JP2003042742A - 接触式プローブ - Google Patents
接触式プローブInfo
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- JP2003042742A JP2003042742A JP2001234401A JP2001234401A JP2003042742A JP 2003042742 A JP2003042742 A JP 2003042742A JP 2001234401 A JP2001234401 A JP 2001234401A JP 2001234401 A JP2001234401 A JP 2001234401A JP 2003042742 A JP2003042742 A JP 2003042742A
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Abstract
式プローブにおいて、自重を補償して接触力を小さくし
て小型化を図るとともに測定精度を向上させ、さらに、
先端球の交換を簡便に行うことができる接触式プローブ
を提供する。 【解決手段】 永久磁石およびコイルとともに磁気回路
を構成するヨーク17を、プローブのミラー固定駒5を
挟むように配置して測定軸15に固定し、磁気回路の発
生する磁力によってプローブの自重をキャンセルする一
定の力とプローブの変位にしたがって変化するばね要素
としての力を発生させ、ばねを必要とすることなく小型
で測定精度の良好なプローブを構成する。ノズル21か
ら圧縮空気をプローブに吹き付けることにより、プロー
ブを突き当て固定できる構成とする。また、先端球1を
真空吸着できる構成として、球の交換を簡便にし、先端
球の摩耗の問題を軽減し、測定信頼性および測定精度を
向上させる。
Description
の光学素子などの表面形状を精密に測定する際に用いる
接触式プローブに関する。
形状を精密に測定する3次元測定装置は、被測定物の形
状をトレースするプローブと、そのプローブの位置を測
定する座標測定手段の2つに分けて構成を考えることが
できる。このとき、プローブにとって重要なことは、被
測定物の表面位置を座標測定可能な部材にうつしとるこ
とである。プローブが被測定物表面に対してトレースす
る時の誤差をトレース誤差と呼ぶ。従来、このプローブ
の構成として、1992年度精密工学会春期大会学術講
演論文集p697〜698や特開平6−265340号
公報等に、エアー軸受けを用いて上下に移動可能にプロ
ーブシャフトを設け、プローブシャフトの自重をばねで
支える構成が提案されている。
する場合、前述したトレース誤差が生じる。トレース誤
差があってもプローブの押しつけ力誤差にならないよう
に十分弱いばねすなわちばね定数が十分に小さいばねを
用いる必要がある。なぜなら、トレース誤差にばね定数
を掛けた量が押しつけ力の誤差になるからである。
32757号公報に開示されているように、スタイラス
本体と先端部分と別体とし、先端部分をスタイラス本体
にネジ止めすることによって、先端部分の交換を容易に
できるように工夫した例がある。
ス、触針子、フィーラーと呼ばれることがあるが、本明
細書ではプローブに統一する。
た従来技術においては次の問題点があった。
ねのサイズが大きくなる。ばねが発生する力は、プロー
ブの自重に押しつけ力を加えた力である。この押しつけ
力は非常に小さいが、自重のほうはそうはいかない。し
たがって、ばねが発生する力は比較的大きくなる。
響を小さくする必要があるので、ばね定数は小さくしな
ければならなかった。したがって、ばねのたわみ量、す
なわち、ばねの発生力をばね定数で割った量が非常に大
きくなってしまう。
け力を0.1mNとすると、ばねが発生する力は、重力
加速度を9.8m/s2 として、F=9.8×10+
0.1=98.1mNとなる。また、許容できる押しつ
け力誤差を10%、すなわち、0.1×10/100=
0.01mNとし、さらに、トレース誤差を10μmと
すると、ばね定数Kは、K=0.01/10=0.00
1mN/μmとなる。
8.1mmとなり、約100mmのたわみが必要であ
る。このときのばねのサイズは、力をかけていない状態
でのばねの長さもこれに加えるのでもっとずっと大きく
なるはずである。
ると、ばね定数を下げるためにばねを長くしたりサイズ
を大きくしたりする必要があり、プローブのサイズが大
きくなってしまう。サイズが大きくなると、環境温度を
均一に保つことが難しく、形状測定精度が悪化するほ
か、大型化によって、プローブを走査する測定軸の大き
さも大きくならざるを得ず、装置コストが高くなる。
さらに弱いばねが必要となるため、プローブのばねの部
分が非常に大きくなり、従来の方法では実質的に実現不
可能になってしまう。
い。ばねは周囲の温度変化等の影響により伸びたり縮ん
だりすることが考えられる。従来例においては、ばねが
発生する力はプローブの自重を含んでいるので大きかっ
た。したがって、ばねの伸び縮みでばねの発生力が変化
すると、プローブ押しつけ力への影響も大きい。
はF=9.8×10+0.1=98.1mNであった。
したがって、わずか0.1%の変化でも0.0981m
Nの変化となり、プローブ押しつけ力0.1mNに対し
て非常に大きな誤差になってしまう。このため、精密な
形状測定が難しい。
が難しい。接触式プローブを用いた測定では、どんなに
押しつけ力を低くしても、被測定物とプローブとの相互
作用により、先端に取り付ける球が損傷を受けることは
本質的に避けられない。そこで先端の球を交換する必要
があるが、従来例のように、先端球と一体になっている
プローブの構造では、先端球だけの交換は不可能であ
る。したがって、先端球と一体になっている先端部分を
そっくり交換する必要があるため、効率が悪い。交換に
手間がかかるだけではなく、球を取り付けた先端部分を
多数用意しておく必要もあるからである。こうした手間
は測定コストの上昇につながり、光学素子の生産から見
て、非経済的である。
ーブ先端の交換等によってプローブの自重が変化するこ
とが考えられるが、プローブの自重が変わると接触力も
変わる。従来例では、ばねの位置を調節することができ
ないため、この押しつけ力の誤差を微調整することが難
しい。
の変形量を変化させるため、高精度な形状測定ができな
い。
ブを用いて形状を測定する場合、先ずプローブを被測定
物に接近させ、接触したら止まるという動作が必ず必要
である。この時、プローブを支持している部材を動かす
必要があるので、当然プローブ自身も動く。プローブが
動くとその時の振動でプローブに外乱振動が加わる。と
ころが、従来例のように非常に弱いばねで支えられてい
るプローブはわずかな外乱振動でも、その影響を受けて
大きく揺れてしまう。
触したかどうかを検出することは難しい。プローブの変
位が揺れによって生じているのか、接触によって生じて
いるのか判断するのに時間がかかるからである。
10g、ばね定数K=0.001mN/μmであったの
で、プローブ部分の固有振動数は、sqrt(K/M)
/2π =1.6Hzと非常に低い。この揺れを判定す
るには、最低でも1周期分の時間が必要なことから、1
/1.6=0.6秒ごとにしか判定できない。したがっ
て、非常にゆっくりと接近させなければ接触判定ができ
ない。
てしまう。これは測定コストの上昇につながり、光学素
子の生産から見て、非経済的である。
未解決な課題に鑑みてなされたものであって、自由曲面
光学素子等の形状測定に用いる接触式プローブにおい
て、自重を補償して接触力を小さくして小型化を図ると
ともに測定精度を向上させることができ、さらに、先端
球の交換を簡便に行うことができる接触式プローブを提
供することを目的とするものである。
め、本発明の接触式プローブは、3次元的に移動可能な
移動部材の先端に一方向に移動可能に設けられたプロー
ブであって、その先端部を被測定物に接触させて走査す
ることにより、その時の座標位置を測定して被測定物の
形状を測定する形状測定用の接触式プローブにおいて、
ヨーク、永久磁石およびコイルからなる磁気回路を、該
ヨークがプローブを挟むように移動部材に固定し、磁気
回路の発生する磁力が、プローブにかかる重力をキャン
セルする一定の力とプローブの変位にしたがって変化す
るばね要素としての力を発生させることを特徴とする。
的に移動可能な移動部材の先端に一方向に移動可能に設
けられたプローブであって、その先端部を被測定物に接
触させて走査することにより、その時の座標位置を測定
して被測定物の形状を測定する形状測定用の接触式プロ
ーブにおいて、移動部材に支点を取り付けた天秤または
プーリーを配設し、該天秤またはプーリーの一端部にプ
ローブを吊下げ、他端部にバランス重りを接続し、プロ
ーブにかかる重力の一部をバランス重りでキャンセルす
るとともに、残りの力の一部をうけるばね要素を移動部
材に固定して有することを特徴とする。
ーブおよび/またはバランス重りは空気軸受けを介して
移動部材に支持されていることが好ましい。
部材に支点を取り付けたてこの一端部にプローブまたは
バランス重りに接続したばねを固定し、該てこの他端部
にてこの変位を調節可能な調節機構を取り付け、該調節
機構によりプローブの接触力を微調整可能とすることが
好ましい。
とヨークからなる磁気回路を移動部材に固定して設け、
磁気回路の発生する磁力をバランス重りまたはプローブ
にかけることが好ましい。
ク、永久磁石およびコイルからなる磁気回路を移動部材
に固定して設け、該磁気回路の発生する磁力をプローブ
またはバランス重りにかけるようにし、コイルに通電す
る電流を変化させることにより該磁気回路により生じる
力を変化させて、プローブの接触力を微調整可能とする
ことが好ましい。
ーブの軸内に真空路を設け、プローブ先端に球を真空吸
着することが好ましく、さらに、前記真空路に真空度計
を接続し、該真空度計により球の吸着状態を判定するこ
とができるように構成することが好ましい。
ーブの可動範囲内に力センサーを設け、プローブによる
形状測定に先立って、プローブを力センサーに当接さ
せ、該力センサーの値が所定の値になるように押しつけ
力を調節することが好ましい。
ーブまたはバランス重りの移動を規制するストッパーを
移動部材に固定して設け、プローブまたはバランス重り
に対する空気の吹き付けあるいは空気の吸引によりプロ
ーブまたはバランス重りを移動しうるように構成し、プ
ローブを最初に被測定物に接触させるときに、プローブ
またはバランス重りを空気の吹き付けあるいは吸引によ
りストッパーに突き当てることが好ましい。
久磁石およびコイルからなる磁気回路をプローブに設
け、磁気回路の発生する磁力が、プローブの重力方向の
力をキャンセルする一定の力とプローブの変位にしたが
って変化するばね要素の力とを発生することによって、
従来のようにサイズの大きい弱いばねを設ける必要がな
くなり、プローブを小型化することができる。さらに、
機械的なばねを用いないので、環境温度の変化などでば
ねが変形して押しつけ力が変化するという心配が無く、
測定精度を向上することができる。また、コイルに通電
する電流を変化させることにより磁力が変化するので、
押しつけ力の精密な調整が可能となり、プローブ先端球
の交換等によってプローブの自重が変化しても、調整し
なおすことにより、その影響を軽減し、測定精度を上げ
ることができる。さらに、遠隔操作での調節が可能とな
り、作業が容易になるため効率的な測定装置の運用が可
能となる。
ば、移動部材に支点を固定した天秤またはプーリーの一
端部にプローブを吊下げそして他端部にバランス重りを
接続することにより、プローブにかかる重力のほとんど
をバランス重りによりキャンセルすることができ、残り
の力の一部をうけるばね要素をプローブまたはバランス
重りに接続することで、ばねが受け持つ力を非常に小さ
くすることができ、弱いばねを採用しても、ばねが長く
伸びプローブ全体のサイズが大きくなるという問題を回
避することができる。また、温度変化等によってばねが
変形しても、もともとばねの受け持つ発生力が小さいの
で、プローブ押しつけ力誤差への影響も少なく、測定精
度が向上できる。
続したばねを調節機構を有するてこに取り付けることに
より、調節機構によってばねの長さを調節でき、これに
よって、プローブの接触力の精密な調整が可能となり、
また、プローブ先端球の交換等によってプローブの自重
が変化しても、調整しなおすことで、その影響を軽減す
ることができるため、測定精度を上げることができる。
をばねに代えて用いることにより、プローブの自重を支
えるための力を永久磁石による磁力を利用して発生させ
ることができ、バランス重りの質量を軽くすることがで
き、その慣性が小さくすることで、被測定物の微少な凹
凸に対する追従性能が向上して測定精度の向上につなが
る。さらに、磁気回路はばね要素の作用も有しているの
で、ばねを必要とせず、小型化が可能となる。
なる磁気回路を用いることにより、ヨークと永久磁石か
らなる磁気回路を用いる場合の作用効果に加えて、コイ
ルに通電する電流を変化させることにより、磁気回路の
発生する力を微調整することができ、プローブの接触力
の精密な調整が可能となり、プローブ先端球の交換等に
よってプローブの自重が変化しても、調整しなおすこと
により、その影響を軽減することができるため、測定精
度を上げることができる。
けを介して支持することにより、プローブやバランス重
りの摩擦のない動きが可能となり、プローブの押しつけ
力の誤差をなくして、高精度なプローブ押しつけ力を実
現することができ、測定精度を向上させることができ
る。
プローブ先端に球を真空吸着する構成とすることによ
り、プローブ先端球の交換を簡便に行うことができ、し
かも、先端球だけの交換ですむため、交換部分が少なく
非常に短時間で交換することができ、測定コストを下げ
ることができる。さらに、先端球の交換が容易となるこ
とで、全測定に対して新しい球を使用することも可能と
なり、先端球の摩耗の問題を軽減し、測定信頼性および
測定精度を向上させることできる。
接続することにより、真空度計でプローブ先端球の有無
をチェックできるため、プローブ先端球を吸着しない状
態で形状測定する危険を回避することができ、さらに、
真空度をチェックすることにより、先端球の吸着状態の
良否判定が可能となり、先端球の吸着状態が悪ければ測
定を中断することが可能となり、測定信頼性を向上させ
ることができる。
に設けることにより、この力センサーを用いて、測定の
直前にプローブ押しつけ力を自動的に校正することがで
き、作業能率が向上し、測定コストを軽減することがで
きる。さらに、周囲の温度変化等の影響により、押しつ
け力が微妙に変化したとしても、その影響を排除するこ
とができるため、高精度な測定が可能となる。
するストッパーを移動部材に設けるとともに、プローブ
またはバランス重りに対する空気の吹き付けあるいは空
気の吸引によりプローブまたはバランス重りを移動しう
るように構成することにより、測定前において、プロー
ブをストッパーに突き当てることによって移動部材に固
定することができるため、プローブの振動が抑えられ、
プローブを被測定物に接触させるときの接触判定を容易
にしかも短時間で行うことができるため、測定時間が短
縮でき測定コストの低減を可能にする。
いて説明する。
の実施形態の接触式プローブを組み込んだ形状測定装置
を一部破断して示す構成図であり、図2の(a)は、プ
ローブと、ヨーク、永久磁石およびコイルとの関係を示
す概略図であり、同図(b)はヨークに磁気抵抗調節ネ
ジおよびギャップ調節ネジを配設した概略図であり、図
3は、本発明の第1の実施形態の接触式プローブを説明
するための図であって、(a)は本実施形態の接触式プ
ローブの模式図であり、(b)はその磁気回路を示し、
(c)は従来の接触式プローブを説明するための模式図
である。
触式プローブについて、図3を参照して説明する。
式的に示す図であり、3次元的に移動可能な測定軸等の
移動部材103の先端部に一方向に移動可能にプローブ
102を配設し、プローブ102は、その先端に球10
1を有し、ばね104によって移動部材103に吊下げ
られている。このばね104は、前述したように、非常
に弱いばねとする必要がある一方プローブ102の自重
を支えなければならないので、ばね104の伸びが非常
に大きくなるため、プローブ102全体のサイズも大き
くなり、問題であった。
ローブにおいては、図3の(a)に示すように、プロー
ブ102に強磁性体からなる部材105を取り付けると
ともに、ヨーク106、永久磁石107およびコイル1
08からなる磁気回路をプローブ102に設ける。ヨー
ク106とプローブ102(強磁性部材105)の間に
働く磁力は、後述するように、プローブ102の重力方
向の力をキャンセルする一定の力と、プローブ102の
変位にしたがって変化するばね要素の力とがある。
いて説明すると、この磁気回路は、模式的に図3の
(b)のように描くことができる。永久磁石107を簡
単なモデルとして起磁力Mと内部抵抗R0 で表すことに
し、永久磁石107から発生する磁束をΦとする。ま
た、プローブ102(強磁性部材105)とヨーク10
6の間のギャップをδとし、ギャップδの磁気抵抗をR
1 とする。コイル108部分のモデルは、起磁力を
M’、発生する磁束をΦ’、ヨーク等の内部抵抗をR
0 ’とする。
とプローブ102(強磁性部材105)の重なり部分を
z、紙面に垂直な方向である厚さをb、隙間(ギャッ
プ)をδ、透磁率をμとすると、ギャップ部分の磁気抵
抗は、
テーラー展開すると、
ブ102の自重を支える力を発生させる項である。項の
中にコイル108の起磁力M’があるので、これを調節
することにより、この力を微調節できることがわかる。
また、第2項は、プローブ102の移動量zを含み、z
が大きくなればなるほど力が減少することを示してい
る。プローブ102が変位するにしたがって発生力がか
わるので、機械的なばねに相当する。
ーブ102の自重を支えるカウンタバランスの質量と同
じ作用に加え、ばね要素の作用をかねている。また、磁
気抵抗R0 などは磁石107やヨーク106の材質や形
状を変えることにより調節することができる。
磁力を作用させることによって、従来例のようにサイズ
の大きい弱いばねを使わなくてすみ、小型のプローブが
実現できる。また、従来例のように環境温度の変化等で
ばねが変形し、押しつけ力が変化することもないので、
押しつけ力の安定性が向上する。
させることにより、磁力が変化するので、押しつけ力の
精密な調整が可能となる。プローブ先端の球101の交
換等によってプローブの自重が変化しても、調整しなお
すことにより、その影響を軽減し、測定精度を上げるこ
とができる。さらに、電流を制御するだけで押しつけ力
を調節できるので、遠隔操作で調節することが可能とな
り、作業が容易になるため効率的な測定装置の運用が可
能となる。
図3の(a)の模式図では転がりガイドを用いている
が、平行板ばねで支持してもいいし、空気軸受けで支持
することもできる。
の接触式プローブを組み込んだ形状測定装置について、
図1および図2を用いて説明する。
錐状の先端をもち、中心に小さな穴を貫通させたプロー
ブチップ2を、スペーサ3を挟んで、中心に小さな穴を
設けたプローブシャフト4の下側にねじ込み固定する。
ミラー6を強磁性材料で製作したミラー固定駒5に接着
固定し、このミラー固定駒5をプローブシャフト4の上
側にねじ込み固定する。プローブシャフト4の中央部に
は小さな穴に連通する真空配管7が固定されており、真
空配管7は真空度計9に接続され、さらにエアーバルブ
8を介して、図示しない真空源に接続されている。この
とき、エアーバルブ8は、真空配管7を、真空源に接続
するか、大気に解放するかを選択できるものを用いる。
プローブチップ2の円錐状の先端部に球1を真空吸着で
きるように構成することにより、真空路の圧力を大気圧
にすれば球1は簡単に取り外すことができ、先端の球1
の交換が簡単である。従来のように先端球を取り付けた
部品を製作し組立てる必要がないので交換に要する費用
や交換に要する時間を軽減することができる。また、こ
の構成により、先端の球1を頻繁に交換することが経済
的に考えても可能となる。例えば、先端球に鋼球を使用
する場合、球の値段は1〜3円程度であり、その効果は
大きい。しかも、従来例のようにプローブ先端部分を固
定する操作、例えばねじ締め等が必要ないために、交換
に要する時間も格段に短縮できる。これらの結果、常に
新しい球に交換して測定することが交換コスト、測定時
間などを考慮しても十分可能となり、常に新しい球で測
定することにより、問題点のところで指摘した先端球の
損傷が生じても、その影響範囲をその測定のみ、つまり
最小限に抑えることができる。したがって、測定の信頼
性が向上する。
空吸着したときに、ゴミを挟んだりすることがあり、そ
の場合には測定誤差が非常に大きくなるため、測定信頼
性が悪化する。しかし、先端球1がゴミを挟んでいると
隙間があるために、空気が漏れ、真空度が悪化する。そ
こで、真空路に配設した真空度計9で真空度を監視する
ことにより、先端球の吸着状態の良否判定が可能とな
る。もし先端球の吸着状態が悪ければ測定を中断する工
程を設けることにより、測定信頼性を向上することがで
きる。
て非接触に支持する手段いわゆる空気軸受け11を介し
て、ハウジング10に対して上下方向に移動可能に支持
されており、ハウジング10には、空気軸受け11に圧
縮空気を導くための圧縮空気穴12が穿設してある。こ
れらの圧縮空気穴12は、ドリルで片面からあけ必要に
応じて穴の表面部分をネジ止めや接着材等で塞ぐなどす
れば、ハウジング10内部を自由に引き回すことができ
る。この圧縮空気穴12は圧縮空気配管13に接続さ
れ、さらに図示しない圧縮空気源に接続されている。こ
の構成により、プローブシャフト4は上下方向に摩擦な
しに自由に移動することができる。
下側ストッパー10bが設けられており、スペーサ3と
衝突することによってプローブシャフト4の上方向への
過剰な動きを規制する。下方向への過剰な動きに対して
も同様に、突起状の上側ストッパー10aがハウジング
10の上面部に設けられており、プローブのミラー固定
駒5に突き当たるようになっている。これらストッパー
10a、10bには衝撃を和らげるために、例えば薄い
ゴムシート等のダンパーを接着固定しておく。ハウジン
グ10は、測定軸15に固定された第2のハウジング1
6に固定され支持されている。
するヨーク17が固定してあり、この部分を上からみた
図を図2の(a)に示し、ヨーク17には、永久磁石1
8とコイル19が取り付けられており、プローブの磁気
回路を構成し、コイル19は配線を介して電流源20に
接続されている。なお、ヨーク17と強磁性材で製作し
たミラー固定駒5との隙間(ギャップ)をδ、重なり部
分の上下方向の長さをzとする。上からみたヨーク17
とミラー固定駒5の重なり部分をbとする。
(a)に図示するプローブの磁気回路が発生する力は、
前述した式(3)に基づいて説明するように、プローブ
の自重を支える一定の力を発生する作用に加え、変位に
したがって力が変化するばね要素の作用をかねている。
の(b)に示すように、ヨーク17に磁気抵抗を調節す
るための磁気抵抗調節ネジ17aを設け、また、ヨーク
17とミラー固定駒5とのギャップδを調節するためギ
ャップ調節ネジ17bを設けることもできる。
と、磁束がそこを通るときの磁気抵抗が増減し、式
(3)における磁気抵抗R0 、R0'を調節できるように
なるため、磁気回路の発生する一定の力と、ばね要素に
相当する力を調節することが可能となる。また、ギャッ
プ調節ネジ17bを出し入れすることでギャップδを調
節することができ、ギャップδを変化させることによ
り、磁気回路の発生する磁力が変化する。この構成によ
れば、磁気回路が発生する2種類の力、すなわち一定の
力と変位に比例する力の割合を調節することができるの
で、部品の製作精度を緩和することができる。
ブを押し下げる方向にエアーを吹き付けるノズル21が
設けられており、ノズル21に接続された配管22は、
エアーバルブ23を介して図示しない圧縮空気源に接続
されている。このエアーバルブ23は図示していないコ
ントローラで自動制御され、図4に示すフローチャート
にしたがって測定動作が行われる。図4については後述
する。
方向に、すなわち上下方向(Z方向)に、ガイド24を
用いて移動可能にXYテーブル26に対して支持され、
ボールネジ25とサーボモータ27で駆動される。XY
テーブル26は、図示しない定盤に対してXおよびY方
向に移動可能にガイドされ、サーボモータ(不図示)で
位置決めされる。測定軸15を駆動するサーボモータ2
7はサーボアンプ29に接続され、サーボアンプ29
は、制御系切り替え装置31に接続される。サーボモー
タ27の回転軸にはエンコーダ33が接続してあり、そ
の出力を位置制御補償回路30に接続する。制御系切り
替え装置31が位置制御系に接続している時は、測定軸
15の位置を制御することができる。この制御系切り替
え装置31は図示していないコントローラで自動制御さ
れ、図4に示すフローチャートにしたがって測定動作が
行われる。
5は、測定軸15に固定され、その上方にミラー36を
配置し、ミラー36はフレーム37に固定する。この構
成により、干渉計34はミラー6とミラー34の間の距
離を測定することができる。フレーム37の下方部分に
は被測定物の載置台(不図示)が設けられ、この載置台
に被測定物38が固定される。
シャフト4に固定した凸球面ミラー46に対向する位置
に配置されたポジションセンサー47によりプローブシ
ャフト4のZ方向の位置を測定し、調整を行う。すなわ
ち、図示しない光源から光ファイバー42に光を入射
し、光ファイバー固定駒43から光束を出射させる。こ
の光ファイバー固定駒43は、固定部材44で第2のハ
ウジング16に固定される。レンズ45を固定部材44
に固定して設け、光束を集光させる。集光した光はプロ
ーブシャフト4に固定された凸球面ミラー46で反射
し、ポジションセンサー27上で焦点を結ぶ。ここで、
凸球面ミラー46の球面の中心を、プローブシャフト4
のセンター軸上に配置する。ポジションセンサー47
は、測定軸15に固定された微動テーブル48の上に固
定されており、Z方向に位置を調整して固定できる。
プ49に接続され、光点位置を電気信号に変換する。セ
ンサーアンプ49は針圧制御補償回路32に接続され、
さらに制御系切り替え装置31に接続されている。この
制御系切り替え装置31が針圧制御系に接続されている
ときは、センサーアンプ49の出力が一定になるよう
に、サーボモータを制御する。
しつけ力を測定するための力センサー39を設置する。
置を用いて行う測定動作を図4のフローチャートを用い
て説明する。
初にプローブを下端に固定する(ステップS01)。す
なわち、エアーバルブ23を開いて圧縮空気をノズル2
1から吹き出させてプローブを下方へ移動させる。する
と、ミラー固定駒5が上側ストッパー10aに当接し、
プローブは下端に固定される。
(ステップS02)。エアーバルブ55を開き、プロー
ブチップ2内部の穴の圧力を下げた状態で、先端の球1
をプローブチップ2に真空吸着する。球1が真空吸着さ
れると配管内部の圧力が下がるので、真空度計9の測定
値が真空に近づく。したがって、この真空度計9の測定
値を監視することによって、プローブ先端球の有無を検
出することができる(ステップS03)。もしも圧力が
異常ならば、なんらかの故障なので処理を中断する(ス
テップS20)。圧力が正常なら次の処理(ステップS
04以降)に進む。
定し、すなわち、測定軸15の位置が一定になるような
フィードバック制御系を選択し、そして、安全位置、す
なわち、プローブが最も被測定物38から離れる方向に
測定軸15を退避させる(ステップS04)。次に、力
センサー39の上にプローブがくるようにXYテーブル
26を移動させ(ステップS05)、そして、測定軸1
5を下げて、プローブを力センサー39に接触させる
(ステップS06)。
サー等に接触して反力を受けると、プローブシャフト4
が押し上げられ、その変位を光りてこの原理を使用した
変位計で読みとることができる。この変位計部分の動作
を次に説明する。
は次第に広がりながらレンズ45に入射し、そして、集
光しながら、プローブシャフト4に固定された凸球面ミ
ラー46で反射し、ポジションセンサー47の上で焦点
を結ぶ。その焦点の位置がポジションセンサー47の中
心位置にくるように、あらかじめ、微動テーブル48を
調整し固定しておく。プローブシャフト4が移動する
と、前に説明したとおり、凸球面ミラー46に入射する
光束と反射する光束の中間方向に垂直な方向、すなわ
ち、図1に矢印Aで示す方向の移動量が拡大されて、ポ
ジションセンサー47上の焦点位置が移動する。プロー
ブシャフト4は上下方向だけに移動可能に支持されてい
るので、矢印Aで示す方向はほぼプローブシャフト4の
移動方向と考えられる。このプローブ移動方向と変位測
定方向の角度差をθとすると、プローブ移動量のcos
θを測定することになる。その位置変化をセンサーアン
プ49で電気信号に変える。
ヨーク17とミラー固定駒5との重なる長さzがプラス
側に増える。すると、前述した式(3)より磁気回路の
発生する力が弱まるので、プローブの先端球1が被測定
物等を押しつける力がその分だけ次第に増える。これは
ばね要素がそこにあるのと同じ作用である。したがっ
て、センサーアンプ49の出力は、プローブの押しつけ
力を表している。なお、このセンサーアンプ49の出力
は、凸球面ミラー46の中心まわりの傾斜には影響され
ない。これは凸球面ミラー46の球面の中心がプローブ
シャフト4のセンター軸に一致しているからである。
かしないかは、プローブの変位測定信号、すなわち、セ
ンサーアンプ49の信号をモニタしていれば判別でき
る。プローブはミラー固定駒5とハウジング10の突起
状のストッパー10aが接触しているので、測定軸15
が動き外乱振動があってもプローブは動かない。したが
って、センサーアンプ49の信号が外乱振動によって揺
れることがなく、接触の判定を容易に行うことができ
る。すなわち、あらかじめ定めた信号レベルに達するか
どうかを監視していればよいため、非常に高速で、例え
ば1msで接触の有無が判定できる。
1から圧縮空気を吹き付けるのを止め、プローブの動き
を自由にする(ステップS07)。変位センサーの値が
あらかじめ定められた値、例えば0ボルトになるまで測
定軸15を移動させる。そして、制御系切り替え装置3
1を針圧制御系に切り替える(ステップS08)。すな
わち、測定軸15をセンサーアンプ49の出力が一定に
なるように制御する。
の押しつけ力を測定する(ステップS09)。この時の
押しつけ力の値が所定の値かどうかを判断する(ステッ
プS10)。この時、押しつけ力の良否の判定は例えば
設定値の±10%と設定する。もし、この値に入ってい
なければ異常なのでプローブ押しつけ力を調節する(ス
テップS21)。押しつけ力はコイル19に流す電流を
変化させれば調節できる。そこで、力センサー39で測
定したプローブ押しつけ力が所定の値になるように電流
源20の電流を調節する。
0)が良好だった場合には、制御系切り替え装置31を
再び位置制御系に切り替え、測定軸15を安全位置に退
避させ(ステップS11)、再びエアーバルブ23を開
いてプローブを下端に固定する(ステップS12)。
測定物の形状測定の工程に入る。
を移動する(ステップS13)。そして、先ほどと同じ
手順で、測定軸15を下げて、プローブの先端球1を被
測定物21に接触させる(ステップS14)。
1から圧縮空気を吹き付けるのを止め、プローブの動き
を自由にする(ステップS15)。
御系に切り替え(ステップS16)、被測定物の測定領
域をXYテーブル26を用いて走査(トレース)し、同
時に、測定軸の位置を図示しない座標測定装置で測定す
る(ステップS17)。また、プローブの上下方向につ
いては、参照ミラー6と参照ミラー36の間の距離を測
定する干渉計34で直接測定する。
装置31を再び位置制御系に切り替え、測定軸を安全位
置に退避し(ステップS18)、再びエアーバルブ23
を開いてプローブを下端に固定する(ステップS1
9)。
れば、先端球1、プローブチップ2、スペーサ3、プロ
ーブシャフト4、ミラー固定駒5、ミラー6、配管7等
にかかる重力を図2に示す磁気回路が発生する磁力でキ
ャンセルする。したがって、従来例のように弱くしかも
サイズの大きいばねを用いる必要がない。このため小型
のプローブが実現可能である。
力が変化するばねを使用していないため、プローブ押し
つけ力の精度が向上し、その結果測定精度が向上する。
容易であり、プローブ先端球を頻繁に交換することが可
能となる。その結果、傷付いた先端球で形状測定する危
険を軽減することが可能となり、測定信頼性が向上す
る。
サーボモータとボールネジで構成しているが、例えばリ
ニアモータ等の他の駆動手段を用いることもできる。
しつけ力の調整を図4のフローチャートを用いて説明し
たが、毎回の測定でこの調整が必要とは限らない。つま
り、押しつけ力の調整を省略することも考えられる。
の実施形態の接触式プローブを組み込んだ形状測定装置
を一部破断して示す構成図であり、図6の(a)ないし
(c)は、それぞれ、本発明の第2の実施形態の接触式
プローブを説明するための模式図である。なお、本実施
形態において、前述した第1の実施形態における要素や
部材と同様な要素や部材には同一符号を付して説明す
る。
秤とバランス重りを用いてプローブの自重を補償するも
のであり、先ず、図6の(a)を参照して説明する。
能な測定軸等の移動部材103に支点110の回りを揺
動自在な天秤111を配設し、天秤111の一端につり
糸112を介してプローブ102を接続し、天秤111
の他端につり糸113を介してバランス重り114を吊
り下げ、バランス重り114に弱い微調整用のばね11
5の一端を接続し、このばね115の他端を移動部材1
03に形成した支点の回りを回転自在なてこ116に接
続する。てこ116の他端部には調節用のネジ117を
設けてある。
重り114を設けることにより、バランス重り114が
プローブ102にかかる重力のほとんどを受けるので、
ばね115が受け持つ力は従来例(例、図3の(c)参
照)に対して非常に少なくなる。したがって、弱いばね
を採用しても、ばねが長く伸びてプローブ全体のサイズ
が大きくなるという問題を回避することができる。さら
に、ばね115の一端を調節ネジ117を配置したてこ
116に接続することにより、調節ネジ117を調節す
ることでばね115の長さを調節することができ、ばね
115の長さを変化させることができるために精密なば
ね力の調節が可能となり、これによってプローブ102
の接触力の精密な調整ができる。また、プローブ102
の球101の交換等によってプローブ102の自重が変
化しても、調節ネジ117により調整しなおすことによ
り、その影響を軽減することができるため、測定精度を
上げることができる。
形しても、もともとばね115の受け持つ発生力が小さ
いので、プローブ押しつけ力誤差への影響も少ない。プ
ローブ押しつけ力の誤差が小さくなるので、測定精度が
向上できる。
示する接触式プローブにおいて調節ネジ117による調
節機能を省略した接触式プローブの模式図を示す。すな
わち、バランス重り114の下に接続した微調整用のば
ね115の他端を移動部材103に接続するものであ
る。このような構造においても、天秤111を介するバ
ランス重り114がプローブ102にかかる重力のほと
んどを受けるので、ばね115が受け持つ力は従来例に
対して非常に少なくなり、弱いばねを採用しても、ばね
が長く伸びてプローブ全体のサイズが大きくなるという
問題を回避することができ、温度変化等によってばね1
15が変形しても、もともとばね115の受け持つ発生
力が小さいので、プローブ押しつけ力誤差への影響も少
ない。プローブ押しつけ力の誤差が小さくなるので、測
定精度が向上できる。
11に代えてプーリー118を用いることもできる。す
なわち、移動部材103に支点110の回りを回動自在
なプーリー118を配設し、このプーリー118の回り
に掛けられたつり糸119の一端にプローブ102を接
続して他端にバランス重り114を接続し、そして、バ
ランス重り114の下に微調整用のばね115の一端を
接続し、このばね115の他端を移動部材103に接続
する。このような構成としても、図6の(b)に示す接
触式プローブと同様の作用効果を奏することができる。
(a)ないし(c)においては、バランス重り114に
接続しているが、プローブ102側に接続しても同じこ
とである。また、プローブ102の支持方法は、図6の
(a)ないし(c)においては転がりガイドを用いてい
るが、平行板ばねで支持してもいいし、空気軸受けで支
持することもできる。
た本実施形態の接触式プローブを組み込んだ形状測定装
置について、図5を用いて説明する。
錐状の先端をもち、中心に小さな穴を貫通させたプロー
ブチップ2を、スペーサ3を挟んで、中心に小さな穴を
設けたプローブシャフト4の下側にねじ込み固定する。
中心に穴を有するミラー6をミラー固定駒5に接着固定
し、このミラー固定駒5をプローブシャフト4の上側に
ねじ込み固定する。プローブシャフト4の中央部には小
さな穴に連通する真空配管7が固定されており、真空配
管7は真空度計9に接続され、さらにエアーバルブ8を
介して、図示しない真空源に接続されている。このと
き、エアーバルブ8は、真空配管7を、真空源に接続す
るか、大気に解放するかを選択できるものを用いる。こ
れにより、プローブチップ2の円錐状の先端部に球1を
真空吸着することができ、先端球の交換が簡単となる。
さらに、真空度計9で真空度を監視することにより、先
端球の吸着状態の良否判定が可能となり、測定信頼性を
向上することができる。
て非接触に支持する手段いわゆる空気軸受け11を介し
て、ハウジング10に対して上下方向に移動可能に支持
され、ハウジング10には、空気軸受け11に圧縮空気
を導くための圧縮空気穴12が穿設してある。これらの
圧縮空気穴12は、ドリルで片面からあけ必要に応じて
穴の表面部分をネジ止めや接着材等で塞ぐなどすれば、
ハウジング10内部を自由に引き回すことができる。こ
の圧縮空気穴12は圧縮空気配管13に接続され、さら
に図示しない圧縮空気源に接続されている。この構成に
より、プローブシャフト4は上下方向に摩擦なしに自由
に移動することができる。
起状の下側ストッパー10bが設けられており、スペー
サ3と衝突することによってプローブシャフト4の上方
向への過剰な動きを規制する。下方向への過剰な動きに
対しても同様に、突起状の上側ストッパー10aがハウ
ジング10の上面部に設けられており、プローブのミラ
ー固定駒5に突き当たるようになっている。これらスト
ッパーには衝撃を和らげるために、例えば薄いゴムシー
ト等のダンパーを接着固定しておく。ハウジング10
は、測定軸15に固定された第2のハウジング16に固
定され支持されている。
50の回りを揺動自在な天秤51が配設されており、天
秤51の一端にはつり糸52を介してミラー固定駒5が
吊下げられ、天秤51の他の一端にはつり糸53を介し
てバランス重り54が接続されている。このバランス重
り54は、薄い空気膜を介して非接触に支持する手段い
わゆる空気軸受け55を介して、第2のハウジング16
に対して上下方向に移動可能に支持され、バランス重り
54は上下方向に摩擦なしに自由に移動することができ
る。バランス重り54の質量はプローブシャフト側の質
量よりも少なくしておく。第2のハウジング16には空
気軸受け55に圧縮空気を導くための圧縮空気穴56が
穿設され、この圧縮空気穴56は圧縮空気配管57に接
続され、さらに図示しない圧縮空気源に接続されてい
る。
ス重り54を上方に吹き上げる方向にノズル21が設け
られており、ノズル21には配管22が接続され、配管
22はエアーバルブ23を介して図示しない圧縮空気源
に接続されている。このエアーバルブ23は図示してい
ないコントローラで自動制御される。
のばね58の一端が接続されており、このばね58の他
端は、調節用のネジ60を備えたてこ59に接続されて
いる。このてこ59は、図5に示すように第2のハウジ
ング16の一部をヒンジとして一体で構成することがで
きる。この場合、ヒンジの位置が支点となるためばね調
節用のネジ60を調節することにより、ネジ60の動き
を縮小してばねの長さを変化させることができるため精
密なばね力の調節が可能となる。
と同じ方向、すなわち上下方向(Z方向)にガイド24
を用いて移動可能にXYテーブル26に対して支持さ
れ、ボールネジ25とサーボモータ27で駆動される。
XYテーブル26は、図示しない定盤に対してXおよび
Y方向に移動可能にガイドされ、サーボモータ(不図
示)で位置決めされる。測定軸15を駆動するサーボモ
ータ27はサーボアンプ29に接続され、サーボアンプ
29は、制御系切り替え装置31に接続される。サーボ
モータ15の回転軸にはエンコーダ33が接続してあ
り、その出力を位置制御補償回路30に接続する。制御
系切り替え装置31が、位置制御系に接続している時
は、測定軸15の位置を制御することができる。この制
御系切り替え装置31は図示していないコントローラで
自動制御される。
5は、測定軸15に固定され、その上方にミラー36を
設け、ミラー36はフレーム37に固定する。このよう
に構成することにより、干渉計34はミラー6とミラー
34の間の距離を測定することができる。フレーム37
の下方部分には被測定物の載置台(不図示)が設けら
れ、この載置台に被測定物38が固定される。
は、プローブシャフト4に固定した凸球面ミラー46に
対向する位置に配置されたポジションセンサー47によ
りプローブシャフト4のZ方向の位置を測定し、調整を
行う。すなわち、図示しない光源から光ファイバー42
に光を入射し、光ファイバー固定駒43から光束を出射
させる。この光ファイバー固定駒43は、固定部材44
で第2のハウジング16に固定される。レンズ45を固
定部材44に固定して設け、光束を集光させる。集光し
た光はプローブシャフト4に固定された凸球面ミラー4
6で反射し、ポジションセンサー27上で焦点を結ぶ。
ここで、凸球面ミラー46の球面の中心を、プローブシ
ャフト4のセンター軸上に配置する。ポジションセンサ
ー47は、測定軸15に固定された微動テーブル48の
上に固定されており、Z方向に位置を調整して固定でき
る。
プ49に接続され、光点位置を電気信号に変換する。セ
ンサーアンプ49は針圧制御補償回路32に接続され、
さらに制御系切り替え装置31に接続されている。この
制御系切り替え装置31が針圧制御系に接続されている
時は、センサーアンプ49の出力が一定になるように、
サーボモータを制御する。
しつけ力を測定する力センサー39を設置する。
置を用いて行う測定動作を前述した図4のフローチャー
トを参照して説明する。
初にプローブを下端に固定する(ステップS01)。す
なわち、エアーバルブ23を開いて圧縮空気をノズル2
1から吹き出させ、バランス重り54を上方に持ち上げ
る。すると天秤51が傾き、プローブは下方へ移動し、
やがてミラー固定駒5が上側ストッパー10aに当接
し、プローブは下端に固定される。
(ステップS02)。エアーバルブ55を開き、プロー
ブチップ2内部の穴の圧力を下げた状態で、先端の球1
をプローブチップ2に真空吸着する。プローブが真空吸
着されると配管内部の圧力が下がるので、真空度計9の
測定値が真空に近づく。従ってこの真空度計9の測定値
を監視することによって、プローブ先端球の有無を検出
することができる(ステップS03)。もしも圧力が異
常ならば、なんらかの故障なので処理を中断する(ステ
ップS20)。圧力が正常ならば、次の処理(ステップ
S04以降)に進む。
定し、すなわち、測定軸15の位置が一定になるような
フィードバック制御系を選択し、そして、安全位置、す
なわち、プローブが最も被測定物38から離れる方向に
測定軸15を退避させる(ステップS04)。次に、力
センサー39の上にプローブがくるようにXYテーブル
26を移動させ(ステップS05)、そして、測定軸1
5を下げて、プローブを力センサー39に接触させる
(ステップS06)。
サー等に接触して、反力を受けると、プローブシャフト
4が押し上げられ、その変位を光りてこの原理を使用し
た変位計で読みとることができる。この変位計部分の動
作を次に説明する。
は次第に広がりながらレンズ45に入射し、そして、集
光しながら、プローブシャフト4に固定された球面ミラ
ー46に反射し、ポジションセンサー47の上で焦点を
結ぶ。その焦点の位置がポジションセンサー47の中心
位置にくるように、あらかじめ、微動テーブル48を調
整し固定しておく。プローブシャフト4が移動すると、
前に説明したとおり、凸球面ミラー46に入射する光束
と反射する光束の中間方向に垂直な方向、すなわち、図
6に矢印Aで示す方向の移動量が拡大されて、ポジショ
ンセンサー47上の焦点位置が移動する。プローブシャ
フト4は上下方向だけに移動可能に支持されているの
で、矢印Aで示す方向は、ほぼ、プローブシャフト4の
移動方向と考えられる。このプローブ移動方向と変位測
定方向の角度差をθとすると、プローブ移動量のcos
θを測定することになる。その位置変化をセンサーアン
プ49で電気信号に変える。
天秤51が傾き、ばね58が縮む。その変化長さにばね
58のばね定数をかけた力が反力として発生する。その
力が球1と被測定物等との間の押しつけ力になる。すな
わち、押しつけ力とプローブシャフトの移動量が比例す
る。したがって、センサーアンプ49の出力は、プロー
ブの押しつけ力を表している。なお、このセンサーアン
プ49の出力は、凸球面ミラー46の中心まわりの傾斜
には影響されない。これは凸球面ミラー46の球面の中
心がプローブシャフト4のセンター軸に一致しているか
らである。
は、プローブの変位測定信号、すなわち、センサーアン
プ49の信号をモニタしていれば判別できる。プローブ
はミラー固定駒5とハウジング10のストッパー10a
が接触しているので、測定軸15が動き外乱振動があっ
てもプローブは動かない。したがって、センサーアンプ
49の信号が外乱振動によって揺れることがなく、接触
の判定を容易に行うことができる。すなわち、あらかじ
め定めた信号レベルに達するかどうかを監視していれば
よいため、非常に高速で、例えば1msで接触の有無が
判定できる。
1から圧縮空気を吹き上げるのを止め、プローブの動き
を自由にする(ステップS07)。変位センサーの値が
あらかじめ定められた値、例えば0ボルトになるまで測
定軸15を移動させる。そして、制御系切り替え装置3
1を針圧制御系に切り替える(ステップS08)。すな
わち、測定軸15をセンサーアンプ49の出力が一定に
なるように制御する。
の押しつけ力を測定する(ステップS09)。この時の
押しつけ力の値が所定の値かどうかを判断する(ステッ
プS10)。この時、押しつけ力の良否の判定は例えば
設定値の±10%と設定する。もし、この値に入ってい
なければ異常なのでプローブ押しつけ力を調節する(ス
テップS21)。プローブ押しつけ力を所定の値にする
ためには、調節ネジ60を回す。すると、てこ59の傾
斜角度が変化し、弱いばね58の下端の位置が変化す
る。一方プローブは力センサー39に接触しているので
位置の変化がない。したがって、バランス重り54の位
置も変化しないので、結局、弱いばね58の長さが変化
する。そして、ばねの発生する力が変化し、その結果プ
ローブの押しつけ力が変化する。こうしてプローブ押し
つけ力が所定の値になるまで調節ネジ60の回転角度を
調節する。
0)が良好だった場合には、制御系切り替え装置31を
再び位置制御系に切り替え、測定軸を安全位置に退避し
(ステップS11)、再びエアーバルブ23を開いてプ
ローブを固定する(ステップS12)。
測定物の形状測定の工程に入る。
を移動する(ステップS13)。そして、先ほどと同じ
手順で、測定軸15を下げて、プローブの先端球1を被
測定物21に接触させる(ステップS14)。
1から圧縮空気を吹き上げるのを止め、プローブの動き
を自由にする(ステップS15)。
御系に切り替え(ステップS16)、被測定物の測定領
域をXYテーブル26を用いて走査(トレース)し、同
時に、測定軸の位置を図示しない座標測定装置で測定す
る(ステップS17)。また、プローブの上下方向につ
いては、参照ミラー6と参照ミラー36の間の距離を測
定する干渉計34で直接測定する。
装置31を再び位置制御系に切り替え、測定軸を安全位
置に退避し(ステップS18)、再びエアーバルブ23
を開いてプローブを固定する(ステップS19)。
れば、先端球1、プローブチップ2、スペーサ3、プロ
ーブシャフト4、ミラー固定駒5、ミラー6、配管7、
つり糸52、53等にかかる重力の一部をバランス重り
54が受け持つため、ばね58で発生させる力が従来例
にくらべて非常に少なくすることが可能である。したが
って、弱いばねを採用しても、ばねの伸びが大きくなる
ことはなく、図5に示すように比較的小型に構成でき
る。
ので、温度変化などの環境変化に対してばねの発生力が
多少変化してもその影響も小さい。したがって、プロー
ブ接触力の精度が向上し、その結果測定精度が向上す
る。
容易であり、プローブ先端球を頻繁に交換することが可
能となる。その結果、傷付いた先端球で形状測定する危
険を軽減することが可能となり、測定信頼性が向上す
る。
サーボモータとボールネジで構成しているが、例えばリ
ニアモータ等の他の駆動手段を用いることもできる。
つけ力の調整をフローチャートを用いて説明したが、毎
回の測定で、この調整が必要とは限らない。つまり、押
しつけ力の調整を省略することも考えられる。
ンス重り54の下に配置しているが、反対に上に引っ張
り上げる構成でも同じことである。
の実施形態の接触式プローブを組み込んだ形状測定装置
を一部破断して示す構成図であり、図8は、本発明の第
3の実施形態の接触式プローブを説明するための図であ
って、(a)は本実施形態の接触式プローブの模式図で
あり、(b)はその磁気回路を示す。
対し、バランス重り側に磁力を利用した力発生機構を設
けた点と、プローブを固定するために、圧縮空気を吹き
出すのではなく、空気の吸引を利用する点を特徴として
おり、その他の部分は第2の実施形態と同様であるの
で、それらの詳細な説明は省略する。なお、本実施形態
においても、前述した第1および第2の実施形態におけ
る要素や部材と同様な要素や部材には同一符号を付して
説明する。
について、図8を参照して説明する。図8の(a)にお
いて、3次元的に移動可能な測定軸等の移動部材103
に支点110の回りを揺動自在な天秤111を配設し、
天秤111の一端につり糸112を介して球101を先
端に有するプローブ102を接続し、天秤111の他端
につり糸113を介してバランス重り114を吊り下
げ、このバランス重り114を挟むように一対のヨーク
121、122を配置し、一対のヨーク121、122
間に永久磁石123を取り付けて磁気回路を構成し、こ
れらを移動部材103に固定する。また、バランス重り
114側に流れる磁束の強さを調節するために、永久磁
石123の下方側に調節ネジ124を設け、永久磁石1
23の発生する磁束を迂回させる。バランス重り114
側とヨーク121、122の重なっている領域が異なっ
ていると、いわゆる磁力のずり力が働き、バランス重り
114はヨーク121、122の中央部部分に引き込ま
れる。この力があるので、バランス重り114の質量を
小さくすることができる。
明すると、この磁気回路は、模式的に図8の(b)のよ
うに描くことができる。永久磁石123を簡単なモデル
として起磁力Mと内部抵抗R0 で表すことにし、永久磁
石123から発生する磁束をΦとする。また、バランス
重り114側の磁気抵抗をR1 とし、調節ネジ124 1
側の磁気抵抗をR2 とする。また、バランス重り114
側の重なり部分をz、厚さをb、隙間をδとし、透磁率
をμとすると、磁気抵抗は、
すると
つ。
テーラー展開すると、
ブの自重を支える力を発生させる項である。項の中に調
節ネジ124とヨーク122の間の隙間hがあるので、
調節ネジ124を突き出したり引っ込めたりして隙間h
を変えることにより、この力を調節できることがわか
る。また、第2項は、プローブの移動量zを含み、zが
大きくなればなるほど、力が減少することを示してい
る。変位するにしたがって発生力が変化するので、機械
的なばねに相当する。つまり、図8の(a)の磁気回路
は、プローブの自重を支えるカウンタバランスの質量と
同じ作用に加え、ばね要素の作用をかねている。また、
磁気抵抗R0 は、磁石123やヨーク121、122の
材質や形状を変えることにより調節することができる。
ローブの自重を支えるための力を永久磁石による磁力を
利用して発生させるので、バランス重りの質量を軽くす
ることができる。プローブの可動部分の質量が軽くなる
と、その慣性が小さくなるので、被測定物の微少な凹凸
に対する追従速度が向上する。被測定物への追従精度が
あがるということは、測定精度の向上につながる。
の接触式プローブを組み込んだ形状測定装置について、
図7を用いて説明する。
は、バランス重り54を上方に吸引するように構成され
たノズル21aが設けられており、ノズル21aには配
管22aが接続され、配管22aはエアーバルブ23a
を介して図示しない真空源に接続されている。
62、62は、その上方部分がバランス重り54を間隔
をもって挟むように第2のハウジング16に固定され、
また、下方部分には、バランス重り54側に流れる磁束
の強さを調節するための調節ネジ64が設けられてい
る。したがって、磁石63から発生した磁束は、その一
部がバランス重り54側へ、残りが調節ネジ64側に流
れる。そこで、調節ネジ64を回転させて、調節ネジ6
4とヨーク62の間の隙間を調節することにより、バラ
ンス重り54側に流れる磁束の量を調節することができ
る。本実施形態において、磁石63の発生する力は、前
述した式(8)に基づいて説明するように、定数部分
と、プローブの変位に比例する部分があり、定数部分は
プローブの自重をキャンセルするように作用し、プロー
ブの変位に比例する部分はばね要素として作用する。
いて、その測定動作は前述した図4のフローチャートで
説明した方法と同じであるので、説明を省略する。ただ
し、プローブを固定する方法は、エアーバルブ23aを
開き、ノズル21aから空気を吸引することによってバ
ランス重り54を引っ張り上げ、ストッパーにプローブ
を押し当てる。また、針圧を調節する方法は、調節ネジ
64を調節することによって行う。
に対してさらに次の効果がある。
ているのでバランス重りを軽くすることができる。した
がって、プローブの慣性が小さくなり、プローブの被測
定物表面に対する応答性、追従性が向上できる。 (2)磁気回路はばね要素をかねているので、ばねを設
ける必要がなくなり、小型化が可能となる。
ねを用いた押しつけ力の調節機構と、本実施形態で説明
した磁力を利用した押しつけ力の調節機構とを両方もつ
実施形態も考えられるが、作用効果は同じである。この
場合、ばねと磁石の両方の機構が必要になるが、それぞ
れの受け持つ発生力の範囲を選ぶ時の自由度が高くな
る。たとえば、プローブ自重を主に磁石が受け持ち、残
りの押しつけ力に関する精密な力をばねが受け持つなど
の実施形態が考えられる。つまり、粗い調節を磁石が受
け持ち、精密な調節をばねが受け持つといった具合であ
る。
の実施形態の接触式プローブを組み込んだ形状測定装置
を一部破断して示す構成図であり、図10は、本発明の
第4の実施形態の接触式プローブを説明するための模式
図である。
対し、バランス重り側に永久磁石とコイルを利用した力
発生機構を設けた点を特徴としており、その他の部分は
第3の実施形態と同様であり、それらの詳細な説明は省
略する。なお、本実施形態においても、前述した第1な
いし第3の実施形態における要素や部材と同様な要素や
部材には同一符号を付して説明する。
について、図10を参照して説明する。3次元的に移動
可能な測定軸等の移動部材103に支点110の回りを
揺動自在な天秤111を配設し、天秤111の一端につ
り糸112を介して球101を先端に有するプローブ1
02を接続し、天秤111の他端につり糸113を介し
てバランス重り114を吊り下げ、このバランス重り1
14を挟むようにヨーク125を配置し、ヨーク12
5、永久磁石126およびコイル127からなる磁気回
路を構成する。この磁気回路は、図3の(b)のように
描くことができる。このような磁気回路は、第1の実施
形態において説明したところであり、詳細は省略し、結
論だけ引用すると、本実施形態における磁気回路におい
てもプローブの自重を支えるカウンタバランスの質量と
同じ作用に加え、ばね要素の作用をかねている。すなわ
ち、コイル127に通電する電流を変化させることによ
り、磁気回路の発生力が変化するので、接触力の精密な
調整が可能となる。プローブ先端の交換になどによって
プローブの自重が変化しても、調整しなおすことによ
り、その影響を軽減することができるため、測定精度を
上げることができる。前述した第3の実施形態に対し、
構成がやや複雑になるが、電流を制御すればよいので遠
隔操作が可能となり、作業が容易になるため効率的な測
定装置の運用が可能となる。
の接触式プローブを組み込んだ形状測定装置について、
図9を用いて説明する。
びコイル67からなる磁気回路は第2のハウジング16
に固定され、ヨーク65の上方部分でバランス重り54
を挟むように配置する。コイル67は電流源68に接続
する。磁石66とコイル67で発生した磁力が、バラン
ス重り54に作用する力は、前述した式(3)に基づい
て説明するように、磁気回路の発生する力は、定数部分
と、プローブの変位に比例する部分があり、定数部分は
プローブの自重をキャンセルするように作用し、プロー
ブの変位に比例する部分はばね要素として作用する。
いて、その測定動作は前述した図4のフローチャートで
説明した方法と同じであるので、説明を省略する。ただ
し、プローブ押しつけ力の調節は電流源68を調節し、
コイル67で発生する磁力を加減すればよいので、第3
の実施形態で説明した方法に比べて簡単である。
施形態に加え次のメリットがある。
することができる。コイルへの電流を制御するだけでプ
ローブ押しつけ力が変化するので、自動的にプローブ押
しつけ力を調節することが可能となる。したがって、測
定の準備時間を短縮することができ、測定コストを下げ
ることができる。 (2)プローブ押しつけ力の調節精度が向上できる。コ
イルへの電流は精密に制御できるため、ばねや磁力の調
節ネジなど機械の動きを伴う方法に対して精度が高い。
押しつけ力の設定精度が上がるため、測定精度を向上す
ることができる。
ヨーク、永久磁石およびコイルからなる磁気回路をプロ
ーブに設け、磁気回路の発生する磁力が、プローブの自
重をキャンセルする一定の力とプローブの変位によって
変化するばね要素の力を発生することによって、従来例
のようにサイズの大きい弱いばねを設ける必要がなくな
り、プローブを小型化することができる。さらに、機械
的なばねを用いないので、環境温度の変化などでばねが
変形して押しつけ力が変化する心配が無く、測定精度を
向上させることができる。また、コイルに通電する電流
を変化させることにより、磁力が変化するので、押しつ
け力の精密な調整が可能となり、プローブ先端球の交換
になどによってプローブの自重が変化しても、調整しな
おすことにより、その影響を軽減し、測定精度を上げる
ことができる。さらに、遠隔操作での調節が可能とな
り、作業が容易になるため効率的な測定装置の運用が可
能となる。
ば、移動部材に支点を固定した天秤またはプーリーの一
端部にプローブを吊下げそして他端部にバランス重りを
接続することにより、プローブにかかる重力のほとんど
をバランス重りによりキャンセルすることができ、残り
の力の一部をうけるばね要素をプローブまたはバランス
重りに接続することで、ばねが受け持つ力を非常に小さ
くすることができ、弱いばねを採用しても、ばねが長く
伸び、プローブ全体のサイズが大きくなる問題を回避す
ることができる。また、温度変化などによってばねが変
形しても、もともとばねの受け持つ発生力が小さいの
で、プローブ押しつけ力誤差への影響も少なく、測定精
度が向上できる。
続したばねを調節機構を有するてこに取り付けることに
より、調節機構によってばねの長さを調節でき、これに
よってプローブの接触力の精密な調整が可能となり、ま
た、プローブ先端球の交換等によってプローブの自重が
変化しても、調整しなおすことでその影響を軽減するこ
とができるため、測定精度を上げることができる。
をばねに代えて用いることにより、プローブの自重を支
えるための力を永久磁石による磁力を利用して発生させ
ることができ、バランス重りの質量を軽くすることがで
き、その慣性が小さくすることで、被測定物の微少な凹
凸に対する追従性能が向上して測定精度の向上につなが
る。さらに、磁気回路はばね要素の作用も有しているの
で、ばねを必要とせず、小型化が可能となる。
なる磁気回路を用いることにより、ヨークと永久磁石か
らなる磁気回路を用いる場合に奏することができる作用
効果に加えて、コイルに通電する電流を変化させること
により、磁気回路の発生する力を微調整することがで
き、プローブの接触力の精密な調整が可能となり、プロ
ーブ先端球の交換等によってプローブの自重が変化して
も、調整しなおすことにより、その影響を軽減すること
ができるため、測定精度を上げることができる。さら
に、遠隔操作が可能となり、作業能率を向上させること
ができ、測定コストを軽減することが可能となる。
ば、プローブやバランス重りを空気軸受けを介して支持
することにより、プローブやバランス重りの摩擦のない
動きが可能となり、プローブの押しつけ力の誤差をなく
して、高精度なプローブ押しつけ力を実現することがで
き、測定精度を向上させることができる。
ローブ先端に球を真空吸着する構成とすることにより、
プローブ先端球の交換を簡便に行うことができ、しか
も、先端球だけの交換ですむため、交換部分が少なく非
常に短時間で交換することができ、測定コストを下げる
ことができる。さらに、先端球の交換が容易となること
で、全測定に対して新しい球を使用することも可能とな
り、先端球の摩耗の問題を軽減し、測定信頼性および測
定精度を向上させることできる。
を接続することにより、真空度計でプローブ先端球の有
無をチェックできるため、プローブ先端球を吸着しない
状態で形状測定する危険を回避することができ、真空度
のチェックにより、先端球の吸着状態の良否判定が可能
となり、先端球の吸着状態が悪ければ測定を中断するこ
とが可能となり、測定の失敗率を軽減でき、測定信頼性
を向上させることができる。
に設けることにより、この力センサーを用いて、測定の
直前にプローブ押しつけ力を自動的に校正することがで
き、作業能率が向上し、測定コストを軽減することがで
きる。さらに、周囲の温度変化等の影響により、押しつ
け力が微妙に変化したとしても、その影響を排除するこ
とができるため、高精度な測定が可能となる。また、人
為的な要因によるプローブ押しつけ力調整ミスの確立を
ゼロにすることができ、測定の信頼性を向上することが
できる。
するストッパーを移動部材に設けるとともに、プローブ
またはバランス重りに対する空気の吹き付けあるいは空
気の吸引によりプローブまたはバランス重りを移動しう
るように構成することにより、測定前において、プロー
ブをストッパーに突き当てることによって移動部材に固
定することができるため、プローブの振動が抑えられ、
プローブを被測定物に接触させるときの接触判定を容易
にしかも短時間で行うことができるため、測定時間が短
縮でき測定コストの低減を可能にする。
み込んだ形状測定装置を一部破断して示す構成図であ
る。
コイルとの関係を示す概略図であり、(b)はヨークに
磁気抵抗調節ネジおよびギャップ調節ネジを配設した概
略図である。
明するための図であって、(a)は本実施形態の接触式
プローブの模式図であり、(b)はその磁気回路を示
し、(c)は従来の接触式プローブを説明するための模
式図である。
ローチャートである。
み込んだ形状測定装置を一部破断して示す構成図であ
る。
2の実施形態の接触式プローブを説明するための模式図
である。
み込んだ形状測定装置を一部破断して示す構成図であ
る。
明するための図であって、(a)は本実施形態の接触式
プローブの模式図であり、(b)はその磁気回路を示
す。
み込んだ形状測定装置を一部破断して示す構成図であ
る。
説明するための模式図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 3次元的に移動可能な移動部材の先端に
一方向に移動可能に設けられたプローブであって、その
先端部を被測定物に接触させて走査することにより、そ
の時の座標位置を測定して被測定物の形状を測定する形
状測定用の接触式プローブにおいて、 ヨーク、永久磁石およびコイルからなる磁気回路を、該
ヨークがプローブを挟むように移動部材に固定し、磁気
回路の発生する磁力が、プローブにかかる重力をキャン
セルする一定の力とプローブの変位にしたがって変化す
るばね要素としての力を発生させることを特徴とする接
触式プローブ。 - 【請求項2】 プローブは空気軸受けを介して移動部材
に支持されていることを特徴とする請求項1記載の接触
式プローブ - 【請求項3】 3次元的に移動可能な移動部材の先端に
一方向に移動可能に設けられたプローブであって、その
先端部を被測定物に接触させて走査することにより、そ
の時の座標位置を測定して被測定物の形状を測定する形
状測定用の接触式プローブにおいて、 移動部材に支点を取り付けた天秤またはプーリーを配設
し、該天秤またはプーリーの一端部にプローブを吊下
げ、他端部にバランス重りを接続し、プローブにかかる
重力の一部をバランス重りでキャンセルするとともに、
残りの力の一部をうけるばね要素を移動部材に固定して
有することを特徴とする接触式プローブ。 - 【請求項4】 プローブおよび/またはバランス重りは
空気軸受けを介して移動部材に支持されていることを特
徴とする請求項3記載の接触式プローブ。 - 【請求項5】 移動部材に支点を取り付けたてこの一端
部にプローブまたはバランス重りに接続したばねを固定
し、該てこの他端部にてこの変位を調節可能な調節機構
を取り付け、該調節機構によりプローブの接触力を微調
整可能とすることを特徴とする請求項3または4記載の
接触式プローブ。 - 【請求項6】 磁石とヨークからなる磁気回路を移動部
材に固定して設け、磁気回路の発生する磁力をバランス
重りまたはプローブにかけることを特徴とする請求項3
または4記載の接触式プローブ。 - 【請求項7】 ヨーク、永久磁石およびコイルからなる
磁気回路を移動部材に固定して設け、該磁気回路の発生
する磁力をプローブまたはバランス重りにかけるように
し、コイルに通電する電流を変化させることにより該磁
気回路により生じる力を変化させて、プローブの接触力
を微調整可能とすることを特徴とする請求項3または4
記載の接触式プローブ。 - 【請求項8】 プローブの軸内に真空路を設け、プロー
ブ先端に球を真空吸着することを特徴とする請求項1な
いし7のいずれか1項に記載の接触式プローブ。 - 【請求項9】 前記真空路に真空度計を接続し、該真空
度計により球の吸着状態を判定することができるように
構成することを特徴とする請求項8記載の接触式プロー
ブ。 - 【請求項10】 プローブの可動範囲内に力センサーを
設け、プローブによる形状測定に先立って、プローブを
力センサーに当接させ、該力センサーの値が所定の値に
なるように押しつけ力を調節することを特徴とする請求
項1ないし9のいずれか1項に記載の接触式プローブ。 - 【請求項11】 プローブまたはバランス重りの移動を
規制するストッパーを移動部材に固定して設け、プロー
ブまたはバランス重りに対する空気の吹き付けあるいは
空気の吸引によりプローブまたはバランス重りを移動し
うるように構成し、プローブを最初に被測定物に接触さ
せるときに、プローブまたはバランス重りを空気の吹き
付けあるいは吸引によりストッパーに突き当てることを
特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の
接触式プローブ。
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