JP2003041190A - 耐候性鋼の防食方法 - Google Patents

耐候性鋼の防食方法

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JP2003041190A
JP2003041190A JP2001225588A JP2001225588A JP2003041190A JP 2003041190 A JP2003041190 A JP 2003041190A JP 2001225588 A JP2001225588 A JP 2001225588A JP 2001225588 A JP2001225588 A JP 2001225588A JP 2003041190 A JP2003041190 A JP 2003041190A
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Toru Taki
徹 多記
Yoshinori Nagai
昌憲 永井
Hironari Tanabe
弘往 田辺
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Dai Nippon Toryo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防錆性、耐候性を長期間保持し、任意の着色
を可能にした、省工程の耐候性鋼の防食方法を提供す
る。 【解決手段】 浮き錆のみを除去した錆が残存する耐候
性鋼表面に、一般式、 R1 nSi(OR24-n 〔式中、R1は、炭素数1〜8の有機基であり、R2は、
炭素数1〜6のアルキル基であり、nは、0〜2の整数
である。〕で示されるオルガノシランの部分加水分解縮
合物(A)、硬化触媒(B)及び無公害防錆顔料(C)
を含有し、かつ促進耐候性試験サンシャインウェザーメ
ーター照射300時間後の光沢保持率が85%以上の塗
膜を形成する着色塗料を乾燥膜厚20〜40μmで塗装
し、乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錆が残存する耐候
性鋼の新規な塗装方法に関し、更に詳しくは、耐候性鋼
の流れ錆(赤錆)を防止し、環境に調和した様々な着色
の付与を可能にし、更に省工程で長期耐候性及び防錆性
を付与する耐候性鋼の防食方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に鋼構造物は、そのコストが安いと
いうこともあって炭素鋼を使用する場合が多い。しかし
ながら、炭素鋼は、空気中の水分(降雨、湿気等)や、
酸素が鋼材表面に接触して、短期間で赤錆が発生する。
この赤錆発生を防止する方法としては、塗料を塗装する
方法が一般的である。この方法は、塗装の塗替を極力減
らすため、耐久性の良好な塗装を施すことが一般的であ
る。例えば、無機ジンクリッチペイント塗装→エポキシ
樹脂塗料ミストコート→エポキシ樹脂塗料下塗塗装(2
回)→エポキシ樹脂塗料中塗塗装→ポリウレタン樹脂塗
料上塗塗装は、耐久性15年以上有する代表的な鋼材の
塗装システムである。この塗装システムは、環境と調和
した色彩を付与した美観及び長期の防錆性が維持できる
長所があるが、一方では、この塗装システムでは、膜厚
が厚く、更に6回塗りが必要なので、完成までに時間と
コストがかかる。そこで、最近では鋼構造物に耐食性の
良い耐候性鋼を使用する場合が増加してきている。
【0003】耐候性鋼は、一般的にP、Cu、Cr、N
i等の元素を添加した低合金鋼である。この鋼材は、屋
外に於て十数年で腐食に対して保護作用のある錆(以下
「保護錆」という。)を形成し、以後防錆処理作業を不
要とする、いわゆるメンテナンスフリーになるといった
特性を有している。この腐食に対する保護作用は、いわ
ゆる錆をもって錆を制すものであって、保護錆は、結晶
水を多量に含む無定型オキシ水酸化鉄が主体であり、こ
れが緻密で密着性の良い保護錆の形成に寄与するものと
考えられている。
【0004】しかしながら、耐候性鋼の鋼材を無処理の
ままで使用すると保護錆が形成されるまでの期間中に、
赤錆や黄錆等の浮き錆や、流れ錆を生じてしまい、外見
的に好ましくないばかりでなく、周囲環境の汚染原因に
もなるという問題点を有していた。また、従来例におい
て、耐候性鋼の表面に保護錆を得るための塗装による表
面処理法があるが、それでも保護錆が形成されるまでに
数年間の長い期間を要し、この間に塗膜自体の白化、ふ
くれ、剥離といった問題点を引き起こしている。また、
発生した錆を目立たなくするため色調はさび色に統一さ
れており、炭素鋼への塗装のように環境と調和した様々
な色彩を付与する配慮が全くなされていなかった。
【0005】赤錆や黄錆の発生が著しくなった既設の耐
候性鋼は、そのまま放置し、保護錆が形成されるまで放
置するか、又は補修する場合、通常、錆を完全に落とし
た後、有機ジンクリッチペイント→エポキシ樹脂塗料下
塗→エポキシ樹脂塗料中塗→上塗塗料と4〜5回塗装す
るのが一般的であったが、塗装工程が多く、時間とコス
トがかかる問題点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、耐
候性鋼の流れ錆(赤錆)を防止し、環境に調和した様々
な着色の付与を可能にし、更に省工程で長期耐候性及び
防錆性を付与する耐候性鋼の防食方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、既設の浮き錆を有す
る耐候性鋼を、浮き錆のみ除去した後、赤錆や黄錆等の
錆が固着し、残存する耐候性鋼表面に、防錆性を長期維
持し、更に、耐候性の良好なオルガノポリシロキサン系
塗料を塗装することにより、耐候性を長期間維持し、流
れ錆を防止し、更に任意の着色を可能にした、省工程の
耐候性鋼の防食方法を完成したものである。
【0008】即ち、本発明は、浮き錆以外の錆が残存す
る耐候性鋼表面に、一般式、 R1 nSi(OR24-n 〔式中、R1は、炭素数1〜8の有機基であり、R2は、
炭素数1〜6のアルキル基であり、nは、0〜2の整数
である。〕で示されるオルガノシランの部分加水分解縮
合物(A)、硬化触媒(B)及び無公害防錆顔料(C)
を含有し、かつ促進耐候性試験サンシャインウェザーメ
ーター照射300時間後の光沢保持率が85%以上の塗
膜を形成する着色塗料を乾燥膜厚50〜90μm で塗
装し、乾燥することを特徴とする耐候性鋼の防食方法に
関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に用いる耐候性鋼は、SPA材や、SMA
材と言われ、JISに規定されているものであり、既設
の暴露されて数年経過し、浮き錆の発生した耐候性鋼に
適用されるものである。次に、本発明で使用する塗料に
ついて説明する。 本発明の着色塗料は、オルガノシランの部分加水分解縮
合物(A)、硬化触媒(B)及び無公害防錆顔料(C)
を含有し、更に、任意に、例えば、着色剤や、溶媒、シ
ランカップリング剤、分散剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、
ハジキ防止剤などの各種添加剤を含有する。着色塗料の
形態は、溶剤系や、水系、無溶剤系を問わない。
【0010】着色塗料に配合されるオルガノシランの部
分加水分解縮合物(A)に使用されるオルガノシロキサ
ンは、一般式、 R1 nSi(OR24-n 〔式中、R1は、炭素数1〜8の有機基であり、R2は、
炭素数1〜6のアルキル基であり、nは、0〜2の整数
である。〕で示される。上記一般式において、R1は、
炭素数1〜8の有機基であり、例えば、アルキル基や、
シクロアルキル基、アリール基、ビニル基等を含む。
【0011】アルキル基としては、分岐したものでもよ
い。具体的には、このようなアルキル基としては、例え
ば、メチル基や、エチル基、n−プロピル基、i−プロ
ピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、
t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基等のアルキル基が挙げられる。好ましいアル
キル基は、炭素数が、1〜4個のものである。シクロア
ルキル基としては、例えば、シクロヘキシル基や、シク
ロヘプチル基、シクロオクチル基等が好適に挙げられ
る。
【0012】アリール基としては、例えば、フェニル基
等が挙げられる。これらの各官能基は、任意に置換基を
有してもよい。このような置換基としては、例えば、ハ
ロゲン原子(例えば、塩素原子や、臭素原子、フツ素原
子等)や、エポキシ基、グリシドキシ基、アミノ基、
(メタ)アクリロイル基、メルカプト基、脂環式基等が
挙げられる。R2としてのアルキル基は、直鎖でも分岐
したものでもよい。
【0013】このようなアルキル基としては、例えば、
メチル基や、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−
ブチル基、ペンチル基等が挙げられ、好ましいアルキル
基は、炭素数が、1〜2個のものである。
【0014】このようなオルガノシランの具体例として
は、テトラメチルシリケートや、テトラエチルシリケー
ト、テトラ−n−プロピルシリケート、テトラ−i−プ
ロピルシリケート、テトラ−n−ブチルシリケートなど
のnが0の場合のオルガノシラン;メチルトリメトキシ
シランや、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメト
キシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピル
トリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラ
ン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルト
リエトキシシラン、
【0015】γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシ
シラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキ
シルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシク
ロヘキシルエチルトリエトキシシランなどのnが1の場
合のオルガノシラン;ジメチルジメトキシシランや、ジ
メチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、
【0016】ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル
ジエトキシシランなどのnが2の場合のオルガノシラン
等が代表的なものとして挙げられる。これらオルガノシ
ランの部分加水分解縮合物は、塗装作業性等の観点から
縮合度が、例えば、30以下、好ましくは、10以下の
ものが好ましい。また、オルガノシランの部分加水分解
縮合物(A)は、硬化剤(B)によって縮合した場合
に、耐候性の良好な塗膜を形成するものを選択使用する
ことが必要である。即ち、促進耐候性試験サンシャイン
ウェザーメーター照射300時間後の光沢保持率が85
%以上、好ましくは、90%以上の塗膜を形成するよう
なオルガノシランの部分加水分解縮合物を使用する必要
があり、そのため前述のオルガノシランを1種又は2種
以上組み合わせ、前記光沢保持率特性を有する塗膜を形
成するものを選択使用する。なお、光沢保持率が85%
未満であると塗膜に白化、フクレ、剥離等が生じるので
好ましくない。なお、ここでいう促進耐候性試験サンシ
ャインウェザーメーターは、JIS K5400で規定され
るサンシャインカーボンアーク灯式の、実際の屋外暴露
と相関のある促進耐候性試験機であり、光沢保持率は、
JIS K5400で規定される60度鏡面光沢度から下記
の式で計算された、光沢の残存の程度をいう。
【0017】光沢保持率=(サンシャインウェザーメー
ター照射300時間後の光沢)×100/初期光沢
(%) 本発明の着色塗料に使用される硬化触媒(B)は、オル
ガノシランの部分加水分解縮合物(A)を更に、縮合反
応させ、塗膜を硬化させる触媒である。硬化触媒として
は、従来から通常使用されているものが特に制限なく利
用可能であるが、具体的には、例えば、ジブチルスズジ
ラウレート、ジブチルスズジマレエート、ジオクチルス
ズジラウレート、ジオクチルスズジマレエート、ジオク
チルスズマレエート、オクチル酸スズなどの有機スズ化
合物;
【0018】リン酸、モノメチルホスフェート、モノエ
チルホスフェート、モノブチルホスフェート、モノオク
チルホスフェート、モノデシルホスフェート、ジメチル
ホスフェート、ジエチルホスフェート、ジブチルホスフ
ェート、ジオクチルホスフェート、ジデシルホスフェー
トなどのリン酸又はリン酸エステル;ジイソプロポキシ
ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジイソプロポ
キシビス(エチルアセトアセテート)チタニウムなどの
有機チタネート化合物;トリス(エチルアセトアセテー
ト)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)ア
ルミニウムなどの有機アルミニウム化合物;テトラブチ
ルジルコネート、テトラキス(アセチルアセトナート)
ジルコニウム、テトライソブチルジルコネート、ブトキ
シトリス(アセチルアセトナート)ジルコニウムなどの
有機ジルコニウム化合物等が代表的なものとして挙げら
れる。
【0019】硬化触媒(B)は、オルガノシランの部分
加水分解縮合物(A)100質量部に対して、例えば、
0.1〜10質量部、好ましくは、0.5〜6質量部の
量で使用することが適当である。この範囲内であれば、
良好な硬化性と、塗料安定性とが得られる。着色塗料に
使用される無公害防錆顔料(C)としては、例えば、リ
ン酸アルミニウムや、トリポリリン酸アルミニウム、シ
アナミド亜鉛、リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カ
リウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸アルミニウム、
リン酸亜鉛カルシウム、リン酸亜鉛アルミニウム、モリ
ブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸亜鉛、リンモリブデン
酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム、ハイドロカ
ルマイト等の防錆顔料が挙げられ、これらは一種又は二
種以上の混合物が用いられる。但し、クロム系、鉛系は
毒性の観点から好ましくない。
【0020】無公害防錆顔料(C)は、長期防錆性を向
上させるため配合するものであり、その配合量は、オル
ガノシランの部分加水分解縮合物(A)100質量部に
対して、例えば、1〜80質量部、好ましくは、5〜6
0質量部添加するのが適当である。この範囲内であれ
ば、良好な防錆性と、良好な塗料の貯蔵安定性が得られ
る。
【0021】着色塗料に対して、任意に配合することが
でき、要望に合致した着色を施すための着色顔料として
は、具体的には、二酸化チタンや、酸化亜鉛等の白色顔
料、カーボンブラック、黒鉛等の黒色顔料、モリブデー
トオレンジ、パーマネントカーミン、キナクリドンレッ
ド等の赤色顔料、キノフタレンイエロー、パーマネント
イエロー等の黄色顔料、フタロシアニングリーン、フタ
ロシアニンブルー等の緑、青顔料等の、通常塗料用に使
用されている各色の顔料が代表的なものとして挙げられ
る。更に、体質顔料も併用してもよい。着色顔料は、そ
の種類によっても異なるが、オルガノシランの部分加水
分解縮合物(A)100質量部に対して、例えば、0.
1〜70質量部、好ましくは、0.5〜60質量部添加
するのが適当である。
【0022】本発明の着色塗料に任意に配合することが
できるシランカップリング剤としては、例えば、γ−ク
ロロピルトリメトキシシランや、ビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニル・トリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、
【0023】γ−ユレイドプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルジメチル、γ−グリシド
キシプロピルジメチルエトキシシラン等が代表的なもの
として挙げられる。シランカップリング剤は、塗料塗膜
と素材との密着性を向上させるため配合するものであ
り、その配合量は、オルガノシランの部分加水分解縮合
物(A)100質量部に対して、例えば、0〜20質量
部、好ましくは、1〜10質量部添加するのが望まし
い。なお、配合量が20質量部越えると塗料の貯蔵安定
性が低下する傾向にある。
【0024】本発明の着色塗料は、乾燥膜厚が、50〜
90μm、好ましくは、60〜80μmで塗装すること
が適当である。50μm未満であると、隠蔽性や耐候性
が不充分となる。一方、90μm越えると、着色塗料の
発泡や硬化不良が生じやすくなり、また、着色塗料を垂
直面に塗装した場合、塗料がたれる等の不具合が生じ
る。
【0025】次に耐候性鋼の塗装方法について述べる。
浮き錆が表面に発生している耐候性鋼を、ワイヤーブラ
シ等で浮き錆のみを除去する。なお、耐候性鋼に固着し
た赤錆、黄錆等の錆は、問題ないが、浮き錆は、塗膜が
浮き錆とともに剥離しやすく、そのための前処理として
それを除去する必要がある。次いで、上記塗料をハケ
や、スプレー、ローラー等の手段で乾燥膜厚が50〜9
0μmとなるように塗装し、自然乾燥又は100℃以下
の温度で強制乾燥させる。
【0026】
【実施例】以下、本発明について、実施例により、更に
詳細に説明する。なお、実施例中「部」、「%」は、質
量基準で示す。
【0027】実施例1 5年間無処理で屋外暴露し、浮き錆を有する3×100
×300(mm)のJIS G3141に規定された耐候性鋼
(SMA400)表面をワイヤーブラシにて軽く浮き錆
を除去した。次いで、この耐候性鋼表面に下記組成の着
色塗料を乾燥膜厚が60μmになるよう一回塗装し、裏
面及び側面をエポキシ樹脂塗料でシールし、7日間自然
乾燥させた。得られた塗装鋼の耐候性及び防食性を評価
し、その結果を表1に示す。
【0028】 〔着色塗料〕 オルガノシランの部分加水分解縮合物(I)注1)100.0部 (固形分換算) トリポリリン酸アルミニウム 18.0部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 6.4部 ジブチルスズジラウリレート 4.0部 キナクリドレンレッド 32.3部
【0029】注1)メチルトリメトキシシラン(信越シ
リコン社製商品名;KBM13)45.0部、フェニル
トリメトキシシラン(信越シリコン社製商品名;KBM
103)25.0部、フェニルトリプロポキシシランの
部分加水分解縮合物(東芝ダウコーニング社製商品名;
SH6018)25.0部及びアルミニウムキレート化
剤(川研フアインケミカル社製商品名;アルミキレート
D)3.6部を、70℃、150分間攪拌反応して得ら
れた縮合物溶液(固形分87%)。
【0030】実施例2 実施例1と同様の耐候性鋼表面を、ワイヤーブラシで浮
き錆を軽く落とした後、下記組成の着色塗料を乾燥膜厚
60μmになるよう一回塗装し、裏面及び側面をエポキ
シ樹脂塗料でシールし、7日間自然乾燥させた。得られ
た塗装鋼の耐候性及び防食性を評価し、その結果を表1
に示す。
【0031】 〔着色塗料〕 オルガノシランの部分加水分解縮合物(II)注2)100.0部 (固形分換算) シアナミド亜鉛 21.5部 キナクリドレンレッド 32.3部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 5.8部 ジブチルスズジラウリレート 4.6部
【0032】注2)メチルトリメトキシシランの部分加
水分解縮合物(東レダウコーニング社製商品名;SR2
402)75.0部、フェニルトリメトキシシラン(信
越シリコン社製商品名;KBM103)11.5部、テ
トラメチルシリケート(信越シリコン社製商品名;KB
E04)13.5部及び「アルミキレートD」1.4部
を攪拌反応して得られた縮合物溶液(固形分92%)。
【0033】実施例3 実施例1と同様の耐候性鋼表面を、ワイヤーブラシで浮
き錆を軽く除去した後、下記組成の着色塗料を乾燥膜厚
60μmになるよう一回塗装し、裏面及び側面をエポキ
シ樹脂塗料でシールし、7日間自然乾燥させた。得られ
た塗装鋼の耐候性及び防食性を評価し、その結果を表1
に示す。
【0034】 〔着色塗料〕 オルガノシランの部分加水分解縮合物(III)注3) 100.0部 (固形分換算) 亜リン酸亜鉛 8.0部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 10.5部 キノフタレンイエロー 32.0部 ジブチルスズジラウリレート 3.8部
【0035】注3)オルガノシラン部分加水分解縮合物
(東レダウコーニング社製商品名;DC3037)5
2.5部、メチルトリメトキシシランの部分加水分解縮
合物(東レダウコーニング社製商品名;SR2402)
18.5部、フェニルトリメトキシシラン(信越シリコ
ン社製商品名;KBM103)25.0部、テトラメチ
ルシリケート(信越シリコン社製商品名;KBE04)
5.0部及び「アルミキレートD」2.8部を攪拌反応
して得られた縮合物溶液(固形分85%)。
【0036】比較例1 実施例1と同じ耐候性鋼を、ワイヤーブラシで浮き錆を
除去し、全く塗装しないで、耐候性及び防食性評価結果
を表1に示す。比較例2 実施例1において、防錆顔料及びシランカップリング剤
を含有しない以外は、実施例1と同様の着色塗料を塗装
し、得られた塗装鋼の耐候性及び防食性を評価し、その
結果を表1に示す。
【0037】
【表1】 表1 色味 光沢保持率注4) 耐候性注5) 防食性注6) 実施例1 赤 96 良好 良好 実施例2 赤 95 良好 良好 実施例3 黄 95 良好 良好 比較例1 − − 全面赤錆 48H後 全面赤錆 比較例2 赤 95 赤点錆 300H後 赤点錆
【0038】注4) サンシャインウェザーメーター3
00時間後の光沢保持率(%) 注5) 屋外暴露1年 注6) 塩水噴霧試験1000時間
【0039】表1からも明らかな通り、本発明の着色塗
料は、耐候性鋼に対して、任意の色に着色できるととも
に、耐候性鋼に対して、優れた耐候性及び防食性を付与
することができる。一方、無塗装の比較例1及び防錆剤
等を含有しない比較例2では、いずれも赤錆が発生し
た。
【0040】
【発明の効果】本発明の方法により、耐候性鋼の防錆性
及び耐候性を長期間保持し、流れ錆を防止し、更に耐候
性鋼に対して任意の着色を可能にした、省工程の耐候性
鋼の防食が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田辺 弘往 栃木県那須郡西那須野町朝日町8−15 Fターム(参考) 4D075 BB24Z BB26Z BB92Z CA13 CA32 CA33 CB04 DA06 DB02 DC01 DC05 EA06 EA07 EB22 EB33 EB43 EB47 EC01 EC07 EC11 EC15 EC37 EC45 4J038 DL021 DL031 JC30 KA03 KA04 KA05 KA08 NA01 NA03 PC02 4K062 AA01 BA08 BB03 BC12 FA12 GA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮き錆以外の錆が残存する耐候性鋼表面
    に、一般式、R1 nSi(OR24-n〔式中、R1は、炭
    素数1〜8の有機基であり、R2は、炭素数1〜6のア
    ルキル基であり、nは、0〜2の整数である。〕で示さ
    れるオルガノシランの部分加水分解縮合物(A)、硬化
    触媒(B)及び無公害防錆顔料(C)を含有し、かつ促
    進耐候性試験サンシャインウェザーメーター照射300
    時間後の光沢保持率が85%以上の塗膜を形成する着色
    塗料を乾燥膜厚50〜90μm で塗装し、乾燥するこ
    とを特徴とする耐候性鋼の防食方法。
  2. 【請求項2】 前記塗料が、シランカップリング剤を含
    有する請求項1記載の防食方法。
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