JP5143931B2 - 三次元形状測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、精度10〜100ナノメートルオーダーの超高精度な三次元形状測定装置に関するものである。特に、本発明は、カメラ又は光ディスク等に使用される非球面レンズのレンズ面と非球面レンズの外径の測定による外径に対するレンズ面の中心ずれの測定、抜き金型の雄型と雌型のクリアランス、微細穴又は歯車等の形状と基準面等の、三次元形状を有する測定物を、10〜100ナノメートルオーダーの超高精度で、走査測定できる三次元形状測定装置に関するものである。
非球面レンズは、形状精度一万分の一ミリ、つまり100ナノメートル以下で作らなければ性能が出ないため、1980年頃までは、そのような形状精度が測定できないため、非球面レンズは作れなかった。そこで、非球面レンズ面の形状を10〜100ナノメートルの超高精度で、かつ、表面を傷つけないような0.15〜0.3mNという低測定力でレンズ面を走査測定できる三次元測定機が発明された。この三次元測定機の構成は、例えば特許文献1に記載されているとともに、プローブは特許文献2、3に記載されている。
特許文献1では、XYステージの真直度精度1ミクロンをはるかに凌ぐ10ナノメートルオーダーの高い平面度の三枚の基準ミラーをXYZ座標軸の基準とし、安定化レーザで測定点の軸上でXYZ座標を測定することによりアッベの誤差を最小にし、10ナノメートルオーダーの座標軸精度を達成した構成が記載されている。
特許文献2では、測定力0.15〜0.3mNの低測定力でZ方向には応答性良く動くが、XY方向には傾かない高剛性のマイクロエアスライドにスタイラスを取り付けられたプローブが記載されている。これは、非球面レンズ面に沿って応答性良く動き、レンズ面の傾斜角度がゼロ度から75度まで追随して測定可能である。スタイラスの上方に付けられたミラーに前記安定化レーザを直接当て、反射光からZ座標を測定するので、非球面レンズ面の10ナノメートルオーダーの超高精度測定が可能になった。これは、マイクロエアスライドが薄い板ばねにより吊り下げられた構造であった。
特許文献3では、マイクロエアスライドを板ばね支持ではなく、磁気による非接触浮上にしたものである。これら特許文献2、3は、非球面レンズ面を10ナノメートルオーダーの超高精度測定ができるが、非球面レンズ外径の側面を測定することはできない。
一方、上面も側面も測定できる三次元測定機は、たとえば特許文献4、5に記載されているが、精度100ナノメートルが必要な非球面レンズを測定できるような超高精度な測定機ではない。
特許文献6、7に記載されているものは、側面を測定できるプローブで、プローブ部に支点を設け、先端にスタイラスが付いたスタイラス軸が、スタイラスへの横からの測定力により、前記支点を中心にXY軸廻りに傾き可能で、前記スタイラス軸上方にはミラーが取り付けられ、このミラーの傾斜角度はレーザーにより検出している。前記支点はZ方向には動かないため、スタイラス軸の傾斜角度でのみプローブ部に対するスタイラスのXY方向への変位位置が誤差なく決まるので、側面形状を150ナノメートルの精度で測定できる。
特許文献8に記載されているものは、レンズ面測定用プローブを取り付ければ非球面レンズ面の形状を10〜100ナノメートルの超高精度で測定でき、側面測定用のプローブを取り付ければレンズ外径側面も150ナノメートルの精度で測定でき、測定精度は落ちるが上面と側面を両方測定できるプローブをつけることもできるといったものである。
特許文献9に記載されているものは、非球面レンズ面の上下面の形状を同時に10〜100ナノメートルの超高精度で測定できる測定機で、上下にあるプローブを小さく簡単にするための半導体レーザーと光検出器と回折格子を一体にしてフォーカス誤差信号を検出できる相対位置測定部が開示されている。
特許文献10に記載されているものは、側面も測定できるプローブによる走査測定の方法について記載されている。
特許第3046635号公報 特許第3000819号公報 特許第4291849号公報 特許第1792338号公報 特開2007−218734号公報 特開2006−284410号公報 WO07/135857号公報 特開2008−292236号公報 特許第4260180号公報 特開2009−293992号公報
最近はデジカメ又は携帯電話に搭載されたカメラ等の多くの光学製品で小型化と、低コスト化と、高い解像度又は高ズーム比等の著しい性能向上という相反する要望により、使われる非球面レンズは、レンズ面の形状精度達成だけでなく、外径も含めたトータルでの精度向上が課題となっている。
しかしながら、前記従来の各文献の構成では、例えば非球面レンズのレンズ面と側面とを必要な精度、つまり、レンズ面では10〜100ナノメートル、側面を100ナノメートルの精度で測定することはできなかった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、測定物の上面と側面との両方を10〜100ナノメートルの超高精度で走査測定できる三次元形状測定装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、Z方向沿いに配置されるエアスライドと、前記エアスライドの一端に配置された上面スタイラスと、前記エアスライドの他端にそれぞれ配置された第1のミラーとバネ力発生部とを有する第1可動部と、
この第1可動部を前記Z方向に移動させる前記エアスライドのガイド部と、前記バネ力発生部を支えることにより前記第1可動部を吊り支持するバネ力支持部とを少なくとも有する第2可動部と、
前記第2可動部が前記Z方向に移動可能な状態で前記第2可動部を連結支持する支持部と、
前記第2可動部を前記支持部に対してZ方向に駆動するZ駆動部と、
前記第1可動部と前記第2可動部との相対位置を測定する相対位置測定部と、
安定化レーザ光源からの安定化レーザ光を前記第1のミラーに向けて照射し、この前記第1のミラーからの反射光から前記上面スタイラスのZ方向移動量を測定するZ2座標検出部と、
前記支持部、又は測定物を前記Z方向に垂直なX方向及びY方向に駆動するXY駆動部と、
前記XY駆動部による前記支持部又は前記測定物のXY方向移動量を測定してX座標とY座標とを検出するXY座標検出部と、
前記上面スタイラスが前記第2可動部に配置された位置から前記X方向又は前記Y方向に離れた位置に前記第2可動部に配置され、一端に側面スタイラスを有し、前記側面スタイラスを前記Z方向に対して傾斜可能に連結機構により前記第2可動部に連結された可動傾斜部と、
前記可動傾斜部の傾斜角度を測定する傾斜角度測定部と、
前記傾斜角度測定部から得られた前記傾斜角度から前記側面スタイラスの前記第2可動部に対するX変位とY変位とを算出する側面スタイラス変位検出部と、
前記XY座標検出部で検出された前記X座標及びY座標に、前記側面スタイラス変位検出部で算出された前記側面スタイラスのX変位とY変位とを加算して、前記側面スタイラスによる前記測定物の測定点のX座標及びY座標を算出する測定点位置演算手段とを備える三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記側面スタイラスによる測定時に、前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止める第1可動部動作停止装置と、
前記第1可動部動作停止装置により前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止めた状態で前記第1可動部の前記第2可動部に対するZ方向位置を検出する相対位置測定部とをさらに備える、第1の態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記第1可動部動作停止装置は、前記第1可動部を前記Z方向に移動させる前記エアスライドに供給する圧縮空気を真空吸引に切り替える切り替え弁である、第2の態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記上面スタイラスが前記測定物の表面を前記XY方向に走査するとき、前記測定物の表面の高さ変化に沿って前記第1可動部が前記Z方向に動くとき、前記相対位置測定部から得られた前記第1可動部と前記第2可動部との相対位置が一定になるように前記第2可動部を前記Z方向に駆動する信号を発生するフォーカス制御部と、
前記側面スタイラスを前記測定物の表面の前記Z方向に走査するため前記第2可動部を前記Z方向に駆動するための信号を発生するZ軸移動指示部と、
前記フォーカス制御部からの信号と前記Z軸移動指示部からの信号のいずれかに切換えて前記Z駆動部に伝えるZ軸信号切換え部とを備える、第1の態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記側面スタイラスによる測定時に、前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止める第1可動部動作停止装置と、
前記第1可動部動作停止装置により前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止めた状態で前記第1可動部の前記第2可動部に対するZ方向位置を検出する相対位置測定部とをさらに備える、第4の態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記第1可動部動作停止装置は、前記第1可動部を前記Z方向に移動させる前記エアスライドに供給する圧縮空気を真空吸引に切り替える切り替え弁である、第5の態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記第1可動部動作停止装置は、前記上面スタイラスが前記測定物に接触した状態で、前記フォーカス制御部により、前記第2可動部に対する前記第1可動部の位置が一定位置になるように制御された状態のタイミングで、前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止める、第5の態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、前記第1可動部動作停止装置は、前記上面スタイラスが前記測定物に接触した状態で、前記フォーカス制御部により、前記第2可動部に対する前記第1可動部の位置が一定位置になるように制御された状態のタイミングで、前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止める、第6の態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、前記上面スタイラスが前記測定物の表面を前記XY方向に走査するための信号を発生するXY軸移動指示部と、
前記側面スタイラスを前記測定物の表面に沿って前記XY方向に移動させるように前記XY駆動部を駆動制御するとともに、前記測定物の表面の前記XY方向の変化に伴って前記可動傾斜部が傾斜するとき、前記傾斜角度測定部から得られた傾斜角度の絶対値が概略一定になるように前記XY駆動部を駆動制御するXY制御部と、
前記XY軸移動指示部からの信号と前記XY制御部からの信号のいずれかに切換えて前記XY駆動部に伝えるXY軸信号切換え部とを備える、第1〜8のいずれか1つの態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、前記傾斜角度測定部は、前記可動傾斜部に取り付けられた第2のミラーと、光源からの光を前記第2のミラーに向けて照射し、前記第2のミラーからの反射光の方向を検出することにより前記傾斜角度を測定する光位置検出器とを備える、第1〜8のいずれか1つの態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、前記測定物を設置する測定物設置部と、
この測定物設置部と、測定中は相対位置がそれぞれ変わらずに互いにそれぞれのミラー面が互いに直交するよう配置されたX基準ミラーとY基準ミラーとZ基準ミラーと、
前記XY座標検出部を構成し、かつ、発振周波数のずれが一定値以下になるように制御された前記安定化レーザ光源からの前記安定化レーザ光を前記X基準ミラーと前記Y基準ミラーとに照射し、これらの前記X基準ミラーと前記Y基準ミラーとからの反射光から前記支持部に対する前記測定物の移動量のX座標とY座標とをそれぞれ検出するX座標検出部とY座標検出部と、
前記発振周波数のずれが一定値以下になるように制御された前記安定化レーザ光源からの前記安定化レーザ光を前記Z基準ミラーに照射し、前記Z基準ミラーからの反射光から前記支持部に対する前記測定物の移動量のZ1座標を検出するZ1座標検出部と、
前記Z2座標検出部により検出されたZ2座標と前記Z1座標検出部により検出された前記Z1座標の加算によって前記測定物の表面上の測定点のZ座標を算出するZ座標算出部とを備える、第1〜8のいずれか1つの態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第12態様によれば、前記第2可動部が前記Z方向に移動するガイド部がエアスライドで構成されて、前記第2可動部が前記支持部に対して第2可動部駆動装置で駆動されるよう構成される、第1〜8のいずれか1つの態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第13態様によれば、前記XY駆動部は、X軸リニアモーターとY軸リニアモーターとにより、前記第2可動部又は前記測定物を前記XY方向に駆動するように構成される、第1〜8のいずれか1つの態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第14態様によれば、前記Z1座標検出部は、前記上面スタイラスの中心からZ方向に延ばした直線上で前記測定物の移動量のZ1座標を検出し、
前記XY座標検出部は、前記上面スタイラスの中心の前記Z方向の可動範囲の中心付近から前記X方向に延ばした直線上で前記X座標を検出し、前記上面スタイラスの中心の前記Z方向の可動範囲の中心付近から前記Y方向に延ばした直線上で前記Y座標を検出する、第11の態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第15態様によれば、前記支持部に対する前記第2可動部の移動量をZ2座標として検出するZ2座標検出部をさらに備える、第1〜8のいずれか1つの態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第16態様によれば、前記側面スタイラスの位置が前記上面スタイラスの位置からX方向に離れているとき、前記側面スタイラスのZ方向の可動範囲の中心付近からY軸方向に延ばした直線上でY座標を測定する側面Y座標検出部を備え、
前記側面スタイラスの位置が前記上面スタイラスの位置からY方向に離れているとき、前記側面スタイラスのZ方向の可動範囲の中心付近からX軸方向に延ばした直線上でX座標を測定する側面X座標検出部を備える、第1〜8のいずれか1つの態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の第17態様によれば、前記測定物として球を置くとき、前記上面スタイラスでこの球の表面の複数点を測定したのち、この測定点の点列からこの球の第1中心座標(xc,yc,zc)を算出する第1演算部と、
前記側面スタイラスでこの球の表面の複数点を測定し、この球の測定データから求めたこの球の第2中心座標(xd,yd,zd)を算出する第2演算部と、
これらの第1及び第2中心座標の差を求めるとともに、どちらか一方の測定データに加算する第3演算部とを備えて、
前記第3演算部で、前記第1及び第2中心座標の差を前記どちらか一方の測定データに加算することにより、前記2つのスタイラスによる測定データを被測定面に対する同一座標系における測定データとする、第1〜8のいずれか1つの態様に記載の三次元形状測定装置を提供する。
本発明の三次元形状測定装置によれば、上面スタイラスと側面スタイラスとを備えているため、測定物の上面と側面との両方を測定精度10〜100ナノメートルで走査測定できる。より具体的には、測定物の一例として、非球面レンズのレンズ面と非球面レンズの外形の側面を10〜100ナノメートルの精度で測定することができるようになる。これにより、従来はできなかった非球面レンズの外径に対するレンズ面の光軸の傾き又は偏心を100ナノメートル台の超高精度で測定することができるようになる。
また、測定物の別の例として、カメラ又は光ディスク等に使用される非球面レンズの外径に対する光軸のずれを正しく測定できるので、光軸ずれの無いレンズを作ることができ、より高画質、大容量、軽量の非球面レンズ使用製品を、歩留まり良く作ることができるようになる。また、測定物のさらに別の例として、抜き金型の上面と側面のクリアランス、微細穴又は歯車等の形状と基準面等も、短時間で走査測定できる。
本発明の第1実施形態にかかる三次元形状測定装置における第2可動部の拡大図 本発明の第1実施形態における機械的な構成の正面図 本発明の第1実施形態における機械的な構成の右側面図 本発明の第1実施形態における制御構成図 本発明の第1実施形態における制御構成図 本発明の第1実施形態における動作を説明するための図 本発明の第1実施形態における動作のフローチャート 本発明の第1実施形態における光路構成を示す平面図 本発明の第1実施形態における光路構成を示す正面図 本発明の第1実施形態における測定点位置演算部の構成を示す図 本発明の第2実施形態における光路構成を示す平面図 本発明の第2実施形態における光路構成を示す正面図 本発明の第3実施形態における上面プローブのエアスライダに圧縮空気を供給した状態を示す正面図 本発明の第3実施形態における上面プローブのエアスライダの配管を真空配管に切り替えた状態を示す正面図 本発明の第3実施形態における第1可動部のZ方向の動きを止めて、上面プローブと側面プローブの相対位置を算出する手順を示す図 本発明の第3実施形態における第1可動部のZ方向の動きを止めるタイミングを示す図 本発明の第3実施形態における相対位置測定部の信号を示す図 本発明の第3実施形態における第1可動部のZ方向の動きを止めて、上面プローブと側面プローブの相対位置を算出した後、上面スタイラスと側面スタイラスにより、測定物の測定の手順を示す図 本発明の第1実施形態におけるY座標検出部の内部構造を示すブロック図 本発明の第1実施形態におけるX座標検出部の内部構造を示すブロック図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる三次元形状測定装置における第1可動部1と可動傾斜部2iを含む第2可動部2を拡大した正面図である。図2は、本発明の第1実施形態における形状測定装置の正面図、図3は、本発明の第1実施形態における形状測定装置の右側面図である。図4は、本発明の第1実施形態における形状測定装置の上面スタイラス1aで測定物7の上面7aを測定するときの制御構成の一例を示す説明図である。図5は、本発明の第1実施形態における形状測定装置の側面スタイラス2iaで測定物7の側面7bを測定するときの制御構成の一例を示す説明図である。
図1において、1の第1可動部は、上面スタイラス1aと、第1のミラー1bと、Z方向沿いに配置されてXY方向には振れない程度の剛性を有するエアスライド1cと、バネ力発生部の一例として機能する可動ヨーク1dとで構成されている。エアスライド1cの一端(図1では下端)に上面スタイラス1aを有するとともに、エアスライド1cの他端(図1では上端)に可動ヨーク1dを介して第1のミラー1bを有している。エアスライド1cが、ガイド部の一例として機能するエア軸受け2aに沿ってZ方向に可動である。
可動ヨーク1dは、ピン状で、第1可動部1のエアスライド1cの他端である上部に取り付けられている。可動ヨーク1dを支えるバネ力支持部の一例として機能しかつ第2可動部2に付けられた磁石2bと固定ヨーク2cとで形成される磁気回路2hによる引力で、図1において、可動ヨーク1dは非接触の状態で左右にひきつけられ、第1可動部1の回転と、第1可動部1の重力による落下を防ぐ、バネ力発生部の一例として機能する。この可動ヨーク1dと磁気回路2hとにより、第1可動部1が第2可動部2に対し、釣り合い位置で浮いている。可動ヨーク1dは、上面スタイラス1aの下端にZ方向に測定力が作用すれば、この測定力に比例して釣り合い位置からずれるようになっている。
なお、バネ力発生部の一例としては、前記磁気回路ではなく、板ばねにすることも可能である。
この第1可動部1の釣り合い位置からのずれ量は、第1可動部1の上端に貼り付けられた第1のミラー1bの変位を相対位置測定部2dにより検出する。同時に、第1可動部1のZ座標は、支持部4に固定された安定化レーザ光源5からの出力光を2枚のハーフミラー(非図示)で分離したZ2座標測定用安定化レーザ光6がダイクロイックミラー2dcを全透過し、第1のミラー1bにレンズ2deにより集光し、この第1のミラー1bからの反射光から第1可動部1のZ座標は、ナノメートルオーダーの超高精度で測定できる。
支持部4は、石定盤10上に固定された石門柱11に固定されている。
第2可動部2は、大略、上面プローブ102と側面プローブ101とを下端部にそれぞれZ方向に昇降可能に支持して、支持部4に対してZ方向に昇降可能に支持されている。第2可動部2は、Z方向沿いに配置されたエア軸受け2aと、リング状の磁石2bと、リング状の固定ヨーク2cと、相対位置測定部2dと、第2可動部2の本体2zの下端の一端部にZ方向沿いに固定された上面プローブ枠2eと、第2可動部2の本体2zの下端の他端部に上面プローブ枠2eと並んでZ方向沿いに固定された側面プローブ枠2fと、横柱2gと、可動傾斜部2iと、傾斜角度測定部2jと、固定側磁石2kと、Z駆動部2mと、大エアスライド2nと等で構成され、支持部4に固定された大エア軸受け4aに沿って大エアスライド2nがZ方向にスライド可能である。
第2可動部2のZ方向の可動範囲は本三次元形状測定装置のZ方向の測定範囲をカバーし、XY駆動装置8のXY方向の可動範囲は本三次元形状測定装置のXY方向の測定範囲をカバーする。
第2可動部2の重量は、上端が支持部4に支持された定荷重ばね3によって支持部4から吊り下げられて支えられている。
第2可動部2は、両側部に配置された合計2個のコイルからなるZ駆動部2mによって、支持部4に対してZ方向に駆動される。
相対位置測定部2dは、第2可動部2に固定され、第2可動部2に対する第1可動部1の相対位置を測定して出力する手段であって、半導体レーザフォーカス検出器2daと、回折格子2dbと、ダイクロイックミラー2dcと、レンズ2ddと、レンズ2deとで構成されている。半導体レーザフォーカス検出器2daは、半導体レーザ光を出射する半導体レーザと、半導体レーザ光を受光して検出する光検出器とがアレイ状に配置されたものである。半導体レーザフォーカス検出器2daからの半導体レーザ光が、回折格子2dbとレンズ2ddとを透過し、ダイクロイックミラー2dcで反射されて、レンズ2deで第1可動部1にある第1のミラー1b上に集光する。第1のミラー1bからの反射光が、再び、レンズ2deを透過してダイクロイックミラー2dcを反射し、レンズ2ddを透過し、回折格子2dbで分離し、半導体レーザフォーカス検出器2daによって第1のミラー1bのZ方向の焦点ずれを検出する。また、この相対位置測定部2dは、静電容量センサーで代用することもできる。
可動傾斜部2iは、側面スタイラス2iaと、連結機構104の支点部材2ibと、第2のミラー2icと、可動側磁石2idとにより構成されている。可動傾斜部2iは、連結機構104の支点部材2ibの尖った下端を中心として、側面プローブ枠2fに連結固定された四角形断面形状の横柱2gの上面で任意方向に傾斜可能で、可動側磁石2idが固定側磁石2kに対して引力が働くため、第2のスタイラス2iaの傾きを妨げるばね力を発生する。
側面プローブ101では、X,Y方向に側面スタイラス2iaを傾斜可能とする構成を有する。このような側面プローブ101は、側面プローブ枠2fと、側面スタイラス2iaを下端に有する可動傾斜部2iと、連結機構104とを備える。
側面プローブ枠2fは、第2可動部2に固定され、又は着脱可能に取り付けられるブロック部材である。側面プローブ枠2fは、可動傾斜部2iが揺動するのに対し、固定された部材であり、第2可動部2に固定された光源2jaからの光を通過可能とするため、当該側面プローブ枠2fを貫通するレーザ光用開口2fpを中央部に有する。
側面プローブ枠2fは円筒形をしており、その内部に可動傾斜部2iが収納されるような位置関係を有する。可動傾斜部2iと側面プローブ枠2fとは、連結機構104により連結されている。連結機構104は、ミラー2icに照射される光源2jaからの光の光軸に対して交差するいずれの方向にも、可動傾斜部2iを傾斜させて揺動可能にして可動傾斜部2iを側面プローブ枠2fに支持する機構である。
第1実施形態において、連結機構104は、側面プローブ枠2fに固定された角柱の横柱(載置台)2gと、可動傾斜部2iに取り付けられた支点部材2ibとにより構成されている。横柱2gは、その上面に円錐形の溝が形成されており、支点部材2ibの尖端が当該円錐形の溝に嵌入する。両者の嵌入時においては、横柱2gの円錐溝最下点に支点部材2ibの尖端位置が接触するように構成される。このような構成とすることによって、可動傾斜部2iと側面プローブ枠2fとは、当該支点部材2ibと横柱2gの円錐溝との接触部分を揺動中心として、揺動可能に連結される。なお、可動傾斜部2iは、支点部材2ibが横柱2gの溝に嵌入して連結した場合、側面スタイラス2iaが鉛直方向を向くように、重心が支点部材2ibの先端の鉛直方向下側に位置するように構成されていることが好ましい。
可動傾斜部2iは、測定物7の側面の被測定面7bに接触する側面スタイラス2iaと、側面プローブ枠2fを通過した光源2jaからの光を反射するミラー2icとを有し、被測定面7bの形状に応じた側面スタイラス2iaの変位に対応して側面プローブ枠2fに対して揺動する部材である。ミラー2icは、可動傾斜部2iの中心部に固定され、光源2jaからの光を受ける。
可動傾斜部2iは、第1実施形態では、中央に紙面貫通方向に貫通して設けられた貫通穴2ipを備える本体部2itを備え、本体部2itの外側下壁、すなわち、四角筒形状の本体部2itの下面から、先端に側面スタイラス2iaを設けたアーム2ifが垂下されている。又、本体部2itの上面には、前記ミラー2icが取り付けられている。
また、本体部2itの内側上壁すなわち、貫通穴2ipの上面には、針状の支点部材2ibが設けられている。連結機構104の横柱2gは、本体部2itの貫通穴2ipを貫通して配置される。したがって、可動傾斜部2iと側面プローブ枠2fとが脱落することが確実に防止される。
なお、第1実施形態では、側面スタイラス2iaは、例えば約0.3mm〜約2mmの直径を有する球状体であり、アーム2ifは、一例として、太さが約0.7mmで、アーム2ifが固定される本体部下面から側面スタイラス2iaの中心まで約10mmの長さLである棒状の部材である。これらの値は、測定物7の形状により適宜変更される。また、可動傾斜部2iの構成も、支点により横柱2gに揺動可能に配置される構成であれば、上述の構成に限定するものではない。
側面スタイラス2iaにXY方向から測定力が作用すれば、その測定力に比例して可動傾斜部2iが傾斜する。可動傾斜部2に配置された傾斜角度測定部2jは、可動傾斜部2に固定された光源2jaからの光を、可動傾斜部2に固定されたレンズ2jbで集光し、可動傾斜部2の可動傾斜部2iの本体部2itの上面に貼り付けられた第2のミラー2icに照射する。第2のミラー2icからの反射光を、可動傾斜部2に固定された光位置検出器である2次元PSD2jcに照射して、光位置(第2のミラー2icからの反射光の方向)を測定することにより、可動傾斜部2iの傾斜角度を検出することができる。
図2及び図3で示すように、測定物7は、石定盤10上に支持された測定物設置部18の上に設置されている。また、X基準ミラー12と、Y基準ミラー13と、Z基準ミラー19とが、同じく測定物設置部18に、それぞれ互いに直交するように配置されて固定され、XY駆動部8によって、Z方向と直交するXY方向に移動する。
XY駆動部8は、X軸ガイド8aとY軸ガイド8bとを備え、X軸ガイド8aでの案内によりX軸駆動部の一例としてのX軸リニアモータ8cでX方向に測定物設置部18を石定盤10に対して移動させるとともに、Y軸ガイド8bでの案内によりY軸駆動部の一例としてのY軸リニアモータ8dでY方向に測定物設置部18を石定盤10に対して移動させる。
安定化レーザ光源5は、世界長さ標準にトレーサブルな高精度な波長の安定化レーザ光を発する、すなわち、発振周波数のずれが一定値以下になるように制御された安定化レーザ光を出射して、X基準ミラー12とY基準ミラー13とZ基準ミラー19とに照射するものである。このレーザ光は、Z2座標測定用安定化レーザ光6と、Z1座標測定用安定化レーザ光16と、X座標測定用安定化レーザ光14と、Y座標測定用安定化レーザ光15との四つに、複数のハーフミラー(非図示)によって分離される。
上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaの高さ、つまり、Z方向の位置は、第2可動部2のZ方向の移動範囲に比べると、高低差はあまり無く、ほぼ同じ高さである。これら上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaのZ移動範囲の中央付近の高さに、前記X座標測定用安定化レーザ光14と、Y座標測定用安定化レーザ光15とを設定する。これは、XY駆動部8がピッチングにより傾いても、測定点の高さ付近でXY座標を測定すれば測定誤差が発生しにくいためである。
Z2座標測定用安定化レーザ光6は、図1の第1可動部1の第1のミラー1bに集光して第1のミラー1bで反射し、第1のミラー1bからの反射光が、座標検出部17のZ2座標検出部17dに入って、第1のミラー1bのZ座標の変位であるZ2をZ2座標検出部17dで検出する。第1のミラー1bは、上面スタイラス1aと一体の第1可動部1の一部であり、上面スタイラス1aは測定物7の被測定面7aに接するので、測定物7の測定点のZ座標の変位Z2をZ2座標検出部17dで測定していることになる。
XY駆動部8は、機械的に、いかに高精度に作りこんでも移動精度には限界があり、X軸及びY軸共に10ナノメートルの真直精度で動かすことはできない。理由は、X軸のみ等の一軸のみ駆動ならば10ナノメートルオーダーの真直精度を出せないことは無いが、XY二軸となると、重量分布が変化することと、被測定物7の重量が変わるとさらに移動真直度が変わるためである。そのために、10ナノメートルの平面度を出せるミラーをXYZ基準ミラーとして配置し、これらのXYZ基準ミラーのミラー面をXYZ座標軸とする構成とすることにより、XY駆動部8の移動精度を超える測定精度を達成できる。
たとえば、測定物7をXYだけでなく、Z方向まで動かせば、測定物設置部18にXY基準ミラーが付いているのでZ移動真直度も補正されることになるが、測定物7を含めた上下駆動にすると、重くなるので、サーボ応答性が悪くなるので、この方法は採らない。また、前述のようにZ方向の一軸だけであって、第2可動部2の重量もほぼ一定なので、Z方向については、第2可動部2の移動真直精度を高く出来る。
第2可動部2の移動真直精度を良くするとともに応答速度も良くしなければならない。そこで、2個のコイルで構成されるZ駆動部2mを備えるとともに、支持部4に2個配置された磁気回路4bに対してZ駆動部2mを配置し、第2可動部2を重心駆動するようにし、大エアスライド2nが大エア軸受け4aに沿って動く構成としている。
大エアスライド2nと大エア軸受け4aは剛性が高く回転トルクがかかっても傾きにくいようにしているが、微細な傾きも測定誤差の要因になるので、重心駆動は必要である。重心駆動の意味は、Z駆動部2mを、第2可動部2の重心からほぼ等距離の左右の位置にそれぞれ取り付けたことにより、駆動力が第2可動部2の重心付近にかかるようにし、第2可動部2に回転トルクを掛けないようにすることにより、第2可動部2が傾かずに上下させることができる。
一対のコイルで構成されたZ駆動部2mと、支持部4に前記コイルのZ駆動部2mに対応する位置に取り付けられた一対の磁気回路4bとによって、左右に一対のリニアモータを構成している。一対のリニアモータは、第2可動部2の重心付近に駆動力を発生するので、第2可動部2に回転力を発生させない。この一対のリニアモータは、支持部4に対して第2可動部2をZ方向に移動させるための第2可動部駆動装置の一例として機能する。ここで、「大」と付けたのは、エアスライド1c、エア軸受け2aと区別するためであり、先のエアスライド1c及びエア軸受け2aをそれぞれ「第1」のエアスライド1c及び「第1」のエア軸受け2aとすれば、これらの大エアスライド2n及び大エア軸受け4aをそれぞれ「第2」のエアスライド2n及び「第2」のエア軸受け4aとしてもよい。
定荷重ばね3は、第2可動部2のほぼ重心から、第2可動部2の重量に釣り合う張力で、支持部4に対して第2可動部2を吊り上げている。
Z基準ミラー19は、XY駆動部8の測定物設置部18の直下に配置され、Z1座標測定用安定化レーザ光16によって、測定物設置部18のZ方向へのずれ量Z1をZ1座標検出部17cで測定する。このとき、Z1座標検出部17cは、上面スタイラス1aの中心からZ方向に延ばした直線上で測定物7の移動量のZ1座標を検出する。なお、各軸の座標は、同じ原理で測定している。一例として、その測定原理は、公知のレーザ測長であり、例えば、Z1座標については、Z1座標測定用安定化レーザ光16を参照光と測定光とに分離し、参照光は、固定ミラー(不図示)に当てて反射させ、測定光はZ基準ミラー19に当てて反射させ、これらの光を、Z1座標検出部17cで2つの光検出器(不図示)上で干渉させ、光干渉による明暗の変化から石定盤10に対するZ基準ミラー19のわずかな上下動であるZ1座標を測定する。他の軸の座標も同様に測定する。
静止座標系における上面スタイラス1aの位置のZ座標はZ2であるが、測定物7がZ1だけZ方向にもずれるのであるから、測定物7を基準とした座標系での上面スタイラス1aの位置のZ座標の測定値Szは、Z1+Z2になる。よって、このZ座標の測定値Szを、Z1座標検出部17cで検出されたZ1の情報と、Z2座標検出部17dで検出されたZ2の情報とに基づいて、座標検出部17内のZ座標算出部17eにより算出する。具体的には、Z1座標検出部17cで検出されたZ1座標と、Z2座標検出部17dで検出されたZ2座標との加算によって、測定物7の表面上の測定点のZ座標をZ座標算出部17eで算出する。
同様に、XY駆動部8のX方向及びY方向の移動真直度のずれも補正して、測定物7を基準とした座標系での上面スタイラス1aによる測定点のXY座標(Px,Py)を測定するために、測定物設置部18にX基準ミラー12とY基準ミラー13とを設置し、X座標測定用安定化レーザ光14をX基準ミラー12に照射し、X基準ミラー12からの反射光を座標検出部17のX座標検出部17aに入れて、X座標検出部17aでX座標Pxを測定する。また、Y座標測定用安定化レーザ光15をY基準ミラー13に照射し、Y基準ミラー13からの反射光を座標検出部17のY座標検出部17bに入れて、Y座標検出部17bでY座標Pyを測定する。
このように、座標検出部17は、X座標検出部17aと、Y座標検出部17bと、Z1座標検出部17cと、Z2座標検出部17dとを備えて構成している。X座標検出部17aとY座標検出部17bは、XY駆動部8による支持部4又は測定物7のXY方向移動量を測定して、X座標とY座標とを検出する(言い換えれば、X基準ミラー12とY基準ミラー13とからの反射光から、支持部4に対する測定物7の移動量のX座標とY座標とを検出する)。X座標検出部17aは、上面スタイラス1aの中心のZ方向の可動範囲の中心付近からX方向に延ばした直線上でX座標を検出する。Y座標検出部17bは、上面スタイラス1aの中心のZ方向の可動範囲の中心付近からY方向に延ばした直線上でY座標を検出する。X座標検出部17aとY座標検出部17bは、一例として別々に構成されているが、1つのXY座標検出部で構成するようにしてもよい。Z1座標検出部17cは、Z基準ミラー19からの反射光から、支持部4に対する測定物7の移動量のZ1座標を検出する。Z2座標検出部17dは、第1のミラー1bからの反射光からZ座標の変位であるZ2座標を検出する。
なお、測定物7と3枚のXYZ基準ミラー12,13,19を測定物設置部18でXY方向に移動させる代わりに、測定物7と3枚のXYZ基準ミラー12,13,19を固定し、プローブ部(第2可動部2)を含めた支持部4をXY方向に移動させても良い。
上面スタイラス1aで測定物7の上面の測定面7aを測定するときは、図4に示すように、サーボ情報記憶部38からの上面測定を示す信号により、XY軸信号切換え部27がXY軸移動指示部35とX軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41とをつなぐので、走査情報記憶部39からXY軸移動指示部35を介してX軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41とにそれぞれ入力されたXY軸の移動量と移動速度とを示す信号により、XY駆動部8のX軸リニアモータ8cとY軸リニアモータ8dとをそれぞれ駆動制御して、XY方向に相対的に移動しながら、上面スタイラス1aで測定物7の上面の測定面7aを測定する。上面スタイラス1aで測定物7の上面の測定面7aを測定するとき、例えば、図示しない入力装置から、測定物7の上面の測定面7aを測定する旨の指令が制御部28に入力されることにより、制御部28が測定物7の上面の測定面7aを測定することを判別して、サーボ情報記憶部38からの上面測定を示す信号を出力する。XY軸移動指示部35は、上面スタイラス1aが測定物7の表面(上面)をXY方向に走査するための信号を発生するものである。また、XY軸信号切換え部27は、XY軸移動指示部35からの信号と後述するXY制御部34からの信号のいずれかに切換えて、その信号をXY駆動部8に伝えるものである。
また、サーボ情報記憶部38からの上面測定を示す信号により、Z軸信号切換え部32がフォーカス制御部29とZ軸駆動制御部42とをつなぐので、相対位置測定部2dから出力される第1可動部1の第2可動部2に対する相対位置の情報に基づき、第1可動部1の第2可動部2に対する相対位置が一定になるように、Z軸駆動制御部42によりZ駆動部2mを駆動制御する。
フォーカス制御部29は、上面スタイラス1aが測定物7の表面(上面)をXY方向に走査するとき、測定物7の表面の高さの変化に沿って第1可動部1がZ方向に動くとき、相対位置測定部33から得られた第1可動部1と第2可動部2との相対位置が一定になるように第2可動部2をZ方向に駆動する信号を発生するものである。また、Z軸信号切換え部32は、フォーカス制御部29からの信号とZ軸移動指示部36からの信号のいずれかに切換えて、その信号をZ駆動部2mに伝えるものである。
また、測定点位置演算部30で得られる、測定点と接する上面スタイラス1aの曲率中心のXYZ座標は、X座標検出部17aで得られたX座標Pxと、Y座標検出部17bで得られたY座標Pyと、Z座標算出部17eで得られたZ座標Szとになる。側面スタイラス変位検出部33から得られた側面スタイラス2iaのX変位(X方向の変位)とY変位(Y方向の変位)Dx,Dyは、サーボ情報記憶部38から測定点位置演算部30に入力された上面測定を示す信号により、加算しない。この測定点位置演算部30は、XY座標検出部17a,17bで検出されたX座標及びY座標に、側面スタイラス変位検出部33で算出された側面スタイラス2iaのX変位とY変位とを加算して、側面スタイラス2iaによる測定点のX座標及びY座標を算出するものである。
一方、側面スタイラス2iaで測定物7の側面7bを測定するときは、図5に示すように、サーボ情報記憶部38からの側面測定を示す信号により、XY軸信号切換え部27が、XY制御部34とX軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41とをつなぐ。側面スタイラス2iaで測定物7の側面7bを測定するとき、例えば、図示しない入力装置から、測定物7の側面7bを測定する旨の指令が制御部28に入力されることにより、制御部28が測定物7の側面7bを測定することを判別して、サーボ情報記憶部38からの側面測定を示す信号を出力する。よって、XY制御部34からの指示に基づき、X軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41とを介して、XY駆動部8を駆動制御する。XY制御部34は、側面スタイラス2iaを測定物7の表面に沿ってXY方向に移動させるようにXY駆動部8を駆動制御するとともに、測定物7の表面のXY方向の変化に伴って可動傾斜部2iが傾斜するとき、傾斜角度測定部2jから得られた傾斜角度の絶対値が概略一定になるようにXY駆動部8を駆動制御するものである。
また、サーボ情報記憶部38からの側面測定を示す信号により、Z軸信号切換え部32がZ軸移動指示部36とZ軸駆動制御部42とをつなぐ。Z軸移動指示部36は、側面スタイラス2iaを測定物7の表面(上面)のZ方向に走査するため第2可動部2をZ方向に駆動するための信号を発生するものである。よって、Z軸移動指示部36からの指示に基づき、Z軸駆動制御部42は、Z駆動部2mを駆動制御する。
XY制御部34は、測定物7の側面7bに沿って側面スタイラス変位の絶対値が一定値Cになるように、X軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41を介して、XY駆動部8を駆動制御して、XY方向に相対的に移動しながら、側面スタイラス2iaで測定物7の側面7bを測定する。
図6Aは、測定物7の基準の座標系で、Z方向から見た図である。従って、測定物7が動かず、プローブ部(第2可動部2)がXY方向に移動する図になっている。側面スタイラス2iaの測定開始前の位置S0から、測定中の位置をS1,S2,・・,S,・・と記載されている。また、側面スタイラス2iaが第2可動部2に対して変位していないときの第2可動部2の位置を側面プローブ位置Pとし、測定開始前の位置P0から、測定中の位置をP1,・・,P,・・と記載されている。
側面スタイラス2iaの変位は、位置Pから位置Sに結んだベクトルDとなり、そのX成分(X方向の変位)とY成分(Y方向の変位)(Dx,Dy)から、(1)式で、XY駆動部8の移動速度の移動ベクトルMのX成分MxとY成分MyをそれぞれXY制御部34で算出し、XY制御部34で算出した移動ベクトルMのX成分MxとY成分Myを基に、X軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41とで制御しつつ、XY軸を同時にXY駆動部8で駆動する。
Figure 0005143931
ここで、Vは速度を決める係数、aはサーボゲインを決める係数、θは側面スタイラス2iaが測定物7の表面を走査したときの摩擦力による側面スタイラス2iaの傾斜角度の変化角度を示す。θは、側面スタイラスと測定物7の表面との動摩擦係数μから、以下の(2)式で表される。
すなわち、μ=「摩擦力」÷「面に直角な方向への押し付け力」=|F|÷|N|=tanθより、
Figure 0005143931
動摩擦係数μは、XY制御部34において、動摩擦係数記憶部37から指定される。なお、Fは側面スタイラス2iaに作用する摩擦力であり、Nは面に直角な方向への側面スタイラス2iaの押し付け力である。
図6Bで側面スタイラス2iaによる測定動作を説明する。
まず、ステップS601において、測定物7から少し離れた位置S0に側面スタイラス2iaを持ってきて、測定物7に向かってアプローチさせる(図6Aの矢印(i)参照)。すなわち、具体的には、測定者が、側面スタイラス2iaを、測定物7から少し離れた位置S0に持って来るとともに、測定者が、測定物7を、測定物7の図面又は測定物7の取付ジグに基づいて測定物設置部18に置く。その後、測定者が、XYZ方向のそれぞれの移動距離をXY軸移動指示部35とZ軸移動指示部36とにそれぞれ入力して移動させるか、又は、測定者が矢印キー(例えば、左右矢印キーの操作はX方向の一定速度移動情報を意味し、上下矢印キーの操作はY方向の一定速度移動情報を意味する。)を操作するとともに、ダイヤルを回転操作してZ方向移動情報を入力することにより、XY軸移動指示部35とZ軸移動指示部36とにおいて、概略位置まで測定物7と側面スタイラス2iaとを互いに近づけて、互いに近い位置で止める。
次いで、ステップS602において、側面スタイラス2iaは、測定物7の表面位置S1で測定物7に接触し、止まるが、側面プローブ101の側面スタイラス2iaは、前記したXY制御部34での制御により、スタイラス変位ベクトルの絶対値が一定値Cになる位置P1で止まる(図6Aの矢印(i)参照)。具体的には、測定物7を側面スタイラス2iaにアプローチさせるのは、制御部28からの入力信号をトリガーにし、測定面に概略垂直な方向に測定物7を一定速度で側面スタイラス2iaに向かって動かし、側面スタイラス変位検出部33により検出したスタイラス変位ベクトルの大きさをモニターし、スタイラス変位ベクトル(の絶対値)の大きさが一定値Cになれば停止させるように、制御部28からXY軸移動指示部35に指示するとともに、XY軸信号切換え部27によりXY制御部34からの信号に切り替えるようにすればよい。
次に、ステップS603において、XY制御部34により、X軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41を介して、XY駆動部8を駆動制御して、側面スタイラス2iaを、位置P1からXY面内でベクトルD1に直角な方向(M1方向)に、ほぼ距離Cだけ、最初の位置Pまで移動する(図6Aの矢印(ii)参照)。
次からは、XY制御部34により、X軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41を介して、XY駆動部8を駆動制御して、(1)式の通り、側面スタイラス2iaを移動させる。(1)式の第1項は、スタイラス変位ベクトルDをθ+90度回転させた方向で測定面に平行な方向になる。(1)式の第2項は、スタイラス変位ベクトルの絶対値が一定値より増減すると、これを戻し、一定の測定力で測定できるように、側面スタイラス2iaを移動制御している。すなわち、ステップS604において、XY制御部34により、X軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41を介して、XY駆動部8を駆動制御して、側面スタイラス2iaを、スタイラス変位ベクトルDから(2)式だけ回転した方向に90度加えた方向に、a(|D|−C)Nを加えたM方向に移動する(図6Aの矢印(v)参照)。
この移動動作を、側面スタイラス2iaが指定位置に移動するまで繰り返す。すなわち、ステップS605において、XY制御部34により、側面スタイラス2iaのP位置が指定位置に来れば、側面スタイラス2iaの移動動作を停止する。
次いで、ステップS606において、移動動作を停止したときの側面スタイラス2iaのスタイラス変位ベクトルDの方向にDより大きな距離をXY軸移動指示部35を介してX軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41とで動かし、サーボオフとする。すなわち、制御部28からの入力信号をトリガーにし、XY軸移動指示部35で動くように切り替えて、スタイラス変位ベクトルDの方向にDより大きな距離だけ測定物7を移動させる。
以上で、側面スタイラス2iaによる測定動作を終了する。
図5に示すように、側面スタイラス変位検出部33から得られたスタイラス変位ベクトルのXY成分(Dx,Dy)から、XY制御部34によって(1)式の演算を行い、移動ベクトルMx,Myにより、X軸駆動制御部40とY軸駆動制御部41とを介してXY駆動部8を動かすことにより、測定物7の測定面7bの傾斜角度に変化があっても、スタイラス変位ベクトルの大きさに変化が生じないように走査でき、より正確に、測定面7bに平行な方向に側面スタイラス2iaを動かすことができる。
側面スタイラス2iaによる測定では、Z軸方向は、走査情報記憶部39からの信号により、測定したい経路をZ軸方向にも移動させて測定することができる。サーボ情報記憶部38によってZ軸移動指示部36とZ軸駆動部42とを繋げ、走査情報記憶部39からのZ軸の移動速度と距離等の走査情報に従って、測定したい経路をZ軸方向にも移動させて測定することができる。測定物7の側面、例えば円柱や角柱の側面、穴の側面、球の赤道に近い位置を、側面プローブ2iaでZ方向に走査して測定することもできる。
具体的には、まずは、測定物7の側面に前記したようにアプローチして、スタイラス変位ベクトルの絶対値が一定値Cになる位置で止める。
次に、図5の構成で、走査情報記憶部39に記憶されたZ軸方向の移動距離と移動速度とをZ軸移動指示部36に指示する。この指示に従って、第2可動部2をZ軸方向に動かせば、側面スタイラス2iaは測定物7の側面に沿ってZ軸方向に動く。このとき、測定物7の側面の形状に沿って側面スタイラス2iaがXY方向にずれるので、このずれを側面スタイラス変位検出部33で検出することにより、測定物7の側面をZ方向に走査したときの側面形状を測定できる。
このとき、側面スタイラス変位ベクトルの大きさが一定値Cになるように、測定物7をXY方向にも動かすようにサーボを掛けて測定することも、サーボを掛けずに測定することもできる。
また、測定点位置演算部30で得られる測定点のXYZ座標は、X座標検出部17aで得られたX座標Pxと、Y座標検出部17bで得られたY座標Pyと、Z座標算出部17eで得られたZ座標Szとに、側面スタイラス変位検出部33から得られた側面スタイラス2iaの変位Dx,Dyを、サーボ情報記憶部38からの側面測定を示す信号により、測定点位置演算部30で加算する。
従って、測定点位置演算部30で得られる、測定点に接する側面スタイラス2iaの曲率半径の中心のXYZ座標(x,y,z)は、(3)式となる。
Figure 0005143931
このように上面スタイラス1aのZ座標であるSzを側面測定のZ座標とできるので、側面スタイラス2iaのZ座標を測る必要が無いため、側面スタイラス2iaの変位Dx,Dyを誤差無く測ることができ、側面測定におけるxy座標の測定精度を上げることができる。
さらに、測定物設置部18上に前記測定物7として真球度の良い球を置くか、又は、図7A及び図7Bのように、測定物設置部18上の測定物7と離れた位置に、基準球21を設置する。
次いで、上面スタイラス1aでこの真球度の良い球又は基準球21(以下、単に、「測定球」と称する。)の表面の複数点を測定する。
次いで、これらの複数の測定点の点列から、この測定球の第1中心座標(xc,yc,zc)を測定点位置演算部30(より詳しくは、図7Cの測定点位置演算部30の第1演算部30a)で算出する。
次いで、側面スタイラス2iaでこの測定球の表面の複数点を測定する。
次いで、側面スタイラス2iaで測定したこれらの複数の測定球の測定データから、この測定球の第2中心座標(xd,yd,zd)を測定点位置演算部30(より詳しくは、図7Cの測定点位置演算部30の第2演算部30b)で算出する。
次いで、これらの2つの第1及び第2中心座標(xc,yc,zc)と(xd,yd,zd)との差を測定点位置演算部30(より詳しくは、図7Cの測定点位置演算部30の第3演算部30c)で求めるとともに、求められた2つの中心座標の差を、上面スタイラス1aによる測定データ、又は、側面スタイラス2iaによる測定データのいずれか一方に(一例としては、ここでは、側面スタイラス2iaによる測定データに)測定点位置演算部30(より詳しくは、図7Cの測定点位置演算部30の第3演算部30c)で加算する。
このようにすれば、前記2つのスタイラス1a,2iaによる測定データを、前記被測定面7aに対する同一座標系における測定データとすることができる。つまり、測定点位置演算部30で、測定点に接する側面スタイラス2iaの曲率半径の中心のXYZ座標の(3)式を、(4)式のように置き換える。
Figure 0005143931
また、図7A及び図7Bは、本発明の前記実施形態にかかるXYZ座標の測定に使用されるレーザの光路を示す。XYZ座標とも、上面スタイラス1aの軸上で座標測定している。すなわち、X座標検出部17aにより、上面スタイラス1aの中心のZ方向の可動範囲の中心付近からX方向に延ばした直線上でX座標を検出する。Y座標検出部17bにより、上面スタイラス1aの中心のZ方向の可動範囲の中心付近からY方向に延ばした直線上でY座標を検出する。Z1座標検出部17cにより、上面スタイラス1aの中心からZ方向に延ばした直線上で測定物7の移動量のZ1座標を検出する。
なお、支持部4に対する第2可動部2の移動量を、Z2座標として、図3に示す、Z2座標検出部の一例として機能するリニアスケール20で検出することもできる。リニアスケール20は、Z軸移動指示部36からの指示通りZ駆動部2mを駆動させるために設置されているものであり、Z駆動部2mによる第2可動部2のZ方向の移動量を精度良く検出するものである。
前記第1実施形態によれば、Z方向に移動できる第2可動部2に、第2可動部2に対しZ方向に可動なエアスライド1cと、上面スタイラス1aと、反射光からZ座標と第2可動部2に対する変位を測定するための第1のミラー1bとを備える第1可動部1を配置するとともに、さらに、第2可動部2に、第2可動部2に対して、XY方向にのみ変位可能な側面スタイラス2iaを取り付けた可動傾斜部2iと傾斜角度測定部2jとを、第1可動部1に並べて配置している。このように構成すれば、上面スタイラス1aで測定物7の上面を走査測定し、側面スタイラス2iaで測定物7の側面7bを走査測定することにより、上面も側面も、両方とも、10〜100ナノメートルの超高精度で走査測定することができる。
すなわち、上面スタイラス1aは、XY方向には振れない程度の高い剛性のエアスライド1cによりXY方向には振れないので、振動及び誤差なく、測定物7の上面を走査測定でき、第1のミラー1bとレンズ2deとによりZ座標も精度良く測定できる。また、側面スタイラス2iaは、XY方向にのみ変位可能でZ方向には振れないので、振動及び誤差なく、測定物7の側面7bを走査測定できる。側面スタイラス2iaによるZ座標測定は、前記第1のミラー1bのZ座標測定値を利用できるので、誤差要因となるZ座標測定は不要となり、より高精度に側面スタイラスのXY変位を測定できる傾斜角度測定部2jを備えることができる。
つまり、上面スタイラス1aは、変位も変位測定もZ軸のみに限定するとともに、側面スタイラス2iaは、変位も変位測定もXY軸のみに限定することにより、測定物7の上面も側面も、振動及び誤差を無くし、10〜100ナノメートルの超高精度で連続走査測定することができ、両プローブ102,101の相対位置が変わらないので、測定データは一つのデータとして扱うことができる。
(第2実施形態)
図8A及び図8Bは、本発明の第2実施形態のXYZ座標の測定に使用されるレーザの光路を示す。
図8A及び図8Bでは、図7A及び図7Bと比較すればわかるように、Y基準ミラー13の代わりに、Y基準ミラー13より長い長Y基準ミラー22を取り付け、側面Y座標測定用安定化レーザ光23を追加している。これは、図7A及び図7Bの構造では、XY駆動部8が全く傾かずに移動すればよいが、ヨーイングにより傾けばY座標測定データに誤差が生じるため、Y座標を側面スタイラス2iaの軸上で測定するようにしたものである。なお、Y基準ミラー13に対し、長Y基準ミラー22は、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaの距離だけ長くする必要がある。また、X,Y,Z1,Z2の4つに安定化レーザ光を複数のハーフミラーで分離することは既に説明しているが、前記いずれかの安定化レーザ光を、さらにハーフミラーで分離すれば、側面Y座標測定用安定化レーザ光23を追加形成することができる。このような構成とは別に、側面Y座標測定用安定化レーザ光23用に、2本目の安定化レーザーを組み込むことも可能である。
このように側面Y座標測定用安定化レーザ光23を追加するのは、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとが同じX軸線上に並んでいるからである。これに対して、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとを同じY軸線上に並べた場合は、側面スタイラス2iaを通るX軸線上にX座標測定用安定化レーザ光を追加すればよい。すなわち、図14に示すように、前記側面スタイラス2iaの位置が前記上面スタイラス1aの位置からX方向にのみ離れているときには、前記側面スタイラス2iaのZ方向の可動範囲の中心付近からY軸方向に延ばした直線上でY座標を測定する上面Y座標検出部17b−1と、側面Y座標検出部17b−2と、上面Y座標検出部17b−1と側面Y座標検出部17b−2との切替部17b−3とをY座標検出部17bに備えるようにする。そして、上面Y座標検出部17b−1と側面Y座標検出部17b−2とを切替部17b−3で選択的に切替えて使用する。また、図15に示すように、前記側面スタイラス2iaの位置が前記上面スタイラス1aの位置からY方向のみに離れているときには、前記側面スタイラス2iaのZ方向の可動範囲の中心付近からX軸方向に延ばした直線上でX座標を測定する上面X座標検出部17a−1と、側面X座標検出部17a−2と、上面X座標検出部17a−1と側面X座標検出部17a−2との切替部17a−3とをX座標検出部17aに備えるようにする。上面X座標検出部17a−1と側面X座標検出部17a−2とを切替部17a−3で選択的に切替えて使用する。ただし、Y座標検出部17bとX座標検出部17aとのいずれか一方のみが、図14のY座標検出部17b、又は、図15のX座標検出部17aの構成とすればよく、図14のY座標検出部17bの構成と図15のX座標検出部17aの構成とを同時に採用しなくてもよい。
もし、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとをXY方向共に異なる位置に並べた場合は、側面スタイラス2iaを通るX軸上にX座標測定用安定化レーザ光を追加するとともに、側面スタイラス2iaを通るY軸上にY座標測定用安定化レーザ光を追加すればよい。ただし、Y座標をY座標測定用安定化レーザ光15と23の2箇所で測定するだけで測定物設置部18のヨーイングによるわずかな傾きγ(ガンマ;Z軸廻りの回転角)を測定できる。従って、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとをXY方向共に異なる位置に並べた場合でも、Y座標だけ2箇所で測定すれば、上面スタイラス1aを通るX座標方向でX座標をX座標測定用安定化レーザ光14で測定し、側面スタイラス2iaの上面スタイラス1aとのY方向の距離をLとすると、γ×LだけX座標測定データを補正することができるので、上述の側面スタイラス2iaを通るX軸上にX座標測定用安定化レーザ光を必ずしも追加する必要は無い。
前記実施形態にかかる三次元形状測定装置は、前記したように、測定物7の上面と側面との両方を10〜100ナノメートルの超高精度で走査測定できるものである。
(第3実施形態)
第1実施形態で、説明したように、側面スタイラス2iaによる測定時に、Z2位置として上面スタイラス1aのZ座標を利用しているが、上面スタイラス1a、及び、エアスライド1cはZ軸方向には剛性が弱く、第2可動部2の動作時の加速度等により、例えば200ナノメートル程度の振動が発生することがある(図9A)。
このような場合、以下のような、制御部28の制御の下に、エアスライド1cのZ軸方向の動きを止める、第1可動部動作停止装置の一例として機能するエアスライド振動停止装置82を新たに設けて、エアスライド1cの振動を防止することができる。例えば、エアスライド振動停止装置82として、図4、図5、及び、図9Aに示すように、エア軸受け2aに圧縮空気を供給する配管83に切り替え弁43を設け、切り替え弁43に、圧縮空気供給装置80に接続された圧縮空気供給管44と真空装置81に接続された真空配管45とを接続する。これにより、切り替え弁43で、エア軸受け2aに連通する配管83を、圧縮空気供給管44と真空配管45とのいずれかに切り替えることができるようにする。
そこで、制御部28の制御の下に、エアスライド1cのZ軸方向の動きを止める場合には、圧縮空気供給装置80の供給停止動作により、圧縮空気供給装置80からエア軸受け2aに供給する圧縮空気を停止したり、又は、切り替え弁43の切り替え動作により、エア軸受け2aに連通する配管を、圧縮空気供給管44から真空配管45に切り替えることにより、エア軸受け2aでエアスライド1cの側面の一部を吸引することにより、図9Bのようにエアスライド1cの側面の一部が空気軸受け2aに接触し、エアスライド1cの振動を止めることができる。このように振動を停止させた状態で側面スタイラス2iaにより測定を行えばよい。その後、上面スタイラス1aを使用するときには、切り替え弁43の切り替え動作により、エア軸受け2aに連通する配管を、真空配管45から圧縮空気供給管44に切り替えて、エア軸受け2aに圧縮空気を供給すればよい。他のエアスライド1cのZ軸方向の動きを止める手段としては、図示しないが、他の駆動手段を設け、エアスライド1cを摩擦力により、固定することも考えられる。なお、切替弁43ではなく、圧縮空気供給装置80を停止させてエアスライド1cのZ軸方向の動きを止める場合には、圧縮空気供給装置80が第1可動部動作停止装置の一例として機能することになる。
制御部28の制御の下に、前記のエアスライド1cの動きを止めるエアスライド振動停止装置82によりエアスライド1cの振動を停止させた状態で、側面スタイラス2iaにより測定を行えば、振動が無い状態で正確に、Z座標を検出できる。側面スタイラス2iaだけを使う測定、例えば、円柱又は円柱穴の測定では、エアスライド1cが空気軸受け2aに接触あるいは固定される相対的なZ高さは、任意の位置で良い。よって、一度、相対的なZ高さを固定してしまえば、その位置を原点として測定すればよい。
一方、円錐形状又はレンズ形状等、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとの両方で、測定する必要のある測定物7に対しては、それぞれ、スタイラス1a,2ia間の相対位置を正確に把握する必要がある。そのため、エアスライド1cがエア軸受け2aに対して接触、あるいは、固定される相対高さ(Z位置)を正確に検出し、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとの相対位置を把握する必要がある。
以下に、その相対位置を演算し、両スタイラス1a,2iaの測定座標系を一致させる手順を説明する。
図10及び図13に、手順の概略図を示す。
まず、第1実施形態で述べたように、測定物設置部18上に前記測定物7として又は測定物7の代わりに真球度の良い球を置くか、又は、図7A及び図7Bのように、測定物設置部18上の測定物7と離れた位置に、基準球21を設置する。
図10により、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとの中心位置差を求める方法について述べる。
まず、上面スタイラス1aでこの真球度の良い球又は基準球21(以下、単に、「測定球」と称する。)の表面の複数点を測定する(ステップS1001)。
次いで、これらの複数の測定点の点列から、この測定球21の第1中心座標(xc,yc,zc)を測定点位置演算部30(より詳しくは、図7Cの測定点位置演算部30の第1演算部30a)で算出する(ステップS1002)。
次いで、上面スタイラス1aでの測定終了後、図11のように、上面スタイラス1aが測定球21に接して第1可動部1の第2可動部2に対する相対位置が一定になるように制御された状態で、制御部28の制御の下に、エアスライド振動停止装置82の切り替え弁43の切り替え動作により、エア軸受け2aに連通する配管83を、圧縮空気供給管44から真空配管45に切り替えて、エア軸受け2aでエアスライド1cの側面の一部を吸引する(ステップS1003)。真空配管45の吸引力により、エアスライド1cの側面の一部が空気軸受け2aに接触して固定される。すなわち、制御部28の制御の下に、エアスライド振動停止装置82の切り替え弁43の切り替え動作により、上面スタイラス1aが測定物7に接触した状態で、フォーカス制御部29により、第2可動部2に対する第1可動部1の位置が一定位置になるように制御された状態のタイミングで、第2可動部2に対する第1可動部1のZ方向の動きを止める。
次に、この状態で、第2可動部2のZ軸駆動制御部42の制御をフォーカス制御部29から、Z軸移動指示部36に切り替え、Z軸移動指示部36での制御の下に第2可動部2を上昇させる(ステップS1004)。
次いで、相対位置測定部2dにより、第2可動部2に対する第1可動部1の相対位置を測定して、その相対位置の値Zfを相対位置測定部2dの内部記憶部2dsに記憶する(ステップS1005)。この位置で相対位置Zfを記憶する理由を以下に説明する。
ステップS1003で、真空吸引により、エアスライド1cをエア軸受け2aに固定する際、必ずしも、毎回同じ位置で固定されることはなく、わずかにずれた状態で、固定される。このずれが、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとでの測定における座標系誤差になるので、このずれを正確に検出する必要がある。このため、第2可動部2に対する第1可動部1の相対位置を測定する相対位置測定部2dを用いて、このずれを検出する。また、この検出をするタイミングとして、フォーカスをかけた状態で、固定し、上昇した後になっているのは、以下の理由による。
相対位置測定部2dは、半導体レーザーフォーカス検出器2daを用いているが、その検出信号の例を図12に示す。図12において、横軸は第1可動部1の第2可動部2に対する変位を示し、縦軸はフォーカス検出器の電圧を示す。上面スタイラス1aが測定物7に接していないときは、図12中のフォーカスOFF時の高さの位置にあり、上面スタイラス1aが測定物7に接し、第1可動部1の第2可動部2に対する相対位置が一定になるように制御された状態は、検出信号の電圧が0Vの状態、すなわちフォーカス高さの位置にある。半導体レーザーフォーカス検出器2daの電圧は、この高さを中心として、高さの変化が大きくなるにつれて、非線形性が大きくなり、半導体レーザーフォーカス検出器2daによる相対変位検出精度が悪くなる。そのため、フォーカス高さの位置で、第2可動部2に対する第1可動部の1(上面スタイラス1a)の相対位置を検出することが望ましい。このため、ステップS1005のように、第1可動部1の第2可動部2に対する相対位置が一定になるように制御された状態の位置、すなわちフォーカス高さの位置の近辺で、半導体レーザーフォーカス検出器2daの電圧を測定し、上面スタイラス1aの固定された位置(相対位置)Zfを求めることにより、第2可動部2に対する第1可動部の1(上面スタイラス1a)の相対位置を精度良く求めることができる。
次いで、側面スタイラス2iaでこの測定球21の表面の複数点を測定する(ステップS1006)。
次いで、側面スタイラス2iaで測定したこれらの複数の測定点の測定データから、この測定球21の第2中心座標(xd,yd,zd)を測定点位置演算部30(より詳しくは、図7Cの測定点位置演算部30の第2演算部30b)で算出する(ステップS1007)。
最後に、これらの2つの第1及び第2中心座標(xc,yc,zc)と(xd,yd,zd)との差、つまり、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとの中心位置差(xr,yr,zr)を、測定点位置演算部30(より詳しくは、図7Cの測定点位置演算部30の第3演算部30c)で求める(ステップS1008)。
次に、前記、両スタイラス1a,2ia間の中心位置差(xr,yr,zr)の算出後、実際の測定物7の測定時の手順について、図13により説明する。
まず、上面スタイラス1aにより、測定物7の測定を行う(ステップS1301)。
次いで、側面スタイラス2iaによる測定物7の測定に移る前に、上面スタイラス1aでの測定終了後、上面スタイラス1aが測定物7に接し、第1可動部1の第2可動部2に対する相対位置が一定になるように制御された状態(フォーカス状態)で、エア軸受け2aに連通する配管83を、圧縮空気供給管44から真空配管45に切り替える(ステップS1302)。
真空配管45の吸引力により、エアスライド1cの側面の一部が空気軸受け2aに接触して、固定される。この状態で、第2可動部2のZ軸駆動制御部42の制御をフォーカス制御部29から、Z軸移動指示部36に切り替え、第2可動部2を上昇させる(ステップS1303)。
次いで、相対位置測定部2dにより、第2可動部2に対する第1可動部1の相対位置を測定して、その相対位置の値Zmを相対位置測定部2dの内部記憶部2dsに記憶する(ステップS1304)。このタイミングで相対位置Zmを記憶する理由は、ステップS1005で相対位置Zfを記憶することを説明したことと同様である。
次いで、側面スタイラス2iaで測定物7の表面を測定する(ステップS1305)。前記測定結果の評価時は、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとの相対位置(xr,yr,zr)[すなわち、ステップS1008で算出された上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとの中心位置差(xr,yr,zr)]を、上面スタイラス1aによる測定データ、又は、側面スタイラス2iaによる測定データのいずれか一方の測定データ(一例としては、ここでは、側面スタイラス2iaによる測定データ)(x,y,z)に測定点位置演算部30(より詳しくは、図7Cの測定点位置演算部30の第3演算部30c)に加算する(ステップS1306)。
次いで、側面スタイラス2iaで測定したデータのZ座標に、中心位置差Zrを加算した値に、上面スタイラス1aの固定時のずれ値として、Zm−Zfを加算する(ステップS1307)。ただし、Z座標に、Zm−Zfを加算した値に、中心位置差Zrを加算してもよい。
このようにすれば、前記2つのスタイラス1a,2iaによる測定データを、前記測定物7の被測定面7aに対する同一座標系における測定データとすることができる。つまり、測定点位置演算部30で、測定点に接する側面スタイラス2iaの曲率半径の中心のXYZ座標の(3)式を、(5)式のように置き換える。
Figure 0005143931
なお、中心位置差(xr,yr,zr)の算出は、図10による方法以外にも考えられ、例えば、球以外に角錐又は円錐形状等、上面スタイラス1aと側面スタイラス2iaとの両方で測定できる面があれば、可能である。また、基準の物体を測定せずに、別の測定冶具等を用いても、中心位置差の測定は可能である。
また、図13において、相対位置測定部2dの検出の線形性が十分ある場合には、ステップS1302は上面フォーカス状態ではなく、上面プローブ102(第2可動部2)の上昇の状態で行なっても良く、その場合には、上面スタイラス1aによる測定物測定(ステップS1301)は、側面スタイラス2iaでの測定(ステップS1305)の後に行なって良い。また、本実施形態では、側面スタイラス2iaの測定データを、上面スタイラス1aの座標に変換したが、(5)式の符号を変え、上面スタイラス1aの測定データを、側面スタイラス2iaの座標に変換してもよい。
前記第3実施形態によれば、図10及び図13に示す手順で、2つのプローブ102,101間の相対位置の算出及び測定を行うことにより、側面測定時の上面スタイラス1aの振動発生時にも、Z2座標測定を高精度に行うことができ、上面スタイラス1a及び側面スタイラス2iaでの測定座標系を高精度に一致させることができる。
これに対して、前記背景技術で記載された文献には、具体的には、以下のような課題があった。
特許文献1〜3に記載された測定機は、側面を測定することができない。すなわち、レンズ面は測定できても、側面を含めたレンズ全体の形状が測定できないという課題があった。
特許文献4〜5に記載された測定機は、測定精度がミクロンオーダーであって、測定力も大きく、一般機械部品の形状測定には十分のものであるが、例えば非球面レンズを10〜100ナノメートルの超高精度で測定することは困難である。理由を以下に述べる。
特許文献4では、XYZの三つの移動台によって測定面に沿ってXYZに駆動できるプローブ部に対し、測定面に接するスタイラスがさらにXYZの三つのエアスライドを介して取り付けられ、スタイラスが受ける測定面からの測定力によりこの三つのエアスライドを動かし、前記三つの移動台にそれぞれ付けられた測定目盛りにより検出されたXYZ座標に、前記三つのエアスライドにそれぞれ付けられた測定目盛りにより検出されたXYZ座標を加算して、測定面のXYZ座標を算出するものである。
これは、測定力によって三つのエアスライドを動かさねばならず、必然的に測定力が大きくなり、測定面を変形させるので、ナノメートルオーダーの超高精度測定は難しい。X方向変位に対しては、XとZのエアスライドの質量を、Y方向の変位に対してはXYZ全エアスライドの質量を動かさねばならないので、測定力に方向性を持ってしまい、誤差の原因になる。
特許文献5では測定力を軽減するため、前記三つのエアスライドをなくし、プローブ部に対し、スタイラスがZ方向への平行移動とともに、XY方向への傾斜も可能なように、一枚の切り欠き付き板ばねで取り付けたものである。スタイラス上方にミラーを形成し、光でスタイラスのZ方向への変位とXY方向への傾きを検知するものである。ところが、Z方向への移動と傾きができるばねは、その傾き中心の位置が動かないようには設計できない。つまり、傾き中心もわずかにXY方向へ動いてしまうが、これを検出できないため、測定誤差が発生する。
特許文献6、7に記載されているプローブは、側面のみ測定できる。プローブ部に設けられた支点を中心にスタイラスがXY方向に傾斜する構造になっている。スタイラス上面に張られたミラーにレンズによってHe−Ne安定化レーザ光を絞って照射する。この反射光からレーザ測長によりZ座標を測定する。同時に半導体レーザ光も同じレンズによって前記ミラーに照射し、反射光の光束径の変化からスタイラスのZ変位を検出し、前記ミラー傾きによる反射光の方向ずれからスタイラスのXY方向への傾きを検出している。
つまり、特許文献6、7においては、前記レンズはHe−Ne安定化レーザ光を絞って前記ミラーからの反射光からZ座標を測定するため、無くてはならないものとなっている。このレンズが無ければミラーがごくわずかに傾いただけでZ座標を測定できなくなるからである。
しかし、このレンズが入っている為、反射光の方向がずれても反射光の位置ずれはこのレンズの焦点距離分しかずれないので傾き検出感度が上げられないので、スタイラスの傾きを感度良く検出できないという課題があった。
また、このレンズの焦点距離を長くすれば傾きの検出感度は上がるが、Z座標測定用He−Ne安定化レーザ光の反射光の位置ずれも大きくなり、Z座標測定が難しくなるというジレンマがあった。
特許文献8に書かれている上面と側面を両方測定できるプローブは特許文献5と同じように、バネでスタイラスがXYZ方向に動ける構造になっており、スタイラス軸が傾斜するときの支点が固定されないため、傾斜角度を検出するだけではスタイラス位置を完全には算出できないため、測定誤差が発生する。
また、特許文献8では、スタイラス上面に張られたミラーにレンズによって光を絞って照射し、反射光の光束径の変化からスタイラスのZ変位を検出し、ミラー傾きによる反射光の方向ずれからスタイラスのXY方向への傾きを検出しているが、このレンズが入っている為、反射光の方向がずれても反射光の位置ずれはこのレンズの焦点距離分しかずれないので傾き検出感度が上げられないので、スタイラスの傾きを精度良く検出できない。また、このレンズを入れなければ、半導体レーザによるZ変位検出ができないし、He−Ne安定化レーザ光によるZ座標測定もできない。このレンズの焦点距離を長くすればZ変位の検出感度が下がるし、He−Ne安定化レーザ光によるZ座標測定も難しくなるというジレンマがあった。
さらに特許文献8に、特許文献2に記されたプローブでレンズ面を測定してから、特許文献7に記されたプローブに交換して側面を測定することができると記されているが、プローブ交換には手間がかかり、また、交換による位置ずれが発生するという課題もあった。
レンズ面も側面も1つのプローブで、測定精度10〜100ナノメートルで測定できるというのは理想であるが、前記のようにスタイラス位置を誤差なく検出することが難しいという課題のほかに、測定面を走査測定するとき、振動が起こりやすいという課題がある。
測定面に沿ってスタイラスを一定の測定力で押し込んだまま、測定面に平行にプローブ部を動かすと、スタイラスと測定面との間で発生する動摩擦力がスタイラスのプローブ部に対する中央位置への復元力が釣り合って、なめらかに滑ってくれれば良いが、最初は静止摩擦によりプローブ部が動いてもスタイラスがある測定点で動かず、静止摩擦力をスタイラスの復元力が上回った位置でスタイラスが測定面上を滑って戻りすぎ、またスタイラスが次の測定点で静止するといった、スティックスリップと呼ばれる現象が発生することがある。この現象は測定面粗さが大きく、スタイラスが尖っているとき、面のくぼみにスタイラスが入るので起こりやすい。
なお、タッチ測定は測定面に一点ずつスタイラスを当てては離して、順次測定していく方法であるが、これは前記スティックスリップは無いが、走査測定に比べ測定時間が多くかかり、測定点数も少ししか取れないという課題がある。
特許文献9に記載されている測定機は非球面レンズの上下面を同時に測定でき、上下レンズ面の相対的な傾き、偏心を測定できる。しかし、レンズの外径に対する傾き、偏心は測定できないという課題がある。
特許文献10に記載されているのは側面を走査測定するための制御方法に関するものであるが、レンズ面も側面も測定精度10〜100ナノメートルで測定したいという課題を解決できるものではない。
これに対して、前記実施形態にかかる三次元形状測定装置は、前記従来の課題をほぼ解決するものであり、測定物の上面と側面との両方を10〜100ナノメートルの超高精度で走査測定できるものである。
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の三次元形状測定装置は、上面スタイラスと側面スタイラスを新しい方法で組み合わせることにより、上面も側面も10〜100ナノメートルという従来出来なかった超高精度で走査測定できるので、非球面レンズの形状測定に加え、レンズ面の外形に対する傾き又は偏心、抜き金型の側面のクリアランスと上面に対する直角度、微細穴又は歯車等の基準面を基準とした形状等を短時間で細かく大量の測定データを取得できるので、カメラ又は精密部品のより小型高性能化又は製造歩留まり向上が期待できる。
1 第1可動部
1a 上面スタイラス
1b 第1のミラー
1c エアスライド
1d バネ力発生部(可動ヨーク)
2 第2可動部
2a エア軸受け
2b 磁石
2c バネ力支持部(固定ヨーク)
2d 相対位置測定部
2da 半導体レーザフォーカス検出器
2db 回折格子
2dc ダイクロイックミラー
2dd レンズ
2de レンズ
2e 上面プローブ枠
2f 側面プローブ枠
2g 横柱
2h 磁気回路
2i 可動傾斜部
2ia 側面スタイラス
2ib 支点部材
2ic 第2のミラー
2id 可動側磁石
2j 傾斜角度測定部
2ja 光源
2jb レンズ
2jc 光位置検出器
2k 固定側磁石
2m Z駆動部
2n 大エアスライド
2z 第2可動部の本体
3 定荷重ばね
4 支持部
4a 大エア軸受け
4b 磁気回路
5 安定化レーザ光源
6 Z2座標測定用安定化レーザ光
7 測定物
7a 表面(上面)
7b 側面
8 XY駆動部
8a X軸ガイド
8b Y軸ガイド
8c X軸リニアモータ
8d Y軸リニアモータ
9 エアチューブ
10 石定盤
11 石門柱
12 X基準ミラー
13 Y基準ミラー
14 X座標測定用安定化レーザ光
15 Y座標測定用安定化レーザ光
16 Z1座標測定用安定化レーザ光
17 座標検出部
17a X座標検出部
17b Y座標検出部
17c Z1座標検出部
17d Z2座標検出部
17e Z座標算出部
18 測定物設置部
19 Z基準ミラー
20 リニアスケール
21 基準球
22 長Y基準ミラー
23 側面Y座標測定用安定化レーザ光
27 XY軸信号切換え部
28 制御部
29 フォーカス制御部
30 測定点位置演算部
31 誤差演算出力部
32 Z軸信号切換え部
33 側面スタイラス変位検出部
33a X成分検出部
33b Y成分検出部
34 XY制御部
35 XY軸移動指示部
36 Z軸移動指示部
37 動摩擦係数記憶部
38 サーボ情報記憶部
39 走査情報記憶部
40 X軸駆動制御部
41 Y軸駆動制御部
42 Z軸駆動制御部
43 切り替え弁
44 圧縮空気供給管
45 真空配管
80 圧縮空気供給装置
81 真空装置
82 エアスライド振動停止装置
83 配管101 側面プローブ
102 上面プローブ
104 連結機構

Claims (17)

  1. Z方向沿いに配置されるエアスライドと、前記エアスライドの一端に配置された上面スタイラスと、前記エアスライドの他端にそれぞれ配置された第1のミラーとバネ力発生部とを有する第1可動部と、
    この第1可動部を前記Z方向に移動させる前記エアスライドのガイド部と、前記バネ力発生部を支えることにより前記第1可動部を吊り支持するバネ力支持部とを少なくとも有する第2可動部と、
    前記第2可動部が前記Z方向に移動可能な状態で前記第2可動部を連結支持する支持部と、
    前記第2可動部を前記支持部に対して前記Z方向に駆動するZ駆動部と、
    前記第1可動部と前記第2可動部との相対位置を測定する相対位置測定部と、
    安定化レーザ光源からの安定化レーザ光を前記第1のミラーに向けて照射し、この前記第1のミラーからの反射光から前記上面スタイラスのZ方向移動量を測定するZ2座標検出部と、
    前記支持部、又は測定物を前記Z方向に垂直なX方向及びY方向に駆動するXY駆動部と、
    前記XY駆動部による前記支持部又は前記測定物のXY方向移動量を測定してX座標とY座標とを検出するXY座標検出部と、
    前記上面スタイラスが前記第2可動部に配置された位置から前記X方向又は前記Y方向に離れた位置に前記第2可動部に配置され、一端に側面スタイラスを有し、前記側面スタイラスを前記Z方向に対して傾斜可能に連結機構により前記第2可動部に連結された可動傾斜部と、
    前記可動傾斜部の傾斜角度を測定する傾斜角度測定部と、
    前記傾斜角度測定部から得られた前記傾斜角度から前記側面スタイラスの前記第2可動部に対するX変位とY変位とを算出する側面スタイラス変位検出部と、
    前記XY座標検出部で検出された前記X座標及びY座標に、前記側面スタイラス変位検出部で算出された前記側面スタイラスのX変位とY変位とを加算して、前記側面スタイラスによる前記測定物の測定点のX座標及びY座標を算出する測定点位置演算手段とを備える三次元形状測定装置。
  2. 前記側面スタイラスによる測定時に、前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止める第1可動部動作停止装置と、
    前記第1可動部動作停止装置により前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止めた状態で前記第1可動部の前記第2可動部に対するZ方向位置を検出する相対位置測定部とをさらに備える、請求項1に記載の三次元形状測定装置。
  3. 前記第1可動部動作停止装置は、前記第1可動部を前記Z方向に移動させる前記エアスライドに供給する圧縮空気を真空吸引に切り替える切り替え弁である、請求項2に記載の三次元形状測定装置。
  4. 前記上面スタイラスが前記測定物の表面を前記XY方向に走査するとき、前記測定物の表面の高さ変化に沿って前記第1可動部が前記Z方向に動くとき、前記相対位置測定部から得られた前記第1可動部と前記第2可動部との相対位置が一定になるように前記第2可動部を前記Z方向に駆動する信号を発生するフォーカス制御部と、
    前記側面スタイラスを前記測定物の表面の前記Z方向に走査するため前記第2可動部を前記Z方向に駆動するための信号を発生するZ軸移動指示部と、
    前記フォーカス制御部からの信号と前記Z軸移動指示部からの信号のいずれかに切換えて前記Z駆動部に伝えるZ軸信号切換え部とを備える、請求項1に記載の三次元形状測定装置。
  5. 前記側面スタイラスによる測定時に、前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止める第1可動部動作停止装置と、
    前記第1可動部動作停止装置により前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止めた状態で前記第1可動部の前記第2可動部に対するZ方向位置を検出する相対位置測定部とをさらに備える、請求項4に記載の三次元形状測定装置。
  6. 前記第1可動部動作停止装置は、前記第1可動部を前記Z方向に移動させる前記エアスライドに供給する圧縮空気を真空吸引に切り替える切り替え弁である、請求項5に記載の三次元形状測定装置。
  7. 前記第1可動部動作停止装置は、前記上面スタイラスが前記測定物に接触した状態で、前記フォーカス制御部により、前記第2可動部に対する前記第1可動部の位置が一定位置になるように制御された状態のタイミングで、前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止める、請求項5に記載の三次元形状測定装置。
  8. 前記第1可動部動作停止装置は、前記上面スタイラスが前記測定物に接触した状態で、前記フォーカス制御部により、前記第2可動部に対する前記第1可動部の位置が一定位置になるように制御された状態のタイミングで、前記第2可動部に対する前記第1可動部の前記Z方向の動きを止める、請求項6に記載の三次元形状測定装置。
  9. 前記上面スタイラスが前記測定物の表面を前記XY方向に走査するための信号を発生するXY軸移動指示部と、
    前記側面スタイラスを前記測定物の表面に沿って前記XY方向に移動させるように前記XY駆動部を駆動制御するとともに、前記測定物の表面の前記XY方向の変化に伴って前記可動傾斜部が傾斜するとき、前記傾斜角度測定部から得られた傾斜角度の絶対値が概略一定になるように前記XY駆動部を駆動制御するXY制御部と、
    前記XY軸移動指示部からの信号と前記XY制御部からの信号のいずれかに切換えて前記XY駆動部に伝えるXY軸信号切換え部とを備える、請求項1〜8のいずれか1つに記載の三次元形状測定装置。
  10. 前記傾斜角度測定部は、前記可動傾斜部に取り付けられた第2のミラーと、光源からの光を前記第2のミラーに向けて照射し、前記第2のミラーからの反射光の方向を検出することにより前記傾斜角度を測定する光位置検出器とを備える、請求項1〜8のいずれか1つに記載の三次元形状測定装置。
  11. 前記測定物を設置する測定物設置部と、
    この測定物設置部と、測定中は相対位置がそれぞれ変わらずに互いにそれぞれのミラー面が互いに直交するよう配置されたX基準ミラーとY基準ミラーとZ基準ミラーと、
    前記XY座標検出部を構成し、かつ、発振周波数のずれが一定値以下になるように制御された前記安定化レーザ光源からの前記安定化レーザ光を前記X基準ミラーと前記Y基準ミラーとに照射し、これらの前記X基準ミラーと前記Y基準ミラーとからの反射光から前記支持部に対する前記測定物の移動量のX座標とY座標とをそれぞれ検出するX座標検出部とY座標検出部と、
    前記発振周波数のずれが一定値以下になるように制御された前記安定化レーザ光源からの前記安定化レーザ光を前記Z基準ミラーに照射し、前記Z基準ミラーからの反射光から前記支持部に対する前記測定物の移動量のZ1座標を検出するZ1座標検出部と、
    前記Z2座標検出部により検出されたZ2座標と前記Z1座標検出部により検出された前記Z1座標の加算によって前記測定物の表面上の測定点のZ座標を算出するZ座標算出部とを備える、
    請求項1〜8のいずれか1つに記載の三次元形状測定装置。
  12. 前記第2可動部が前記Z方向に移動するガイド部がエアスライドで構成されて、前記第2可動部が前記支持部に対して第2可動部駆動装置で駆動されるよう構成される、請求項1〜8のいずれか1つに記載の三次元形状測定装置。
  13. 前記XY駆動部は、X軸リニアモーターとY軸リニアモーターとにより、前記第2可動部又は前記測定物を前記XY方向に駆動するように構成される、請求項1〜8のいずれか1つに記載の三次元形状測定装置。
  14. 前記Z1座標検出部は、前記上面スタイラスの中心からZ方向に延ばした直線上で前記測定物の移動量のZ1座標を検出し、
    前記XY座標検出部は、前記上面スタイラスの中心の前記Z方向の可動範囲の中心付近から前記X方向に延ばした直線上で前記X座標を検出し、前記上面スタイラスの中心の前記Z方向の可動範囲の中心付近から前記Y方向に延ばした直線上で前記Y座標を検出する、請求項11に記載の三次元形状測定装置。
  15. 前記支持部に対する前記第2可動部の移動量をZ2座標として検出するZ2座標検出部をさらに備える、請求項1〜8のいずれか1つに記載の三次元形状測定装置。
  16. 前記側面スタイラスの位置が前記上面スタイラスの位置からX方向に離れているとき、前記側面スタイラスのZ方向の可動範囲の中心付近からY軸方向に延ばした直線上でY座標を測定する側面Y座標検出部を備え、
    前記側面スタイラスの位置が前記上面スタイラスの位置からY方向に離れているとき、前記側面スタイラスのZ方向の可動範囲の中心付近からX軸方向に延ばした直線上でX座標を測定する側面X座標検出部を備える、請求項1〜8のいずれか1つに記載の三次元形状測定装置。
  17. 前記測定物として球を置くとき、前記上面スタイラスでこの球の表面の複数点を測定したのち、この測定点の点列からこの球の第1中心座標(xc,yc,zc)を算出する第1演算部と、
    前記側面スタイラスでこの球の表面の複数点を測定し、この球の測定データから求めたこの球の第2中心座標(xd,yd,zd)を算出する第2演算部と、
    これらの第1及び第2中心座標の差を求めるとともに、どちらか一方の測定データに加算する第3演算部とを備えて、
    前記第3演算部で、前記第1及び第2中心座標の差を前記どちらか一方の測定データに加算することにより、前記2つのスタイラスによる測定データを被測定面に対する同一座標系における測定データとする、請求項1〜8のいずれか1つに記載の三次元形状測定装置。
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