また溶湯は図3で示される矢印A方向に示
されるように、断面一直線状ではなく、断面コの字状の
流路を通過するので、バイパス湯道25から燃焼室6側
に流れ込む溶湯の流速を流路の折曲がり部で緩和するこ
とができ、バイパス湯道付近の幅木41への溶湯による
衝撃を更に緩和することができる。
【0025】加えて、バイパス湯道25は、バイパス湯
道内を流れる溶湯が、ウォータージャケット用砂中子の
複数の幅木41との直接的な衝突を避ける位置にあるの
で、溶湯流の衝突による幅木崩壊の可能性を更に低下さ
せることができる。
【0026】溶湯の温度が低下して凝固が完了した後
に、可動金型30を固定金型21から離間させ、シリン
ダヘッド素材を可動金型30から分離させる。次にシリ
ンダヘッド素材を加振すると、ウォータージャケット用
砂中子40が崩壊し、中子砂排出孔11から排出され
る。なお、シリンダヘッド素材は、図1に示されるよう
にバイパス湯道25内の溶湯材料がカムチェーンチャン
バ3を横切るように一体に固化しているが、ガスケット
面の仕上げ加工の際に除去すればよい。なお、湯口22
も、ガスケット形成面と面一になっていれば、ガスケッ
ト面の仕上げ加工時に、湯口付近で固化した材料も同時
に除去できる。
【0027】本発明によるシリンダヘッド鋳造用金型は
上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記
載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、
バイパス湯道は、溶湯が燃焼室6に向かう方向であり、
幅木41との直接の衝突が生じない場所であれば実施の
形態に示される位置や本数に限定されない。
【0028】また、上述した実施の形態では、加振処理
のみで崩壊可能な崩壊性中子を使用しているが、このよ
うな材料に限定されない。また、崩壊性中子を用いた場
合に、加振処理による中子の除去を一層容易にするため
に、加振処理に先立って、中子砂のバインダが熱分解す
る温度域まで、シリンダヘッド素材を加熱してもよい。
【0029】また、上述した実施の形態では、単気筒の
エンジンに関するものであるが、本発明は多気筒のエン
ジンにも適用可能であり、また、1気筒当たり吸気弁と
排気弁の合計数が3個以上のエンジンにも適用可能であ
る。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載のシリンダヘッド鋳造用金
型によれば、第1金型には、カムチェーンチャンバ形成
用突部の先端面に対向してカムチェーンチャンバを横断
する方向に延び延びかつ略円形領域内に向かうバイパス
湯道が形成されているので、バイパス湯道を流れる溶湯
は、燃焼室側幅木で囲まれた円形空間領域の中央部付近
に至ることができる。よって、中央部付近においても、
良好な湯廻り状態となり、鋳巣の発生が防止でき鋳造品
を均質にすることができる。
【0031】請求項2記載のシリンダヘッド鋳造用金型
によれば、溶湯のキャビティ流入直後に一部の溶湯は第
1金型内のバイパス湯道を流れ、その後カムチェーンチ
ャンバ形成用突部を越えたキャビティ内に戻るので、バ
イパス湯道を含む流路は、一直線状ではなく折れ曲り流
路となり、バイパス湯道から燃焼室側に流れ込む溶湯の
流速を流路の折曲がり部で緩和することができ、バイパ
ス湯道付近の幅木への溶湯による衝撃を更に緩和するこ
とができる。
【0032】請求項3記載のシリンダヘッド鋳造用金型
によれば、バイパス湯道は、バイパス湯道内を流れる溶
湯が、ウォータージャケット用砂中子の複数の幅木との
直接的な衝突を避ける位置にあるので、溶湯流の衝突に
よる幅木崩壊の可能性を更に防止することができ、シリ
ンダヘッドをダイカスト鋳造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるシリンダヘッド鋳造
用金型で成形されたシリンダヘッドをガスケット面側か
ら視た平面図。
【図2】本発明の実施の形態によるシリンダヘッド鋳造
用金型で成形されたシリンダヘッドをカム室側から視た
平面図。
【図3】本発明の実施の形態によるシリンダヘッド鋳造
用金型の型開き状態を示す概略図。
【図4】従来のシリンダヘッド鋳造用金型で成形された
シリンダヘッドをガスケット面側から視た平面図。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 2 ガスケット面 6 燃焼室 7 ウォータージャケット冷却水穴 8 カムチェーンチャンバ 10 カム室 20 ダイカスト鋳造装置 21 固定金型 22 湯口 25 凹部(バイパス湯道) 30 可動金型 31 カムチェーンチャンバ形成用突部 40 ウォータージャケット用砂中子 41 ウォータージャケット用砂中子の燃焼室側幅木
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02F 1/24 F02F 1/24 B (72)発明者 田中 宏幸 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G024 AA01 BA00 FA00 GA04 GA06 4E093 NB01 PA03 QA01 QB05 UA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドのガスケット面側を形成
    する第1金型と、 該第1金型と当接可能に設けられ、該シリンダヘッドの
    該ガスケット面とは反対側のカム室側を形成する第2金
    型とを有し、該第1金型と該第2金型が当接して該シリ
    ンダヘッド形成のためのキャビティが画成され、 該第1金型により該ガスケット面側に燃焼室が開口する
    と共に、該第2金型と協働してウォータージャケット用
    砂中子が保持されることにより、該燃焼室を取り囲んで
    配置されるウォータージャケットの複数の冷却水穴が該
    ガスケット面に開口して形成され、 該第2金型には、該ガスケット面側と該カム室側とを貫
    通し、該複数のウォータージャケット冷却水穴で取り囲
    まれる略円形領域の外側に位置する断面横長形状のカム
    チェーンチャンバ形成用突部が該第1金型に向かって設
    けられ、該カムチェーンチャンバ形成用突部の先端面
    は、該ガスケット面と略同一面を形成し、 該第1金型又は該第2金型の少なくとも一方には、該カ
    ムチェーンチャンバ形成用突部に関して該略円形領域と
    は反対側に湯口が位置し、溶湯がキャビティ内に充填さ
    れたとき溶湯は該カムチェーンチャンバ形成用突部の断
    面横長形状の両端部を迂回して該略円形領域方向に流れ
    るシリンダヘッド鋳造用金型において、 該第1金型には、該カムチェーンチャンバ形成用突部の
    先端面に対向して該カムチェーンチャンバを横断する方
    向に延び該略円形領域内に向かうバイパス湯道が形成さ
    れていることを特徴とするシリンダヘッド鋳造用金型。
  2. 【請求項2】 該バイパス湯道を含む溶湯の流路は、折
    れ曲がり流路として形成されていることを特徴とする請
    求項1記載のシリンダヘッド鋳造用金型。
  3. 【請求項3】 該バイパス湯道は、該バイパス湯道内を
    流れる溶湯が、該ウォータージャケット用砂中子の該複
    数の幅木との直接的な衝突を避ける位置に設けられるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のシリンダヘッド鋳
    造用金型。
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