JP2002178102A - 鋳造用中子及びシリンダヘッド鋳造用中子の製造方法 - Google Patents
鋳造用中子及びシリンダヘッド鋳造用中子の製造方法Info
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- JP2002178102A JP2002178102A JP2000379156A JP2000379156A JP2002178102A JP 2002178102 A JP2002178102 A JP 2002178102A JP 2000379156 A JP2000379156 A JP 2000379156A JP 2000379156 A JP2000379156 A JP 2000379156A JP 2002178102 A JP2002178102 A JP 2002178102A
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- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 上下二段のウォータジャケットと連通穴とを
中子を用いてシリンダヘッド鋳造と同時に形成するに際
し、分割中子を用いることに起因する連通穴のバリ発生
を防止し、連通穴の通路面積を設計値通り確保する。 【解決手段】 隔壁4で仕切られた上下二段のウォータ
ジャケット2,3と、これらウォータジャケットを連通
すべく隔壁に設けられた連通穴5とを備えたシリンダヘ
ッド1を鋳造するに際し、上下のウォータジャケット及
び連通穴の形成のために用いられる中子22の製造方法
であって、中子製造型内に、隔壁に相当する形状を有し
た消失模型16を保持し、この状態で上記中子製造型内
に中子材料を充填し、消失模型16が一体となった中子
22を製造する。中子本体12が一体となり連通穴のバ
リ発生が防止される。
中子を用いてシリンダヘッド鋳造と同時に形成するに際
し、分割中子を用いることに起因する連通穴のバリ発生
を防止し、連通穴の通路面積を設計値通り確保する。 【解決手段】 隔壁4で仕切られた上下二段のウォータ
ジャケット2,3と、これらウォータジャケットを連通
すべく隔壁に設けられた連通穴5とを備えたシリンダヘ
ッド1を鋳造するに際し、上下のウォータジャケット及
び連通穴の形成のために用いられる中子22の製造方法
であって、中子製造型内に、隔壁に相当する形状を有し
た消失模型16を保持し、この状態で上記中子製造型内
に中子材料を充填し、消失模型16が一体となった中子
22を製造する。中子本体12が一体となり連通穴のバ
リ発生が防止される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にエンジンのシ
リンダヘッドの鋳造に好適な鋳造用中子及びシリンダヘ
ッド鋳造用中子の製造方法に関する。
リンダヘッドの鋳造に好適な鋳造用中子及びシリンダヘ
ッド鋳造用中子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディーゼルエンジンは高負荷傾向
にあり、そのシリンダヘッドも益々熱負荷が厳しくなっ
てきている。このためヘッドの冷却性、特にヘッド下面
の冷却性向上を図るため、シリンダヘッドに上下二段に
ウォータジャケットを設けることが知られている(実開
平6−43242号公報参照)。即ち、シリンダヘッド
にあっては燃焼室に面した下面付近が上部より高温とな
る。このため下部ウォータジャケットに上部ウォータジ
ャケットより速い冷却水の流れを生成し、下面付近の熱
交換を促進しようというものである。このため下部ウォ
ータジャケットの方が上部ウォータジャケットより通路
面積が狭く、全体としての容量も小さい。
にあり、そのシリンダヘッドも益々熱負荷が厳しくなっ
てきている。このためヘッドの冷却性、特にヘッド下面
の冷却性向上を図るため、シリンダヘッドに上下二段に
ウォータジャケットを設けることが知られている(実開
平6−43242号公報参照)。即ち、シリンダヘッド
にあっては燃焼室に面した下面付近が上部より高温とな
る。このため下部ウォータジャケットに上部ウォータジ
ャケットより速い冷却水の流れを生成し、下面付近の熱
交換を促進しようというものである。このため下部ウォ
ータジャケットの方が上部ウォータジャケットより通路
面積が狭く、全体としての容量も小さい。
【0003】これを図4に模式的に示す。1がシリンダ
ヘッド、2が上部ウォータジャケット、3が下部ウォー
タジャケットである。図示するように、下部ウォータジ
ャケット3の方が上部ウォータジャケット2より通路面
積が狭い。上部ウォータジャケット2と下部ウォータジ
ャケット3とは隔壁4で仕切られる。一方、冷却水の流
れはシリンダブロック→下部ウォータジャケット→上部
ウォータジャケットという順であり、この順で水圧が徐
々に下がり流速も弱められていく。そして下部ウォータ
ジャケットから上部ウォータジャケットへと冷却水を流
通させるため、隔壁4にはヘッド長手方向に間欠的に図
示の如き連通穴5が設けられる。
ヘッド、2が上部ウォータジャケット、3が下部ウォー
タジャケットである。図示するように、下部ウォータジ
ャケット3の方が上部ウォータジャケット2より通路面
積が狭い。上部ウォータジャケット2と下部ウォータジ
ャケット3とは隔壁4で仕切られる。一方、冷却水の流
れはシリンダブロック→下部ウォータジャケット→上部
ウォータジャケットという順であり、この順で水圧が徐
々に下がり流速も弱められていく。そして下部ウォータ
ジャケットから上部ウォータジャケットへと冷却水を流
通させるため、隔壁4にはヘッド長手方向に間欠的に図
示の如き連通穴5が設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4はシリ
ンダヘッド鋳造時の様子であり、従来は上部ウォータジ
ャケット2と連通穴5とが上中子6により形成され、下
部ウォータジャケット3が下中子7により形成される。
つまり従来は分割構造の中子が用いられ、互いの中子
6,7が連通穴5の入口位置(出口位置のときもある)
で接合、貼着或いは接着されていた。
ンダヘッド鋳造時の様子であり、従来は上部ウォータジ
ャケット2と連通穴5とが上中子6により形成され、下
部ウォータジャケット3が下中子7により形成される。
つまり従来は分割構造の中子が用いられ、互いの中子
6,7が連通穴5の入口位置(出口位置のときもある)
で接合、貼着或いは接着されていた。
【0005】この理由は、ウォータジャケット内には吸
気ポート壁、排気ポート壁、燃料噴射ノズル取付部、グ
ロープラグ取付部等様々な物があり、図示例は単純化し
てあるが、実際にはウォータジャケットの形状はX,
Y,Z方向とも凹凸だらけで非常に複雑である。そして
特に隔壁4は例えば図6に示す如き複雑形状である。従
って、単に上下左右に中子製造型を分割するのみでは一
体中子を作ることができず、従来は上側と下側とで中子
を分割していた。
気ポート壁、排気ポート壁、燃料噴射ノズル取付部、グ
ロープラグ取付部等様々な物があり、図示例は単純化し
てあるが、実際にはウォータジャケットの形状はX,
Y,Z方向とも凹凸だらけで非常に複雑である。そして
特に隔壁4は例えば図6に示す如き複雑形状である。従
って、単に上下左右に中子製造型を分割するのみでは一
体中子を作ることができず、従来は上側と下側とで中子
を分割していた。
【0006】しかし、こうすると図5に示すようにシリ
ンダヘッド鋳造時に鋳湯によって上中子6が押し上げら
れ、上中子6と下中子7との貼着部に隙間ができ、この
隙間に溶湯が差し込んでバリ8が発生するという不具合
があった。このバリ8が発生すると、連通穴5の通路面
積が設計値から外れ、上部ウォータジャケット2と下部
ウォータジャケット3との流量バランスが狂って当初予
定していた通りの冷却性能が得られない。
ンダヘッド鋳造時に鋳湯によって上中子6が押し上げら
れ、上中子6と下中子7との貼着部に隙間ができ、この
隙間に溶湯が差し込んでバリ8が発生するという不具合
があった。このバリ8が発生すると、連通穴5の通路面
積が設計値から外れ、上部ウォータジャケット2と下部
ウォータジャケット3との流量バランスが狂って当初予
定していた通りの冷却性能が得られない。
【0007】そこで、本発明は、分割中子を用いること
に起因する上記問題点を解消することを目的とする。
に起因する上記問題点を解消することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る鋳造用中子
は、中間部に括れ部を有する一体の中子本体と、その括
れ部の周囲の隙間を埋めるよう上記中子本体に一体化さ
れた消失模型とを備えたものである。
は、中間部に括れ部を有する一体の中子本体と、その括
れ部の周囲の隙間を埋めるよう上記中子本体に一体化さ
れた消失模型とを備えたものである。
【0009】また本発明は、隔壁で仕切られた上下二段
のウォータジャケットと、これらウォータジャケットを
連通すべく上記隔壁に設けられた連通穴とを備えたシリ
ンダヘッドを鋳造するに際し、上記上下のウォータジャ
ケット及び上記連通穴の形成のために用いられる中子の
製造方法であって、中子製造型内に、上記隔壁に相当す
る形状を有した消失模型を保持し、この状態で上記中子
製造型内に中子材料を充填し、上記消失模型が一体とな
った中子を製造するものである。中子本体が一体となり
連通穴のバリ発生が防止される。
のウォータジャケットと、これらウォータジャケットを
連通すべく上記隔壁に設けられた連通穴とを備えたシリ
ンダヘッドを鋳造するに際し、上記上下のウォータジャ
ケット及び上記連通穴の形成のために用いられる中子の
製造方法であって、中子製造型内に、上記隔壁に相当す
る形状を有した消失模型を保持し、この状態で上記中子
製造型内に中子材料を充填し、上記消失模型が一体とな
った中子を製造するものである。中子本体が一体となり
連通穴のバリ発生が防止される。
【0010】ここで、上記消失模型が、中子製造後シリ
ンダヘッド鋳造前に予め消失処理されるものであっても
よい。
ンダヘッド鋳造前に予め消失処理されるものであっても
よい。
【0011】この場合、上記消失模型に芯金が予め内蔵
されているのが好ましい。
されているのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。なお上記従来例と同一
の構成については図中同一符号を付し、詳細な説明を割
愛する。
を添付図面に基づいて詳述する。なお上記従来例と同一
の構成については図中同一符号を付し、詳細な説明を割
愛する。
【0013】図1に本発明に係る中子製造のための型
9、特に中子製造前の状態を示し、図2にシリンダヘッ
ド鋳造時の様子を示す。なおこれら図はシリンダヘッド
長手方向の特定位置における断面を示す。図示するよう
に、中子製造型9は上下二分割の上型10と下型11と
からなり、型内で一体の中子本体12を製造するように
なっている。中子本体12は、上部に上部ウォータジャ
ケット相当部13を有し、下部に下部ウォータジャケッ
ト相当部14を有し、これら上部ウォータジャケット相
当部13と下部ウォータジャケット相当部14とを連結
する連通穴相当部15を一体に有する。中子本体12は
砂等の周知材料からなり、本実施形態では砂に樹脂系の
バインダを混入させた材料を用いている。
9、特に中子製造前の状態を示し、図2にシリンダヘッ
ド鋳造時の様子を示す。なおこれら図はシリンダヘッド
長手方向の特定位置における断面を示す。図示するよう
に、中子製造型9は上下二分割の上型10と下型11と
からなり、型内で一体の中子本体12を製造するように
なっている。中子本体12は、上部に上部ウォータジャ
ケット相当部13を有し、下部に下部ウォータジャケッ
ト相当部14を有し、これら上部ウォータジャケット相
当部13と下部ウォータジャケット相当部14とを連結
する連通穴相当部15を一体に有する。中子本体12は
砂等の周知材料からなり、本実施形態では砂に樹脂系の
バインダを混入させた材料を用いている。
【0014】そして、隔壁4に相当する部分が消失模型
16により形成される。消失模型16は隔壁4に相当す
る形状を有し、連通穴5に相当する模型連通穴17を有
している。消失模型16はワックス、エラストマ、樹脂
(例えば発泡スチロール)等の低融点材料からなり、本
実施形態ではワックスを用いている。消失模型16は図
1に示す中子製造時には両側端部が上型10と下型11
との間に挟まれて保持されている。
16により形成される。消失模型16は隔壁4に相当す
る形状を有し、連通穴5に相当する模型連通穴17を有
している。消失模型16はワックス、エラストマ、樹脂
(例えば発泡スチロール)等の低融点材料からなり、本
実施形態ではワックスを用いている。消失模型16は図
1に示す中子製造時には両側端部が上型10と下型11
との間に挟まれて保持されている。
【0015】図2に示すように、シリンダヘッド1の鋳
造に用いる鋳造型18は、上型19、下型20及び左右
の寄せ型21から分割して構成される。ヘッド鋳造時に
は、型内に中子22を図示しないケレン等で保持し、湯
口23から鋳湯を型内に注入してシリンダヘッド1を鋳
造する。本実施形態のシリンダヘッド1はアルミ系金属
で出来ている。
造に用いる鋳造型18は、上型19、下型20及び左右
の寄せ型21から分割して構成される。ヘッド鋳造時に
は、型内に中子22を図示しないケレン等で保持し、湯
口23から鋳湯を型内に注入してシリンダヘッド1を鋳
造する。本実施形態のシリンダヘッド1はアルミ系金属
で出来ている。
【0016】以下、シリンダヘッド1の鋳造方法を説明
する。まず最初に中子22の製造方法を説明する。図1
に示すように、まず予め消失模型16を製作しておき、
これを上型10と下型11とで挟み込んで型9内の所定
高さに保持する。次に、型9内に中子本体12を形成す
るための上述の中子材料を充填し、中子本体12を形成
する。こうすると、中子本体12と消失模型16とが互
いに貼着され一体化する。こうして中子22が完成し、
後は型割りして中子22を取り出す。出来た中子22に
あっては、中子本体12と消失模型16とが一体の1ブ
ロックになっており、中子本体12が消失模型16を包
み込んでいて、中子本体12の両側に消失模型16が突
出した格好となっている。
する。まず最初に中子22の製造方法を説明する。図1
に示すように、まず予め消失模型16を製作しておき、
これを上型10と下型11とで挟み込んで型9内の所定
高さに保持する。次に、型9内に中子本体12を形成す
るための上述の中子材料を充填し、中子本体12を形成
する。こうすると、中子本体12と消失模型16とが互
いに貼着され一体化する。こうして中子22が完成し、
後は型割りして中子22を取り出す。出来た中子22に
あっては、中子本体12と消失模型16とが一体の1ブ
ロックになっており、中子本体12が消失模型16を包
み込んでいて、中子本体12の両側に消失模型16が突
出した格好となっている。
【0017】次に、図2に示すように、鋳造型18内に
中子22をセットし、鋳湯を型内に注入する。すると高
温の鋳湯により消失模型16が溶けて蒸発し、消失模型
16が鋳湯と置き換わる。これによって隔壁4を形成す
ることができる。冷却後型割りして出来た鋳造品を取り
出し、中子22(もはや中子本体12のみとなってい
る)を除去する。こうすると上部ウォータジャケット
2、下部ウォータジャケット3及び連通穴5が形成さ
れ、シリンダヘッド1が完成する。
中子22をセットし、鋳湯を型内に注入する。すると高
温の鋳湯により消失模型16が溶けて蒸発し、消失模型
16が鋳湯と置き換わる。これによって隔壁4を形成す
ることができる。冷却後型割りして出来た鋳造品を取り
出し、中子22(もはや中子本体12のみとなってい
る)を除去する。こうすると上部ウォータジャケット
2、下部ウォータジャケット3及び連通穴5が形成さ
れ、シリンダヘッド1が完成する。
【0018】このように、かかる中子製造方法によれ
ば、複雑形状の隔壁4を有する場合でも一体中子(中子
本体12)を製造することができる。従って分割中子を
用いたときのようなバリが生じず、所望の連通穴5を安
定して得ることができる。そしてその結果上部ウォータ
ジャケット2と下部ウォータジャケット3との流量バラ
ンスが正確となり、所望の冷却性能を得ることができ
る。
ば、複雑形状の隔壁4を有する場合でも一体中子(中子
本体12)を製造することができる。従って分割中子を
用いたときのようなバリが生じず、所望の連通穴5を安
定して得ることができる。そしてその結果上部ウォータ
ジャケット2と下部ウォータジャケット3との流量バラ
ンスが正確となり、所望の冷却性能を得ることができ
る。
【0019】ここで、中子本体12にあっては、図示す
る断面位置において、上部ウォータジャケット相当部1
3と下部ウォータジャケット相当部14とが幅広く、連
通穴相当部15が幅狭となっている。よって中子本体1
2は全体で括れ形状となっているが、このような場合上
記中子22は有効である。
る断面位置において、上部ウォータジャケット相当部1
3と下部ウォータジャケット相当部14とが幅広く、連
通穴相当部15が幅狭となっている。よって中子本体1
2は全体で括れ形状となっているが、このような場合上
記中子22は有効である。
【0020】即ち、仮に消失模型16がないとすると上
部ウォータジャケット相当部13と下部ウォータジャケ
ット相当部14とが数点の連通穴相当部15のみで繋が
っていることになり、強度上弱く、連通穴相当部15で
曲がったり折れてしまう可能性がある。また鋳造時に型
内でふらつき所望形状が得られない可能性がある。
部ウォータジャケット相当部13と下部ウォータジャケ
ット相当部14とが数点の連通穴相当部15のみで繋が
っていることになり、強度上弱く、連通穴相当部15で
曲がったり折れてしまう可能性がある。また鋳造時に型
内でふらつき所望形状が得られない可能性がある。
【0021】本発明によれば、このような括れ形状の隙
間、或いは括れ部の周囲の隙間を消失模型で埋めるの
で、消失模型がブリッジとなり、中子の剛性を上げ括れ
部で折れてしまうことを防止できる。また中子が1ブロ
ックとなり、中子の剛性が上がるので、中子の鋳造型内
へのセットをロボット等で自動的に行うときにハンドリ
ング性が向上し、生産性を上げることができる。本実施
形態では、上部ウォータジャケット相当部13と下部ウ
ォータジャケット相当部14との隙間、或いは括れ部で
ある連通穴相当部15の周囲を消失模型16で埋めるの
で、連通穴相当部15で折れてしまうことを防止でき
る。
間、或いは括れ部の周囲の隙間を消失模型で埋めるの
で、消失模型がブリッジとなり、中子の剛性を上げ括れ
部で折れてしまうことを防止できる。また中子が1ブロ
ックとなり、中子の剛性が上がるので、中子の鋳造型内
へのセットをロボット等で自動的に行うときにハンドリ
ング性が向上し、生産性を上げることができる。本実施
形態では、上部ウォータジャケット相当部13と下部ウ
ォータジャケット相当部14との隙間、或いは括れ部で
ある連通穴相当部15の周囲を消失模型16で埋めるの
で、連通穴相当部15で折れてしまうことを防止でき
る。
【0022】この考え方によれば、本発明は図3に示す
ような括れ形状にも適用でき、要はどのような括れ形状
にも有効なのである。
ような括れ形状にも適用でき、要はどのような括れ形状
にも有効なのである。
【0023】ここで、上記ヘッド鋳造方法では、ヘッド
鋳造時に消失模型16を鋳湯と置換し消失模型16を消
失させていた。しかしながら、消失模型16がなくても
中子本体12の強度が十分であれば、中子製造後ヘッド
鋳造前に消失模型16を予め消失処理させ、この後鋳造
型18内にセットすることも可能である。なお具体的な
処理としては消失模型16であるワックスを熱で溶か
す。こうしても消失模型16があった部分に鋳湯が入り
込み、隔壁4を形成できる。
鋳造時に消失模型16を鋳湯と置換し消失模型16を消
失させていた。しかしながら、消失模型16がなくても
中子本体12の強度が十分であれば、中子製造後ヘッド
鋳造前に消失模型16を予め消失処理させ、この後鋳造
型18内にセットすることも可能である。なお具体的な
処理としては消失模型16であるワックスを熱で溶か
す。こうしても消失模型16があった部分に鋳湯が入り
込み、隔壁4を形成できる。
【0024】この場合、溶かし出したワックスを再利用
できる利点がある。また消失模型16は鋳造前に除去す
るので、予め芯金(図示せず)を内蔵した消失模型16
を使用することもできる。こうすると消失模型16の強
度を向上でき、中子本体12における隔壁相当部分の形
状を正確に出すことができる。また鋳造前に芯金を取り
除けるのでこれが鋳込まれることも防止できる。
できる利点がある。また消失模型16は鋳造前に除去す
るので、予め芯金(図示せず)を内蔵した消失模型16
を使用することもできる。こうすると消失模型16の強
度を向上でき、中子本体12における隔壁相当部分の形
状を正確に出すことができる。また鋳造前に芯金を取り
除けるのでこれが鋳込まれることも防止できる。
【0025】なお、本発明の実施の形態は上述のものに
限られない。本発明はガソリンエンジン、ディーゼルエ
ンジン等あらゆるエンジンのシリンダヘッドに適用で
き、上下二段にウォータジャケットを有さない通常のシ
リンダヘッドにも適用できる。
限られない。本発明はガソリンエンジン、ディーゼルエ
ンジン等あらゆるエンジンのシリンダヘッドに適用で
き、上下二段にウォータジャケットを有さない通常のシ
リンダヘッドにも適用できる。
【0026】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、分割中子
を用いたことによるバリ発生を防止し、一体中子を使用
して連通穴の通路面積を設計値通り確保できるという、
優れた効果が発揮される。
を用いたことによるバリ発生を防止し、一体中子を使用
して連通穴の通路面積を設計値通り確保できるという、
優れた効果が発揮される。
【図1】本実施形態の中子製造型を示す縦断面図であ
る。
る。
【図2】本実施形態のヘッド鋳造時の様子を示す縦断面
図である。
図である。
【図3】本発明に係る他の中子を示す縦断面図である。
【図4】従来のヘッド鋳造時の様子を示す縦断面図であ
る。
る。
【図5】従来のシリンダヘッドを示す縦断面図である。
【図6】隔壁の一例を示す縦断面図である。
1 シリンダヘッド 2 上部ウォータジャケット 3 下部ウォータジャケット 4 隔壁 5 連通穴 9 中子製造型 12 中子本体 16 消失模型 22 中子
Claims (4)
- 【請求項1】 中間部に括れ部を有する一体の中子本体
と、その括れ部の周囲の隙間を埋めるよう上記中子本体
に一体化された消失模型とを備えたことを特徴とする鋳
造用中子。 - 【請求項2】 隔壁で仕切られた上下二段のウォータジ
ャケットと、これらウォータジャケットを連通すべく上
記隔壁に設けられた連通穴とを備えたシリンダヘッドを
鋳造するに際し、上記上下のウォータジャケット及び上
記連通穴の形成のために用いられる中子の製造方法であ
って、 中子製造型内に、上記隔壁に相当する形状を有した消失
模型を保持し、この状態で上記中子製造型内に中子材料
を充填し、上記消失模型が一体となった中子を製造する
ことを特徴とするシリンダヘッド鋳造用中子の製造方
法。 - 【請求項3】 上記消失模型が、中子製造後シリンダヘ
ッド鋳造前に予め消失処理されるものである請求項2記
載のシリンダヘッド鋳造用中子の製造方法。 - 【請求項4】 上記消失模型に芯金が予め内蔵されてい
る請求項3記載のシリンダヘッド鋳造用中子の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000379156A JP2002178102A (ja) | 2000-12-13 | 2000-12-13 | 鋳造用中子及びシリンダヘッド鋳造用中子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000379156A JP2002178102A (ja) | 2000-12-13 | 2000-12-13 | 鋳造用中子及びシリンダヘッド鋳造用中子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002178102A true JP2002178102A (ja) | 2002-06-25 |
Family
ID=18847589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000379156A Pending JP2002178102A (ja) | 2000-12-13 | 2000-12-13 | 鋳造用中子及びシリンダヘッド鋳造用中子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002178102A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN102784887A (zh) * | 2012-08-24 | 2012-11-21 | 洛阳刘氏模具有限公司 | 重型卡车变速箱箱体的消失模模具 |
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2000
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