JP2009002734A - 三次元測定プローブ - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気浮上式プローブでは、空気軸受けで保持されたスタイラス部が、完全非接触で、保持されているため、スタイラスが非測定物と接触していないときに、振動しやすく、スタイラス部の上下位置を検出するレーザ計測が出来なくなる場合があるので、低振動で安定して測定できる三次元測定プローブを提供する。
【解決手段】三次元測定プローブの磁気発生手段を、透明板で密閉構造とするとともに、その一部に小径穴を設け、空気流れのダンパ効果により、振動低減を行なう。
【選択図】図1A

Description

本発明は、測定物の一例として主に非球面レンズの形状等を0.01ミクロンオーダーの超高精度で測定する三次元測定プローブであって、一例として、測定範囲が、小さいものでXYZが30mm×30mm×20mm、大きいものでは400mm×400mm×90mmの超高精度三次元測定機に取り付けられ、測定面の傾斜角度が一例として0度から任意方向に75度といった高傾斜部まで、連続走査により一例としてプローブ軸方向の測定力0.1〜0.3mNといった低測定力でほとんど傷を付けることなく測定できる三次元測定プローブに関するものであって、さらには、前記非球面レンズ等の形状を上下から、あるいは左右から同時に測定する事により、前後の面の傾き偏心等も測定できる三次元測定プローブに関するものである。
非球面レンズは0.1ミクロン以下の高精度に作らねばならず、加工だけではこの精度を出せない。そこで、0.01ミクロンオーダーの精度の超高精度三次元測定機と、これに付ける三次元測定プローブが発明された。その内容は、特許文献1、2等に記載されている。この測定機により測定し、測定結果を加工にフィードバックすることにより、0.1ミクロン以下の精度で非球面レンズの金型を作ることができるようになった。
しかし、最近のデジタルカメラや大容量光ディスク等に使われる非球面レンズは、薄型化、高画質化、広角化や高ズーム倍率化等で、ますます必要精度が高くなってきた。そこで、さらなる高精度化を実現するプローブが求められている。一方、工場の現場では作業者が簡単に頻繁に使えるよう、壊れにくく、長寿命の三次元測定プローブが求められている。
さらに、非球面レンズを、従来は上からしか測定できなかったため、非球面レンズの上面の形状は測定できても、上面と下面、側面との位置関係を容易には測定できなかったので、より高精度なレンズを作ることができなかった。そこで、非球面レンズの下からでも、横からでも超高精度に測定できる三次元測定プローブが求められている。
従来の非球面レンズの三次元形状測定プローブについて、特許文献1、2を参照して簡単に説明する。
図12は特許文献1に記載された三次元測定プローブを示す。測定物Sに接するスタイラス305に固定された小摺動軸部306が小エアー軸受け307に対してZ軸方向に移動可能で、板バネ350によって原子間力プローブ枠303から吊るされている。
小摺動軸部306にはミラー309が貼り付けられ、半導体レーザ334の光をミラー309に集光、反射させ、小摺動軸部306の光プローブ部302に対する変位が一定になるよう光プローブ部302と原子間力プローブ枠303を一体としてコイル313で駆動している。半導体レーザ光334がミラー309の面上に集光されるようにサーボを掛けることを、ここでは、フォーカスサーボと呼ぶ。
測定点のZ座標測定については、ミラー309までの距離を直接、発振周波数安定化レーザFzをミラー309に当て、反射光を干渉させて測定しているので、前記フォーカスサーボに誤差があっても、わずかな測定力の変動にはなるが、ほとんど測定誤差とはならない。
また、図13Aは特許文献2に記載された測定用プローブを示す。特許文献1と同じく、小摺動部316が円筒形で、板バネ315によって支えられ、ミラー319が貼り付けられている。
また、図13Bは特許文献3に記載された、特許文献1〜2のプローブを搭載するのに好適な、超高精度三次元測定機の構成を示す。XYZ座標を測定するための発振周波数安定化レーザ327と測長光学系とZスライド311と光プローブ302を搭載した上石定磐406は、XY軸ステージ321、322によってXY軸方向にそれぞれ動く。下石定盤323上にX参照ミラー324、Y参照ミラー325、下石定盤323に固定された門型架台407に固定された上Z参照ミラー326が固定され、測定物401の測定点の軸上で発振周波数安定化レーザによりこれらの高平面ミラー(X,Y,Z参照ミラー324,325,326)までの距離を測定することにより、XY軸ステージ321、322の移動真直度が1ミクロンのオーダーであっても、参照ミラー324,325,326の平面度である10nmオーダーの座標軸精度を得ている。
但し、特許文献3は、特許文献1〜2の原子間力プローブと命名された三次元測定プローブが発明される以前に書かれたもので、プローブは光プローブ312のみがついている。
さらに、図14A〜図14Cは特許文献4に記載された接触式プローブを示す。前記板バネのかわりに、永久磁石72と鉄心75で構成する磁気回路で発せられる磁気により、小摺動軸(プローブシャフト)70を非接触で保持することを可能にしている。すなわち、箱形状のヨーク71は、プローブシャフト70に固定された永久磁石72、鉄心75を囲み、磁気回路を構成するようにしている。
特許第3000819号公報(第3頁、図1) 特開2006−78367号公報(第16頁、図8) 特許第3046635号公報(第6頁、図1) 特開2006−98060号公報(第23頁、図2)
以下に、本発明が解決しようとする課題を述べる。
まず、超高精度で測定するためのプローブの要件は、測定力が0.1〜0.3mN(10〜30mgf)と小さいことと、これと相反するが、この微弱な測定力に対してプローブが早く応答することと、横向きの力に対してプローブ先端のスタイラスが傾かないことである。
測定力が大きい場合には、測定面を変形させるので測定精度が落ちる。また、測定面に接するスタイラスの磨耗が早くなる。プローブの応答が遅い場合に測定面にスタイラスを追随させるためには、スタイラスの走査速度を落とさざるを得ないため、測定時間が長くなるし、その間に温度変化等に起因するデータドリフトが起こって測定精度が悪化し、能率が悪くなる。測定面が傾斜していれば、スタイラス先端に横向きの力がかかるが、測定面の傾斜角度が45度を越すと、プローブの移動方向より、横向きの力のほうが大きくなる。これでスタイラスが傾けば、従来例に記した、どのプローブでも測定誤差になる。従って、スタイラス先端にかかる横向きの力でスタイラスが傾かないよう、できる限り高い剛性のガイドが必要となる。
測定力をF、可動部質量をM、スタイラスの応答加速度をaとすると、ニュートン力学により、
F=Ma ・・・ (1)
測定力Fをできるだけ小さく、応答加速度aをできるだけ大きくしようとすれば、可動部質量、つまり小摺動軸部の質量Mをできるだけ小さくするしかない。また、横向きの力に対してスタイラスが傾かないためには、移動方向には摩擦無く動き、移動方向に垂直な方向には極めて高い剛性を実現できる構造が必要である。
本発明者は、数年にわたる研究開発の結果、円筒形のマイクロエアスライドを開発し、小摺動軸部の可動部質量0.2グラム台を実現している。
ここで「マイクロエアスライド」の言葉の意味を説明しておく。小摺動軸部が小エアー軸受けの中を動くが、小摺動軸部と小エアー軸受けを合わせて「マイクロエアスライド」と呼んでいる。通常市販されているエアスライドは小さなものでも可動部質量が100グラムはある。これに対し、ここで言うマイクロエアスライドは可動部質量が0.2グラム台と著しく軽く小さい。
本発明の技術分野である超高精度三次元測定機においては、Z軸は微小な測定力で動く小摺動軸部の小エアー軸受けを含む光プローブ部に対する変位がゼロになるよう、コイルに電流を流してプローブ部全体を駆動して、大きく動かす大エアスライドの二重構造になっている。
測定力を0.2mN、小摺動軸部の質量を0.2グラムとすると、前記(1)式よりプローブの応答加速度は0.1Gとなる。ここで、Gは重力加速度である。この程度の応答加速度があれば、直径30mm以上の滑らかな非球面レンズであれば、最高毎秒10mm、それ以下のレンズでも最高毎秒5mmの測定速度で測定できる。
これらの条件をすべて満たさなければ、非球面レンズの形状等を0.01ミクロンオーダーの超高精度で測定する三次元測定用プローブとすることはできない。これを満たすプローブは、従来のものでは特許文献1〜2に記載されたものしか無い。
しかしながら、特許文献1〜2に記載されたプローブには、測定物を上からしか測定できないという課題がある。つまり、図13Aでわかるように、板バネ315は、エアー軸受け部317の上端に埋め込まれた球53の上に載っているだけである。
従って、このプローブを横向きにおくと、板バネ315は球53から離れ、バネ性を発揮しないし、上下逆にするとこのマイクロエアスライドは下に落ちてしまう。つまり、上から吊るす構成であるため、測定物を上から下向きにしか測定できない。上からしか測定できなければ、レンズの表裏を上下から、又は左右から測定することができないプローブとなる。これが、特許文献1〜2に記載された従来プローブの第一の課題である。
板バネをエアー軸受け部に接着すれば横からでも下からでも測定できるとなるが、そうするとスタイラス360に誤操作等で過度な測定力がかかったとき、板バネは壊れてしまう。このため、板バネ315はエアー軸受け部に接着することもできない。
また、板バネ315は厚さ10ミクロンの極めて薄いものなので、長期の使用で変形したりして壊れやすいという課題をも有していた。修理も限られた人しかできないので、測定室で限られた人のみしか使用できない三次元測定プローブという傾向があった。これが特許文献1〜2に記載された従来プローブの第二の課題である。
前記課題を解決する方法として、前記板バネの代わりに、磁気回路を用いて構成し、スタイラスを重力に対し、浮上させるとともに、Z軸方向に弱いバネ定数をもたせることが考えられる。
また、特許文献4は、図14A〜図14Cに示すように、プローブシャフト70が、空気軸受77によりハウジング76に非接触で保持されている。プローブシャフト70の上部のホルダ74には、永久磁石72と鉄心75を備え、ハウジング76に固定されたヨーク71とからなる磁気回路で、プローブシャフト70を上下方向に保持する構成になっている。
このような磁気回路による構成では、スタイラス78を完全非接触で保持するため、精度が良く、また、非常に薄い板バネを使用することが無いので、こわれにくいという利点がある。
しかしながら、欠点として、非接触でのスタイラス78の保持のため、摩擦がなく外乱によりスタイラス78に振動が発生しやすい。測定時は測定物81とスタイラス78が接触し、その摩擦力により振動はスタイラス78に発生しにくいが、非測定時にスタイラス78が完全非接触状態になり、外乱による振動をスタイラス78が受けやすい。非測定時の振動が問題になるのは、複数の測定物の測定中に、測定物とスタイラス78が非接触になるときがあるので、その非接触時にもZ座標の読み取りを可能にする必要があるためである。文献1,2においては、20μmの振幅の振動がZ座標の読み取りに影響することになる。また、スタイラス78が測定物81に対し、非接触状態から、接触状態に安定して移行するためにも、非接触時の振動を抑える必要がある。特に測定物81が柔らかい材質の場合、スタイラス78の接触時の衝撃により、測定物81に傷がつく場合もある。
また、図5は、本発明による振動対策を行なっていない場合の磁気浮上式の三次元測定プローブを用いて、スタイラスが、測定物に対して接触状態から非接触状態に移ったときの、スタイラスの振動の状態を示す。この図5のように20μm以上の振動により、スタイラスのZ位置を測定するレーザ測長が不安定になる場合がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、空気軸受けと磁気回路により構成された三次元測定プローブにおいて、非球面レンズの形状等を0.01ミクロンオーダーの超高精度で測定する事、つまり0.1〜0.3mNの低測定力と剛性縦横比千倍のマイクロエアスライドを使用した三次元測定プローブにおいて、非球面レンズの形状等を上からでも下からでも左右の横からでも測定可能にするとともに、低振動で安定して測定できる三次元測定プローブを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、一端に測定物の表面に接するスタイラス、他端に磁性体で作られたピンを設けた小摺動軸部と、
この小摺動軸部と嵌合する穴が形成され、この小摺動軸部との隙間部に圧縮空気の膜を形成する空気噴出し部を有してプローブ枠に組み込まれる小エアー軸受け部と、
この小エアー軸受け部の端部に取り付けられた磁石とヨークが前記ピンと非接触で磁気回路を形成することにより、前記小摺動軸部の軸方向であるZ軸方向への移動を妨げる磁力を発生させる磁力発生手段とを備えて、
前記プローブ枠内の前記磁力発生手段が収納されている空気流制限用空間部を大略閉塞された閉塞空間とする透明板を前記プローブ枠に設けるとともに前記閉塞空間の一部が前記プローブ枠外と連通する小径穴を有する空気流制限部材を設けることにより、前記空気流制限用空間部での空気流れを制限して前記小摺動軸部の振動に対する減衰比を0.007以上にすることを特徴とする三次元測定プローブを提供する。
また、本発明の第2態様によれば、前記小エアー軸受け部に対する前記小摺動軸部のZ軸方向変位を検出する変位検出手段と、
前記小エアー軸受け部をZ軸方向に移動させるZ軸ステージと、
前記測定物、または前記Z軸ステージをXY軸方向に移動させる形状測定時に、前記スタイラスが前記測定物の形状に沿ってZ軸方向に移動することにより発生する前記Z軸方向変位がほぼ一定になるように前記Z軸ステージを駆動するZ軸ステージ駆動装置とをさらに備えた第1態様に記載の三次元測定プローブを提供する。
本発明の第3態様によれば、前記変位検出手段は、前記小摺動軸部に形成されたミラーと、前記小エアー軸受け部と一体で固定されかつ半導体レーザとレンズと光検出器を少なくとも含んだ光プローブと、この光プローブの前記半導体レーザから発せられたレーザ光を、前記レンズを介して前記透明板を通して前記ミラーに照射し、前記ミラーからの反射光を前記光検出器で受光し、この光検出器の出力信号から前記Z軸方向変位を検出する構成とした第2の態様に記載の三次元測定プローブを提供する。
本発明の第4態様によれば、発振周波数安定化レーザ光を発する発振周波数安定化レーザと、
前記発振周波数安定化レーザから発せられた前記発振周波数安定化レーザ光を前記透明板を通して前記ミラーに照射し、前記ミラーからの反射光から前記ミラーのZ座標を測定する手段とをさらに備えた第3の態様に記載の三次元測定プローブを提供する。
本発明の第5態様によれば、前記Z軸ステージはエアー軸受けで構成された第1〜4のいずれか1つの態様に記載の三次元測定プローブを提供する。
本発明の第6態様によれば、前記Z軸ステージ駆動手段はコイルと磁気回路で構成された第1〜5のいずれか1つの態様に記載の三次元測定プローブを提供する。
本発明の第7態様によれば、前記Z軸ステージの可動部を、その重量にほぼ等しい張力を発生する渦巻き状に巻かれた薄板よりなる定荷重バネで支持された第1〜6のいずれか1つの態様に記載の三次元測定プローブを提供する。
本発明の第8態様によれば、前記空気流制限部材は、前記閉塞空間である空気流制限用空間部の一部が前記プローブ枠外と連通する連通路の開口を閉じるキャップであり、かつ、前記小摺動軸部の振動に対する減衰比を0.007以上にするとともに、前記空気流制限用空間部の圧力を400Pa以下にするために、前記キャップに形成する小径穴の直径を0.05mm以上、0.6mm未満とし、その個数を1個以上60個以下とすることを特徴とする第1の態様に記載の三次元測定プローブを提供する。
本発明の第9態様によれば、前記空気流制限部材は、前記閉塞空間である空気流制限用空間部の一部が前記プローブ枠外と連通する連通路の開口を閉じるキャップであり、かつ、前記小摺動軸部の振動に対する減衰比を0.007以上にするとともに、前記空気流制限用空間部の圧力を400Pa以下にするために、前記小径穴の代わりに、多孔質材を用いて空気の流れを制限するように構成されていることを特徴とする第1の態様に記載の三次元測定プローブを提供する。
以上のように、本発明によれば、小さな可動部質量の磁性体ピンと、小エアー軸受け部に取り付けられた磁石とヨークで磁気回路を形成させることにより、軸方向の移動を非接触で制限することができる三次元測定プローブにおいて、前記磁力発生手段が構成されている部分の空気流制限用空間部での空気の流れを、空気流制限部材で制限することにより、小摺動軸部の振動時にエネルギー損失が生じ、小摺動軸部の振動を減衰させることができて、小摺動軸部の振動を抑えることができる。よって、測定物に対して非接触時の小摺動軸部の振動を抑えることができて、安定した測定が可能になる。
この結果、前記三次元測定プローブを一対用意して測定物の一例としての非球面レンズの表裏面に配置して非球面レンズの表裏面を同時に測定することによって、表裏面の傾き偏心を超高精度に安定して測定することができるようになる。また、前記三次元測定プローブでは、前記小摺動軸部の軸方向であるZ軸方向への移動を妨げる磁力を前記磁力発生手段で発生させるようにしているので、板バネを使用する必要がなく、より高精度で、長期使用にも壊れにくい三次元測定プローブが実現することができる。さらに、組み立てや取り扱いも容易になるので、本プローブを使用すれば、従来のように測定室で限られた人のみが使用する測定機から、工場現場に置いて、気軽に測定できる測定機となる。
これにより、薄型化と高画質化が進むカメラや大記録容量化が進む光ディスクなどのレンズの性能と品質と生産歩留まりを向上させることができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1A及び図1Bは、本発明の実施の形態における三次元測定プローブ2Aの断面図を示す。図1A及び図1Bは同じプローブ2Aであるが、図1Aは、上から測定物1の表面Sを測定するとき、図1Bは下から測定物1の表面Sを測定するときのプローブ2Aの配置をそれぞれ示している。測定物1の上下の表面Sを同時に測定するときには、図1Aのプローブ2Aと図1Bのプローブ2Aとを同時的に測定物1の上下の表面Sに接触させればよい。図示しないが、横(例えば左右両側)からでも斜めからでもこのプローブ2Aは測定物1に対して配置可能である。図2Aは、本発明の前記実施形態における図1Aの三次元測定プローブ2Aが装着可能な、超高精度三次元測定機の上側の光プローブ部を含めた構成説明図である。図2Bは、本発明の前記実施形態における図1Bの三次元測定プローブ2Aが装着可能な、超高精度三次元測定機の下側の光プローブ部(上側の光プローブ部と同一構造。)を含めた構成説明図である。図3は、前記実施形態における三次元測定プローブの光プローブ変位検出部2を含めた概略構成説明図である。
下から測定物1の表面Sを測定する場合には、図4の測定物保持部材98を例えばリング状に構成して測定物1の周囲を保持し、測定物1の周囲以外の裏面は下側から測定可能に構成するとともに、図1Bに示すプローブ2Aを測定物1の下方に配置して、上側のプローブ2Aとは独立して下側のプローブ2Aが移動可能となるように配置すれば、測定物1の上下から同時的に表裏両面を測定することができる。
本実施形態にかかる三次元測定プローブ2Aは、スタイラス5に連結された円筒形の小摺動軸部6と、小エアー軸受け部7と、磁力発生手段95とを少なくとも備えるとともに、さらに、プローブ2Aが装着可能でかつ変位検出手段の一例として機能する光プローブ変位検出部2と、Z軸ステージの一例として機能する大エアースライド(Z軸方向大エアースライドガイド35と大エアースライド可動部11とより構成される大エアースライド)89と、Z軸ステージ駆動手段の一例として機能するZ軸方向駆動装置43とを備えるように構成されている。すなわち、プローブ2Aは、円筒形のマイクロエアスライドのスタイラス5と一体固定された小摺動軸部6に取り付けられた小さな可動部の質量の磁性体ピン20と、磁性体ピン20の上に固定されたミラー(Zミラー)9と、プローブ枠3に取付リング3rを介して取り付けられた磁石29a,29bとヨーク8a,8b−1,8b−2で磁気回路を形成させ、回転と軸方向の移動を妨げる磁力を非接触で発生させ、マイクロエアスライドの変位が一定になるようZ軸方向全体を動かすZ軸方向駆動装置43を備えることにより、測定物1の下からでも横からでも測定できるものである。
ここで「マイクロエアスライド」の言葉の意味を説明しておく。小摺動軸部6が小エアー軸受け部7の中を動くが、小摺動軸部6と小エアー軸受け部7を合わせて「マイクロエアスライド」と呼んでいる。通常市販されているエアスライドは小さなものでも可動部質量が100グラムはある。これに対し、ここで言うマイクロエアスライドは可動部質量が0.2グラム台と著しく軽く小さい。
本発明の技術分野である超高精度三次元測定機においては、Z軸は微小な測定力で動く小摺動軸部6の小エアー軸受け部7を含む光プローブ部2に対する変位がゼロになるよう、コイル13に電流を流してプローブ部全体を駆動して、大きく動かす大エアスライド89の二重構造になっている。
測定力を0.2mN、小摺動軸部の質量を0.2グラムとすると、前記(1)式よりプローブ2Aの応答加速度は0.1Gとなる。ここで、Gは重力加速度である。この程度の応答加速度があれば、直径30mm以上の滑らかな非球面レンズであれば、最高毎秒10mm、それ以下のレンズでも最高毎秒5mmの測定速度で測定できる。
マイクロエアスライドを円筒にした理由は、最小の質量で最大の剛性が得られるからである。エアスライドは、ガイド部に2〜4気圧の高い空気圧の膜を形成することにより、高い剛性で軸を保持することができる。円筒マイクロエアスライドの場合、直径4mm以下と小さくしても、ガイド部のギャップを10ミクロン以下と狭く精度良く作れば、エアー流量が注入エアーの空気圧を顕著に下げるほど大きくないので、ガイド部に高い空気圧の膜が形成され、高い剛性を持たせることができる。
マイクロエアスライドの小摺動軸部6は、バネ性部材で支持されており、測定力0.2mNでZ方向に10ミクロン程度動くが、横方向に同じ力がかかったときのずれは、10ナノメートル以下にする必要がある。つまり、プローブ剛性の縦横比千倍が必要ということである。これで、測定面の傾斜角度45度のときの測定誤差が10nmということになる。これが、要求される最低の剛性である。この構造については後述する。
測定物1の表面に接するスタイラス先端球61が付いたスタイラス5に連結固定された小摺動軸部6は、サブミクロンレベルの高精度な円筒状に加工されており、これと10ミクロン以下の隙間で嵌合する形で高精度に加工された穴7gを有する小エアー軸受け7の穴7gの中を、小摺動軸部6が、圧縮空気の膜により、Z軸方向(小摺動軸部6の軸方向)には回転方向に摩擦無く摺動可能である。
小エアー軸受け7は、周方向に所定間隔毎に軸方向に延びた凹部を有するとともに前記凹部と連通しかつ軸方向の上下端部に配置された環状凹部を有する小エアー軸受け外壁が原子間力プローブ枠3に密着して組み込まれるので、空気溜め部18を形成することができる。空気溜め部18には、図示しないコンプレッサーに接続されてそのコンプレッサーから図2A及び図2Bに示すチューブ48で送り込まれた圧縮空気は、空気溜め部18に入り、小エアー軸受け7に形成されかつ空気噴出し部として機能する空気噴出し口4の微小な穴から小摺動軸部6と小エアー軸受け7の穴7gとの嵌合の隙間に送り込まれて圧縮空気の膜を形成し、この隙間を通って小摺動軸部6の中間部に対向するように径方向に貫通して所定間隔毎に小エアー軸受け7に形成された空気噴出し部として機能する空気排出口10と小摺動軸部6の上下端部(先端部と基端部)とから空気が排出される。なお、小エアー軸受け7と原子間力プローブ枠3は密着固定されているので、これらを合わせて、小エアー軸受け部(小エアー軸受けユニット)7Aと呼んでいる。
小摺動軸部6と小エアー軸受け7との嵌合の隙間は5〜10ミクロンときわめて狭いので、小エアー軸受け7の外周側面に大略等間隔に周方向及び軸方向に配置された多数の空気噴出し口4の微小な穴から2気圧以上の圧縮空気が供給され、空気排出口10と前記小摺動軸部6の上下端部(先端部と基端部)とから圧縮空気が抜けるまでに前記隙間には圧縮空気の圧力勾配を有する膜が形成される。
測定物1の傾斜した測定面Sの測定力によりスタイラス5に横方向の力がかかったとき、この圧縮空気の膜厚が変化しようとすると、すなわち例えば膜厚が薄くなると空気が流れにくいので、空気圧は高くなり、逆に膜厚が厚くなると空気が流れやすいので、空気圧が低くなるので、空気膜厚が変わらない方向に力がかかる。これが空気軸受けの剛性を生む原理である。
一方、小摺動軸部6の他端(スタイラス5とは反対側の端部、図1Aでは上端部、図1Bでは下端部)に、小摺動軸部6の軸方向とは直交する方向沿いに取り付けられた細長い磁性体ピン20は、原子間力プローブ枠3に取付リング3rを介して取り付けられた、一対のヨーク8b−1,8b−2と、それらのヨーク8b−1,8b−2がそれぞれのスタイラス側の端面に固定されかつ互いに対向配置された一対の磁石29a,29bと、リング状ヨーク8aとによって、以下に説明するような磁気回路を形成している。すなわち、取付リング3rには、予め、小エアー軸受け7の他端(スタイラス5とは反対側の端部、図1Aでは上端部、図1Bでは下端部)に近い側から遠い側ら向けて、一対のヨーク8b−1,8b−2と一対の磁石29a,29bとリング状ヨーク8aとが固定されている。このように内側に一対のヨーク8b−1,8b−2と一対の磁石29a,29bとリング状ヨーク8aとが固定された取付リング3rを、原子間力プローブ枠3の小エアー軸受け7の他端(スタイラス5とは反対側の端部、図1Aでは上端部、図1Bでは下端部)側に備えられた凹部3gに取り付けている。この結果、一対のヨーク8b−1,8b−2が、小エアー軸受け7の端部に取り付けられた磁性体ピン20に隙間部G1,G2をあけて対向するように位置することになる。また、一対の磁石29a,29bとリング状ヨーク8aと一対のヨーク8b−1,8b−2とが前記磁性体ピン20と非接触で磁気回路を形成することにより、前記円筒形の小摺動軸部6の軸方向であるZ軸方向と、そのZ軸方向回りの回転方向への移動を妨げる磁力を発生させる磁力発生手段95を構成している。このように構成すれば、一方の磁石29aから発生した磁束は、一方のヨーク8b−1、その一方のヨーク8b−1と磁性体ピン20の一端との間に形成された一方の隙間部G1を通って磁性体ピン20を通り、磁性体ピン20の他端と他方のヨーク8b−2との間に形成された他方の隙間部G2を通って、他方のヨーク8b−2を通り、他方の磁石29bから発生する磁束を加えて、リング状のヨーク8aを通って、また一方の磁石29aに戻る。
磁性体ピン20とヨーク8b−1,8b−2との隙間部G1,G2の近くでは、磁性体ピン20とそれぞれのヨーク8b−1,8b−2とは軸方向に厚く回転方向に薄いテーパ状になって(図2C〜図2Eに示すように、軸方向には一定の厚みでかつ径方向には中心側から周囲に向かうに従い傾斜して幅が徐々に減少する傾斜面を有して)おり、このような形状にすることにより、回転方向の変位は強く抑制され、軸方向の変位は弱く抑制される。また、図2C〜図2Eに示すように、前記磁性体ピン20と前記ヨーク8b−1,8b−2のそれぞれの隙間部G1,G2付近の形状を、前記磁性体ピン20より前記ヨーク8b−1,8b−2を厚くしている。磁性体ピン20の長手軸方向が上下方向に沿うように置き、かつ図2C〜図2Eに示したように、ピン厚0.5mm、ヨーク厚1mm、回転方向先端幅0.2mm、ギャップ0.5mmにすることにより、小摺動軸部6は自重により100ミクロン位、軸方向にずれ、磁力と釣り合っている状態となる。よって、磁性体ピン20の長手軸方向が上下方向に沿うように置いたときは、小摺動軸部6は自重により100ミクロン位、軸方向にずれ、磁力と釣り合っている状態となる。磁性体ピン20の長手軸方向を上下方向と直交する横方向に沿うように横に置いたときは、横方向には小摺動軸部6の自重が作用しないので、磁束が一番良く通る位置で釣り合っている。
図2A及び図2Bで光プローブ部(光プローブ変位検出ユニット)2のプローブケーシング2aに取り付けられた波長780nmの半導体レーザ34からの半導体レーザ光Fが、レンズ32及び偏光プリズム37及び波長板33を通過してダイクロイックミラー15で全反射し、レンズ14の開口一杯に入り、レンズ14により、磁性体ピン20の上に固定されたミラー(Zミラー)9上に絞られて照射される。そして、ミラー9での反射光は、ダイクロイックミラー15及び偏光プリズム37でそれぞれ全反射されて、レンズ38を通過したのち、ハーフミラー39で2つに分岐されて、二つの焦点前後に置かれたピンホール40をそれぞれ通過して二つの光検出器41に入る。スタイラスへ5の測定力により小摺動軸部6が軸方向に動くと、ミラー9からの反射光の焦点位置が変化するので、二つの光検出器41からの出力はフォーカス誤差信号検出部42でフォーカス誤差信号となり、このフォーカス誤差信号に基づいて、光プローブ変位検出部2をZ軸方向沿いに進退駆動するためのZ軸ステージ駆動装置の一例として機能するZ軸方向駆動装置43によって、大エアースライド89の可動部(大エアースライド可動部)11の両側の左右のコイル13に電流を同時に流して、フォーカス誤差信号がゼロになるように光プローブ変位検出部2をZ軸方向沿いに進退駆動する。
より具体的には、図3のように、それぞれのコイル13には、上石定盤106側にブラケット86などによりそれぞれ固定された大ヨーク12と大磁石28で形成された磁気回路の隙間部G3を貫通して電流が流れるので、Z軸方向に電磁力がかかる。左右一対のコイル13は、大エアースライドガイド35によってZ軸方向に案内されながら、光プローブ変位検出部2の全体をZ軸方向に極めて真直度良く動かす大エアースライド可動部11と連結されて一体となっている。
大エアースライド可動部11の移動真直度は、超高精度三次元測定機の測定精度に直結する。その理由を説明する。本実施形態の光プローブ5を搭載した超高精度三次元測定機の全体構成の一例を図4に示す。
図4においてXYZ座標を測定するためのXYZ座標測定用レーザ光発生装置の一例としての発振周波数安定化レーザ27と、測長ユニット(X軸方向用レシーバー105、Y軸方向用レシーバー104、Z軸方向用レシーバー103、Z軸方向用レシーバー102)と、大エアースライド可動部11と、光プローブ変位検出部2とを上石定盤106に搭載している。そして、この上石定盤106は、光プローブ変位検出部2をXY軸方向に移動させるXY軸方向移動装置として機能するXY軸ステージ90、すなわち、X軸ステージ21とY軸ステージ22とによってXY軸方向に動く。下石定盤23上には、測定物1を載置保持する測定物保持部材98と、X参照ミラー(X軸方向参照ミラー、以下単に「X参照ミラー」と称する。)24、Y参照ミラー(Y軸方向参照ミラー、以下単に「Y参照ミラー」と称する。)25、下石定盤23に固定された門型架台107に固定された上Z参照ミラー(Z軸方向参照ミラー、以下単に「Z参照ミラー」と称する。)26とがそれぞれ固定されている。このような構成において、発振周波数安定化レーザ27の光で、測定物保持部材98に保持された測定物1の表面Sの測定点の軸上でXYZ三枚の高平面度の参照ミラー24,25,26までの距離の変位量を測長ユニットにより測定することにより、XY軸ステージ90(X軸ステージ21,Y軸ステージ22)の移動真直度が1ミクロンのオーダーであっても、参照ミラー24,25,26の平面度である10nmオーダーの座標軸精度を得ているが、Z軸ステージの一例としてのエアースライド89の移動真直度だけはこれらの参照ミラー24,25,26で補正できる構造にしていない。このため、Z軸ステージの移動真直度が座標軸精度となっている。
図3に示すように、Z軸ステージの一例としてのエアースライド89でのZ軸方向可動部(大エアースライド可動部11)の重心付近を、バネ材の薄板を巻いて対向させた定荷重バネ17でZ軸方向可動部の重量分を支えることにより、バネ定数をできるだけ小さくし、軽い力で上下に動かすことができる。コイル13も光プローブ変位検出部2の左右に対称に配置し、左右のコイル13による駆動力の合力が光プローブ変位検出部2の重心付近にかかるようにすることによって、駆動力による移動真直度悪化を防ぐことができる。
図4は、特許文献3に記載された超高精度三次元測定機の構成と同様な構成を有する超高精度三次元測定機の構成の図である。この超高精度三次元測定機の光プローブ2Aの下に原子間力プローブ枠3を差し込めば、本発明の本実施形態のプローブ2Aを使用することができる超高精度三次元測定機とすることができる。つまり、一例として、図1〜図3に示す三次元測定プローブ2Aを図4の本発明の本実施形態の超高精度三次元測定機のZ軸の構成とすることができる。
本実施形態の前記測定機は、超高精度三次元測定動作を制御する制御部88を備えている。制御部88は、XY軸ステージ90すなわちX軸ステージ21の図示しない駆動装置とY軸ステージ22の図示しない駆動装置と、He−Ne発振周波数安定化レーザ27と、X軸方向用レシーバー105と、Y軸方向用レシーバー104と、Z軸方向用レシーバー103と、Z軸方向用レシーバー102と、Z座標演算装置の一例としての演算部87と、フォーカスサーボ機構を有するZ軸方向駆動装置43と、半導体レーザ34と、光検出器41となどに接続されて、それぞれの動作制御を行なうことにより、前記超高精度三次元測定動作を制御するようにしている。
4で、発振周波数安定化レーザ(発振周波数安定化HeNeレーザ)27は、真空中の波長が世界長さ標準であるヨー素安定化HeNeレーザとのビート周波数測定により発振周波数を校正された安定化レーザである。ヨー素安定化HeNeレーザは発振周波数が473612214.8MHzで、不確かさは±1×10−9(3σ)である(JISハンドブックより)。しかし、ヨー素吸収セルを追加した大がかりな装置の為、測定機には搭載できない。また、産業上必要な加工精度/寸法は高精度であっても10−4〜10−5である。つまり、例えば直径10mmの軸は1〜0.1ミクロンの直径精度が通常の高精度加工であり、測定限界ということである。本発明の本実施形態に係わる非球面レンズ測定において、必要な不確かさは±1×10−6程度であるので、これをXYZ座標測定の不確かさの目標としている。また、空中での波長は温度変動1℃、あるいは、3%の気圧変化で10−6変わる。前記測定機は、大気中で使用する。従って、ヨー素安定化HeNeレーザを前記測定機に搭載するほどの必要性は無い。
そこで、ヨー素吸収セルを使わず、発振波長であるネオンのスペクトル線で発振周波数を安定化させた、発振周波数が473612.12GHz±0.3GHz、不確かさが±5×10−8(3σ)のコンパクトな発振周波数安定化HeNeレーザ27を前記測定機に搭載した。ヨー素安定化レーザと発振周波数の比較測定をしているので、この波長は世界長さ標準に対してトレーサブルである。このレーザ光FzでXYZ座標を測定している。
この発振周波数安定化レーザ27から発光したレーザ光Fzを、例えばX軸方向と、X軸方向と直交するY軸方向と、X軸方向及びY軸方向とそれぞれ直交するZ軸方向と、X軸方向及びY軸方向とそれぞれ直交するZ軸方向とに分岐し、さらに、それぞれの方向に分岐されたレーザ光Fzを測定光と参照光に分岐し、それぞれの測定光をそれぞれ高平面度のX参照ミラー24、Y参照ミラー25、Z参照ミラー26、Zミラー9に当て、それぞれの反射光と参照光を測長ユニットすなわちX軸方向用レシーバー105、Y軸方向用レシーバー104、Z軸方向用レシーバー103、Z軸方向用レシーバー102に入射させ、干渉させることによってXYZ座標をX参照ミラー24、Y参照ミラー25、Z参照ミラー26の平面度の精度で測定することができるようにしている。ここで、Y軸方向はX軸方向と直交する方向である。Z軸方向とZ軸方向とは、それぞれ、X軸方向及びY軸方向とそれぞれ直交するZ軸方向沿いである。なお、Z軸方向は、図4におけるZ参照ミラー26に向かってレーザ光Fzが進む方向で、Z軸方向は、図4におけるスタイラス5の上部に設けられたミラー(図1AのZミラー9)に向かってレーザ光Fzが進む方向である。
発振周波数安定化レーザ27から発光した4つのレーザ光Fzは、以下のように使用される。なお、発振周波数安定化レーザ27から発光した4つのレーザ光Fzを形成するためには、レーザ光源を4個配置してもよいし、又は、1つ又は4個以下のレーザ光源を配置して、レーザ光源からのレーザ光を前記したように分岐して合計4つのレーザ光Fzを形成するようにしてもよい。
発振周波数安定化レーザ27から発光した一つ目のレーザ光Fzは、X参照ミラー24の反射面(測定物1とは反対側の面)に照射し、X参照ミラー24の反射面で反射された反射光を光学系を経て、X座標測定装置の一例としてのX座標測定ユニット(X座標用レーザ測長ユニットすなわちX軸方向用レシーバー)105で受光して、受光されたレーザ光に基づきX軸方向用レシーバー105により光プローブ変位検出部2のX座標を測定する。ここで、X参照ミラー24は完全な平面と見なされるので、X参照ミラー24のX座標を測定することは、上石上盤106に固定された光学系とX参照ミラー24の反射面との間の距離の変位量を測定することを意味する。
同じく、発振周波数安定化レーザ27から発光した2つ目のレーザ光Fzは、Y参照ミラー25に照射し、Y参照ミラー25で反射された反射光を、Y座標測定装置の一例としてのY座標測定ユニット(Y座標用レーザ測長ユニットすなわちY軸方向用レシーバー)104で受光して、受光されたレーザ光に基づきY軸方向用レシーバー104により光プローブ変位検出部2のY座標を測定する。Y参照ミラー25は完全な平面と見なされるので、Y座標を測定することは、上石上盤106に固定されたミラー(示せず)とY参照ミラー25の反射面との距離の変位量を測定することを意味する。
一方、発振周波数安定化レーザ27から発光した3つ目のレーザ光Fzは、Zミラー9に照射され、Zミラー9で反射された反射光を、Z座標測定装置(Z座標測定手段)の一例としてのZ座標測定ユニット(Z座標用レーザ測長ユニットすなわちZ軸方向用レシーバー)102で受光して、受光されたレーザ光に基づきZミラー9のZ座標をZ軸方向用レシーバー102により測定する。Z座標を測定することは、3つ目のレーザ光FzをZミラー9へ入射させるために反射させる上石上盤106に固定された反射ミラー(示せず)の反射面からZミラー9の反射面までの距離の変位量を測定することを意味する。
発振周波数安定化レーザ27から発光した4つ目のレーザ光Fzは、上石上盤106に固定されたミラーで反射したのちZ参照ミラー26の下面である反射面で反射された反射光を、Z座標測定装置の一例としてのZ座標測定ユニット(Z座標用レーザ測長ユニットすなわちZ軸方向用レシーバー)103で受光して、受光されたレーザ光に基づきZ軸方向用レシーバー103により光プローブ変位検出部2のZ座標を測定する。Z座標を測定することは、4つ目のレーザ光FzをZ参照ミラー26の反射面に入射させるように反射させるために上石定盤106に固定されたミラーの反射面からZ参照ミラー26の反射面までの距離の変位量を測定することを意味する。
すなわち、Z座標については、2Aのレーザ光Fzが発振周波数安定化レーザ27からの3つ目と4つ目のレーザ光Fzで以下のように測定して求める。4の上石定盤106上にある測長ユニットの光学系からダイクロイックミラー15を全透過し、レンズ14により絞られてZミラー9で反射したレーザ光FzによりZ座標をZ軸方向用レシーバー102により測定する。XY軸ステージ90の移動真直度は、1ミクロンのオーダーであるが、上石定盤106上にある測長ユニットの光学系から10ナノメートルオーダーの平面度のZ参照ミラー26にレーザ光Fzを当て、そのZ参照ミラー26の反射光からZ座標をZ軸方向用レシーバー103により測定する。そして、前記(Z座標+Z座標)を演算部87で演算してZ座標とすることにより、Z参照ミラー26の精度でZ座標を測定することができる。
測定物1の三次元形状の測定開始前は、測定物1の上下のスタイラス5は測定物1の測定面Sから離れているので、前述のフォーカスサーボは掛けられない。光プローブ変位検出部2には、示しないがZ軸方向の位置検出器が取り付けられており、この位置検出器からの位置信号が測定機の操作部に取り付けられかつ作業者により廻される手動駆動用ダイヤル(示せず)により変化させられる位置指令値になるよう、制御部88による制御の下で、Z軸方向駆動装置43で光プローブ変位検出部2をZ軸方向に移動させている(言い換えれば、作業者が手動駆動用ダイヤルを廻すことにより生じた入力情報に基づき、Z軸方向駆動装置43が駆動されて、光プローブ変位検出部2の先端が測定物1の測定面Sに5mm以下に近づく位置まで移動させられる)。これを「位置サーボ」と呼ぶ。
この位置サーボがかかっているときは、スタイラス5に測定力がかかっていないので、Zミラー9がフォーカス位置から10ミクロン程度、離れた位置にあるように、レンズ14をプローブケーシング2aに対してあらかじめZ軸方向に調整しておく。
測定開始時は測定物1をスタイラス5の真下数ミリの位置に置き、測定機の操作部にあるフォーカススタートボタン(示せず)を作業者が押すことにより前記手動駆動用ダイヤル(示せず)に基づく手動駆動を解除して自動制御に切り替える。すると、光プローブ変位検出部2は、Z軸方向駆動装置43により測定面Sの方向にゆっくりと測定面Sに近づくように移動する。スタイラス5が測定面Sを検知すると(スタイラス5が測定物1の測定面Sに触れると)、スタイラス5の測定力によりミラー9が半導体レーザ光Fの焦点方向に動くので、ミラー9が半導体レーザ光Fの焦点方向に動いたことをフォーカス誤差信号の変化によりフォーカス誤差信号検出部42で検出し(言い換えれば、ミラー9が焦点位置付近に着き)、次いで、位置サーボからフォーカスサーボに切り替わり、Zミラー9がフォーカス位置に来る。すなわち、フォーカス誤差信号がゼロになるまで、Z軸方向駆動装置43で光プローブ変位検出部2を移動させる。これがフォーカスサーボがかかった状態である。
半導体レーザ光Fは、フォーカス誤差信号を感度良く検出するため、2Aに示すようにレンズ14の開口一杯に入射させるが、Z座標測定用のHeNe安定化レーザ光Fzはレンズ14の開口より細い光束径で入射させるので、焦点深度が深く、10ミクロン程度、焦点ずれ位置にZミラー9があっても反射光から十分にZ座標を測定できる。
次に、測定力の設定とその理由を述べる。図2Fに示すスタイラス5の軸方向に働く測定力をFとする。測定力Fによりミラー9がフォーカス位置にくるので、測定力Fは測定面Sの傾きに係わらず一定になる。測定力Fは図3のレンズ14を上下させることにより設定できる。
測定面Sに垂直な方向に働く測定力はF/cosθとなる。θは測定面Sの傾斜角度である。図2Fに示すようにスタイラス5には(F/cosθ)sinθの横方向測定力がかかる。横方向測定力はθが60度のときはFの1.7倍、θが75度のときはFの3.7倍にもなる。
横方向測定力によりスタイラス5が横に傾くと測定誤差になる。これをできるだけ小さくするには、測定力をできるだけ小さくした方が良い。測定力が小さいほどスタイラス5の傾きが小さいので測定誤差は小さくなる。
また、測定力が小さいほうがスタイラス5の磨耗が少ないので、スタイラス5が長持ちする。
さらに、先端半径2ミクロンの尖ったスタイラスで樹脂等の柔らかい面を測定するときは測定面Sを傷つけたり、測定面変形による測定誤差を生ずる。これも測定力が小さいほど良い。経験上、傷や誤差があまり気にならない測定力は0.2mN以下である。なお、先端半径0.5mmのスタイラスで測定するときはやわらかい面でも傷が付いた例は皆無である。
逆に、先端半径0.5mmのスタイラスで測定するとき、測定力が小さいと表面のホコリを測定してしまう。測定力が大きいとホコリを測定せず掻き分ける。この点では測定力が大きいほうが測定しやすい。
先端半径の小さいプローブはホコリを測定しにくいが、先端を真球度良く作る事が難しい。先端の真球度が悪いと測定精度が悪くなる。これについては真球をあらかじめ測定し、データから補正することができるが手間がかかる。
可動部質量が同じなら測定力が大きいほど応答が速いので、早く測定できる。
以上の事から、現状の技術レベルを前提とすると最適な測定力が存在する。それが、0.1mN〜0.3mNである。そこで、測定力は中心値0.2mNと設定し、レンズ14の位置の調整で0.1mN〜0.3mNの範囲で調節可能とした。
小摺動軸部6は自重で100ミクロン程度下がった位置から0.2mNの測定力で小エアー軸受け7に対し、10ミクロン程度移動するように設計する。なお、プローブ2Aを横向きにおくこともでき、そのときは、自重による移動は無いが、0.2mNの測定力でつりあい位置から10ミクロン程度移動するように設計する。
測定力0.2mNで小摺動軸部6が10ミクロン程度移動した位置でフォーカスサーボを掛ける理由を述べる。
スタイラス5を含む小摺動軸部6の質量約0.2gに対し測定力0.2mNは0.02グラム重なので、小摺動軸部6の重量の十分の一の力で10ミクロンだけ移動した位置でフォーカスサーボがかかることになる。
フォーカスサーボに誤差があっても、同じミラー9までの距離の変位量を発振周波数安定化HeNeレーザ光Fzで干渉により測定しているので、測定誤差にはならず、測定力の変動となるだけである。
図2A及び図2Bに示すように、半導体レーザ光Fは、フォーカス感度が良いようにレンズ14の開口一杯に入れているので、開口数(NA)が0.4程度、レンズ14とミラー9の距離の変位量の変動が1ミクロン以下でフォーカスサーボを掛けることができる。すなわち、前記測定物1、または大エアースライド89を前記Z軸方向とそれぞれ直交しかつ互いに直交するXY軸方向にXY軸ステージ90により移動させるとともに、前記スタイラス5が前記測定物1の形状に沿って前記Z軸方向に移動するとき、前記Z軸方向の変位がほぼ一定になるようにフォーカスサーボを掛けて前記大エアースライド89をZ軸方向駆動装置43により駆動する。このときの測定力の変動は0.02mN以下である。
発振周波数安定化HeNeレーザ光Fzは焦点深度が深くなるよう、1〜2mmの光束径の半導体レーザ光Fをそのままレンズ14に入れている。そうすると、焦点深度は20ミクロン程度となり、スタイラス5が測定物1の測定面Sに接していないときにミラー9の位置が10ミクロンずれるが、問題無くレーザ測長可能となる。
スタイラス5が測定面Sに接していないときでもZ座標を測定できないと連続走査により測定できない複数の測定物1を測定するとき、Z座標が保存されないので、大変不便である。例えば測定力0.2mNで小摺動軸部6が20ミクロン移動するように磁力を弱い弾性係数に設計すると、スタイラス5が測定面Sを離れるときにミラー9の位置が20ミクロンずれ、測長用HeNeレーザ光Fzの焦点深度をはずれ、測長が不安定となる。
また、例えば測定力0.2mNで小摺動軸部6が5ミクロン移動するよう磁力を強い弾性係数に設定すると、同じようにレンズ1とミラー9の距離の変位量の変動が1ミクロン以下でフォーカスサーボを掛けても測定力の変動が大きくなるし、測定力が0.1mNになるようにレンズ9の位置を調整すると小摺動軸部6が2.5ミクロンしか移動しない状態となり、サーボが不安定になる。
以上が0.2mNの測定力で小摺動軸部6が10ミクロン程度移動するように設計した理由である。
また、この実施の形態においてはZ軸方向可動部(大エアースライド可動部)11を定荷重バネ17で支持している。Z軸を横方向にすれば定荷重バネは不要となる。
以上のように構成された三次元測定プローブにおいて、Zミラー9と一体となった小摺動軸部6は完全非接触で構成されているため、測定を行っていないとき、すなわちスタイラス5と被測定物1とが接触していないときには、非常に振動しやすい状態になる。図2のレンズ14を通ったレーザー光が、Zミラー9に当たり、その反射光で、Z軸の測長をしているが、ミラー9が大きく振動すると、レーザー読み取りに影響することになる。ミラー9で許容される振動は、一例として、光学系の設計にもよるが約20μmである。以下に非測定時の振動を低減する構造について説明する。
図1のように、原子間力プローブ枠3と、原子間力プローブ枠3の中間部まで差し込まれた小摺動軸部6及び小エアー軸受け部7の上部と、磁石29a,29bと、ヨーク8a,8b−1,8b−2と、磁性体ピン20とを大略閉塞された閉塞空間内に収納するように、透明板66を原子間力プローブ枠3の一部にすなわちリング状のヨーク8aの上端面に固定する。大略閉塞された閉塞空間にするために使用する部材を透明板66にする理由は、小摺動軸部6のZ位置を測定するレーザ27,34が透明板66を透過して小摺動軸部6の上部のZミラー9に当たるようにするためである。
透明板66に必要な機能としては、レーザ光を、まっすぐ、透過することであり、厚さについては、屈折の影響を無くすため、及び、透過率を上げるために、薄くする必要がある。この実施形態では、一例として、厚さ0.5mmの透明板66を使用している。透明板66の直径はレーザ光の直径(一例として5mm)以上であればよいが、一例として、プローブの密閉を行うために、レーザ光の直径よりもより大きな径としている。透明板66の材質は、透過率の高いものであれば、通常のガラスで問題はない。透明板66としては、レーザ光をまっすぐ透過させるため、ガラス面の平坦度が必要になる(例えば、λ/4程度)。
また、ヨーク8b−1,8b−2と磁性体ピン20との対向部分より下方に、小摺動軸部6の上端部の周囲と小エアー軸受け部7の上端面と原子間力プローブ枠3との間に、前記プローブ枠内の前記磁力発生手段95が収納されている空気流制限用空間部200を形成するとともに、この空気流制限用空間部200に連通する連通路201の開口部(原子間力プローブ枠3の一部)に、小径穴64が開いた、空気流制限部材の一例としてのキャップ65を固定している。これにより、小摺動軸部6の上部の空気流制限用空間部200での空気流れが制限される。小摺動軸部6が振動するとき、その上部の空気流制限用空間部200内に空気の流れを生じるが、空気流制限用空間部200が大略閉塞された閉塞空間とすることにより、その流れが制限されることになり、エネルギー損失が生じ、小摺動軸部6の振動を減衰させる効果を生じる。
図9Aは、本発明の前記実施形態にかかる三次元測定プローブをモデル化したものの図であり、図9Bは、それをバネ、ダンパ、質量で表したものである。また、図10は、特許文献1で紹介されている空気ダンパのモデル図である。このモデルにより、空気流制限用空間部200でのキャップ65の小径穴64による空気ダンパの減衰係数をcとし、空気バネ定数を
Figure 2009002734

とすると、前記減衰係数と空気バネ定数が、それぞれ、下記の式(1)及び(2)のように求められる。
Figure 2009002734
Figure 2009002734

ただし、上式(1)及び(2)で各変数は以下のように求められる。
Figure 2009002734
Figure 2009002734
Figure 2009002734

:空気の比熱比(=1.4)
Figure 2009002734

:角振動数
Figure 2009002734

:振動数
Figure 2009002734

:ピストン面積
Figure 2009002734

:シリンダ下面からピストン底面までの高さ
Figure 2009002734

:大気圧
Figure 2009002734

:大気の密度
Figure 2009002734
Figure 2009002734

:図10のモデルのピストンとシリンダ間の隙間とシリンダ下面のオリフィスのそれぞれの流量係数
Figure 2009002734

:図10のモデルの隙間とオリフィスのそれぞれの面積
Figure 2009002734

:図10のモデルのピストンの振動振幅
ここで、流量係数
Figure 2009002734

は、図10のモデルの隙間、オリフィスをそれぞれ通過する空気の流量を決める流量係数で、実験、流体シミュレーションにより、求めることができるが、ここでは、管路抵抗の式により、計算した。
以上により、求められた減衰係数c、バネ定数
Figure 2009002734

から、図9Bのモデルによる、運動方程式は下記のようになる。(振動のダンピング技術(社団法人 日本機械学会編)P.154 表5.5参照)
Figure 2009002734
Figure 2009002734

ただし、
Figure 2009002734

:小摺動軸部6の質量(300mg)
Figure 2009002734

:小摺動軸部6をZ軸方向に保持する磁力発生手段95での磁気回路の復元力によるバネ定数 (20.9N/m)
図7は、前記(5)、(6)式をルンゲクッタギル法により、シミュレーションを行なった結果である。キャップ65の小径穴64の直径を変えたときの振動を比較した。三次元測定プローブ2Aに、42Hz(固有振動数)、1[gal]の振動を加えたときの小摺動軸部6のZ軸方向変位を縦軸、時間を横軸としている。この図7でわかるように、小径穴64の直径を0.50mmから、0.30mm、0.20mm、0.17mmと小さくすると、減衰効果が大きく、振動が小さくなることがわかる。
Z軸方向の測長を安定的に行なうためには、20μm以下の振動にする必要があるが、この図7でわかるように、小径穴64の穴径が0.3mm以上になると、振動がその値を超えることがわかる。
図8は、本モデルの減衰比と上記加振時の振動振幅の関係を、流体シミュレーションにより求めたもので、これによると、振動を20μm以下にするには、減衰比ζを0.007以上にする必要があることがわかる。
ここでは、小摺動軸部6の質量
Figure 2009002734

、磁気回路のバネ定数
Figure 2009002734

により、前記振動の振幅と、減衰係数の関係は変わるので、減衰比
Figure 2009002734

を用いて、
Figure 2009002734

に依存せず、振動に対する減衰性能を以下のように規定している。
Figure 2009002734

ただし、実際の設備で使用するときに余裕をみる場合には、0.01以上の減衰比とするのがより好ましい。
なお、減衰を大きくしすぎると、測定力Fが大きくなりすぎる可能性がある。前述した測定力Fの式では、F=maとして、測定力Fを0.2mN以下にすると説明しているが、厳密にはF=ma+cv+kxで表される。ここで、m:質量マトリクス、c:減衰マトリクス、k:剛性マトリクス、a:加速度ベクトル、v:速度ベクトル、x:変位ベクトルである。よって、この式より、一例として、0.1Gの正弦波がスタイラス加速度として加わったときに測定力Fを0.2mN以下にするには、減衰比ζを0.51以下にする必要がある。
前記のように、小径穴64の直径を小さくすると、減衰性能は向上するが、あまり、小さくし過ぎると、小エア軸受7の空気を供給する空気噴出し口4からの空気の逃げ場がなくなり、小摺動軸部6の上部の空気流制限用空間部200での空気圧が高まる。本実施形態の1つの実施例の場合、その圧力が400Paを超えると、磁気回路の保持力を超えてしまい、小摺動軸6は保持できなくなる。前記実施例の条件を以下に例示する。小径穴64の直径は0.17mmで12個開けている。連通路201の直径は3mmとなっている。連通路201は、空気流制限用空間部200と一体となり、ここで重要なのは、この一体となった空間の体積である。図10のdとh寸法の中の部分が、この一体となった空間に相当する。一例として、この一体となった空間の体積は4.5×10−7となっている。また、原子間力プローブ枠3の大きさは直径30mm程度である。小摺動軸6のサイズは直径4mmである。このような構成で、図11の「圧力差がNG」と書かれた部分の条件では、圧力が400Paを超えてしまうことになる。
図11は、小径穴64の直径(穴径)、小径穴64の長さ(穴深さ)、個数(穴個数)を変えたときの、減衰係数、小摺動軸部6の上部の空気流制限用空間部200の圧力を表にしたものである。これによると、例えば、小径穴64の直径を0.1mm、小径穴64の長さを0.5mm、小径穴64の個数を30個にしたときは、圧力が455Paとなり、プローブとして使用できなくなる。図11により、加工コストも含め、最適な穴の直径、長さ、個数を決定することができる。図11で判定の欄において、NGと記載している欄以外は、使用可能な条件を意味する。
図11より、前記キャップ65に形成する小径穴64の直径を0.05mm以上、0.6mm未満とするのが好ましい。小径穴の直径を0.05mm未満とすると、プローブ2Aの密閉部の圧力が上がってしまい、磁気での保持ができなくなってしまうためである。そのため、小径穴64の直径を小さくする分、小径穴64の数を増やす必要がある。一例として、図11のように、60個の小径穴64を備えればよい。0.05mm以下の小径穴64を60個を越えて開けるのは現実的でないため、一例として、その個数を60個以下としている。
小径穴64の個数の最低限は1個である。図11では、小径穴64の直径が0.5mmの場合に1個でも、減衰係数を所定の値にすることができるためである。
なお、図11には、小径穴64の直径が0.6mmの場合でかつ1個だけ開けた場合、減衰係数が所定の値にならないことが示されている。よって、小径穴64の直径が0.6mm以上であると減衰係数が所定の値にならないため、小径穴64の直径は0.6mm未満とすることが好ましい。
図11でわかるように、より小径の穴を多数あける方が、減衰係数を大きくし、圧力差を小さくできることがわかるが、加工コストの面では不利になる。これを解決する方法として、空気流制限部材の別の例として、小径穴64を有するキャップ65の代わりに、小径穴の別の具体例として多数の微細孔を有する多孔質材料で構成されたキャップを用いることも可能である。
以上のように、本実施形態によれば、小さな可動部質量の磁性体ピン20と、小エアー軸受け部7に取り付けられた磁石29a,29bとヨーク8a,8b−1,8b−2で磁気回路を形成させることにより、軸方向の移動を非接触で制限することができる三次元測定プローブ2Aにおいて、前記磁力発生手段95が構成されている部分の空気流制限用空間部200での空気の流れを、空気流制限部材の一例としての、小径穴64を有するキャップ65で制限することにより、小摺動軸部6の振動時にエネルギー損失が生じ、小摺動軸部6の振動を減衰させることができて、小摺動軸部6の振動を抑えることができる。よって、測定物1に対して非接触時の小摺動軸部6の振動を抑えることができて、安定した測定が可能になる。
この結果、前記三次元測定プローブ2Aを一対用意して測定物1の一例としての非球面レンズの表裏面に配置して非球面レンズの表裏面を同時に測定することによって、表裏面の傾き偏心を超高精度に安定して測定することができるようになる。また、前記三次元測定プローブ2Aでは、前記小摺動軸部6の軸方向であるZ軸方向への移動を妨げる磁力を前記磁力発生手段95で発生させるようにしているので、板バネを使用する必要がなく、より高精度で、長期使用にも壊れにくい三次元測定プローブ2Aを実現することができる。さらに、組み立てや取り扱いも容易になるので、本プローブ2Aを使用すれば、従来のように測定室で限られた人のみが使用する測定機から、工場現場に置いて、気軽に測定できる測定機となる。
これにより、薄型化と高画質化が進むカメラや大記録容量化が進む光ディスクなどのレンズの性能と品質と生産歩留まりを向上させることができる。
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の三次元測定プローブは、下からでも横からでも測定物の測定面の形状を0.01ミクロンのオーダーの超高精度で測定できるので、測定物の前後面(例えば上下面)を同時に測定する事により非球面レンズの傾き偏心を超高精度に測定できる。また、プローブ自体が壊れにくく長寿命となり、測定現場で簡単に頻繁にプローブを使用できるといった効果を有し、測定できなければ作れない非球面レンズのさらなる高精度化と生産歩留り向上をこのプローブを使用することによって実現することができて、小型高画質化するデジタルカメラ、ムービー、カメラ付携帯電話、大容量化する光ディスク等の非球面レンズ内蔵商品の性能向上とコストダウンに貢献できる。さらに、幅広く、医療機器、自動車の歯車、ナノテクやマイクロマシンの研究開発用途にもこのプローブの適用可能性がある。
本発明の実施の形態における三次元測定プローブの断面図 本発明の実施の形態における三次元測定プローブの断面図 本発明の実施の形態における三次元測定プローブの上側の光プローブ部を含めた構成説明図 本発明の実施の形態における三次元測定プローブの下側の光プローブ部を含めた構成説明図 本発明の前記実施形態における三次元測定プローブの要部であって、リング状のヨークと磁性体ピンとの関係を示す斜視図 本発明の前記実施形態における三次元測定プローブの要部であって、リング状のヨークとは異なる他方のヨークの先端と磁性体ピンの先端との関係を示す底面図 本発明の前記実施形態における三次元測定プローブの要部であって、リング状のヨークとは異なる他方のヨークの先端と磁性体ピンの先端との関係を示す側面図 本発明の前記実施形態における三次元測定プローブの測定力に関する説明図 本発明の実施の形態における三次元測定プローブのZ軸の構成図 特許文献3に記載された、本発明の三次元測定プローブを取り付けることのできる超高精度三次元測定機の構成図 本発明の三次元測定プローブにおいて、振動対策をしない場合の振動を表すグラフ 本発明の三次元測定プローブの振動を表すグラフ 本発明の三次元測定プローブにおいて、小径穴の直径を変えたときの振動の比較を表すグラフ 本発明の三次元測定プローブにおいて、小径穴の直径と減衰係数の関係を表すグラフ 本発明の三次元測定プローブを簡単に説明するためのモデル図 本発明の三次元測定プローブを簡単に説明するためのモデル図 動圧空気ダンパのモデル図 本発明の三次元測定プローブにおける小径穴の違いによる減衰性能、圧力差の違いをまとめた表を示す図 特許文献1に記載された従来の三次元測定プローブの図 特許文献2に記載された従来の三次元測定プローブの図 特許文献3に記載された超高精度三次元測定機の構成図 特許文献4に記載された従来の接触式プローブの構成図 特許文献4に記載された従来の接触式プローブのヨークと永久磁石を下から見た底面図 図14BのC−C線断面図
符号の説明
1 被測定物
2 光プローブ変位検出部
2A 光プローブ
3 原子間力プローブ枠
4 空気噴出し口
5 スタイラス
6 小摺動軸部
7 小エアー軸受け
8a リング状ヨーク
8b−1,8b−2 ヨーク
9 Zミラー
10 空気排出口
11 大エアースライダー可動部
12 大ヨーク
13 コイル
14 レンズ
15 ダイクロイックミラー
17 定荷重ばね
18 空気溜め部
20 磁性体ピン
21 X軸ステージ
22 Y軸ステージ
23 下石定盤
24 X参照ミラー
25 Y参照ミラー
26 Z参照ミラー
27 He−Ne発振周波数安定化レーザ
28 大磁石
29a,29b 磁石
32 レンズ
33 波長板
34 半導体レーザ
35 大エアースライドガイド
38 レンズ
39 ハーフミラー
40 ピンホール
41 光検出器
42 フォーカス誤差信号検出部
43 Z軸駆動装置
48 エアーチューブ
50 板バネ
53 バネ受け球
61 スタイラス先端球
64 小径穴
65 キャップ
66 透明板
95 磁力発生手段
102 Zレシーバー
103 Zレシーバー
104 Yレシーバー
105 Xレシーバー
106 上石定盤
200 空気流制限用空間部
201 連通路

Claims (9)

  1. 一端に測定物の表面に接するスタイラス、他端に磁性体で作られたピンを設けた小摺動軸部と、
    この小摺動軸部と嵌合する穴が形成され、この小摺動軸部との隙間部に圧縮空気の膜を形成する空気噴出し部を有してプローブ枠に組み込まれる小エアー軸受け部と、
    この小エアー軸受け部の端部に取り付けられた磁石とヨークが前記ピンと非接触で磁気回路を形成することにより、前記小摺動軸部の軸方向であるZ軸方向への移動を妨げる磁力を発生させる磁力発生手段とを備えて、
    前記プローブ枠内の前記磁力発生手段が収納されている空気流制限用空間部を大略閉塞された閉塞空間とする透明板を前記プローブ枠に設けるとともに前記閉塞空間の一部が前記プローブ枠外と連通する小径穴を有する空気流制限部材を設けることにより、前記空気流制限用空間部での空気流れを制限して前記小摺動軸部の振動に対する減衰比を0.007以上にすることを特徴とする三次元測定プローブ。
  2. 前記小エアー軸受け部に対する前記小摺動軸部のZ軸方向変位を検出する変位検出手段と、
    前記小エアー軸受け部をZ軸方向に移動させるZ軸ステージと、
    前記測定物、または前記Z軸ステージをXY軸方向に移動させる形状測定時に、前記スタイラスが前記測定物の形状に沿ってZ軸方向に移動することにより発生する前記Z軸方向変位がほぼ一定になるように前記Z軸ステージを駆動するZ軸ステージ駆動装置とをさらに備えた請求項1に記載の三次元測定プローブ。
  3. 前記変位検出手段は、前記小摺動軸部に形成されたミラーと、前記小エアー軸受け部と一体で固定されかつ半導体レーザとレンズと光検出器を少なくとも含んだ光プローブと、この光プローブの前記半導体レーザから発せられたレーザ光を、前記レンズを介して前記透明板を通して前記ミラーに照射し、前記ミラーからの反射光を前記光検出器で受光し、この光検出器の出力信号から前記Z軸方向変位を検出する構成とした請求項2に記載の三次元測定プローブ。
  4. 発振周波数安定化レーザ光を発する発振周波数安定化レーザと、
    前記発振周波数安定化レーザから発せられた前記発振周波数安定化レーザ光を前記透明板を通して前記ミラーに照射し、前記ミラーからの反射光から前記ミラーのZ座標を測定する手段とをさらに備えた請求項3に記載の三次元測定プローブ。
  5. 前記Z軸ステージはエアー軸受けで構成された請求項1〜4のいずれか1つに記載の三次元測定プローブ。
  6. 前記Z軸ステージ駆動手段はコイルと磁気回路で構成された請求項1〜5のいずれか1つに記載の三次元測定プローブ。
  7. 前記Z軸ステージの可動部を、その重量にほぼ等しい張力を発生する渦巻き状に巻かれた薄板よりなる定荷重バネで支持された請求項1〜6のいずれか1つに記載の三次元測定プローブ。
  8. 前記空気流制限部材は、前記閉塞空間である空気流制限用空間部の一部が前記プローブ枠外と連通する連通路の開口を閉じるキャップであり、かつ、前記小摺動軸部の振動に対する減衰比を0.007以上にするとともに、前記空気流制限用空間部の圧力を400Pa以下にするために、前記キャップに形成する小径穴の直径を0.05mm以上、0.6mm未満とし、その個数を1個以上60個以下とすることを特徴とする請求項1に記載の三次元測定プローブ。
  9. 前記空気流制限部材は、前記閉塞空間である空気流制限用空間部の一部が前記プローブ枠外と連通する連通路の開口を閉じるキャップであり、かつ、前記小摺動軸部の振動に対する減衰比を0.007以上にするとともに、前記空気流制限用空間部の圧力を400Pa以下にするために、前記小径穴の代わりに、多孔質材を用いて空気の流れを制限するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の三次元測定プローブ。
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