JPH0783915B2 - 内燃機関用シリンダヘツドの鋳造用消失性模型 - Google Patents

内燃機関用シリンダヘツドの鋳造用消失性模型

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JPH0783915B2
JPH0783915B2 JP6843986A JP6843986A JPH0783915B2 JP H0783915 B2 JPH0783915 B2 JP H0783915B2 JP 6843986 A JP6843986 A JP 6843986A JP 6843986 A JP6843986 A JP 6843986A JP H0783915 B2 JPH0783915 B2 JP H0783915B2
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    • B22CFOUNDRY MOULDING
    • B22C7/00Patterns; Manufacture thereof so far as not provided for in other classes
    • B22C7/02Lost patterns
    • B22C7/023Patterns made from expanded plastic materials
    • B22C7/026Patterns made from expanded plastic materials by assembling preformed parts

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋳込まれた溶融金属の作用でガス状態となっ
て消失する鋳造用消失性模型に関し、とくに内燃機関用
シリンダヘッドを鋳造するのに使用される鋳造用消失性
模型の分割構造を関する。
〔従来の技術〕
従来から、溶融金属の作用でガス状態となって消失する
材料で現物型の模型を作り、この模型を砂中に埋設した
状態で溶融金属を流し込み、鋳物を製造するコアレス
(Core Less)鋳造法は知られている(特公昭52-14206
号公報)。
また、この鋳造方法によって製造されたディーゼルエン
ジンのシリンダヘッドの構造も知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の水冷式エンジンでは、シリンダヘッドのウォータ
ジャケト内を流れる冷却水は、通常エンジンの前後方向
に流れるようになっている。すなわち、冷却水はエンジ
ンの各気筒を順を追って流れるようになっている。その
ため、シリンダヘッドにおけるウォータジャケットの通
路抵抗は、多気筒になればなるほど大きくなる。通路抵
抗が大きくなると、冷却水の流速が低下して冷却水がよ
どみ冷却効果が悪くなる。したがって、このようなシリ
ンダヘッド構造では、高出力(高圧縮)がさらに要求さ
れる今日におけるガソリンエンジンのシリンダヘッドを
十分に冷却するのは非常に難しい。
第7図は、上述のディーゼルエンジンのシリンダヘッド
の部分断面を示している。図において、シリンダヘッド
1は、消失性模型(通常、消失性模型として発砲ポリス
チレンが用いられているので以下ポリ模型という)を使
用して鋳造されるが、ポリ模型によりシリンダヘッドを
作ろうとした場合、シリンダヘッドの形状が複雑なため
ポリ模型を一体で作ることはポリ模型の鋳抜きの関係か
ら非常に困難であり、ポリ模型を分割化して作ることが
必要となる。そのため、このシリンダヘッド1には、見
切り線(分割線)A,B,Cが設定されており、このシリン
ダヘッド1を鋳造するためのポリ模型は、水平方向に延
びる見切り線によってシリンダヘッド高さ方向に4分割
されている。
しかし、従来のディーゼルエンジンのシリンダヘッドの
ポリ模型では、シリンダヘッドの強度や生産性のみが重
視され、ポリ模型を複数に分割することによって設計の
自由度が大きくなるにもかかわらずシリンダヘッドの冷
却能力を向上させる冷却水の流し方については、ほとん
ど配慮されていない。
本発明は、シリンダヘッドの冷却能力を向上できるシリ
ンダヘッド鋳造用消失性模型を提供することを目的す
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的を達成する本発明の内燃機関用シリンダヘッド
の鋳造用消失性模型は、内燃機関のシリンダヘッドを鋳
造するのに使用され、鋳込まれた溶融金属の作用でガス
状態となって消失する内燃機関用シリンダヘッドの鋳造
用消失性模型において、前記消失性模型を、シリンダヘ
ッド下面の直ぐ上に位置するウォータジャケットの底面
に沿って延びる部分を有する第1の見切り線と前記ウォ
ージャケットの上面近傍を通る部分を有する第2の見切
り線とを含む複数の見切り線によって複数のブロックに
分割し、前記消失性模型の複数のブロックのうち前記第
1の見切り線によって分割されたブロックと前記第2の
見切り線によって分割されたブロックに、前記ウォータ
ジャケット内を通過する冷却水の流れ方向を制御する方
向制御部をそれぞれ設けたものから成る。
また、前記方向制御部は、エンジン前後方向に対して直
角方向に延びるように形成するのが望ましい。
〔作用〕
上記本発明の内燃機関用シリンダヘッドの鋳造用消失性
模型においては、消失性模型は、少なくとも第1の見切
り線と第2の見切り線によって分割されるので、シリン
ダヘッドの形状を複雑にしても、模型の鋳抜きは容易で
ある。
また、第1の見切り線によって分割された消失性模型ブ
ロックと第2の見切り線によって分割された消失性模型
ブロックに方向制御部を設けたので、それによってシリ
ンダヘッドにも対応する部分に方向制御部が形成され、
この方向制御部によってウォータジャケット内を流れる
冷却水の流れ方向を一方向に制御することにより、合流
部位での冷却水の流速低下やよどみが防止される。した
がって、シリンダヘッドの冷却能力が著しく高められ、
圧縮比を高めることが容易になり、エンジンの高出力化
が達成される。
また、方向制御部を補強部材として利用することによ
り、シリンダヘッドの剛性が高められ、高圧縮比にも十
分耐えられる構造となる。
〔実施例〕
以下に、本発明に係る内燃機関用シリンダヘッドの鋳造
用消失性模型の望ましい実施例を、図面を参照して説明
する。
本実施例では消失性模型の形状および分割構造は、完成
状態のシリンダヘッドによって説明し、シリンダヘッド
を鋳造するのに使用される実際の消失性模型は図示しな
い。また、消失性模型材料としては、発砲ポリスチレン
が用いられている。第1図ないし第6図は、本発明の一
実施例に係る内燃機関用シリンダヘッドの消失性模型
(以下ポリ模型という)を使用して鋳造されたシリンダ
ヘッドを示しており、とくに鋳造後、機械加工を施した
6気筒DOHガソリンエンジンのシリンダヘッドを示して
いる。
第6図は、シリンダヘッド全体を示している。図中、11
はシリンダヘッドを示しており、12は各気筒のプラグチ
ューブを示している。複数のプラグチューブ12を結ぶ直
線を左右方向の中心としてエンジンの右側には、吸気側
のバルブリフタガイド13が設けられており、下側には排
気側のバルブリフタガイド14が設けられている。また、
各プラグチューブ12の右左には、カムジャーナル部15a,
15bがそれぞれ設けられている。
第1図は、第6図のI−I線に沿う断面を示しており、
第2図は、第1図のII−II線に沿う断面を示している。
図において、16は砂抜き穴を示しており、砂抜き穴16の
下部にタイトプラグボス36が形成されている。タイトプ
ラグボス36の右左には、シリンダヘッド11をシリンダブ
ロック(図示略)に取付けるためのシリンダヘッド取付
穴81,82が設けられている。17はシリンダヘッド下面を
示しており、シリンダヘッド下面17の直ぐ上には、ウォ
ータジャケット19が形成されている。
ウォータジャケット19内には、ウォータジャケット19内
を通過する冷却水の流れ方向を制御する方向制御部とし
ての整流板31が配置されている。この整流板31は、1つ
の気筒の吸気ポート83と排気ポート84の間の位置と、隣
りの気筒の吸気ポート83と排気ポート84の間の位置と、
の間に配置されている。整流板31は、シリンダヘッド下
面17側から上方に延び、その先端は、ほぼウォータジャ
ケット19の上下方向の中間に位置している。整流板31
は、水平面で切って見た断面形状が菱形をしており、エ
ンジン前後方向に対して直角方向に延びている。これに
より、ウォータジャケット19を流れる冷却水が、エンジ
ン前後方向に対して直角方向に流れる。整流板31には、
ウォータジャケット19側に開口する凹部31aが設けられ
ており、これによって軽量化と冷却水との接触面積拡大
による冷却能力の向上がはかられている。
整流板31の上流側には、ウォータジャケット19を通過す
る冷却水の流れ方向を制御する方向制御部としてのリブ
32,33が配置されている。リブ32,33は、シリンダヘッド
取付穴81が形成されるヘッドボルド穴ボス87に設けられ
ており、リブ33は若干の間隔をもってリブ32の上方に位
置している。リブ32,33はシリンダヘッド取付穴81側か
ら整流板31側に向かって斜め下方に延びている。
整流板31の下流側には、ウォータジャケット19を通過す
る冷却水の流れ方向を制御する方向制御部としてのリブ
34,35が配置されている。リブ34,35はシリンダヘッド取
付穴82が形成されるヘッドボルト穴ボス89に設けられて
おり、リブ35は若干の間隔をもってリブ34の上方に位置
している。そして、リブ34,35は、排気側のシリンダヘ
ッド取付穴82側から整流板31側に向かって斜め下方に延
びている。
タイトプラグボス36は、整流板31の直上に位置してお
り、このタイトプラグボス36には、ウォータジャケット
19を通過する冷却水の流れ方向を制御する方向制御部と
しての整流板37,38が形成されている。整流板37は、上
述のリブ33と隣接しており上方にいくほど辺の長さが長
くなる三角形に形成されている。整流板38は、リブ35に
隣接しており、上方にいくにしたがい辺の長さが長くな
る三角形に形成されている。なお、シリンダヘッド11の
排気側側面23には、鋳造後の砂抜きを行なうタイトプラ
グボス85が設けられており、タイトプラグボス85の奥の
上方には、リブ86が形成されている。リブ86は、タイト
プラグボス85の機械加工時におけるタイトプラグボス85
の裏側の加工スペースを確保するために形成された空間
を埋めるためのもので、これにより冷却水のよどみ発生
が防止されている。
第3図は、第2図のIII−III線に沿う断面を示してい
る。第2図中、83,84はポートを示している。ポート83
は、ヘッドボルト穴ボス87にリブ88を介して連結されて
いる。ポート84は、ヘッドボルト穴ボス89にリブ90を介
して連結されている。これらの部分を連結することによ
りシリンダヘッド11の剛性が高められている。
このように一体に構成されたシリンダヘッド11は、この
シリンダヘッド11と同一寸法で作られたポリ模型を使用
して鋳造される。ポリ模型は鋳抜きの関係から分割構造
になっており、ポリ模型の分割位置は、以下に説明する
見切り線によって設定されている。本実施例では、ポリ
模型は、第1の見切り線Dおよび第2の見切り線Fと、
その他の見切り線E,G,Hによって6分割されている。
第1図において、第1の見切り線Dは、最も下側に位置
する見切り線である。第1の見切り線Dは、シリンダヘ
ッド11の吸気側側面でかつインテークマニホールド取付
ねじ孔39の下方の部分から水平方向にシリンダヘッド取
付穴81を通って、ウォータジャケット19側に延びてい
る。そして、第1の見切り線Dは、ウォータジャケット
19の底面に沿って延び、シリンダヘッド取付穴82を通っ
て水平に排気側側面23まで延びている。
見切り線Eは、シリンダヘッド11の吸気側側面22でかつ
インテークマニホルド取付ねじ孔39の上方から斜め下方
に延び、リブ32とリブ33の間に達している。そして、見
切り線Eは、この位置からさらに延びリブ34とリブ35の
間を通過し終えた位置から、ほぼ水平にシリンダヘッド
11の排気側側面23まで延びている。
第2の見切り線Fは、シリンダヘッド11の吸気側側面22
でかつ見切り線Eの直上からタイトプラグボス36に向か
って水平に延び、シリンダヘッド取付穴81,82の上部と
リブ33,35の上部を横断して、そのままシリンダヘッド1
1の排気側側面23まで延びている。
見切り線Gは、シリンダヘッド11の吸気側側面22で、か
つバルブステム穴24とバルブリフタガイド13との間に位
置する部分から、水平方向にバルブステム穴24,25の上
方を通ってシリンダヘッド11の排気側側面23まで延びて
いる。
見切り線Hは、シリンダヘッド11の吸気側側面22で、か
つバルブリフタガイド13とカムジャーナル15aとの間に
位置する部分から水平方向にバルブリフタガイド13,14
の頂部をかすめてシリンダヘッド11の排気側側面23まで
延びている。
シリンダヘッド11のポリ模型を第1図の見切り線D,E,F,
G,Hによって分割することにより、シリンダヘッド11の
ポリ模型は、第4図に示すように、ブロック101,102,10
3,104,105,106の6つに分割される。これらのブロック
のうち第1の見切り線Dによって分割されたブロック10
1、102および第2の見切り線Fによって分割されたブロ
ック103、104には、上述した冷却水の流れ方向を制御す
る方向制御部がそれぞれ設けられている。すなわち、ブ
ロック101には方向制御部としての整流板31が設けら
れ、ブロック102には方向制御部としてのリブ32,34が設
けられ、ブロック103には方向制御部としてのリブ33,35
が設けられ、ブロック104には方向制御部としての整流
板37,38が設けられている。
第5図は、第6図のV−V線に沿うシリンダヘッド断面
を示している。図中、18は燃焼室を示しており、燃焼室
18の直上にスパークプラグ(図示略)が挿入されるプラ
グチューブ12が形成されている。プラグチューブ12は、
シリンダヘッド11の上面41から燃焼室18まで貫通してお
り、プラグチューブ12の下部は、プラグねじ部12aとな
っている。プラグチューブ12を形成するシリンダヘッド
部分42は、燃焼室18側にいくほど薄肉化されており、そ
の先端は燃焼室18の上壁43に見切り線Dの分割面にて接
着されている。
プラグチューブ12を形成するシリンダヘッド部分42の外
側には、ウォータジャケット19eが形成されている。ウ
ォータジャケット19eは、プラグチューブ12を形成して
いるシリンダヘッド部分42と、吸気ポート21および排気
ポート22を形成するシリンダヘッド部分44a,44bと、燃
焼室18の一部を形成する上壁43によって包囲されてい
る。これにより、とくに燃焼室18の上壁43は、ウォータ
ジャケット19eに広い面積をもって接触している。
プラグチューブ12の上下方向中間の位置でかつプラグチ
ューブ12の外側には、断面形状が平行四辺形のウォータ
ジャケット19f,19gが設けられている。ウォータジャケ
ット19f,19gの上方には、カムジャーナル部15a,15bが設
けられている。なお、図中、26はブローバイガス通路を
示しており、45は燃焼噴射弁(図示略)が挿入される挿
入穴である。
第5図におけるシリンダヘッド断面では、第1の見切り
線Dは、シリンダヘッド11の吸気側側面22からブローバ
イガス通路26の底面近傍を通りウォータジャケット19e
の底面までは、水平方向に延びている。そこから、見切
り線Dは、燃焼室18の上壁上面であると同時にウォータ
ジャケット19eの底面でもある、山型の燃焼室18の上壁4
3上面に沿って延び、プラグねじ部12aを横断して上壁43
上面を下り終えたところから、水平にシリンダヘッド11
の排気側側面23まで延びている。
見切り線Eは、シリンダヘッド11の吸気側側面22から吸
気ポート20の中心線に沿って延び、ウォータジャケット
19eの底面に達している。また、排気ポート21側の見切
り線Eも、ウォータジャケット19eの底面から排気ポー
ト21の中心線に沿って延びシリンダヘッド11の排気側側
面23まで延びている。
第2の見切り線Fは、吸気ポート20の上方でかつシリン
ダヘッド11の吸気側側面22からプラグチューブ12に向か
ってほぼ水平に延び、プラグチューブ12の外周に沿って
下方にウォータジャケット19eまで延びている。さらに
見切り線Fは、ウォータジャケット19eからプラグ12の
外周に沿って上方に延び、ウォータジャケット19eの頂
部で折れ曲り、排気ポート21の上部を通ってほぼ水平に
排気側側面23まで延びている。
見切り線Gは、見切り線Fの上方に位置し、シリンダヘ
ッド11の吸気側側面22から水平に延びウォータジャケッ
ト19f、プラグチューブ12、ウォータジャケット19gを横
断してシリンダヘッド11の排気側側面23まで延びてい
る。プラグチューブ12の外周における見切り線Gの一部
は、一担下方に延びてまた立上がっている。すなわち、
この部分のポリ模型の接合部は、嵌め合い構造になって
いて、ポリ模型の位置合せが容易にできしかも位置決め
精度が良くなるようになっている。
見切り線Hは、シリンダヘッド11の吸気側側面22から水
平方向に延びており、この位置における見切り線Hの高
さは第4図に示す見切り線Hの高さと等しくなってい
る。見切り線Hは、カムジャーナル部15aの直下にくる
と一担立ち上がり若干水平方向に延びてまた下がり、始
点と同じレベルで水平方向に延びている。そして、見切
り線Hはカムジャーナル部15bの直下にくると一担立ち
上がって水平方向に延び、また下がって元のレベルでシ
リンダヘッド11の排気側側面23まで延びている。見切り
線Hは、カムジャーナル部15a,15bの直下でのみ凸状に
立ち上がっており、ポリ模型では、この部分は嵌め合い
構造となっている。これによって、ポリ模型の位置合わ
せが容易となり、所定の位置決め精度が確保されてい
る。
なお、本実施例では、シリンダヘッド11に5つの見切り
線を設定し、これに対応するポリ模型を6分割するよう
にしたが、6分割に限定されず、さらにポリ模型を多数
に分割すれば、設計の自由度が大きくなり機能的にすぐ
れたシリンダヘッド構造を得ることが可能になる。ま
た、本発明は、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼル
エンジンにも適用可能である。
つぎに、上記の内燃機関用シリンダヘッドの鋳造用消失
性模型の作用を説明する。
シリンダヘッド11には、シリンダヘッド11の吸気側側面
22からシリンダヘッド11の排気側側面23に向かって延び
る見切り線D,E,F,G,Hが設定されており、これらの見切
り線によってシリンダヘッド11を鋳造するために使用さ
れるポリ模型は、6分割されている。6分割されたポリ
模型は正確に位置合わせが行なわれ、ポリ模型の接合面
(見切り線)にて密着され、接着剤によって接着され
る。
第1図において、ウォータジャケット19は、シリンダヘ
ッド11のブロック101,102,103,104によって構成されて
おり、ブロック101とブロック102との接合面(第1の見
切り線D)は、シリンダヘッド下面17の直上に位置する
ウォータジャケット19の底面に沿ってほぼ水平方向に延
びている。そのため、ポリ模型の接合面は水平面とな
り、接合面からの接着剤の垂れが防止され、接着剤の垂
れによるバリ等の発生が解消される。また、第2の見切
り線Fもシリンダヘッド11の吸気側側面22からタイトプ
ラグボス36に向かって水平に延び、ウォータジャケット
19内に配置されたリブ33,35の上部を通ってシリンダヘ
ッド11の排気側側面23方向に延びているので、ブロック
103とブロック104との接合面は水平面となる。したがっ
て、上述と同様に接合面からの接着剤の垂れによるバリ
等の発生が防止され、冷却水の流れ抵抗が低減される。
ウォータジャケット19内を流れる冷却水は、第2図に示
すようにシリンダヘッド11の吸気側側面22方向から排気
側側面23方向に向かって流れる。この場合の冷却水の流
れは、各気筒の間に位置し流線形に形成された整流板31
によって気筒毎に区切られ、合流等によって冷却水の流
速が低下しないようになっている。また、この整流板31
によって、シリンダヘッド下面17の強度が高められるの
と同時に、不要なウォータジャケット空間が埋められ、
冷却水のよどみが防止されている。
また、砂抜き穴16の下方に設けられたタイトプラグボス
36によっても不要な空間が埋められ、冷却水のよどみが
防止されている。そして、このタイトプラグボス36に
は、整流板37,38が形成されているので、ウォータジャ
ケット上部の冷却水が、高温になるシリンダヘッド下面
17側に向かって流れるようになり、シリンダヘッド11の
冷却効果が高められる。
ヘッドボルト穴ボス87に設けられたリブ32,33は、上述
の整流板と同様に冷却水の流れ方向を制御するので、合
流による冷却水のよどみが防止される。さらに、リブ3
2,33は補強部材として働き、ヘッドボルト穴ボス87の剛
性が高められる。リブ34,35の作用もリブ32,33と同様で
ある。
このように、各気筒毎に冷却水の流れが独立しているの
で、各気筒が均一に冷却されるとともに冷却水の流速も
高められ、シリンダヘッドの冷却能力が著しく向上され
る。
〔発明の効果〕
本発明の内燃機関用シリンダヘッドの消失性模型によれ
ば、消失性模型を、シリンダヘッド下面の直ぐ上に位置
するウォータジャケットの底面に沿って延びる部分を有
する第1の見切り線と前記ウォージャケットの上面近傍
を通る部分を有する第2の見切り線とを含む複数の見切
り線によって複数のブロックに分割し、前記消失性模型
の複数のブロックのうち前記第1の見切り線によって分
割されたブロックと前記第2の見切り線によって分割さ
れたブロックに、前記ウォータジャケット内を通過する
冷却水の流れ方向を制御する方向制御部をそれぞれ設け
たので、シリンダヘッドの冷却性能を著しく高めること
ができるという効果が得られる。したがって、エンジン
の圧縮比を高くすることができ、高出力のエンジンを得
ることができる。
また、方向制御部は補強材としても機能するので、シリ
ンダヘッドの剛性が高められ、高圧縮比に十分耐えられ
るシリンダヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る内燃機関用シリンダヘ
ッドの鋳造用消失性模型によって製作されたシリンダヘ
ッドの断面図で第6図のI−I線に沿う断面図、 第2図は第1図のII−II線に沿う断面図、 第3図は第2図のIII−III線に沿う断面図、 第4図は第1図に示すシリンダヘッド断面を見切り線に
よって分割した分解図、 第5図は第6図のV−V線に沿う断面図、 第6図は第1図のシリンダヘッド全体の平面図、 第7図は消失性模型を使用して製作された従来のディー
ゼルエンジンのシリンダヘッドの断面図、である。 11……シリンダヘッド 17……シリンダヘッド下面 19……ウォータジャケット 31,37,38……方向制御部としての整流板 32,33,34,35……方向制御部としてのリブ D……第1の見切り線 F……第2の見切り線 101,102,103,104,105,106……見切り線によって分割し
たDOHCエンジンにおけるシリンダヘッドのブロック

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のシリンダヘッドを鋳造するのに
    使用され、鋳込まれた溶融金属の作用でガス状態となっ
    て消失する内燃機関用シリンダヘッドの鋳造用消失性模
    型において、前記消失性模型を、シリンダヘッド下面の
    直ぐ上に位置するウォータジャケットの底面に沿って延
    びる部分を有する第1の見切り線と前記ウォージャケッ
    トの上面近傍を通る部分を有する第2の見切り線とを含
    む複数の見切り線によって複数のブロックに分割し、前
    記消失性模型の複数のブロックのうち前記第1の見切り
    線によって分割されたブロックと前記第2の見切り線に
    よって分割されたブロックに、前記ウォータジャケット
    内を通過する冷却水の流れ方向を制御する方向制御部を
    それぞれ設けたことを特徴とする内燃機関用シリンダヘ
    ッドの鋳造用消失性模型。
  2. 【請求項2】前記方向制御部を、エンジン前後方向に対
    して直角方向に延びるように形成した特許請求の範囲第
    1項記載の内燃機関用シリンダヘッドの鋳造用消失性模
    型。
JP6843986A 1986-02-17 1986-03-28 内燃機関用シリンダヘツドの鋳造用消失性模型 Expired - Fee Related JPH0783915B2 (ja)

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