JP2013142685A - 形状測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水平面から垂直面までを高精度に、速い走査速度で計測できる形状測定装置を提供する。
【解決手段】複数の支持機構27a,27bによって、プローブハウジング4より保持されたプローブシャフト2を有し、被測定物Waの表面に対するプローブシャフト2の倣い制御を行いながら、座標位置を測定する形状測定装置において、支持機構のひとつ以上が、一方が自由端となっているばね要素3c,3d,5c,5dと、自由端と、前記プローブハウジング4との間を、選択的に連結解放可能な連結機構3a,3b,5a,5bで構成され、連結機構3a,3b,5a,5bの連結および解放を、被測定物表面形状の法線とプローブシャフト2の軸の間の相対角度に応じて切り替える。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズ、ミラー、プリズムなどの光学素子及び光学素子用金型の形状を測定するための形状測定装置に関するものである。
レンズ、ミラー、プリズムなどの高い精度が必要とされる光学素子及びその金型の形状は、一般に接触式のプローブを有する形状測定装置によって測定されている。接触式の形状測定装置とは、XYZ空間上で移動可能なプローブを被測定物の被測定面に一定力で押し当てながら、XY方向に走査させ、走査中のプローブ位置を測定することによって、被測定面の形状データをXYZ座標値として得るものである。
従来の光学素子及びその金型は比較的平面に近い形状をしており、最大でも傾斜70度程度の測定面に対応できれば十分だったので、一般的なプローブ構造は、プローブシャフトの軸をZ軸方向に一致させて配置し、プローブシャフトを軸方向のみ摺動可能とし、測定物である光学素子及びその金型の光学軸をZ軸方向に向けて置いて測定していた。
プローブは軸方向のみ摺動可能なので、プローブシャフト上部に反射ミラー等を配置し、プローブハウジングとプローブシャフトの相対的なZ方向の変位をレーザー測長機や静電容量センサなどで測定し、リニアスケールやレーザー測長機で別途検出したプローブハウジングのXYZ空間上での位置と合算してプローブ先端球の座標値を得ていた。
具体的にはプローブ構造は、以下のようになっていた。プローブシャフトの摺動方向をばね剛性が20N/m程度の非常に小さいばねによる支持機構で支持し、押し当て力1mN程度を実現していた。プローブ走査による傷発生および接触変形による精度悪化を防ぐために、このように小さい押し当て力を実現する必要があった。そして走査による摩擦などでプローブの倒れるのを防ぐ目的で、プローブシャフト半径方向をエアーベアリングなどで固く保持していた。
しかしながら近年、光学素子及びその金型は、工程短縮を目的として垂直な基準面を有するようになり、垂直基準面を基準として光学面の形状を保証する必要性が高まってきた。
また、記録媒体のデータ記録密度向上や、画質向上のために高解像度化を目的としてピックアップレンズなど高NA化が進み、ほぼ半球とみなせるような急斜面を有するものが増えており、水平面から急斜面の光学面の形状を高精度に保証する必要性が高まってきた。
しかし上述したように、従来の測定機ではプローブが半径方向に固く保持されていたために、急傾斜面においてはプローブの押し付け力が強くなりすぎて傷の発生及び接触変形による精度悪化が生じた。また、垂直面は、プローブが半径方向に摺動しないため測定不可能だった。
この問題をほぼ解決する従来例として、特許文献1に開示された、プローブがある。これは、図5に示すように、Z方向のプローブ軸に垂直なX、Y方向の並進力及び回転力を発生させるヨーク300a、300b、磁性体300c、300d及びコイルなどを有している。さらに、Z方向の力を発生するヨーク500a、マグネット500b、コイル500cを有している。そして、コイルに流す電流を変えて磁界を制御し、プローブに作用する力を変化させることができる。さらには、プローブの位置変化量を計測し、変換倍率を乗じて、プローブに作用する力を決定することで、プローブシャフトがプローブハウジングからばねで支持されているとみなせる状態を作り出すことができる。変換倍率を大きくすれば、ばね剛性は大きくなる。逆に変換倍率を小さくすれば、ばね剛性は小さくなる。
たとえばXYZ空間上で、YZ方向に平行な端面を測定するときには、Z方向のプローブ軸に垂直なX、Y方向の並進力及び回転力を発生させるコイルに対しての変換倍率を大きくし、Z方向の力を発生するコイル500cに対しての変換倍率を小さくする。このようにすれば、プローブシャフトの回転およびXY方向のばね剛性を小さく、Z方向のばね剛性を大きく設定できる。また、XY方向に平行な端面を測定するときには、Z方向のプローブ軸に垂直なX、Y方向の並進力及び回転力を発生させるコイルに対しての変換倍率を小さくし、Z方向の力を発生するコイル500cに対しての変換倍率を大きくする。このようにすれば、プローブシャフトの回転およびXY方向のばね剛性を小さく、Z方向のばね剛性を大きく設定できる。そして、水平面から垂直面までを単一のプローブで測定することが可能であった。
特開2009−229246号公報
しかしながら、上記従来例の測定機では、次の理由で測定走査速度を上げられないという問題があった。測定時には、プローブ球と測定面の接触部分において、引っかかりと急激な滑りを繰り返す現象がスティックスリップ現象が現れる。スティックスリップが現れると、プローブ接触点における接平面方向の固有振動数で自励振動を起こす。この振動が計測ノイズとなるのを防ぐため、一般には計測値に低周波通過フィルタを適用する。そして、形状真値だけが、この低周波通過フィルタを通過するように配慮して走査速度を決定する。具体的には、プローブの接平面方向の固有振動数が低い場合は、走査速度を遅くして対応する。
固有振動数は、質量、慣性モーメントに対してばね剛性を大きくするほど高くできる。したがって、従来の測定機においては、プローブ位置変化量に乗ずる変換倍率を大きくすれば、ばね剛性を高くすることができる。しかし、変換倍率を大きくすると、コイルに流れる電流が増えてしまい、プローブハウジング内の発熱でプローブシャフトが熱変形し、計測精度に多大な影響を及ぼすので問題が生じる。つまり、従来例の測定機では、発熱の問題があるために、プローブの接平面方向の固有振動数を高くできず、走査速度を速くすることができなかった。
たとえば、上記従来例によれば、光学面を走査する際に設定するX並進、Y並進、X回転、Y回転方向のばね剛性は200mN/mmである。プローブシャフト質量は、プローブシャフト上部に取り付けられたミラーと、全6個の磁性体とプローブシャフト、プローブ球を合わせて10g程度なので、水平走査時のプローブの接平面方向の固有振動数はわずか20Hz程度である。形状真値だけが低周波通過フィルタを通過するには、形状真値がおよそ5Hz以下に収まる走査速度を選択することになる。仮に、光学面に0.01mm周期の形状、すなわち100振幅/mmの形状があるとして、これを測定するには、0.05mm/sec程度と非常に低速走査しなくてはならない。1mmの走査で20秒もかかってしまう。
そこで本発明は、連結解放可能な連結機構によってプローブハウジングとプローブの間の機械的特性を測定面の傾斜に合わせて変更し、スティックスリップによる振動の影響を受けにくくすることで、水平面から垂直面までを高精度に、速い走査速度で計測できる形状測定装置を提供することを目的とする。
その目的を達成するために、本発明の一側面としての形状計測装置は、複数の支持機構によって、プローブハウジングより保持されたプローブシャフトを有し、被測定物の表面に対する前記プローブシャフトの倣い制御を行いながら、前記被測定物の表面形状を表わす前記プローブシャフトの座標位置を測定する形状測定装置であって、前記支持機構のひとつ以上が、一方が自由端となっているばね要素と、前記自由端と、前記プローブハウジングとの間を、選択的に連結解放可能な連結機構で構成され、前記連結解放可能な連結機構の連結および解放を、被測定物表面形状の法線とプローブシャフトの軸の間の相対角度に応じて切り替えることを特徴とする。
連結解放可能な連結機構によって、プローブハウジングとプローブの間の機械的特性を、測定面の傾斜に合わせて変更し、スティックスリップによる振動の影響を受けにくくすることで、水平面から垂直面までを高精度に、速い走査速度で計測できる、形状測定装置を提供できる。
本発明の第1実施形態の形状測定装置を示す模式図である。 凸レンズの光学面の測定動作を示すフローチャートである。 図2に対応した凸レンズの光学面の走査軌跡図である。 実施例2によるプローブを示す模式図である。 従来の形状測定装置を示した図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、実施例1による形状測定装置は、プローブ球1とプローブシャフト2からなるプローブと、一方をプローブハウジングに固定され、もう一方をプローブシャフトに固定された、X並進、Y並進、Z併進、X回転、Y回転の方向のばね剛性が非常に小さい支持機構としてのばね27a、27bを備える。
さらに、真空チャック3a、3bと、一方が自由端となっているばねとしての、板ばね3c、3dを有する。また、真空チャック5a、5bと、一方が自由端となっているばねとしての、板ばね5c、5dを有する。
真空チャックは、プローブハウジング4に支持される。板ばねは、一方をプローブシャフトに支持されている。電磁弁ユニット25と配管接続しており、さらにその先が真空供給源に接続している。そして、吸着のON、OFFの組み合わせによって、プローブ先端における軸方向のばね剛性の大小を切り替えできる。
真空チャック3a、3bによって板ばね3c、3dを吸着し、真空チャック5a、5bでは、板ばね5b、5dを吸着していない解放状態とすれば、この状態は、プローブの軸方向のばね剛性が小さく、プローブ先端のプローブシャフト半径方向のばね剛性が大きい、水平面の測定に適した状態となる。また、真空チャック3a、3bによって板ばね3c、3dを吸着していない解放状態とし、真空チャック5a、5bでは、板ばね5b、5dを吸着したならば、この状態は、プローブの軸方向のばね剛性が大きく、プローブ先端のプローブシャフト半径方向のばね剛性が小さい、垂直面の測定に適した状態となる。これらの詳細は、プローブ詳細構造として後述する。
プローブシャフト2は、プローブハウジング4に対して自由に摺動可能に配置され、その先端には、Zミラー10と、非常に真球度の高い精密球であるプローブ球1が固設されている。プローブハウジング4は、プローブベース12と支柱14を介してZ軸テーブル15に設置されており、プローブベース12には、X1干渉計13とX2干渉計11が配置されており、それぞれ干渉計とX基準ミラー20と間の距離を測定する。また、プローブベース12上には、Y1干渉計(不図示)、Y2干渉計(不図示)が設置されており、Y基準ミラー(不図示)との間の距離を測定する。Z軸テーブル15上には、Z干渉計16が設置されており、これにより、Z基準ミラー21との間の距離を測定する。
Z軸テーブル15は、Z軸ステージ17、Y軸ステージ18、X軸ステージ19に接続されており、これらのステージにより、3次元的に移動可能である。Z軸テーブル15の移動量は、上述したX1干渉計13、X2干渉計11、Y1干渉計、Y2干渉計、Z干渉計16を用いて、X基準ミラー20とY基準ミラー、Z基準ミラー21を基準にして、測定する。また、上記のステージはベース23上に配置され、ベース23上には、上記のステージのほかに、X基準ミラー20、Z基準ミラー21を保持している基準ミラー保持部材22が固定されている。また、被測定物Wが取り外し可能なように固定されている。
被測定物Wは、光学面Waおよび垂直基準面Wbを有している。
プローブハウジング4には、X1変位計6aとX2変位計6bが固定されており、それぞれの変位計は、プローブハウジング4とプローブシャフト2の間のX方向の相対的な変位を測定している。2つのX方向の変位を測定する変位計を設けたことで、プローブシャフト2の変位及び姿勢(並進変位及び回転変位)を測定することができる。
また、不図示ではあるが、プローブハウジング4とプローブシャフト2の間のY方向の相対的な変位を測定する測定手段であるY1変位計、Y2変位計もプローブハウジング4に固定されている。さらに、プローブハウジング4とプローブシャフト2の間のZ方向の相対的な変位を測定するZ変位計7もプローブハウジング4に固設されている。
次に、装置の信号の流れについて説明する。
まず、装置の最上位コントローラとして、メインコントローラ(不図示)がある。メインコントローラから指令を受ける下位コントローラとして、計測コントローラ24とステージコントローラ26の2つのコントローラがある。
計測コントローラ24は、メインコントローラからの指示に基づき、X1干渉計13、X2干渉計11、Y1干渉計、Y2干渉計、Z干渉計16、X1変位計6a、X2変位計6b、Y1変位計、Y2変位計、Z変位計7の変位データを同時にラッチする。そして、取得した変位データ(出力)をメインコントローラへ伝達する。
ステージコントローラ26は、メインコントローラからの指示に基づき、X軸ステージ19、Y軸ステージ18、Z軸ステージ17の制御を行う。それぞれのステージの位置制御を行うほか、Z変位計7の値を一定にするZ軸ステージ制御を行ったり、X1変位計6a、X2変位計6bの値を一定にするX軸ステージ制御、Y1変位計、Y2変位計の値を一定にするY軸ステージ制御を行う。
電磁弁ユニット25は、メインコントローラからの指示に基づき、複数の真空チャックに対する吸引ON、OFFを切り替える。
水平面の測定に適した状態、垂直面の測定に適した状態への連結機構切り替えは、メインコントローラに測定面の法線とZ軸との間の角度閾値を設定し、測定中の角度がこれを越えたことを自動判別して行う。切り替え角度の閾値は、精度と生産性のバランスが最良な角度に設定する。精度を優先した場合は、45°が最適となる。
また、測定中の測定面の法線とZ軸との間の角度は、測定面が設計形状をなし、想定どおりの配置で測定装置に置かれているとすれば計算できる、プローブのXY座標に対応した設計上の角度を使用する。
次に、例として以上のように構成された形状測定装置を用いて、凸レンズの光学面Waの測定動作を図2のフローチャートと図3の走査軌跡図を用いて説明する。測定はレンズ頂点より開始し、端で2回折り返して頂点に戻る稜線の断面形状の測定である。測定精度を優先し、切り替え角度の閾値を45°としている。
(ステップS01)X軸ステージ19、Y軸ステージ18、Z軸ステージ17を移動し、光学面Wa頂点101の真上近傍へプローブ球1を移動する。
(ステップS02)連結解放可能な支持機構の連結を切り替えて、プローブ先端のプローブシャフト半径方向の剛性を高くする。すなわち、真空チャック3a、3bで、板ばね3b、3dを吸着し連結する。真空チャック5a、5bでは、板ばね5b、5dを吸着していない解放状態とする。
(ステップS03)接触判定モードでZ軸ステージ17を移動し、プローブ球1を凸レンズの光学面Waの頂点101に接触させる。プローブ球の接触は、X1変位計6a、X2変位計6b、Y1変位計、Y2変位計、Z変位形7を観察することで検知できる。
(ステップS04)Z軸ステージ17の制御系を、走査時の測定面Waへの押し付け力が一定になる針圧制御に切り替える。
(ステップS05)針圧制御で被測定物表面にプローブを倣わせながら、X軸ステージ19、Y軸ステージ18、Z軸ステージ17により走査し、接触点座標を測定する。
測定点が、測定面の法線とZ軸との間の角度が予め指定した閾値45°(102)を通過するまで継続する。
(ステップS06)角度の閾値102を超えたら、X軸ステージ19、Y軸ステージ18、Z軸ステージ17の制御系を位置制御に切り替え、支持機構の変更のためにプローブ球を測定点から微小距離ほど離す。
(ステップS07)連結解放可能な支持機構を解放する。すなわち、ステップ02で連結した真空チャック3a、3bによる板ばね3c、3dの吸着やめる。
(ステップS08)連結解放可能な支持機構の連結を切り替えて、プローブの軸方向の剛性を高くする。すなわち、真空チャック5a、5bで、板ばね5c、5dを吸着し連結する。
(ステップS09)接触判定モードで再びプローブ球1を光学面Waに接触させる。プローブ球の接触は、X1変位計6a、X2変位計6b、Y1変位計、Y2変位計、Z変位形7を観察することで、検知できる。
(ステップS10)X軸ステージ19及びY軸ステージ18の制御系を針圧制御に切り替える。
(ステップS11)針圧制御で光学面Waにプローブを倣わせながら、X軸ステージ19、Y軸ステージ18、Z軸ステージ17により走査し、接触点座標を測定する。
測定端103に到達したら走査方向を折り返す。
(ステップS12)測定点が、測定面の法線とZ軸との間の角度が予め指定した閾値45°を通過したら、X軸ステージ19、Y軸ステージ18、Z軸ステージ17の制御系を位置制御に切り替え、支持機構の変更のためにプローブ球を光学面Waから微小距離ほど離す。
(ステップS13)連結解放可能な支持機構を解放する。すなわち、ステップ08で連結した真空チャック5a、5bによる板ばね5c、5dの吸着やめる。
以降は、ステップ02に戻る。頂点101を通過して再度測定端103で折り返した後、頂点に戻ると、次の走査完了の割り込み終了動作へ移行する。
(ステップS14)X軸ステージ19、Y軸ステージ18、Z軸ステージ17を位置制御系とし、プローブ球1を測定点から安全位置に退避する。
(ステップS15)連結解放可能な支持機構を解放して終了する。
また、光学面全域を測定する場合など、復回数の多い測定では、最初に水平面に適した連結状態で測定可能な領域をすべて測定し、後に垂直面に適した連結状態に切り替えてから、残りの領域を測定する手順を行うことで、切り替え動作のむだ時間を最小にできる。
次に、座標測定の算出方法について説明する。
まず、プローブハウジング4と基準ミラー保持部材22の相対位置は、X1干渉計13、X2干渉計11、Z干渉計16、Y1干渉計、Y2干渉計により測定される。また、プローブハウジング4とプローブシャフト2の相対位置は、X1変位計6a、X2変位計6b、Y1変位計、Y2変位計、Z変位計7により測定される。X1干渉計13、X2干渉計11、Z干渉計16、Y1干渉計、Y2干渉計の出力を、それぞれ、mx1、mx2、my1、my2、mzとする。また、X1変位計6a、X2変位計6b、Y1変位計、Y2変位計、Z変位計7の出力をそれぞれ、px1、px2、py1、py2、pzとする。
X軸ステージ19、Y軸ステージ18のX方向以外、Y方向以外の他方向への傾き誤差を考慮したプローブ球1中心とX基準ミラー20、Y基準ミラー、Z基準ミラー21との相対位置は、下記のMで表現される。X1干渉計13、X2干渉計11、プローブ球1の中心位置との間隔、及び、Y1干渉計、Y2干渉計、プローブ球1の中心位置との間隔、をそれぞれ、l1、l2とすると、
プローブハウジング4とプローブ球1中心の相対位置Pは、プローブシャフト2の傾きを考慮すると、X1変位計6a、X2変位計6b、プローブ球1の中心位置との間隔、及び、Y1変位計、Y2変位計、プローブ球1の中心位置との間隔を、m1、m2とすると、
と表現されるので、X基準ミラー20、Y基準ミラー、Z基準ミラー21とプローブ球1中心との相対位置を測定座標Gは、以下のように表現される。
次に、プローブの詳細詳細構造を説明する。
ばね27a、27bは、一方をプローブハウジングに固定され、もう一方をプローブシャフトに固定された円環ばねである。ばねとプローブシャフトの接合部の変位に対して、ばね27a、27bのばね剛性は共に以下のようになっている。
X並進、Y並進、Z並進 10N/m
X回転、Y回転 10×10^−5 N*m/rad
また、ばね27aとプローブ球1の間を15mm程度、ばね28aとプローブ球1との間を25mm程度離して配置している。
連結解放可能な支持機構がすべて解放状態の場合は、これらのばね27a、27bのみによってプローブシャフト2は非常に弱いばね剛性でプローブハウジング4に支持された状態となる。
次に真空チャック3a、3bと、一方が自由端となっているばね要素としての、板ばね3c、3dについて述べる。真空チャック3a、3bは、それぞれが3個の開口穴を有する。プローブハウジング4に一方を固定されている。開口穴はプローブシャフト2の軸から等距離で、プローブ軸まわりに120°等間隔で配置されている。
板ばね3c、3dは、それぞれが3個の薄い板ばねを有する。プローブシャフト2に一方を固定されている。各板ばねは、厚さ10um、長さ5mm、幅2mmのSUS材で、広い面をプローブ軸方向(Z方向)に向け、長手をプローブシャフト半径方向に向けてプローブ軸まわりに120°等間隔で放射状に配置されている。ばねとプローブシャフトの接合部の変位に対して、板ばね3c、3dのばね剛性は共に以下のようになっている。
X並進、Y並進 15×10^5 N/m
Z並進 18 N/m
X回転、Y回転 10×10^−6 N*m/rad
Z並進に対して、X並進、Y並進のばね剛性が5桁も大きい。形状測定でのプローブ球2と測定面Wの間のわずか1mN程度の接触力であるため、板ばねに加わる力が非常に小さく、座屈しないことが理由である。
そして、プローブ球1から10mm程度の距離に板ばね3cを、プローブ球1から30mm程度の距離に板ばね3dを配置することで、連結時にはプローブのX方向、Y方向およびX回転、Y回転方向、すなわちプローブ先端におけるプローブシャフト半径方向に非常に大きいばね剛性を発生させることが可能となる。
次に真空チャック5a、5bと、一方が自由端となっているばね要素としての、板ばね5c、5dについて述べる。真空チャック5a、5bは、それぞれが3個の開口穴を有する。プローブハウジング4に一方を固定されている。開口穴はプローブシャフト2の軸から等距離で、開口穴を内側に向けてプローブ軸まわりに120°等間隔で配置されている。
板ばね5c、5dは、それぞれが3個の薄い板ばねを有する。それぞれがプローブシャフト2のほぼ中央に一方を固定されている。各板ばねは、厚さ10um、長さ5mm、幅2mmのSUS材で、広い面をプローブシャフトに対向させ、長手を軸方向(Z方向)に向けてプローブ軸まわり添うようにして、120°等間隔に配置されている。板ばね5c、5dは、プローブシャフトとの接点において、それぞれが次のようなばね剛性となっている。
X並進、Y並進 12 N/m
Z並進 23×10^5 N/m
X回転、Y回転 10×10^−6 N*m/rad
ここでもX並進、Y並進に対して、Z併進のばね剛性が5桁も大きいのは、板ばねに加わる力が非常に小さく、座屈しないことが理由である。この構成によって、連結時にはZ方向、すなわちプローブの軸方向に非常に大きいばね剛性を発生させることが可能となる。
プローブ球2、プローブシャフト4およびZミラー10を合わせても重量は3g程度で、慣性モーメントは非常に小さいので、上述のばね剛性の大きいばね剛性であれば、非常に高い固有振動数を得ることできる。
また、真空チャック3a、3b、5a、5bと対になる板ばね3c、3d、5c、5dは、互いに100um程度の隙間を空けて配置することで、吸着を行っていない解放状態での形状測定中に接触しないようになっている。
また、真空チャック3aの開口をZ軸の上方向に向け、真空チャック3bの開口をZ軸の下方向に向ける。真空チャック5a、5bの開口は、プローブ内側を向ける。
これによって、吸着すなわち連結による力が打ち消し合うため、連結解放でのプローブシャフトの移動を数umに抑えることができる。
また、先に述べたように、形状測定で板ばねに加わる力は非常に小さい。真空チャック3a、3b、5a、5bの吸着穴はφ1mm程度とし、ゲージ圧で5kPa程度で吸着すれば、真空チャックと板ばねとの間に十分な摩擦力を生じさせて保持することができる。
以上のような構成で、プローブの機械特性と測定面との接触点における接平面方向の固有振動数を次の1)2)のように設定できる。
1)真空チャック3a、3bによって板ばね3c、3dを吸着し、真空チャック5a、5bでは、板ばね5b、5dを吸着していない解放状態。
プローブの軸方向のばね剛性 56 N/m
プローブ先端におけるプローブシャフト半径方向のばね剛性 60×10^4 N/m
プローブ先端におけるプローブシャフト半径方向の固有振動数 1100 Hz
この状態で、測定面の法線とZ軸との間の角度0°の水平面を測定する場合では、測定面との接触点における接平面方向の固有振動数は1100Hzとなる。そして、角度45°の傾斜面を測定する場合、接平面方向の固有振動数は780Hzとなる。
2)真空チャック3a、3bによって板ばね3c、3dを吸着していない解放状態とし、真空チャック5a、5bでは、板ばね5b、5dを吸着した状態。
プローブの軸方向のばね剛性 46×10^5 N/m
プローブ先端におけるプローブシャフト半径方向のばね剛性 9.0 N/m
プローブ先端におけるプローブシャフト軸方向の固有振動数 6400 Hz
この状態で、測定面の法線とZ軸との間の角度90°の垂直面を測定する場合では、測定面との接触点における接平面方向の固有振動数は6400Hzとなる。そして、角度45°の傾斜面を測定する場合、接平面方向の固有振動数は4500Hzとなる。
すなわち、本発明の形態において、測定面との接触点における接平面方向の固有振動数は、780Hzを超える。そして、低周波通過フィルタの適用を考えて、測定真値の周波数がおよそ200Hz程度に収まる走査速度を選択すると、従来の測定装置の40倍の走査速度での走査が可能となる。仮に、光学面に0.01mm周期の形状、すなわち100振幅/mmの形状があるとして、これを測定するには、2.0mm/secとなる。1mmの走査で0.5秒しか必要としない。
なお、上記では板ばねの寸法や配置、ばね剛性を例として示したが、必ずしも上記と同じ必要はない。単一または複数のばね要素が複合したばね、ヒンジ機構や、円環ばね、コイルスプリングなどでもよい。また固定された支持機構、連結解放可能な支持機構の個数も上記と同じ必要はない。ばねの自由端が、自由端とみなせる程度の非常に弱いばねで予めハウジングとつながっていてもよい。ばねの自由端がハウジング側でなく、プローブシャフト側でもよい。
また、連結機構切り替えの自動判別に用いる角度の閾値は、上述した測定面設計値とプローブのXY座標から求める方法ではなく、直前および測定の瞬間の形状計測値から、測定面の傾斜をリアルタイムに算出して取得する方法でもよい。この方法であれば、設計値が不要なため、形状不明な測定面でも測定が可能である。
〔第2実施形態〕
板ばねを連結する手段が、実施例1と異なる実施例2のプローブを図4に示す。実施例1の真空チャック3a、3bの代わりにピエゾと変倍機構で構成されたクランプ30a、30bを備えている。また、実施例1の真空チャック5a、5bの代わりにピエゾと変倍機構で構成されたクランプ50a、50bを備えている。また、50a、50bでのクランプを容易にするために、板ばね50a、50bには耳部を備えている。
1 プローブ球
2 プローブシャフト
3a、3b 真空チャック
3c、3d 板ばね
4 プローブハウジング
5a、5b 真空チャック
5c、5d 板ばね
6 X変位計
6a X1変位計
6b X2変位計
7 Z変位計
10 Zミラー
11 X2干渉計
12 プローブベース
13 X1干渉計
14 支柱
15 Z軸テーブル
16 Z干渉計
17 Z軸ステージ
18 Y軸ステージ
19 X軸ステージ
20 X基準ミラー
21 Z基準ミラー
22 基準ミラー保持部材
23 ベース
24 計測コントローラ
25 電磁弁ユニット
26 ステージコントローラ

Claims (5)

  1. 複数の支持機構によって、プローブハウジングより保持されたプローブシャフトを有し、被測定物の表面に対する前記プローブシャフトの倣い制御を行いながら、前記被測定物の表面形状を表わす前記プローブシャフトの座標位置を測定する形状測定装置において
    前記支持機構のひとつ以上が、
    一方が自由端となっているばね要素と、
    前記自由端と、前記プローブハウジングとの間を、選択的に連結解放可能な連結機構
    で構成され、
    前記連結解放可能な連結機構の連結および解放を、被測定物表面形状の法線とプローブシャフトの軸の間の相対角度に応じて切り替えることを特徴とする形状測定装置。
  2. 請求項1の支持機構のすくなくともひとつは
    プローブの先端におけるプローブシャフトの軸方向のばね剛性が、プローブの先端におけるプローブシャフトの半径方向のばね剛性に対して小さいばね要素であり、
    すくなくともひとつは
    プローブの先端におけるプローブシャフトの軸方向のばね剛性が、プローブの先端におけるプローブシャフトの半径方向のばね剛性に対して大きいばね要素で
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の形状測定装置。
  3. 前記一方が自由端となっているばね要素は板ばねであり、
    前記選択的に連結解放可能な連結機構は真空チャックであって、
    真空チャックによる吸着および非吸着によって、連結機構の連結解放を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の形状計測装置。
  4. 前記一方が自由端となっているばね要素は板ばねであり、
    前記選択的に連結解放可能な連結機構は、拡大機構とピエゾ素子で構成されたクランプであって、
    クランプによる鋏み解放によって、連結機構の連結解放を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の形状計測装置。
  5. 前記連結解放可能な連結機構の連結および解放を行う際は、被測定物の表面からプローブを一時的に離すことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の形状測定装置。
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